JP3578409B2 - 焼結摺動部材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は鉄を主成分とする焼結摺動部材の製造方法、具体的には素地の組織がパーライトまたはパーライトと一部フェライトの共存組織を呈し、該組織中に黒鉛が分散して存在すると共に組織中に遊離セメンタイトの存在しない鉄系焼結摺動部材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鉄系焼結摺動部材としては、例えば日本工業規格(JIS) のB−1581に規定されている鉄−黒鉛−銅系含油焼結材料(SBF4種)あるいは黒鉛の固体潤滑作用を利用した鉄−黒鉛系焼結材料および鉄−黒鉛−銅系焼結材料がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術における後者の鉄系焼結材料においては、黒鉛の固体潤滑作用を得るには少なくとも3重量%以上の配合量が必要とされるが、この場合鉄粉末と黒鉛粉末が焼結過程で反応して焼結組織中に高硬度の遊離セメンタイト(FeC)を生成するという現象が現れる。この高硬度の遊離セメンタイトの組織中への生成は相手材との摺動において当該相手材を損傷させるという欠点を惹起することになり、摺動部材においては極力避けなければならない重要な要素である。
【0004】
この遊離セメンタイトの生成を防止する方法としては、鉄−黒鉛系焼結材料においては▲1▼黒鉛の配合量を少量(0.82重量%以下)とすること、▲2▼遊離セメンタイトの生成し得ない低温度で焼結すること、により一応の解決は見られるが、上記上記▲1▼の方法では配合した黒鉛の固体潤滑作用を期待することができず、また▲2▼の方法では摺動部材としての機械的強度が低く、いずれの方法によっても得られた焼結体は摺動部材には適用し難いという問題を残す。
【0005】
また、鉄−黒鉛−銅系焼結材料においては、成分中の銅が焼結過程において溶融し、鉄中に拡散して合金化を行うと共に液相を生じて結合材の役割を発揮し、焼結体の機械的強度を向上させるという利点をもたらすものであるが、やはり黒鉛の配合量を多量、例えば3重量%以上とすると、焼結組織中に遊離セメンタイトの生成を惹起するという欠点が現れる。
【0006】
さらに、別の方法として、黒鉛粉末に銅メッキを施した、所謂被銅黒鉛粉末を使用することにより遊離セメンタイトの生成のない鉄系焼結摺動部材を得ることができるが、この方法においては▲1▼黒鉛粉末に予め銅メッキを施す工程を要しコスト高となること、▲2▼すべての黒鉛粒子をもれなく銅メッキすることは工業的に困難であること、▲3▼上記▲2▼の結果として焼結時に鉄と黒鉛との反応を生じ、遊離セメンタイトの生成を完全に防ぎ難いこと、などの問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記問題点に鑑み鋭意研究した結果、鉄−黒鉛−銅系成分に一定量の鉄錫合金粉末を配合することにより、3重量%以上の多量の黒鉛配合量にもかかわらず焼結組織中に遊離セメンタイトの生成のない焼結体が得られることを確認し、本発明をなすに至った。
【0008】
本発明の第1の目的は、48〜250メッシュの黒鉛粉末3〜8重量%と、150メッシュを通過する銅粉末10〜30重量%と、残部が、錫2〜40重量%及び鉄60〜98重量%であって240メッシュを通過する鉄錫合金粉末とからなり、錫成分を1.5〜15重量%とした混合粉末を形成し、この混合粉末を所要の形状に圧縮成形して圧粉体を形成したのち、この圧粉体を中性または還元性雰囲気に調整した加熱炉内で1050〜1150℃の温度で30〜60分間焼結することを特徴とする焼結摺動部材の製造方法を提供することにある。
【0009】
また、本発明の第2の目的は、上記成分組成からなる混合粉末を鋼裏金に一体に接合した複層から成る焼結摺動部材の製造方法を提供することにある。
【0010】
さらに、上記本発明の製造方法によって得られた焼結摺動部材はその使用目的、用途に応じて含油処理を施すことにより、含油焼結摺動部材としての適用を可能とするものである。
【0011】
上述した成分組成からなる混合粉末において、黒鉛(C)は組織中に分散含有されて固体潤滑作用をなすもので、固体潤滑作用を発揮させるためには少なくとも3重量%の配合量が必要とされる。また、後述する鉄錫合金粉末の存在により該黒鉛と鉄成分との反応に起因する遊離セメンタイトの生成を生じないため、多量の黒鉛配合量が可能となる。しかし、8重量%を超えて配合すると摺動部材としての機械的強度が損なわれるため、その配合割合は8重量%が限度である。したがって、黒鉛成分の配合割合は3〜8重量%、就中4〜6重量%が適当である。
【0012】
銅(Cu)成分は焼結過程における1083℃で溶融し、主成分をなす鉄成分中に拡散して一部合金化が行われるとともに液相を生じて結合材としての役割を果たし、焼結体を緻密化させて機械的強度を向上させ、さらにパーライト組織を緻密化してパーライト組織の硬度を高める効果を発揮する。
そして、銅成分の配合割合が10重量%以下では上述した効果が十分発揮されず、また30重量%を超えて配合した場合には寸法安定性に不具合を生ずる結果となる。
したがって、銅成分の配合割合は10〜30重量%、就中15〜25重量%が適当である。
【0013】
鉄錫合金粉末は、焼結過程において成分中の鉄成分と黒鉛成分との反応を抑制する役割を果たすとともに前記銅成分に鉄錫合金粉末の錫成分が一部固溶し合金化して青銅を形成し、焼結体を緻密化させて該焼結体の機械的強度、靭性の向上に寄与する。鉄錫合金粉末の焼結過程における鉄成分と黒鉛成分の反応を抑制する働きは詳らかではないが、本発明者らはあらかじめ鉄成分と錫成分が合金化されていることにより該錫成分が鉄成分中に優先的に固溶し、黒鉛成分の鉄成分中への固溶を阻止するためであると推察する。
【0014】
鉄錫合金粉末としては、本発明では錫2〜40重量%と鉄60〜98重量%の鉄錫合金粉末が使用され、混合粉末の錫成分としては1.5〜15重量%が配合される。そして、錫成分として1.5重量%以下の配合量では上記効果が期待できず、また15重量%を超える配合量では素地の組織がフェライト組織に支配され、素地の硬度や機械的強度の低下を来す。したがって、混合粉末の錫成分としては1.5〜15重量%、就中4〜10重量%が適当である。
【0015】
上述した黒鉛粉末3〜8重量%と、銅粉末10〜30重量%と、残部が鉄錫合金粉末とからなり、錫成分を1.5〜15重量%とした混合粉末に対し、さらに高速度工具鋼(SKH)粉末及び/又は炭素工具鋼(SK)粉末を配合することができる。これら工具鋼粉末はそれ自体に微細な金属間化合物や炭化物が存在するので、これが焼結体中に分散して硬質相としての役割を果たして耐摩耗性を向上させる働きをなすもので、所謂分散強化型焼結体を形成する。
【0016】
高速度工具鋼粉末としては日本工業規格のG−4403に規定されている高速度工具鋼鋼材の粉末で、例えばMo系のSKH−51乃至SKH−59の粉末の使用が、また炭素工具鋼粉末としては日本工業規格のG−4401に規定されている炭素工具鋼鋼材の粉末の使用が推奨される。
これら工具鋼粉末はそれぞれ単独で、または同時に配合することができる。
そして、その配合割合が10重量%以下では上述した効果が認められず、また30重量%を超えて配合した場合、硬質相の分散する量が多くなり、相手材との摺動時において当該相手材表面を損傷させる要因となる。
したがって、高速度工具鋼粉末およびあるいは炭素工具鋼粉末の配合割合は10〜30重量%、就中15〜25重量%が適当である。
【0017】
上述した成分組成から成る混合粉末を所要の形状を有する金型内に装填し、2〜7トン/cmの圧力下で圧縮成形して該混合粉末から成る圧粉体を形成する。
このようにして得た圧粉体を中性もしくは還元性雰囲気に調整した加熱炉内で1050〜1150℃の温度で30〜60分間焼結し、その後炉から取り出し、機械加工により所望の寸法に加工して焼結摺動部材を得る。
ここで、中性もしくは還元性雰囲気としては、アンモニア分解ガス、窒素ガス、吸熱ガスなどが使用される。
【0018】
このようにして得た焼結摺動部材はその素地の組織がパーライト組織あるいはパーライト組織に一部フェライト組織が共存する組織を呈し、当該組織中に遊離セメンタイトの生成はない。
黒鉛は組織中に分散含有されており、焼結摺動部材と相手材との摺動においては黒鉛の固体潤滑作用がいかんなく発揮される。
【0019】
このようにして得た焼結摺動部材はその使用目的、用途に応じて含油処理を施し、含油焼結摺動部材としての適用が可能である。この含油焼結摺動部材においては、焼結体中の黒鉛による固体潤滑作用と潤滑油による相乗作用が発揮される。
【0020】
また、混合粉末に高速度工具鋼およびあるいは炭素工具鋼粉末が配合されたものにおいては、これら工具鋼粉末が焼結組織中に分散含有されるため、焼結体の素地の強度が高められると共に耐摩耗性の向上が図られ、黒鉛による固体潤滑作用と相俟って、摺動部材としての摺動特性の一層の向上が図られる。
【0021】
つぎに、上述した成分組成から成る混合粉末を鋼裏金に一体に焼結し接合した複層から成る焼結摺動部材の製造方法について具体的に説明する。
【0022】
この複層から成る焼結摺動部材を形成する鋼裏金としては、一般構造用圧延鋼材(JIS G−3101)から成る鋼板、表面に複数個の独立した突出部あるいは表面に連続した突出部と該突出部によって形成された複数個の凹部を備えた鋼板、一般構造用炭素鋼鋼管(JIS G−3444)から成る鋼製パイプが使用される。
以下、上記各鋼裏金を使用した複層から成る焼結摺動部材の製造方法について説明する。
【0023】
〔鋼裏金に鋼板を使用した複層から成る焼結摺動部材の製造方法〕
鋼裏金に鋼板を使用する場合は、その製造方法として粉末圧延法を利用することが好ましく、この粉末圧延法を利用した製造方法について説明する。
上述し成分組成からなる混合粉末に粉末結合剤の1〜15重量%水溶液を該混合粉末に対し0.1〜5.0重量%添加し、均一に混合して該混合粉末に湿潤性を与えた原料粉末を形成する。
【0024】
粉末結合剤として使用できるものとしては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メチルセルロース(MC)、ゼラチン、アラビアゴムおよびスターチなどが挙げられ、中でもHPCの使用が好ましい。粉末結合剤の溶媒としては水あるいは水以外にエチルアルコール等の親水性化合物の5〜20重量%の水溶液を使用することもできる。
【0025】
粉末結合剤は上記溶媒に対して1〜15重量%加えて水溶液にするのが好ましい。該粉末結合剤水溶液の添加割合は、混合粉末に対して0.1〜5.0重量%が好ましく、これ以上の量を添加すると焼結体組織中に制御できないポア(孔)が増加し、得られる焼結層の強度および耐摩耗性を低下させる。
【0026】
上記湿潤性が与えられた原料粉末は、ついでコンベアおよびホッパーによって圧延ロールに供給され、該圧延ロールによって該原料粉末は圧延シート(圧粉体シート)に形成される。
原料粉末の圧延は双ロールを有する横型圧延機が使用される。
該横型圧延機のロールへの原料粉末の供給量を一定にすれば、ロール隙間を変えることで圧延荷重が変化し、圧延シートの密度および厚さを調節することができる。
例えば、ロール速度を0.1〜1.0m/min とし、ロール間隔を0.4〜1.0mmとすると密度5.5〜6.7 g/cm、厚さ1.38〜1.83mmの圧延シートが得られる。
このようにして得た圧延シートは上記鋼裏金としての鋼板の寸法に対応した寸法に切断機等を用いて切断し、切断された圧延シートを鋼板上に重ね合わせる。
【0027】
ついで、鋼板と該鋼板上に重ね合わされた圧延シートとを中性もしくは還元性雰囲気に調整した加熱炉内に置き、圧力下で該圧延シートの焼結と同時に該圧延シートの鋼板上への接合を行わせ、鋼板上に焼結層を一体に接合した複層から成る焼結摺動部材を得る。
【0028】
この焼結工程において、焼結時の圧力は焼結組織の密度を増加させ、鋼板との接合強度を向上させるもので、本発明では0.1〜5.0kgf/cm、好ましくは0.3〜3.0kgf/cmである。
【0029】
焼結温度は焼結組織に敏感に影響を及ぼすもので、とくに温度管理には注意を必要とする。本発明では前述と同様1050〜1150℃の範囲で行われる。
【0030】
焼結時間は焼結温度ほど敏感に焼結組織に影響を及ぼさないが、焼結層の機械的強度に影響を及ぼす。本発明では焼結時間が30〜60分間の範囲で良い結果が得られる。
【0031】
このようにして得られた複層から成る焼結摺動部材は、加圧焼結時に圧延シートの焼結と同時に圧延シートの成分中の鉄成分が鋼板内に拡散して一体に接合され、複層化されるもので、焼結層の組織は前述した焼結摺動部材の組織と同様パーライト組織あるいはパーライト組織に一部フェライト組織が共存した組織を呈し、組織中に遊離セメンタイトの生成はなく、黒鉛は組織中に分散含有される。成分組成中に高速度工具鋼粉末およびあるいは炭素工具鋼粉末を含む混合粉末を使用して形成した複層から成る焼結摺動部材においては上記焼結摺動部材と同様、その焼結層に当該高速度工具鋼粉末およびあるいは炭素工具鋼粉末が分散含有され、焼結層の素地の強度を高められると共に耐摩耗性の向上が図られる。
この複層から成る焼結摺動部材もまた、その使用目的、用途に応じて含油処理を施し、含油複層焼結摺動部材としての適用が可能である。
【0032】
また、鋼裏金の鋼板として、表面に複数個の独立した突出部あるいは表面に連続した突出部と該突出部によって形成された複数個の独立した凹部を備えた鋼板を使用した場合には、該鋼板上に一体に接合された焼結層に高密度領域(突出部上の焼結層)と低密度領域(凹部の焼結層)が分散して形成され、このものは摺動部材としての耐荷重性を大幅に向上させる利点を有する。
そして、この複層から成る焼結摺動部材に含油処理を施したものにおいては低密度領域に高含油率、高密度領域に低含油率の含油領域が分散して形成されるため、焼結層中の黒鉛による固体潤滑作用と潤滑油による相乗作用が発揮される。
【0033】
〔鋼裏金として鋼製パイプを使用した複層から成る焼結摺動部材の製造方法〕
前述した成分組成から成る混合粉末を所要の金型内に装填し、2〜7トン/cm
の範囲の圧力下で加圧成形し、円筒状圧粉体を形成する。
【0034】
この円筒状圧粉体を鋼製パイプの内面に圧入嵌合したのち、中性もしくは還元性雰囲気に調整した加熱炉内に置き、1050〜1150℃の温度で30〜60分間、圧粉体の焼結と同時に該圧粉体の鋼製パイプへの接合を行わせ、鋼製パイプ内面に焼結層を一体に接合した複層から成る焼結摺動部材を得る。
【0035】
この製造方法において、円筒状圧粉体の内径が40mm以上ある場合には、焼結時における圧粉体の膨張量が鋼製パイプの膨張量より大きいので、圧粉体内面にセラミック粉末を充填して圧粉体の内径側への膨張量を拘束し、この内径側への膨張量を外径側に向かわせ、さらに焼結後の冷却時における圧粉体の内径側への収縮量を拘束し、この内径側への収縮量を外径側に向かわせることにより、鋼製パイプと焼結層との間に強固な接合を得る。
【0036】
上述した方法において使用するセラミック粉末としては、焼結温度範囲内で溶融しないものであり、圧粉体の成分組成に対して中性もしくは還元性雰囲気中で非反応性のものであれば任意のもので良い。
例えば、Al、SiO、ZrOおよびMgOならびにこれらの複合酸化物等が挙げられる。
【0037】
また、圧粉体の内径がとくに大きい(約70mm以上)場合には、焼結時における圧粉体の膨張量が鋼製パイプの膨張量と較べてさらに大きくなるので、上記セラミック粉末充填による上記の効果に加えて、さらに圧粉体内径面に中子を挿入してその膨張力を利用することにより、鋼製パイプと焼結層との間に、より強固な接合が得られる。
中子としては熱膨張係数が大きく耐用性のあるばの、例えばオーステナイト系ステンレス鋼(熱膨張係数約1.5×10−5/℃)が好適なものとして挙げられる。
【0038】
このようにして得られた複層から成る焼結摺動部材は、焼結時に圧粉体の焼結と同時に圧粉体が鋼製パイプ内部に一体に接合され、複層化されるもので、焼結層の組織は前述した焼結摺動部材の組織と同様パーライト組織あるいはパーライト組織に一部フェライト組織が共存した組織を呈し、組織中に遊離セメンタイトの生成はなく、黒鉛は組織中に分散含有される。
【0039】
また、成分組成に高速度工具鋼粉末およびあるいは炭素工具鋼粉末を含有した複層から成る焼結摺動部材においては、前述した焼結摺動部材と同様、その焼結層に当該高速度工具鋼粉末およびあるいは炭素工具鋼粉末が分散含有され、焼結層の素地の強度が高められると共に耐摩耗性の向上が図られる。
そして、この複層から成る焼結摺動部材もまた、前述同様その使用目的、用途に応じて含油処理を施し、含油複層焼結摺動部材としての適用が可能である。
【0040】
【作用】
一般に、鉄を主成分としこれに固体潤滑作用を発揮させるに足る多量の黒鉛を含有した鉄系焼結摺動部材においては、焼結過程において鉄成分と黒鉛成分との反応により焼結組織中に高硬度の遊離セメンタイトの生成が余儀なくされるが、本発明のごとく鉄錫合金粉末を配合することにより、焼結組織中に遊離セメンタイトを生成することなく多量の黒鉛を分散含有させることができる。
【0041】
この鉄錫合金粉末の配合による遊離セメンタイトの生成を抑制する理由は必ずしも詳らかではないが、その理由の一つとして鉄成分への他元素の固溶限は一定であり、鉄成分と予め合金化された錫成分が優先的に鉄成分に固溶して固溶限に達し、黒鉛成分の鉄成分への固溶を阻止するためであると、本発明者らは推察した。
【0042】
かくして得られた焼結摺動部材は、焼結組織中に高硬度の遊離セメンタイトの生成がなく、多量の黒鉛を分散含有しており、相手材との摺動において焼結組織中の遊離セメンタイトの存在に起因する相手材を損傷させるという、摺動部材においては極力避けなければならない欠点が完全に取り除かれる。
【0043】
また、成分組成に高速度工具鋼およびあるいは炭素工具鋼粉末を含有した焼結摺動部材においては、これら工具鋼粉末が焼結組織中に分散含有されるため、焼結体ないし焼結層の素地の強度が高められると共に耐摩耗性の向上が図られる。さらに、焼結層が鋼裏金に一体に接合された複層から成る焼結摺動部材においては、摺動部材としての耐荷重性が大幅に高められる。
【0044】
【実施例】
以下、本発明の焼結摺動部材の製造方法をその実施例に基づき詳細に説明する。
【0045】
<実施例:1>
240 メッシュを通過する鉄錫合金(Fe−5Sn)粉末75重量%と150 メッシュを通過する電解銅粉末20重量%を配合し、V型ミキサーにて20分間混合したのち、48〜250 メッシュの天然黒鉛粉末を5重量%配合し、再度V型ミキサーで5分間混合し、混合粉末を得た(Fe:71.25、Sn:3.75、Cu:20、C:5)。
【0046】
ついで、この混合粉末を金型中に装填し、成形圧力3トン/cmで成形して内径18mm、外径25mm、長さ18mmの円筒状圧粉体を得た。
この円筒状圧粉体をアンモニア分解ガス雰囲気の加熱炉内に置き、1100℃の温度で30分間焼結したのち、機械加工により所望の寸法に加工し、焼結摺動部材(ブッシュ)を得た。この焼結摺動部材の密度は 5.65g/cmであった。
【0047】
この焼結摺動部材の組織は図1の顕微鏡写真(170倍)に示すように、素地がパーライト組織Aとフェライト組織Bが共存する組織を呈し、焼結組織中に遊離セメンタイトの生成はなく、黒鉛Cは分散含有されているのを確認した。
ついで、該焼結摺動部材に含油処理を施し、含油率20容量%の含油焼結摺動部材を得た。
【0048】
<実施例:2>
240 メッシュを通過する鉄錫合金(Fe−5Sn)粉末60重量%と150 メッシュを通過する電解銅粉末20重量%と200 メッシュを通過する高速度工具鋼(SKH51)粉末15重量%を配合し、V型ミキサーにて20分間混合したのち、48〜250 メッシュの天然黒鉛粉末を5重量%配合し、再度V型ミキサーで5分間混合して混合粉末を得た(Fe:57、Sn:3、Cu:20、C:5、SKH:15)。
【0049】
ついで、この混合粉末を金型中に装填し、成形圧力3トン/cmで成形して内径18mm、外径25mm、長さ18mmの円筒状圧粉体を得た。
この円筒状圧粉体をアンモニア分解ガス雰囲気の加熱炉内に置き、1100℃の温度で30分間焼結したのち、機械加工により所望の寸法に加工し、焼結摺動部材(ブッシュ)を得た。この焼結摺動部材の密度は 5.66g/cmであった。
【0050】
この焼結摺動部材の組織は素地がパーライト組織とフェライト組織が共存する組織を呈し、焼結組織中に遊離セメンタイトの生成はなく、黒鉛および高速度工具鋼粉末は組織中に分散含有されているのを確認した。
ついで、該焼結摺動部材に含油処理を施し、含油率20容量%の含油焼結摺動部材を得た。
【0051】
<実施例:3>
240 メッシュを通過する鉄錫合金(Fe−5Sn)粉末75重量%と150 メッシュを通過する電解銅粉末20重量%を配合し、V型ミキサーにて20分間混合したのち、48〜250 メッシュの天然黒鉛粉末を5重量%配合し、再度V型ミキサーで5分間混合し、混合粉末を得た(Fe:71.25、Sn:3.75、Cu:20、C:5)。
【0052】
該混合粉末に、5.26重量%のHPC水溶液(HPC100g 、エチルアルコール120ml および水1780ml)を混合粉末重量に対し0.5%配合し、5分間V型ミキサーで均一に混合して湿潤性をもった原料粉末を得た。
【0053】
該原料粉末を直径603mm の双ロールをもった横型圧延ロールにロール間隔0.5mm、ロール速度0.3m/min の条件下で通し、密度5.70 g/cm、厚さ1.48mmから成る圧延シート(圧粉体シート)を成形した。これを幅170mm 、長さ600mm に切断し、幅170mm 、長さ600mm 、厚さ10mmの一般構造用圧延鋼材(JIS G−3101)の鋼板上に2枚重ね合わせ、1100℃、30分間、アンモニア分解ガス雰囲気の加熱炉内に置き、圧力0.5kgf/cmをかけながら、圧延シートの焼結と同時に鋼板との拡散・接合を行わしめたのち、機械加工により所望の寸法に加工し、鋼板上に焼結層を一体に接合した複層から成る焼結摺動部材を得た。この複層から成る焼結摺動部材の焼結層の密度は 5.75g/cmであり、該鋼板と焼結層との間の接合強度は 900kg/cmであった。
【0054】
この複層から成る焼結摺動部材の焼結層の組織はパーライト組織とフェライト組織が共存する組織を呈し、組織中に遊離セメンタイトの生成はなく、黒鉛は組織中に分散含有されているのを確認した。
ついで、該焼結摺動部材に含油処理を施し、含油率21.6容量%の含油焼結摺動部材を得た。
【0055】
<実施例:4>
240 メッシュを通過する鉄錫合金(Fe−5Sn)粉末60重量%と150 メッシュを通過する電解銅粉末20重量%と200 メッシュを通過する高速度工具鋼(SKH51)粉末15重量%を配合し、V型ミキサーにて20分間混合したのち、48〜250 メッシュの天然黒鉛粉末を5重量%配合し、再度V型ミキサーで5分間混合して混合粉末を得た(Fe:57、Sn:3、Cu:20、C:5、SKH:15)。
【0056】
該混合粉末に、5.26重量%のHPC水溶液(HPC100g 、エチルアルコール120ml および水1780ml)を混合粉末重量に対し0.5%配合し、5分間V型ミキサーで均一に混合して湿潤性をもった原料粉末を得た。
【0057】
以下、上記実施例3と同様の方法により、鋼板上に焼結層を一体に接合した複層から成る焼結摺動部材を得た。この複層から成る焼結摺動部材の焼結層の密度は 5.60g/cmであり、該鋼板と焼結層との間の接合強度は 850kg/cmであった。
【0058】
この複層から成る焼結摺動部材の焼結層の組織はパーライト組織とフェライト組織が共存する組織を呈し、組織中に遊離セメンタイトの生成はなく、黒鉛および高速度工具鋼粉末はは組織中に分散含有されているのを確認した。
ついで、該焼結摺動部材に含油処理を施し、含油率19容量%の含油焼結摺動部材を得た。
【0059】
<実施例:5>
前記実施例3と同様の方法にて、厚さ1.48mmの圧延シートを成形した。
鋼裏金として図2および図3に示すように、表面に平面形状が長方形をなす複数個の独立した突出部2が互いに直交する方向に配列され、かつ該突出部2の表面が平坦面に、周縁部が該突出部2表面から裏金表面にかけて下り勾配の傾斜面3に形成された幅150mm 、長さ260mm 、裏金までの厚さ8mm、突出部2の高さ1.69mmの方形状鋼板(圧延鋼板SS41)1を使用した。上記圧延シートを幅150mm 、長さ260mm に切断し、該方形状鋼板上に2枚重ね合わせ、1100℃、30分間、アンモニア分解ガス雰囲気の加熱炉内に置き、圧力0.5kgf/cmをかけながら、該圧延シートの焼結と同時に鋼板1との接合を行わしめたのち、機械加工により所望の寸法に加工し、鋼板1上に焼結層4を一体に接合した複層から成る焼結摺動部材(図4)を得た。
【0060】
この複層から成る焼結摺動部材の焼結層4は突出部2表面上に0.8mm、鋼板1表面上に2.5mmの厚さに形成され、該突出部2表面上の焼結層4a(高密度領域)の密度は 6.3kg/cm、鋼板1表面上の焼結層4b(低密度領域)の密度は 5.2kg/cmであり、該鋼板1と焼結層4との間の接合強度は 800kg/cmであった。
【0061】
この焼結摺動部材の焼結層の組織はパーライト組織とフェライト組織の共存する組織を呈し、組織中に遊離セメンタイトの生成はなく、黒鉛は組織中に分散含有されているのを確認した。
ついで、該摺動部材に含油処理を施し、該突出部表面上の高密度領域の焼結層に14容量%、鋼板表面上の低密度領域の焼結層に25容量%の含油焼結摺動部材を得た。
【0062】
<実施例:6>
240 メッシュを通過する鉄錫合金(Fe−5Sn)粉末75重量%と150 メッシュを通過する電解銅粉末20重量%を配合し、V型ミキサーにて20分間混合したのち、48〜250 メッシュの天然黒鉛粉末を5重量%配合し、再度V型ミキサーで5分間混合し、混合粉末を得た(Fe:71.25、Sn:3.75、Cu:20、C:5)。
【0063】
この混合粉末を金型中に装填し、成形圧力3トン/cmで内径18mm、外径24mm、長さ30mmの円筒状の圧粉体を得た。
この圧粉体を、別途用意した内径24mm、外径34mm、長さ30mmの寸法を有する一般構造用炭素鋼鋼管(JIS G−3444)から成る鋼製パイプの内径面に圧入嵌合し、これをアンモニア分解ガス雰囲気の加熱炉内に置き、1100℃の温度で30分間焼結し、該円筒状圧粉体の焼結と同時に鋼製パイプ内径面との接合を行わしめたのち、機械加工により所望の寸法に加工して複層から成る焼結摺動部材(ブッシュ)を得た。この焼結摺動部材の焼結層の密度は 5.55g/cmであり、鋼製パイプと焼結層との間の接合強度は 600kg/cmであった。
【0064】
この複層から成る焼結摺動部材の焼結層の組織はパーライト組織とフェライト組織が共存する組織を呈し、組織中に遊離セメンタイトの生成はなく、黒鉛は組織中に分散含有されているのを確認した。
ついで、該摺動部材に含油処理を施し、含油率21容量%の含油焼結摺動部材を得た。
【0065】
つぎに、上述した各実施例で得た焼結摺動部材の摺動特性について、下記の試験条件で試験した結果について説明する。
【0066】
─実施例1および実施例2の焼結摺動部材に対する試験条件─
耐久試験
摩擦速度 5 m/min 荷重 20 kgf/cm
ストローク 200 mm 試験ストローク 10万サイクル(400mm/サイクル)
摺動距離 40,000 m 相手材 機械構造用炭素鋼(S45C)
試験機 直線往復動試験機
【0067】
─実施例3および実施例5の焼結摺動部材に対する試験条件─
耐久試験
摩擦速度 7 m/min 荷重 120 kgf/cm
ストローク 80 mm 試験ストローク 10万サイクル(160mm/サイクル)
摺動距離 16,000 m 相手材 機械構造用炭素鋼(S45C)
試験機 平面往復動試験機
【0068】
─実施例6の焼結摺動部材に対する試験条件─
耐久試験
摩擦速度 40 m/min 荷重 10 kgf/cm
ストローク 200 mm 試験ストローク 10万サイクル(160mm/サイクル)
摺動距離 16,000 m 相手材 機械構造用炭素鋼(S45C)
試験機 直線往復動試験機
【0069】
上記耐久試験において、各焼結摺動部材の摩擦係数および摩耗量を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1における比較例は日本工業規格(JIS)のB−1581に規定されている鉄−炭素−銅系含油軸受(SBF4種)を使用し、上記実施例1および実施例2の試験条件で試験した結果を示している。
【0070】
【表1】
Figure 0003578409
【0071】
表1に示す試験結果から、本発明の製造方法によって得られた焼結摺動部材は試験開始直後において摩擦係数が若干高い値を示したが、試験経過と共に除々に低下し、安定した値で推移した。とくに含油処理を施した含油焼結摺動部材は比較例との対比からも判るように、摩擦係数および耐摩耗性ともに大幅な向上が認められた。
【0072】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、焼結組織に高硬度の遊離セメンタイトを生成させることなく鉄系焼結摺動部材に多量の黒鉛を含有させることができる。このことは、摺動部材においては極めて重要な要素である相手材との摺動において、当該相手材を損傷させることがないという効果をもたらすものである。
【0073】
また、本発明の製造方法によれば、焼結層を鋼裏金に一体に接合した複層化が可能となるため、焼結摺動部材としての適用範囲を大幅に増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1から成る焼結摺動部材の焼結組織を示す顕微鏡写真である。
【図2】本発明の実施例5で使用される鋼裏金を示す平面図である。
【図3】図2のイ−イ断面図である。
【図4】図2に示す鋼裏金を使用した複層から成る焼結摺動部材を示す断面図である。
【符号の説明】
A パーライト組織
B フェライト組織
C 黒鉛
1 鋼板
2 突出部
3 傾斜面
4 焼結層

Claims (7)

  1. 48〜250メッシュの黒鉛粉末3〜8重量%と、
    150メッシュを通過する銅粉末10〜30重量%と、
    残部が、錫2〜40重量%及び鉄60〜98重量%であって240メッシュを通過する鉄錫合金粉末とからなり、
    錫成分を1.5〜15重量%とした混合粉末を形成し、
    この混合粉末を所要の形状に圧縮成形して圧粉体を形成したのち、
    この圧粉体を中性または還元性雰囲気に調整した加熱炉内で1050〜1150℃の温度で30〜60分間焼結することを特徴とする焼結摺動部材の製造方法。
  2. 前記混合粉末に、200メッシュを通過する高速度工具鋼粉末および/または炭素工具鋼粉末を10〜30重量%の割合で配合することを特徴とする請求項1に記載の焼結摺動部材の製造方法。
  3. 48〜250メッシュの黒鉛粉末3〜8重量%と、
    150メッシュを通過する銅粉末10〜30重量%と、
    残部が、錫2〜40重量%及び鉄60〜98重量%であって240メッシュを通過する鉄錫合金粉末とからなり、
    錫成分を1.5〜15重量%とした混合粉末を形成し、
    この混合粉末に粉末結合剤の1〜15重量%水溶液を該混合粉末に対し0.1〜5.0重量%添加し均一に混合してこれを原料粉末とし、
    該原料粉末を圧延ロールに供給して圧延シートを形成したのち、
    該圧延シートを鋼板からなる裏金と重ね合わせ、
    この重ね合わせたものを中性または還元性雰囲気に調整した加熱炉内で1050〜1150℃の温度で0.1〜5.0kgf/cmの圧力下で30〜60分間焼結し、
    前記圧延シートを焼結することと前記圧延シートを前記裏金に加熱接合することとを同時に行わしめることを特徴とする複層から成る焼結摺動部材の製造方法。
  4. 前記混合粉末に、200メッシュを通過する高速度工具鋼粉末および/または炭素工具鋼粉末を10〜30重量%の割合で配合することを特徴とする請求項3に記載の複層から成る焼結摺動部材の製造方法。
  5. 48〜250メッシュの黒鉛粉末3〜8重量%と、
    150メッシュを通過する銅粉末10〜30重量%と、
    残部が、錫2〜40重量%及び鉄60〜98重量%であって240メッシュを通過する鉄錫合金粉末とからなり、
    錫成分を1.5〜15重量%とした混合粉末を形成し、
    この混合粉末を加圧成形して円筒状の圧粉体を形成し、
    該圧粉体を鋼製パイプから成る裏金の内面に圧入し、
    これを中性または還元性雰囲気に調整した加熱炉内で1050〜1150℃の温度で30〜60分間焼結し、
    前記圧粉体を焼結することと前記圧粉体を前記裏金内面に加熱接合することとを同時に行わしめることを特徴とする複層から成る焼結摺動部材の製造方法。
  6. 前記混合粉末に、200メッシュを通過する高速度工具鋼粉末および/または炭素工具鋼粉末を10〜30重量%の割合で配合することを特徴とする請求項5に記載の焼結摺動部材の製造方法。
  7. 鋼製パイプから成る裏金の内面に圧入された前記圧粉体の内面にセラミック粉末を充填し、
    該セラミック粉末により該圧粉体の焼結時における内径側への膨張量、および焼結後の冷却時における内径側への収縮量を拘束し、
    該膨張量および収縮量を外径側に向けることにより前記裏金内面に高い接触圧力を生じせしめ、
    前記圧粉体の焼結と同時にこの接触圧力により前記裏金内面へ前記圧粉体の加熱接合を生じせしめ、
    それによって焼結層を前記裏金内面に接合一体化させることを特徴とする請求項5又は6に記載の焼結摺動部材の製造方法。
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