JPH1088459A - 長繊維不織布 - Google Patents

長繊維不織布

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JPH1088459A
JPH1088459A JP8240747A JP24074796A JPH1088459A JP H1088459 A JPH1088459 A JP H1088459A JP 8240747 A JP8240747 A JP 8240747A JP 24074796 A JP24074796 A JP 24074796A JP H1088459 A JPH1088459 A JP H1088459A
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JP
Japan
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long
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fiber
weight
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Withdrawn
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JP8240747A
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Hisakatsu Fujiwara
寿克 藤原
Yasuki Terakawa
泰樹 寺川
Shigeyuki Sugawara
繁幸 菅原
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高接着性、低温接着性が良好で、得られる長
繊維不織布の柔軟性や肌触り等の風合い、不織布の均一
性に優れ、しかも紡糸性などの操業性も良好な複合繊維
からなる長繊維不織布を提供する。 【解決手段】 エチレン−ブテン−プロピレンランダム
共重合体に、ポリエチレンワックス(繊維全体で18重量
%)とシリカ(繊維全体で1000ppm )をブレンドした第
一成分とアイソタクチックポリプロピレンからなる第二
成分を、紡糸口金から容積比50/50で鞘芯型複合繊維に
溶融紡糸し、スパンボンド法により裏面に吸引装置を設
けた無端コンベア上に、長繊維フリースとして捕集す
る。これを加熱された凹凸ロールと平滑ロールとで構成
されたポイントボンド加工機の加圧されたロール間に導
入し長繊維相互間が熱融着された長繊維不織布を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長繊維不織布に関
するものである。特に本発明は、オレフィン系二元共重
合体及びオレフィン系三元共重合体から選ばれた少なく
とも1種の低融点または低軟化点の樹脂を第一成分と
し、結晶性熱可塑性樹脂を第二成分とした熱融着性複合
長繊維不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長繊維不織布の代表例であるスパンボン
ド不織布は、溶融紡糸口金から吐出した長繊維群をエア
ーサッカーなどに導入して牽引延伸し、開繊して捕集コ
ンベア上に集積して長繊維フリースを得た後、長繊維相
互間を適宜の手段で交絡あるいは熱融着させて製造され
ている。従って、連続繊維とも言える長繊維を構成繊維
とするものであるため、短繊維を構成繊維とする短繊維
不織布に比べて、引張強度等の機械的性質に優れてい
る。また、溶融紡糸して得られた長繊維を、そのまま開
繊及び集積して不織布が得られるため、短繊維を乾式法
や湿式法で開繊及び集積して得られる不織布に比べて、
合理的に生産しうるという利点があり、近年その生産量
も大きく増加してきている。
【0003】特に、一成分としてオレフィン系二元共重
合体または三元共重合体からなる低融点または低軟化点
の樹脂を用い、他の成分として結晶性熱可塑性樹脂を用
いた複合長繊維不織布は、長繊維不織布としての上記の
利点のほかに、熱融着性に優れているので、加工がしや
すく、良好な品質の不織布が得られる場合には、大幅な
需要の増大が見込まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、熱融着性複
合長繊維不織布の熱融着成分として用いられるエチレン
−プロピレンランダム共重合体やエチレン−ブテン−プ
ロピレンンダム共重合体の如きオレフィン系二元または
三元共重合体は、例えばエチレン或いはエチレン及びブ
テンのポリプロピレン分子鎖中への導入で、ポリプロピ
レン樹脂よりも比較的低タクティシティ、低結晶性、低
融点または低軟化点をもつ樹脂となっている。また、こ
れらはエチレン或いはエチレン及びブテンの添加率によ
ってその大小はあるものの比較的、繊維相互間或いは繊
維と金属間の摩擦抵抗値が大きくなっている。
【0005】このため、紡糸ノズル孔より吐出した糸条
が金属製のエアーサッカーで牽引される際に金属間或い
は繊維間の摩擦によって繊度斑が生じたり、繊維が束に
なり開繊しにくいという問題があった。
【0006】また、この様に結晶性が低下している樹脂
を用いた場合には、紡糸ノズル孔から溶融状態で吐出し
たその樹脂の糸条が結晶化し固化するまでの時間或いは
距離(固化長)が著しく長くなっている。
【0007】従って、摩擦によって長繊維が束になり繊
度斑や開繊不良を生じ、不均質な不織布になるだけでな
く、長繊維相互間の距離が短くなることを引き金に、固
化長の長くなった糸条が未だ溶融状態すなわち、低融点
または低軟化点オレフィン系共重合体が溶融状態で接触
するために、いわゆる糸切れが発生し操業性が悪いとい
うことがあった。
【0008】特開平5−5261号には、エチレン−プ
ロピレンランダム共重合体とアイソタクチックポリプロ
ピレンの複合型長繊維よりなる不織布が開示されてい
る。しかしながら、ここでは、上述したような問題を解
決するための手段は特に示されていない。
【0009】また、特開平5−263350号には、エ
チレン−プロピレンランダム共重合体を単独で用いて柔
軟性を向上させ、造核剤を添加することで上述した繊度
斑や開繊性不良、糸切れによる操業性の悪さを改善した
長繊維不織布の開示がある。従って、上記した2種の技
術を融合させれば、エチレン−プロピレンランダム共重
合体やエチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体
などのオレフィン系二元または三元共重合体の一部が繊
維表面に露出するような複合長繊維であっても、容易に
均質性に優れた不織布が得られると考えられる。
【0010】しかしながら、この特開平5−26335
0号に記載の技術では、3−メチル−1−ブテン重合体
といった強い造核作用を呈する樹脂を前記エチレン−プ
ロピレンランダム共重合体の造核剤として使用してい
る。
【0011】このため、単に結晶化開始温度が上昇する
だけでなく、スパンボンド法に特徴的な高速紡糸の際に
溶融張力をも増大させ、エチレン−プロピレンランダム
共重合体の配向結晶化をも促進させ、結果として得られ
る長繊維はエチレン−プロピレンランダム共重合体の樹
脂自身が持っている融点または軟化点よりも大幅に高く
なる。また、溶融張力の増大により、細繊度の長繊維が
得られにくくなる。更にこの状態で細繊度の長繊維を紡
糸しようとすると、溶融糸条の破断強度よりも大きな張
力がかかるため糸切れしやすい。
【0012】すなわち、この公開公報に記載の技術で
は、エチレン−プロピレンランダム共重合体やエチレン
−ブテン−プロピレンランダム共重合体といった低融点
または低軟化点オレフィン系共重合体の柔軟性や高接着
性、低温接着性等の特徴を十分に引き出すことができ
ず、得られる長繊維不織布の柔軟性や肌触り等の風合い
もまだ十分なものではなかった。
【0013】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたものであり、高接着性、低温接着性が良好で、
得られる長繊維不織布の柔軟性や肌触り等の風合い、不
織布の均一性に優れ、しかも紡糸性などの操業性も良好
な複合繊維からなる長繊維不織布を提供することを目的
とするものである。
【0014】本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、少
なくとも低融点または低軟化点成分である第一成分へ炭
化水素系滑剤を添加することにより、炭化水素系滑剤が
繊維表面へ露出し、薄膜を形成することで繊維表面を平
滑にし、紡糸中に繊維相互間が粘着することを防止でき
るので、糸切れなどを減少させ、操業性を良好にし、し
かも炭化水素系滑剤の添加によってもオレフィン系共重
合体の結晶化温度の上昇はほとんど起こらず、結晶化度
の増加も著しく小さく、またその内部滑性によってオレ
フィン系共重合体の流動性もよく、従って、低融点また
は低軟化点のオレフィン系共重合体の柔軟性や高接着
性、低温接着性等の特徴を十分に発揮し、柔軟性や肌触
り等の風合いが良好かつ他部材との接着性に優れる長繊
維不織布が得られることを知り本発明を完成するに至っ
た。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)前記目的を達成するため、本発明の長繊維不織布
は、オレフィン系二元共重合体及びオレフィン系三元共
重合体から選ばれた少なくとも1種の低融点または低軟
化点の樹脂を第一成分とし、結晶性熱可塑性樹脂を第二
成分とした熱融着性複合長繊維からなり、少なくとも第
一成分中に炭化水素系滑剤を含有し、前記炭化水素系滑
剤の含有率が繊維中濃度にして2〜20重量%であるこ
とを特徴とする。
【0016】(2)前記本発明の長繊維不織布において
は、少なくとも第一成分に、更に無機物粉末を含有し、
前記無機物粉末の含有率が繊維中濃度にして500〜5
0000重量ppmであることが好ましい。
【0017】(3)また、前記(1)または(2)項の
いずれかに記載の本発明の長繊維不織布においては、オ
レフィン系三元共重合体が、84〜97重量%のプロピ
レン、1〜15重量%の1−ブテン及び1〜10重量%
のエチレンからなるエチレン−ブテン−プロピレン共重
合体であることが好ましい。
【0018】(4)また、前記(1)または(2)項の
いずれかに記載の本発明の長繊維不織布においては、オ
レフィン系二元共重合体が、85〜99重量%のプロピ
レン及び1〜15重量%のエチレンからなるエチレン−
プロピレン共重合体であることが好ましい。
【0019】(5)また、前記(1)または(2)項の
いずれかに記載の本発明の長繊維不織布においては、オ
レフィン系二元共重合体が、50〜99重量%のプロピ
レン、1〜50重量%の1−ブテンからなるブテン−プ
ロピレン共重合体であることが好ましい。
【0020】(6)また、前記(1)または(2)項の
いずれかに記載の本発明の長繊維不織布においては、オ
レフィン系二元共重合体が、73〜99重量%のエチレ
ン、1〜27重量%の1−オクテンからなるエチレン−
オクテン共重合体であることが好ましい。
【0021】(7)また、前記(1)〜(6)項のいず
れかに記載の本発明の長繊維不織布においては、炭化水
素系滑剤の融点または軟化点が、50〜155℃である
ことが好ましい。
【0022】(8)また、前記(1)〜(7)項のいず
れかに記載の本発明の長繊維不織布においては、炭化水
素系滑剤が、天然パラフィン、マイクロパラフィン、合
成パラフィン、ポリエチレンワックス及びポリプロピレ
ンワックスからなる群から選ばれた少なくとも1種の炭
化水素系滑剤であることが好ましい。
【0023】(9)また、前記(2)〜(8)項のいず
れかに記載の本発明の長繊維不織布においては、無機物
粉末の粒子径が、平均粒子径で0.04〜2μmである
ことが好ましい。
【0024】(10)また、前記(2)〜(9)項のい
ずれかに記載の本発明の長繊維不織布においては、無機
物粉末が、二酸化チタン、シリカ、ミョウバン、炭酸カ
ルシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、タルク
から選ばれた少なくとも1種の無機物粉末であることが
好ましい。
【0025】(11)また、前記(1)〜(10)項の
いずれかに記載の本発明の長繊維不織布においては、第
二成分の結晶性熱可塑性樹脂がポリプロピレンであるこ
とが好ましい。
【0026】(12)また、前記(1)〜(10)項の
いずれかに記載の本発明の長繊維不織布においては、第
二成分の結晶性熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレ
ートであることが好ましい。
【0027】(13)また、前記(1)〜(12)項の
いずれかに記載の本発明の長繊維不織布においては、長
繊維不織布がスパンボンド法により得られた長繊維不織
布であることが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の長繊維不織布は、オレフ
ィン系二元共重合体及びオレフィン系三元共重合体から
選ばれた少なくとも1種の低融点または低軟化点の樹脂
(以下単に低融点樹脂と略称する。)を第一成分とし、
結晶性熱可塑性樹脂を第二成分とした熱融着性複合長繊
維からなり、少なくとも第一成分に炭化水素系滑剤を繊
維中濃度にして2〜20重量%含有する複合長繊維使い
の不織布である。
【0029】前記低融点樹脂を第一成分とし、結晶性熱
可塑性樹脂を第二成分とした複合繊維としては、第一成
分の低融点樹脂が鞘成分、第二成分の結晶性熱可塑性樹
脂が芯成分となる鞘芯型の複合繊維、前記に於いて芯成
分の断面における位置が偏心しているいわゆる鞘芯偏心
型の複合繊維、第一成分の低融点樹脂と第二成分の結晶
性熱可塑性樹脂が貼り合わされているいわゆる並列型複
合繊維(サイドバイサイド型複合繊維)が好適に用いら
れる。特に鞘芯偏心型複合繊維や並列型複合繊維を用い
ると捲縮繊維を容易に得ることが出来、嵩高で風合のよ
い長繊維不織布が得られる点では好ましい。並列型複合
繊維の断面における第一成分と第二成分の割合は1:1
であってもよく、一方の成分が繊維断面において他方の
成分より大きな断面積を占める形になっていてもよいこ
とはもちろんである。
【0030】複合繊維の第一成分と第二成分の容積割合
(繊維断面を採用した場合にはその断面の面積割合に該
当する)は、通常、第一成分:第二成分の比率で10:
90〜90:10、好ましくは30:70〜70:30
のものが用いられる。
【0031】本発明において第一成分としては、オレフ
ィン系二元共重合体及びオレフィン系三元共重合体から
選ばれた少なくとも1種の低融点樹脂が用いられる。オ
レフィン系二元共重合体単独で使用してもよいし、オレ
フィン系三元共重合体単独で使用してもよいし、オレフ
ィン系二元共重合体とオレフィン系三元共重合体との任
意の割合のブレンド物として用いてもよいし、また、2
種類以上の異なるオレフィン系二元共重合体同士を任意
の割合で混合して用いてもよいし、更に、2種類以上の
異なるオレフィン系三元共重合体同士を任意の割合で混
合して用いてもよい。それぞれが単独でも使用出来るこ
とから、オレフィン系二元共重合体とオレフィン系三元
共重合体とのブレンド割合、2種類以上の異なるオレフ
ィン系二元共重合体同士のブレンド割合、2種類以上の
異なるオレフィン系三元共重合体同士のブレンド割合は
特に制限はなく、任意であり、あえてブレンド割合を数
値で示すならば、例えば2種類のブレンドを使用すると
仮定した場合には、合計重量に基づいて、ある成分の混
合割合をa重量%、他の成分の混合割合をb重量%で示
すとすると、0重量%〈a重量%〈100重量%の範囲
であり、b重量%=100重量%−a重量%である。三
成分以上の混合物を用いる場合にも同様であり、各成分
は0重量%を越え、100重量%より少ない範囲であ
り、トータルが100重量%となる範囲で任意の混合率
でブレンドしたものを用いることができる。
【0032】本発明において用いる第一成分のオレフィ
ン系二元共重合体及びオレフィン系三元共重合体から選
ばれた少なくとも1種の低融点樹脂としては、第二成分
の結晶性熱可塑性樹脂よりも低温で熱溶融または軟化し
て熱融着性を発揮し得るものであればよく、好ましく
は、第二成分の結晶性熱可塑性樹脂が熱溶融または軟化
する温度より5℃以上、より好ましくは30℃以上低い
温度で熱溶融または軟化し得るものが、得られた長繊維
フリースを熱融着させる場合に第二成分への熱による物
理的性質の低下などのダメージを与えず好ましい。
【0033】本発明において用いる第一成分のオレフィ
ン系二元共重合体、オレフィン系三元共重合体の具体例
としては、例えば、85〜99重量%のプロピレン及び
1〜15重量%のエチレンからなるエチレン−プロピレ
ン共重合体;50〜99重量%のプロピレン、1〜50
重量%の1−ブテンからなるブテン−プロピレン共重合
体;73〜99重量%のエチレン、1〜27重量%の1
−オクテンからなるエチレン−オクテン共重合体(より
好ましくは、75〜98重量%のエチレン、2〜25重
量%の1−オクテンからなるエチレン−オクテン共重合
体);84〜97重量%のプロピレン、1〜15重量%
の1−ブテン及び1〜10重量%のエチレンからなるエ
チレン−ブテン−プロピレン共重合体などが共重合体特
有の柔らかさを発揮でき、好ましい。
【0034】本発明で用いる第二成分の結晶性熱可塑性
樹脂としては、前記第一成分のオレフィン系二元共重合
体及びオレフィン系三元共重合体から選ばれた少なくと
も1種の融点または軟化点よりも、融点または軟化点が
高く、前記第一成分と共に複合紡糸ができる結晶性熱可
塑性樹脂が用いられ、好ましくは、ポリプロピレンまた
はポリエチレンテレフタレートが挙げられる。前記第二
成分としてポリプロピレンを用いると、比較的柔軟な長
繊維不織布が得られ好ましい。また、前記第二成分とし
てポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、より
強力が大きく、また、捲縮を発現させた時の弾力性(ク
ッション性)のより優れた長繊維不織布を得ることがで
き好ましい。
【0035】用いる樹脂のMFR(メルトフローレー
ト)は、特に限定するものではないが、オレフィン系樹
脂を用いる場合には、第一成分、第二成分共、一般的に
10〜100g/10分のものが用いられる。
【0036】本発明で用いる炭化水素系滑剤は、繊維表
面に薄膜を付与せしめ、繊維同士の粘着を防止し得るも
のであればどの様なものを用いてもよい。中でも、融点
または軟化点が50〜155℃である炭化水素系滑剤
が、融点または軟化点が余りに低過ぎてその内部滑性に
よって流動性が向上した第一成分は溶融紡糸における固
化長がより長くなり、滑剤による表面平滑化の効果より
もこれが大きく影響するために、糸条が今だ溶融状態で
接触する確率を高くし、操業性が悪くなると言うことも
なく、また、融点または軟化点が余りに高過ぎて得られ
る長繊維の第一成分であるオレフィン系共重合体の軟化
点または融点を高くし、柔軟性や高接着性、低温接着性
などの特徴を十分発揮できなくなると言う問題もなく、
炭化水素系滑剤の添加効果が十分に発揮され好ましい。
【0037】炭化水素系滑剤の具体例としては、天然パ
ラフィン、マイクロパラフィン、合成パラフィン、ポリ
エチレンワックス、ポリプロピレンワックス、塩素化炭
化水素、フルオロカルボン等が挙げられるが、廃棄後焼
却した時に有毒ガスの発生が無い点において、天然パラ
フィン、マイクロパラフィン、合成パラフィン、ポリエ
チレンワックス及びポリプロピレンワックスが特に好ま
しい。
【0038】ここで言うマイクロワックスとは、石油か
ら得られる微結晶ワックスのことである。また、ポリエ
チレンワックスとは、低分子量のポリエチレンまたはそ
の不完全酸化物のことであり、ポリプロピレンワックス
も同様に、低分子量のポリプロピレンまたはその不完全
酸化物のことである。ポリエチレンワックスやポリプロ
ピレンワックスは、市販のポリエチレンワックスやポリ
プロピレンワックスはいずれも使用することが出来るの
で、特に制限するものではないが、その分子量は、数平
均分子量にしてポリエチレンワックスが1000〜50
00程度、ポリプロピレンワックスは1000〜450
0程度のものが好適に用いられる。数平均分子量の測定
は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ
ィー)を用いて測定することができる。
【0039】炭化水素系滑剤は、押出機に設けられてい
るサイドフィーダーより導入して溶融押出しと共に混練
添加してもよい。また、事前に例えば第一成分と混練し
たコンパウンドあるいはマスターバッチのような形態で
用いて添加してもよい。
【0040】本発明において、好ましい炭化水素系滑剤
の添加態様の1つは、第一成分であるオレフィン系共重
合体の主たる構成成分の単位構造と異なる炭化水素系滑
剤を選定することもその1つである。すなわち、ポリプ
ロピレンを主体成分とする第一成分に対しては、例え
ば、ポリエチレンワックスの添加が好ましい。また、第
一成分であるオレフィン系共重合体の主たる構成成分の
単位構造と適度に同じ単位構造を有した炭化水素系滑
剤、例えばポリプロピレンを主体成分とするオレフィン
系共重合体には、イソパラフィン成分を含有するマイク
ロワックス等の添加も別の観点から好ましい。
【0041】このように、第一成分であるオレフィン系
共重合体の主たる構成成分と単位構造の異なる炭化水素
系滑剤を選定する場合、その利点としては、炭化水素系
滑剤と第一成分の相溶性が比較的良くないため、繊維表
面に炭化水素系滑剤がブリードアウトしやすく、少量の
添加よって本発明の効果を発揮すると言う作用効果を達
成できる点である。
【0042】また、第一成分であるオレフィン系共重合
体の主たる構成成分と適度に同じ単位構造を有した炭化
水素系滑剤を選定する場合、その利点としては、炭化水
素系滑剤が繊維表面にブリードアウトすることを適度に
コントロールでき、経時による過度なブリードアウトを
防止し得ると言う作用効果を達成できる点である。
【0043】また、この両者を適度の割合で混合して用
いることも好ましい。しかし、単独で用いる場合には、
後者単独の方が前者単独よりはどちらかと言うと好まし
い。これらの炭化水素系滑剤は、複合長繊維表面へ薄膜
を形成し、その外部滑性の結果、紡糸中における繊維相
互間の粘着を防止し、スパンボンド不織布などの複合長
繊維不織布において、前述した様に繊度斑や開繊性が良
好で、糸切れなどが改善され操業性がよく、しかも、こ
れらの炭化水素系滑剤は造核作用が無視できるほど小さ
く、さらにその内部滑性により第一成分の流動性が向上
し、第一成分である低融点または低軟化点のオレフィン
系共重合体の柔軟性や高接着性、低温接着性等の特徴を
十分に発揮でき、柔軟性や肌触り等の風合いが良好でか
つ他部材との接着性に優れる長繊維不織布が得られるの
である。特に、静電気を利用した開繊法、例えば強制帯
電法や摩擦帯電法などによって本発明の不織布を生産す
るような場合、炭化水素系滑剤の帯電しやすい性質によ
って、さらに開繊性に優れた地合の良い不織布が得られ
るのである。
【0044】炭化水素系滑剤の添加量は繊維中濃度にし
て2〜20重量%含有していることが好ましい。余りに
炭化水素系滑剤の添加量が少な過ぎると繊維表面への薄
膜付与による紡糸中に於ける繊維相互間の粘着防止効果
が十分発揮されず、摩擦によって長繊維が束になり繊度
斑や開繊不良を生じたり、糸切れが発生し操業性が低下
しやすくなる傾向があり、余りに炭化水素系滑剤の添加
量が多過ぎると紡糸時に異物として作用し、逆に糸切れ
が発生して操業性低下の原因になったり、過度のブリー
ドアウトによって、得られる不織布がいわゆる油っぽ
い、ベタツキ感のある肌触りになる傾向があるので、上
記の範囲が特に好ましい。また、炭化水素系滑剤は、少
なくとも第一成分に添加することが必要であり、第一成
分と第二成分の両者に添加されていてもよい。
【0045】炭化水素系滑剤の含有量は、石油エーテル
による抽出で求められる。例えば、計量した10gの不
織布を適当な大きさに切り刻み、40〜60℃の水30
0ccで5分間攪拌洗浄した後自然乾燥させその重量M
を測定する。次に、この試料に石油エーテル100cc
を用い、可溶成分を抽出する。この抽出液から減圧乾固
したものの重量Xを測定し、(X/M)×100(重量
%)で求められる。また、物質の同定は、NMR(核磁
気共鳴)測定やIR(赤外吸収分光)測定によって行わ
れ得る。
【0046】本発明においては、少なくとも第一成分
に、更に無機物粉末を添加して用いることがより好まし
い。本発明で用いる無機物粉末は、繊維表面に凹凸を付
与せしめ、繊維同士の粘着を防止し得るものであればど
の様なものを用いてもよい。
【0047】無機物粉末の粒子径は、平均粒子径で0.
04〜2μmであることが好ましく、特に0.04〜1
μmの範囲が好ましい。余り粒子径の小さいものを用い
ても、コストが高くなること、二次凝集を起こしやす
く、フィルターや紡糸ノズルの目詰まりが生じたり、糸
切れが発生して操業性が低下する原因になりやすいし、
また、余りに粒子径が大き過ぎる場合には、無機物粉末
の分散性が不良になったり、フィルターや紡糸ノズルの
目詰まりが生じたり、糸切れが発生して操業性が低下す
る原因になりやすい傾向があるので、上記の範囲が特に
好ましい。無機物粉末の粒子径は電子顕微鏡観察により
測定し得る。例えば、複合長繊維中に含有されている無
機物粉末の粒子径を測定する場合には、複合長繊維を真
空下で加熱することにより、複合長繊維を構成している
重合体と無機物粉末とを分離してから電子顕微鏡観察に
より測定することができる。その際に粒子が球形以外の
形の場合には、粒子と同体積の球と仮定した場合の粒子
径に換算する。
【0048】本発明で用いる無機物粉末の具体例として
は、二酸化チタン、シリカ、ミョウバン、炭酸カルシウ
ム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、タルクなど各
種の安定な不活性な無機物粉末が挙げられる。これらの
無機物粉末は、複合繊維表面へ微細な凹凸を付与する事
ができ、その結果、紡糸中における繊維相互間の粘着を
防止し、スパンボンド不織布などの複合長繊維不織布に
おいて、前述した様に繊度斑や開繊性が良好で、糸切れ
などが改善され操業性がよく、しかも、これらの無機物
粉末は造核作用が比較的小さい事で第一成分である低融
点または低軟化点のオレフィン系共重合体の柔軟性や高
接着性、低温接着性等の特徴を損なわず、柔軟性や肌触
り等の風合いが良好でかつ他部材との接着性に優れる長
繊維不織布が得られるのである。特に、二酸化チタン、
シリカ、ミョウバン、炭酸カルシウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、タルクが造核作用などもより小
さく好ましい。これらの無機物粉末は純粋なものを用い
てもよいが、工業的にはコストが高くなるので、本発明
の目的を損わない限り、無機物粉末として不純物が含ま
れているものを使用することは何ら差し支えない。ま
た、二酸化チタンにはルチル型二酸化チタンやアナター
ゼ型二酸化チタンがあり、いずれも使用できるが、耐候
性及び耐熱性が良好な点においてルチル型二酸化チタン
が好ましい。また、無機物粉末は、少なくとも第一成分
に添加することが必要であり、第一成分と第二成分の両
者に添加されていてもよい。
【0049】無機物粉末は、押出機に設けられているサ
イドフィーダーより導入して溶融押出しと共に混練添加
してもよい。また、事前に例えば第一成分と混練したコ
ンパウンドあるいはマスターバッチのような形態で用い
て添加してもよい。この無機物粉末を混練する際は、通
常、分散性をよくするために適宜の分散剤が用いられ
る。
【0050】また、前述した紡糸ノズル孔から溶融状態
で吐出した際の当該樹脂の結晶化に関しては、無機物粉
末の添加により、比較的見掛けの結晶化速度は早くな
り、比較的多くの小さな結晶を生成し得るが、これらの
造核作用は比較的小さく、結晶化温度の上昇はほとんど
起こらず、結晶化度の増加も著しく小さいので、低融点
または低軟化点のオレフィン系共重合体の柔軟性や高接
着性、低温接着性等の特徴を損なわず、柔軟性や肌触り
等の風合いが良好かつ他部材との接着性に優れる長繊維
不織布が得られやすく好ましい。また、当該樹脂の糸条
が結晶化し固化するまでの時間或いは距離(固化長)が
特に長くなることもなく、無機物粉末の添加により、無
機物粉末が繊維表面に露出し、繊維表面へ微細な凹凸を
付与でき、繊維相互間の接触面積が減少し紡糸中に繊維
相互間が粘着することを防止できるので、炭化水素系滑
剤との併用によって、さらに糸切れなどが生じにくく紡
糸性を向上させることができ、より好ましい。この様に
炭化水素系滑剤と無機物粉末の併用によって、相乗的な
効果が発揮されるのは、炭化水素系滑剤による膜形成と
無機物粉末による繊維表面への微細な凹凸の付与と言う
両者が全く異なる機構によってそれぞれが相乗的に効果
をもたらすからである。
【0051】無機物粉末の添加量は繊維中濃度にして5
00〜50000重量ppm含有していることが好まし
い。余りに無機物粉末の添加量が少な過ぎると繊維表面
の微細な凹凸付与による紡糸中に於ける繊維相互間の粘
着防止効果の発現への寄与が十分発揮されず、摩擦によ
って長繊維が束になり繊度斑や開繊不良を生じたり、糸
切れが発生し操業性が低下することを防止する効果への
寄与が小さくなる傾向があり、添加した効果が十分に発
揮されない傾向にあり、余りに無機物粉末の添加量が多
過ぎるとフィルターや紡糸ノズルの目詰まりが生じた
り、糸切れが発生して操業性が低下する原因になりやす
い傾向があるので、上記の範囲が特に好ましい。尚、本
発明の長繊維不織布を、特に生理用ナプキンに用いる場
合には、無機物粉末の添加量は樹脂灰分の合計量で12
000重量ppm以下にすることが好ましい。
【0052】本発明において前記した炭化水素系滑剤及
び無機物粉末の添加量における繊維中濃度とは複合繊維
の場合、複合繊維の一成分中における濃度ではなく、複
合繊維全体において平均した濃度で示した。従って仮に
第一成分のみに炭化水素系滑剤や無機物粉末を添加した
場合でも、その濃度は第一成分と第二成分とからなる複
合繊維全体の平均的な濃度を示すことになる。
【0053】本発明において不織布を構成する複合長繊
維の繊度は特に限定するものではなく、用いる素材樹脂
の種類や用途に応じて適宜の繊度とすればよい。好まし
くは1〜8d/f程度であり、例えば紙おむつ、生理用
ナプキン、失禁パッド、手術用着衣、手術用掛布、ハッ
プ材などで代表される衛生材料に用いる場合には1〜5
d/fが好ましい。
【0054】本発明の長繊維不織布の目付も特に限定は
なく、用いる素材樹脂の種類や用途に応じて適宜の目付
の不織布とすればよく、好ましくは10〜50g/m2
程度であり、特に衛生材料に用いる場合には10〜30
g/m2 程度が好ましい。
【0055】以上説明した様な樹脂組成物を用い、溶融
紡糸して口金から複合長繊維を得て、本発明にかかる長
繊維不織布を得ることができるが、かかる長繊維不織布
は、よく知られているスパンボンド法によって容易に製
造することができる。
【0056】スパンボンド法は、すでによく知られてい
るので詳細な説明は省略するが、例えば、オレフィン系
二元共重合体及びオレフィン系三元共重合体から選ばれ
た少なくとも1種の低融点樹脂成分と炭化水素系滑剤の
混合物を第一成分として用意し(必要に応じて更に無機
物粉末や各種添加物を混合してもよい)、結晶性熱可塑
性樹脂(必要に応じて各種添加物が混合された結晶性熱
可塑性樹脂を用いてもよい)を第二成分として用意す
る。これら樹脂組成物を、それぞれ個別の押出機に投入
し、複合紡糸口金を用いて溶融紡糸する。丸形中実の紡
糸口金(必要に応じ、丸形中実口金以外に異形や中空な
どの口金としてもよい)より吐出した複合繊維群をエア
ーサッカーに導入して牽引延伸し、複合長繊維群を得、
続いて、エアーサッカーより排出された前記長繊維群
を、コロナ放電装置などの適宜の帯電装置によりに同電
荷を付与せしめ帯電させた後、一対の振動する羽根状物
(フラップ)の間を通過させることで開繊させ、或いは
適宜の反射板などに衝突させて開繊し、開繊された長繊
維群は裏面に吸引装置を設けた無端ネット状コンベア上
に、長繊維フリースとして捕集する。捕集した長繊維フ
リースは、無端コンベアに載せられたまま搬送され、加
熱された凹凸ロールと平滑ロールとで構成されたポイン
トボンド加工機の加圧されたロール間に導入し、長繊維
フリースを前記凹凸ロールの凸部に対応する区域におい
て第一成分が溶融または軟化して長繊維相互間が熱融着
された長繊維不織布を得る。長繊維不織布の目付は、例
えば紡糸吐出速度(時間当たりの吐出量)や無端コンベ
アの移動速度などを調整することにより調整することが
できる。なお、長繊維フリースの不織布化(交絡あるい
は熱融着)は、ポイントボンド法に限らず、その他、熱
風加熱法、高圧水流法、ニードルパンチ法、超音波加熱
法などで行われても良く、これら不織布化法の複数の組
み合わせも採用し得る。
【0057】また、本発明の長繊維不織布は前記で説明
した方法によって製造されたものに限定されるものでは
ないが、スパンボンド法が引張強度等の機械的性質に優
れている不織布が容易に得られ、また、溶融紡糸して得
られた長繊維を、そのまま開繊及び集積して不織布が得
られるため生産性が非常に優れ好ましい。
【0058】
【実施例】以下、実施例、比較例を挙げて具体的に本発
明を説明するが、本発明はこれらの実施例に挙げられた
もののみに限定されるものではない。
【0059】実施例1〜33、比較例1〜5 表1〜表4、また比較例は表5に示した性状のオレフィ
ン系二元共重合体またはオレフィン系三元共重合体の1
種またはこれらから選ばれた2種の混合物と、各表に示
した炭化水素系滑剤、或いは炭化水素系滑剤及び無機物
粉末との混合物を第一成分として用意した。尚、炭化水
素系滑剤及び無機物粉末の各表に示した添加率は、先に
定義した繊維中濃度で示してある。従って第一成分中の
みの炭化水素系滑剤及び無機物粉末の濃度は表に示した
濃度よりも高くなる(第一成分中のみの無機物粉末の濃
度は、繊維中濃度と複合比から容易に計算し得る。)。
また、第二成分としては、同じく表1〜5に示した性状
の結晶性熱可塑性樹脂を用意した。尚、比較例5は第二
成分のみの、すなわちポリプロピレンの単独繊維であ
る。これら樹脂組成物を、それぞれ個別の60mmφ押
出機に投入し、第二成分がポリプロピレンの場合で、か
つ第一成分のオレフィン系共重合体を構成するモノマー
成分の主成分がプロピレンの場合には、押出温度250
℃(比較例5の場合も250℃)で、第二成分がポリプ
ロピレンの場合で、かつ第一成分のオレフィン系共重合
体を構成するモノマー成分の主成分がエチレンの場合に
は、押出温度230℃で、また、第二成分がポリエチレ
ンテレフタレートの場合には押出温度280℃で、それ
ぞれ第一成分、第二成分の複合比に応じて両者のトータ
ル量が2200cc/分の割合となる様に押し出し(具
体的には、第一成分(A)、第二成分(B)の複合比A
/Bが50/50の場合には第一成分の押し出し割合は
1100cc/分の割合、第二成分の押し出し割合は1
100cc/分の割合となる)、それぞれ、表の複合様
式の欄に記載した様な並列型、鞘芯型あるいは鞘芯偏心
型の紡糸口金を用いて溶融紡糸した。紡糸口金は、孔径
0.35mmの円形紡糸孔を口金の長手方向に550個
で5列持つものを使用した。この紡糸口金より吐出した
繊維群をエアーサッカーに導入して牽引延伸し、複合長
繊維群を得た。続いて、エアーサッカーより排出された
前記長繊維群を、コロナ放電装置にて同電荷を付与せし
め帯電させた後、一対の振動する羽根状の間を通過させ
ることで開繊した。開繊された長繊維群は裏面に吸引装
置を設けた無端コンベア上に、長繊維フリースとして捕
集した。このときの長繊維の繊度は2.2dtex/f
となるように繊維の種類に応じてエアーサッカーの牽引
延伸速度を適宜調整した。また、繊維中炭化水素系滑剤
ならびに無機物粉末(各表中には無機物と略記した)の
濃度は各表記載の通りであった。捕集した長繊維フリー
スは、無端コンベアに載せられたまま搬送し、加熱され
た凹凸ロールと平滑ロールとで構成されたポイントボン
ド加工機の加圧されたロール間に導入した。導入された
長繊維フリースは、凹凸ロールの凸部に対応する区域に
おいて第一成分が溶融または軟化して長繊維相互間が熱
融着された長繊維不織布が得られた。この長繊維不織布
の目付は28g/m2 となるように繊維の種類に応じて
無端コンベア移動速度を50m/min.を基準にして
その前後で調整した。なお、凹凸ロールの周速度は無端
コンベアの移動速度と同一にした。ロール間の線圧及び
ロール温度の設定は、長繊維不織布の剛軟度(JIS
L 1096のA法の45°カンチレバー法に準拠、但
し試料の大きさは5cm×15cmとした。)の縦及び
横方向の値の平均値が30mm付近となるように適宜設
定した。
【0060】なお、実施例における全ての不織布化(長
繊維相互間の熱融着)は、官能試験時の条件合わせのた
めにポイントボンド法で行ったが、熱風加熱法、高圧水
流法、ニードルパンチ法、超音波加熱法などで行われて
も良く、これら不織布化法複数の組み合わせであっても
かまわない。
【0061】また、第二成分としてポリエチレンテレフ
タレートを使用した場合は、そのIV(極限粘度)値が
0.64のものを使用した。IV値の測定は、フェノー
ルと四塩化エタンの等重量混合物を溶媒として、20℃
で測定した。
【0062】尚、表1〜5に記載した炭化水素系滑剤
は、融点または軟化点が次のものを使用した。天然パラ
フィン(融点57℃)、マイクロパラフィン(軟化点9
5℃)、合成パラフィン(融点123℃)、ポリエチレ
ンワックス(軟化点105℃、数平均分子量150
0)、ポリプロピレンワックス(軟化点150℃、数平
均分子量4000)。尚、融点の測定は、昇温速度10
℃/分のDSC(示査走査熱量測定)による吸熱ピーク
曲線の吸熱ピークの頂点の温度として測定できる。ま
た、軟化点の測定はJIS K 2531に準拠する。
【0063】また、表1〜5に記載した無機物の平均粒
子径は、シリカが0.04μm、TiO2 が0.20μ
m、ミョウバンが0.95μm、CaCO3 が0.08
μm、CaOが0.35μm、MgOが0.17μm、
タルクが0.40μmのものを用いた。尚、TiO2
してはルチル型二酸化チタンを用いた。また表1〜5
中、無機物の添加率ppmは重量ppmを意味し、第二
成分のPPはポリプロピレン、PETはポリエチレンテ
レフタレートを意味する。また複合比の欄の容積比A/
Bは、Aが第一成分、Bが第二成分の数値を示してお
り、複合繊維全体で100としている。表1〜5中の第
一成分(A)中の右欄の二元共重合体の欄の「混合率」
については、混合率の欄に数値が記載されているもの
は、第一成分として2種類の樹脂をブレンドしたものを
用いたことを示しており、混合率の欄の数値は、第一成
分に用いる樹脂全体を100重量%とした場合の数値の
記載されている樹脂成分の占める混合割合(重量%)を
示している。従ってもう一方の第一成分の樹脂の割合は
その残り分である。表中の混合率の欄に数値が記載され
ていない場合には、その成分の使用量は0重量%であ
り、表中に記載されている他の成分100重量%(すな
わち他の成分単独)を第一成分用の樹脂として用いたこ
とを意味している。
【0064】以上の如く得られた長繊維不織布の評価結
果を表6〜表10に示した。尚、各評価項目の測定法や
評価基準は次の通りである。 (MFR)メルトフローレートはJIS K 7210
表1の条件14にて測定した。
【0065】(引張強度)JIS L 1096に準拠
し、テンシロン引張試験を行い、縦及び横方向の引張強
力を測定しこれを目付及び試料幅で割った値を縦及び横
方向の引張強度とした。これを(縦方向の引張強度×横
方向の引張強度)1/2 の式に代入し、引張強度として算
出した。ここで縦方向とは長繊維が無端コンベアで搬送
される、いわゆる機械方向であり、横方向はこれに直交
する方向を言う。
【0066】(剛軟度)JIS L 1096のA法の
45°カンチレバー法に準拠し縦及び横方向について測
定し、この平均値で表した。なお、試料の大きさは5c
m×15cmとした。
【0067】(長繊維不織布の均一性指数)5×5cm
のサンプルを不織布の横方向に5点等間隔にて採取し、
それぞれを1cm角に裁断し重量を測定した。これよ
り、5点の試料それぞれについて((最大値)−(最小
値))×100/(平均値)を算出し、これらの平均値
を求めた。開繊斑や繊度斑の尺度として用いた。この値
が小さいほど均一性が高く、80以下で均一性がよいと
考えて良い。
【0068】(肌触り)モニター10人が、長繊維不織
布表面の手触りによる官能試験を行い、肌触りが良いと
感じたら1点/1人で加点した。 (柔らかさ)モニター10人が、長繊維不織布の柔らか
さを把持による官能試験を行い、柔らかいと感じたら1
点/1人で加点した。
【0069】(紡糸性)溶融紡糸を3時間行い、糸切れ
の発生回数を測定した。糸切れ回数が3回以下の時紡糸
性は良好であると考えて良い。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
【表6】
【0076】
【表7】
【0077】
【表8】
【0078】
【表9】
【0079】
【表10】
【0080】
【発明の効果】 (1)本発明の長繊維不織布は、従来の長繊維不織布の
欠点を改良し、高接着性、低温接着性が良好で、得られ
る長繊維不織布の柔軟性や肌触り等の風合い、不織布の
均一性に優れ、しかも紡糸性などの操業性も良好な複合
繊維からなる長繊維不織布を提供でき、その工業的価値
は極めて大きい。すなわち、少なくとも低融点または低
軟化点成分である第一成分へ炭化水素系滑剤を添加する
ことにより、炭化水素系滑剤が繊維表面へ露出し、薄膜
を形成することで繊維表面を平滑にし、紡糸中に繊維相
互間が粘着することを防止できるので、糸切れなどを減
少させ、操業性を良好にし、しかも炭化水素系滑剤の添
加によってもオレフィン系共重合体の結晶化温度の上昇
はほとんど起こらず、結晶化度の増加も著しく小さく、
またその内部滑性によってオレフィン系共重合体の流動
性もよく、従って、低融点または低軟化点のオレフィン
系共重合体の柔軟性や高接着性、低温接着性等の特徴を
十分に発揮し、柔軟性や肌触り等の風合いが良好かつ他
部材との接着性に優れる長繊維不織布を提供できる。
【0081】(2)前記本発明の長繊維不織布におい
て、少なくとも第一成分に、更に無機物粉末を含有し、
前記無機物粉末の含有率が繊維中濃度にして500〜5
0000重量ppmである本発明の好ましい態様とする
ことにより、糸条が結晶化し固化するまでの時間或いは
距離(固化長)が特に長くなることもなく、無機物粉末
の添加により、無機物粉末が繊維表面に露出し、繊維表
面へ微細な凹凸を付与でき、繊維相互間の接触面積が減
少し紡糸中に繊維相互間が粘着することを防止できるの
で、炭化水素系滑剤との併用によって、さらに糸切れな
どが生じにくく紡糸性を向上させることができ、より好
ましい。
【0082】(3)また、前記本発明の長繊維不織布に
おいて、オレフィン系三元共重合体が、84〜97重量
%のプロピレン、1〜15重量%の1−ブテン及び1〜
10重量%のエチレンからなるエチレン−ブテン−プロ
ピレン共重合体である本発明の好ましい態様とすること
により、前記効果が有効に発揮されると共に、共重合体
特有の柔らかさを発揮出来、肌触りなどの点でも優れた
不織布を得ることができ好ましい。
【0083】(4)また、前記の本発明の長繊維不織布
において、オレフィン系二元共重合体が、85〜99重
量%のプロピレン及び1〜15重量%のエチレンからな
るエチレン−プロピレン共重合体である本発明の好まし
い態様とすることにより、前記効果が有効に発揮される
と共に、共重合体特有の柔らかさを発揮出来、肌触りな
どの点でも優れた不織布を得ることができ好ましい。
【0084】(5)また、前記本発明の長繊維不織布に
おいて、オレフィン系二元共重合体が、50〜99重量
%のプロピレン、1〜50重量%の1−ブテンからなる
ブテン−プロピレン共重合体である本発明の好ましい態
様とすることにより、前記効果が有効に発揮されると共
に、共重合体特有の柔らかさを発揮出来、肌触りなどの
点でも優れた不織布を得ることができ好ましい。
【0085】(6)また、前記本発明の長繊維不織布に
おいて、オレフィン系二元共重合体が、73〜99重量
%のエチレン、1〜27重量%の1−オクテンからなる
エチレン−オクテン共重合体である本発明の好ましい態
様とすることにより、前記効果が有効に発揮されると共
に、共重合体特有の柔らかさを発揮出来、肌触りなどの
点でも優れた不織布を得ることができ好ましい。
【0086】(7)また、本発明の長繊維不織布におい
て、炭化水素系滑剤の融点または軟化点が、50〜15
5℃である本発明の好ましい態様とすることにより、融
点または軟化点が余りに低過ぎてその内部滑性によって
流動性が向上した第一成分は溶融紡糸における固化長が
より長くなり、滑剤による表面平滑化の効果よりもこれ
が大きく影響するために、糸条が今だ溶融状態で接触す
る確率を高くし、操業性が悪くなると言うこともなく、
また、融点または軟化点が余りに高過ぎて得られる長繊
維の第一成分であるオレフィン系共重合体の軟化点また
は融点を高くし、柔軟性や高接着性、低温接着性などの
特徴を十分発揮できなくなると言う問題もなく、炭化水
素系滑剤の前述した添加効果が十分に発揮され好まし
い。
【0087】(8)また、前記本発明の長繊維不織布に
おいて、炭化水素系滑剤が、天然パラフィン、マイクロ
パラフィン、合成パラフィン、ポリエチレンワックス及
びポリプロピレンワックスからなる群から選ばれた少な
くとも1種の炭化水素系滑剤である本発明の好ましい態
様とすることにより、生産時や焼却時に有毒ガスの発生
もなく、また、第一成分のオレフィン系共重合体とのな
じみもよく、混合しやすく好ましい。
【0088】(9)また、前記本発明の長繊維不織布に
おいて、無機物粉末が更に含有された複合繊維を使用す
る場合に於いて、無機物粉末の粒子径が、平均粒子径で
0.04〜2μmである本発明の好ましい態様とするこ
とにより、この範囲の平均粒子径の無機物粉末は、より
小さい粒子径のものに比べてコストの上昇が少なく、無
機物粉末の2次凝集を起こしたり、フィルターや紡糸ノ
ズルの目詰まりが生じたり、糸切れが発生して操業性が
低下することもなく、また、より粒子径が大きい無機物
粉末を使用する場合に比べて、無機物粉末の分散性が不
良になったり、フィルターや紡糸ノズルの目詰まりが生
じたり、糸切れが発生して操業性が低下する恐れもな
く、前記無機物粉末の併用の効果を十分に達成でき好ま
しい。
【0089】(10)また、前記本発明の長繊維不織布
において、無機物粉末が更に含有された複合繊維を使用
する場合に於いて、無機物粉末が、二酸化チタン、シリ
カ、ミョウバン、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸
化マグネシウム、タルクから選ばれた少なくとも1種の
無機物粉末である本発明の好ましい態様とすることによ
り、これらの無機物粉末は造核作用が比較的小さく、オ
レフィン系共重合体の結晶化温度の上昇はほとんど起こ
らず、結晶化度の増加も著しく小さく、従って、炭化水
素系滑剤と併用することにより、さらに糸切れなどが生
じにくく紡糸性を向上させることができるとともに、第
一成分である低融点または低軟化点のオレフィン系共重
合体の柔軟性や高接着性、低温接着性等の特徴をより損
ないにくく、柔軟性や肌触り等の風合いが良好でかつ他
部材との接着性に優れる長繊維不織布が得られ好まし
い。
【0090】(11)また、前記本発明の長繊維不織布
において、第二成分の結晶性熱可塑性樹脂がポリプロピ
レンである本発明の好ましい態様とすることにより、比
較的柔軟な長繊維不織布を得ることができ好ましい。
【0091】(12)また、前記本発明の長繊維不織布
においては、第二成分の結晶性熱可塑性樹脂がポリエチ
レンテレフタレートである本発明の好ましい態様とする
ことにより、より強力が大きく、また、捲縮を発現させ
た時の弾力性(クッション性)のより優れた長繊維不織
布を得ることができ好ましい。
【0092】(13)また、前記本発明の長繊維不織布
において、長繊維不織布がスパンボンド法により得られ
た長繊維不織布である本発明の好ましい態様とすること
により、引張強度等の機械的性質に優れている不織布が
容易に得られ、また、溶融紡糸して得られた長繊維を、
そのまま開繊及び集積して不織布が得られるため生産性
が非常に優れ好ましいと共に、スパンボンド法により上
述した作用効果が特に効果的に発揮され、スパンボンド
法により得られた複合長繊維不織布の従来の欠点を効果
的に改良することができ好ましい。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系二元共重合体及びオレフィ
    ン系三元共重合体から選ばれた少なくとも1種の低融点
    または低軟化点の樹脂を第一成分とし、結晶性熱可塑性
    樹脂を第二成分とした熱融着性複合長繊維からなり、少
    なくとも第一成分中に炭化水素系滑剤を含有し、前記炭
    化水素系滑剤の含有率が繊維中濃度にして2〜20重量
    %であることを特徴とする長繊維不織布。
  2. 【請求項2】 少なくとも第一成分に、更に無機物粉末
    を含有し、前記無機物粉末の含有率が繊維中濃度にして
    500〜50000重量ppmである請求項1に記載の
    長繊維不織布。
  3. 【請求項3】 オレフィン系三元共重合体が、84〜9
    7重量%のプロピレン、1〜15重量%の1−ブテン及
    び1〜10重量%のエチレンからなるエチレン−ブテン
    −プロピレン共重合体である請求項1または2のいずれ
    かに記載の長繊維不織布。
  4. 【請求項4】 オレフィン系二元共重合体が、85〜9
    9重量%のプロピレン及び1〜15重量%のエチレンか
    らなるエチレン−プロピレン共重合体である請求項1ま
    たは2のいずれかに記載の長繊維不織布。
  5. 【請求項5】 オレフィン系二元共重合体が、50〜9
    9重量%のプロピレン、1〜50重量%の1−ブテンか
    らなるブテン−プロピレン共重合体である請求項1また
    は2のいずれかに記載の長繊維不織布。
  6. 【請求項6】 オレフィン系二元共重合体が、73〜9
    9重量%のエチレン、1〜27重量%の1−オクテンか
    らなるエチレン−オクテン共重合体である請求項1また
    は2のいずれかに記載の長繊維不織布。
  7. 【請求項7】 炭化水素系滑剤の融点または軟化点が、
    50〜155℃である請求項1〜6のいずれかに記載の
    長繊維不織布。
  8. 【請求項8】 炭化水素系滑剤が、天然パラフィン、マ
    イクロパラフィン、合成パラフィン、ポリエチレンワッ
    クス及びポリプロピレンワックスからなる群から選ばれ
    た少なくとも1種の炭化水素系滑剤である請求項1〜7
    のいずれかにに記載の長繊維不織布。
  9. 【請求項9】 無機物粉末の粒子径が、平均粒子径で
    0.04〜2μmである請求項2〜8のいずれかに記載
    の長繊維不織布。
  10. 【請求項10】 無機物粉末が、二酸化チタン、シリ
    カ、ミョウバン、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸
    化マグネシウム、タルクから選ばれた少なくとも1種の
    無機物粉末である請求項2〜9のいずれかに記載の長繊
    維不織布。
  11. 【請求項11】 第二成分の結晶性熱可塑性樹脂がポリ
    プロピレンである請求項1〜10のいずれかに記載の長
    繊維不織布。
  12. 【請求項12】 第二成分の結晶性熱可塑性樹脂がポリ
    エチレンテレフタレートである請求項1〜10のいずれ
    かに記載の長繊維不織布。
  13. 【請求項13】 長繊維不織布がスパンボンド法により
    得られた長繊維不織布である請求項1〜12のいずれか
    に記載の長繊維不織布。
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