JP2831409B2

JP2831409B2 - 布帛しわ減少および保形用硬化性アミン官能シリコーンを含有するデンプン

Info

Publication number: JP2831409B2
Application number: JP1332480A
Authority: JP
Inventors: チモシー、ウッドロー、コフィンダッファー
Original assignee: Procter and Gamble Co
Current assignee: Procter and Gamble Co
Priority date: 1988-12-21
Filing date: 1989-12-21
Publication date: 1998-12-02
Anticipated expiration: 2013-12-02
Also published as: MX172909B; DE68910497D1; ATE96860T1; US4923623A; BR8906598A; EP0378871A3; DE68910497T2; CA2004162A1; PE27591A1; EP0378871A2; EP0378871B1; JPH02259167A; CA2004162C

Description

【発明の詳細な説明】発明の分野本発明は、デンプン組成物および改良されたしわ減少
のために布帛を処理するための方法に関する。

発明の背景関連技術は、米国特許第3,549,590号明細書、米国特
許第3,575,779号明細書、米国特許第3,644,241号明細
書、米国特許第3,833,393号明細書、米国特許第4,246,4
23号明細書、米国特許第4,419,391号明細書、米国特許
第4,477,524号明細書、米国特許第4,507,219号明細書、
米国特許第4,665,116号明細書、米国特許第4,708,807号
明細書、1987年12月22日出願の米国特許出願第136,586
号明細書、EPA第0,058,493号明細書および加国特許第1,
102,511号明細書に開示されている。

現代世界では、大多数の衣服は織布から作られてお
り、製織の技術は極めて古くからある。事実、製織の発
明は、一般に、古代エジプトの年代のものとみなされて
いる。糸は、天然綿、ウール、またはリネン繊維から製
造され、これらの糸から織成された布帛から作られるガ
ーメントは、しばしば着用において悪く折目をつけ、洗
浄またはドライクリーニングした時には、元の外観に戻
すためにスチームプレス機またはアイロンでのかなりの
時間および努力を必要とした。

生活水準の向上につれて、クリーニングされた布をプ
レスする際に包含される労働から解放されたいという一
般的要求があった。同時に、労働のコストの増大は洗濯
および商業的ドライクリーニングの費用をかなり上げ
た。このことは、単純にクリーニングでき、直ちに着用
でき、且つ着用時に良好な外観を保つであろう布帛およ
びガーメントを製造するよう繊維化学技術の専門家に更
なる圧力をもたらしてきた。

繊維製造業者は、ウォッシュエンドウェアのガーメン
ト（wash−and−wear garment）において２つの主要な
改良を実施してきた：（１）綿含有ガーメント上での架
橋性樹脂の使用、および（２）合成物および合成混紡の
使用。これらの２つの実施は、ガーメントのしわを減少
する際に長足の進歩を遂げたが、消費者は、依然として
結果に満足しておらず、且つクリーニング操作後にプレ
スすることを要求している。

デンプンは、元の外観に戻し且つ保持するために布帛
処理において多年使用されている。

発明の概要本発明は、布帛しわ減少および布帛保形用硬化性アミ
ン官能（functional）シリコーン（CAFS）剤を含むデン
プン組成物に関する。

それゆえ、本発明の目的は、優秀なしわ減少および保
形上の利益を処理ガーメントに与えるCAFSを含有する若
干の液体デンプン組成物を提供することにある。この目
的および他の目的は、本発明において達成され、下記開
示からわかるであろう。

発明の具体的な説明本発明は、改良された布帛しわ減少用硬化性アミン官
能シリコーン（CAFS）を含む液体デンプン組成物に関す
る。別の点で、本発明は、このような硬化性アミン官能
シリコーン組成物を改良されたしわ減少および布帛保形
のために布帛の処理において使用する方法に関する。好
ましい組成物は、洗濯された布帛上に噴霧するか、すす
ぐ液体である。これらの好ましい組成物は、硬化性アミ
ン官能シリコーン約0.1％〜約33％、より好ましくは約
0.5％〜約20％を含有するデンプンをベースとする水性
液体である。より濃厚な組成物は、すすぎ液中で希釈で
きる。より薄い濃さの組成物は、布帛上に直接噴霧す
る。

ここで使用する「しわ減少」なる用語は、処理された
布帛が、着用後または洗濯操作後に、比較できる操作後
にそうでなければ有するであろうしわよりも少ししかし
わを生じなさそうであるか、または少ないしわしか有し
ていないことを意味する。

ここで使用する「保形」なる用語は、予備アイロンか
けCAFS/デンプン噴霧処理布帛が、着用後に、比較でき
るデンプン処理後にそうでなければ示すであろう場合よ
りも、しわを生じないかアイロンがかけられた形状を失
わなさそうであることを意味する。

1987年12月22日出願の米国特許出願第136,586号明細
書「布帛柔軟剤組成物」には本発明の関連物質が開示さ
れている。

硬化性アミン官能シリコーンおよび非硬化性アミン官
能シリコーンを弁別することは重要である。硬化性アミ
ン官能シリコーン分子は、一つの分子を別の分子と反応
させて元の分子と比較してはるかに高い分子量の高分子
エラストマーを生成する能力を有する。よって、「硬
化」は、しばしば２個のCAFS分子または重合体が反応す
る時に生じて、より高い分子量の重合体を生成する（〜
SiOH＋〜SiOH→〜SiOSi〜＋H₂O）。硬化反応のより詳細
な説明を以下に与える。この「硬化」は、ここでケイ素
−酸素−ケイ素結合の形成と定義される。ケイ素−酸素
−ケイ素結合硬化は、EPA第058,493号明細書に開示のよ
うなアミノ基とカルボキシル（またはエポキシ）基との
間のポリシロキサンブリッジング反応とは区別される。

硬化性アミン官能シリコーンは、市販されている。例
えば、ダウ・コーニング製シリコーン531および536、ゼ
ネラル・エレクトリック製SF1706、SWSシリコーンズ・
コーポレーション製SWS E−210は、耐洗剤性および増大
された保護が非常に重要である自動艶出などの硬質表面
ケアで使用するために広く市販されている硬化性アミン
官能シリコーンである。

硬化性アミン官能シリコーンを含有する数種の布帛ケ
ア組成物をここに開示する。しわ減少布帛ケア用硬化性
アミン官能シリコーンの数種の使用法も、開示する。

本発明のCAFS組成物は、好適な液体担体と併用する。
ここで使用する「担体」なる用語は、一般に、CAFSを配
送し（deliver）且つ布帛上に付着させるために使用す
るいかなる好適なビヒクルも意味する。本発明は、CAFS
プラスデンプンおよび好適な担体を含む液体デンプン組
成物からなる。

好ましい処方物においては、乳化硬化性アミン官能シ
リコーン約0.1〜約10重量％が、好適な市販のポンプ噴
霧デンプン組成物に混入される。結果は、改良されたし
わ減少上の利益をそれが噴霧された布帛に与える噴霧デ
ンプン組成物である。好適な市販の噴霧デンプン組成物
は、水および好適な乳化剤をベースとする。解乳化を回
避するためにデンプンおよびCAFSと相溶性であるCAFS乳
化剤を使用するように注意を払わなければならない。第
二処方物としては、CAFSの量がすすぎ水に約１〜300pp
m、好ましくは約５〜150ppmで存在する洗濯すすぎ液が
挙げられる。

好ましくは、本発明の組成物が重質ロウ、研磨剤、ガ
ラス繊維、および他の布帛不相容物を本質上含まないこ
とを保証するように注意を払うべきである。

硬化性アミン官能シリコーン（CAFS）硬化性アミン官能シリコーンは、既知の方法によって
製造できる。米国特許第3,549,590号明細書、第3,576,7
79号明細書、第3,355,424号明細書および第3,844,992号
明細書は、硬化性アミン官能シリコーンの製法を開示し
ている。有用なアミン官能ジアルキルポリシロキサンお
よびその製法は、米国特許第3,980,269号明細書、第3,9
60,575号明細書および第4,247,330号明細書に記載され
ている。硬化性アミン官能シリコーンは、米国特許第4,
419,391号明細書に開示されている。

本発明の硬化性アミン官能シリコーンは、好ましく
は、米国特許第4,246,423号明細書に開示のシリコーン
ポリエーテル共重合体を本質上含まない。

「アミン官能シリコーン」および「アミノアルキルシ
ロキサン」なる用語は、同意語であり、文献で互換的に
使用されている。ここで使用する「アミン」なる用語
は、いかなる好適なアミンおよび特にシクロアミン、ポ
リアミンおよびアルキルアミン（硬化性アルキルモノア
ミン、アルキルジアミンおよびアルキルトリアミン官能
シリコーンが挙げられる）も意味する。ここで使用する
「シリコーン」なる用語は、特に断らない限り、硬化性
アミン官能シリコーンを意味する。

本発明で使用する好ましいCAFSは、初期（硬化前）平
均分子量少なくとも約1,000〜約100,000、好ましくは約
1,000〜約15,000、より好ましくは約1,500〜約5,000を
有する。いかなる理論にも限定されるものではないが、
本発明の低分子量CAFS化合物は、布帛の糸に、より容易
に浸透することができるので、最良であると理論化され
る。低分子量CAFSは、製造および／または安定化におけ
る費用および困難にも拘らず、好ましい。

本発明の好ましいCAFSは、風乾時に、硬化して、より
高い分子量（MW）の重合体となる。本発明のCAFSは、分
枝または直鎖、またはそれらの混合物であることができ
る。

本発明の好ましいCAFSは、下記構造を有する：（（RO）Ｒ′₂SiO_1/2）_Ｘ（Ｒ′₂SiO_2/2）_Ｙ（Ｒ″SiO
_3/2）_Z; （式中、ＸはＺ＋２に等しく；Ｙは少なくとも３、好ましくは10〜35であり、3Z以上で
あり；線状CAFSの場合には、Ｚは０であり；分枝CAFSの場合には、Ｚは少なくとも１であり；Ｒは水素またはＣ_１〜20アルキルであり；Ｒ′、Ｒ″はＣ_１〜20アルキルまたはアミン基であ
り;R′またはＲ″の少なくとも１つはアミン基であ
る）。

より好ましいCAFSにおいては、Ｒは水素またはＣ
_１〜３アルキルであり;R′はＣ_１〜３アルキルであり;
R″はアルキル鎖中に約２〜約７個の炭素原子を有する
アルキルアミン基である。

ＹおよびＺの値は、CAFSの分子量によって決められ
る。Ｙの値は好ましくは10〜35であり、Ｚの値は好まし
くは１〜３である。

命名法において、「SiO_1/2」は、酸素原子対ケイ素原
子の比率を意味し、即ち、SiO_1/2は１個の酸素原子が２
個のケイ素原子間で共有されることを意味する。

好ましい硬化性アミン官能シリコーン剤は、CAFS約10
％〜約50％および好適な乳化剤約３％〜約15％を含有す
る水性乳濁液の形態である。

ゼネラル・エレクトリック・カンパニー製SF1706生
（neat）シリコーン（CAFS）流体は、アミン官能単位お
よびジメチルポリシロキサン単位を含有する硬化性重合
体である。

SF1706シリコーン流体の典型的製品データは、次の通
りである： SF1706は、約0.1％〜約80％の濃度に希釈し、好適な
水性流体によって布帛に運ぶことができる。

特に好ましいCAFSは、次式：（（RO）Ｒ′₂SiO_1/2）_Ｘ（Ｒ′₂SiO_2/2）_Ｙ（Ｒ″SiO
_3/2）_Z; （式中、Ｒはメチルであり;R′はメチルであり;R″は
（CH₂）₃NH（CH₂）₂NH₂であり、Ｘは約3.5であり;Yは約
27であり;Zは約1.5である）を有する。このような硬化性アミン官能シリコーンの平
均分子量は、約2,500であるが、約1,800〜約2,800であ
ることができる。他の有用なCAFS物質は、米国特許第4,
665,116号明細書および第4,477,524号明細書に開示され
ている。

使用中に、CAFSの加水分解および硬化は、次の通りで
あると推測される：本発明の布帛ケア組成物は、好適な硬化性アミン官能
シリコーンおよび水性担体を含む。

特殊な水性乳濁液124−7300は、ゼネラル・エレクト
リック・カンパニーによって生産されている。それは、
SF1706（20％）およびオクチルフェノキシポリエトキシ
エタノール乳化剤とアルキルフェニルポリ（オキシエチ
レン）グリコール乳化剤との混合物約５％を含有する。

好ましい処方物においては、全水性デンプン組成物の
約0.1〜約33重量％、好ましくは約0.5〜約20重量％、よ
り好ましくは約1.0〜約10重量％の硬化性アミン官能シ
リコーンの添加は、布帛を常法でその中ですすぐか、布
帛に噴霧する時に顕著なしわ減少上の利益を与える製品
を生ずることができる。別の好ましい実施法は、有効量
の乳化硬化性アミン官能シリコーンをクリーニングした
ての布帛または着用された布帛上に噴霧することであ
る。

デンプン本発明は、有効量のCAFSおよび通常の水性デンプン組
成物から選ばれる液体デンプン組成物約99％までを含む
液体デンプン組成物である。このような組成物は、デン
プン約0.1％〜約35％、好ましくは約0.5％〜約20％、少
量の界面活性剤、微量成分および水（残部）を含有す
る。デンプンは、アイロンかけおよび糊付けを助長し且
つ硬化性アミン官能シリコーン成分用担体として作用さ
せるために使用される。よって、布帛ケア技術で使用さ
れている水をベースとするデンプン組成物のいずれも、
本発明で使用してもよい。例えば、米国特許第4,780,49
9号明細書、第3,644,241号明細書、第3,833,393号明細
書および第4,495,226号明細書は、好適なデンプンおよ
びデンプン誘導体組成物を開示している。

本発明の組成物に配合する水性担体の量は、使用する
実施法および処方すべき組成物の種類に応じて変化でき
る。好ましくは、水またはC₁〜C₄アルコールまたはそれ
らの混合物は、組成物の約10〜約98重量％を構成し、最
も好ましくはデンプン/CAFS組成物の約60〜約90重量％
を構成する。

例Ｉ乳化CAFS約25g（25部）（GESF−1706の20％CAFS乳濁
液）（CAFS 5部）を撹拌下に室温で２〜３％デンプン組
成物〔ダウ・インコーポレーテッドのディビジョン製
「噴霧′Ｎデンプン」、テキサイズ（Texize）〕75部
に加える。CAFS約５％を含有するこの混合物を布帛しわ
減少および保形のために予備アイロンかけスプレーオン
（spray−on）として使用する。

例IIおよびIII 更に２種のデンプン/CAFS組成物を例Ｉと同様に調製
する。それぞれ20％CAFS乳濁液約５部および50部を液体
噴霧′Ｎデンプン組成物と混合して、それぞれ安定な１
％CAFS組成物および10％CAFS組成物を与える。

デンプン組成物は、安定である。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】洗濯した布帛を処理するための液体デンプ
ン組成物であって、上記組成物は、（１）約0.1〜約33
重量％の、しわ減少用の硬化性アミン官能シリコーン乳
濁液、（２）約0.5〜約35％の洗剤デンプン、及び
（３）上記硬化性アミン官能シリコーン及び上記デンプ
ンを上記布帛上に付着させるための水を含み（上記布帛
上の上記硬化性アミン官能シリコーンは硬化してケイ素
−酸素−ケイ素結合を形成する）、上記硬化性アミン官能シリコーンは、下記構造：（（RO）Ｒ′₂SiO_1/2）_Ｘ（Ｒ′₂SiO_2/2）_Ｙ（Ｒ″SiO
_3/2）_Ｚ（式中、ＸはＺ＋２に等しく；Ｙは少なくとも３であり；Ｚは線状硬化性アミン官能シリコーンの場合には０であ
り；Ｚは分枝硬化性アミン官能シリコーンの場合には少なく
とも１であり；Ｒは水素またはＣ_１〜20アルキルであり、Ｒ′、Ｒ″はＣ_１〜20アルキルまたは環式アミン、ポリ
アミンおよびアルキル鎖中に約２〜約７個の炭素原子を
有するアルキルアミンから選ばれるアミン基であり、少
なくともＲ′またはＲ″はアミン基である）を有する線状及び分枝硬化性アミン官能シリコーンおよ
びそれらの混合物の群から選ばれる、液体デンプン組成
物。
【請求項２】界面活性剤、低分子量C₁〜C₄アルコール、
およびそれらの混合物からなる群から選ばれる液体を含
む、請求項１に記載の組成物。
【請求項３】上記硬化性アミン官能シリコーン約0.5％
〜約25％を含む、請求項１に記載の組成物。
【請求項４】上記硬化性アミン官能シリコーン約１％〜
約10％を含む、請求項３に記載の組成物。
【請求項５】上記硬化性アミン官能シリコーンが、平均
分子量約1,000〜約100,000を有する、請求項４に記載の
組成物。
【請求項６】上記水が、前組成物の50〜98重量％の量で
存在する、請求項５に記載の組成物。
【請求項７】上記シリコーンが、平均分子量約1,000〜
約15,000を有する、請求項６に記載の組成物。
【請求項８】上記シリコーンが、平均分子量約1,500〜
約5,000を有する、請求項７に記載の組成物。
【請求項９】Ｒが水素またはＣ_１〜３アルキルであり、Ｒ′がＣ_１〜３アルキルであり、Ｒ″がアルキル鎖中に約２〜約７個の炭素原子を有する
アルキルアミン基である、請求項１に記載の組成物。
【請求項１０】Ｒがメチルであり、Ｒ′がメチルであり、Ｒ″が（CH₂）₃NH（CH₂）₂NH₂であり、Ｘが約3.5であり、Ｙが約27であり、Ｚが約1.5であり、
上記硬化性アミン官能シリコーンが約1,000〜約2,800の
範囲の分子量を有し、かつ25℃での粘度約５〜40センチ
ストークを有する、請求項９に記載の組成物。
【請求項１１】洗濯した布帛に請求項１に記載のデンプ
ン組成物を適用することにより上記洗濯した布帛におけ
るしわを減少させる方法。
【請求項１２】上記硬化性アミン官能シリコーンが上記
デンプン組成物中に約0.5〜約20重量％の量で存在す
る、請求項11に記載の方法。
【請求項１３】上記硬化性アミン官能シリコーンが約１
〜約10重量％の量で存在する、請求項11に記載の方法。