JP3426774B2 - 電磁結合コネクタ及びその製造方法 - Google Patents

電磁結合コネクタ及びその製造方法

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JP3426774B2
JP3426774B2 JP04436495A JP4436495A JP3426774B2 JP 3426774 B2 JP3426774 B2 JP 3426774B2 JP 04436495 A JP04436495 A JP 04436495A JP 4436495 A JP4436495 A JP 4436495A JP 3426774 B2 JP3426774 B2 JP 3426774B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非接触型のICカード
及び当該ICカードとの間で信号及び電力の送受信を行
う端末装置等に備えられる電磁結合コネクタとその製造
方法とに係り、特に、電力用コイル部及び信号用コイル
部を構成する複数個のコイルの連結手段に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ICカードの一種であるメモリカ
ードは、電子手帳のデータベースをはじめとして、コン
ピュータの外部記録媒体や増設メモリなどに用いられて
おり、その需要及び利用分野は飛躍的に拡大している。
メモリカードと端末装置との結合方式には、ピン挿入方
式と非接触方式とがある。ピン挿入方式は、雄型コネク
タに備えられたピンを雌型コネクタに備えられたソケッ
トに差し込むことによって、両者を電気的に接続するも
のであって、例えば68ピン程度のピンを用いて信号を
やり取りをできるので、8ビットや16ビットのパラレ
ルデータ転送ができ、信号の高速な読み出し・書き込み
が可能となるという利点がある反面、ピンやソケットが
外部に露出しているために、汚染による接触不良やピン
の小型化に起因する耐挿抜性の低下などを発生しやすい
という欠点もある。これに対して、非接触方式は、光、
電磁気あるいは電波等のエネルギを利用して、信号の送
受信及び電力の供給等を行う方式であって、導体が外部
に露出しないため、上記のようなトラブルの発生が無
く、特に汚れた環境下での使用で有利であることから各
方面で実用化されている。
【0003】前記したように、非接触で電力の供給や信
号の送受信を行う方式としては、光方式、電磁結合方式
及び電波方式などが提案されているが、低コストで実施
でき、かつ消費電力が小さいことなどから、現在のとこ
ろ、電磁結合方式が最も多く用いられている。図14
に、従来より知られた電磁結合方式のコネクタを備えた
非接触メモリカードの電子部品実装状態を示す。
【0004】本例の非接触メモリカードは、マルチチャ
ンネル方式の電磁結合コネクタを用いた例えばSRAM
カードであって、プリント基板5には、コイル2a,2
b,2c,2d,2e,2f,2g,2h,2i,2j
がそれぞれ所定のターン数巻かれた磁性コア3a,3
b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,3i,3j
(本明細書では、これを「コイル部」という。)と、各
コイルで受け取った信号を所定の電圧まで増幅するアン
プ16a,16b,16c,16dと、増幅した信号を
デジタル波形に変換するコンパレータ17a,17b,
17cと、データの読み出し・書き込みの制御を行う制
御IC15と、データを記憶する例えばSRAMなどの
メモリIC9a,9bと、前記メモリIC9a,9bに
記憶されているデータを保持するための電池8a,8b
と、交流で供給される電力を直流に整流し、定電圧に安
定化する電力変換IC18とが実装されている。
【0005】磁性コア3a,3b,3c,3d,3e,
3f,3g,3hに巻かれたコイル2a,2b,2c,
2d,2e,2f,2g,2hは8ビットのデータ信号
及びアドレス信号のやり取りをパラレル形式で行うもの
であり、磁性コア3iに巻かれたコイル2iはリードや
ライトなどの命令信号を受け取るものであって、その巻
線数は、それぞれ同じにしてある。一方、磁性コア3j
に巻かれたコイル2jは、電力及びクロックを受け取る
ものであって、安定した電力の受け取りができるよう
に、他のコイル2a〜2jに比べて巻線数を多くしてあ
る。これに伴って、磁性コア3jは、他の磁性コア3a
〜3jに比べて大型になっている。
【0006】上記の構成によると、マルチチャンネル方
式により、同時に多ビットの信号のやり取りが可能とな
るため、高速なデータ転送ができる。
【0007】図15は、電子部品が搭載された基板を内
蔵した非接触メモリカードの斜視図である。この図から
明らかなように、実機においては、磁性コア3a〜3j
に巻回されたコイル2a〜2jがそれぞれ個別に非接触
メモリカード20の短辺部に配置されるのではなく、各
コイル2a〜2jをモールドにより一体化してなる電磁
結合コネクタ10が、非接触メモリカード20の短辺部
に配置される。
【0008】電磁結合コネクタ10は、図16に拡大し
て示すように、コイル2a,2b,2cが巻回された磁
性コア3a,3b,3cを、例えば銅板製のコア支持体
21上に所定の配列で接着し、各コイルの末端を例えば
銅板製の外部リード22に電気的に接続した後、これら
を、例えばSiO2 フィラー入りのエポキシ樹脂24に
て一体にモールドすることによって作製される。この構
成においては、全体を樹脂にてモールドしてあるため、
外部からの異物や水分の進入が無く、また、内部の部品
が機械的に保護されることから、より信頼性の高い電磁
結合コネクタとすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
の電磁結合コネクタ10は、製造に当たって、コイル2
a,2b,2cが巻回された磁性コア3a,3b,3c
をコア支持体21上に所定の配列で接着しなくてはなら
ないので、磁性コアを所定の間隔で配列し、かつコア支
持体21上に接着するのに専用の組立装置を必要とす
る。また、従来の電磁結合コネクタ10は、磁性コア3
a,3b,3cとコア支持体21とを接着により固定す
ることから、接着剤を固化するにも専用の加熱装置を必
要とし、かつ接着剤の固化に長時間を要する。このた
め、設備コストが高価で、製造効率が低く、製造コスト
が高価になるという不都合がある。
【0010】本発明の目的は、上記従来技術の不備を解
消し、安価にして高性能な電磁結合コネクタの構造と製
造方法とを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、電磁結合コネクタを、所定数の導電性
の外部リード及びこれと電気的に接続されたコイル接続
端子が一体にモールドされ、前記外部リードの設定面と
反対側の面に所定数の磁性コア取付部が形成された非磁
性のホルダと、巻線部を有し、前記磁性コア取付部に着
脱自在に取り付けられて、前記ホルダに対する取付位置
が規制される所定数の磁性コアと、前記ホルダに前記磁
性コアを取り付け後、前記磁性コアの巻線部及び前記ホ
ルダの外周に巻線され、その端部が前記コイル接続端子
に接続されるコイルとから構成した。
【0012】また、電磁結合コネクタの製造方法に関し
ては、所定数の導電性の外部リード及びこれと電気的に
接続されたコイル接続端子が一体にモールドされ、前記
外部リードの設定面と反対側の面に所定数の磁性コア取
付部が形成された非磁性のホルダと、巻線部を有し、前
記磁性コア取付部に着脱自在に取り付けられて、前記ホ
ルダに対する取付位置が規制される所定数の磁性コアと
を作製後、前記ホルダに前記磁性コアを取り付け、前記
磁性コアの巻線部及び前記ホルダの外周にコイルを巻線
し、その端部を前記コイル接続端子に接続するという構
成にした。
【0013】
【作用】非磁性のホルダに対して磁性コアを着脱自在に
構成し、かつ磁性コアをホルダに取り付けたとき、ホル
ダに対する磁性コアの取付位置が規制されるように、こ
れらホルダ及び磁性コアを構成すると、ホルダに形成さ
れた磁性コア取付部に磁性コアを取り付けるだけで、複
数個の磁性コアの位置決めと固定とを行うことができる
ので、複数個の磁性コアをコア支持体上に接着する場合
に比べて、電磁結合コネクタの製造を格段に容易化でき
る。また、磁性コアを共通部品化できるので、搭載され
るコイルの数量が異なる電磁結合コネクタの開発が容易
になる。さらに、磁性コアとホルダの外周面にコイルを
巻線するので、磁性コアの巻線部にのみコイルを巻線す
る場合に比べて、コイルの有効径を大きくでき、電力の
伝送レベル及び伝送効率を向上できる。
【0014】
【実施例】
〈第1実施例〉図1〜図6を用いて本発明の第1実施例
を説明する。図1は本例に係る電力搬送コイルの斜視
図、図2は電磁結合された2つの電力搬送コイル間で行
われる電力供給の動作原理を示す説明図、図3はギャッ
プとコア間隔の説明図、図4はコア間隔と電力伝送効率
増加率との関係を示すグラフ図、図5は非接触メモリカ
ードへの実装方法の第1例を示す平面図、図6は非接触
メモリカードへの実装方法の第2例を示す要部平面図で
ある。
【0015】図1から明らかなように、本実施例の電力
搬送コイル30は、それぞれにコイル2j1,2j2,2
3 が巻線された同形同大の3つの磁性コア3j1,3
2,3j3 を、接着材層31a,31bを介して連結
してなる。各磁性コア3j1,3j2,3j3は、平面形
状が略コの字型に形成されており、中央の凹部が巻線部
になっている。これら3つの磁性コア3j1,3j2,3
3 は、巻線部が同一の方向に向けられ、かつ巻線部の
両側に形成される他方の電磁結合コネクタとの対向面が
同一平面上に配置されて、互いに一体化される。コイル
2j1,2j2,2j3 は、相隣接する各コイルが互いに
逆向きに励磁されるように、巻線方向又は励磁電流の印
加方向が調整される。
【0016】磁性コア3j1,3j2,3j3 は、効率良
く磁気エネルギーを伝達するため、例えばMn−Znフ
ェライトのような低損失で高透磁率を有する材料をもっ
て形成され、コイル2j1,2j2,2j3 は、例えば絶
縁材で被服された銅線材をもって形成される。また、接
着剤層31a,31bを構成する接着剤としては、必要
な接着強度を有するものであれば公知に属する任意の接
着剤を使用可能であるが、硬化収縮が小さいことなどか
ら、エポキシ系接着剤が特に好適である。なお、本実施
例においては、コイル及び磁性コアの個数を3個とした
が、必要な電力に応じて2個又は3個以上の任意の数と
することができる。
【0017】かように、同形同大に形成された複数個の
単一コイル部33を、必要に応じて所望の数だけ連結し
て電力搬送コイル30を作製するようにすると、1種類
の単一コイル部33を作製するだけで種々の電力に対応
する電力搬送コイル30の製造が可能となり、度々のコ
イル開発を省けるので、開発コストを低減できる。
【0018】次に、前記のように構成された電力搬送コ
イル30の動作原理を、図2によって説明する。ここで
は、説明を容易にするため、端末装置側の電力搬送コイ
ルを符号30で、メモリカード側の電力搬送コイルを符
号30’で示す。電力の供給は、端末装置側の電力搬送
コイル30とメモリカード側の電力搬送コイル30’と
を突き合わせることにより行われる。コイル2j1 ,2
2,2j3の巻線方向が同じである場合、端末装置側の
電力搬送コイル30の各コイル2j1,2j2,2j3
は、相隣接するコイルについて互いに逆向きの電流5
a,5b,5cが印加される。これによって、各磁性コ
ア3j1,3j2,3j3 には、それぞれ逆向きの磁束4
a,4b,4cが発生する。発生した磁束はギャップ
(空間)を飛び越え、メモリカード側の電力搬送コイル
30’の磁性コア3j1’,3j2’,3j3’ にも、そ
れぞれ逆向きの磁束4a’,4b’,4c’が発生す
る。メモリカード側のコイル2j1’,2j2’,2
3’ には、「レンツの法則」によりこれを打ち消す方
向に誘導電流が流れ、電力が伝送できる。
【0019】図4に、相隣接して配置される磁性コアの
間隔(コア間隔)と電力伝送効率の増加率との関係を示
す。コア間隔の意味については、図3に示す通りであ
る。この図から明らかなように、各コイル30,30’
は、接近して励磁するほど高効率に電力伝送ができる。
よって、接着剤層31a,31bは、なるべく薄く設
け、各磁性コア間を磁気的に分離しないようにすること
が望ましい。
【0020】図5に、前記のように構成された電力搬送
コイル30の非接触メモリカードへの実装例を示す。本
例においては、電力搬送コイル30が、プリント基板1
2の短辺に設定され、これと電磁結合される端末装置側
の電力搬送コイル30との対向面が、カードケースを構
成するフレーム13より外部に臨まされている。本例の
非接触メモリカードにおいては、信号の伝送は、プリン
ト基板12に設けられたシートコイル34a,34b,
34cを用いて行われる。
【0021】図6に、非接触メモリカードへの実装例の
他の例を示す。本例においては、前記のように構成され
た電力搬送コイル30と複数個(図示の例では8個)の
信号用コイルが連設された信号用コイル部40とを一体
に形成してなる電磁結合コネクタ50が、カードケース
の短辺に設定されている。信号用コイル部40は、互い
に非磁性材のスペーサ41b〜41h及び図示しない接
着剤層を介して連結された磁性コア42a〜42hと、
各磁性コア42a〜42hに巻線されたコイル43a〜
43hとからなる。この信号用コイル部40は、非磁性
材のスペーサ41a及び図示しない接着剤層を介して電
力搬送コイル30と連結され、所望の電磁結合コネクタ
50となる。
【0022】本例の電磁結合コネクタ50は、電力搬送
コイル30と信号用コイル部40とを一体に形成してプ
リント基板12の短辺部に設定したので、信号用コイル
部をシートコイルにて構成してプリント基板12の平面
部に設定する場合に比べて、プリント基板12により多
くの電子部品を実装することができ、例えば記憶容量の
増加や非接触メモリカードの高機能化等を図ることがで
きる。また、本例の構成によれば、信号用コイル部をシ
ートコイルにて構成してプリント基板12の平面部に設
定する場合に比べて、信号用コイル部の数量の増加が容
易であることから、一度に多ビットのデータのやり取り
が行え、高速データ転送が可能となる。
【0023】〈第2実施例〉本発明の第2実施例を、図
7に基づいて説明する。図7は第2実施例に係る電力搬
送コイルの斜視図である。この図から明らかなように、
本例の電力搬送コイル30は、巻線部が等間隔に形成さ
れた1つの磁性コア3と、各巻線部に巻線された3つの
コイル2j1,2j2,2j3 とから電力搬送コイルを構
成したことを特徴とする。その他の部分については、第
1実施例の電力搬送コイルと同じであるので、重複を避
けるために説明を省略する。
【0024】本例の電力搬送コイル30は、1つの磁性コ
ア1に3つのコイル2j1,2j2,2j3 を巻回したの
で、各コイル間における磁束の損失がなく、第1実施例
の電力搬送コイルよりもさらに高い電力伝送効率を得る
ことができる。また、本例の電力搬送コイルは、部品点
数を減少できるため、製造コストを低減できる効果もあ
る。
【0025】〈第3実施例〉本発明の第3実施例を、図
8〜図10に基づいて説明する。図8は電力搬送コイル
を構成する1つの磁性コアの斜視図、図9は当該1つの
磁性コアにコイルを巻線した状態を示す斜視図、図10
は3つのコイルを連設した状態を示す斜視図である。
【0026】本実施例の電力搬送コイル30は、図8に
示すように、磁性コア3j1(3j2,3j3 )の巻線部
3aを他の部分に比べて細幅に形成したことを特徴とす
る。巻線部3aは、長方体状に形成された磁性体ブロッ
クの三方を削ることによって形成される。その他の部分
については、第1実施例の電力搬送コイルと同じである
ので、対応する部分にそれと同一の符号を表示して、説
明を省略する。
【0027】本実施例の電力搬送コイル30は、磁性コ
ア3j1,3j2,3j3 の巻線部を他の部分に比べて細
幅に形成したので、図9及び図10に示すように、決め
られたサイズの中でコイル2j1, 2j2,2j3の巻線
数を増加したり、コイル線材を大径化することができ、
電力搬送コイルの信頼性の向上及び電力搬送能力の向上
を図ることができる。なお、一般に、トランスのような
ギャップがほとんど無い磁路を形成する電磁結合の場合
においては、巻線部の断面積を小さくすることは磁気抵
抗の増加により伝送効率の低下につながるが、本発明の
ようなギャップがある程度大きい(0.5mm前後)電
磁結合の場合には、ギャップの部分の磁気抵抗が磁路全
体の磁気抵抗のほとんどを占めているため、巻線部の断
面積の縮小は、伝送効率の低下に関してほとんど問題と
ならない。
【0028】〈第4実施例〉本発明の第4実施例を、図
11〜図13に基づいて説明する。図11はホルダと磁
性コアとの結合方法を示す斜視図、図12は本例に係る
電力搬送コイルの斜視図、図13は本例に係る電力搬送
コイルの断面図である。これらの図において、符号62
は磁性コアのホルダ、符号63はホルダ62に形成され
た磁性コア取付部、符号64及び65はホルダ62にイ
ンサートモールドされた外部リード、符号66及び67
は同じくホルダ62にインサートモールドされたコイル
接続端子を示し、その他、前出の図1と対応する部分に
はそれと同一の符号が表示されている。本例の電力搬送
コイルは、これらの図から明らかなように、複数個の磁
性コア3j1,3j2をホルダ62を介して一体化したこ
と、及びこれらの磁性コア3j1,3j2とホルダ62の
外周にコイル2j1,2j2を巻線したことを特徴とす
る。
【0029】磁性コア3j1,3j2は、例えばMn−Z
nフェライト等の高透磁率磁性体をもって形成されてお
り、その長手方向の中央部に細幅の巻線部61が形成さ
れている。巻線部61は、長方体状に形成された磁性体
ブロックの三方を削ることによって形成される。
【0030】ホルダ62は、例えば液晶ポリマ等の成形
性及び耐熱性に優れた樹脂材料をもって形成され、当該
ホルダ62の背面に貫通する外部リード64,65と、
当該ホルダ62の上面に貫通するコイル接続端子66,
67とがインサートモールドされている。外部リード6
4とコイル接続端子66及び外部リード65とコイル接
続端子67とは、それぞれ導電体を曲折することによっ
て形成されており、電気的に導通している。磁性コア取
付部63は、ホルダ62の前面より相対向に突出された
2つの保持片63a,63bをもって構成される。これ
ら2つの保持片63a,63bの横幅Wは、前記磁性コ
ア3j1,3j2に形成された巻線部61内にやや密に挿
入可能な大きさに形成される。また、これら2つの保持
片63a,63bの内幅Dは、前記磁性コア3j1,3
2に形成された巻線部61を保持可能な大きさに形成
される。さらに、相隣接する2組の保持片の間隔Lは、
それぞれの保持片63a,63bに磁性コア3j1,3
2の巻線部61を取り付けたとき、各磁性コア3j1
3j2の端面を互いに密着可能な大きさに形成される。
前記磁性コア3j1,3j2は、図11に示すように、巻
線部61が形成されていない面を前記ホルダ62側に向
けた状態で、巻線部61の上部及び下部に前記保持片6
3a,63bを挿入し、当該磁性コア3j1 ,3j2
背面を前記ホルダ62の前面に密着させることによっ
て、ホルダ62に取り付けられる。
【0031】コイル2j1,2j2は、ホルダ62の磁性
コア取付部63に所定数の磁性コア3j1,3j2を取り
付けた後に、図12に示すように、各磁性コア3j1
3j2の巻線部61の外周に、ホルダ62と共に巻線さ
れる。各コイル2j1,2j2の端部は、コイル接続端子
66,67に電気的に接続される。この場合、各コイル
2j1,2j2は、巻線部61内に納め、磁性コア3
1,3j2の他方の電磁結合コネクタとの対向面を、コ
イル2j1,2j2の表面よりも外向きに突出することが
より好ましい。
【0032】本実施例の電力搬送コイルは、ホルダ62
に形成された磁性コア取付部63を磁性コア3j1,3
2に形成された巻線部61内に挿入するだけで、複数
個の磁性コア3j1,3j2の位置決めと固定とを行うこ
とができるので、従来技術の欄に示したように、複数個
の磁性コアをコア支持体21上に接着する場合に比べ
て、電力搬送コイルの製造を格段に容易化できる。ま
た、磁性コア3j1,3j2を共通部品化できるので、電
力搬送コイルのサイズごとに磁性コア3j1,3j2を開
発する必要がなく、電力搬送コイルの開発コストを低減
できる。さらに、磁性コア3j1,3j2とホルダ62の
外周面にコイル2j1,2j2を巻線するので、磁性コア
3j1,3j2の巻線部61にのみコイルを巻線する場合
に比べて、コイルの有効径を大きくでき、電力の伝送レ
ベル及び伝送効率を向上できる。
【0033】なお、本発明は、ホルダ62を用いて電磁
結合コネクタを構成したことを特徴とするものであっ
て、ホルダ62や磁性コア3j1,3j2,3j3 それに
コイル2j1,2j2,2j3 の形状、構造、材質、数
量、配列等に関しては、前記第4実施例に拘らず、必要
に応じて適宜変更可能である。例えば、前記第4実施例
においては、電力搬送コイルを例にとって説明したが、
信号用コイル部についてもこれと同様の方法で、複数個
のコイルを並設できる。また、1つのホルダに、電力用
コイル部を構成する複数個のコイルと信号用コイル部を
構成する複数個のコイルとを並設することもできる。信
号用コイル部を構成する複数個のコイルについては、相
隣接するコイル間のクロストークを防止するため、相隣
接する2つの磁性コア間に所定の間隔をもたせることが
好ましい。また、1つのホルダに電力用コイル部と信号
用コイル部とを並設する場合には、これらの各コイル部
間にも所定の間隔をもたせることが好ましい。相隣接す
るコイル間の間隔は、相隣接する2つの磁性コア取付部
63の間隔Lを適宜変更することによって調整できる。
【0034】また、前記第4実施例においては、磁性コ
ア取付部63として、ホルダ62の前面に2つの保持片
63a,63bを相対向に突出したが、本発明の要旨は
これに限定されるものではなく、ホルダ62及び磁性コ
ア取付部63のうちのいずれか一方に、他方を保持可能
な手段を備えれば足りる。
【0035】その他、前記第4実施例においては、保持
片63a,63bを磁性コアの巻線部61に挿入するこ
とによってホルダ62と磁性コア3j1,3j2,3j3
とを一体化したが、保持片63a,63b等の保持手段
にて巻線部61以外の部分を保持することによって、ホ
ルダ62と磁性コア3j1,3j2,3j3 とを一体化す
ることもできる。また、図7に示すような複数個分の磁
性コアが一体的に形成された磁性コアをホルダ62に取
り付けることによっても、電磁結合コイルを作製でき
る。
【0036】さらに、前記第1〜第4実施例にて示した
各コイル部の他方の電磁結合コネクタとの対向面には、
コイルの断線や透水による短絡を防止するため、保護板
を接着することが好ましい。保護板としては、電力及び
信号の伝送効率を併せて向上するため、磁性コアに、比
透磁率が1よりも大きい磁性材料からなる高透磁率磁性
板を接着することができる。また、電力用コイル部の伝
送効率を向上すると共に、信号用コイル部のクロストー
クを防止する必要がある場合には、電力用コイル部に比
透磁率がより大きい磁性材料からなる高透磁率磁性板を
接着し、信号用コイル部には比透磁率がより小さい磁性
材料からなる高透磁率磁性板を接着したり、あるいは非
磁性の保護板を接着することもできる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、非
磁性のホルダに対して磁性コアを着脱自在に構成し、か
つ磁性コアをホルダに取り付けたとき、ホルダに対する
磁性コアの取付位置が規制されるように、これらホルダ
及び磁性コアを構成したので、ホルダに形成された磁性
コア取付部に磁性コアを取り付けるだけで、複数個の磁
性コアの位置決めと固定とを行うことができ、複数個の
磁性コアをコア支持体上に接着する場合に比べて、電磁
結合コネクタの製造を格段に容易化できる。また、磁性
コアを共通部品化できるので、搭載されるコイルの数量
が異なる電磁結合コネクタの開発が容易になる。さら
に、磁性コアとホルダの外周面にコイルを巻線するの
で、磁性コアの巻線部にのみコイルを巻線する場合に比
べて、コイルの有効径を大きくでき、電力の伝送レベル
及び伝送効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る電源搬送コイルの斜視図であ
る。
【図2】電磁結合された2つの電源搬送コイル間で行わ
れる電力供給の動作原理を示す説明図である。
【図3】電源搬送コイルのギャップとコア間隔の説明図
である。
【図4】コア間隔と電力伝送効率増加率との関係を示す
グラフ図である。
【図5】第1実施例に係る電源搬送コイルの非接触メモ
リカードへの実装方法の第1例を示す平面図である。
【図6】第1実施例に係る電源搬送コイルの非接触メモ
リカードへの実装方法の第2例を示す平面図である。
【図7】第2実施例に係る電力搬送コイルの斜視図であ
る。
【図8】第3実施例に係る電力搬送コイルを構成する1
つの磁性コアの斜視図である。
【図9】磁性コアにコイルを巻線した状態を示す斜視図
である。
【図10】第3実施例に係る電力搬送コイルの斜視図で
ある。
【図11】第4実施例に係る電力搬送コイルのホルダと
磁性コアとの結合方法を示す斜視図である。
【図12】第4実施例に係る電力搬送コイルの斜視図で
ある。
【図13】第4実施例に係る電力搬送コイルの断面図で
ある。
【図14】従来より知られた電磁結合方式のコネクタを
備えた非接触メモリカードの電子部品実装状態を示す平
面図である。
【図15】従来より知られている非接触メモリカードの
斜視図である。
【図16】従来より知られている磁性コアの位置決め方
法を示す透視図である。
【符号の説明】
2j1,2j2,2j3 コイル 3j1,3j2,3j3 磁性コア 30 電力搬送コイル(電力用コイル部) 31a,31b 接着剤層 33 単一コイル部 40 信号用コイル部 50 電磁結合コネクタ 61 巻線部 62 ホルダ 63 磁性コア取付部 64,65 外部リード 66,67 コイル接続端子

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定数の導電性の外部リード及びこれと
    電気的に接続されたコイル接続端子が一体にモールドさ
    れ、前記外部リードの設定面と反対側の面に所定数の磁
    性コア取付部が形成された非磁性のホルダと、巻線部を
    有し、前記磁性コア取付部に着脱自在に取り付けられ
    て、前記ホルダに対する取付位置が規制される所定数の
    磁性コアと、前記ホルダに前記磁性コアを取り付け後、
    前記磁性コアの巻線部及び前記ホルダの外周に巻線さ
    れ、その端部が前記コイル接続端子に接続されるコイル
    とを備えたことを特徴とする電磁結合コネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁結合コネクタにお
    いて、前記ホルダの磁性コア取付部が、ホルダ本体より
    相対向に突出され、前記磁性コアの巻線部を保持可能な
    2つの保持片をもって構成されていることを特徴とする
    電磁結合コネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電磁結合コネクタにお
    いて、前記保持片が、弾性体によって構成されているこ
    とを特徴とする電磁結合コネクタ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電磁結合コネクタにお
    いて、前記ホルダが、複数個の電力用コイル部と、複数
    個の信号用コイル部とを保持できる長さに形成されてい
    ることを特徴とする電磁結合コネクタ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電磁結合コネクタにお
    いて、前記ホルダの電力用コイル設定部においては、相
    隣接して配置される複数個の電力用コイル部の磁性コア
    が互いに密着するように前記磁性コア取付部の設定間隔
    が調整され、前記ホルダの信号用コイル設定部において
    は、相隣接して配置される複数個の信号用コイル部の磁
    性コアが互いに所定の間隔だけ離隔するように前記磁性
    コア取付部の設定間隔が調整されていることを特徴とす
    る電磁結合コネクタ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の電磁結合コネクタにお
    いて、前記磁性コアの他方の電磁結合コネクタとの対向
    面を、前記巻線部に巻線されたコイルの表面よりも外向
    きに突出したことを特徴とする電磁結合コネクタ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の電磁結合コネクタにお
    いて、前記磁性コアの他方の電磁結合コネクタとの対向
    面に、比透磁率が1よりも大きい磁性材料からなる高透
    磁率磁性板を接着したことを特徴とする電磁結合コネク
    タ。
  8. 【請求項8】 所定数の導電性の外部リード及びこれと
    電気的に接続されたコイル接続端子が一体にモールドさ
    れ、前記外部リードの設定面と反対側の面に所定数の磁
    性コア取付部が形成された非磁性のホルダと、巻線部を
    有し、前記磁性コア取付部に着脱自在に取り付けられ
    て、前記ホルダに対する取付位置が規制される所定数の
    磁性コアとを作製後、前記ホルダに前記磁性コアを取り
    付け、前記磁性コアの巻線部及び前記ホルダの外周にコ
    イルを巻線し、その端部を前記コイル接続端子に接続す
    ることを特徴とする電磁結合コネクタの製造方法。
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