JPH08256007A - アンテナの追尾制御装置 - Google Patents

アンテナの追尾制御装置

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JPH08256007A
JPH08256007A JP5750595A JP5750595A JPH08256007A JP H08256007 A JPH08256007 A JP H08256007A JP 5750595 A JP5750595 A JP 5750595A JP 5750595 A JP5750595 A JP 5750595A JP H08256007 A JPH08256007 A JP H08256007A
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JP
Japan
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antenna
moving body
reception level
tracking control
control device
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5750595A
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English (en)
Inventor
Koichi Chikaishi
幸一 近石
Kazushige Ogino
和滋 荻野
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08256007A publication Critical patent/JPH08256007A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速で安定な追尾のための移動体の移動方
向、速度検出を安価に行い、かつアンテナ駆動時の磨
耗、疲労、消費エネルギー、動作音を低減する。 【構成】 衛星1からの放送電波を受信するために移動
体に設けられたアンテナ2に衛星1を追尾させるアンテ
ナの追尾制御装置に、衛星1からの受信レベルを検出す
るC/N検出部31と、C/N検出部31による検出受
信レベルを基に移動体の回転速度及び回転方向を検出す
る移動体動作検出部32とを設け、駆動制御部33はC
/N検出部31による検出受信レベルを基にステップト
ラック方式によりアンテナ2を衛星1に向かせ、移動体
動作検出部32による移動体の検出回転速度及び検出回
転方向を基にアンテナ2を衛星1に向かせ、かつ前記検
出回転速度及び検出回転方向を得るために衛星1に向い
たセンター方向でアンテナ2を左右に首振りさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体上のアンテナ
を、放送電波を放出する衛星に向けて、追尾させるアン
テナの追尾制御装置に関し、特に本発明は、高速で安定
な追尾のための移動体の移動方向、速度検出を安価に行
うことができ、かつアンテナ駆動時の磨耗、疲労、消費
エネルギー、動作音を低減できるアンテナの追尾制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は従来のアンテナの追尾制御装置
を示す図である。なお、全図を通じて同一の構成要素に
は同一の参照番号又は記号を付して示す。本図に示すよ
うに、衛星1から放送電波を受信する、移動体搭載のア
ンテナ2は、電波を受信するエレメントと周波数を変換
するダウンコンバータとからなるアンテナエレメント2
1と、アンテナエレメント21を、その上に固定し、衛
星の方向に向けるために、回転させるターンテーブル2
2とを有する。ターンテーブル22にはこれを回転させ
る駆動部4と、回転するターンテーブル22からアンテ
ナエレメント21で受信された信号を取り出すためにロ
ータリジョイント部5とが設けられる。追尾制御部3
は、ロータリジョイント部5から受信信号を入力して、
ターンテーブル駆動部4にターンテーブル駆動部4を駆
動を制御する信号を形成する。追尾制御部3では受信信
号がA/D変換器(Analog to Digital Converter)を経
て、その後中央演算処理部(CPU)により追尾処理さ
れる。この場合、移動体の回転方向、速度を、ジャイロ
センサのような高価な部品を使用することなく、以下の
ようにして、検出する。
【0003】上記アンテナの追尾制御装部3は、衛星か
らの電波を受信するためにアンテナエレメントを水平面
内にて回転させ、追尾させる技術として、以下に説明す
るステップトラック追尾を行う。図13は従来のステッ
プトラック方法を説明する図である。本図(a)に示す
ように、衛星1から放送電波を受信する移動体搭載のア
ンテナ2は一定の角度を中心にして左右に一定範囲の角
度で首振りを行う。そして本図(b)に示すように、首
振り角度時の受信レベルを測定し、左右のレベルを比較
し、受信レベルの高い方に、中心角度を移動する。これ
を繰り返し受信レベルのピーク値に段々近づけて行く。
このステップトラック追尾方法、機器の構成が簡単でコ
スト安だが追尾性能(方向追従性)が低いという問題点
がある。その理由は以下の通りである。
【0004】図14は従来のステップトラック方法の追
尾性能を説明する図である。本図に示すように、ステッ
プトラック追尾方法は、衛星の方向の近傍において、ア
ンテナを常時首振りさせ、その受信レベルを読み取り、
衛星の方法を推測している。このような試行錯誤的な追
尾方法では、移動体の急激な方向変化、電波遮蔽が発生
した時に追尾を外しやくなる。すなわち、受信ピークが
首振り範囲外に出てしまうことになる。
【0005】図15は従来のステップトラック方法に移
動体の回転方向、速度データを用いた方法を説明する図
である。本図(a)に示すように、例えばジャイロセン
サからの信号により移動体の回転方向及び速度を求めら
れる。そして、アンテナ2からの受信信号と移動体の回
転方向及び速度を入力する追尾制御部3は、本図(b)
に示すように、首振り状態Aから首振り状態Bへをアン
テナ2を制御する。このため、受信レベルのピークに近
づく時間が速い。しかしながら、ジャイロセンサを使用
するため、コストが高いとの問題点がある。
【0006】なお、従来の追尾用のアンテナ2は、電波
到来方向の検知が不可能になると、広範囲或いは広い方
向の機械的なサーチを行うが、このサーチには、例え
ば、アンテナ2を無限回転させる等がある。その時に検
知不可能な時間を短縮するために一般的に上記機械的サ
ーチは比較的高速で行うことが多い。電波の長時間の遮
蔽等が発生した場合でも、上記高速の機械的サーチを常
に行っている。このように、高速なサーチを長時間行う
と、駆動部又は駆動接触部等の可動部が磨耗、疲労等す
るとの問題点がある。また、高速に駆動するが故に、消
費するエネルギー(電力)が大きくなるという問題点も
ある。さらに、高速駆動の動作音が大きくなることも多
々あり、騒音発生と認識されることもあるという問題点
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、上記問題点に鑑み、高速で安定な追尾のための移動
体の移動方向、速度検出を安価に行うことができ、かつ
アンテナ駆動時の磨耗、疲労、消費エネルギー、動作音
を低減できるアンテナの追尾制御装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、次の構成を有するアンテナの追尾制御
装置を提供する。すなわち、衛星からの放送電波を受信
するために移動体に設けられたアンテナに衛星を追尾さ
せるアンテナの追尾制御装置に、衛星からの受信レベル
を検出するC/N検出部と、C/N検出部による検出受
信レベルを基に移動体の回転速度及び回転方向を検出す
る移動体動作検出部と、C/N検出部による検出受信レ
ベルを基にステップトラック方式によりアンテナを衛星
に向かせ、移動体動作検出部による移動体の検出回転速
度及び検出回転方向を基にアンテナを衛星に向かせ、か
つ前記検出回転速度及び検出回転方向を得るために衛星
に向いたセンター方向でアンテナを左右に首振りさせる
駆動制御部とが設けられる。
【0009】前記移動体動作検出部は、アンテナの首振
りにかかる時間を基に、移動体の前記回転速度を求める
ようにしてもよい。前記移動体動作検出部は、アンテナ
の首振りにかかる間の受信レベルの面積を基に、移動体
の前記回転速度を求めるようにしてもよい。前記移動体
動作検出部は、アンテナの首振り間の受信レベルの傾き
を基に、移動体の前記回転速度を求めるようにしてもよ
い。
【0010】前記移動体動作検出部は、アンテナの首振
りにかかる時間、アンテナの首振りにかかる間の受信レ
ベルの面積、アンテナの首振り間の受信レベルの傾きの
うち少なくとも2つの組み合わせを基に、移動体の前記
回転速度を求めるようにしてもよい。前記移動体動作検
出部は、アンテナの首振りにかかる時間、アンテナの首
振りにかかる間の受信レベルの面積、アンテナの首振り
間の受信レベルの傾きを切り換えた任意の1つを基に、
移動体の前記回転速度を求めるようにしてもよい。
【0011】前記移動体動作検出部は、アンテナの左右
の首振りにかかる時間を比較し、移動体の前記回転方向
を求めるようにしてもよい。前記移動体動作検出部は、
アンテナの左右の首振りにかかる間の受信レベルの面積
を比較し、移動体の前記回転方向を求めるようにしても
よい。前記移動体動作検出部は、アンテナの左右の首振
り間の受信レベルの傾きを比較し、移動体の前記回転方
向を求めるようにしてもよい。
【0012】前記移動体動作検出部は、アンテナの左右
の首振りにかかる時間、アンテナの左右の首振りにかか
る間の受信レベルの面積、アンテナの左右の首振り間の
受信レベルの傾きのうち少なくとも2つの組み合わせを
基に、移動体の前記回転方向を求めるようにしてもよ
い。前記移動体動作検出部は、アンテナの左右の首振り
にかかる時間、アンテナの左右の首振りにかかる間の受
信レベルの面積、アンテナの左右の首振り間の受信レベ
ルの傾きを切り換えた任意の1つを基に、移動体の前記
回転方向を求めるようにしてもよい。
【0013】前記移動体動作検出部は、アンテナの首振
り間で検出した受信レベルのピーク値の過去の最大値を
ホールドしたホールドピーク値と現在のピーク値とを比
較し、その差が不正確な移動体の回転速度と判断するた
めの設定値よりも大きい場合には、それ以前の最新の移
動体の回転速度を現在の回転速度とするようにしてもよ
い。
【0014】前記それ以前の最新の移動体の回転方向
は、前記設定値よりも大きいと判断した瞬間からある予
め設定した時間だけ遡った時間での移動体の回転速度を
現在の回転速度とするようにしてもよい。前記移動体動
作検出部は、アンテナの首振り間で検出した受信レベル
のピーク値の過去の最大値をホールドしたホールドピー
ク値と現在のピーク値とを比較し、その差が不正確な移
動体の回転方向と判断するための設定値よりも大きい場
合には、それ以前の最新の移動体の回転方向を現在の回
転方向とするようにしてもよい。
【0015】前記それ以前の最新の移動体の回転方向
は、前記設定値よりも大きいと判断した瞬間からある予
め設定した時間だけ遡った時間での移動体の回転方向を
現在の回転方向とするようにしてもよい。前記駆動制御
部は、前記移動体の回転方向と逆に、前記移動体の回転
速度とほぼ同一の速度で、アンテナを駆動するようにし
てもよい。
【0016】前記駆動制御部は、アンテナの首振り間で
検出した受信レベルのピーク値の過去の最大値をホール
ドしたホールドピーク値と現在のピーク値とを比較し、
その差が不正確な移動体の回転速度、回転速度と判断す
るための設定値よりも大きい場合には、この瞬間からあ
る設定時間後まで、前記移動体動作検出部からの移動体
の回転速度、回転速度をキャンセルするようにしてもよ
い。
【0017】前記駆動制御部は、アンテナの首振り間で
検出した受信レベルのピーク値の過去の最大値をホール
ドしたホールドピーク値と現在のピーク値とを比較し、
その差が不正確な移動体の回転速度、回転速度と判断す
るための設定値よりも大きくなった時から、ある設定時
間後まで前記移動体動作検出部からの移動体の回転速
度、回転速度をキャンセルするまで、アンテナの首振り
の角度をより大きくするようにしてもよい。
【0018】前記駆動制御部は、C/N検出部の検出受
信レベルがある設定値以下に下がった瞬間から、アンテ
ナの方向を機械的に変化させる速度を変化させるように
してもよい。前記駆動制御部は、C/N検出部の検出受
信レベルがある設定値以下に下がった瞬間から、無限回
転可能なアンテナの回転速度を変化させるようにしても
よい。
【0019】
【作用】本発明のアンテナの追尾制御装置によれば、衛
星からの受信レベルを検出し、検出受信レベルを基に移
動体の回転速度及び回転方向を検出し、検出受信レベル
を基にステップトラック方式によりアンテナを衛星に向
かせ、移動体の検出回転速度及び検出回転方向を基にア
ンテナを衛星に向かせ、かつ前記検出回転速度及び検出
回転方向を得るために衛星に向いたセンター方向でアン
テナを左右に首振りさせることにより、移動体の回転方
向、回転速度を、ジャイロセンサのような高価な部品を
使用することなく、検出して、追尾制御が可能になる。
【0020】アンテナの首振りにかかる時間を基に、移
動体の前記回転速度を検出することにより、ジャイロセ
ンサにより移動体の回転速度が不要となる。アンテナの
首振りにかかる間の受信レベルの面積を基に、移動体の
前記回転速度を求めることにより、ジャイロセンサによ
り移動体の回転速度を検出することが不要となる。
【0021】アンテナの首振り間の受信レベルの傾きを
基に、移動体の前記回転速度を求めることにより、ジャ
イロセンサにより移動体の回転速度を検出することが不
要となる。アンテナの首振りにかかる時間、アンテナの
首振りにかかる間の受信レベルの面積、アンテナの首振
り間の受信レベルの傾きのうち少なくとも2つの組み合
わせを基に、移動体の前記回転速度を求めることによ
り、状況に応じることが可能になる。
【0022】アンテナの首振りにかかる時間、アンテナ
の首振りにかかる間の受信レベルの面積、アンテナの首
振り間の受信レベルの傾きを切り換えた任意の1つを基
に、移動体の前記回転速度を求めることにより、状況に
応じることが可能になる。アンテナの左右の首振りにか
かる時間を比較し、移動体の前記回転方向を求めること
により、ジャイロセンサにより移動体の回転速度を検出
することが不要となる。
【0023】アンテナの左右の首振りにかかる間の受信
レベルの面積を比較し、移動体の前記回転方向を求める
ことにより、ジャイロセンサにより移動体の回転速度を
検出することが不要となる。アンテナの左右の首振り間
の受信レベルの傾きを比較し、移動体の前記回転方向を
求めることにより、ジャイロセンサにより移動体の回転
速度を検出することが不要となる。
【0024】アンテナの左右の首振りにかかる時間、ア
ンテナの左右の首振りにかかる間の受信レベルの面積、
アンテナの左右の首振り間の受信レベルの傾きのうち少
なくとも2つの組み合わせを基に、移動体の前記回転方
向を求めることにより、状況に応じることが可能にな
る。アンテナの左右の首振りにかかる時間、アンテナの
左右の首振りにかかる間の受信レベルの面積、アンテナ
の左右の首振り間の受信レベルの傾きを切り換えた任意
の1つを基に、移動体の前記回転方向を求めることによ
り、状況に応じることが可能になる。
【0025】アンテナの首振り間で検出した受信レベル
のピーク値の過去の最大値をホールドしたホールドピー
ク値と現在のピーク値とを比較し、その差が不正確な移
動体の回転速度と判断するための設定値よりも大きい場
合には、それ以前の最新の移動体の回転速度を現在の回
転速度とすることにより、電波遮蔽されたことを正確に
判断でき、移動体の回転速度の検出が正確になる。
【0026】前記それ以前の最新の移動体の回転方向
は、前記設定値よりも大きいと判断した瞬間からある予
め設定した時間だけ遡った時間での移動体の回転速度を
現在の回転速度とすることにより、電波遮蔽されたこと
を正確に判断でき、移動体の回転速度の検出が安定す
る。アンテナの首振り間で検出した受信レベルのピーク
値の過去の最大値をホールドしたホールドピーク値と現
在のピーク値とを比較し、その差が不正確な移動体の回
転方向と判断するための設定値よりも大きい場合には、
それ以前の最新の移動体の回転方向を現在の回転方向と
することにより、電波遮蔽されたことを正確に判断で
き、移動体の回転方向の検出が正確になる。
【0027】前記それ以前の最新の移動体の回転方向
は、前記設定値よりも大きいと判断した瞬間からある予
め設定した時間だけ遡った時間での移動体の回転方向を
現在の回転方向とすることにより、電波遮蔽されたこと
を正確に判断でき、移動体の回転速度の検出が安定す
る。前記移動体の回転方向と逆に、前記移動体の回転速
度とほぼ同一の速度で、アンテナを駆動することによ
り、ジャイロ等無しに、正確な追尾制御が可能になる。
【0028】アンテナの首振り間で検出した受信レベル
のピーク値の過去の最大値をホールドしたホールドピー
ク値と現在のピーク値とを比較し、その差が不正確な移
動体の回転速度、回転速度と判断するための設定値より
も大きい場合には、この瞬間からある設定時間後まで、
前記移動体動作検出部からの移動体の回転速度、回転速
度をキャンセルすることにより、電波遮蔽の最中に移動
体が回転しても、再捕捉までの時間が短縮できる。
【0029】アンテナの首振り間で検出した受信レベル
のピーク値の過去の最大値をホールドしたホールドピー
ク値と現在のピーク値とを比較し、その差が不正確な移
動体の回転速度、回転速度と判断するための設定値より
も大きくなった時から、ある設定時間後まで前記移動体
動作検出部からの移動体の回転速度、回転速度をキャン
セルするまで、アンテナの首振りの角度をより大きくす
ることにより、電波遮蔽の最中に移動体が回転しても、
再捕捉までの時間が短縮できる。
【0030】C/N検出部の検出受信レベルがある設定
値以下に下がった瞬間から、アンテナの方向を機械的に
変化させる速度を変化させることにより、駆動接触部等
の磨耗、疲労の抑制、消費エネルギー抑制、動作音の抑
制が可能になる。C/N検出部の検出受信レベルがある
設定値以下に下がった瞬間から、無限回転可能なアンテ
ナの回転速度を変化させることにより、駆動接触部等の
磨耗、疲労の抑制、消費エネルギー抑制、動作音の抑制
が可能になる。
【0031】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1は本発明の実施例に係るアンテナの追尾
制御装置を説明する図である。本図に示すように、移動
体に取付、移動体が回転すれば同じく回転する土台23
(図2参照)に対して360°自由に回転できるターン
テーブル22に固定されるアンテナエレメント21はパ
ッチアンテナ、スロットアンテナ、ヘリカルアンテナ等
のアレイである。移動体には、ターンテーブル22を取
り付けるアンテナベース24が固定される。アンテナエ
レメント21の裏面には周波数を変換するダウンコンバ
ータ25が設けられる。アンテナベース24にはターン
テーブル22を回転させて駆動するモータ4が設けられ
る。
【0032】チューナ10はアンテナエレメント21に
受信信号線41を介して接続される復調部11と、追尾
制御部3とを有する。追尾制御部3は、モータ4に電源
線42を介して接続される電源部30と、アンテナエレ
メント21に受信信号線41を介して接続され搬送波と
雑音との大きさを基に受信レベルを検出するC/N(搬
送波対雑音比)検出部31と、C/N検出部31からの
受信レベルを入力し駆動制御部33からモータ4の動作
情報より、移動体の回転方向、速度検出を算出する移動
体動作検出部32と、C/N検出部31からの受信レベ
ルを取り込みステップトラック方式によりアンテナ2が
衛星に向くように、かつ、移動体動作検出部32から移
動体の回転方向、速度の情報を取り込み移動体の向きが
変化してもアンテナ2が衛星1に向くようにモータ4を
制御する信号を、駆動制御線43を介して、モータ4に
与える駆動制御部33とを有する。信号の流れは、衛星
からの電波がアンテナエレメント21で受信され、コン
バータ25を通り、ターンテーブル22中央付近に設置
されたロータリージョイント部5(コンバータ25付近
に設けられる)を通り、C/N検出部31で受信レベル
が検出される。具体的には、移動体の回転方向と逆方向
に移動体の回転速度と同じ速度で、アンテナエレメント
21(ターンテーブル22)をアンテナベース24に対
して回転させるように駆動信号が与えられる。
【0033】図2は図1の移動体動作検出部32、駆動
制御部33の動作を説明する図である。本図に示すよう
に、アンテナ1のターンテーブル22は土台部23に取
り付けられる。この土台部23は移動体に取り付けら
れ、移動体が回転すれば、土台部23も同じく回転す
る。そして、駆動制御部33により、アンテナ2が衛星
1方向に向いているとき、この方向をセンタ方向とし
て、このセンタ方向を中心にその近傍で図中の方向に
右首振り(−Δθ)、方向に左首振り(+Δθ)が行
われる。ここで、−Δθ、+Δθは首振り角度である。
【0034】先ず、移動体動作検出部32により移動体
の回転速度の検出方法について説明する。首振り速度は
衛星1の電波到来する方向から見たものであるからその
首振り速度は次のようになる。 首振り速度=移動体の回転速度±ターンテーブル22の首振り速度 …(1) ターンテーブル22の首振り速度は、土台部23すなわ
ち移動体から見た首振り速度である。そしてターンテー
ブル22の首振り方向と移動体の回転方向が同じとき、
上記式(1)の符号±は+となり、その逆の場合に符号
±は−となる。
【0035】図3は図2のセンタ方向近傍での受信レベ
ル変化を説明する図である。本図に示すように、首振り
に対して、受信レベルは山形に変化する。図4は首振り
速度をパラメータとする受信レベルの時間変化を説明す
る図である。本図(a)では、10°/sの速度の首振
り、本図(b)では、20°/sの速度の首振り、本図
(c)では、30°/sの速度の首振り、本図(d)で
は、40°/sの速度の首振り、本図(e)では、50
°/sの速度の首振り時の受信レベルの時間変化が示さ
れるが、この場合、首振り速度を可変にすると、この速
度に比例して受信レベルの時間変化が変化する。
【0036】したがって、本図に示す首振り角として−
Δθ〜Δθ振るのにかかる時間より得た首振り速度を基
に移動体の回転速度を求めることができる。さらに、首
振り角−Δθ〜Δθ間の受信レベルの面積より得た首振
り速度を基に移動体の回転速度を求めることができる。
また、首振り角−Δθ〜Δθ間の受信レベルの時間に対
する傾きにより得た首振り速度を基に移動体の回転速度
を求めることができる。
【0037】上記3つの、首振り角として−Δθ〜Δθ
振るのにかかる時間、首振り角−Δθ〜Δθ間の受信レ
ベルの面積、首振り角−Δθ〜Δθ間の受信レベルの傾
きのいずれか2つ以上を組み合わせても、移動体の回転
速度を求めることができる。上記3つの、首振り角とし
て−Δθ〜Δθ振るのにかかる時間、首振り角−Δθ〜
Δθ間の受信レベルの面積、首振り角−Δθ〜Δθ間の
受信レベルの傾きのいずれかを、状況に応じて切り換え
て、移動体の回転速度を求めることができる。例えば、
傾きの小さい場合には面積や時間から移動体の回転速度
を求めるようにしてもよい。
【0038】次に、移動体の回転方向の検出する方法に
ついて説明する。図5は移動体が停止している状態でタ
ーンテーブル22を30°/sで首振りさせた時の受信
レベルの時間変化の変化を説明する図である。移動体の
回転速度=0°/sであるから、本図(a)の右首振り
時、本図(b)の左首振り時の受信レベルの時間変化は
同じである。この場合には左右の首振り速度は、共に、
30°/sである。
【0039】図6は移動体が20°/sで右回転してい
る状態でターンテーブル22を30°/sで首振りさせ
た時の受信レベルの時間変化の変化を説明する図であ
る。移動体の回転速度=20°/sであるから、本図
(a)の右首振り時に、上記式(1)により、右首振り
速度は50°/sとなり、本図(b)の左首振り時に、
同様に、左首振り速度は、10°/sである。
【0040】図7は移動体が40°/sで右回転してい
る状態でターンテーブル22を30°/sで首振りさせ
た時の受信レベルの時間変化の変化を説明する図であ
る。移動体の回転速度=40°/sであるから、本図
(a)の右首振り時に、上記式(1)により、右首振り
速度は70°/sとなり、本図(b)の左首振り時に、
同様に、左首振り速度は、−10°/sである。この場
合、左回転せず、右回転のままである。
【0041】上記の説明のように、移動体が停止状態で
は、左右の首振りで受信レベルの時間変化は同じである
が、移動体が回転した場合には、左右の首振りで受信レ
ベルの時間変化の山形が異なる。移動体の回転方向と同
方向の首振りの方が受信レベルの時間変化の山形た急峻
になる。このようにして、左右の首振り角−Δθ〜Δθ
にかかる時間を比較し、移動体の回転方向を求める。
【0042】さらに、左右の首振り角−Δθ〜Δθ間の
受信レベルの面積を比較し、移動体の回転方向を求め
る。また、左右の首振り角−Δθ〜Δθ間の受信レベル
傾きを比較し、移動体の回転方向を求めることができ
る。また、上記3つ、すなわち、左右の首振り角−Δθ
〜Δθ振るのにかかる時間を比較し、左右の首振り角−
Δθ〜Δθ間の受信レベルの面積を比較し、左右の首振
り角−Δθ〜Δθ間の受信レベルの傾きを比較したこれ
らのうち2つ以上の組み合わせを基に、移動体の回転方
向を求めてもよい。
【0043】また、上記3つ、すなわち、左右の首振り
角−Δθ〜Δθ振るのにかかる時間を比較し、左右の首
振り角−Δθ〜Δθ間の受信レベルの面積を比較し、左
右の首振り角−Δθ〜Δθ間の受信レベルの傾きを比較
し、これらを切り換えたいずれかを基に移動体の回転方
向を求めてもよい。このようにして、移動体の回転方
向、回転速度を、ジャイロセンサのような高価な部品を
使用することなく、検出することが可能になる。
【0044】図8は衛星1からの電波が遮蔽された場合
に、首振り時の受信レベルを示す図である。本図に示す
ように、電波の遮蔽の影響がない場合に首振り時の受信
レベルAとし、電波の遮蔽の影響がある場合に首振り時
の受信レベルBとすると、電波の遮蔽の影響により短時
間に受信レベルが変動し、−Δθ〜Δθ’間で首振りを
行い、結果的に本来の衛星1の方向θ0に対して誤った
方向θ0’を衛星1の方向として制御を行うおそれがあ
る。
【0045】そこで、前述の回転速度検出において、受
信信号のレベルのピーク値をホールドし、このピークホ
ールド値V0と首振り角−Δθ〜Δθ間で検出された受
信レベルのピーク値V0’とを比較する。この比較にお
いて、ある設定値以内の差におさまった時のみその首振
り速度を正確なものとして検出し、それ以外の時は、そ
の検出された首振り速度を不正確のものとしてそれ以前
の最新の正確な首振り速度を現在の正確な首振り速度と
して検出する。ここで、受信信号レベルのホールドピー
ク値とは現在から過去のある設定時間まで遡ってその間
に受信した受信レベルの最大値としてもよい。
【0046】また、設定値以内におさまらないと判断し
た瞬間からある予め設定した時間遡ってその時間での回
転速度を現在の回転速度として検出してもよい。また、
上記3つ、すなわち、左右の首振り角−Δθ〜Δθ振る
のにかかる時間を比較し移動体の回転方向を求め、左右
の首振り角−Δθ〜Δθ間の受信レベルの面積を比較
し、移動体の回転方向を求め、受信レベルの時間に対す
る傾きにより得た首振り速度を基に移動体の回転方向を
求める回転方向検出のいずれかにおいて、又はこれらの
いずれかに切り換えて、上記と同様にホールドピーク値
比較を行い、ある設定値以内におさまった場合のみ首振
り角−Δθ〜Δθの時間を回転方向検出に用いる。
【0047】この場合設定値以内におさまらなかった場
合には、それ以前の最新の回転方向を現在の回転方向と
して検出する。また、設定値以内におさまらないと判断
した瞬間からある予め設定した時間遡ってその時間での
回転方向を現在の回転方向として検出してもよい。この
ようにして、高価なジャイロを用いずに、さらに電波の
遮蔽に対しても移動体の回転方向、回転速度の検出が正
確に行われる。
【0048】次に、駆動制御部33の制御信号は、ステ
ップトラック追尾において、移動体動作検出部32から
の移動体の回転方向及び回転速度を基に、アンテナ2の
動きを、アンテナ2を回転可能に、固定するアンテナベ
ース24に対して移動体の回転方向と逆方向にほぼ同一
の速度で回転させるように形成される。このようにし
て、アンテナ2の回転方向を、常時、衛星1の方向に向
けておくことができる。したがって、ジャイロ等の移動
体の回転方向、速度を求める特別な装置を用いることな
く優れた追尾性能を実現することができる。
【0049】さらに、駆動制御部33は、ステップトラ
ック追尾において、追尾中の受信ピーク値とホールドピ
ーク値との差が、電波遮蔽を判断するある設定値より大
きくなった時に、移動体の回転方向、速度の上記差が大
きくなった瞬間からある設定時間後までキャンセルし、
その後の最初に上記差が小さくなる時まで、移動体の回
転方向、速度情報を追尾に利用しないようにする。
【0050】このようにして、ピーク値とホールドピー
ク値との差が大きくなるのは、例えば、衛星からの電波
がトンネル、建物等の障害物で電波が遮蔽された時等が
ある。遮蔽時の移動体の回転方向、速度を遮蔽前の回転
方向、速度と仮定して遮蔽中も移動体に対してアンテナ
2方向に回転させ、衛星1の方向に向けておくことによ
り遮蔽終了後の再補足を速く行うことができる。また遮
蔽が長時間に及ぶ場合には、上記差が大きくなった瞬間
(つまり、遮蔽開始時)からある設定時間(例えば5秒
程度)経過時にそれまでの移動体の回転方向速度情報を
キャンセルし、全方向のサーチ、又は広範囲(広角度)
又は両方のサーチを行う。ここで、広範囲のサーチ(首
振り)の中心の方向は、上記情報をキャンセルする直前
の首振り中心の方向とほぼ同一にする。(例えば、広範
囲サーチ角度10°〜180°程度の任意の値でしかも
サーチ中に変化させてもよい。)したがって、電波遮蔽
時等にはアンテナ2の全方向あるいは広範囲のサーチを
行うので、電波遮蔽等の最中に移動体が回転しても再補
足までの時間が短縮でき優れた追尾性能を実現できる。
【0051】また、ホールドピーク値とピーク値の差が
ある設定より大きくなった時から移動体の回転方向、速
度の情報をキャンセルし、ステップトラック追尾におけ
る首振り角度を誤差小さくなるまで首振り角度が一定だ
け大きくなるように変化するようにしてもよい。このよ
うにして、電波遮蔽時等にアンテナ2を衛星の方向と推
定される方向に向けておく。ステップトラック追尾は衛
星方向と思われる方向をほぼ中心としてアンテナ2が首
振り動作を行っている。その首振り角度を遮蔽時には電
波受信時より大きくし、例えば電波受信時は首振り角度
1°〜5°程度とすると、電波遮蔽時は首振り角度2°
〜50°程度とする。(電波遮蔽時の首振り範囲を受信
時より広くすれば、上記角度以外の角度でもよい。ま
た、いずれの角度も上記範囲内の任意の角度でもよい。
また動作中に変化させてもよい。)したがって、電波遮
蔽時等にはアンテナ2のステップトラック追尾における
首振り範囲を変化させるため、電波遮蔽等の最中に移動
体が回転しても再補足までの時間が短縮できる。
【0052】受信信号線41と電源線41を1本の線に
まとめ電源と信号を重畳させてもよい。さらにチューナ
10はアンテナベース24等と一体に構成してもよい。
また、アンテナ2にはレドームつまりアンテナカバーが
設置されてもよい(図示しない)。図9は図1のアンテ
ナ2の別の詳細な構成を示す図である。衛星1から放射
された電波を、移動体上において機械的にアンテナ2の
方向を変化させて受信し、受信信号が追尾のためとして
利用されるが、電波の受信レベルがある設定値以下に下
がった時に、アンテナ2の方向を機械的に変化させて電
波到来方向がサーチされる。本図に示すように、ターン
テーブル22上にアンテナエレメント21を駆動するモ
ータ26が設けられる。このモータ26は、アンテナエ
レメント21の向きを上下に駆動させるが、駆動制御部
33により、受信信号レベルがある設定値以下に下がっ
た状態(目的の電波が受信できていない状態)になる
と、ある設定時間を経て、回転が開始し、アンテナエレ
メント21の駆動速度を最初は速くし、その後遅く駆動
させる。すなわち、受信レベルがある設定値以下に下が
った瞬間からの時間によりアンテナ2の方向を機械的に
変化させる速度を変化させるようにしてある。
【0053】図10はアンテナエレメント21の駆動速
度例を示す図である。その速度の変化は、無段階に変化
させてもよく、段階的に変化させてもよい。例えば、本
図に示すように、無段階に変化させた時の駆動速度にし
てもよい。これらの動作は受信レベルがある設定値より
大きくなるまで継続する。このようにして、長時間の機
械的サーチの時の駆動速度が遅くなるので、駆動部、接
触部等の磨耗、疲労を軽減できる。また、消費エネルギ
ー(電力)を軽減できる。さらに動作音を軽減すること
ができる。
【0054】図11は無段階、3段階に変化させた時の
駆動回転速度例を示す図である。受信信号レベルがある
設定値以下に下がった状態(目的の電波が受信できてい
ない状態)になる、ある設定時間を経てモータ4を回転
させて、ターンテーブル22、アンテナエレメント21
を駆動、回転させる。この場合、その速度変化は無段階
に変化させても、段階的に変化させてもよい。本図に示
すように、無段階、3段階に変化させた時の駆動回転速
度にしてもよい。
【0055】さらに、無段階、3段階を組み合わせてよ
い。これらは回転中に逆回転してもよい。また、回転方
向は任意の方向でもよい。これらの動作は受信レベルが
ある設定値よりも大きくなるまで継続する。すなわち、
移動体に対し、アンテナ2を無限回転させることが可能
な機構を有した追尾制御部3により、受信レベルがある
設定値以下に下がった瞬間からの時間によりアンテナ2
を無限回転させる回転速度を変化させるようにしてあ
る。
【0056】このようにして、前述と同様の作用効果を
得ることができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、衛
星からの受信レベルを検出し、検出受信レベルを基に移
動体の回転速度及び回転方向を検出し、検出受信レベル
を基にステップトラック方式によりアンテナを衛星に向
かせ、移動体の検出回転速度及び検出回転方向を基にア
ンテナを衛星に向かせ、かつ前記検出回転速度及び検出
回転方向を得るために衛星に向いたセンター方向でアン
テナを左右に首振りさせるので、移動体の回転方向、回
転速度を、ジャイロセンサのような高価な部品を使用す
ることなく、検出して、追尾制御が可能になる。アンテ
ナの首振りにかかる時間を基に、移動体の前記回転速度
を検出するので、ジャイロセンサにより移動体の回転速
度が不要となる。アンテナの首振りにかかる間の受信レ
ベルの面積を基に、移動体の前記回転速度を求めるの
で、ジャイロセンサにより移動体の回転速度を検出する
ことが不要となる。アンテナの首振り間の受信レベルの
傾きを基に、移動体の前記回転速度を求めるので、ジャ
イロセンサにより移動体の回転速度を検出することが不
要となる。アンテナの首振りにかかる時間、アンテナの
首振りにかかる間の受信レベルの面積、アンテナの首振
り間の受信レベルの傾きのうち少なくとも2つの組み合
わせを基に、移動体の前記回転速度を求めるので、状況
に応じることが可能になる。アンテナの首振りにかかる
時間、アンテナの首振りにかかる間の受信レベルの面
積、アンテナの首振り間の受信レベルの傾きを切り換え
た任意の1つを基に、移動体の前記回転速度を求めるの
で、状況に応じることが可能になる。アンテナの左右の
首振りにかかる時間を比較し、移動体の前記回転方向を
求めるので、ジャイロセンサにより移動体の回転速度を
検出することが不要となる。アンテナの左右の首振りに
かかる間の受信レベルの面積を比較し、移動体の前記回
転方向を求めるので、ジャイロセンサにより移動体の回
転速度を検出することが不要となる。アンテナの左右の
首振り間の受信レベルの傾きを比較し、移動体の前記回
転方向を求めることので、ジャイロセンサにより移動体
の回転速度を検出することが不要となる。アンテナの左
右の首振りにかかる時間、アンテナの左右の首振りにか
かる間の受信レベルの面積、アンテナの左右の首振り間
の受信レベルの傾きのうち少なくとも2つの組み合わせ
を基に、移動体の前記回転方向を求めるので、状況に応
じることが可能になる。アンテナの左右の首振りにかか
る時間、アンテナの左右の首振りにかかる間の受信レベ
ルの面積、アンテナの左右の首振り間の受信レベルの傾
きを切り換えた任意の1つを基に、移動体の前記回転方
向を求めるので、状況に応じることが可能になる。アン
テナの首振り間で検出した受信レベルのピーク値の過去
の最大値をホールドしたホールドピーク値と現在のピー
ク値とを比較し、その差が不正確な移動体の回転速度と
判断するための設定値よりも大きい場合には、それ以前
の最新の移動体の回転速度を現在の回転速度とするの
で、電波遮蔽されたことを正確に判断でき、移動体の回
転速度の検出が正確になる。前記それ以前の最新の移動
体の回転方向は、前記設定値よりも大きいと判断した瞬
間からある予め設定した時間だけ遡った時間での移動体
の回転速度を現在の回転速度とするので、電波遮蔽され
たことを正確に判断でき、移動体の回転速度の検出が安
定する。アンテナの首振り間で検出した受信レベルのピ
ーク値の過去の最大値をホールドしたホールドピーク値
と現在のピーク値とを比較し、その差が不正確な移動体
の回転方向と判断するための設定値よりも大きい場合に
は、それ以前の最新の移動体の回転方向を現在の回転方
向とするので、電波遮蔽されたことを正確に判断でき、
移動体の回転方向の検出が正確になる。前記それ以前の
最新の移動体の回転方向は、前記設定値よりも大きいと
判断した瞬間からある予め設定した時間だけ遡った時間
での移動体の回転方向を現在の回転方向とするので、電
波遮蔽されたことを正確に判断でき、移動体の回転速度
の検出が安定する。前記移動体の回転方向と逆に、前記
移動体の回転速度とほぼ同一の速度で、アンテナを駆動
するので、ジャイロ等無しに、正確な追尾制御が可能に
なる。アンテナの首振り間で検出した受信レベルのピー
ク値の過去の最大値をホールドしたホールドピーク値と
現在のピーク値とを比較し、その差が不正確な移動体の
回転速度、回転速度と判断するための設定値よりも大き
い場合には、この瞬間からある設定時間後まで、前記移
動体動作検出部からの移動体の回転速度、回転速度をキ
ャンセルするので、電波遮蔽の最中に移動体が回転して
も、再捕捉までの時間が短縮できる。アンテナの首振り
間で検出した受信レベルのピーク値の過去の最大値をホ
ールドしたホールドピーク値と現在のピーク値とを比較
し、その差が不正確な移動体の回転速度、回転速度と判
断するための設定値よりも大きくなった時から、ある設
定時間後まで前記移動体動作検出部からの移動体の回転
速度、回転速度をキャンセルするまで、アンテナの首振
りの角度をより大きくするので、電波遮蔽の最中に移動
体が回転しても、再捕捉までの時間が短縮できる。C/
N検出部の検出受信レベルがある設定値以下に下がった
瞬間から、アンテナの方向を機械的に変化させる速度を
変化させるので、駆動接触部等の磨耗、疲労の抑制、消
費エネルギー抑制、動作音の抑制が可能になる。C/N
検出部の検出受信レベルがある設定値以下に下がった瞬
間から、無限回転可能なアンテナの回転速度を変化させ
るので、駆動接触部等の磨耗、疲労の抑制、消費エネル
ギー抑制、動作音の抑制が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るアンテナの追尾制御装置
を説明する図である。
【図2】図1の移動体動作検出部32、駆動制御部33
の動作を説明する図である。
【図3】図2のセンタ方向近傍での受信レベル変化を説
明する図である。
【図4】首振り速度をパラメータとする受信レベルの時
間変化を説明する図である。
【図5】移動体が停止している状態でターンテーブル2
2を30°/sで首振りさせた時の受信レベルの時間変
化の変化を説明する図である。
【図6】移動体が20°/sで右回転している状態でタ
ーンテーブル22を30°/sで首振りさせた時の受信
レベルの時間変化の変化を説明する図である。
【図7】移動体が40°/sで右回転している状態でタ
ーンテーブル22を30°/sで首振りさせた時の受信
レベルの時間変化の変化を説明する図である。
【図8】衛星1からの電波が遮蔽された場合に、首振り
時の受信レベルを示す図である。
【図9】図1のアンテナ2の別の詳細な構成を示す図で
ある。
【図10】アンテナエレメント21の駆動速度例を示す
図である。
【図11】無段階、3段階に変化させた時の駆動回転速
度例を示す図である。
【図12】従来のアンテナの追尾制御装置を示す図であ
る。
【図13】従来のステップトラック方法を説明する図で
ある。
【図14】従来のステップトラック方法の追尾性能を説
明する図である。
【図15】従来のステップトラック方法に移動体の回転
方向、速度データを用いた方法を説明する図である。
【符号の説明】
1…衛星 2…アンテナ 3…追尾制御部 31…C/N検出部 32…移動体動作検出部 33…駆動制御部

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衛星(1)からの放送電波を受信するた
    めに移動体に設けられたアンテナ(2)に衛星(1)を
    追尾させるアンテナの追尾制御装置において、 衛星(1)からの受信レベルを検出するC/N検出部
    (31)と、 C/N検出部(31)による検出受信レベルを基に移動
    体の回転速度及び回転方向を検出する移動体動作検出部
    (32)と、 C/N検出部(31)による検出受信レベルを基にステ
    ップトラック方式によりアンテナ(2)を衛星(1)に
    向かせ、移動体動作検出部(32)による移動体の検出
    回転速度及び検出回転方向を基にアンテナ(2)を衛星
    (1)に向かせ、かつ前記検出回転速度及び検出回転方
    向を得るために衛星(1)に向いたセンター方向でアン
    テナ(2)を左右に首振りさせる駆動制御部(33)と
    を備えることを特徴とするアンテナの追尾制御装置。
  2. 【請求項2】 前記移動体動作検出部(32)は、アン
    テナ(2)の首振りにかかる時間を基に、移動体の前記
    回転速度を求めることを特徴とする、請求項1に記載の
    アンテナの追尾制御装置。
  3. 【請求項3】 前記移動体動作検出部(32)は、アン
    テナ(2)の首振りにかかる間の受信レベルの面積を基
    に、移動体の前記回転速度を求めることを特徴とする、
    請求項1に記載のアンテナの追尾制御装置。
  4. 【請求項4】 前記移動体動作検出部(32)は、アン
    テナ(2)の首振り間の受信レベルの傾きを基に、移動
    体の前記回転速度を求めることを特徴とする、請求項1
    に記載のアンテナの追尾制御装置。
  5. 【請求項5】 前記移動体動作検出部(32)は、アン
    テナ(2)の首振りにかかる時間、アンテナ(2)の首
    振りにかかる間の受信レベルの面積、アンテナ(2)の
    首振り間の受信レベルの傾きのうち少なくとも2つの組
    み合わせを基に、移動体の前記回転速度を求めることを
    特徴とする、請求項1に記載のアンテナの追尾制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記移動体動作検出部(32)は、アン
    テナ(2)の首振りにかかる時間、アンテナ(2)の首
    振りにかかる間の受信レベルの面積、アンテナ(2)の
    首振り間の受信レベルの傾きを切り換えた任意の1つを
    基に、移動体の前記回転速度を求めることを特徴とす
    る、請求項1に記載のアンテナの追尾制御装置。
  7. 【請求項7】 前記移動体動作検出部(32)は、アン
    テナ(2)の左右の首振りにかかる時間を比較し、移動
    体の前記回転方向を求めることを特徴とする、請求項1
    に記載のアンテナの追尾制御装置。
  8. 【請求項8】 前記移動体動作検出部(32)は、アン
    テナ(2)の左右の首振りにかかる間の受信レベルの面
    積を比較し、移動体の前記回転方向を求めることを特徴
    とする、請求項1に記載のアンテナの追尾制御装置。
  9. 【請求項9】 前記移動体動作検出部(32)は、アン
    テナ(2)の左右の首振り間の受信レベルの傾きを比較
    し、移動体の前記回転方向を求めることを特徴とする、
    請求項1に記載のアンテナの追尾制御装置。
  10. 【請求項10】 前記移動体動作検出部(32)は、ア
    ンテナ(2)の左右の首振りにかかる時間、アンテナ
    (2)の左右の首振りにかかる間の受信レベルの面積、
    アンテナ(2)の左右の首振り間の受信レベルの傾きの
    うち少なくとも2つの組み合わせを基に、移動体の前記
    回転方向を求めることを特徴とする、請求項1に記載の
    アンテナの追尾制御装置。
  11. 【請求項11】 前記移動体動作検出部(32)は、ア
    ンテナ(2)の左右の首振りにかかる時間、アンテナ
    (2)の左右の首振りにかかる間の受信レベルの面積、
    アンテナ(2)の左右の首振り間の受信レベルの傾きを
    切り換えた任意の1つを基に、移動体の前記回転方向を
    求めることを特徴とする、請求項1に記載のアンテナの
    追尾制御装置。
  12. 【請求項12】 前記移動体動作検出部(32)は、ア
    ンテナ(2)の首振り間で検出した受信レベルのピーク
    値の過去の最大値をホールドしたホールドピーク値と現
    在のピーク値とを比較し、その差が所定の設定値よりも
    大きい場合には、それ以前の最新の移動体の回転速度を
    現在の回転速度とすることを特徴とする、請求項2、
    3、5、6のいずれか1つに記載のアンテナの追尾制御
    装置。
  13. 【請求項13】 前記それ以前の最新の移動体の回転方
    向は、前記設定値よりも大きいと判断した瞬間からある
    予め設定した時間だけ遡った時間での移動体の回転速度
    を現在の回転速度とすることを特徴とする、請求項12
    に記載のアンテナの追尾制御装置。
  14. 【請求項14】 前記移動体動作検出部(32)は、ア
    ンテナ(2)の首振り間で検出した受信レベルのピーク
    値の過去の最大値をホールドしたホールドピーク値と現
    在のピーク値とを比較し、その差が所定のある設定値よ
    りも大きい場合には、それ以前の最新の移動体の回転方
    向を現在の回転方向とすることを特徴とする、請求項
    7、8、9、11のいずれか1つに記載のアンテナの追
    尾制御装置。
  15. 【請求項15】 前記それ以前の最新の移動体の回転方
    向は、前記設定値よりも大きいと判断した瞬間からある
    予め設定した時間だけ遡った時間での移動体の回転方向
    を現在の回転方向とすることを特徴とする、請求項14
    に記載のアンテナの追尾制御装置。
  16. 【請求項16】 前記駆動制御部(33)は、前記移動
    体の回転方向と逆に、前記移動体の回転速度とほぼ同一
    の速度で、アンテナ(2)を駆動することを特徴とす
    る、請求項1に記載のアンテナの追尾制御装置。
  17. 【請求項17】 前記駆動制御部(33)は、アンテナ
    (2)の首振り間で検出した受信レベルのピーク値の過
    去の最大値をホールドしたホールドピーク値と現在のピ
    ーク値とを比較し、その差が所定の設定値よりも大きい
    場合には、この瞬間からある設定時間後まで、前記移動
    体動作検出部(32)からの移動体の回転速度、回転速
    度をキャンセルすることを特徴とする、請求項1に記載
    のアンテナの追尾制御装置。
  18. 【請求項18】 前記駆動制御部(33)は、アンテナ
    (2)の首振り間で検出した受信レベルのピーク値の過
    去の最大値をホールドしたホールドピーク値と現在のピ
    ーク値とを比較し、その差が所定の設定値よりも大きく
    なった時から、ある設定時間後まで前記移動体動作検出
    部(32)からの移動体の回転速度、回転速度をキャン
    セルするまで、アンテナ(2)の首振りの角度をより大
    きくすることを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ
    の追尾制御装置。
  19. 【請求項19】 前記駆動制御部(33)は、C/N検
    出部(31)の検出受信レベルがある設定値以下に下が
    った瞬間から、アンテナ(2)の方向を機械的に変化さ
    せる速度を変化させることを特徴とする、請求項1に記
    載のアンテナの追尾制御装置。
  20. 【請求項20】 前記駆動制御部(33)は、C/N検
    出部(31)の検出受信レベルがある設定値以下に下が
    った瞬間から、無限回転可能なアンテナ(2)の回転速
    度を変化させることを特徴とする、請求項1に記載のア
    ンテナの追尾制御装置。
JP5750595A 1995-03-16 1995-03-16 アンテナの追尾制御装置 Withdrawn JPH08256007A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030064007A (ko) * 2002-01-25 2003-07-31 이엠씨테크(주) 위성 추적 장치가 내장된 위성안테나
KR20220095476A (ko) * 2020-12-30 2022-07-07 우리항행기술(주) 이동형 위성추적시스템 및 이동형 위성추적방법

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