JPH08242894A - 尿素窒素測定用試薬 - Google Patents

尿素窒素測定用試薬

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JPH08242894A
JPH08242894A JP8198095A JP8198095A JPH08242894A JP H08242894 A JPH08242894 A JP H08242894A JP 8198095 A JP8198095 A JP 8198095A JP 8198095 A JP8198095 A JP 8198095A JP H08242894 A JPH08242894 A JP H08242894A
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Takayuki Fujii
隆行 藤井
Hozumi Tsuchiya
ほずみ 土屋
Masami Kojima
正美 小島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶液状態で長期間安定な尿素窒素測定用試薬
を提供する。 【構成】 (a)α−ケトグルタル酸又はその塩、
(b)NADH又はNADPH、(c)グルタミン酸脱
水素酵素、及び(d)牛血清アルブミン及び/又はアデ
ノシン−5’−三リン酸を含有する第一試薬と、ウレア
ーゼを含有する第二試薬とからなり、それぞれ液状試薬
である。 【効果】 NAD(P)H及びグルタミン酸脱水素酵素
が共に安定化し、溶液状態で長期間保存可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、尿素窒素(以下、UN
と略称する)測定用試薬組成物に関する。更に詳しく
は、溶液状態で長期間安定なUN測定用の改良された液
状試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】病院の検査室や検査センターで使用され
ている臨床検査薬のうち、不安定な酵素などを使用して
いる試薬は、安定化を図るため、凍結乾燥品にし、使用
時に溶解使用するのが主流になっている。しかしなが
ら、このような臨床検査施設では、多項目を測定し、検
体数も多いため、凍結乾燥品の溶解作業が負担になる事
が多い。そのため、使用時に試薬を調製する必要のな
い、溶液状態で長期間安定な測定用試薬の開発が望まれ
ている。UN測定用試薬に関しても例外ではなく、溶液
状態で長期間安定なUN測定用試薬の開発が望まれてい
る。
【0003】現在、よく用いられているUN測定方法
は、(1)検体試料をα−ケトグルタル酸(以下、α−
KGと略称する)又はその塩、及び還元型ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチド(以下、NADHと略称す
る)又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
リン酸(以下、NADPHと略称する)の存在下に、グ
ルタミン酸脱水素酵素(以下、GlDHと略称する)を
作用させ、検体試料中に最初から存在する微量の内因性
アンモニアを予め除去する予備工程と、(2)その反応
液にウレアーゼを加え、検体試料中の尿素をアンモニア
に分解し、このアンモニアの生成量に対応するNADH
又はNADPH〔以下、NAD(P)Hと略称する〕の
減少速度を測定する主工程とからなり、NAD(P)H
の減少速度からUN量を求めることを特徴とするUN測
定方法である。
【0004】この測定方法の主工程の基礎となる反応式
を以下に示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記UN測定方法に用
いられるUN測定用試薬は、α−KG又はその塩、NA
D(P)H、及びGlDHを含有する予備工程反応を実
施するための第一溶液と、ウレアーゼを含有する第二溶
液とから構成するのが一般的であるが、第一溶液に含ま
れるNAD(P)H及びGlDHの溶液中での安定性の
条件が異なるため、溶液状態で長期間安定に保存するこ
とができるUN測定用試薬の開発は困難であった。例え
ば、NAD(P)Hは、アルカリ性領域で安定で、pH
8.5〜11.0が好ましく、GlDHは、中性から弱
アルカリ性領域で安定で、pH6.5〜9.5が好まし
く、α−KGは、広いpH領域で安定であることがわか
っている。そこで、α−KG又はその塩、NAD(P)
H、及びGlDHを含有する溶液において、NAD
(P)Hが安定で、且つGlDHも安定である条件は、
弱アルカリ性からアルカリ性領域、特にpH8.5〜
9.5が好ましいことが予想される。しかしながら、後
述する比較例に示すように、pH条件のみでは、α−K
G又はその塩、NAD(P)H、及びGlDHの全てを
十分に安定化することはできなかった。従って、本発明
の目的は、溶液中においてNAD(P)H及びGlDH
を共存させた条件で、NAD(P)H及びGlDHとα
−KGとを共に安定化させ、溶液状態で長期間安定なU
N測定用試薬を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、少な
くとも、(a)α−ケトグルタル酸又はその塩、(b)
還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド又は還元
型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、
(c)グルタミン酸脱水素酵素、及び(d)牛血清アル
ブミン及び/又はアデノシン−5’−三リン酸を含有す
る第一試薬と、少なくとも、ウレアーゼを含有する第二
試薬とからなり、それぞれ液状試薬であることを特徴と
する尿素窒素測定用試薬に関する。また、本発明は、第
一試薬が、更に、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌク
レオチド又は酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
チドリン酸を補酵素とする脱水素酵素と、この脱水素酵
素の基質とを含有する前記尿素窒素測定用試薬にも関す
る。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。第一試薬
に含まれるα−ケトグルタル酸(α−KG)又はその塩
は、好ましくは0.1〜50mM、更に好ましくは、
1.0〜10mMの濃度の範囲で用いる。0.1mM未
満だとUN値の高い検体で不足してしまい、50mMを
越えると溶解性が悪くなる。用いることのできるα−K
Gの塩は、グルタミン酸脱水素酵素の基質となるもので
ある限り特に限定されないが、例えば、アルカリ金属
(特にナトリウム、カリウム)との塩を用いるのが好ま
しい。
【0008】第一試薬に含まれるグルタミン酸脱水素酵
素(GlDH)は、好ましくは1〜100U/ml、更
に好ましくは、10〜50U/mlの濃度の範囲で用い
る。1U/ml未満だと反応速度が遅くなり、100U
/mlを越えると、プロテアーゼや他の脱水素酵素のコ
ンタミネーションによる、組成成分の劣化が起こること
がある。用いることのできるGlDHは、NAD(P)
Hを補酵素とし、α−ケトグルタル酸とアンモニアを基
質とするものであれば、由来は特に限定されない。具体
的には、例えば、酵母やプロテウス属(Proteu
s)に属する微生物由来のGlDHを好適に使用するこ
とができる。
【0009】第一試薬に含まれる還元型ニコチンアミド
アデニンジヌクレオチド(NADH)又は還元型ニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)
は、好ましくは0.1〜1.0mM、更に好ましくは、
0.2〜0.5mMの濃度の範囲で用いる。0.1mM
未満だとUN値の高い検体で不足してしまい、1.0m
Mを越えると吸光度が分光光度計の限界を越える。NA
DHを補酵素とするGlDHを使用する場合にはNAD
Hを用い、NADPHを補酵素とするGlDHを使用す
る場合にはNADPHを用い、NADHとNADPHを
両方共に補酵素とするGlDHを使用する場合にはNA
DH又はNADPHを用いる。
【0010】第一試薬に、少なくとも一方、又は両方同
時に含まれる牛血清アルブミン(以下、BSAと略称す
る)及びアデノシン−5’−三リン酸(以下、ATPと
略称する)は、GlDHを安定化させる作用がある。そ
れぞれ単独でも安定化作用があり、BSAとATPとを
共存させると相加的な効果を得ることができる。BSA
を単独で用いる場合は、好ましくは0.01重量%以
上、更に好ましくは0.1重量%〜1.0重量%の範囲
で用いることができる。0.01重量%未満だとGlD
Hを安定化させる作用が不充分になり、1.0重量%を
越えると試薬の粘性が高くなり、反応の再現性が良くな
いことがある。ATPを単独で用いる場合は、好ましく
は0.1mM以上、更に好ましくは0.5mM〜50m
Mの範囲で用いることができる。0.1mM未満だとG
lDHを安定化させる作用が不充分になり、50mMを
越えると溶解性が悪くなることがある。BSAとATP
とを共存させる場合には、好ましくはBSA0.005
重量%以上とATP0.05mM以上、更に好ましくは
BSA0.05%〜1.0重量%とATP0.25mM
〜50mMの範囲で用いることができる。BSAが0.
005重量%未満でATPが0.05mM未満だとGl
DHを安定化させる作用が不充分になり、BSAが1.
0重量%を越え、ATPが50mMを越えると、試薬の
粘性が高くなり、反応の再現性が良くないことや、溶解
性が悪くなることがある。
【0011】第一試薬に含まれる緩衝液は、特に限定さ
れないが、pH8.5〜9.5の範囲の任意の緩衝液
を、測定条件に応じて選択することが可能である。例え
ば、トリエタノールアミン若しくはその塩酸塩、トリス
ヒドロキシメチルアミノメタン、又はグッド(Goo
d’s)緩衝液(例えば、Tricine、Bicin
e、TAPS、CHES、CAPSO)等の緩衝液を用
いることが可能であり、特に、トリエタノールアミン塩
酸塩が好ましい。
【0012】また、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド(以下、NADと略称する)又は酸化型ニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(以下、NA
DPと略称する)を補酵素とする脱水素酵素及びその基
質の組合せを第一試薬に含ませることにより、保存期間
中のNAD(P)Hの減少を抑えることができる。それ
らの組合せは特に限定されないが、例えば、グルコース
−6−リン酸脱水素酵素(以下、G6PDHと略称す
る)及びグルコース−6−リン酸(以下、G6Pと略称
する)又はその塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、バリウム塩)、イソクエン酸脱水素酵素(以下、I
CDHと略称する)及びイソクエン酸又はその塩(例え
ば、ナトリウム塩、カリウム塩)、又はGlDH及びL
−グルタミン酸又はその塩(例えば、ナトリウム塩、カ
リウム塩、塩酸塩)を用いることができる。NAD又は
NADP〔以下、NAD(P)と略称する〕を補酵素と
する脱水素酵素が、金属イオン等の補因子を必要とする
場合、適当な補因子を加えることが好ましい。例えば、
ICDH及びイソクエン酸又はその塩を用いる場合、マ
グネシウムイオン又はマンガンイオンなどの金属イオン
を加えることが好ましい。
【0013】NAD(P)を補酵素とする脱水素酵素及
び基質は、微量でNAD(P)Hの減少を抑制すること
ができる。例えば、G6PDH及びG6P又はその塩を
用いる場合、G6PDH活性は、0.001U/l以上
でNAD(P)Hの減少を抑える効果があり、特に0.
01U/l〜1.0U/lが好ましい。G6P又はその
塩は、0.05mM以上で効果があり、特に0.1mM
〜10mMが好ましい。G6PDH活性が1.0U/l
を越えると、検体試料中の尿素をウレアーゼによりアン
モニア生成させ、アンモニアの生成速度に対するNAD
(P)Hの減少速度を遅らせることがある。G6Pが1
0mMを越えると、検体試料中の尿素をウレアーゼによ
りアンモニア生成させ、アンモニアの生成速度に対する
NAD(P)Hの減少速度を遅らせることがある。な
お、G6PDHとしては、G6P又はその塩を基質と
し、NAD(P)を補酵素とするものである限り特に限
定されないが、例えば、酵母(yeast)、ロイコノ
ストク・メセンテロイデス(Leuconostoc
mesenteroides)由来のG6PDHを好適
に使用することができる。
【0014】ICDH、マグネシウムイオン又はマンガ
ンイオンなどの金属イオン及びイソクエン酸又はその塩
を用いる場合、ICDH活性は、0.01U/ml以上
でNAD(P)Hの減少を抑える効果があり、特に0.
1U/ml〜100U/mlが好ましい。金属イオンと
して塩化マグネシウムを用いる場合、0.1mM以上で
効果がみられ、特に0.5mM〜50mMが好ましい。
イソクエン酸又はその塩は、0.05mM以上で効果が
みられ、特に0.5mM〜50mMが好ましい。ICD
H活性が100U/lを越えるとプロテアーゼや他の脱
水素酵素のコンタミネーションによる、組成成分の劣化
が起こることがあり、塩化マグネシウムが50mMを越
えると溶解性が悪くなることがあり、イソクエン酸又は
その塩が50mMを越えると溶解性が悪くなることがあ
る。ICDH活性が高くなると、UN反応時のNAD
(P)Hの減少速度を遅らせることがある。この場合、
第2試薬にICDHの活性が無くなるように阻害剤を添
加することができる。ICDH阻害剤としては、具体的
には、キレート剤(特開昭62−6699号公報)、胆
汁酸又はその塩類(特開平6−7162号公報)を添加
することができる。なお、ICDHとしては、NAD
(P)Hを補酵素とし、イソクエン酸又はその塩を基質
とするものであれば、由来は特に限定されない。具体的
には、例えば、ウシ心臓等の動物組織や酵母由来のIC
DHを好適に使用することができる。
【0015】GlDH及びL−グルタミン酸又はその塩
(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)を用いる場合、
GlDH活性は、0.1U/ml以上でNAD(P)H
の減少を抑える効果があり、特に1.0U/ml〜10
0U/mlが好ましい。L−グルタミン酸又はその塩
は、0.05mM以上で効果がみられ、特に0.5mM
〜50mMが好ましい。GlDH活性が100U/lを
越えるとプロテアーゼや他の脱水素酵素のコンタミネー
ションによる、組成成分の劣化が起こることがあり、L
−グルタミン酸又はその塩が50mMを越えると溶解性
が悪くなることがある。なお、GlDHとしては、NA
D(P)Hを補酵素とし、α−ケトグルタル酸とアンモ
ニアを基質とするものであれば、由来は特に限定されな
い。具体的には、例えば、酵母やプロテウス属(Pro
teus)に属する微生物を好適に使用することができ
る。
【0016】ウレアーゼを含有する第二試薬のpHは、
中性が好ましく、特にpH6.0〜8.0が好ましい。
pHが6.0未満や8.0より大きいと、ウレアーゼの
安定性は良くない。ウレアーゼ濃度は、好ましくは0.
1〜5.0U/ml、更に好ましくは0.5〜2.0U
/mlの範囲で用いることができる。なお、ウレアーゼ
としては、尿素を加水分解し、アンモニアを生成するも
のである限り特に限定されないが、ナタマメやバクテリ
ア由来のものを用いることができる。また、必要に応じ
て、アセトヒドロキサム酸(以下、AHAと略称する)
(特公平2−25509号公報)やBSAを共存させて
ウレアーゼを更に安定化することができる。AHAやB
SAはそれぞれ単独でも安定化作用があり、AHAとB
SAとを共存させると相加的な効果を得ることができ
る。AHAを単独で用いる場合は、好ましくは0.01
〜10mM、更に好ましくは0.1〜1mMの範囲で用
いることができる。0.01mM未満だとウレアーゼを
安定化する効果が不十分になることがあり、10mMを
越えるとウレアーゼの必要量が増え、コストの面で好ま
しくない。BSAを単独で用いる場合は、好ましくは
0.01重量%以上、更に好ましくは0.1〜1重量%
の範囲で用いることができる。0.01重量%未満だと
ウレアーゼを安定化する効果が不十分になることがあ
り、1重量%を越えると試薬の粘性が高くなり、反応の
再現性が良くないことや、溶解性が悪くなることがあ
る。更に、AHAとBSAとを共存させる場合において
も、至適量はそれぞれ単独で用いる場合と同じ量であ
り、至適量からはずれたときの問題も同様に起こる。
【0017】本発明の尿素窒素測定用試薬は、尿素をウ
レアーゼによってアンモニアに分解し、α−ケトグルタ
ル酸又はその塩及び還元型ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレ
オチドリン酸の存在下に、グルタミン酸脱水素酵素を作
用させ、前記還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
チド又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
リン酸の減少量を測定することからなる尿素窒素測定法
の測定用試薬として用いることができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1:GlDH活性の残存率測定 表1に示した組成の本発明の尿素窒素測定用試薬の第一
試薬(以下、本発明第一試薬1と称する)、表1に示し
た組成からG6PDH及びG6Pを除いた本発明の尿素
窒素測定用試薬の第一試薬(以下、本発明第一試薬
2)、表1に示した組成からG6PDH、G6P及びA
TPを除いた本発明の尿素窒素測定用試薬の第一試薬
(以下、本発明第一試薬3)、並びに表1に示した組成
からG6PDH、G6P及びBSAを除いた本発明の尿
素窒素測定用試薬の第一試薬(以下、本発明第一試薬
4)を調製し、更に、比較のために、表1に示した組成
からG6PDH、G6P、BSA及びATPを除いた尿
素窒素測定用試薬の第一試薬(以下、比較用第一試薬
1)を調製した。また、本発明の尿素窒素測定用試薬の
第二試薬を表2に示した組成に従って調製した。調製
後、それぞれの第一試薬及び第二試薬を溶液状態で10
℃で保存し、調製直後、更に保存開始から1月後、2月
後、4月後及び6月後に、以下に示す方法により、それ
ぞれの第一試薬に残存するGlDH活性を測定した。
【0019】
【表1】 トリエタノールアミン塩酸緩衝液(pH9.20) 50mM NADPH 0.34mM GlDH 20U/ml α−KG 5.0mM G6PDH 0.1U/l G6P 1.0mM BSA 0.2% ATP 1.0mM NaN3 0.05%
【0020】
【表2】 トリエタノールアミン塩酸緩衝液(pH7.80) 0.1M ウレアーゼ 1.3U/ml AHA 0.4mM BSA 0.2%
【0021】GlDH活性測定に用いるために、表3に
示した組成の試薬A及び表4に示した組成の試薬Bを調
製した。
【0022】
【表3】 トリエタノールアミン塩酸緩衝液(pH8.20) 50mM NADPH 0.4mM α−KG 5.0mM EDTA2Na 1.0mM NaN3 0.05% (注:EDTA2Naは、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムである)
【0023】
【表4】 トリエタノールアミン塩酸緩衝液(pH8.20) 50mM 塩化アンモニウム 5.0mM
【0024】前記の試薬A320μlに、前記の第一試
薬2μlを加え、37℃で5分間加温した後、更に前記
の試薬B80μlを加えて、340nmにおける1分間
当たりの吸光度変化を測定し、GlDH活性を求めた。
調製直後の吸光度変化を100%とし、10℃で1月、
2月、4月及び6月間保存した後のGlDH活性の残存
率(%)を表5に示す。比較用第一試薬では、6月後に
GlDH活性が半分にまで減少したのに対し、本発明の
尿素窒素測定用試薬の第一試薬である本発明第一試薬1
〜4では、GlDH活性の残存率ははるかに高かった。
【0025】
【表5】 保存期間(月) 0 1 2 4 6 比較用第一試薬1 100 87 74 63 49 本発明第一試薬1 100 98 97 94 91 本発明第一試薬2 100 98 95 93 87 本発明第一試薬3 100 97 94 92 82 本発明第一試薬4 100 92 86 75 69
【0026】実施例2:NADPHの残存率測定 前記実施例1で調製したそれぞれの第一試薬について、
340nmの吸光度を測定し、NADPHの残存量を求
めた。調製直後の吸光度を100%とし、10℃で1
月、2月、4月及び6月間保存した後のNADPHの残
存率(%)を表6に示す。比較用第一試薬では、6月後
にNADPH残存量が67%にまで減少したのに対し、
本発明の尿素窒素測定用試薬の第一試薬である本発明第
一試薬1〜4では、NADPHの残存率は高かった。
【0027】
【表6】 保存期間(月) 0 1 2 4 6 比較用第一試薬1 100 93 88 78 67 本発明第一試薬1 100 97 95 94 91 本発明第一試薬2 100 92 90 79 70 本発明第一試薬3 100 96 94 92 89 本発明第一試薬4 100 97 94 90 88
【0028】実施例3:UN量測定値の残存率 尿素窒素量が150mg/dlである尿素水溶液を調製
し、被検試料として用いた。被験試料4μlと前記実施
例1で調製した第一試薬320μlとを攪拌混合し、3
7℃で5分間加温した後、前記実施例1で調製した第二
試薬80μlを添加し、37℃で撹拌混合した。第二試
薬を添加して1分後から3分後の340nmにおける1
分間当たりの吸光度変化を測定した。調製直後の吸光度
変化量を100%とし、10℃で1月、2月、4月及び
6月間保存した後の吸光度変化量(%)を表7に示す。
比較用第一試薬では、6月後に吸光度変化量は半分以下
にまで減少したのに対し、本発明の尿素窒素測定用試薬
の第一試薬である本発明第一試薬1〜4では、吸光度変
化量ははるかに高かった。
【0029】
【表7】 保存期間(月) 0 1 2 4 6 比較用第一試薬1 100 95 91 78 44 本発明第一試薬1 100 97 95 94 91 本発明第一試薬2 100 98 96 87 79 本発明第一試薬3 100 96 94 91 89 本発明第一試薬4 100 96 93 89 85
【0030】
【発明の効果】本発明の尿素窒素測定用試薬は、溶液状
態で、長期間安定に保存することができる。すなわち、
本発明によれば、α−KG又はその塩、NAD(P)
H、及びGlDHを含有する溶液に、牛血清アルブミン
(BSA)及び/又はアデノシン−5’−三リン酸(A
TP)を添加することにより、α−KG又はその塩、N
AD(P)H、及びGlDHを同時に液状で長期間安定
に保存することができる。また、NAD又はNADP
〔NAD(P)〕を補酵素とする脱水素酵素及びその基
質を、更に添加することによってNAD(P)Hの減少
を抑えることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、(a)α−ケトグルタル酸
    又はその塩、(b)還元型ニコチンアミドアデニンジヌ
    クレオチド又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレ
    オチドリン酸、(c)グルタミン酸脱水素酵素、及び
    (d)牛血清アルブミン及び/又はアデノシン−5’−
    三リン酸を含有する第一試薬と、 少なくとも、ウレアーゼを含有する第二試薬とからな
    り、それぞれ液状試薬であることを特徴とする尿素窒素
    測定用試薬。
  2. 【請求項2】 第一試薬が、更に、酸化型ニコチンアミ
    ドアデニンジヌクレオチド又は酸化型ニコチンアミドア
    デニンジヌクレオチドリン酸を補酵素とする脱水素酵素
    と、この脱水素酵素の基質とを含有する請求項1に記載
    の尿素窒素測定用試薬。
JP08198095A 1995-03-14 1995-03-14 尿素窒素測定用試薬 Expired - Lifetime JP3682729B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109387645A (zh) * 2018-10-19 2019-02-26 蓝怡科技集团股份有限公司 一种血清尿素测定试剂及其应用

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