JPS5852547B2 - 複層摺動部材 - Google Patents
複層摺動部材Info
- Publication number
- JPS5852547B2 JPS5852547B2 JP5295179A JP5295179A JPS5852547B2 JP S5852547 B2 JPS5852547 B2 JP S5852547B2 JP 5295179 A JP5295179 A JP 5295179A JP 5295179 A JP5295179 A JP 5295179A JP S5852547 B2 JPS5852547 B2 JP S5852547B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel plate
- sliding member
- sintered alloy
- nickel
- alloy layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は潤滑性物質として黒鉛を少女くとも3重量多以
上分散含有した銅を主成分とする焼結合金層をもった複
層摺動部材に関するものである。
上分散含有した銅を主成分とする焼結合金層をもった複
層摺動部材に関するものである。
従来から薄肉の鋼板上に焼結合金層を被着形成してなる
摺動部材は、とくに該焼結合金層を内側に巻いて円筒状
にし、所謂巻きブツシュとして広く使用されている。
摺動部材は、とくに該焼結合金層を内側に巻いて円筒状
にし、所謂巻きブツシュとして広く使用されている。
との種摺動部材にかいては、その性能は鋼板上に被着形
成される焼結合金層の潤滑性、耐摩耗性、強度、さらに
は鋼板との密着性の良否に左右されるものである。
成される焼結合金層の潤滑性、耐摩耗性、強度、さらに
は鋼板との密着性の良否に左右されるものである。
従来、銅系焼結合金層を鋼板上に密着させる方法として
は、銅を鋼板表面にメッキ層として施し、このメッキ層
上に銅系焼結合金層を被着形成させる方法、あるいは、
例えば特開昭50−150656号に開示されているよ
うに銅系焼結合金を鋼板に接合させるにあたり、該焼結
合金の成分中に鉄に対し酸化反応の標準エネルギーの大
きい元素、たとえば亜鉛、カドミウム、けい素、カルシ
ウムシリサイド、マグネシウム、アルミニウム、マンガ
ン等を配合することにより鋼板表面を酸化させることな
く焼結合金と鋼板とを強固に接合させる方法、などが挙
げられる。
は、銅を鋼板表面にメッキ層として施し、このメッキ層
上に銅系焼結合金層を被着形成させる方法、あるいは、
例えば特開昭50−150656号に開示されているよ
うに銅系焼結合金を鋼板に接合させるにあたり、該焼結
合金の成分中に鉄に対し酸化反応の標準エネルギーの大
きい元素、たとえば亜鉛、カドミウム、けい素、カルシ
ウムシリサイド、マグネシウム、アルミニウム、マンガ
ン等を配合することにより鋼板表面を酸化させることな
く焼結合金と鋼板とを強固に接合させる方法、などが挙
げられる。
しかしiから、前者の方法では焼結合金と鋼板との密着
度が必ずしも十分とは言い難く、ノ・クリなどの問題を
拭い去ることができiい。
度が必ずしも十分とは言い難く、ノ・クリなどの問題を
拭い去ることができiい。
lた後者の方法は焼結合金の成分中に亜鉛、カドミウム
、けい素などの元素を配合することから、自ら使用用途
が限定されるという問題を生じる。
、けい素などの元素を配合することから、自ら使用用途
が限定されるという問題を生じる。
本発明者等は上述した点に鑑み、摺動部材としての焼結
合金層の潤滑性、耐摩耗性、強度の向上を計り、かつ鋼
板との密着強度に優れた複層摺動部材を得るべく鋭意研
究の結果、薄鋼板上に銅を主成分とし、これに一定量の
錫、ニッケル、燐、黒鉛、あるいはこれら成分にさらに
一定量の鉄を添加してなる焼結合金層を被着形成した複
層摺動部材が上記潤滑特性を向上させ、かつ密着強度に
優れていることを確認し、さらに該摺動部材を別途に用
意した厚内鋼板に一体に接合することにより衝撃荷重や
重荷重下においてもその性能をいかんなく発揮すること
を確認し、本発明をなすに至ったものである。
合金層の潤滑性、耐摩耗性、強度の向上を計り、かつ鋼
板との密着強度に優れた複層摺動部材を得るべく鋭意研
究の結果、薄鋼板上に銅を主成分とし、これに一定量の
錫、ニッケル、燐、黒鉛、あるいはこれら成分にさらに
一定量の鉄を添加してなる焼結合金層を被着形成した複
層摺動部材が上記潤滑特性を向上させ、かつ密着強度に
優れていることを確認し、さらに該摺動部材を別途に用
意した厚内鋼板に一体に接合することにより衝撃荷重や
重荷重下においてもその性能をいかんなく発揮すること
を確認し、本発明をなすに至ったものである。
すなわち、本発明は薄鋼板上に重量比で錫4〜10転ニ
ッケル10〜40転燐0.5〜4条、黒鉛3〜1o%、
残部銅からなる焼結合金層、あるいは上記成分組成にさ
らに重量比で鉄30多以下の割合で添加した焼結合金層
が一体に被着形成されてなる複層摺動部材、さらには上
記複層摺動部材を銅合金薄板を介して別途に用意した鋼
板上に一体に接合してなる複層摺動部材を提供するもの
である。
ッケル10〜40転燐0.5〜4条、黒鉛3〜1o%、
残部銅からなる焼結合金層、あるいは上記成分組成にさ
らに重量比で鉄30多以下の割合で添加した焼結合金層
が一体に被着形成されてなる複層摺動部材、さらには上
記複層摺動部材を銅合金薄板を介して別途に用意した鋼
板上に一体に接合してなる複層摺動部材を提供するもの
である。
以下、本発明を添付図面の第1図および第2図に基づき
説明する。
説明する。
図にかいて、1は焼結合金層であり、該焼結合金層1は
薄肉鋼板2上に一体に被着形成されている。
薄肉鋼板2上に一体に被着形成されている。
そして該焼結合金層1と薄肉鋼板2とで複層摺動部材が
構成される。
構成される。
ここで、焼結合金層1を具体的に説明すると、該焼結合
金層1は錫4〜10重量先ニッケル10〜40重量φ、
燐0.5〜4.0重量東黒鉛3〜10重量覧残部銅、あ
るいは上記成分組成にさらに30重量多以下の鉄を添加
した混合粉末を薄鋼板2上に焼結して形成したものであ
る。
金層1は錫4〜10重量先ニッケル10〜40重量φ、
燐0.5〜4.0重量東黒鉛3〜10重量覧残部銅、あ
るいは上記成分組成にさらに30重量多以下の鉄を添加
した混合粉末を薄鋼板2上に焼結して形成したものであ
る。
成分中の錫は主成分をなす銅と合金化して青銅を形成し
、焼結合金層の地の強度、靭性、機械的強度および耐摩
耗性の向上に寄与するとともに後述するニッケルととも
に焼結合金層の多孔性を増大させる効果を有する。
、焼結合金層の地の強度、靭性、機械的強度および耐摩
耗性の向上に寄与するとともに後述するニッケルととも
に焼結合金層の多孔性を増大させる効果を有する。
そしてその配合量が4重量多以下では上述した効果が十
分発揮されず、また10重重量板上では焼結時に溶融流
出するなど焼結性に悪影響を及ぼす。
分発揮されず、また10重重量板上では焼結時に溶融流
出するなど焼結性に悪影響を及ぼす。
したがって錫は4〜lO重量先就中5〜8重量悌が適当
である。
である。
ニッケルは主成分をなす銅成分中に拡散して焼結合金層
の耐摩耗性ならびに地の強度の向上に寄与する。
の耐摩耗性ならびに地の強度の向上に寄与する。
またニッケルは焼結時に鋼板表面に拡散してその界面を
合金化し、焼結合金層の鋼板への密着強度を増大させる
とともに後述する燐酸分と一部合金化してニッケル・燐
合金を形威し、鋼との親和性の良いニッケル・燐合金が
焼結合金層と鋼板との界面に介在して、界面で上記ニッ
ケルの拡散による合金化と相俟って焼結合金層を鋼板に
強固に密着一体化させる作用をなす。
合金化し、焼結合金層の鋼板への密着強度を増大させる
とともに後述する燐酸分と一部合金化してニッケル・燐
合金を形威し、鋼との親和性の良いニッケル・燐合金が
焼結合金層と鋼板との界面に介在して、界面で上記ニッ
ケルの拡散による合金化と相俟って焼結合金層を鋼板に
強固に密着一体化させる作用をなす。
さらにニッケルは焼結時に銅成分中に拡散するさい焼結
合金層に空隙を形成して多孔性を増大させる効果がある
。
合金層に空隙を形成して多孔性を増大させる効果がある
。
そして、その配合量は前記錫成分の配合量とのかねあい
で決定されるが、配合量が10重重量風下では上述した
効果が得られず、また40重量多以上配合しても上記効
果の一層の向上は望めず、また価格が高価となるためそ
の上限を40重量多とした。
で決定されるが、配合量が10重重量風下では上述した
効果が得られず、また40重量多以上配合しても上記効
果の一層の向上は望めず、また価格が高価となるためそ
の上限を40重量多とした。
したがって、ニッケルの配合量は10〜40重量多が適
当である。
当である。
燐は主成分をなす銅と、また成分中のニッケルと一部合
金化して焼結合金層の地の強度を高めるとともに耐摩耗
性の向上に寄与する。
金化して焼結合金層の地の強度を高めるとともに耐摩耗
性の向上に寄与する。
また燐はそれ自身還元力が強いため、鋼板表面をその還
元作用によυ清浄化し、前述したニッケルの鋼板への拡
散による合金化を助長する効果がある。
元作用によυ清浄化し、前述したニッケルの鋼板への拡
散による合金化を助長する効果がある。
なか、ニッケル・燐合金の効果については前述したとか
りである。
りである。
そして、その配合量は0.5〜4.0重量多が適当であ
る。
る。
黒鉛は焼結合金層に自己潤滑性を与えるためには少なく
とも3重量多以上の配合量を必要とするが、配合量を増
して、たとえば10重量多以上配合すると金属粉末の焼
結性釦よび鋼板との密着性の点で問題を生ずる。
とも3重量多以上の配合量を必要とするが、配合量を増
して、たとえば10重量多以上配合すると金属粉末の焼
結性釦よび鋼板との密着性の点で問題を生ずる。
したがって、黒鉛の配合量は3〜10重量宏就中5〜8
重量多の配合量が適当である。
重量多の配合量が適当である。
さらに、本発明では上述した焼結合金層を形成する成分
組成、すなわち重量比で錫4〜10%、ニッケル10〜
40転燐0.5〜4.0転黒鉛3〜xo%、残部銅に対
し、重量比で30%以下の鉄を配合することができる。
組成、すなわち重量比で錫4〜10%、ニッケル10〜
40転燐0.5〜4.0転黒鉛3〜xo%、残部銅に対
し、重量比で30%以下の鉄を配合することができる。
鉄は上記成分組成のニッケル自体の価格の高価な点を考
慮して、ニッケルの一部を鉄と置換するものである。
慮して、ニッケルの一部を鉄と置換するものである。
鉄は主成分をなす銅と固溶しないが合金中に分散して、
とくに焼結合金層の地の強度を高める効果があるのと、
上記ニッケルの高価な点を一部この鉄で置換することに
より価格の低減を計ることができる。
とくに焼結合金層の地の強度を高める効果があるのと、
上記ニッケルの高価な点を一部この鉄で置換することに
より価格の低減を計ることができる。
しかしながら、鉄の多量の配合はニッケルの効果を損ね
るため、その配合量は注意を必要とする。
るため、その配合量は注意を必要とする。
釦耘むね30重重量板下であればニッケルの効果を損ね
ることのないことを確認した。
ることのないことを確認した。
第2図は第1図に示した焼結合金層1を一体に被着した
薄鋼板2からなる複層摺動部材を別途に用意した厚内鋼
板4上に銅合金薄板からなる接合部3を介して一体に接
合して形成した複層摺動部材を示すものである。
薄鋼板2からなる複層摺動部材を別途に用意した厚内鋼
板4上に銅合金薄板からなる接合部3を介して一体に接
合して形成した複層摺動部材を示すものである。
ここで、接合部3を形成する銅合金薄板としては燐青銅
合金あるいは黄銅合金が使用される。
合金あるいは黄銅合金が使用される。
つぎに上述した成分組成を有する焼結合金層を薄鋼板上
に一体に被着形成した複層摺動部材(第1図)、訟よび
該摺動部材をさらに別途に用意した厚内鋼板上に接合部
を介して一体に接合して形成した複層摺動部材(第2図
)の実施例についてそれぞれその製造工程順に説明する
。
に一体に被着形成した複層摺動部材(第1図)、訟よび
該摺動部材をさらに別途に用意した厚内鋼板上に接合部
を介して一体に接合して形成した複層摺動部材(第2図
)の実施例についてそれぞれその製造工程順に説明する
。
実施例 ■
実施例Iは第1図に示す焼結合金層を薄鋼板上に一体に
被着形成した複層摺動部材である。
被着形成した複層摺動部材である。
第一工程
250メツシユを通過するアトマイズ錫粉末8重量%X
250メツシユを通過する電解ニッケル粉末28重量
%% 120メツシユを通過する燐銅(燐14.5%
)粉末7重量六 150メツシユを通過する黒鉛粉末5
重量も残部150メツシユを通過する電解銅粉末をミキ
サーにて10分間混合し混合粉末を得た。
250メツシユを通過する電解ニッケル粉末28重量
%% 120メツシユを通過する燐銅(燐14.5%
)粉末7重量六 150メツシユを通過する黒鉛粉末5
重量も残部150メツシユを通過する電解銅粉末をミキ
サーにて10分間混合し混合粉末を得た。
(銅=58%、錫:8多、ニッケル:28%、燐:1条
、黒鉛:5φ)第二工程 第一工程で得られた混合粉末を、あらかじめトリクレン
にて脱脂洗浄した厚さ2.0閣の鋼板(冷間圧延鋼板:
5PCC)上に5.0調の厚さに均一に散布し、還元性
雰囲気炉内で870℃の温度で10分間焼結(一次焼結
)したのち、該焼結合金層の厚さが1.5mmとなるよ
うにロール圧下で圧延した。
、黒鉛:5φ)第二工程 第一工程で得られた混合粉末を、あらかじめトリクレン
にて脱脂洗浄した厚さ2.0閣の鋼板(冷間圧延鋼板:
5PCC)上に5.0調の厚さに均一に散布し、還元性
雰囲気炉内で870℃の温度で10分間焼結(一次焼結
)したのち、該焼結合金層の厚さが1.5mmとなるよ
うにロール圧下で圧延した。
第三工程
第二工程で得られた焼結合金層を有する鋼板を、ついで
800℃の温度で10分間還元性雰囲気内で焼結(二次
焼結)して粉末同志の結合を強化せしめ、焼結合金層が
被着された複層摺動部材を得た。
800℃の温度で10分間還元性雰囲気内で焼結(二次
焼結)して粉末同志の結合を強化せしめ、焼結合金層が
被着された複層摺動部材を得た。
以上の工程を経て得られた複層摺動部材は第1図に示す
とかりである。
とかりである。
そしてこのようにして得られた複層摺動部材は所定の寸
法に切断してすべり材として、あるいは焼結合金層を内
側に巻いて円筒状にし、所謂巻ブツシュとして使用する
ことができる。
法に切断してすべり材として、あるいは焼結合金層を内
側に巻いて円筒状にし、所謂巻ブツシュとして使用する
ことができる。
実施例 ■
実施例■は第2図に示する複層摺動部材で、上記実施例
■で得られた複層摺動部材を別途に用意した厚肉鋼板上
に接合部を介して一体に接合して形成したもので、耐圧
強度を高め、衝撃荷重あるいは重荷重下で使用されて好
適々複層摺動部材である。
■で得られた複層摺動部材を別途に用意した厚肉鋼板上
に接合部を介して一体に接合して形成したもので、耐圧
強度を高め、衝撃荷重あるいは重荷重下で使用されて好
適々複層摺動部材である。
第一工程から第三工程までは前記実施例Iと同様である
。
。
第四工程
実施例Iで得られた複層摺動部材を用意する。
別途に予め表面を清浄化した厚さ20m++の鋼板(構
造用圧延鋼: 8841)を用意する。
造用圧延鋼: 8841)を用意する。
該鋼板上に厚さ0.1m++の燐青銅合金からなる薄板
を載置し、該燐青銅合金薄板を介して該鋼板上に上記複
層摺動部材を重ね合わせる。
を載置し、該燐青銅合金薄板を介して該鋼板上に上記複
層摺動部材を重ね合わせる。
第五工程
燐青銅合金薄板を介して重ね合わされた複層摺動部材と
厚肉の鋼材とを加圧し、980℃の温度に加熱された中
性雰囲気炉内に30分間保持したのち、除冷して複層摺
動部材と厚内鋼板とが接合部(燐青銅合金薄板)により
一体となった複層摺動部材を得た。
厚肉の鋼材とを加圧し、980℃の温度に加熱された中
性雰囲気炉内に30分間保持したのち、除冷して複層摺
動部材と厚内鋼板とが接合部(燐青銅合金薄板)により
一体となった複層摺動部材を得た。
ここで、燐青銅合金薄板は両者を一体に接合する接合材
として作用する。
として作用する。
実施例■!こ訃いては、とくに第五工程が最も重要であ
り、とくに燐青銅合金薄板を接合材として一体に接合す
るさいの炉内の加熱温度は十分注意を必要とする。
り、とくに燐青銅合金薄板を接合材として一体に接合す
るさいの炉内の加熱温度は十分注意を必要とする。
それは、加熱温度が高すぎると接合材として作用する燐
青銅合金薄板が溶は出して接合が十分行なわれず、また
焼結合金層に変形を起すという弊害を生ずるからである
。
青銅合金薄板が溶は出して接合が十分行なわれず、また
焼結合金層に変形を起すという弊害を生ずるからである
。
この接合工程にかいては、接合材として作用する燐青銅
合金のα相と一部液相が共存する温度、すなわち980
℃付近の温度で行なうことがとくに重要であることを実
験の結果確認した。
合金のα相と一部液相が共存する温度、すなわち980
℃付近の温度で行なうことがとくに重要であることを実
験の結果確認した。
また複層摺動部材と厚内鋼板との接合に際しては、従来
のハンダなどによるロウ付けに使用されるフラックスを
必要としない。
のハンダなどによるロウ付けに使用されるフラックスを
必要としない。
それは接合材として作用する燐青銅合金中の燐の還元力
が強く、接合される鋼板表面をその還元作用により清浄
化するためで、これにより接合強度が一層増大するもの
である。
が強く、接合される鋼板表面をその還元作用により清浄
化するためで、これにより接合強度が一層増大するもの
である。
この燐青銅合金薄板による接合強さは従来のハンダなど
によるロウ付けによって接合したものの接合強さよりも
約1.5〜2.5倍の接合強さを示した。
によるロウ付けによって接合したものの接合強さよりも
約1.5〜2.5倍の接合強さを示した。
なお、実施例■に釦いて、接合材として燐青銅合金薄板
を使用した例を示したが、その他黄銅合金も使用するこ
とができる。
を使用した例を示したが、その他黄銅合金も使用するこ
とができる。
実施例■で得られた複層摺動部材を荷重
300 h/crl、すべり速度15 m/min、無
給油の条件で摩擦試験した結果、常に良好な摺動を示し
、20時間後の摩耗量を測定したところ摩耗量は0.0
4wnときわめて小さい値を示した。
給油の条件で摩擦試験した結果、常に良好な摺動を示し
、20時間後の摩耗量を測定したところ摩耗量は0.0
4wnときわめて小さい値を示した。
また、実施例■で得られた複層摺動部材を含油処理した
ところ、焼結合金層中に7vo1%の油が含有された。
ところ、焼結合金層中に7vo1%の油が含有された。
そして、この含油したものを上記摩擦試験したところ、
その摩耗量はほとんど認められなかった。
その摩耗量はほとんど認められなかった。
とくに実施例■で得られた複層摺動部材は衝撃荷重ある
いは重荷重が作用する。
いは重荷重が作用する。
例えば鉄道軌条ポイント部のトングレール床板、プレス
機械にむけるウェア・プレートiどに使用されて好適で
ある。
機械にむけるウェア・プレートiどに使用されて好適で
ある。
以上述べたように、本発明の複層摺動部材は銅を主成分
とし、これに一定量の錫、ニッケル、燐、黒鉛、あるい
はこれらの成分にさらに一定量の鉄を配合した焼結合金
層により、常に良好永摺動特性が発揮されるものである
。
とし、これに一定量の錫、ニッケル、燐、黒鉛、あるい
はこれらの成分にさらに一定量の鉄を配合した焼結合金
層により、常に良好永摺動特性が発揮されるものである
。
そして、焼結合金層と鋼板との密着は該焼結合金層を形
成するニッケル成分の鋼板表面への拡散による接合界面
の合金(Is、さらにはニッケル・燐合金の接合界面へ
の介在により行なわれ、密着強度が高められて焼結合金
層と鋼板との間にハクリなどを生じることはない。
成するニッケル成分の鋼板表面への拡散による接合界面
の合金(Is、さらにはニッケル・燐合金の接合界面へ
の介在により行なわれ、密着強度が高められて焼結合金
層と鋼板との間にハクリなどを生じることはない。
また、複層摺動部材を別途に用意した厚内鋼板上に接合
部を介して一体に接合して形成した複層摺動部材にかい
ては焼結合金層の耐圧強度が高められ、衝撃荷重や重荷
重下にかいてもその使用を可能とするものである。
部を介して一体に接合して形成した複層摺動部材にかい
ては焼結合金層の耐圧強度が高められ、衝撃荷重や重荷
重下にかいてもその使用を可能とするものである。
さらに、本発明の複層摺動部材はその焼結合金層が多孔
性であるため、使用目的に応じて含油摺動部材としても
使用することができ、複層摺動部材の使用範囲を大幅に
拡大することができるものである。
性であるため、使用目的に応じて含油摺動部材としても
使用することができ、複層摺動部材の使用範囲を大幅に
拡大することができるものである。
第1図釦よび第2図は本発明複層摺動部材を示す断面図
である。 1・・・焼結合金層、2・・・薄鋼板。
である。 1・・・焼結合金層、2・・・薄鋼板。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 薄鋼板上に重量比で錫4〜10%、ニッケル10〜
40転燐0.5〜4転黒鉛3〜lO多、残部銅からなる
焼結合金層が被着形成されてなる複層摺動部材。 2 薄鋼板上に重量比で錫4〜10転ニッケル10〜4
0%、銅0.5〜4転鉄30多以下、黒鉛3〜10先残
部鋼からなる焼結合金層が被着形成されてなる複層摺動
部材。 3 薄鋼板上に重量比で錫4〜10%、ニッケル10〜
40転燐0.5〜4転黒鉛3〜lO%、残部銅からなる
焼結合金層が被着形成されて複層鋼板が形成されてかり
、該複層鋼板は別途に用意された鋼板に銅合金薄板を介
して一体に接合されてなる複層摺動部材。 4 薄鋼板上に重量比で錫4〜10転ニッケル10〜4
0気燐0.5〜4転鉄30%以下、黒鉛3〜10%、残
部鋼から々る焼結合金層が被着形成されて複層鋼板が形
成されており、該複層鋼板は別途に用意された鋼板に銅
合金薄板を介して一体に接合されてなる複層摺動部材。 。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5295179A JPS5852547B2 (ja) | 1979-04-28 | 1979-04-28 | 複層摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5295179A JPS5852547B2 (ja) | 1979-04-28 | 1979-04-28 | 複層摺動部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55145107A JPS55145107A (en) | 1980-11-12 |
JPS5852547B2 true JPS5852547B2 (ja) | 1983-11-24 |
Family
ID=12929180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5295179A Expired JPS5852547B2 (ja) | 1979-04-28 | 1979-04-28 | 複層摺動部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5852547B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001113926A (ja) * | 1999-10-20 | 2001-04-24 | Oiles Ind Co Ltd | リーフスプリングの支承装置 |
JP2011080525A (ja) * | 2009-10-07 | 2011-04-21 | Oiles Corp | 複層摺動部材 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2558131Y2 (ja) * | 1991-03-13 | 1997-12-17 | 光洋精工株式会社 | 動力舵取装置 |
JP4743589B2 (ja) * | 2004-03-31 | 2011-08-10 | 株式会社ダイヤメット | 内接式ギヤポンプのインナーロータおよびアウターロータ |
JP4521871B2 (ja) * | 2005-01-18 | 2010-08-11 | 株式会社ダイヤメット | 耐食性、耐摩耗性および高強度を有するモータ式燃料ポンプの軸受 |
JP5684977B2 (ja) * | 2009-08-31 | 2015-03-18 | 株式会社ダイヤメット | Cu基焼結摺動部材 |
JP2013023707A (ja) * | 2011-07-18 | 2013-02-04 | Fukuda Metal Foil & Powder Co Ltd | 粉末冶金用混合粉末 |
CN110541902B (zh) * | 2019-09-06 | 2021-07-30 | 北京浦然轨道交通科技股份有限公司 | 一种铜铁基粉末冶金闸片摩擦块及其制备方法 |
-
1979
- 1979-04-28 JP JP5295179A patent/JPS5852547B2/ja not_active Expired
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001113926A (ja) * | 1999-10-20 | 2001-04-24 | Oiles Ind Co Ltd | リーフスプリングの支承装置 |
JP2011080525A (ja) * | 2009-10-07 | 2011-04-21 | Oiles Corp | 複層摺動部材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55145107A (en) | 1980-11-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4505987A (en) | Sliding member | |
US6854183B2 (en) | Lead-free bearing | |
JP3939931B2 (ja) | 銅系複層摺動材料 | |
US4832801A (en) | Method of making overlay alloy used for a surface layer of sliding material | |
JP3859344B2 (ja) | 摺動材料,摺動部材およびその摺動部材の製造方法 | |
JP2001271129A (ja) | 焼結材料および複合焼結摺動部材 | |
JP2575814B2 (ja) | 多層摺動材料 | |
GB1583638A (en) | Multi-layer metal bearings | |
JPS5852547B2 (ja) | 複層摺動部材 | |
MXPA04003395A (es) | Cojinetes de metal en polvo de capas multiples. | |
JP2551981B2 (ja) | 複層鉄銅鉛系合金軸受材料 | |
JPH07179963A (ja) | 銅鉛合金軸受 | |
KR100286246B1 (ko) | 미끄럼베어링 및 그 제조방법 | |
JPH0639605B2 (ja) | 鋳鉄製裏金を有する複層焼結摺動部材 | |
JPH07185789A (ja) | 複層摺動部材及びその製造方法 | |
JP2733684B2 (ja) | 接合焼結摩擦材 | |
JPH101704A (ja) | 摺動材およびその製造方法 | |
JP2003214433A (ja) | アルミニウム青銅軸受材料の製造方法 | |
JP4349719B2 (ja) | アルミニウム青銅焼結軸受材料およびその製造方法 | |
JPH068444B2 (ja) | 鉄系焼結合金からなる軸受材料の製造方法 | |
JP2631460B2 (ja) | 銅合金クラツド材の製造方法 | |
JPH03274237A (ja) | 銅基すべり軸受材料ならびにその製造方法 | |
JPH08277840A (ja) | 銅系複層軸受 | |
JPS61104048A (ja) | 摺動部材及びその製造方法 | |
US20020085942A1 (en) | Method for connecting sintered body to a metallic support element |