JPH08241933A - 光透過窓を備えた半導体用パッケージ及びその製造方法 - Google Patents

光透過窓を備えた半導体用パッケージ及びその製造方法

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JPH08241933A
JPH08241933A JP7042674A JP4267495A JPH08241933A JP H08241933 A JPH08241933 A JP H08241933A JP 7042674 A JP7042674 A JP 7042674A JP 4267495 A JP4267495 A JP 4267495A JP H08241933 A JPH08241933 A JP H08241933A
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Tetsuya Hirano
哲也 平野
Kazuo Kanehiro
一雄 金広
Kiyoshi Tanaka
基義 田中
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窓材接合後に酸化膜除去の必要がなく、窓材
接合に用いた低融点ガラスがメッキ液に溶融したり、窓
材を汚染する恐れのない方法により、パッケージの材質
選択の自由度が広く、気密性に優れ且つ安価な光透過窓
を備えた半導体用パッケージを提供する。 【構成】 窓材1とパッケージ本体2の窓材取付部との
間に金属枠部材4を介在させた光透過窓を備えた半導体
用パッケージであり、窓材1との接合面を除く部分に金
メッキ5を施した金属枠部材4を低融点ガラス6で前記
窓材1に接合した後、この金属枠部材4の窓材1と反対
側の面を表装メッキを施したパッケージ本体2の窓材取
付部にロウ材又はハンダ7により接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光半導体素子を収容す
るための光透過窓を備えた半導体用パッケージ、及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発光素子や受光素子などの光半導体素子
を収容するパッケージに光透過窓を設ける場合、従来か
ら通常行われている方法は、金属のパッケージ本体に設
けた光透過部を覆うように、窓材を低融点ガラスでパッ
ケージ本体の金属表面に接合する方法である。
【0003】この場合、窓材とパッケージ本体の窓材を
接合する箇所及び低融点ガラスは、熱膨張の整合がとれ
ていないと気密性が確保できなくなるので、窓材にはサ
ファイア又はホウ珪酸ガラスが、及びパッケージ本体の
少なくとも窓材接合箇所にはコバールが用いられてい
る。
【0004】低融点ガラスを使用しないで窓材を接合す
る方法としては、例えば複数の金属やセラミックス部品
を接合したパッケージに関する特開昭54−14698
6号公報に記載されているように、窓材の周縁部の接合
箇所に予めメタライズを施しておき、この窓材のメタラ
イズ部分とパッケージ本体とをロウ材又はハンダで接合
する方法がある。
【0005】更に、特開平6−151629号公報に開
示されるように、パッケージ本体の金属表面にセラミッ
クリングをメタライズ層を介して接合し、このセラミッ
クリングに窓材を低融点ガラスを用いて接合する方法も
提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとくパッケー
ジ本体に窓材を接合する際に、従来から通常行われてい
る低融点ガラスを用いる方法では、低融点ガラスの濡れ
性を良くするためパッケージ本体の金属表面に予め酸化
膜を形成しておいたり、接合時にパッケージ表面に酸化
膜が形成される。しかし、窓材の接合後にパッケージに
表装メッキを施すため、例えば特開昭61−42936
号公報に記載されるように、窓材の接合後にこの酸化膜
を除去する必要があった。
【0007】更に、酸化膜を除去した後、耐食性を向上
させる目的でパッケージ本体にニッケルや金などの表装
メッキを施すが、このとき窓材を接合している低融点ガ
ラスがメッキ液に溶融して表面が劣化したり、窓材を汚
染したりするうえ、メッキ液中に混入する微粒子が窓材
に付着するなどの欠点があった。
【0008】又、ロウ材又はハンダにより窓材を接合す
る方法では、窓材として安価なホウ珪酸ガラスが使用で
きないうえ、窓材にメタライズ処理を行うので、窓材の
コストを大幅に増加させるという欠点があった。しか
も、メタライズ部分に傷があると、微小な傷でも気密性
不良の原因となるので、メタライズのない窓材に比べて
品質管理に多大の労力を必要としていた。
【0009】加えて、従来の方法では、低融点ガラスや
ロウ材又はハンダで接合される窓材とパッケージ本体の
間に、熱膨張の整合がとれていないと、熱膨張差により
気密性の確保ができなくなるので、窓材にサファイア又
はホウ珪酸ガラスを使用するとパッケージ本体は事実上
コバールに限定され、パッケージ本体の材質を選択する
自由度が極めて狭かった。
【0010】本発明は、かかる従来の事情に鑑み、パッ
ケージ本体に窓材を接合するに際して、窓材接合のため
パッケージ本体に酸化膜を設けたり又は接合後に酸化膜
を除去する必要がなく、窓材の接合に用いた低融点ガラ
スが表装メッキのメッキ液に溶融したり、窓材を汚染す
る恐れのない方法により、パッケージ本体の材質選択の
自由度が広く、気密性に優れ且つ安価な光透過窓を備え
た半導体用パッケージを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する光透過窓を備えた半導体用パッケ
ージは、窓材とパッケージ本体の窓材取付部との間に金
属枠部材を備え、金属枠部材は窓材との接合面を除く部
分に金メッキが施され、この金属枠部材が窓材と低融点
ガラスで接合され、且つ表装メッキを備えたパッケージ
本体の窓材取付部とロウ材又はハンダにより接合されて
いることを特徴とする。
【0012】又、本発明の光透過窓を備えた半導体用パ
ッケージの製造方法は、光透過用窓材との接合面を除く
部分に金メッキを施した金属枠部材を低融点ガラスで前
記窓材に接合した後、この金属枠部材の窓材と反対側の
面を表装メッキを施したパッケージの窓材取付部にロウ
付け又はハンダ付けにより接合することを特徴とするも
のである。
【0013】本発明方法を図1により具体的に説明す
る。まず、窓材1の形状及びパッケージ本体の窓材取付
部2に設けた光透過窓部分3の形状に合わせて、適当な
枠形状の金属枠部材4を用意し、この金属枠部材4の窓
材1との接合面を除く部分に予め金メッキ5を施す。こ
の場合、窓材1との接合面をマスキングしてメッキして
も良いし、全面にメッキした後、窓材1との接合面のメ
ッキを除去しても良い。尚、金属枠部材4の表面のうち
窓材1との接合面に金メッキ5を設けないのは、金メッ
キ5が存在すると低融点ガラスの濡れ性や気密性に悪影
響を及ぼすからである。
【0014】次に、この金属枠部材4の金メッキ5が存
在しない側の面を、低融点ガラス6で窓材1に接合す
る。一方、パッケージ本体の窓材取付部2には、通常の
表装メッキを予め施しておく。最後に、金属枠部材4に
接合した状態の窓材1を、既に表装メッキを施したパッ
ケージ本体の窓材取付部2に接合する。即ち、金属枠部
材4の窓材1と反対側の面を、表装メッキを施したパッ
ケージ本体の窓材取付部2にロウ材又はハンダ7により
接合することにより、光透過窓を備えたパッケージを得
ることができる。
【0015】
【作用】本発明においては、パッケージ本体に窓材を接
合するに際して金属枠部分を介在させ、金属枠部分と窓
材とを低融点ガラスで接合しておき、この金属枠部材を
予め表装メッキしたパッケージ本体に接合するので、窓
材の接合後はパッケージをメッキ液に浸漬する必要がな
くなり、窓材の接合に用いた低融点ガラスが表装メッキ
のメッキ液に触れて溶融することを未然に防止でき、パ
ッケージなどの酸化膜を除去する必要もなくなる。
【0016】又、窓材と金属枠部材と低融点ガラスの間
で熱膨張の整合をとっておけば、パッケージ本体の窓材
取付部の材質は窓材や低融点ガラスと熱膨張の整合をと
る必要はなく、金属枠部分とロウ付け又はハンダ付けで
接合が可能な材質であれば良い。従って、パッケージ本
体の窓材取付部の材質は、ロウ材やハンダの流れがあっ
ても支障がなく、金属やセラミックス等から広く選択で
きる。
【0017】更に、本発明では窓材などにメタライズを
施す必要がないので、コストの上昇を押えることが可能
であると同時に、メタライズの傷などによる気密不良の
発生がなくなるので、品質管理の点でも有利である。
【0018】
【実施例】本発明方法に従って、LDモジュール用パッ
ケージを下記3種のプロセスにより作製した。このパッ
ケージの窓材取付部はコバールからなり、これに取り付
ける窓材は直径3.5mmのサファイア又はホウ珪酸ガ
ラスの窓材を用いた。又、直径4mm、厚さ0.5mm
のコバール板に、光透過窓として直径2mmの貫通穴を
形成し、金属枠部材とした。
【0019】試料1は下記のプロセスにより製造した。
即ち、コバールの金属枠部材の全面にNiメッキを施
し、その上に厚さ2μmの金メッキを形成した後、片方
の表面の金メッキを研磨して除去し、酸洗浄を行った。
その後、ホウ珪酸ガラス窓材を低融点ガラスを用いて4
50℃で金属枠部材に接合し、この金属枠部材を更にパ
ッケージの窓材取付部にAu/siロウ材を用いて32
0℃で接合した。
【0020】試料2は、試料1と同様の手順で窓材に接
合した金属枠部材を、Pb/Snロウ材を用いて200
℃でパッケージの窓材取付部に接合した。又、試料3
は、ホウ珪酸ガラス窓材の代わりにサファイア窓材を用
いた以外、試料1と同様の手順で製造した。
【0021】各試料をそれぞれ10個作製し、初期気密
性を測定し、更に−50℃〜150℃の熱衝撃試験を1
0サイクル実施した後の気密性を測定し、得られた結果
を表1に示した。いずれの試料のパッケージも、気密性
は10-10cc/sHe以下と問題のないレベルであ
り、熱衝撃後も変化は認められなかった。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、窓材の接合後にパッケ
ージをメッキ液に浸漬する必要がないため、窓材の接合
に用いた低融点ガラスがメッキ液に触れて溶融したり、
メッキ液中の微粒子などにより窓材が汚染されることが
ない。しかも、後からメッキの必要がないうえ、金属枠
部材に施す金メッキは酸化雰囲気中でも表面が酸化され
ないため、酸化膜を除去する必要もなくなる。
【0024】又、窓材と金属枠部材と低融点ガラスの間
で熱膨張の整合をとっておけば、パッケージ本体の窓材
取付部の材質は窓材や低融点ガラスと熱膨張の接合をと
る必要はなく、金属枠部分とロウ付け又はハンダ付けで
接合が可能な材質であれば良いから、パッケージ材料の
選択など設計の自由度が従来よりも大きくなる。
【0025】更に、窓材などにメタライズを施す必要が
ないので、コストの上昇を押えることが可能であると同
時に、メタライズによる気密不良の問題がなくなるの
で、品質管理も簡単化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパッケージの一具体例を示す概略の断
面図である。
【符号の説明】
1 窓材 2 パッケージ本体の窓材取付部 3 光透過窓部分 4 金属枠部材 5 金メッキ 6 低融点ガラス 7 ロウ材又はハンダ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓材とパッケージ本体の窓材取付部との
    間に金属枠部材を備え、金属枠部材は窓材との接合面を
    除く部分に金メッキが施され、この金属枠部材が窓材と
    低融点ガラスで接合され、且つ表装メッキを備えたパッ
    ケージ本体の窓材取付部とロウ材又はハンダにより接合
    されていることを特徴とする、光透過窓を備えた半導体
    用パッケージ。
  2. 【請求項2】 前記金属枠部材がコバールからなり、窓
    材がサファイア又はホウ珪酸ガラスからなることを特徴
    とする、請求項1に記載の光透過窓を備えた半導体用パ
    ッケージ。
  3. 【請求項3】 光透過用窓材との接合面を除く部分に金
    メッキを施した金属枠部材を低融点ガラスで前記窓材に
    接合した後、この金属枠部材の窓材と反対側の面を表装
    メッキを施したパッケージ本体の窓材取付部にロウ付け
    又はハンダ付けにより接合することを特徴とする、光透
    過窓を備えた半導体用パッケージの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6420205B1 (en) 1999-03-24 2002-07-16 Kyocera Corporation Method for producing package for housing photosemiconductor element
KR20150033530A (ko) 2013-09-24 2015-04-01 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 광 모듈 및 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6420205B1 (en) 1999-03-24 2002-07-16 Kyocera Corporation Method for producing package for housing photosemiconductor element
KR20150033530A (ko) 2013-09-24 2015-04-01 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 광 모듈 및 그 제조방법
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