JPH0792319A - 光学素子及びこれを用いた光学装置 - Google Patents

光学素子及びこれを用いた光学装置

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JPH0792319A
JPH0792319A JP26295593A JP26295593A JPH0792319A JP H0792319 A JPH0792319 A JP H0792319A JP 26295593 A JP26295593 A JP 26295593A JP 26295593 A JP26295593 A JP 26295593A JP H0792319 A JPH0792319 A JP H0792319A
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JP
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light
diffraction grating
optical element
grating
optical
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JP26295593A
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Tadashi Takeda
正 武田
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Nidec Instruments Corp
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Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成部品を減少し、光学素子間の調節の手間
を省くと共に、薄型化、小型化、低価格化を図る。 【構成】 凹凸形状の格子が形成され特定の偏光を回折
する複屈折回折格子75の光軸方向に関する一方側の面
に、コリメート光を集束光束にする回折格子81を一体
的に形成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学素子及びこれを用
いた光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光磁気ディスク装置の構成を示し
たのが図11である。同図において、符号1は半導体レ
ーザ(以下単にLDと記す)を示しており、このLD1
より出射された光はコリメートレンズ2において平行光
にされる。この平行光は縦横のビーム径が異なる楕円状
となっているが、ビーム整形プリズム3を通過すること
により円形ビームに整形される。この円形ビームはビー
ムスプリッタ4aに至り、一部の光量はパワーモニター
用PD(Photo Detector)6により受光されて目的のL
Dパワーを得るためのモニターとして利用される。
【0003】ビームスプリッタ4aに至った光量の多く
は該ビームスプリッタ4aをそのまま通過し、対物レン
ズ5を介して図示されない情報記録媒体(光磁気ディス
ク)上に微小スポットを形成する。ここで、情報の有無
は記録ビットの磁化の向きに対応しており、この磁化に
より光の偏光面が僅かに回転される。
【0004】偏光面が僅かに回転した戻り光は再び対物
レンズ5を介してビームスプリッタ4aに至り、戻り光
の一部はLD1に向かって上記経路を戻り、幾割りかの
光量は隣のビームスプリッタ4bに向かう。このビーム
スプリッタ4bにおいて戻り光は光量を分割され、該ビ
ームスプリッタ4bにおいて反射した光は偏光ビームス
プリッタ11に至る。この偏光ビームスプリッタ11
は、例えばウォラストンプリズムのような偏光分離機能
を有する素子であり、従って互いに直交する偏光成分が
偏光ビームスプリッタ11を通過すると、互いに分離さ
れて2つの光束として出射する。この2つの光束は、記
録媒体の磁化の向きによる偏光面の回転方向の違いによ
り、その光量が変化する。
【0005】上記2つの光束は集光レンズ(凸レンズ)
10bにより集光され、記録信号読み出し用PD13に
て受光される。この記録信号読み出し用PD13は分割
された複数の受光面を有しており、上記偏光ビームスプ
リッタ11として、例えば2光束にするものを用いてい
るので、2分割受光面13a,13bを有している。
【0006】2分割受光面13a,13bの各々で2つ
の直交する偏光成分がそれぞれ受光され、これら信号同
士を減算することにより偏光面の回転方向、すなわち記
録ビットの磁化の向き、さらに換言すれば情報の有無が
検出される。
【0007】ここで、上記偏光ビームスプリッタ11と
してウォラストンプリズムに代えて、図12に示される
ように、λ/2板50及び偏光ビームスプリッタ51並
びにミラー52を用いる方法も知られているが、このよ
うに構成しても上記と同様に情報の有無が検出される。
【0008】一方、ビームスプリッタ4bを通過した光
は凸レンズ10aにより集光され、ミラ−7により反射
し、シリンドリカルレンズ12に至る。従って、戻り光
は該シリンドリカルレンズ12により非点光束となり、
エラー検出用PD14に受光される。ここで、上述のよ
うに、戻り光をシリンドリカルレンズ12により非点光
束としたので、ディスクと対物レンズ5との位置関係に
より受光されるビームの楕円の向きが変わるようになっ
ており、従って、一般的に4分割されているエラー検出
用PD14を用いてその向きを検出できるようになって
おり、フォーカスエラー、トラッキングエラー等の所謂
サーボエラー信号の検出が可能となっている。
【0009】一方、図13には他の光磁気ディスクに用
いられる装置の構成が示されている。この光磁気ディス
ク用装置は、特開平3−178064号公報に記載され
た装置であって、LD1と、このLD1の像を記録媒体
としての光磁気ディスク15上に絞り込むコリメートレ
ンズ2及び収束レンズ(対物レンズ)5よりなる結像レ
ンズ系と、記録媒体15からの戻り光を結像レンズ系の
光軸外に回折分離させるホログラム素子16と、コリメ
ートレンズ2と収束レンズ5との間に配置されたλ/4
板18と、ホログラム素子16により光軸外に分離され
た回折光を受光する6分割光検出器17とから構成され
ている。
【0010】ここで、ホログラム素子16はLD1から
出射された光の偏光面の方向と直交する光だけを回折
し、LD1から出射される光は通過させる複屈折回折格
子型素子であり、また6分割光検出器17は記録信号の
検出及びサーボエラー信号の検出が可能となっており、
それぞれ公知構造のものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
11(図12)、図13に示される両装置においては、
以下の問題点がある。すなわち、前者(図11に示され
る装置)にあっては、記録信号を読み出すためには、偏
光ビームスプリッタ(ウォラストンプリズム)11の他
に記録信号読み出し用PD13へ集光すべく凸レンズ1
0bが必要であり、また図12に示される装置にあって
は、偏光ビームスプリッタ51の他に凸レンズ10c及
びλ/2板50並びにミラー52が必要であり、さら
に、サーボエラー信号の検出をするためには、非点光束
を生じさせるべくシリンドリカルレンズ12や凸レンズ
10a、ミラー7が必要であり、従って構成部品が多
く、素子間の調節が煩雑になったり、薄型化、小型化、
低価格化が妨げられるといった問題がある。
【0012】また、後者にあっては、記録媒体15から
の戻り光を結像レンズ系の光軸外に回折分離させるホロ
グラム素子16の他に、このホログラム素子16に集光
させるためのコリメートレンズ2が必要であり、従って
前者と同様に、構成部品が多くなり、素子間の調節が煩
雑になったり、薄型化、小型化、低価格化が妨げられる
といった問題がある。
【0013】そこで本発明は、構成部品が減少され、素
子間の調節の手間を省き得ると共に、薄型化、小型化、
低価格化が可能な光学素子及びこれを用いた光学装置を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1手段の光学素子は上
記目的を達成するために、凹凸形状の格子が形成され特
定の偏光を回折する複屈折回折格子の光軸方向に関する
一方側の面に、コリメート光を集束光束にする回折格子
を一体的に形成したことを特徴としている。
【0015】第2手段の光学素子は、上記目的を達成す
るために、上記第1の手段に加えて、コリメート光を集
束光束とする回折格子は、情報記録媒体の光軸方向の変
位に応じて光検出器上でのビーム形状を変化させるため
の格子形状を有していることを特徴としている。
【0016】本発明の光学素子を用いた光学装置は、上
記目的を達成するために、ディスクからの戻り光を、第
1、第2手段の光学素子を介して、光検出器に入力する
よう構成したことを特徴としている。
【0017】
【作用】このような第1手段における光学素子及びこれ
を用いた光学装置によれば、回折格子は、この素子のみ
で、コリメート光を集束光束とすると共に特定の偏光を
回折し、従って部品点数が減少される。
【0018】このような第2手段における光学素子及び
これを用いた光学装置によれば、例えば光軸を中心とし
た楕円形状を有する回折格子は、コリメート光を集束光
束とすると共に特定の偏光を回折し、それと同時に通過
する光を非点光束とし、従ってこの光学素子のみで記録
信号及びサーボエラー信号の検出がなされ、部品点数が
減少される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の第1の実施例を示す光学素子の横
断面図である。同図において、符号75は複屈折基板8
2と、この複屈折基板82表面の格子溝に埋め込まれた
充填物質83とから構成される複屈折回折格子を示して
おり、この複屈折回折格子75は、例えば特開昭63−
26604号公報に記載されているものと同構造のもの
である。
【0020】ここで、複屈折基板82は、例えばカルサ
イトよりなり、この複屈折基板82の表面の凹凸格子
は、例えばフォトリソグラフィによる格子のフォトレジ
ストパターンをマスクとしてイオンエッチングにより形
成されている。
【0021】充填物質83は異常光屈折率に略等しい屈
折率を有するアクリル系樹脂を塗布することにより形成
されている。
【0022】従って、上述の如く構成された複屈折回折
格子75に常光を照射すると、該複屈折回折格子75は
位相格子として作用して、特定の偏光を回折することに
なる。
【0023】ここで、上記複屈折回折格子75の充填物
質83側の表面には、本発明の特徴をなす回折格子とし
て、例えばフレネルゾーンプレート81が、例えばモー
ルド等の成型により、一体成形されている。
【0024】このフレネルゾーンプレート81はコリメ
ート光を集束光束にする機能を有しており、その表面に
は、図1の上方から見ると楕円となる格子が同心状に複
数形成されており(図3参照)、その断面は、図1に示
されるように、鋸歯状になっている。
【0025】従って、斯くの如くフレネルゾーンプレー
ト81と複屈折回折格子75とを一体成形してなる光学
素子(信号検出素子)8は、コリメート光を集束光束と
すると共に特定の偏光を回折し、さらに楕円形状を有し
ていることから通過する光を非点光束とすることが可能
となっている。
【0026】また、フレネルゾーンプレート81の表面
をブレーズ化しているので、断面が矩形段差形状とした
ものに比べて高い回折効率を得ることが可能となってい
る。
【0027】このように構成された光学素子8を、光磁
気ディスク装置に適用したのが図2である。以下、図2
に基づいて光磁気ディスク装置について説明する。LD
1より出射された光はコリメートレンズ2、ビーム整形
プリズム3、ビームスプリッタ4を介し、一部の光量は
パワーモニター用PD6により受光されて目的のLDパ
ワーを得るためのモニターとして利用され、他の光量は
該ビームスプリッタ4、対物レンズ5を介して図示され
ない情報記録媒体(光磁気ディスク)上に微小スポット
を形成する。ここで、情報の有無は記録ビットの磁化の
向きに対応しており、この磁化により光の偏光面が僅か
に回転される。
【0028】偏光面が僅かに回転した戻り光は再び対物
レンズ5、ビームスプリッタ4を介し、戻り光の一部は
LD1に向かって上記経路を戻り、幾割りかの光量はミ
ラー7を介して本装置に適用した光学素子8に至る。こ
こで、光学素子8は上述の如く、コリメート光を集束光
束とすると共に特定の偏光を回折するようになっている
ので、凸レンズ等がなくともこの素子8のみで、ディス
クからの戻り光20を、図3に示されるように、0次光
21及び+1次回折光22並びに−1次回折光23に分
割、集光することが可能となっている。
【0029】因に、本実施例においては、光学素子8
は、図3に示されるように、充填物質83が図における
上下方向に沿うように配設されているので、±1次回折
光22,23は図における左右方向に広がるようになっ
ている。また、光学素子8は楕円中心が光軸に一致する
ように配置されている。
【0030】そして、0次光21及び±1次回折光2
2,23は、記録信号及びサーボエラー信号検出用PD
としての6分割光検出器9に至る。この6分割光検出器
9は、図3に示されるように、光検出部9a〜9fより
構成されており、0次光21は光検出部9a〜9dに、
+1次回折光22は光検出部9fに、−1次回折光23
は光検出部9eにそれぞれ受光されるようになってい
る。
【0031】従って、0次光21と特定の偏光のみ回折
された±1次回折光22,23とを差し引きすれば、デ
ィスク反射光の偏光成分を検出でき、記録信号を読み出
すことができる。記録信号は以下の式により検出され
る。 記録信号=(9a+9b+9c+9d)−(9e+9
f)
【0032】ところで、光学素子8は、上述の如く楕円
形状を有しているので、通過する光は非点光束とされ、
従って、ディスクの変位に伴って光検出部9a〜9fに
受光されるビーム形状は、図4に示されるように変化す
る。図4(a)はディスクと対物レンズ5との間が離れ
ている場合を、図4(b)は焦点が合っている場合を、
図4(c)はディスクと対物レンズ5との間が近い場合
を、それぞれ示している。なお、符号31,32,33
は光検出部9a〜9f上のビームをそれぞれ表してい
る。
【0033】従って、中央の光検出部9a〜9dに受光
されるビーム形状の変化を利用すれば、フォーカスエラ
ーやトラッキングエラー等の所謂サーボエラー信号を得
ることができる。サーボエラー信号は以下の式により検
出される。 フォーカスエラー信号=(9a+9c)−(9b+9
d) トラッキングエラー信号=(9a+9d)−(9b+9
c)
【0034】このように、本実施例においては、凹凸形
状の格子が形成され特定の偏光を回折する複屈折回折格
子75の表面に、コリメート光を集束光束にする回折格
子たるフレネルゾーンプレート81を一体成形したの
で、この光学素子8のみで、コリメート光を集束光束と
すると共に特定の偏光を回折することが可能となってお
り、図11に示される従来技術の装置に対して比較すれ
ば、ウォラストンプリズム11、凸レンズ10bの2素
子の機能をこの光学素子8のみで発揮できるようにな
り、また図12に示される従来技術の装置に対して比較
すれば、λ/2板50、偏光ビームスプリッタ51、ミ
ラー52、凸レンズ10b,10cの5素子の機能をこ
の光学素子8のみで発揮できるようになり、従って、何
れにしても従来技術に比して部品点数を減少できるよう
になって、素子間の調節の手間を省くことが可能となる
と共に、薄型化、小型化、低価格化が可能となってい
る。
【0035】また、光学素子8のフレネルゾーンプレー
ト81には、光軸を中心とした楕円形状が備えられ、通
過する光を非点光束とすることができるようになってお
り、この光学素子8のみで記録信号及びサーボエラー信
号の検出を同時に行うことが可能となっているので、図
11に示される従来技術の装置に対して比較すれば、凸
レンズ10a、ミラ−7、シリンドリカルレンズ12の
3素子の機能をこの光学素子8のみで発揮でき、従っ
て、従来技術に比して部品点数を減少できるようになっ
ていて、素子間の調節の手間を省くことが可能となると
共に、薄型化、小型化、低価格化が可能となっている。
【0036】図5は本発明の第2の実施例を示す光学素
子の横断面図である。この第2の実施例の光学素子8a
が第1の実施例の光学素子8と違う点は、フレネルゾー
ンプレート81に一体成形される複屈折回折格子の構成
を変えた点である。すなわち、複屈折回折格子75a
は、複屈折結晶であるニオブ酸リチウム(LiNbO
3 )のX板またはY板よりなる複屈折基板82aと、こ
の複屈折基板82aに安息香酸によるプロトン交換を施
すことにより表面の格子溝に充填された充填物質として
のプロトン交換部84と、このプロトン交換部84を通
過する常光と非交換部を通過する常光との位相差を相殺
すべくプロトン交換部84上に形成された位相補償膜8
5と、から構成されており、例えば特開平3−1780
64号公報に記載されているものと同構造のものであ
る。
【0037】従って、上記複屈折回折格子75aは、常
光に対しては回折格子としては働かず、異常光に対して
はその位相差がπとなるようにプロトン交換部84の深
さを設定すると異常光を完全に回折することができるよ
うになっており、すなわち特定の偏光を回折する回折格
子として機能し得るようになっており、本実施例におい
ては、この複屈折回折格子75aと上記フレネルゾーン
プレート81とを一体成形しているので、第1の実施例
と同様な効果を得られるようになっている。
【0038】なお、複屈折回折格子75aとしては、特
願昭61−170244号明細書に記載の格子溝のつい
た複屈折媒質にその媒質の常光あるいは異常光の一方の
屈折率と同じ物質をその格子溝に充填したものや、ま
た、特願昭62−98854号明細書に記載の格子溝の
ついた等方性媒質に液晶などの複屈折材料を充填したも
のであっても勿論良く、要は凹凸形状の格子が形成され
特定の偏光を回折する複屈折回折格子であれば良い。
【0039】図6は本発明の第3の実施例を示す光学素
子の横断面図である。この第3の実施例の光学素子8b
が第2の実施例の光学素子8aと違う点は、フレネルゾ
ーンプレート81を複屈折回折格子75aの反対側の表
面に設けた点である。このように構成しても先の実施例
と同様な効果を得ることができるというのはいうまでも
ない。
【0040】図7は本発明の第4の実施例を示す光学素
子の横断面図である。この第4の実施例の光学素子8c
が第3の実施例の光学素子8bと違う点は、フレネルゾ
ーンプレート81を複屈折回折格子75aの反対側に配
置し、該フレネルゾーンプレート81と複屈折回折格子
75aとを接着層86により貼り合わせて一体とした点
である。
【0041】このように構成しても先の実施例と同様な
効果を得ることができるというのはいうまでもなく、先
の第3の実施例と比較すると、複屈折回折格子75aの
凹凸部への塵芥の付着を防止できるというさらなる効果
がある。
【0042】図8は本発明の第5の実施例を示す光学素
子の横断面図である。この第5の実施例の光学素子8d
が第4の実施例の光学素子8cと違う点は、フレネルゾ
ーンプレートの形状を多少変更した点である。すなわち
フレネルゾーンプレートの断面形状として鋸歯状をなす
部分を矩形断面とした点である。
【0043】しかしながら、このように変更しても、フ
レネルゾーンプレート81aの表面(図における下側)
は軸心方向から見ると楕円形状となっており、該楕円形
状が同心状に複数形成されている点は先の実施例と変わ
らない。このように構成しても第4の実施例と同様な効
果を得ることができるというのはいうまでもない。因
に、フレネルゾーンプレート81aと複屈折回折格子7
5とを接着する接着層86aは、フレネルゾーンプレー
ト81aの形状に倣って図示の如く変更される。
【0044】斯くの如く第1乃至第5の実施例において
説明してきたように、本発明の光学素子においては、回
折格子としてのフレネルゾーンプレートの配置される位
置は複屈折回折格子の入射面側に限定されず、透過面側
でも良く、またフレネルゾーンプレート表面の楕円形状
のブレーズ化も必須ではなく(但し、回折効率の向上は
図れる)、またその製造方法もフレネルゾーンプレート
と複屈折回折格子とをモールド等により一体成形する方
法に限定されず、接着層により一体的に張り合わせるよ
うにしても良い。
【0045】また、複屈折回折格子の表面に形成され
る、コリメート光を集束光束にする回折格子の形状は楕
円に限定されず、情報記録媒体の光軸方向の変位に応じ
て光検出器上のビーム形状を変化させられるものであれ
ば良い。例えば、一つの円を4分割円とし、その対角領
域を互いに同じ焦点距離とするものであっても良い。
【0046】さらに、本発明は上記各実施例に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形
可能であるというのはいうまでもない。
【0047】図9は本発明の第6の実施例を示す光学素
子を適用した光磁気ディスク用装置の概略構成図であ
り、従来技術で説明した図13に対応するものである。
この第6の実施例の光学装置が図13に示されるそれと
違う点は、ホログラム素子16及びコリメートレンズ2
の2素子に代えて光学素子8eを用いた点である。
【0048】ここで、光学素子8eの構造は基本的には
第2の実施例の光学素子8aのそれと同様であるが、以
下の点が異なっている。すなわち、第1の異なる点は、
6分割光検出器17に受光されるディスクからの戻り光
を非点光束とする必要がないので、フレネルゾーンプレ
ート80における格子の楕円形状は真円に変更されてい
る。
【0049】また、第2の異なる点は、光学素子8eで
戻り光を結像レンズ系の光軸外に回折分離させると共
に、該戻り光を6分割光検出器17で検出すべく分割さ
せなければならないので、該光学素子8eの複屈折回折
格子75bは、図10に示されるように、回折方向が異
なる4つのホログラム領域より構成されている。
【0050】すなわち、記録媒体上のトラック方向に垂
直な分割線44に対して対称に配置された2つの第1お
よび第2のホログラム領域36,37と、分割線44上
に光軸に対して対称に配置された2つの第3および第4
のホログラム領域38,39より構成されている。記録
信号は第1および第2のホログラム領域36,37から
の+1次回折光の差より検出され、フォーカスエラー信
号は第1および第2のホログラム領域36,37からの
+1次回折光より検出される。また、トラッキングエラ
ー信号は、第3および第4のホログラム領域38,39
からの+1次回折光の差により検出される。
【0051】このように、第6の実施例においては、ホ
ログラム素子16及びコリメートレンズ2の2素子の機
能をこの光学素子8eのみで発揮できるようになってい
るので、部品点数を減少できるようになっており、従っ
て素子間の調節の手間を省くことが可能となっていると
共に、薄型化、小型化、低価格化が可能となっている。
【0052】なお、光学素子8eを、図1、図5乃至図
8に示した各実施例の光学素子8,8b〜8dに代える
ことも勿論可能であるが、この場合においても、フレネ
ルゾーンプレートにおける格子の楕円形状を真円にし、
且つ複屈折回折格子の形状を図10に示した複屈折回折
格子75bの構成にする必要がある。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように第1発明における光学
素子及びこれを用いた光学装置によれば、凹凸形状の格
子が形成され特定の偏光を回折する複屈折回折格子の光
軸方向に関する一方側の面に、コリメート光を集束光束
にする回折格子を一体的に形成したので、この素子のみ
で、コリメート光を集束光束とすると共に特定の偏光を
回折することが可能となり、従来2素子で構成していた
光学系を1素子で構成することが可能となる。従って、
部品点数を減少でき、素子間の調節の手間を省くことが
可能となると共に、薄型化、小型化、低価格化が可能と
なる。また、第2発明における光学素子及びこれを用い
た光学装置によれば、上記第1の発明に加えて、回折格
子に、例えば光軸を中心とした楕円形状を備えるよう構
成したので、該回折格子はコリメート光を集束光束とす
ると共に特定の偏光を回折し、それと同時に通過する光
を非点光束とすることができ、この素子のみで記録信号
及びサーボエラー信号の検出を行うことが可能となる。
従って、上記発明と同様に部品点数を減少でき、素子間
の調節の手間を省くことが可能となると共に、薄型化、
小型化、低価格化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す光学素子の横断面
図である。
【図2】図1の光学素子を適用した光磁気ディスク装置
の概略構成図である。
【図3】図2中の光学素子及び6分割光検出器の拡大斜
視図である。
【図4】6分割光検出器上において変化するビーム形状
を表した6分割光検出器の拡大正面図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示す光学素子の横断面
図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す光学素子の横断面
図である。
【図7】本発明の第4の実施例を示す光学素子の横断面
図である。
【図8】本発明の第5の実施例を示す光学素子の横断面
図である。
【図9】本発明の第6の実施例を示す光学素子を適用し
た光磁気ディスク用装置の概略構成図である。
【図10】図9の光学素子のフレネルゾーンプレートを
取り外した状態における拡大正面図である。
【図11】従来技術を示す光磁気ディスク装置の概略構
成図である。
【図12】図11のウォラストンプリズムに代えてλ/
2板及び偏光ビームスプリッタを用いた場合の一例を表
した当該部分の拡大図である。
【図13】従来技術を示す他の光磁気ディスク用装置の
概略構成図である。
【符号の説明】
8,8a〜8e 光学素子 9,17 光検出器 20 ディスクからの戻り光 75,75a,75b 複屈折回折格子 80,81,81a 回折格子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸形状の格子が形成され特定の偏光を
    回折する複屈折回折格子の光軸方向に関する一方側の面
    に、コリメート光を集束光束にする回折格子を一体的に
    形成してなる光学素子。
  2. 【請求項2】 前記コリメート光を集束光束とする回折
    格子は、情報記録媒体の光軸方向の変位に応じて光検出
    器上でのビーム形状を変化させるための格子形状を有し
    ていることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 ディスクからの戻り光を、前記光学素子
    を介して、光検出器に入力するよう構成してなる光学装
    置。
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Cited By (4)

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