JPH08246232A - ポリプロピレン系熱融着繊維および不織布 - Google Patents

ポリプロピレン系熱融着繊維および不織布

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JPH08246232A
JPH08246232A JP7080761A JP8076195A JPH08246232A JP H08246232 A JPH08246232 A JP H08246232A JP 7080761 A JP7080761 A JP 7080761A JP 8076195 A JP8076195 A JP 8076195A JP H08246232 A JPH08246232 A JP H08246232A
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JP
Japan
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heat
polypropylene
nonwoven fabric
acid amide
temperature
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JP7080761A
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Tetsuya Takahashi
哲也 高橋
Akira Nakamura
昭 中村
Terumitsu Kotani
輝充 小谷
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造が容易である単層の熱融着繊維であっ
て、ぬめり感がなくさらっとした感じの柔らかい肌ざわ
りを有し、比較的低温度の融着においても融着強度の高
い熱融着繊維およびそれから製造される熱融着不織布の
提供。 【構成】 ポリプロピレン樹脂に、シリカ類および/ま
たは脂肪酸アマイド類を0.1〜3.0重量%添加し、
結晶化発熱の開始温度(TCS(℃))がTCS(℃)=
0.094CE 2−4.13CE +127℃(但しCE
エチレン含有率%である。)で計算された温度より低い
樹脂組成物を用いたポリプロピレン系熱融着繊維および
ポリプロピレン系熱融着不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔らかくさらっとした
肌ざわりを有し、比較的低温で熱融着が可能で、融着強
度が強いため加工性に優れたポリプロピレン系熱融着繊
維およびそれから製造されたポリプロピレン系熱融着不
織布に関する。
【0002】
【従来の技術】女性の社会進出、生活環境の変化などに
より、ディスポーザブルな紙オムツ、ナプキン等の衛生
材料が広く利用されるようになってきた。これらの材料
は乳幼児や女性などの皮膚の弱い人々の肌に直接触れる
ものであるため、有害物質を含まないこと、耐薬品性に
優れ変質しないこと、柔らかく肌ざわりが良いこと等が
要求される。熱融着繊維およびそれから製造された熱融
着不織布は、その製造過程でバインダーを使用しておら
ず、ホルマリン等の人体に有害な物質を含まないことか
ら、紙オムツ、ナプキン等の衛生材料の表面材として好
適である。特にポリオレフィン系の熱融着繊維は耐薬品
性に優れていること、柔らかいことなどの他、比較的低
温で熱融着できるため、大量生産するのに適しており、
これら用途に非常に向いていて、不織布の形態で広く利
用されている。
【0003】特に、融点の異なる2種の重合体から形成
される複合熱融着繊維およびそれから製造された不織布
については、単層繊維系に比して製造工程が複雑となる
欠点はあるが、低温での熱融着であっても高い熱融着性
が得られるために数多くの提案がなされている。例えば
特公昭50−4767号公報、特公昭52−12830
号公報あるいは特公昭55−483号公報にみられるよ
うに、並列型または芯鞘型に配したポリオレフィン系の
複合繊維は、有害物質を含有せず、比較的低温で熱接着
でき、風合いが柔軟で耐薬品性に優れていることから、
この種の熱融着性は各種の不織布用として最も多用され
ている。
【0004】一方、製造工程の簡単な単層繊維において
は、ポリプロピレンのホモポリマー単味のみから得られ
る単層繊維においては熱融着性が悪く、高温でなければ
熱融着しない。このため通常は複合繊維として芯鞘構造
または並列構造の繊維を製造することが行われている。
芯鞘型繊維では芯成分のレジンに対して鞘成分をより低
融点のレジンを選定することにより融点差をつけ、芯成
分溶融させずに鞘成分で熱融着させることを行ってい
る。並列型繊維でも、成分が異なり融点に差のあるレジ
ンの単繊維から構成することにより、低融点のレジンで
熱融着させることを行っている。特に、ホモポリプロピ
レン/共重合タイプポリプロピレンの組合せによる複合
化された熱融着繊維が多く製造されているが、熱融着繊
維の熱融着性を高めるためにはできうる限りエチレン含
量を多くした共重合ポリプロピレンを使用し融点を下げ
ることが必要となる。
【0005】これはホモポリプロピレンとの融点差を大
きくすることにより熱融着が容易となり、融着強度は大
きくなって熱融着不織布自体の強度を増し、さらに薄物
化も可能となる。しかしコモノマーの割合が増すほど繊
維表面のぬめりが大きくなり、熱融着不織布にした場合
のぬめり感があり、紙オムツ、ナプキン等の衛生材料用
の表面材として“さらっと感”が得ることはできにく
く、接触したときに不快感を与えるようになる。また、
逆にコモノマーの割合を減らすとぬめり感は少なくなる
が、熱融着温度が上昇するだけでなく融着強度が低下し
てしまい、“さらっと感”と熱融着性の両方の性能に対
する要求は両立しにくかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、製造が容易
である単層の熱融着繊維であっても、ぬめり感がなくさ
らっとした感じの柔らかい肌ざわりを有し、耐薬品性を
有し、比較的低温度の熱融着においても融着強度の高い
熱融着繊維およびそれから製造される熱融着不織布の開
発を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリプロピレ
ン樹脂に、シリカ類および/または脂肪酸アマイド類を
0.01〜3.0重量%添加し、結晶化発熱の開始温度
(TCS(℃))が下記式(1) TCS(℃)=(0.094CE 2−4.13CE +127)℃ ・・・(1) (但し、CE はエチレン含有率%であり、0≦CE ≦8
%である。)で計算されたより低い温度である樹脂組成
物を用いたポリプロピレン系熱融着繊維およびこのポリ
プロピレン系熱融着繊維から製造されたポリプロピレン
系熱融着不織布を開発することにより上記の目的を達成
した。
【0008】本発明に用いるポリプロピレン樹脂は、プ
ロピレンのみから製造されたホモポリプロピレン、コモ
ノマーとしてエチレンを8%未満共重合したポリプロピ
レンであり、溶融紡糸が可能であれば特に限定する必要
はないが、通常はメルトフローインデックス2〜100
0g/10分(JIS K−7210表1.条件14;
試験温度230℃、試験荷重2.16kgf)、好まし
くは5〜80g/10分、さらに好ましくは7〜60g
/10分のレジンである。ポリプロピレン樹脂に添加す
るシリカ類としては二酸化ケイ素、天然シリカ等、通常
用いられるシリカ類であればかまわないが、これらの中
でも二酸化ケイ素を添加したものはぬめり感が極めて少
なく、触感として子鹿の皮のような風合いが得られ易
く、熱融着強度も有効に増加する。粒度については50
μm以下のものが分散性が良く好ましい。また、添加す
る脂肪酸アマイド類としてはエルカ酸アマイド、オレイ
ン酸アマイド、ステアリン酸アマイド等、通常用いられ
る脂肪酸アミド類であればかまわない。これらの中でも
エルカ酸アマイドを添加したものは特に柔軟性が増し、
肌にあたる触感に非常に優れている。また、熱融着強度
も有効に増加する。
【0009】ポリプロピレン樹脂にこれら添加剤を配合
して得られたポリプロピレン樹脂組成物のDSC(Di
fferential Scanning Calor
imetry)を用いて測定した結晶化発熱の開始温度
((TCS(℃))が、 TCS(℃)=(0.094CE 2−4.13CE +127)℃ ・・・(1) (但し、CE はエチレン含有率%であり、0≦CE ≦8
%である。)で計算されたより低い温度、好ましくは TCS(℃)=(0.094CE 2−4.13CE +125)℃ ・・・(2) で計算されたより低い温度である樹脂組成物を用いる。
ホモポリプロピレンであって式(1)で計算された温度
より、結晶化発熱の開始温度の高い樹脂組成物にあって
は、熱融着が可能となる温度も従来のポリプロピレンに
比べて同程度であり、熱融着不織布にした場合において
も不織布自体の熱融着の強度も弱く、強度を必要とする
用途には使用できない。また、子鹿の皮の風合いは得る
ことができない。また、エチレン含量が5.5%未満の
共重合ポリプロピレンであって、式(1)で計算された
温度より結晶化発熱の開始温度の高い樹脂組成物にあっ
ては、不織布にした場合もぬめり感が残り、熱融着が可
能となる温度も従来の共重合ポリプロピレンに比べて同
程度であり、熱融着強度も低いものしか得られない。不
織布も柔軟性が劣り、期待するものが得られない。
【0010】さらに、エチレン含量が5.5%以上8.
0%未満の共重合ポリプロピレンであって、式(1)で
計算された温度より結晶化発熱の開始温度の高い樹脂組
成物にあっては、不織布にした場合もぬめり感が残り、
熱融着が可能となる温度も従来の共重合ポリプロピレン
に比べ同程度であり、熱融着強度も低いものしか得られ
ない。不織布も柔軟性が劣り、期待するものが得られな
い。エチレン含量が8.0%以上の共重合のポリプロピ
レンでは、不織布にした場合もぬめり感が残り、また不
織布の強度が弱くなってしまうので使用することが困難
である。
【0011】添加剤としてのシリカ類、脂肪酸アマイド
類は、ポリプロピレン樹脂に添加する割合が増せば、ポ
リプロピレン樹脂組成物としての結晶化発熱開始温度は
低下する。この場合のシリカの添加量としては0.01
〜3.0%であり、好ましくは0.05〜2.0%であ
る。さらに好ましくは0.1〜1.0%である。0.0
1%未満では結晶化の開始温度がほとんど変化しない。
また、逆に3.0%以上では紡糸性が悪くなり、安定し
た紡糸成形が不可能となる。また、脂肪酸アマイド類と
しては0.01%以上3.0%未満が好ましく、好まし
くは0.05%以上2.0%未満である。さらに好まし
くは0.1%以上1.0%未満である。0.01%未満
では結晶化の開始温度が逆に3.0%以上では紡糸性が
悪くなり、安定した紡糸成形が不可能となる。このシリ
カ類と脂肪酸アマイド類は各々単独に使用しても効果は
あるが、シリカ類と脂肪酸アマイド類を併用することに
よりさらにその効果を増すことができる。
【0012】このようなポリプロピレン樹脂組成物は、
単層繊維としての熱融着繊維あるいはそれから製造され
る熱融着不織布として使用できるが、本樹脂組成物が繊
維表面に一部露出していれば効果を発揮することができ
るので、この樹脂組成物とシリカ類や脂肪酸アマイド類
を全く含有しないポリプロピレン樹脂などの繊維と共に
芯鞘型繊維、並列型繊維などの複合熱融着繊維としても
良い。芯鞘型繊維であれば鞘成分、並列型繊維であれば
低融点成分として使用することが有効である。
【0013】
【作用】ポリプロピレン樹脂にシリカ類または脂肪酸ア
マイド類を配合した樹脂組成物はフィルム分野において
は広く利用されているが、その目的はフィルムの開口性
の確保や透明性の改良の目的であって繊維用原料に用い
ることは殆どなかった。本発明は、ポリプロピレン樹脂
にシリカ類または脂肪酸アマイド類を添加したときは、
結晶化発熱温度が低下すること、このため製造が容易な
単層繊維でありながら低温で熱融着が可能であることを
見出したことに基づくものである。この結果、本発明は
ポリプロピレン樹脂としては、ぬめり感を与えるコモノ
マー含有量を減らし、さらっと感を有する原料を用いな
がら安価な単層繊維で低温熱融着を可能としたものであ
る。
【0014】
【実施例】
実施例−1 ベースポリマーのホモのポリプロピレン(MFR=7.
5g/10分、密度=0.90g/cm3 )に対し、エ
ルカ酸アマイド0.1重量%を添加し、単軸スクリュー
押出機により混練・ペレット化し、次いで40mmφの
溶融紡糸装置を用い、溶融押出されたものを横風による
冷却を行い、単糸5.6デニールの繊維にした。その
後、スタフィングボックス型による温度約140℃のク
リンパーにより捲縮を施し、5cm長に繊維を切断し
た。切断された短繊維をカードにかけ厚さ約2mmのウ
ェブを作成し、±2℃に温度制御された乾式循環エアー
によるエアーオーブンにより熱融着させ熱融着不織布の
作成を試みた。以下に示す評価法に従い、熱融着不織布
の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0015】(1)結晶化温度 DSC(Differential Scanning
Calorimetry)を用い、速度10℃/分で
200℃まで昇温させ、5分間温度を一定に保った後、
速度10℃/分で50℃まで高温させ結晶化発熱曲線に
ベースラインをひき、結晶化開始温度を測定した。 (2)熱融着温度 1℃毎に温度を上昇させ、繊維同士の熱融着の有無を調
べ、充分な熱融着が起こり不織布の製造が可能である温
度の下限を調べた。尚、融着強度の定量化は困難である
ため測定しなかったが、本発明の不織布は定性的ではあ
るが熱融着温度が高いものが得られている。
【0016】(3)動摩擦係数 ぬめり感の定量化のため、上記熱融着温度測定により最
低の温度で得られた熱融着不織布を巾100mm×長さ
200mmに切断し、試験片上(一枚)、試験片下(一
枚)を一組としてn=3〜5枚用意し、温度23℃、湿
度50%の恒温、恒湿室内において24hr以上状態調
整後、ASTM D−1894に準拠し、低速型表面ス
ベリ測定機により接触面積巾50mm×長さ80mmに
おいてスベリ速度50mm/min、荷重800gを乗
せて不織布同士の動摩擦係数を測定した。 摩擦係数 = チャートの抵抗値(g)/荷重(800
g)
【0017】(4)触感 肌ざわりにより熱融着不織布の風合いを以下に示す4段
階に分類した。 A:非常に柔軟で、かつぬめり感がなく子鹿の皮のよう
な触感がある。 B:ぬめり感はないが、柔軟性がなくフィルムのような
触感がある。 C:柔軟であるが、ぬめり感があり肌に粘着するように
感ずる。 D:柔軟性がなく、かつぬめり感がある。 (5)紡糸安定性 24時間連続運転を行い、断糸回数が2回を超えるもの
を不可とした。
【0018】実施例−2 エルカ酸アマイドに代え二次粒子径約2.7μmの二酸
化けい素を0.1重量%添加した以外は全て実施例−1
と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価を行った。
その結果を表1に示す。 実施例−3 実施例−1の方法において、エルカ酸アマイドを0.8
重量%添加した以外は全て同様の方法にて熱融着不織布
を作成し評価を行った。その結果を表1に示す。 実施例−4 実施例−1の方法において、エルカ酸アマイドに代え実
施例2で用いた二酸化けい素を0.8重量%添加した以
外は全て同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価を行
った。その結果を表1に示す。 実施例−5 実施例−1の方法において、エルカ酸アマイドを0.2
重量%および実施例2で用いた二酸化けい素を0.8重
量%添加した以外は全て同様の方法にて熱融着不織布を
作成し評価を行った。その結果を表1に示す。 実施例−6 実施例−1の方法において、エルカ酸アマイドを0.8
重量%および実施例2で用いた二酸化けい素を0.2重
量%添加した以外は全て同様の方法にて熱融着不織布を
作成し評価を行った。その結果を表1に示す。
【0019】実施例−7 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=9.0g/10分、エチレンコンテント4.
2%、密度=0.90g/cm3 )を用いた以外は全て
実施例−5と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価
を行った。その結果を表1に示す。 実施例−8 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=9.0g/10分、エチレンコンテント4.
2%、密度=0.90g/cm3 )を用いた以外は全て
実施例−6と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価
を行った。その結果を表1に示す。 実施例−9 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=10.2g/10分、エチレンコンテント
2.0%、密度=0.90g/cm3 )を用いた以外は
全て実施例−5と同様の方法にて熱融着不織布を作成し
評価を行った。その結果を表1に示す。
【0020】実施例−10 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=10.2g/10分、エチレンコンテント
2.0%、密度=0.90g/cm3 )を用いた以外は
全て実施例−6と同様の方法にて熱融着不織布を作成し
評価を行った。その結果を表1に示す。 実施例−11 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=24.4g/10分、エチレンコンテント
6.8%、密度=0.89g/cm3 )を用いた以外は
全て実施例−5と同様の方法にて熱融着不織布を作成し
評価を行った。その結果を表1に示す。 実施例−12 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=24.4g/10分、エチレンコンテント
6.8%、密度=0.89g/cm3 )を用いた以外は
全て実施例−6と同様の方法にて熱融着不織布を作成し
評価を行った。その結果を表1に示す。
【0021】実施例−13 ベースポリマーとして実施例−7で用いたランダム共重
合ポリプロピレンを鞘相とし、シリカ類、脂肪酸アマイ
ド類を添加しないホモのポリプロピレン(MFR=7.
5g/10分、密度=0.90g/cm3 )を芯相とし
た芯鞘型の繊維を作製し、素材として用いた以外は全て
実施例−5と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価
を行った。その結果を表1に示す。 実施例−14 ベースポリマーとして実施例−7で用いたランダム共重
合ポリプロピレンと、シリカ類、脂肪酸アマイド類を添
加しないホモのポリプロピレン(MFR=7.5g/1
0分、密度=0.90g/cm3 )を並列型に配置した
繊維を作製し、素材として用いた以外は全て実施例−5
と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価を行った。
その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】比較例−1 ベースポリマーとしてホモのポリプロピレン(MFR=
7.5g/10分、密度=0.90g/cm3 )を用
い、シリカ類および脂肪酸アマイド類を添加せずに行っ
た以外は全て実施例−6と同様の方法にて熱融着不織布
を作成し評価を行った。その結果を表2に示す。 比較例−2 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=9.0g/10分、エチレンコンレント4.
1%、密度=0.90g/cm3 )を用い、シリカ類お
よび脂肪酸アマイド類を添加せずに行った以外は全て実
施例−6と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価を
行った。その結果を表2に示す。 比較例−3 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=24.4g/10分、エチレンコンレント
6.8%、密度=0.89g/cm3 )を用い、シリカ
類および脂肪酸アマイド類を添加せずに行った以外は全
て実施例−1と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評
価を行った。その結果を表2に示す。
【0024】比較例−4 エルカ酸アマイドを0.005重量%添加し、シリカ類
を添加しなかった以外は全て実施例−1と同様の方法に
て熱融着不織布を作成し評価を行った。その結果を表2
に示す。 比較例−5 エルカ酸アマイドを4.0重量%添加し、シリカ類を添
加しなかった以外は全て実施例−1と同様の方法にて熱
融着不織布を作成し評価を行った。その結果を表2に示
す。
【0025】比較例−6 実施例2で用いた二酸化けい素を0.005重量%添加
し、脂肪酸アマイド類を添加しなかった以外は全て実施
例−1と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価を行
った。その結果を表2に示す。 比較例−7 実施例2で用いた二酸化けい素を4.0重量%添加し、
脂肪酸アマイド類を添加しなかった以外は全て実施例−
1と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価を行っ
た。その結果を表2に示す。 比較例−8 ベースポリマーとしてランダム共重合ポリプロピレン
(MFR=9.0g/10分、エチレンコンレント4.
1%、密度=0.90g/cm3 )を用い、エルカ酸ア
マイド0.005重量%を添加し、実施例2で用いた二
酸化けい素を4.0重量%添加した以外は全て実施例−
1と同様の方法にて熱融着不織布を作成し評価を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】ポリプロピレン系熱融着繊維およびこれ
から製造された熱融着不織布は、柔らかく、肌ざわりが
よいことおよびバインダー等有害物質を含まず、熱融着
性があり、加工性に優れているため紙オムツ、ナプキン
等大量生産される製品分野に広く用いられている。そし
て低温で熱融着が可能となるため、製造工程としては高
融点の樹脂と低融点の樹脂を用い、複雑な鞘芯型構造繊
維あるいは並列型構造繊維などの複合型繊維あるいはそ
れから製造された不織布が用いられることが多い。
【0028】本発明はこれを、ポリプロピレン樹脂にシ
リカ類および/または脂肪酸アマイド類を添加した樹脂
組成物から単層繊維であっても柔らかく、さらっとした
肌ざわりを有し、低温熱融着を行った場合であっても融
着強度が高く、加工性に優れた熱融着繊維および熱融着
不織布を製造することができたものである。このため、
これら繊維または不織布は加工性に優れており、生産性
の高い材料として使用できる。勿論、製造工程は複雑に
なるが、該樹脂組成物より高融点あるいは低融点の樹脂
と共に鞘芯型構造あるいは並列型構造の複合型繊維原料
として用いてもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/20 KEW D04H 1/54 C C08L 23/10 KEF A D04H 1/54 D01D 1/02 A41B 13/02 E // D01D 1/02 A61F 13/18 310Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン樹脂に、シリカ類および
    /または脂肪酸アマイド類を0.01〜3.0重量%添
    加し、結晶化発熱の開始温度(TCS(℃))が下記式
    (1) TCS(℃)=(0.094CE 2−4.13CE +127)℃ ・・・(1) (但し、CE はエチレン含有率%であり、0≦CE ≦8
    %である。)で計算されたより低い温度である樹脂組成
    物を用いたポリプロピレン系熱融着繊維。
  2. 【請求項2】 シリカ類が、粒度50μm以下の二酸化
    ケイ素または天然シリカである請求項1記載のポリプロ
    ピレン系熱融着繊維。
  3. 【請求項3】 脂肪酸アマイド類が、エルカ酸アマイ
    ド、オレイン酸アマイドまたはステアリン酸アマイドか
    ら選ばれた少なくとも一種の脂肪酸アマイドである請求
    項1記載のポリプロピレン系熱融着繊維。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のポリプロピレン系熱融着
    繊維から製造されたポリプロピレン系熱融着不織布。
JP7080761A 1995-03-13 1995-03-13 ポリプロピレン系熱融着繊維および不織布 Pending JPH08246232A (ja)

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