JPH08246354A - 羊毛繊維の柔軟バルキー加工 - Google Patents

羊毛繊維の柔軟バルキー加工

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JPH08246354A
JPH08246354A JP4388295A JP4388295A JPH08246354A JP H08246354 A JPH08246354 A JP H08246354A JP 4388295 A JP4388295 A JP 4388295A JP 4388295 A JP4388295 A JP 4388295A JP H08246354 A JPH08246354 A JP H08246354A
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JP
Japan
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wool
processing agent
wool fiber
soft bulky
wool fibers
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Application number
JP4388295A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Kantou
芳弘 勘藤
Yutaka Uoshima
豊 魚島
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Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 羊毛繊維(レギュラーウール)に糸の状態で
柔軟性とバルキー性を付与する方法の確立およびそのた
めの加工処理剤の提供。 【構成】 (A)50〜10重量%のプロピレンオキサ
イドと50〜90重量%のエチレンオキサイドとからな
るランダムまたはブロック共重合鎖によるアルキレンジ
アミンのN置換体であるポリオールと、ジ-またはポリ-
イソシアネートとを反応させて得られるポリウレタン、
および(B)アミノシリコーン、を含み、(A)と
(B)の重量比率が50:50〜90:10である羊毛
繊維用柔軟バルキー加工処理剤、および羊毛繊維を臭素
酸塩と過酸化水素の混合物により酸化処理し、次いで上
記の柔軟バルキー加工処理剤を吸着処理することを含む
羊毛繊維の柔軟バルキー加工処理法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は羊毛繊維の柔軟バルキー
加工処理剤および柔軟バルキー加工処理法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、羊毛繊維は紡績工程で糸にし、染
色工程を行い、柔軟剤を付与して風合改良を行い、羊毛
繊維糸として最終仕上げを行う。その際、風合改良に用
いられる柔軟剤は、アルキルアマイドアミンの各種有機
塩、アルキルアマイドアミンのカチオン化物あるいはア
ミノ変性シリコーン等であり、羊毛繊維に柔軟性、ヌメ
リ感、滑り感が付与される。あるいは、紡績工程の前に
塩素等を用いて防縮処理を行うか、染色工程の前あるい
は後に防縮処理を行ないアミノ変性シリコーンを付けて
柔軟性、ヌメリ感、滑り感を付与する。しかし、以上の
ような従来の方法では羊毛繊維に柔軟性を付与すること
はできるものの、同時にバルキー性を持たせるには至っ
ていない。また織物では、「イプセント加工」のように
織物の熱セットを制御してバルキー性を発現させるもの
はあるが、糸の状態で柔軟性とバルキー性を付与させた
加工方法は確立されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、羊毛繊維に
糸の状態で柔軟性とバルキー性を付与する方法を確立す
ることおよびそのための加工処理剤を提供することを目
的とする。しかも、防縮処理を行った防縮ウールではな
く、レギュラーウールを用いた風合改良を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、羊毛繊維に吸
着させることにより、羊毛繊維に柔軟性およびバルキー
性を付与することのできる(A)50〜10重量%のプ
ロピレンオキサイドと50〜90重量%のエチレンオキ
サイドとからなるランダムまたはブロック共重合鎖によ
るアルキレンジアミンのN置換体であるポリオールと、
ジ-またはポリ-イソシアネートとを反応させて得られる
ポリウレタン、および(B)アミノシリコーン、を含
み、(A)と(B)の重量比率が50:50〜90:1
0である羊毛繊維用柔軟バルキー加工処理剤に関する。
【0005】また本発明は、上記柔軟バルキー加工処理
剤を羊毛繊維に吸着させることを含む羊毛繊維の柔軟バ
ルキー加工処理法に関する。更にまた本発明は羊毛繊維
を臭素酸塩と過酸化水素の混合物により酸化処理し、次
いで上記柔軟バルキー加工処理剤を羊毛繊維に吸着処理
することを含む羊毛繊維の柔軟バルキー加工処理法に関
する。
【0006】本発明の羊毛繊維用柔軟バルキー加工処理
剤は、(A)特定のポリウレタンと(B)アミノシリコ
ーンとを含んでなる。本発明のポリウレタンは、50〜
10重量%のプロピレンオキサイドと50〜90重量%
のエチレンオキサイドとからなるランダムまたはブロッ
ク共重合鎖によるアルキレンジアミンのN置換体である
ポリオールと、ジ-またはポリ-イソシアネートとを反応
させて得られる。N置換されたアルキレンジアミンのポ
リオールは、例えばアルキレンジアミンとしてエチレン
ジアミンを例にとれば次のように行うことができる。エ
チレンジアミン1モルにプロピレンオキサイド4モルを
150℃で5〜6分かけて滴下する。次に、このエチレ
ンジアミンプロピレンオキサイド付加物135gおよび
水酸化カリウム1.5gを反応器に採取する。次にプロ
ピレンオキサイド86.5gおよびエチレンオキサイド
778.5gを混合し、滴下ロートに入れ、170〜1
80℃で2時間30分反応し、エチレンジアミンにプロ
ピレンオキサイド/エチレンオキサイドがランダムに付
加したポリエーテル(以下、エチレンジアミンPO/E
Oとして表現する)が得られる。
【0007】アルキレンジアミンに付加するプロピレン
オキサイドとエチレンオキサイドの共重合鎖におけるプ
ロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとの割合はプ
ロピレンオキサイド:エチレンオキサイド=50:50
〜10:90(重量比)が好ましい。プロピレンオキサ
イドの割合が50重量%よりも大きくなると得られるポ
リウレタンが羊毛のスケール内部に浸透できず、バルキ
ー性が得られない。またアミノ変性シリコーンとの相溶
性も低下する。またアルキレンジアミンPO/EOの分
子量(以下MWと略記する)も重要である。このMWは
1500〜5000が好ましい。MWが1500以下で
あるとオリゴマーを合成する際に、反応が制御できずポ
リマー塊が生成される。またMWが5000以上であれ
ばポリウレタン(A)の分子量が高過ぎて羊毛繊維のス
ケール内部にポリウレタンが浸透できず、バルキー性ま
たは柔軟性が付与されない。
【0008】アルキレンジアミンとしてはエチレンジア
ミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン
を用いることができ、特にエチレンジアミン、トリメチ
レンジアミン、テトラメチレンジアミンが好ましい。
【0009】ポリオールと反応して本発明のポリウレタ
ンを形成することのできるジ-またはポリ-イソシアネー
トは、一般にポリウレタンの製造に用いられるものがい
ずれも使用でき、例えば、トリレンジイソシアネート
(TDI)、ポリフェニルポリメチルポリイソシアネー
トで代表されるジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMD
I)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソフ
ォロンジイソシアネート(HPDI)などが挙げられる
が、衣料用用途を考慮した場合、難黄変ないし無黄変性
のヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシア
ネート類、イソフォロンジイソシアネート等の脂環式イ
ソシアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香
脂肪族イソシアネート類が好ましい。
【0010】ポリオールとジ-またはポリ-イソシアネー
トとからのポリウレタンの合成反応においては、両者は
NCO/OH=0.50〜0.98のモル比で反応を行う
のが好ましい。NCO/OH比が0.98より大きく1.
20より小さい割合で反応をおこなうと非常に高分子量
のポリウレタンが生成してポリマー塊ができる。ポリマ
ー塊の生成は多量の溶剤中で反応させることにより防ぐ
ことができるが、反応が完了するまでの時間が長くなる
こと、溶剤の除去に余分な費用がかかること、および人
体への溶剤の悪影響を考えると多量の溶剤を使用するこ
とは好ましくない。またNCO/OH<0.5またはN
CO/OH>1.20の割合で反応させて得られたポリ
ウレタンの場合には羊毛繊維に十分なバルキー性あるい
は柔軟性が付与されない。
【0011】またポリオールとジ-またはポリ-イソシア
ネートとからのポリウレタンの合成は、無溶媒でも行わ
れるが、一般には有機溶剤中で行うのが好ましく、有機
溶剤としてはアセトン、メチルエチルケトン、N,N-ジ
メチルホルムアミド、ジオキサン等が挙げられる。また
必要に応じて、鎖延長剤として、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-
ヘキサンジオール等のグリコール類、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価ア
ルコール類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン等のジアミン類、更にはモノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン等のアミノアルコール類または水も併用
可能である。
【0012】(B)のアミノ変性シリコーンは次の構造
【化1】 〔式中、Xはメチル基または炭素数2〜5のアルキル基
またはアルコキシ基または−R2−NH2、Yはメチル基
または炭素数2〜5のアルキル基またはアルコキシ基ま
たは−R2−NH2、(ただしXとYの内、少なくとも1
個は−R2−NH2であるが、すべてが−R2−NH2であ
ることはなく、またXのいずれかが−R2−NH2である
ときはYは−R2−NH2ではない) R1はメチル基またはフェニル基、R2は炭素数1〜6の
2価炭化水素基、m、nは正の整数であり、n>1でm
+n>10である〕を有する、1分子中に少なくとも1
個のアミノ基を持つ化合物である。本発明に使用するに
当たって好ましいアミノ変性シリコーンはアミン価が3
〜30のアミノ変性シリコーンを適切なHLBを持つノ
ニオン系界面活性剤を用いて乳化した乳化物であり、6
00〜12,000cstの粘度であるものが好まし
い。
【0013】本発明では、ポリウレタン(A)とアミノ
変性シリコーン(B)とはA:B=50:50〜90:
10(重量比)で混合して使用され、水に分散した油剤
の形で用いられる。ポリウレタン(A)とアミノ変性シ
リコーン(B)の割合がA/B<1.0では混合安定性
が悪く、両者の分離が観察される。一方A/B>9.0
ではウールのヌメリが低下し、柔軟性が悪くなる。
【0014】従来見られなかった羊毛繊維への本発明の
顕著な柔軟バルキー加工効果は、特定のポリウレタンと
アミノ変性シリコーンの混合物である本発明の柔軟バル
キー加工処理剤を羊毛繊維表面に吸着処理することによ
って得られるが、羊毛繊維を臭素酸塩と過酸化水素の混
合物により酸化処理し、次いで本発明の柔軟バルキー加
工処理剤を吸着処理することによって一層優れた効果を
もたらす。この効果は次のような機構によるものと考え
られる。過酸化水素/臭素酸塩は次の反応式(式中では
臭素酸カリウムで代表してある)で示すように、酸化剤
としてシスチン結合を開裂させ、シスチン酸を生成す
る。
【化2】 また同時に羊毛繊維の表面のクチクル層を除去し、柔軟
性および浸水性を付与させる。この状態で水洗後、本発
明の柔軟バルキー加工処理剤が接触されるが、既に羊毛
繊維表面の陰性電荷が増加しているため、カチオン系シ
リコーンも付着しやすく、優れたバルキー性が付与され
る。
【0015】過酸化水素は中性付近で、臭素酸塩は酸性
付近で酸化効力を発揮するのは公知の事実である。中性
付近で羊毛繊維を過酸化水素で処理した場合、過酸化水
素濃度は5.0〜15.0g/l が好ましい。過酸化水
素濃度が5.0g/l 以下なら柔軟性が発現されず、ま
た陰性電荷の増加も認められない。また、過酸化水素が
15.0g/l 以上の場合、羊毛繊維の糸強度の劣化が
認められる。酸性付近で羊毛繊維を臭素酸塩で処理した
場合、臭素酸塩濃度は1.0〜10.0g/lが好まし
い。臭素酸塩濃度が1.0g/l 以下なら柔軟性が発現
されず、陰性電荷の増加も認められない。また、臭素酸
塩濃度が10.0g/l 以上なら羊毛繊維の糸強度の劣
化が認められる。したがって、どちらの酸化剤を用いる
場合でも処理時のpHを調節する必要があり、作業上手
間がかかり、実用上好ましくない。また、染色工程等を
具備すれば、染料種により染色の適性pHが異なる等の
問題がある。これらを加味し、本発明では過酸化水素と
臭素酸塩を、両者の最適活性濃度で混合することによ
り、中性から酸性付近の広範囲に酸化作用を施すことが
できる。本発明により、染色工程同浴での酸化処理が可
能になる。本発明の臭素酸塩は特に臭素酸カリウムおよ
び臭素酸ナトリウムが有効である。
【0016】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、以下の説明に於いては、プロピレンオキサイ
ドをPO、エチレンオキサイドをEOと略記する。柔軟バルキー加工処理剤の調製 〔加工処理剤1〕エチレンジアミン1モルにプロピレン
オキサイド4モルを150℃で5〜6分かけて滴下す
る。次に、このエチレンジアミンPO付加物135gお
よび水酸化カリウム1.5gを反応器に採取する。次に
プロピレンオキサイド946gおよびエチレンオキサイ
ド1419.0gを混合し、滴下ロートに入れ、170
〜180℃でこの混合物を反応器に滴下する。170〜
180℃で2時間30分反応し、エチレンジアミンにP
O/EOがランダムに付加したポリエーテルを得た。1
l の4つ口フラスコに上で得た分子量5,000、PO
/EO=40/60(重量比)のエチレンジアミンPO
/EO付加物30g、キシリレンジイソシアネート2.
1g、メチルエチルケトン30gをドライボックス内で
仕込み、窒素ガス気流中で反応液の温度を100℃に保
持し、1時間撹拌した。1時間後、イソプロピルアルコ
ールを10g投入し、次いで30分撹拌した。次に希釈
水100gおよびリン酸3.0gを投入した。希釈水投
入後、減圧蒸留にてメチルエチルケトンを除去し、有効
成分が20%になるように希釈水を追加した。次にアミ
ノ変性シリコーン乳化物(松本油脂製薬(株)製の商品
名「シルコートF」:アミン価=20.0)54gを配
合した。
【0017】〔加工処理剤2〕1l の4つ口フラスコ
に加工処理剤1で合成した分子量5,000、PO/E
O=40/60(重量比)のエチレンジアミンPO/E
O付加物30g、キシリレンジイソシアネート2.8
g、メチルエチルケトン30gをドライボックス内で仕
込み、窒素ガス気流中で反応液の温度を100℃に保持
し、1時間撹拌した。次にメチルジエタノールアミン
2.6gを滴下漏斗より30分かけて滴下した。滴下
後、100℃を保持し1時間撹拌した。1時間後イソプ
ロピルアルコールを10g投入し、次いで30分撹拌し
た。次に希釈水100gおよびリン酸3.0gを投入し
た。希釈水投入後、減圧蒸留にてメチルエチルケトンを
除去し、有効成分が20%になるように希釈水を追加し
た。次にアミノ変性シリコーン乳化物(松本油脂製薬
(株)製の商品名「シルコートF」:アミン価=20.
0)54gを配合した。
【0018】〔加工処理剤3〕エチレンジアミン1モル
にプロピレンオキサイド4モルを150℃で5〜6分か
けて滴下する。次に、このエチレンジアミンPO付加物
135gおよび水酸化カリウム1.5gを反応器に採取
する。次にプロピレンオキサイド173.0gおよびエ
チレンオキサイド692.0gを混合し、滴下ロートに
入れ、170〜180℃でこの混合物を反応器に滴下す
る。170〜180℃で2時間30分反応し、エチレン
ジアミンにPO/EOがランダムに付加したポリエーテ
ルを得た。1l の4つ口フラスコに上で得た分子量2,
000、PO/EO=20/80(重量比)のエチレン
ジアミンPO/EO付加物30g、キシリレンジイソシ
アネート3.0g、メチルエチルケトン30gをドライ
ボックス内で仕込み、窒素ガス気流中で反応液の温度を
100℃に保持し、1時間撹拌した。1時間後、イソプ
ロピルアルコールを10g投入し、次いで30分撹拌し
た。次に希釈水100gおよびリン酸3.0gを投入し
た。希釈水投入後、減圧蒸留にてメチルエチルケトンを
除去し、有効成分が20%になるように希釈水を追加し
た。次にアミノ変性シリコーン乳化物(松本油脂製薬
(株)製の商品名「シルコートF」:アミン価=20.
0)54gを配合した。
【0019】実施例 1:染色前酸化処理 なお、以下の実施例では次の物を使用した: 羊毛繊維:100%ウール2/48梳毛糸 染色機 :日阪高温高圧試験染色機 染色工程:日本化薬染色便覧参照 以下の工程にしたがって羊毛繊維の処理を行った。 1)過酸化水素/臭素酸カリウム処理工程 羊毛繊維を染色機に投入後、常温の水を注入することに
より、最初に湿潤・脱気を行った。次に過酸化水素1
0.0g/l および臭素酸カリウム5.0g/l を常温
水で溶解して投入した。最終的に浴量を浴比(加工素材
重量に対する総処理浴量の割合)が15:1になるよう
に調整した。温度を90℃まで上げ、染色機を1時間運
転した。運転終了後、浴液を廃棄し、50℃の新浴で湯
洗いおよび水洗して排水した。
【0020】2)染色工程 過酸化水素/臭素酸カリウム処理を受けた羊毛繊維を次
に通常の方法で染色を行った。染色はpH=5.0、温
度=90℃の条件で1時間行った。 3)柔軟バルキー加工処理剤による処理 染色の終わった染色浴に柔軟バルキー加工処理剤1を
5.0%owf(owfは対繊維重量を意味する)にな
るように加え、浴比を15:1に調整した。浴を50℃
まで昇温し、15分間染色機を運転した。 4)脱水・乾燥 柔軟バルキー加工処理が終わった羊毛繊維を遠心脱水機
にかけ、絞り率(繊維乾燥重量/脱水後繊維重量)が8
0%になるように脱水した。これを90℃で1時間乾燥
した。
【0021】実施例 2 柔軟バルキー加工処理において、柔軟バルキー加工処理
剤として加工処理剤1の代わりに加工処理剤2を用いた
以外は実施例1と同様に羊毛繊維を処理した。
【0022】実施例 3 柔軟バルキー加工処理において、柔軟バルキー加工処理
剤として加工処理剤1の代わりに加工処理剤3を用いた
以外は実施例1と同様に羊毛繊維を処理した。
【0023】実施例 4:染色中酸化処理 以下の工程にしたがって羊毛繊維の処理を行った。 1)過酸化水素/臭素酸カリウム処理および染色工程 羊毛繊維を染色機に投入後、常温の水を注入することに
より、最初に湿潤・脱気を行った。次に過酸化水素1
0.0g/l および臭素酸カリウム5.0g/l を常温
水で溶解して投入した。次に染料を加え、浴量を最終浴
比15:1になるように調整した。浴はpH=5.0、
温度=90℃に調整して1時間染色を行った。運転終了
後、浴液を廃棄し、50℃の新浴で湯洗いおよび水洗し
て排水した。 2)柔軟バルキー加工処理剤による処理 染色の終わった染色浴に柔軟バルキー加工処理剤1を
5.0%owfになるように加え、浴比を15:1に調
整した。浴を50℃まで昇温し、15分間染色機を運転
した。 3)脱水・乾燥 柔軟バルキー加工処理が終わった羊毛繊維を遠心脱水機
にかけ、絞り率(繊維乾燥重量/脱水後繊維重量)が8
0%になるように脱水した。これを90℃で1時間乾燥
した。
【0024】実施例 5 柔軟バルキー加工処理において、柔軟バルキー加工処理
剤として加工処理剤1の代わりに加工処理剤2を用いた
以外は実施例4と同様に羊毛繊維を処理した。
【0025】実施例 6 柔軟バルキー加工処理において、柔軟バルキー加工処理
剤として加工処理剤1の代わりに加工処理剤3を用いた
以外は実施例4と同様に羊毛繊維を処理した。
【0026】実施例 7:染色後酸化処理 以下の工程にしたがって羊毛繊維の処理を行った。 1)染色工程 羊毛繊維を通常の方法で染色工程にかけた。染色はpH
=5.0、温度=90℃の条件で1時間行った。 2)過酸化水素/臭素酸カリウム処理工程 常温の水に過酸化水素を濃度10.0g/l および臭素
酸カリウムを濃度5.0g/l となるように溶解し、こ
れに染色の終わった羊毛繊維を投入した。最終的に浴量
を浴比が15:1になるように調整した。温度を90℃
まで上げ、染色機を1時間運転した。運転終了後、浴液
を廃棄し、50℃の新浴で湯洗いおよび水洗して排水し
た。 3)柔軟バルキー加工処理剤による処理 染色と酸化処理の終わった染色浴に柔軟バルキー加工処
理剤1を5.0%owfになるように加え、浴比を1
5:1に調整した。浴を50℃まで昇温し、15分間染
色機を運転した。 4)脱水・乾燥 柔軟バルキー加工処理が終わった羊毛繊維を遠心脱水機
にかけ、絞り率(繊維乾燥重量/脱水後繊維重量)が8
0%になるように脱水した。これを90℃で1時間乾燥
した。
【0027】実施例 8 柔軟バルキー加工処理において、柔軟バルキー加工処理
剤として加工処理剤1の代わりに加工処理剤2を用いた
以外は実施例7と同様に羊毛繊維を処理した。
【0028】実施例 9 柔軟バルキー加工処理において、柔軟バルキー加工処理
剤として加工処理剤1の代わりに加工処理剤3を用いた
以外は実施例7と同様に羊毛繊維を処理した。
【0029】実施例 10 以下の工程にしたがって羊毛繊維の処理を行った。 1)染色工程 羊毛繊維を染色機に投入後、常温の水を注入することに
より、最初に湿潤・脱気を行った。浴量を浴比が15:
1になるように調整した後、通常の染色方法で染色を行
った。染色条件はpH=5.0、温度=90℃の条件で
1時間行った。染色終了後、浴液を廃棄し、50℃の新
浴で湯洗いおよび水洗して排水した。 2)柔軟バルキー加工処理剤による処理 染色の終わった染色浴に柔軟バルキー加工処理剤1を
5.0%owfになるように加え、浴比を15:1に調
整した。浴を50℃まで昇温し、15分間染色機を運転
した。 3)脱水・乾燥 柔軟バルキー加工処理が終わった羊毛繊維を遠心脱水機
にかけ、絞り率が80%になるように脱水した。これを
90℃で1時間乾燥した。
【0030】比較例 1 以下の工程にしたがって羊毛繊維の処理を行った。 1)水洗工程 羊毛繊維を染色機に投入後、常温の水を注入することに
より湿潤・脱気を行った。次に浴比が15:1になるよ
うに水の量を調整した後、温度を90℃まで上げ、染色
機を1時間運転した。運転終了後、浴液を廃棄し、50
℃の新浴で湯洗いおよび水洗して排水した。 2)染色工程 水洗を終えた羊毛繊維を次に通常の方法で染色を行っ
た。染色はpH=5.0、温度=90℃の条件で1時間
行った。 3)脱水・乾燥 柔軟バルキー加工処理を行わないで、染色工程の終った
羊毛繊維を遠心脱水機にかけ、絞り率が80%になるよ
うに脱水した。これを90℃で1時間乾燥した。
【0031】比較例 2 以下の工程にしたがって羊毛繊維の処理を行った。 1)過酸化水素/臭素酸カリウム処理工程 羊毛繊維を染色機に投入後、常温の水を注入することに
より、最初に湿潤・脱気を行った。次に過酸化水素1
0.0g/l および臭素酸カリウム5.0g/l を常温
水で溶解して投入した。最終的に浴量を浴比が15:1
になるように調整した。温度を90℃まで上げ、染色機
を1時間運転した。運転終了後、浴液を廃棄し、50℃
の新浴で湯洗いおよび水洗して排水した。 2)染色工程 過酸化水素/臭素酸カリウム処理を受けた羊毛繊維を次
に通常の方法で染色を行った。染色はpH=5.0、温
度=90℃の条件で1時間行った。 3)脱水・乾燥 染色が終わった羊毛繊維を、柔軟バルキー加工処理を行
わないでを遠心脱水機にかけ、絞り率(繊維乾燥重量/
脱水後繊維重量)が80%になるように脱水した。これ
を90℃で1時間乾燥した。
【0032】比較例 3 以下の工程にしたがって羊毛繊維の処理を行った。 1)染色工程 羊毛繊維を染色機に投入後、常温の水を注入することに
より、最初に湿潤・脱気を行った。浴量を浴比が15:
1になるように調整し、染料を入れて通常の方法で染色
を行った。染色条件はpH=5.0、温度=90℃で1
時間行った。染色終了後、浴液を廃棄し、50℃の新浴
で湯洗いおよび水洗して排水した。 2)アミノ変性シリコーンの付着処理 アミノ変性シリコーンとして「シルコートF」(商品
名:松本油脂製薬(株)製:濃度20重量%)を、染色
の終わった羊毛繊維に3%owfとなるように加え、浴
比を15:1に調整した。浴を50℃まで昇温し、15
分間染色機を運転した。 3)脱水・乾燥 アミノ変性シリコーンを付着処理した羊毛繊維を遠心脱
水機にかけ、絞り率が80%になるように脱水した。こ
れを90℃で1時間乾燥した。
【0033】実施例1〜12および比較例1〜3で得ら
れた羊毛繊維の風合を表1にまとめた。
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明により、レギュラーウールに、従
来の柔軟剤では得られなかった優れた柔軟性と共にバル
キー性をも付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 75/04 NGJ C08L 75/04 NGJ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羊毛繊維に吸着させることにより、羊毛
    繊維に柔軟性およびバルキー性を付与することのできる
    (A)50〜10重量%のプロピレンオキサイドと50
    〜90重量%のエチレンオキサイドとからなるランダム
    またはブロック共重合鎖によるアルキレンジアミンのN
    置換体であるポリオールと、ジ-またはポリ-イソシアネ
    ートとを反応させて得られるポリウレタン、および
    (B)アミノシリコーン、を含み、(A)と(B)の重
    量比率が50:50〜90:10である羊毛繊維用柔軟
    バルキー加工処理剤。
  2. 【請求項2】 アルキレンジアミンがエチレンジアミ
    ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
    ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンであ
    る請求項1に記載の羊毛繊維用柔軟バルキー加工処理
    剤。
  3. 【請求項3】(A)のポリウレタンが請求項1または2
    に記載のポリオールとジ-またはポリ-イソシアネートと
    をNCO/OH=0.50〜0.98からなるモル比で反
    応させて得られるウレタンオリゴマーである請求項1ま
    たは2のいずれかに記載の羊毛繊維用柔軟バルキー加工
    処理剤。
  4. 【請求項4】 (B)のアミノシリコーンが、アミン価
    3〜30のアミノ変性シリコーン乳化物である請求項
    1、2または3のいずれかに記載の羊毛繊維用バルキー
    加工処理剤。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4のいずれかに
    記載の柔軟バルキー加工処理剤を羊毛繊維に吸着処理す
    ることを含む羊毛繊維の柔軟バルキー加工処理法。
  6. 【請求項6】 羊毛繊維を臭素酸塩と過酸化水素の混合
    物により酸化処理し、次いで請求項1、2、3または4
    のいずれかに記載の柔軟バルキー加工処理剤を羊毛繊維
    に吸着処理することを含む羊毛繊維の柔軟バルキー加工
    処理法。
  7. 【請求項7】 臭素酸塩が1.0〜10.0g/l、過酸
    化水素が5.0〜15.0g/lの濃度で用いられる請求
    項6に記載の羊毛繊維の柔軟バルキー加工処理法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006176944A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Kokichi Use オープン・スケール構造の防縮ウール&カシミヤ

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