JPH10163568A - 変調器集積半導体レーザ - Google Patents

変調器集積半導体レーザ

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JPH10163568A
JPH10163568A JP32252796A JP32252796A JPH10163568A JP H10163568 A JPH10163568 A JP H10163568A JP 32252796 A JP32252796 A JP 32252796A JP 32252796 A JP32252796 A JP 32252796A JP H10163568 A JPH10163568 A JP H10163568A
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JP
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modulator
waveguide
section
semiconductor laser
laser
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JP32252796A
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Kazuhisa Takagi
和久 高木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離抵抗を十分大きくすることのできる変調
器集積半導体レーザを提供する。 【解決手段】 半導体基板1上に、半導体レーザ部10
1、変調器部102、及び半導体レーザ部101のレー
ザ光の導波路と変調器部102のレーザ光の導波路とを
光学的に結合する高抵抗部103を配置し、高抵抗部1
03と半導体レーザ部101及び変調器部102の各導
波路との界面がレーザ光の進行方向に対しそれぞれ斜め
になるようにし、又は、半導体レーザ部101及び変調
器部102の各導波路にスポットサイズ変換部をそれぞ
れ設けるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変調器集積半導体
レーザに関し、特に、幹線系光通信網に使用される変調
器集積半導体レーザであって、分離抵抗を十分大きくす
ることのできるものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】幹線系光通信網においては、2.5Gb
/s以上の広帯域伝送用光源として光吸収型変調器と半
導体レーザとを1チップに集積した変調器集積半導体レ
ーザ(以下、変調器付LDと略記する)が用いられる。
【0003】図7は従来の変調器付LDの構成を示す縦
断面図である。図において、1はn−InP基板であ
り、該n−InP基板1上に半導体レーザ部(以下LD
部と略記する)101と変調器部102とが隣接して形
成されており、2はn−InP下クラッド層、104は
- −下光ガイド層、3はInGaAsP活性層、10
5はp+ −上光ガイド層、12はp−InGaAs回折
格子層、106は回折格子、4はp−InP上クラッド
層、5はp−InGaAsPコンタクト層、6はLDア
ノード電極、7は変調器アノード電極、8はFeドープ
InP埋め込み層、9はn−InP埋め込み層、10は
InGaAsP光吸収層である。そして、変調器アノー
ド電極7とLDアノード電極6とは、p−InGaAs
Pコンタクト層5を部分的にエッチングして形成したア
イソレーションメサ13により電気的に分離されてお
り、その分離抵抗は数kΩである。
【0004】次に、このように構成された従来の変調器
付きLDの動作を説明する。変調器部102のPn接合
の印加電圧を0Vとした状態で、LD部101からレー
ザ光を出射すると、この出射されたレーザ光は変調器部
102を透過する。一方、変調器部102のPn接合に
1〜3Vの逆バイアス電圧を印加した状態で、LD部1
01からレーザ光を出射すると、この出射されたレーザ
光は、その一部が変調器部102内で吸収される。この
ようにして、変調器部102に印加する電圧の大小によ
りLD部101から出射されたレーザ光を変調すること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の変調器付LDでは、InGaAsP活性層3(変調
器部102ではInGaAsP光吸収層10)、n−I
nP下クラッド層2、n- −下光ガイド層104、p+
−上光ガイド層105、及びp−InP上クラッド層4
で構成されるレーザ光の導波路が、変調器部102とL
D部101とで一体となっているため、変調器部102
のアノード電極7とLD部101のアノード電極6との
分離抵抗は数kΩ程度である。
【0006】仮に、分離抵抗を2kΩ、変調器部102
に印加する電圧を0〜2Vとした場合、変調器部102
に印加する電圧の変動がアイソレーションメサ13を介
してLD部101の電流を1mA変動させる。そして、
これに伴うLD部101の光の波長の変動量は約0.1
オングストロームとなり、この現象は、伝送レート2.
5Gb/s以上の高速長距離光ファイバ通信において伝
送品質の劣化の原因となる。
【0007】そこで、変調器部102に印加する電圧が
変化してもLD部101の波長変動が生じないよう、変
調器部102のアノード電極7とLD部101のアノー
ド電極6との間の分離抵抗の十分大きな変調器付LDが
求められていた。
【0008】ところで、このような変調器部のアノード
電極とLD部のアノード電極との間の分離抵抗を大きく
できるものとして、同一基板上に集積された半導体レー
ザと光素子との間を、両者のクラッド層を分離する高抵
抗半導体と両者の光ガイド層を結合する光ガイド層とを
有する結合部で結合するようにした半導体光集積素子
が、特開昭64−28984号公報に開示されている。
【0009】しかし、この半導体光集積素子では、光ガ
イド層を分離していないため、半導体レーザと光素子と
の間の光の結合率を高めることはできるが、両者間の分
離抵抗を十分大きくすることはできないという問題があ
る。
【0010】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたもので、分離抵抗を十分大きくすることのできる
変調器集積半導体レーザを提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る変調器集積
半導体レーザは、半導体基板と、該半導体基板上に配置
された半導体レーザ部と、上記半導体基板上に配置さ
れ、上記半導体レーザ部が出射するレーザ光を変調する
変調器部と、上記半導体レーザ部のレーザ光の導波路と
上記変調器部のレーザ光の導波路とを光学的に結合し、
かつ該半導体レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路
の抵抗率より高い抵抗率を有する高抵抗部とを備え、該
高抵抗部を、上記半導体レーザ部の導波路,及び変調器
部の導波路との界面がレーザ光の進行方向に対し斜めに
なるようにして設けたものである。
【0012】また、本発明に係る変調器集積半導体レー
ザは、半導体基板と、該半導体基板上に配置された半導
体レーザ部と、上記半導体基板上に配置され、上記半導
体レーザ部が出射するレーザ光を変調する変調器部と、
上記半導体レーザ部のレーザ光の導波路と上記変調器部
のレーザ光の導波路とを光学的に結合し、かつ該半導体
レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路の抵抗率より
高い抵抗率を有する高抵抗部とを備え、上記半導体レー
ザ部の導波路,及び変調器部の導波路は、それぞれ上記
高抵抗部との界面に向かって厚みが大きくなるものであ
るようにしたものである。
【0013】また、本発明に係る変調器集積半導体レー
ザは、半導体基板と、該半導体基板上に配置された半導
体レーザ部と、上記半導体基板上に配置され、上記半導
体レーザ部が出射するレーザ光を変調する変調器部と、
上記半導体レーザ部のレーザ光の導波路と上記変調器部
のレーザ光の導波路とを光学的に結合し、かつ該半導体
レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路の抵抗率より
高い抵抗率を有する高抵抗部とを備え、上記半導体レー
ザ部の導波路,及び変調器部の導波路は、それぞれ上記
高抵抗部との界面に向かって幅が広くなるものであるよ
うにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】 実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1による変調
器付LDの構成を示す縦断面図、図2は図1の変調器付
きLDのリッジ形導波路の構造を示す斜視図であり、図
2は、説明を分かり易くするため、変調器付LDの最上
層,及び埋め込み層を省略して描いてある。
【0015】これらの図において、1はn−InP基板
であり、該n−InP基板1上にLD部101と変調器
部102とが高抵抗部103を挟むようにして形成され
ている。LD部101,及び変調器部102は、InP
基板1上の同一直線上に同じ高さに形成されたLD部リ
ッジ形導波路111,及び変調器部リッジ形導波路11
2をそれぞれ有している。LD部リッジ形導波路11
1,及び変調器部リッジ形導波路112は、各々の高抵
抗部103との界面が、n−InP基板1に垂直であ
り、かつ両リッジ形導波路111,112の長手方向に
対し、それぞれθ1,θ2の角度を有するようにして形
成されている。本実施の形態1では、例えば、θ1=θ
2=10°としている。LD部リッジ形導波路111
は、n−InP基板1上に、n−InP下クラッド層
2、n- −下光ガイド層104、InGaAsP活性層
3、p+ −上光ガイド層105、p−InGaAs回折
格子層12、及びp−InP上クラッド層4が、順次、
積層された構造となっている。106は、p−InGa
As回折格子層12とp−InP上クラッド層4とで構
成される回折格子である。一方、変調器部リッジ形導波
路112は、InP基板1上に、LD部リッジ形導波路
111と対応する高さの位置に、n−InP下クラッド
層2、n- −下光ガイド層104、及びLD部101の
活性層3に相当するInGaAsP光吸収層10が順次
積層され、さらに該InGaAsP活性層3上にp+
上光ガイド層105が積層され、該p+ −上光ガイド層
105に、p−InP上クラッド層4が、LD部101
のp−InP上クラッド層4の上面と同じ高さまで積層
された構造となっている。そして、両リッジ形導波路1
11,112の両側,及び両リッジ形導波路111,1
12の間を埋め込むように、FeドープInP埋め込み
層8及びn−InP埋め込み層9が形成され、この両リ
ッジ形導波路111,112の間に形成されたFeドー
プInP埋め込み層8a及びn−InP埋め込み層9a
が高抵抗部103を構成している。
【0016】そして、両リッジ形導波路111,11
2、高抵抗部103、及びFeドープInP埋め込み層
8上にp−InGaAsPコンタクト層5が形成され、
該p−InGaAsPコンタクト層5の高抵抗部103
上に位置する部分が、両リッジ形導波路111,112
の幅方向に所定幅で除去され、この除去された部分がア
イソレーションメサ13を構成している。このように、
アイソレーションメサ13と高抵抗部103とは、平面
方向の位置が一致していなくてもよい。
【0017】そして、LD部101,及び変調器部10
2の各p−InGaAsPコンタクト層5上に、Cr/
Au/AuからなるLDアノード電極6,及び変調器ア
ノード電極7がそれぞれ配置され、LDアノード電極6
及び変調器アノード電極7の周囲、及びアイソレーショ
ンメサ13には、SiO2 ,SiN等からなる絶縁膜
(図示せず)が形成されている。また、n−InP基板
1の下面には、AuGe/Auからなるn側電極107
が配置されている。なお、本実施の形態1では、n-
下光ガイド層104,及びp+ −上光ガイド層105を
設けているが、省略することもできる。
【0018】次に、このような構成の変調器付きLDの
製造方法を図3に従い説明する。図3は本実施の形態1
による変調器付きLDの製造方法を示す工程別縦断面図
(及び正面図)であり、図において、108はSi
2 ,SiN等からなる絶縁膜である。
【0019】まず、n−InP基板1上に、n−InP
下クラッド層2、n- −下光ガイド層104、InGa
AsP活性層3(InGaAsP光吸収層10)、p+
−上光ガイド層105、及びp−InGaAsP回折格
子層12を、MOCVD(Metal Organic Phase Epitax
y) 法などにより、順次形成する(図3(a) )。
【0020】次いで、干渉露光法等によりp−InGa
AsP回折格子層12に干渉パターンを形成し、その
後、エッチングして、回折格子106を形成する。さら
に、この回折格子106が形成された変調器付きLDの
変調器部が形成される部分102のp−InGaAsP
回折格子層12を除去して、LD部が形成される部分1
01にのみ該p−InGaAsP回折格子層12を残す
ようにする(図3(b) )。
【0021】次いで、p−InGaAsP回折格子層1
2及びp+ −上光ガイド層105上に、MOCVD法に
より、p−InP上クラッド層4を形成する(図3(c)
)。
【0022】次いで、上記のように形成した変調器付き
LDを、メサストライプ形状にエッチングするととも
に、このエッチングの際、形成されるメサストライプの
LD部が形成される部分101と変調器部が形成される
部分102との間の部分を、メサストライプの長手方向
に対しそれぞれθ1,θ2の角度を有して、所定幅で、
かつp−InP上クラッド層4、p+ −上光ガイド層1
05、InGaAsP活性層3、n- −下光ガイド層1
04、及びn−InP下クラッド層2の全層に渡って除
去し、これにより、n−InP基板1上にLD部リッジ
形導波路111と変調器部リッジ形導波路112とを形
成する(図3(d) )。
【0023】次いで、MOCVD法またはLPE(liqui
d phase epitaxy)法により、LD部リッジ形導波路11
1及び変調器部リッジ形導波路112の両側、及びLD
部リッジ形導波路111と変調器部リッジ形導波路11
2との間を埋め込むように、FeドープInP埋め込み
層8及びn−InP埋め込み層9を形成する。これによ
り、LD部リッジ形導波路111と変調器部リッジ形導
波路112との間に、FeドープInP埋め込み層8a
とn−InP埋め込み層9aとからなる高抵抗部103
が形成される(図3(e) )。
【0024】次いで、MOCVD法等により、LD部リ
ッジ形導波路111及び変調器部リッジ形導波路11
2、及びFeドープInP埋め込み層8上に、p−In
GaAsPコンタクト層5を形成する(図3(f) )。
【0025】次いで、p−InGaAsPコンタクト層
5のLD部が形成される部分101と変調器部が形成さ
れる部分102との間を、変調器付きLDの幅方向に所
定幅でエッチングして、アイソレーションメサ13を形
成する(図3(g) )。
【0026】次いで、変調器LDの上面に、スパッタ法
等により、SiO2 ,SiN等からなる絶縁膜108を
形成した後、パターニングし、その後、蒸着及びメッキ
により、p−InGaAsPコンタクト層5のLD部が
形成される部分101,及び変調器部が形成される部分
102に、LDアノード電極6,及び変調器アノード電
極7を形成する(図3(h) )。
【0027】次いで、蒸着及びメッキにより、n−In
P基板1の下面にn側電極107を形成して、変調器付
きLDを完成する(図3(i) )。
【0028】次に、このようにして製造された変調器付
きLDの動作を図1,2を用いて説明する。変調器部1
02のPn接合に0〜3Vの逆バイアス電圧を印加した
状態で、LD部101の活性領域でレーザ光を発生させ
ると、この発生したレーザ光はLD部リッジ形導波路1
11から出射され、高抵抗部103を通って変調器部リ
ッジ形導波路112に入射する。この変調器部導波路1
12に入射したレーザ光は、印加した逆バイアス電圧に
応じて、その一部が光吸収層10内で吸収され、変調さ
れる。
【0029】ここで、図7の従来例とは異なり、LD部
101と変調器部102とは、各々のリッジ形導波路1
11,112が、高抵抗部103で分離されており、こ
の高抵抗部103を構成するFeドープInPの抵抗率
は、リッジ形導波路111,112の上クラッド層4,
下クラッド層2を構成するp−InP、n−InPの抵
抗率より10〜100倍以上大きいため、LD部アノー
ド電極6と変調器部アノード電極7との間の分離抵抗
は、図7の従来例に比べて10〜100倍の値を有して
いる。また、特開昭64−28984号公報に開示され
た従来例では光ガイド層を分離していないのに対し、本
実施の形態1では、光ガイド層104,105、及びク
ラッド層2,4を全て高抵抗部103で分離しているの
で、該従来例と比較しても、高い分離抵抗を有してい
る。このため、変調器部102に印加する電圧の変動に
よるLD部101の電流、ひいては波長の変動を十分防
止することができる。
【0030】また、LD部リッジ形導波路111と高抵
抗部103との界面,及びLD部リッジ形導波路111
と高抵抗部103との界面が、両導波路111,112
に対しθ1,θ2の角度を有しているので、高抵抗部1
03を構成するFeドープInPの屈折率(約3.1
7)とLD部リッジ形導波路111の活性層3,及び変
調器リッジ形導波路112の,光吸収層10を構成する
InGaAsPの屈折率(約3.5)との差による反射
光(反射率約2.4%)は、両導波路111,112を
進行するレーザ光に対してそれぞれ2θ1 ,2θ2 の角
度をもつこととなり、該反射光がLD部101のInG
aAsP活性層3に戻ることがないため、LD部101
の動作が安定する。
【0031】なお、上記の説明では、高抵抗部103
を、FeドープInP埋め込み層8a及びn−InP埋
め込み層9aで構成したが、LD部101で発生するレ
ーザ光が透過可能な屈折率を有し、かつ上クラッド層4
及び下クラッド層2の抵抗率より高い抵抗率を有する材
料で構成すればよく、例えば、ポリイミドで構成しても
よい。
【0032】また、上記の説明では、高抵抗部103と
LD部リッジ形導波路111,及び変調器部リッジ形導
波路112との各界面を、光の進行方向に対し互いに同
じ方向に傾くようにしたが、互いに反対の方向に傾くよ
うにしてもよい。
【0033】以上のように、本実施の形態1において
は、LD部リッジ形導波路111と変調器部リッジ形導
波路112とを、両導波路111,112の上クラッド
層4及び下クラッド層2の抵抗率より高い抵抗率を有す
る高抵抗部103で光学的に結合するとともに、この高
抵抗部103を、LD部リッジ形導波路111,及び変
調器部リッジ形導波路112との界面がレーザ光の進行
方向に対し斜めになるようにして設けたので、LDアノ
ード電極6と変調器アノード電極7との間の分離抵抗を
十分大きくすることができる。また、高抵抗部103と
LD部リッジ形導波路111,及び変調器部リッジ形導
波路112との界面で、相互の屈折率の差により生じる
反射光がLD部101の活性層3に戻ることがなくな
り、LD部101の動作を安定させることができる。
【0034】実施の形態2.図4は本実施の形態2によ
る変調器付きLDのリッジ形導波路の構造を示す斜視図
であり、図2と同様、説明を分かり易くするため、変調
器付LDの最上層,及び埋め込み層を省略して描いてあ
る。図において、図2と同一符号は同一又は相当する部
分を示しており、LD部リッジ形導波路111の出射側
の端部16、及び変調器部リッジ形導波路112の入射
側の端部17は、それぞれ、高抵抗部103との界面に
近づく程、厚みが厚くなっており、これらLD部リッジ
形導波路111の出射側の端部16、及び変調器部リッ
ジ形導波路112の入射側の端部17は、それぞれ厚型
スポット変換部を構成している。また、LD部リッジ形
導波路111の厚型スポット変換部16、及び変調器部
リッジ形導波路112の厚型スポット変換部17と高抵
抗部103との界面は、両導波路111,112の長手
方向に対し垂直に形成されている。本実施の形態2は、
これらの点のみが実施の形態1と異なっているものであ
る。
【0035】また、上記形状の厚型スポット変換部1
6,及び17をそれぞれ有するLD部リッジ形導波路1
11,及び変調器部リッジ形導波路112を備えた変調
器付きLDは、実施の形態1の変調器付きLDの製造方
法において、n−InP基板1上に、厚く成長させよう
とする部分程その幅を広くしたSiO2 等からなる膜を
マスクに用いて、LD部リッジ形導波路111及び変調
器部リッジ形導波路112となるリッジストライプを選
択成長させるようにすることにより得られる。
【0036】次に、上記のように構成された変調器付き
LDの動作を説明する。上記変調器付きLDでは、LD
部から出射されたレーザ光は、LD部リッジ形導波路1
11の厚型スポット変換部16,及び変調器部リッジ形
導波路112の厚型スポット変換部17で、そのスポッ
トサイズが狭まる。これにより、LD部と変調器部との
光の結合率が高まるという効果が得られる。
【0037】次に、この効果を図6を用いて説明する。
図6は高抵抗部の長さに対するLD部と変調器部との光
の結合率を示すグラフである。図において、Aは、実施
の形態1の場合、すなわちLD部リッジ形導波路及び変
調器部リッジ形導波路がスポットサイズ変換部を有して
いない場合のLD部と変調器部との光の結合率を示して
いる。一般的に、高抵抗部の長さを長くすると分離抵抗
が高くなるが、光の結合率は低下する。実施の形態1の
場合の光の結合率は、高抵抗部の長さに対し、実線で示
すように低下し、高抵抗部の長さが40μmの場合に
は、光の結合率は14%である。
【0038】Bは、本実施の形態2の場合、すなわちL
D部リッジ形導波路及び変調器部リッジ形導波路が厚型
スポットサイズ変換部を有している場合のLD部と変調
器部との光の結合率を示している。例えば、LD部リッ
ジ形導波路の厚みを0.5μmとし、LD部リッジ形導
波路及び変調器部リッジ形導波路の層厚比を1:3とし
た場合、光の結合率は18%となり、実施の形態1の場
合に比べて、+28.5%の改善効果が得られる。ここ
で、上記光の結合率はビーム伝搬法による電磁界計算に
より求めた。なお、Cは実施の形態3の場合の光の結合
率を示しており、これについては後述する。
【0039】以上のように、本実施の形態2において
は、LD部リッジ形導波路111と変調器部リッジ形導
波路112とを、高抵抗部103で光学的に結合すると
ともに、LD部リッジ形導波路111,及び変調器部リ
ッジ形導波路112を、それぞれ高抵抗部103との界
面に向かって厚みが大きくなるものであるようにしたの
で、LDアノード電極と変調器アノード電極との間の分
離抵抗を十分大きくすることができるとともに、光の結
合率が高くなるため、高抵抗部103の長さを長くして
も高い光の結合率を得ることができる。
【0040】実施の形態3.図5は本実施の形態3によ
る変調器付きLDのリッジ形導波路の構造を示す斜視図
であり、図2と同様、説明を分かり易くするため、変調
器付LDの最上層,及び埋め込み層を省略して描いてあ
る。図において、図2と同一符号は同一又は相当する部
分を示しており、LD部リッジ形導波路111の出射側
の端部18、及び変調器部リッジ形導波路112の入射
側の端部19は、それぞれ、高抵抗部103との界面に
近づく程、幅が広くなっており、これらLD部リッジ形
導波路111の出射側の端部18、及び変調器部リッジ
形導波路112の入射側の端部19が、各々の幅広型ス
ポット変換部を構成している。また、LD部リッジ形導
波路111の幅広型スポット変換部18、及び変調器部
リッジ形導波路112の幅広型スポット変換部19と高
抵抗部103との界面は、両導波路111,112の長
手方向に対し垂直に形成されている。本実施の形態3
は、これらの点のみが実施の形態1と異なっているもの
である。
【0041】また、上記形状の幅広型スポット変換部1
8,及び19をそれぞれ有するLD部リッジ形導波路1
11,及び変調器部リッジ形導波路112を備えた変調
器付きLDは、実施の形態1の変調器付きLDの製造方
法において、上クラッド層4まで積層された変調器付き
LD(図3(c) )をエッチングして、LD部リッジ形導
波路111及び変調器部リッジ形導波路112を形成す
る際に、該LD部リッジ形導波路111及び変調器部リ
ッジ形導波路112の形状が、図5に示すような形状と
なるよう、エッチングすることにより得られる。
【0042】次に、上記のように構成された変調器付き
LDの動作を説明する。この変調器付きLDでは、実施
の形態2と同様、LD部から出射されたレーザ光が、L
D部リッジ形導波路111の幅広型スポット変換部1
8,及び変調器部リッジ形導波路112の幅広型スポッ
ト変換部19で、そのスポットサイズが狭まる。これよ
り、LD部と変調器部との光の結合率が高まるという効
果が得られる。
【0043】次に、この効果を図6を用いて説明する。
図6において、Cは本実施の形態3の場合の光の結合率
を示している。ここで、例えば、LD部リッジ形導波路
111,及び変調器部リッジ形導波路112を、各々の
本体部の幅が1.3μm、各々のスポットサイズ変換部
18,19の各先端の幅が3.9μmとなるように構成
し、かつ高抵抗部の長さを40μmとした場合、光の結
合率は、図示するように22%となり、実施の形態1の
場合に比べて、+57%の改善効果が得られる。
【0044】以上のように、本実施の形態3において
は、LD部リッジ形導波路111と変調器部リッジ形導
波路112とを、高抵抗部103で光学的に結合すると
ともに、LD部リッジ形導波路111,及び変調器部リ
ッジ形導波路112を、それぞれ高抵抗部103との界
面に向かって幅が広くなるものであるようにしたので、
LDアノード電極と変調器アノード電極との間の分離抵
抗を十分大きくすることができるとともに、光の結合率
が高くなるため、高抵抗部103の長さを長くしても高
い光の結合率を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、半導体
レーザ部の導波路と変調器部の導波路とを、両導波路の
抵抗率より高い抵抗率を有する高抵抗部で光学的に結合
するとともに、この高抵抗部を、半導体レーザ部の導波
路,及び変調器部の導波路との界面がレーザ光の進行方
向に対し斜めになるようにして設けたので、半導体レー
ザ部と変調器部との間の分離抵抗を十分大きくすること
ができる。また、高抵抗部と半導体レーザ部の導波路,
及び変調器部の導波路との界面で、相互の屈折率の差に
より生じる反射光が半導体レーザ部の活性層に戻ること
がなくなり、半導体レーザ部の動作を安定させることが
できる。
【0046】また、本発明によれば、半導体レーザ部の
導波路と変調器部の導波路とを、両導波路の抵抗率より
高い抵抗率を有する高抵抗部で光学的に結合するととも
に、半導体レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路
を、それぞれ高抵抗部との界面に向かって厚みが大きく
なるものであるようにしたので、半導体レーザ部と変調
器部との間の分離抵抗を十分大きくすることができると
ともに、光の結合率が高くなるため、高抵抗部の長さを
長くしても高い光の結合率を得ることができる。
【0047】また、本発明によれば、半導体レーザ部の
導波路と変調器部の導波路とを、両導波路の抵抗率より
高い抵抗率を有する高抵抗部で光学的に結合するととも
に、半導体レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路
を、それぞれ高抵抗部との界面に向かって幅が広くなる
ものであるようにしたので、半導体レーザ部と変調器部
との間の分離抵抗を十分大きくすることができるととも
に、光の結合率が高くなるため、高抵抗部の長さを長く
しても高い光の結合率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による変調器付LDの
構成を示す縦断面図である。
【図2】 図1の変調器付LDのリッジ形導波路の構造
を示す斜視図である。
【図3】 図1の変調器付LDの製造方法を示す工程別
縦断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2による変調器付LDの
リッジ形導波路の構造を示す斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態3による変調器付LDの
リッジ形導波路の構造を示す斜視図である。
【図6】 高抵抗部の長さに対するLD部と変調器部と
の光の結合率を示すグラフである。
【図7】 従来の変調器付LDの構成を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 n−InP基板、2 n−InP下クラッド層、3
InGaAsP活性層、4 p−InP上クラッド
層、5 p−InGaAsPコンタクト層、6 LDア
ノード電極、7 変調器アノード電極、8 Feドープ
InP埋め込み層、9 n−InP埋め込み層、10
InGaAsP光吸収層、12 p−InGaAs回折
格子層、13 アイソレーションメサ、16,17 厚
型スポット変換部、18,19 幅広型スポット変換
部、101 LD部、102 変調器部、103 高抵
抗部、104 n- −下光ガイド層、105 p+ −上
光ガイド層、106 回折格子、107 n側電極、1
08 絶縁膜、111 LD部リッジ形導波路、112
変調器部リッジ形導波路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 該半導体基板上に配置された半導体レーザ部と、 上記半導体基板上に配置され、上記半導体レーザ部が出
    射するレーザ光を変調する変調器部と、 上記半導体レーザ部のレーザ光の導波路と上記変調器部
    のレーザ光の導波路とを光学的に結合し、かつ該半導体
    レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路の抵抗率より
    高い抵抗率を有する高抵抗部とを備え、 該高抵抗部は、上記半導体レーザ部の導波路,及び変調
    器部の導波路との界面がレーザ光の進行方向に対し斜め
    になるようにして設けられていることを特徴とする変調
    器集積半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 半導体基板と、 該半導体基板上に配置された半導体レーザ部と、 上記半導体基板上に配置され、上記半導体レーザ部が出
    射するレーザ光を変調する変調器部と、 上記半導体レーザ部のレーザ光の導波路と上記変調器部
    のレーザ光の導波路とを光学的に結合し、かつ該半導体
    レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路の抵抗率より
    高い抵抗率を有する高抵抗部とを備え、 上記半導体レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路
    は、それぞれ上記高抵抗部との界面に向かって厚みが大
    きくなるものであることを特徴とする変調器集積半導体
    レーザ。
  3. 【請求項3】 半導体基板と、 該半導体基板上に配置された半導体レーザ部と、 上記半導体基板上に配置され、上記半導体レーザ部が出
    射するレーザ光を変調する変調器部と、 上記半導体レーザ部のレーザ光の導波路と上記変調器部
    のレーザ光の導波路とを光学的に結合し、かつ該半導体
    レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路の抵抗率より
    高い抵抗率を有する高抵抗部とを備え、 上記半導体レーザ部の導波路,及び変調器部の導波路
    は、それぞれ上記高抵抗部との界面に向かって幅が広く
    なるものであることを特徴とする変調器集積半導体レー
    ザ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6332048B1 (en) * 1998-10-15 2001-12-18 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Modulator and method for manufacturing of such a modulator
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