JPH08255949A - 集積型半導体レーザ装置 - Google Patents

集積型半導体レーザ装置

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JPH08255949A
JPH08255949A JP8007807A JP780796A JPH08255949A JP H08255949 A JPH08255949 A JP H08255949A JP 8007807 A JP8007807 A JP 8007807A JP 780796 A JP780796 A JP 780796A JP H08255949 A JPH08255949 A JP H08255949A
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JP
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active layer
semiconductor laser
clad
light
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Application number
JP8007807A
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English (en)
Inventor
Kazuya Okamoto
和也 岡本
Atsushi Yamada
篤志 山田
Kunio Tada
邦雄 多田
Yoshiaki Nakano
義明 中野
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザからの光を高効率で光導波路に
結合させ、高効率で伝搬させることができる集積型半導
体レーザ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 集積型半導体レーザー装置は、基板21
と、光を発振させるための活性層26と、光を伝搬させ
るためのコア層23と、活性層26とコア層23との間
に配置された第1及び第2のクラッド層24、25とを
少なくとも備えている。コア層23は、活性層26を伝
搬する光のエバネッセント波領域内に配置されている。
第2クラッド層25のキャリア濃度は、第1クラッド層
24のキャリア濃度よりも高濃度である。活性層26か
ら出た光は、エバネッセント結合によりコア層23に結
合して伝搬される。この時、第1クラッド層24のキャ
リア濃度が低いため、エバネッセント光の大部分はキャ
リアによって吸収されることなく伝搬できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積型半導体レーザー
装置、特に、光ファイバ通信や光計測等に用いられる集
積型半導体レーザー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光素子の集積化は、システムの小型化、
高信頼化、低電力化、高性能化、低価格化など様々な点
で、光ファイバ通信ネットワーク及び光計測システムの
光化に大きく寄与することができる。これまで実用化に
向けて報告されている技術としては、石英系ガラス導波
路、若しくはニオブ酸リチウム(LiNbO3)基板を
用いた導波路型光集積素子がある。しかしながら、これ
らの素子はレーザ等の光源及び受光素子は外部素子を用
いた、所謂、ハイブリッド集積型であり、システムの完
全な光化とは一線を画するものである。
【0003】この問題点を克服するものとして、化合物
半導体基板を用いた導波路型光集積素子も報告されてい
る。この場合、レーザ等の光素子と導波路間の光接続が
最も重要な技術の一つであり、代表的な方法としては図
13(a)〜(c)に示す3種がある。第1は、結晶成
長により素子間の端面を直接接続する突き合わせ結合方
式(図13(a))である。この方法では、レーザ活性
層2001から出射された光は、突き合わされた端面2
003から導波路層2002に入射する。
【0004】第2は、位相整合結合方式(図13
(b))である。図13(b)に示す構造の場合、導波
光は、レーザ活性層2001と導波路層2002との間
を周期的に往復するため、レーザの活性層長を完全結合
長に合わせることによりレーザ発振光を導波路に100
%結合させることが可能となる。第3は、エバネッセン
ト結合方式(図13(c))である。本方式の場合、そ
の形状は、上記の位相整合方式(図13(b))と類似
しているが、レーザ活性層2001と導波路層2002
の両者が十分に近接しており、合わせて2モード導波路
となっているところが本質的に異なる。2モードの光が
干渉し、光がレーザ活性層2001と導波路層2002
を行き来するので、レーザの活性層長を完全結合長に合
わせることによりレーザ発振光を導波路に結合させるこ
とができる。
【0005】図14は、図13(a)の突き合わせ結合
方式を用いた一報告例であり、コヒーレント光通信用の
ヘテロダイン受信用モノリシック光集積回路(光IC)
を示す斜視図である。ここでは、InP系半導体を基板
2012として用いることで、光源(DFBレーザ)2
013、受光素子2014はもとより、方向性結合器型
3dBカプラー2016といった光素子も集積一体化さ
れている。これらは、突合せ結合部2015によって結
合され、光は突合せ結合部2015を通って結合された
素子へと進む。
【0006】しかしながら、図14に示したようなヘテ
ロダイン受信用モノリシック光ICにおいては、製造す
るために最低3回もの結晶成長が要求される。また、レ
ーザ活性層−導波路層及び導波路層−受光素子間の光接
続に突き合わせ結合方式を採用しているため、これらの
素子間の接続を高精度に再現性良く、かつ、簡便に作製
することは至難であった。また、突き合わせ結合におい
て必要とされる選択成長のためのSiO2マスク形状、
結合部の平滑化、結晶成長条件等の最適化が極めて難し
く、これらの要素が素子の歩留まりを低下させていた。
さらに最近では、SiO2マスクと有機金属気相成長
(MOVPE)法との組み合わせにより、結晶成長の特
性を活かしたアライメントが不要で高効率な突き合わせ
結合法も報告されている(M.Aoki et a
l.: IEEE Photonics Techno
l.Lett.48(1992)580)。しかし、こ
の場合、結晶の面方位を利用しているため様々な導波路
レイアウトのすべてに対応することは困難であり、その
用途は実質的に制限される。
【0007】一方、上述した位相整合方式及びエバネッ
セント結合方式については、特公昭56−38075号
公報において、末松氏らにより開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この特公昭56−38
075号公報に開示された発明では、上述したように導
波路層がレーザ領域と共存しているため、レーザクラッ
ド層の低抵抗化のために導波路自体も不純物ドーピング
することが必要とされる。従って、不純物ドーピングさ
れた導波路においては、自由キャリアの光吸収により、
導波路の伝搬損失が大きく、光集積回路としての良好な
特性は期待できなかった。
【0009】また、位相整合方式においては、完全結合
長とレーザ共振器長との整合を得るうえで結晶成長層の
化合物組成に制限が生じるという問題もあった。本発明
は、半導体レーザの光を高効率で光導波路に結合させ、
高効率で伝搬させることができる簡単な構成の集積型半
導体レーザを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、光を発振させる活性層と、この活性層で発
振した光を伝搬させるコア層と、前記活性層と前記コア
層との間であって前記コア層に近接して配置された第1
のクラッド層と、前記活性層と前記第1のクラッド層と
の間に配置された第2のクラッド層と、前記活性層に電
流を流す一対の電極とを備え、前記コア層は前記活性層
を伝搬する光のエバネッセント波領域内に入るように近
接して配置され、前記第2のクラッド層のキャリア濃度
は前記第1のクラッド層のキャリア濃度より高濃度であ
ることを特徴とする集積型半導体レーザー装置である。
【0011】コア層を伝搬する光のエバネッセント波の
大部分は、キャリア濃度が低い第1のクラッド層を伝搬
する。従って、キャリアによって吸収されるエバネッセ
ント波の割合が小さくなるので、低損失で光を伝搬させ
ことができる。請求項2記載の発明は、活性層とコア層
との距離を2μm以内とすることを特徴とする。活性層
とコア層とが近接しているので、活性層で発振した光が
十分にコア層に伝搬する。
【0012】請求項3記載の発明は、第2のクラッド層
のキャリア濃度を1×1017cm-3〜1×1018cm-3
の範囲とすることを特徴とする。第2のクラッド層のキ
ャリア濃度を第1のクラッド層のキャリア濃度より高濃
度にすることができるので、コア層を伝搬する光のエバ
ネッセント波の大部分は、キャリア濃度が低い第1のク
ラッド層を伝搬する。
【0013】請求項4記載の発明は、一対の電極のうち
第1の電極が第2のクラッド層の一部に配置されている
ことを特徴とする。第1の電極が基板の上面側に配置さ
れることになるので、第1及び第2の電極の配線を取り
付ける作業及び配線の引回しを基板の上面側のみで行な
うことができ、他の部品との集積化が容易になる。請求
項5記載の発明は、第2のクラッド層のうち第1の電極
が配置されている部分に不純物拡散領域が形成されてい
ることを特徴とする。不純物拡散領域を形成することに
より、導電性を向上させることができる。
【0014】請求項6記載の発明は、第2のクラッド層
と共に活性層を挟むように配置された第3のクラッド層
と、前記活性層と共に前記第3のクラッド層を挟むよう
に配置された一対の電極のうちの第2の電極とをさらに
備え、第1の電極と第2の電極とは互いに横方向に配置
されていることを特徴とする。第1の電極が基板の上面
側に配置されることになるので、第1及び第2の電極の
配線を取り付ける作業及び配線の引回しを基板の上面側
のみで行なうことができ、他の部品との集積化が容易に
なる。
【0015】請求項7記載の発明は、活性層の端面がこ
の活性層を伝搬する光の進行方向に垂直なミラー状に形
成されていることを特徴とする。これにより、ファブリ
ーペロ型のレーザを構成することができる。請求項8記
載の発明は、光を発振させる活性層と、この活性層で発
振した光を伝搬させるコア層と、前記活性層と前記コア
層との間であって前記コア層に近接して配置された第1
のクラッド層と、前記活性層と前記第1のクラッド層と
の間に配置された第2のクラッド層と、前記第2のクラ
ッド層の一部に配置された第1の電極と、前記第2のク
ラッド層と共に前記活性層を挟むように配置された第3
のクラッド層と、前記活性層と共に前記第3のクラッド
層を挟むように配置された第2の電極と、前記活性層と
前記第3のクラッド層との間に配置された回折格子形成
層とを備え、前記コア層は前記活性層を伝搬する光のエ
バネッセント波領域内に入るように近接して配置され、
前記第2のクラッド層のキャリア濃度は前記第1のクラ
ッド層のキャリア濃度より高濃度であり、第1の電極と
第2の電極とは互いに横方向に配置されていることを特
徴とする集積型半導体レーザー装置である。
【0016】周期的な回折格子を備えたDFB型レーザ
が得られ、発振波長を狭線幅にし、温度による波長変動
を抑制することができる。請求項9記載の発明は、活性
層の端面がこの活性層を伝搬する光の進行方向に非垂直
に形成されていることを特徴とする。これにより、活性
層の端面によって共振器構造が形成されファブリーペロ
モードで発振するのを抑制する。
【0017】請求項10記載の発明は、光を発振させる
活性層と、この活性層で発振した光を伝搬させるコア層
と、前記活性層と前記コア層との間であって前記コア層
に近接して配置された第1のクラッド層と、前記活性層
と前記第1のクラッド層との間に配置された第2のクラ
ッド層と、前記活性層に電流を流す一対の電極と、前記
コア層を伝搬する光のエバネッセント波領域内に配置さ
れた周期的に利得変化を有する層と、を備え、前記コア
層は前記活性層を伝搬する光のエバネッセント波領域内
に入るように近接して配置され、前記第2のクラッド層
のキャリア濃度は前記第1のクラッド層のキャリア濃度
より高濃度であることを特徴とする集積型半導体レーザ
ー装置である。
【0018】利得結合型レーザに本発明を適用すること
ができ、劈開端面反射が存在する場合においても単色性
に優れ、かつ高い副モード抑圧比が得られる。請求項1
1記載の発明は前記活性層と前記第2のクラッド層との
間にパターン形成層を更に備えることを特徴とする。請
求項12記載の発明は、請求項1、8又は10記載の集
積型半導体レーザー装置における第2のクラッド層のう
ち、活性層が形成されていない領域が導波路形状に加工
されていることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明による集積型半導体
レーザの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各
図中、同一符号は同一又は相当部分を示し、重複する説
明は省略する。 [実施形態1]図1は、本発明の実施形態1による集積
型半導体レーザー装置を示す平面図であり、図2〜図4
は図1に示した集積型半導体レーザー装置の断面図であ
る。なお、図2(a)〜(d)、図3(i)〜(k)
は、図1のA−A′線に沿った断面図、図2(e)〜
(h)、図3(l)〜(n)は、図1のB−B′線に沿
った断面図、図4は図1のC−C′線に沿った断面図で
ある。
【0020】これらの図において、基板21上には、半
導体レーザ11とY字型に分岐した導波路12とが形成
されている。具体的には、図3(k)に示すように、基
板21上に導波路12を備え、この導波路12上に半導
体レーザ11が形成されている。導波路12の形状は、
半導体レーザ11の下部では平板型導波路、それ以外の
部分では、図3(n)に示すように、クラッドが導波路
形状に加工された装荷型単一モード導波路である。ま
た、半導体レーザ11は、エッチングミラーで構成され
るファブリーペロ型のレーザである。半導体レーザ11
と導波路12とは、エバネッセント結合をするように構
成されている。
【0021】ここで、基板21としては、n−GaAs
基板を用い、光の進行方向が〈−110〉方向(但し−
1は、1にオーバーラインを付したものを表す)になる
ように結晶方向を定めている。また、導波路12は、基
板21側から順に下部クラッド層22、コア層23、上
部第1クラッド層24、上部第2クラッド層25の4層
が積層されることによって構成されている。下部クラッ
ド層22は、厚さ2.0μm程度のノンドープのAlx
Ga1-XAs(x=0.3)層、コア層23は、厚さ
0.45μmのノンドープのAlxGa1 -XAs(x=
0.165)層である。また、上部第1クラッド層24
は、厚さ0.3μmのノンドープ(n型キャリア濃度:
1×1015cm-3以下)のAlxGa1-XAs(x=0.
35)層である。上部第2クラッド層25は、厚さ0.
3μmのn-ドープ(n型キャリア濃度:5×1017
-3) のAlxGa1-XAs(x=0.35)層である。
上部第2クラッド層25のキャリア濃度は、好適には1
×1017cm-3〜1×1018cm-3の範囲である。
【0022】このように、上部第2クラッド層25は、
導波路12の構成の中で唯一ドープされた材料からなっ
ており、上部第2クラッド層25は、半導体レーザ11
のpin構造のn型層を兼用している。また、図3
(n)に示すように、半導体レーザ11の下部以外の部
分において、上部第1クラッド層24と上部第2クラッ
ド層25は、幅4μmのY字型に分岐した導波路の形状
に加工されている。
【0023】半導体レーザ11は、導波路12と兼用の
上部第2クラッド層25と、この上に順に積層された
(レーザ)活性層26、レーザバリア層27、レーザガ
イド層28、レーザクラッド層29、レーザキャップ層
30の各層と、第1の電極501及び第2の電極701
と、不純物拡散領域であるn型の不純物ドーピング領域
301とにより構成されている。但し、レーザバリア層
27及びレーザガイド層28は、備えていなくとも何ら
問題はない。
【0024】レーザ活性層26、レーザバリア層27、
レーザガイド層28、レーザクラッド層29及びレーザ
キャップ層30は、上部第2クラッド層25上の一部の
レーザメサ領域81(図1)のみに配置されている。ま
た、レーザクラッド層29及びレーザキャップ層30
は、注入電流狭窄のためのレーザストライプ部82の形
状に加工されている。n型の不純物ドーピング領域30
1は、上部第2クラッド層25上であって、レーザメサ
領域81に隣接する位置に設けられている。
【0025】レーザ活性層26は、厚さ0.1μmのノ
ンドープのGaAs層である。レーザバリア層27は、
厚さ0.1μmのAlxGa1-XAs(x=0.30)
層、レーザガイド層28は、厚さ0.15μmのAlx
Ga1-XAs(x=0.07)層からなり、これらはと
もに、p-ドープ(p型キャリア濃度:5×1017cm
-3)である。レーザクラッド層29は、厚さ0.7μm
のp-ドープ(p型キャリア濃度:5×1017cm-3)
のAlxGa1-XAs(x=0.35)層である。レーザ
キャップ層30は、厚さ0.3μmのp+ドープ(p型
キャリア濃度:5×1018cm-3) のGaAs層であ
る。
【0026】n型の不純物ドーピング領域301は、S
nを拡散した領域であり、深さ約0.3μm以下で、表
面部のn型キャリア濃度が1×1018cm-3 である。
なお、第1の電極501及び第2の電極701の部分を
除いて、半導体レーザ11及び導波路12の表面は、絶
縁のために酸化膜86とポリイミド601とによって覆
われている。
【0027】上述の構成においては、半導体レーザ11
のレーザ活性層26で生じた光のエバネッセント波領域
の内側に、導波路のコア層23が位置するように、第1
クラッド層24及び第2クラッド層25の厚さが定めら
れている。レーザ活性層26とコア層23との距離は、
好適には2μm以内である。また、半導体レーザ11及
び導波路12の結合長L、すなわち共振器長は、数値計
算によって定めた。具体的には、図5に示すように、結
合長を変化させた場合の導波路12と半導体レーザ11
とにおける光強度を求め、半導体レーザ11の光が、導
波路12にほぼ100%モード移行する結合長L=30
3.1μmを、本実施形態の半導体レーザ11と導波路
12の結合長とした。なお、図において、曲線Aは半導
体レーザ11における光強度を示し、曲線Bは導波路1
2における光強度をそれぞれ示す。図5において、導波
路12の光強度のピーク値が、L=303.1μmに近
づくにつれ、指数関数的に大きくなっているのは、半導
体レーザ11及び導波路12の双方に利得の効果を考慮
しているためである。
【0028】つぎに、本実施形態1における集積型半導
体レーザー装置の動作について説明する。半導体レーザ
11は、pin構造のレーザである。第2の電極701
から第1の電極501へ向かって電流を流すと、電流は
レーザストライプ部82からレーザ活性層26を流れ、
さらに、第2クラッド層25を基板21面に平行な方向
に流れ、不純物ドーピング領域301を通って、第1の
電極501に達する。これにより、レーザ活性層26か
ら光が生じ、光は、レーザストライプ部82の長手方向
(Z軸方向)に、共振器内を往復してレーザ光が発生す
る。
【0029】この時、半導体レーザ11の下に位置する
導波路12のコア層23は、上述したように、レーザ活
性層26を進行する光のエバネッセント波領域内に入る
ように近接して配置されているため、レーザ活性層26
とコア層23とをまたぐように2つのモードが生じる。
この2つのモードが干渉することで、光パワーがレーザ
活性層26とコア層23との間を行き来する。本実施形
態では、結合長Lを図5のように定めているため、半導
体レーザ11の共振器の端部で、光は、ほぼ100%導
波路12に移行している。
【0030】このように、エバネッセント結合により、
レーザ11下部の平板型の導波路12に光が移行し、導
波路12のうちレーザストライプ部82の下部に位置す
る部分に光が進行する。移行した光は、導波路12の装
荷型に加工された部分に入射して伝搬し、分岐点87で
2方向に分かれさらに伝搬する。導波路12は、上述し
たように、ノンドープの上部第1クラッド層24と、n
型にドープされた上部第2クラッド層25とを備えてい
る。ここで、ノンドープの上部第1クラッド層24がコ
ア層23側に配置されているので、導波路12を伝搬す
る光の大部分は、キャリア濃度が低いコア層23と上部
第1クラッド層24とを伝搬する。従って、導波路12
を伝搬する光のうち、キャリアによって吸収される割合
は非常に小さい。すなわち、導波路12は、キャリアの
光吸収による損失が非常に小さく、低損失に光を伝搬す
ることができる。
【0031】また、n型側の第1の電極501を、p型
側の第2の電極701と同じく基板21の上面側に配置
しているため、第1の電極501及び第2の電極701
の配線を取り付ける作業並びに配線の引き回しを、基板
21の上面側のみで行うことができる。すなわち、他の
回路部品と共に電気回路基板等に搭載する場合等に、基
板21の裏面側から配線を引き出す必要がなく、上面だ
けで配線が可能であるので、他の部品との集積化が容易
になる。
【0032】次に、本実施形態1における集積型半導体
レーザ装置の製造方法を図2〜図5に基づいて説明す
る。 (1)まず、図4に示すように、n−GaAsの基板2
1上に、下部クラッド層(ノンドープ)22、コア層
(ノンドープ)23、上部第1クラッド層(ノンドー
プ)24、上部第2クラッド層(n-ドープ)25、レ
ーザ活性層(ノンドープ)26、レーザバリア層(p-
ドープ)27、レーザガイド層(p-ドープ)28、レ
ーザクラッド層(p-ドープ)29、レーザキャップ層
(p+ドープ)30の9層を順に成長させる。 (2)次に、図2(a)及び(e)に示すように、半導
体レーザ11の注入電流狭窄のためのレーザストライプ
部82のエッチング、及びレーザメサ領域81のエッチ
ングを行う。レーザストライプ部82のエッチング時
に、同時に、共振器のミラーの形成も行われるため、こ
こでは、ドライエッチング法の一つであるRIE(Re
active Ion Etching)を適用した。
使用したガスは、BCl3/Cl2系混合ガスであり、エ
ッチング圧力は、25mTorr、RF出力は0.35
W/cm2である。これにより、エッチング速度38オ
ングストローム/sec.に精密制御され、ミラーとし
て用いられる垂直端面の形成が可能である。勿論、Cl
2系ガスによるRIBE(Reactive Ion
BeamEtching)を用いた場合には、さらに高
精度な端面形成が可能である。なお、その他のエッチン
グ工程においては、同様のドライエッチング若しくはG
aAs/AlGaAs系においてエッチング選択性の少
ないH3PO4−H22−H 2O系ウエットエッチングを
行っても問題はない。 (3)次に、図2(c)、(g)に示すように、第1の
電極501と上部第2クラッド層25とのコンタクト抵
抗低減のためのn型不純物ドーピング領域301を形成
する。発明者らは、不純物ドーピングにおいては、既に
開示した“シリカ薄膜を用いた開管式拡散法”(K.O
kamoto et al.:Proceedings
of 1st International sym
posium on Control of Semi
conductor Interfaces,pp.5
25(1994),ELSEVIER SCIENCE
B.V.)を用い、急速拡散(RTA:Rapid
Thermal Annealing)法を適用した。
これにより、850℃、10分の熱処理により表面濃度
Cs:1×1018cm-3、拡散深さXj:0.3μm程
度のSnの不純物ドーピング領域を形成した。 (4)その後、図3(k)、(n)のように、装荷型の
導波路12を形成するために、上部第1クラッド層24
及び上部第2クラッド層25を図1に示す形状にエッチ
ングする。 (5)さらに、素子表面全体に、酸化膜(SiO2膜)
86をプラズマCVD法等により形成し、コンタクトホ
ール95並びにn型の第1の電極501であるAu−G
eを真空蒸着し、所望の第1の電極501の形状にパタ
ーニングする(図2(d)、(h))。 (6)デバイスの平坦化及びエッチング端部の終端のた
めに、ポリイミド601を素子表面全体にコートし、所
望の条件でキュアしてイミド化を終えた後、CF 4/O2
系ガスを用いたプラズマエッチングによるエッチバック
を行い、レーザ最表層部上面を露出させ、かつ、露出し
た酸化膜86を緩衝フッ酸によりエッチオフし、レーザ
キャップ層30を露出させる(図3(i)、(l))。 (7)露出したレーザキャップ層30上に、p型の第2
の電極701としてAu−Znを蒸着し、第2の電極7
01の形状にパターニングする(図3(j)、
(m))。 (8)最後にCF4/O2系ガスを用いたプラズマエッチ
ングを行い、n型の接地電極501を露呈させ、素子は
完成する(図3(k)、(n))。
【0033】このように、上述の実施形態における集積
型半導体レーザ装置の製造方法は、成長工程が1回のみ
であるため、作業効率が非常によく、歩留まりも高いと
いう利点がある。 [実施形態2]次に、本発明の実施形態2による集積型
半導体レーザ装置について説明する。
【0034】図6は、本発明の実施形態2による集積型
半導体レーザ装置を示す平面図であり、図7は図6に示
した集積型半導体レーザー装置のC−C′線に沿った断
面図である。これらの図において、基板21上には、半
導体レーザ11とY字型に分岐した導波路12とが形成
されている。具体的には、図3(k)に示すように、基
板21上に導波路12を備え、この導波路12の上に半
導体レーザ11が形成されている。
【0035】実施形態1で述べた集積型半導体レーザー
装置は、ファブリーペロ型のレーザであるが、図6に示
す集積型半導体レーザー装置は、発振波長を狭線幅に
し、かつ、温度による波長変動を抑制することを主たる
目的としたDFB(distributed feed
back)型レーザである。導波路12の形状は、半導
体レーザ11の下部では平板型導波路、それ以外の部分
では、図3(n)に示すように、クラッドが導波路形状
に加工された装荷型単一モード導波路である。半導体レ
ーザ11と導波路12とは、エバネッセント結合するよ
うに構成されている。
【0036】導波路12の詳細な構成については、実施
形態1と同様であるので、説明を省略する。半導体レー
ザ11は、DFBレーザであるため、周期的な回折格子
を備えている。図6の集積型半導体レーザでは、レーザ
ストライプ部82の下部に位置するレーザガイド層28
が回折格子93の形状に加工してあり、回折格子形成層
を構成する(図7(c))。
【0037】また、レーザメサ領域81の端面94は、
光の進行方向に垂直なエッチングミラーではなく、光の
進行方向に垂直な方向から7度傾けた端面が形成されて
いる。これは、この端面94によって共振器構造が形成
されファブリーペロモードで発振するのを抑制するため
である。半導体レーザ11の他の構成は、実施形態1と
同様であるので、説明を省略する。
【0038】つぎに、本実施形態2における集積型半導
体レーザ装置の動作について説明する。半導体レーザ1
1は、DFBレーザである。第2の電極701から第1
の電極501へ向かって電流を流すと、電流はレーザス
トライプ部82からレーザ活性層26を流れ、さらに、
第2クラッド層25を基板21面に平行な方向に流れ、
不純物ドーピング領域301を通って、第1の電極50
1に達する。これにより、レーザ活性層26から光が生
じる。光は回折格子93によって、レーザストライプ部
82の長手方向(Z軸方向)に分布帰還しながら往復し
て進行する。この光は、シングルモードでスペクトル幅
が狭く、波長変動も小さい。
【0039】この時、半導体レーザ11の下に位置する
導波路12のコア層23は、実施形態1で説明したよう
に、レーザ活性層26を進行する光のエバネッセント波
領域内に入るように近接して配置されているため、レー
ザ活性層26とコア層23とをまたぐように、2つのモ
ードが生じる。この2つのモードが干渉することで、光
パワーがレーザ活性層26とコア層23との間を行き来
する。本実施形態では、結合長Lを最適値に設定し、レ
ーザ11の端部で、光は、ほぼ100%導波路12に移
行している。このように、エバネッセント結合により、
レーザ11の下部の平板型の導波路12に光が移行し、
導波路12のうちレーザストライプ部82の下部に位置
する部分に光が進行する。移行した光は、導波路12の
装荷型に加工された部分に入射して伝搬し、分岐点87
で2方向に分かれ、さらに伝搬する。
【0040】導波路12は、実施形態1で述べたよう
に、ノンドープの上部第1クラッド層24と、n型にド
ープされた上部第2クラッド層25とを備えている。こ
こで、ノンドープの上部第1クラッド層24が、コア層
23側に配置されているので、導波路12を伝搬する光
の大部分は、キャリア濃度が低いコア層23と上部第1
クラッド層24とを伝搬する。従って、導波路12を伝
搬する光のうち、キャリアによって吸収される割合は非
常に小さい。すなわち、導波路12は、キャリアの光吸
収による損失が非常に小さいため、半導体レーザ11が
発光したスペクトル幅が狭い光を低損失に伝搬すること
ができる。
【0041】また、n型側の電極501を、p型側の第
2の電極701と同じく、基板21の上面側に配置して
いるため、実施形態1と同じく、配線の作業効率及び引
き回しがよく、他の部品との集積化も容易になる。次
に、本実施形態2における集積型半導体レーザ装置の製
造方法を図2、図3、図7に基づいて説明する。 (1)まず、図7(a)に示すように、n−GaAsの
基板21上に、下部クラッド層(ノンドープ)22、コ
ア層(ノンドープ)23、上部第1クラッド層(ノンド
ープ)24、上部第2クラッド層(n ̄ドープ)25、
レーザ活性層(ノンドープ)26、レーザバリア層(p
 ̄ドープ)27、レーザガイド層(p ̄ドープ)28
を、1回目成長によって成長させる。
【0042】次に、アライメントマーク91、92を形
成する(図7(b))。アライメントマーク91は、S
iO2膜からなる十字線型のマークである。アライメン
トマーク92は、図8(a)に示すような形状を凹凸に
よって形成したものである。なお、図8(b)は、図8
(a)のA部拡大図である。本実施形態では、レーザガ
イド層28の表面のうち、図8の斜線部(図8(b))
に相当する部分を窪ませることによって、アライメント
マーク92を形成した。具体的には、中央に線幅2μm
の十字線を持つ十字架状の主マーク1001と、この主
マーク1001の周囲に2μmラインアンドスペースの
横ラインと縦ラインからなる4本の副マーク1002と
を形成する。特に副マーク1002の少なくとも1本は
1mm程度以上に長く形成する。なお、アライメントマ
ーク92の作製は、通常の光リソグラフィーとエッチン
グにより行なった。もちろん、光リソグラフィーの代わ
りに電子線描画を用いてもよい。
【0043】つぎに、レーザガイド層28に回折格子9
3を形成する(図7(c))。回折格子形成には、一般
的な2光束干渉露光法若しくは電子線描画法が考えられ
るが、ここでは後者を用いて発明者らが開発した、ネガ
型化学増幅型レジストを用いて1次オーダーの周期性回
折格子(周期0.06μm)を形成してある(例えば、
K.Okamoto et al;Annual Re
port of Engineering Resea
rch Institute. Univ.of To
kyo 53(1994)105)。同手法の場合は、
ネガ型故に、所望の位置に所望のパターニングが可能で
あると共に、化学増幅作用を活かした高速描画が可能で
ある。また、耐プラズマエッチング特性も良好である。
【0044】電子線を描画する位置を定めるためのアラ
イメントは、アライメントマーク92を用い、レーザガ
イド層28表面をSEM(走査型電子顕微鏡)によって
観察しながら行う。図8の形状のアライメントマーク9
2は、周期的なラインアンドスペースを有する副マーク
1002の段差エッジから、SEM観察時に多くの2次
電子が多く発生し、SEM像は低倍率においても、高い
コントラストを持つ像となる。
【0045】従って、操作者は、低倍率のSEM像観察
で、広い試料基板内から副マーク1002の存在を容易
に見つけることができる。操作者は、副マーク1002
位置を見い出した上で、副マーク1002の形状から主
マーク1001の位置を容易に探し出すことができる。
そして、高倍率で主マーク1001を観察し、十字線の
交点をマーク基準位置として、回折格子93形成のため
に電子線を照射する位置を決定し、電子線描画装置に入
力する。以上のように、図8に示したアライメントマー
クを用いることにより、極めて容易かつ高精度に電子線
描画位置のマニュアルアライメントを実行することがで
きる。この電子線描画によって回折格子93を形成す
る。
【0046】その後、2回目成長を液相エピタキシャル
成長(LPE)若しくは有機金属気相成長法により行
い、レーザクラッド層(p ̄ドープ)29、レーザキャ
ップ層(p+ドープ)30を形成する(図7(d))。
この成長により、回折格子領域を完全に埋め込む。この
時、アライメントマーク92も埋め込まれるが、SiO
2のアライメントマーク91上には結晶が成長しないた
め、2回目成長後もアライメントマーク91を上面部か
ら観察することができる。 (2)次に、図2(a)及び(e)に示すように、半導
体レーザ11の注入電流狭窄のためのレーザストライプ
部82のエッチング、及びレーザメサ領域81のエッチ
ングを行う。エッチングの工程のうちレジストの露光工
程は、アライメントマーク91を用いて、フォトマスク
のアライメントを行う。レーザストライプ部82のエッ
チング時に、同時に、レーザメサ領域81の7度傾斜し
た端面94の形成も行われるため、ここでは、ドライエ
ッチング法の一つであるRIE(Reactive I
on Etching)を適用した。使用するガスは、
BCl3/Cl2系混合ガスであり、エッチング圧力は、
25mTorr、RF出力は0.35W/cm2であ
る。これにより、エッチング速度38オングストローム
/sec.に精密制御され、7度傾斜した端面の形成が
可能である。
【0047】この後は、実施形態1の製造工程(3)以
下と同様にプロセスを進行させ、図6に示した集積型半
導体レーザ装置を製造する。なお、アライメントマーク
92としては、図9、図10、図11に示した形状のマ
ークを用いることもできる。この場合にも、図8のアラ
イメントマークと同様に、SEM像において容易にアラ
イメントマーク92の位置を見出すことができる。図9
は、中央に線幅2μmの十字線を持つ十字架状の主マー
ク1003と、その周囲に2μmラインアンドスペース
状のラインからなる4本の副マーク1004からなる。
図10は、図9と似た形状のアライメントマークを示す
が、副マーク1005が全て一方向のラインアンドスペ
ースとしたことである。図11のアライメントマーク
は、中央に配置された縦横の長さが8μmの星型の主マ
ーク1006と、その周囲に配置された1辺3μmの矩
形のパターンを周期6μmで配置した副マーク1007
からなる。
【0048】上述した図6の集積型半導体レーザの製造
方法は、2回の成長プロセスによって、DFBレーザを
製造することができるため、作業効率及び歩留まりが非
常に高い。また、複数の段差を一定の方向に配列したア
ライメントマーク92を用いることにより、電子線描画
プロセスの際に、電子線を照射する位置をSEM像から
容易に定めることができる。従って、高精度に回折格子
93を形成することができる。
【0049】なお、上述した2つの実施形態では、最も
簡明なY−分岐導波路と集積した半導体レーザの例を示
したが、他の光素子(例えば、位相変調器等)を集積す
る場合においても、導波路のレイアウトを変更するだけ
で、そのまま上述の構造及び製造方法を適用できる。さ
らに、実施形態2では、半導体レーザの端面94を7度
傾斜させる代わりに、反射防止膜を端面に形成すること
も可能である。 [実施形態3]図12は、本発明の実施形態3による集
積型半導体レーザー装置を示す要部断面図であり、装置
全体の構成は、実施形態2における図6と基本的に同一
である。実施形態2では、DFBレーザの光帰還が屈折
率の周期的変化を通じて行なわれる、いわゆる屈折率結
合型レーザについて述べたが、本実施形態では、利得の
周期的変化を用いた利得結合型レーザについて述べる。
【0050】利得結合型レーザには様々な構造があるが
(例えばY.Luo et al.:Appl.Phy
s.Lett.56(1990)1620)、いずれの
構造にも本発明によるレーザ装置の集積レーザ部を適用
できる。図において、レーザ領域には、上層から順にコ
ンタクト層100、第3のクラッド層101、活性層1
02、バッファ層103、パターン形成層104、第2
のクラッド層105、及び第1のクラッド層106が形
成されている。
【0051】図に示すように、活性層102自体に周期
的な凹凸が形成されているため、導波光が活性層102
から得る利得の大きさも周期的に変化する。従って、利
得結合が生ずることになる。活性層102の凹凸により
同時に発生する屈折率結合成分は、その直下にバッファ
層103を介して形成されているパターン形成層104
が位相を反転した透明な回折格子となるため、条件が整
えば相殺され得る。
【0052】尚、実施形態3では周期的に利得変化を有
する層を形成するために活性層102に周期的な凹凸を
設けたが、他にも周期的に光吸収率変化を有する層を設
けることによっても同様に周期的に利得変化を設けるこ
とができる。このような利得結合型レーザに本発明を適
用した場合には、劈開端面反射が存在する場合において
も単色性に優れ、かつ高い副モード抑圧比(side
mode supression ratio)が得ら
れる。従って、様々なデバイスからの反射戻り光に対す
る耐性に優れた集積型半導体レーザー装置の構築が可能
となる。
【0053】
【発明の効果】上述のように、本発明の集積型半導体レ
ーザ装置は、コア層を活性層を伝搬する光のエバネッセ
ント波領域内に入るように近接して配置し、第2のクラ
ッド層のキャリア濃度を第1のクラッド層のキャリア濃
度より高濃度としたので、コア層を伝搬する光のエバネ
ッセント波の大部分は、キャリア濃度が低い第1のクラ
ッド層を伝搬する。従って、キャリアによって吸収され
るエバネッセント波の割合を抑え、低損失で光を伝搬さ
せことができるという効果を奏する。
【0054】また、本発明はファブリーペロ型のレーザ
だけではなく、周期的な回折格子を備えたDFB型レー
ザにも適用することができるので、発振波長を狭線幅に
して温度による波長変動を抑制することができる。さら
に、本発明は利得結合型レーザにも適用することがで
き、劈開端面反射が存在する場合においても単色性に優
れ、かつ高い副モード抑圧比が得られるという効果も奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1による集積型半導体レーザ
ー装置を示す平面図である。
【図2】図1に示した集積型半導体レーザー装置の断面
図である。
【図3】図1に示した集積型半導体レーザー装置の断面
図である。
【図4】図1に示した集積型半導体レーザー装置の断面
図である。
【図5】図1し示した集積型半導体レーザー装置におけ
る光強度と結合長との関係を示す線図である。
【図6】本発明の実施形態2による集積型半導体レーザ
ー装置を示す平面図である。
【図7】図6に示した集積型半導体レーザー装置の断面
図である。
【図8】アライメントマークの形状を示す平面図であ
る。
【図9】アライメントマークの形状を示す平面図であ
る。
【図10】アライメントマークの形状を示す平面図であ
る。
【図11】アライメントマークの形状を示す平面図であ
る。
【図12】本発明の実施形態3による集積型半導体レー
ザー装置を示す要部断面図である。
【図13】従来のレーザ活性層と導波路層との結合方式
を示す説明図である。
【図14】従来の光集積素子を示す斜視図である。
【符号の説明】
11…半導体レーザ、12…導波路、21…基板、22
…下部クラッド層、23…コア層、24…上部第1クラ
ッド層、25…上部第2クラッド層、26…レーザ活性
層、27…レーザバリア層、28…レーザガイド層、2
9…レーザクラッド層、30…レーザキャップ層、81
…レーザメサ領域、82…レーザストライプ部、86…
酸化膜、91…(光リソグラフ用)アライメントマー
ク、92…(電子線描画用)アライメントマーク、93
…回折格子、94…端面、100…コンタクト層、10
1…第3のクラッド層、102…活性層、103…バッ
ファ層、104…パターン形成層、105…第2のクラ
ッド層、106…第1のクラッド層、301…不純物ド
ーピング領域、501…第1の電極、601…ポリイミ
ド、701…第2の電極、1001、1003、100
6…主マーク、1002、1005…副マーク、200
1…レーザ活性層、2002…導波路層、2012…基
板、2015…突合せ結合部、2016…カプラー。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を発振させる活性層と、 この活性層で発振した光を伝搬させるコア層と、 前記活性層と前記コア層との間であって前記コア層に近
    接して配置された第1のクラッド層と、 前記活性層と前記第1のクラッド層との間に配置された
    第2のクラッド層と、 前記活性層に電流を流す一対の電極とを備え、 前記コア層は前記活性層を伝搬する光のエバネッセント
    波領域内に入るように近接して配置され、前記第2のク
    ラッド層のキャリア濃度は前記第1のクラッド層のキャ
    リア濃度より高濃度であることを特徴とする集積型半導
    体レーザー装置。
  2. 【請求項2】 活性層とコア層との距離は、2μm以内
    であることを特徴とする請求項1記載の集積型半導体レ
    ーザー装置。
  3. 【請求項3】 第2のクラッド層のキャリア濃度は、1
    ×1017cm-3〜1×1018cm-3の範囲であることを
    特徴とする請求項1記載の集積型半導体レーザー装置。
  4. 【請求項4】 一対の電極のうち第1の電極は、第2の
    クラッド層の一部に配置されていることを特徴とする請
    求項1記載の集積型半導体レーザー装置。
  5. 【請求項5】 第2のクラッド層のうち第1の電極が配
    置されている部分には、不純物拡散領域が形成されてい
    ることを特徴とする請求項4記載の集積型半導体レーザ
    ー装置。
  6. 【請求項6】 第2のクラッド層と共に活性層を挟むよ
    うに配置された第3のクラッド層と、前記活性層と共に
    前記第3のクラッド層を挟むように配置された一対の電
    極のうちの第2の電極とをさらに備え、第1の電極と第
    2の電極とは互いに横方向に配置されていることを特徴
    とする請求項4記載の集積型半導体レーザー装置。
  7. 【請求項7】 活性層の端面は、この活性層を伝搬する
    光の進行方向に垂直なミラー状に形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の集積型半導体レーザー装置。
  8. 【請求項8】 光を発振させる活性層と、 この活性層で発振した光を伝搬させるコア層と、 前記活性層と前記コア層との間であって前記コア層に近
    接して配置された第1のクラッド層と、 前記活性層と前記第1のクラッド層との間に配置された
    第2のクラッド層と、 前記第2のクラッド層の一部に配置された第1の電極
    と、 前記第2のクラッド層と共に前記活性層を挟むように配
    置された第3のクラッド層と、 前記活性層と共に前記第3のクラッド層を挟むように配
    置された第2の電極と、 前記活性層と前記第3のクラッド層との間に配置された
    回折格子形成層とを備え、 前記コア層は前記活性層を伝搬する光のエバネッセント
    波領域内に入るように近接して配置され、前記第2のク
    ラッド層のキャリア濃度は前記第1のクラッド層のキャ
    リア濃度より高濃度であり、第1の電極と第2の電極と
    は互いに横方向に配置されていることを特徴とする集積
    型半導体レーザー装置。
  9. 【請求項9】 活性層の端面は、この活性層を伝搬する
    光の進行方向に非垂直に形成されていることを特徴とす
    る請求項8記載の集積型半導体レーザー装置。
  10. 【請求項10】 光を発振させる活性層と、 この活性層で発振した光を伝搬させるコア層と、 前記活性層と前記コア層との間であって前記コア層に近
    接して配置された第1のクラッド層と、 前記活性層と前記第1のクラッド層との間に配置された
    第2のクラッド層と、 前記活性層に電流を流す一対の電極と、 前記コア層を伝搬する光のエバネッセント波領域内に配
    置された周期的に利得変化を有する層と、を備え、 前記コア層は前記活性層を伝搬する光のエバネッセント
    波領域内に入るように近接して配置され、前記第2のク
    ラッド層のキャリア濃度は前記第1のクラッド層のキャ
    リア濃度より高濃度であることを特徴とする集積型半導
    体レーザー装置。
  11. 【請求項11】 前記活性層と前記第2のクラッド層と
    の間にパターン形成層を更に備えることを特徴とする請
    求項10記載の集積型半導体レーザ。
  12. 【請求項12】 前記第2のクラッド層のうち、活性層
    が形成されていない領域は、導波路形状に加工されてい
    ることを特徴とする請求項1、8又は10項記載の集積
    型半導体レーザー装置。
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