JP2733684B2 - 接合焼結摩擦材 - Google Patents

接合焼結摩擦材

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐摩耗性に優れた接合焼結摩擦材の製造方
法に関する。
従来技術及びその問題点 従来、焼結摩擦部材を鉄部材に接合する方法として
は、銅又は銅合金を接着面に供給する「蝋付法」、加熱
時に加圧して強制的に拡散接着させる「加圧接着法」、
加熱時の複数の接合物相互の寸法変化の相違を利用する
「焼ばめ接着法」、機械的に固定する「かしめ法」等が
ある。しかしながら、これらの方法により製造される摩
擦材は、摩擦部材と鉄部材との密着性が悪い、コスト高
である、耐摩耗性が十分でない等の欠点を有している。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記従来技術の問題点を考慮しつつ、研
究を行なった結果、焼結時の摩擦部材の素材に含まれる
配合成分の反応を応用して鉄部材との接合境界部に合金
層を形成せしめて、摩擦部材と鉄部材を接着することに
より、従来技術の欠点を実質的に解消ないし大幅に軽減
できることを見出した。
すなわち、本発明は、下記の方法を提供する:Cu5〜70
重量部、S、MoS2、WS、FeS、CuS、ZnS、SnS及びPbSか
らなる群から選ばれた少なくとも1種0.2〜3重量部
(S量換算)、C5重量部以下及び残部Feからなる圧粉成
形品を鉄鋼、焼結鉄又は鉄圧粉成形品に接触させ、非酸
化雰囲気で1000〜1080℃で加熱することにより、その接
触境界部にCuを主体とする合金層を形成せしめて、両者
を接合することを特徴とする接合焼結摩擦材の製造方
法。
本発明の方法においては、Cu、SまたはS化合物、黒
鉛を単体粉或いはCu、S、Fe等との合金粉の形態で、鉄
粉と混合し、所定の形状に圧粉成形したものを摩擦部材
素材として、鉄部材素材(鉄鋼、焼結鉄、圧粉成形品
等)に密着するように接触させる。これを分解アンモニ
アガス雰囲気等の非酸化性雰囲気で1000〜1080℃で加熱
すると、摩擦部材素材の配合成分中のSが素地をなすF
e、Cu等と合金化して、Cuを主体とした液相が形成され
る。接触境界部でこの液相中からSが選択的に相手鉄地
に拡散し、液相の融点が上昇して、固化する。以上の反
応が繰返し行なわれ、境界部にCuを主体とした合金層が
形成されて、両部材が接着される。
Cuは摩擦部材素材の必須成分で、焼結により合金化し
て摩擦部材と鉄部材とを接合する。Cuは、その単体粉ま
たはFe及び/またはSとの合金粉の形態で、摩擦部材素
材の全原料粉末重量を100重量部とした場合、5〜70重
量部程度を用いる。5重量部未満では、液相量が不十分
で合金層が形成されず、70重量部を超えると、液相量が
多くなりすぎるために、摩擦材を所定の形状に維持でき
ない。
Sは、Feに対して特に親和力が強く、合金化のための
必須成分である。Sは、単体粉、MoS2、WS、FeS、CuS、
ZnS、SnS及びPbSのS化合物の粉体の形態で、S量に換
算して、0.2〜3重量部程度使用される。これらのS粉
末及びS化合物粉末は、単独でまたは2種以上混合して
使用できる。配合量が0.2重量部未満であると、液相量
が不十分で、合金層が形成されず、3重量部を超える
と、境界部での拡散量よりも供給量が過剰となるため、
合金層が形成されにくい。
Cは、接合に寄与する成分ではないが、相手鉄地に合
金化して摩擦材の強度及び耐消耗性を高め、かつ焼結摩
擦部材素地中に黒鉛として残留し、摩擦性能を安定化さ
せる。Cは黒鉛粉として約5重量部以下用いられる。5
重量部を超えると、強度及び耐摩耗性が反って劣化す
る。Cの配合量は、0.5〜5重量部程度とすることがよ
り好ましい。
Feは、必須成分で摩擦部材の素地を成し、該部材の強
度を向上させ、更に焼結により合金化して、鉄部材との
接合をもたらす。Feとしては、好ましくは、還元Fe粉が
使用され、上記Cu、S及びC成分と併せて100重量部と
なるように配合される。
本発明においては、必要に応じて、Feに対して比較的
親和力が強く、合金層形成に寄与して、摩擦材の耐摩耗
性、摩擦性能等を高め得る他の成分を摩擦部材素材に配
合することができる。このような成分としては、Sn、Sn
化合物、Zn、Zn化合物、Pb、Pb化合物、P、P化合物等
の1種または2種以上が挙げられる。配合量は、Cu、
S、C及びFe成分の合計量を100重量部とした場合、約2
8重量部以下である。Cu量を100重量部とした場合の配合
量は、Snとして約10重量部以下、Znとして約30重量部以
下、Pbとして約30重量部以下、Pとして約2重量部以下
であり、その総量が40重量部を超えてはならない。上記
の配合量を上まわる場合には、液相量が多くなるため、
摩擦材を所定の形状に維持できない。
本発明においては、この様な摩擦部材素材の原料粉末
を好ましくは74〜147μm以下の粒径に調整して使用す
る。必要ならば、公知のステアリン酸亜鉛粉等の成形潤
滑剤等を配合しても良い。成形方法、成形条件等は、特
に限定されず、公知の方法がそのまま採用される。
接合相手である鉄部材素材は、通常の方法で製造され
た鉄鋼、焼結鉄または鉄圧粉成形品であって良く、その
配合組成、製造条件等は、特に制限されるものではな
い。
本発明においては、摩擦部材素材と鉄部材素材とを接
触させ、分解アンモニアガス、プロパン変性ガス等の非
酸化雰囲気中で、1000〜1080℃の範囲で加熱して、焼結
を行う。
1000℃未満では、溶融金属の液相量が少ないため、境
界部での合金層の形状が不十分であり、1080℃を上まわ
ると、Cuが融解するため、良好な合金層を形成できな
い。
本発明摩擦材は、摩擦特性及び強度特性の両方が必要
な場合、種々の形状を組合わせて複雑な形状の物を作る
場合等に適用できる。
発明の効果 本発明方法は、特別の装置を用いることなく、低コス
トで、実施することができる。製造される焼結摩擦材
は、摩擦部材と鉄部材との接合性が良いため、強度、耐
摩耗性等に優れている。
実施例 以下に本発明の実施例及び比較例を示し、本発明を説
明する。
実施例1 粒径74μm以下の噴霧Cu粉15重量部、粒径147μm以
下のS粉1重量部及び粒径74μm以下の天然黒鉛1重量
部を粒径147μm以下のミルスケール還元Fe粉に全体が1
00重量部となるように配合した。更に、この配合物に金
型潤滑剤としてステアリン酸亜鉛粉1重量部を加え、均
一に混合した後、比重6.6、外径40.6mm×内径32mm×10m
mの形状に圧縮成形し、圧粉成形摩擦部材素材を得た。
粒径74μm以下の噴霧Cu粉2重量部を粒径147μm以
下の噴霧Fe粉98重量部に配合し、更に、金型潤滑剤とし
てステアリン酸ビスアミド粉を0.8重量部加え、均一に
混合した後、比重7.0、外径60mm×内径40.7mm×10mmの
形状に圧縮成形し、鉄部材素材を得た。
上記で得られた鉄部材素材の内側に上記の摩擦部材素
材を組込み、これを電気炉中で分解アンモニアガス雰囲
気で、1070℃で15分間加熱した後、水冷ジャケットに送
り、冷却し、本発明摩擦材(a)を得た。
実施例2 粒径74μm以下の噴霧Cu粉15重量部、粒径74μm以下
のスタンプSn粉1重量部、粒径74μm以下のMoS2粉2重
量部及び粒径74μm以下の天然黒鉛0.8重量部を粒径147
μm以下のミルスケール還元Fe粉に全体が100重量部と
なるように配合した。更に、この配合物に金型潤滑剤と
してステアリン酸亜鉛粉1重量部を加え、均一に混合し
た後、比重6.6、外径40.6mm×内径32mm×10mmの形状に
圧縮成形し、圧粉成形摩擦部材を得た。
Cu2重量部、Ni4重量部及びFe94重量部の配合割合で、
1150℃で30分間分解アンモニアガス雰囲気で焼結させ
て、比重7.1、外径60mm×内径40.7mm×10mmの形状の鉄
部材素材を得た。
上記で得られた鉄部材素材の内側に上記の摩擦部材素
材を組込み、これを電気炉中で分解アンモニアガス雰囲
気で、1020℃で15分間加熱した後、水冷ジャケットに送
り、冷却し、本発明摩擦材(b)を得た。
比較例1 摩擦部材素材の原料のCu粉の配合量を3重量部とする
以外は実施例1と同様にして、比較摩擦材(c)を製造
した。
比較例2 焼結温度を1100℃とする以外は実施例1と同様にし
て、比較摩擦材(d)を製造した。
試験例1 上記実施例1及び2並びに比較例1及び2で得られた
摩擦材(a)〜(d)の鉄部材側に治具に固定し、摩擦
部材側の境界線付近で厚み方向に加重をかけ、剪断強さ
を測定した(試料寸法:厚み5mm×幅10mm×長さ(10)m
m)。測定結果を下記表に示す。
上記摩擦材(a)〜(d)の境界破断面を観察したと
ころ、比較摩擦材(c)及び(d)の境界破断面は灰色
であるが、本発明摩擦材(a)及び(b)の境界破断面
は銅色であり、銅を主体とする合金層が形成されたこと
が明らかであった。
また、第1図に、摩擦材(a)及び(d)の断面顕微
鏡写真(×200)を示す。この図から、本発明の摩擦材
において、接触境界部の気孔内に侵入して合金層が形成
されていることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた摩擦材(a)の合金層の
金属組織を示す顕微鏡写真及び比較例2で得られた摩擦
材(d)の合金層の金属組織を示す顕微鏡写真を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Cu5〜70重量部、S、MoS2、WS、FeS、Cu
    S、ZnS、SnS及びPbSからなる群から選ばれた少なくとも
    1種0.2〜3重量部(S量換算)、C5重量部以下及び残
    部Feからなる圧粉成形品を鉄鋼、焼結鉄又は鉄圧粉成形
    品に接触させ、非酸化雰囲気で1000〜1080℃で加熱する
    ことにより、その接触境界部にCuを主体とする合金層を
    形成せしめて、両者を接合することを特徴とする接合焼
    結摩擦材の製造方法。
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