JPH0280813A

JPH0280813A - 複層鉄銅鉛系合金軸受材料

Info

Publication number: JPH0280813A
Application number: JP63230858A
Authority: JP
Inventors: Sanae Mori; 森　早苗; Masaaki Sakamoto; 雅昭坂本; Koichi Yamamoto; 康一山本; Kenji Sakai; 健至酒井
Original assignee: Daido Metal Co Ltd
Current assignee: Daido Metal Co Ltd
Priority date: 1988-09-14
Filing date: 1988-09-14
Publication date: 1990-03-20
Anticipated expiration: 2011-11-06
Also published as: GB2223280B; KR920009816B1; GB8920237D0; JP2551981B2; KR900004955A; US4959274A; GB2223280A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明はすべり軸受などの摺動部分に好適な鉄銅系合金
摺動材料の改良に関する。

［従来の技術］従来の鉄銅系合金軸受ｖＪ利は、裏金なしのソリッドタ
イプで合金粉末を圧粉成形しかつ焼結して得られた軸受
材料が主として使用されている。また、近年、鋼の上に
直接に鉄銅系合金粉末を散布しかつその焼結及び圧延を
繰返してバイメタル状の軸受材料が開発されつつある。

［発明が解決しＪ：うとする課題］従来の鉄銅系合金軸受月利は主としてソリッドタイプて
・あり、耐荷重性が強く要求される軸受材料としては強
度が不充分であった。そこで、鋼裏金と鉄銅鉛系の焼結
合金とから成るバイメタル構造にして耐荷重性を向」二
させる方法が考えられているが、鋼裏金の土に直接に鉄
銅系合金粉末を散布した場合は焼結温度が７００〜９０
０℃の条件では充分な接着力が得られず、特に鉛の含有
量が多くなるほど接着力は弱くなる。また、焼結温度を
１０００〜１１５０℃の条件にすると、鋼裏金と焼結合
金との間の接着強さは向上するが、鉛が粗大化して潤滑
性が低下する問題があった。

そこで、本発明は、複層構造を有し、優れた耐荷重性を
発揮づると共に鉛を比較的多く含有して非焼付性を向上
させ且つ焼結温度が７００〜９００℃でら鋼裏金と焼結
合金との間に高い接着強さが得られる複層鉄銅鉛系合金
軸受材料を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］この目的を達成するため、本発明による複層鉄銅鉛系合
金軸受材料は、鋼裏金と、鉄（「ｅ）を主成分とする鉄
銅（Ｆｅ−Ｃｕ）系焼結合金とから成るバイメタル状軸
受材料に於いて、前記鋼裏金及び前記（Ｆｅ−Ｃｕ）系
焼結合金の間に厚さ２〜２０μｍの銅（Ｃｕ）メッキ層
を存在させることを特徴とする。また、前記Ｆｅ−Ｃｕ
系焼結合金の成分はＦｅを主成分として銅（ＣＬＪ）１
０〜４０重量％、スズ（Ｓｎ）１〜７重量％、鉛（Ｐｂ
）１０〜４０重量％、リン（Ｐ）０．５重量％以下から
成り、他に第１種添加元素として黒鉛０．５〜４．０重
量％、第２種添加元素として亜鉛（Ｚｎ）、ニッケル（
Ｎ　ｉ　）　、ホウ素（［３）のうち少なくとも１種を
５重量％以Ｆを含有することを特徴する。そして、鋼裏
金とＦｅ−Ｃｕ系焼結合金の間にＣＵメッキ層が形成さ
れ、このＣＵメッキ層は鋼裏金にＣｕを予め２〜２０μ
ｍの厚さにメッキしておき、その上にＦｅ−Ｃｕ系合金
の粉末を散布し、焼結などの工程を経て焼結合金を作る
ことによって形成される。

［作用１次に、本発明の軸受材料の成分含有範囲と銅メッキ層の
厚さの限定理由を述べる。

イ）　銅メッキ層の厚さ＝２〜２０μｍ該層の厚さが２
μｍ未満であると、鋼裏金ど焼結合金との接着強さが不
充分であり、また２０μｍを超えると、強度の低い層が
厚すぎるために材料全体の強度が低下し、また製造コス
ｉ〜の増大をもたらす。

口）　銅（Ｃｕ）含有範囲：１０〜４００〜４０重量％
銅含有量量％未満であると、焼結不足となり、必要な靭
性が得られず、接着強さも低下する。また４０重量％を
超えると、合金強さの低下となり、材料コストも」二胃
する。

ハ）　スズ（Ｓｎ）含有範囲＝１〜７重量％スズ含有吊
含有量量％未満では、焼粘土二）ホ）へ）ト）足及び銅相の強度が低下し、また７重量％を超えると、
銅相が脆弱となり、材料コストも上昇する。

リン（Ｐ）含有範囲：０．５重間％以下リン含有量が０
．５重量％を超えると、銅相が脆弱となる。

鉛（Ｐｂ）含有範囲：１０〜４０重量％鉛含有量が１０
重量％未満では、潤滑性及び非焼付性が不足し、また４
０重量％を超えると、鋼裏金と合金との接着強さ及び合
金全体の強度が極端に低下する。

黒鉛（Ｇｒ）含有量二０．５〜４重量％黒鉛含有量が０
．５重量％未満では、境界潤滑状態で潤滑性が不足し、
また４重量％を超えると、合金強度が極端に低下する。

亜鉛（Ｚｎ）、ニッケル（Ｎ　ｉ　）　、ホウ素（Ｂ）
のうち少なくとも１種の含有＠：５重量％以下これはマトリックス中の銅相を更に強化する場合に含有
させ、それが５重量％を超えるど銅相が脆弱となる。

［実施例］次に、本発明の詳細な説明する。

銅が２〜２０μｍの厚さに表面メッキされた鋼板」−に
、第１表に示す成分の粉末を散布し、水素窒素気流中の
還元雰囲気炉内で約７００〜９゜Ｏ℃の温庶で約１０〜
３０分間焼結し、その後この焼結複合月をロール間に通
しで圧下率約３〜２０　％　−Ｃ）ｌ：　’ｉｌ　シＴ
　Ｌ＋：　％　シ、層内ｆｒＪｉ１．６＃及び合金層）
ＩノＯ，／ｍｔｎを右づるバイメタル形状をした複層鉄
銅鉛系合金軸受月利を作成し、試料１がら試料８までの
試料を得た。これら試料では銅メッキ層の厚さは約８μ
ｍであった。なお、必要に応じて前記焼結及び圧延を必
要回数だけ繰返７エ程を備えてｂよいことはもらろんで
ある。

また、上記しｌｃようにして得られた本発明の軸受＋Ａ
　Ｉ’ｌど比較するために、比較例として、第１表に小
ずように本発明の成分含有範囲外の含有量を右Ｊる合金
層を、鋼板上の厚さ約８μｍの銅鍍金層」二に上記した
試料１〜８と同じ製造条件で、軸受材料を作製し、試料
９〜試料１２を得た。更に、比較例として、第１表に示
すように本発明の成分含有範囲内の含有量を有する合金
層を、銅メッキ層のない鋼板上に、上記した実施例と同
じ製造条件で、軸受材料を作製し、試料１３及び試料１
／１を得た。

このようにして得た試料１〜１４を用いて、まずそれぞ
れの軸受材料の機械的性質、叩ち引張強さ、鋼裏金層と
焼結合金層との接着強さ及び合金硬さを試験し、その結
果を第２表に示す。この場合、鋼裏金層と焼結合金層と
の接着強さの試験方法は、各試料から採取した幅Ｂ（卿
）の裏金層付軸受合金板（バイメタル状平板）の軸受台
金側の外表面と裏側の外表面とから接着境界面に達する
２本の平行溝を切り込み、両溝間の間隔をＬ（ａｘ）と
して試験片の両端をつかんで引張り、裏金と軸受台金部
とが破断したときの引張荷重（Ｋｇ）を接着部面積ＢＸ
Ｉ−（ｓ２）で除算して求めたものである。

第２表から明らかなように、本発明品（試料１〜８）で
は、銅メッキ層を鋼裏金と合金層の間に存在されること
により、銅メッキ層のない比較例（試料１３及び１４）
と比較して、接着強さが大幅に向上されたことが分かる
。また、銅メッキ層は存在するが銅含有量が８重量％と
本発明の上限量よりも少ない参考例の試料１２では、接
着強さが低く、逆に銅含有量が４８重量％と本発明の上
限量よりも多い参考例の試料１１では合金硬さが低下し
ており且つコス１〜も高くなる。

さらに、上記した試料１〜１４を用いて、軸受特性を調
べるための焼付試験を行い、その結果を第３表に示す。

この焼付試験に際して、まず試料１〜１４のそれぞれか
ら第１図及び第２図に示すような試験片１を作製し、こ
れら試験片１を第３図に示す試験装置２で試験した。こ
の試験装置２は、その潤滑剤槽３内に潤滑剤（オイル）
４を満たし、潤滑剤槽３内にその底部から回転軸５を突
出させ且つ回転軸５の上部に試験片相手部材６を取付け
、一方潤滑剤槽３の上方には、上方から葡重を受ける試
験片押え７を配置し、試験片押え７の下部に上記した試
験片１を取付けて試験片１を試験片相手部材６に押圧し
、回転軸５の回転により試験片１及び試験片相手部材６
の間の摺動面において焼付試験を調べた。なお、試験片
押え７には試験片１の温度を測定するための熱雷対差込
み穴８を設けた。このような試験装置２を用いて、第４
表の試験条件により第４図に示す累積負荷方法で焼付試
験を行った。この焼付試験では、軸受背面温度が２００
℃を越えた時の荷重を焼付発生時の最大面圧とした。

第３表に示す試験結果から、本発明品の非焼付性は、鉛
２５重量％を含有する実施例（試料１〜５）及び鉛１５
重量％とし旧つ黒鉛１重量％を添加した実施例（試料６
〜８）のいずれにおいても鉛５重量％と本発明の下限量
よりも少量に含有する比較例（試料９及び１０）と比較
して大幅に優れていることが分かる。また、銅の８重量
％と本発明の下限量よりも少量にし且つ鉄を多くした比
較例（試料１２）と比較しても本発明品の非焼付性は優
れている。また、銅を４８重量％と本発明の上限量より
も多量に含有して鉄量が少ないと非焼付性は良好である
が、第２表に示されるように合金層の硬度が低下するの
で不可である。

第３表［発明の効果］以上説明したように、本発明による複層鉄銅鉛系合金軸
受材料は、鋼裏金と焼結合金との間に銅メッキ層を存在
させたことにより接着強度が大幅に改善され、またこれ
によって鉛の添加による接着強さの低下が少なく、鉛を
比較的多量に含有できるために非焼付性も改善される。

特に、従来のバイメタル系材料（例えば特開昭５２−６
８８０５号公報）を改良し、該バイメタルの中間に銅メ
ッキ層を２−２０μｍ施ずど、鋼との接着強度を向上し
、鉛が多く含有できる（接着強度が低下しない）軸受特
性上極めて優れた作用効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は焼付試験に用いた試験片の正面図であり、第２
図は第１図の■−■線に沿った断面図であり、第３図は
焼付試験装置の要部断面図であり、第４図は焼付試験に
おｔ−Ｊる累積負荷状態を示す線図である。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）鋼裏金と、鉄を主成分とする鉄銅鉛系焼結合金と
から成るバイメタル状軸受材料に於いて、前記鋼裏金及
び前記鉄銅鉛系焼結合金の間に厚さ２〜２０μｍの銅メ
ッキ層を存在させることを特徴とする複層鉄銅鉛系合金
軸受材料。
（２）前記鉄銅鉛系焼結合金の成分が銅１０〜４０重量
％、スズ１〜７重量％、鉛１０〜４０重量％、リン０．
５重量％以下、残部鉄からなることを特徴とする特許請
求の範囲第１項記載の複層鉄銅鉛系合金軸受材料。
（３）前記鉄銅鉛系焼結合金の成分が銅１０〜４０重量
％、スズ１〜７重量％、鉛１０〜４０重量％、リン０．
５重量％以下、黒鉛０．５〜４重量％、残部鉄から成る
ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の複層鉄銅
鉛系合金軸受材料。
（４）前記鉄銅鉛系焼結合金の成分が銅１０〜４０重量
％、スズ１〜７重量％、鉛１０〜４０重量％、リン０．
５重量％以下、亜鉛とニッケルとホウ素のうち少なくと
も１種を５重量％以下、残り鉄から成ることを特徴とす
る特許請求の範囲第１項記載の複層鉄銅鉛系合金軸受材
料。
（５）前記鉄銅鉛系焼結合金の成分が、銅１０〜４０重
量％、スズ１〜７重量％、鉛１０〜４０重量％、リン０
．５重量％以下、黒鉛０．５〜４重量％、亜鉛とニッケ
ルとホウ素のうち少なくとも１種を５重量％以下、残り
鉄から成ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
の複層鉄銅鉛系合金軸受材料。