JP2003050341A - 光学部品複合体およびその製造方法 - Google Patents

光学部品複合体およびその製造方法

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JP2003050341A JP2001237796A JP2001237796A JP2003050341A JP 2003050341 A JP2003050341 A JP 2003050341A JP 2001237796 A JP2001237796 A JP 2001237796A JP 2001237796 A JP2001237796 A JP 2001237796A JP 2003050341 A JP2003050341 A JP 2003050341A
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optical
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edge
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Yasuaki Takano
泰明 高野
Sunao Horiai
直 堀合
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Yamaha Corp
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/008Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements with means for compensating for changes in temperature or for controlling the temperature; thermal stabilisation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ホルダと光学部品を半田や低融点ガラス
で接合しても、光学部品に光学特性の劣化や損傷を生じ
ない光学部品複合体を得られるようにする。 【解決手段】 本発明の光学部品複合体10は、光学部
品11が金属ホルダ12に接合されて固定されている。
この光学部品11の光の入射面あるいは出射面の少なく
とも一方の一端部は半田13を介して金属ホルダ12に
接合し、かつこの一端部の端縁は金属ホルダ12に接合
しないように、光学部品11と金属ホルダ12とが半田
13の溶融接合により固定されている。このように、光
学部品11の一端部の端縁が金属ホルダ12に固定され
ていないと、金属ホルダ12との接合後に、光学部品1
1に熱応力に基づく歪みが発生するのを防止できるよう
になる。この結果、光学特性が劣化するのが防止できる
ようになるとともに、光学部品に割れやクラックが発生
するのを防止できるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルタまた
は波長板等に用いられる光学ガラスあるいは光学結晶な
どからなる光学部品が金属ホルダに接合により固定され
た光学部品複合体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学フィルターまたは波長板等に
用いられる光学ガラスあるいはアルミナ、ルチル(酸化
チタン)、ガーネット等の光学結晶などからなる光学部
品は、金属ホルダに接合されて固定されるようになされ
ている。そして、これらの光学部品を金属ホルダに接合
するに際しては、低温半田、高温半田あるいは低融点ガ
ラスが使用されて接合、一体化されて固定されるように
なされている。この場合、一般的には金属ホルダは比較
的熱膨張率が小さい鉄−ニッケル合金あるいは鉄−ニッ
ケル−コバルト合金(商品名:コバール(Kova
r))、あるいはSUS304,SUS316,SUS
450等のステンレス鋼が使用される。
【0003】ところで、この種の光学部品と金属ホルダ
とを低温半田、高温半田あるいは低融点ガラスで接合す
ると、これらの材質の熱膨張係数の差に起因する熱応力
が接合後に光学部品に発生し、光学部品の光学特性を劣
化させたり、場合によっては光学部品が損傷するという
問題が生じた。そこで、光学部品と金属ホルダとを接合
しても光学部品に熱応力が発生しないようにしたもの
が、例えば、特開平12−106407号公報にて提案
されるようになった。
【0004】この特開平12−106407号公報にて
提案されたものにおいては、ホウケイ酸系の非晶質ガラ
スからなる光透過性部材(光学部品)を、これと熱膨張
係数が近似する鉄−ニッケル合金からなる固定部材(金
属ホルダ)にロウ付けにより接合して一体化するように
している。これにより、両者の熱膨張係数の差に起因す
る熱応力が光透過性部材に発生することが防止できるよ
うになって、光透過性部材の光学特性の劣化を防止でき
るようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平12−106407号公報にて提案された方法
により、光学部品とこれと熱膨張係数が近似する金属ホ
ルダとをロウ付けにより接合して一体化しても、接合後
に光学部品に歪みが生じて、光学部品の光学特性を劣化
させたり、光学部品に割れやクラックが発生して、光学
部品が損傷するという問題を生じた。
【0006】そこで、本発明者等は、接合後に光学部品
に歪みが生じる原因や、光学部品に割れやクラックが発
生する原因を追及したところ、これらの光学部品は熱膨
張係数が大きいものがあったり、あるいは特定方向(例
えば、結晶軸の方向)に熱膨張係数が大きいものがあっ
て、熱膨張係数の差に起因する熱応力が金属ホルダとの
接合後に光学部品に生じたことが明らかになった。ま
た、これらの光学部品は端縁が切断された切断縁を有す
るものがあって、切断縁を有するものにあっては、切断
縁に存在する微少なクラックやひび割れに接合後に熱応
力が作用して、微少なクラックやひび割れが生長し、光
学部品が損傷することが明らかになった。
【0007】本発明は上述したような問題点を解消する
ためになされものであって、金属ホルダに光学部品を接
合しても、光学部品に光学特性の劣化や損傷を生じない
光学部品複合体を得られるようにすることを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光学部品が金属ホルダに接合されてこの光
学部品が金属ホルダに固定された光学部品複合体は、光
学部品の光の入射面あるいは出射面の少なくとも一方の
一端部は半田あるいは低融点ガラスを介して金属ホルダ
に接合し、かつこの一端部の端縁は金属ホルダに接合し
ないように、光学部品と金属ホルダとが半田あるいは低
融点ガラスの溶融接合により固定されている。このよう
に、光学部品の光の入射面あるいは出射面の少なくとも
一方の一端部の端縁が金属ホルダに固定されていない
と、金属ホルダとの接合後に光学部品の一端部の端縁に
生じる熱応力に起因する歪みの発生を未然に防止するこ
とが可能になる。これにより、光学特性の劣化を防止で
きるようになるとともに、光学部品に割れやクラックが
発生するのを防止できるようになる。
【0009】この場合、光学部品の半田あるいは低融点
ガラスの溶融接合により固定された部位の最縁部の位置
が端縁に近すぎると、熱応力に基づく歪みの発生を防止
する効果が小さくなるが、この最縁部の位置が端縁から
20μm以上離れた位置であれば充分に歪みの発生を防
止する効果があることが実験により確認できた。このこ
とから、光学部品の半田あるいは低融点ガラスの溶融接
合により固定された部位の最縁部は、光学部品の光の入
射面あるいは出射面の少なくとも一方の一端部の端縁か
ら少なくとも20μm以上離れた位置に形成するのが望
ましいということができる。また、その上限値について
は特に限定する必要はなく、光学特性に悪影響を及ぼさ
ない範囲にするのが望ましい。
【0010】そして、上述のように金属ホルダに接合さ
れた光学部品としては、特に、結晶性の光学レンズある
いは光学フィルターであって、これらの端縁が切断縁と
なっているものであると、接合後の熱応力に基づく歪み
の発生を効果的に防止できるようになる。これは、端縁
が切断縁となっている結晶性の光学レンズあるいは光学
フィルターにあっては、切断時に端縁に微少なクラック
や歪みが生じて、これらが熱応力により生長することに
より、接合後に割れやクラックが発生すると考えられる
が、本発明のように端縁から20μm以上離れた位置ま
では金属ホルダに接合されない非接合部となるため、こ
の非接合部(この場合、この非接合部は予め微少なクラ
ックや歪みが生じている部分となる)には熱応力が作用
しにくくなるためと考えられる。
【0011】また、結晶性の光学レンズあるいは光学フ
ィルターからなる光学部品は半田で接合できないため、
金属ホルダに光学部品を半田により接合するためには、
少なくとも光学部品が金属ホルダに接合される面は接合
性が良好な金属からなるメタライズ層を備えるようにす
るのが望ましい。この場合、光学部品との接合強度が大
きい金属のメタライズ層とするためには、最表面層との
間に接合強度を高める複数の金属を積層した積層構造と
するのが望ましい。なお、光学部品を低融点ガラスで金
属ホルダに接合する場合は、低融点ガラスは光学部品に
直接、良好に接合するため、光学部品が金属ホルダに接
合される面にメタライズ層を設けなくてもよい。
【0012】一方、金属ホルダにあっては、光学部品と
熱膨張係数が近似する材質により構成する必要がある
が、Fe−Niを主成分とする合金、Fe−Ni−Co
を主成分とする合金あるいはステンレスなどは光学部品
と熱膨張係数がほぼ近似するので望ましい。そして、F
e−Niを主成分とする合金、Fe−Ni−Coを主成
分とする合金あるいはステンレスなどが腐食などにより
劣化する恐れがある場合あるいは半田との接合性を良好
にするためには、この金属ホルダの少なくとも接合面は
耐食性に優れ、かつ接合部での接合強度が大きい複数の
金属のメッキ層を備えるのが望ましい。なお、低融点ガ
ラスを用いる場合は、低融点ガラスは金属ホルダに直
接、良好に接合するため、メッキ層を設ける必要がない
が、金属ホルダの腐食が懸念される場合は、最表面をニ
ッケル(Ni)とするメッキを施すようにすれば良い。
【0013】さらに、上述のように金属ホルダに光学部
品を接合する半田としては、これらの両部材を強固に接
合する半田を用いるのが望ましいが、Au−Sn合金、
Au−Ag−Cu合金あるいはSn−Ag合金からなる
半田は、金属ホルダと光学部品とを強固に接合するとと
もに信頼性に優れた半田であるので、これらのAu−S
n合金、Au−Ag−Cu合金あるいはSn−Ag合金
からなる半田を用いるのが望ましい。
【0014】そして、上述のような光学部品複合体を製
造するに際しては、光学部品の光の入射面あるいは出射
面の少なくとも一方の一端部の端縁は金属ホルダに接合
されないように半田あるいは低融点ガラスを該端縁から
ずらして該半田あるいは低融点ガラスを光学部品と金属
ホルダとの間に狭持させる狭持工程と、光学部品と金属
ホルダとの間に狭持された半田あるいは低融点ガラスを
溶融させる溶融工程とを備えるようにすればよい。この
ような各工程を備えることにより、光学部品の光の入射
面あるいは出射面の少なくとも一方の一端部は半田ある
いは低融点ガラスを介して金属ホルダに固定され、かつ
この一端部の端縁は金属ホルダに固定されなくすること
が可能となる。
【0015】なお、溶融工程により半田あるいは低融点
ガラスを溶融させた際に、溶融した半田あるいは低融点
ガラスが光学部品の一端部の端縁側に垂れて、光学部品
の一端部の端縁側の表面あるいは光学部品の一端部の端
縁側に対向する金属ホルダの表面を薄く覆う場合も生じ
るが、このように光学部品あるいは金属ホルダの表面を
覆った半田あるいは低融点ガラスは、光学部品と金属ホ
ルダとを接合するようには作用しないため、この部分で
光学部品が金属ホルダに固定されることはない。即ち、
本明細書において使用する「接合」あるいは「固定」な
る用語は、半田あるいは低融点ガラスが接合材料の機能
を充分に発揮して、光学部品が金属ホルダに充分に接合
して、かつ強固に固定されたことを意味する。
【0016】
【発明の実施の形態】ついで、本発明の実施の形態を図
1〜図3に基づいて説明する。なお、図1は実施例1の
光学部品複合体を模式的に示す図であり、図1(a)は
金属ホルダと光学部品を接合する状態を模式的に示す斜
視図であり、図1(b)は接合後の断面を模式的に示す
断面図であり、図1(c)は図1(b)のA部を拡大し
て示す拡大断面図である。図2は実施例2の光学部品複
合体を模式的に示す図であり、図2(a)は金属ホルダ
と光学部品を接合する状態を模式的に示す斜視図であ
り、図2(b)は接合後の断面を模式的に示す断面図で
あり、図2(c)は図2(b)のB部を拡大して示す拡
大断面図である。図3は実施例3の光学部品複合体を模
式的に示す図であり、図3(a)は金属ホルダと光学部
品を接合する状態を模式的に示す斜視図であり、図3
(b)は接合後の断面を模式的に示す断面図であり、図
3(c)は図3(b)のC部を拡大して示す拡大断面図
である。
【0017】1.実施例1 まず、実施例1を図1に基づいて説明する。本実施例1
の光学部品複合体10は、光学部品となる光学フィルタ
11と、この光学フィルタ11を固定する金属ホルダ1
2と、これらを溶融接合する半田13とから構成される
ものである。ここで、本実施例1の光学部品複合体10
の特徴的な点は、光学フィルタ11の下端部の端縁から
1μmの部位までは金属ホルダに接合しない非接合部
(非固定部)xを有することにある。
【0018】そして、光学フィルタ11はアルミナ(A
23)、ルチル(TiO2)などの光学結晶を、平板
状で平面形状が四角形状、長方形状、円形状等の所定形
状になるように切断して形成されている。また、金属ホ
ルダ12はフェルニコ系のFe54%,Ni29%,C
o17%の合金(商品名:コバール(Kovar))又
はFe58%,Ni42%の合金(商品名:42アロ
イ)、あるいはSUS304,SUS316,SUS4
50等のステンレス鋼などの金属を所定形状に形成して
構成されている。さらに、半田13はAu−Sn合金、
Sn−Ag−Cu合金、Sn−Ag合金などで構成され
ている。
【0019】ついで、このような非接合部(非固定部)
xを有する光学部品複合体10の製造工程について説明
する。まず、光学フィルタ11を所定の部分(図1
(a)において、11aが形成される部分)が成膜され
るようなマスクあるいは治具に取り付け、これを図示し
ないスパッタ蒸着装置にセットした後、光学フィルタ1
1の下端部の端縁からT1μmまでの部位に、膜厚が
0.01μmになるまでチタン(Ti)を蒸着してTi
層を成膜した。この後、膜厚が0.2μmになるまでニ
ッケル(Ni)を蒸着してNi層を成膜し、ついで、膜
厚が0.5μmになるまで金(Au)を蒸着してAu層
を成膜し、最後に、マスクあるいは治具を除去して、光
学フィルタ11の下端部の端縁からT1μmの部位に接
合性が良好で、接合部での接合強度が大きい複数の金属
からなる3層構造のメタライズ層11aを形成した。な
お、メタライズ層11aは、光学フィルタ11への接着
強度、光学フィルタ11の光学特性への影響等を考慮し
て、各膜の膜厚、材質、成膜法を適宜選択するようにす
ればよい。
【0020】一方、金属ホルダ12を図示しないメッキ
槽に浸漬して、電解メッキ法により、まず、膜厚が5.
0μmになるようにニッケル(Ni)メッキを施した
後、膜厚が1.0μmになるように金(Au)メッキを
施して、金属ホルダ12がAu−Sn合金からなる半田
13により接合されやすくした。なお、このメッキ処理
による膜厚、メッキ金属の材質はこれに限られることは
なく、金属ホルダ12への接合強度等を考慮して適宜選
択するようにすればよい。
【0021】ついで、図示しないセラミック製治具に光
学フィルタ11と金属ホルダ12とを載置するととも
に、これらの間に幅が(T1−t1)μmで薄板状のAu
−Sn合金からなる半田13を介在させた。なおこのと
き、光学フィルタ11の下端縁からt1μmの部位まで
はAu−Sn合金からなる半田13が存在しないよう
に、光学フィルタ11の下端縁からt1μmだけずらし
て半田13を配置した。この後、この治具を40%の水
素(H2)を含む窒素(N2)ガスの雰囲気のリフロー炉
中で、移動速度が100mm/分のベルト上に配置し、
最高温度が300℃で10分間加熱されるようなリフロ
ー条件(昇温プロファイル)で加熱処理して、Au−S
n合金からなる半田13を溶解した。これにより、金属
ホルダ12の上端部に光学フィルタ11の下端部が接合
され、かつ光学フィルタ11の下端部の端縁に非接合部
(非固定部)xを有する光学部品複合体10を作製し
た。
【0022】なお、半田13により光学フィルタ11と
金属ホルダ12とを溶融接合するに際して、溶融した半
田13が、接合部から光学フィルタ11の端縁に向けて
(非接合部xの部位まで)垂れて広がらないような半田
13の使用量にするのが望ましい。しかしながら、非接
合部xの光学フィルタ11の表面あるいは金属ホルダ1
2の表面が溶融して垂れた半田13により薄く覆われた
しても、このように表面を覆った半田13は、光学フィ
ルタ11と金属ホルダ12とを接合するような作用を生
じないため、この部分で光学フィルタ11が金属ホルダ
12に固定されることはない。
【0023】ここで、非接合部(非固定部)xの部位
(光学フィルタ11の半田13の溶融接合により固定さ
れた部位の最縁部)が光学フィルタ11の下端部の端縁
から10μm(t1=10μm)になるように接合した
光学部品複合体10を複合体a1とした。同様に、20
μm(t1=20μm)になるように接合した光学部品
複合体10を複合体a2とし、30μm(t1=30μ
m)になるように接合した光学部品複合体10を複合体
a3とし、50μm(t1=50μm)になるように接
合した光学部品複合体10を複合体a4とした。また、
比較のために、光学フィルタ11の下端部の端縁まで
(t1=0μm)金属ホルダ12に接合した光学部品複
合体10を作製し、これを複合体a5とした。
【0024】2.実施例2 ついで、実施例2を図2に基づいて説明する。本実施例
2の光学部品複合体20は、上述した実施例1と同様
に、光学部品となる光学フィルタ21と、この光学フィ
ルタ21を固定する金属ホルダ22と、これらを接合す
る半田23とから構成されるものである。ここで、本実
施例2の光学部品複合体20においても、光学フィルタ
21の下端縁からt2μmの部位までは非接合部(非固
定部)yを有するが、この非接合部yに対向する光学フ
ィルタ21の表面にはメタラズ層21aがないことに特
徴がある。
【0025】なお、光学フィルタ21は上述した実施例
1と同様に、アルミナ(Al23)、ルチル(Ti
2)などの光学結晶を、平板状で平面形状が四角形
状、長方形状、円形状等の所定形状になるように切断し
て形成されている。また、金属ホルダ22も実施例1と
同様に、フェルニコ系のFe54%,Ni29%,Co
17%の合金(商品名:コバール(Kovar))又は
Fe58%,Ni42%の合金(商品名:42アロ
イ)、あるいはSUS304,SUS316,SUS4
50等のステンレス鋼などの金属を所定形状に形成して
構成されている。さらに、半田23も実施例1と同様
に、Au−Sn合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−A
g合金などで構成されている。
【0026】ついで、このような非接合部(非固定部)
yを有する光学部品複合体20の製造工程について説明
する。まず、光学フィルタ21を所定の部分(図2
(a)において、21aが形成される部分)が成膜され
るようなマスクあるいは治具に取り付け、これを図示し
ないスパッタ蒸着装置にセットした後、光学フィルタ2
1の下端部の端縁からt2μmまでの部位を除くT2μm
までの部位に、膜厚が0.01μmになるまでチタン
(Ti)を蒸着してTi層を成膜した。この後、膜厚が
0.2μmになるまでニッケル(Ni)を蒸着してNi
層を成膜し、ついで、膜厚が0.5μmになるまで金
(Au)を蒸着してAu層を成膜し、最後に、マスクあ
るいは治具を除去して、光学フィルタ21の下端部の端
縁からt2μmまでを除くT2μmまでの部位に接合性が
良好で、接合部での接合強度が大きい複数の金属からな
る3層構造のメタライズ層21aを形成した。なお、メ
タライズ層21aは、光学フィルタ21への接着強度、
光学フィルタ21の光学特性への影響等を考慮して、各
膜の膜厚、材質、成膜法を適宜選択するようにすればよ
い。
【0027】一方、金属ホルダ22を図示しないメッキ
槽に浸漬して、電解メッキ法により、まず、膜厚が5.
0μmになるようにニッケル(Ni)メッキを施した
後、膜厚が1.0μmになるように金(Au)メッキを
施して、金属ホルダ22がAu−Sn系半田23により
接合されやすくした。なお、このメッキによる膜厚、メ
ッキ金属の材質はこれに限ることはなく、金属ホルダ2
2への接合強度等を考慮して適宜選択するようにすれば
よい。
【0028】ついで、図示しないセラミック製治具に光
学フィルタ21と金属ホルダ22とを載置するととも
に、これらの間に幅がT2μmのAu−Sn合金からな
る薄板状のAu−Sn合金からなる半田23を介在させ
た。なおこのとき、光学フィルタ21の下端部の端縁か
らt2μmまでの部分はAu−Sn合金からなる半田2
3が存在しないように、光学フィルタ21の下端部の端
縁からt2μmだけずらして半田23を配置した。この
後、この治具を40%の水素(H2)を含む窒素(N2
ガスの雰囲気のリフロー炉中で、移動速度が100mm
/分のベルト上に配置し、最高温度が300℃で10分
間加熱されるようなリフロー条件(昇温プロファイル)
で加熱処理して、Au−Sn合金からなる半田23を溶
解した。これにより、金属ホルダ22の上端部に光学フ
ィルタ21の下端部が接合され、かつ光学フィルタ21
の下端部の端縁に非接合部(非固定部)yを有する光学
部品複合体20を作製した。
【0029】なお、半田23により光学フィルタ21と
金属ホルダ22とを溶融接合するに際して、溶融した半
田23が、接合部から光学フィルタ21の端縁に向けて
(非接合部yの部位まで)垂れて広がらないような半田
23の使用量にするのが望ましい。しかしながら、非接
合部yの光学フィルタ21の表面あるいは金属ホルダ2
2の表面が溶融して垂れた半田23により薄く覆われた
しても、このように表面を覆った半田23は、光学フィ
ルタ21と金属ホルダ22とを接合するような作用を生
じないため、この部分で光学フィルタ21が金属ホルダ
22に固定されることはない。
【0030】ここで、メタライズ層21aの非形成部お
よび非接合部(非固定部)yの部位(光学フィルタ21
の半田23の溶融接合により固定された部位の最縁部)
が10μm(t2=10μm)になるように接合した光
学部品複合体20を複合体b1とした。同様に、20μ
m(t2=20μm)になるように接合した光学部品複
合体20を複合体b2とし、30μm(t2=30μ
m)になるように接合した光学部品複合体20を複合体
b3とし、50μm(t2=50μm)になるように接
合した光学部品複合体20を複合体b4とした。また、
比較のために、光学フィルタ21の下端部の端縁にメタ
ライズ層21aを形成しない部分をなくし(t2=0μ
m)、かつ光学フィルタ21の下端部の端縁まで(t2
=0μm)金属ホルダ22に接合した光学部品複合体2
0を作製し、これを複合体b5とした。
【0031】3.実施例3 ついで、実施例3を図3に基づいて説明する。本実施例
3の光学部品複合体30は、光学部品となる光学フィル
タ31と、この光学フィルタ31を固定する金属ホルダ
32と、これらを接合する低融点ガラス33とから構成
されるものである。ここで、本実施例3の光学部品複合
体30の特徴的な点は、光学フィルタ31にメタライズ
層を、金属ホルダ32にメッキ層をそれぞれ形成するこ
となく、光学フィルタ31が金属ホルダ32に低融点ガ
ラス33により接合されていることと、光学フィルタ3
1の下端部の端縁からt3μmの部位までは金属ホルダ
に接合しない非接合部(非固定部)zを有することにあ
る。但し、金属ホルダ32の腐食が懸念される場合はニ
ッケル(Ni)を最表面とするメッキを施すようにすれ
ばよい。
【0032】なお、光学フィルタ31は上述した実施例
1と同様に、アルミナ(Al23)、ルチル(Ti
2)などの光学結晶を、平板状で平面形状が四角形
状、長方形状、円形状等の所定形状になるように切断し
て形成されている。また、金属ホルダ32も実施例1と
同様に、フェルニコ系のFe54%,Ni29%,Co
17%の合金(商品名:コバール(Kovar))又は
Fe58%,Ni42%の合金(商品名:42アロ
イ)、あるいはSUS304,SUS316,SUS4
50等のステンレス鋼などの金属を所定形状に形成して
構成されている。さらに、低融点ガラス33は酸化鉛
(PbO)系低融点ガラス(融点が450℃のもの)で
構成されている。
【0033】ついで、このような非接合部(非固定部)
zを有する光学部品複合体30の製造工程について説明
する。まず、図示しないセラミック製治具に光学フィル
タ31と金属ホルダ32とを載置するとともに、これら
の間に幅がT3μmで薄板状のPbO系低融点ガラス3
3を介在させた。なおこのとき、光学フィルタ31の下
端部の端縁からt3μmの部位まではPbO系低融点ガ
ラス33が存在しないように、光学フィルタ31の下端
部の端縁からt3μmだけてずらしてPbO系低融点ガ
ラス33を配置した。この後、この治具を100%の窒
素(N2)ガス雰囲気のリフロー炉中で、移動速度が1
00mm/分のベルト上に配置し、最高温度が480℃
で10分間加熱されるようなリフロー条件(昇温プロフ
ァイル)で加熱処理して、PbO系低融点ガラス33を
溶解した。これにより、金属ホルダ32に光学フィルタ
31が接合され、かつ光学フィルタ31の下端部の端縁
に非接合部(非固定部)zを有する光学部品複合体30
を作製した。
【0034】なお、PbO系低融点ガラス33で光学フ
ィルタ31と金属ホルダ32とを接合するに際して、溶
融したPbO系低融点ガラス33が、接合部から光学フ
ィルタ31の端縁に向けて(非接合部zの部位まで)垂
れて広がらないような低融点ガラス33の使用量にする
のが望ましい。しかしながら、非接合部zの光学フィル
タ31の表面あるいは金属ホルダ32の表面が溶融して
垂れた低融点ガラス33により薄く覆われたしても、こ
のように表面を覆った低融点ガラス33は、光学フィル
タ31と金属ホルダ32とを接合するような作用を生じ
ないため、この部分で光学フィルタ31が金属ホルダ3
2に固定されることはない。
【0035】そして、非接合部zの部位(光学フィルタ
31の低融点ガラス33の溶融接合により固定された部
位の最縁部)を光学フィルタ31の下端部の端縁から1
0μm(t3=10μm)になるように接合した光学部
品複合体30を複合体c1とした。同様に、20μm
(t3=20μm)になるように接合した光学部品複合
体30を複合体c2とし、30μm(t3=30μm)
になるように接合した光学部品複合体30を複合体c3
とし、50μm(t3=50μm)になるように接合し
た光学部品複合体30を複合体c4とした。また、比較
のために、光学フィルタ31の下端部の端縁(t3=0
μm)まで金属ホルダ32に接合した光学部品複合体3
0を作製し、これを複合体c5とした。
【0036】4.熱冷試験 ついで、上述のように作製した各光学部品複合体10
(a1,a2,a3,a4,a5),20(b1,b
2,b3,b4,b5),30(c1,c2,c3,c
4,c5)を100個づつ用いて、これらを−40℃に
冷却してこの状態を30分間維持し、さらに+85℃ま
で加熱してこの状態を30分間維持するというサイクル
を繰り返す熱冷試験を行い、各複合体a1,a2,a
3,a4,a5、b1,b2,b3,b4,b5、c
1,c2,c3,c4,c5に割れが発生した割合(割
れの発生率(%))を測定すると下記の表1に示すよう
な結果となった。
【0037】
【表1】
【0038】上記表1の結果から明らかなように、光学
部品複合体10,20,30を実施例1〜3のいずれの
方法により作製しても、光学フィルタ11(21,3
1)と金属ホルダ12(22,32)との非接合部x
(y,z)が光学フィルタ11(21,31)の下端部
の端縁から0μm(t1(t2,t3)=0μm)、即ち
非接合部x(y,z)がない複合体a5,b5,c5に
おいては、光学フィルタ11(21,31)の割れの発
生率が92%、95%、98%と高率であることが分か
る。これは、光学フィルタ11(21,31)と金属ホ
ルダ12(22,32)が接合されたときに、光学フィ
ルタ11(21,31)に熱応力に起因する歪みが生
じ、この歪みが加熱、冷却を繰り返す毎に拡大して、や
がては光学フィルタ11(21,31)に割れが生じた
ためであると考えられる。
【0039】一方、複合体a1〜a4、複合体b1〜b
4、複合体c1〜c4のように、光学フィルタ11(2
1,31)が金属ホルダ12(22,32)に接合され
ない非接合部x(y,z)が、光学フィルタ11(2
1,31)の下端部の端縁からt1(t2,t3)μmだ
け離れていると、光学フィルタ11(21,31)の割
れの発生率が減少することが分かる。これは、非接合部
x(y,z)が光学フィルタ11(21,31)の下端
部の端縁からt1(t2,t3)μmだけ離れていること
により、光学フィルタ11(21,31)が金属ホルダ
12(22,32)に接合されたときに、光学フィルタ
11(21,31)に生じる熱応力に起因する歪みの発
生を効果的に防止できるようになったためと考えられ
る。
【0040】しかしながら、非接合部x(y,z)を設
けるようにしても、複合体a1,b1,c1のように、
非接合部x(y,z)が光学フィルタ11(21,3
1)の下端部の端縁から10μm(t1(t2,t3)=
10μm)と小さいと、光学フィルタ11(21,3
1)の割れの発生率が50%、62%、71%と大きく
なることが分かる。これは、特に、端縁が切断縁となる
結晶性の光学レンズあるいは光学フィルター11(2
1,31)にあっては、切断時に切断縁に微少なクラッ
クや歪みが生じているため、非接合部x(y,z)が光
学フィルタ11(21,31)の下端部の端縁から短す
ぎると、金属ホルダ12(22,32)に光学フィルタ
11(21,31)を接合したときに、これらの微少な
クラックや歪みに熱応力が作用して生長し、これが加
熱、冷却を繰り返す毎に拡大して、割れの発生率が増大
したと考えられる。
【0041】一方、複合体a2〜a4、複合体b2〜b
4、複合体c2〜c4のように、非接合部x(y,z)
が光学フィルタ11(21,31)の下端部の端縁から
20μm(t1(t2,t3)=20μm)以上になる
と、割れの発生率が5%,7%,3%あるいは0%に減
少することが分かる。これは、光学フィルタ11(2
1,31)の下端部の端縁から20μm以上にわたって
非接合部が存在すると、金属ホルダ12(22,32)
に光学フィルタ11(21,31)が接合したときに、
切断時に切断縁に生じた微少なクラックや歪みに熱応力
が作用しにくくなっためと考えられる。このことから、
非接合部の距離(光学フィルタ11(21,31)が半
田13,23あるいは低融点ガラス33の溶融接合によ
り固定された部位の最縁部までの距離)は光学フィルタ
11(21,31)の下端部の端縁から20μm以上に
するのが望ましいということができる。
【0042】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明において
は、光学フィルタ11(21,31)が金属ホルダ12
(22,32)に接合されて固定されており、かつ光学
フィルタ11(21,31)の下端部は金属ホルダ12
(22,32)に半田13,23あるいは低融点ガラス
33で接合されて固定されているとともに、光学フィル
タ11(21,31)の下端部の端縁から20μm以上
の部位までは、金属ホルダ12(22,32)に接合さ
れない非接合部x(y,z)を備えるようにしている。
このため、光学フィルタ11(21,31)が金属ホル
ダ12(22,32)に接合された際の熱応力に起因す
る光学フィルタ11(21,31)の歪みの発生を未然
に防止することが可能となる。この結果、光学特性の劣
化を防止できるようになるとともに、光学部品に割れや
クラックが発生するのを防止できるようになる。
【0043】なお、上述した各実施例においては、平面
形状が四角形状で板状の光学フィルタを用いて、この光
学フィルタの下端部を金属ホルダの上端部に接合するに
際して、光学フィルタの下端部の端縁から所定の距離だ
け非接合部を設ける例について説明したが、本発明はこ
れに限らず各種の変形が可能である。例えば、平面形状
が四角形状の光学フィルタを用いる場合には、光学フィ
ルタの上端部を金属ホルダの下端部に接合するとともに
光学フィルタの上端部の端縁から所定の距離だけ非接合
部を設けたり、光学フィルタの右端部を金属ホルダの左
端部に接合するとともに光学フィルタの右端部の端縁か
ら所定の距離だけ非接合部を設けたり、光学フィルタの
左端部を金属ホルダの右端部に接合するとともに光学フ
ィルタの左端部の端縁から所定の距離だけ非接合部を設
けたりすればよい。
【0044】また、平面形状が円形状の光学フィルタを
用いる場合には、円周部の一部を金属ホルダに接合する
とともに、周端縁から所定の距離だけ非接合部を設ける
ようにすればよい。要するに、光学フィルタの少なくと
もに端部を金属ホルダに接合するとともに、端縁から所
定の距離だけ非接合部を設けるようにすればよい。さら
に、光学フィルタの平面形状としては四角形状、円形状
に限らず、各種の平面形状のものを用いることができ
る。また、平板状で球面あるいは凹面を有するものを用
いることができる。さらに、平板状に限らず、柱状、三
角錐状、円錐状、球状などの各種形状のものを用いるこ
とができる。また、本発明を適用できる光学部品として
は上述した光学フィルタに限らず、波長板、光学レンズ
などの各種の光学部品に適用できることも明らかであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の光学部品複合体を模式的に示す図
であり、図1(a)は金属ホルダと光学部品を接合する
状態を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は接合後
の断面を模式的に示す断面図であり、図1(c)は図1
(b)のA部を拡大して示す拡大断面図である。
【図2】 実施例2の光学部品複合体を模式的に示す図
であり、図2(a)は金属ホルダと光学部品を接合する
状態を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は接合後
の断面を模式的に示す断面図であり、図2(c)は図2
(b)のB部を拡大して示す拡大断面図である。
【図3】 実施例3の光学部品複合体を模式的に示す図
であり、図3(a)は金属ホルダと光学部品を接合する
状態を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は接合後
の断面を模式的に示す断面図であり、図3(c)は図3
(b)のC部を拡大して示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10…光学部品複合体、11…光学フィルタ、11a…
メタライズ層、12…金属ホルダ、13…半田、20…
光学部品複合体、21…光学フィルタ、21a…メタラ
イズ層、22…金属ホルダ、23…半田、30…光学部
品複合体、31…光学フィルタ、32…金属ホルダ、3
3…低融点ガラス

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学部品が金属ホルダに接合されて該光
    学部品が前記金属ホルダに固定された光学部品複合体で
    あって、 前記光学部品の光の入射面あるいは出射面の少なくとも
    一方の一端部は半田あるいは低融点ガラスを介して前記
    金属ホルダに接合し、かつ該一端部の端縁は前記金属ホ
    ルダに接合しないように、前記光学部品と前記金属ホル
    ダとが前記半田あるいは低融点ガラスの溶融接合により
    固定されていることを特徴とする光学部品複合体。
  2. 【請求項2】 前記光学部品の前記半田あるいは低融点
    ガラスの溶融接合により固定された部位の最縁部は前記
    端縁から少なくとも20μm以上離れた位置であること
    を特徴とする請求項1に記載の光学部品複合体。
  3. 【請求項3】 前記光学部品は結晶性の光学レンズある
    いは光学フィルターであって、前記光学部品の端縁は切
    断縁となっていることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の光学部品複合体。
  4. 【請求項4】 前記光学部品の少なくとも前記半田ある
    いは低融点ガラスの溶融により接合される部位の表面は
    該光学部品と接合性が良好で接合強度が大きい複数の金
    属からなるメタライズ層を備えたことを特徴とする請求
    項1から請求項3のいずれかに記載の光学部品複合体。
  5. 【請求項5】 前記金属ホルダは熱膨張係数が前記光学
    部品と近似するFe−Niを主成分とする合金、Fe−
    Ni−Coを主成分とする合金あるいはステンレスから
    なり、該金属ホルダの少なくとも前記半田あるいは低融
    点ガラスに接合される部位の表面は耐食性が良好で接合
    強度が大きい複数の金属からなるメッキ層を備えたこと
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の
    光学部品複合体。
  6. 【請求項6】 前記半田はAu−Sn合金、Au−Ag
    −Cu合金あるいはSn−Ag合金であることを特徴と
    する請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学部品
    複合体。
  7. 【請求項7】 光学部品を金属ホルダに接合して該光学
    部品を前記金属ホルダに固定させた光学部品複合体の製
    造方法であって、 前記光学部品の光の入射面あるいは出射面の少なくとも
    一方の一端部の端縁は前記金属ホルダに接合されないよ
    うに半田あるいは低融点ガラスを該端縁からずらして前
    記光学部品と前記金属ホルダとの間に狭持させる狭持工
    程と、 前記光学部品と前記金属ホルダとの間に狭持された前記
    半田あるいは低融点ガラスを溶融させる溶融工程とを備
    え、 前記光学部品の光の入射面あるいは出射面の少なくとも
    一方の一端部は前記半田あるいは低融点ガラスを介して
    前記金属ホルダに固定され、かつ該一端部の端縁は前記
    金属ホルダに固定されないようにしたことを特徴とする
    光学部品複合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記光学部品の少なくとも前記半田ある
    いは低融点ガラスの溶融により接合される部位の表面
    に、予め該光学部品と接合性が良好で接合強度が大きい
    複数の金属からなるメタライズ層を形成するメタライズ
    工程を備えるようにしたことを特徴とする請求項7に記
    載の光学部品複合体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記金属ホルダの少なくとも前記半田あ
    るいは低融点ガラスの溶融により接合される部位の表面
    に、予め耐食性が良好で接合強度が大きい複数の金属か
    らなるメッキ層を形成するメッキ工程を備えるようにし
    たことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の光
    学部品複合体の製造方法。
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