JPH08243764A - 摩擦溶接法及び該方法に使用する溶接母材 - Google Patents
摩擦溶接法及び該方法に使用する溶接母材Info
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- JPH08243764A JPH08243764A JP5380995A JP5380995A JPH08243764A JP H08243764 A JPH08243764 A JP H08243764A JP 5380995 A JP5380995 A JP 5380995A JP 5380995 A JP5380995 A JP 5380995A JP H08243764 A JPH08243764 A JP H08243764A
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Abstract
に、圧接位置に誤差が生じない摩擦溶接法及び該方法に
使用する溶接母材を提供する。 【構成】 テーパ面状の凹部13が設けられた母材11
と、テーパ面状の凸部17が設けられた母材15とを相
対回転させ、凹部13に凸部17の先端を突き合わせて
加圧し、その際発生する熱によって突き合わせ面を溶融
する。互いのテーパ面13a、17aを異なる傾斜角度
とすることでテーパ面同士とで挟まれて形成された間隙
に溶融した母材の一部を収容する。また、凹部13以外
の一方の母材11の接合端面11aと、凸部17以外の
他方の母材15の接合端面15aとを当接させることに
より、接合終了時の位置決めを行う。
Description
管の端面を接合する摩擦溶接法とこの方法に用いる溶接
母材に関する。
突き合わせて加圧するとともに、相対運動させ、その際
発生する摩擦熱を利用して接合を行う摩擦溶接(fricti
on welding) がある。この摩擦溶接を用いて製作される
ものとしては、例えばプラテンの芯金がある。図4は従
来の摩擦溶接によって接合されるプラテン芯金の断面図
である。プラテン心金の基材となる鉄パイプ1の端面1
aは、回転軸aに直交する環状の平面で形成される。一
方、フランジ3の端面3aは、端面1aと平行な円形の
平面で形成される。鉄パイプ1とフランジ3とは、図示
しない摩擦溶接機(圧接機)により回転軸a上に配置固
定され、それぞれが反対方向に回転されるとともに、端
面1a、3a同士が所定の加圧力で突き合わされる。こ
れにより、突き合わせ面には摩擦熱が発生し、この摩擦
熱によって鉄パイプ1とフランジ3とが接合されてい
た。
摩擦溶接では、鉄パイプ1とフランジ3の端面1a、3
aが回転軸aに直交する平行平面で形成されていたた
め、図5に示すように摩擦熱によって溶けた材料の一部
が、遠心力によってバリ5となって容易に接合部の外側
へ押し出されることになった。このため、プラテン心金
の仕上げ工程では、このバリ5を後加工により削除する
必要があり、作業工数を増大させていた。また、摩擦溶
接を行うための圧接機には、圧接の時間、量、圧力を設
定するリミット装置が設けられていた。そして、従来の
摩擦溶接は、圧接位置がこのリミット装置による圧接時
間によって管理されていたため、リミット装置自体の精
度、溶接母材の材質・気温など圧接条件のバラツキによ
り、圧接位置に誤差が生じ、寸法精度が低下する問題が
あった。本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、後
加工によるバリ取りが不要になるとともに、圧接位置に
誤差が生じない摩擦溶接法及び該方法に使用する溶接母
材を提供し、作業時間の短縮及び寸法精度の向上を図る
ことを目的とする。
の本発明に係る摩擦溶接法は、外方向に広がるテーパ面
状の凹部が接合端面に設けられた一方の母材と、先端方
向に細くなるテーパ面状の凸部が接合端面に設けられた
他方の母材とを接合端面同士が対向するようにして回転
軸上に配置し、この母材同士を相対回転させるととも
に、凹部のテーパ面に凸部の先端を突き合わせて加圧
し、その際発生する熱によって突き合わせ面を溶融し、
互いのテーパ面を異なる傾斜角度とすることでテーパ面
同士とで挟まれて形成された間隙に溶融した母材の一部
を収容することを特徴とするものである。また、摩擦溶
接法に使用する溶接母材の構成は、外方向に広がるテー
パ面で内周面が形成された凹部を一方の母材の接合端面
に設け、先端方向に細くなるテーパ面で外周面が形成さ
れた凸部を他方の母材の接合端面に設け、凸部の先端外
径を凹部の小径部より大きく且つ凹部の大径部より小さ
く形成することで凸部の先端を凹部のテーパ面に当接可
能とし、凹部のテーパ面と凸部のテーパ面との間に間隙
が形成されるように互いのテーパ面を異なる傾斜角度で
形成したことを特徴とするものである。
部と凸部とが所定の加圧力で突き合わされると、突き合
わせ面に摩擦熱が発生し、突き合わせ面近傍の母材が溶
融され、同時に母材が接近方向に移動され、溶けた母材
の一部分が凹部の内側へ押し出されるとともに、遠心力
によって外側に流れた母材が凹部と凸部のテーパ面に挟
まれた間隙に流れ込み、接合部外周への溶融母材の流出
がなくなる。溶接母材では、接合されるそれぞれの母材
の接合端面に凹部と凸部が設けられ、凹部と凸部が異な
る傾斜角度のテーパ面で形成され、溶けた母材が遠心力
によって流入する間隙がテーパ面同士の間に形成され
る。
使用する溶接母材の好適な実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明に係る摩擦溶接法に使用する
溶接母材の断面図である。本実施例では、鉄パイプとフ
ランジを溶接母材として用いるプラテン芯金を摩擦溶接
する場合を例に説明する。一方の溶接母材である鉄パイ
プ11の接合端面(以下、「端面」という)11aには
内周面が円錐状に先細りとなるテーパ面13aの凹部1
3が形成され、凹部13のテーパ面13aは外側方向に
拡径される傾斜面となる。
5の接合端面(以下、「端面」という)15aには、外
周面が円錐状に先細りとなるテーパ面17aの凸部17
が同心円状に突設される。凸部17のテーパ面17aは
凹部13のテーパ面13aより緩やかな傾斜面で形成さ
れる。言い換えれば、テーパ面13aとテーパ面17a
とは、テーパ面13aと回転軸aとの成す角度αが、テ
ーパ面17aと回転軸aとの成す角度βより大きくなる
関係で形成されている。凸部17の先端の外径bは、鉄
パイプ11の内径(テーパ面13aの小径部)cより大
きく且つ端面11aにおけるテーパ面13aの開口内径
(テーパ面13aの大径部)dより小さく形成されてい
る(c<b<d)。従って、回転軸a上で当接された鉄
パイプ11とフランジ15は、図1に示すように、凹部
13と凸部17の先端とで接触する。
フランジ15の端面15aには凸部17を囲む円環状の
平面部が形成され、この平面部は、鉄パイプ11とフラ
ンジ15の接合終了時に端面11aと当接するストッパ
面21となる。
イプ11とフランジ15を用いた摩擦溶接法の作業手順
を説明する。図2は摩擦溶接完了後の接合部の断面図、
図3は図2の要部拡大図である。摩擦溶接を開始するに
は、先ず、図示しない圧接機に鉄パイプ11とフランジ
15とを固定し、それぞれを回転軸aで相対回転させる
とともに、鉄パイプ11の凹部13とフランジ15の凸
部17とを所定の加圧力で突き合わせる。すると、突き
合わせ面に摩擦熱が発生し、突き合わせ面近傍の母材2
3部分(図3参照)が溶融される。これと同時に鉄パイ
プ11とフランジ15とは加圧方向へ移動され、溶けた
母材23の一部分23aが鉄パイプ11の内側空間25
へ押し出される。
フランジ15が加圧方向へ移動されると、溶融部の外側
には凹部13のテーパ面13aと凸部17のテーパ面1
7aとに挟まれた断面三角形状の間隙27が形成され
る。この間隙27には遠心力によって溶融部から外側に
流れた母材23の残りの部分23bが流れ込む。従っ
て、間隙27の体積を、溶融される母材23の体積より
大きく設定すれば、溶けた母材23は間隙27内に全て
収容されることになり、接合部外周への流出がなくな
る。また、間隙27は溶融部から流れ出た母材23bに
より埋められ、この母材23bによっても接合されるこ
とになる。つまり、従来では除去対象であったバリが、
有効に作用することになるのである。
3が鉄パイプ11の内側空間25へ押し出されるととも
に、テーパ面13aとテーパ面17aとに挟まれて形成
された間隙27に流れ込むので、溶けた母材23がプラ
テン芯金の外部へバリとなって流出することがなく、従
来のように、接合後に後加工でバリ5(図5参照)を削
除する作業が不要となる。また、流出した母材23bが
有効に利用できることから、溶融量を従来に比べて少な
くすることができ、これによって圧接時間を短縮するこ
とが可能となる。
の検出は、位置による検出又は圧力変化による検出のど
ちらによっても行うことができる。位置による圧接位置
の検出は、例えば、圧接前における接合端面11aとス
トッパ面21との距離を予め求め、この距離と等しいフ
ランジ15の加圧移動量を検出することにより行うこと
ができる。
加圧負荷の増大を検出することにより行うことができ
る。即ち、突き合わせ面近傍の母材23が溶融され、鉄
パイプ11とフランジ15とが所定距離まで接近する
と、鉄パイプ11の端面11aにフランジ15のストッ
パ面21が当接し、圧接機の加圧負荷が増大する。圧力
変化による検出では、この加圧負荷の増大を圧接機に設
けた圧力センサ(図示せず)により検出することによ
り、圧接位置を容易に検出することができる。
圧力センサによる検出値のみで圧接機の管理が行えるよ
うになり、従来のような圧接の時間、量、圧力による管
理が不要となる。また、増大する加圧負荷を検出して溶
接状態の管理が行えるので、従来の時間管理と異なり、
圧接条件(溶接母材の材質・気温など)のバラツキの影
響を受け難くなり、寸法精度を向上させることができ
る。更に、従来のように圧接機リミット装置の設定値
(時間、量、圧力)に制約されることがなくなり、これ
らの値を大きく設定することができるので、溶接時間の
短縮を図ることが可能となる。
フランジ15との端面11a、15aに凹部13、凸部
17を形成し、間隙27が形成されるようにテーパ面1
3aとテーパ面17aとの傾斜角度を異なる角度とした
ので、溶けた母材23を鉄パイプ11の内側空間25へ
押し出すとともに、遠心力によって外側に流れた母材2
3を間隙27内に収容することができる。また、溶接終
了時に、鉄パイプ11の端面11aに当接するストッパ
面21をフランジ15に設けたので、溶接終了時期をス
トッパ面21の当接時として容易に検出することができ
る。
は、プラテン芯金を製作する場合の鉄パイプ11、フラ
ンジ15を例に説明したが、本発明に係る摩擦溶接法
は、上述した母材構造を有するものであれば、棒材とフ
ランジ材、或いは、棒材同士などいかなる溶接対象母材
の接合にも適用できるものである。但し、母材が棒材で
ある場合には、溶けた母材23の一部分23aが押し出
される内側空間25を棒材端面の中央部に確保しなけれ
ばならないことは言うまでもない。
る摩擦溶接法によれば、溶けた母材が一方の母材の凹部
内側へ押し出されるとともに、テーパ面同士で形成され
た間隙に流れ込むので、溶けた母材が接合部外周へバリ
となって流出することがなく、従来のように、接合後に
後加工でバリを削除する作業が不要となる。本発明に係
る摩擦溶接法に使用する溶接母材によれば、接合される
母材の端面同士に凹部と凸部を形成し、凹部と凸部を異
なる傾斜角度のテーパ面で形成したので、溶けた母材が
遠心力によって流入する間隙をテーパ面同士の間に形成
することができる。
断面図である。
金の断面図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 外方向に広がるテーパ面状の凹部が接合
端面に設けられた一方の母材と、先端方向に細くなるテ
ーパ面状の凸部が接合端面に設けられた他方の母材とを
該接合端面同士が対向するようにして回転軸上に配置
し、該母材同士を相対回転させるとともに、凹部のテー
パ面に凸部の先端を突き合わせて加圧し、その際発生す
る熱によって該突き合わせ面を溶融し、互いの前記テー
パ面を異なる傾斜角度とすることで該テーパ面同士とで
挟まれて形成された間隙に溶融した母材の一部を収容す
ることを特徴とする摩擦溶接法。 - 【請求項2】 突き合わせ面の溶融に伴って前記接合端
面同士を加圧方向に相対移動し、最終的に前記凹部以外
の一方の母材の接合端面と、前記凸部以外の他方の母材
の接合端面とを当接させることにより、接合終了時の位
置決めを行うことを特徴とする請求項1記載の摩擦溶接
法。 - 【請求項3】 外方向に広がるテーパ面で内周面が形成
された凹部を一方の母材の接合端面に設け、先端方向に
細くなるテーパ面で外周面が形成された凸部を他方の母
材の接合端面に設け、該凸部の先端外径を凹部の小径部
より大きく且つ凹部の大径部より小さく形成することで
該凸部の先端を凹部のテーパ面に当接可能とし、凹部の
テーパ面と凸部のテーパ面との間に間隙が形成されるよ
うに互いのテーパ面を異なる傾斜角度で形成したことを
特徴とする溶接母材。 - 【請求項4】 接合終了時に前記凹部以外の一方の母材
の接合端面と当接するストッパ面を、前記凸部以外の他
方の母材の接合端面に形成したことを特徴とする請求項
3記載の溶接母材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05380995A JP3391928B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 摩擦溶接法及び該方法に使用する溶接母材 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08243764A true JPH08243764A (ja) | 1996-09-24 |
JP3391928B2 JP3391928B2 (ja) | 2003-03-31 |
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JP05380995A Expired - Fee Related JP3391928B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 摩擦溶接法及び該方法に使用する溶接母材 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3391928B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN113751857A (zh) * | 2021-10-11 | 2021-12-07 | 中国兵器工业第五九研究所 | 一种变锥度锥形摩擦焊结构的轴向焊接方法 |
-
1995
- 1995-03-14 JP JP05380995A patent/JP3391928B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN113751857B (zh) * | 2021-10-11 | 2022-04-12 | 中国兵器工业第五九研究所 | 一种变锥度锥形摩擦焊结构的轴向焊接方法 |
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