JPH10130766A - 成形性と表面品質が優れ経時変化の少ないAl−Mg−Si系合金の直接鋳造圧延板とその製造方法 - Google Patents

成形性と表面品質が優れ経時変化の少ないAl−Mg−Si系合金の直接鋳造圧延板とその製造方法

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JPH10130766A
JPH10130766A JP8286809A JP28680996A JPH10130766A JP H10130766 A JPH10130766 A JP H10130766A JP 8286809 A JP8286809 A JP 8286809A JP 28680996 A JP28680996 A JP 28680996A JP H10130766 A JPH10130766 A JP H10130766A
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Yoichiro Totsugi
洋一郎 戸次
Tetsushi Kakio
哲史 垣生
Shigeru Kuramoto
繁 倉本
Yoshihiro Matsumoto
義裕 松本
Masao Yukimoto
正雄 行本
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JFE Steel Corp
Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純な設備と工程で、従来と同等な特性を有
する成形用Al-Mg-Si系合金板を安価に得ること。 【解決手段】 必須元素としてSi 0.3〜2.0%(mass%、以
下同じ) 、Mg 0.2〜2.5%を含み、Mn 0.01 〜0.5%、Cr
0.01 〜0.5%、Zr 0.01 〜0.5%、Ti 0.001〜0.5%の1種
若しくは2種以上を含み、更にCu 0〜 2.0% 、Sn 0〜0.
2%、Zn 0〜 2.0% の1種若しくは2種以上を含み、Feを
0.5%以下に規制し、残部がAlと不可避的不純物からなる
Al合金の板厚0.7〜3.0mmの直接鋳造圧延板であ
って、表層部の金属組織における連続した晶出物の最大
長さが50μm 以下であることを特徴とする成形性と表面
品質が優れ経時変化の少ないAl-Mg-Si系合金の連続鋳造
圧延板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた成形性と表
面品質を持ち、かつ経時変化の少ない直接鋳造圧延板お
よびその製造方法に関するものであり、具体的には電機
製品、自動車のボデイシート、ホイール、コンテナー等
の成形に適した成形用材料を安価に提供するAl-Mg-Si系
合金の直接鋳造圧延板とその製造方法に関するものであ
る。なお、本明細書においては、Al合金の添加元素の
含有量は、全てmass%を意味するものであるが、こ
れを単に%と記す。
【0002】
【従来の技術】従来の中強度の成形用板材としては、主
に5000系(Al-Mg 系) 合金板および6000系(Al-
Mg-Si 系) 合金板が使用されている。又これらの合金板
は、従来、その大部分がまずDC鋳造により鋳塊とした
後、これを面削、均質化熱処理、熱間圧延、冷間圧延、
焼鈍等の工程をへて製造されている。また、一部では連
続鋳造で鋳造板、もしくはこのコイルを製造し、これを
別工程で熱間圧延、冷間圧延、焼鈍等の工程をへて製造
されている。
【0003】各種成形品の軽量化には、アルミ化が有効
であることは広く知られているが、コストが高いために
広く使用されるには至っていない。アルミ合金板の高コ
ストの原因は地金の価格が高いことに加えて、従来の製
造方法では工程が長く、複雑である点が上げられる。D
C鋳造/熱間圧延法に代わって、連続鋳造法(ベルト、
ブロック法等)で、連続鋳造板を製造し、続いてこれを
別工程で熱間圧延、冷間圧延等を行う方法も一部で検討
されてきたが、冷間圧延以降の工程の複雑さは改善され
ず、生産性の低さも有り、充分なコスト低減効果は得ら
れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、双ロ
ール法を用いて、Al合金溶湯から最終製品であるAl
合金圧延板を得ることで、具体的には成形性と表面品質
が優れ且つ経時変化の少ない成形用のAl-Mg-Si系合金板
を、工程が極めて短いこと等により低コストで製造でき
る双ロールによる直接鋳造圧延法によって得ることであ
る。また本発明の他の課題は、その直接鋳造圧延法によ
る好ましい製造条件を見出すことである。ここでいう直
接鋳造圧延法とは、図1、図2に示すごとく、双ロール
1、2間にノズル3より溶湯4を連続的に供給し、溶湯
の鋳造凝固の直後に、前記双ロール1、2で圧延して、
溶湯から直接に長尺の圧延板、又はそのコイルを得るも
のである。この方法は、前記の連続鋳造板のみを得る方
法(ベルト、ブロック法)とは異なり、一般にはハンタ
ー法、直接圧延法等と呼ばれているものであるが、本明
細書においては直接鋳造圧延法ということとする。この
製造方法は、従来別工程で行われている鋳塊又は鋳造板
とする工程、均質化処理工程、熱間及び冷間圧延工程を
一工程で行うもので、多くの工程が省略できる。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、前記課題を解決す
るための請求項1の発明は、必須元素としてSi0.3
〜2.0%(mass%、以下同じ)、Mg0.2〜
2.5%を含み、Mn0.01〜0.5%、Cr0.0
1〜0.5%、Zr0.01〜0.5%、Ti0.00
1〜0.5%の1種若しくは2種以上を含み、更にCu
0〜2.0%、Zn0〜2.0%、Sn0〜0.2%の
1種若しくは2種以上を含み、Feを0.5%以下に規
制し、残部がAlと不可避的不純物からなるAl合金で
あり、板厚が0.7〜3.0mmの直接鋳造圧延板であ
って、板表層部の金属組織において、連続した晶出化合
物の最大長さが50μm 以下であることを特徴とする成
形性と表面品質が優れ経時変化の少ないAl-Mg-Si系合金
の直接鋳造圧延板であり、
【0006】請求項2の発明は、必須元素としてSi
0.3〜2.0%、Mg0.2〜2.5%を含み、Mn
0.01〜0.5%、Cr0.01〜0.5%、Zr
0.01〜0.5%、Ti0.001〜0.5%の1種
若しくは2種以上を含み、更にCu0〜2.0%、Zn
0〜2.0%、Sn0〜0.2%の1種若しくは2種以
上を含み、Feを0.5%以下に規制し、残部がAlと
不可避的不純物からなるAl合金溶湯を、双ロールによ
る直接鋳造圧延機を用いて、ロール荷重P(ton)および
板出側表面温度T(K) を下記の、式、 :P ≧ 2.5×10-5・t・w・√D・V・exp(1600/T) :T ≧ 630 ただし、t:板出側厚さ(mm) 、w:板出側幅(mm) 、
D:ロール直径(mm) 、V:ロール周速度(mpm)、T:
板出側表面温度(K)、 を満足する条件で、板厚0.7〜3.0mmのストリッ
プに直接鋳造圧延して、板表層部の金属組織における連
続した晶出化合物の最大長さを50μm 以下とすること
を特徴とする成形性と表面品質が優れ経時変化の少ない
Al-Mg-Si系合金の直接鋳造圧延板の製造方法であり、
【0007】また、請求項3の発明は、請求項2に記載
のAl合金溶湯を、双ロールによる直接鋳造圧延機を用
いて、ロール荷重P(ton)および板出側表面温度T
(K) を下記の、式、 :P ≧ 2.5×10-5・t・w・√D・V・exp(1600/T) :630>T ただし、t:板出側厚さ(mm) 、w:板出側幅(mm) 、
D:ロール直径(mm) 、V:ロール周速度(mpm)、T:
板出側表面温度(K)、 を満足する条件で、板厚0.7〜3.0mmのストリッ
プに直接鋳造圧延し、続いて590〜700Kの温度で
焼鈍を行った後、100℃/min以下の冷却速度で常
温まで冷却して、板表層部の金属組織における連続した
晶出化合物の最大長さを50μm 以下とすることを特徴
とする成形性と表面品質が優れ且つ経時変化の少ないAl
-Mg-Si系合金の直接鋳造圧延板の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】前記各請求項の発明のうち、請求
項1の発明は、直接鋳造圧延法によって得られた板に関
するものであり、請求項2〜3の発明は、この板の製造
方法に関するものである。以下、前記各発明について詳
細に説明する。
【0009】(1)請求項1の発明について まず、本発明に係わる板の合金組成を前記のごとく限定
した理由について説明する。Mg、Siは、固溶あるい
はMg2 Siの析出により強度を向上させるが、Mg量
が0.2%未満およびSi量が0.3%未満では製品と
して必要な強度を得ることができない。また、Mg量が
2.5%を超えると成形時にストレッチャーストレイン
マークと称する表面模様が発生し表面品質を悪化させ、
Si量が2.0%を超えると成形時に脆性的な破断が生
じやすく、成形性を著しく低下させる。従ってSiは
0.3〜2.0%、Mgは0.2〜2.5%と規定し
た。
【0010】次に選択添加元素の限定理由を説明する。
選択添加元素として挙げたMn、Cr、Zr、Tiは、
いずれも再結晶粒径を微細にする効果があり,これらの
内1種または2種以上を添加することが成形時の肌荒れ
防止のために必要である。それぞれの下限値未満では充
分な微細化効果が得られず、上限を超えると耐食性およ
び成形性を悪化させる。従ってその範囲は、Mn0.0
1〜0.5%、Cr0.01〜0.5%、Zr0.01
〜 0.5%、Ti0.001〜0.5%と規定した。
【0011】Cu、Znは、強度をさらに向上させる効
果があり、より高強度を求められる場合は積極的に添加
する。また、Snは双ロールによる直接鋳造圧延法にお
ける表面品質を改善する効果があるため、より高度な表
面品質を求められる場合は積極的に添加する。これらの
添加は、必要に応じて、Cu0〜2.0%、Zn0〜
2.0%、Sn0〜0.2%の1種若しくは2種以上で
ある。ここで、各元素が0%とは、添加しない場合もあ
ることを意味する。また、添加する場合で、各元素をC
u量2.0%以下、Zn量2.0%以下、Sn量0.2
%以下としたのは、これを超えると耐食性が悪化するた
めである。
【0012】Feは、不純物として一般にAl地金に含
有されているが、Al−Fe系またはAl−Fe−Si
系の晶出物を形成し、成形性を低下させる。双ロールに
よる直接鋳造圧延では冷却速度が速く、晶出物は微細化
されるが、後述の板表層部における連続した晶出化合物
の最大長さを50μm 以下とするためにはFeの含有量
を0.5%以下に制限する必要がある。また,結晶粒微
細化剤、酸化防止剤としてB、Beを0.01%以下添
加しても良く、その他の元素も0.05%以下であれば
特に悪影響は無く、前記の範囲で含有していても構わな
い。
【0013】本発明に係わる直接鋳造圧延板の合金組成
は以上のとおりであるが、この板は、コスト低減のため
に後に冷間圧延を行わないことが最大の特徴である。一
般的な用途においては、直接鋳造圧延板の板厚が3mm
を超えると冷延が必要となる。一方、0.7mm未満の
板厚ではプロフィールの優れた直接鋳造圧延板の製造が
困難である。従って板厚0.7〜3.0mmの直接鋳造
圧延板と限定した。また、板表層部の金属組織におい
て、連続した晶出化合物の最大長さを50μm 以下と限
定した理由は、成形性を確保するためであり、50μm
を超えると著しく成形性が低下するからである。
【0014】(2)請求項2、3の発明について 請求項2、3の発明は、前記請求項1の発明に係わる直
接鋳造圧延板の製造方法に関するものである。本発明の
製造方法を、具体的に図で説明すると、図1及び図2に
示すような双ロールによる直接鋳造圧延装置を用いて、
前記請求項1に記載のAl合金溶湯4をノズル3を通し
て、双ロール1、2間に連続的に供給し、ノズル3の先
端Bから双ロール1、2の最接近点A間で、鋳造・凝固
させ、A点近傍で圧延を行うものである。なお図2にお
いて、C点は溶湯の最終凝固点である。このことは、鋳
造・凝固、圧延を一工程で行って、溶湯から直接圧延板
5を製造し、その後、冷間圧延及び焼鈍を行わないか
(請求項2)、もしくはその後冷間圧延をすることなく
590〜700Kの温度で焼鈍を行った後、100℃/
min以下の冷却速度で常温まで冷却するもの(請求項
3)である。
【0015】まず、請求項2の発明について説明する。
この製造方法は、従来法のDC鋳造での造塊、熱間および
冷間圧延での塑性加工、焼鈍等の工程を、一回の双ロー
ルによる直接鋳造圧延で実現させることを特徴としてお
り、この双ロールによる直接鋳造圧延条件を適切に定め
ることが非常に重要となる。また本発明は、双ロールに
よる直接鋳造圧延板を、その後に冷延せずに使用するこ
とが最大の特徴であるが、冷間圧延を行わない場合、冷
延による鋳造組織の粉砕効果が期待できないため、直接
鋳造圧延終了時にすでに加工による粉砕効果を得る必要
がある。
【0016】双ロール法では条件によっては熱間圧延の
要素を大きく含有することができることに注目し、種々
の検討を行った結果、ロール荷重(P)が製造条件(板
厚、板幅、温度、ロール直径)より計算されるある値以
上であれば、充分な鋳造組織の粉砕効果があることを見
いだした。Pの値がこの計算値より小さい場合は粉砕効
果が小さく、板表層部における晶出化合物の最大長さを
50μm 以下とすることが困難である。
【0017】更に、成形用として使用する際は、軟質材
に調質する必要があるが、高いロール荷重の場合、熱間
圧延効果を利用して自己焼鈍により直接鋳造圧延終了直
後、あるいはコイルアップ後に再結晶させることが可能
で、一層の低コスト化が図られる。再結晶を完了させる
ためには前述のPの値を満足することに加え、板出側表
面温度が630K以上であることが必須であり、温度が
これより低い場合は未再結晶部分が残存し、成形性が著
しく低下する。
【0018】従って、以下の条件に限定した。 :P ≧ 2.5×10-5・t・w・√D・V・exp(1600/T) :T ≧ 630 ただし、P:ロール荷重(ton)、t:板出側厚さ(mm)
、w:板出側幅(mm) 、D:ロール直径(mm) 、V:
ロール周速度(mpm)、T:板出側表面温度(K)、
【0019】次に、請求項3の発明について説明する。
本発明の製造条件の限定理由を、以下に示す。ロール荷
重P(ton)の式に関する限定理由は、前記請求項2と
同様であるが、表面スティッキング等で板出側温度が6
30K以上とすることが困難な場合、即ち、板出側温度
が630K未満の場合は以下の、式を適用して、直
接鋳造圧延する。 :P ≧ 2.5×10-5・t・w・√D・V・exp(1600/T) :630>T ただし、P:ロール荷重(ton)、t:板出側厚さ(mm)
、w:板出側幅(mm) 、D:ロール直径(mm) 、V:
ロール周速度(mpm)、T:板出側表面温度(K)、
【0020】この場合には、軟質材を得るために直接鋳
造圧延の後、焼鈍が必要となる。この焼鈍温度は、59
0K未満では完全な再結晶組織を得ることができず、7
00Kを超えると酸化による変色等で表面品質が悪化す
る。したがって焼鈍温度範囲を590〜700Kと限定
する。また、焼鈍後の冷却速度が100℃/minを超
えると焼き入れ効果が生じ、自然時効によって特性が変
化する恐れがある。したがって冷却速度は100℃/m
in以下と限定する。なお焼鈍時間は特に規定しない
が、30分〜6時間程度の保持が一般的である。
【0021】なお、直接鋳造圧延終了後、あるいは焼鈍
終了後に、必要に応じて、ショットダルロールやレーザ
ーダルロールを用いてスキンパスを行い、表面にこれら
のパターンを転写してもよい。又、これらの板材につい
て酸化膜除去のために酸あるいはアルカリによる洗浄や
レベラーによるフラットネス改善を、必要に応じて実施
しても良い。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例(本発明例)につい
て、比較例とともに更に詳細に説明する。 〔実施例1〕表1に示す組成のAl合金を本発明による
製造条件で製造し、厚さ1mmの板材とした。
【0023】
【表1】
【0024】これらの板材について、引張試験を実施す
るとともにブランクφ88mm、絞り比2.0の円筒深
絞り成形を行い( 潤滑油5cSt、しわ抑え力29.4
kN、バンチ速度20mm/sec)、その破断限界高
さを測定した。また、さらに成形後の表面状態(ストレ
ッチャーストレインマーク、肌荒れ)を評価した。表2
にこれらの製造条件、評価結果を示す。
【0025】
【表2】
【0026】表1、表2より明らかなように、本発明か
ら外れた組成の直接鋳造圧延板材は、成形性、表面品質
が劣っているのに対して、本発明の合金組成の直接鋳造
圧延板材は、優れた特性を有していることが判る。
【0027】〔実施例2〕表1に示す合金組成AのAl
合金について、各種の条件で、厚さ1mmの板材とし
た。これらの板材について、引張試験を実施するととも
にブランクφ88mm、絞り比2.0の円筒深絞り成形
を行い( 潤滑油5cSt、しわ抑え力29.4kN、バ
ンチ速度20mm/sec)、その破断限界高さを測定
した。また,さらに成形後の表面状態(ストレッチャー
ストレインマーク、肌荒れ)を評価した。表3にこれら
の製造条件、評価結果を示す。
【0028】
【表3】
【0029】表3より明らかなように、本発明から外れ
た条件の直接鋳造圧延板材は、板表層部の晶出化合物の
粉砕が十分でなく、成形性が劣っているのに対して、本
発明条件の直接鋳造圧延板材は、DC鋳造、熱間圧延法
と同等の優れた成形性と表面品質を兼ね備えており、充
分実用できることが判る。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したごとく、本発明は、ごく単
純な設備、工程により、従来と同等の成形性、表面品質
等の特性を有する成形用Al-Mg-Si系合金板を、安価に供
給できるものであり、産業上の顕著な効果が期待でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】横型双ロールによる直接鋳造圧延装置(断面)
の概略説明図である。
【図2】図1のD部を拡大した詳細図である。
【符号の説明】
1 上ロール 2 下ロール 3 ノズル 4 金属溶湯 5 直接鋳造圧延板 A 双ロールのセンターライン(ロールの最接近点) B ノズルの先端 C 溶湯の最終凝固点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C22F 1/00 611 C22F 1/00 611 623 623 630 630K 683 683 691 691B 692 692A (72)発明者 垣生 哲史 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 倉本 繁 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 松本 義裕 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 行本 正雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必須元素としてSi0.3〜2.0%
    (mass%、以下同じ)、Mg0.2〜2.5%を含
    み、Mn0.01〜0.5%、Cr0.01〜0.5
    %、Zr0.01〜0.5%、Ti0.001〜0.5
    %の1種若しくは2種以上を含み、更にCu0〜2.0
    %、Zn0〜2.0%、Sn0〜0.2%の1種若しく
    は2種以上を含み、Feを0.5%以下に規制し、残部
    がAlと不可避的不純物からなるAl合金であり、板厚
    が0.7〜3.0mmの直接鋳造圧延板であって、板表
    層部の金属組織において、連続した晶出化合物の最大長
    さが50μm 以下であることを特徴とする成形性と表面
    品質が優れ経時変化の少ないAl-Mg-Si系合金の直接鋳造
    圧延板。
  2. 【請求項2】 必須元素としてSi0.3〜2.0%、
    Mg0.2〜2.5%を含み、Mn0.01〜0.5
    %、Cr0.01〜0.5%、Zr0.01〜0.5
    %、Ti0.001〜0.5%の1種若しくは2種以上
    を含み、更にCu0〜2.0%、Zn0〜2.0%、S
    n0〜0.2%の1種若しくは2種以上を含み、Feを
    0.5%以下に規制し、残部がAlと不可避的不純物か
    らなるAl合金溶湯を、双ロールによる直接鋳造圧延機
    を用いて、ロール荷重P(ton)および板出側表面温度T
    (K) を下記の、式、 :P ≧ 2.5×10-5・t・w・√D・V・exp(1600/T) :T ≧ 630 ただし、 t:板出側厚さ(mm) 、w:板出側幅(mm) 、D:ロー
    ル直径(mm) 、 V:ロール周速度(mpm)、T:板出側表面温度(K)、 を満足する条件で、板厚0.7〜3.0mmのストリッ
    プに直接鋳造圧延して、板表層部の金属組織における連
    続した晶出化合物の最大長さを50μm 以下とすること
    を特徴とする成形性と表面品質が優れ経時変化の少ない
    Al-Mg-Si系合金の直接鋳造圧延板の製造方法。2
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のAl合金溶湯を、双ロ
    ールによる直接鋳造圧延機を用いて、ロール荷重P(to
    n)および板出側表面温度T(K) を下記の、式、 :P ≧ 2.5×10-5・t・w・√D・V・exp(1600/T) :630>T ただし、 t:板出側厚さ(mm) 、w:板出側幅(mm) 、D:ロー
    ル直径(mm) 、 V:ロール周速度(mpm)、T:板出側表面温度(K)、 を満足する条件で、板厚0.7〜3.0mmのストリッ
    プに直接鋳造圧延し、続いて590〜700Kの温度で
    焼鈍を行った後、100℃/min以下の冷却速度で常
    温まで冷却して、板表層部の金属組織における連続した
    晶出化合物の最大長さを50μm 以下とすることを特徴
    とする成形性と表面品質が優れ且つ経時変化の少ないAl
    -Mg-Si系合金の直接鋳造圧延板の製造方法。
JP8286809A 1996-10-29 1996-10-29 成形性と表面品質が優れ経時変化の少ないAl−Mg−Si系合金の直接鋳造圧延板とその製造方法 Pending JPH10130766A (ja)

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