JPH08249710A - 光ヘッド - Google Patents

光ヘッド

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JPH08249710A
JPH08249710A JP7231010A JP23101095A JPH08249710A JP H08249710 A JPH08249710 A JP H08249710A JP 7231010 A JP7231010 A JP 7231010A JP 23101095 A JP23101095 A JP 23101095A JP H08249710 A JPH08249710 A JP H08249710A
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diffraction grating
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茂 大内田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光利用効率が高く、安定した信号検出が行
え、小型で低コストな光ヘッドを提供すること。 【解決手段】 入射した光の偏光方向により出射する光
の出射角(又は光軸)が異なる光学素子11をレーザ光
源1と対物レンズ14との間の光路上に配設し、光情報
記録媒体6からの反射光Qが光学素子11を通過した光
路上に回折格子15を配設し、この回折格子15を通過
した光を受光素子7に導くようにすることで、レーザ光
源1からの出射光Pは、回折格子15を介さずに光情報
記録媒体6に導かれ、この光情報記録媒体6からの反射
光Qは光学素子11の光分離機能により出射光Pと分離
されて回折格子15を通過し、受光素子7に導かれ、光
利用効率の高い状態で信号検出が行われるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報記録媒体の
面上に対物レンズにより集光させた光スポットを照射し
て情報の記録、再生又は消去を行う光ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ヘッドの構成の一例として、特
開昭64−55745号公報に記載された光ヘッドを例
に採り、図24に基づいて説明する。レーザ光源1から
出射された光は、回折素子2の格子回折面3に入射し、
その格子回折面3の中心の回折格子部3aと周辺の非回
折格子部3bとを通過することによって0次光4aと±
1次光4b,4cとの3つの光束に分離される。これら
3光束4a,4b,4cは、格子回折面3とは反対側の
ホログラフィックグレーティング面5を通過し、対物レ
ンズ(図示せず)により集光され、光情報記録媒体とし
ての光ディスク6の面上に光スポットの状態で照射され
る。そのディスク面上では、0次光4aを用いて情報を
読取り、±1次光4b,4cはトラック状態を検知し
て、反射光となって再び回折素子2のホログラフィック
グレーティング面5に入射する。このホログラフィック
グレーティング面5により、レーザ光源1に向かう透過
光と、受光素子7に向かう回折光とに分離される。この
場合、回折光は、1次回折光8a,8b,8cと1次回
折光9a,9b,9cとの2組の光に分離され、受光素
子7上の6つの受光面A〜Fに導かれる。
【0003】図25(a)〜(c)は、受光素子7の面
上での光スポット形状を示すものであり、(b)はディ
スク面が合焦時にある時、(a)、(c)はディスク面
が合焦時から近い時、遠い時の様子を示すものである。
ここでは、ウェッジプリズム法を用いてフォーカスエラ
ー信号Feが検出され、また、トラックエラー信号Te
や再生信号Rfは3ビーム法を用いて検出される。その
算出式は、 Fe=(A+D)−(B+C) …(1) Te=E−F …(2) Rf=A+B+C+D …(3) となる。このようにして得られた信号を用いて光ディス
ク6に記録された情報の再生や、フォーカス制御、トラ
ッキング制御等のサーボ制御が行われる。
【0004】一方、特開平3−225635号公報或い
は特開平3−225636号公報に記載された光ヘッド
の例を図26に示す。この光ヘッドは複屈折回折格子型
構造を利用することにより光学系の1軸系化、及び、光
利用効率の向上を図ったもので、半導体レーザ41から
出射された光は、複屈折回折格子型構造の回折格子42
により3ビーム化された後、コリメートレンズ43によ
り各々平行光とされる。次いで、1/4波長板44によ
り円偏光に変換され、対物レンズ45により光ディスク
46の面上に光スポットの状態で照射される。光ディス
ク46で反射された反射光は、再び対物レンズ45及び
1/4波長板44を通って円偏光から出射光の偏光面と
垂直な直線偏光に変換される。この結果、反射光は回折
格子42を透過し、今度はホログラム素子47で回折さ
れる。回折された光は6分割受光素子48や受光素子4
9により受光され、サーボ信号や再生信号の検出に供さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図24の従来例では、
格子回折面3とホログラフィックグレーティング面5と
を備えた回折素子2は単に光を分岐させるだけの機能し
かないため、レーザ光源1からの出射光のうち光ディス
ク6に照射されない回折光などが発生したり、ディスク
面からの反射光のうち受光素子7に導かれない透過光な
どが発生したりするため、光利用効率が悪いものとな
る。このような光利用効率の低下の現象は再生専用の光
ヘッド(CD、LD等)ではあまり問題にはならない
が、追記型や書換え型の光ヘッドでは、そのように光利
用効率が低いとディスク面上で記録時に十分な光パワー
が得られず、しかも、受光素子7に検出される信号のC
N比も低下する。従って、十分な光パワーを得るため
に、高出力なレーザ光源を用いなければならずコスト高
となる。
【0006】この点、図26の従来例によれば、光利用
効率の向上が意図されているが、高価な結晶(複屈折回
折格子型構造の回折格子42、ホログラム素子47)を
2つも必要とするため、コスト高になる。さらには、複
屈折回折格子型構造の場合には、結晶の常光と異常光と
の屈折率差が小さく、屈折率の経時安定性もよくないた
め、回折効率が十分大きくならない。この結果、光ディ
スク46からの反射光を十分に受光素子48,49に導
くことができず、効率のよい信号検出を行えない。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、レーザ光源からの出射光を対物レンズにより集光し
て光情報記録媒体の面上に光スポットを照射して情報の
記録を行うと共に、前記光情報記録媒体からの反射光を
受光素子に導いて情報の再生を行う光ヘッドにおいて、
入射した光の偏光方向により出射する光の出射角又は光
軸が異なる光学素子をレーザ光源と対物レンズとの間の
光路上に配設し、光情報記録媒体からの反射光が光学素
子を通過した光路上に回折格子を配設し、この回折格子
を通過した光を前記受光素子に導くようにした。
【0008】従って、レーザ光源からの出射光が光情報
記録媒体に向かう光路では、その出射光は回折格子を通
らずに進んでいき、一方、光情報記録媒体からの反射光
が受光素子に向かう光路では、その反射光は光学素子に
より出射光とは分離され回折格子を通って進んでいく。
これによって、レーザ光源からの出射光はその光量がほ
とんど減少することなく光情報記録媒体面上に到達し、
さらに、その反射光もその光量がほとんど減少すること
なく受光素子に到達する。
【0009】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
光ヘッドにおいて、受光素子を複数に分割された受光面
により形成し、回折格子により分離された0次光を受光
面のうちの一つの受光面に導きかつ0次光以外の光を0
次光検出用の受光面以外の受光面に導き、0次光検出用
の受光面に接続されるアンプを0次光以外の光検出用の
受光面に接続されるアンプよりも高速用アンプとした。
【0010】従って、光情報記録媒体からの反射光が回
折格子を通過した光のうち、回折しなかった0次光は受
光素子の一つの受光面に導かれ、回折した0次光以外の
光(主に、1次光)は他の受光面に導かれ、0次光を検
出した受光面からの信号のみが高速用アンプを介して再
生信号として用いられる。
【0011】請求項3記載の発明では、レーザ光源と前
記対物レンズとの間の光路上に、偏光方向により回折効
率が異なる回折格子を基板両面に有し、少なくとも一方
の面の回折格子が格子形状(格子ベクトルや格子ピッチ
等)の異なる2つの回折格子の重ね合わせにより形成さ
れた両面回折素子を配設し、この両面回折素子を通過し
た前記反射光を前記受光素子に導くようにした。
【0012】従って、例えば、ピッチが波長よりも短い
高密度の回折格子によればその回折効率が偏光依存性を
有することから、偏光方向の異なる出射光と反射光とは
両面回折素子によって分離される。加えて、光情報記録
媒体からの反射光が、基板の少なくとも一方の面に格子
形状(格子ベクトルや格子ピッチ等)が異なる回折格子
が2つ重ね合わせて形成された両面回折素子を通過する
ことによって、1次光が2つ発生し、それら2つの1次
光の光路差からビームサイズ法を用いてフォーカス信号
検出を行うことが可能となる。
【0013】請求項4記載の発明では、レーザ光源と対
物レンズとの間の光路上に、両面に偏光方向により回折
効率が異なる回折格子を有する格子基板と、この格子基
板を両側から挾んだ2つのプリズムとが一体に形成され
たプリズム回折素子を配設し、このプリズム回折素子を
通過した前記反射光を前記受光素子に導くようにした。
【0014】従って、例えば、ピッチが波長よりも短い
高密度の回折格子によればその回折効率が偏光依存性を
有することから、偏光方向の異なる出射光と反射光とは
格子基板によって分離される。このような格子基板に2
つのプリズムを組み合わせたキューブ形状のプリズム回
折素子を用いるだけで、光情報記録媒体へ向かう出射光
や受光素子へ向かう反射光の非点収差の発生が抑えられ
る。ここに、キューブ形状のプリズム回折素子は、基板
の両面に多数の回折格子を予め形成し、その多数の回折
格子をもつ基板を一定間隔で切断することによって格子
基板を作製でき、その個々の格子基板の両側から単にプ
リズムを貼り合わせることによって簡単に作製できる。
【0015】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
光ヘッドにおいて、両面に回折格子が形成された格子基
板の面は、回折格子が形成された回折格子部と、プリズ
ムと接する平面部とからなり、回折格子部と平面部との
間に回折格子の先端が平面部よりも低くなるような段差
を形成した。
【0016】従って、回折格子部と平面部との間に回折
格子の先端が平面部よりも低くなるように形成された段
差を有することにより、格子基板の両側から貼り合わさ
れるプリズムの間隔は一段と狭くなる。
【0017】請求項6記載の発明では、請求項4記載の
光ヘッドにおいて、両面に回折格子を有する格子基板の
面は、回折格子が形成された回折格子部と、この回折格
子部の周辺領域に形成された溝部と、プリズムに接する
平面部とからなり、回折格子部と平面部との間に回折格
子の先端が平面部よりも低くなるような段差を形成し
た。
【0018】従って、回折格子部の周辺領域に形成され
た溝部を有するので、格子基板の平面部とプリズムの面
とを接着する接着剤が回折格子側に流入するのを防止さ
れる。また、回折格子部と平面部との間に回折格子の先
端が平面部よりも低くなるように形成された段差を有す
ることにより、格子基板の両側から貼り合わされるプリ
ズムの間隔は一段と狭くなる。
【0019】請求項7記載の発明では、請求項4,5又
は6記載の光ヘッドにおいて、格子基板の両面に形成さ
れた2つの回折格子のうちの少なくとも一方に、チャー
ピング処理を施した。
【0020】従って、格子基板の回折格子により回折さ
れた光はプリズムを通過する際に収差が発生するが、そ
の回折格子にはチャーピング処理が施されているため収
差が補正される。
【0021】請求項8記載の発明では、請求項4記載の
光ヘッドにおいて、格子基板が、出射光と反射光とを光
軸分離させる板厚を有している。
【0022】従って、出射光と反射光との分離は、格子
基板の両面に形成された2つの回折格子のピッチ差によ
っても可能であるが、格子基板の板厚による光軸分離機
能を併せることにより、ピッチ差による分離角を大きく
とることなく、出射光と反射光とが大きく分離される。
よって、一方の回折格子のピッチが回折効率の偏光依存
性を示す最適な条件から外れるようなことなく、レーザ
光源と受光素子との適正な配置関係を採れる。
【0023】請求項9記載の発明では、請求項4,5,
6,7又は8記載の光ヘッドにおいて、格子基板の少な
くとも一方の面の回折格子が、格子形状の異なる複数の
回折格子の重ね合わせにより形成されている。
【0024】従って、光情報記録媒体からの反射光が、
格子形状(格子ベクトルや格子ピッチ等)が異なる回折
格子を重ね合わせて形成された格子基板を通過すること
によって、1次光が2つ発生し、これらの2つの1次光
の光路差からビームサイズ法を用いてフォーカス信号検
出を行うことが可能となり、領域分割された回折格子に
よる場合に比して、光軸合わせも容易となる。
【0025】請求項10記載の発明では、請求項4,
5,6,7,8又は9記載の光ヘッドにおいて、2つの
プリズムの何れか一方が、プリズムに入射する光を3つ
の光束に分割する回折素子を有している。
【0026】従って、光情報記録媒体のチルトに対して
信号検出が安定している3ビーム法や差動プッシュプル
法によるトラッキング信号検出が可能となる。
【0027】請求項11記載の発明では、請求項4,
5,6,7,8,9又は10記載の光ヘッドにおいて、
格子基板の一方の面の回折格子は、対物レンズから受光
素子に向かう反射光のみが通過する領域に形成されてい
る。
【0028】従って、レーザ光源から出射されて光情報
記録媒体に向かう出射光は、格子基板の他方の面の回折
格子のみを通過することになり、無駄な回折光が発生せ
ず、光利用効率がより高くなる。
【0029】請求項12記載の発明では、請求項4,
5,6,7,8,9,10又は11記載の光ヘッドにお
いて、格子基板の各回折格子と各プリズムとの間の空気
層の厚さが15μm以下とされている。
【0030】従って、回折効率に偏光依存性を持たせる
ために必須な空気層が薄いため、レーザ光源から対物レ
ンズへ向かう出射光の波面収差の発生が抑えられ、光情
報記録媒体の面上の光スポットを回折限界まで集光させ
る支障とならない。
【0031】請求項13記載の発明では、請求項4,
5,6,7,8,9,10,11又は12記載の光ヘッ
ドにおいて、格子基板の屈折率を、2つのプリズムの屈
折率よりも大きくした。
【0032】従って、プリズム回折素子としては、薄い
平行平板が傾いて存在していると等価的な効果が得ら
れ、レーザ光源が有する非点格差が補正されるので、非
点格差の大きなレーザ光源であっても使用可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1の形態を図1
及び図2に基づいて説明する(請求項1記載の発明に対
応する)。本実施の形態における光ヘッドでは、レーザ
光源としての半導体レーザ1(以下、LDという)と、
受光素子7(以下、PDという)とが、ステム10上に
近接配置されている。LD1と光情報記録媒体としての
光ディスク6との間の出射光路上には、光学素子として
のウォラストンプリズム11、コリメートレンズ12、
1/4波長板13、対物レンズ14が順次配置されてい
る。また、ウォラストンプリズム11とPD7との間の
反射光路上には、基板15aの一面に形成された回折格
子15が配置されている。
【0034】このような構成において、今、LD1から
出射された直線偏光の出射光Pは、ウォラストンプリズ
ム11を透過し、コリメートレンズ12により平行光と
される。そして、その平行光とされた出射光Pは、1/
4波長板13により円偏光となり、対物レンズ14によ
り集光され、光ディスク6の面上に光スポットの状態で
照射される。このディスク面の情報を読取って反射され
た反射光Qは、1/4波長板13で出射光Pと90度方
向を変えた直線偏光となり、ウォラストンプリズム11
に入射する。これにより、その直線偏光とされた反射光
Qは光路を曲げられ出射光Pとは分離され、回折格子1
5へと導かれる。
【0035】即ち、ウォラストンプリズム11は入射し
た光の偏光方向により出射する光の出射角を異ならせる
光学素子として作用する。図2により原理を説明すれ
ば、入射光の偏光方向がZ方向の時には出射角θ=0°
となり、入射光の偏光方向がX方向の時には出射角θ=
1°となる。これによって、入射した光の偏光方向によ
りウォラストンプリズム11から出射する光の出射角θ
を変えることができる。
【0036】このようにして回折格子15に入射した反
射光Qは、複数の光束(0次光、±1次光等)に分離さ
れ、PD7により受光されて検出される。このPD7は
複数の受光面に分割されており、情報再生用の再生信号
Rf、フォーカスエラー信号Fe、トラックエラー信号
Teの信号検出が行われる。なお、回折格子15、PD
7は、信号検出方式によって色々な形状が考えられる
が、ここでの説明は省略する。
【0037】上述したように、LD1から光ディスク6
に向かう出射光Pは回折格子15を通らず、光ディスク
6からPD7に向かう反射光Qのみが回折格子15を通
過するため、従来のように光ディスク6に照射されない
回折光が発生したり、PD7に導かれない透過光が発生
したりする割合を極端に少なくさせることができる。ま
た、ウォラストンプリズム11は、出射光Pと反射光Q
とを分離する光アイソレータ機能を有している。このよ
うなことから、PD7の面上に導かれる光の損失をなく
し、効率良く検出することができる。また、従来のよう
に、PD7へ導かれる信号光量を大きくしようとして回
折効率を高め光ディスク6への照射光量が減るといった
不具合をなくすことができる。従って、光利用効率の高
い光ヘッドを得ることができると共に、低出力なLD1
でよいため低コスト化を図ることができる。また、LD
1とPD7とは、近接配置され一体化されているため、
経時変化に対して安定しており、小型化も図ることがで
きる。
【0038】なお、光学素子としては、入射した光の偏
光方向により出射する光の出射角又は光軸が異なる特性
を有する素子であればよく、ウォラストンプリズム11
に限るものではない。また、ここでの光学素子は、PD
7とコリメートレンズ12との間に配置されているが、
PD7と対物レンズ14との間であればどこでもよい。
【0039】次に、本発明の実施の第2の形態を図3な
いし図5に基づいて説明する(請求項2記載の発明に対
応する)。なお、図1及び図2で示した部分と同一部分
は同一符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0040】本実施の形態の光ヘッドにおいては、PD
7には、図3に示すように3分割された受光面7a,7
b,7cが形成されている。回折格子15により分離し
て得られた0次光Q1 の光路上には受光面7aが配置さ
れ、この受光面7aには再生専用アンプとして用いられ
る高速用アンプ16が接続されている。また、回折格子
15により分離して得られた±1次光Q2 ,Q3 の光路
上には受光面7b,7cが配置され、これらの受光面7
b,7cには低速用アンプ17が接続されている。
【0041】図4は、図3に示したPD7を有する光ヘ
ッドの全体構成を示す。ここでは、光学素子としては、
PBS(偏光ビームスプリッタ)プリズム18が用いら
れている。即ち、このPBSプリズム18は、入射した
光の偏光方向により出射する光の光軸を異ならせる光学
素子として作用する。図5により原理を説明すれば、入
射光の偏光方向がZ方向の時には反射面18aで反射さ
れるのに対して、入射光の偏光方向がX方向の時には手
前のPBS膜18bで反射される。これにより、入射し
た光の偏光方向によりPBSプリズム18から出射する
光の光軸を変えることができる。
【0042】一般に、再生信号Rfはサーボ信号(フォ
ーカスエラー信号Fe、トラックエラー信号Te)に比
べて高速処理が必要であるため、CN比の確保のために
より多くの光量が必要となる。そこで、従来の光ヘッド
においては、サーボ信号の和、即ち、前述した(3)式
で示したような各受光面A〜D(図25参照)による受
光量の総和を、再生信号Rfとして用いているのが一般
的である。しかし、このような信号検出方式では、サー
ボ信号を出力する受光面A〜Dの全てに再生信号Rfの
検出用の高速用のアンプを取付ける必要が生じ、コスト
高となる。
【0043】この点、本実施の形態では、従来例(図2
5参照)では信号検出に用いていなかったホログラフィ
ックグレーティング面5で回折しなかった光である0次
光を用いて信号検出を行うように構成されている。図3
に示す0次光Q1 は、光ディスク6へ向かう出射光Pが
回折格子15を通らず、光ディスク6からの反射光Qだ
けが回折格子15を通ることによって発生した光であ
る。このようにして発生した0次光Q1 は、±1次光Q
2 ,Q3 に比べて光強度が強く、CN比を十分確保する
ことができる。従って、0次光Q1 を用いて再生信号R
fを検出し、±1次光Q2 ,Q3 を用いてサーボ信号を
検出することによって、高価な高速用アンプ16は1個
で済み、低コスト化を図ることができる。また、これに
より回折格子15の回折効率は低くてもよいため、格子
の作製が容易となり、歩留りを向上させ生産性を高める
ことができる。
【0044】なお、PD7は、各種の信号検出ができる
ように複数に分割されていればよく、3分割に限るもの
ではない。
【0045】次に、本発明の実施の第3の形態を図6及
び図7に基づいて説明する(請求項3記載の発明に対応
する)。なお、図1ないし図5で示した部分と同一部分
は同一符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0046】本実施の形態の光ヘッドにおいては、図6
に示すように、LD1と対物レンズ14との間の光路上
に、両面回折素子としてのデュアルグレーティング19
が配置されている。このデュアルグレーティング19に
は、偏光方向により回折効率が異なる回折格子20a,
20bが基板20の両面に形成されている。この場合、
一方の面に設けられた図7(a)の回折格子20aは、
格子形状、即ち、格子ベクトルや格子ピッチが異なる図
7(b)の回折格子20a1 と図7(c)の回折格子2
0a2 とが重ね合わされた構成とされている。これによ
り、偏光分離機能と光分割機能とを兼ね備えた高密度深
溝格子からなるデュアルグレーティング19を作ること
ができる。
【0047】このような構成において、ピッチが波長よ
りも短い高密度な回折格子20a,20bによればその
回折効率が偏光依存性を有することから、偏光方向の異
なる出射光Pと反射光Qとはデュアルグレーティング1
9によって分離される。特に、デュアルグレーティング
19の一方の面の回折格子20aを、格子ベクトルや格
子ピッチが異なる2つの回折格子20a1 ,20a2
重ね合わされた構成とすることによって、2つの±1次
光Q2 ,Q3 を発生させることができ、これら2つの光
束の光路差からビームサイズ法を用いて、フォーカスエ
ラー信号Feを検出することが可能となる。このビーム
サイズ法による信号検出は経時変化に対して安定してお
り、他のフォーカスエラー信号検出方式に比べて調整許
容値が大きいため、組付けが容易となる。また、このよ
うに回折格子20a1 ,20a2を重ね合わせて形成す
ることは、格子領域を分割して作るような素子に比べ
て、その格子領域の境界線の精度や位置と、ビームの照
射位置の精度などの点で、組付け精度が大幅に緩和され
るため、回折格子自体の作製、組付け性が容易となり、
歩留りを向上させ生産コストを削減することができる。
【0048】なお、本実施の形態では、デュアルグレー
ティング19の片面のみに格子ベクトルや格子ピッチが
異なる回折格子20a1 ,20a2 を重ね合わせたが、
これに限るものではなく、このような形状を両面に形成
するようにしてもよい。
【0049】次に、本発明の実施の第4の形態を図8及
び図9に基づいて説明する(請求項4記載の発明に対応
する)。なお、図1ないし図7で示した部分と同一部分
は同一符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0050】本実施の形態の光ヘッドにおいては、LD
1と対物レンズ14との間の光路上に、図8(a)に示
すような、プリズム回折素子21が配置されている。こ
のプリズム回折素子21は、基板22の両面に偏光方向
により回折効率が異なる回折格子22a,22bを有す
る格子基板23と、この格子基板23を両側から挾んだ
2つのプリズム24a,24bとを一体にしてキューブ
形状に構成されている。このようなプリズム回折素子2
1は、例えば図8に示したような光ヘッドの光学系内で
デュアルグレーティング19に代えて配置される。
【0051】このような構成において、ピッチが波長よ
りも短い高密度な回折格子22a,22bによればその
回折効率が偏光依存性を有することから、偏光方向の異
なる出射光と反射光とは格子基板23によって分離され
る。即ち、光ディスク6からの反射光の偏光方向は格子
方向と同じ方向であるため、高密度な回折格子22a,
22bによりほぼ100%回折されるため、PD7へ導
かれずにロス光となる光は殆どない。逆に、LD1から
光ディスク6へ照射される時には、出射光の偏光方向が
格子方向と90度異なる方向であるので、高密度な回折
格子22a,22bをほぼ100%透過し、殆どロス光
を生ずることなく光ディスク6へ導かれる。
【0052】ところで、一般に、基板の両面に回折格子
を有する素子(例えば、デュアルグレーティング19)
の場合、組付けの際にその格子面に接触しないような注
意が必要となることに加えて、ブラッグ角入射条件を満
たすように発散光路中に傾けて配置すると非点収差が発
生するため、キューブ形状にすることが望まれる。図8
(b)は、従来のキューブ形状をなす素子を示すもので
あり、2つのプリズム25,26の回折格子25a,2
6aが形成された面を対向するように貼り合わされてい
る。しかし、このような構成では、生産性が必ずしも良
いとは言えない。
【0053】この点、本実施の形態では、格子基板23
と、2つのプリズム24a,24bとからなるキューブ
形状のプリズム回折素子21が用いられている。この場
合、格子基板23は、図9に示すように、予め、基板2
2の両面に多数の回折格子22a,22bを形成し、そ
の多数の回折格子22a,22bが形成された基板22
を一定幅で切断することによって所望とする格子基板2
3を作成できる。さらに、それら個々の格子基板23の
両側から単にプリズム24a,24bを貼り合わせるこ
とによって、キューブ形状のプリズム回折素子21を簡
単な製造工程で作製することができる。このことは、従
来の素子のように両面の回折格子25a,26aのアラ
イメントと、プリズム25,26間の接着を同時にしな
くてもよいことを意味するものであり、生産性を高める
ことができる。そして、このようにして作製されたキュ
ーブ形状のプリズム回折素子21を光路中に配置するこ
とによって、光ディスク6へ向かう出射光Pの収差の発
生を抑えることが可能となる。また、このようなキュー
ブ形状のプリズム回折素子21は、LD1とコリメート
レンズ12との狭い光路間にも配置でき、小型化をさら
に図ることができる。
【0054】次に、本発明の実施の第5の形態を図10
に基づいて説明する(請求項5記載の発明に対応す
る)。なお、図1ないし図9で示した部分と同一部分は
同一符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0055】本実施の形態は、前述した第4の形態をベ
ースとするもので、キューブ形状とされたプリズム回折
素子21の格子基板23は、回折格子22a,22bが
両面に形成された回折格子部Rと、その周囲に位置して
プリズム24a,24bの面と接する平面部Sとからな
っている。これらの回折格子部Rと平面部Sとの間には
段差27が形成されている。この段差27は、回折格子
22a,22bの先端が平面部よりもΔ(数μm)だけ
低くなるような形状とされている。このような段差27
は、回折格子22a,22bを形成する前にエッチング
したり、原盤露光時に回折格子22a,22bを露光す
る前に周辺部を予め露光しておくことによって形成する
ことができ、エッチング速度や露光量を管理することに
より精度良く作ることができる。
【0056】前述した実施の第4の形態で述べたよう
に、格子基板23を発散光路中に配置したときに生じる
非点収差を抑制するために、全体をキューブ形状とした
プリズム回折素子21を用いるが、2つのプリズム24
a,24bの間隔をできるだけ小さくしなければ非点収
差は生じてしまう。しかし、プリズム24a,24bに
より挾まれた格子基板23を圧着すれば格子が破壊され
てしまう。
【0057】この点、本実施の形態では、回折格子22
a,22bの先端が平面部Sよりも低くなるような段差
27を形成することによって、プリズム24a,24b
の間隔をさらに狭くすることができ、これにより光ディ
スク6へ向かう出射光Pの収差の発生を極力抑えること
ができる。しかも、このような段差27によって、回折
格子22a,22bが保護されるため、組付時の取扱い
が容易となり、生産性を向上させることができる。
【0058】次に、本発明の実施の第6の形態を図11
に基づいて説明する(請求項6記載の発明に対応す
る)。なお、図1ないし図10で示した部分と同一部分
は同一符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0059】本実施の形態も、前述した第4の形態をベ
ースとするもので、キューブ形状とされたプリズム回折
素子21の格子基板23において、段差27を有する回
折格子部Rの周辺領域には、溝部としての溝28が形成
されている。なお、溝28の形成方法としては、前述し
た段差27の場合と同様な方法によって行うことができ
る。
【0060】今、格子基板23とプリズム24a,24
bとを一体化する際に、その格子基板23の平面部S
と、プリズム24a,24bの面とを接着剤29を用い
て接着するが、このとき、回折格子部R内に接着剤29
が流れ込むと、回折格子22a,22bの微小な溝の谷
間が埋まってしまい、回折性能が劣化する。
【0061】この点、本実施の形態によれば、回折格子
部Rの周りに溝28を設けることによって、接着剤29
の流れを防ぐことができ、接着作業時の歩留りを向上さ
せ、生産性を高めることができる。
【0062】次に、本発明の実施の第7の形態を図12
及び図13に基づいて説明する(請求項7記載の発明に
対応する)。なお、図1ないし図11で示した部分と同
一部分は同一符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0063】本実施の形態も、前述した第4の形態をベ
ースとするもので、図12に示すように、キューブ形状
とされたプリズム回折素子21の格子基板23におい
て、基板20の一方の面に形成された回折格子22bに
は、チャーピング処理が施されている。
【0064】今、光ディスク6からの反射光Qがプリズ
ム回折素子21に入射すると、その回折格子22a,2
2bにより回折された光はプリズム24bを斜めに横切
って収差が発生する。このようにプリズム特性によって
発生した収差は、ナイフエッジ法を用いてフォーカスエ
ラー信号Feを検出する場合、図13に示すように、デ
フォーカス量に対するフォーカスエラー信号FeのS字
曲線にアンバランスが生じてしまい、これにより正確な
信号検出ができなくなる。
【0065】この点、本実施の形態によれば、プリズム
回折素子21のチャーピング処理がなされた回折格子2
2bに反射光Qを導くことにより、そのような収差を補
正することができる。これにより、PD7の面上に照射
される光スポットの収差を補正することができるため、
フォーカスエラー信号FeのS字曲線のアンバランスを
解消して、一段と正確な信号検出を行うことができる。
【0066】なお、本実施の形態では、チャーピング処
理を基板20の片面の回折格子22bのみに施したが、
これに限るものではなく、反対側の回折格子22aに施
したり、両方の面に施すようにしてもよい。
【0067】次に、本発明の実施の第8の形態を図14
ないし図17に基づいて説明する(請求項8記載の発明
に対応する)。なお、図1ないし図13で示した部分と
同一部分は同一符号を用いて示し、その説明も省略す
る。
【0068】本実施の形態も、前述した第4の形態をベ
ースとするもので、キューブ形状とされたプリズム回折
素子21において、板厚の厚めの格子基板29が用いら
れている。また、この格子基板29の両面の回折格子3
0a,30bは何れも回折効率が偏光依存性を持つ高密
度回折格子として形成されてブラッグ角に傾けて設けら
れている。また、格子基板29において、例えば、LD
1側に位置する回折格子30b側は、図7に示すよう
に、出射光透過領域31aと格子方向を異ならせた2つ
の回折領域31b,31cとの3つの領域に領域分割さ
れている。これらの領域31a,31b,31cは再生
信号Rf、サーボ信号を検出するのに適するように形成
されている。
【0069】なお、本実施の形態に示す光ヘッドでは、
LD1及びPD7を搭載したステム10と対物レンズ1
4との間の光路上に、プリズム回折素子21、1/4波
長板13、コリメートレンズ12の順に配設されてい
る。
【0070】このような構成において、LD1から出射
された出射光Pは、プリズム回折素子21、1/4波長
板13を透過し、コリメートレンズ12により平行光と
なる。この平行光は対物レンズ14によって光ディスク
6の面上に集光される。この光ディスク6からの反射光
Qは再び対物レンズ14、コリメートレンズ12を通
り、プリズム回折素子21にも再度入射し、PD7側に
導かれる。
【0071】この場合の動作を拡大して示す図15を参
照して説明する。プリズム回折素子21に反射光Qが入
射すると、プリズム24aを透過し、格子基板29の第
1面の回折格子30aで回折され、格子基板29中を進
み、領域分割された第2面の回折格子30bによって再
生信号、サーボ信号を検出するのに適したように分割か
つ回折され、プリズム24bを通過してPD7に導かれ
る。この時、光ディスク6からの反射光Qの偏光方向
は、格子方向と同じ方向(紙面表裏方向)であるため、
高密度な回折格子30a,30bによりほぼ100%回
折されるため、PD7に導かれずにロスになってしまう
光は殆どない。また、逆に、LD1から光ディスク6に
照射される出射光は、その偏光方向が格子方向と90度
異なる方向(紙面平行方向)であるため、回折格子30
b,30aをほぼ100%透過し、ロスを殆ど生ずるこ
となく光ディスク6側に導くことができる。
【0072】この場合、格子基板29はブラッグ角に傾
けて配置されているため、非点収差を生ずるが、両側に
プリズム24a,24bが一体化されてキューブ形状と
されており、通過する光に非点収差を生じない。また、
格子基板29の格子面がプリズム24a,24bにより
覆われるため、手で触っても傷つくことがなく、取扱い
が容易となる。
【0073】また、ステム10上のLD1とPD7と
は、LD1が発熱するため、ある程度離して配置させる
ことが望ましい。プリズム回折素子21側としては、L
D1とPD7との間隔に対応する出射光Pと反射光Qと
の分離機能が要求される。ここに、単に回折効率が偏光
依存性を持つ2つの高密度回折格子32a,32bを用
い、これらの回折格子32a,32bのピッチの差によ
り必要とする分離角θを得ようとする場合(図16
(b)参照)、大きな分離角θを確保するためには回折
格子32a,32b間のピッチの差も大きくしなければ
ならない。この結果、少なくとも一方の回折格子32a
又は32bのピッチが、回折効率が偏光依存性を示す最
適なピッチ条件から外れてしまい、光利用効率が低下し
てしまう。
【0074】この点、本実施の形態においては、両面に
高密度な回折格子30a,30bが形成された格子基板
29が用いられ、かつ、格子基板29が厚めの板厚を有
するので、図16(a)に示すように、反射光Qは格子
基板29の板厚によって出射光Pとは異なる光軸を持つ
ように光軸分離され、さらに、回折格子30a,30b
のピッチ差に基づく分離角θ′の分離を受けることにな
る。よって、反射光Qを出射光Pから大きく分離させる
ことが必要であっても、基本的な分離は格子基板29の
板厚により確保されるので、ピッチ差による分離角θ′
は大きくとる必要がない。よって、一方の回折格子30
a又は30bのピッチが回折効率の偏光依存性を示す最
適な条件から外れるようなことなく、LD1とPD7と
の配置関係の適正化を図れる。
【0075】なお、本実施の形態では、第1面に位置す
る回折格子30b側を領域分割して再生信号やサーボ信
号の検出に利用するようにしたが、第2面に位置する回
折格子30a側に関して領域分割するようにしてもよ
い。
【0076】次に、本発明の実施の第9の形態を図18
に基づいて説明する(請求項9記載の発明に対応す
る)。なお、図1ないし図17で示した部分と同一部分
は同一符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0077】本実施の形態に示す光ヘッドは、前述した
第8の形態に準じたものであるが、プリズム回折素子2
1中の格子基板29において、領域分割された回折格子
30bに代えて、格子形状の異なる複数、例えば、2つ
の回折格子の重ね合わせよりなる回折格子30cが形成
されている。即ち、図7により説明した場合と同様に、
格子ベクトルや格子ピッチといった格子形状の異なる2
つの回折格子の組合せにより1領域よりなる高密度な回
折格子30cとされている。つまり、回折格子30a,
30cが形成された格子基板29は、偏光分離機能と光
分割機能とを兼ね備えたデュアルグレーティングとして
作用する。
【0078】このような構成によれば、格子基板29の
一方の面の回折格子30cを、格子ベクトルや格子ピッ
チが異なる2つの回折格子を重ねた組合せにより形成し
たので、2つの回折光を発生させることができ、これら
の2つの光束の光路差からビームサイズ法を用いて、フ
ォーカスエラー信号Feを検出することが可能となる。
このビームサイズ法による信号検出は経時変化に対して
安定しており、他のフォーカスエラー信号検出方式に比
べて調整許容値が大きいため、組付けが容易となる。ま
た、このように2つの回折格子を重ね合わせて形成する
ことは、格子領域を分割して作るような素子に比べて、
その格子領域の境界線の精度や位置と、ビームの照射位
置の精度などの点で、組付け精度が大幅に緩和されるた
め、回折格子自体の作製、組付け性が容易となり、歩留
りを向上させ生産コストを削減することができる。ちな
みに、図17に示した領域分割による回折格子30bの
場合において、例えば、フォーカス信号をナイフエッジ
法により検出するためには、所望の遮光率(図示例で
は、50%)となるように回折格子30bの分割領域の
位置を光軸に位置合わせする必要があるが、回折格子3
0cの場合には遮光率調整が不要であり、光軸合わせの
調整が簡単となる。
【0079】なお、本実施の形態では、格子基板29の
片面のみに格子ベクトルや格子ピッチが異なる回折格子
を重ね合わせて回折格子30cを形成するようにした
が、これに限るものではなく、このような形状を両面に
形成するようにしてもよい。
【0080】本発明の実施の第10の形態を図19に基
づいて説明する(請求項10記載の発明に対応する)。
なお、図1ないし図18で示した部分と同一部分は同一
符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0081】本実施の形態に示す光ヘッドは、前述した
第8の形態をベースとするもので、プリズム回折素子2
1においてLD1側のプリズム24bの入射面に、LD
1からの出射光を3つの光束に分割するための回折素子
となる回折格子33が一体で形成されている。
【0082】このような構成によれば、LD1から出射
された出射光は回折格子33により3つの光束に分割さ
れつつ、プリズム回折素子21を透過して光ディスク6
側に3ビーム状態で照射される。よって、トラッキング
検出に3ビーム法や差動プッシュプル法を用いることが
できる。これらのトラッキング検出法は、単一ビームに
よりトラッキング検出を行う方法に比べて、光ディスク
6の傾き(チルト)に対して安定して信号検出を行える
という利点を有するので、安定したトラッキング制御を
行える。また、トラックピッチの大きいメディア(光デ
ィスク6)に対しては3ビーム法によるトラッキング検
出、トラックピッチの小さいメディア(光ディスク6)
に対しては差動プッシュプル法によるトラッキング検出
を適用することができるので、トラックピッチの異なる
メディアに対するサーボ制御の互換性を確保することも
できる。
【0083】なお、本実施の形態では、プリズム回折格
子21においてLD1側に位置するプリズム24bの入
射面に回折格子33を形成したが、対物レンズ14側に
位置するプリズム24aの出射面に形成するようにして
もよい。
【0084】本発明の実施の第11の形態を図20に基
づいて説明する(請求項11記載の発明に対応する)。
なお、図1ないし図19で示した部分と同一部分は同一
符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0085】本実施の形態に示す光ヘッドも、前述した
第8の形態をベースとするもので、プリズム回折素子2
1中の格子基板29に関し、PD7側に位置する回折格
子30bが回折格子30aにより回折されてPD7に向
かう反射光の通過領域にのみ部分的に形成され、LD1
に対応する領域は、単なる平面による非回折領域30d
とされている。即ち、回折格子30bはLD1からの出
射光が入射する光軸位置からずれた箇所に形成されてい
る。
【0086】このような構成によれば、LD1から出射
された出射光は、回折格子30bを通らず回折格子30
aだけを通って対物レンズ14側に向かうので、高密度
な回折格子を通過する際に生ずる波面収差の乱れ現象が
軽減され、僅かに生ずる回折光による光利用効率の低下
もなくなる。この結果、プリズム回折素子21自体で生
ずる波面収差も小さくなるため、組付け精度の公差配分
が楽となり、また、回折光が生じないため、フレア光の
ない高精度な信号検出が可能となる。
【0087】なお、本実施の形態では、回折格子30a
に適用したが、図18に示した回折格子30cに適用し
てもよい。
【0088】本発明の実施の第12の形態を図21及び
図22に基づいて説明する(請求項12記載の発明に対
応する)。なお、図1ないし図20で示した部分と同一
部分は同一符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0089】本実施の形態に示す光ヘッドも、前述した
第8の形態をベースとするもので、プリズム回折素子2
1に関して、回折格子30aとプリズム24aとの間、
及び、回折格子30bとプリズム24bとの間に存在す
る空気層34a,34bの厚さΔt1 ,Δt2 が何れも
15μm以下となるように設定されている。
【0090】高密度な回折格子30a,30bが、回折
効率に偏光依存性を持つためには空気層34a,34b
の存在が必要である。これは、光ディスク6から戻って
くる反射光をより効率よくPD7に導くためには、より
高い回折効率が要求されるため、格子材料の屈折率に対
してできるだけ差の大きい空気層が存在していることが
望ましいからである。反面、このような空気層34a,
34bはLD1から対物レンズ14に向かう出射光に対
しては、波面収差を生じさせるため、光ディスク6上の
スポットを回折限界まで十分小さく集光させることを妨
げる原因となる。このため、空気層34a,34bは必
要ではあるができるだけ薄いことが望ましいといえる。
一般的に、回折限界まで十分小さく集光できるようにす
るためにはrms≦0.07である必要がある。よっ
て、本実施の形態では、図22に示す空気層の厚さと波
面収差との関係から、この条件を満足するように空気層
34a,34bの厚さΔt1 ,Δt2 が何れも15μm
以下とされている。もっとも、実際には他の光学部品と
の公差割り振りにより、空気層34a,34bの厚さΔ
1 ,Δt2 はより薄くする必要がある。
【0091】本実施の形態によれば、必須の空気層34
a,34bが存在していても、波面収差が小さくなるた
め、他の光学部品の作製精度を緩くしたり、各部品の組
付け精度を緩くしたりすることができ、全体として低コ
スト化を図ることができる。
【0092】本発明の実施の第13の形態を図23に基
づいて説明する(請求項13記載の発明に対応する)。
なお、図1ないし図20で示した部分と同一部分は同一
符号を用いて示し、その説明も省略する。
【0093】本実施の形態に示す光ヘッドも、前述した
第8の形態をベースとするもので、プリズム回折素子2
1に関して、格子基板29の屈折率をnK 、プリズム2
4a,24bの屈折率をnP としたとき、nK >nP
る関係に設定されている。なお、図23では回折格子3
0a,30bの図示が省略されている。
【0094】このような構成によれば、薄い平行平板が
傾いて存在していると等価的となり、LD1の持つ非点
格差が補正される。特に、これらの屈折率nK ,nP
適切に設定すれば、より高品位なディスク照明光が得ら
れるとともに、非点格差の大きなLDであっても使用可
能となるので歩留まりも向上する。
【0095】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、光学素子
の持つ光分離機能によりレーザ光源からの出射光と光情
報記録媒体からの反射光とを分離し、その分離された一
方の反射光のみを回折格子に通過させ受光素子に導くよ
うにしたので、光情報記録媒体の面上での照射光量が減
少するといった不具合がなくなり、光利用効率の高い光
ヘッドを実現することができる。また、これによりレー
ザ光源は低出力のものを用いることができるため、光ヘ
ッドの低コスト化を図ることができる。
【0096】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の光ヘッドにおいて、回折格子から得られた0次光を
受光素子の複数の受光面のうちの一つの受光面に導き、
高速用アンプを介して、信号検出を行うようにしたの
で、光強度の強い0次光を再生信号として用い、高CN
比を確保することができる。また、これにより高価な高
速アンプの使用は1個だけで済むため、低コスト化を図
ることができる。さらに、回折格子の回折効率は低くて
もよいため、回折格子の作製が容易となり歩留りを向上
させ、生産性を高めることができる。
【0097】請求項3記載の発明によれば、偏光方向に
より回折効率が異なる回折格子を基板両面に有し、少な
くとも一方の面の回折格子が格子形状の異なる2つの回
折格子の重ね合わせにより形成された両面回折素子を設
けたので、ビームサイズ法を用いて経時的安定性を確保
した状態でフォーカス信号の検出を行うことができる。
また、このような両面回折素子は偏光分離機能と光分割
機能とを兼ね備えているため、部品点数を削減して高い
光利用効率を得ることができ、しかも、これにより組付
けが簡素化され、低コストな光ヘッドを提供できる。
【0098】請求項4記載の発明によれば、両面に偏光
方向により回折効率が異なる回折格子を有する格子基板
と、この格子基板を両側から挾んだ2つのプリズムとが
一体に形成されたプリズム回折素子を設けたので、レー
ザ光源からの出射光の非点収差の発生を抑えることがで
き、正確な信号検出を行うことができる。また、このよ
うなキューブ形状のプリズム回折素子は、簡単に作製で
きるので、光ヘッドとしても生産性を一段と高め、その
生産コストを削減することができる。
【0099】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の光ヘッドにおいて、回折格子部と平面部との間に回
折格子の先端が平面部よりも低くなるような段差を形成
したので、2つのプリズム間の間隔を狭くして光情報記
録媒体へ向かう出射光の非点収差の発生を極力抑えるこ
とができ、より正確な信号検出を行うことができる。ま
た、そのような段差により回折格子が保護されるため、
組付時の取扱いが容易となり、歩留りを向上させ生産性
を高めることができる。
【0100】請求項6記載の発明によれば、請求項4記
載の光ヘッドにおいて、回折格子部の周辺領域に溝部を
形成したので、回折格子側への接着剤の流入を防ぎ、組
付け作業時の歩留りを向上させ生産性を高めることがで
きる。また、回折格子部と平面部との間に回折格子の先
端が平面部よりも低くなるような段差を形成したので、
2つのプリズム間の間隔を狭くして光情報記録媒体へ向
かう出射光の非点収差の発生を極力抑え、より正確な信
号検出を行うことができる。
【0101】請求項7記載の発明によれば、請求項4,
5又は6記載の光ヘッドにおいて、格子基板の回折格子
にチャーピング処理を施したので、光情報記録媒体から
の反射光がプリズム回折素子を通過する際に発生する収
差を補正することができ、これにより、受光素子面上に
照射される光スポットの収差をなくし、より一段と正確
な信号検出を行うことができる。
【0102】請求項8記載の発明によれば、請求項4記
載の光ヘッドにおいて、格子基板が、出射光と反射光と
を光軸分離させる板厚を有しているので、格子基板の板
厚による光軸分離機能を併せることにより、格子ピッチ
差による分離角を大きくとることなく、出射光と反射光
とを大きく分離させることができ、よって、一方の回折
格子のピッチが回折効率の偏光依存性を示す最適な条件
から外れるようなことなく、レーザ光源と受光素子との
適正な配置関係を採ることができる。
【0103】請求項9記載の発明によれば、請求項4,
5,6,7又は8記載の光ヘッドにおいて、格子基板の
少なくとも一方の面の回折格子が、格子形状の異なる複
数の回折格子の重ね合わせにより形成されているので、
ビームサイズ法を用いてフォーカス信号の検出を行うこ
とが可能となり、領域分割された回折格子による場合に
比して、光軸合わせも容易に行うことができる。
【0104】請求項10記載の発明によれば、請求項
4,5,6,7,8又は9記載の光ヘッドにおいて、2
つのプリズムの何れか一方が、プリズムに入射する光を
3つの光束に分割する回折素子を有するので、光情報記
録媒体のチルトに対して信号検出が安定している3ビー
ム法や差動プッシュプル法によるトラッキング信号の検
出が可能となり、かつ、トラックピッチの異なる光情報
記録媒体に対する互換性も得られる。
【0105】請求項11記載の発明によれば、請求項
4,5,6,7,8,9又は10記載の光ヘッドにおい
て、格子基板の一方の面の回折格子は、対物レンズから
受光素子に向かう反射光のみが通過する領域に形成され
ているので、レーザ光源から出射されて光情報記録媒体
に向かう出射光は、格子基板の他方の面の回折格子のみ
を通過することになり、無駄な回折光が発生せず、光利
用効率をより向上させることができ、この結果、比較的
低パワーのレーザ光源を用いることができ、低コスト化
を図ることができる。
【0106】請求項12記載の発明によれば、請求項
4,5,6,7,8,9,10又は11記載の光ヘッド
において、格子基板の各回折格子と各プリズムとの間の
空気層の厚さが15μm以下とされ、回折効率に偏光依
存性を持たせるために必須な空気層が薄いため、レーザ
光源から対物レンズへ向かう出射光の波面収差の発生を
抑えることができ、よって、光情報記録媒体の面上の光
スポットを回折限界まで集光させることができるととも
に、他の光学部品の作製精度や組付け精度を緩くするこ
とができ、光ヘッド全体として低コスト化を図ることが
できる。
【0107】請求項13記載の発明によれば、請求項
4,5,6,7,8,9,10,11又は12記載の光
ヘッドにおいて、格子基板の屈折率を、2つのプリズム
の屈折率よりも大きくしたので、プリズム回折素子とし
ては、薄い平行平板が傾いて存在していると等価的な効
果が得られ、レーザ光源が有する非点格差を補正できる
ので、光情報記録媒体への照射光の高品位化を図れると
ともに、非点格差の大きなレーザ光源であっても使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態を示す光ヘッドの全
体構成の光路図である。
【図2】入射光の偏光方向によりウォラストンプリズム
からの出射角が異なる原理を示す側面図である。
【図3】本発明の実施の第2の形態を示す回折光の受光
状態の模式図である。
【図4】光ヘッドの全体構成を示す光路図である。
【図5】入射光の偏光方向によりPBSプリズムからの
出射光軸が異なる原理を示す側面図である。
【図6】本発明の実施の第3の形態を示す光ヘッドの全
体構成の光路図である。
【図7】(a)は格子形状が異なる2つの回折格子が重
ね合わされた回折格子の形状を示す斜視図、(b)はそ
の格子形状が異なる一方の回折格子の形状を示す正面
図、(c)はその格子形状が異なる他方の回折格子の形
状を示す正面図である。
【図8】(a)は本発明の実施の第4の形態を示すプリ
ズム回折素子の側面図、(b)は対比して示す従来例の
側面図である。
【図9】両面に回折格子が形成された格子基板の作製方
法を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の第5の形態を示すプリズム回
折素子の側面図である。
【図11】本発明の実施の第6の形態を示すプリズム回
折素子の側面図である。
【図12】本発明の実施の第7の形態を示すプリズム回
折素子の側面図である。
【図13】フォーカスエラー信号のS字曲線を示す特性
図である。
【図14】本発明の実施の第8の形態を示す光ヘッドの
全体構成の光路図である。
【図15】その光分離機能を説明するためのプリズム回
折素子の側面図である。
【図16】格子基板の板厚による光軸分離効果を説明す
るためのプリズム回折素子の側面図である。
【図17】領域分割された回折格子を示す格子基板の正
面図である。
【図18】本発明の実施の第9の形態を示す格子基板の
正面図である。
【図19】本発明の実施の第10の形態を示すプリズム
回折素子の側面図である。
【図20】本発明の実施の第11の形態を示すプリズム
回折素子の側面図である。
【図21】本発明の実施の第12の形態を示すプリズム
回折素子の側面図である。
【図22】空気層の厚さと波面収差との関係を示す特性
図である。
【図23】本発明の実施の第10の形態を示すプリズム
回折素子の概略側面図である。
【図24】従来の光ヘッドにおける回折光の受光状態を
示す斜視図である。
【図25】受光素子の6分割された受光面上での光スポ
ットの受光状態を示し、(a)はディスク面が近い場合
の受光状態を示す正面図、(b)は合焦時の受光状態を
示す正面図、(c)はディスク面が遠い場合の受光状態
を示す正面図である。
【図26】異なる従来例を示す光ヘッドの構成図であ
る。
【符号の説明】
1 レーザ光源 6 光情報記録媒体 7 受光素子 7a〜7c 受光面 11 光学素子 14 対物レンズ 15 回折格子 16 高速用アンプ 18 光学素子 19 両面回折素子 20a,20b 回折格子 21 プリズム回折素子 23 格子基板 24a,24b プリズム 27 段差 28 溝部 29 格子基板 30a,30b 回折格子 30c 重ね合わせ形成された回折格子 33 回折素子 34a,34b 空気層 P 出射光 Q 反射光 Q1 0次光 R 回折格子部 S 平面部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源からの出射光を対物レンズに
    より集光して光情報記録媒体の面上に光スポットを照射
    して情報の記録を行うと共に、前記光情報記録媒体から
    の反射光を受光素子に導いて情報の再生を行う光ヘッド
    において、入射した光の偏光方向により出射する光の出
    射角又は光軸が異なる光学素子を前記レーザ光源と前記
    対物レンズとの間の光路上に配設し、前記光情報記録媒
    体からの反射光が前記光学素子を通過した光路上に回折
    格子を配設し、この回折格子を通過した光を前記受光素
    子に導くようにしたことを特徴とする光ヘッド。
  2. 【請求項2】 受光素子を複数に分割された受光面によ
    り形成し、回折格子により分離された0次光を前記受光
    面のうちの一つの受光面に導くと共に前記0次光以外の
    光を前記0次光検出用の受光面以外の受光面に導き、前
    記0次光検出用の受光面に接続されるアンプを前記0次
    光以外の光検出用の受光面に接続されるアンプよりも高
    速用アンプとしたことを特徴とする請求項1記載の光ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 レーザ光源からの出射光を対物レンズに
    より集光して光情報記録媒体の面上に光スポットを照射
    して情報の記録を行うと共に、前記光情報記録媒体から
    の反射光を受光素子に導いて情報の再生を行う光ヘッド
    において、前記レーザ光源と前記対物レンズとの間の光
    路上に、偏光方向により回折効率が異なる回折格子を基
    板両面に有し、少なくとも一方の面の回折格子が格子形
    状の異なる2つの回折格子の重ね合わせにより形成され
    た両面回折素子を配設し、この両面回折素子を通過した
    前記反射光を前記受光素子に導くようにしたことを特徴
    とする光ヘッド。
  4. 【請求項4】 レーザ光源からの出射光を対物レンズに
    より集光して光情報記録媒体の面上に光スポットを照射
    して情報の記録を行うと共に、前記光情報記録媒体から
    の反射光を受光素子に導いて情報の再生を行う光ヘッド
    において、前記レーザ光源と前記対物レンズとの間の光
    路上に、両面に偏光方向により回折効率が異なる回折格
    子を有する格子基板と、この格子基板を両側から挾んだ
    2つのプリズムとが一体に形成されたプリズム回折素子
    を配設し、このプリズム回折素子を通過した前記反射光
    を前記受光素子に導くようにしたことを特徴とする光ヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】 両面に回折格子が形成された格子基板の
    面は、前記回折格子が形成された回折格子部と、プリズ
    ムと接する平面部とからなり、前記回折格子部と前記平
    面部との間に前記回折格子の先端が前記平面部よりも低
    くなるような段差を形成したことを特徴とする請求項4
    記載の光ヘッド。
  6. 【請求項6】 両面に回折格子を有する格子基板の面
    は、前記回折格子が形成された回折格子部と、この回折
    格子部の周辺領域に形成された溝部と、プリズムに接す
    る平面部とからなり、前記回折格子部と前記平面部との
    間に前記回折格子の先端が前記平面部よりも低くなるよ
    うな段差を形成したことを特徴とする請求項4記載の光
    ヘッド。
  7. 【請求項7】 格子基板の両面に形成された2つの回折
    格子のうちの少なくとも一方に、チャーピング処理を施
    したことを特徴とする請求項4,5又は6記載の光ヘッ
    ド。
  8. 【請求項8】 格子基板は、出射光と反射光とを光軸分
    離させる板厚を有することを特徴とする請求項4記載の
    光ヘッド。
  9. 【請求項9】 格子基板の少なくとも一方の面の回折格
    子は、格子形状の異なる複数の回折格子の重ね合わせに
    より形成されていることを特徴とする請求項4,5,
    6,7又は8記載の光ヘッド。
  10. 【請求項10】 2つのプリズムの何れか一方に、プリ
    ズムに入射する光を3つの光束に分割する回折素子を有
    することを特徴とする請求項4,5,6,7,8又は9
    記載の光ヘッド。
  11. 【請求項11】 格子基板の一方の面の回折格子は、対
    物レンズから受光素子に向かう反射光のみが通過する領
    域に形成されていることを特徴とする請求項4,5,
    6,7,8,9又は10記載の光ヘッド。
  12. 【請求項12】 格子基板の各回折格子と各プリズムと
    の間の空気層の厚さを15μm以下としたことを特徴と
    する請求項4,5,6,7,8,9,10又は11記載
    の光ヘッド。
  13. 【請求項13】 格子基板の屈折率を、2つのプリズム
    の屈折率よりも大きくしたことを特徴とする請求項4,
    5,6,7,8,9,10,11又は12記載の光ヘッ
    ド。
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