JPH08245424A - 糖尿病性腎症診断剤 - Google Patents

糖尿病性腎症診断剤

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JPH08245424A
JPH08245424A JP7045459A JP4545995A JPH08245424A JP H08245424 A JPH08245424 A JP H08245424A JP 7045459 A JP7045459 A JP 7045459A JP 4545995 A JP4545995 A JP 4545995A JP H08245424 A JPH08245424 A JP H08245424A
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JP
Japan
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antibody
vegf
growth factor
protein
cell growth
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JP7045459A
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Inventor
Yukichi Okuda
諭吉 奥田
Hirohito Sone
博仁 曽根
Shinichi Kondo
伸一 近藤
Tomoe Matsumoto
友恵 松本
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 抗血管内皮細胞増殖因子抗体を有効成分とし
て含む糖尿病性腎症診断剤。 【効果】 本発明により、糖尿病性腎症の診断剤として
有用な抗血管内皮細胞増殖因子抗体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗血管内皮細胞増殖因
子抗体を有効成分として含む糖尿病性腎症診断剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】血管新生、すなわち毛細血管内皮細胞の
増殖、遊走および組織への浸潤は、胎児の生長、創傷治
癒、癌細胞の増殖などの生理的または病的現象において
重要な役割を果たしていることが知られている(Folkma
n,J.,Cancer Res.46:467,1986)。その血管新生を誘導
する因子としては、直接的に血管内皮細胞に作用する物
質としては、塩基性線維芽細胞増殖因子(basic fibrobl
ast growth factor,bFGF) 、酸性線維芽細胞増殖因子(a
cidic fibroblast growth factor,aFGF)、血管内皮細胞
増殖因子/血管透過性因子(vascular endothelial cell
growth factor/vascular permeability factor,VEGF/V
PF)、血小板由来内皮細胞増殖因子(platelet-derived e
ndothelial cell growth factor,PD-ECGF)などが、また
間接的に血管内皮細胞に作用する物質としては、transf
orming growth factor-α(TGF-α)、transforming grow
th factor-β(TGF-β)、angiogenin、tumor necrosis f
actor-α(TNF-α)などが知られている(Folkman,J. & S
hing,Y.,J.Biol.Chem.,267:10931,1992)。
【0003】一方、糖尿病は種々の合併症を伴う疾患で
あることが知られており、神経障害、糖尿病性網膜症、
および糖尿病性腎症が三大合併症であると言われてい
る。これら合併症の発症には著しい個人差が見られるこ
とから、発症に至るには複雑な素因が影響しあっている
ものであると推測されている。近年、三大合併症の一
つ、糖尿病性網膜症において血管内皮細胞増殖因子が重
要な働きをしていることを示唆する報告がハーバード大
学らのグループによってなされた(Aiello, L.P. et a
l., The New England Journal of Medicine, 1994; 33
1: 1480-1487)。すなわち、かかる報告は、糖尿病性網
膜症などの虚血性網膜疾患において、血管内皮細胞増殖
因子が血管新生を誘起することによって病態発症に関わ
るものであることを示唆するものである。
【0004】網膜における微小血管障害はきわめて示唆
に富んだ知見であると思われた。すなわち、腎症の起こ
る臓器である腎臓も微小血管に富んだ臓器であるため、
微小血管が豊富な網膜で微小血管障害が起こるように、
糖尿病による合併症である微小血管障害が腎臓でも起こ
り、そこに血管内皮細胞増殖因子が関与している可能性
が推測される。従って、腎臓での血管内皮細胞増殖因子
の発現を高感度に検出することができれば、糖尿病の合
併症(腎症)の早期発見・早期治療に役立つことが期待
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、糖尿病性腎
症に関与すると考えられる血管内皮細胞増殖因子の検出
を目的とした糖尿病性腎症診断剤を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】糖尿病性腎症の組織学的
特徴は、腎糸球体毛細血管基底膜の肥厚および糸球体メ
サンギウム領域の拡大であるとされている。発明者ら
は、上述のとおり糖尿病性網膜症において血管内皮細胞
増殖因子が血管新生を介して重要な役割を果しているで
あろうという知見、および血管内皮細胞増殖因子は別名
血管透過性因子(VPF)とも呼ばれており、血管から
の高分子物質の透過を促進する活性を持つことでも知ら
れていること、すなわち、血管内皮細胞増殖因子が基底
膜やメサンギウムを構成する生体高分子物質の蓄積に関
与する可能性も存在することに着目し、鋭意研究を行っ
た。その結果、糖尿病モデルであるGKラットの腎臓に
おいて血管内皮細胞増殖因子濃度が有意に上昇している
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、抗血管内皮細胞増殖
因子抗体を有効成分として含む糖尿病性腎症診断剤であ
る。以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】血管内皮細胞増殖因子(以下「VEGF」
という)に対する抗体の種類としては特に限定されず、
ポリクローナル抗体のほか、モノクローナル抗体であっ
てもよい。そして、ポリクローナル抗体又はモノクロー
ナル抗体は次のようにして製造される。
【0009】(1)ポリクローナル抗体の製造 本発明の抗VEGFポリクローナル抗体は、例えば、ヒ
ト前骨髄性白血病細胞HL-60 より単離したVEGFのc
DNA(特表平5−501350号公報)を大腸菌の中でグル
タチオンS−トランスフェラーゼとの融合蛋白として発
現させ、得られた蛋白質を抗原として得ることができ
る。抗体は、常法に従い、該抗原によりウサギを免疫
し、抗体価の上昇した血清からDEAEのクロマトグラ
フィーでIgGを分画することにより得られる。
【0010】例えば、免疫用ウサギには、ニュージーラ
ンドホワイト種、ジャパニーズホワイト種等が用いら
れ、免疫ウサギ1匹に対してVEGF10〜500 μgの量
を抗原として1〜4週間ごとに2〜10回接種し免疫を行
う。最終免疫後1〜10日目に採血し、得られる血清か
ら、免疫に用いた特異タンパク質への結合性を指標と
し、抗体価の上昇したものをクロマトグラフィーに掛
け、IgG 分画を得る。
【0011】尚、ポリクローナル抗体が調製されたこと
の確認は、ウエスタンブロッティング法、免疫電気泳動
法、オクタロニー法等を適当に組み合わせて行うことが
できる。例えば、抗体をペルオキシダーゼと結合させ、
酵素標識抗体を得る。次に、ヒトVEGF産生細胞であ
るHela/v5 (FERM P-13185)を培養した培養物から硫安
塩析等によりタンパク質を取り出し、得られるタンパク
質をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に掛け、
上記方法により得られた抗体を反応させてウエスタンブ
ロッティングを行う。
【0012】(2)モノクローナル抗体の製造 モノクローナル抗体は、マウスをヒトVEGFで免疫
し、脾細胞を取り出し、これとマウスミエローマ細胞と
を融合して得たハイブリドーマ細胞を培養することによ
り製造することができる。このハイブリドーマの製造
は、例えばKohlerとMilsteinの方法〔Nature 256:495(1
975)〕等により行うことができる。
【0013】 抗体産生細胞の調製 免疫用マウスには、BALB/C、C57BL/6系マウス、C3H系マ
ウス等が用いられる。そして、免疫マウス1匹(8〜12
週齢)に対してVEGF50〜100μgの量を抗原として
2〜3週間ごとに2〜3回接種して免疫を行う。マウス
の飼育及び脾細胞の採取は常法に従ってよい。尚、免疫
の際には、VEGFに例えばグルタチオンS−トランス
フェラーゼ等を融合させ、得られた蛋白質を抗原として
用いることもできる。
【0014】 ミエローマ細胞の調製 ミエローマ細胞としては、Sp2/0-Ag14(Sp2)、P3/NS1/1-
Ag4-1(NS-1)、P3X63Ag8U.1 等が挙げられる。これら細
胞の継代培養は常法に従う。 細胞融合 脾細胞とミエローマ細胞とを1:1〜10:1の割合で混
合し、分子量1000〜4000のポリエチレングリコール(以
下PEGという)、ダルベッコ改変イーグル培地中、両
細胞を30〜40℃、1〜3分間インキュベートすることに
より細胞融合を行うことができる。
【0015】 ハイブリドーマの選択 融合細胞(ハイブリドーマ)の選択は、ヒポキサンチン
(10-3〜10-5M)、アミノプテリン(10-6〜10-7M)、
チミジン(10-5〜10-6M)、ペニシリン(100〜200単位
/ml)、牛胎児血清(10〜20%)、ストレプトマイシン
(100〜200μg/ml)、2−メルカプトエタノール(10-5
〜10-6M)を含む基礎培地を用いて培養し、生育してく
る細胞をハイブリドーマとして選択することができる。
基礎培地としては、動物細胞の培養に一般に用いられる
RPMI1640培地、イーグルMEM培地、イスコフ
改変ダルベッコ培地等が用いられる。
【0016】 ハイブリドーマの培養 ハイブリドーマのクローン化は、限界希釈法により、少
なくとも2回繰り返して行う。ハイブリドーマを通常の
動物細胞の培養と同様にして培養すれば、培地中に抗体
が産生される。通常、5〜10×105個/mlのハイブリド
ーマ細胞を、牛胎児血清(10%)、ペニシリン(100単
位/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)、2−メ
ルカプトエタノール(5×10-5M)を含むRPMI16
40培地中で5%CO2存在下、37℃、3〜4日間培養
することによって培養液中に抗体が分泌、蓄積される。
また、ハイブリドーマ細胞をBALB/C系マウスの腹腔内に
移植して増殖することにより、腹水中に本発明の抗体を
蓄積させることもできる。
【0017】 モノクローナル抗体の精製 ハイブリドーマ細胞の培養液中又は腹水中に蓄積したモ
ノクローナル抗体は以下のようにして採取され、精製さ
れる。即ち、従来から用いられている硫安分画法、PE
G分画法、陰イオン交換クロマトグラフィー及びゲル濾
過クロマトグラフィーを用いる方法である。また、プロ
テインAやプロテインG等のアフィニティークロマトグ
ラフィーによる方法も利用できる。
【0018】モノクローナル抗体の選別には、酵素免疫
測定法、ウエスタンブロッティング法等が用いられる。
また、モノクローナル抗体のIgGアイソタイプの決定
は、モノクローナル抗体の酵素免疫測定法又はオクタロ
ニー法によって行うことができる。
【0019】(4)糖尿病性腎症診断剤 本発明の抗VEGF抗体は糖尿病性腎症診断剤として使
用可能である。例えば、ELISA法等により、検体
(腎組織)中のVEGFを検出することを特異目的とし
て本発明の抗VEGF抗体を用いることができる。尚、
固相への固定用及び検出用として使用する上記抗VEG
F抗体としては、ともにポリクローナル抗体、ともにモ
ノクローナル抗体、又はポリクローナル抗体とモノクロ
ーナル抗体との組み合わせのいずれをも用いることがで
きる。
【0020】〔試験例〕本発明の抗VEGF抗体が糖尿
病性腎症診断剤として有効であることを裏付ける試験例
を以下に説明する。
【0021】(1)試験材料の調製 糖尿病モデル動物としてGKラットを用いた。GKラッ
トは、Wistarラットから耐糖能の低下を指標に選抜交配
を繰り返すことにより育成された系であり、慢性高血糖
状態のインシュリン非依存性の糖尿病モデルである(鈴
木研一ら、糖尿病動物:1987; 5; 125-133) 。糖尿病合
併症としては、6ヵ月齢GKラットにて尿中アルブミン
が有意に増加し、メサンギウム基質、糸球体毛細血管基
底膜へのアルブミン沈着が観察され、光学顕微鏡的及び
電子顕微鏡的に腎糸球体毛細血管基底膜の肥厚も観察さ
れる(松野雅博ら、糖尿病動物:1991; 5; 154-157) 。
27週齢のGKラットおよび対照の正常ラットの腎臓を摘
出し、それぞれ緩衝液中にてホモジナイズして、遠心分
離した上清をあらかじめ総蛋白定量して検体とした。
【0022】(2)ELISA測定系 抗VEGF抗体を96穴のイムノアッセイプレートに吸着
させ、2%ウシ血清アルブミンでコートし、これを測定
プレートとした。各穴に測定サンプルを入れ、室温で2
時間置いた後、穴をPBS(phosphate buffered salin
e)にて6回洗浄する。これにペルオキシダーゼで標識し
た抗VEGF抗体を加え、室温で1時間置いた後、穴を
PBSで9回洗浄する。この後各穴にペルオキシダーゼ
酵素基質を加えて反応させ、発色を測定することによっ
てサンプル中のVEGFを測定した。VEGFの濃度
は、ヒトVEGF121 を標準物質として求めた検量線か
ら推定した。ヒトとラットとの種差に起因する抗体の抗
原への反応性の違いによって、求めたVEGFの絶対量
は影響を受けている可能性があるが、測定値同士の相対
的関係は保持されていると考えられる。従って、本発明
者らが見い出した「糖尿病性腎症においてVEGF量が
上昇する」という知見には何ら影響を及ぼすものではな
い。
【0023】5匹の健常ラットおよび5匹のGKラット
の腎組織抽出液中のVEGF濃度を表1に示す。それぞ
れの測定結果を、健常ラット群とGKラット群とに分け
てプロットした散布図を図1に示した。単位は、ヒトV
EGF121 を標準物質として求めた検量線から読み取っ
たもの(補正値)である(pg/ml 抽出液) 。それぞれの
群の測定結果を統計処理し(表2)、t検定を行った結
果、GKラットでのVEGF値の上昇は統計的に有意で
あることが示された(p=0.037 )。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0027】〔実施例1〕抗VEGFポリクローナル抗
体の作製 単離したヒトVEGFのcDNAを、グルタチオンS−
トランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白(GST-VEGF)
として大腸菌で発現させることにより抗原として使用す
る蛋白を得た。次いで、得られた蛋白を抗原として常法
に従って抗VEGFポリクローナル抗体を作製した。す
なわち、15週齢のニュージーランドホワイトウサギに上
記タンパク質200μgをフロイントのコンプリートアジュ
バントとともに2週おきに5回接種し、免疫した。
【0028】最終免疫3日後にウサギから採血し、室温
にて血液を凝固させた後、上清を遠心分離し、血清を得
た。抗体価の測定は、次のようにして行った。即ち、イ
ムノプレートに抗原タンパクを固定し、ウシ血清アルブ
ミン(BSA)でブロッキングしたものに500〜16000倍
希釈した血清を添加し、室温で1時間反応させた後、P
BSで6回洗浄した。洗浄後、ペルオキシダーゼ(PO
D)標識した抗ウサギIgG抗体液を添加し、室温で1
時間反応させた後、PBSで9回洗浄した。洗浄後、P
ODの酵素基質液を添加し、発色を比較した。
【0029】次に、抗体価の上昇した血清サンプル20ml
をDEAE陰イオン交換クロマトグラフィー(DE52;ワッ
トマン社製)に掛けた。条件は血清を67mMリン酸バッ
ファー(pH8.25,電導度1.7 mΩ-1)に対して透析した
後DE52に通し、素通りした画分を画分とした。更に
レジンを電導度5.0mΩ-1に調製した同バッファーで洗浄
し、その画分を画分とした。その結果、画分及び画
分に分画された抗VEGFポリクローナル抗体を得
た。
【0030】さらに、GSTに反応する抗体を除く目的
で、GSTを固定化したカラムを通して素通り画分を得
る、又は、VEGFに反応する抗体を得る目的で、VE
GFを固定化したカラムを通して吸着画分を得るといっ
た方法で、より精製度の高い抗VEGFポリクローナル
抗体も得た。
【0031】〔実施例2〕抗VEGFモノクローナル抗
体の作製 (1)VEGFモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマの作製 単離したヒトVEGFのcDNAを、グルタチオンS−
トランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白(GST-VEGF)
として大腸菌で発現させることにより抗原として使用す
る蛋白を得た。
【0032】次いで、得られた蛋白を抗原として常法に
従ってマウスモノクローナル抗体を作製した。すなわ
ち、GST-VEGF(100μg)をフロイント完全アジュバントと
等量混合し、該混合物をBALB/Cマウスの腹腔内に0日、
14日後、25日後の3回投与することにより免疫したマウ
スの脾細胞とマウスミエローマ細胞(SP2)とをポリエ
チレングリコール存在下で1分間インキュベーションす
ることにより細胞融合させた。得られた融合細胞をHA
T培地〔ヒポキサンチン(1×10-4M)、アミノプテリ
ン(4×10-7M)、チミジン(1.6×10-5M)、ペニシ
リン(100単位/ml)、ストレプトマイシン(100μg/m
l)、牛胎児血清(20%)、2−メルカプトエタノール
(2×10-5M)を含むRPMI1640培地〕中で培養
することによりハイブリドーマを選別した。得られたハ
イブリドーマは限界希釈法によりクローニングした。
【0033】一方、ヒトVEGFを産生する酵母を、単
離したヒトVEGFのcDNAを含む環状DNAを酢酸
リチウム法で酵母Saccharomyces cerevisiaeに導入する
ことにより作成し、この酵母の培養液中から陽イオン交
換クロマトグラフィー(東ソー製;TSK-SP650)、硫安
沈殿及びゲル濾過クロマトグラフィー(ファルマシア
製;Superdex-75)を行うことにより、酵母由来のヒト
VEGFを調製した。かかる酵母由来のヒトVEGFと
クローン化したハイブリドーマの培養上清の反応性を酵
素免疫測定法により調べ、酵母由来のヒトVEGFと反
応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを
選択した。またこのハイブリドーマが産生するモノクロ
ーナル抗体をMV303と命名した。尚、得られたモノクロ
ーナル抗体を産生するハイブリドーマは、通商産業省工
業技術院生命工学工業技術研究所にFERM P-14347として
寄託されている。
【0034】(2)抗VEGFモノクローナル抗体の調
製 選択したハイブリドーマをヌードマウスの腹腔内に移植
し、モノクローナル抗体を大量に含む腹水を採取した。
この腹水中からプロテインGアフィニティーカラム(MA
bTrap GII、ファルマシア社製)を用いてモノクローナ
ル抗体を精製した。また抗体のクラスを抗マウス免疫グ
ロブリンサブクラス特異的抗体を用いた酵素免疫測定法
により調べた結果、MV303抗体のクラスはIgG2aであっ
た。
【0035】
【発明の効果】本発明により、糖尿病性腎症診断薬とし
て有用な抗VEGF抗体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】腎臓の組織抽出液中のVGEF濃度を、健常ラ
ット群およびGKラット群別にそれぞれプロットした散
布図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗血管内皮細胞増殖因子抗体を有効成分
    として含む糖尿病性腎症診断剤。
JP7045459A 1995-03-06 1995-03-06 糖尿病性腎症診断剤 Pending JPH08245424A (ja)

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