JPH0825623A - インクジェット式プリンタヘッド及びその駆動方法 - Google Patents

インクジェット式プリンタヘッド及びその駆動方法

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JPH0825623A
JPH0825623A JP18636394A JP18636394A JPH0825623A JP H0825623 A JPH0825623 A JP H0825623A JP 18636394 A JP18636394 A JP 18636394A JP 18636394 A JP18636394 A JP 18636394A JP H0825623 A JPH0825623 A JP H0825623A
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電ひずみ素子のスリットの加圧方向への長
さを短くすることができ、スリット加工が容易となり、
また、使用時にも圧電ひずみ素子が破損しにくい。 【構成】 圧電ひずみ素子30により、二以上のインク
流路12内のインクを加圧し、このインクを前記二以上
のインク流路12とそれぞれ連通した二以上のノズル1
4からインク滴として吐出させるインクジェット式プリ
ンタヘッドにおいて、前記インク流路12の下側壁部を
振動板20として形成し、前記圧電ひずみ素子30が、
前記二以上のインク流路12の振動板20のそれぞれを
独立に加圧する第一の駆動部31と、この第一の駆動部
31に連接する第二の駆動部32とからなる構成として
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット式プリ
ンタにおけるプリンタヘッドに関し、特に、インク吐出
手段として電気信号を機械的エネルギーに変換する圧電
素子を使用したインクジェット式プリンタヘッドと、そ
の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワープロ,パソコン等のOA機
器の出力装置として用いられるプリンタにおいては、プ
リンタヘッドに圧電ひずみ素子を使用したドロップオン
デマンド型インクジェット式プリンタヘッドが知られて
いる。このドロップオンデマンド型インクジェット式プ
リンタヘッドは、インク溜りを備えた容器に信号により
変形する圧電ひずみ素子を設け、この圧電ひずみ素子の
変形時に生じる圧力により、インク溜り内のインクを滴
化飛翔させ印字を行なうというもので、広く各種OA機
器のプリンタに使用されている。この種のインクジェッ
ト式プリンタヘッドを採用した技術としては、例えば、
特開平5−24189号,特開平3−272856号の
各公報に記載のインクジェットヘッド等がある。
【0003】以下、この種の一般的なドロップオンデマ
ンド型インクジェット式プリンタヘッドについて図面を
参照しつつ説明する。図6は、従来のドロップオンデマ
ンド型インクジェット式プリンタヘッドを示す一部断面
斜視図である。また、図7及び図8は従来のインクジェ
ット式プリンタヘッドの動作を示す部分断面図である。
【0004】これらの図に示すように、従来のインクジ
ェット式プリンタヘッドは、インクが蓄えられているイ
ンク溜り11、このインク溜り11のインクを複数のノ
ズル14へそれぞれ独立して供給するインク流路12、
このインク流路12の途中に設けられた加圧室13、及
びこの加圧室13を経由してインク流路12から供給さ
れるインクを外部に吐出する複数のノズル14とからな
るインク容器10と、このインク容器10の一側壁部を
形成する振動板20と、この振動板20に当接して配設
され、インク容器10の各ノズル14が連通する加圧室
13を加圧してインクを吐出させる、スリット100a
を形成した櫛形状の圧電ひずみ素子100とで構成され
ている。
【0005】圧電ひずみ素子100には、各ノズル14
に対応した個別信号線40及び共通信号線50が接続し
てあり、各信号線はそれぞれ図示しない電子機器に接続
されている。そして、この各信号線からの印字信号によ
って圧電ひずみ素子100が変位し、その変位による圧
力が振動板20,加圧室13を介してインクに伝播し
て、各ノズル14からインクを滴化,飛翔するようにな
っている。
【0006】次に、このような構成からなる従来のイン
クジェット式プリンタヘッドの動作について説明する。
まず、図7に示すように、通常は、インク溜り11に蓄
えられたインクが、インク流路12を介してノズル14
の先端まで充填された状態となっている。このとき、図
示しない電子機器からの印字信号が各信号線40,50
を通って圧電ひずみ素子100に送られると、圧電ひず
み素子100の電極間に電位が生じ、圧電ひずみ素子1
00が図8に示す矢印A方向に変位する。そして、この
圧電ひずみ素子100の変位によって、図8に示すよう
に、振動板20がノズル14側に変形する。
【0007】これによって、加圧室13内のインクが加
圧され、インクがノズル14の先端から図8に示す矢印
B方向にインク滴となって吐出し、1ドットを印字す
る。その後、圧電ひずみ素子100に蓄えられた電位は
放電されるので、圧電ひずみ素子100及び振動板20
は元の状態のもどり、インク滴として吐出した量のイン
クが、インク溜り11からインク流路12を介して加圧
室13に充填され、元の状態(図7の状態)にもどる。
このように、圧電ひずみ素子を使用した従来のインクジ
ェット式プリンタヘッドにおいては、上記一連の動作を
高速で繰り返し行なうことにより印字を行なっている。
【0008】なお、インクの吐出方法としては、上述し
たものの他、印字信号の入力により、圧電ひずみ素子1
00を図7に示した矢印A方向と反対方向に変位させ、
加圧室13内に、あらかじめインク滴として吐出する量
のインクをインク溜り11からインク流路12を介して
充填しておき、その後、圧電ひずみ素子100を放電に
より元の状態にもどしてインクを吐出する方法(一般に
引き打ち法という)も採用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般に、圧電ひずみ素
子を使用したインクジェット式プリンタヘッドにおいて
は、高速で安定したインク吐出を得るには、インクに対
する加圧速度を大きくする必要がある。このため、従来
のインクジェット式プリンタヘッドでは、圧電ひずみ素
子100の加圧方向への長さ(図7(a)に示すhの
値)、及び圧電ひずみ素子100の加圧方向と垂直な面
の断面積(図7(a),(b)における断面積=t×
w)を大きくとることにより対応していた。
【0010】しかしながら、近年のOA機器の小型,軽
量化に伴なうプリンタヘッドの小型化により、圧電ひず
み素子の加圧方向と垂直な面の断面積については、一定
限度の大きさに制限されてしまい、勢い、圧電ひずみ素
子及びスリットが加圧方向に細長い形状にならざるを得
なかった。その結果、圧電ひずみ素子が、製造時あるい
は使用時に、座屈や曲げにより破損しやすい形状となっ
てしまい、プリンタヘッド自体の寿命が短縮化し、製品
の信頼性を損なうという問題が発生した。また、一般に
圧電ひずみ素子を加圧方向に細長い形状に加工(スリッ
ト加工)することは困難なため、圧電素子の加工時にお
ける不良発生の原因となるという深刻な問題も有してい
た。
【0011】本発明は、このような従来の各技術が有す
る問題を解決するために提案されたものであり、圧電ひ
ずみ素子のスリットの加圧方向への長さを短くすること
ができ、その結果、スリット加工が容易となり、使用時
にも圧電ひずみ素子が破損しにくいインクジェット式プ
リンタヘッド及びこのインクジェット式プリンタヘッド
の駆動方法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の請求項1記載のインクジェット式プリンタヘッ
ドは、圧電ひずみ素子により、二以上のインク流路内の
インクを加圧し、このインクを前記二以上のインク流路
とそれぞれ連通した二以上のノズルからインク滴として
吐出させるインクジェット式プリンタヘッドにおいて、
前記インク流路の少なくとも一つの壁部を振動板として
形成し、前記圧電ひずみ素子が、前記二以上のインク流
路の振動板のそれぞれを独立に加圧する第一の駆動部
と、この第一の駆動部に連接する第二の駆動部とからな
る構成としてあり、必要に応じて、請求項2記載のよう
に、前記圧電ひずみ素子が、前記第一の駆動部と第二の
駆動部を一体的に形成してなる構成としてある。
【0013】また、請求項3記載のインクジェット式プ
リンタヘッドは、圧電ひずみ素子により、二以上のイン
ク流路内のインクを加圧し、このインクを前記二以上の
インク流路とそれぞれ連通した二以上のノズルからイン
ク滴として吐出させるインクジェット式プリンタヘッド
において、前記インク流路の対向する壁部を振動板とし
て形成し、かつ、前記圧電ひずみ素子が、前記二以上の
インク流路の振動板を一側壁部からそれぞれ独立に加圧
する第一の駆動部と、前記二以上のインク流路の振動板
全体を他側壁部から加圧する第二の駆動部とからなる構
成としてある。
【0014】また、請求項4記載のインクジェット式プ
リンタヘッドの駆動方法は、請求項1又は2記載のイン
クジェット式プリンタヘッドの駆動方法であって、前記
第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路すべ
てを加圧し、かつ、インク吐出を行なうノズルが連通し
たインク流路に対応する前記第一の駆動部を前記第二の
駆動部と同方向に変位させ、この第二の駆動部の変位と
第一の駆動部の変位の和によりインク吐出を行なうこと
を特徴とした駆動方法としてある。
【0015】さらに、請求項5記載のインクジェット式
プリンタヘッドの駆動方法は、請求項1又は2記載のイ
ンクジェット式プリンタヘッドの駆動方法であって、前
記第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路す
べてを加圧し、この第二の駆動部の変位のみによってイ
ンク吐出を行なうとともに、インク吐出を行なわないノ
ズルが連通したインク流路に対応する前記第一の駆動部
を前記第二の駆動部の変位方向と逆方向に変位させ、こ
の第一の駆動部の変位により前記第二の駆動部の変位が
インク吐出に必要な変位に至らないようにしてインク吐
出を行なわないことを特徴とした駆動方法としてある。
【0016】さらにまた、請求項6記載のインクジェッ
ト式プリンタヘッドの駆動方法は、請求項1又は2記載
のインクジェット式プリンタヘッドの駆動方法であっ
て、前記第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク
流路すべてを加圧し、かつ、インク吐出を行なうノズル
が連通したインク流路に対応する前記第一の駆動部を前
記第二の駆動部と同方向に変位させ、この第二の駆動部
の変位と第一の駆動部の変位の和によりインク吐出を行
なうとともに、インク吐出を行なわないノズルが連通し
たインク流路に対応する前記第一の駆動部を前記第二の
駆動部の変位方向と逆方向に変位させ、この第一の駆動
部の変位により前記第二の駆動部の変位がインク吐出に
必要な変位に至らないようにしてインク吐出を行なわな
いことを特徴とした駆動方法としてある。
【0017】また、請求項7記載のインクジェット式プ
リンタヘッドの駆動方法は、請求項3記載のインクジェ
ット式プリンタヘッドの駆動方法であって、前記第二の
駆動部を変位させて前記二以上のインク流路すべてを加
圧し、かつ、インク吐出を行なうノズルが連通したイン
ク流路に対応する前記第一の駆動部を前記第二の駆動部
と逆方向に変位させ、この第二の駆動部の変位と第一の
駆動部の変位の和によりインク吐出を行なうことを特徴
とした駆動方法としてある。
【0018】さらに、請求項8記載のインクジェット式
プリンタヘッドの駆動方法は、請求項3記載のインクジ
ェット式プリンタヘッドの駆動方法であって、前記第二
の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路すべてを
加圧し、この第二の駆動部の変位のみによってインク吐
出を行なうとともに、インク吐出を行なわないノズルが
連通したインク流路に対応する前記第一の駆動部を前記
第二の駆動部の変位方向と同方向に変位させ、この第一
の駆動部の変位により前記第二の駆動部の変位がインク
吐出に必要な変位に至らないようにしてインク吐出を行
なわないことを特徴とした駆動方法としてある。
【0019】さらにまた、請求項9記載のインクジェッ
ト式プリンタヘッドの駆動方法は、請求項3記載のイン
クジェット式プリンタヘッドの駆動方法であって、前記
第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路すべ
てを加圧し、かつ、インク吐出を行なうノズルが連通し
たインク流路に対応する前記第一の駆動部を前記第二の
駆動部と逆方向に変位させ、この第二の駆動部の変位と
第一の駆動部の変位の和によりインク吐出を行なうとと
もに、インク吐出を行なわないノズルが連通したインク
流路に対応する前記第一の駆動部を前記第二の駆動部の
変位方向と同方向に変位させ、この第一の駆動部の変位
により前記第二の駆動部の変位がインク吐出に必要な変
位に至らないようにしてインク吐出を行なわないことを
特徴とした駆動方法としてある。
【0020】
【作用】上記構成からなる本発明のインクジェット式プ
リンタヘッドによれば、インクを吐出するノズルに対し
て、このノズルが連通するインク流路を加圧する圧電ひ
ずみ素子を、各インク流路ごとに加圧する駆動部と、全
体を加圧する駆動部とで構成することにより、圧電ひず
み素子のスリットを短くすることができ、圧電ひずみ素
子の加工が容易となり、また、耐久性の向上を図ること
もできる。
【0021】
【実施例】以下、本発明のインクジェット式プリンタヘ
ッドの実施例について、図面を参照して説明する。図1
は、本発明のインクジェット式プリンタヘッドの第一の
実施例を示す一部断面斜視図である。ここで、本発明の
インクジェット式プリンタヘッドは、圧電ひずみ素子
を、二以上のノズルが連通したインク流路のそれぞれを
独立に加圧する第一の駆動部と、インク流路の全体を加
圧する第二の駆動部とで構成した点に特徴があり、これ
以外の部分は、図6に示す従来のインクジェット式プリ
ンタヘッドと同じ構成としてある。したがって、従来と
同様の部分については、同一符号を付して詳細な説明は
省略する。
【0022】図1に示すように、本実施例のインクジェ
ット式プリンタヘッドは、インクが蓄えられているイン
ク溜り11、このインク溜り11のインクを複数のノズ
ル14までそれぞれ独立して供給するインク流路12、
このインク流路12の途中に設けられた加圧室13、及
びこの加圧室13を経由してインク流路12から供給さ
れるインクを外部に吐出する複数のノズル14とからな
るインク容器10と、このインク容器10の一側壁部を
形成する振動板20と、この振動板20に当接して配設
され、インク容器10の各ノズル14に対して独立して
インク流路12から供給されたインクを加圧する、スリ
ット31aを形成した櫛形状の圧電ひずみ素子30とで
構成してある。
【0023】インク流路12内のインクを吐出するため
の駆動用の圧電ひずみ素子30は、各インク流路12ご
とに駆動可能な第一の駆動部31と、二以上のインク流
路12を共通に駆動する第二の駆動部32とで構成して
あり、第一の駆動部31の一側が、インク容器10の壁
部を形成する振動板20に当接するとともに、他側に第
二の駆動部32が連接して配置してある。この第一の駆
動部31は、スリット31aを形成した櫛形状をなし、
この櫛形状の各端部が複数のノズル14の位置にそれぞ
れ対応するように振動板20に当接し、また、第二の駆
動部32はスリットを設けない単体として形成してあ
る。
【0024】また、この第一の駆動部31及び第二の駆
動部32には、それぞれ独立の個別信号線40a,40
bと、共通の共通信号線50が接続してあり、各信号線
はそれぞれ図示しない電子機器に接続されている。そし
て、この各信号線からの印字信号による圧電ひずみ素子
30の加圧エネルギーが、振動板20,加圧室13を介
してインクに伝播することによって、各ノズル14から
インクを滴化,飛翔するようになっている。
【0025】次に、このような構成からなる本実施例の
インクジェット式プリンタヘッドの駆動方法の実施例に
ついて、図2を参照して説明する。まず、通常は、イン
ク容器10のインク溜り11からインク流路12を通し
てノズル14までインクが充填されてた状態となってい
るので、この状態で、圧電ひずみ素子30に各信号線4
0a,40b及び50から印字信号を入力する。印字信
号が入力されると、第一の駆動部31及び第二の駆動部
32のそれぞれに電位差が生じ、各駆動部が電位差に伴
った変位を発生するので、加圧室13内のインクが振動
板20を介して加圧され、ノズル14の先端よりインク
の吐出を行なう。
【0026】ここで、このような圧電ひずみ素子30の
印字時の駆動方法としては、第一の駆動部31と第二の
駆動部32の変位量,変位方向の組み合わせにより、以
下の三態様がある。駆動方法1 第一の駆動部31又は第二の駆動部32の変位のみでは
インクが吐出しない構成とし、インク吐出を行なうノズ
ル14に対しては、このノズル14が連通する加圧室1
3に対応する第一の駆動部31を第二の駆動部32と同
方向に駆動することにより、第一の駆動部31の変位と
第二の駆動部32の変位の和でインク吐出を行ない印字
を行なう。すなわち、第二の駆動部32で複数のインク
流路すべてにバイアス圧力を加え、かつ、インク吐出を
行なうノズルが連通したインク流路に対応する第一の駆
動部31を第二の駆動部32と同方向に変位させてイン
クの吐出を行なう。
【0027】駆動方法2 第二の駆動部32の駆動のみでインクが吐出する構成と
し、インク吐出を行なわないノズル14に対しては、こ
のノズル14が連通する加圧室13に対応する第一の駆
動部31を第二の駆動部32の変位方向とは逆方向に変
位させ、第一の駆動部31の変位と第二の駆動部32の
変位の和がインク吐出に必要な変位に至らないような構
成とすることにより印字を行なう。すなわち、第二の駆
動部32で複数のインク流路すべてに圧力を加えてイン
クの吐出を行ない、かつ、インク吐出を行なわないノズ
ルが連通したインク流路に対応する第一の駆動部31
を、第二の駆動部32と逆方向に変位させてインクの吐
出を行なわない。
【0028】駆動方法3 インク吐出を行なうノズルに対応する第一の駆動部31
を、第二の駆動部32の変位方向と同方向に変位させ、
第一の駆動部31と駆動部32の変位の和でインクの吐
出を行なう。また、インク吐出を行なわないノズル14
が連通する加圧室13に対応する第一の駆動部31につ
いては、第二の駆動部32の変位方向とは逆方向に変位
させ、駆動部31と駆動部32の変位の和が、インク吐
出に必要な変位に至らない構成とすることにより印字を
行なう。すなわち、第二の駆動部32で複数のインク流
路すべてにバイアス圧力を加え、かつ、インク吐出を行
なうノズルが連通したインク流路に対応する第一の駆動
部31を第二の駆動部32と同方向に変位させてインク
の吐出を行なう。そして、インク吐出を行なわないノズ
ルが連通したインク流路に対応する第一の駆動部31
を、第二の駆動部32と逆方向に変位させてインクの吐
出を行なわない。
【0029】このように、本実施例のインクジェット式
プリンタヘッドによれば、第一の駆動部31と第二の駆
動部32の変位を組み合わせるとともに、第二の駆動部
32を二以上のノズルに対して共通に駆動してインク吐
出することを可能とすることにより、一つの駆動部で一
つのノズルを駆動する場合(従来の技術)に比べて、第
一の駆動部31とそのスリット31aの加圧方向の長さ
(図2(b)に示すhの値)を小さくすることができ
る。これによって、従来のように圧電ひずみ素子を加圧
方向に細長くすることなく、加圧速度を大きくすること
ができ、圧電ひずみ素子30のスリット31a加工が容
易となり、かつ、駆動時等の圧電ひずみ素子の破損も大
幅に低減できる。
【0030】次に、本発明のインクジェット式プリンタ
ヘッドの第二の実施例について、図3を参照して説明す
る。同図に示すように、本実施例においては、インク容
器10の対向する壁部をそれぞれ振動板20,21とし
て形成するとともに、第一の駆動部31と第二の駆動部
32を、この対向する振動板20,21にそれぞれ当接
するように配置してある。
【0031】このようにしても、上述した第一の実施例
における駆動方法と同様、第一の駆動部31と第二の駆
動部32の変位量の組み合わせにより加圧室13内のイ
ンクを加圧することによって、所望のノズル14からイ
ンク滴を吐出し印字を行なうことができる。ただし、本
実施例の場合には、第一の駆動部31が第二の駆動部3
2と対向しているので、第一の駆動部31の変位方向
は、上記第一の実施例の駆動方法における場合とすべて
反対になる。
【0032】次に、本発明の第三の実施例について、図
4を参照して説明する。上述した第一の実施例において
は、圧電ひずみ素子30について、第一の駆動部31と
第二の駆動部32を、別々に成型加工したものを接合し
て形成してあるが、本実施例においては、図4に示すよ
うに、圧電ひずみ素子30を積層(二層以上)して成
型,焼成した後、所定の長さのスリット31aを加工す
ることによって、第一の駆動部31と第二の駆動部32
を一体成型してある。これによって、圧電ひずみ素子3
0を組立のいらない構造とすることができ、圧電ひずみ
素子30の製造作業の効率向上を図ることができる。
【0033】なお、図4(a)及び図5(a)に示すよ
うに、圧電ひずみ素子30の積層方向は、加圧方向と垂
直(図4(a)に示す状態)であってもよく、あるい
は、加圧方向と平行(図5(a)に示す状態)であって
もよが、積層段数が少ない方(図5(a)の状態)が、
コストを低く抑えられるという効果がある。また、この
ような圧電ひずみ素子30の積層方向については、上述
した第一及び第二の実施例におけるプリンタヘッドのい
ずれについても、適宜選択できることは言うまでもな
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット式プリンタヘッド及びこのインクジェット式プリン
タヘッドの駆動方法によれば、圧電ひずみ素子のスリッ
ト11の加圧方向への長さを短くすることができ、その
結果、スリット加工が簡単となるとともに、使用時の圧
電ひずみ素子の破損も大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式プリンタヘッドの第
一の実施例を示す一部断面斜視図である。
【図2】本発明のインクジェット式プリンタヘッドの第
一の実施例を示す、(a)は側面断面図、(b)は正面
断面図である。
【図3】本発明のインクジェット式プリンタヘッドの第
二の実施例を示す、(a)は側面断面図、(b)は正面
断面図である。
【図4】本発明のインクジェット式プリンタヘッドの第
三の実施例を示す、(a)は側面断面図、(b)は正面
断面図である。
【図5】本発明のインクジェット式プリンタヘッドの第
三の実施例を示す、(a)は側面断面図、(b)は正面
断面図である。
【図6】従来のインクジェット式プリンタヘッドを示す
一部断面斜視図である。
【図7】従来のインクジェット式プリンタヘッドの動作
状態を示す、(a)は側面断面図、(b)は正面断面図
である。
【図8】従来のインクジェット式プリンタヘッドの動作
状態を示す、(a)は側面断面図、(b)は正面断面図
である。
【符号の説明】
10…インク容器 11…インク溜り 12…インク流路 13…加圧室 14…ノズル 20…振動板 21…振動板 30…圧電ひずみ素子 31…第一の駆動部 31a…スリット 32…第二の駆動部 40…個別信号線 40a…個別信号線 40b…個別信号線 50…共通信号線 100…従来の圧電ひずみ素子

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電ひずみ素子により、二以上のインク
    流路内のインクを加圧し、このインクを前記二以上のイ
    ンク流路とそれぞれ連通した二以上のノズルからインク
    滴として吐出させるインクジェット式プリンタヘッドに
    おいて、 前記インク流路の少なくとも一つの壁部を振動板として
    形成し、 前記圧電ひずみ素子が、前記二以上のインク流路の振動
    板のそれぞれを独立に加圧する第一の駆動部と、この第
    一の駆動部に連接する第二の駆動部とからなることを特
    徴とするインクジェット式プリンタヘッド。
  2. 【請求項2】 前記圧電ひずみ素子が、前記第一の駆動
    部と第二の駆動部を一体的に形成してなる請求項1記載
    のインクジェット式プリンタヘッド。
  3. 【請求項3】 圧電ひずみ素子により、二以上のインク
    流路内のインクを加圧し、このインクを前記二以上のイ
    ンク流路とそれぞれ連通した二以上のノズルからインク
    滴として吐出させるインクジェット式プリンタヘッドに
    おいて、 前記インク流路の対向する壁部を振動板として形成し、 かつ、前記圧電ひずみ素子が、前記二以上のインク流路
    の振動板を一側壁部からそれぞれ独立に加圧する第一の
    駆動部と、前記二以上のインク流路の振動板全体を他側
    壁部から加圧する第二の駆動部とからなることを特徴と
    するインクジェット式プリンタヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のインクジェット式
    プリンタヘッドの駆動方法であって、 前記第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路
    すべてを加圧し、かつ、インク吐出を行なうノズルが連
    通したインク流路に対応する前記第一の駆動部を前記第
    二の駆動部と同方向に変位させ、この第二の駆動部の変
    位と第一の駆動部の変位の和によりインク吐出を行なう
    ことを特徴とするインクジェット式プリンタヘッドの駆
    動方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のインクジェット式
    プリンタヘッドの駆動方法であって、 前記第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路
    すべてを加圧し、この第二の駆動部の変位のみによって
    インク吐出を行なうとともに、 インク吐出を行なわないノズルが連通したインク流路に
    対応する前記第一の駆動部を前記第二の駆動部の変位方
    向と逆方向に変位させ、この第一の駆動部の変位により
    前記第二の駆動部の変位がインク吐出に必要な変位に至
    らないようにしてインク吐出を行なわないことを特徴と
    するインクジェット式プリンタヘッドの駆動方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のインクジェット式
    プリンタヘッドの駆動方法であって、 前記第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路
    すべてを加圧し、かつ、インク吐出を行なうノズルが連
    通したインク流路に対応する前記第一の駆動部を前記第
    二の駆動部と同方向に変位させ、この第二の駆動部の変
    位と第一の駆動部の変位の和によりインク吐出を行なう
    とともに、 インク吐出を行なわないノズルが連通したインク流路に
    対応する前記第一の駆動部を前記第二の駆動部の変位方
    向と逆方向に変位させ、この第一の駆動部の変位により
    前記第二の駆動部の変位がインク吐出に必要な変位に至
    らないようにしてインク吐出を行なわないことを特徴と
    するインクジェット式プリンタヘッドの駆動方法。
  7. 【請求項7】 請求項3記載のインクジェット式プリン
    タヘッドの駆動方法であって、 前記第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路
    すべてを加圧し、かつ、インク吐出を行なうノズルが連
    通したインク流路に対応する前記第一の駆動部を前記第
    二の駆動部と逆方向に変位させ、この第二の駆動部の変
    位と第一の駆動部の変位の和によりインク吐出を行なう
    ことを特徴とするインクジェット式プリンタヘッドの駆
    動方法。
  8. 【請求項8】 請求項3記載のインクジェット式プリン
    タヘッドの駆動方法であって、 前記第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路
    すべてを加圧し、この第二の駆動部の変位のみによって
    インク吐出を行なうとともに、 インク吐出を行なわないノズルが連通したインク流路に
    対応する前記第一の駆動部を前記第二の駆動部の変位方
    向と同方向に変位させ、この第一の駆動部の変位により
    前記第二の駆動部の変位がインク吐出に必要な変位に至
    らないようにしてインク吐出を行なわないことを特徴と
    するインクジェット式プリンタヘッドの駆動方法。
  9. 【請求項9】 請求項3記載のインクジェット式プリン
    タヘッドの駆動方法であって、 前記第二の駆動部を変位させて前記二以上のインク流路
    すべてを加圧し、かつ、インク吐出を行なうノズルが連
    通したインク流路に対応する前記第一の駆動部を前記第
    二の駆動部と逆方向に変位させ、この第二の駆動部の変
    位と第一の駆動部の変位の和によりインク吐出を行なう
    とともに、 インク吐出を行なわないノズルが連通したインク流路に
    対応する前記第一の駆動部を前記第二の駆動部の変位方
    向と同方向に変位させ、この第一の駆動部の変位により
    前記第二の駆動部の変位がインク吐出に必要な変位に至
    らないようにしてインク吐出を行なわないことを特徴と
    するインクジェット式プリンタヘッドの駆動方法。
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