JP2005079146A - 蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージ - Google Patents

蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージ Download PDF

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Abstract

【課題】 光素子収納用パッケージの基体と蓋体をシーム溶接する際に発生する熱応力あるいは外部からの機械的衝撃による窓部材の接合剥離を有効に抑制する。
【解決手段】 蓋体Bは、中央部に光を透過させるための開口部を有する金属枠体1と、両主面に反射防止膜が被着されたガラス材から成り、開口部を覆うように下側主面の外周部が開口部の周囲に低融点ガラス3を介して接合された厚み0.5乃至1mmの窓部材2とを具備している蓋体Bであって、低融点ガラス3はその幅が0.5乃至2mmであり、窓部材2は、下側主面と側面との間に下側主面に対して140°乃至150°の角度をなすとともに反射防止膜が被着されていない面取り部を形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外部からの機械的衝撃や振動あるいは水分の浸入から光素子を保護するための蓋体および光素子収納用パッケージに関し、特にCCD,CMOS等の撮像素子、光スイッチ,ミラーデバイス等のMEMS、CD,DVD用のLD,PD等の光素子等を保護するための蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージに関する。
従来の蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージを図2に示す。図2において、Aは蓋体、1は金属枠体、2は窓部材、3は低融点ガラス、4は基体である。
近年、移動体通信機器は軽薄短小化が急激に進展し、これに伴って搭載される光素子を気密に封止する光素子収納用パッケージも軽薄短小化が進んでいる。
このような光素子収納用パッケージは、光を透過させるための開口部を有する金属枠体1および開口部を覆うように接合された透光性の窓部材2から成る平板状の蓋体Aと、窓部材2と金属枠体1とを接合する低融点ガラス3と、切削やプレスなどの機械加工が可能なFe−Ni−Co合金等の金属材料から成る上面に光素子を収容し搭載するための凹部を有する基体4とから構成され、蓋体Aと基体4はシーム溶接などで接合される。
特開平3−236294号公報
しかしながら、このような光素子収納用パッケージでは、窓部材2と接合する封止材としての低融点ガラス3の封止領域の幅がシーム溶接する際の熱応力に耐え得るように2.5mm程度、窓部材2の厚みは1.5mm程度を必要としており、軽薄短小化しにくいという問題点を有していた。
また、透光性のガラス材からなる反射防止膜付きの窓部材2の下側主面の端部に窓部材2の下側主面に対して165°程度の角度の面取り部が小さく形成されており、窓部材2の下側主面の端部の面取り部と下側主面とでなる接合領域が狭いため、封止材の接合強度が弱いと言う問題点を有していた。
併せて、ウエハからダイシング加工により切り出した各窓部材2を塩化ビニル製の保持フィルムから外して個片に取り出す際に、面取り部が小さいために個片の窓部材2の側面の面積が大きく、窓部材2の側面同士が擦れ合うことによってガラス切屑を発生しやすいとう言う問題点を有していた。そして、このガラス切屑が窓部材2の表面に付着して光の透過を妨げると言う問題点を有していた。
従って、本発明はかかる従来の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、シーム溶接による窓部材と基体との接合の際に発生する熱応力あるいは外部からの機械的衝撃による窓部材の接合剥離を有効に防止でき、よって気密信頼性の高い蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージを提供することにある。また、窓部材の側面から発生するガラス切屑の発生を抑えることにより、発生したガラス切屑が窓部材に付着して光の透過を妨げないために光の透過率を確保できて、良好な光学特性を実現することができる蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージを提供することにある。
本発明の蓋体は、中央部に光を透過させるための開口部を有する金属枠体と、両主面に反射防止膜が被着されたガラス材から成り、前記開口部を覆うように下側主面の外周部が前記開口部の周囲に低融点ガラスを介して接合された厚み0.5乃至1mmの窓部材とを具備している蓋体であって、前記低融点ガラスはその幅が0.5乃至2mmであり、前記窓部材は、前記下側主面と側面との間に前記下側主面に対して140°乃至150°の角度をなすとともに前記反射防止膜が被着されていない面取り部が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の光素子収納用パッケージは、上面に光素子を収容し搭載するための凹部を有する基体と、この基体の上面に前記凹部を塞ぐようにシーム溶接される本発明の蓋体とを具備することを特徴とするものである。
本発明の蓋体によれば、窓部材の低融点ガラスと接合される部分に、下側主面と側面との間に下側主面に対して140°乃至150°の角度をなすとともに反射防止膜が被着されていない面取り部が形成されていることより、低融点ガラスとの接合面積が広くなるので、光素子が作動する際に発生する熱によって金属枠体と窓部材との間に大きな熱応力が発生しても、窓部材が破壊したり低融点ガラスの破損が起こることがなく、金属枠体と窓部材との間が剥離することもない。その結果、気密信頼性が良好な封止を可能とする蓋体とすることができる。
また、窓部材の端部に面取り部が形成されていることにより窓部材の側面の面積が小さくなることから、窓部材同士が擦れ合うことによるガラス切屑による発塵を抑制することができ、ガラス板を透過して光素子に入射する光量が十分に確保できるので、良好な光学特性を実現することができる。
本発明の光素子収納用パッケージによれば、上面に光素子を収容し搭載するための凹部を有する基体と、この基体の上面に凹部を塞ぐようにシーム溶接される上記本発明の蓋体とを具備することから、基体と蓋体とがシーム溶接されることによって基体の凹部に光素子が気密に収容されるとともにシーム溶接の際に加えられる熱によって低融点ガラスを介して接合された金属枠体と窓部材とが熱応力あるいは外部からの機械的衝撃によって剥離することを有効に抑制でき、また、窓部材の側面から発生するガラス切屑による発塵抑制の効果により良好な光学特性を実現する光素子収納用パッケージとすることができる。
次に、本発明の蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージを添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図であり、図1において、Bは本発明の蓋体、1は金属枠体、2は窓部材、3は低融点ガラス、4は基体、5はシーム溶接部、6はガラス封止部を示し、主に金属枠体1、窓部材2および低融点ガラス3によって本発明の蓋体Bが構成され、蓋体Bおよび基体4によって本発明の光素子収納用パッケージが構成される。
蓋体Bを構成する金属枠体1は、例えばFe−Ni−Co合金や42アロイ(Fe(48%)−Ni(42%)合金),50アロイ(Fe(50%)−Ni(50%)合金)等の金属材料から成る板材等を、中央部に光を透過させるための開口部を有する金属枠体1に対応した形状を有する打抜き金型で打抜くことによって製作される。なお、金属枠体1の下面には基体4とのシーム溶接時の接合位置精度を合わせるために、基体4の凹部の周囲に当接する突起を金型成型により設けておくとよい。この突起は幅1.0〜2.0mm、高さ0.1〜0.20mmの大きさである。また、低融点ガラス3が被着されないガラス封止部6以外の領域には、金属枠体1の腐食を防止するために各種めっき層を形成しておくとよい。
また、金属枠体1の厚みが0.1mm未満だと、低融点ガラス3や窓部材2を金属枠体1に接合する工程における熱履歴等の影響により金属枠体1が変形する場合がある。一方、金属枠体1の厚みが0.5mmを超えると、金属枠体1と低融点ガラス3の熱膨張率の違いにより熱応力が大きくなって金属枠体1と低融点ガラス3との界面において剥離が生じる場合がある。よって、金属枠体1の厚みは0.1乃至0.5mmの範囲とするのが好ましい。
蓋体Bを構成する窓部材2は、両主面に反射防止膜が被着された厚み0.5乃至1mmのガラス材から成り、下側主面と側面との間に下側主面に対して140°乃至150°の角度をなすとともに反射防止膜が被着されていない面取り部が形成されている。面取り部の窓部材2の下側主面に対する角度が150°より大きい場合は、ウエハから切り出された窓部材2の個片の側面の面積が大きいために、窓部材2を塩化ビニル製の保持フィルムから外して取り扱う際等に、窓部材2の側面同士が擦れ合ってガラス切屑が発生しやすくなる傾向がある。また、140°未満の場合は、窓部材2の側面の面積が小さくなり側面同士が擦れ合ったときに生じる摩擦力が側面に集中して窓部材2の側面が欠けやすくなる傾向がある。なお、面取り部は窓部材2の下側主面に形成されていれば金属枠体1との接合の目的は達成できるが、ガラス切屑や欠けを有効に抑制するためには図1のように両主面に形成されるのが好ましい。
窓部材2の材質は透光性のガラス材であれば特に制限はないが、例えばホウケイ酸ガラスやソーダガラスまたはサファイヤガラス等の硬質ガラス材料が採用可能である。窓部材2は、一般にこれら材料を板状のウエハに成形し、ウエハ表面を研磨した後、個片に切り出すことによって製作される。なお、窓部材2となるウエハには光透過性を良くするために反射防止膜が塗布または蒸着により被着される。反射防止膜は、チタニア(TiO),アルミナ(SiO),ジルコニア(ZrO),アルミナ(Al),フッ化マグネシウム(MgF)等を真空蒸着法,高周波イオンプレーティング法,スパッタリング法等により多層積層して形成される。その層数や各層の厚みは要求される光学特性により異なるが、反射防止膜の総厚みは0.1〜5.0μmとするのが反射防止膜の耐熱性および低融点ガラスとの密着性を確保する上で好ましい。
窓部材2をウエハから切り出して個片にするには、まず例えば直径が6インチ、厚みが0.5乃至1mmのウエハをSUS(ステンレス)製の枠板に貼り付けられた厚さ90μmの塩化ビニル製のフィルムの中央部に粘着させ、その後に直径80mm、厚み0.15mmの円形刃をセットしたダイシング装置により、円形刃の回転数20,000rpm以上、円形刃の送り速度20mm/秒の条件で窓部材2を個片に切断する。
次に、ウエハから切り出された窓部材2は、塩化ビニル製のフィルムに粘着された状態のまま、窓部材2の面取り部を形成する刃先角度をつけた直径80mmで厚み0.5mmの円形刃がセットされたダイシング装置により、円形刃の回転数20,000rpm以上、円形刃の送り速度20mm/秒の条件で加工されることによって、窓部材2の片側主面に片側主面と側面との間に片側主面に対して140°乃至150°の角度をなす面取り部が形成される。次に、前述の面取り部が施された片側主面に新たな塩化ビニル製のフィルムを粘着させ、もう一方の片側主面のフィルムを剥がし、SUS製の枠板ごと反転させて前述の円形刃を用い同一条件にてもう一方の片側主面に面取り加工を行うことによって、両主面と側面との間に両主面に対して140°乃至150°の角度をなす面取り部がそれぞれ形成される。
また低融点ガラス3は、低融点ガラスであれば特に制限は無いが、例えば鉛ケイ酸塩ガラス(PbO−SiO系,PbO−B−SiO系等),ホウ酸塩ガラス(B系,LiO−B系,NaO−B系等),リン酸塩ガラス(NaO−P系,B−P系等)やリン酸スズ亜鉛ガラス(P−SnO−ZnO系)等が挙げられ、地球環境的には鉛フリーガラスであるホウ酸塩ガラスやリン酸塩ガラス,リン酸スズ亜鉛ガラス等が好ましい。
このような低融点ガラス3は、低融点ガラス3の粉末に有機溶剤および溶媒を添加混合して得た混合ペーストを、厚みが100乃至300μmとなるようにスクリーン印刷またはディスペンサにより、金属枠体1のガラス封止部6に塗布し、大気中で温度約350乃至470℃で溶融させて金属枠体1に被着される。
低融点ガラス3が被着されるガラス封止部6の幅は、0.5mm乃至2mmとするのが好ましい。幅が0.5mmより短くなると、低融点ガラス3の量が不足することとなり、窓部材2と接合させた際に、気密不良を起こしたり、接合強度の低下を起こしたりする傾向がある。2mmより長くなると、低融点ガラス3量が過多となり、窓部材2と接合させた際に、窓部材2の下側主面への流れ込みが発生して窓部材2の光の透過率が悪くなる傾向がある。
その後、窓部材2を低融点ガラス3が塗布された前述の金属枠体1上に置き、大気中において430℃で5分間加熱し低融点ガラス3を溶融させることにより金属枠体1の開口部を覆うように下側主面の外周部が開口部の周囲に低融点ガラス3を介して接合された本発明の蓋体Bが得られる。
本発明の蓋体Bによれば、窓部材2の低融点ガラス3と接合される部分に、下側主面と側面との間に下側主面に対して140°乃至150°の角度をなすとともに反射防止膜が被着されていない面取り部が形成されていることより、低融点ガラス3との接合面積が広くなるので、光素子が作動する際に発生する熱によって金属枠体1と窓部材2との間に大きな熱応力が発生しても、窓部材2が破壊されたり低融点ガラス3の破損が起こることがなく、金属枠体1と窓部材2との間が剥離することもない。その結果、気密信頼性が良好な封止を可能とする蓋体Bとすることができる。
また、窓部材2の端部に面取り部が形成されていることにより、窓部材2の側面の面積が小さくなることから、窓部材2同士が擦れ合うことによって発生するガラス切屑による発塵を抑制することができ、窓部材2の表面にガラス切屑が付着するのを抑制できるので、窓部材2の光の透過率を確保することができて、良好な光学特性を実現することができる。
次に、本発明の光素子収納用パッケージについて、図1に基づいて詳細に説明する。基体4は、その上面中央部に光素子(図示せず)を収容し搭載するための凹部が設けられており、この凹部の底面には、例えばCCD(Charge Coupled Device),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子や光スイッチ,ミラーデバイス等のMEMS(Micro Electronic Mechanical System)、CD(Compact Disc),DVD用(Digital Video Disc)のLD(Laser Diode),PD(Photo Diode)等の光素子がガラスや樹脂,ロウ材等の接着剤を介して接着固定される。
また、基体4の凹部の側面や底面より基体4の外部にかけて、ガラス材により気密封止されるとともに基体4と絶縁された複数のリード端子(図示せず)や複数のメタライズ配線層(図示せず)が設けられており、これらリード端子やメタライズ配線層の凹部の底面や側面に位置する部位と光素子の各電極とがボンディングワイヤ(図示せず)を介して電気的に接続され、リード端子やメタライズ配線層の外部に導出される部位は外部電気回路基板の配線導体(図示せず)に導電性接続部材を介して電気的に接続される。そして、基体4の上面のシーム溶接部5には凹部を塞ぐように蓋体Bがシーム溶接などの抵抗溶接にて接合される。
基体4と蓋体Bをシーム溶接により接合するには、基体4の上面の凹部の外周部であるシーム溶接部5に蓋体Bを載置し、しかる後、窒素雰囲気の下で蓋体Bを基体4側に電極で一定圧力に加圧し、2.5〜4Vの通電を行いつつ電極を移動しながらシーム溶接部5に被着されたNiと蓋体Bの下面外周部に被着されたNiとを溶着させることにより気密に接合する方法による。
基体4の材質は、特に制限は無いが金属材料の場合は、例えば42アロイやFe−Ni−Co合金等の金属が好ましく、これら金属から成る母材を基体4に対応した形状を有する打抜き金型で打ち抜いたり、切削などの機械加工を行なったりすることによって製作される。なお、基体4には、その表面に耐食性に優れAu−Sn半田等のロウ材との濡れ性の良好な金等の貴金属をめっき法等により0.1〜1μmの厚さに被着させておくのが好ましい。
一方、基体4が絶縁材料から成る場合は、酸化アルミニウム質焼結体やムライト質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,炭化珪素質焼結体,ガラスセラミックス等の無機材料から成り、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、先ずアルミナ(Al)やシリカ(SiO),カルシア(CaO),マグネシア(MgO)等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混合して泥漿状と成し、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用してシート状に成形してセラミックグリーンシートを得、その後、セラミックグリーンシートを所定形状に打ち抜き加工するとともに複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成することにより製作される。
また、メタライズ配線層およびシーム溶接部5に被着されるメタライズ金属層(図示せず)は、タングステンやモリブデン,マンガン等の高融点金属から成り、これらの粉末に有機溶剤,溶媒を添加混合して得た金属ペーストをそれぞれセラミックグリーンシートの所定位置に従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに被着形成させておき、セラミックグリーンシートと同時に焼成することにより形成される。なお、基体4の上面の凹部の外周部であるシーム溶接部5のメタライズ金属層の表面には本発明の蓋体Bとシーム溶接するためにNiが被着される。そして、基体4の上面のシーム溶接部5に形成されたメタライズ金属層の表面のNiと蓋体Bの下面外周部に被着されたNiとがシーム溶接により接合される。
また、基体4と蓋体Bとをロウ材にて封止する際には、シーム溶接部5に被着されるメタライズ金属層には、その表面に耐食性に優れ、Au−Sn半田等のロウ材との濡れ性の良好な金等をめっき法等により、0.1〜1μmの厚さに被着させておくと、フラックスを用いることなく蓋体Bと接合することが可能となる。
なお、フラックスは光素子収納用パッケージの内部に飛散すると、光素子の電極を腐蝕し断線を発生させる原因となることから、シーム溶接部5のメタライズ金属層の表面には、ロウ材との濡れ性の良好な金等をめっき法等により被着させておき、メタライズ金属層と蓋体Bとの接合をフラックスを用いず行なうことが好ましい。
かくして本発明の蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージによれば、基体4の凹部の底面に光素子を接着剤等を介して搭載するとともに光素子の各電極をボンディングワイヤ等を介してリード端子やメタライズ配線層に接続し、しかる後、基体4の上面に凹部を塞ぐように蓋体Bをシーム溶接して接合し、基体4と蓋体Bとから成る光素子収納用パッケージを封止することによって最終製品としての光半導体装置となる。
以下、本発明の蓋体およびこれを用いた光素子収納用パッケージの実施例について説明する。
窓部材2の下側主面と側面との間に面取り部を設け、面取り部の下側主面に対する角度を変化させた蓋体Bの試料を作製して評価した。金属枠体1は、Fe−Ni−Co合金から成る厚み1mmの金属板材を切削加工により切断して外形寸法33mm×25mm、開口部の形状が寸法20mm×15mmの直方形状とし、次にその表面に600℃の温度で酸化膜を付けたものを50個用意した。続いて、外形寸法が23mm×18mm×1mmのホウケイ酸ガラスから成る窓部材2を用意し、窓部材2の下側主面に対してなす角度が137°,140°,145°,150°,160°である面取り部を形成したものを、それぞれの角度ごとに10個ずつ作製した。そして、軟化点280℃の鉛ケイ酸塩ガラス(PbO−SiO)から成る低融点ガラス3をディスペンサで金属枠体1のガラス封止部6に幅1.6mmで厚み1.0mmに塗布し、次に金属枠体1と窓部材2とを低融点ガラス3にて接合し、蓋体Bを製作した。
評価は金属枠体1と窓部材2の接合強度、低融点ガラス3および窓部材2にクラックが入っていないことおよび20μm以上のガラス切屑の数量について目視検査を行なうことにより行なった。尚、接合強度の評価は3点曲げ試験機(アイコーエンジニアリング(株)製、荷重測定器、MODEL-1310NW)を使用し、目視検査には10〜40倍の双眼顕微鏡を用いた。
その結果を表1に示す。なお、クラックについてはクラックの発生があった場合に×(不合格)、発生がなかった場合に○(合格)と記した。
Figure 2005079146
(試料No.1)では、窓部材2と金属枠体1との接合強度は31.4MPaであり、20μm以上のガラス切屑が窓部材2の側面が擦り合わさって3個発生し、また低融点ガラス3にクラックの発生が確認された。
また、(試料No.5)では、窓部材2と金属枠体1の接合強度は70.6MPaであり、20μm以上のガラス切屑が双眼顕微鏡の目視検査(倍率20倍)によって5個確認された。低融点ガラス3にクラックの発生は確認されなかった。
これに対して、本発明の範囲内の試料(試料No.2〜4)では、窓部材2と金属枠体1の接合強度は、MIL-STD-883 METHOD 1014.10 SEALに規定された規格値である49MPa以上を有し、20μm以上のガラス切屑は確認されなかった。併せて、低融点ガラス3にクラックの発生も確認されなかった。従って、窓部材2の面取り部は、下側主面に対して140°乃至150°の角度をなす範囲とすることが有効であることがわかった。
なお、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の例では光素子としてCCD,CMOS等の撮像素子や光スイッチ,ミラーデバイス等のMEMS、CD,DVD用のLD,PD等を例に挙げ、これを収容したパッケージについて詳述したが、圧電振動子や弾性表面波素子等の電子部品を収容した電子機器にも適用可能である。
本発明の蓋体および光素子収納用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 従来の蓋体および光素子収納用パッケージの例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・金属枠体
2・・・窓部材
3・・・低融点ガラス
4・・・基体
5・・・シーム溶接部
6・・・ガラス封止部
B・・・蓋体

Claims (2)

  1. 中央部に光を透過させるための開口部を有する金属枠体と、両主面に反射防止膜が被着されたガラス材から成り、前記開口部を覆うように下側主面の外周部が前記開口部の周囲に低融点ガラスを介して接合された厚み0.5乃至1mmの窓部材とを具備している蓋体であって、前記低融点ガラスはその幅が0.5乃至2mmであり、前記窓部材は、前記下側主面と側面との間に前記下側主面に対して140°乃至150°の角度をなすとともに前記反射防止膜が被着されていない面取り部が形成されていることを特徴とする蓋体。
  2. 上面に光素子を収容し搭載するための凹部を有する基体と、該基体の上面に前記凹部を塞ぐようにシーム溶接される請求項1記載の蓋体とを具備することを特徴とする光素子収納用パッケージ。
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