JPH08258131A - 自動車用インシュレータダッシュの製造方法 - Google Patents

自動車用インシュレータダッシュの製造方法

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JPH08258131A
JPH08258131A JP6813495A JP6813495A JPH08258131A JP H08258131 A JPH08258131 A JP H08258131A JP 6813495 A JP6813495 A JP 6813495A JP 6813495 A JP6813495 A JP 6813495A JP H08258131 A JPH08258131 A JP H08258131A
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Tetsuyuki Ota
哲行 大田
Tatsufumi Oono
樹史 大野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遮音材層と吸音材層とからなるインシュレー
タダッシュの製造方法において、工程を短縮化するとと
もに、特に、遮音材層の成形精度を高めることを目的と
する。 【構成】 型面周縁に沿って、凸条32を設けた下型3
0に、それぞれ加熱された熱成形フエルトF,熱可塑性
樹脂シートSをこの順序で載置し、コールドプレス成形
用上型40を下降操作して、コールドプレス成形用上下
型30,40によりプレス成形すると同時に、上型40
に設けられた真空吸引機構により、熱可塑性樹脂シート
Sを真空成形するとともに、下型30に設置された圧空
機構により冷却用エアを熱成形フエルトF内に送り込
み、熱成形フエルトFを強制冷却するとともに、熱可塑
性樹脂シートSに面圧を加えることにより、熱可塑性樹
脂シートSの成形精度を高め、かつ、トータルの生産サ
イクルを短縮化するとともに、型内に凸条32によるシ
ール構造を採用したため、金型設備の簡素化及び材料効
率の向上を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車用インシュレ
ータダッシュの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、フロントシートの前方に位置する
ダッシュパネルの室内側には、防音性能を備えた自動車
用インシュレータダッシュが添設されており、このイン
シュレータダッシュは、高比重の充填材を混入した塩ビ
シート,ゴムシート等の熱可塑性樹脂シートを素材とし
た遮音材と、フエルト,ポリウレタンフォーム,不織布
等の吸音材との積層体から構成されている。
【0003】従来の自動車用インシュレータダッシュの
製造方法について、図8に示すフローチャート図を基に
簡単に説明すると、遮音材の素材である熱可塑性樹脂シ
ートS並びに吸音材の素材である熱成形フエルトFをそ
れぞれ熱風加熱炉やインフラ加熱炉等で所定温度に加熱
した後、同時圧着成形により、所要形状に成形し、その
後、外周トリム加工、所定部分に貫通孔を形成する等の
トリムピアス加工を施して、インシュレータダッシュの
製作を完了している。
【0004】次に、図9,図10により同時圧着成形工
程について簡単に説明する。
【0005】まず、図9に示すように、コールドプレス
成形用下型1,コールドプレス成形用上型2が型開き状
態にあるとき、加熱軟化状態の熱可塑性樹脂シートS,
熱成形フエルトFをこの順序で下型1の型面上に載置す
る。
【0006】素材セット完了後、昇降用シリンダ3の動
作により、コールドプレス成形用上型2が所定ストロー
ク下降して、コールドプレス成形用上下型1,2間で所
定クリアランスを保ち、所定圧力をかけて、図10に示
すように、熱可塑性樹脂シートSと成形フエルトFとを
係合圧締めする。
【0007】このコールドプレス成形時、上型2の外周
に設置された楔状のシール部材4が下型1の外周に設け
られた受け座5との間で熱可塑性樹脂シートSと熱成形
フエルトFを挾み付け、外周をシールするとともに、こ
のシール状態で冷却用エアを上型2のエア供給孔6から
熱成形フエルトF内に吹き付け、熱成形フエルトFを強
制冷却するとともに、熱可塑性樹脂シートSに面圧を加
え、下型1の型面に密着させて、熱可塑性樹脂シートS
と熱成形フエルトFの成形を行なっている。
【0008】このものは、特願平5−120022号と
して出願人が先に出願している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のイ
ンシュレータダッシュの製造方法においては素材のセッ
ト工程において、加熱軟化状態の熱可塑性樹脂シートS
と熱成形フエルトFとを下型1の型面上にセットする
際、熱可塑性樹脂シートSを先にセットし、その後、熱
成形フエルトFをセットするため、熱成形フエルトFを
セットするまでに時間差があり、下型1の型面上にセッ
トされた熱可塑性樹脂シートSの成形性が低下し、遮音
材に冷却が速まり、コールドプレス成形時に、熱可塑性
樹脂シートSにキレやショート等の成形不良が発生し、
生産能率の低下を招くという欠点が指摘されていた。
【0010】更に、熱可塑性樹脂シートSには、エア供
給孔6から熱成形フエルト内に供給されるエア圧がかか
るだけで、下型1の型面に忠実に成形することができ
ず、十分な成形精度を確保できないという問題点があっ
た。
【0011】加えて、コールドプレス成形用上下型1,
2の外周には、それぞれシール部材4及び受け座5等の
付帯設備を設置しなければならず、型製作費の高騰化を
招くとともに、熱可塑性樹脂シートS,熱成形フエルト
Fもこれらシール部材4,受け座5でシールするため、
シール代を確保する必要があり、金型1,2よりもかな
り大きめの材料原反を必要とし、端材が多く生じるな
ど、材料効率の面でも好ましいものではなかった。
【0012】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、熱可塑樹脂シートと熱成形フエルトとをコ
ールドプレス成形することにより、所要形状に成形され
る自動車用インシユータレータジッシュの製造方法にお
いて、熱可塑性樹脂シートの成形精度を高め、キレ,シ
ョート等の不良を防止でき、かつ、かなりな深絞り形状
の成形を可能にするとともに、型製作費の高騰化を抑
え、かつ、材料効率をも高めた自動車用インシュレータ
ダッシュの製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ダッシュパネルの室内面側に添設され、
熱可塑性樹脂シートを素材とした遮音材層と、熱成形フ
エルトを素材とした吸音材層との積層体からなるインシ
ュレータダッシュの製造方法において、圧空機構を備え
たコールドプレス成形用下型上に、予熱工程を経て、加
熱軟化状態の熱成形フエルト,熱可塑性樹脂シートをこ
の順序で載置する素材のセット工程と、真空吸引機構を
備えたコールドプレス成形用上型を下降させて、下型の
型面周縁に沿って突設された凸条と上型の型面とによ
り、熱成形フエルト,熱可塑性樹脂シートの周縁部をシ
ールした状態で、コールドプレス成形用上下型間の所定
クリアランスで素材を一体にプレス成形するとともに、
上型の真空吸引機構により、熱可塑性樹脂シートを真空
吸引し、かつ、下型に設けた圧空機構により冷却用エア
を熱成形フエルト内に送り込み、熱成形フエルトを強制
冷却するとともに、熱可塑性樹脂シートに所定面圧を加
え、遮音材層,吸音材層を圧空、真空並びにプレス成形
する真空、圧空兼プレス成形工程と、からなることを特
徴とする。
【0014】更に、コールドプレス成形時、上型を若干
上昇させて、内部にこもっている熱を外部に除去させる
ことを特徴とする。
【0015】また、下型にエアの排出機構を設置したこ
とを特徴とする。
【0016】本発明に係る自動車用インシュレータダッ
シュにおける熱可塑性樹脂シートとしては、高密度で、
かつ、可撓性を備えていれば良く、タルク等の高比重の
充填材を混入した塩ビシート、エチレンプロピレンラバ
ー等が好適である。
【0017】一方、熱成形フエルトとしては、綿糸,化
繊等の繊維に熱可塑性樹脂バインダ、熱硬化性樹脂バイ
ンダ等のバインダーを散布し、熱風あるいはニードリン
グ加工によりマット状に絡成したものや、低融点の繊維
と熱融着性繊維とをマット状に絡成した不織布タイプの
ものを使用しても良い。
【0018】
【作用】以上の構成から明らかなように、本発明方法に
よれば、下型上には、熱成形フエルト、熱可塑性樹脂シ
ートの順序に載置するため、コールドプレス成形工程前
に熱可塑性樹脂シートの冷えがなくなり、キレやショー
ト等が発生せず、深絞り形状の形状保形が可能となる。
【0019】更に、上型により真空吸引するため、熱可
塑性樹脂シートの形状出しがシビアに行なえるととも
に、熱可塑性樹脂シートの冷却時間も短縮させることが
可能となる。
【0020】更に、コールドプレス成形用上下型でプレ
ス成形するとともに、下型に設けた圧空機構により熱成
形フエルト内に冷却用エアを供給して、熱成形フエルト
を強制冷却するとともに、熱可塑性樹脂シートに面圧を
加えるというものであり、その際、熱成形フエルトと熱
可塑性樹脂シートの周縁部をシールするために、下型の
型面周縁に沿って凸条が周設されており、この凸条の上
面と上型の型面との間で素材をシールするという構成で
あるため、従来のシール部材や受け座を廃止できるとと
もに、材料原反も最少限の寸法に設定できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る自動車用インシュレータ
ダッシュの製造方法の実施例について、添付図面を参照
しながら詳細に説明する。
【0022】図1は本発明方法により製作された自動車
用インシュレータダッシュの構成を示す断面図、図2は
本発明方法を実施する上で使用する金型構造を示す全体
断面図、図3乃至図6は本発明方法の第1実施例を示す
もので、図1に示すインシュレータダッシュの製造工程
を示す各断面図、図7は本発明方法の第2実施例に使用
する金型構造を示す断面図。
【0023】まず、図1において、本発明方法により製
作した自動車用インシュレータダッシュ10は、ゴムシ
ート、あるいは無機フィラーを充填した塩ビシートな
ど、比較的面密度の高い可撓性材料からなる遮音材層1
1と、この遮音材層11の裏面に一体化され、所望の吸
音機能をもつフエルト,不織布,ポリウレタンフォーム
等の多孔質基材からなる吸音材層12との積層体からな
り、ダッシュパネル13の室内面に沿って添設固定する
関係で、ダッシュパネル13の室内面形状に沿った形状
に成形されている。
【0024】尚、この自動車用インシュレータダッシュ
10は、後述するようにコールドプレス成形するため、
遮音材層11の材料として炭カル等の高比重充填材を混
入した熱可塑性樹脂シートSが使用され、かつ、吸音材
層12の材質としては、化繊等の繊維とパウダー状の樹
脂バインダを混入した熱成形フエルトFが使用されてい
る。
【0025】次いで、図2は、本発明方法を実施する上
で使用する成形金型の一実施例を示すもので、本発明方
法に使用する成形金型20は、コールドプレス成形用下
型30とコールドプレス成形用上型40とから大略構成
されている。
【0026】更に詳しくは、コールドプレス成形用下型
30は、その内部に冷却用パイプ31が配管されてお
り、型面の周縁に沿って、凸条32が周設されている。
【0027】また、下型32は、圧空機構が備わってお
り、この圧空機構は、下型32の所定箇所に開設されて
いる圧空孔33と、これと連通する配管34を通じて、
ブロア35に接続しており、配管34には冷却用エアを
タイミング良く供給するための開閉バルブ36が設置さ
れている。
【0028】一方、下型30の上方に位置するコールド
プレス成形用上型40についても、冷却用パイプ41が
配管されているとともに、所定ストローク上下動可能な
ように昇降用シリンダ42が連結設置されている。
【0029】更に上型40には真空吸引機構が備わって
おり、この真空吸引機構は、上型40の型面に開設され
ている真空吸引孔43と、これと連通する配管44及び
配管44と接続する真空ポンプ45と、真空吸引力をタ
イミング良く動作させるための開閉バルブ46とから構
成されている。
【0030】このように、本発明方法に使用するプレス
金型装置20は、圧空機構が下型30に備わっていると
ともに、上型40には真空吸引機構が備わっており、か
つ、上下型30,40のシール構造として、下型30の
型面周縁に沿って所定高さの凸条32が周設されてお
り、従来のように楔状のシール部材及び受け座を金型外
周に設置する構成に比べ、シール構造が簡素化されると
ともに、金型内部に凸条32を設置したため、材料原反
も従来のものに比べ小型に設定でき、材料効率も向上す
るという効果がある。
【0031】次いで、図3乃至図6に基づいて、上述し
た成形金型20を使用したインシュレータダッシュ10
の製造工程について詳細に説明する。
【0032】まず、図3に示すように、コールドプレス
成形用上下型30,40が型開き状態にあるとき、下型
30の型面上に熱成形フエルトF,熱可塑性樹脂シート
Sをこの順序で載置する。
【0033】このとき、熱成形フエルトF,熱可塑性樹
脂シートSは、それぞれ予備加熱され、軟化状態であ
り、熱成形フエルトFの内部温度は165〜175℃に
加熱された状態であり、熱可塑性樹脂シートSの表面温
度は130〜135℃に加熱された状態である。
【0034】そして、素材のセット工程が完了すれば、
昇降用シリンダ42の動作により、コールドプレス成形
用上型40が所定ストローク下降して、図4に示すよう
に、コールドプレス成形用上下型30,40間で所定ク
リアランスを保ち、熱成形フエルトF並びに熱可塑性樹
脂シートSの両者を係合圧締めする。このとき、プレス
圧3.5kg/cm2 ,プレス時間8秒である。
【0035】このコールドプレス成形時、上下型30,
40によるプレス圧に加えて、上型40の真空吸引機構
が作動して、熱可塑性樹脂シートSが上型40の型面に
沿って真空成形されるため、熱可塑性樹脂シートSを素
材とした遮音材層11の正確な形状出しが可能となり、
熱可塑性樹脂シートSがセット後、すぐに成形され、冷
えきらないうちにプレス成形,真空成形できるため、遮
音材層11の成形精度が著しく向上するという利点があ
る。
【0036】一方、下型30に付設された圧空機構も同
時に作動して、ブロア35から圧空孔33を通じて熱成
形フエルトF内に冷却用エアが供給され、熱成形フエル
トFが強制冷却されるとともに、熱可塑性樹脂シートS
にこの冷却用エアの面圧が加わり、熱可塑性樹脂シート
Sの成形を補助することになる。
【0037】尚、このコールドプレス成形時には、下型
30に設けた凸条32と上型40の型面との間に熱成形
フエルトFと熱可塑性樹脂シートSの周縁部が良好にシ
ールされ、エア洩れ等がなく、この冷却用エアの圧空力
は、エア圧が3〜5kg/cm2 程度である。
【0038】従って、熱成形フエルトFの繊維空隙を通
じて、熱成形フエルトFの強制冷却を行なうとともに、
熱可塑性樹脂シートSの全面に亘り初期のエア圧により
熱可塑性樹脂シートSは上型40の型面に押し付けられ
ることになり、熱可塑性樹脂シートSの上型40の型面
形状に沿った忠実な成形を補助することとなる。
【0039】上記真空,圧空,プレス成形工程により、
熱成形フエルトF,熱可塑性樹脂シートSを所要形状に
成形した後、図5に示すように、昇降用シリンダ42が
動作して、上型40が若干上昇し、上型40の型面と下
型30の凸条32との間のシール状態が解除され、外部
にエアが逃げるスペースを確保した状態で、ブロア35
から圧空孔33を通じて冷却用エアが熱成形フエルトF
内に吹き付けられ、熱成形フエルトFや熱可塑性樹脂シ
ートSの熱をエアとともに外部に強制的に排出して、熱
成形フエルトF,熱可塑性樹脂シートSの冷却を促進さ
せる。
【0040】その後、昇降用シリンダ42が動作して、
図6に示すように、コールドプレス成形用上下型30,
40による再プレス下降が行われ、この再プレス圧は
3.5kg/cm2 、再プレス時間は3秒に調整されて
おり、セット工程、初期プレス成形工程、内部エアの除
去工程、再プレス成形工程の各工程を経て、図1に示す
自動車用インシュレータダッシュ10が精度良く、か
つ、成形サイクルを短縮化した形で成形できる。
【0041】尚、図5,図6においても上型40の真空
吸引機構、下型30の圧空機構は動作している。
【0042】次いで、図7は本発明方法を実施する上で
使用する成形金型20の別実施例の構成を示す断面図で
あり、第1実施例の金型構造と同一部分には同一符号を
付し、その説明は省略する。
【0043】この実施例における金型装置20において
は、下型30のエア排出機構が設置されていることが特
徴である。
【0044】すなわち、下型30の型内に排出通路37
が設置され、この排出通路37を開閉する開閉バルブ3
8が設置されている。
【0045】従って、図7に示す金型装置20を使用す
れば、第1実施例のように内部エアを外部に除去するた
めに上型40を一旦上昇させ、所定時間後、再度プレス
圧を加えるという図4乃至図6に示す工程を一工程で実
施することができ、工程の短縮化を図るとともに、冷却
効率をも高めることができ、生産サイクルの短縮化に大
きく貢献できる利点がある。
【0046】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明方法によれ
ば、以下に記載する格別な作用効果を有する。
【0047】(1)本発明方法によれば、コールドプレ
ス成形用下型の型面上に熱成形フエルト、熱可塑性樹脂
シートの順に載置して、コールドプレス成形する際、上
型に設置した真空吸引機構による真空吸引力により、熱
可塑性樹脂シートを上型の型面に忠実に真空成形すると
いうものであるから、従来のように、熱可塑性樹脂シー
トがプレス成形時までに冷却が速まるという不具合がな
く、キレ,ショート等の成形不良が生じることがなく、
短時間に精度の良い遮音材層の成形が行われ、成形精度
を著しく向上させることができるという効果を有する。
【0048】(2)本発明方法によれば、下型の型面周
縁に沿って設けた凸条と上型型面との間に熱成形フエル
トと熱可塑性樹脂シートの周縁をシールした状態で熱成
形フエルト内に冷却用エアを供給する圧空,プレス成形
を行なうという方法であるため、シール構造としては、
下型に凸条を設置するという簡易な構成であり、従来の
ように、上型の外周にシール部材、下型の外周に受け座
をそれぞれ設けるという面倒な工数が排除でき、金型設
備を簡素化でき、コストダウンに寄与できるという効果
を有する。
【0049】(3)本発明方法によれば、下型の型面周
縁に設置した凸条と上型型面との間で熱可塑性樹脂シー
ト,熱成形フエルトとをシールするという構成であるた
め、材料の原反寸法を小型化することができ、端材の発
生も少なく、材料効率を向上させることができるという
効果を有する。
【0050】(4)請求項3記載の発明によれば、下型
にエア排出機構を設置するというものであるから、上下
型のプレス工程中に冷却用エアの供給並びに排出を任意
で行なうことができるため、上型の昇降操作を繰り返す
ことなく、かつ、冷却効果も上がるため、生産サイクル
を更に短縮化できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により製作された自動車用インシュ
レータダッシュの構成を示す断面図。
【図2】本発明方法に使用する成形金型の第1実施例の
構成を示す断面図。
【図3】本発明方法における素材のセット工程を示す断
面図。
【図4】本発明方法における初期プレス成形工程を示す
断面図。
【図5】本発明方法におけるエア排出工程を示す断面
図。
【図6】本発明方法における再プレス成形工程を示す断
面図。
【図7】本発明方法に使用する成形金型の第2実施例の
構成を示す断面図。
【図8】従来のインシュレータダッシュの製造工程を示
すフローチャート図。
【図9】従来のインシュレータダッシュの製造工程にお
ける素材のセット工程を示す断面図。
【図10】従来のインシュレータダッシュの製造工程に
おけるプレス成形工程を示す断面図。
【符号の説明】
10 自動車用インシュレータダッシュ 11 遮音材層 12 吸音材層 13 ダッシュパネル 20 成形金型 30 コールドプレス成形用下型 32 凸条 33 圧空孔 37 エア排出通路 40 コールドプレス成形用上型 42 昇降用シリンダ 43 真空吸引孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 31:58

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダッシュパネル(13)の室内面側に添
    設され、熱可塑性樹脂シート(S)を素材とした遮音材
    層(11)と、熱成形フエルト(F)を素材とした吸音
    材層(12)との積層体からなるインシュレータダッシ
    ュの製造方法において、 圧空機構を備えたコールドプレス成形用下型(30)上
    に、予熱工程を経て、加熱軟化状態の熱成形フエルト
    (F),熱可塑性樹脂シート(S)をこの順序で載置す
    る素材のセット工程と、 真空吸引機構を備えたコールドプレス成形用上型(4
    0)を下降させて、下型(30)の型面周縁に沿って突
    設された凸条(32)と上型(40)の型面とにより、
    熱成形フエルト(F),熱可塑性樹脂シート(S)の周
    縁部をシールした状態で、コールドプレス成形用上下型
    (30,40)間の所定クリアランスで素材を一体にプ
    レス成形するとともに、上型(40)の真空吸引機構に
    より、熱可塑性樹脂シート(S)を真空吸引し、かつ、
    下型(30)に設けた圧空機構により冷却用エアを熱成
    形フエルト(F)内に送り込み、熱成形フエルト(F)
    を強制冷却するとともに、熱可塑性樹脂シート(S)に
    所定面圧を加え、遮音材層(11),吸音材層(12)
    を圧空、真空並びにプレス成形する真空、圧空兼プレス
    成形工程と、 からなることを特徴とする自動車用インシュレータダッ
    シュの製造方法。
  2. 【請求項2】プレス工程中、コールドプレス成形用上型
    (40)を若干上昇操作して、エアを型外に逃がした
    後、再度上型(40)を下降させて、再プレス加工する
    ことを特徴とする請求項1記載の自動車用インシュレー
    タダッシュの製造方法。
  3. 【請求項3】 コールドプレス成形用下型(30)にエ
    ア排出機構が設置されており、熱成形フエルト(F)内
    に供給される冷却エアの一部を型外に強制的に除去する
    ことを特徴とする請求項1記載の自動車用インシュレー
    タダッシュの製造方法。
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