JPH08245808A - 摩擦材系部品の製造方法 - Google Patents
摩擦材系部品の製造方法Info
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- JPH08245808A JPH08245808A JP5106195A JP5106195A JPH08245808A JP H08245808 A JPH08245808 A JP H08245808A JP 5106195 A JP5106195 A JP 5106195A JP 5106195 A JP5106195 A JP 5106195A JP H08245808 A JPH08245808 A JP H08245808A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 構造が簡単な金型を用い、1回の加熱・加圧
工程で摩擦材を形成して金属製基盤に接合する、安価な
摩擦材系部品の製造方法を提供する。 【構成】 熱硬化性樹脂粉末を含む摩擦材の原料粉末を
金型臼3内で上下パンチ4、5により加熱・加圧して摩
擦材6に固化させ、続いて金型ダイ2上に金属製基盤7
をセットし、摩擦材6を金型臼3から離型して金属製基
盤7の表面に押し当てると同時に上下パンチ4、5によ
り加圧することにより、摩擦材6をその固化成形に連続
して金属製基盤7に接合し、摩擦材系部品とする。
工程で摩擦材を形成して金属製基盤に接合する、安価な
摩擦材系部品の製造方法を提供する。 【構成】 熱硬化性樹脂粉末を含む摩擦材の原料粉末を
金型臼3内で上下パンチ4、5により加熱・加圧して摩
擦材6に固化させ、続いて金型ダイ2上に金属製基盤7
をセットし、摩擦材6を金型臼3から離型して金属製基
盤7の表面に押し当てると同時に上下パンチ4、5によ
り加圧することにより、摩擦材6をその固化成形に連続
して金属製基盤7に接合し、摩擦材系部品とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーエアコン用電磁ク
ラッチに使用される鋼製ローター又はアーマチャと摩擦
材を接合した部品や、自動車や自動二輪車に用いられる
アルミ合金製ブレーキキャリパーとブレーキ摩擦材を接
合した部品のような、摩擦材系部品の製造方法に関す
る。
ラッチに使用される鋼製ローター又はアーマチャと摩擦
材を接合した部品や、自動車や自動二輪車に用いられる
アルミ合金製ブレーキキャリパーとブレーキ摩擦材を接
合した部品のような、摩擦材系部品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、カーエアコンのコンプレッサー
に用いられる電磁クラッチの摩擦材には、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂が主成分として用いられており、所
定配合の樹脂粉末等からなる原料粉末をキュアと呼ばれ
る加熱・加圧成形法により固化して製造される。
に用いられる電磁クラッチの摩擦材には、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂が主成分として用いられており、所
定配合の樹脂粉末等からなる原料粉末をキュアと呼ばれ
る加熱・加圧成形法により固化して製造される。
【0003】このような樹脂製摩擦材は金属製摩擦材に
比べて機械的特性に劣ることから、摩擦材単体で使用す
ることは困難であり、一般には樹脂製摩擦材を金属製基
盤上に張り付けて使用している。
比べて機械的特性に劣ることから、摩擦材単体で使用す
ることは困難であり、一般には樹脂製摩擦材を金属製基
盤上に張り付けて使用している。
【0004】樹脂製摩擦材を金属製基盤に張り付ける方
法としては、両者を別々に製造した後張り付ける方法が
一般的である。即ち、金属製基盤上にフェノール系接着
剤又は接着シートを施し、別工程で製造した樹脂製摩擦
材を張り付けて加熱・加圧することにより両者を一体的
に接合する。従ってこの方法では、原料粉末を一旦キュ
アにより摩擦材に固化した後、この摩擦材を金属製基盤
に接合する際に再び加熱・加圧を繰り返すので、2回の
加熱・加圧(キュア)工程が必要となる。
法としては、両者を別々に製造した後張り付ける方法が
一般的である。即ち、金属製基盤上にフェノール系接着
剤又は接着シートを施し、別工程で製造した樹脂製摩擦
材を張り付けて加熱・加圧することにより両者を一体的
に接合する。従ってこの方法では、原料粉末を一旦キュ
アにより摩擦材に固化した後、この摩擦材を金属製基盤
に接合する際に再び加熱・加圧を繰り返すので、2回の
加熱・加圧(キュア)工程が必要となる。
【0005】又、第2の方法として、原料粉末を金型ダ
イの金型臼に充填し、加熱・加圧により所定形状の摩擦
材に固化させた後、金属製基盤を金型臼内に挿入し、再
度加圧することにより、1度の加熱・加圧で摩擦材と金
属製基盤を接合する方法も知られている。しかし、この
方法では、金属製基盤を後から金型臼内に挿入するた
め、金属製基盤と摩擦材は接合面の輪郭形状が同一であ
ることが必要となり、適用できる金属製基盤に幾何学的
な制約が生じる欠点があった。
イの金型臼に充填し、加熱・加圧により所定形状の摩擦
材に固化させた後、金属製基盤を金型臼内に挿入し、再
度加圧することにより、1度の加熱・加圧で摩擦材と金
属製基盤を接合する方法も知られている。しかし、この
方法では、金属製基盤を後から金型臼内に挿入するた
め、金属製基盤と摩擦材は接合面の輪郭形状が同一であ
ることが必要となり、適用できる金属製基盤に幾何学的
な制約が生じる欠点があった。
【0006】更に、特開平2−176224号公報に
は、コアプレート(基盤)に摩擦材を射出成形、押出成
形、圧縮成形等により成形すると同時に固着させる方法
が記載されている。しかしながら、この方法でも、金型
ダイ内に予めコアプレートを挿入しておくことが必要で
あるから、基本的には金属製基盤と摩擦材は接合面の輪
郭形状が同一であることが必要であり、両者の輪郭形状
が異なる場合には金型の形状が極めて複雑となる上、金
属製基盤の挿入のために金型を型開きする等の複雑な工
程が必要となる。
は、コアプレート(基盤)に摩擦材を射出成形、押出成
形、圧縮成形等により成形すると同時に固着させる方法
が記載されている。しかしながら、この方法でも、金型
ダイ内に予めコアプレートを挿入しておくことが必要で
あるから、基本的には金属製基盤と摩擦材は接合面の輪
郭形状が同一であることが必要であり、両者の輪郭形状
が異なる場合には金型の形状が極めて複雑となる上、金
属製基盤の挿入のために金型を型開きする等の複雑な工
程が必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記に説明したよう
に、従来の方法では、2回の加熱・加圧工程が必要であ
るか、加熱・加圧工程を1回にすれば、金型内への金属
製基盤の挿入の必要から基盤の形状に制約が生じ、特に
金属製基盤の輪郭形状が摩擦材の接合面よりも大きい場
合には、両者の接合が不可能であるか或は金型の形状及
びその取り扱いが複雑になり、得られる摩擦材系部品が
コスト高になる等の欠点があった。
に、従来の方法では、2回の加熱・加圧工程が必要であ
るか、加熱・加圧工程を1回にすれば、金型内への金属
製基盤の挿入の必要から基盤の形状に制約が生じ、特に
金属製基盤の輪郭形状が摩擦材の接合面よりも大きい場
合には、両者の接合が不可能であるか或は金型の形状及
びその取り扱いが複雑になり、得られる摩擦材系部品が
コスト高になる等の欠点があった。
【0008】本発明は、かかる従来の事情に鑑み、構造
が簡単な金型を用い且つ1回の加熱・加圧工程により、
摩擦材の接合面より大きな輪郭の金属製基盤に摩擦材を
一体的に接合することができる、摩擦材系部品の安価な
製造方法を提供することを目的とする。
が簡単な金型を用い且つ1回の加熱・加圧工程により、
摩擦材の接合面より大きな輪郭の金属製基盤に摩擦材を
一体的に接合することができる、摩擦材系部品の安価な
製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する摩擦材系部品の製造方法は、熱硬
化性樹脂粉末を含む摩擦材の原料粉末を金型ダイ内に配
置した金型臼に充填し、金型臼内で加熱された原料粉末
を上下パンチにより加圧して所定形状の摩擦材に固化さ
せ、続いて金型ダイの上に摩擦材の接合面より大きな輪
郭の金属製基盤をセットし、下パンチにより摩擦材を金
型臼から離型し、金属製基盤表面に押し当てると同時に
上パンチにより金属製基盤の裏面を加圧することによ
り、摩擦材をその固化成形に連続して金属製基盤に接合
することを特徴とする。
め、本発明が提供する摩擦材系部品の製造方法は、熱硬
化性樹脂粉末を含む摩擦材の原料粉末を金型ダイ内に配
置した金型臼に充填し、金型臼内で加熱された原料粉末
を上下パンチにより加圧して所定形状の摩擦材に固化さ
せ、続いて金型ダイの上に摩擦材の接合面より大きな輪
郭の金属製基盤をセットし、下パンチにより摩擦材を金
型臼から離型し、金属製基盤表面に押し当てると同時に
上パンチにより金属製基盤の裏面を加圧することによ
り、摩擦材をその固化成形に連続して金属製基盤に接合
することを特徴とする。
【0010】摩擦材の原料粉末に含まれる熱硬化性樹脂
粉末としては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポ
リイミド系樹脂、ポリアミド・イミド系樹脂、メラミン
系樹脂のいずれか1つの粉末、又はこれらの混合粉末を
用いることができる。
粉末としては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポ
リイミド系樹脂、ポリアミド・イミド系樹脂、メラミン
系樹脂のいずれか1つの粉末、又はこれらの混合粉末を
用いることができる。
【0011】又、摩擦材の原料粉末は、上記の熱硬化性
樹脂粉末の他に、金属粉末及び固体潤滑剤粉末の一方又
は両方を含むことができる。上記金属粉末として、銅合
金又はアルミ合金の素地中に硬質粒子が均一に分散した
硬質粒子分散型複合金属粉末を使用することも可能であ
る。
樹脂粉末の他に、金属粉末及び固体潤滑剤粉末の一方又
は両方を含むことができる。上記金属粉末として、銅合
金又はアルミ合金の素地中に硬質粒子が均一に分散した
硬質粒子分散型複合金属粉末を使用することも可能であ
る。
【0012】摩擦材を接合すべき金属製基盤は、その輪
郭形状が摩擦材の接合面よりも大きいことが必要であ
る。又、金属製基盤の材質は、鋼、鉄系焼結合金、溶製
アルミ合金、粉末アルミ合金、溶製銅合金、粉末銅合金
の全てが適用可能である。
郭形状が摩擦材の接合面よりも大きいことが必要であ
る。又、金属製基盤の材質は、鋼、鉄系焼結合金、溶製
アルミ合金、粉末アルミ合金、溶製銅合金、粉末銅合金
の全てが適用可能である。
【0013】
【作用】本発明の摩擦材系部品の製造方法について、図
1〜図5に基づいて詳細に説明する。まず、上記したフ
ェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を含む摩擦材の原
料粉末を準備する。原料粉末は、通常は熱硬化性樹脂粉
末と金属粉末との混合粉末からなり、グラファイト等の
固体潤滑剤粉末を混合することが好ましい。又、金属粉
末として硬質粒子分散型複合金属粉末を使用すれば、摩
擦材の耐摩耗性を向上させることができる。
1〜図5に基づいて詳細に説明する。まず、上記したフ
ェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を含む摩擦材の原
料粉末を準備する。原料粉末は、通常は熱硬化性樹脂粉
末と金属粉末との混合粉末からなり、グラファイト等の
固体潤滑剤粉末を混合することが好ましい。又、金属粉
末として硬質粒子分散型複合金属粉末を使用すれば、摩
擦材の耐摩耗性を向上させることができる。
【0014】この原料粉末1を、図1に示すように金型
ダイ2内に配置した金型臼3に充填する。使用する金型
に特に限定はなく、通常のごとく金型ダイ2と、その内
側に製造すべき摩擦材の輪郭形状に合わせた金型臼3を
備え、上パンチ4と下パンチ5を上下移動可能に設けた
ものであれば良い。
ダイ2内に配置した金型臼3に充填する。使用する金型
に特に限定はなく、通常のごとく金型ダイ2と、その内
側に製造すべき摩擦材の輪郭形状に合わせた金型臼3を
備え、上パンチ4と下パンチ5を上下移動可能に設けた
ものであれば良い。
【0015】次に、金型臼3内で原料粉末1を加熱し、
図2に示すように原料粉末1を上パンチ4と下パンチ5
により加圧して、所定形状の摩擦材6に固化させる。予
め金型臼3を使用する熱硬化性樹脂粉末の溶融開始温度
以上に予め加熱しておくことにより、金型臼3内で原料
粉末1を簡単に加熱することができる。その際、摩擦材
6の比表面積が大きい場合又は原料粉末の熱伝導性が小
さい場合には、上下パンチ4、5も加熱することによ
り、原料粉末1全体を均一に且つ短時間で加熱すること
が可能である。
図2に示すように原料粉末1を上パンチ4と下パンチ5
により加圧して、所定形状の摩擦材6に固化させる。予
め金型臼3を使用する熱硬化性樹脂粉末の溶融開始温度
以上に予め加熱しておくことにより、金型臼3内で原料
粉末1を簡単に加熱することができる。その際、摩擦材
6の比表面積が大きい場合又は原料粉末の熱伝導性が小
さい場合には、上下パンチ4、5も加熱することによ
り、原料粉末1全体を均一に且つ短時間で加熱すること
が可能である。
【0016】引き続いて、図3に示すように上パンチ4
を上昇させ、金型ダイ2の上に摩擦材6の接合面より大
きな輪郭の金属製基盤7をセットする。次に、図4に示
すように下パンチ5により摩擦材6を金型臼3から離型
させ、金属製基盤7の表面に押し当てると同時に上パン
チ4により金属製基盤7の裏面を加圧して、摩擦材6を
金属製基盤7に接合する。
を上昇させ、金型ダイ2の上に摩擦材6の接合面より大
きな輪郭の金属製基盤7をセットする。次に、図4に示
すように下パンチ5により摩擦材6を金型臼3から離型
させ、金属製基盤7の表面に押し当てると同時に上パン
チ4により金属製基盤7の裏面を加圧して、摩擦材6を
金属製基盤7に接合する。
【0017】前記図2に示す加熱・加圧工程により固化
成形された摩擦材6は、その後図4に示す接合工程まで
連続し且つ加熱した金型臼3内で処理されるので、温度
が殆ど低下することない。従って、図4の接合工程で
は、摩擦材6を改めて加熱しなくても、上下パンチ4、
5で金属製基盤7に押し付けるだけで接合させることが
できる。
成形された摩擦材6は、その後図4に示す接合工程まで
連続し且つ加熱した金型臼3内で処理されるので、温度
が殆ど低下することない。従って、図4の接合工程で
は、摩擦材6を改めて加熱しなくても、上下パンチ4、
5で金属製基盤7に押し付けるだけで接合させることが
できる。
【0018】この接合工程において、摩擦材6と金属製
基盤7の接合強度を向上させるために、金属製基盤7を
例えば原料粉末中の熱硬化性樹脂粉末の溶融開始温度以
上に予め加熱しておくことが好ましい。又、従来から行
われているように、金属製基盤の表面に予め接着剤を塗
布するか又は接着シートを配置しておくことも、摩擦材
6と金属製基盤7の接合強度を高めるために好ましい。
接着剤又は接着シートとしては、フェノール系等の熱硬
化性のものが好ましい。
基盤7の接合強度を向上させるために、金属製基盤7を
例えば原料粉末中の熱硬化性樹脂粉末の溶融開始温度以
上に予め加熱しておくことが好ましい。又、従来から行
われているように、金属製基盤の表面に予め接着剤を塗
布するか又は接着シートを配置しておくことも、摩擦材
6と金属製基盤7の接合強度を高めるために好ましい。
接着剤又は接着シートとしては、フェノール系等の熱硬
化性のものが好ましい。
【0019】最後に、図5に示すように、上パンチ4を
上昇させ、更に下パンチ5を押し上げることにより、金
属製基盤7に摩擦材6が接合した摩擦材系部品9を金型
ダイ2から突き上げ、次工程に搬送するか或は回収す
る。このようにして、摩擦材6の接合面より大きな輪郭
の金属製基盤7の表面に、1回の加熱・加圧(キュア)
工程で摩擦材6を固化成形すると同時に簡単に接合する
ことができる。
上昇させ、更に下パンチ5を押し上げることにより、金
属製基盤7に摩擦材6が接合した摩擦材系部品9を金型
ダイ2から突き上げ、次工程に搬送するか或は回収す
る。このようにして、摩擦材6の接合面より大きな輪郭
の金属製基盤7の表面に、1回の加熱・加圧(キュア)
工程で摩擦材6を固化成形すると同時に簡単に接合する
ことができる。
【0020】又、本発明方法によれば、図6に示すよう
に、摩擦材6を接合すべき表面に凹部を有する金属製基
盤8であっても、その凹部内に摩擦材6を簡単に接合す
ることが可能である。即ち、本発明方法は、金型ダイ内
に挿入した金属製基盤上で摩擦材を固化させると同時に
接合するのではなく、先に固化成形した摩擦材6を連続
して金型ダイ2上で上下パンチ4、5により加圧して金
属製基盤に接合させる方法であるから、凹部を有する金
属製基盤8の凹部が金型臼3の臼部の上、即ち摩擦材6
の上に位置するように金型ダイ2上にセットするだけ
で、その凹部内に摩擦材6を接合すことが可能である。
に、摩擦材6を接合すべき表面に凹部を有する金属製基
盤8であっても、その凹部内に摩擦材6を簡単に接合す
ることが可能である。即ち、本発明方法は、金型ダイ内
に挿入した金属製基盤上で摩擦材を固化させると同時に
接合するのではなく、先に固化成形した摩擦材6を連続
して金型ダイ2上で上下パンチ4、5により加圧して金
属製基盤に接合させる方法であるから、凹部を有する金
属製基盤8の凹部が金型臼3の臼部の上、即ち摩擦材6
の上に位置するように金型ダイ2上にセットするだけ
で、その凹部内に摩擦材6を接合すことが可能である。
【0021】従来の1回のキュアで摩擦材系部品を製造
する方法では、表面に凹部を有する金属製基盤を金型ダ
イ内にセットして、その基盤表面の凹部上で摩擦材を固
化成形と同時に接合させるので、金型が極めて複雑にな
ることが避けられない。仮に、金属製基盤の凹部全体に
摩擦材を接合させる場合であっても、次のような問題点
が存在する。
する方法では、表面に凹部を有する金属製基盤を金型ダ
イ内にセットして、その基盤表面の凹部上で摩擦材を固
化成形と同時に接合させるので、金型が極めて複雑にな
ることが避けられない。仮に、金属製基盤の凹部全体に
摩擦材を接合させる場合であっても、次のような問題点
が存在する。
【0022】即ち、図7に示すように、金属製基盤とな
るべき凹部を有する基盤材10を加熱して金型ダイ2に
載せ、基盤材10の凹部に原料粉末を充填し、上パンチ
4で加圧することにより、摩擦材6を固化成形させると
同時に基盤材10の凹部に接合させたとしても、基盤材
10の凹部全体に摩擦材6を接合する場合以外は、摩擦
材系部品の製造が困難である。即ち、摩擦材6の輪郭形
状が凹部よりも小さい場合には、更に中子等が必要にな
るため金型が複雑化する上、上パンチ4と基盤材10の
凹部とのクリアランス、即ち凹部の寸法精度及びセット
時の基盤材10の位置決め精度を管理することが極めて
重要になる。
るべき凹部を有する基盤材10を加熱して金型ダイ2に
載せ、基盤材10の凹部に原料粉末を充填し、上パンチ
4で加圧することにより、摩擦材6を固化成形させると
同時に基盤材10の凹部に接合させたとしても、基盤材
10の凹部全体に摩擦材6を接合する場合以外は、摩擦
材系部品の製造が困難である。即ち、摩擦材6の輪郭形
状が凹部よりも小さい場合には、更に中子等が必要にな
るため金型が複雑化する上、上パンチ4と基盤材10の
凹部とのクリアランス、即ち凹部の寸法精度及びセット
時の基盤材10の位置決め精度を管理することが極めて
重要になる。
【0023】しかも、上パンチ4の加圧により摩擦材6
は凹部の内部に形成されるため、金属製基盤の表面より
も突き出た摩擦材を形成するためには、図8に示すよう
に、基盤材10の位置部を除去しなければならない。摩
擦材6の周辺の基盤材10からこの除去部11を機械加
工により除去することで、更なるコストアップが生じる
ことになり、このような方法は量産工程での実用化は不
可能である。
は凹部の内部に形成されるため、金属製基盤の表面より
も突き出た摩擦材を形成するためには、図8に示すよう
に、基盤材10の位置部を除去しなければならない。摩
擦材6の周辺の基盤材10からこの除去部11を機械加
工により除去することで、更なるコストアップが生じる
ことになり、このような方法は量産工程での実用化は不
可能である。
【0024】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、熱硬化性樹脂成分を含む摩擦材の原料粉末を加熱・
加圧(キュア)により摩擦材とした後、金型から取り出
すことなく連続して金属製基盤に加圧接合させることが
できるので、1回のキュアで摩擦材の接合した金属製基
盤からなる摩擦材系部品を製造できる。
ば、熱硬化性樹脂成分を含む摩擦材の原料粉末を加熱・
加圧(キュア)により摩擦材とした後、金型から取り出
すことなく連続して金属製基盤に加圧接合させることが
できるので、1回のキュアで摩擦材の接合した金属製基
盤からなる摩擦材系部品を製造できる。
【0025】しかも、本発明方法では、金属製基盤の表
面上で原料粉末を加熱・加圧しないので、金属製基盤の
形状や材質に従来のような制限がなく、例えば、自動車
用部品として使用されているSPCCやS10C等の軟
鋼材や、より軟質なアルミ合金又は銅合金に対しても、
摩擦材の接合時に付与する加圧力を制御することによ
り、金属製基盤として使用することが可能である。
面上で原料粉末を加熱・加圧しないので、金属製基盤の
形状や材質に従来のような制限がなく、例えば、自動車
用部品として使用されているSPCCやS10C等の軟
鋼材や、より軟質なアルミ合金又は銅合金に対しても、
摩擦材の接合時に付与する加圧力を制御することによ
り、金属製基盤として使用することが可能である。
【0026】
【実施例】実施例1 金属粉末として噴霧法により作製した急冷凝固Al−4
0重量%Si合金粉末60体積%、固体潤滑剤粉末とし
てグラファイト粉末10体積%、及び熱硬化性樹脂粉末
として残部(30体積%)のフェール系樹脂粉末(溶融
開始温度98℃)を混合し、摩擦材の原料粉末とした。
0重量%Si合金粉末60体積%、固体潤滑剤粉末とし
てグラファイト粉末10体積%、及び熱硬化性樹脂粉末
として残部(30体積%)のフェール系樹脂粉末(溶融
開始温度98℃)を混合し、摩擦材の原料粉末とした。
【0027】この原料粉末を、金型ダイ内に配置した外
径100mm及び内径90mmのリング状で、予め18
0℃に加熱保持した金型臼に給粉充填した後、キュア圧
力300kgf/cm2で加熱・加圧してリング状の摩
擦材に固化成形した。
径100mm及び内径90mmのリング状で、予め18
0℃に加熱保持した金型臼に給粉充填した後、キュア圧
力300kgf/cm2で加熱・加圧してリング状の摩
擦材に固化成形した。
【0028】引き続いて、金型ダイ上に外径110mm
及び厚さ2mmの鋼材(S10C)製の基盤をリング状
の摩擦材と軸中心を一致させてセットし、摩擦材を下パ
ンチで押し上げて離型した後、リング状の上下パンチで
摩擦材と金属製基盤を200kgf/cm2の圧力で加
圧した。
及び厚さ2mmの鋼材(S10C)製の基盤をリング状
の摩擦材と軸中心を一致させてセットし、摩擦材を下パ
ンチで押し上げて離型した後、リング状の上下パンチで
摩擦材と金属製基盤を200kgf/cm2の圧力で加
圧した。
【0029】その結果、リング状の摩擦材が円板状の金
属製基盤に軸中心を一致させて一体的に強固に接合され
た摩擦材系部品を得ることができた。次に、得られた摩
擦材系部品を用いて摩擦試験をおこなったところ、摩擦
材と金属製基盤との剥離は起こらず、良好な接着力を有
していること、及び優れた摩擦摺動特性を発現すること
が判った。
属製基盤に軸中心を一致させて一体的に強固に接合され
た摩擦材系部品を得ることができた。次に、得られた摩
擦材系部品を用いて摩擦試験をおこなったところ、摩擦
材と金属製基盤との剥離は起こらず、良好な接着力を有
していること、及び優れた摩擦摺動特性を発現すること
が判った。
【0030】実施例2 金属粉末としてCu−9重量%Sn−20重量%FeM
oの組成(FeMoは鉄系金属間化合物である)を有す
る銅合金粉末70体積%、及び熱硬化性樹脂粉末として
残部(30体積%)のフェール系樹脂粉末を混合し、摩
擦材の原料粉末とした。
oの組成(FeMoは鉄系金属間化合物である)を有す
る銅合金粉末70体積%、及び熱硬化性樹脂粉末として
残部(30体積%)のフェール系樹脂粉末を混合し、摩
擦材の原料粉末とした。
【0031】この原料粉末を、実施例1と同じ予め18
0℃に加熱保持したリング状の金型臼に給粉充填した
後、キュア圧力300kgf/cm2で加熱・加圧して
リング状の摩擦材に固化成形した。
0℃に加熱保持したリング状の金型臼に給粉充填した
後、キュア圧力300kgf/cm2で加熱・加圧して
リング状の摩擦材に固化成形した。
【0032】引き続いて、金型ダイ上に外径110mm
及び厚さ2mmの鋼材(S10C)からなり、表面に外
径103mm及び内径87mmのリング状の凹部を有す
る基盤を摩擦材と軸中心を一致させてセットし、摩擦材
を下パンチで押し上げて離型した後、リング状の上下パ
ンチで摩擦材と金属製基盤を300kgf/cm2の圧
力で加圧した。
及び厚さ2mmの鋼材(S10C)からなり、表面に外
径103mm及び内径87mmのリング状の凹部を有す
る基盤を摩擦材と軸中心を一致させてセットし、摩擦材
を下パンチで押し上げて離型した後、リング状の上下パ
ンチで摩擦材と金属製基盤を300kgf/cm2の圧
力で加圧した。
【0033】その結果、リング状の摩擦材が金属製基盤
のリング状の凹部内にその内外側縁からそれぞれ3mm
の間隔を保持して一体的に強固に接合された摩擦材系部
品を得ることができた。この摩擦材系部品を用いて摩擦
試験をおこなったところ、摩擦材と金属製基盤との剥離
はなく、良好な接着力を有していること、及び優れた摩
擦摺動特性を発現することが判った。
のリング状の凹部内にその内外側縁からそれぞれ3mm
の間隔を保持して一体的に強固に接合された摩擦材系部
品を得ることができた。この摩擦材系部品を用いて摩擦
試験をおこなったところ、摩擦材と金属製基盤との剥離
はなく、良好な接着力を有していること、及び優れた摩
擦摺動特性を発現することが判った。
【0034】実施例3 熱硬化性樹脂粉末として実施例1のフェノール系樹脂粉
末の代わりに、エポキシ系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂
粉末、ポリアミド・イミド系樹脂粉末、及びメラミン系
樹脂粉末をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様の原
料粉末を用い、実施例1と同様にして摩擦材がS10C
鋼材の金属製基盤に接合された摩擦材系部品を製造し
た。
末の代わりに、エポキシ系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂
粉末、ポリアミド・イミド系樹脂粉末、及びメラミン系
樹脂粉末をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様の原
料粉末を用い、実施例1と同様にして摩擦材がS10C
鋼材の金属製基盤に接合された摩擦材系部品を製造し
た。
【0035】その結果、上記の熱硬化性樹脂粉末のいず
れを含む原料粉末であっても、金属製基盤との間に良好
な接合強度が得られた。しかし、熱硬化性樹脂粉末の代
わりに、熱可塑性樹脂であるテフロン系樹脂粉末を用い
た原料粉末の場合には、同様の方法によるにも拘らず、
金属製基盤に接合させることができなかった。
れを含む原料粉末であっても、金属製基盤との間に良好
な接合強度が得られた。しかし、熱硬化性樹脂粉末の代
わりに、熱可塑性樹脂であるテフロン系樹脂粉末を用い
た原料粉末の場合には、同様の方法によるにも拘らず、
金属製基盤に接合させることができなかった。
【0036】実施例4 金属製基盤として実施例1で用いたS10C鋼材の代わ
りに、SPCC鋼材、Fe−0.6重量%C焼結合金
材、Al−12重量%Si溶製合金材、Al−25重量
%Si粉末合金材、Cu−35重量%Zn溶製合金材、
及びCu−9重量%Sn焼結合金材をそれぞれ使用し、
実施例1と同様にして摩擦材が各金属製基盤に接合され
た摩擦材系部品を製造した。
りに、SPCC鋼材、Fe−0.6重量%C焼結合金
材、Al−12重量%Si溶製合金材、Al−25重量
%Si粉末合金材、Cu−35重量%Zn溶製合金材、
及びCu−9重量%Sn焼結合金材をそれぞれ使用し、
実施例1と同様にして摩擦材が各金属製基盤に接合され
た摩擦材系部品を製造した。
【0037】その結果、摩擦材を上記のいずれの金属製
基盤とも良好な接合強度で一体的に強固に接合すること
ができた。しかし、金属製基盤の代わりに、プラスチッ
ク製の基盤を用いた場合には、摩擦材の接合時の加圧に
より基盤が変形し、両者を接合することはできなかっ
た。
基盤とも良好な接合強度で一体的に強固に接合すること
ができた。しかし、金属製基盤の代わりに、プラスチッ
ク製の基盤を用いた場合には、摩擦材の接合時の加圧に
より基盤が変形し、両者を接合することはできなかっ
た。
【0038】実施例5 実施例1と同じ原料粉末とS10C製の基盤を用い、実
施例1と同様の方法に従って同じ条件で摩擦材系部品を
製造したが、金型臼の温度のみを下記表1に示すごとく
変化させた。得られた各摩擦材系部品の摩擦材と金属製
基盤の接合状態を評価し、その結果を表1に併せて示し
た。尚、使用したフェノール系樹脂粉末の溶融開始温度
は98℃である。
施例1と同様の方法に従って同じ条件で摩擦材系部品を
製造したが、金型臼の温度のみを下記表1に示すごとく
変化させた。得られた各摩擦材系部品の摩擦材と金属製
基盤の接合状態を評価し、その結果を表1に併せて示し
た。尚、使用したフェノール系樹脂粉末の溶融開始温度
は98℃である。
【0039】
【表1】 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0040】上記の結果から判るように、使用する熱硬
化性樹脂粉末の溶融開始温度以上に加熱した金型臼を用
いた本発明例では、良好な摩擦材が得られ且つこれを金
属製基盤に強固に一体的に接合することができたが、溶
融開始温度より低い温度に加熱した金型臼を用いた場合
には、良好な摩擦材に固化させることが難しく、これを
金属製基盤に接合させることもできなかった。
化性樹脂粉末の溶融開始温度以上に加熱した金型臼を用
いた本発明例では、良好な摩擦材が得られ且つこれを金
属製基盤に強固に一体的に接合することができたが、溶
融開始温度より低い温度に加熱した金型臼を用いた場合
には、良好な摩擦材に固化させることが難しく、これを
金属製基盤に接合させることもできなかった。
【0041】実施例6 実施例1と同じ原料粉末とS10C製の基盤を用い、実
施例1と同様の方法に従って同じ条件で摩擦材系部品を
製造するに際し、金属製基盤であるS10C鋼材製の基
盤を下記表2に示すごとく処理した。即ち、金属製基盤
をそのまま用いる場合のほか、予め基盤表面にフェノー
ル系接着剤を塗布するか又はフェノール系接着シートを
配置し、或は予め基盤を加熱して用い、これらの基盤に
摩擦材を接合した摩擦材系部品を製造した。
施例1と同様の方法に従って同じ条件で摩擦材系部品を
製造するに際し、金属製基盤であるS10C鋼材製の基
盤を下記表2に示すごとく処理した。即ち、金属製基盤
をそのまま用いる場合のほか、予め基盤表面にフェノー
ル系接着剤を塗布するか又はフェノール系接着シートを
配置し、或は予め基盤を加熱して用い、これらの基盤に
摩擦材を接合した摩擦材系部品を製造した。
【0042】得られた各摩擦材系部品の摩擦材と金属製
基盤の接合状態を、摩擦材と基盤の間の剪断強度によっ
て評価し、その結果を表2に併せて示した。下記表2か
ら判るように、予め金属製基盤を加熱したり、金属製基
盤に接着剤や接着シートを施すことによって、基盤と摩
擦材の間の接合強度を向上させることができる。
基盤の接合状態を、摩擦材と基盤の間の剪断強度によっ
て評価し、その結果を表2に併せて示した。下記表2か
ら判るように、予め金属製基盤を加熱したり、金属製基
盤に接着剤や接着シートを施すことによって、基盤と摩
擦材の間の接合強度を向上させることができる。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、構造が簡単な金型を用
い且つ1回の加熱・加圧工程により、熱硬化性樹脂成分
を含む原料粉末から摩擦材を固化成形して金属製基盤に
一体的に接合し、経済性よく摩擦材系部品を製造するこ
とができる。
い且つ1回の加熱・加圧工程により、熱硬化性樹脂成分
を含む原料粉末から摩擦材を固化成形して金属製基盤に
一体的に接合し、経済性よく摩擦材系部品を製造するこ
とができる。
【0045】よって本発明により、例えば、カーエアコ
ン用電磁クラッチにける鋼製ローター又はアーマチャと
摩擦材を接合した部品や、自動車や自動二輪車に用いら
れるアルミ合金製ブレーキキャリパーとブレーキ摩擦材
を接合した部品のような、摩擦経済的に部品を量産工程
において経済的に生産することができる。
ン用電磁クラッチにける鋼製ローター又はアーマチャと
摩擦材を接合した部品や、自動車や自動二輪車に用いら
れるアルミ合金製ブレーキキャリパーとブレーキ摩擦材
を接合した部品のような、摩擦経済的に部品を量産工程
において経済的に生産することができる。
【図1】本発明方法において金型臼に原料粉末を充填し
た状態を示す概略の断面図である。
た状態を示す概略の断面図である。
【図2】本発明方法において原料粉末を加熱・加圧して
摩擦材に固化成形する状態を示す概略の断面図である。
摩擦材に固化成形する状態を示す概略の断面図である。
【図3】本発明方法において摩擦材の上に金属製基盤を
セットした状態を示す概略の断面図である。
セットした状態を示す概略の断面図である。
【図4】本発明方法において金属製基盤に摩擦材を接合
する状態を示す概略の断面図である。
する状態を示す概略の断面図である。
【図5】本発明方法において摩擦材と金属製基盤を接合
した摩擦材系部品を取り出す状態を示す概略の断面図で
ある。
した摩擦材系部品を取り出す状態を示す概略の断面図で
ある。
【図6】本発明方法において表面に凹部を有する金属製
基盤に摩擦材を接合する状態を示す概略の断面図であ
る。
基盤に摩擦材を接合する状態を示す概略の断面図であ
る。
【図7】基盤材の凹部内で原料粉末を摩擦材に固化成形
する状態を示す概略の断面図である。
する状態を示す概略の断面図である。
【図8】凹部に摩擦材を形成した基盤材から摩擦材系部
品を得らるための除去部を示した概略の断面図である。
品を得らるための除去部を示した概略の断面図である。
1 原料粉末 2 金型ダイ 3 金型臼 4 上パンチ 5 下パンチ 6 摩擦材 7 金属製基盤 8 凹部を有する金属製基盤 9 摩擦材系部品 10 基盤材 11 除去部
Claims (7)
- 【請求項1】 熱硬化性樹脂粉末を含む摩擦材の原料粉
末を金型ダイ内に配置した金型臼に充填し、金型臼内で
加熱された原料粉末を上下パンチにより加圧して所定形
状の摩擦材に固化させ、続いて金型ダイの上に摩擦材の
接合面より大きな輪郭の金属製基盤をセットし、下パン
チにより摩擦材を金型臼から離型し、金属製基盤表面に
押し当てると同時に上パンチにより金属製基盤の裏面を
加圧することにより、摩擦材をその固化成形に連続して
金属製基盤に接合することを特徴とする摩擦材系部品の
製造方法。 - 【請求項2】 金属製基盤が表面に凹部を有し、該凹部
内に摩擦材を接合することを特徴とする、請求項1に記
載の摩擦材系部品の製造方法。 - 【請求項3】 金型臼を熱硬化性樹脂粉末の溶融開始温
度以上に加熱することを特徴とする、請求項1又は2に
記載の摩擦材系部品の製造方法。 - 【請求項4】 金属製基盤を予め加熱しておくことを特
徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦材系部
品の製造方法。 - 【請求項5】 金属製基盤の表面又は表面の凹部内に、
予め接着剤を塗布するか又は接着シートを配置しておく
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の摩
擦材系部品の製造方法。 - 【請求項6】 原料粉末が、熱硬化性樹脂粉末の他に、
金属粉末及び固体潤滑剤粉末の一方又は両方を含むこと
を特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の摩擦材
系部品の製造方法。 - 【請求項7】 金属粉末が、銅合金又はアルミ合金の素
地中に硬質粒子が均一に分散した硬質粒子分散型複合金
属粉末であることを特徴とする、請求項6に記載の摩擦
材系部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5106195A JPH08245808A (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 摩擦材系部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5106195A JPH08245808A (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 摩擦材系部品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08245808A true JPH08245808A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12876295
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5106195A Pending JPH08245808A (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 摩擦材系部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08245808A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09119464A (ja) * | 1995-06-26 | 1997-05-06 | Wagner Electric Corp | 摩擦ブレーキサブアセンブリー |
JP2015507151A (ja) * | 2012-01-12 | 2015-03-05 | ヴァレオ マトゥリオー ドゥ フリクション | クラッチの摩擦ライニングの製造方法 |
-
1995
- 1995-03-10 JP JP5106195A patent/JPH08245808A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09119464A (ja) * | 1995-06-26 | 1997-05-06 | Wagner Electric Corp | 摩擦ブレーキサブアセンブリー |
JP2015507151A (ja) * | 2012-01-12 | 2015-03-05 | ヴァレオ マトゥリオー ドゥ フリクション | クラッチの摩擦ライニングの製造方法 |
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