JPH08246388A - 製紙用添加剤用水溶性重合体の製造方法 - Google Patents

製紙用添加剤用水溶性重合体の製造方法

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JPH08246388A
JPH08246388A JP32946195A JP32946195A JPH08246388A JP H08246388 A JPH08246388 A JP H08246388A JP 32946195 A JP32946195 A JP 32946195A JP 32946195 A JP32946195 A JP 32946195A JP H08246388 A JPH08246388 A JP H08246388A
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智 滝沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙力増強効果が優れ、かつ特に濾水性向上効
果、填料およびサイズ剤の歩留り効果が優れ、しかも安
価な製紙用添加剤を提供する。 【構成】 澱粉類等の水溶性高分子化合物(A)に、水
溶性カチオンモノマー等の(B)、α,β−不飽和ジカ
ルボン酸等の(C)、(メタ)アクリルアミドをグラフ
ト共重合させる製紙用添加剤用水溶性重合体の製造方
法。 【効果】 経時劣化がなく、中性〜アルカリ性でカチオ
ン性が低下せず、紙力増強効果を発揮でき、製造コスト
をかからない水溶性重合体を提供でき、さらにこれを用
いると上記目的を達成することができる製紙用添加剤を
提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製紙用添加剤に関す
るものであり、紙力を増強させる点で優れており、さら
には填料およびサイズ剤を併用する抄造系では填料の歩
留りおよびサイズ剤の歩留りを高めるものである。
【0002】
【従来の技術】近年まで製紙工程において硫酸バンドを
用いた酸性抄紙が主流を占めていたが、酸性抄紙によっ
て得られる紙の劣化、抄紙機等の腐蝕さらには製紙プロ
セスのクローズド化による排水処理等の深刻な問題によ
り、これにかわって中性ないしアルカリ性pH域におけ
る抄造が注目されてきている。このような抄紙pHの移
行に伴い、酸性抄紙では使えなかった安価な炭酸カルシ
ウム等のアルカリ性填料の使用も可能になっている。そ
こで中性ないしアルカリ性pH域の抄造に用いることの
できる優れた紙力剤、填料ならびにサイズ剤の歩留り剤
が要求されている。従来より、紙力効果の優れるものと
して、アクリルアミド系ポリマーが知られている。この
アクリルアミド系ポリマーにイオン性をもたせる方法に
は、Hofmann転移反応によるもの、Mannic
h反応によるもの、カチオン性モノマーとアニオン性モ
ノマーとの共重合によるものがあげられる。これらの中
でポリアクリルアミドのHofmann転移反応物は、
その性能が優れているため種々研究されてはいるもの
の、未だその安定性は改良されておらず、経時的な性能
劣化をまぬがれる事はできない。またMannich反
応物では中性ないしアルカリ性抄紙条件下ではそのカチ
オン性が低下し、十分な効果を発揮する事ができない。
また共重合物は紙力増強効果に優れているものの、濾水
性およびサイズの歩留り効果が劣っている。この欠点を
改良するために共重合物のイオン性を上げようとすると
コストが高くなるという弱点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は特開昭6
0−94697において、水溶性カチオンモノマーおよ
び/ またはそれらの塩類、α、β−不飽和ジカルボン酸
および/ またはそれらの塩類、アクリルアミドおよび/
またはメタアクリルアミドを必須の構成モノマー成分し
て得られる水溶性共重合体を含んで成る紙力増強剤を発
明している。また特願昭60−183128において中
性ないしアルカリ性pH領域における紙の抄造に際して
有用な製紙用添加剤として、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミドまたはその4級化物、イタコン
酸またはその塩およびアクリルアミドを必須の構成モノ
マー成分として得られる水溶性共重合体を発明してい
る。しかしながら上記発明においても前記共重合物の欠
点をすべて解消したとは言い難い。これらの合成系の紙
力増強剤に対して澱粉系の紙力増強剤も普及しており、
例えば印刷用紙の表面強度向上を目的として内添使用あ
るいはサイズプレスで塗工使用されており、また板紙に
おいても強度向上を目的として内添使用されている。澱
粉系紙力増強剤の特色は、合成系に比較して価格が安い
ことにある。紙力増強を目的として使用される内添用の
澱粉は、一般に化学処理されてカチオン性を有し、それ
自身の歩留り率を高めている。しかしながら化学処理さ
れたカチオン化澱粉はポリアクリルアミド系の紙力増強
剤に比較するとその効果は十分なものとは言えない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は紙力増強効
果が優れ、かつ特に濾水性、填料およびサイズ剤の歩留
り効果の優れた製紙用添加剤について鋭意検討した結
果、水溶性高分子物質(A)、水溶性カチオンモノマー
および/ またはそれらの塩類(B)、α、β−不飽和ジ
カルボン酸および/ またはそれらの塩類(C)およびア
クリルアミドおよび/ またはメタアクリルアミド(D)
を必須成分とする水溶性重合体が特に優れた性能を有
し、また安価な水溶性高分子物質を用いた場合、共重合
体物よりも安価となり工業的に有用性が極めて高められ
ることを見い出し本発明に至った。
【0005】ここにおいて水溶性高分子物質(A)の代
表的なものとしては澱粉類、ポリビニルアルコール類
(以下PVA類と略記する。)、セルロース類、ガム類
等が挙げられる。澱粉類は特に限定は無く、例えば馬鈴
薯澱粉、とうもろこし澱粉等の生澱粉およびデキストリ
ン、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉、アルキルエーテル化
澱粉、カチオン化澱粉、リン酸澱粉、尿素リン酸澱粉等
が挙げられる。PVA類は水溶性であれば全て使用可能
であり、そのイオン性の種類は問わない。セルロース類
の代表的なものとしては、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロー
ス等が挙げられる。ガム類としては、グアーガム、ロー
カストビーンガムおよびそれらの誘導体(リン酸化、ヒ
ドロキシエチル化、カルボキシメチル化等の変性処理を
したもの)が挙げられる。
【0006】また成分(B)としての水溶性カチオンモ
ノマーの代表的なものとしては、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドおよびジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド等の第3級アミノ基を有するビニルモノマーお
よびこれらモノマーの硫酸もしくは酢酸等の無機ないし
有機酸の塩類、あるいは該第3級アミノ基含有ビニルモ
ノマーとメチルクロライド、ジメチル硫酸もしくはエピ
クロルヒドリン等の4級化剤との反応によって得られる
第4級アンモニウム塩を含有するビニルモノマー、該第
3級アミノ基含有ビニルモノマーと3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等
の4級化剤との反応によって得られるビス第4アンモニ
ウム(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらモ
ノマーのなかではアミド型カチオンモノマーがエステル
型カチオンモノマーより優れているが、これはアミド型
カチオンモノマーが加水分解を受けにくく、かつ中性な
いしアルカリ性pH領域においてもカチオン性を保持し
ているためと考えられる。また成分(C)のα、β−不
飽和ジカルボン酸およびそれらの塩類の代表的なものと
しては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸およびそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびア
ンモニウム塩が挙げられる。とりわけイタコン酸および
その塩類が最も優れた効果を有している。成分(D)の
モノマーとしてはアクリルアミドおよびメタアクリルア
ミドが挙げられ、経済性の見地からはアクリルアミドが
望ましいが、両者を併用しても良い。
【0007】本発明は水溶性高分子物質(A)の量が5
〜50重量%、成分(B),(C)および(D)の各モ
ノマーの総和が50〜95重量%である範囲で実施され
る。水溶性高分子物質(A)の量が5重量%より少ない
場合、濾水性およびサイズの歩留り効果が低下する。ま
た水溶性高分子物質(A)が50重量%以上の場合、紙
力増強効果が低下しさらには澱粉類のように老化するポ
リマーの場合には、水溶性重合体の粘度安定性が低下す
る。成分(B),(C)および(D)の各モノマーから
なるコモノマー中の各々のモノマーの割合は、それぞれ
0.1〜20モル%、0.1〜15モル%および99.
8〜65モル%である。これら三成分のうち成分(B)
モノマーの比率が高い程、填料およびサイズ剤の歩留り
効果が高いという傾向を示し、逆に紙力増強効果は劣る
傾向にある。これはカチオンサイトとなる成分(B)モ
ノマーの比率が高い程、填料およびサイズ剤を吸着なら
びに凝集させやすく、その結果として各々高い歩留り効
果を示すが、その反面セロルースの水酸基との水素結合
により、紙力増強効果を示すと考えられるアミド基の割
合が減少する事になるため紙力が低下するものと考えら
れる。製紙用添加剤は紙力増強効果、濾水性、填料およ
びサイズ剤の歩留り効果が求められており、これらの各
性能の均衡をはかる事が重要である。これら各性能が共
に優れた効果を示す組成は成分(B)モノマーが0.1
〜20モル%、成分(C)モノマーが0.1〜15モル
%、成分(D)モノマーが99.8〜68モル%なる範
囲である。
【0008】またこれら三成分以外に、(i) アクリル
酸、メタクリル酸等のα、β−不飽和モノカルボン酸お
よびそれらの塩類、(ii) 重合体の水溶性を害しない程
度の量のスチレン、アクリルニトリル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸メチル等の疎水性モノマー、(iii)ビ
ニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸基
含有モノマーおよびそれらの塩類、等のモノマーを用い
ることは本発明を妨げるものではない。本発明の水溶性
重合体のブルックフィールド粘度(以下粘度と略記す
る。)は、濃度が10重量%の場合300〜100,0
00cps(25℃,ブルックフィールド型粘度計使用
・・以下B型粘度計と略記する。)、特に好ましくは8
00〜20,000cpsである。極度に低分子量(低
粘度)の場合は歩留り効果が劣り、また極度に高分子量
(高粘度)の場合は歩留り効果は優れているが、過度の
凝集を起こすため紙力に悪影響を及ぼす。
【0009】水溶性高分子物質(A),成分(B),
(C)および(D)モノマーを必須とする重合は通常の
方法で実施される。すなわち、 (i) 重合開始剤として
第二セリウム塩あるいは過酸化水素系、過硫酸アンモニ
ウム系のレドックス系開始剤あるいは過酸化ベンゾイ
ル、過硫酸アンモニウム等のラジカル重合開始剤を用い
る方法、 (ii) 放射線、電子線、紫外線等を照射する方
法等が挙げられる。これら重合方法により得られる重合
体は、いわゆるグラフト重合体と考えられる。即ち、水
溶性高分子物質(A)に成分(B),(C)および
(D)モノマーから成る重合体がグラフトすると考えら
れる。本発明の水溶性重合体が水溶性高分子物質(A)
単独、また成分(B),(C)および(D)モノマーか
ら成るコポリマー単独、さらには水溶性高分子物質
(A)と成分(B),(C)および(D)モノマーから
成るコポリマーのブレンドよりも紙力増強効果、填料お
よびサイズ剤の歩留り向上効果において優れているとい
うことの理由は明らかではないが、水溶性高分子物質
(A)とコポリマーとの相乗効果がグラフトにより発現
したと考えられる。
【0010】
【実施例】次に本発明を実施例、応用例により具体的に
説明する。%とあるのは、特に断りのない限りすべて重
量%でるあものとする。また、薬品の略号は、以下の通
りである。 AAm・・アクリルアミド DM・・・ジメチルアミノエチルメタクリレート DPA・・ジメチルアミノプロピルアクリルアミド BQ・・・2−Hydroxy−N,N,N,N’,
N’−pentam-e thyl−N’−〔3−〔1−
oxo−2−propenyl)amino〕prop
yl〕−1,3−propanedi-aminium
dichloride MA・・・マレイン酸 IA・・・イタコン酸 FA・・・フマール酸 AA・・・アクリル酸 APS・・過硫酸アンモニウム SH・・・次亜リン酸ナトリウム また、応用例における各々の測定は、下記の方法に準じ
て行なった。 比破裂強さ・・JIS P−8112 比圧縮強さ・・JIS P−8126 DDT・・・・Tappi Journal 第56
巻、第10号(1973年)の第46頁に記載されてい
る「DynamicDrainage Jar」と同様
の装置を用いてパルプスラリー800mlを直径約7.
5cmのJarに注ぎ、800rpmの撹拌をさせなが
ら下部コックを開き、10meshの金網を濾過させ、
濾液量が一定になるまでの時間を測定するもので、濾水
性の評価に用いることができる。ここでは濾液量が20
0mlになるまでの時間を測定した。 ステキヒトサイズ度・・JIS P−8122 填料含有率・・JIS−8128の灰分測定値を1.7
8倍し、CaO量をCaCO3 に換算したもの。 ドライ・ピック・・RI試験印刷機(明製作所製)で印
刷して紙むけ状態を肉眼で観察し、「ドライ・ピック抵
抗、優5〜劣1」の判定を行なった。 ウェット・ピック・RI試験印刷機を使用し、表面を給
水ロールで湿潤させたのち印刷をして、紙むけ状態を肉
眼で観察し、「ウェット・ピック抵抗優5〜劣1」の判
定を行なった。 T.M.・・・Paper makers confe
rance(1985年、p.171)に記載されてい
るModifiedHercules Dynamic
DrainageTesterと同様の装置(直径約
7.5cmのJarにパルプスラリーを注ぎ、撹拌下m
atを形成しないように下部からAirを送り、撹拌お
よび送気を停止すると同時に濾過される構造)を用いて
パルプスラリー300mlをJarに注ぎ、濾液70m
lを取りこの濾液の620nmにおけるTransmi
ssion(T.M.)を測定する。First Pa
ss RetentionのParameterとして
T.M.を用いた。すなわちT.M.が高い程、濾液が
清澄である事を示し、高い歩留りを示すものである。
【0011】実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を具
備した、1l四つ口フラスコに5.51%のカチオン化
澱粉(とうもろこし澱粉を3級カチオン化剤でカチオン
化し、窒素含有量0.25%としたもの。90℃で20
分間クッキングした後、25℃に冷却し、B型粘度計
(60rpm)にて測定した結果、その粘度は360c
psであった。)糊化液41.74gを加えた。さら
に、DM 2.35g、IA 0.78g、50%AA
m水溶液39.66g、水80.88g、2%SH水溶
液2.24gを仕込み、次いで15%硫酸水溶液にてp
H4.1に調整した。構成モノマーの割合は、DM 5
モル%、IA 2モル%、AAm 93モル%である。
また、DM,IA,AAmの全重量とカチオン化澱粉重
量の比は10:1であった。窒素ガス導入下、60℃に
昇温し、5%APS水溶液0.68gを加え重合を開始
した。その後75℃で保温し、重合開始1.5時間後に
5%APS水溶液0.34gを追加し、さらに75℃で
1.5時間保温して、重合反応を完了させたところ不揮
発分15.1%、25℃における粘度6800cpsの
水溶液を得た。これを水溶性重合体A−1とする。
【0012】実施例2〜4 表1に示されるような構成モノマー成分の配合、および
全モノマー/カチオン化澱粉重量比に従った以外は、実
施例1と同様の操作を行なった。ただし、SHおよび1
5%硫酸水溶液の量は、その都度適当な粘度およびpH
となるように変えた。各実施例で得られた水溶性重合体
の性状値を同表にまとめて示す。
【0013】
【表1】
【0014】実施例5〜16および比較例1 表2に示されるような構成モノマー成分の配合に従い、
また全モノマー/カチオン化澱粉重量比を10:3とし
た以外は実施例1と同様の操作を行なった。ただし、A
PS,SHおよび15%硫酸水溶液の量はその都度適当
な粘度、pHとなるように変えた。各実施例で得られた
水溶性重合体の性状値を同表にまとめて示す。
【0015】
【表2】
【0016】実施例17〜19 表3に示すような水溶性高分子物質および構成モノマー
を用いる以外は実施例5と同様の操作を行なった。各実
施例で得られた水溶性重合体の性状値を同表にまとめて
示す。なお、用いた酸化澱粉の粘度は90℃、20分間
クッキングした後50℃に冷却し、B型粘度計(60r
pm)にて測定した結果310cpsであった。また、
尿素リン酸澱粉はNylgum A−160(松谷化学
工業(株))を、カルボキシメチルセルロース(CM
C)はセロゲン7A(第一工業製薬(株))を用いた。
【0017】
【表3】
【0018】実施例20 実施例1と同様の四つ口フラスコに7.0%のポリビニ
ルアルコール(ケン化度98.2%、重量平均分子量7
3900)191.1gを加えた。温度を60℃に昇温
し、そこに5%APS 8.2gを加えた。60℃で5
分間保持した後、さらにDM 2.83g、IA 1.
56g、50%AAm水溶液81.05gを加え、次い
で15%硫酸水溶液2.0gを加えた。構成モノマーの
割合は、DM 2.5モル%、IA 1.8モル%、A
Am 95.7モル%である。また、DM,IA,AA
mの全重量とカチオン化澱粉重量の比は10:3であ
る。硫酸水溶液を加えた後昇温し、75℃で2.5時間
反応させたところ、不揮発分19.7%、粘度(25
℃)4300cpsの水溶液を得た。これを水溶液重合
体D−4とする。
【0019】実施例21〜22 表4に示すような構成モノマーを用い水溶性高分子物質
として,尿素リン酸澱粉(Nylgum A−160)
を用いた以外は実施例5〜16と同様の操作を行った。
各実施例で得られた水溶性重合体の性状値を同表に示
す。
【0020】
【表4】
【0021】実施例23 実施例1と同様の四つ口フラスコに5%のNylgum
A−160水溶液138.8gを加えた。窒素ガスを
30分間吹込んだ後、50%AAm水溶液39.46
g、IA 0.59g、DPA 2.81g、水92.
7gをそれぞれ加え1N HNO3 でpHを3.9に調
整した。次いで硝酸セリウムアンモニウム0.24g
(1N HNO3 10gに溶解)を加え、さらに1N
HNO3 でpH1.1に調整した。この反応液を昇温し
40℃で60分間保った後、15%NaOHでpHを
4.1とした。こうして得られた水溶液は不揮発分8.
6%、粘度920cpsであった。これを水溶性重合体
Fとする。なお、構成モノマーの割合は、DPA 6モ
ル%、IA 1.5モル%、AAm 92.5モル%、
DPA、IA、AAmの全重量とNylgum A−1
60との重量比は10:3である。
【0022】実施例24 実施例1と同様の四つ口フラスコに水335.7gを入
れ窒素ガスを10分間吹込み、次いで有効分12.6%
の次亜塩素酸ナトリウム2.52gを加え、均一に撹拌
した後グアーガム(商品名EMCOGUM CSAA・
・三晶(株))4.67gを加え、5%NaOHでpH
10.3に調整した。10分間室温で撹拌した後、7.
5%H2 SO4 でpHを3.1に調整した。次いで50
%AAm水溶液25.56g、IA 0.77g、DP
A 1.85gおよび、水10.0gからなる、あらか
じめ窒素ガスを吹き込んだ混合液を加え、40分間室温
で撹拌した後55℃まで10分間かけて昇温し、55℃
で1時間反応させた。こうして得られた水溶液の不揮発
分は5.2%、粘度は2400cpsであった。これを
水溶性重合体Gとする。なお、構成モノマーの割合は、
DPA 6モル%、IA 1モル%、AAm93モル%
であり、DPA、IA、AAmの全重量とグアーガムの
重量比は10:3である。
【0023】比較例2 実施例1と同様の四つ口フラスコにDM 4.72g、
IA 1.56g、50%AAm水溶液79.36g、
水214.0g、2%SH水溶液4.48gを仕込み、
次いで15%硫酸水溶液にて、pH4.4に調整した。
構成モノマーの割合は、DM 5モル%、IA 2モル
%、AAm 93モル%である。実施例1と同様に昇温
し、APSの添加を行なった。ただし5%APSの添加
量は第1回目が1.37g、第2回目が0.68gであ
った。こうして得られた水溶液の不揮発分は15.3
%、粘度は7400cpsであった。これを水溶性重合
体Hとする。
【0024】応用例1〜15および比較応用例1〜8 段ボール故紙から得られたカナディアン・スタンダード
・フリーネス(以下C.S.F.と略記する。)が40
7mlなる叩解パルプの2.5%濃度スラリーに、硫酸
バンドを0.5%(対パルプ乾燥重量基準、以下同様)
となるように添加し、次いで、実施例1〜4および比較
例2で得られた水溶性重合体ならびにA−1〜A−4の
合成に用いたカチオン化澱粉、カチオン化澱粉と水溶性
重合体をA−3と同じ割合に混合した物を紙力剤として
表5に記載さた量だけそれぞれ添加した。かくして2分
間撹拌してから、パルプスラリーの濃度を0.25%に
希釈し、さらに1分間撹拌した後、ノーブル・アンド・
ウッド製の手抄き装置で抄紙し(抄紙時のpHは6.
5)、次いでドラムドライヤーで110℃において90
秒間乾燥せしめて、坪量が85±2g/m2 および17
2±3g/m2 なる2種類の手抄き紙を得た。また、こ
の0.25%パルプスラリーを用いて、DDTを測定
し、濾水性について調べた。得られた手抄き紙料は20
℃、65%RHの条件で、24時間調湿した後、前者の
坪量の紙料については比破裂強さを、後者の坪量の紙料
について比圧縮強さを測定した。結果を表5に示す。本
発明の水溶性重合体がカチオン化澱粉単独、ポリアクリ
ルアミドコポリマー単独、およびカチオン化澱粉とポリ
アクリルアミドコポリマーのブレンドよりも特に濾水性
において優れていることが認められた。
【0025】
【表5】
【0026】応用例16〜24および比較応用例9 段ボール古紙から得られたC.S.F.372mlなる
叩解パルプの2.5%濃度スラリーに、硫酸バンドを
1.5%添加せしめたものに、「ニューフォー100」
(ディック・ハーキュレス(株)製のロジン・エマルジ
ョン)0.1%、引き続いて実施例8〜16で得られた
水溶性重合体を紙力剤としてそれぞれ0.4%添加し
た。(比較応用例として、実施例1と同一のカチオン化
澱粉を1.0%添加した。)以後は、応用例1〜12お
よび比較応用例1〜8と同様にして、坪量が78±3g
/m2 および160±5g/m2 なる手抄き紙を得た。
また、濾水性を測定した。なお、抄紙時のpHは4.5
であった。しかる後、78±3g/m2 なる坪量の紙料
について比破裂強さおよびステキヒトサイズ度を、16
0±5g/m2 なる坪量の紙料について比圧縮強さを測
定した。結果をまとめて表6に示す。本発明の水溶性重
合体がカチオン化澱粉より優れた濾水性効果およびサイ
ズ剤歩留り効果を有することが認められた。またカチオ
ン化剤BQを用いて合成した水溶性重合体E−2が、カ
チオン化剤DMを用いて合成した水溶性重合体より優れ
ていることが認められた。
【0027】
【表6】
【0028】応用例26〜35および比較応用例10 応用例16〜25および比較応用例9において、硫酸バ
ンドを0.5%添加せしめたものに実施例8〜16で得
られた水溶性重合体を紙力剤としてそれぞれ0.4%添
加し(比較応用例として実施例1と同一のカチオン化澱
粉を1.0%添加した。)以後は、応用例16〜25お
よび比較応用例9と同様にして、坪量が85±2g/m
2 および173±2g/m2 なる手抄き紙を得た。ま
た、濾水性を測定した。なお、抄紙時のpHは6.5で
あった。応用例16〜25および比較応用例9と同様に
効果を測定した。結果をまとめて表7に示す。表7よ
り、本発明の水溶性重合体がカチオン化澱粉より優れた
濾水性効果および紙力増強効果を有することが認められ
た。また、カチオン化剤BQを用いて合成した水溶性重
合体E−2がカチオン化剤DMを用いて合成した水溶性
重合体より優れていることが認められた。
【0029】
【表7】
【0030】応用例36〜46および比較応用例11〜
13 パルプ(LBKP/NBKP=75/25,C.S.
F.371ml)の2.5%水性分散液に炭酸カルシウ
ムを20%、本発明5〜7、17〜20、21、23〜
25および比較例1で得られた水溶性重合体を0.4
%、比較応用例として、実施例1に用いたカチオン化澱
粉を紙力剤として0.8および1.2%それぞれ添加し
た。次いでハーコンW(ディック・ハーキュレス(株)
製アルキルケテンダイマーサイズ剤)を0.1%添加し
た。このパルプスラリーを0.25%に希釈し、ノーブ
ル・アンド・ウッド製の手抄き装置で抄紙し(抄紙時p
H8.4)、次いでドラムドライヤーにて100℃、9
0秒間乾燥させ坪量65±2g/m2 なる手抄き紙を得
た。得られた紙料は20℃、65%RHの条件下で24
時間調湿した後、各測定に供した。測定結果を表8示
す。表8より本発明の水溶性重合体がカチオン化澱粉よ
り優れた濾水性効果および、サイズ剤歩留り効果を有す
ることが認められた。また、アニオン性モノマーとして
は、α、β−不飽和モノカルボン酸であるアクリル酸よ
り、α、β−不飽和ジカルボン酸であるマレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸の方が優れていることが認められ
た。とりわけイタコン酸が優れていた。
【0031】
【表8】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】製紙用添加剤用水溶性重合体の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製紙用添加剤に関
するものであり、紙力を増強させる点で優れており、さ
らには填料およびサイズ剤を併用する抄造系では填料の
歩留りおよびサイズ剤の歩留りを高めることができる製
紙用添加剤用水溶性重合体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年まで製紙工程において硫酸バンドを
用いた酸性抄紙を行なうことが主流を占めていたが、酸
性抄紙によって得られる紙の劣化、抄紙機等の腐蝕さら
には製紙プロセスのクローズド化による排水処理の困難
等の深刻な問題により、これにかわって中性ないしア
ルカリ性pH域における抄造が注目されてきている。こ
のような抄紙pHの移行に伴い、酸性抄紙では使えなか
った安価な炭酸カルシウム等のアルカリ性填料の使用も
可能になっている。そこで中性ないしアルカリ性pH域
の抄造に用いることのできる優れた紙力剤、填料ならび
にサイズ剤の歩留り剤が要求されている。従来より、紙
力効果の優れるものとして、アクリルアミド系ポリマー
が知られている。このアクリルアミド系ポリマーにイオ
ン性をもたせる方法には、ホフマン(Hofmann
転移反応によるもの、マンニッヒ(Mannich
応によるもの、カチオン性モノマーとアニオン性モノマ
ーとの共重合によるものがあげられる。これらの中でポ
リアクリルアミドのホフマン転移反応物は、その性能が
優れているため種々研究されてはいるものの、未だその
安定性は改良されておらず、経時的な性能劣化をまぬが
れる事はできない。またマンニッヒ反応物では中性ない
しアルカリ性抄紙条件下ではそのカチオン性が低下し、
十分な効果を発揮する事ができない。また共重合物は紙
力増強効果に優れているものの、濾水性およびサイズの
歩留り効果が劣っている。この欠点を改良するために共
重合物のイオン性を上げようとするとコストが高くなる
という弱点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は特開昭6
0−94697号公報において、水溶性カチオンモノマ
ーおよび/ またはそれらの塩類、α、β−不飽和ジカル
ボン酸および/ またはそれらの塩類、アクリルアミドお
よび/ またはメタアクリルアミドを必須の構成モノマー
成分して得られる水溶性共重合体を含んで成る紙力増強
剤を開示している。また特願昭60−183128にお
いて中性ないしアルカリ性pH領域における紙の抄造に
際して有用な製紙用添加剤として、ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミドまたはその4級化物、イタ
コン酸またはその塩およびアクリルアミドを必須の構成
モノマー成分として得られる水溶性共重合体を開示して
いる。しかしながら上記発明においても前記共重合物の
欠点をすべて解消したとは言い難い。これらの合成系の
紙力増強剤に対して澱粉系の紙力増強剤も普及してお
り、例えば印刷用紙の表面強度向上を目的として内添使
用あるいはサイズプレスで塗工使用されており、また板
紙においても強度向上を目的として内添使用されてい
る。澱粉系紙力増強剤の特色は、合成系に比較して価格
が安いことにある。紙力増強を目的として使用される内
添用の澱粉は、一般に化学処理されてカチオン性を有
し、それ自身の歩留り率を高めている。しかしながら化
学処理されたカチオン化澱粉はポリアクリルアミド系の
紙力増強剤に比較するとその効果は十分なものとは言え
ない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は紙力増強効
果が優れ、かつ特に濾水性、填料およびサイズ剤の歩留
り効果の優れた製紙用添加剤について鋭意検討した結
果、澱粉類、ポリビニルアルコール類、セルロース類お
よびガム類から選ばれる水溶性高分子化合物(A)に、
水溶性カチオンモノマーおよび/またはそれらの塩類
(B)0.1〜20モル%、α,β−不飽和ジカルボン
酸および/またはそれらの塩類(C)0.1〜15モル
およびアクリルアミドおよび/またはメタクリルアミ
ド(D)99.8〜65モル%を必須成分とするコモノ
マーをグラフト共重合することにより得られる水溶性重
合体が特に優れた性能を有し、また安価な水溶性高分子
物質を用いた場合、共重合体物よりも安価となり工業的
に有用性が極めて高められることを見い出し、その水溶
性重合体の製造方法を発明するに至った。
【0005】ここにおいて水溶性高分子物質(A)の代
表的なものとしては澱粉類、ポリビニルアルコール類
(以下PVA類と略記する。)、セルロース類、ガム類
等が挙げられる。澱粉類は特に限定は無く、例えば馬鈴
薯澱粉、とうもろこし澱粉等の生澱粉およびデキストリ
ン、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉、アルキルエーテル化
澱粉、カチオン化澱粉、リン酸澱粉、尿素リン酸澱粉等
が挙げられる。PVA類は水溶性であれば全て使用可能
であり、そのイオン性の種類は問わない。セルロース類
の代表的なものとしては、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロー
ス等が挙げられる。ガム類としては、グアーガム、ロー
カストビーンガムおよびそれらの誘導体(リン酸化、ヒ
ドロキシエチル化、カルボキシメチル化等の変性処理を
したもの)が挙げられる。
【0006】また成分(B)としての水溶性カチオンモ
ノマーの代表的なものとしては、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドおよびジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド等の第3級アミノ基を有するビニルモノマーお
よびこれらモノマーの硫酸もしくは酢酸等の無機ないし
有機酸の塩類、あるいは該第3級アミノ基含有ビニルモ
ノマーとメチルクロライド、ジメチル硫酸もしくはエピ
クロルヒドリン等の4級化剤との反応によって得られる
第4級アンモニウム塩を含有するビニルモノマー、該第
3級アミノ基含有ビニルモノマーと3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等
の4級化剤との反応によって得られるビス第4アンモニ
ウム(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらモ
ノマーのなかではアミド型カチオンモノマーがエステル
型カチオンモノマーより優れているが、これはアミド型
カチオンモノマーが加水分解を受けにくく、かつ中性な
いしアルカリ性pH領域においてもカチオン性を保持し
ているためと考えられる。また成分(C)のα、β−不
飽和ジカルボン酸およびそれらの塩類の代表的なものと
しては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸およびそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびア
ンモニウム塩が挙げられる。とりわけイタコン酸および
その塩類が最も優れた効果を有している。成分(D)の
モノマーとしてはアクリルアミドおよびメタアクリルア
ミドが挙げられ、経済性の見地からはアクリルアミドが
望ましいが、両者を併用しても良い。
【0007】本発明は水溶性高分子物質(A)の量が5
〜50重量%、成分(B),(C)および(D)の各モ
ノマーの総和が50〜95重量%である範囲で実施され
る。水溶性高分子物質(A)の量が5重量%より少ない
場合、濾水性およびサイズ剤の歩留り効果が低下する。
また水溶性高分子物質(A)が50重量%以上の場合、
紙力増強効果が低下しさらには澱粉類のように老化する
ポリマーの場合には、水溶性重合体の粘度安定性が低下
する。成分(B),(C)および(D)の各モノマーか
らなるコモノマー中の各々のモノマーの割合は、それぞ
れ0.1〜20モル%、0.1〜15モル%および9
9.8〜65モル%である。これら三成分のうち成分
(B)モノマーの比率が高い程、填料およびサイズ剤の
歩留り効果が高いという傾向を示し、逆に紙力増強効果
は劣る傾向にある。これはカチオンサイトとなる成分
(B)モノマーの比率が高い程、填料およびサイズ剤を
吸着ならびに凝集させやすく、その結果として各々高い
歩留り効果を示すが、その反面セロルースの水酸基との
水素結合により、紙力増強効果を示すと考えられるアミ
ド基の割合が減少する事になるため紙力が低下するもの
と考えられる。製紙用添加剤は紙力増強効果、濾水性
向上効果、填料およびサイズ剤の歩留り効果が求められ
ており、これらの各性能の均衡をはかる事が重要であ
る。これら各性能が共に優れた効果を示す組成は成分
(B)モノマーが0.1〜20モル%、成分(C)モノ
マーが0.1〜15モル%、成分(D)モノマーが9
9.8〜6モル%なる範囲である。
【0008】またこれら三成分以外に、(i) アクリル
酸、メタクリル酸等のα、β−不飽和モノカルボン酸お
よびそれらの塩類、(ii) 重合体の水溶性を害しない程
度の量のスチレン、アクリルニトリル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸メチル等の疎水性モノマー、(iii)ビ
ニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸基
含有モノマーおよびそれらの塩類、等のモノマーを用い
ることは本発明を妨げるものではない。本発明の水溶性
重合体のブルックフィールド粘度(以下粘度と略記す
る。)は、濃度が10重量%の場合300〜100,0
00cps(25℃,ブルックフィールド型粘度計使用
・・以下B型粘度計と略記する。)、特に好ましくは8
00〜20,000cpsである。極度に低分子量(低
粘度)の場合は歩留り効果が劣り、また極度に高分子量
(高粘度)の場合は歩留り効果は優れているが、過度の
凝集を起こすため紙力に悪影響を及ぼす。
【0009】水溶性高分子物質(A),成分(B),
(C)および(D)モノマーを必須とする重合は通常の
方法で実施される。すなわち、 (i) 重合開始剤として
第二セリウム塩あるいは過酸化水素系、過硫酸アンモニ
ウム系のレドックス系開始剤あるいは過酸化ベンゾイ
ル、過硫酸アンモニウム等のラジカル重合開始剤を用い
る方法、(ii)放射線、電子線、紫外線等を照射する方法
等が挙げられる。これら重合方法により得られる重合体
は、いわゆるグラフト重合体と考えられる。即ち、水溶
性高分子物質(A)に成分(B),(C)および(D)
モノマーから成る重合体がグラフトすると考えられる。
本発明の水溶性重合体が水溶性高分子物質(A)単独、
また成分(B),(C)および(D)モノマーから成る
コポリマー単独、さらには水溶性高分子物質(A)と成
分(B),(C)および(D)モノマーから成るコポリ
マーのブレンドよりも紙力増強効果、填料およびサイズ
剤の歩留り向上効果において優れているということの理
由は明らかではないが、水溶性高分子物質(A)とコポ
リマーとの相乗効果がグラフトにより発現したと考えら
れる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下の実施例により説明する。
【0011】
【実施例】次に本発明を実施例、応用例により具体的に
説明する。%とあるのは、特に断りのない限りすべて重
量%でるあものとする。また、薬品の略号は、以下の通
りである。 AAm・・アクリルアミド DM・・・ジメチルアミノエチルメタクリレート DPA・・ジメチルアミノプロピルアクリルアミド BQ・・・2−ヒドロキシ−N,N,N,N’,N’−
ペンタメチル−N’−〔3−〔1−オキソ−2−プロペ
ニル)アミノ〕プロピル〕−1,3−プロパンジアミニ
ウムジクロライド MA・・・マレイン酸 IA・・・イタコン酸 FA・・・フマール酸 AA・・・アクリル酸 APS・・過硫酸アンモニウム SH・・・次亜リン酸ナトリウム また、応用例における各々の測定は、下記の方法に準じ
て行なった。 比破裂強さ・・JIS P−8112 比圧縮強さ・・JIS P−8126 DDT・・・・Tappi Journal 第56
巻、第10号(1973年)の第46頁に記載されてい
る「DynamicDrainage 容器」と同様の
装置を用いてパルプスラリー800mlを直径約7.5
cmの容器に注ぎ、800rpmの攪拌をさせながら下
部コックを開き、10メッシュの金網を濾過させ、濾液
量が一定になるまでの時間を測定するもので、濾水性の
評価に用いることができる。ここでは濾液量が200m
lになるまでの時間を測定した。 ステキヒトサイズ度・・JIS P−8122 填料含有率・・JIS−8128の灰分測定値を1.7
8倍し、CaO量をCaCO3 に換算したもの。 ドライ・ピック・・RI試験印刷機(明製作所製)で印
刷して紙むけ状態を肉眼で観察し、「ドライ・ピック抵
抗、優5〜劣1」の判定を行なった。 ウェット・ピック・RI試験印刷機を使用し、表面を給
水ロールで湿潤させたのち印刷をして、紙むけ状態を肉
眼で観察し、「ウェット・ピック抵抗優5〜劣1」の判
定を行なった。透過率(TM) ・Paper makers conf
erance(1985年、p.171)に記載されて
いるModifiedHercules Dynami
c DrainageTesterと同様の装置(直径
約7.5cmの容器にパルプスラリーを注ぎ、撹拌下
ットを形成しないように下部から空気を送り、撹拌およ
び送気を停止すると同時に濾過される構造)を用いてパ
ルプスラリー300mlを容器に注ぎ、濾液70mlを
取りこの濾液の620nmにおける透過率(TM)を測
定する。初回歩留り(First PassReten
tionのパラメータとしてTMを用いた。すなわち
TMが高い程、濾液が清澄である事を示し、高い歩留り
を示すものである。
【0012】 実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を具
備した、1l四つ口フラスコに5.51%のカチオン化
澱粉(とうもろこし澱粉を3級カチオン化剤でカチオン
化し、窒素含有量0.25%としたもの。90℃で20
分間クッキングした後、25℃に冷却し、B型粘度計
(60rpm)にて測定した結果、その粘度は360c
psであった。)糊化液41.74gを加えた。さら
に、DM 2.35g、IA 0.78g、50%AA
m水溶液39.66g、水80.88g、2%SH水溶
液2.24gを仕込み、次いで15%硫酸水溶液にてp
H4.1に調整した。構成モノマーの割合は、DM 5
モル%、IA 2モル%、AAm 93モル%である。
また、DM,IA,AAmの全重量とカチオン化澱粉重
量の比は10:1であった。窒素ガス導入下、60℃に
昇温し、5%APS水溶液0.68gを加え重合を開始
した。その後75℃で保温し、重合開始1.5時間後に
5%APS水溶液0.34gを追加し、さらに75℃で
1.5時間保温して、重合反応を完了させたところ不揮
発分15.1%、25℃における粘度6800cpsの
水溶液を得た。これを水溶性重合体A−1とする。
【0013】 実施例2〜4 表1に示されるような構成モノマー成分の配合、および
全モノマー/カチオン化澱粉重量比に従った以外は、実
施例1と同様の操作を行なった。ただし、SHおよび1
5%硫酸水溶液の量は、その都度適当な粘度およびpH
となるように変えた。各実施例で得られた水溶性重合体
の性状値を同表にまとめて示す。
【0014】
【表1】
【0015】実施例5〜16および比較例1 表2に示されるような構成モノマー成分の配合に従い、
また全モノマー/カチオン化澱粉重量比を10:3とし
た以外は実施例1と同様の操作を行なった。ただし、A
PS,SHおよび15%硫酸水溶液の量はその都度適当
な粘度、pHとなるように変えた。各実施例で得られた
水溶性重合体の性状値を同表にまとめて示す。
【0016】
【表2】
【0017】実施例17〜19 表3に示すような水溶性高分子物質および構成モノマー
を用いる以外は実施例5と同様の操作を行なった。各実
施例で得られた水溶性重合体の性状値を同表にまとめて
示す。なお、用いた酸化澱粉の粘度は90℃、20分間
クッキングした後50℃に冷却し、B型粘度計(60r
pm)にて測定した結果310cpsであった。また、
尿素リン酸澱粉はニールガム(Nylgum)A−16
0(松谷化学工業(株))を、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)はセロゲン7A(第一工業製薬(株))
を用いた。
【0018】
【表3】
【0019】実施例20 実施例1と同様の四つ口フラスコに7.0%のポリビニ
ルアルコール(ケン化度98.2%、重量平均分子量7
3900)191.1gを加えた。温度を60℃に昇温
し、そこに5%APS 8.2gを加えた。60℃で5
分間保持した後、さらにDM 2.83g、IA 1.
56g、50%AAm水溶液81.05gを加え、次い
で15%硫酸水溶液2.0gを加えた。構成モノマーの
割合は、DM 2.5モル%、IA 1.8モル%、A
Am 95.7モル%である。また、DM,IA,AA
mの全重量とポリビニルアルコール重量の比は10:3
である。硫酸水溶液を加えた後昇温し、75℃で2.5
時間反応させたところ、不揮発分19.7%、粘度(2
5℃)4300cpsの水溶液を得た。これを水溶液重
合体D−4とする。
【0020】 実施例21〜22 表4に示すような構成モノマーを用い水溶性高分子物質
として,尿素リン酸澱粉(ニールガムA−160)を用
いた以外は実施例5〜16と同様の操作を行った。各実
施例で得られた水溶性重合体の性状値を同表に示す。
【0021】
【表4】
【0022】実施例23 実施例1と同様の四つ口フラスコに5%のニールガム
−160水溶液138.8gを加えた。窒素ガスを30
分間吹き込んだ後、50%AAm水溶液39.46g、
IA 0.59g、DPA 2.81g、水92.7g
をそれぞれ加え1N HNO3 でpHを3.9に調整し
た。次いで硝酸セリウムアンモニウム0.24g(1N
HNO3 10gに溶解)を加え、さらに1N HNO
3 でpH1.1に調整した。この反応液を昇温し40℃
で60分間保った後、15%NaOHでpHを4.1と
した。こうして得られた水溶液は不揮発分8.6%、粘
度920cpsであった。これを水溶性重合体Fとす
る。なお、構成モノマーの割合は、DPA 6モル%、
IA 1.5モル%、AAm 92.5モル%、DP
A、IA、AAmの全重量とニールガムA−160との
重量比は10:3である。
【0023】 実施例24 実施例1と同様の四つ口フラスコに水335.7gを入
れ窒素ガスを10分間吹込み、次いで有効分12.6%
の次亜塩素酸ナトリウム2.52gを加え、均一に撹拌
した後グアーガム(商品名エムコガム(EMCOGUM
CSAA・・三晶(株))4.67gを加え、5%N
aOHでpH10.3に調整した。10分間室温で撹拌
した後、7.5%H2 SO4 でpHを3.1に調整し
た。次いで50%AAm水溶液25.56g、IA
0.77g、DPA 1.85gおよび、水10.0g
からなる、あらかじめ窒素ガスを吹き込んだ混合液を加
え、40分間室温で撹拌した後55℃まで10分間かけ
て昇温し、55℃で1時間反応させた。こうして得られ
た水溶液の不揮発分は5.2%、粘度は2400cps
であった。これを水溶性重合体Gとする。なお、構成モ
ノマーの割合は、DPA 6モル%、IA 1モル%、
AAm93モル%であり、DPA、IA、AAmの全重
量とグアーガムの重量比は10:3である。
【0024】 比較例2 実施例1と同様の四つ口フラスコにDM 4.72g、
IA 1.56g、50%AAm水溶液79.36g、
水214.0g、2%SH水溶液4.48gを仕込み、
次いで15%硫酸水溶液にて、pH4.4に調整した。
構成モノマーの割合は、DM 5モル%、IA 2モル
%、AAm 93モル%である。実施例1と同様に昇温
し、APSの添加を行なった。ただし5%APSの添加
量は第1回目が1.37g、第2回目が0.68gであ
った。こうして得られた水溶液の不揮発分は15.3
%、粘度は7400cpsであった。これを水溶性重合
体Hとする。
【0025】 応用例1〜15および比較応用例1〜8 段ボール故紙から得られたカナディアン・スタンダード
・フリーネス(以下C.S.F.と略記する。)が40
7mlなる叩解パルプの2.5%濃度スラリーに、硫酸
バンドを0.5%(対パルプ乾燥重量基準、以下同様)
となるように添加し、次いで、実施例1〜4および比較
例2で得られた水溶性重合体ならびにA−1〜A−4の
合成に用いたカチオン化澱粉、カチオン化澱粉と水溶性
重合体をA−3と同じ割合に混合した物を紙力剤として
表5に記載さた量だけそれぞれ添加した。かくして2分
間撹拌してから、パルプスラリーの濃度を0.25%に
希釈し、さらに1分間撹拌した後、ノーブル・アンド・
ウッド製の手抄き装置で抄紙し(抄紙時のpHは6.
5)、次いでドラムドライヤーで110℃において90
秒間乾燥せしめて、坪量が85±2g/m2 および17
2±3g/m2 なる2種類の手抄き紙を得た。また、こ
の0.25%パルプスラリーを用いて、DDTを測定
し、濾水性について調べた。得られた手抄き紙料は20
℃、相対湿度65%の条件で、24時間調湿した後、前
者の坪量の紙料については比破裂強さを、後者の坪量の
紙料について比圧縮強さを測定した。結果を表5に示
す。本発明の水溶性重合体がカチオン化澱粉単独、ポリ
アクリルアミドコポリマー単独、およびカチオン化澱粉
とポリアクリルアミドコポリマーのブレンドよりも特に
濾水性において優れていることが認められた。
【0026】
【表5】
【0027】応用例16〜2および比較応用例9 段ボール紙から得られたC.S.F.372mlなる
叩解パルプの2.5%濃度スラリーに、硫酸バンドを
1.5%添加せしめたものに、「ニューフォー100」
(ディック・ハーキュレス(株)製のロジンエマルジョ
サイズ剤)0.1%、引き続いて実施例8〜16で得
られた水溶性重合体を紙力剤としてそれぞれ0.4%添
加した。(比較応用例として、実施例1と同一のカチオ
ン化澱粉を1.0%添加した。)以後は、応用例1〜1
2および比較応用例1〜8と同様にして、坪量が78±
3g/m2 および160±5g/m2 なる手抄き紙を得
た。また、濾水性を測定した。なお、抄紙時のpHは
4.5であった。しかる後、78±3g/m2 なる坪量
の紙料について比破裂強さおよびステキヒトサイズ度
を、160±5g/m2 なる坪量の紙料について比圧縮
強さを測定した。結果をまとめて表6に示す。本発明の
水溶性重合体がカチオン化澱粉より優れた濾水性効果お
よびサイズ剤歩留り効果を有することが認められた。ま
たカチオンモノマーBQを用いて合成した水溶性重合体
E−2が、カチオンモノマーDMを用いて合成した水溶
性重合体より優れていることが認められた。
【0028】
【表6】
【0029】応用例26〜35および比較応用例10 応用例16〜25および比較応用例9において、硫酸バ
ンドを0.5%添加せしめたものに実施例8〜16で得
られた水溶性重合体を紙力剤としてそれぞれ0.4%添
加し(比較応用例として実施例1と同一のカチオン化澱
粉を1.0%添加した。)以後は、応用例16〜25お
よび比較応用例9と同様にして、坪量が85±2g/m
2 および173±2g/m2 なる手抄き紙を得た。ま
た、濾水性を測定した。なお、抄紙時のpHは6.5で
あった。応用例16〜25および比較応用例9と同様に
効果を測定した。結果をまとめて表7に示す。表7よ
り、本発明の水溶性重合体がカチオン化澱粉より優れた
濾水性効果および紙力増強効果を有することが認められ
た。また、カチオンモノマーBQを用いて合成した水溶
性重合体E−2がカチオンモノマーDMを用いて合成し
た水溶性重合体より優れていることが認められた。
【0030】
【表7】
【0031】応用例36〜46および比較応用例11〜
13 パルプ(LBKP/NBKP=75/25,C.S.
F.371ml)の2.5%水性分散液に炭酸カルシウ
ムを20%、本発明の実施例5〜7、17〜20、2
1、23〜25および比較例1で得られた水溶性重合体
を0.4%、比較応用例として、実施例1に用いたカチ
オン化澱粉を紙力剤として0.8および1.2%それぞ
れ添加した。次いでハーコンW(ディック・ハーキュレ
ス(株)製アルキルケテンダイマーサイズ剤)を0.1
%添加した。このパルプスラリーを0.25%に希釈
し、ノーブル・アンド・ウッド製の手抄き装置で抄紙し
(抄紙時pH8.4)、次いでドラムドライヤーにて1
00℃、90秒間乾燥させ坪量65±2g/m2 なる手
抄き紙を得た。得られた紙料は20℃、相対湿度65
条件下で24時間調湿した後、各測定に供した。測定
結果を表8示す。表8より本発明の水溶性重合体がカチ
オン化澱粉より優れた濾水性効果および、サイズ剤歩留
り効果を有することが認められた。また、アニオンモ
マーとしては、α、β−不飽和モノカルボン酸であるア
クリル酸より、α、β−不飽和ジカルボン酸であるマレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸の方が優れていることが
認められた。とりわけイタコン酸が優れていた。
【0032】
【表8】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、紙力増強効果が優れ、
かつ特に濾水性、填料およびサイズ剤の歩留り効果が優
れ、しかも例えば安価な澱粉を用いることにより安価に
得られる製紙用添加剤を提供することができる。 また、
水溶性カチオンモノマーを含むコモノマーをグラフト共
重合することにより水溶性重合体が得られるので、その
水溶性カチオンモノマーの重合成分に基づいてその水溶
性重合体のイオン性のうちのカチオン性が示され、アク
リルアミド系ポリマーにホフマン反応や、マンニッヒ反
応を用いてカチオン性を持たせるもののように、前者で
はその安定性に改良すべき点があり、経時的な性能劣化
をまぬがれることができなかったり、後者では中性ない
しアルカリ性抄紙条件下ではそのカチオン性が低下し、
十分な紙力効果を発揮できない、というような問題を改
善することができる。 また、コモノマーの共重合体にカ
チオン性を持たせるにはそのコモノマーの重合という一
工程で良く、カチオン性モノマーを有しないコモノマー
の重合の後にその共重合体にホフマン反応やマンニッヒ
反応を用いてカチオン性を持たせる場合のように重合工
程と、その共重合体に対する反応を行う工程の二工程を
必要とするものに比べ、生産性を良くできる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性高分子物質(A)、水溶性カチオン
    モノマーおよび/ またはそれらの塩類(B)、α、β−
    不飽和ジカルボン酸および/ またはそれらの塩類(C)
    およびアクリルアミドおよび/ またはメタアクリルアミ
    ド(D)を必須成分とすることを特徴とする、水溶性重
    合体からなる製紙用添加剤。
  2. 【請求項2】水溶性高分子物質(A)が5〜50重量
    %、成分(B),(C)および(D)の各モノマーの総
    和が50〜95重量%であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の製紙用添加剤。
  3. 【請求項3】成分(B),(C)および(D)の各モノ
    マーからなるコモノマー中の各々のモノマーの割合は、
    それぞれ0.1〜20モル%、0.1〜15モル%およ
    び99.8〜65モル%であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の製紙用添加剤。
  4. 【請求項4】水溶性高分子物質(A)が、澱粉類、ポリ
    ビニルアルコール類、セルロース類およびガム類である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製紙用添
    加剤。
  5. 【請求項5】成分(B)モノマーがジメチルアミノエチ
    ル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メ
    タ)アクリルアミドあるいは2−Hydroxy−N,
    N,N,N’,N’−pentamethyl−N’−
    〔3−〔(1−oxo−2−propenyl)ami
    no〕propyl〕−1,3−propanedia
    minum dichlorideであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の製紙用添加剤。
  6. 【請求項6】成分(C)モノマーがイタコン酸またはそ
    の塩類であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の製紙用添加剤。
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