JP2002005619A - 干渉測定方法、装置及びその方法またはその装置により測定された物 - Google Patents

干渉測定方法、装置及びその方法またはその装置により測定された物

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JP2002005619A JP2000191082A JP2000191082A JP2002005619A JP 2002005619 A JP2002005619 A JP 2002005619A JP 2000191082 A JP2000191082 A JP 2000191082A JP 2000191082 A JP2000191082 A JP 2000191082A JP 2002005619 A JP2002005619 A JP 2002005619A
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eccentricity
light
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Kimihiko Nishioka
公彦 西岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非破壊、非接触で高精度にレンズの肉厚や面間
隔、すなわち面位置を測定できる面間隔測定方法及び装
置を提供する。 【解決手段】コヒーレンス長が短い光源1を用いた干渉
計において、干渉計の光路中に被検物530を配置する
と共に2つの光路l,mを設け、ミラー3,ビームスプ
リッター542との位置関係によって光路長を変化させ
るミラー駆動装置7を配置し、それぞれの光路を通る2
つの光を干渉させて光電検出器8に入射して、被検物の
面位置、偏心、面形状または物理特性を求めることがで
きるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、干渉測定機に関
し、特に、被検物に光を入射し、得られた干渉縞から被
検物の幾何学的あるいは光学的情報を求める方法、その
ための装置、及び測定された物に関するものである。ま
た、本発明は、カメラ、デジタルカメラ、顕微鏡、内視
鏡、光ディスクピックアップ等の各種光学製品に用いら
れるレンズ、反射鏡等の光学素子、あるいは、組合せレ
ンズ、組合せミラー等の光学系あるいは動物の眼などの
測定、検査、評価に関するものである。そして、例え
ば、本発明は、レンズの肉厚や面間隔、すなわち面位置
を測定する面間隔測定方法及び測定装置、あるいは、レ
ンズの面の偏心、形状または物理特性を求める測定方法
及び測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の面間隔測定器としては、レンズ等
の光学素子の面頂からの反射像をそれぞれ検出し、面間
隔を測定する方法を採用した構成のものが知られてい
る。また、X線を用いて光学系の断面を撮影し、X線写
真から素子間の距離を求める方法を採用した構成のもの
も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の測定器では、面間隔の測定精度が悪く、光学系の高
精度化の要求には対応できていない。
【0004】本発明は、例えば、上記従来の問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、非破壊、非接触
で高精度にレンズの肉厚や面間隔、すなわち面位置を測
定できる測定方法及び装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の測定方法及び装置等は例えば以下の通りである。本
第1の発明による測定方法、装置及びその方法またはそ
の装置により測定された物は、コヒーレンス長が短い光
源を用いた干渉計と、前記干渉計の光路中に被検物を配
置して干渉を生じさせて、被検物の面位置、偏心、面形
状または物理特性を求めるようにしたことを特徴とす
る。
【0006】また、本第2の発明による測定方法、装置
及びその方法またはその装置により測定された物は、コ
ヒーレンス長が短い光源を用いた干渉計において、前記
干渉計の光路中に被検物を配置すると共に少なくとも2
つの光路を設け、それぞれの光路を通る2つの光の波面
のいずれか一方を反転あるいは回転させることによって
2つの光を干渉させて、被検物の面位置、偏心または物
理特性を求めるようにしたことを特徴とする。
【0007】また、本発明による測定方法、装置及びそ
の方法またはその装置により測定された物は、デジタル
ホログラムを用いて被検物の面位置、偏心、面形状また
は物理特性を求めるようにしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。第1実施例 図1は本発明による測定装置の第1実施例を示す概略構
成図である。図1の測定装置2は、光ファイバー541
を用いた干渉計を構成しており、研磨皿550に貼り付
けられた加工中のレンズ530の厚さの測定に用いられ
ている。
【0009】本実施例の測定装置2では、SLD(スー
パールミネセントダイオード)等の低コヒーレンス光源
1から出射した光が集光レンズ540を介してほぼ平行
になり、ビームスプリッター542を介して光路mと光
路lとに分けられるようになっている。光路l,mに
は、それぞれミラー3,6が配置されており、ミラー3
は、光路lが光路mに対してΔだけ光路長が長くなるよ
うに配置されている。またミラー3は、ミラー駆動装置
7を介して可動になっており、ミラー3とビームスプリ
ッター542との間隔Pを変化させることで、このΔの
値を変えることができるようになっている。光路l,m
の光は、それぞれミラー3,ミラー6で反射した後、ビ
ームスプリッター542を介して一つに合成され、ビー
ムスプリッター545、レンズ4、光ファイバー54
1、レンズ5を経由して、加工中のレンズ530の表面
a面またはb面に入射する。なお、レンズ5は設けなく
てもよいが、設けた方が光量が増し信号のS/N比が向
上するので好ましい。
【0010】レンズ530で反射した光は、レンズ5を
通り、光ファイバー541、レンズ4を経由し、ビーム
スプリッター545に入射する。そして、このときビー
ムスプリッター545で反射した光が、レンズ548を
通り、光電検出器8に入射する。
【0011】なお、本実施例では、SLD(スーパール
ミネセントダイオード)等の低コヒーレンス光源1を使
用しているので、光源の波長に広がりがある。したがっ
て、媒質が波長分散を持つ場合、分散を考慮した群屈折
率ngを使用することで、より正確な面間隔を求めるこ
とができる。ただし、それほど高精度な測定値を必要と
しない場合には、通常の屈折率、すなわち位相屈折率n
pで代用してもよい。
【0012】群屈折率ngは次の式(1)で表される。 ng=np−λ(dnp/dλ) ……(1) ただし、npは位相屈折率、λは波長である。なお、こ
の考え方は本発明全般に適用できる。
【0013】図1において、レンズ530の厚さをdと
し、光路mを通りb面で反射した光と、光路lを通りa
面で反射した光との干渉を考えると、次の条件式(2)を
満足するときだけ2つの光は干渉し、さらに次の式(3)
を満足するとき、光電検出器8の干渉光の強度は最大値
をとる。 Δ−L≦d・ng≦Δ+L ……(2) d・ng≒Δ ……(3) ただし、Lは低コヒーレンス光源1のコヒーレンス長で
ある。なお、低コヒーレンス光源1には、コヒーレンス
長Lが半値全幅で300μm以下、望ましくは、70μ
m以下のものを用いるのがよい。
【0014】したがって、ミラー3とビームスプリッタ
ー542との間隔Pを変化させながら、光電検出器8の
信号強度を検出し、その信号強度が最大になったとき、
次の式(4)によってdを求めれば、レンズ530の厚さ
を知ることができる。 d=Δ/ng ……(4)
【0015】光電検出器8に入射した光は、信号処理回
路549を介して電気信号に変換され、計算機504で
データ処理が施されて、その結果がモニター86に表示
される。なお、光電検出器8の信号をオシロスコープあ
るいはテレビモニタ等に入力して目視で信号強度を判断
するようにしてもよい。
【0016】上記とは逆に、レンズ530の厚さdが既
知の場合は、次の式(5)によって群屈折率ngを求めるこ
ともできる。 ng=Δ/d ……(5) なお、それほど高精度な測定値を必要としないのであれ
ば、上述のように、上記各式において、群屈折率ng
代わりに位相屈折率npを用いてもよい。
【0017】本実施例によれば、光ファイバー541と
レンズ530の間隔が変化しても光路l,mの差Δには
変化がなく正確に厚さdを求めることができるというメ
リットがある。
【0018】なお、本実施例の測定装置は、図1では、
レンズ厚の測定に用いた場合を示して説明したが、本発
明の他の実施例と同様、レンズ厚に限らず、各種の面間
隔、屈折率等の物理的特性の測定にも用いることができ
る。被検物は、複数枚のレンズ、プリズム、平行平面板
等複数の光学素子からなる光学系の他、反射面を有する
物体であれば何を用いてもよい。また、図1の実施例で
は、光ファイバー541を用いているが、ビームスプリ
ッター542からの出射光を光ファイバー541を介さ
ずに直接レンズ530に入射させるようにしてもよい。
また、図1の実施例において、低コヒーレンス光源1と
光電検出器8とを入れ替えてもよい。
【0019】第2実施例 図2は本発明による測定装置の第2実施例を示す概略構
成図である。本実施例は第1実施例の変形例であり、図
1の構成より低コヒーレンス光源1と光電検出器8との
位置を入れ替えるとともに、集光レンズとレンズ548
の位置も入れ替えている。これにより、図2の変形例に
おいては、ミラー3,ビームスプリッター542との位
置関係によって光路長を変化させる部材(ミラー駆動装
置7)は、被検レンズ530の出射光路上に配置されて
いる。この場合でも、図1の実施例で述べた上記式(2)
〜(5)は同様に適用できる。
【0020】本実施例の場合も、図1の実施例と同様
に、ビームスプリッター542からの出射光を光ファイ
バー541を介さずに直接レンズ530に入射させるよ
うにしてもよい。
【0021】また、ミラー3及びミラー駆動装置7など
の光路長の差Δを変化させる手段は、被検レンズ530
の入射光路側、出射光路側の両方に配置してもよい。
【0022】第3実施例 図3は本発明による測定装置の第3実施例を示す概略構
成図である。本実施例の測定装置は、ハーフミラー10
を光路中に配置するとともに、ビームスプリッター54
5を取り除いて構成されており、図1,2の実施例に比
べて構造が単純で、コストが安く、強度が強く、振動に
も強いというメリットがある。
【0023】本実施例の測定装置では、低コヒーレンス
光源1から出射した光が集光レンズ540でほぼ平行に
なり、ビームスプリッター542に入射し、ビームスプ
リッター542を透過した光が、レンズ4、光ファイバ
ー541、レンズ5を経由して接合レンズ530のいず
れかのレンズ面530a,530b,530c,530
dに入射する。接合レンズ530で反射した光は、レン
ズ5を通り、光ファイバー541、レンズ4を経由し
て、ビームスプリッター542に入射する。そして、こ
のときビームスプリッター542で反射した光は、その
一部がハーフミラー10で反射し、他の一部がハーフミ
ラー10を透過しミラー3で反射して、それぞれ光路
l,mを通り、ビームスプリッター542、レンズ54
8を通り、光電検出器8に入射する。光路l,mの光路
長差Δは、図1,2の実施例と同様に、上記式(2)〜(5)
が成り立つように設定されている。その他、図1の実施
例と同じ部材には、同じ符号を付し、説明は省略する。
【0024】なお、上述のように、被測定物には、本実
施例では、例えば接合剤11で貼り合わされた接合レン
ズ530を用いている。図3に示す接合レンズ530
は、530a,b,c,dの4つの面を持つが、いずれ
かの2つの面の組合せで決まる面間隔についても、本実
施例の測定装置を用いて測定が可能である。なお、図
1,2の実施例においても本実施例と同様に、被測定物
に接合レンズを用いてもよい。
【0025】複数の屈折率の異なる物質を含む面間隔を
測定する場合、光路l,mの光路長差Δは2つの面間隔
の空気換算長を与える。つまり次の式(6)で表すことが
できる。 ただし、ngiはi番目の媒質の群屈折率、diはi番目
の媒質の厚さである。なお、ngiを近似的にnpiで置き
換えてもよい。ただし、npiはi番目の媒質の位相屈折
率である。
【0026】第4実施例 図4は本発明による測定装置の第4実施例を示す概略構
成図である。なお、図1の実施例と同じ部材には、同じ
符号を付し、説明は省略する。本実施例の測定装置は、
ミラー3とその他の構造物との間をファイバー11で結
ぶことで、可動のミラー3を分離して振動に強い構成と
している。なお、符号14,15はレンズである。
【0027】本実施例の測定装置は、光ファイバー54
1を省略して、ビームスプリッター542からの出射光
を光ファイバー541を介さずにレンズ530に入射さ
せる構成となっており、光ファイバー541を介さない
分、光ファイバー541を設けた場合に比べて、光電検
出器8に入射する光量を多くすることができるというメ
リットがある。
【0028】本実施例の測定装置では、低コヒーレンス
光源1から出射した光が集光レンズ540でほぼ平行に
なり、ビームスプリッター542に入射し、ビームスプ
リッター542を透過した光が、レンズ14、ファイバ
ー11、レンズ15を経由して、その一部がハーフミラ
ー10で反射し、他の一部がハーフミラー10を透過し
ミラー3で反射して、それぞれ光路l,mを通り、レン
ズ14、ファイバー11、レンズ15を経由して、ビー
ムスプリッター542に入射する。そして、このときビ
ームスプリッター542で反射した光が、レンズ4を経
由してレンズ530のいずれかのレンズ面a,bに入射
する。レンズ530で反射した光は、レンズ4を経由し
て、ビームスプリッター542に入射する。そして、こ
のときビームスプリッター542を透過した光が、レン
ズ548を通り、光電検出器8に入射する。
【0029】なお、被検物は、本発明の他の実施例と同
様に、複数枚のレンズ、プリズム、平行平面板等複数の
光学素子からなる光学系の他、生物の組織など、反射面
を有する物体であれば何を用いてもよい。
【0030】なお、総ての実施例に共通していえること
であるが、本発明に用いるファイバーには、シングルモ
ードファイバーを用いるのが良いが、それ以外のファイ
バーを用いてもよい。
【0031】また、本発明に共通していえることである
が、光電検出器8としては、CCDのような1次元又は
2次元の固体撮像素子、撮像管、フォトダイオード等を
用いることができる。2次元の光電変換素子を用いれ
ば、被検物の測定すべき各面からの反射像がCRT上で
確認できるので、被検物となるレンズの位置決めがしや
すいというメリットがある。もちろん、光電検出器8の
代わりに干渉縞を摺りガラス等のスクリーンに投影して
目視で見てもよい。
【0032】なお、被検光学要素としては、カメラ,デ
ジタルカメラのズームレンズ、単焦点レンズ、顕微鏡、
内視鏡のレンズ、メガネレンズ、コンタクトレンズ、生
物の組織、昆虫の眼等がある。
【0033】また、低コヒーレンス光源1には、コヒー
レンス長が半値全幅0.1μm〜300μm又は波長の
半値全幅で0.7nm〜500nmの光源を用いること
ができる。例えば、スーパールミネセントダイオード
(SLD)が近年よく知られているが、半導体レーザを
閾値電流以下で動作させるか、又は、短いパルスレー
ザ、ハロゲンランプ、LED等を用いてもよい。
【0034】シングルモード発振の半導体レーザは、一
般的に直線偏光した光束を射出する。その半導体レーザ
を閾値電流以下で動作させれば、コヒーレンス長が短
く、かつ、直線偏光の光束が得られる。また、直線偏光
のパルスレーザを用いても、同様にコヒーレンス長が短
くかつ直線偏光の光束が得られる。また、これらのレー
ザには可視域の光を射出するものがあり、それを用いれ
ば散乱光等を目視でき、アライメントが容易になる。ま
た、半導体レーザは安価なものが多いので、測定装置の
製作コストを安価にすることができる。
【0035】また、本発明に共通していえることである
が、可動ミラー3の位置あるいは移動量を知るには、レ
ーザ測長器を用いると、高精度な可動ミラー3の位置又
は移動量を知ることができるので好ましい。
【0036】また、同様の目的でレーザ測長器の代わり
に、商品名ソニーマグネスケール、あるいはガラススケ
ール等を用いれば、安価になるのでよい。あるいは、物
差し、ノギス、マイクロメータ等を用いてもよい。
【0037】また、本発明の測定装置は、光学素子の以
下のような加工中における厚さの検査にも用いることが
できる。光学素子がレンズの場合は、加工中とは、レン
ズの屈折面の研磨、削り(精研削)中、レンズ1個の心
取り加工中(コバの削り中)、レンズ組み立て中の複数
のレンズの面間隔調整と偏心調整(2個以上のレンズの
心合わせ)、接合レンズ後のレンズ肉厚管理(接合レン
ズの心合わせ、接合レンズのレンズ厚、接着剤の厚さ、
エアースペース接合の場合のエアー間隔、両レンズの心
合わせ)等が含まれる。
【0038】次に本発明による測定装置のさらに他の実
施例について述べる。組合せレンズの鏡枠内偏心を測定
する目的では、図14に示すような組上がり偏心測定機
が提案されている(OPTRONICS(1995)N
o3,p.120〜121)。
【0039】この偏心測定機を簡単に説明すると、光源
である半導体レーザー201からのレーザー光を測定用
光学系202、ビームスプリッタ204を介して被検物
である被測定レンズ203の各面の曲率中心に対して順
々に投射し、この反射光によるスポット像をCCD20
7でとらえ、演算処理部210で画像処理して位置検出
することにより偏心を測定する。その際、被測定レンズ
203を回転させないため、ビームスプリッタ204で
分けられた測定用光学系202の光軸の延長上にイメー
ジローテータ205を用いた基準軸設定用光学系206
が設けられている。イメージローテータ205を回転さ
せると、基準軸設定用光学系206を往復してきた光束
のスポット像は、CCD207の像面上で回転する。こ
の回転中心が偏心の基準となり、像面上で回転するスポ
ット像を回転軌跡上の4点で画像取り込みをしてこれら
の位置を求め、これから回転の基準位置を求め、この基
準位置に対する被測定レンズ203各面の球心像の振れ
量を求めることにより、組上がり偏心データが求められ
る。
【0040】しかしながら、図14に示すような組上が
り偏心測定機は、精度がやや悪いこと、非球面を含むレ
ンズ系の各レンズの偏心がこの測定機単独では求まらな
いこと等の欠点があった。
【0041】そこで、従来技術のこのような問題点に鑑
みて、例えば非球面を含む組合せレンズの幾何学的情
報、例えば偏心、面形状あるいは面位置を、レンズ系の
組上がり後に、非破壊、非接触で測定できる測定機を提
供すること、また、例えば、屈折率等の光学的情報を測
定できる測定機を提供することを目的とした本発明の実
施例を次に説明する。
【0042】第5実施例 図5は本発明による測定装置の第5実施例を示す概略構
成図である。本実施例の測定装置は、非球面レンズを含
む組合せレンズ系31の各レンズ面の偏心、面位置ある
いは面形状を測定する測定機32を構成している。
【0043】本実施例の測定装置では、SLD等の低コ
ヒーレンス光源33から出射した光は、シリンドリカル
レンズ44を経てレンズ34でほぼ平行になりビームス
プリッター35に入射する。ビームスプリッター35に
入射した光束のうちの一方の光束Nは、ビームスプリッ
ター35を透過して光路lを通る。即ち、参照ミラー3
6に入射し、参照ミラー36で反射してビームスプリッ
ター35に入射する。なお、参照ミラー36はx方向に
移動でき、光路lの光路長を調整できるようになってい
る。
【0044】ビームスプリッター35に入射した光のう
ちビームスプリッター35で下方に反射した光路mを通
る他方の光束Mは、レンズ37,38と可変開口絞り3
9を経由して組合せレンズ系31に入射する。このと
き、レンズ37,38の少なくとも一方の位置を変化さ
せることによって、組合せレンズ系31の測定を所望の
面iのほぼ球心に光束が入射するようにしてもよい。面
iで反射した光束Mは、可変開口絞り39、レンズ3
8,37を経由して、ビームスプリッター35に入射
し、ビームスプリッター35において、光路lを通りビ
ームスプリッター35で反射した光束Nと重ね合わされ
て、撮像素子40に入射する。
【0045】測定機32において、ビームスプリッター
35の中心から測定した光束N,Mの空気換算長をそれ
ぞれLl,Lmとする。Lmを計算するときは、図5の実
施例では、レンズ37,38、a,bの中心厚tにそれ
ぞれの材料の群屈折率ngを掛け、さらに空気間隔の和
を加えてLmとすればよい。
【0046】低コヒーレンス光源33のコヒーレンス長
をSとすると、Sは半値全幅で測るとして、次の条件式
(7)を満たすとき2つの光束は干渉し、干渉縞が撮像素
子40の上にできる。 Ll−2S≦Lm≦Ll+2S ……(7)
【0047】そこで、参照ミラー36をx方向に動かし
て上記条件式(7)を満足するようにすれば、面iからの
反射光による干渉縞を撮像素子40で受光できる。そし
て、Lm=Llのとき干渉縞の強度はピークとなる。この
とき参照ミラー36の位置から、組合せレンズ系31の
どの面で光が反射しているかを知ることができる。そし
て、各面の干渉縞強度がピークになる参照ミラー36の
位置を知ることで、レンズ面間隔、レンズ厚等の光学系
の面間隔を知ることもできる。
【0048】撮像素子40の上に形成された干渉縞は、
信号処理回路41で画像信号となりコンピュータ42に
取り込まれる。そして、この信号はコンピュータ42で
デジタルホログラムとして処理される。なお、図5の実
施例は、光線がビームスプリッター35と参照ミラー3
6との間及びビームスプリッター35と撮像素子40と
の間でほぼ平行となるフーリエ変換型デジタルホログラ
ムの例を示しているが、必ずしもフーリエ変換型のデジ
タルホログラムでなくてもよい。
【0049】コンピュータ42でデジタルホログラムを
再生する場合に、組合せレンズ系31のi面で反射した
光線によって作られる輝点像を再生すれば、その位置か
らi面の偏心量及び面位置を求めることができる。本実
施例の測定機において、組合せレンズ系31の各面の偏
心を求めるには、まず参照ミラー36をx方向に移動し
て、第1面の干渉縞を撮像素子40の上に形成し、第1
面の輝点像から第1面の偏心を求め、次に参照ミラー3
6を右に動かして、第2面の輝点像から見かけの第2面
の偏心を求めたうえで、第1面の偏心を考慮して組合せ
レンズ系31について光線追跡等を行なうことによって
第2面の偏心を求めればよく、以後の各面についても同
様の手順を繰り返せばよい。
【0050】なお、i面が非球面の場合は、再生した輝
点像の形状が球面の場合と異なるので、光線追跡等で求
めた輝点像の形状と比べることによって、非球面の偏心
を求めることができる。
【0051】ここで、面の偏心について説明する。図6
は、Z軸回りの面iの偏心を、非球面の場合も含めてε
i,δiを用いて定義するための説明図である。εiは非
球面軸の傾き角で、x成分εxi,y成分εyiを持つ。δ
iは非球面軸のシフト(平行移動)で、x成分δxi,y
成分δyiを持つ。なお、被検レンズである組合せレンズ
系31を構成するレンズの各面は平面又は球面あるいは
軸対称な非球面であるものとする。
【0052】以上の説明では、デジタルホログラムの再
生像として点像を選んだが、瞳面での干渉縞(つまり、
フーリエ変換型ホログラムであれば撮像素子40の上に
形成される干渉縞そのもの)を再生し、その縞の位相を
Zernike関数等に展開し、そのTilt成分、コ
マ成分等の非対称項の展開係数を、ミラー駆動装置7、
光電検出器8、組合せレンズ系31について光線追跡等
のシミュレーションで求めた波面の位相の展開係数と比
較することによって、各面の偏心を求めてもよい。
【0053】表1にZernike関数の一例を示す。
なお、Zernike関数以外の関数系列を用いても良
いのは言うまでもない。
【0054】表1 FRINGEゼルニケ関数 1 1 2 Rcos(A) 3 Rsin(A) 4 2R**2−1 5 R**2cos(2A) 6 R**2sin(2A) 7 (3R**3−2R)cos(A) 8 (3R**3−2R)sin(A) 9 6R**4−6***2+1 10 R**3cos(3A) 11 R**3sin(3A) 12 (4R**4−3R**2)cos(2A) 13 (4R**4−3R**2)sin(2A) 14 (10R**5−12R**3+3R)cos(A) 15 (10R**5−12R**3+3R)sin(A) 16 20R**6−30R**4+12R**2−1 17 R**4cos(4A) 18 R**4sin(4A) 19 (5R**5−4R**3)cos(3A) 20 (5R**5−4R**3)sin(3A) 21 (15R**6−20R**4+6R**2)cos(2A) 22 (15R**6−20R**4+6R**2)sin(2A) 23 (35R**7−60R**5+30R**3−4R)cos(A) 24 (35R**7−60R**5+30R**3−4R)sin(A) 25 70R**8−140R**6+90R**4−20R**2+1 26 R**5cos(5A) 27 R**5sin(5A) 28 (6R**6−5R**4)cos(4A) 29 (6R**6−5R**4)sin(4A) 30 (21R**7−30R**5+10R**3)cos(3A) 31 (21R**7−30R**5+10R**3)sin(3A) 32 (56R**8−105R**6+60R**4−10R**2) ×cos(2A) 33 (56R**8−105R**6+60R**4−10R**2) ×sin(2A) 34 (126R**9−280R**7+210R**5−60R**3 +5R)cos(A) 35 (126R**9−280R**7+210R**5−60R**3 +5R)sin(A) 36 252R**10−630R**8+560R**6 −210R**4+30R**2−1 37 924R**12−2772R**10+3150R**8 −1680R**6+420R**4−42R**2+1 ただし、Rは半径、Aは方位角である。
【0055】なお、図5の測定機において、レンズ37
を可動とし、組合せレンズ系31の各面の測定ごとにレ
ンズ37を動かして、ビームスプリッター35と撮像素
子40との間の光束をほぼ平行にしてフーリエ変換型デ
ジタルホログラムを撮像素子40の上に形成してもよい
が、レンズ37を固定とし、フーリエ変換型でないホロ
グラムを撮像素子40の上に形成して、それより再生像
を作り各面の偏心及び面位置あるいは面間隔を求めても
よい。
【0056】また、参照ミラー36を例えば1/4波長
ずつ5回動かしてホログラムを撮影する、いわゆる位相
シフト法を用いて波面の位相を求めて再生像を作れば、
ホログラムの虚像を消去することもでき、精度の良い偏
心測定をすることができる。
【0057】また、参照ミラー36を固定とし、低コヒ
ーレンス光源33の代わりにレーザーのようなコヒーレ
ンス長の長い光源を用いても良い。この場合、組合せレ
ンズ系31の各面の総ての反射光で形成されるホログラ
ムが撮像素子40の上にでき、各面の反射光の点像を再
生すれば、総ての面の点像が一つのホログラムで求まる
ので測定が簡単になり便利である。
【0058】また、位相シフトを行なう場合は、一組の
複数のホログラムから位相を再生し、各面の反射光の再
生像(点像あるいは瞳面の位相など)を求め、それらか
ら各面の偏心あるいは面位置を求めればよい。
【0059】なお、図5の実施例では、光源に非点収差
が少ない場合には、シリンドリカルレンズ44は無くて
もよい。また、図5の実施例では、必ずしもフーリエ変
換型ではないデジタルホログラムを撮像するのであれ
ば、レンズ37,38は無くてもよい。
【0060】また、図5の実施例では、組合せレンズ系
31を回転軸まわりに回転させ且つ複数のデジタルホロ
グラムを撮像し、それらの再生像から組合せレンズ系3
1の各面の偏心あるいは面位置を求めてもよい。複数の
デジタルホログラムから再生像を求め、各面の偏心ある
いは面位置を求めれば、精度の良い測定ができる。
【0061】また、図5の実施例では、参照ミラー36
として、平面鏡を用いているが、コーナーキューブ、ダ
ハプリズム、ダハミラーを用いてもよい。コーナーキュ
ーブを用いれば、移動時に駆動機構にブレ等の誤差があ
ってもキャンセルされるというメリットがある。
【0062】なお、図5の実施例における複数の面から
なる光学系の各面の偏心を求めるためのフローチャート
を図7に示す。図7のフローチャートについて説明する
と、先ず、i面(偏心を求める面)を含むホログラムを
撮像し、再生像を作る(ステップS1)。これと並行し
て1面からi−1面までの既知の偏心データを用いて、
i面の偏心εi,δiを変数にして干渉縞をシミュレーシ
ョンし、再生像を作る(ステップS2)。次に、両再生
像を比較し(ステップS3)、一致しないときは、
εi,δiの値を変えてシミュレーションを行ない再生像
を作り(ステップS2)、両再生像を比較し(ステップ
S3)、一致するまで繰り返す。そして、両再生像が一
致したときのεi,δiの値をもってi面の偏心とする
(ステップS4)。全ての面について偏心を求めたかを
チェックし(ステップS5)、全ての面について求め終
えていない場合には、次の面をi面として、再度ステッ
プS1〜S5の処理を繰り返す。これにより全ての面の
偏心が求まることになる。
【0063】第6実施例 図8は本発明による測定装置の第6実施例を示す概略構
成図である。本実施例の測定装置45は、図5の実施例
の測定機のように組合せレンズ系31を回転させる代わ
りに、イメージローテーター49を回転させることによ
って、図5の実施例と同様の効果を得るように構成され
ており、組合せレンズ系31を回転させなくて済むとい
うメリットがある。本実施例の測定装置では、コヒーレ
ンシーの良い光源(例えばレーザー)46から出射した
光が、ビームエキスパンダー47を介して径を広げら
れ、ビームスプリッター35に入射し、そのうちの一部
の光がビームスプリッター35を介して下方へ曲げられ
る。ビームスプリッター35を介して下方へ曲げられた
光のうちの一部は、参照面48で反射して上方へ進み、
ビームスプリッター35、レンズ50を通り、後述する
もう一方の光と干渉して撮像素子40の上にホログラム
を作る。
【0064】ビームスプリッター35で下方へ曲げられ
た光のうちのもう一部は、参照面48を透過し、イメー
ジローテーター49、レンズ37、可変開口絞り39を
経由して組合せレンズ系31に入射する。組合せレンズ
系31の面iで反射した光は、上方へ進み、可変開口絞
り3、レンズ37、イメージローテーター49、参照面
48、ビームスプリッター35、レンズ50を通り、上
述の参照面48で反射した一方の光と干渉して撮像素子
40の上にホログラムを作る。
【0065】この撮像素子40の上に形成されたホログ
ラムを、信号処理回路41で画像信号に変換し、コンピ
ュータ42でデジタルホログラムを再生し、図5の実施
例と同様の手順で、組合せレンズ系31の面の偏心を求
める。また、再生した反射像の位置から面位置も求める
ことができる。なお、イメージローテーター49を回転
させて、複数のデジタルホログラムを作成し、それらか
ら再生像を作り、組合せレンズ系31の面の偏心を求め
てもよい。また、イメージローテータ49を取り除き、
撮像した干渉縞から組合せレンズ系31の面の偏心を求
めることもできる。その場合は、構造が簡単になって良
い。
【0066】なお、図8の実施例では、コヒーレンシー
の良い光源(例えばレーザー)46の代わりに、低コヒ
ーレンス光源33を用いると共に、参照面48を取り除
き、さらにビームスプリッター35の左側に参照ミラー
36を配置して、参照波を作り、参照ミラー36の位置
を動かすことによって組合せレンズ系31のi面の反射
鏡のみの干渉縞を撮像素子40の上に形成して、デジタ
ルホログラムを作り、その再生像から組合せレンズ系3
1の面の偏心又は面位置を求めてもよい。
【0067】また、本実施例では、図5の実施例と同様
に、参照ミラー36又は参照面48を光波長の数分の一
ずつ何回か動かし、複数枚の干渉縞から波面の位相を作
り(つまり位相シフトを行ない)、デジタルホログラム
として再生し、組合せレンズ系31の面の偏心あるいは
面位置を求めてもよい。
【0068】また、参照ミラー36を移動させるとき、
参照ミラー36の移動方向に対する傾きが、移動機構の
誤差などでわずかに変動することがあるが、その場合は
参照ミラー36の傾きの変動をコンピュータ42を介し
て補正してもよい。例えば、デジタルホログラム撮像時
の参照ミラー36の位置と補正角度を表にして記憶して
おき、それを参照しながら再生すればよい。
【0069】第7実施例 図9は本発明による測定装置の第7実施例を示す概略構
成図である。本実施例の測定装置は、デジタルホログラ
ムを用いた測定機61を構成している。本実施例の測定
機では、低コヒーレンス光源33を出射した光が、レン
ズ34、ハーフプリズム35A、ハーフプリズム35B
と進み、ハーフプリズム35Bで反射した光が組合せレ
ンズ系31に入射する。組合せレンズ系31に入射した
光のうちi面で反射した光は、一部がハーフプリズム3
5Bを透過して上方(光路P)へ進み、イメージローテ
ータ62、ミラー63Aを経由し、ハーフプリズム35
C、レンズ64を通り撮像素子40の上に導かれる。一
方、ハーフプリズム35Bで右(光路Q)へ反射した光
は、ハーフプリズム35Aに入射し、そのうちの一部が
ハーフプリズム35Aで反射して上方へ進み、ミラー6
3B、プリズム65、ミラー63C、ハーフプリズム3
5C、レンズ64と進み、上述の光路Pを経由した光と
干渉して撮像素子40の上にデジタルホログラムを作
る。
【0070】このとき、イメージローテータ62により
光路Pを通る光の波面は光路Qを通る光の波面に対し反
転しているため、ほぼ近似した波面同士が光路Pと光路
Qとを経て撮像素子40の上で干渉することになり、ホ
ログラムの縞の間隔が広がり、撮像素子40の画素が粗
くても測定において悪影響を及ぼさずに済むというメリ
ットがある。また、偏心に対する感度が向上するという
メリットもある。
【0071】なお、組合せレンズ系31が無偏心の場合
は、撮像素子40の上に作られるホログラムには干渉縞
が見られなくなるように、ミラー、プリズム等の配置を
調整しておく。プリズム65は、x方向に移動可能に設
けられている。そこで、P,Qの2つの光路長が等しく
なるようにプリズム65の位置を調整して、測定を行な
う。調整後、プリズム65は固定してもよい。
【0072】レンズ64,34は、x方向に移動可能に
構成されている。そこで、組合せレンズ系31に入射し
た光が効率よく撮像素子40の上に来るようにレンズ6
4,34の位置を調整する。なお、組合せレンズ系31
の各面の球心が非球面の場合、近似球心に光が入射する
ようにレンズ34を動かすとよい。
【0073】ただし、レンズ34,64は、それらの一
方又は両方が固定されていてもよい。なぜなら、それで
もホログラムは撮像素子40の上に形成されるので、面
の偏心あるいは面位置の測定はできるからである。同様
の理由でレンズ34,64の少なくとも一方は無くても
よい。
【0074】また、プリズム65を波長のオーダーで複
数回動かし、位相シフトを行なってホログラムを得ても
よい。
【0075】イメージローテータ62は、固定してもよ
いが、Z軸回りに回転させて、複数のデジタルホログラ
ムから組合せレンズ系31の面の偏心又は位置を求めれ
ば、さらに精度の良い測定ができる。
【0076】また、イメージローテータ62は、奇数回
反射の光学系であれば、シュミットプリズムに限らず、
3枚のミラーを組み合わせた光学系、または図8の実施
例におけるイメージローテータ49のようなプリズム等
どのような光学系でもよい。なお、本明細書では以上述
べた奇数回反射の光学系をイメージローテータと呼んで
いる。
【0077】また、図9の実施例において、低コヒーレ
ンス光源33の代わりにコヒーレンシーの良い光源(例
えばレーザー)46を用いると共に、ミラー63B、プ
リズム65、ミラー63Cを削除して、シンプルな構成
のメリットを持つ干渉計を作り、これを用いて、組合せ
レンズ系31の偏心を測定してもよい。
【0078】また、図9の実施例において、イメージロ
ーテータ62を取り除くと共に、ミラー63Aを後述の
位相共役鏡に置き換えても、撮像素子40の上にデジタ
ルホログラムは形成されるので、組合せレンズ系31の
偏心あるいは面位置の測定をすることができる。
【0079】図10は、位相共役鏡を用いた場合の光路
を示す要部概略構成図である。位相共役鏡66はチタン
酸バリウム等の結晶で作ることができる。なお、図中、
67はハーフミラー、68は波面の形を変形するための
レンズで、組合せレンズ系31に応じて適宜配置する。
【0080】なお、本明細書の実施例に共通していえる
ことであるが、ミラー、プリズム等の代わりにファイバ
ーを用いて光路を形成してもよい。ファイバーを用いて
光路を形成する方が、自由に光路を形成する部材の位置
を決められるというメリットがある。
【0081】第8実施例 図11は本発明による測定装置の第8実施例を示す概略
構成図である。本実施例は図9の実施例の変形例であ
り、図9の実施例におけるイメージローテータ62の代
わりに正立光学系(例えば正立プリズム69)を用いて
構成している。図11に示すように、本変形例の測定機
では、正立プリズム69として3つの2等辺三角形のプ
リズムを組合せたポロプリズムを用いている。なお、こ
れに限らず像の上下右左を反転する光学系であれば、ダ
ハ面を持つシュミットプリズム、レンズを用いたリレー
光学系、偶数回反射のミラーを用いた光学系など、どの
ような光学系を用いてもよい。
【0082】本実施例の測定機では、低コヒーレンス光
源33を出射した光が、レンズ34、ハーフプリズム3
5A、ハーフミラー70と進み、ハーフミラー70で反
射した光が組合せレンズ系31に入射する。組合せレン
ズ系31に入射した光のうちi面で反射した光は、一部
がハーフミラー35Bを透過して上方(光路P)へ進
み、イメージローテータ62、ミラー63Aを経由し、
ハーフプリズム35C、レンズ64を通り、撮像素子4
0の上に導かれる。一方、ハーフミラー70で右(光路
Q)へ反射した光は、ハーフプリズム35Aに入射し、
そのうちの一部がハーフプリズム35Aで反射して上方
へ進み、ミラー63B、ミラー71A、ミラー71B、
ミラー63C、ハーフプリズム35C、レンズ64と進
み、上述の光路Pを経由した光と干渉して撮像素子40
の上にデジタルホログラムを作る。
【0083】図11の測定機は、図8の測定機に比べ
て、2つの光路P,Qを通った波面が互いに180度回
転した状態で重ねられて撮像素子40の上に干渉縞を作
るため、組合せレンズ系31の面の偏心に対する感度が
良く、また、ほぼ同じ形の波面が干渉するので干渉縞の
間隔が広がり、撮像素子40で干渉縞を撮像しやすい点
で優れている。
【0084】なお、図11の測定機では、図9の測定機
におけるハーフプリズム35Bの代わりにハーフミラー
70を、プリズム65の代わりに2つのミラー71A,
71Bの載った移動台65Bを用いているが、もちろん
それぞれハーフプリズム35B,プリズム65で構成し
てもよい。また、移動台65Bは、P,Qの2つの光路
長が等しくなるように調整後固定してもよい。あるいは
位相シフトのために動かしてもよい。また、組合せレン
ズ系31の複数の面で反射した干渉縞が撮像素子40の
上で重なって区別がつきにくい場合には、組合せレンズ
系31をx軸又はy軸のまわりに多少回転させて、組合
せレンズ系31の異なる姿勢での干渉縞を複数撮影し、
回転に伴うそれらの干渉縞の変化を分析して組合せレン
ズ系31のどの面の干渉縞かを明らかにしてもよい。そ
れらの干渉縞から、組合せレンズ系31の各面の偏心を
求めることができる。
【0085】図9,10,11の実施例に共通にいえる
ことであるが、低コヒーレンス光源33の代わりに図8
の実施例のようにコヒーレンシーの良い光源(例えばレ
ーザー)46を用い、組合せレンズ系31の単数又は複
数の面で反射した干渉縞を同時に撮像素子40の上に作
り、デジタルホログラムとして再生し、組合せレンズ系
31の面の偏心あるいは面位置を求めても良い。この場
合、プリズム65、移動台65B、ミラー63B,63
Cは無くてもよく、ハーフプリズム35Aで反射した光
路Qの光をハーフプリズム35Cに直接入射させればよ
い。
【0086】また、図9,10,11の実施例に共通に
いえることであるが、レンズ34又は64の少なくとも
一方、あるいは両方は固定でもよい。固定でも撮像素子
40の上に干渉縞を形成することができるからである。
【0087】また、組合せレンズ系31としては、カメ
ラ、デジタルカメラのズームレンズを用いる場合が多い
が、それらに限らず、まず組合せレンズ系を組み立て
て,本発明の偏心測定機で偏心を測定し、偏心の原因を
調べ、レンズ等の光学素子の不良部分、あるいはそれら
を支える枠の不良部分を直し、つまり、設計変更、加工
の修正を行ない、改良した組合せレンズを組み立てて、
再度、本発明の偏心測定機で偏心を測定するようにし、
このサイクルを繰り返せば、偏心が殆ど無い高精度の組
合せレンズを得ることができる。
【0088】また、図5,8の実施例では、干渉縞の形
状から組合せレンズ系31の各面の形状を求めることが
できる。撮像素子40の上に作られる干渉縞からデジタ
ルホログラムで像を再生する際に、参照波面の形状が分
かっているので、それを考慮することで組合せレンズ系
31の各面の形状を求めることもできる。
【0089】図9,10,11の実施例においても、例
えば、組合せレンズ系31の各面の形状の設計値が分か
っていれば、撮像素子40の上に形成された干渉縞から
設計値との違いがわかるので、組合せレンズ系31の各
面の形状を求めることができる。
【0090】第9実施例 図12は本発明による測定装置の第9実施例を示す概略
構成図である。本実施例の測定機は図11の実施例の測
定機を改良したものである。図9,11の実施例では、
組合せレンズ系31の各面からの反射光による複数の干
渉縞が同時に撮像素子40の上に形成されるため、重な
った複数の干渉縞が、どの面の反射光に対応するのかを
区別するのが困難な場合がある。
【0091】図12の実施例は、この点を改良したもの
で、図9,11の実施例の構成に加えて、補助光路Rを
設けてある。補助光路Rでは、低コヒーレンス光源33
を出射し、ハーフミラー70を透過した光が、コーナー
キューブ75、ミラー63E,63Fを経由して、ビー
ムスプリッター35Fへと進み撮像素子40に至るよう
になっている。なお、図中、77,78,79はシャッ
ターである。
【0092】ここで、撮像素子40の上に形成される、
組合せレンズ系31のi面からの反射光による光路P,
Qを通る光による干渉縞に注目する。なお、シャッター
77,78は開いており、シャッター79は閉じている
ものとする。
【0093】この状態で、シャッター79を開くと、コ
ーナーキューブ75をx方向に動かすことにより、3つ
の光路R,P,Qの光路長がそろったときには、撮像素
子40の上に形成される組合せレンズ系31のi面の干
渉縞は、3つの光路P,Q,Rを通る光の波面が干渉し
てでき、2つの光路P,Qのみを通る光の波面が干渉し
たときとは状態が変化する。
【0094】従って、コーナーキューブ75の位置を変
えることで、撮像素子40の上に形成されうる複数の干
渉縞の中から、i面の干渉縞を選別することができる。
この選別はコンピュータ42の内部で行なうことができ
る。なお、この場合には、後述のレンズ80は不要であ
る。
【0095】あるいは、次のような動作をさせてもよ
い。シャッター77,79を開き、シャッター78を閉
じる。コーナーキューブ75を調整し、i面のみの干渉
縞を撮像素子40の上に作る。光路Rには、レンズ80
を設け、その位置を調整し、撮像素子40の上にi面か
らの反射波面に近い波面で縞間隔の広い干渉縞Di1
作る。次に、レンズ80は固定したままで、シャッター
77を閉じ、シャッター78を開くと、撮像素子40の
上にはi面からの干渉縞Di2が形成される。
【0096】ここで、位相シフト等を行ない、干渉縞D
1,Di2を波面Wi1,Wi2に変換する。このとき、
2つの波面の差 ΔW≡Wi1−Wi2 が、i面の偏心の情報を含むことになり、デジタルホロ
グラムとして解析すれば、i面の偏心が求まる。
【0097】なお、レンズ80,34,64は固定でも
よく、あるいは無くてもよい。本実施例においてレンズ
80は、組合せレンズ系31のi面からの反射波面に近
い波面を作るためにあり、そのため撮像素子40の上に
縞間隔の広い干渉縞が形成される。なお、光路Rのハー
フミラー70,コーナーキューブ75,ミラー63Fに
至る部分を平行光束が通るようにすると、コーナーキュ
ーブ75の移動時の偏心、傾きの影響がキャンセルされ
てよい。
【0098】第10実施例 図13は本発明による測定装置の第10実施例を示す概
略構成図である。本実施例の測定機は図5の実施例の測
定機を改良したものである。本実施例の測定機は、図5
の実施例の参照ミラー36の代わりに、基準レンズ系3
1Rを配置すると共に、ビームスプリッター35と基準
レンズ系31Rとの間に光路mに配置されたレンズ3
7,38と同様のレンズを配置して構成されている。基
準レンズ系31Rは、組合せレンズ系31と同じ設計値
でもって製作されたレンズであるが、特に、製作誤差が
極力少なく作られている。本実施例の測定機では、低コ
ヒーレンス光源33を出射した光は、ビームスプリッタ
ー35に入射した後、ビームスプリッター35を透過し
た光束とビームスプリッター35を反射した光束とが、
それぞれ同様の光学要素が配置された光路l,mを経由
して、再びビームスプリッター35で合成されて撮像素
子40の上に入射する。これにより、基準レンズ系31
Rの各面に対する組合せレンズ31の各面の偏心、光軸
方向の面位置の差、面形状の差が、各面同時に撮像素子
40の上に干渉縞として記録される。
【0099】本実施例の測定機によれば、組合せレンズ
31の全ての面の測定を同時に行なうことができるの
で、測定を高速化できるというメリットがある。なお、
本実施例において、被検レンズが組合せレンズ系31で
はなく、1枚のレンズである場合には、被検レンズと同
様の設計値でもって誤差を極力少なくして製作されたレ
ンズを基準レンズとして図13における基準レンズ系3
1Rの位置に配置して測定を行なう。なお、その他の特
徴、デジタルホログラムとしての解析方法、構造上の変
形例等は、図9,図12の実施例とほぼ同様である。
【0100】なお、本発明のデジタルホログラムに共通
して言えることであるが、像を再生するときの再生面は
任意に選んでよい。撮像素子表面でもよいし点像の結像
位置でもよい。
【0101】また、本発明は、人体、動物の眼あるいは
皮膚、植物等、生体の媒質境界面間の距離、あるいは偏
心、あるいは境界面形状を測定することもできる。人体
を対象とする場合には、光源として生体観察用の低出力
光源を用いる。
【0102】また、本発明は、光学素子の加工中の厚さ
あるいは偏心の検査にも使える。光学素子がレンズの場
合は、加工中とは、レンズの屈折面の研磨、削り(精研
削)中、レンズ1個の心取り加工中(コバの削り中)、
レンズの組み立て中の複数のレンズの面間隔調整と偏心
調整(2個以上のレンズの心合わせ)、接合レンズ後の
レンズ肉厚管理(接合レンズの心合わせ、接合レンズの
レンズ厚、接着剤の厚さ、エアースペース接合の場合の
エアー間隔、両レンズの心合わせ)が含まれる。
【0103】また、本発明に共通して言えることである
が、測定対象としては既に述べた対象に加えて、各種機
械、すなわち光学素子の製造装置、光学装置の製造装置
等、光学関連製造装置、あるいは光学以外の機械の面な
ども含まれる。光学素子、光学系、光学装置、各種機械
を含めて、特に面形状が非平面の場合に本発明は有効で
ある。面形状が非球面の場合には、光束入射点近傍での
接球面あるいは近似球面に対して、これまでの説明を適
用すればよい。例えば、“球心”としては接球面あるい
は近似球面の球心を当てはめればよい。
【0104】以上説明したように、測定方法、装置及び
その方法又はその装置により測定された物は、特許請求
の範囲に記載された特徴のほかに下記に示すような特徴
も備えている。 (1)コヒーレンス長が短い光源を用いたファイバーを
用いた干渉計と、前記干渉計の光路中に被検物を配置し
て干渉を生じさせて、被検物の面位置、偏心または物理
特性を求めるようにしたことを特徴とする測定方法、装
置及びその方法またはその装置により測定された物。
【0105】(2)コヒーレンス長が短い光源を用いた
ファイバーを用いた干渉計において、前記干渉計の光路
中に光路長を変化させる部材を設けると共に、被検物を
配置して干渉を生じさせて、被検物の面位置、偏心また
は物理特性を求めるようにしたことを特徴とする測定方
法、装置及びその方法またはその装置により測定された
物。
【0106】(3)コヒーレンス長が短い光源を用いた
ファイバーを用いた干渉計において、前記干渉計の光路
中に被検物を配置すると共に、光路長を変化させる部材
を設け、前記光路長を変化させる部材を通った光と、通
らない光とを干渉させて、被検物の面位置、偏心または
物理特性を求めるようにしたことを特徴とする測定方
法、装置及びその方法またはその装置により測定された
物。
【0107】(4)コヒーレンス長が短い光源を用いた
ファイバーを用いた干渉計において、光を前記干渉計の
光路中に設けた光路長を変化させる部材に入射させ、そ
の出射光を前記光路長を変化させる部材を通らない光と
共に被検物に入射させ、それらの出射光を干渉させて、
被検物の面位置、偏心または物理特性を求めるようにし
たことを特徴とする測定方法、装置及びその方法または
その装置により測定された物。
【0108】(5)コヒーレンス長が短い光源を用いた
ファイバーを用いた干渉計において、前記干渉計の光路
中に被検物を配置し、被検物からの出射光の一部を、前
記干渉計の光路中に設けた光路長を変化させる部材に入
射させ、前記光路長を変化させる部材を通らない被検物
からの出射光と干渉させて、被検物の面位置、偏心また
は物理特性を求めるようにしたことを特徴とする測定方
法、装置及びその方法またはその装置により測定された
物。
【0109】(6)光路分割手段を有し、前記ファイバ
ーを被検物と前記光路分割手段との間に配置して、被検
物の面位置、面間隔、偏心または物理特性を求めるよう
にしたことを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか
に記載の測定方法、装置及びその方法またはその装置に
より測定された物。
【0110】(7)光路分割手段を有し、前記ファイバ
ーを被検物とファイバー以外の光学要素で構成された光
路分割手段との間に配置して、被検物の面位置、面間
隔、偏心または物理特性を求めるようにしたことを特徴
とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の測定方
法、装置及びその方法またはその装置により測定された
物。
【0111】(8)コヒーレンス長が短い光源を用いた
干渉計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置す
ると共に、光路長を変化させる部材を設け、前記光路長
を変化させる部材を通った光と、通らない光とを干渉さ
せて、被検物の面位置、偏心、面形状または物理特性を
求めるようにしたことを特徴とする測定方法、装置及び
その方法またはその装置により測定された物。
【0112】(9)可干渉性の良い光源を用いた干渉計
において、前記干渉計の光路中に被検物を配置し、被検
物からの出射光と、被検物を通らない光とを干渉させ
て、被検物の面位置、偏心、面形状または物理特性を求
めるようにしたことを特徴とする測定方法、装置及びそ
の方法またはその装置により測定された物。
【0113】(10)可干渉性の良い光源を用いた干渉
計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置し、被
検物からの出射光を2つの波面に分け、いずれか一方の
波面を反転または回転させて両方の波面を干渉させて、
被検物の面位置、偏心、面形状または物理特性を求める
ようにしたことを特徴とする測定方法、装置及びその方
法またはその装置により測定された物。
【0114】(11)コヒーレンス長が短い光源を用い
た干渉計において、デジタルホログラムを用いて、被検
物の面位置、偏心、面形状または物理特性を求めるよう
にしたことを特徴とする測定方法、装置及びその方法ま
たはその装置により測定された物。
【0115】(12)コヒーレンス長が短い光源を用い
た干渉計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置
すると共に、光路長を変化させる部材を設け、前記光路
長を変化させる部材を通った光と、通らない光とを干渉
させて、デジタルホログラムを用いて被検物の面位置、
偏心、面形状または物理特性を求めるようにしたことを
特徴とする測定方法、装置及びその方法またはその装置
により測定された物。
【0116】(13)コヒーレンス長が短い光源を用い
た干渉計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置
すると共に、少なくとも2つの光路を設け、前記少なく
とも2つの光路の波面のいずれか一方を反転あるいは回
転させることにより干渉させて、被検物の面位置、偏心
または物理特性を求めるようにしたことを特徴とする測
定方法、装置及びその方法またはその装置により測定さ
れた物。
【0117】(14)可干渉性の良い光源を用いた干渉
計において、デジタルホログラムを用いて、被検物の面
位置、偏心、面形状または物理特性を求めるようにした
ことを特徴とする測定方法、装置及びその方法またはそ
の装置により測定された物。
【0118】(15)可干渉性の良い光源を用いた干渉
計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置し、被
検物からの出射光と、被検物を通らない光とを干渉させ
て、デジタルホログラムを用いて被検物の面位置、偏
心、面形状または物理特性を求めるようにしたことを特
徴とする測定方法、装置及びその方法またはその装置に
より測定された物。
【0119】(16)可干渉性の良い光源を用いた干渉
計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置し、被
検物からの出射光を2つの波面に分け、いずれか一方の
波面を反転または回転させて両方の波面を干渉させて、
デジタルホログラムを用いて被検物の面位置、偏心また
は物理特性を求めるようにしたことを特徴とする測定方
法、装置及びその方法またはその装置により測定された
物。
【0120】(17)イメージローテータを有する干渉
計の光路中に被検物を配置し、被検物の面位置、偏心、
面形状または物理特性を求めるようにしたことを特徴と
する測定方法、装置及びその方法またはその装置により
測定された物。
【0121】(18)イメージローテータを有する干渉
計の光路中に被検物を配置し、異なるイメージローテー
タの回転位置に対応する複数の干渉縞から被検物の面位
置、偏心、面形状または物理特性を求めるようにしたこ
とを特徴とする測定方法、装置及びその方法またはその
装置により測定された物。
【0122】(19)イメージローテータを有する干渉
計の光路中に被検物を配置し、異なるイメージローテー
タの回転位置に対応する複数の干渉縞からデジタルホロ
グラムを用いて被検物の面位置、偏心、面形状または物
理特性を求めるようにしたことを特徴とする測定方法、
装置及びその方法またはその装置により測定された物。
【0123】(20)コヒーレンス長が短い光源を用い
た干渉計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置
すると共に、3つ以上の光路を設け、それらの光路のう
ち2つ以上の光路の波面を干渉させて、被検物の面位
置、偏心または物理特性を求めるようにしたことを特徴
とする測定方法、装置及びその方法またはその装置によ
り測定された物。
【0124】(21)コヒーレンス長が短い光源を用い
た干渉計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置
すると共に、3つ以上の光路を設け、それらの光路のう
ち1つ以上の光路の波面を反転あるいは回転させ、2つ
以上の光路の波面を干渉させて、被検物の面位置、偏心
または物理特性を求めるようにしたことを特徴とする測
定方法、装置及びその方法またはその装置により測定さ
れた物。
【0125】(22)コヒーレンス長が短い光源を用い
た干渉計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置
すると共に、光路長を変化させる部材を設け、前記光路
長を変化させる部材を通った光と、通らない光と、合わ
せて3つ以上の光路を設け、それらの光路のうち2つ以
上の光路の波面を干渉させて、被検物の面位置、偏心ま
たは物理特性を求めるようにしたことを特徴とする測定
方法、装置及びその方法またはその装置により測定され
た物。
【0126】(23)コヒーレンス長が短い光源を用い
た干渉計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置
すると共に、光路長を変化させる部材を設け、前記光路
長を変化させる部材を通った光と、通らない光と、合わ
せて3つ以上の光路を設け、それらの光路のうち、1つ
以上の光路の波面を反転あるいは回転させ、2つ以上の
光路の波面を干渉させて、被検物の面位置、偏心または
物理特性を求めるようにしたことを特徴とする測定方
法、装置及びその方法またはその装置により測定された
物。
【0127】(24)デジタルホログラムを用いて被検
物の面位置、偏心または物理特性を求めるようにしたこ
とを特徴とする上記(20)〜(23)のいずれかに記
載の測定方法、装置及びその方法またはその装置により
測定された物。
【0128】(25)位相シフト法を用いて被検物の面
位置、偏心または物理特性を求めるようにしたことを特
徴とする請求項1〜3、上記(1)〜(24)のいずれ
かに記載の測定方法、装置及びその方法またはその装置
により測定された物。
【0129】(26)複数の面からなる被検物の面位
置、偏心、面形状または物理特性を求めるようにしたこ
とを特徴とする請求項1〜3、上記(1)〜(25)の
いずれかに記載の測定方法、装置及びその方法またはそ
の装置により測定された物。
【0130】(27)請求項1〜3、上記(1)〜(2
6)のいずれかに記載の測定装置を用いて、被検物を測
定し、被検物の製作誤差が低減するように被検物の設計
又は製造法を改良し、改良された被検物を請求項1〜
3、上記(1)〜(26)のいずれかに記載の測定装置
を用いて測定するようにしたことを特徴とする被検査物
の開発方法。
【0131】(28)コヒーレンス長が短い光源を用い
た干渉計において、基準レンズとの差を干渉縞としてと
らえ、その干渉縞から被検レンズの偏心、面位置、面形
状または物理特性を求めるようにしたことを特徴とする
測定方法、装置及びその方法またはその装置により測定
された物。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高精度の干渉測定結果が得られる。そして、この干渉測
定機は、光学系の面形状、面間隔、偏心等の幾何学的情
報あるいは光学的情報あるいは屈折率等の物理的特性の
いずれか1つ以上を精度よく測定できる点で優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による測定装置の第1実施例を示す概略
構成図である。
【図2】本発明による測定装置の第2実施例を示す概略
構成図である。
【図3】本発明による測定装置の第3実施例を示す概略
構成図である。
【図4】本発明による測定装置の第4実施例を示す概略
構成図である。
【図5】本発明による測定装置の第5実施例を示す概略
構成図である。
【図6】Z軸回りの面iの偏心を、非球面の場合も含め
てεi,δiで定義するための説明図である。
【図7】図5の実施例における複数の面からなる光学系
の各面の偏心を求めるためのフローチャートである。
【図8】本発明による測定装置の第6実施例を示す概略
構成図である。
【図9】本発明による測定装置の第7実施例を示すデジ
タルホログラムを用いた測定機の概略構成図である。
【図10】図9の変形例の要部概略構成図である。
【図11】本発明による測定装置の第8実施例を示す概
略構成図である。
【図12】本発明による測定装置の第9実施例を示す概
略構成図である。
【図13】本発明による測定装置の第10実施例を示す
概略構成図である。
【図14】組上がり偏心測定機の従来例を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1,33 低コヒーレンス光源 2 測定装置 3,6,63A,63B,63C,63E,63F,7
1A,71B ミラー 4,5,14,15,34,37,38,50,64,
68,80,530,548 レンズ 7 ミラー駆動装置 8 光電検出器 11 接合剤 31 組合せレンズ系 31R 基準レンズ系 32 測定機 35,35F,542,545 ビームスプリッ
ター 35A,35B,35C ハーフプリズム 36 参照ミラー 39 可変開口絞り 40 撮像素子 41,549 信号処理回路 42 コンピュータ 44 シリンドリカルレンズ 45 測定装置 46 コヒーレンシーの良い光源(例えばレーザ
ー) 47 ビームエキスパンダー 48 参照面 49,62 イメージローテーター 61 ホログラムを用いた測定機 65 プリズム 65B 移動台 66 位相共役鏡 69 正立プリズム 67,70 ハーフミラー 75 コーナーキューブ 77,78,79 シャッター 86 モニター 504 計算機 530a,530b,530c,530d レン
ズ面 541 光ファイバー 540 集光レンズ 550 研磨皿
フロントページの続き Fターム(参考) 2F064 AA01 AA09 BB04 CC04 EE09 FF03 GG02 GG12 GG22 GG44 GG52 HH00 HH08 JJ01 JJ06 KK01 2F065 AA04 AA20 AA22 AA30 AA53 BB05 BB22 CC22 FF51 GG01 JJ00 LL04 LL08 LL12 LL46 LL51 LL62 QQ17 QQ24 QQ28 SS13 2G086 FF01 FF02 FF04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレンス長が短い光源を用いた干渉
    計と、前記干渉計の光路中に被検物を配置して干渉を生
    じさせて、被検物の面位置、偏心、面形状または物理特
    性を求めるようにしたことを特徴とする測定方法、装置
    及びその方法またはその装置により測定された物。
  2. 【請求項2】 コヒーレンス長が短い光源を用いた干渉
    計において、前記干渉計の光路中に被検物を配置すると
    共に少なくとも2つの光路を設け、それぞれの光路を通
    る2つの光の波面のいずれか一方を反転あるいは回転さ
    せることによって2つの光を干渉させて、被検物の面位
    置、偏心または物理特性を求めるようにしたことを特徴
    とする測定方法、装置及びその方法またはその装置によ
    り測定された物。
  3. 【請求項3】 デジタルホログラムを用いて被検物の面
    位置、偏心、面形状または物理特性を求めるようにした
    ことを特徴とする測定方法、装置及びその方法またはそ
    の装置により測定された物。
JP2000191082A 2000-06-21 2000-06-21 干渉測定方法、装置及びその方法またはその装置により測定された物 Withdrawn JP2002005619A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007232667A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Hitachi High-Technologies Corp 光ヘテロダイン干渉測定方法およびその測定装置
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CN106767522A (zh) * 2017-04-01 2017-05-31 长春理工大学 一种针对大口径深矢高的光学自由曲面检测方法及装置

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