JPH0639605B2 - 鋳鉄製裏金を有する複層焼結摺動部材 - Google Patents

鋳鉄製裏金を有する複層焼結摺動部材

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JPH0639605B2
JPH0639605B2 JP63022994A JP2299488A JPH0639605B2 JP H0639605 B2 JPH0639605 B2 JP H0639605B2 JP 63022994 A JP63022994 A JP 63022994A JP 2299488 A JP2299488 A JP 2299488A JP H0639605 B2 JPH0639605 B2 JP H0639605B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、鋳鉄製裏金を有する複層焼結摺動部材に係わ
るものである。特に、焼結合金層又は焼結合金層及び鋳
鉄製裏金の接合面間にホウ素又はホウ素化合物を含有す
ることを特徴とする複層焼結摺動部材に関するものであ
る。
[従来の技術] 焼結体は摺動部材としての機能を発揮するもので、いわ
ゆる焼結含油軸受や乾燥摩擦軸受(ドライベアリング)
を含む金属基の焼結摺動部材をいう。その形状は円筒状
(ブッシュ)、板状(プレート)を基本とするが、とく
に限定するものではない。焼結体はそれ自身摺動部材と
して機能することが必要であるが、焼結体のみではその
目的を達成できない場合がある。例えば機械的強度の補
填から裏金を必要とする場合で、このとき裏金は焼結体
の支持構造材となる。あるいは又、裏金自体がある種の
特異性を有し焼結体と共にふたつ以上の機能を発揮する
場合である。
[発明が解決しようとする課題] さて、裏金として鋳鉄鋳物使用する場合、鋳物である
ため形状は自由である、組成範囲が広いため適当な組
織物性を選択できる等の利点はあるが、これまで鋳鉄製
裏金と異種金属との接合は困難であった。この原因とし
ては、鋳鉄表面の黒鉛や鉄酸化物、あるいはケイ素酸化
物が他金属との濡れや反応を妨げていると考えられてい
る。接合法としてはHIP法、即ち、熱間等方圧力成形
法(Hot Isostatic Pressing)など考えられるが、設
備が高価であることや量産性の点でいろいろと問題があ
る。
そこで、本発明者は、上記課題を解決すべく検討の結
果、ホウ素の強い酸素親和力により、鋳鉄表面上の酸
化物を加熱焼結時に除去しつつ接合界面にホウ化物層を
形成させ、焼結体と鋳鉄との接合を良好に行わせ得るこ
と、及びホウ素化合物の硼化鉄,硼砂(Na
・10HO),硼酸(HBO)および酸化硼素
(B)等は他の金属の酸化物を溶解して金属塩を
形成する性質があるため、この性質を利用して鋳鉄表面
上の酸化物を融解し金属相互の濡れを改善しつつ一定の
接合圧力のもとで焼結体と鋳鉄とを加熱接合させ得るこ
とを見出し、本発明に至ったものである。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は、鋳鉄製裏金に、重量比で錫4〜10%,
ニッケル10〜40%,燐1〜3%,鉄0〜50%,マンガン
0〜25%,黒鉛3〜10%及びホウ素換算にて0.01〜2%
のホウ素又はホウ素化合物及び残部銅から成る焼結合金
層が接合一体化した複層焼結摺動部材,及びホウ素化合
物水溶液を、鋳鉄製裏金及び重量比で錫4〜10%,ニッ
ケル10〜40%,燐1〜3%,鉄0〜50%,マンガン0〜
25%,黒鉛3〜10%及び残部銅から成る圧粉体の接合面
の間に介在させ、これを焼結することによって得られる
ことを特徴とする、焼結合金層が接合一体化した複層焼
結摺動部材を提供するものである。
鋳鉄製裏金及び圧粉体の接合面間にホウ素化合物水溶液
を介在させる方法としては、例えば、両接合面のいずれ
か一方、又は両面に該溶液を一様に塗布させるやり方が
ある。ただしこの方法では、鋳鉄と焼結体の接合界面に
ガラス状物質が形成され易く、このガラス状物質自体は
ろう剤として接合にある程度寄与するものの、焼結はそ
う強いものではない。そこで、加熱焼結中に約0.1〜
2.0kgf/cm2の圧力を加えて接合力を高めることが
好ましい。
ホウ素化合物水溶液の濃度は、それぞれの化合物の水へ
の溶解度を勘案して決めることができるが、通常0.1
重量%〜4重量%である。また、各接合面への塗布量
(塗布層厚)は当業者により実施に際して適宜選択する
ことができる。
本発明のホウ素化合物水溶液として使用することのでき
るホウ素化合物には、硼砂、硼酸及び酸化硼素等があ
る。
本発明に於いて、焼結合金層を構成する錫は主成分をな
す銅と合金化して青銅を形成し、焼結合金層の地の強
度、靭性、機械的強度および耐摩耗性の向上に寄与する
とともに後述するニッケルとともに焼結合金層の多孔性
を増大させる効果を有する。
そしてその配合量が4重量%以下では上述した効果が十
分発揮されず、また10重量%以上では焼結時に溶融流出
するなど焼結性に悪影響を及ぼす。したがって錫は4〜
10重量%、就中5〜8重量%が適当である。
ニッケルは主成分をなす銅成分中に拡散して焼結合金層
の耐摩耗性ならびに地の強度の向上に寄与する。またニ
ッケルは焼結時に鋳鉄表面に拡散してその界面を合金化
し、焼結合金層の鋳鉄への接合強度を増大させるととも
に後述する燐成分と一部合金化してニッケル・燐合金を
形成し、鋼との親和性の好いニッケル・燐合金を焼結合
金層と鋳鉄との界面に介在して、界面で上記ニッケルの
拡散による合金化と相俟って焼結合金層を鋳鉄に強固に
接合一体化させる作用をなす。さらにニッケルは焼結時
に銅成分中に拡散するさい焼結合金層に空隙を形成して
多孔性を増大させる効果がある。そして、その配合量は
前記錫成分の配合量とのかねあいで決定されるが、配合
量が10重量%以下では上述した効果が得られず、また40
重量%以上配合しても上記効果の一層の向上は望めず、
また価格が高価となるためその上限を40重量%とした。
したがって、ニッケルの配合量は10〜40重量%が適当で
ある。
燐は主成分をなす銅と、また成分中のニッケルと一部合
金化して焼結合金層の地の強度を高めるとともに耐摩耗
性の向上に寄与する。また燐はそれ自身還元力が強いた
め、鋳鉄表面をその還元作用により清浄化し、前述した
ニッケルの鋳鉄への拡散による合金化を助長する効果が
ある。なお、ニッケル・燐合金の効果については前述し
たとおりである。そして、その配合量は1〜3重量%が
適当である。
黒鉛は焼結合金層に自己潤滑性を与えるためには少なく
とも3重量%以上の配合量を必要とするが、配合量を増
して、たとえば10重量%以上配合すると金属粉末の焼結
性および鋳鉄との密着性の点で問題を生ずる。
したがって、黒鉛の配合量は3〜10重量%、就中5〜8
重量%の配合量が適当である。
焼結合金層中及び水溶液中に含まれるホウ素又はホウ素
化合物は、鉄酸化物又はケイ素酸化物を融解・除去し、
焼結合金層と鋳鉄製裏金相互の濡れを改善することで、
従来は困難とされていた鋳鉄への焼結合金層の接合を容
易ならしめたものである。
焼結合金層となる原料金属混合粉末中にホウ素換算にて
0.01〜2.0重量%となるように、ホウ素又はホウ
素化合物を混合する。このホウ素化合物としては、硼化
鉄,硼砂,硼酸及び酸化硼素等が挙げられる。
上述した成分組成に対し、さらに鉄及びマンガンを含有
することができる。
鉄は主成分をなす銅と固溶しないが合金中に分散して、
とくに地の強度を高める効果、及び焼結時に銅が鉄に拡
散する際、焼結体の多孔性を増させる効果がある。この
多孔性を増大させる効果は含油摺動部材とした場合有効
となる。また、一般には鉄は燐の存在下において燐と合
金化して硬い鉄−燐合金を析出する傾向を示すが、本発
明においては成分中のニッケルがその合金化を抑制する
作用を発揮するため、50重量%までの比較的多量の鉄の
混入が可能となる。
マンガンは主成分をなす銅あるいは銅および鉄に拡散し
て耐摩耗性をあげ、地の強度向上に寄与する。また焼結
中に銅およびニッケルに速やかに拡散して合金化する過
程で焼結体を膨張せしめ、該焼結体の多孔質化に寄与す
る。しかし、マンガンは燐−ニッケル(NiP)合金
による液相と反応し、液相の融点を高める性質があるた
め多量の添加は焼結体の緻密化を阻害することになる。
したがって、マンガンの添加量は25重量%以下が適当で
ある。
発明の複層焼結摺動部材は、種々の形状、例えば円筒状
又は板状とすることができる。
円筒状とする場合は、特公昭59−39481号公報及び特願
昭62−159117号明細書中に記載されているように、金属
混合粉末を円筒状の圧粉体に加圧成形し、これを円筒状
裏金に挿入した後、これを加熱焼結することで目的する
複層焼結摺動部材を得ることができる。圧粉体の径が大
きい場合には、該圧粉体内部に金属性中子及び/又はセ
ラミック粉末を挿入して裏金と焼結合金層との接合強度
を高めることもできる。
また、板状の複層焼結摺動部材を製造する場合には、特
公昭58−52547号公報に記載の方法に準じて行なうこと
ができる。あるいは、特願昭62−263246号明細書に記載
の如く、ヒドロキシプロピルセルロース等の粉末結合剤
を金属混合粉末に添加し、これを圧延ロールに通すこと
によって圧延シートと成し、該シートを板状鋳鉄製裏金
と重ね合わせ、一段階で圧縮・焼結することで所望の摺
動部材を得ることができる。
焼結温度、時間及び圧力は上記各文献に記載の条件に準
じて当業者が適宜定めることができる。通常、約800〜1
150℃、約20〜120分、約0.1〜5.0kgf/cm2の範
囲とすることができよう。
[効 果] 本発明は、以上の記載から明らかなように、ホウ素又は
ホウ素化合物を利用することにより、従来は困難とされ
ていた鋳鉄製裏金を有する複層焼結摺動部材を初めて提
供することができたものである。
以下、実施例を参照しながら、本発明を詳述する。
実施例 1 −150メッシュの電解銅粉52重量%,−250メッシュのニ
ッケル粉28重量%,−250メッシュの噴霧錫粉8重量
%,−350メッシュの燐銅合金粉(Cu−15P)7重量
%をV型ミキサーで20分間混合したのち、−48〜+250
メッシュの天然黒鉛5重量%を加え再度V型ミキサーに
て5分間混合した。この混合粉をφ37.5×φ43.5の寸法
に金型にて面圧5t/cm2の圧力で20mmの長さにプレス
成形した。
次に裏金となる球状黒鉛鋳鉄(FCD 55)よりなる素材
φ40×φ50×20Lの内径を圧粉体の外径であるφ43.5に
切削加工後、25℃の硼砂飽和水溶液(0.3重量%)を
圧粉体の外径に塗布後FCD 55の内径にこれを圧入して
アンモニヤ分解ガス雰囲気中で1000℃,40分間加熱焼結
し焼結体とFCD 55とを接合一体化した。接合面の顕微
鏡組織を第1図に示す。第1図中、符号1は焼結合金
層、符号2は接合部、符号3は鋳鉄裏金を示す。
実施例 2 −150メッシュの電解銅粉52重量%,−250メッシュのニ
ッケル粉28重量%,−250メッシュの噴霧錫粉8重量
%,−350メッシュの燐銅合金粉(Cu−15P)7重量
%をV型ミキサーで20分間混合したのち、−48〜+250
メッシュの天然黒鉛5重量%を加え再度V型ミキサーに
て5分間混合した。この混合粉をφ80×φ90の寸法に金
型にて面圧5t/cm2の圧力で100mmの長さにプレス成形
した。
次に裏金となる球状黒鉛鋳鉄(FCD 55)よりなるパイ
プ材φ87.5×φ100×100Lの内径を圧粉体の外径である
φ90に切削加工後、25℃の硼砂飽和水溶液を圧粉体の外
径に塗布後FCD 55の内径にこれを圧入した。次にAl
とSiO(50:50)からなるセラミック粉末を
圧入した圧粉体の内径に充填し、アンモニヤ分解ガス雰
囲気中で1000℃,40分間加熱焼結し焼結体とFCD 55と
を接合一体化した。
実施例 3 −150メッシュの電解銅粉52重量%,−250メッシュのニ
ッケル粉28重量%,−250メッシュの噴霧錫粉8重量
%,−350メッシュの燐銅合金粉(Cu−15P)7重量
%をV型ミキサーで20分間混合したのち、−48〜+250
メッシュの天然黒鉛5重量%を加え再度V型ミキサーに
て5分間混合した。さらに粉末焼結剤として5%HPC
水溶液(ヒドロキシプロピルセルロース100g,エチル
アルコール120cc,水1780cc)を粉末混合重量に対して
0.5%添加し5分間V型ミキサーにて混合し、原料粉
とした。この原料粉を速度0.3m/min,ロール間隔
0mmの条件にて粉末圧延し密度6.45g/cm3,厚さ1.60m
mの圧延シートを製造した。この圧延シートを170mm×60
0mmに切断したのち、あらかじめ準備しておいたこれと
同寸法の厚さ25mmのねずみ鋳鉄(FC20)板の接合表面
に25℃硼砂飽和水溶液を塗布し、圧延シートと重ね合わ
せて1000℃,40分間、圧力0.5kgf/cm2の条件で焼
結接合し、焼結層密度6.0g/cm3,含油率22vol%の
複層摺動材料を得た。接合面の顕微鏡組織を第2図に示
す。第2図中、符号1は焼結合金層,符号2は接合部、
符号3は鋳鉄裏金を示す。
実施例 4 −150メッシュの電解銅粉52重量%,−250メッシュのニ
ッケル粉28重量%,−250メッシュの噴霧錫粉8重量
%,−350メッシュの燐銅合金粉(Cu−15P)7重量
%をV型ミキサーで20分間混合したのち、−48〜+250
メッシュの天然黒鉛5重量%を加え再度V型ミキサーに
て5分間混合した。さらに粉末結合剤として5%HPC
水溶液(ヒドロキシプロピルセルロース100g,エチル
アルコール120cc,水1780cc)を粉末混合重量に対して
0.5%添加し5分間V型ミキサーにて混合し、原料粉
とした。この原料粉を速度0.3m/min,ロール間隔
0mmの条件にて粉末圧延し密度6.45g/cm3,厚さ1.60m
mの圧延シートを製造した。この圧延シートを170mm×60
0mmに切断したのち、あらかじめ準備しておいたこれと
同寸法の厚さ25mmのねずみ鋳鉄(FC20)板の接合表面
に25℃硼砂飽和水溶液を塗布し、圧延シートと重ね合わ
せて1000℃,60分間、圧力1.5kgf/cm2の条件で焼
結接合し、焼結層密度6.1g/cm3,含油率19vol%の
複層摺動材料を得た。
実施例 5 −150メッシュの電解銅粉25重量%、−250メッシュのニ
ッケル粉20重量%、−250メッシュの噴霧錫粉5重量
%、−300メッシュの噴霧鉄粉32重量%、−350メッシュ
の燐銅合金粉(Cu−15P)10重量%、−350メッシ
ュの硼化鉄(Fe−21B)3重量%をV型ミキサーで20
分間混合したのち、−48〜+25メッシュの天然黒鉛5重
量%を加え、再度V型ミキサーにて5分間混合した。こ
の混合粉末をφ80×φ90の寸法に金型にて面圧5t/cm
2の圧力で100mmの長さにプレス成形し、圧粉体を得た。
次に裏金となるねずみ鋳鉄(FC20)よりなるパイプ材
φ87.5×φ100×100Lの内径を圧粉体の外径であるφ90
に加工後、圧粉体をこのFC20の内径に圧入した。つい
でAlとSiO(50:50)からなるセラミック
粉末を圧入した圧粉体の内径に充填し、アンモニヤ分解
ガス雰囲気中で1000℃、40分間加熱焼結し、焼結体とF
C20とを接合一体化した。
実施例 6 −150メッシュの電解銅粉25重量%、−250メッシュのニ
ッケル粉20重量%、−250メッシュの噴霧錫粉5重量
%、−300メッシュの噴霧鉄粉32重量%、−350メッシュ
の燐銅合金粉(Cu−15P)10重量%、−350メッシュ
の硼化鉄(Fe−21B)3重量%をV型ミキサーで20分
間混合したのち、−48〜+25メッシュの天然黒鉛5重量
%を加え、再度V型ミキサーにて5分間混合した。この
混合粉末重量に対し、粉末結合剤として5%HPC水溶
液(ヒドロキシプロピルセルロース100g、エチルアル
コール120cc,水1780cc)を0.5%添加し5分間V型
ミキサーにて混合し、これを原料粉とした。
この原料粉末を速度0.3m/min、ロール間隔0mmの
条件にて粉末圧延し、密度6.21g/cm3、厚さ1.64mmの
圧延シートを製造した。この圧延シートを170mm×600mm
に切断したのち、あらかじめ準備しておいたこれと同寸
法の厚さ25mmのねずみ鋳鉄(FC20)と重合わせて980
℃,60分間、圧力1.0kgf/cm2の条件で焼結接合
し、焼結層密度6.3g/cm3、含油率17vol%の複層摺
動材料を得た。
実施例 7 −150メッシュの電解銅粉20重量%、−250メッシュのニ
ッケル粉20重量%、−250メッシュの噴霧錫粉5重量
%、−300メッシュの噴霧鉄粉32重量%、−250メッシュ
の粉砕マンガン粉5重量%、−350メッシュの燐銅合金
粉(Cu−15P)10重量%、−350メッシュの硼化鉄
(Fe−21B)3重量%をV型ミキサーで20分間混合し
たのち、−48〜+25メッシュの天然黒鉛5重量%を加
え、再度V型ミキサーにて5分間混合した。この混合粉
末重量に対し、粉末結合剤として5%HPC水溶液(ヒ
ドロキシプロピルセルロース100g、エチルアルコール1
20cc,水1780cc)を0.5%添加し5分間V型ミキサー
にて混合し、これを原料粉とした。
この原料粉末を速度0.3m/min、ロール間隔0mmの
条件にて粉末圧延し、密度6.40g/cm3、厚さ1.64mmの
圧延シートを製造した。この圧延シートを170mm×600mm
に切断したのち、あらかじめ準備しておいたこれと同寸
法の厚さ25mmのねずみ鋳鉄(FC20)と重合わせて980
℃,60分間、圧力1.0kgf/cm2の条件で焼結接合
し、焼結層密度6.0g/cm3、含油率23vol%の複層摺
動材料を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた複層焼結摺動部材の接合面
を顕微鏡で観察して得られた金属組織の写真(12.5倍
(A)、25倍(B))、第2図は実施例3で得られた複層焼結
摺動部材の接合面を顕微鏡で観察して得られた金属組織
の写真(12.5倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 跡部 敏郎 神奈川県藤沢市石川1632 オイレス工業株 式会社藤沢寮内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳鉄製裏金に、重量比で錫4〜10%,ニッ
    ケル10〜40%,燐1〜3%,黒鉛3〜10%,ホウ素換算
    にて0.01〜2%のホウ素又はホウ素化合物及び残部銅か
    ら成る焼結合金層が接合一体化した複層焼結摺動部材。
  2. 【請求項2】ホウ素化合物が硼化鉄,硼砂,硼酸,酸化
    硼素及びそれらの混合物より成る群から選択されること
    を特徴とする請求項1記載の複層焼結摺動部材。
  3. 【請求項3】重量比で、鉄50%以下、マンガン25%以下
    含有することを特徴とする請求項1又は2記載の複層焼
    結摺動部材。
  4. 【請求項4】ホウ素化合物水溶液を、鋳鉄製裏金及び、
    重量比で錫4〜10%,ニッケル10〜40%,燐1〜3%,
    黒鉛3〜10%及び残部銅から成る圧粉体の接合面の間に
    介在させ、これを焼結することによって得られることを
    特徴とする、焼結合金層が接合一体化した複層焼結摺動
    部材。
  5. 【請求項5】ホウ素化合物が硼砂,硼酸,酸化硼素及び
    それらの混合物より成る群から選択されることを特徴と
    する請求項4に記載の複層焼結摺動部材。
  6. 【請求項6】重量比で、鉄50%以下、マンガン25%以下
    含有することを特徴とする請求項4又は5記載の複層焼
    結摺動部材。
JP63022994A 1988-02-03 1988-02-03 鋳鉄製裏金を有する複層焼結摺動部材 Expired - Lifetime JPH0639605B2 (ja)

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