JPH08240417A - 形状測定方法及びそれを用いた形状測定装置 - Google Patents

形状測定方法及びそれを用いた形状測定装置

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JPH08240417A
JPH08240417A JP7068829A JP6882995A JPH08240417A JP H08240417 A JPH08240417 A JP H08240417A JP 7068829 A JP7068829 A JP 7068829A JP 6882995 A JP6882995 A JP 6882995A JP H08240417 A JPH08240417 A JP H08240417A
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shape
measurement
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JP7068829A
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Masaru Otsuka
勝 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トーリック/シリンドリカル面の様な非球面
形状を分割測定法によって非接触、高速で、従来よりも
高精度に全面の形状を測定することのできる形状測定方
法及びそれを用いた形状測定装置を得ること。 【構成】 干渉計の射出光路中に、被測定面と一致する
測定波面を発生する波面変換手段を設置し、移動手段に
搭載した該被測定面を該波面変換手段の後ろに配置し、
該移動手段によって該被測定面を互いに重なり合う部分
を持つ複数の部分面に分割して、個々の部分面の形状情
報を干渉測定によって一括して得、隣り合う2つの部分
面の形状情報を繋ぎ合わせる際、重なり合う部分がベス
トフィットするように一方の部分面の形状情報を該被測
定面の形状に応じた所定のセットエラー成分によって補
正して繋ぎ合わせる接続処理を順次行って該被測定面全
面の形状情報を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は形状測定方法及びそれを
用いた形状測定装置に関し、特にレーザービームプリン
タ、デジタル複写機などのスキャニング光学系に用いら
れるトーリック/シリンドリカルレンズ等の非球面の形
状を高速、高精度に測定するのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、トーリックレンズ、シリンドリカ
ルレンズの様な非軸対称形状を測定、評価する方法とし
ては、接触式のプローブによる3次元測定法(SPIE Vo
l.802,(1987)P.209)、非接触光プローブによる3次元
測定法(特公平2-56604 号公報)等が知られている。
【0003】また、干渉計を応用した手法としては、通
常の球面干渉計を用いてトーリック面の副径線方向にラ
イン状の測定を行い、主径線方向に機械的走査を行って
全面をつなぎ合わせる方法(特開平4-244903号公報)が
知られている。
【0004】また、本出願人は特開平2-259509号公報、
特開平2-259510号公報において、被測定面に略一致した
波面を発生させる光学レンズを使用し、被測定面をこの
光学レンズで測定可能な部分面に分割して測定後、全面
のデータを精度良く得る方法を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接触式
プローブ方式では被測定物に傷がつく恐れがあり、又前
記の非接触光プローブ方式では走査中に被測定物上のご
みや傷によってデータの欠落があると以降の測定ができ
なくなるという欠点があった。またいずれの方法も被測
定物上をライン走査するために細かいデータ密度で形状
を測定しようとすると測定時間が非常に長くなるという
問題があった。
【0006】一方、球面干渉計により副径線方向の一断
面の測定をおこない、主径線方向に断面測定データをつ
ないで行く従来の方法は、前記プローブ方式に比べると
比較的高速な測定が期待できるものの、主径線方向の形
状データは機械的なステージ運動精度によって限定され
るという欠点があった。また、前記特開平4-244903号公
報に開示されているような別途設けたステージ誤差検出
手段により形状データを補正する方法では、装置が複雑
になるほか、誤差検出手段(変位センサ、基準球など)
の精度が問題となってくる。
【0007】又、特開平2-259509号公報、特開平2-2595
10号公報に開示された方法では、特にトーリック面等の
測定の場合、被測定面と等価な波面を発生するレンズ系
を製作することが難しいと言う課題を有していた。
【0008】本出願の目的は、トーリック/シリンドリ
カル面の様な非軸対称の非球面形状を等価波面を発生さ
せる光学レンズを使用せずに、分割測定法によって非接
触、高速で、従来よりも高精度に全面の形状を測定する
ことのできる形状測定方法及びそれを用いた形状測定装
置のを提供である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の形状測定方法
は、 (1−1) 干渉計より射出させた球面波または平面波
の光路中に、波面変換手段を設置して該球面波または平
面波から移動手段に搭載した被測定面と一致する測定波
面を発生させ、該移動手段によって該被測定面を互いに
重なり合う部分を持つ複数の部分面に分割して、個々の
部分面の形状情報を干渉測定によって一括して得、隣り
合う2つの部分面の形状情報を繋ぎ合わせる際、該2つ
の部分面の重なり合う部分がベストフィットするように
一方の部分面の形状情報を該被測定面の形状に応じた所
定のセットエラー成分によって補正してつなぎ合わせる
接続処理を、すべての部分面に対して行うことにより該
被測定面の全面の形状情報を得ること等を特徴としてい
る。
【0010】特に、 (1−1−1) 前記波面変換手段はコンピュータジェ
ネレーティッドホログラム(CGH)、又は液晶空間光変調
デバイスのいずれかである。 (1−1−2) 前記接続処理に際して、前記2つの部
分面の重なる部分の形状情報として、該2つの部分面の
一方の形状情報をデータセットA 、該2つの部分面が重
なる部分がベストフィットするように補正した他方の形
状情報をデータセットB'とし、該2つのデータセットA,
B'のうち互いに重なる部分を夫々データセットAB,デー
タセットBA' とするとき、 (1)データセットAB (2)データセットBA' (3)データセットABとデータセットBA' の平均値 のいずれかを用い、その際データセットAB又はデータセ
ットBA' のどちらかのデータに異常がある箇所は、異常
のないほうのデータセットのデータを用いる。 (1−1−3) 前記被測定面はトーリック面であり、
前記セットエラー成分は、測定光軸方向をZ とし、k を
トーリック面の設計形状により定まる定数として、1、
X、 Y、X2+kY2 、XY、X2Y 、XY2 である。 (1−1−4) 前記被測定面はトーリック面であり、
前記移動手段は、前記干渉計の光軸に対して略直交する
回転軸を有する回転ステージであり、該トーリック面の
回転軸を該回転ステージの回転軸と一致させる。 (1−1−5) 前記被測定面はシリンドリカル面であ
り、前記セットエラー成分は、測定光軸方向をZ 、母線
方向をX として、1、X 、Y 、Y2、XYである。 (1−1−6) 前記被測定面はシリンドリカル面であ
り、前記移動手段は、前記干渉計の光軸に対して略直交
する移動方向を持つ直動ステージであり、該シリンドリ
カル面の母線を該直動ステージの移動方向と平行にさせ
る。 こと等を特徴としている。
【0011】本発明の形状測定装置は、 (1−2) 球面波または平面波を射出する干渉計、該
干渉計の射出光路中に設置し、該球面波または平面波か
ら被測定面と一致する測定波面を発生する波面変換手
段、該被測定面を搭載し、その測定部位を該波面変換手
段に対し相対的に移動する移動手段、該干渉計中の参照
面で反射して形成される参照光と該被測定面で反射して
形成される測定光との干渉縞を撮像する撮像装置、該撮
像装置で得た干渉縞と該移動手段からの該被測定面の部
位情報より該測定部位の形状情報を演算する解析装置、
該形状情報を記憶する記憶手段を有し、該移動手段によ
って該被測定面を互いに重なり合う部分を持つ複数の部
分面に分割して、干渉測定により一括して得た個々の部
分面の形状情報を該解析装置が接続処理をする際、隣り
合う2つの部分面の重なり合う部分がベストフィットす
るように一方の部分面の形状情報を該被測定面の形状に
応じた所定のセットエラー成分によって補正してつなぎ
合わせる処理を、すべての部分面に対して行うことによ
り該被測定面の全面の形状情報を得ること等を特徴とし
ている。
【0012】特に、 (1−2−1) 前記波面変換手段がコンピュータジェ
ネレーティッドホログラム(CGH)、又は液晶空間光変調
デバイスのいずれかである。 (1−2−2) 前記接続処理に際して、前記2つの部
分面の重なる部分の形状情報として、該2つの部分面の
一方の形状情報をデータセットA 、該2つの部分面が重
なる部分がベストフィットするように補正した他方の形
状情報をデータセットB'とし、該2つデータセットA,B'
のうち互いに重なる部分を夫々データセットAB,データ
セットBA' とするとき、 (1)データセットAB (2)データセットBA' (3)データセットABとデータセットBA' の平均値 のいずれかを用い、その際データセットAB又はデータセ
ットBA' のどちらかのデータに異常がある箇所は、異常
のないほうのデータセットのデータを用いる。 (1−2−3) 前記被測定面はトーリック面であり、
前記セットエラー成分は、測定光軸方向をZ とし、k を
トーリック面の設計形状により定まる定数として、1、
X、 Y、X2+kY2 、XY、X2Y 、XY2 である。 (1−2−4) 前記被測定面はトーリック面であり、
前記移動手段は、前記干渉計の光軸に対して略直交する
回転軸を有する回転ステージであり、該トーリック面の
回転軸を該回転ステージの回転軸と一致させるトーリッ
クレンズ調整手段を有する。 (1−2−5) 前記被測定面はシリンドリカル面であ
り、前記セットエラー成分は、測定光軸方向をZ 、母線
方向をX として、1、X 、Y 、Y2、XYである。 (1−2−6) 前記被測定面はシリンドリカル面であ
り、前記移動手段は、前記干渉計の光軸に対して略直交
する移動方向を持つ直動ステージであり、該シリンドリ
カル面の母線を該直動ステージの移動方向と平行にさせ
るシリンドリカルレンズ調整手段を有する。 (1−2−7) 前記移動手段は、少なくとも1つの回
転軸と2つの直動軸を含む3自由度以上のステージの組
み合わせである。 こと等を特徴としている。
【0013】又、本発明の形状測定方法は、 (1−3) 干渉計から射出させた球面波又は平面波を
波面変換手段により移動手段に搭載した被測定面と略一
致する測定波面に変換して該被測定面に導光し、該被測
定面からの測定光を利用して該被測定面の形状を測定す
る際、該移動手段を移動させることにより、該被測定面
を一括測定できる複数の領域に互いに一部が重なり合う
重複領域を設けて分割して順次測定し、該分割した複数
の領域の形状を重複領域がベストフィットするように一
方の重複領域の形状情報を該被測定面の形状に応じた所
定のセットエラー成分で補正して順次つなぎ合わせる接
続処理を行って、該被測定面の全面の形状を求めている
こと等を特徴としている。
【0014】特に、 (1−3−1) 前記被測定面はトーリック面又はシリ
ンドリカル面であること等を特徴としている。
【0015】
【実施例】図1は本発明の実施例1の要部概略図であ
る。本実施例は本発明に係る非球面形状測定方法をトー
リック面の測定に応用した実施例である。図中、1は光
源であり、可干渉性の高いレーザーより構成している。
2は入力レンズであり、レーザーから射出する細いレー
ザービームを収斂する。3は空間フィルターであり、適
当な大きさのピンホールを有していて、入力レンズ2の
後側焦点に配置して収斂した光からノイズ成分を除去す
る。4はハーフミラーである。5はコリメータレンズで
あり、拡散してきた光を口径の大きな平行光束に変換す
る。
【0016】6はTSレンズであり、コリメータレンズ5
からの平行光を再び収斂させる。なお、6aはTSレンズ
6の最終面であり、その曲率半径はTSレンズ6から射出
する収斂光の波面曲率半径に一致し、且つ高い球面精度
を有しており、さらにこの面は反射防止処理を施してい
ないので入射光の一部を反射する。
【0017】7はCGH(Computer Generated Hologram)を
有する基板であり、7aはガラス基板、7bはCGH (波
面変換手段)である。CGH はコンピュータにより設計
し、レーザーや電子ビームによってガラス基板7a上に
高精度に描画していて、光の回折現象を利用して可逆的
に球面波を所定の非球面波に変換する。
【0018】8は被測定物であるところのトーリックレ
ンズまたはミラーである。8aは被測定面であり、トー
リック面である。9は回転ステージ(移動手段)であ
り、干渉計の光軸と直交する回転軸9aを持つている。
10はXYステージであり、被測定面であるトーリック面
8aの回転軸8bと回転ステージ9の回転軸9aを一致
させるべく主径線を含む面内(図では紙面内)に被測定
物8を自在に移動させる。
【0019】11は撮像装置であり、CCD カメラ等から
構成し干渉縞を撮影する。12はコンピュータ(解析装
置)であり、撮像装置11からの映像信号を解析する。
13はドライバー(駆動装置)であり、コンピュータ1
2の指令もしくは測定者の操作により回転ステージ9を
所定量回転させる。14は副記憶装置(記憶手段)であ
り、コンピュータ12に接続され、大量のデータを自在
に保存、呼出可能とする。XYステージ10はトーリック
面の回転軸を回転ステージ9の回転軸9aと一致させる
トーリックレンズ調整手段の一要素を構成している。
【0020】図中点線で囲んだ部分、即ち光源1、入力
レンズ2、空間フィルター3、ハーフミラー4、コリメ
ータレンズ5、TSレンズ6、撮像装置11等は、一般的
なフィゾー型干渉計101の一要素を構成している。
【0021】なお、図示するように干渉計の光軸方向を
Z 軸方向、紙面内でZ 軸と直交する方向をX 軸とするXY
Z 座標を設定する。
【0022】図2は実施例1の測定対象(被測定物)と
しているトーリックレンズ8の一般的形状の説明図であ
る。トーリック面8aは直交する2方向の曲率半径が異
なる三次元曲面であり、レーザー走査光学系に多用され
る。その形状は、レーザー走査光学系の光の走査方向
(主走査方向)に大きい曲率半径R1を持ち、それと直
交する方向(副走査方向)に小さい曲率半径R2を持っ
ている。つまりトーリック面8aは曲率半径R2の円弧
を回転軸8bを回転軸として半径R1の主径線に沿って
回転して得られる面である。
【0023】トーリック面8aの光の通過する有効領域
は主走査方向に長く、副走査方向に短いためトーリック
レンズ8としては図に示すような細長い形状をしている
場合が多い。以降の説明では、便宜的に主走査方向を主
径線方向、副走査方向を副径線方向と呼ぶことにする。
【0024】図3は実施例1のCGH 7bの一例図であ
る。CGH 7bは入射球面波を回折作用によってトーリッ
ク波面に変換して射出する作用を持っており、光軸近傍
は粗く、光軸から離れるにしたがって密となる不透明な
パターンが透明なガラス基板7a上に精密に描画されて
いる。
【0025】なお本発明で使用可能なCGH としては、本
図で示したような透過型CGH といわれるもののほかに、
反射型CGH (この場合は入射光を斜入射させる)、ブレ
ーズド型CGH (回折効率を上昇させる目的で、基板7a
上に透明層を形成し、白黒パターンのかわりにその透明
層の表面に鋸歯状に凹凸形状を付与したもの)等があ
る。
【0026】また、液晶マトリックスを利用して表示し
たホログラムパターンを自在に変更出来る液晶空間光変
調デバイスと呼ばれるものも使用可能である。
【0027】即ち、本発明で言うCGH とは、回折現象を
利用して球面波、平面波などの一般的光波面を持つ光束
をトーリック、シリンドリカルなどの特殊な波面形状の
光束に変換する機能部品を指すものである。
【0028】実施例1の作用について説明する。光源1
から射出した可干渉光ビームはレンズ2により一旦集光
され、集光位置に配置した空間フィルター3により光学
ノイズを除去した後、拡散光となってハーフミラー4を
透過し、コリメータレンズ5により、ビーム口径の大き
な平行光束に変換され、TSレンズ6に入射し、再び収斂
光へと変換され,該TSレンズの最終面6aに到達する。
【0029】最終面6aに到達した光の一部は、この面
で正反射してハーフミラー4に戻り、ここで反射されて
撮像装置11へ向かう。この光を参照光と呼ぶこととす
る。
【0030】一方、前記TSレンズ6の最終面6aを透過
した光はガラス基板7a上のCGH 7bに入射し、この入
射光はCGH 7bによる回折作用を受けていろいろな回折
光束を発生する。そのうち所定次数の回折光束は所定の
トーリック波面(測定波面)を形成して被測定物8の被
測定面8aへ入射する。この入射光は被測定面8aの各
部に垂直に入射するように被測定面8aの位置が設定さ
れているので入射光はこの面で正反射されて、たどって
来た光路をハーフミラー4まで戻り、ここで反射されて
撮像装置11に向かう。この光を測定光と呼ぶこととす
る。
【0031】撮像装置11の付近では、参照光と測定光
とが干渉して干渉縞を形成し、撮像装置11にて撮影さ
れ、解析コンピュータ12により被測定物の形状誤差が
算出される。
【0032】以上の構成により、形状測定が困難なトー
リックなどの非球面形状の非接触、高速測定が可能とな
る。しかしながら、CGH 7bの製造上の制約により、精
度よくCGH 7bが描画できる大きさに限度があり、これ
によって通常図2に示す被測定面8a全面を一括で測定
することは非常に困難となる。
【0033】そこで、本実施例では被測定面8aをこの
CGH 7bで一括測定出来る大きさの部分面(領域)8a
i に分割して測定する。その際、各部分面8ai は隣り
合う部分面と一部重複する部分(重複領域)を設けて設
定する。本実施例の測定のシーケンスを図5のフローチ
ャートを用いて説明する。
【0034】先ず、被測定物(ワーク)8の設計形状、
ワーク名、測定条件等を測定装置に入力する(ステッフ゜51)
。次いでワークを回転ステージ9上のXYステージ上に
セットする(ステッフ゜52)。
【0035】XYステージ10等のトーリックレンズ調整
手段によって被測定物8を調整して被測定面8aの回転
軸8bを回転ステージ9の回転軸9aと一致させる(ステッ
フ゜53)。
【0036】コンピュータ12の指令もしくは測定者の
操作により回転ステージ9をドライバー13を用いて駆
動し、被測定面8aの測定開始部分面8a1 を測定位置
にセットする(ステッフ゜54)。
【0037】部分面8ai を測定する(ステッフ゜55)。
【0038】測定したデータは必要に応じて(ステッフ゜56)
本出願人が特開平6-66537 号公報において開示した方法
または原器トーリックなどを用いてシステムエラー(測
定値に残留している干渉計に固有の誤差成分)の除去を
行う(ステッフ゜57)。
【0039】測定して得た形状データ(部分面8ai
座標とその位置の形状誤差のデータ群)もしくはシステ
ムエラーを除去した形状データを部分面8ai の位置デ
ータと共に保存する(ステッフ゜58)。一般に2次元の面形状
データは情報量が多いため、必要に応じて副記憶装置1
4などに形状データを記憶させておいてもよい。
【0040】次に全ての部分面の測定が終了したか否か
の判定を行い(ステッフ゜59)、もしNoであればコンピュータ
12の指令もしくは測定者の操作により回転ステージ9
をドライバー13を用いて駆動し、次の部分面8ai+1
を測定位置にセットする(ステッフ゜60)。
【0041】以上のようにして順次部分面を変えてその
部分の一括測定を行ってゆく。この時、図4に示すよう
に、各部分面が互いに重なり合うように、部分面を設定
しては測定し、これを繰り返して全部分面の測定を完了
すれば測定は終了する。
【0042】尚、このステージの動きは異なる複数のス
テージ構成でも実現可能であり、例えば干渉計の光軸に
直交する1つの回転ステージと該回転ステージの回転軸
に直交する2つの直動ステージの組み合わせが考えら
れ、機構は複雑になるが、主径線曲率半径が大きいとき
はスペース的に有利となる。
【0043】このように測定して得た、互いに重なり合
う部分を持つ部分面8ai のデータ群を演算処理によっ
て接続し、全面形状のデータを得る。その演算処理(接
続処理)のアルゴリズムについて図6を用いて説明す
る。
【0044】まず第1の部分面8a1 の形状データを副
記憶装置14から呼び出し、これを基準部分面とし、そ
の形状データをデータセットA とする(ステッフ゜61)。
【0045】基準部分面8ai-1 に隣接する部分面8a
i の形状データを呼び出し、これをデータセットB とす
る(ステッフ゜62)。夫々のデータセットは測定位置と部分面
の大きさが分かっているから、それを元に互いに重なり
合う部分の形状データを抽出し、これを夫々データセッ
トAB、BAとする。
【0046】データセットAB、BAのデータは被測定物の
同じところを測定したわけであるから、本来なら同じデ
ータであるはずであるが、前述のシステムエラー、セッ
トエラー、検出系のノイズ等が重畳されているために通
常は異なったデータのように見える。
【0047】このうち、セットエラーとは、被測定物8
のミスアライメントに起因する誤差のことであり、被測
定面8aの形状によって発生の仕方が異なる。
【0048】例えば平面ではPiston、Tilt-X、Tilt-Yの
3つのセットエラー成分が存在し、干渉計の光軸をZ 方
向にとると、セットエラーは数学的に1、X 、Y と言う
単項式に比例する成分として定義できる。
【0049】また球面ではさらに光軸方向の成分が加わ
り、セットエラーは1、X 、Y 、X2+Y2という多項式に
比例する成分として定義される。
【0050】同様に、シリンドリカル面では母線方向を
X 方向として1、X 、Y 、Y2、XY、トーリック面では
1、X 、Y 、X2+kY2 、XY、X2Y 、XY2 (但しk は設計
形状によって決まる定数)という成分として定義され
る。
【0051】セットエラーを除去するには、測定された
形状データからこれらの項の線形和を引いたものが最小
となるように、各項の係数を最小二乗法で求め、元の測
定データから減ずればよい。
【0052】上記のシステムエラー、セットエラー、検
出系のノイズのうち、システムエラーは先述のようにデ
ータ測定段階で除去しており、検出系のノイズはランダ
ムであると考えると最小二乗法により影響が最小化され
るため、結局セットエラーを最小二乗法で決めてやれば
よいことになる。したがって、データセットABに対し、
データセットBAを1、X 、Y 、X2+kY2、XY、X2Y 、XY2
でBest Fitさせればよい。すなわち Σ[AB-BA-{a1+a2X+a3Y+a4(X2+kY2)+a5XY+a6X2Y+a7XY2}]2 → min. となるように、最小二乗法を用いて係数a1〜a7を決める
(ステッフ゜64)。最小二乗法の計算については説明を省略す
る。
【0053】求まった係数a1〜a7を用いてデータセット
B 全体を変換してデータセットB'とする。なお、データ
セットB'中のデータセットA と重なり合う部分をデータ
セットBA' とする(ステッフ゜65)。
【0054】次に、互いに重なり合う部分(データセッ
トAB及びデータセットBA' )をのりしろと考えてデータ
セットA に貼り付けることでデータセットA とデータセ
ットB'のつなぎ合わせが完了する。
【0055】このとき重なり合う部分のデータは次の処
理の中から任意に決めればよい。
【0056】(1)データセットABのデータを用いる (2)データセットBA' のデータを用いる (3)データセットABとデータセットBA' の平均値を用
いる ただし、上記1、2、3いずれかの処理をしていると
き、データセットAB又はデータセットBA' のどちらかの
データに欠落のような異常がある箇所では、異常のない
ほうのデータを用いて埋める。
【0057】本実施例のように透過型のCGH を用いてい
るときは、図3に示すようにCGH の中心部分に測定不能
な領域が存在するが、部分面の設定に際して部分面の重
なり方が互いの中心近傍を含むようにしておき、上記4
の処理を行えば、データの欠落をカバーできるという効
果が現われる。
【0058】つなぎ終わったデータセットを新たなデー
タセットA と置く(ステッフ゜66)。
【0059】次いで全部分面の貼合わせが終了したか否
かを判別し(ステッフ゜67)、もしNoならばステッフ゜62へ返り次の
部分面の貼合わせを開始する。
【0060】以上の演算処理を、全部分面の貼り合わせ
が完了するまで次々と隣接する部分面のデータセットB
について実行し、部分面を繋いで行く。
【0061】全面の貼り合わせが完了したならば、この
全面のデータセットに対し再度セットエラーの除去を行
う(ステッフ゜68)。この処理は、最初の基準データセットA
に低次のセットエラーが存在した場合に、つないだデー
タ全体にTiltや、Defocus が重畳されるのを補正するた
めである。
【0062】尚、このセットエラー除去処理の際にDefo
cus 項として前述のX2+kY2の項を用いれば、得られるデ
ータは設計形状からのずれを表すが、これを分離し、
X2、Y2の2つの単項式として処理をすれば、得られるデ
ータはBest Fit Toricからのずれとなる。
【0063】最後に、必要に応じて表示、印刷、保存等
の操作を行い(ステッフ゜69)、処理を終了する。
【0064】以上が本実施例の演算処理の手順である。
【0065】本実施例は通常のフィゾー型干渉計の光出
射部に、該干渉計から射出する球面波または平面波を所
定の非球面波面に変換する作用をもつCGH を持つガラス
基板を設け、被測定面を移動手段によって分割測定を行
っている。その際、被測定面を互いに重なり合う部分を
持つ部分面に分割して順次測定し、得られた各部分面の
形状データを繋ぐ際、各部分面の形状データから高次の
セットエラーを補正した後、トーリック面に対し適切な
セットエラー成分項を設定して重なり合う部分の形状デ
ータが一致するように最小二乗法により低次のセットエ
ラー係数を算出し、この係数を用いて部分面の形状デー
タを補正し、繋いでいる。そしてこの処理を順次繰り返
して次々と部分面をつないで行き、全面の形状データを
得ている。
【0066】これによって従来測定が困難であったトー
リック面という非軸対称の非球面形状を非接触で高速に
全面測定できる。
【0067】図8は本実施例の装置及び方法によりトー
リックレンズ面を測定した測定データ例である。また参
考として図7に同じサンプルを従来の触針式測定機で測
定したデータを示す。図7、図8を見比べると、全体の
形状が良く一致して測定されていることが明らかであ
り、本発明が実際に有効であることを示している。
【0068】図9は本発明の実施例2の要部概略図であ
る。本実施例は本発明に係る非球面形状測定方法をシリ
ンドリカル面の測定に応用したものである。
【0069】本実施例が実施例1と異なる点は、被測定
物がシリンドリカルレンズであること、被測定物の姿勢
調整機構及び移動機構が異なること、及び測定データの
演算処理のアルゴリズムが若干異なることであって、そ
の他の構成は同じである。
【0070】図中、18は被測定物であるところのシリ
ンドリカルレンズまたはシリンドリカルミラーである。
18aは被測定面であり、シリンドリカル面である。1
9は直動ステージ(移動手段)であり、干渉計の光軸と
直交して被測定面18aの母線方向に略一致した直動軸
を持つ。20は複合調整ステージ(シリンドリカルレン
ズ調整手段)であり、被測定面18aの母線と直動ステ
ージ19の移動方向を一致させるべく干渉計の光軸まわ
りに回転可能なステージおよびY に移動可能なステージ
等から構成されている。
【0071】ドライバー13はコンピュータ12の指令
もしくは測定者の操作により直動ステージ19を所定量
移動させる。
【0072】図10は実施例2の測定対象(被測定物)
としているシリンドリカルレンズ18の一般的形状の説
明図である。シリンドリカル面18aは直交する2方向
の曲率半径が異なる三次元曲面であり、レーザー走査光
学系に多用される。その形状は、レーザー走査光学系の
光の走査方向(主走査方向)に無限大の曲率半径R1を
持ち、それと直交する方向(副走査方向)に小さい曲率
半径R2を持っている。従ってシリンドリカル面18a
はトーリック面の一種である。
【0073】シリンドリカル面18aの光の通過する有
効領域は主走査方向に長く、副走査方向に短いためシリ
ンドリカルレンズ18としては図に示すような細長い形
状をしている場合が多い。以降の説明では、便宜的に主
走査方向を主径線方向、副走査方向を副径線方向と呼ぶ
ことにする。
【0074】実施例2の作用について説明する。光源1
から射出した可干渉光ビームはレンズ2により一旦集光
され、集光位置に配置した空間フィルター3により光学
ノイズを除去した後、拡散光となってハーフミラー4を
透過し、コリメータレンズ5により、ビーム口径の大き
な平行光束に変換され、TSレンズ6に入射し、再び収斂
光へと変換され,該TSレンズの最終面6aに到達する。
【0075】最終面6aに到達した光の一部は、この面
で正反射してハーフミラー4に戻り、ここで反射されて
撮像装置11へ向かう。この光を参照光と呼ぶこととす
る。
【0076】一方、前記TSレンズ6の最終面6aを透過
した光はガラス基板7a上のCGH 7bに入射し、この入
射光はCGH 7bによる回折作用を受けていろいろな回折
光束を発生する。そのうち所定次数の回折光束は所定の
シリンドリカル波面(測定波面)を形成して被測定物1
8の被測定面18aへ入射する。この入射光は被測定面
8aの各部に垂直に入射するように被測定面8aの位置
が設定されているので入射光はこの面で正反射されて、
たどって来た光路をハーフミラー4まで戻り、ここで反
射されて撮像装置11に向かう。この光を測定光と呼ぶ
こととする。撮像装置11の付近では、参照光と測定光
とが干渉して干渉縞を形成し、撮像装置11にて撮影さ
れ、解析コンピュータ12により被測定物の形状誤差が
算出される。
【0077】以上の構成により、形状測定が困難なシリ
ンドリカルなどの非球面形状の非接触、高速測定が可能
となる。しかしながら、CGH 7bの製造上の制約によ
り、精度よくCGH 7bが描画できる大きさに限度があ
り、これによって通常図10に示す被測定面18a全面
を一括で測定することは非常に困難である。
【0078】そこで、本実施例では被測定面18aをこ
のCGH 7bで一括測定出来る大きさの部分面(領域)1
8ai に分割して測定する。その際、各部分面18ai
は隣り合う部分面と一部重複する部分(重複領域)を設
けて設定する。本実施例の測定のシーケンスを図12の
測定のフローチャートを用いて説明する。
【0079】先ず、被測定物(ワーク)18の設計形
状、ワーク名、測定条件等を測定装置に入力する(ステッフ
゜121)。次いでワークを直動ステージ19上の複合調整
ステージ20上にセットする(ステッフ゜122) 。
【0080】複合調整ステージ20によって被測定物1
8を調整して被測定面18aの母線を直動ステージ19
の移動方向と一致させる(ステッフ゜123) 。
【0081】コンピュータ12の指令もしくは測定者の
操作により直動ステージ19をドライバー13を用いて
駆動し、被測定面18aの測定開始部分面18a1 を測
定位置にセットする(ステッフ゜124) 。
【0082】部分面18ai を測定する(ステッフ゜125) 。
【0083】測定したデータは必要に応じて(ステッフ゜126)
本出願人が特開平6-66537 号公報において開示した方
法または原器トーリックなどを用いてシステムエラー
(測定値に残留している固定的な誤差成分)の除去を行
う(ステッフ゜127) 。
【0084】測定して得た形状データもしくはシステム
エラーを除去した形状データを部分面18ai の位置デ
ータと共に保存する(ステッフ゜128) 。一般に2次元の面形
状データは情報量が多いため、必要に応じて副記憶装置
14などに形状データを記憶させておいてもよい。
【0085】次に全ての部分面の測定が終了したか否か
の判定を行い(ステッフ゜129) 、もしNoであればコンピュー
タ12の指令もしくは測定者の操作により直動ステージ
19をドライバー13を用いて駆動し、次の部分面18
i+1 を測定位置にセットする(ステッフ゜130) 。
【0086】以上のようにして順次部分面を変えてその
部分の一括測定を行ってゆく。この時、図11に示すよ
うに、各部分面が互いに重なり合うように、部分面を設
定しては測定し、これを繰り返して全部分面の測定を完
了すれば測定は終了する。
【0087】このように測定して得た、互いに重なり合
う部分を持つ部分面18ai のデータ群を演算処理によ
って接続し、全面形状のデータを得る。その演算処理
(接続処理)のアルゴリズムについて図13を用いて説
明する。
【0088】まず第1の部分面18a1 の形状データを
副記憶装置14から呼び出し、これを基準部分面とし、
その形状データをデータセットA とする(ステッフ゜131) 。
【0089】基準部分面18ai-1 に隣接する部分面1
8ai の形状データを呼び出し、これをデータセットB
とする(ステッフ゜132) 。夫々のデータセットは測定位置と
部分面の大きさが分かっているから、それを元に互いに
重なり合う部分の形状データを抽出し、これを夫々デー
タセットAB、BAとする。
【0090】データセットAB、BAのデータは被測定物の
同じところを測定したわけであるから、本来なら同じデ
ータであるはずであるが、前述のシステムエラー、セッ
トエラー、検出系のノイズ等が重畳されているために通
常は異なったデータのように見える。
【0091】これらのうち、システムエラーは先述のよ
うにデータ測定段階で除去しており、検出系のノイズは
ランダムであると考えると最小二乗法により影響が最小
化されるため、結局セットエラーを最小二乗法で決めて
やればよいことになる。したがって、本実施例の被測定
面はシリンドリカル面であるのでデータセットABに対
し、データセットBAを1、X 、Y 、Y2、XYでBest Fitさ
せればよい。
【0092】すなわち Σ[AB-BA-{a1+a2X+a3Y+a4Y2+a5XY}]2 → min. となるように、最小二乗法を用いて係数a1〜a5を決める
(ステッフ゜134) 。最小二乗法の計算については説明を省略
する。
【0093】求まった係数a1〜a5を用いてデータセット
B 全体を変換してデータセットB'とする。なお、データ
セットB'中のデータセットABと重なり合う部分をデータ
セットBA' とする(ステッフ゜135) 。
【0094】次に、互いに重なり合う部分(データセッ
トAB及びデータセットBA' )をのりしろと考えてデータ
セットA に貼り付けることでデータセットA とデータセ
ットB'のつなぎ合わせが完了する。
【0095】このとき、重なり合う部分のデータは次の
処理の中から任意に決めればよい。 (1)データセットABのデータを用いる (2)データセットBA' のデータを用いる (3)データセットABとデータセットBA' の平均値を用
いる ただし、上記1、2、3いずれかの処理をしていると
き、データセットAB又はデータセットBA' のどちらかの
データに欠落のような異常がある箇所では、異常のない
ほうのデータを用いて埋める。
【0096】本実施例のように透過型のCGH を用いてい
るときは、CGH の中心部分に測定不能な領域が存在する
が、部分面の設定に際して部分面の重なり方が互いの中
心近傍を含むようにしておき、上記4の処理を行えば、
データの欠落をカバーできるという効果が現われる。
【0097】つなぎ終わったデータセットを新たなデー
タセットA と置く(ステッフ゜136) 。
【0098】次いで全部分面の貼合わせが終了したか否
かを判別し(ステッフ゜137) 、もしNoならばステッフ゜132 へ返り
次の部分面の貼合わせを開始する。
【0099】以上の演算処理を、全部分面の貼り合わせ
が完了するまで次々と隣接する部分面のデータセットB
について実行し、部分面を繋いで行く。
【0100】全面の貼り合わせが完了したならば、この
全面のデータセットに対し再度セットエラーの除去を行
う(ステッフ゜138) 。この処理は、最初の基準データセットA
に低次のセットエラーが存在した場合に、つないだデ
ータ全体にTiltや、Defocusが重畳されるのを補正する
ためである。最後に、必要に応じて表示、印刷、保存等
の操作を行い(ステッフ゜139) 、処理を終了する。
【0101】本実施例は通常のフィゾー型干渉計の光出
射部に、該干渉計から射出する球面波または平面波を所
定の非球面波面に変換する作用をもつCGH を持つガラス
基板を設け、被測定面を移動手段によって分割測定を行
っている。
【0102】その際、被測定面を互いに重なり合う部分
を持つ部分面に分割して順次測定し、得られた各部分面
の形状データを繋ぐ際、各部分面の形状データから高次
のセットエラーを補正した後、シリンドリカル面に対し
適切なセットエラー成分項を設定して重なり合う部分の
形状データが一致するように最小二乗法により低次のセ
ットエラー係数を算出し、この係数を用いて部分面の形
状データを補正し、繋いでいる。そしてこの処理を順次
繰り返して次々と部分面をつないで行き、全面の形状デ
ータを得ている。
【0103】これによって従来測定が困難であったシリ
ンドリカル面という非軸対称の非球面形状を非接触で高
速に全面測定できる。
【0104】本発明においては、上記最小二乗法による
フィッティングによる形状データ補正処理において、各
部分面測定時のアライメント誤差と本来の形状との混同
を避けるために、重なり合った部分のデータがベストフ
ィットするように形状に応じた成分を補正することで、
本来の形状を抽出する点に特徴を有する。
【0105】この方法によれば、全面の形状データを得
る際に、測定した部分面の形状データのみを用いて演算
処理するため、他の構成要素の誤差の影響を受けない高
精度な形状測定が可能となる。
【0106】また本発明は、干渉計とCGH を用いて部分
面の形状データを一括測定するため、非接触、高速、と
いう干渉計特有の特長も併せ持った、非軸対称非球面形
状測定システムが構築できるという優れた効果がある。
【0107】
【発明の効果】本発明は以上の構成により、トーリック
/シリンドリカル面の様な非軸対称の非球面形状を等価
波面を発生させる光学レンズを使用せずに、分割測定法
によって非接触、高速で、従来よりも高精度に全面の形
状を測定することのできる形状測定方法及びそれを用い
た形状測定装置を達成する。
【0108】また特にトーリック面測定においては、互
いに測定エリアの中心部分を含むように重なり合う部分
を設けて測定し、所定の復元データ処理を行った後デー
タ欠落のないほうのデータを採用することにより、透過
型CGH の欠点であった中心部の測定不能領域をカバーで
きるという効果も生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の要部概略図
【図2】 実施例1の測定対象物とするトーリックレン
ズの形状説明図
【図3】 本発明の実施例1で使用するCGH 例
【図4】 本発明の実施例1の部分面の説明図
【図5】 本発明の実施例1の測定のフローチャート
【図6】 本発明の実施例1の全面データ構成のアルゴ
リズム
【図7】 従来の触針式測定機により1つのトーリック
面を測定した結果
【図8】 本発明の実施例1により図7と同じトーリッ
ク面を測定した結果
【図9】 本発明の実施例2の要部概略図
【図10】 本発明の実施例2の測定対象とするシリン
ドリカルレンズの形状説明図
【図11】 本発明の実施例2の部分面の説明図
【図12】 本発明の実施例2の測定のフローチャート
【図13】 本発明の実施例2の全面データ構成のアル
ゴリズム
【符号の説明】
1 レーザー、 2 入力レンズ、 3 空間フ
ィルター 4 ハーフミラー、5 コリメータレンズ、6 TSレン
ズ 7 CGH を有する基板 7a ガラス基板、 7b CGH 8、18 被測定物、8a、18a 被測定面 8ai 、18ai 部分面 9 回転ステージ、10 XYステージ、11 撮像装置 12 コンピュータ、13 ドライバー、14 補助記
憶装置 20 複合調整ステージ、101 干渉計

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 干渉計より射出させた球面波または平面
    波の光路中に、波面変換手段を設置して該球面波または
    平面波から移動手段に搭載した被測定面と一致する測定
    波面を発生させ、該移動手段によって該被測定面を互い
    に重なり合う部分を持つ複数の部分面に分割して、個々
    の部分面の形状情報を干渉測定によって一括して得、隣
    り合う2つの部分面の形状情報を繋ぎ合わせる際、 該2つの部分面の重なり合う部分がベストフィットする
    ように一方の部分面の形状情報を該被測定面の形状に応
    じた所定のセットエラー成分によって補正してつなぎ合
    わせる接続処理を、すべての部分面に対して行うことに
    より該被測定面の全面の形状情報を得ることを特徴とす
    る形状測定方法。
  2. 【請求項2】 前記波面変換手段はコンピュータジェネ
    レーティッドホログラム(CGH)、又は液晶空間光変調デ
    バイスのいずれかであることを特徴とする請求項1の形
    状測定方法。
  3. 【請求項3】 前記接続処理に際して、前記2つの部分
    面の重なる部分の形状情報として、 該2つの部分面の一方の形状情報をデータセットA 、該
    2つの部分面が重なる部分がベストフィットするように
    補正した他方の形状情報をデータセットB'とし、該2つ
    のデータセットA,B'のうち互いに重なる部分を夫々デー
    タセットAB,データセットBA' とするとき、 (1)データセットAB (2)データセットBA' (3)データセットABとデータセットBA' の平均値 のいずれかを用い、その際データセットAB又はデータセ
    ットBA' のどちらかのデータに異常がある箇所は、異常
    のないほうのデータセットのデータを用いることを特徴
    とする請求項1又は2の形状測定方法。
  4. 【請求項4】 前記被測定面はトーリック面であり、前
    記セットエラー成分は、測定光軸方向をZ とし、k をト
    ーリック面の設計形状により定まる定数として、 1、 X、 Y、X2+kY2 、XY、X2Y 、XY2 であることを特
    徴とする請求項1、2又は3の形状測定方法。
  5. 【請求項5】 前記被測定面はトーリック面であり、前
    記移動手段は、前記干渉計の光軸に対して略直交する回
    転軸を有する回転ステージであり、該トーリック面の回
    転軸を該回転ステージの回転軸と一致させることを特徴
    とする請求項1、2、3又は4の形状測定方法。
  6. 【請求項6】 前記被測定面はシリンドリカル面であ
    り、前記セットエラー成分は、測定光軸方向をZ 、母線
    方向をX として、 1、X 、Y 、Y2、XYであることを特徴とする請求項1、
    2又は3の形状測定方法。
  7. 【請求項7】 前記被測定面はシリンドリカル面であ
    り、前記移動手段は、前記干渉計の光軸に対して略直交
    する移動方向を持つ直動ステージであり、該シリンドリ
    カル面の母線を該直動ステージの移動方向と平行にさせ
    ることを特徴とする請求項1、2、3又は6の形状測定
    方法。
  8. 【請求項8】 球面波または平面波を射出する干渉計、
    該干渉計の射出光路中に設置し、該球面波または平面波
    から被測定面と一致する測定波面を発生する波面変換手
    段、該被測定面を搭載し、その測定部位を該波面変換手
    段に対し相対的に移動する移動手段、該干渉計中の参照
    面で反射して形成される参照光と該被測定面で反射して
    形成される測定光との干渉縞を撮像する撮像装置、該撮
    像装置で得た干渉縞と該移動手段からの該被測定面の部
    位情報より該測定部位の形状情報を演算する解析装置、
    該形状情報を記憶する記憶手段を有し、 該移動手段によって該被測定面を互いに重なり合う部分
    を持つ複数の部分面に分割して、干渉測定により一括し
    て得た個々の部分面の形状情報を該解析装置が接続処理
    をする際、 隣り合う2つの部分面の重なり合う部分がベストフィッ
    トするように一方の部分面の形状情報を該被測定面の形
    状に応じた所定のセットエラー成分によって補正してつ
    なぎ合わせる処理を、すべての部分面に対して行うこと
    により該被測定面の全面の形状情報を得ることを特徴と
    する形状測定装置。
  9. 【請求項9】 前記波面変換手段がコンピュータジェネ
    レーティッドホログラム(CGH)、又は液晶空間光変調デ
    バイスのいずれかであることを特徴とする請求項8の形
    状測定装置。
  10. 【請求項10】 前記接続処理に際して、前記2つの部
    分面の重なる部分の形状情報として、 該2つの部分面の一方の形状情報をデータセットA 、該
    2つの部分面が重なる部分がベストフィットするように
    補正した他方の形状情報をデータセットB'とし、該2つ
    データセットA,B'のうち互いに重なる部分を夫々データ
    セットAB,データセットBA' とするとき、 (1)データセットAB (2)データセットBA' (3)データセットABとデータセットBA' の平均値 のいずれかを用い、その際データセットAB又はデータセ
    ットBA' のどちらかのデータに異常がある箇所は、異常
    のないほうのデータセットのデータを用いることを特徴
    とする請求項1又は2の形状測定装置。
  11. 【請求項11】 前記被測定面はトーリック面であり、
    前記セットエラー成分は、測定光軸方向をZ とし、k を
    トーリック面の設計形状により定まる定数として、 1、 X、 Y、X2+kY2 、XY、X2Y 、XY2 であることを特
    徴とする請求項8、9又は10の形状測定装置。
  12. 【請求項12】 前記被測定面はトーリック面であり、
    前記移動手段は、前記干渉計の光軸に対して略直交する
    回転軸を有する回転ステージであり、該トーリック面の
    回転軸を該回転ステージの回転軸と一致させるトーリッ
    クレンズ調整手段を有することを特徴とする請求項8、
    9、10又は11の形状測定装置。
  13. 【請求項13】 前記被測定面はシリンドリカル面であ
    り、前記セットエラー成分は、測定光軸方向をZ 、母線
    方向をX として、 1、X 、Y 、Y2、XYであることを特徴とする請求項8、
    9又は10の形状測定装置。
  14. 【請求項14】 前記被測定面はシリンドリカル面であ
    り、前記移動手段は、前記干渉計の光軸に対して略直交
    する移動方向を持つ直動ステージであり、該シリンドリ
    カル面の母線を該直動ステージの移動方向と平行にさせ
    るシリンドリカルレンズ調整手段を有することを特徴と
    する請求項8、9、10又は13の形状測定装置。
  15. 【請求項15】 前記移動手段は、少なくとも1つの回
    転軸と2つの直動軸を含む3自由度以上のステージの組
    み合わせであることを特徴とする請求項8の形状測定装
    置。
  16. 【請求項16】 干渉計から射出させた球面波又は平面
    波を波面変換手段により移動手段に搭載した被測定面と
    略一致する測定波面に変換して該被測定面に導光し、該
    被測定面からの測定光を利用して該被測定面の形状を測
    定する際、 該移動手段を移動させることにより、該被測定面を一括
    測定できる複数の領域に互いに一部が重なり合う重複領
    域を設けて分割して順次測定し、該分割した複数の領域
    の形状を重複領域がベストフィットするように一方の重
    複領域の形状情報を該被測定面の形状に応じた所定のセ
    ットエラー成分で補正して順次つなぎ合わせる接続処理
    を行って、該被測定面の全面の形状を求めていることを
    特徴とする形状測定方法。
  17. 【請求項17】 前記被測定面はトーリック面又はシリ
    ンドリカル面であることを特徴とする請求項16の形状
    測定方法。
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