JP2008012573A - 回転摩擦接合方法および回転摩擦接合装置 - Google Patents

回転摩擦接合方法および回転摩擦接合装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一方の部材をその径方向に掴むことなく保持して回転させる回転摩擦接合方法において、一方の部材の回転方向位置の位置決めを不要にする。
【解決手段】一方の部材12、41を、回転軸Oを中心として回転させながら、他方の部材11に対して回転軸Oと平行に押圧して接合する回転摩擦接合方法であって、一方の部材12、41に回転力を伝達する伝達機構13に形成され、一方の部材12、41側に向かって回転軸Oと平行に突き出す突起部131cを、一方の部材12、41に食い込ませる。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方の部材を回転させながら、他方の部材に対して押圧して接合する回転摩擦接合方法に関する。
従来、この種の回転摩擦接合方法では、回転摩擦接合装置のチャック機構が一方の部材の軸状部をその径方向に掴むことにより、一方の部材を保持して回転させて、一方の部材を他方の部材に摩擦接合させるようになっている。
一方、特許文献1では、一方の部材が軸状部を有していない場合において、一方の部材をその径方向に掴むことなく良好に保持して回転させる回転摩擦接合方法が提案されている。
この従来方法では、一方の部材の平面形状(回転軸方向と直交する面における形状)が矩形状(非円形状)になっている。また、一方の部材を保持して回転させるホルダ(ツール)に、一方の部材が嵌合する凹部が形成されている。この凹部の平面形状は、一方の部材の平面形状に対応する矩形状(非円形状)になっている。
すなわち、一方の部材とホルダの両者の平面形状が矩形状(非円形状)になっているので、一方の部材がホルダに嵌合すると、一方の部材とホルダとが回り止めされて、ホルダの回転に伴って一方の部材を回転させることができる。
特開平7−282675号公報
しかし、従来方法では、一方の部材とホルダの両者の平面形状が矩形状(非円形状)になっているので、一方の部材をホルダに嵌合させるためには一方の部材とホルダの両者の回転方向位置を正確に位置決めしなければならない。
このため、一方の部材をホルダに嵌合させる作業が煩雑になってしまうという問題がある。
また、一方の部材にホルダと嵌合させるための矩形状(非円形状)の加工を施す必要があり、コストアップとなる。
本発明は、上記点に鑑み、一方の部材をその径方向に掴むことなく保持して回転させる回転摩擦接合方法において、一方の部材の回転方向位置の位置決めを不要にすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、一方の部材(12、41)を、回転軸(O)を中心として回転させながら、他方の部材(11)に対して回転軸(O)と平行に押圧して接合する回転摩擦接合方法であって、
一方の部材(12、41)に回転力を伝達する伝達機構(13)に形成され、一方の部材(12、41)側に向かって回転軸(O)と平行に突き出す突起部(131c)を、一方の部材(12、41)に食い込ませることを第1の特徴とする。
これによると、突起部(131c)が一方の部材(12、41)に回転軸(O)と平行に食い込むので、一方の部材(12、41)に回転力を伝達することができる。
換言すれば、一方の部材(12、41)をその径方向に掴むことなく回転させることができるとともに、一方の部材(12、41)を伝達機構(13)に嵌合させることなく回転させることができる。
このため、一方の部材(12、41)の回転方向位置の位置決めを不要にすることができる。
本発明は、具体的には、伝達機構(13)を回転させながら一方の部材(12、41)に向かって前進させることにより、突起部(131c)を回転させながら一方の部材(12、41)に食い込ませるようになっている。
また、本発明は、具体的には、一方の部材(12、41)に他方の部材(11)に向かって回転軸(O)と同軸状に突き出す円形突出部(12b、41c)を形成し、
他方の部材(11)に円形突出部(12b、41c)が挿入される円形穴部(11a)を形成し、
円形突出部(12b、41c)を円形穴部(11a)に挿入したのち、突起部(131c)を一方の部材(12、41)に食い込ませる。
これにより、一方の部材(12、41)が回転しているときに、回転力によって一方の部材(12、41)が回転軸(O)と直交する方向に位置ズレすることを回避できる。
ところで、円形突出部(12b、41c)の外周面(12c、41d)と円形穴部(11a)の内周面(11d)との間の隙間が微小であると、軟化した一方の部材(12、41)および他方の部材(11)がこの微小な隙間を介して回転軸(O)方向に流出してバリを形成してしまう。
この点に鑑みて、本発明は、より具体的には、円形突出部(12b、41c)の外周面(12c、41d)と、円形穴部(11a)の内周面(11d)との間に、軟化した一方の部材(12、41)および他方の部材(11)を残留させる隙間(25)を形成する。
これにより、軟化した一方の部材(12、41)および他方の部材(11)が隙間(25)に残留するので、回転軸(O)方向に流出することを防止して、バリの発生を防止することができる。
また、本発明は、一方の部材(12、41)を、回転軸(O)を中心として回転させながら、他方の部材(11)に対して回転軸(O)と平行に押圧して接合する回転摩擦接合装置であって、
一方の部材(12、41)を回転させる回転力を発生する回転駆動機構と、
一方の部材(12、41)に回転力を伝達する伝達機構(13)を備え、
伝達機構(13)には、一方の部材(12、41)側に向かって回転軸(O)と平行に突き出して、一方の部材(12、41)に食い込む突起部(131c)が形成されていることを第2の特徴とする。
これにより、上述した第1の特徴による効果と同様の効果を発揮する回転摩擦接合装置を構成することができる。
本発明は、具体的には、突起部(131c)が、伝達機構(13)のうち回転軸(O)から離れた部位に形成されている。
これにより、一方の部材(12、41)に伝達される回転力を大きくできるので、一方の部材(12、41)の回転力が一方の部材(12、41)と他方の部材(11)との間に発生する摩擦力に打ち勝つことができ、一方の部材(12、41)を良好に回転させることができる。
本発明は、より具体的には、突起部(131c)が伝達機構(13)の回転方向に複数個配置されているので、一方の部材(12、41)に伝達される回転力をより大きくでき、一方の部材(12、41)をより良好に回転させることができる。
ところで、突起部(131c)が一方の部材(12、41)に回転軸(O)と平行に食い込むと、一方の部材(12、41)が突起部(131c)の食い込み方向と直交する方向(回転軸(O)と直交する方向)に拡がるように変形しようとする。このような変形が生じると、突起部(131c)の食い込み量が浅くなり、一方の部材(12、41)に伝達される回転力が減少してしまう。
この点に鑑みて、本発明は、より具体的には、一方の部材(12、41)の外形が回転軸(O)を中心とする円形状を有しており、
伝達機構(13)には、円形状が嵌合する円形凹部(13c)が形成されており、
突起部(131c)が円形凹部(13c)の底面から突き出している。
一方の部材(12、41)の外形が回転軸(O)を中心とする円形状に形成されており、
伝達機構(13)に円形状が嵌合する円形凹部(13c)を形成し、
突起部(131c)を円形凹部(13c)から突き出すように形成している。
これによると、一方の部材(12、41)の円形状が円形凹部(13c)に嵌合するので、突起部(131c)が一方の部材(12、41)に回転軸(O)と平行に食い込んでも、一方の部材(12、41)が突起部(131c)の食い込み方向と直交する方向(回転軸(O)と直交する方向)に拡がるように変形することを防止できる。
このため、突起部(131c)を一方の部材(12、41)に効果的に食い込ませることができ、一方の部材(12、41)に回転力を効果的に伝達できる。
ところで、一方の部材(12、41)が押圧された状態で一方の部材(12、41)および他方の部材(11)が軟化すると、軟化した一方の部材(12、41)および他方の部材(11)が、一方の部材(12、41)と他方の部材(11)との間から回転軸(O)と直交する方向に押し出されて流出する。
このとき、軟化状態の一方の部材(12、41)および他方の部材(11)が自由に流出してしまうと、軟化したときにバリを形成してしまうという問題がある。
この点に鑑みて、本発明は、具体的には、伝達機構(13)には、回転軸(O)と同軸状に突き出すとともに一方の部材(12、41)を円形状の外径側から囲む円環状突起部(131c)が形成されており、
一方の部材(12、41)と円環状突起部(131c)との間には、軟化した一方の部材(12、41)および他方の部材(11)を残留させる円環状空間(23)が形成されている。
これにより、軟化した一方の部材(12、41)および他方の部材(11)が一方の部材(12、41)と他方の部材(11)との間から回転軸(O)と直交する方向に自由に流出することを防止して、バリの発生を防止することができる。
また、本発明は、一方の部材(12、41)を、回転軸(O)を中心として回転させながら、他方の部材(11)に対して回転軸(O)と平行に押圧して接合する回転摩擦接合装置に用いられ、回転摩擦接合装置に保持される保持部(13a)と、一方の部材(12、41)に回転力を伝達する伝達部(13b)とを備えるツールであって、
伝達部(13b)には、一方の部材(12、41)側に向かって回転軸(O)と平行に突き出して、一方の部材(12、41)に食い込む突起部(131c)が形成されていることを第3の特徴とする。
これにより、上述した第1、第2の特徴による効果と同様の効果を発揮する回転摩擦接合装置用ツールを構成することができる。
本発明は、具体的には、回転摩擦接合装置に保持される保持部(13a)が、一方の部材(12、41)側と反対側に向かって回転軸(O)と同軸状に延びる形状に形成されている。
これによると、保持部(13a)をその径方向に掴むことにより、回転摩擦接合装置に保持して回転させることができる。このため、軸状部材をその径方向に掴んで摩擦接合する回転摩擦接合装置に、本発明のツールを装着することができる。
この結果、専用の回転摩擦接合装置を用いることなく、軸状部材を摩擦接合する回転摩擦接合装置を流用して、一方の部材(12、41)を他方の部材(11)に摩擦接合することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1〜図7に基づいて説明する。図1は円筒部材11と、円筒部材11の円形穴部11aを塞ぐ蓋部材12と、蓋部材12を円筒部材11に回転摩擦接合させるためのツール13とを示す斜視図である。
円筒部材11および蓋部材12は、本発明における他方の部材および一方の部材に該当するものであり、アルミニウム合金(例えば、A5056)で形成されている。ツール13は耐磨耗性に優れたダイス鋼(例えば、SKD11)で形成されている。
図2(a)は、第1実施形態の具体的用途であるオイルフィルターブラケット14を模式的に示す正面図であり、図2(b)は図2(a)におけるA方向矢視図である。オイルフィルターブラケット14は、車両用エンジンオイル中の異物を除去するオイルフィルター15を車両用エンジンから延びるオイル配管16に固定するために用いられる部材である。図示を省略しているが、オイルフィルターブラケット14は、オイルフィルター15およびオイル配管16に対して、ボルト締め等の締結手段によって固定されている。
オイルフィルターブラケット14には、エンジンオイルを車両用エンジン側からオイルフィルター15側へと導く第1オイル流路17と、オイルフィルター15のフィルター部15aによって異物が除去されたエンジンオイルを車両用エンジン側へと戻す第2オイル流路18が形成されている。
第1、第2オイル流路17、18は、それぞれ、屈曲した流路形状を有している。この第1、第2オイル流路17、18はオイルフィルターブラケット14をドリルで切削加工して形成されている。
より具体的には、第1、第2オイル流路17、18は、それぞれ、オイル配管16側(図2の左方側)からオイル配管16と平行(図2の左右方向)に切削加工された第1穴部17a、18aと、オイルフィルターブラケット14の一端側(図2の下端側)から第1穴部17a、18aに向かって第1穴部17a、18aと直交する方向(図2の上下方向)に切削加工された第2穴部17b、18bと、オイルフィルター15側(図2の右方側)から第2穴部17b、18bに向かって第2穴部17b、18bと直交する方向に(図2の左右方向)に切削加工された第3穴部17c、18cとによって形成されている。
ここで、第1〜第3穴部17a〜17c、18a〜18cは、いずれもオイルフィルターブラケット14を貫通することなく、オイルフィルターブラケット14の中間部まで設けられている。
そして、第3穴部17c、18cの開口端部19、20に蓋部材12を接合して、第3穴部18の開口端部19、20を封止している。すなわち、本実施形態における円筒部材11は、第3穴部18の開口端部19、20を模して製作されたものである。
図3(a)は蓋部材12の断面図であり、図3(b)は円筒部材11の断面図である。蓋部材12は、全体として円板形状を有しており、回転軸Oを中心とする円板部12aと、円板部12aから同軸状に突き出して、円筒部材11の円形穴部11aに挿入される円形突出部12bとからなる。本例では、円形突出部12bを円柱状に形成している。
蓋部材12の円形突出部12bの外径D2は、摩擦接合時における蓋部材12と円筒部材11との軸ズレと、バリの発生とを防止するために、円筒部材11の円形穴部11aの内径d1よりも所定寸法(本例では2mm)だけ小さく設定されている。
本例では、蓋部材12の円板部12aの外径D1を24mm、円形突出部12bの外径D2を14mm、蓋部材12の回転軸O方向長さL1を6mm、円板部12aの厚さTを2mmに設定している。
一方、円筒部材11の外径D3を30mm、円形穴部11aの内径d1を18mm、円筒部材11の軸方向長さL2を28mmに設定している。
また、円筒部材11の両端面11b、11cと、円形穴部11aの内周面11dとの間の角部には、面取り部11e、11fが形成されている。
この面取り部11e、11fの面取り角度θ1、θ2はともに45度であり、一方の端面11b側の面取り部11eの面取り寸法C1は2mmであり、他方の端面11c側の面取り部11fの面取り寸法C2は1.5mmである。
図4(a)はツール13の断面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるB方向矢視図である。図5(a)は、図4(b)におけるE部拡大図であり、図5(b)は、図5(a)におけるF−F断面図である。
ツール13は図示しない回転摩擦接合装置の回転駆動機構が発生する回転力を蓋部材12に伝達する伝達機構をなすものであり、回転摩擦接合装置の可動側チャック機構(図示せず)に保持される保持部13aと、回転力を蓋部材12に伝達する伝達部13bとで構成されている。
ツール13の一端側(図4(a)の左端側)に配置される保持部13aは回転軸Oと同軸状の小径円柱状に形成されており、図示しない回転摩擦接合装置の可動側チャック機構が保持部13aをその径方向に掴むことによって、ツール13が回転摩擦接合装置に保持されるようになっている。
ツール13の他端側(図4(a)の右端側)に配置される伝達部13bは回転軸Oと同軸状の大径円柱状に形成されている。本例では、保持部13aの外径D4を22mm、伝達部13bの外径D5を30mm、保持部13aの軸方向長さL3を50mm、伝達部13bの軸方向長さL4を10.6mmに設定している。
ツール13のうち、伝達部13b側の端面には、蓋部材12の円板部12aが嵌合する円形凹部13cが、保持部13aと同軸状に形成されている。本例では、円形凹部13cの内径d2を24mm、円形凹部13cの深さZを1mmに設定している。円形凹部13cには、その底面からその縁部に沿って突き出す4つの突起部131cが、その周方向に等間隔に形成されている。
4つの突起部131cは、円形凹部13cの縁部から円形凹部13cの中心側に向かって、所定長さXだけ断面三角状に延びている。本例では、突起部131cの長さXを1.5mm、突起部131cの幅寸法Wを1.15mmに設定している。突起部131cのうち円形凹部13cの中心側に位置する角部は、半径R1の円弧状に面取りされている。本例では、R1を0.5mmに設定している。また、突起部131cの突出高さH1を1mm、突起部131cの頂点角度αを60度に設定している。
突起部131cの幅方向両側(図5(a)の左右両側)における円形凹部13cの縁部には、突起部131cの幅方向に延びる直線状縁部13eが形成されている。本例では、幅方向一方側(図5(a)の左方側)の直線状縁部13eの端部から幅方向他方側(図5(a)の右方側)の直線状縁部13eの端部までの寸法Yが4mmに設定されている。
この直線状縁部13eの両端部(図5(a)の左右方向端部)は、それぞれ、半径R2の円弧状に面取りされている。本例では、R2を0.2mmに設定している。
円形凹部13cの外周側には、摩擦接合時におけるバリの発生を防止する円環状突起部13dが、保持部13aおよび円形凹部13cと同軸状に形成されている。円環状突起部13dの内周面131dは円筒面を形成している。本例では、円環状突起部13dの内径d3を26.5mm、円環状突起部13dの突出高さH2を0.6mmに設定している。
円環状突起部13dの外周面、換言すれば、ツール13の一端部(図4(a)の右端部)における外周面は所定角度θ3(本例では、45度)で傾斜したテーパ面を形成している。
次に、本実施形態による蓋部材12と円筒部材11との回転摩擦接合方法を具体的に説明する。
(1)円筒部材11および蓋部材12のセット工程
円筒部材11の一端面11bと反対側の端部(図6(a)の下端部)を、図示しない回転摩擦接合装置の固定側チャック機構により保持する。図6(a)の例では、固定側チャック機構にて円筒部材11を鉛直方向に保持している。
次に、蓋部材12の円形突出部12bが円筒部材11の円形穴部11aに挿入されるように、蓋部材12を円筒部材11の上に載せる。これにより、蓋部材12の円板部12aの平板面が円筒部材11の一端面11bに当接する。
この際、円筒部材11の円形穴部11aの蓋部材12側の端部に面取り部11eを形成しているので、蓋部材12の円形突出部12bを円筒部材11の円形穴部11aに容易に挿入できる。
(2)ツール13の回転および前進工程
回転摩擦接合装置の可動側チャック機構(図示せず)を回転駆動機構(図示せず)により所定回転数、例えば、3000rpmで回転させ、ツール13をこの所定回転数で回転させながら蓋部材12に向かって前進(下降)させる。そして、ツール13の円形凹部13cと、蓋部材12の円板部12aとが嵌合する。
このとき、図6(a)に示すように、円形凹部13cの底面131cから4つの突起部131cが突き出しているので、4つの突起部131cが、蓋部材12の円板部12aに対して、回転軸O方向(図6(a)の上下方向)と平行に食い込む。これにより、ツール13の回転力が蓋部材12に伝達され、蓋部材12がツール13とともに回転する。
このとき、ツール13から蓋部材12に加えられる加圧力が小さいと、突起部131cが蓋部材12の円板部12aに十分に食い込まないので、ツール13の回転力が蓋部材12に伝達されず、突起部131cが蓋部材12の円板部12aを円周方向に削ってしまう。
このため、ツール13から蓋部材12に加えられる加圧力を所定加圧力以上にする必要がある。本例では、このときの加圧力を後述の第1加圧力(摩擦圧力)P1と同じ加圧力(本例では、3MPa)にしている。
ここで、蓋部材12の円板部12aがツール13の円形凹部13cに嵌合しているので、突起部131cが蓋部材12の円板部12aに食い込んだときに円板部12aが回転軸O方向と直交する方向に拡がるように変形することを、円形凹部13cによって防止できる。このため、突起部131cを蓋部材12の円板部12aに効果的に食い込ませることができる。
また、蓋部材12の円板部12aの平板面と円筒部材11の一端面11bとの間に大きな摩擦トルク(摩擦トルク)が発生するが、突起部131cが円板部12aの最外周部(回転軸Oから離れた部位)に食い込むので、蓋部材12の回転力(回転トルク)を大きくでき、蓋部材12の回転力(回転トルク)が摩擦トルク(摩擦トルク)に打ち勝つことができる。
ここで、突起部131cを回転方向に複数個(本例では4つ)配置しているので、蓋部材12の回転力(回転トルク)をより大きくできる。
また、蓋部材12の円形突出部12bが円筒部材11の円形穴部11aに挿入されているので、蓋部材12を回転させても、回転力によって蓋部材12が回転軸Oと直交する方向に位置ズレすることを防止できる。
(3)蓋部材12と円筒部材11との回転摩擦接合工程
ツール13の突起部131cが蓋部材12の円板部12aに食い込むとともに、ツール13の円形凹部13cの底面131cが蓋部材12の円板部12aに当接するので、円板部12aの平板面が円筒部材11の一端面11bを回転軸O方向と平行に圧接する。ここで、蓋部材12に加える第1加圧力(摩擦圧力)P1は、例えば、3MPaである。
円板部12aの平板面が第1加圧力P1でもって円筒部材11の一端面11bに圧接しながら、円板部12aの平板面が円筒部材11の一端面11bに対して相対的に回転するので、円板部12aの平板面と円筒部材11の一端面11bとの間の圧接部で摩擦熱が発生し、圧接部が高温となる。この摩擦熱により、図6(b)に示すように、蓋部材12と円筒部材11とが圧接部近傍で軟化する。
本例では、第1加圧力P1でもって0.5秒間圧接したのち、回転を止める。そして、蓋部材12に加える加圧力を第1加圧力P1よりも所定値大きい第2加圧力(アプセット圧力)P2(例えば、10MPa)に自動的に切り替える。これにより、圧接部近傍における軟化金属の拡散が促進され、強力な固相接合が得られる。
本例では、第2加圧力P2でもって5秒間圧接したのち、ツール13を蓋部材12と反対側に向かって後退(上昇)させて、加圧力を解放し、摩擦接合を完了する。
本発明者は、本実施形態による円筒部材11と蓋部材12との接合性が良好であることを試験によって確認している。すなわち、摩擦接合後の円筒部材11、蓋部材12で破壊試験を実施したところ、蓋部材12が母材破壊したことから、接合部の接合強度が十分に得られていることがわかった。
また、摩擦接合後の円筒部材11、蓋部材12において、円筒部材11の円形穴部11aの内部の空間を高圧化(具体的には、1MPaまで加圧)したところ、円筒部材11と蓋部材12との接合部において空気洩れが発生しなかったことから、接合部の気密性が十分に確保されていることがわかった。
図7は、比較例1を示す断面図である。この比較例1では、摩擦熱によって軟化した金属は、第1、第2加圧力P1、P2によって円筒部材11と蓋部材12との間から外部に押し出され、軟化してバリ21、22を形成する。
より具体的には、蓋部材12の円板部12aの平板面と円筒部材11の一端面11bとの間から、回転軸Oと直交する方向(図7では左右方向)に押し出されて流出した軟化金属がバリ21となる。
また、蓋部材12の円形突出部12bの外周面12cと円筒部材11の円形穴部11aの内周面11dとの間の微小な隙間を介して、回転軸O方向(図7では下方)に押し出されて流出した軟化金属がバリ22となる。
このようなバリ21、22は外観品質を損なうのみならず、円筒部材11および蓋部材12から剥がれると、異物となって種々の不具合を引き起こしてしまう。
この点、本実施形態では、以下のようにして、比較例1におけるバリ21、22の発生を防止するようになっている。
すなわち、ツール13に円環状突起部13dを形成するとともに、蓋部材12の円形突出部12bの外径D2を円筒部材11の円形穴部11aの内径d1よりも所定寸法(本例では2mm)だけ小さく設定している。
圧接部が軟化すると、第1、第2加圧力P1、P2によって蓋部材12が円筒部材11側に沈み込み、ツール13の円環状突起部13dの突出端部131cが円筒部材11の一端面11bに当接する。
すると、ツール13の円環状突起部13dの内周面131dと、蓋部材12の円板部12aの外周面と、円筒部材11の一端面11bとに囲まれた円環状空間23が形成される。
そして、蓋部材12の円板部12aの平板面と円筒部材11の一端面11bとの間から、回転軸Oと直交する方向に押し出された軟化金属24がこの円環状空間23に封じ込まれる。このため、比較例1のようなバリ21が形成されることを防止できる。
また、蓋部材12の円形突出部12bの外径D2を円筒部材11の円形穴部11aの内径d1よりも所定寸法(本例では2mm)だけ小さく設定しているので、蓋部材12の円形突出部12bの外周面12cと円筒部材11の円形穴部11aの内周面11dとの間には所定寸法(本例では2mm)の隙間25が形成される。この隙間25内に、回転軸O方向に押し出された軟化金属26が残留する。
このため、蓋部材12の円形突出部12bの外周面12cと円筒部材11の円形穴部11aの内周面11dとの間の隙間を介して軟化金属が流出してバリ22が発生することを防止できる。なお、円環状空間23の体積、および、隙間25の寸法は、第1、第2加圧力P1、P2によって押し出される軟化金属の体積に基づいて設定すればよい。
図8は比較例2を示す斜視図である。この比較例2では、蓋部材12の円板部12aのツール13側(図8では上方側)の面に、平面形状が十字状の溝部31を形成している。そして、ツール13の伝達部13b側の端面(図8では下方側)に第1、第2凹部13c、13dを形成せず、その代わりに、蓋部材12の溝部31に嵌合する嵌合突起部32を、溝部31に対応する十字状に形成している。
この比較例2では、ツール13の嵌合突起部32が、蓋部材12の溝部31に嵌合することにより、ツール13の回転力を蓋部材12に伝達でき、蓋部材12をツール13とともに回転させることができる。すなわち、蓋部材12を径方向に掴むことなく保持して回転させることができる。
しかしながら、この比較例2では、ツール13の嵌合突起部32を蓋部材12の溝部31に嵌合させるために、ツール13と蓋部材12の回転方向位置を正確に位置決めしなければならない。このため、ツール13と蓋部材12とを嵌合させる作業が煩雑になってしまうという問題がある。
さらに、蓋部材12に溝部31をあらかじめ成形しておく必要があるので、加工コストが高くなってしまうという問題がある。
この点、本実施形態では、ツール13と蓋部材12の回転方向位置に関わらず、ツール13の円形凹部13cと蓋部材12の円板部12aとが嵌合できる。このため、ツール13と蓋部材12の回転方向位置を位置決めすることなく、ツール13と蓋部材12とを容易に嵌合させることができる。
さらに、蓋部材12に回転摩擦接合のための特別な形状を成形する必要がないので、加工コストが高くなることがない。このため、簡便かつ低コストで、蓋部材12を円筒部材11に良好に摩擦接合させることができる。
ところで、従来、軸状部材を摩擦接合させる回転摩擦接合装置においては、軸状部材をチャック機構でその径方向に掴むことにより、軸状部材を保持して回転させるようになっている。
一方、本実施形態では、ツール13に保持部13aを形成し、回転摩擦接合装置の可動側チャック機構が保持部13aをその径方向に掴むことによって、ツール13を保持するようになっている。すなわち、本実施形態における可動側チャック機構は、軸状部材を摩擦接合させる回転摩擦接合装置におけるチャック機構と同一の構成のものでよい。
このため、本実施形態の回転摩擦接合装置として、専用の回転摩擦接合装置を用いることなく、軸状部材を摩擦接合させる従来の回転摩擦接合装置を流用できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、全体として円板形状を有する蓋部材12を円筒部材11に摩擦接合しているが、本第2実施形態では、図9に示すように、鍔付き軸状部材41を円筒部材11に摩擦接合している。
本例では、鍔付き軸状部材41をアルミニウム合金(例えば、A5056)で形成している。鍔付き軸状部材41の円環状の鍔部41aは、上記第1実施形態における蓋部材12の円板部12aに相当するものであり、鍔部41aの平板面が円筒部材11の一端面11bに摩擦接合される。
この鍔部41aは、軸状部材41の軸方向中央部よりも一端部寄りの部位(図9では下端部寄りの部位)に形成されている。したがって、軸状部の軸方向において、鍔部41aよりも一方側(図9では上方側)に第1円柱部41bが形成され、他方側(図9では下方側)には、第1円柱部41bよりも短い第2円柱部41cが形成されている。
なお、第2円柱部41cは、上記第1実施形態における蓋部材12の円形突出部12bに相当するものである。第2円柱部41cの外径を円筒部材11の円形穴部11aの内径d1よりも所定寸法だけ小さく設定しているので、第2円柱部41cの外周面41dと円筒部材11の円形穴部11aの内周面11dとの間には所定寸法の隙間が形成される。また、本例では、第1円柱部41bの外径は、第2円柱部41cの外径よりも小さく設定されている。
ツール13には、鍔付き軸状部材41の第2円柱部41cが挿入される挿入穴13gが形成されている。本例では、挿入穴13gがツール13を軸方向に貫通しているが、必ずしも貫通する必要はなく、円形凹部13cの底面131c側から所定寸法だけ、具体的には、第2円柱部41cの長さ寸法以上に形成されていればよい。
鍔付き軸状部材41の鍔部41aを円筒部材11の一端面11bに摩擦接合させる際に、鍔付き軸状部材41を円筒部材11に対して回転させると、鍔付き軸状部材41の鍔部41aと円筒部材11の一端面11bとの間に大きな摩擦トルクが発生する。
ここで、第1円柱部41bの外周面のみを掴むことにより鍔付き軸状部材41を保持して回転させると、第1円柱部41bの鍔部41aへの付け根部に摩擦トルクによる応力が集中して作用して、第1円柱部41bと鍔部41aとが破断してしまう。
この点、本実施形態では、ツール13の円形凹部13cの4つの突起部131cが鍔付き軸状部材41の鍔部41aに食い込むことにより、鍔付き軸状部材41を円筒部材11に対して回転させるので、第1円柱部41bの鍔部41aへの付け根部に摩擦トルクによる応力が集中して作用することを回避でき、第1円柱部41bと鍔部41aとが破断することを回避できる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、円筒部材11、蓋部材12および鍔付き軸状部材41をアルミニウム合金(例えば、A5056)で形成しているが、アルミニウム合金に限定されず、銅、真鍮等の金属で形成された円筒部材11、蓋部材12および鍔付き軸状部材41に対しても、上記各実施形態と同様に摩擦接合が可能である。
また、上記各実施形態では、ツール13の回転および前進工程において、ツール13が回転している状態でツール13を蓋部材12または鍔付き軸状部材41に向かって前進させて、突起部131cを蓋部材12または鍔付き軸状部材41に食い込ませているが、ツール13の回転および前進工程において、ツール13の回転が停止している状態でツール13を蓋部材12または鍔付き軸状部材41に向かって前進させて、突起部131cを蓋部材12または鍔付き軸状部材41に食い込ませたのち、ツール13の回転を開始するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、円筒部材11を鉛直方向に保持して、蓋部材12または鍔付き軸状部材41を円筒部材11に対して鉛直下方向に押圧することにより摩擦接合しているが、円筒部材11を水平方向に保持して、蓋部材12または鍔付き軸状部材41を円筒部材11に対して水平方向に押圧することにより摩擦接合してもよい。
この場合には、蓋部材12の円形突出部12bまたは鍔付き軸状部材41の第2円柱部41cを円筒部材11の円形穴部11aに水平方向に挿入するので、蓋部材12または鍔付き軸状部材41が円筒部材11から落下したり、蓋部材12または鍔付き軸状部材41がツール13に対して位置ズレしたりしやすい。
このため、空気の負圧等を利用して蓋部材12または鍔付き軸状部材41を円筒部材11側に吸引したり、磁力を利用して蓋部材12または鍔付き軸状部材41をツール13に固定させたりすることにより、蓋部材12または鍔付き軸状部材41が円筒部材11から落下したり、蓋部材12または鍔付き軸状部材41がツール13に対して位置ズレしたりすることを防止するのが好ましい。
また、上記各実施形態では、ツール13を回転摩擦接合装置と別体に形成して、ツール13を回転摩擦接合装置の可動側チャック機構によって保持しているが、ツール13を回転摩擦接合装置と一体に形成してもよい。
また、上記第1実施形態では、蓋部材12に円形突出部12bを形成し、上記第2実施形態では、鍔付き軸状部材41に第2円柱部41cを形成しているが、円形突出部12bおよび第2円柱部41cを廃止してもよい。
この場合には、円形突出部12bまたは第2円柱部41cが円筒部材11の円形穴部11aに挿入されないので、蓋部材12を回転させると、蓋部材12と円筒部材11との軸ズレが生じやすくなることに留意する必要がある。
また、上記第1実施形態では、ツール13に、蓋部材12の円板部12aが嵌合する円形凹部13cを形成しているが、円形凹部13cを廃止してもよい。
この場合には、蓋部材12がツール13に嵌合しないので、円板部12aを円板以外の形状、例えば矩形板状等の形状にすることができるが、突起部131cが蓋部材12の円板部12aに食い込むと蓋部材12が回転軸O方向と直交する方向に拡がるように変形しやすくなるので、突起部131cを蓋部材12に食い込ませる効果が減少することに留意する必要がある。
また、上記第1実施形態では、オイルフィルターブラケットのオイル流路において、最終製品としては不要な穴を封止する場合に対して本発明を適用しているが、これに限定されるものではなく、種々の穴を封止する場合に対して本発明を広く適用することができることはもちろんである。さらに、穴の封止に限定されるものではなく、2つの部材を接合する場合に対して本発明を広く適用することができる。
本発明の第1実施形態による円筒部材、蓋部材およびツールを示す斜視図である。 (a)は、第1実施形態の具体的用途であるオイルフィルターブラケットを模式的に示す正面図であり、(b)は(a)におけるA方向矢視図である。 (a)は図1における蓋部材の断面図であり、(b)は図1における円筒部材の断面図である。 (a)は図1におけるツールの断面図であり、(b)は(a)におけるB方向矢視図である。 (a)は図4(b)におけるE部拡大図であり、(b)は(a)におけるF−F断面図である。 (a)は本発明の第1実施形態によるツールと蓋部材とが嵌合した状態を示す断面図であり、(b)は蓋部材と円筒部材とが固相接合している状態を示す断面図である。 比較例1による蓋部材と円筒部材とが固相接合している状態を示す断面図である。 比較例2によるツールと蓋部材とを示す斜視図である。 本発明の第2実施形態による円筒部材、蓋部材およびツールを示す斜視図である。
符号の説明
11…円筒部材(他方の部材)、11a…円形穴部、11d…内周面、
12…蓋部材(一方の部材)、12b…円形突出部、12c…外周面、
13…ツール(伝達機構)、13a…保持部、13b…伝達部、13c…円形凹部、
131c…突起部。

Claims (11)

  1. 一方の部材(12、41)を、回転軸(O)を中心として回転させながら、他方の部材(11)に対して前記回転軸(O)と平行に押圧して接合する回転摩擦接合方法であって、
    前記一方の部材(12、41)に回転力を伝達する伝達機構(13)に形成され、前記一方の部材(12、41)側に向かって前記回転軸(O)と平行に突き出す突起部(131c)を、前記一方の部材(12、41)に食い込ませることを特徴とする回転摩擦接合方法。
  2. 前記伝達機構(13)を回転させながら前記一方の部材(12、41)に向かって前進させることにより、前記突起部(131c)を回転させながら前記一方の部材(12、41)に食い込ませることを特徴とする請求項1に記載の回転摩擦接合方法。
  3. 前記一方の部材(12、41)に前記他方の部材(11)に向かって前記回転軸(O)と同軸状に突き出す円形突出部(12b、41c)を形成し、
    前記他方の部材(11)に前記円形突出部(12b、41c)が挿入される円形穴部(11a)を形成し、
    前記円形突出部(12b、41c)を前記円形穴部(11a)に挿入したのち、突起部(131c)を前記一方の部材(12、41)に食い込ませることを特徴とする請求項1または2に記載の回転摩擦接合方法。
  4. 前記円形突出部(12b、41c)の外周面(12c、41d)と、前記円形穴部(11a)の内周面(11d)との間に、軟化した前記一方の部材(12、41)および前記他方の部材(11)を残留させる隙間(25)を形成することを特徴とする請求項3に記載の回転摩擦接合方法。
  5. 一方の部材(12、41)を、回転軸(O)を中心として回転させながら、他方の部材(11)に対して前記回転軸(O)と平行に押圧して接合する回転摩擦接合装置であって、
    前記一方の部材(12、41)を回転させる回転力を発生する回転駆動機構と、
    前記一方の部材(12、41)に前記回転力を伝達する伝達機構(13)を備え、
    前記伝達機構(13)には、前記一方の部材(12、41)側に向かって前記回転軸(O)と平行に突き出して、前記一方の部材(12、41)に食い込む突起部(131c)が形成されていることを特徴とする回転摩擦接合装置。
  6. 前記突起部(131c)が、前記伝達機構(13)のうち前記回転軸(O)から離れた部位に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の回転摩擦接合装置。
  7. 前記突起部(131c)が前記伝達機構(13)の回転方向に複数個配置されていることを特徴とする請求項6に記載の回転摩擦接合装置。
  8. 前記一方の部材(12、41)の外形が前記回転軸(O)を中心とする円形状を有しており、
    前記伝達機構(13)には、前記円形状が嵌合する円形凹部(13c)が形成されており、
    前記突起部(131c)が前記円形凹部(13c)の底面から突き出していることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1つに記載の回転摩擦接合装置。
  9. 前記伝達機構(13)には、前記回転軸(O)と同軸状に突き出すとともに前記一方の部材(12、41)を前記円形状の外径側から囲む円環状突起部(131c)が形成されており、
    前記一方の部材(12、41)と前記円環状突起部(131c)との間には、軟化した前記一方の部材(12、41)および前記他方の部材(11)を残留させる円環状空間(23)が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の回転摩擦接合装置。
  10. 一方の部材(12、41)を、回転軸(O)を中心として回転させながら、他方の部材(11)に対して前記回転軸(O)と平行に押圧して接合する回転摩擦接合装置に用いられ、前記回転摩擦接合装置に保持される保持部(13a)と、前記一方の部材(12、41)に回転力を伝達する伝達部(13b)とを備えるツールであって、
    前記伝達部(13b)には、前記一方の部材(12、41)側に向かって前記回転軸(O)と平行に突き出して、前記一方の部材(12、41)に食い込む突起部(131c)が形成されていることを特徴とする回転摩擦接合装置用ツール。
  11. 前記保持部(13a)が、前記伝達部(13b)から前記一方の部材(12、41)側と反対側に向かって前記回転軸(O)と同軸状に突き出す軸形状を有していることを特徴とする請求項10に記載の回転摩擦接合装置用ツール。
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