JPH08241386A - 非接触メモリカード及びこれに搭載可能な電磁結合装置 - Google Patents

非接触メモリカード及びこれに搭載可能な電磁結合装置

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JPH08241386A
JPH08241386A JP7044363A JP4436395A JPH08241386A JP H08241386 A JPH08241386 A JP H08241386A JP 7044363 A JP7044363 A JP 7044363A JP 4436395 A JP4436395 A JP 4436395A JP H08241386 A JPH08241386 A JP H08241386A
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JP
Japan
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magnetic
electromagnetic coupling
coil portion
coupling device
memory card
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Withdrawn
Application number
JP7044363A
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English (en)
Inventor
Takeshi Tottori
猛志 鳥取
Kazunari Nakagawa
和成 中川
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08241386A publication Critical patent/JPH08241386A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F38/14Inductive couplings
    • H01F2038/143Inductive couplings for signals

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  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型にして信頼性の高い信号伝送が可能な非
接触メモリカードと、このような電子装置に応用される
電磁結合装置とを提供する。 【構成】 電力用コイル部及び信号用コイル部を、磁性
コア3a〜3jと当該磁性コアに巻回されたコイル2a
〜2jとから構成する。電力用コイル部を構成する磁性
コア3jとこれに隣接する信号用コイル部を構成する磁
性コア3iとの間に、磁気シールド材51,52を介設
する。これらの磁気シールド材の先端部は、各磁性コア
の他の電磁結合装置との対向面よりも外側に突出させ
る。一方の磁気シールド材は、金属材料などの渦電流損
が大きいものにて形成され、他方の磁気シールド材は、
磁性体と非磁性体の積層体などの磁気吸収効率が高いも
のにて形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非接触型のメモリカー
ド及び当該メモリカードと端末装置との間で信号及び電
力の送受信を行う電磁結合装置に係り、特に、信号用コ
イル部と電力用コイル部との間で発生する磁気的干渉を
防止する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ICカードの一種であるメモリカ
ードは、電子手帳のデータベースをはじめとして、コン
ピュータの外部記録媒体や増設メモリなどに用いられて
おり、その需要及び利用分野は飛躍的に拡大している。
メモリカードと端末装置との結合方式には、ピン挿入方
式と非接触方式とがある。ピン挿入方式は、雄型コネク
タに備えられたピンを雌型コネクタに備えられたソケッ
トに差し込むことによって、両者を電気的に接続するも
のであって、例えば68ピン程度のピンを用いて信号を
やり取りをできるので、8ビットや16ビットのパラレ
ルデータ転送ができ、信号の高速な読み出し・書き込み
が可能となるという利点がある反面、ピンやソケットが
外部に露出しているために、汚染による接触不良やピン
の小型化に起因する耐挿抜性の低下などを発生しやすい
という欠点もある。これに対して、非接触方式は、光、
電磁気あるいは電波等のエネルギを利用して、信号の送
受信及び電力の供給等を行う方式であって、導体が外部
に露出しないため、上記のようなトラブルの発生が無
く、特に汚れた環境下での使用で有利であることから各
方面で実用化されている。
【0003】前記したように、非接触で電力の供給や信
号の送受信を行う方式としては、光方式、電磁結合方式
及び電波方式などが提案されているが、低コストで実施
でき、かつ消費電力が小さいことなどから、現在のとこ
ろ、電磁結合方式が最も多く用いられている。図13
に、従来より知られた電磁結合方式のコネクタを備えた
非接触メモリカードの電子部品実装状態を示す。
【0004】本例の非接触メモリカードは、マルチチャ
ンネル方式の電磁結合装置を用いた例えばSRAMカー
ドであって、プリント基板5には、コイル2a,2b,
2c,2d,2e,2f,2g,2h,2i,2jがそ
れぞれ所定のターン数巻かれた磁性コア3a,3b,3
c,3d,3e,3f,3g,3h,3i,3jと、各
コイルで受け取った信号を所定の電圧まで増幅するアン
プ16a,16b,16c,16dと、増幅した信号を
デジタル波形に変換するコンパレータ17a,17b,
17cと、データの読み出し・書き込みの制御を行う制
御IC15と、データを記憶する例えばSRAMなどの
メモリIC9a,9bと、前記メモリIC9a,9bに
記憶されているデータを保持するための電池8a,8b
と、交流で供給される電力を直流に整流し、定電圧に安
定化する電力変換IC18とが実装されている。
【0005】磁性コア3a,3b,3c,3d,3e,
3f,3g,3hに巻かれたコイル2a,2b,2c,
2d,2e,2f,2g,2hは8ビットのデータ信号
及びアドレス信号のやり取りをパラレル形式で行うもの
であり、磁性コア3iに巻かれたコイル2iはリードや
ライトなどの命令信号を受け取るものであって、その巻
線数は、それぞれ同じにしてある。一方、磁性コア3j
に巻かれたコイル2jは、電力及びクロックを受け取る
ものであって、安定した電力の受け取りができるよう
に、他のコイル2a〜2jに比べて巻線数を多くしてあ
る。これに伴って、磁性コア3jは、他の磁性コア3a
〜3jに比べて大型になっている。なお、磁性コア3j
を大型化する方法のほかに、複数個の電力用コイル部を
用いる方法もある。
【0006】上記の構成によると、マルチチャンネル方
式により、同時に多ビットの信号のやり取りが可能とな
るため、高速なデータ転送ができる。
【0007】図14は、電子部品が搭載された基板を内
蔵した非接触メモリカードの斜視図である。この図から
明らかなように、実機においては、磁性コア3a〜3j
に巻回されたコイル2a〜2jがそれぞれ個別に非接触
メモリカード20の短辺部に配置されるのではなく、各
コイル2a〜2jをモールドにより一体化してなる電磁
結合装置10が、非接触メモリカード20の短辺部に配
置される。
【0008】電磁結合装置10は、図15に拡大して示
すように、コイル2a,2b,2cが巻回された磁性コ
ア3a,3b,3cを、例えば銅板製のコア支持体21
上に所定の配列で接着し、各コイルの末端を例えば銅板
製の外部リード22に電気的に接続した後、これらを、
例えばSiO2 フィラー入りのエポキシ樹脂24にて一
体にモールドすることによって作製される。この構成に
おいては、全体を樹脂にてモールドしてあるため、外部
からの異物や水分の進入が無く、また、内部の部品が機
械的に保護されることから、より信頼性の高い電磁結合
装置とすることができる。
【0009】前記の電磁結合装置10が付設された非接
触メモリカード20は、図16に示すように、端末装置
30に挿入されて使用される。端末装置30には、その
側面部に非接触メモリカード20の挿入口25が設けら
れ、その奥に、非接触メモリカード20に付設された電
磁結合装置10と対向して信号のやり取りを行うための
端末側の電磁結合装置10’が設置されている。この端
末側の電磁結合装置10’も、各コイル部の配列が逆に
なっていることを除いて、前記の電磁結合装置10と同
様に構成される。
【0010】図17に、非接触メモリカード20側の電
磁結合装置10と端末装置30側の電磁結合装置10’
との間で行われる電磁結合の様子を、端末装置30より
非接触メモリカード20に電力を供給する場合を例にと
って説明する。
【0011】端末装置30側の電磁結合装置10’に内
蔵される電力用コイル2’に電流11’が流れると、磁
性コア3’内に磁束12’が発生する。発生した磁束
は、コアギャップGcを飛び越えて対岸の非接触メモリ
カード20側の電磁結合装置10に内蔵される磁性コア
3に流れ、これに巻線されたコイル2と鎖交して誘導電
流11を発生する。これによって、非接触メモリカード
20に電力を供給することができる。
【0012】ところで、コアギャップ部は、磁性コア
3,3’に比べて比透磁率が1/100〜1/1000
と低いために磁気抵抗が大きく、磁束12’の一部はコ
イル2と鎖交しない漏洩磁束13,13’となる。コイ
ル2’を励磁するときに発生する磁束12’とコイル2
に鎖交する磁束の比を結合係数という。漏洩磁束13
a,13bの増加は結合係数を低下させるので、結合係
数を高くするためには、コアギャップのGcの存在をな
るべく小さくする必要がある。
【0013】前記した従来構造の電磁結合装置10,1
0’間においては、コアギャップGcが、2t+Gaで
表される。ここで、tはモールドの肉厚、Gaは電磁結
合装置10,10’の外形寸法誤差や位置合わせ誤差な
どにより必然的に発生するエアギャップである。エアギ
ャップGaは、一般的に0.1〜0.2mm程度であ
り、モールドの肉厚tは、機械的強度及びモールド精度
を確保するために0.2mm前後が必要であることか
ら、従来構造の電磁結合装置10,10’間において
は、少なくとも0.5mm程度のコアギャップGcが発
生する。
【0014】図18に、電磁結合装置に内蔵される一般
的なサイズのコイル構成におけるコアギャップGcと結
合係数との関係を示す。この図から明らかなように、コ
アギャップGc=0.5mmでの結合係数(電力の伝送
効率)は約0.3であり、従来構造の電磁結合装置1
0,10’間においては、約30%の電力しか伝送でき
ず、70%のエネルギーをロスしていることが分かる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、電力
用コイル部は、信号用コイル部に比べて、磁性コアが大
型にかつコイルの巻線数が多くされたり、複数個のコイ
ルの集合体から形成されるので、高レベルの漏洩磁束が
発生する。従来においても、電力用コイル部と信号用コ
イル部との間には、非磁性のスペーサ4iが設けられ、
信号用コイル部に与える電力用コイル部からの漏洩磁束
の悪影響の緩和が図られているが、例えば非接触メモリ
カード用の電磁結合装置等においては、コネクタの全長
に制限があるために、漏洩磁束の悪影響を防止するに十
分な大きさのスペーサ4iを各コイル部間に設定するこ
とは不可能である。このため、従来の電磁結合装置にお
いては、電力用コイル部からの漏洩磁束が信号用コイル
部より発生する磁気信号に重畳しやすく、正確な信号の
伝送が妨げられるおそれがある。
【0016】本発明は、かかる従来技術の不備を解消す
るためになされたものであって、その目的は、小型にし
て信号の伝送特性に優れた電磁結合装置を提供するこ
と、並びにこのような電磁結合装置が搭載された非接触
メモリカードを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、データ記憶用メモリと、電磁結合によ
り相手方装置と前記データ記憶用メモリとの間の信号の
送受信及び相手方装置からの電力の受給を行う電磁結合
装置とを備えた非接触メモリカードにおいて、前記電磁
結合装置を構成する信号用コイル部と電力用コイル部と
の間に、これら信号用コイル部及び電力用コイル部を構
成する磁性コアの表面よりも相手方コイル部側に突出す
る磁気シールド材を配置した。また、電磁結合装置に関
しては、信号用コイル部及び電力用コイル部を備え、電
磁結合により相手方信号用コイル部及び電力用コイル部
との間で信号の送受信及び電力の授受を行う電磁結合装
置において、前記信号用コイル部と電力用コイル部との
間に、これら信号用コイル部及び電力用コイル部を構成
する磁性コアの表面よりも相手方コイル部側に突出する
磁気シールド材を配置するという構成にした。
【0018】
【作用】互いに電磁結合される2つの電磁結合装置に備
えられた夫々の磁気シールド材間のギャップと、信号用
コイル部及び電力用コイル部間で発生する磁気的相互干
渉(クロストーク)との間には密接な関係があり、ギャ
ップが小さいほどクロストークが2次関数的に減少す
る。一方、磁気シールド材の先端部を、信号用コイル部
及び電力用コイル部を構成する磁性コアよりも後方に配
置すると、磁気シールド材を設ける効果が失われる。よ
って、信号用コイル部と電力用コイル部との間に、これ
ら信号用コイル部及び電力用コイル部を構成する磁性コ
アの相手方コイル部との対向面よりも外側に突出するよ
うに磁気シールド材を設ければ、信号用コイル部と電力
用コイル部との間で発生するクロストークを緩和するこ
とができ、信頼性の高い信号伝送を実現できる。
【0019】非接触メモリカードは、小型化及び薄形化
が要求されるので、これに搭載される電磁結合装置につ
いては、電力用コイル部と信号用コイル部との間に十分
な大きさのスペースを設けることはできない。前記のよ
うに、信号用コイル部と電力用コイル部との間に相手方
コイル部との対向面よりも外側に突出する磁気シールド
材を設けると、小さなスペースで十分なクロストーク低
減効果が得られるので、信頼性の高い信号伝送が可能な
非接触メモリカードを構築できる。
【0020】
【実施例】
〈第1実施例〉図1〜図4を用いて、第1実施例に係る
電磁結合装置を説明する。図1は本例に係る電磁結合装
置の平面図、図2は信号もしくは電力伝送時における磁
束の様子を示す説明図、図3は高透磁率磁性板の厚みと
電磁結合装置のコアギャップと結合係数増加率の関係と
を示すグラフ図、図4は非接触メモリカードへの実装例
を示す斜視図である。
【0021】図1に示すように、本例の電磁結合装置1
0は、コイル2aが巻線された磁性コア3a、コイル2
bが巻線された磁性コア3b、コイル2cが巻線された
磁性コア3c、コイル2dが巻線された磁性コア3d、
コイル2eが巻線された磁性コア3e、コイル2fが巻
線された磁性コア3f、コイル2gが巻線された磁性コ
ア3g、コイル2hが巻線された磁性コア3h、コイル
2iが巻線された磁性コア3i、コイル2jが巻線され
た磁性コア3jをそれぞれスペーサ4a,4b,4c,
4d,4e,4f,4g,4h,4i及び接着層(図示
省略)を介して連結し、作製された角形棒状のコイル集
合体40の相手方電磁結合装置との対向面に、その全面
を覆い得る寸法及び形状に形成された板状の高透磁率磁
性板1を接着してなる。
【0022】磁性コア3a〜3jは、図1に示すよう
に、平面形状が略コの字形に形成されており、中央部に
形成された巻線用の凹部を介してその両側に配置された
相手方の電磁結合装置との対向面が、同一平面状に形成
されている。これらの各磁性コア3a〜3jは、効率よ
く磁束を伝達するために、例えばMn−Znフェライト
やNi−Znフェライトなど、比透磁率が100〜10
00程度の高透磁率を有する磁性材料をもって形成され
る。コイル2a〜2jは、例えば絶縁材で被覆された銅
線を、前記磁性コア3a〜3jの巻線用凹部に巻回する
ことによって形成される。スペーサー4a〜4iは、隣
接するコイルを磁気的に干渉し合わない距離に保つため
に各コイル間に挿入されるものであって、例えばチタン
酸バリウムやチタン酸カルシウムなどの非磁性材によっ
て形成される。高透磁率磁性板1は、コアギャップ部の
磁気抵抗を緩和し、伝送効率を向上させるもので、例え
ばMn−Znフェライト、Ni−Znフェライトなどの
軟磁性金属酸化物の粉体を例えばPBT(ポリブチレン
テレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイ
ド)などの樹脂やオレフィン系、ウレタン系などのエラ
ストマー中に分散し、所定の寸法、形状に成形したもの
が用いられる。高透磁率磁性板1としては、比透磁率が
1以上の任意のものを用いることができるが、通常は1
〜30に調整される。
【0023】本例の電磁結合装置10は、図2に示すよ
うに、端末装置側に備えられた電磁結合装置10’と対
向に配置され、信号の送受信及び電力の供給が行われ
る。電力の供給時を例にとって、電磁結合装置10,1
0’間の磁束の様子を説明すると、端末装置側の電磁結
合装置10’の電力用コイル2’に励磁電流11’が流
れると、この系が形成する磁路の磁気抵抗に応じた磁束
12’が発生する。本例の電磁結合装置10,10’に
おいては、その対向面に、空気(比透磁率μ=1)より
も比透磁率が高い高透磁率磁性板が配置されているた
め、当該部分に比透磁率が空気とほぼ同じモールド樹脂
が配置されている従来の電磁結合装置に比べて、コアギ
ャップGcの磁気抵抗が従来よりも小さくなり、より大
きな磁束12’が発生する。また、コアギャップGcの
磁気抵抗が緩和されることから、コアギャップGcを飛
び越えてメモリカードに組み込まれた電磁結合装置10
に内蔵される電力用コイル2に鎖交する磁束12の割合
(結合係数)が従来よりも多くなる。よって、電力用コ
イル2にはより大きな誘導電流11が発生し、電磁結合
に寄与しない漏洩磁束13a,13bの割合は減少す
る。高透磁率磁性板1の厚みtは、機械的強度を確保す
る意味ではなるべく厚い方が良いが、必要以上に厚くす
ると漏洩磁束13aの磁路の磁気抵抗が小さくなり結合
係数が低下してしまうので、機械的強度が確保できる必
要最低限の厚みである約0.15〜0.25mm程度に
するのが望ましい。
【0024】図3は、厚みtが0.25mmで比透磁率
μが10の高透磁率磁性板1を有する電磁結合装置と、
厚みtが0.25mmで比透磁率μが30の高透磁率磁
性板1を有する電磁結合装置におけるコアギャップGc
と結合係数増加率の関係を示している。ここで、結合係
数増加率とは、高透磁率磁性板1が無い従来構造の電磁
結合装置と比較した場合の結合係数の増加率を意味す
る。
【0025】この図から明らかなように、コアギャップ
Gcが0.5mmの時、すなわち電磁結合装置同志が密
着し、エアギャップGa(空間)が0の時、結合係数は
従来構造のほぼ2倍に増加する。また、エアギャップG
aが電磁結合装置の外形寸法誤差や位置合わせ誤差など
により、必然的に0.1〜0.2mm程度発生すると考
えると、実際の信号及び電力のやり取りはコアギャップ
Gc=0.6〜0.7mmで行われる。よって、この場
合は、比透磁率μが10の高透磁率磁性板1を有する電
磁結合装置の方が、比透磁率μが30の高透磁率磁性板
1を有する電磁結合装置よりも結合係数増加率を上回
り、従来より40%前後改善されるので適当である。か
ように、好適な高透磁率磁性板1の比透磁率μは、高透
磁率磁性板1の厚みやコイル構成によっても変化するの
で、これらを考慮して、1以上の適当な値を選択するこ
とが望ましい。
【0026】図4に、前記のように構成された電磁結合
装置のマルチチャンネル非接触メモリカードへの実装例
を示す。本例においては、電磁結合装置10が、メモリ
IC(例えばSRAM)9a,9b,9cやデータ保存
用電池8などの電子部品が実装されたプリント基板5の
短辺側の端部に配置されている。そして、これらの電磁
結合装置10及びプリント基板5が、カードフレーム6
及びカード銘板7から構成されるカードケース内に納め
られ、非接触メモリカードとなる。なお、電磁結合装置
10の対向面に付設された高透磁率磁性板1は、カード
ケースに形成された窓孔より外部に向けて露出され、そ
の設定位置は、カードフレーム6及びカード銘板7の端
面と同一か、これよりもやや突出するように調整され
る。
【0027】本例の電磁結合装置は、互いに電磁結合さ
れる2つの電磁結合装置の対向面に、比透磁率が1より
も大きい磁性材料からなる高透磁率磁性板1を配置した
ので、コアギャップ部Gcにおける比透磁率が向上し、
漏洩磁束が低減される結果、信号用コイル部及び電力用
コイル部の伝送効率が向上する。よって、信号用コイル
部及び電力用コイル部の小型化を図ることができ、設計
の容易化と、より一層の多チャンネル化による非接触型
メモリカードの高機能化とが可能になる。また、1枚の
高透磁率磁性板1で、全ての信号用コイル部及び電力用
コイル部の対向面を覆う構成にしたので、この高透磁率
磁性板1が保護板としての機能を発揮し、異物が衝合す
ることによるコイルの断線やコイル集合体40の破損を
防止できる。さらには、信号用コイル部、電力用コイル
部及び高透磁率磁性板1をカードフレーム6及びカード
銘板7に接着すれば、外部からの水分の侵入を防止する
こともできる。
【0028】なお、前記実施例においては、非接触メモ
リカードに備えられた電磁結合装置10と端末装置に備
えられた電磁結合装置10’との双方に高透磁率磁性板
1を設けたが、いずれか一方にのみ当該高透磁率磁性板
1を付設した場合にも伝送効率の改善に効果がある。
【0029】また、前記実施例においては、コイル集合
体40の対向面の全体を覆う形状に高透磁率磁性板1を
形成したが、外部からの水分の侵入や異物の侵入が問題
にならない場合においては、高透磁率磁性板1をコイル
集合体40の対向面よりも小型に形成することもでき
る。
【0030】その他、電磁結合装置10,10’を構成
する各部の形状、寸法、材質等については、前記実施例
に拘らず、任意に設計できる。例えば、前記実施例にお
いては、電磁結合装置10,10’として、信号用コイ
ル部と電源用コイル部とを一体に形成したが、これらの
各コイル部を独立の別体に構成することもできる。ま
た、前記実施例においては、各コイル部を構成する複数
個の磁性コア及びこれに巻線されたコイルを一体に形成
したが、これら個々の磁性コア及びコイルを独立の別体
に構成することもできる。
【0031】〈第2実施例〉図5及び図6を用いて、本
発明の第2実施例を説明する。図5は本実施例に係る電
磁結合装置の実装状態を示す要部平面図、図6は非接触
メモリカードの部品構成を示す分解斜視図である。
【0032】図5から明らかなように、本例の電磁結合
装置は、コイル集合体40の対向面に付設される高透磁
率磁性板1を、カードケースの側端部まで延長したこと
を特徴とする。本例にあっては、コイル集合体40の先
端面が、カードフレーム6及びカード銘板7の端面と同
一平面上に配置される。高透磁率磁性板1は、予めコイ
ル集合体40の先端面に接着しておき、コイル集合体4
0及びプリント基板5をカードフレーム6及びカード銘
板7から構成されるカードケース内に収納した後に、当
該高透磁率磁性板1の両端部をカードケースの端面に接
着することもできるし、高透磁率磁性板1を有しないコ
イル集合体40及びプリント基板5を前記カードケース
内に収納した後に、当該高透磁率磁性板1を前記コイル
集合体40及びカードケースの端面に接着することもで
きる。その他の部分については、第1実施例の電磁結合
装置と同じであるので、対応する部分に同一の符号を付
して説明を省略する。
【0033】本例の電磁結合装置は、第1実施例に係る
電磁結合装置と同様の効果を奏するほか、高透磁率保護
板1をカードケースの外側に設置したため、カードケー
スを完全な密閉構造とすることができ、水分等の侵入を
防止できるので、非接触メモリカードをより信頼性の高
いものにできる。
【0034】〈第3実施例〉図7は、第3実施例に係る
電磁結合装置の実装状態を示す要部平面図である。本例
の電磁結合装置は、それに内蔵される電力用コイル部と
信号用コイル部にそれぞれ異なる比透磁率を有する高透
磁率磁性板1a及び1bを設置したことを特徴とする。
【0035】信号用コイル2a〜2iは、隣接コイル間
の磁気的相互干渉が発生する危険性があることから、信
号のクロストークが無視できる程度まで、スペーサ4a
〜4gによって各コイル間を空間的に分離している。と
ころが、信号用コイル部に高透磁率磁性板を配置する
と、コアギャップ部の磁気抵抗が緩和され、信号の転送
効率が向上すると同時に、隣接コイル間の磁気的相互干
渉を強め、信号のクロストークが起りやすくなる。その
ため、本実施例では、電力用コイル部と対向する部分に
は、必要な電力の伝送ができるように、比透磁率が大き
な第1の高透磁率磁性板1aを配置すると共に、信号用
コイル部と対向する部分には、信号の転送効率を向上す
ると同時に信号のクロストークを防止すべく、比透磁率
が第1の高透磁率磁性板1aに比べて小さな第2の高透
磁率磁性板1bを配置してある。
【0036】なお、前記第1の高透磁率磁性板1a及び
第2の高透磁率磁性板1bは、それぞれ独立の別体に形
成することもできるし、一体に形成することもできる。
また、本例の電磁結合装置においても、前記第2実施例
に係る電磁結合装置と同様に、高透磁率磁性板1a,1
bをコイル集合体40よりも長尺に形成し、カードケー
スの外側に設置することもできる。その他の部分につい
ては、第1実施例の電磁結合装置と同じであるので、対
応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】本例の電磁結合装置は、第1及び第2実施
例に係る電磁結合装置と同様の効果を奏するほか、電力
用コイル部と信号用コイル部とで高透磁率磁性板1の比
透磁率を変えたため、電力及び信号の転送効率を向上で
きると同時に、信号のクロストークを防止できる。
【0038】〈第4実施例〉図8は、第4実施例に係る
電磁結合装置の実装状態を示す要部平面図である。本例
の電磁結合装置は、それに内蔵される電力用コイル部に
のみ高透磁率磁性板1を配置し、信号用コイル部には非
磁性の保護板14を配置したことを特徴とする。
【0039】電力用コイル部には、小型のコイルで必要
な電力の供給を可能にするために高透磁率磁性板1を必
要とするが、信号用コイル部については、巻線数や磁性
コアの大きさ及び材質等を調整することによって、高透
磁率磁性板1を備えなくても信号の送受信を安定に行え
る場合がある。また、信号用コイル部に高透磁率磁性板
1を備えると、前記したように隣接する各信号用コイル
間の磁気的相互干渉によって、信号のクロストークを発
生する場合がある。そのため、本実施例では、電力用コ
イル部と対向する部分には、必要な電力の伝送ができる
ように、比透磁率が1よりも大きな高透磁率磁性板1を
配置すると共に、信号用コイル部と対向する部分には、
比透磁率が空気と同じく約1の非磁性の保護板14を配
置してある。非磁性保護板14としては、例えば高透磁
率磁性板1と同じ厚さのポリエチレンテレフタート板や
ポリカーボネート板などの機械特性、耐候性に優れる樹
脂板が好適である。
【0040】なお、高透磁率磁性板1及び非磁性保護板
14は、それぞれ独立の別体に形成することもできる
し、一体に形成することもできる。また、本例の電磁結
合装置においても、前記第2実施例に係る電磁結合装置
と同様に、高透磁率磁性板1及び非磁性保護板14をコ
イル集合体40よりも長尺に形成し、カードケースの外
側に設置することもできる。その他の部分については、
第1実施例の電磁結合装置と同じであるので、対応する
部分に同一の符号を付して説明を省略する。
【0041】本例の電磁結合装置は、第1及び第2実施
例に係る電磁結合装置と同様の効果を奏するほか、電力
用コイル部にのみ高透磁率磁性板1を設け、信号用コイ
ル部には非磁性の保護板14を設けたので、電力の転送
効率を向上できると同時に、信号のクロストークを防止
できる。
【0042】〈第5実施例〉図9〜図12を用いて、第
5実施例に係る電磁結合装置を説明する。図9は電力受
信側の電磁結合装置と電力供給側の電磁結合装置の結合
状態の要部平面図、図10は本例に係る電磁結合装置の
効果を示すグラフ図、図11は電源用コイルから磁気シ
ールド用金属板までの距離と電源ノイズとの関係を示す
グラフ図、図12は電源用コイルから磁気シールド用軟
磁性体までの距離と電源ノイズとの関係を示すグラフ図
である。本例の電磁結合装置は、図9に示すように、そ
れに内蔵される電力用コイル部と信号用コイル部との間
に、磁気シールド板51,52を設けたことを特徴とす
る。
【0043】電力供給側の電磁結合装置の電力用コイル
部を構成する磁性コア3jは、信号用コイル部を構成す
る磁性コア3a,3b,3c,・・・に比べて大型に形
成され、電力用コイル部を構成するコイル2jは、信号
用コイル部を構成するコイル2a,2b,2c,・・・
に比べて巻線数が多い。したがって、当該電力供給側の
電磁結合装置の電力用コイル部からは多くの漏洩磁束が
発生するので、これを放置すると、信号用コイル部より
発生する磁気信号に電力用コイル部からの漏洩磁界が重
畳して、正確な信号の伝送が妨げられるおそれがある。
そのため、本実施例では、電力用コイル部と信号用コイ
ル部との間に磁気シールド板51,52を設け、漏洩磁
束の影響を除去あるいは緩和している。
【0044】電力用コイル部側の磁気シールド板51
は、例えばセンダスト、パーマロイ、銅、アルミニウ
ム、カーボン、超伝導特性を有する金属酸化物など、渦
電流損の大きい、すなわち抵抗率の小さい導電性材料に
よって構成される。これに対して、信号用コイル部側の
磁気シールド板52は、例えばMn−Znフェライト等
の軟磁性体、あるいはこのMn−Znフェライト等の軟
磁性体と紙等の非磁性体との積層体など、磁束を吸収し
やすい高透磁率材料をもって形成される。
【0045】これら2つの磁気シールド板51,52の
先端部51a,52aは、磁性コア3a,3b,3c,
・・・の相手方電磁結合装置との対向面より外向きに突
出して形成される。その理由を、図10を用いて説明す
る。
【0046】図10は、互いに結合された2つの電磁結
合装置に備えられた磁気シールド板51,52と5
1’,52’との間のギャップGsの大きさと信号用コ
イル部に流入する電源ノイズとの関係を示すものであ
り、互いに結合される電力用コイル部の磁性コアの間隔
及び信号用コイル部の磁性コアの間隔Gcを、0.5m
mとして測定したものである。
【0047】この図から明らかなように、ギャップGs
の大きさが、相対向に配設された磁性コア間のギャップ
Gcよりも小さい場合、すなわち、磁気シールド板5
1,52の先端部51a,52aが磁性コア3a,3
b,3c,・・・の相手方電磁結合装置との対向面より
外向きに突出している場合には、クロストークによるノ
イズの減少が顕著になり、ギャップGsを小さくするほ
ど、クロストークの減少に効果がある。これは、電源コ
イルから発生する磁力線のうち、信号用コイルに向かう
磁力線を、磁気シールド板51,52が遮断することに
基づく。ギャップGsを0.5mm以下にすると、クロ
ストークによるノイズを−20dB以下にすることがで
きる。クロストークによるノイズを−20dB以下にで
きれば、信号の検出系を工夫することによってこれを除
去できるので、実用上クロストークによるノイズが問題
にならなくなる。
【0048】前記2つの磁気シールド板51,52のう
ち、渦電流損の大きな金属材料によって構成される第1
の磁気シールド板51は、図9及び図11から明らかな
ように、ノイズの発生源である電源用コイル部を構成す
る磁性コア3jまでの距離d1 が小さいほど、信号用コ
イル部を構成する磁性コア3a等に流入する電源ノイズ
が小さくなるので、磁性コア3jに対してより近接した
位置に設置することが好ましい。これに対して、磁束を
吸収しやすい材料をもって形成される第2の磁気シール
ド板52は、図9及び図12から明らかなように、電源
用コイル部を構成する磁性コア3jまでの距離d1 が大
きいほど、信号用コイル部を構成する磁性コア3a等に
流入する電源ノイズが小さくなるので、磁性コア3jに
対してより離隔した位置に設置することが好ましい。
【0049】したがって、ノイズの発生源である電源用
コイル部と信号用コイル部との間に、第1の磁気シール
ド板51、第2の磁気シールド板52の順に配置するこ
とが、ノイズの低減に最も有効である。
【0050】但し、磁束を吸収しやすい材料からなる第
2の磁気シールド板52を電力用コイル部側に、渦電流
損の大きな金属材料からなる第1の磁気シールド板51
を信号用コイル部側に配置しても、ある程度のノイズ低
減効果は得られるので、必要によっては、このように各
磁気シールド板51,52を配置することもできる。ま
た、前記第5実施例においては、2つの磁気シールド板
51,52を各コイル部間に備えたが、電力用コイル部
から発生する漏洩磁束の大きさ及び周波数によっては、
いずれか一方の磁気シールド板を備えれば足りる。さら
には、上記実施例では、電力受信側と電力供給側の双方
に磁気シールド板を設けたが、電力供給側にのみ磁気シ
ールド板を設ける構成にしても、クロストークの低減に
十分な効果がある。
【0051】本例の電磁結合装置も、例えば図4に示す
ような非接触メモリカードに実装される。実装方法につ
いては、前記第1実施例と同じである。また、電磁結合
装置を構成する各部の形状、寸法、材質等についても、
前記第1実施例と同様に、任意に設計できる。例えば、
信号用コイル部と電源用コイル部と磁気シールド板5
1,52を一体に形成することもできるし、これらを独
立の別体に構成することもできる。また、信号用コイル
部を構成する複数個の磁性コア及びこれに巻線されたコ
イルを一体に形成することもできるし、これらを独立の
別体に構成することもできる。さらに、第1〜第4実施
例の欄に記載したように、電力用コイル部及び信号用コ
イル部の相手方電磁結合装置との対向面に、高透磁率磁
性板及び/又は非磁性の保護板を選択的に取り付けるこ
ともできる。
【0052】なお、本発明の電磁結合装置は、非接触メ
モリカードに搭載されるほか、他の任意の電子装置に応
用することもできる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、信
号用コイル部と電力用コイル部との間に、その先端部
が、前記信号用コイル部及び電力用コイル部を構成する
磁性コアの他方の電磁結合装置との対向面よりも突出す
る磁気シールド材を設けたので、信号用コイル部と電力
用コイル部との間で発生するクロストークを緩和でき
る。よって、小型にして信頼性の高い信号伝送が可能な
非接触メモリカード及びこのような電子装置に応用され
る電磁結合装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る電磁結合装置の平面図であ
る。
【図2】第1実施例に係る電磁結合装置の信号もしくは
電力伝送時の磁束の様子を示す説明図である。
【図3】高透磁率磁性板との厚みと電磁結合装置のコア
ギャップと結合係数増加率との関係を示すグラフ図であ
る。
【図4】第1実施例に係る電磁結合装置の実装例を示す
斜視図である。
【図5】第2実施例に係る電磁結合装置の実装例を示す
要部平面図である。
【図6】非接触メモリカードの部品構成を示す分解斜視
図である。
【図7】第3実施例に係る電磁結合装置の実装例を示す
要部平面図である。
【図8】第4実施例に係る電磁結合装置の実装例を示す
要部平面図である。
【図9】第5実施例に係る電磁結合装置の要部平面図で
ある。
【図10】第5実施例に係る電磁結合装置の効果を示す
グラフ図である。
【図11】電源用コイルから磁気シールド用金属板まで
の距離と電源ノイズとの関係を示すグラフ図である。
【図12】電源用コイルから磁気シールド用軟磁性体ま
での距離と電源ノイズとの関係を示すグラフ図である。
【図13】従来例に係る電磁結合装置を備えた非接触メ
モリカードの電子部品実装状態を示す斜視図である。
【図14】電磁結合装置を備えた非接触メモリカードの
斜視図である。
【図15】従来例に係る電磁結合装置の要部透視図であ
る。
【図16】非接触メモリカードに備えられた電磁結合装
置と端末装置内に備えられた電磁結合装置との結合状態
を示す透視図である。
【図17】従来例に係る電磁結合装置間の電磁結合の様
子を示す説明図である。
【図18】コアギャップの大きさと磁気結合係数との関
係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 高透磁率保護板 2a〜2j コイル 3a〜3j 磁性コア 4a〜4i スペーサ 5 プリント基板 6 カードフレーム 7 カード銘板 10 電磁結合装置 11 電流 12 コネクタ 13 漏洩磁束

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ記憶用メモリと、電磁結合により
    相手方装置と前記データ記憶用メモリとの間の信号の送
    受信及び相手方装置からの電力の受給を行う電磁結合装
    置とを備えた非接触メモリカードにおいて、前記電磁結
    合装置を構成する信号用コイル部と電力用コイル部との
    間に、これら信号用コイル部及び電力用コイル部を構成
    する磁性コアの表面よりも相手方コイル部側に突出する
    磁気シールド材を配置したことを特徴とする非接触メモ
    リカード。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の非接触メモリカードに
    おいて、前記信号用コイル部及び電力用コイル部並びに
    前記磁気シールド材が、一体に組立てられていることを
    特徴とする非接触メモリカード。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の非接触メモリカードに
    おいて、前記信号用コイル部及び電力用コイル部並びに
    前記磁気シールド材が、夫々独立の別体に構成されてい
    ることを特徴とする非接触メモリカード。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の非接触メモリカードに
    おいて、前記信号用コイル部及び電力用コイル部のう
    ち、少なくともいずれか一方のコイル部が、夫々独立の
    別体に形成された複数個の磁性コアと各磁性コアに巻線
    された複数個のコイルとをもって構成されていることを
    特徴とする非接触メモリカード。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3のいずれかに記載の非
    接触メモリカードにおいて、前記磁気シールド材とし
    て、抵抗率の小さい導電性材料及び高透磁率材料のうち
    の少なくともいずれか一方を用いたことを特徴とする非
    接触メモリカード。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3のいずれかに記載の非
    接触メモリカードにおいて、前記磁気シールド材は、抵
    抗率の小さい導電性材料から構成される第1のシールド
    板と、高透磁率材料から構成される第2のシールド板と
    から構成され、前記第1のシールド板を電力用コイル部
    側に、前記第2のシールド板を信号用コイル部側に配置
    したことを特徴とする非接触メモリカード。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6のいずれかに記載の非接
    触メモリカードにおいて、前記高透磁率材が、高透磁率
    磁性材料と非磁性材料との積層体によって構成されてい
    ることを特徴とする非接触メモリカード。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の非接触メモリカードに
    おいて、前記電力用コイル部及び信号用コイル部の相手
    方コイル部との対向面に、磁性材料又は非磁性材料から
    なる保護板を設けたことを特徴とする非接触メモリカー
    ド。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の非接触メモリカードに
    おいて、前記電力用コイル部の相手方電力用コイル部と
    の対向面に、比透磁率が1よりも大きい磁性材料からな
    る高透磁率保護板を設けたことを特徴とする非接触メモ
    リカード。
  10. 【請求項10】 信号用コイル部及び電力用コイル部を
    備え、電磁結合により相手方信号用コイル部及び電力用
    コイル部との間で信号の送受信及び電力の授受を行う電
    磁結合装置において、前記信号用コイル部と電力用コイ
    ル部との間に、これら信号用コイル部及び電力用コイル
    部を構成する磁性コアの表面よりも相手方コイル部側に
    突出する磁気シールド材を配置したことを特徴とする電
    磁結合装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の電磁結合装置にお
    いて、前記磁気シールド材として、金属材及び高透磁率
    材のうちの少なくともいずれか一方を用いたことことを
    特徴とする電磁結合装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の電磁結合装置にお
    いて、前記磁気シールド材は、抵抗率の小さい導電性材
    料から構成される第1のシールド板と、高透磁率材料か
    ら構成される第2のシールド板とから構成され、前記第
    1のシールド板を電力用コイル部側に、前記第2のシー
    ルド板を信号用コイル部側に配置したことを特徴とする
    非接触メモリカード。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12のいずれかに記載
    の電磁結合装置において、前記高透磁率材が、高透磁率
    磁性材料と非磁性材料との積層体によって構成されてい
    ることを特徴とする電磁結合装置。
  14. 【請求項14】 請求項10に記載の電磁結合装置にお
    いて、前記電力用コイル部及び信号用コイル部の相手方
    コイル部との対向面に、磁性材料又は非磁性材料からな
    る保護板を設けたことを特徴とする電磁結合装置。
  15. 【請求項15】 請求項10に記載の電磁結合装置にお
    いて、前記電力用コイル部の相手方電力用コイル部との
    対向面に、比透磁率が1よりも大きい磁性材料からなる
    高透磁率保護板を設けたことを特徴とする電磁結合装
    置。
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