JPH082448B2 - アルミニウム箔地の製造方法 - Google Patents

アルミニウム箔地の製造方法

Info

Publication number
JPH082448B2
JPH082448B2 JP4387188A JP4387188A JPH082448B2 JP H082448 B2 JPH082448 B2 JP H082448B2 JP 4387188 A JP4387188 A JP 4387188A JP 4387188 A JP4387188 A JP 4387188A JP H082448 B2 JPH082448 B2 JP H082448B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foil
rolling
thickness
surface roughness
pinholes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4387188A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01218702A (ja
Inventor
政夫 影山
邦昭 松井
尚志 門山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP4387188A priority Critical patent/JPH082448B2/ja
Publication of JPH01218702A publication Critical patent/JPH01218702A/ja
Publication of JPH082448B2 publication Critical patent/JPH082448B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアルミニウム箔地の製造に係り、より詳しく
は、20μm厚以下のアルミニウム箔に使用してもピンポ
ールを特に少なくすることが可能な工業用純度アルミニ
ウム箔地の製造方法に関する。
(従来の技術) 一般に、包装用等々に用いられるアルミニウム箔は、
JISH4160に規定される1N30を主体として1050、1100等の
純アルミニウムが用いられており、その製造方法として
は、半連続鋳造法により得られた鋳塊に均質化処理を施
し、熱間圧延、冷間圧延及び0.5〜1.0mm厚での箔地焼鈍
を経て箔地となした後、箔圧延を施して箔が得られてい
る。しかし、箔の厚さが約20μm以下になると、ピンホ
ールが生じ易くなり、食料品等の包装材料に使われる場
合、透湿度が増大し、好ましくない。
(発明が解決しようとする課題) 一方、最近では、コストダウンの観点から箔厚はます
ます薄くなる一方であり、そのため、ピンホールの発生
しにくい箔地の製造法が提案されている。
例えば、特公昭59-19186号では、Fe:0.1〜0.8%、Ti:
0.003〜0.08%を含有し、不純物としてSi0.2%以下、Cu
0.03%以下、Mn0.008%以下、Mg0.008%以下に抑え、残
部がAlからなるAl鋳塊を500〜600℃で均質化処理し、熱
間圧延後、50%以上の加工率で冷間圧延し、その後、箔
地焼鈍を280〜340℃で行うことにより、箔圧延性の優れ
た箔地、すなわち、箔圧延時の圧延硬化を小とした箔地
を得る方法が提案されている。
その後、同様に圧延時の加工硬化を少なくして箔圧延
を改善し、ピンホール発生を抑制しようとする試みがな
されている。例えば、特開昭61-119658号は圧延工程中
にFe、Siの析出処理を施すことを特徴とし、特開昭61-1
70547号はSiをAl-Fe-Si系化合物として析出させること
を特徴としており、いずれもピンホールの少ない箔地を
製造し得ることを知見している。
更に、最近では、箔地焼鈍の連続焼鈍炉化を前提にし
た改善策も提案されており、特開昭61-170549号、同61-
257459号などがある。いずれの改善策も箔圧延時の加工
硬化特性に着目し、固溶Si、Feの少ないほど箔圧延性が
改善され、したがって、ピンホールの発生も少ないとす
るものである。
しかし乍ら、箔厚が7μmからそれ以下の6.5μm、
5.0μmへと薄くなると、箔圧延自体が過酷な条件下に
追い込まれ、必ずしも良好な圧延性が得られるなくなる
場合が多々あり、ピンホールの発生の少ないアルミニウ
ム箔を期待できないと云う問題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたものであ
って、箔厚を可及的に薄くしてもピンホールの発生が少
ないアルミニウム箔地を製造し得る方法を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、本発明者は、従来方法によ
る箔のピンホールを少なくする試みは加工硬化のない箔
圧延性の優れた箔地を供給することに主眼が置かれてい
たことに限界があるものと判断し、ピンホールの発生機
構そのものに着目して鋭意分析を重ねた結果、ピーホー
ルの発生には加工硬化特性のみならず、板の表面状態が
大きく関与することを見い出した。
すなわち、箔のピンホール形態を観察したところ、純
粋に表面荒れ(重合圧延時のマット面削れ)に起因する
ものの他に、表面から発生するピンホールがあることを
発見した。これは、主として箔地圧延、すなわち、熱間
圧延、冷間圧延工程にて形成された表面荒れ(ロール
目)に起因するものであることが判明した。
そこで、これを防止してピンホールの少ない箔を得る
方法について更に鋭意研究を重ねた結果、熱間圧延時の
厚さ、巻き上げ温度のほか、冷間圧ロールとしてその平
均表面粗さをパス数との関係で厳密に規制したロールを
使用することにより、可能であることを見い出し、ここ
に本発明をなしたものである。
すなわち、本発明に係るアルミニウケ箔地の製造方法
は、工業用純度アルミニウム箔地を製造するに当たり、
2.0〜10.0mm厚の熱間圧延条を300℃以上の温度で巻き上
げ、次いで施す冷間圧延として、少なくとも最初の1パ
スは圧延ロールの平均表面粗さRaが0.3〜0.6μmのロー
ルを用い、以降のパスは平均表面粗さRaが0.2〜0.4μm
のロールを用いて実施し、その間に適宜中間焼鈍を施す
工程により、0.2〜1.0mm厚のアルミニウム箔地を得るこ
とを特徴とするものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明においては、前述の如く、化学成分及び熱処理
については特に制限を設けるものではないが、通常の製
法にしたがって得られた熱間圧延条を用いることが不可
欠である。例えば、常法によりアルミニウムを溶解した
後、半連続鋳造により鋳塊を作り、これに適当な均質化
処理を施した後、熱間圧延条を得る。
但し、この時、熱間圧延条の厚さは2.0〜10.0mmの範
囲とし、300℃以上の温度で巻き上げる必要がある。厚
さが2.0mm未満では熱間圧延固有のアルミニウム酸化物
(いわゆる、ロールコーティング)が以降の冷間圧延に
おいて除去されなく、ピンホールの起点となり、また1
0.0mmを超えるアルミニウム酸化物の除去効果は少な
く、冷間圧延でのパス数が増大するため、生産性を阻害
するので、好ましくない。また巻き上げ温度が300℃未
満であると不完全な再結晶状態であり、以降の工程で板
幅方向のバラツキを生じ易くするため、好ましくない。
次いで、冷間圧延を施すが、この際、パスとの関係を
平均表面粗さを規定した冷間圧延ロールを使用すること
が必要である。
すなわち、少なくとも最初の1パス目の冷間圧延ロー
ルについては、平均表面粗さRaが0.3〜0.5μmのものを
使用する。0.3μm未満では熱間圧延条の表面の影響が
残存し、すなわち、熱延板の表面粗度が0.3μmより大
なる場合、急激な粗度の変化によりロール目がつぶさ
れ、アルミ片が表面に残存し、以降のパスでも除去でき
ず、ピンホール発生へとつながる。また熱延板の表面粗
度Raが0.3μmより小なる場合もアルミニウム損化物が
残存し、同様の理由で好ましくない。一方、0.6μmを
超えると以降の冷間圧延、箔圧延のロール平均表面粗さ
との差異が大となり、アルミ片の発生と結びつき、ピン
ホール発生の原因となる。
2パス以降の冷間圧延ロールの平均表面粗さRaは、0.
2〜0.4μmの範囲とする必要がある。0.2μm未満では
冷間圧延1パス目との粗度差異が大きくなりすぎ、ピン
ホールを発生し易くすると共に、圧延時にスリップを起
こし易くなるため、圧延性を阻害するので好ましくな
い。一方、0.4μmを超えると、以降用いられる箔圧延
における粗圧延時の表面粗さとの差異が大となるため、
アルミ片が生じ易くなるので、ピンホール発生原因とな
る。更に箔粗圧延時の摩擦係数が増大し、圧延性を阻害
すると共に摩耗粉発生量が増大することになり、圧延油
を汚染することになり、適当でない。
中間焼鈍は箔地圧延として不可避であるので、上記冷
間圧延に際して適宜実施する。なお、中間焼鈍の条件は
アルミニウムが完全に再結晶する温度、時間であればよ
く、またその方式は、固定式(バッチ式)であれ連続式
であれ、同様の効果が得られる。また、板厚については
以降の冷間圧延、箔圧延における加工硬化程度を勘案
し、決められるものである。
箔地厚さは、当該製造方法において最適な表面粗度を
得るために不可欠な要素であると共に、箔圧延における
粗圧延機の能力により決定される要素であるので、上記
冷間圧延により0.2〜1.0mmの範囲の厚さのものを得るよ
うにする。箔地厚さが1.0mmを超えると以降のパス数が
増大するので表面粗度が変わり、ピンホールが増える可
能性が増大すると共に箔圧延機の能力をオーバーするこ
とになる。0.2mm未満では逆に冷間圧延機の負荷が増大
すると共に圧延歪も箔圧延に敵した歪が得にくくなるの
で好ましくない。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例) 第1表に示す化学成分を有するAl合金鋳塊を半連続鋳
造により得て、540℃で6時間の均質化処理を施し、熱
間圧延により各種板厚の条を得た。なお、320℃で巻き
上げた。用いたAl合金はいずれもJISH4160に規定される
A1N30P相当品であるが、Si含有量、Cu含有量が異なって
いる。
得られた熱間圧延条に第2表に示すスケジュールによ
り中間焼鈍を含む冷間圧延を施し、所定板厚の箔地を得
た。これらの箔地を箔圧延により厚さ6.5μmの箔を製
造した。なお、6.5μm箔を得るに当たり、重合圧延を
実施し、また一部については更に6.0μm、5.5μmまで
薄くした箔とした。
なお、比較例No.5は、本発明例No.1に対応する比較例
であり、冷間圧延の1パス、2パス目以降の各ロールの
平均表面粗さがそれぞれ0.25μm、0.20μmと僅か小さ
くした例である。比較例No.6は、本発明例No.2に対応す
る比較例であり、冷間圧延の1パス、2パス目の各ロー
ルの平均表面粗さがそれぞれ0.55μm、0.45μmと僅か
小さくした例である。
得られた箔についてピンホール評価した結果を第3表
に示す。
同表より明らかなとおり、6.5μm箔でみると、比較
例はいずれも200個/m2以上であるのに対し、本発明例は
いずれも150個/m2未満である。また6.0μm箔、5.5μm
箔にすると、その絶対値は指数関数的に増大するが、本
発明例と比較例との差は歴然としており、本発明例が遥
かに優れていることがわかる。
第1図はこれらの結果を図示したものであり、ピンホ
ール数が箔厚の減少と共に指数関数的に増大するが、本
発明例の方がその絶対値が少なく、且つ増大の程度も遥
かに少ないことがわかる。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、熱間圧延条件
のほか特に冷間圧延ロールの平均表面粗さをパスとの関
係で規定したので、箔圧延によりピンホールの少ない箔
を得ることができ、特に箔厚を薄くしてもピンホール数
を効果的に少なくすることができ、コストダウンに伴う
箔厚の薄肉化の要請に充分応えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は箔厚とピンホール発生個数の関係を示した図で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工業用純度アルミニウム箔地を製造するに
    当たり、2.0〜10.0mm厚の熱間圧延条を300℃以上の温度
    で巻き上げ、次いで施す冷間圧延として、少なくとも最
    初の1パスは圧延ロールの平均表面粗さRaが0.3〜0.6μ
    mのロールを用い、以降のパスは平均表面粗さRaが0.2
    〜0.4μmのロールを用いて実施し、その間に適宜中間
    焼鈍を施す工程により、0.2〜1.0mm厚のアルミニウム箔
    地を得ることを特徴とするアルミニウム箔地の製造方
    法。
JP4387188A 1988-02-26 1988-02-26 アルミニウム箔地の製造方法 Expired - Fee Related JPH082448B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4387188A JPH082448B2 (ja) 1988-02-26 1988-02-26 アルミニウム箔地の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4387188A JPH082448B2 (ja) 1988-02-26 1988-02-26 アルミニウム箔地の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01218702A JPH01218702A (ja) 1989-08-31
JPH082448B2 true JPH082448B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=12675761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4387188A Expired - Fee Related JPH082448B2 (ja) 1988-02-26 1988-02-26 アルミニウム箔地の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH082448B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2602357B2 (ja) * 1990-11-09 1997-04-23 昭和アルミニウム株式会社 電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔
JP4713136B2 (ja) * 2004-11-26 2011-06-29 日本製箔株式会社 アルミニウム箔及びその製造方法
CN102441568B (zh) * 2011-10-20 2013-08-14 山东鲁丰铝箔股份有限公司 单面光冷成型药用铝箔的生产方法
KR102228365B1 (ko) * 2013-08-05 2021-03-15 도요 알루미늄 가부시키가이샤 가시광 반사재용 알루미늄박과 그 제조 방법
CN114703404B (zh) * 2022-03-02 2023-07-21 江苏鼎胜新能源材料股份有限公司 一种新能源锂电池低密度针孔正极集流体用铝箔材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01218702A (ja) 1989-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4411707A (en) Processes for making can end stock from roll cast aluminum and product
JP2008024964A (ja) 高強度アルミニウム合金板およびその製造方法
JP4058536B2 (ja) アルミニウム合金箔地の製造方法
WO1999007907A1 (fr) Plaque d'acier epaisse, laminee a froid, ayant une excellente capacite d'etirage, et son procede de fabrication
JPH082448B2 (ja) アルミニウム箔地の製造方法
JPH059674A (ja) 成形性に優れたアルミニウム合金板の製造方法
JPH0693397A (ja) 強度および箔圧延性に優れるアルミニウム箔地の製造方法
JPH06101003A (ja) 強度および箔圧延性に優れるアルミニウム箔地の製造方法
JP3161141B2 (ja) アルミニウム合金薄板の製造方法
JP7432352B2 (ja) キャップ材用アルミニウム合金板及びその製造方法
JPH0585630B2 (ja)
Gorelova et al. Effect of different finish-rolling parameters on the microstructure and mechanical properties of twin-roll-cast (TRC) AZ31 strips
JPH11217656A (ja) 箔圧延性に優れるアルミニウム合金箔地の製造方法
JPH06101004A (ja) 強度および箔圧延性に優れるアルミニウム箔地の製造方法
JP3587993B2 (ja) 深絞り成形用アルミニウム合金板の製造方法
JPH04313403A (ja) 成形用アルミニウム合金板の製造方法
JP2697820B2 (ja) 強度及びピンホール特性に優れたアルミニウム合金箔地の製造方法
JPS6254183B2 (ja)
JPS6362836A (ja) 高強度耐熱性アルミニウム合金圧延板およびその製造方法
JP2677887B2 (ja) 成形用アルミニウム合金板の製造方法
JP2945178B2 (ja) 成形用アルミニウム合金板の製造方法
JPH11279724A (ja) 深絞り加工用アルミニウム合金板の製造方法
JPH10130766A (ja) 成形性と表面品質が優れ経時変化の少ないAl−Mg−Si系合金の直接鋳造圧延板とその製造方法
JP2872784B2 (ja) アルミニウム箔の製造方法
JP5060253B2 (ja) アルミニウム圧延板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees