JPH08250697A - 増幅型光電変換素子及びそれを用いた増幅型固体撮像装置 - Google Patents

増幅型光電変換素子及びそれを用いた増幅型固体撮像装置

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JPH08250697A
JPH08250697A JP7051641A JP5164195A JPH08250697A JP H08250697 A JPH08250697 A JP H08250697A JP 7051641 A JP7051641 A JP 7051641A JP 5164195 A JP5164195 A JP 5164195A JP H08250697 A JPH08250697 A JP H08250697A
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Yasushi Watanabe
恭志 渡辺
Hiroaki Kudo
裕章 工藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で低波長から長波長の光を高感度
で検出し、暗電流を大幅に低減できる増幅型光電変換素
子およびそれを用いた増幅型固体撮像装置を提供する。 【構成】 p型半導体基板21に光電変換により発生し
た電子からなる信号電荷を蓄積するn型ウェル部22
と、ウェル部22内に設けられたp型半導体領域23
と、ウェル部22の表面近傍部53、その上の絶縁膜5
2、および絶縁膜52上の第1の電極24を含む第1の
ゲート領域55と、第1のゲート領域55に隣接し、表
面近傍部54、その上の絶縁膜52、絶縁膜52上の第
2の電極25を含む第2のゲート領域56と、n+リセ
ットドレイン領域26とを有する増幅型固体撮像素子。
半導体領域23と半導体基板21との間で、表面近傍部
53および表面近傍部54をpチャネルとする第1の能
動素子を形成するように構成し、信号電荷による第1の
能動素子の特性変化を出力信号とする。また、ウェル部
22とリセットドレイン領域26の間で、表面近傍部5
4をチャネルとする第2の能動素子を形成し、信号電荷
を排出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、増幅型光電変換素子及
びそれを用いた増幅型固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像装置として、電荷結合素子(C
CD)型のものが現在主流であり、様々な分野に広く利
用されている。このCCD型撮像装置は、ホトダイオー
ドまたはMOSダイオードで光電変換・蓄積された信号
電荷を、CCD転送チャネルを介して高感度の電荷検出
部へ導き、そこで電圧信号に変換する構造を備えてい
る。このため、S/Nが高く、出力電圧も大きいという
特徴を備えている。
【0003】しかしながら、撮像装置の小型化・多画素
化を進めるに従い、画素サイズが小さくなり、CCDの
転送可能な電荷量は次第に少なくなる。このため、ダイ
ナミックレンジの低下が深刻な問題となる。また、CC
Dでは、素子全体を数相のクロックで駆動するため、負
荷容量が大きく駆動電圧も高い。従って、画素数が多く
なる程、CCDの消費電力が急激に大きくなる。
【0004】これら問題に対処するために、各画素で発
生した信号電荷そのものは読み出さず、画素内で信号を
増幅した後、走査回路により読み出す方法を採用した増
幅型撮像装置が提案されている。この方法によれば、読
み出しによる信号量の制限はなくなり、信号電荷量が少
なくなってもダイナミックレンジが低下しないので、こ
のような増幅型固体撮像装置はCCD型固体撮像装置よ
りもダイナミックレンジの点で優れる。また、この方法
では、信号読み出し画素を含む水平及び垂直ラインのみ
を駆動すればよく、かつその駆動電圧も低くてよいため
に、増幅型撮像装置はCCD型固体撮像装置よりも低消
費電力である。
【0005】増幅型撮像装置において、画素内での信号
を増幅するために、トランジスタが一般的に用いられ
る。SIT型、バイポーラ型、FET型(MOS型およ
び接合型がある)などのトランジスタが知られている
が、MOSFETを信号の増幅に用いると、通常、読み
出し用走査回路を簡単な構成にすることができる。従っ
て、FET型撮像装置が構造を簡単にできるという点で
他のトランジスタを用いた増幅型固体撮像装置に比べ、
優れている。
【0006】FET型撮像装置のうち、画素内に単一の
FETのみを含むタイプのものが画素密度を高める上で
有利となる。この様なタイプのFET型撮像装置とし
て、CMD型、FGA型、BCMD型などが報告されて
いる。例えば、中村他、『ゲート蓄積型MOSフォトト
ランジスタ・イメージセンサ』、1986年テレビジョ
ン学会全国大会、p57において、CMD型撮像装置が
報告されている。また、例えば、J.Hynecek,"A New Dev
ice Architecture Suitable for High-Resolution and
High-Performance Image Sensor",IEEE Trans. Elec. D
ev., p646, (1988).において、FGA型増幅型撮像装置
が報告されてる。さらに、例えば、J.Hynecek,"BCMD-An
Improved Photosite Structure for High Density Ima
ge Sensor",IEEE Trans. Elec. Dev., p1011, (1991).
において、BCMD型増幅型撮像装置が報告されてい
る。
【0007】これらの従来の増幅型撮像装置を以下に説
明する。
【0008】図21(a)から図21(c)はCMD型
撮像装置の1つの画素を示しており、図21(a)は平
面図、図21(b)は図21(a)の21(b)−21
(b)断面図、図21(c)は図21(b)の21
(c)−21(c)断面における深さ方向のポテンシャ
ル分布図である。
【0009】図21(a)及び図21(b)に示される
ように、p型基板1の表面領域にn型ウェル2が埋め込
みチャネルとして形成されており、このn型ウェル2に
絶縁膜6を介して環状のゲート電極3が形成され、ま
た、ゲート電極3により分離された高濃度n型領域から
なるソース領域4およびドレイン領域5が形成されてい
る。
【0010】このCMD型増幅型撮像装置は以下に示す
方法により駆動される。まず、信号蓄積時にはゲート電
極3に電圧VLを印加し、光電変換により発生した正孔
からなる信号電荷をn型ウェル2の絶縁膜6界面付近に
蓄積する。信号読み出し時には、ゲート電極3に電圧V
Mを印加する。このとき、信号電荷の量に応じてドレイ
ン/ソース間を流れる電流が変化するため、その値を信
号出力として読み出す。同一信号線上の他の画素のゲー
ト電極には電圧VLが印加されているので信号電荷は検
出されない。
【0011】信号電荷をクリアし、次の信号蓄積に備え
るリセット動作は、ゲート電極3に電圧VHを印加し、
深さ方向に単調減少するポテンシャル勾配を付けること
により、n型ウェル2の絶縁膜6界面付近に蓄積した信
号電荷をその基板内部へ排出する。
【0012】図22(a)及び図22(b)はFGA型
撮像装置の1つの画素を示しており、図22(a)はそ
の画素部の断面図、図22(b)は図22(a)の22
(b)−22(b)断面における深さ方向のポテンシャ
ル分布図である。図22(a)及び図22(b)に示す
ように、CMD型撮像装置とは、ゲート電極3の下のn
ウェル2上に、p基板1より高濃度のp+層9が、n+
からなるソース領域4を環状に囲むように設けられてい
る点で異なる。ゲート電極3はp+層9と容量結合すれ
ば良いから、p+層9上の一部のみ覆っている。信号蓄
積および読み出し時には、ゲート電極3に電圧VLを印
加し、正孔からなる信号電荷がp+層9に蓄積すること
によるnウェル層2のチャネルポテンシャルの変化を、
閾値の変化として読み出している。同一信号線上の他の
画素のゲート電極には電圧VLが印加されているので信
号電荷は検出されない。リセット動作はCMD型撮像装
置と同様であり、ゲート電極3に電圧VHを印加し、深
さ方向に単調減少するポテンシャル勾配を付けることに
より、p+層9に蓄積した信号電荷をその基板内部へ排
出する。
【0013】図23(a)及び図23(b)はBCMD
型撮像装置の1つの画素を示しており、図23(a)は
その画素部の断面図、図23(b)は図23(a)の2
3(b)−23(b)断面における深さ方向のポテンシ
ャル分布図である。
【0014】図23(a)及び図23(b)に示すよう
に、BCMD型撮像装置において、p+層からなるソー
ス領域14を環状に囲むゲート電極3と、このゲート電
極3の外側にp+層からなるドレイン領域15が形成さ
れており、ゲート電極3の下には、絶縁膜6を介してp
層13、n層12、p層11、及びn層10からなる半
導体積層構造が光電変換領域として形成されている。上
記FGA型撮像装置と比べると、電子からなる信号電荷
を埋め込みチャネルとなるn層12に蓄積させている
点、信号電荷によるp層13のポテンシャル変化をP−
MOSの閾値変化として検出させた点、更に、n型基板
10を用いて、リセット動作時にはゲート電圧を低く
(VL)して信号電荷を基板へ排出させた点などが、相
違点として挙げられる。この様な構造により、信号電荷
の完全転送が達成される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のCMD型撮
像装置では、暗時において半導体/絶縁膜界面が空乏化
するため、多くの暗電流が発生するという問題がある。
【0016】また、光学的な有効深さが小さいので長波
長の感度が低いという問題がある。この問題を図24を
用いて説明する。図24は半導体に光が入射した時に発
生するキャリアの量と波長及び半導体内での位置との関
係を説明している。図24に示されるように、可視光の
うち短波長の光は、半導体に吸収される吸収係数が大き
いため、半導体内部に入射した光は表面近傍ですべて吸
収され、キャリアを発生する。一方、長波長の光は吸収
係数が小さく、半導体の内部深くまで進入するため、半
導体表面から内部深くにわたる領域においてキャリアを
発生させる。従って、長波長の光を完全に光電変換する
ためには、半導体内部の深い領域において発生したキャ
リアも信号電荷として蓄積し、検出する必要がある。
【0017】図21(c)に示されるように従来のCM
D型撮像装置において、光電変換領域では正孔に対して
半導体内部に山を有するようポテンシャルが分布してい
る。従って、ポテンシャルの山となる距離lpまでの深
さで発生したキャリアは半導体の表面に蓄積されるが、
距離lpよりも深くで発生したキャリアは半導体内部へ
ポテンシャル勾配に沿って運ばれるため、表面には蓄積
されない。従って、長波長の光が光電変換領域に入射し
た場合、半導体の表面付近で吸収されずに距離lpより
も深くにまで達した光は、キャリアを発生しても信号電
荷として蓄積されない。このため、長波長の光の検出感
度が低下する。
【0018】長波長の光の検出感度を向上させるため
に、nウェル層2を厚くして、lpを大きくすることも
考えられるが、この場合、上記動作においてゲート電極
3に印加する駆動電圧を大きくする必要が生じる。
【0019】一方、FGA型撮像装置において、p+
9はリセット動作時においても空乏化しないから、暗電
流は抑制できる。しかしながら、p+層9がリセット動
作時にも空乏化しないことは、信号電荷の完全転送がさ
れないことを意味しており、残像の発生やリセットノイ
ズの増大という問題をもたらす。また、光学的有効深
さ、は図22(b)中にlPで示すように、半導体層表
面からnウエル層2の中程までの距離となるため、長波
長側で感度が低下するという問題が解決されない。
【0020】BCMD型撮像装置においてp層11から
p層13を半導体基板10内に形成するには複雑な製造
工程が必要であり、また、駆動条件の最適化を図るのが
困難であるという問題もある。
【0021】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、簡単な構造
で低波長から長波長の光を高感度で検出し、暗電流を大
幅に低減できる増幅型光電変換素子およびそれを用いた
増幅型固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の増幅型光電変換
素子は第1の導電型よりなる半導体基体と、該半導体基
体の一表面側に設けられ、光電変換により発生した信号
電荷を蓄積する第2の導電型のウェル部と、該ウェル部
の一表面側の一領域に設けられた第1の導電型の半導体
領域と、該ウェル部の該半導体領域を除く領域の一表面
近傍部、該一表面近傍部上の絶縁膜、及び該絶縁膜上の
第1の電極を含む第1のゲート領域と、該半導体基体の
一表面側にあって該第1のゲート領域に隣接し、該半導
体基体の一表面近傍部、該半導体基体の一表面近傍部上
の絶縁膜、および該絶縁膜上の第2の電極を含む第2の
ゲート領域とを有し、該半導体領域と該半導体基体との
間で該第1のゲート領域の該一表面近傍部をチャネルと
する能動素子を形成するように構成し、該信号電荷によ
って生じる能動素子の特性変化を出力信号としており、
そのことにより上記目的が達成される。
【0023】また別な本発明の増幅型光電変換素子は第
1の導電型よりなる半導体基体と、該半導体基体の一表
面側に設けられ、光電変換により発生した信号電荷を蓄
積する第2の導電型のウェル部と、該ウェル部の一表面
側の一領域に設けられた第1の導電型の半導体領域と、
該ウェル部の該半導体領域を除く領域の一表面近傍部、
該一表面近傍部上の絶縁膜、および該絶縁膜上の第1の
電極を含む第1のゲート領域と、該半導体基体の一表面
側にあって該第1のゲート領域に隣接し、該半導体基体
の一表面近傍部、該半導体基体の一表面近傍部上の絶縁
膜、および該絶縁膜上の第2の電極を含む第2のゲート
領域と、該半導体基体の一表面側に設けられた第2導電
型のリセットドレイン領域とを有し、該半導体領域と該
半導体基体との間で該第1のゲート領域の該一表面近傍
部をチャネルとする第1の能動素子を形成するように構
成し、該信号電荷による該第1の能動素子の特性変化を
出力信号とし、また、該ウェル部と該リセットドレイン
領域の間をチャネルとする第2の能動素子を形成するよ
うにしており、そのことにより上記目的が達成される。
【0024】また、更に別な本発明の増幅型光電変換素
子は第1の導電型よりなる半導体基体と、該半導体基体
の一表面側に設けられ、光電変換により発生した信号電
荷を蓄積する第2の導電型のウェル部と、該ウェル部の
一表面側の一領域に設けられた第1の導電型の半導体領
域と、該ウェル部の該半導体領域を除く領域の一表面近
傍部、該一表面近傍部上の絶縁膜、及び該絶縁膜上の第
1の電極を含む第1のゲート領域と、該半導体基体の一
表面側にあって該第1のゲート領域に隣接し、該半導体
基体の一表面近傍部、該半導体基体の一表面近傍部上の
絶縁膜、および該絶縁膜上の第2の電極を含む第2のゲ
ート領域と、該ウェル部の一表面側にあって該第1のゲ
ート領域に隣接し、該ウェル部の一表面近傍部、該ウェ
ル部の一表面近傍部上の絶縁膜、および該絶縁膜上の第
3の電極を含む第3のゲート領域と、該半導体基体の一
表面側に設けられ、該第3のゲート領域の該一表面近傍
部に隣接した第2の導電型のリセットドレイン領域とを
有し、該半導体領域と半導体基体との間をチャネルとす
る第1の能動素子を形成するように構成し、該信号電荷
による該第1の能動素子の特性変化を出力信号とし、ま
た、該ウェル部とリセットドレイン領域の間をチャネル
とする第3の能動素子を形成するようにしており、その
ことにより上記目的が達成される。
【0025】前記半導体基体よりも高濃度の不純物を含
む第1の導電型の第1の不純物層を前記第2のゲート領
域の該一表面近傍部に設けてもよい。
【0026】前記半導体基体よりも高濃度の不純物を含
む第1の導電型の第2の不純物層を、少なくとも前記第
1のゲート領域の下方部の前記半導体基体中に設けても
よい。
【0027】また、本発明の増幅型固体撮像装置は上記
第1番目の増幅型光電変換素子と、該増幅型光電変換素
子において、前記第1の電極に所定の電位を印加すると
共に、前記ウエル部における前記信号電荷の蓄積時に、
該信号電荷及び前記出力信号に対してバリアとなる電位
Mを前記第2の電極に印加し、該出力信号の読み出し
時に、該信号電荷に対してバリアとなり、該出力信号に
対して許容するような電位VLを前記第2の電極に印加
することにより、該信号電荷の蓄積及び該信号電荷によ
る前記能動素子の特性変化による該出力信号の読み出し
を行うように制御する駆動制御部とを有しており、その
ことにより、上記目的が達成される。
【0028】また、別な本発明の増幅型固体撮像装置は
上記第1番目増幅型光電変換素子と、該増幅型光電変換
素子において、前記出力信号の読み出し時には、前記第
1の電極下の表面ポテンシャルが、前記半導体領域の電
位に等しくなる電位VAを該第1の電極に印加すると共
に、前記信号電荷に対してバリアとなり、該出力信号に
対して許容するような電位VLを前記第2の電極に印加
し、前記ウエル部における該信号電荷の蓄積時には、該
第1の電極に電位VAよりも低い電位VA ’を印加する
と共に、該ウエル部における該信号電荷の蓄積時に該信
号電荷及び該出力信号に対してバリアとなる電位VM
該第2の電極に印加することにより、該信号電荷による
前記能動素子の特性変化による該出力信号の読み出し及
び該信号電荷の蓄積とを行うように制御する駆動制御部
とを有しておりそのことにより上記目的が達成される。
【0029】また、更に別な本発明の増幅型固体撮像装
置は上記第2番目の増幅型光電変換素子と、該増幅型光
電変換素子において、前記第1の電極に所定の電位を印
加すると共に、前記出力信号の読み出し時に、前記信号
電荷に対してバリアとなり、該出力信号に対して許容す
るような電位VLを前記第2の電極に印加し、前記ウエ
ル部における該信号電荷の蓄積時に、該信号電荷及び該
出力信号に対してバリアとなる電位VMを該第2の電極
に印加し、リセット時に、該出力信号に対してバリアと
なり、該信号電荷に対して許容するような電位VHを該
第2の電極に印加することにより、該信号電荷による前
記能動素子の特性変化による該出力信号の読み出し、該
信号電荷の蓄積、及び該信号電荷の前記リセットドレイ
ン領域への排出を行うように制御する駆動制御部とを有
しており、そのことにより、上記目的が達成される。
【0030】また、更に別な本発明の増幅型固体撮像装
置は上記第2番目の増幅型光電変換素子と、該増幅型光
電変換素子において、前記出力信号の読み出し時には、
前記第1のゲート電極下の表面ポテンシャルが、前記半
導体領域の電位に等しくなる電位VAを該第1の電極に
印加すると共に、前記信号電荷に対してバリアとなり、
該出力信号に対して許容するような電位VLを前記第2
の電極に印加し、前記ウエル部における該信号電荷の蓄
積時には、該第1のゲート電極に電位VAよりも低い電
位VA ’を印加すると共に、該ウエル部における該信号
電荷の蓄積時に該信号電荷及び該出力信号に対してバリ
アとなる電位VMを該第2の電極に印加し、リセット時
に、該出力信号に対してバリアとなり、該信号電荷に対
して許容するような電位VHを該第2の電極に印加する
ことにより、該信号電荷による前記能動素子の特性変化
による該出力信号の読み出し、該信号電荷の蓄積、及び
該信号電荷の前記リセットドレイン領域への排出を行う
ように制御する駆動制御部とを有しており、そのことに
より上記目的が達成される。
【0031】また、更に別な本発明の増幅型固体撮像装
置は上記第3番目の増幅型光電変換素子と、該増幅型光
電変換素子において、前記第1の電極に所定の電位を印
加すると共に、前記出力信号の読み出し時に、前記信号
電荷に対してバリアとなり、該出力信号に対して許容す
るような電位VLを前記第2の電極に印加すると共に、
該信号電荷及び該出力信号に対してバリアとなるような
電位VL’を前記第3の電極に印加し、前記ウエル部に
おける該信号電荷の蓄積時に、該信号電荷及び該出力信
号に対してバリアとなる電位VMを該第2の電極に印加
すると共に、該信号電荷及び該出力信号に対してバリア
となるような電位VL’’を該第3の電極に印加し、リ
セット時に、該信号電荷及び該出力信号に対してバリア
となる電位VM’を該第2の電極に印加すると共に該出
力信号に対してバリアとなる電位VH ’を該第3の電極
に印加することにより、該信号電荷による前記能動素子
の特性変化による該出力信号の読み出し、該信号電荷の
蓄積、及び該信号電荷の前記リセットドレイン領域への
排出を行うように制御する駆動制御部とを有しており、
そのことにより、上記目的が達成される。
【0032】また、更に別な本発明の増幅型固体撮像装
置は上記第3番目の増幅型光電変換素子と、該増幅型光
電変換素子において、前記出力信号の読み出し時には、
前記第1のゲート電極下の表面ポテンシャルが、前記半
導体領域の電位に等しくなる電位VAを該第1の電極に
印加し、前記信号電荷に対してバリアとなり、該出力信
号に対して許容するような電位VLを前記第2の電極に
印加し、該信号電荷及び前記出力信号に対してバリアと
なるような電位VL’を前記第3の電極に印加し、前記
ウエル部における該信号電荷の蓄積時には、該第1のゲ
ート電極に電位VAよりも低い電位VA ’を印加し、該
ウエル部における該信号電荷の蓄積時に該信号電荷及び
該出力信号に対してバリアとなる電位VMを該第2の電
極に印加し、該信号電荷及び該出力信号に対してバリア
となるような電位VL’’を該第3の電極に印加し、リ
セット時に、該信号電荷及び該出力信号に対してバリア
となる電位VM’を該第2の電極に印加すると共に該出
力信号に対してバリアとなる電位VH ’を該第3の電極
に印加することにより、該信号電荷による前記能動素子
の特性変化による該出力信号の読み出し、該信号電荷の
蓄積、及び該信号電荷の前記リセットドレイン領域への
排出を行うように制御する駆動制御部とを有しており、
そのことにより上記目的が達成される。
【0033】また、更に別な本発明の増幅型固体撮像装
置は上記増幅型光電変換素子のうちいずれかを複数有
し、該複数の増幅型光電変換素子の前記半導体領域が互
いに電気的に接続されており、該複数の増幅型光電変換
素子の1つにおいて、前記第1の電極に該半導体領域の
電位に等しくなる電位VAを印加すると共に、前記信号
電荷に対してバリアとなり、前記出力信号に対して許容
するような電位VLを前記第2の電極に印加して該出力
信号を読み出しているときに、該複数の増幅型光電変換
素子の他の素子において、前記第1の電極に該電位VA
よりも低い電位VA’を印加すると共に、前記信号電荷
及び前記出力信号に対してバリアとなる電位VMを前記
第2の電極に印加して該信号電荷の蓄積を行うよう制御
する駆動制御部を有しおており、そのことにより上記目
的が達成される。
【0034】また、更に別な本発明の増幅型固体撮像装
置は上記増幅型光電変換素子のうちいずれかの増幅型光
電変換素子が一方向または互いに交差する二方向に連続
的に複数配列されて設けられ、該増幅型光電変換素子が
それぞれ一画素を構成し、これら画素間に前記リセット
ドレイン領域がストライプ状または島状に設けられてお
り、そのことにより上記目的が達成される。
【0035】前記複数配列された増幅型光電変換素子に
よって構成される画素は前記第2の電極によって隣接す
る画素と分離されていてもよい。
【0036】
【作用】第1の電極に適切な電圧を印加することによ
り、ウエル部内の多数キャリアに対し、半導体基体表面
から単調に減少し、ウエルの中程で底となり、半導体基
体内部へ向かうにつれて単調に増加するポテンシャル分
布が形成される。このため、半導体基体内に入射してき
た光が半導体基体の浅い部分で光電変換により多数キャ
リアによる信号電荷を発生しても、半導体基体の深い部
分で光電変換により信号電荷を発生してもすべて、ウエ
ルの中程のポテンシャルの底に蓄積できる。従って、半
導体基体の深い部分で光電変換する長波長の光の信号電
荷も効率よく蓄積できる。
【0037】また、第1の電極に適当な電圧を印加する
ことにより、第1のゲート領域の表面近傍部に少数キャ
リアのためのチャネルが形成される。第2の電極に適当
な電圧を印加することにより、第2のゲート領域の表面
近傍部を含む第2の電極の下方の半導体基体全体がチャ
ネルを形成する。従って、半導体基体と半導体領域との
間に少数キャリアによる電流を流すためのチャネルが形
成される。
【0038】半導体基体と半導体領域とを流れる電流は
蓄積した信号電荷量に応じて変化する。半導体基体と半
導体領域との間に一定の電流が流れるようにしておけ
ば、蓄積した信号電荷量に応じて電位が変化し、一定の
電位に保っておけば、蓄積した信号電荷量に応じて電流
が変化する。
【0039】第2のゲート電極に適当な電圧を印加し、
第2のゲート領域の表面近傍部のポテンシャルバリアを
引き下げてやれば、ウエル部に蓄積された信号電荷は、
リセットドレイン領域へ流れる。従って、第2のゲート
電極は信号電荷を検出するためのゲートとリセット用ゲ
ートを兼ねる。第2のゲート電極の下方に半導体基体よ
りも不純物濃度の高い第1の不純物層を設けた場合、第
2のゲート電極下の半導体基体の表面付近では急峻とな
り、その内部では緩やかな勾配を有するポテンシャル分
布を形成できる。従って、表面ポテンシャルを低下させ
ることなくリセット時に第2のゲート電極に印加すべき
電圧を下げることができる。
【0040】また、第3のゲート電極をウエルの一部に
設け、第2のゲート電極の代わりにリセットゲートとし
て機能させることもできる。この場合、第3のゲート電
極下のポテンシャルも半導体基体表面から単調に減少
し、ウエルの中程で底となり、半導体基体内部へ向かう
につれて単調に増加する。従って、リセット時に第1の
ゲート電極下のポテンシャルよりも信号電荷に対して低
いポテンシャルを形成するために、第2のゲート電極へ
印加すべき電圧は、第2のゲート電極がゲートとリセッ
ト用ゲートを兼ねる場合に比べ、小さくできる。
【0041】増幅型光電変換素子の第1の電極に直流電
圧を印加して駆動する場合には各画素の第1の電極に共
通の直流電圧を与えればよいため、電極にクロック信号
を印加する場合に問題となる電極自身の抵抗によるクロ
ック波形の鈍りや遅延を考慮する必要がなく、必要に応
じて、第1の電極の厚みを薄くできる。
【0042】また、増幅型光電変換素子の信号の読み出
し時には、第1のゲート電極下の表面ポテンシャルが、
半導体領域の電位に等しくなる電位を第1の電極に印加
し、信号電荷の蓄積時には、第1のゲート電極に信号の
読み出し時よりも低い電位を印加することにより、第1
のゲート領域の表面近傍部を半導体領域から供給される
少数キャリアで満たし、信号蓄積時の暗電流を抑制す
る。
【0043】更に、半導体基体よりも不純物濃度の高い
第2の不純物層を第1のゲート領域下方に設けることに
より、第1のゲート電極下方の中性化領域で発生した信
号電荷が隣接する画素へ流れ込まないよう、ポテンシャ
ルバリアを形成することができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0045】図1は、本発明による増幅型光電変換素子
の一実施例であり、増幅型固体撮像装置の1画素分に相
当する。p型半導体からなる基板21の主面51に接し
てp型半導体基板21内にn型のウェル22が形成され
ており、更にウェル22内に主面51に接してp+型の
半導体領域23が形成されている。ウェル22の半導体
領域23を除いた領域上に絶縁膜52を介して第1のゲ
ート電極24が形成されている。また、ウェル22に隣
接した基板21上には絶縁膜52を介して第2のゲート
電極25が形成されている。絶縁膜52が設けられたウ
エル22の表面近傍部53、絶縁膜52、及び第1のゲ
ート電極24は第1のゲート領域55を構成する。ま
た、絶縁膜52が設けられた基板21の表面近傍部5
4、絶縁膜52、及び第2のゲート電極25は第2のゲ
ート領域56を構成する。
【0046】第1の電極24に適当な電圧を印加するこ
とにより、第1のゲート領域55の表面近傍部53に少
数キャリアである正孔のためのpチャネルが形成され
る。また、第2の電極25に適当な電圧を印加すること
により、第2のゲート領域56の表面近傍部54を含む
第2の電極25の下方の基板21全体がpチャネルを形
成する。従って、電圧VDが印加された基板21と電圧
Sが加された半導体領域23との間に正孔による電流
を流すためのチャネルが形成され、図1の実線で示され
るように電流が流れる。
【0047】第1のゲート電極24を貫いて光hνが入
射すると、第1のゲート電極24の下方に位置するウエ
ル22及び半導体基板21において、光電変換により電
子−正孔対が発生する。発生した正孔は半導体領域23
へ流入し、一方、電子は後で詳細に説明するように、ウ
エル22の中程に形成されるポテンシャル井戸に蓄積し
て信号電荷となる。この信号電荷となる電子はウエル2
2において多数キャリアである。蓄積した信号電荷はそ
の電荷量に応じてウエル22のポテンシャルを変化さ
せ、更に第1のゲート領域55の表面近傍部53の表面
ポテンシャルを変化させる。
【0048】従って、基板21と半導体領域23とを流
れる電流は蓄積した信号電荷量に応じて変化する。基板
21と半導体領域23との間に一定の電流が流れるよう
にしておけば、蓄積した信号電荷量に応じて基板21と
半導体領域23との間の電位が変化し、また、基板21
と半導体領域23との間を一定の電位に保っておけば、
蓄積した信号電荷量に応じて基板21と半導体領域23
との間に流れる電流が変化する。この様にして、基板2
1と半導体領域23と間で、第1のゲート領域55及び
第2のゲート領域56の表面近傍部53及び54をチャ
ネルとする第1の能動素子が形成され、蓄積した信号電
荷量に応じて能動素子の電気的特性が変化することにな
る。
【0049】更に、第2のゲート領域56の表面近傍部
54に第1のゲート領域55が設けられていない側で隣
接し、主面51に接するように、基板21内にリセット
ドレイン領域26が設けられている。第2のゲート電極
25に適当な電圧を印加し、第2のゲート領域の表面近
傍部54のポテンシャルバリアを引き下げてやれば、ウ
エル22に蓄積された信号電荷は、図1中点線に示す経
路に沿ってリセットドレイン領域26へ流れる。この様
にして、ウエル22とリセットドレイン領域26との間
で、第2のゲート領域56の表面近傍部54をチャネル
とする第2の能動素子が形成され、信号電荷の排出が達
成される。
【0050】図2(a)は図1に示される増幅型光電変
換素子の基板21内のポテンシャル分布を示している。
図2(a)の右側に示される実線は、図1における第1
の電極24下の深さ方向ポテンシャル分布を示し、破線
は図1における第2の電極25下の深さ方向ポテンシャ
ル分布を示している。また、図2(a)の左側は図1の
半導体領域23下の深さ方向ポテンシャル分布を示して
いる。
【0051】第1のゲート電極24には一定の電圧VA
が印加されており、第2の電極25には、信号電荷蓄積
時にはVB(M)が、信号読み出し時にはVB(L)が、
リセット動作時にはVB(H)がそれぞれ印加されてい
る。
【0052】まず信号電荷蓄積時を考える。第1の電極
24を貫いて入射した光はウエル22及び基板21にお
いて正孔−電子対を発生する。光の波長により吸収係数
が異なるため、短波長の光はウエル22の浅い部分で正
孔−電子対を発生するが、長波長の光は基板21の内部
にまで達し、そこで正孔−電子対を発生する。
【0053】図2(a)に示されるように、第1の電極
24下には電子に対して、表面近傍部53から単調に減
少し、ウエル22の中程で底となり、更に基板21の内
部へ向かうにつれて単調に増加するポテンシャル曲線
(A)が形成される。従って、基板21の内部深くで電
子が発生しても、ポテンシャル曲線(A)に沿ってポテ
ンシャルの底となる点Cへ移動し、そこで電子を蓄積さ
せることができる。このため、図2(a)に示すよう
に、光学的有効深さlpは基板21の内部深くまで達
し、長波長の光も感度よく検出することができる。電子
による信号電荷が蓄積されると、蓄積された部分におい
て、ポテンシャルが高くなるために、ポテンシャル曲線
自身が信号電荷により影響を受け、曲線(B)となる。
【0054】第2の電極25下には曲線(2)で示され
るポテンシャル分布が形成されている。第2の電極25
下のポテンシャル曲線(2)と信号電荷が蓄積されたポ
テンシャル曲線(B)との間には、図2(b)に示され
る位置での深さ方向のポテンシャル分布を示す図2
(c)から明らかなように、曲線(B)から曲線(2)
へ向かうにつれてなだらかに変化するポテンシャルが形
成される。
【0055】従って、信号電荷に対して第2の電極25
下のポテンシャルはΔφ2以上のバリアを形成し、リセ
ットドレイン領域26へ信号電荷が流出するのを防ぐ。
【0056】蓄積電荷が増大し、Δφ2の実効値が一定
値(半導体がシリコンの場合、約0.5Vとなる。以下
シリコンの場合について議論する)以下となると、過剰
電荷はポテンシャル曲線(2)に沿ってリセットドレイ
ン領域26へ排出される。従って、ブルーミング抑圧の
ためのオーバーフロー動作をさせることが可能である。
【0057】一方、ポテンシャル曲線(A)は正孔に対
して、表面近傍部53から単調に増加し、ウエル22の
中程で頂上となり、更に基板21の内部へ向かうにつれ
て単調に減少するポテンシャル分布を有している。これ
に対して、ポテンシャル曲線(2)は正孔に対して、表
面近傍部54から単調に減少するポテンシャル分布を有
している。しかも、ポテンシャル曲線(A)の表面近傍
部53における表面ポテンシャルに比べ、ポテンシャル
曲線(2)の表面近傍部54におけるポテンシャルは正
孔に対してΔφ1のバリアを形成する。そして、Δφ1
一定値(>0.5V)以上であれば、正孔が第1のゲー
ト領域55の表面領域53から第2のゲート領域56の
表面領域54へ流入することが防がれる。
【0058】次に信号読み出し時を考える。この時、第
2の電極25下には曲線(1)で示されるポテンシャル
分布が形成される。このため、第1の電極24下に蓄積
した電子(信号電荷)に対しては、ポテンシャルバリア
は更に大きくなって流出を防ぎ、正孔に対してポテンシ
ャルバリアは消失し、表面近傍部53及び表面近傍部5
4にp型チャネルが形成され、半導体領域23と基板2
1との間で電流路が通じる。従って、信号電荷の量に応
じて、半導体領域23と基板21との間の電気的特性の
変化が検出され、出力信号となる。例えば、基板21電
圧をVDとし、半導体領域23に微小な定電流負荷を介
してVDより十分高い正電圧VCを印加した場合、図2
(a)に示すように、半導体領域23の電位は第1の電
極24下の表面ポテンシャルφSにほぼ一致するので、
Dでの電圧を読み出すことにより、信号電荷量に応じ
た出力信号が得られる。あるいは、半導体領域23と基
板21との間に一定の電位差を与えておき、半導体領域
23と基板21間を流れる電流の変化を読みとってもよ
い。
【0059】最後に、リセット動作時を考える。この
時、第2の電極25下には曲線(3)で示されるポテン
シャル分布が形成される。第1の電極24下で信号電荷
がゼロの時のポテンシャルの底が同じ深さにおける第2
の電極25下のポテンシャルと一致するので(C点)、
電子に対するバリアが消失し、蓄積されていた信号電荷
はポテンシャル曲線(3)に沿ってリセットドレイン領
域26へすべて排出される。なお、正孔に対しては十分
大きなポテンシャルバリアとなるから、リセット動作時
に半導体領域23と基板21との間に電流経路は形成さ
れず、電流が流れることはない。更に、上記リセット動
作を信号蓄積期間の中程で行えば、それまでの画像情報
がクリアされるため、それ以降の情報のみを蓄積する、
いわゆるシャッタ動作を行うことができる。
【0060】なお、図2(a)に示すように、半導体領
域23下には正孔に対してポテンシャルバリアΔφB
形成されるため、半導体領域23からその下方のウエル
22を通って基板21へ流れる電流路が形成されること
は防止されている。
【0061】図2(a)において、信号電荷蓄積時に、
信号電荷(電子)に対する第2の電極25下のポテンシ
ャルバリア=Δφ2、及び正孔に対するポテンシャルバ
リア=Δφ1を共に0.5V以上の値にするには、第2
の電極25下ポテンシャル分布を少なくとも表面近傍に
おいて、できる限り急峻にすることが望ましい。一方、
リセット動作時には、第2の電極25のゲート電圧VB
(H)を高めないために、第2の電極25下のポテンシ
ャル分布はできる限り緩やかにするのが望ましい。上記
要求を共に満たすには、第2の電極25下での濃度分布
を表面側で高く、深部で低くすることが好ましい。この
ためには図3(a)に示すように、第2のゲート領域5
6の表面近傍部54を含む基板21の領域に基板21よ
りも不純物濃度の高いp+型の第1の不純物層27を設
ければよい。この場合、第2のゲート領域56下のポテ
ンシャル分布は図3(b)に示すようになる。図3
(b)において、曲線(2)、(3)、(A)、及び
(B)は、図2(a)に示される曲線(2)、(3)、
(A)、及び(B)に対応している。図3(b)の曲線
(2)に示されるように、第1の不純物層27が設けら
れた領域でポテンシャル分布は急峻になり、基板21の
領域では緩やかになっているので上記要求が満たされて
いることが分かる。
【0062】次に図3(a)から図3(c)を参照しな
がら、本発明の増幅型光電変換素子の動作について、シ
リコン半導体からなる基板21の場合を定量的に考察す
る。一例として下記条件を考える。
【0063】 (条件1) 基板21の不純物濃度:ND=5.0×1014cm-3 ウエル22の不純物濃度:NN=1.0×1016cm-3 ウエル22の層厚:dN=0.84μm (1) 第1の不純物層27の不純物濃度:NP=1.0×1016cm-3 第1の不純物層27の層厚:dP=0.51μm 絶縁膜52の膜厚(第1の電極下):d01=80nm (第2の電極下):d02=30nm また駆動条件を下記のように設定する。但し、基板21
のイントリンシックレベルを基準(0V)とし、第1の
電極24及び第2の電極25のフラットバンド電圧は簡
単のため0Vとする。下記駆動条件は、信号蓄積動作、
読み出し動作、及びリセット動作が実現できるよう定め
たものである。なお信号電荷密度Nsigも下記のように
設定する。
【0064】 (条件2) VD=0.0V VA=−0.94V (2) VB(L)=0.0V、VB(M)=3.97V、VB(H)=9.91V Nsig=1.95×1011cm-2 この時、イントリンシック・ポテンシャルφiの分布を
考え、バリア値Δφ1及びΔφ2を計算する。
【0065】半導体表面から深さxでの不純物濃度をN
(x)、ポテンシャル値をφi(x)とすると、空乏層
端の深さをxdとして、次式が成り立つ。但し、p型で
はN(x)>0、n型ではN(x)<0とする。また、
信号蓄積による中性化領域では、N(x)=0とする。
【0066】
【数1】
【0067】但し、qは電子電荷量、Ksは半導体比誘
電率、εoは真空誘電率である。
【0068】第1の電極24下の深さ方向ポテンシャル
分布(A)、(B)及び、第2の電極25下の深さ方向
ポテンシャル分布(2)は、図3(c)のようになる。
各部の位置xj、及びポテンシャル値φjを図のように定
め、(3)式により計算すると、次のようになる。(x
jはμm、φjはVの単位の値を示す) (結果4) x1=0.088、x2=0.149、x3=0.509、x4=0.664 x5=0.703、x6=1.797、x7=3.558、x8=4.349 φ1=1.000、φ2=1.592、φ3=2.000、φ4=2.432 φ5=3.000、φ6=3.149、φ7=5.000、 (4) これより、更に下記結果が得られる。
【0069】 (結果5) Δφ1=φ4−φ2=0.84V Δφ2=φ5−φ3=1.00V (5) これら値は、0.5V以上であり、上述したように、ポ
テンシャルバリアとして十分な値である。また、ポテン
シャル曲線(A)及び(B)はそれぞれ深さ4.3μm
及び3.6μmに達し、この値は光学的有効深さlp
なる。通常2μm以上あれば可視光のうち長波長の光も
検出できるので、これらの値から長波長の光も十分な感
度で検出できることが分かる。なお、リセットドレイン
電圧VRはφ7より高くする必要があり、イントリンシッ
クレベルで、次の程度となる。
【0070】 VR=6.0V (6) これらの駆動電圧は半導体層の不純物濃度及び厚さ等の
条件を変更すれば、容易に変更できる。
【0071】以上に述べた本発明の実施例による増幅型
光電変換素子では、基板21中のウエル22内に信号電
荷として電子を蓄積させるため、基板21の深部では中
性化している。この中性化領域で光電変換された電子は
拡散により空乏層端に達した後、ウェル22内の信号電
荷に加算される。このため、隣接画素の影響を受け、解
像度が低下する問題が生じうる。
【0072】この問題を解決するためには、図4(a)
に示すように、基板21内で少なくとも第1のゲート電
極24の下側領域に、より好ましくはウエル22全体、
第2のゲート電極25、及びリセットドレイン26の下
側領域に、基板21(濃度N D)より高濃度の第2の不
純物層28(濃度NB)を形成すればよい。この場合、
ゲート電極24下のポテンシャル分布及び不純物濃度は
図4(b)に示すようになる。第2の不純物層28を設
けることにより、下記に示す式に従って、ポテンシャル
バリアΔφBが形成される。このため、基板21の中性
領域で光電変換により発生した電子は、ポテンシャルバ
リアΔφBに遮られて、ポテンシャルの底へ移動し、隣
接する画素の信号電荷として蓄積されることがなくな
り、解像度の低下が抑えられる。
【0073】 ΔφB=(kT/q)・ln(NB/ND) (7) 但し、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。
【0074】図5(a)から図5(c)は図1(a)か
ら図1(c)、図3(a)から図3(c)、あるいは図
4(a)及び図4(b)に示した増幅型光電変換素子を
一画素としてX及びY方向に複数配列して用いた2次元
イメージセンサの一例を示している。図5(a)は平面
図であり、図5(b)及び図5(c)はそれぞれ図5
(a)の5(b)−5(b)断面図、及び5(c)−5
(c)断面図である。
【0075】2次元イメージセンサの各画素として機能
する増幅型光電変換素子において、p型半導体からなる
基板21の主面51に接してp型半導体基板21内に複
数のn型のウェル22が形成されている。各ウェル22
内には主面51に接してp+型の半導体領域23が形成
されている。ウェル22の半導体領域23を除いた領域
を覆うように絶縁膜52を介して第1のゲート電極24
が形成されている。また、ウェル22に隣接した基板2
1上は絶縁膜52を介して第2のゲート電極25が形成
されている。更に、リセットドレイン領域26が表面近
傍部54に隣接するよう基板21内に設けられている。
絶縁膜52が設けられたウエル22の表面近傍部53、
絶縁膜52、及び第1のゲート電極24は第1のゲート
領域55を構成する。また、絶縁膜52が設けられた基
板21の表面近傍部54、絶縁膜52、及び第2のゲー
ト電極25は第2のゲート領域56を構成する。
【0076】2次元イメージセンサにおいて、各増幅型
光電変換素子の第1のゲート電極24及び第2のゲート
電極25はY方向にそれぞれ互いに接続され、Y方向に
ストライプ状に延びている。また、リセットドレイン領
域26もY方向にそれぞれ互いに接続され、Y方向にス
トライプ状に延びている。図5(b)及び図5(c)に
示されるように、表面近傍部54は各ウェル22の周り
を囲んでおり、隣接するウェル22と物理的に分離して
いる。更に、表面近傍部54上方に設けられた第2のゲ
ート電極25へ印加する電圧を制御することにより画素
分離がなされる。
【0077】図5(a)において1点鎖線で示される第
1のゲート電極24は、すべて共通にVAで標記される
DC電源36に接続される。実線で示す第2のゲート電
極25はY方向に共通に、VB(i)、VB(i+1)等
と標記したクロックライン37に接続される。クロスハ
ッチングで示すリセットドレイン領域26は、すべて共
通にVRで標記されるDC電源35に接続される。斜線
ハッチングで示す半導体領域23は、X方向に共通に、
S(j)VS(j+1)等と標記した信号ライン34に
接続される。信号ライン34には、各画素で半導体領域
23を囲む第1のゲート領域55の表面近傍部53の表
面ポテンシャルの変化が半導体領域23の電位変化とし
て検出される。
【0078】このような構造により、簡単な構成で図1
等に示した増幅型光電変換素子を用いた2次元イメージ
センサが実現できる。特に、第1のゲート電極24には
各画素共通にDC電圧を印加することによっても2次元
イメージセンサを動作させることができるので、クロッ
ク信号を与える場合に重要となる電極自身の抵抗による
クロック波形の鈍りや遅延を考慮する必要はない。従っ
て、第1のゲート電極24の厚さを小さくすることによ
り、ウエル22や基板21へ入射する光の量を多くし、
受光感度を向上させることも可能となる。
【0079】なお、図5(a)から図5(c)に示され
る2次元イメージセンサの各画素となる増幅型光電変換
素子において、図3(a)に示した第1の不純物層27
や図4(a)に示した第2の不純物層28を更に設けて
もよい。
【0080】図6(a)及び図6(b)は図1(a)か
ら図1(c)、図3(a)から図3(c)、あるいは図
4(a)及び図4(b)に示した増幅型光電変換素子を
一画素としてX及びY方向に複数配列して用いた2次元
イメージセンサの別な例を示している。図6(a)及び
図6(b)に示される2次元イメージセンサは各画素が
八角形のユニットにより構成されている。図6(a)は
平面図であり、図6(b)は図6(a)の6(b)−6
(b)断面図である。
【0081】2次元イメージセンサの各画素として機能
する増幅型光電変換素子において、p型半導体からなる
基板21の主面51に接してp型半導体基板21内に八
角形のn型のウェル22が形成されている。各ウェル2
2内には主面51に接してp+型の半導体領域23が形
成されている。ウェル22の半導体領域23を除いた領
域上に絶縁膜52を介して第1のゲート電極24が形成
されている。また、ウェル22に隣接した基板21上は
絶縁膜52を介して第2のゲート電極25または29が
形成されている。絶縁膜52が設けられたウエル22の
表面近傍部53、絶縁膜52、及び第1のゲート電極2
4は第1のゲート領域55を構成する。また、絶縁膜5
2が設けられた基板21の表面近傍部54、絶縁膜5
2、及び第2のゲート電極25または29は第2のゲー
ト領域56を構成する。
【0082】2次元イメージセンサにおいて、各増幅型
光電変換素子の第1のゲート電極24及び第2のゲート
電極25及び29はY方向にそれぞれ互いに接続され、
Y方向にストライプ状に延びている。更に第2のゲート
電極25はX方向に隣接する画素の第2のゲート電極2
9と部分的に絶縁膜52を介して重なり合っている。図
6(a)及び図6(b)に示されるように、表面近傍部
54は各ウェル22の周りを囲んでおり、隣接するウェ
ル22と物理的に分離している。更に、表面近傍部54
上方に設けられた第2のゲート電極25及び29へ印加
する電圧を制御することにより画素分離がなされる。X
及びY方向に隣接した4つのウエル22の間には島状の
リセットドレイン領域26が表面近傍部54に囲まれる
ように基板21内に設けられている。この様な構造にす
ることにより、画素内の光電変換に寄与する第1のゲー
ト電極24の相対的な面積比を大きくすることができる
ので、受光感度を高めることができる。
【0083】図6(a)において1点鎖線で示される第
1のゲート電極24は、すべて共通にVAで標記される
DC電源36に接続される。破線で示す第2のゲート電
極25及び実線で示す第2のゲート電極29はY方向に
共通に、VB(i)、VB(i+1)等と標記したクロッ
クライン37に接続される。クロスハッチングで示すリ
セットドレイン領域26は、すべて共通にVRで標記さ
れるDC電源35に接続される。斜線ハッチングで示す
半導体領域23は、X方向に共通に、VS(j)VS(j
+1)等と標記した信号ライン34に接続される。信号
ライン34には、各画素で半導体領域23を囲む第1の
ゲート領域55の表面近傍部53の表面ポテンシャルの
変化が半導体領域23の電位変化として検出される。こ
のような形とすることにより、簡単な構成で図1等に示
した増幅型光電変換素子を用いた2次元イメージセンサ
が実現できる。なお、図6(a)及び図6(b)に示さ
れる2次元イメージセンサの各画素となる増幅型光電変
換素子において、図3(a)に示した第1の不純物層2
7や図4(a)に示した第2の不純物層28を更に設け
てもよい。
【0084】図7は、図5(a)から図5(c)ないし
図6(a)及び図6(b)に示す2次元イメージセンサ
を駆動するための回路構成を示している。
【0085】第1のゲート電極24を結ぶクロックライ
ン36はすべて共通にDC電源VAに接続される。ま
た、第2のゲート電極25を結ぶクロックライン37
は、各ライン毎に垂直走査回路40へ接続される。更に
垂直信号ライン34は、各々MOSFET46を介して
共通信号線(VO)43に接続される。共通信号線43
には定電流負荷44が接続された後、バッファアンプ4
5を介して信号OSを出力する。各MOSFET46の
ゲートには水平走査回路42からの走査信号が供給され
る。
【0086】図7に示されるように、各増幅型光電変換
素子は第1の能動素子60及び第2の能動素子61から
なり、第1の能動素子60は第1のゲート電極24を備
え、光電変換素子として機能するトランジスタ及び第2
のゲート電極25を備え、基板21へ接続される(VD
で表示)トランジスタからなる等価回路で示される。ま
た、第2の能動素子61は第2のゲート電極25を備
え、リセットドレイン領域26(VRで表示)に接続さ
れるトランジスタからなる等価回路で示される。第2の
ゲート電極25は、2つのトランジスタに共有されるた
め、図7のような表記法を採用している。
【0087】図8は、図7に示す2次元イメージセンサ
駆動回路に与える各信号のタイミングの例を示してい
る。ここでVB(i)等は、VBの電圧が与えられる
(i)番目水平クロックラインを示す。まず(i−1)
番目の水平走査期間では、(i−1)番目の水平クロッ
クラインが読み出し動作にあり、クロックラインV
B(i−1)に電圧VB(L)を印加することにより、出
力信号OSに水平(i−1)ラインの画素の信号が得ら
れる。次の水平ブランキング期間でリセット動作に入
り、クロックラインVB(i−1)に電圧VB(H)を印
加し、水平(i−1)ラインの画素の信号をリセットす
る。リセット動作後、クロックラインVB(i−1)に
電圧VB(M)を印加して信号蓄積動作に入る。以下同
様にして次の水平ライン上の画素が順次読み出し、リセ
ット及び信号蓄積の各動作に移っていく。
【0088】図9は、シャッタ動作を実現するための信
号のタイミングの例を示している。図9に示されるよう
に、クロックラインVB(i−1)において、信号読み
出しのための電圧VB(M)を印加してから次の信号読
み出しのための電圧VB(M)を印加するまでが垂直走
査期間となり、通常の場合、信号読み出しのための電圧
B(M)を印加した直後、電圧VB(H)を印加し、蓄
積していた信号電荷をリセットする。しかし、電圧VB
(H)を印加するタイミングを次の信号読み出しのため
の電圧VB(M)を印加するタイミングに近付けること
により、有効信号蓄積期間を短縮することができる。こ
れにより、シャッタ動作を実現することができる。
【0089】本発明の増幅型光電変換素子及び増幅型固
体撮像装置では暗電流を抑制することができる。図10
(a)及び図10(b)を参照しながら、図5(a)か
ら図5(c)、あるいは図6(a)及び図6(b)に示
される2次元イメージセンサにおいて、暗電流を抑制す
る駆動方法を説明する。
【0090】図10(a)は本発明の増幅型光電変換素
子の断面を示しており、右側及び左側はそれぞれ信号読
み出し時及び信号蓄積時の状態を示している。また、図
10(b)の右側及び左側はそれぞれ信号読み出し時及
び信号蓄積時の第1の電極24下のポテンシャル分布を
実線で、第2の電極25下のポテンシャル分布を破線で
示している。図10(a)において、半導体領域23が
共通に接続され、定電流負荷を介して電源VCに接続さ
れている。
【0091】信号読み出し時に画素には、第1のゲート
電極24に電圧VAが印加され、第2の電極25に電圧
B(L)が印加されている。このため、半導体領域2
3と基板21との間で、第1のゲート電極53の下の表
面近傍部53及び第2のゲート電極25下の表面近傍部
54にp型のチャネルが形成され、半導体領域23の電
位は第1の電極下の表面ポテンシャル値VSに一致す
る。他方、信号蓄積時に画素では、第2の電極25に電
圧VB(M)が印加されるため、第2のゲート電極25
下の表面近傍部54では正孔に対してバリアとなるポテ
ンシャルが形成されている。ここで、第1のゲート電極
24下の表面近傍部53の表面ポテンシャルが半導体領
域23に与えられた電位よりも低くなるように、VA
り低いVA’が第1のゲート電極24に印加されると、
共通接続されたソース線VSから正孔が供給されて、表
面近傍部53に蓄積する。このため、信号蓄積動作の大
半の期間、光電変換領域の表面となる表面近傍部53は
正孔で埋められることになり、暗電流の発生が大幅に抑
えられることになる。
【0092】VA’の値は、上記(条件1)及び(条件
2)の場合、以下のように定められる。信号読み出し時
に画素では、表面ポテンシャルVSは信号電荷(電子)
が多い程、浅くなるから、上記(結果4)を用いて下記
のようになる。
【0093】VS(min)≒φ1=1.000V 表面ポテンシャルがVS(min)に固定された場合、
信号蓄積時に画素において信号電荷(電子)が全く蓄積
されていないと、表面近傍部53への正孔蓄積量N
h(単位面積当たり)は最小になるため、信号電荷が全
く蓄積されていない場合でもNhを十分確保できる電位
A’を次式から求める。但し、COは単位面積当たりゲ
ート絶縁膜容量である。他の記号についてはすでに定義
している。
【0094】
【数2】
【0095】一例として、Nh=1×1011cm-2とす
ると、 VA’=−1.945V (9) となり、VAより約1V低い電圧となる。
【0096】図11は、上記方法により暗電流を抑制す
るするために必要な回路構成を示している。図7に示さ
れる回路に、更に垂直走査回路41を設け、図7ではD
C電源VAに接続していた第1の電極24を、各水平ラ
イン毎にクロックラインVA(i)、VA(i+1)等を
介して垂直走査回路41に接続している。垂直走査回路
41は各クロックラインへ信号読み出し時には電位VA
を印加し、信号蓄積時には電位VA’を印加する。この
ように、第1の電極24にクロックラインを介して垂直
走査回路41から各水平ライン毎に異なる電位を与える
ことができるので、信号蓄積時にある水平ラインにのみ
暗電流を抑制するための電位を与えることができる。
【0097】図12は図11に示す2次元イメージセン
サ駆動回路に与える各信号のタイミングの例を示してい
る。(i−1)番目の水平走査期間のうち、信号読み出
し期間に、クロックラインVA(i−1)にのみ電圧VA
が印加され、他のクロックラインVA(k)(k≠i−
1)には電圧VA’に保たれている。信号を読み出して
いる間のみ電圧VAを印加することにより、信号読み出
し時以外は常に暗電流を抑制するための正孔が注入され
ることになる。このとき、暗電流抑制のために注入され
た正孔が水平(i−1)ラインの画素の信号に影響しな
いように、信号読み出し期間の直前にはクロックライン
A(i−1)に電圧VAを印加することにより、暗電流
抑制のための正孔を除去し、信号読み出し期間後にクロ
ックラインVA(i−1)に電圧VA’を印加して、暗電
流抑制のための正孔を注入することが好ましい。
【0098】上記実施例で説明した本発明の増幅型光電
変換素子及び増幅型固体撮像装置において、例えば図1
に示されるように、第2のゲート領域56は半導体領域
23と基板21との間を流れる正孔による電流を制御す
る働きと、ウエル22に蓄積さた電子による信号電荷の
リセットドレイン領域26への排出を制御する働きとを
備えていた。しかし、これらの働きを別々のゲート領域
に備えさせることも可能である。このような例を以下に
説明する。
【0099】図13は、本発明による増幅型光電変換素
子の更に別な実施例であり、増幅型固体撮像装置の1画
素分に相当する。p型半導体からなる基板21の主面5
1に接してp型半導体基板21内にn型のウェル22が
形成されており、更にウェル22内に主面51に接して
+型の半導体領域23が形成されている。ウェル22
の半導体領域23を除いた領域の一部上に絶縁膜52を
介して第1のゲート電極24が形成されている。また、
ウェル22に隣接した基板21上は絶縁膜52を介して
第2のゲート電極25−1が形成されている。絶縁膜5
2が設けられたウエル22の表面近傍部53、絶縁膜5
2、及び第1のゲート電極24は第1のゲート領域55
を構成する。また、絶縁膜52が設けられた基板21の
表面近傍部70、絶縁膜52、及び第2のゲート電極2
5−1は第2のゲート領域71を構成する。
【0100】更に第1のゲート領域55に隣接して、第
3のゲート領域73が設けられている。第3のゲート領
域73はウエル22において表面近傍部53に隣接した
表面近傍部72とその上に設けられた絶縁膜52と表面
近傍部72の上方に絶縁膜52を介し、第1のゲート電
極24に隣接して設けられた第3のゲート電極25−2
とを有している。また、第3のゲート領域73に隣接し
かつ主面51に接した基板21内にリセットドレイン領
域26が設けられている。
【0101】図1を参照して説明したように、基板21
と半導体領域23と間で、第1のゲート領域55及び第
2のゲート領域71の表面近傍部53及び71をチャネ
ルとする第1の能動素子が形成され、蓄積した信号電荷
量に応じて能動素子の電気的特性が変化することにな
る。一方、ウエル22とリセットドレイン領域26との
間では、ウエル22の内部をチャネルとする第3の能動
素子が形成され、信号電荷の排出が達成される。従っ
て、第2のゲート領域71は半導体領域23と基板21
との間を流れる正孔による電流を制御する働きし、第3
のゲート領域73はウエル22に蓄積さた電子による信
号電荷のリセットドレイン領域26への排出を制御する
働きをする。
【0102】図14(a)、14(b)、及び14
(c)はそれぞれ図13に示される増幅型光電変換素子
の信号蓄積時、信号読み出し時、及びリセット動作時に
おける基板21内のポテンシャル分布を示している。各
図において実線、破線、及び一点鎖線はそれぞれ第1の
ゲート電極24、第2のゲート電極25−1、及び第3
のゲート電極25−2下のポテンシャル分布を示してい
る。また、第1のゲート電極24にはいずれの動作時に
も一定のDC電圧VAが印加されており、リセット直後
などウエル22内に信号電荷が存在しないときには曲線
(A)で示されるポテンシャルが形成され、信号電荷が
最大量蓄積されている時には、曲線(B)で示されるポ
テンシャルが形成される。
【0103】信号蓄積時には、第2のゲート電極25−
1及び第3のゲート電極25−2にそれぞれ電圧V
B(H)及びVE(L)が印加される。その結果、第2の
ゲート電極25−1及び第3のゲート電極25−2下に
それぞれ図14(a)の曲線(d)及び(c)で示され
るポテンシャル分布が形成される。図14(a)に示さ
れるように、第2のゲート電極25−1下では第1のゲ
ート電極24下に比べ、正孔に対してΔφ4以上のポテ
ンシャルバリアとなり、電子に対してはΔφ2のポテン
シャルバリアとなる。このため、半導体領域23から基
板21へ正孔による電流は流れない。また、第3のゲー
ト電極25−2下では、第1のゲート電極24下に比
べ、電子に対してΔφ3のポテンシャルバリアとなるた
め、蓄積された信号電荷が流出することはない。しか
し、信号電荷の蓄積が過大となり、ポテンシャルバリア
Δφ3が0.5V以下になると、過剰な電荷はリセット
ドレイン領域26へ排出される。このとき、Δφ3の最
小値はΔφ2の最小値よりも大きいことが望ましい。
【0104】信号読み出し時には、第2のゲート電極2
5−1及び第3のゲート電極25−2にそれぞれ電圧V
B(L)及びVE(L)が印加される。以下の条件が満た
されれば、第3のゲート電極25−2に印加される電圧
E(L)は信号蓄積時の電圧と同じ値でなくてもよ
い。その結果、第2のゲート電極25−1及び第3のゲ
ート電極25−2下にそれぞれ図14(b)の曲線
(d)及び(c)で示されるポテンシャル分布が形成さ
れる。図14(a)に示されるように、第2のゲート電
極25−1下では第1のゲート電極24下に比べ、正孔
に対してΔφ5のポテンシャルマージンとなるため、半
導体領域23から基板21へ正孔による電流が流れ、蓄
積された信号電荷量に基づいた半導体領域23及び基板
21間の電気的特性変化が検出される。
【0105】リセット時には、第2のゲート電極25−
1及び第3のゲート電極25−2にそれぞれ電圧V
B(H)及びVE(H)が印加される。第2のゲート電極
25−1に印加される電圧VB(H)は信号蓄積時の電
圧と同じ値でなくてもよい。その結果、第2のゲート電
極25−1及び第3のゲート電極25−2下にそれぞれ
図14(c)の曲線(d)及び(c)で示されるポテン
シャル分布が形成される。図14(c)に示されるよう
に、第3のゲート電極25−2下では、第1のゲート電
極24下に比べ、電子に対してΔφ6のポテンシャルマ
ージンとなるため、蓄積された信号電荷はリセットドレ
イン領域26へすべて排出される。
【0106】図15(a)から図15(c)は図13に
示した増幅型光電変換素子を一画素としてX及びY方向
に複数配列して用いた2次元イメージセンサの一例を示
している。図15(a)は平面図であり、図15(b)
及び図15(c)はそれぞれ図15(a)の15(b)
−15(b)断面図、及び15(c)−15(c)断面
図である。
【0107】2次元イメージセンサの各画素として機能
する増幅型光電変換素子の構造は図13に示す構造と同
一である。2次元イメージセンサにおいて、各増幅型光
電変換素子の第1のゲート電極24、第2のゲート電極
25−1、及び第3のゲート電極25−2はY方向にそ
れぞれ互いに接続され、Y方向にストライプ状に延びて
いる。また、リセットドレイン領域26もY方向にそれ
ぞれ互いに接続され、Y方向にストライプ状に延びてい
る。図5(b)及び図5(c)に示されるように、表面
近傍部54及びリセットドレイン領域26によって各ウ
ェル22は囲まれており、隣接するウェル22と物理的
に分離されている。更に、表面近傍部54上方に設けら
れた第2のゲート電極25−1へ印加する電圧を制御す
ることにより画素分離がなされる。
【0108】図15(a)において1点鎖線で示される
第1のゲート電極24は、すべて共通にVAで標記され
るDC電源36に接続される。破線で示す第2のゲート
電極25−1及び実線で示す第3のゲート電極25−2
はY方向に共通に、それぞれVB(i)、VB(i+1)
及びVE(i)、VE(i+1)等と標記したクロックラ
イン37、及び38に接続される。クロスハッチングで
示すリセットドレイン領域26は、すべて共通にVR
標記されるDC電源35に接続される。斜線ハッチング
で示す半導体領域23は、X方向に共通に、VS(j)
S(j+1)等と標記した信号ライン34に接続され
る。
【0109】図16(a)及び図16(b)は図13に
示した増幅型光電変換素子を一画素としてX及びY方向
に複数配列して用いた2次元イメージセンサの別な例を
示している。図16(a)及び図16(b)に示される
2次元イメージセンサは各画素が八角形のユニットによ
り形成されている。図16(a)は平面図であり、図1
6(b)は図16(a)の16(b)−16(b)断面
図である。
【0110】2次元イメージセンサの各画素として機能
する増幅型光電変換素子の構造は図13に示す構造と同
一である。2次元イメージセンサにおいて、各増幅型光
電変換素子の第1のゲート電極24、第2のゲート電極
25−1、及び第3のゲート電極25−2はY方向にそ
れぞれ互いに接続され、Y方向にストライプ状に延びて
いる。更に第2のゲート電極25−1はX方向に隣接す
る画素の第3のゲート電極25−2と部分的に絶縁膜5
2を介して重なり合っている。図6(a)及び図6
(b)に示されるように、表面近傍部54及びリセット
ドレイン領域26によって各ウェル22は囲まれてお
り、隣接するウェル22と物理的に分離されている。更
に、表面近傍部54上方に設けられた第2のゲート電極
25−1へ印加する電圧を制御することにより画素分離
がなされる。
【0111】X及びY方向に隣接した4つのウエル22
の間には島状のリセットドレイン領域26が表面近傍部
54に囲まれるように基板21内に設けられている。こ
の様な構造にすることにより、画素内の光電変換に寄与
する第1のゲート電極24の相対的な面積比を大きくす
ることができるので、受光感度を高めることができる。
【0112】図16(a)において1点鎖線で示される
第1のゲート電極24は、すべて共通にVAで標記され
るDC電源36に接続される。破線で示す第2のゲート
電極25−1及び実線で示す第3のゲート電極25−2
はY方向に共通に、それぞれVB(i)、VB(i+1)
及びVE(i)、VE(i+1)等と標記したクロックラ
イン37、及び38に接続される。クロスハッチングで
示すリセットドレイン領域26は、すべて共通にVR
標記されるDC電源35に接続される。斜線ハッチング
で示す半導体領域23は、X方向に共通に、VS(j)
S(j+1)等と標記した信号ライン34に接続され
る。
【0113】図17は、図15(a)から図15(c)
ならびに、図16(a)及び図16(b)に示す2次元
イメージセンサを駆動するための回路構成を示してい
る。
【0114】第1のゲート電極24を結ぶクロックライ
ン36はすべて共通にDC電源VAに接続される。ま
た、第2のゲート電極25−1及び第3のゲート電極2
5−2をそれぞれ結ぶクロックライン37及び38は、
各ライン毎にそれぞれ垂直走査回路40及び垂直走査回
路47へ接続される。更に垂直信号ライン34は、それ
ぞれMOSFET46を介して共通信号線(VO)43
に接続される。共通信号線43には定電流負荷44が接
続された後、バッファアンプ45を介して信号OSを出
力する。各MOSFET46のゲートには水平走査回路
42からの走査信号が供給される。
【0115】図17に示されるように、各増幅型光電変
換素子は第1の能動素子62及び第3の能動素子63か
ら構成され、第1の能動素子62は第1のゲート電極2
4を備え、光電変換素子として機能するトランジスタ及
び第2のゲート電極25−1を備え、基板21へ接続さ
れる(VDで表示)トランジスタからなる等価回路で示
される。また、第3の能動素子63は第3のゲート電極
25−2を備え、リセットドレイン領域26(VRで表
示)に接続されるトランジスタからなる等価回路で示さ
れる。
【0116】図18は、図17に示す2次元イメージセ
ンサ駆動回路に与える各信号のタイミングの例を示して
いる。ここでVB(i)及びVE(i)等は、第2のゲー
ト電極25−1及び第3のゲート電極25−2が接続さ
れたクロックライン37及び38の(i)番目を示す。
【0117】まず(i−1)番目の水平走査期間では、
(i−1)番目の水平クロックラインが読み出し動作に
あり、クロックラインVB(i−1)に電圧VB(L)を
印加することにより、出力信号OSに水平(i−1)ラ
インの画素の信号が得られる。
【0118】読み出し後、クロックラインVB(i−
1)に電圧VB(H)が印加され、信号読み出しが完了
する。次の水平ブランキング期間でリセット動作に入
り、クロックラインVE(i−1)に電圧VE(H)を印
加し、水平(i−1)ラインの画素の信号をリセットす
る。リセット動作後、クロックラインVE(i−1)に
電圧VE(L)を印加して信号蓄積動作に入る。以下同
様にして次の水平ライン上の画素が順次読み出し、リセ
ット及び信号蓄積の各動作に移っていく。
【0119】図13に示される増幅型光電変換素子ある
いは図15(a)から図15(c)及び図16(a)及
び図16(b)に示される増幅型固体撮像装置において
も、図10(a)及び図10(b)を参照して説明した
ように、暗電流を同様に抑制することができる。図19
の左側及び右側はそれぞれ信号蓄積時及び信号読み出し
時の第1の電極24、第2のゲート電極25−1、及び
第3のゲート電極25−2のポテンシャル分布をそれぞ
れ実線、破線、及び一点鎖線で示している。図から明ら
かなように、第3のゲート電極25−2にVE(L)を
印加しておくことを除けば、図10(a)及び図10
(b)で説明した方法と同様にして、暗電流を抑制する
ことができる。
【0120】なお、上記実施例において、第1のゲート
電極24に印加する電圧VAは所定の一定値である場合
を説明したが、電圧VAは一定値である必要はない。信
号蓄積時、信号読み出し時、リセット時等の各動作時に
おいて、正孔及び電子が第1のゲート電極24下に形成
されるポテンシャル分布及び第2の電極25下に形成さ
れるポテンシャル分布に従って、蓄積されたり、移動す
るようにそれぞれのポテンシャルが分布していればよ
い。従って、第2のゲート電極25に印加された電圧V
Bにより形成されるポテンシャル分布に対して所定の関
係を満たすように第1のゲート電極24下にポテンシャ
ルが分布するよう電圧VAが設定されればよく、変動し
ていてもよい。また、第3のゲート電極を有する増幅型
光電変換素子においても同様に電圧VAは変動していて
もよい。
【0121】上記実施例で説明した増幅型光電変換素子
あるいは増幅型固体撮像装置では、p型の半導体基板を
用い、光電変換によって生じた電子を信号電荷として蓄
積し、信号電荷の蓄積によって引き起こされる正孔の電
気的特性変化を検出していた。
【0122】しかし、本発明はこの様な場合に限定され
るものではなく、すべて逆の極性に変えて、全く同様に
本発明を実施できる。
【0123】例えば、図20に示される構造の増幅型光
電変換素子を構成することもできる。図20に示すよう
に、n型半導体からなる基板121の主面151に接し
てn型半導体基板121内にp型のウェル122を形成
する。更にウェル122内に主面151に接してn+
の半導体領域123を形成する。ウェル122の半導体
領域123を除いた領域上に絶縁膜152を介して第1
のゲート電極124を形成する。また、ウェル122に
隣接した基板121上に絶縁膜152を介して第2のゲ
ート電極125を形成する。絶縁膜152が設けられた
ウエル122の表面近傍部153、絶縁膜152、及び
第1のゲート電極124は第1のゲート領域155を構
成する。また、絶縁膜152が設けられた基板121の
表面近傍部154、絶縁膜152、及び第2のゲート電
極125は第2のゲート領域156を構成する。更に、
第1のゲート領域155の反対側であって第2のゲート
領域156の表面近傍部154に隣接し、主面151に
接するように、基板121内に第2の導電型のリセット
ドレイン領域126を設ける。
【0124】この様にすれば、第1の電極124に適当
な電圧を印加することにより、第1のゲート領の表面近
傍部153に少数キャリアである電子のためのnチャネ
ルが形成される。また、第2の電極125に適当な電圧
を印加することにより、第2のゲート領域156の表面
近傍部154を含む第2の電極125の下方の基板12
1全体がnチャネルを形成する。従って、電圧VDが印
加された基板121と電圧VSが加された半導体領域1
23との間に電子による電流を流すためのチャネルが形
成され、図20の実線で示されるように電流が流れる。
【0125】第1のゲート電極124を貫いて光hνが
入射すると、第1のゲート電極124の下方に位置する
ウエル122及び半導体基板121において、光電変換
により電子−正孔対が発生する。発生した電子は半導体
領域123へ流入し、一方、正孔はウエル122の中程
に形成されるポテンシャル井戸に蓄積して信号電荷とな
る。この信号電荷となる正孔はウエル122において多
数キャリアである。蓄積した信号電荷はその電荷量に応
じてウエル122のポテンシャルを変化させ、更に第1
のゲート領域155の表面近傍部153の表面ポテンシ
ャルを変化させる。
【0126】従って、基板121と半導体領域123と
を流れる電流は蓄積した信号電荷量に応じて変化する。
基板121と半導体領域123との間に一定の電流が流
れるようにしておけば、蓄積した信号電荷量に応じて基
板121と半導体領域123との間の電位が変化し、ま
た、基板121と半導体領域123との間を一定の電位
に保っておけば、蓄積した信号電荷量に応じて基板12
1と半導体領域123との間に流れる電流が変化する。
この様にして、基板121と半導体領域123と間で、
第1のゲート領域155及び第2のゲート領域156の
表面近傍部153及び154をチャネルとする第1の能
動素子が形成され、蓄積した信号電荷量に応じて能動素
子の電気的特性が変化することになる。第2のゲート電
極125に適当な電圧を印加し、第2のゲート領域の表
面近傍部154のポテンシャルバリアを引き下げてやれ
ば、ウエル122に蓄積された信号電荷は、図20中点
線に示す経路に沿ってリセットドレイン領域126へ流
れる。この様にして、ウエル122とリセットドレイン
領域126との間で、第2のゲート領域の表面近傍部1
54をチャネルとする第2の能動素子が形成され、信号
電荷の排出が達成される。
【0127】
【発明の効果】本発明の増幅型光電変換素子及び増幅型
固体撮像装置によれば、基板の深部において光電変換に
より発生したキャリアを信号電荷として蓄積できるの
で、簡単な構造を用いて、短波長から長波長までの広い
波長範囲の光を高感度に検出することができる。
【0128】また、光電変換領域の電極に直流電圧を印
加して駆動する場合には電極の抵抗を低減する必要がな
いので、膜厚を薄くし、多くの光を基板内へ入射させる
ことにより、受光感度を高めることができる。一方、光
電変換領域の電極にクロック信号を印加する場合には、
読み出し動作中の画素と、信号蓄積動作中の画素とに、
異なる電位を与えることができるので信号蓄積動作中の
画素の光電変換領域にキャリアを注入してやることによ
り、暗電流を抑制することができる。
【0129】また、第3のゲート電極をウエルの一部に
設けることにより、第3のゲート電極にリセット機能を
持たせ、リセットに必要な電圧を低減させることができ
る。第2のゲート電極の下方に半導体基体よりも不純物
濃度の高い第1の不純物層を設けることにより、リセッ
ト時に第2のゲート電極に印加すべき電圧を下げること
ができる。これらの構造により、低電圧で増幅型光電変
換素子及び増幅型固体撮像装置を駆動させることができ
る。
【0130】また、半導体基体よりも不純物濃度の高い
第2の不純物層を第1のゲート領域下方に設けることに
より、解像度の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による増幅型光電変換素子の断面
を示している。
【図2】図2(a)は図1に示す増幅型光電変換素子の
各動作状態の時の半導体基板内のポテンシャル分布を示
しており、図2(c)は信号蓄積時において、図2
(b)に示される部分の基板内のポテンシャル分布を示
している。
【図3】図3(a)は別な実施例による本発明の増幅型
光電変換素子の断面を示し、図3(b)及び図3(c)
は図3(a)に示す増幅型光電変換素子の各動作状態の
時の半導体基板内のポテンシャル分布を示している。
【図4】図4(a)は更に別な実施例による本発明の増
幅型光電変換素子の断面を示し、図4(b)は図3
(a)に示す増幅型光電変換素子の半導体基板内のポテ
ンシャル分布を示している。
【図5】図5(a)は図1の増幅型光電変換素子を用い
た2次元イメージセンサを示す平面図であり、図5
(b)及び図5(c)はその断面を示している。
【図6】図6(a)は図1の増幅型光電変換素子を用い
た2次元イメージセンサを示す平面図であり、図6
(b)はその断面を示している。
【図7】図5(a)から図5(c)並びに図6(a)及
び図6(b)に示される2次元イメージセンサを駆動す
るための駆動回路を示している。
【図8】図8は図7に示す駆動回路を動作させるための
駆動信号のタイミングを説明している。
【図9】図9は図7に示す駆動回路を用いてシャッター
動作を行う場合の駆動タイミングを説明している。
【図10】図10(a)は図1に示す増幅型光電変換素
子において、暗電流を抑制する方法を説明する増幅型光
電変換素子の断面図であり、図10(b)は基板内のポ
テンシャル分布を示している。
【図11】図11は図10を参照して説明した暗電流を
抑制方法を用いた2次元イメージセンサの駆動回路を示
している。
【図12】図12は図10に示す駆動回路を動作させる
ための駆動信号のタイミングを説明している。
【図13】図13は更に別な実施例による本発明の増幅
型光電変換素子の断面を示している。
【図14】図14(a)、図14(b)、及び図14
(c)はそれぞれ図13に示す増幅型光電変換素子の信
号蓄積時、信号読み出し時、及びリセット時における基
板内のポテンシャル分布を示している。
【図15】図15(a)は図13の増幅型光電変換素子
を用いた2次元イメージセンサを示す平面図であり、図
15(b)及び図15(c)はその断面を示している。
【図16】図16(a)は図13の増幅型光電変換素子
を用いた別な2次元イメージセンサを示す平面図であ
り、図16(b)はその断面を示している。
【図17】図17は図15(a)から図15(c)並び
に図16(a)及び図16(b)に示される2次元イメ
ージセンサを駆動するための駆動回路を示している。
【図18】図18は図17に示す駆動回路を動作させる
ための駆動信号のタイミングを説明している。
【図19】図19は図13に示す増幅型光電変換素子に
おいて、暗電流を抑制する方法を説明する基板内のポテ
ンシャル分布を示している。
【図20】図20は図1の増幅型光電変換素子と逆の極
性を有する増幅型光電変換素子の端面を示している。
【図21】図21(a)は従来のCMD型固体撮像装置
を示す平面図であり、図21(b)はその断面図を示
し、図21(c)はその基板内のポテンシャル分布を示
している。
【図22】図22(a)は従来のFGA型固体撮像装置
を示す断面図であり、図22(b)はその基板内のポテ
ンシャル分布を示している。
【図23】図23(a)は従来のBCMD型固体撮像装
置を示す断面図であり、図23(b)はその基板内のポ
テンシャル分布を示している。
【図24】図24は半導体に光が入射した時に発生する
キャリアの量と波長及び半導体内での位置との関係を説
明している。
【符号の説明】
21 基板 22 ウェル 23 半導体領域 24 第1のゲート電極 25 第2のゲート電極 26 リセットドレイン領域 51 主面 52 絶縁膜 53、54 表面近傍部 55 第1のゲート領域 56 第2のゲート領域

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の導電型よりなる半導体基体と、 該半導体基体の一表面側に設けられ、光電変換により発
    生した信号電荷を蓄積する第2の導電型のウェル部と、 該ウェル部の一表面側の一領域に設けられた第1の導電
    型の半導体領域と、 該ウェル部の該半導体領域を除く領域の一表面近傍部、
    該一表面近傍部上の絶縁膜、及び該絶縁膜上の第1の電
    極を含む第1のゲート領域と、 該半導体基体の一表面側にあって該第1のゲート領域に
    隣接し、該半導体基体の一表面近傍部、該半導体基体の
    一表面近傍部上の絶縁膜、および該絶縁膜上の第2の電
    極を含む第2のゲート領域とを有し、 該半導体領域と該半導体基体との間で該第1のゲート領
    域の該一表面近傍部をチャネルとする能動素子を形成す
    るように構成し、該信号電荷によって生じる能動素子の
    特性変化を出力信号とする増幅型光電変換素子。
  2. 【請求項2】 第1の導電型よりなる半導体基体と、 該半導体基体の一表面側に設けられ、光電変換により発
    生した信号電荷を蓄積する第2の導電型のウェル部と、 該ウェル部の一表面側の一領域に設けられた第1の導電
    型の半導体領域と、 該ウェル部の該半導体領域を除く領域の一表面近傍部、
    該一表面近傍部上の絶縁膜、および該絶縁膜上の第1の
    電極を含む第1のゲート領域と、 該半導体基体の一表面側にあって該第1のゲート領域に
    隣接し、該半導体基体の一表面近傍部、該半導体基体の
    一表面近傍部上の絶縁膜、および該絶縁膜上の第2の電
    極を含む第2のゲート領域と、 該半導体基体の一表面側に設けられた第2導電型のリセ
    ットドレイン領域とを有し、 該半導体領域と該半導体基体との間で該第1のゲート領
    域の該一表面近傍部ををチャネルとする第1の能動素子
    を形成するように構成し、該信号電荷による該第1の能
    動素子の特性変化を出力信号とし、また、該ウェル部と
    該リセットドレイン領域の間をチャネルとする第2の能
    動素子を形成するようにした増幅型光電変換素子。
  3. 【請求項3】 第1の導電型よりなる半導体基体と、 該半導体基体の一表面側に設けられ、光電変換により発
    生した信号電荷を蓄積する第2の導電型のウェル部と、 該ウェル部の一表面側の一領域に設けられた第1の導電
    型の半導体領域と、 該ウェル部の該半導体領域を除く領域の一表面近傍部、
    該一表面近傍部上の絶縁膜、及び該絶縁膜上の第1の電
    極を含む第1のゲート領域と、 該半導体基体の一表面側にあって該第1のゲート領域に
    隣接し、該半導体基体の一表面近傍部、該半導体基体の
    一表面近傍部上の絶縁膜、および該絶縁膜上の第2の電
    極を含む第2のゲート領域と、 該ウェル部の一表面側にあって該第1のゲート領域に隣
    接し、該ウェル部の一表面近傍部、該ウェル部の一表面
    近傍部上の絶縁膜、および該絶縁膜上の第3の電極を含
    む第3のゲート領域と、 該半導体基体の一表面側に設けられ、該第3のゲート領
    域の該一表面近傍部に隣接した第2の導電型のリセット
    ドレイン領域とを有し、 該半導体領域と半導体基体との間で該第1のゲート領域
    の該一表面近傍部をチャネルとする第1の能動素子を形
    成するように構成し、該信号電荷による該第1の能動素
    子の特性変化を出力信号とし、また、該ウェル部とリセ
    ットドレイン領域との間をチャネルとする第3の能動素
    子を形成するようにした増幅型光電変換素子。
  4. 【請求項4】 前記半導体基体よりも高濃度の不純物を
    含む第1の導電型の第1の不純物層を前記第2のゲート
    領域の該一表面近傍部に設けた請求項1から3のいずれ
    かに記載の増幅型光電変換素子。
  5. 【請求項5】 前記半導体基体よりも高濃度の不純物を
    含む第1の導電型の第2の不純物層を、少なくとも前記
    第1のゲート領域の下方部の前記半導体基体中に設けた
    請求項1から4のいずれかに記載の増幅型光変換素子。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の増幅型光電変換素子
    と、 該請求項1に記載の増幅型光電変換素子において、前記
    第1の電極に所定の電位を印加すると共に、前記ウエル
    部における前記信号電荷の蓄積時に、該信号電荷及び前
    記出力信号に対してバリアとなる電位VMを前記第2の
    電極に印加し、該出力信号の読み出し時に、該信号電荷
    に対してバリアとなり、該出力信号に対して許容するよ
    うな電位VLを前記第2の電極に印加することにより、
    該信号電荷の蓄積及び該信号電荷による前記能動素子の
    特性変化による該出力信号の読み出しを行うように制御
    する駆動制御部とを有する増幅型固体撮像装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の増幅型光電変換素子
    と、 該請求項1に記載の増幅型光電変換素子において、前記
    出力信号の読み出し時には、前記第1の電極下の表面ポ
    テンシャルが、前記半導体領域の電位に等しくなる電位
    Aを該第1の電極に印加すると共に、前記信号電荷に
    対してバリアとなり、該出力信号に対して許容するよう
    な電位VLを前記第2の電極に印加し、 前記ウエル部における該信号電荷の蓄積時には、該第1
    の電極に電位VAよりも低い電位VA ’を印加すると共
    に、該ウエル部における該信号電荷の蓄積時に該信号電
    荷及び該出力信号に対してバリアとなる電位VMを該第
    2の電極に印加することにより、該信号電荷による前記
    能動素子の特性変化による該出力信号の読み出し及び該
    信号電荷の蓄積とを行うように制御する駆動制御部とを
    有する増幅型固体撮像装置。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の増幅型光電変換素子
    と、 該請求項2に記載の増幅型光電変換素子において、前記
    第1の電極に所定の電位を印加すると共に、前記出力信
    号の読み出し時に、前記信号電荷に対してバリアとな
    り、該出力信号に対して許容するような電位VLを前記
    第2の電極に印加し、 前記ウエル部における該信号電荷の蓄積時に、該信号電
    荷及び該出力信号に対してバリアとなる電位VMを該第
    2の電極に印加し、 リセット時に、該出力信号に対してバリアとなり、該信
    号電荷に対して許容するような電位VHを該第2の電極
    に印加することにより、該信号電荷による前記能動素子
    の特性変化による該出力信号の読み出し、該信号電荷の
    蓄積、及び該信号電荷の前記リセットドレイン領域への
    排出を行うように制御する駆動制御部とを有する増幅型
    固体撮像装置。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載の増幅型光電変換素子
    と、 該請求項2に記載の増幅型光電変換素子において、前記
    出力信号の読み出し時には、前記第1のゲート電極下の
    表面ポテンシャルが、前記半導体領域の電位に等しくな
    る電位VAを該第1の電極に印加すると共に、前記信号
    電荷に対してバリアとなり、該出力信号に対して許容す
    るような電位VLを前記第2の電極に印加し、 前記ウエル部における該信号電荷の蓄積時には、該第1
    のゲート電極に電位VAよりも低い電位VA ’を印加す
    ると共に、該ウエル部における該信号電荷の蓄積時に該
    信号電荷及び該出力信号に対してバリアとなる電位VM
    を該第2の電極に印加し、 リセット時に、該出力信号に対してバリアとなり、該信
    号電荷に対して許容するような電位VHを該第2の電極
    に印加することにより、該信号電荷による前記能動素子
    の特性変化による該出力信号の読み出し、該信号電荷の
    蓄積、及び該信号電荷の前記リセットドレイン領域への
    排出を行うように制御する駆動制御部とを有する増幅型
    固体撮像装置。
  10. 【請求項10】 請求項3に記載の増幅型光電変換素子
    と、 該請求項3に記載の増幅型光電変換素子において、前記
    第1の電極に所定の電位を印加すると共に、前記出力信
    号の読み出し時に、前記信号電荷に対してバリアとな
    り、該出力信号に対して許容するような電位VLを前記
    第2の電極に印加すると共に、該信号電荷及び該出力信
    号に対してバリアとなるような電位VL’を前記第3の
    電極に印加し、 前記ウエル部における該信号電荷の蓄積時に、該信号電
    荷及び該出力信号に対してバリアとなる電位VMを該第
    2の電極に印加すると共に、該信号電荷及び該出力信号
    に対してバリアとなるような電位VL’’を該第3の電
    極に印加し、 リセット時に、該信号電荷及び該出力信号に対してバリ
    アとなる電位VM’を該第2の電極に印加すると共に該
    出力信号に対してバリアとなる電位VH ’を該第3の電
    極に印加することにより、該信号電荷による前記能動素
    子の特性変化による該出力信号の読み出し、該信号電荷
    の蓄積、及び該信号電荷の前記リセットドレイン領域へ
    の排出を行うように制御する駆動制御部とを有する増幅
    型固体撮像装置。
  11. 【請求項11】 請求項3に記載の増幅型光電変換素子
    と、 該請求項3に記載の増幅型光電変換素子において、前記
    出力信号の読み出し時には、前記第1のゲート電極下の
    表面ポテンシャルが、前記半導体領域の電位に等しくな
    る電位VAを該第1の電極に印加し、前記信号電荷に対
    してバリアとなり、該出力信号に対して許容するような
    電位VLを前記第2の電極に印加し、該信号電荷及び前
    記出力信号に対してバリアとなるような電位VL’を前
    記第3の電極に印加し、 前記ウエル部における該信号電荷の蓄積時には、該第1
    のゲート電極に電位VAよりも低い電位VA ’を印加
    し、該ウエル部における該信号電荷の蓄積時に該信号電
    荷及び該出力信号に対してバリアとなる電位VMを該第
    2の電極に印加し、該信号電荷及び該出力信号に対して
    バリアとなるような電位VL’’を該第3の電極に印加
    し、 リセット時に、該信号電荷及び該出力信号に対してバリ
    アとなる電位VM’を該第2の電極に印加すると共に該
    出力信号に対してバリアとなる電位VH ’を該第3の電
    極に印加することにより、該信号電荷による前記能動素
    子の特性変化による該出力信号の読み出し、該信号電荷
    の蓄積、及び該信号電荷の前記リセットドレイン領域へ
    の排出を行うように制御する駆動制御部とを有する増幅
    型固体撮像装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から5のいずれかに記載の増
    幅型光電変換素子を複数有し、該複数の増幅型光電変換
    素子の前記半導体領域が互いに電気的に接続された増幅
    型固体撮像装置であって、 該複数の増幅型光電変換素子の1つにおいて、前記第1
    の電極に該半導体領域の電位に等しくなる電位VAを印
    加すると共に、前記信号電荷に対してバリアとなり、前
    記出力信号に対して許容するような電位VLを前記第2
    の電極に印加して該出力信号を読み出しているときに、 該複数の増幅型光電変換素子の他の素子において、前記
    第1の電極に該電位VAよりも低い電位VA ’を印加す
    ると共に、前記信号電荷及び前記出力信号に対してバリ
    アとなる電位VMを前記第2の電極に印加して該信号電
    荷の蓄積を行うよう制御する駆動制御部を有する増幅型
    固体撮像装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から5に記載の増幅型光電変
    換素子のうちいずれかの増幅型光電変換素子が一方向ま
    たは互いに交差する二方向に連続的に複数配列されて設
    けられ、該増幅型光電変換素子がそれぞれ一画素を構成
    し、これら画素間に前記リセットドレイン領域がストラ
    イプ状または島状に設けられている増幅型固体撮像装
    置。
  14. 【請求項14】 前記複数配列された増幅型光電変換素
    子によって構成される画素は前記第2の電極によって隣
    接する画素と分離されている請求項12に記載の増幅型
    固体撮像装置。
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