JPH0824844B2 - 高温で安定な燃焼触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法 - Google Patents

高温で安定な燃焼触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法

Info

Publication number
JPH0824844B2
JPH0824844B2 JP59162329A JP16232984A JPH0824844B2 JP H0824844 B2 JPH0824844 B2 JP H0824844B2 JP 59162329 A JP59162329 A JP 59162329A JP 16232984 A JP16232984 A JP 16232984A JP H0824844 B2 JPH0824844 B2 JP H0824844B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
rare earth
earth element
alumina
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP59162329A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6138627A (ja
Inventor
寿生 山下
加藤  明
守 水本
臣平 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP59162329A priority Critical patent/JPH0824844B2/ja
Publication of JPS6138627A publication Critical patent/JPS6138627A/ja
Priority to JP3211855A priority patent/JPH06182201A/ja
Publication of JPH0824844B2 publication Critical patent/JPH0824844B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Combustion Of Fluid Fuel (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は高温で安定な燃焼触媒及びその調製方法と該
触媒を用いる触媒反応プロセスに関する。本発明で使用
される触媒は広い温度範囲で用いられ、特に800℃以上
の温度において安定で高活性を維持することができる。
〔発明の背景〕
触媒を用いて高温下で反応を行わせるものに、有機溶
媒の酸化除去,悪臭処理,自動車排ガス浄化,高温水蒸
気改質,高温脱硝などがある。また最近、大容量のボイ
ラーやガスタービン,航空機用のガスタービンなどへ触
媒燃焼技術を応用する動きが起っている。
これらの方法では、反応温度がおよそ600℃以上であ
り、条件によっては1400〜1500℃にまで達する。従って
この様な高温域においても触媒活性の低下が少なく、且
つ熱的安定性の高い触媒が要求される。
従来、高温用触媒として使用されてきた触媒は、アル
ミナ,シリカ,シリカ−アルミナ等を担体としてこれに
貴金属、或いは卑金属成分を担持したもの、或いはジル
コニア,チタン酸アルミニウム,コージエライト,窒化
ケイ素などのセラミック材料を担体としてその表面に活
性アルミナなどをコーティングし、貴金属成分を担持さ
せたものなどが使用されてきた。
しかし、これらの触媒は通常800℃以上になると、担
体の結晶構造の変化(例えばアルミナの場合γ型からα
型への相転位)や結晶成長に伴う比表面積の減少が起こ
り、これに伴って活性成分の凝集による活性点の減少が
生じ、触媒活性が失われてしまう欠点があった。上記し
たセラミックス材料を用いた触媒は、セラミックス自体
の耐熱性は高いが、コーティング材の耐熱性が低いため
に触媒活性成分が有効に活用されないという欠点があ
る。
従来、アルミナと希土類からなる担体を用いた触媒に
関する特許としては次のものが知られている。
(1)米国特許3,993,572“希土類と白金族からなる触
媒成分” (2)米国特許3,966,391“高温安定触媒を用いた燃焼
方法” (3)米国特許3,956,188“高温安定触媒の組成と調製
方法” (4)米国特許3,899,444“排ガス処理用触媒” (5)米国特許3,867,312“排ガス処理用触媒” (6)米国特許3,714,071“高温で高強度をもつ低密度
アルミナ粒子” (7)米国特許4,056,489“高温安定触媒組成物及びそ
の調製法” (8)米国特許4,021,185“高温で安定な触媒の組成と
調製法” (9)米国特許4,220,559“高温安定触媒” (10)米国特許4,061,594“高温で安定なアルミナベー
スの担体” また他の先行技術として米国特許3,978,004, 3,956,1
86, 3,931,050, 3,898,183, 3,894,140, 3,883,445, 3,
880,775, 3,867,309, 3,819,536, 4,374,819, 4,369,13
0, 4,318,894, 4,233,180, 4,206,087, 4,177,163, 4,1
53,580, 4,170,573, 4,054,642などがある。
これらの中で米国特許3,966,391, 4,170,573, 4,061,
594は本発明と関連していると思われる。
米国特許3,966,391ではLa(NO33,CrO3,Sr(NO3
を含む溶液にアルミナ粉末を加えて含浸法でこれらの成
分を担持し、110℃で乾燥後、1200℃で2時間焼成して
いる。この触媒は炭化油の燃焼に用いられる。
米国特許4,170,573ではLa(NO3をアルミナ粉末に
含浸し、160℃,16時間乾燥後、1250℃で1時間焼成した
後、Ce(NO3溶液を含浸後160℃で16時間乾燥する。
その後PtCl4溶液を含浸し427〜649℃で焼成してPt−La
−Ce−Al2O3触媒を得ている。
米国特許4,061,594では600℃でオートクレーブ処理し
たアルミナを500℃で焼成し、La(NO3を含浸した
後、La2O3−Al2O3をつくり、これに白金族成分を含浸し
て1000〜1200℃で焼成している。
他方、ジャーナル オブ ソリッド ステート ケミ
ストリー(Journal of Solid State Chemistry)19,193
−204(1976)ではランタン・β−アルミナの結晶につ
いての研究を行っているが、該結晶の触媒に関する記述
はない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、耐熱性の高い燃焼触媒とその調製法
及びそれを用いた触媒反応プロセスを提供することにあ
る。
〔発明の概要〕
γ−或いはη−などのアルミナは高比表面積を有し、
担体やコーティング剤として現在広く用いられている
が、800℃以上特に900℃以上においてはα−アルミナへ
の相転移及び結晶粒子の成長により焼結体となり比表面
積が著しく低下し、これに伴って触媒活性成分である貴
金属,卑金属などの粒子が凝集し、触媒活性が低下す
る。本発明者らは、この様なアルミナの熱的不安定性を
考量するため及び触媒活性成分の凝集を防ぐため鋭意研
究を行ってきた。その結果ランタンβ−アルミナ(La2O
3・11〜14Al2O3),プラセオジムβ−アルミナ(Pr2O3
・11〜14Al2O3),ネオジムβ−アルミナ(Nd2O3・11〜
14Al2O3),(以後該担体をL−β−アルミナと記述す
る)担体に触媒活性成分である貴金属,卑金属などを担
持した触媒が非常に有効であることを見出した。
本発明は、アルミニウムとランタン,ネオジム,プラ
セオジムから選ばれた希土類元素の少なくとも1種(但
しランタン単独を除く)との複合酸化物よりなり、該複
合酸化物が少なくとも10m2/gの比表面積を有し且つ実質
的に希土類元素β−アルミナよりなる担体に、触媒活性
成分としてパラジウムと白金及びロジウムから選ばれた
1つ以上を担持した燃焼触媒にある。
前記複合酸化物は、希土類元素β−アルミナと1400℃
で2時間加熱したときに希土類元素β−アルミナに変わ
り得る前駆体との混合物からなるものでもよい。
前記複合酸化物は、ランタン,ネオジム,プラセオジ
ムから選ばれた希土類元素の少なくとも1種(但しラン
タン単独を除く)を酸化物として1〜20モル%有するこ
とが望ましい。
また、前記複合酸化物は20〜100m2/gの比表面積を有
することが望ましい。
前記複合酸化物は、優れた耐熱性を有し、高比表面積
をもつ。X線回折及び電子顕微鏡観察から、この複合酸
化物はアルミナの相転移が抑制され結晶成長を起こしに
くいものであることが分かった。また、窒素吸着量から
求めた該複合酸化物の比表面積は、高温にしてもその減
少が少ないことが分かった。更に前記複合酸化物に活性
成分としてパラジウム或いは白金を担持し、これらの活
性成分の分散状態(結晶粒子径)を電子顕微鏡及びCOの
化学吸着量から調べた結果、1200℃で焼成した場合で
も、粒子径は小さく高分散されていることがわかった。
前記複合酸化物すなわちアルミニウムとランタン,ネ
オジム,プラセオジムから選ばれた希土類元素の少なく
とも1種(但しランタン単独を除く)とからなる複合酸
化物は、種々の形状、例えば球状,円柱状,円筒状,リ
ング状,ハニカム状などの粉末にして用いることができ
る。また、前記複合酸化物の粉体を種々の形状を有する
金属板,金網,海綿状金属,或いは無機質の耐熱性基
材、例えばムライト,コージェライト,α−アルミナ,
ジルコニア,アルミニウムチタネート,シリコンカーバ
イド,シリコンナイトライドなどからなる支持体にコー
ティングして使用することができる。また、耐熱性のあ
る例えばムライト,コージェライト,α−アルミナ,ジ
ルコニア,チタニア,マグネシア,チタン酸アルミニウ
ムなどの酸化物の粉末あるいはシリコンカーバイド,シ
リコナイトライドなどの非酸化物系の耐熱性材料の粉末
と前記複合酸化物の粉末とを混合して使用することもで
きる。これらの場合、前記複合酸化物の量は全担体の少
なくとも50%以上であることが望ましい。
アルミニウムとランタン,ネオジム,プラセオジムか
ら選ばれた希土類元素の少なくとも1種(但しランタン
単独を除く)からなる複合酸化物は、Cr,Sr,Ceを混入し
ないことが望ましく、混入した場合でも1重量%以下に
すべきである。これらの元素が混入すると、1200℃で焼
成した場合に結晶成長を促進し、担体の比表面積が著し
く減少してしまう。
アルミニウムとランタン,ネオジム,プラセオジムか
ら選ばれた希土類元素の少なくとも1種(但しランタン
単独を除く)からなる複合酸化物は、少なくとも10m2/g
の比表面積をもち、無定形あるいはこれに近い結晶状態
にあるL−β−アルミナ或いはこれと1400℃で2時間加
熱した時にL−β−アルミナに変わり得る前駆体との混
合物からなる。該複合酸化物におけるアルミナの化学形
態は、α−,γ−,θ−,η−,κ−,χ−,ρ−,δ
−以外であり、比表面積は望ましくは20〜100m2/gを有
する。
前記複合酸化物は、ランタン,ネオジム,プラセオジ
ムから選ばれた希土類元素の少なくとも1種(但しラン
タン単独を除く)を酸化物として1〜20モル%を有する
ことが望ましい。
本発明の燃焼触媒を調製する望ましい方法は、アルミ
ニウム塩とランタン,ネオジム,プラセオジムから選ば
れた希土類元素の少なくとも1種(但しランタン単独を
除く)の塩との混合溶液にアルカリを添加して該混合物
の共沈物を沈殿させる工程、該共沈物を分離する工程、
分離した該共沈物を種々の形状に成型する工程、アルミ
ニウムと前記希土類元素の複合酸化物からなり該複合酸
化物が少なくとも10m2/g以上の比表面積をもち且つ実質
的に希土類元素β−アルミナとなるように前記成型体を
1000℃以上の温度で焼成する工程からなる。
焼成温度が800℃以下であると、希土類元素β−アル
ミナあるいは希土類元素β−アルミナの前駆体の生成が
認められない。焼成温度が高くなると、複合酸化物中の
L−β−アルミナの割合が多くなる。
本発明において、アルミニアムの出発原料としては硝
酸塩,硫酸塩,塩化物,アルコキシドなどの有機塩,水
酸化物,酸化物などが用いられる。ランタン,ネオジウ
ム,プラセオジウムの出発原料としては、硝酸塩,塩化
物,臭酸塩などの水溶性塩,水酸化物,酸化物などが用
いられる。またランタン,ネオジウム,プラセオジウム
を含みセリウムを含まない混合希土でも良い。
触媒活性成分であるパラジウム,ロジウム及び白金の
少なくとも1つは、金属の形で担体に担持される。この
場合、活性成分は通常の方法例えば共沈法,含浸法,混
練法などによって担体に担持される。活性成分の出発原
料としては無機塩と錯塩などを含む。
本発明の触媒は、水素,一酸化炭素,炭化水素,アル
コールなどの燃料の燃焼反応,悪臭除去,自動車排ガス
処理などに用いられる。前記燃焼反応に用いられる燃料
としては、メタン,エタン,プロパン,ブタン,ケロシ
ン,ディーゼルオイル,軽油,液化天然ガス,石油ガス
などがある。反応温度は、ガスの種類によっても異なる
が、通常は室温から1500℃の広い範囲を適用することが
できる。燃焼反応を行うときは、前記ガスを酸素を含む
ガスの存在下で触媒に接触させる。燃料がメタンの場
合、反応温度は400〜1500℃が特に望ましく、活性成分
としてはパラジウムが良い。
本発明の触媒を自動車排ガスなどのように内燃機関の
排ガス浄化に使用する時には、触媒活性成分として、白
金とロジウムを含み、排ガスと酸素を触媒の存在下で15
0〜1500℃の温度で接触させる。これにより、一酸化炭
素,炭化水素は酸化され、窒素酸化物は無害な窒素と水
に転換される。
本発明の触媒を悪臭成分の除去に使用する場合には、
活性成分として白金を担持し、悪臭成分である有機化合
物と酸素を含むガスを100〜1500℃の温度で接触させて
有機化合物を除去することが望ましい。
〔発明の実施例〕 実施例1 硝酸アルミニウム500gと硝酸ネオジム30.7gを蒸留水
1に溶解する(Nd/Al=5/95)。この溶液を攪拌しな
がら3Nアンモニア水を滴下し、pH7.5まで中和する。得
られたアルミニウムとネオジムの共沈物を充分水洗し、
乾燥した後、粉砕して1000℃で5時間焼成した。得られ
た粉末をプレス成型機で直径3mm,長さ3mmの円柱状にし
担体とした。担体の結晶構造は、X線回折(Cu−Kα,
出力40kV,100mA)によりネオジム−β−アルミナとその
前駆体であることを確認した。また、比表面積は、N2
ス吸着によるB.E.T.法で測定した結果、96.3m2/gであっ
た。
一方、前述の方法において、硝酸ネオジムを添加しな
い以外は同様に調製し、アルミナのみから成る比較例担
体を得た。
上記した2種類の担体に硝酸パラジウム溶液をPdとし
て1重量%含浸した後、120℃で5時間乾燥し、その後1
200℃で3時間焼成し、実施例1,比較例1の触媒を得
た。この触媒のメタン酸化活性について調べた。試験は
内径18mmの石英管を用いて下記組成のガスを空間速度2
5,000h-1で流し、100時間の連続試験により行った。
ガス組成:メタン 3% 空気 残 本実験では反応ガスを500℃に予熱した。メタンの反
応率が90%以上に達すると、触媒層の温度は約1200℃に
達するので、触媒の高温での耐久性を評価できる。第1
表にその結果を示す。
実施例1で得られた触媒は高温耐久性に優れているこ
とがわかる。
実施例2 硝酸アルミニウム3750gと硝酸ネオジム230gを蒸留水1
0に溶解する(Nd/Al=5/95)。以下実施例1と同様に
して得られた800℃焼成粉体1Kgに蒸留水2.5を加え振
動ミルで粉体の平均粒子径が約1μmになるまで粉砕
し、スラリー状の浸漬液を調製する。この浸漬液に市販
のコージライト基材から成るハニカム構造体(直径90m
m,長さ75mm)を浸漬した後、浸漬液から取り出し、圧縮
空気を吹付けて過剰に付着した液を除き、120℃で乾燥
後500℃で1時間熱処理した。この操作を繰返し、最終
的に1000℃で2時間焼成した。担体の結晶構造をX線回
折で確認したところネオジム−β−アルミナとその前駆
体であった。比表面積は、N2ガス吸着によるB.E.T.法で
測定したところ73.0m2/gであった。次いで得られたハニ
カム構造体を塩化白金酸と塩化ロジウムを混合した水溶
液に浸漬し、120℃で乾燥後、600℃水素気流中で還元し
た。触媒は1.5重量%の白金と0.4重量%のロジウムを有
していた。
この触媒を、自動車の排ガス酸化用として用いた。普
通自動車用エンジン(1800ccクラス)に触媒コンバータ
として使用し、1万Km走行試験を行った結果、10モード
でCO1.2g/Km、HC0.23g/Kmであった。この結果から本発
明になる耐熱性担体を用いた触媒では内燃機関の排気ガ
ス処理にも使用でき、高温反応に安定した性能を維持す
ることがわかる。
実施例3 (イ)硝酸アルミニウム500gと硝酸ネオジム30.7gを蒸
留水5に溶解した。この溶液を攪拌しながら3Nアンモ
ニア水を滴下しpH8まで中和した。得られたアルミニウ
ムとネオジムの共沈物をデカンテーションにより蒸留水
を用いて充分洗浄した後、ろ過し、150℃で1昼夜乾燥
した。60メッシュ以下に粉砕し、500℃で2時間焼結し
た後、グラファイトを0.5重量%加え、プレス成型機を
用いて直径3mm,厚さ3mmの円柱状に成型した。この担体
(A)の組成はNd2O35モル%,Al2O395モル%である。
一方、硝酸アルミニウムと硝酸ネオジムの割合を変え
た以外は同様にして調製し、担体(B),(C),
(D)を得た。得られた担体はそれぞれ次の組成を有す
る。(B):Nd2O32モル%,Al2O398モル%,(C):Nd2O
310モル%,Al2O390モル%,(D):Nd2O320モル%,Al2O
380モル%。
これらの担体を1200℃で2時間焼成し、比表面積をN2
ガス吸着によるB.E.T.法で測定した。また、担体の結晶
構造を粉末X線回折法で調べた。結果を第2表に示す。
(ロ)硝酸アルミニウム500gと硝酸プレセオジム30.5g
を原料とし、前記(イ)と同様の方法で調製し、Pr2O35
モル%,Al2O395モル%から成る担体(E)を得た。また
硝酸アルミニウムと硝酸プラセオジムの割合を変え、担
体(F),(G),(H)を得た。得られた担体はそれ
ぞれ次の組成を有する。(F):Pr2O32モル%,Al2O398
モル%,(G):Pr2O310モル%,Al2O390モル%,
(H):Pr2O320モル%,Al2O380モル%。これらの担体と
比表面積及び生成物の形態を調べた結果を第3表に示
す。
(ハ)硝酸アルミニウム500gと硝酸ネオジム18.6gと硝
酸プラセオジム18.5gを原料とし前記(イ)と同様の方
法で、Nd2O33モル%,Pr2O33モル%,Al2O394モル%の割
合で含む担体(I)を調製した。この担体の比表面積は
23.0m2/gであった。また結晶構造を調べたところ、主に
ネオジム−β−アルミナとプラセオジム−β−アルミナ
から成ることが確認された。この結果からもわかるよう
にこれらのβアルミナを含有する担体は高温においても
高比表面積を有している。
(ニ)アルミナゾル(アルミナ含有率9.8%)500gと炭
酸ネオジム12.3gをライカイ機にて2時間混練した後、1
50℃で1昼夜乾燥した。60メッシュ以下に粉砕し、500
℃で2時間焼成した後、グラファイトを0.5重量%加
え、プレス成型機を用いて直径3mm,厚さ3mmの円柱状に
成型した。この担体の組成はNd2O34モル%,Al2O396モル
%である。この担体を1000℃または1200℃で2時間焼成
し、比表面積を測定したところ、それぞれ96.5m2/g,21.
6m2/gであった。この結晶構造はいずれの焼成条件とも
ネオジム−β−アルミナとその前駆体からなるものであ
った。
このようにして調製した担体(A)〜(I)に実施例
1と同様にしてパラジウム1重量%を担持したのち、メ
タンの燃焼試験(100時間)を行った。第4表にその結
果を示す。
以上のように本発明の触媒は比較例1の触媒に比べて
触媒活性が優れている。
実施例4 実施例1に示した本発明に係るネオジム−β−アルミ
ナからなる担体に塩化白金酸溶液を含浸し、乾燥後900
℃で2時間焼成する。本触媒のPt含有量は1重量%であ
る。この触媒5ccを反応管に充填し、悪臭成分の代表と
してメチルエチルケトン,トルエン,ホルマリンの三成
分を夫々100ppm含むガスを空気とともに触媒層に導入す
る。反応温度500℃において、触媒層出口の前記有機物
を測定したところ、メチルエチルケトン0.4ppm,トルエ
ン0.3ppm,ホルマリン0.8ppmであり、本触媒は悪臭成分
を除去するのに非常に有効であることがわかった。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明したように本発明の燃焼触媒は広い
温度範囲で安定であり且つ高温での比表面積がきわめて
大きい。このため各種の化学反応に使用でき、高い触媒
活性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 32/00 F23C 11/00 306 B01D 53/36 104 Z (72)発明者 松田 臣平 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭50−99988(JP,A) 特開 昭50−116504(JP,A) 特開 昭50−90590(JP,A) 特開 昭57−87839(JP,A) 特開 昭59−169536(JP,A) 特開 昭59−13544(JP,A) 特開 昭58−122044(JP,A) 特開 昭59−122044(JP,A) 特開 昭60−222145(JP,A) 特開 昭60−22929(JP,A) 特開 昭61−35851(JP,A) 特開 昭59−52529(JP,A) 特開 昭59−142847(JP,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】担体と該担体上に担持されたパラジウム,
    白金及びロジウムから選ばれた1つ以上の触媒活性成分
    とからなり、該担体の少なくとも一部分はランタン,ネ
    オジム,プラセオジムから選ばれた希土類元素の少なく
    とも1種(但しランタン単独を除く)とアルミニウムの
    複合酸化物であり、該複合酸化物が少なくとも10m2/gの
    比表面積を有し、かつ該複合酸化物が実質的に希土類元
    素β−アルミナよりなることを特徴とする高温で安定な
    燃焼触媒。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記複合
    酸化物はランタン,ネオジム,プラセオジムから選ばれ
    た希土類元素の少なくとも1種(但しランタン単独を除
    く)を酸化物として1〜20モル%有し、残部はアルミナ
    であることを特徴とする高温で安定な燃焼触媒。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記複合
    酸化物は20〜100m2/gの比表面積を有することを特徴と
    する高温で安定な燃焼触媒。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項において、前記担体
    がハニカム構造を有することを特徴とする高温で安定な
    燃焼触媒。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項において、前記担体
    が前記触媒活性成分を担持する部分と該担体の支持体を
    備えることを特徴とする高温で安定な燃焼触媒。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第1項において、前記担体
    の表面が前記触媒活性成分を担持した複合酸化物でコー
    ティングされていることを特徴とする高温で安定な燃焼
    触媒。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1項において、前記複合
    酸化物が前記希土類元素β−アルミナと1400℃で2時間
    加熱したときに該希土類元素β−アルミナに変わり得る
    前駆体との混合物からなることを特徴とする高温で安定
    な燃焼触媒。
  8. 【請求項8】アルミニウム塩とランタン,ネオジム,プ
    ラセオジムから選ばれた希土類元素の少なくとも1種
    (但しランタン単独を除く)の塩との混合溶液にアルカ
    リを添加して該混合物の共沈物を沈殿させる工程、該共
    沈物を分離する工程、分離した該共沈物を種々の形状に
    成型する工程、アルミニウムと前記希土類元素の複合酸
    化物からなり該複合酸化物が少なくとも10m2/g以上の比
    表面積をもち且つ実質的に希土類元素β−アルミナとな
    るように前記成型体を1000℃以上の温度で焼成する工程
    とからなることを特徴とする高温で安定な燃焼触媒の調
    製法。
  9. 【請求項9】担体と該担体上に担持されたパラジウムと
    からなり、該担体の少なくとも一部分はランタン,ネオ
    ジム,プラセオジムから選ばれた希土類元素の少なくと
    も1種(但しランタン単独を除く)とアルミニウムの複
    合酸化物であり、該複合酸化物が少なくとも10m2/gの比
    表面積を有し、かつ該複合酸化物が実質的に希土類元素
    β−アルミナよりなる触媒に、メタンと酸化剤を1500℃
    以下の温度で接触させて触媒燃焼を行うことを特徴とす
    る燃焼触媒の使用方法。
  10. 【請求項10】担体と該担体上に担持された白金とロジ
    ウムとからなり、該担体の少なくとも一部分はランタ
    ン,ネオジム,プラセオジムから選ばれた希土類元素の
    少なくとも1種(但しランタン単独を除く)とアルミニ
    ウムの複合酸化物であり、該複合酸化物が少なくとも10
    m2/gの比表面積を有し、かつ該複合酸化物が実質的に希
    土類元素β−アルミナよりなる触媒を内燃機関の触媒コ
    ンバータとして使用し、排ガスを酸化することを特徴と
    する燃焼触媒の使用方法。
  11. 【請求項11】担体と該担体上に担持された白金とから
    なり、該担体の少なくとも一部分はランタン,ネオジ
    ム,プラセオジムから選ばれた希土類元素の少なくとも
    1種(但しランタン単独を除く)とアルミニウムの複合
    酸化物であり、該複合酸化物が少なくとも10m2/gの比表
    面積を有し、かつ該複合酸化物が実質的に希土類元素β
    −アルミナよりなる触媒に、悪臭成分である有機化合物
    と酸素を含むガスを100〜1500℃の温度で接触させて前
    記有機化合物を除去することを特徴とする燃焼触媒の使
    用方法。
JP59162329A 1984-07-31 1984-07-31 高温で安定な燃焼触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法 Expired - Fee Related JPH0824844B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59162329A JPH0824844B2 (ja) 1984-07-31 1984-07-31 高温で安定な燃焼触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法
JP3211855A JPH06182201A (ja) 1984-07-31 1991-08-23 高温で安定な触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59162329A JPH0824844B2 (ja) 1984-07-31 1984-07-31 高温で安定な燃焼触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3211855A Division JPH06182201A (ja) 1984-07-31 1991-08-23 高温で安定な触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6138627A JPS6138627A (ja) 1986-02-24
JPH0824844B2 true JPH0824844B2 (ja) 1996-03-13

Family

ID=15752468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59162329A Expired - Fee Related JPH0824844B2 (ja) 1984-07-31 1984-07-31 高温で安定な燃焼触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0824844B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5326253A (en) * 1990-11-26 1994-07-05 Catalytica, Inc. Partial combustion process and a catalyst structure for use in the process
US5425632A (en) * 1990-11-26 1995-06-20 Catalytica, Inc. Process for burning combustible mixtures
US5259754A (en) * 1990-11-26 1993-11-09 Catalytica, Inc. Partial combustion catalyst of palladium on a zirconia support and a process for using it
US5248251A (en) * 1990-11-26 1993-09-28 Catalytica, Inc. Graded palladium-containing partial combustion catalyst and a process for using it
US5258349A (en) * 1990-11-26 1993-11-02 Catalytica, Inc. Graded palladium-containing partial combustion catalyst
US5281128A (en) * 1990-11-26 1994-01-25 Catalytica, Inc. Multistage process for combusting fuel mixtures
US5250489A (en) * 1990-11-26 1993-10-05 Catalytica, Inc. Catalyst structure having integral heat exchange
JP3988202B2 (ja) * 1997-04-11 2007-10-10 日産自動車株式会社 排気ガス浄化用触媒
JP4486330B2 (ja) * 2003-07-14 2010-06-23 財団法人石油産業活性化センター ガソリン留分の水素化脱硫触媒および水素化脱硫方法
US7776784B2 (en) 2003-07-14 2010-08-17 Nippon Oil Corporation Hydrodesulfurization catalyst and hydrodesulfurization process for gasoline fractions
JP5032101B2 (ja) * 2006-11-29 2012-09-26 新日本製鐵株式会社 炭素質原料の熱分解タールを改質してガス化するタールガス化用触媒、タールガス化方法、タールガス化ガスの利用方法、及びタールガス化用触媒の再生方法
WO2018021192A1 (ja) 2016-07-29 2018-02-01 住友化学株式会社 アルミナおよびそれを用いた自動車触媒の製造方法
JP2017001037A (ja) * 2016-09-29 2017-01-05 住友化学株式会社 アンモニア製造用触媒組成物、アンモニア製造用触媒組成物の製造方法及びアンモニア製造方法
CN113101911A (zh) * 2021-04-15 2021-07-13 山东公泉化工股份有限公司 一种大孔氧化铝载体及其制备方法和应用
CN115779900A (zh) * 2022-10-25 2023-03-14 中船动力(集团)有限公司 用于船舶天然气发动机机尾气ch4净化的氧化催化剂及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6138627A (ja) 1986-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4906176A (en) High temperature stable catalyst, process for preparing same, and process for conducting chemical reaction using same
KR100199909B1 (ko) 고내열성 촉매 담체와 이의 제조방법 및 고내열성 촉매와 이의 제조방법
KR950003111B1 (ko) 내연 기관의 배기 가스 처리용 촉매 지지체 및 촉매, 그리고 이들의 제조방법
EP0337809B1 (en) Catalyst for purifying exhaust gas and method for production thereof
JP4911893B2 (ja) 層状触媒複合体
JP2002535135A (ja) 酸素貯蔵成分を含有する触媒組成物
JPS61238341A (ja) 内燃機関用高温触媒組成物
JPH0824844B2 (ja) 高温で安定な燃焼触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法
JP2891609B2 (ja) ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒
JPH06182201A (ja) 高温で安定な触媒及びその調製法ならびにその触媒を用いて化学反応を実施する方法
JP2929123B2 (ja) CeとU、および金属を含む内燃機関排出汚染物質の転換用多機能触媒および調製法
JPS5941775B2 (ja) 白金族金属触媒組成物
JPS60222145A (ja) 耐熱性触媒の使用方法
JPH0824843B2 (ja) 耐熱性触媒およびその使用方法
US5171728A (en) Catalyst for oxidizing carbon-containing compounds and method for the production of the same
JPH0435220B2 (ja)
JP2533703B2 (ja) 炭化水素の高温水蒸気改質反応用触媒およびその使用方法
JP2758616B2 (ja) 接触燃焼用耐熱性触媒およびその担体
JPH0582258B2 (ja)
JP3145383B2 (ja) 高温用燃焼触媒およびその製造法
JPH0435219B2 (ja)
JP3343961B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2570647B2 (ja) 窒素酸化物還元用触媒および窒素酸化物還元方法
JP3337081B2 (ja) デイーゼルエンジン排ガス浄化用触媒
JPH1085604A (ja) 排気ガス浄化用触媒

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees