JPH08238051A - 製麺方法、及びその装置 - Google Patents

製麺方法、及びその装置

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JPH08238051A
JPH08238051A JP7045556A JP4555695A JPH08238051A JP H08238051 A JPH08238051 A JP H08238051A JP 7045556 A JP7045556 A JP 7045556A JP 4555695 A JP4555695 A JP 4555695A JP H08238051 A JPH08238051 A JP H08238051A
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JP
Japan
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dough
noodle
raw material
rolling
flour
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JP7045556A
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English (en)
Inventor
Koji Abe
宏治 阿部
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WORLD SEIKEN KK
Original Assignee
WORLD SEIKEN KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】穀粉を水分と混ぜ合わせた後に直ちに圧延する
ことなく、その前に加水分が完了した混合物を適度にす
り潰してより十分な水和を促すことにより、その後の圧
延工程において穀粉中のねばり成分を十分活かした網目
構造を形成でき、良好な食感を得ることができる製麺方
法、及びその装置を提供する。 【構成】穀粉を水分と混ぜ合わせてそぼろ状の第1次生
地原料Aに加工する混合手段20と、この混合手段20
から供給された第1次生地原料Aを擂り潰して更に水和
させ、フレーク状の第2次生地原料Bに加工する擂合手
段30と、この擂合手段30から供給された第2次生地
原料Bを圧延して麺生地Cに加工する圧延手段40とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀粉に水分を混ぜ合わ
せて麺生地を連続的に生産することができるようにした
製麺方法、及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小麦穀粉を製麺する場合、先ず最
初は容器中に何らかの形状の回転翼を有する構造のミキ
サーを使用し、容器中に小麦穀粉と水分を入れ、回転す
る翼等でこれを攪拌しながら混合することにより、部分
的な含水分小麦穀粉を細かく砕き、均質化させ、また水
分を他の穀粉末部分に浸透させて蛋白質の含水分化=グ
ルテンへの転化を促す技術が提案されている。
【0003】そして、前記ミキサーによるミキシング工
程を経て、穀粉に水分が適度に和合した生地原料を直ち
にに圧延することにより、ねばり成分に転化した蛋白質
(グルテン)の結合(S−S結合)を促し、その網目構
造を形成させつつ、帯状の麺生地を作りあげてゆく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術では、小麦穀粉中に含有される空気泡が
水分の拡散と蛋白質との結合を妨げるためかなりの長時
間を要し、加水分量の比較的少ない製麺等においては、
ミキシング工程のみでは蛋白質の加水分によるねばり成
分=グルテンへの転化を完了することができない場合も
あった。
【0005】すなわち、ミキシング工程だけでは穀粉中
の蛋白質に水和が不十分であるため、その後のグルテン
への転化が可能な圧延工程中においても、この転化=グ
ルテンの活用を完了することができず、小麦穀粉中のね
ばり成分を活かしたグルテンの網目構造を十分に形成し
きれなかった。従って、麺の旨さの一要因である腰の強
さや、粘り具合等のテクスチャー(食感)の面において
未だ改良すべき余地が残されていた。
【0006】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に着目してなされたもので、穀粉を水分と混ぜ合
わせた後に直ちに圧延することなく、その前に加水分が
完了した混合物を適度にすり潰してより十分な水和を促
すことにより、その後の圧延工程において穀粉中のねば
り成分を十分活かした網目構造を形成でき、良質なテク
スチャーを得ることができる製麺方法、及びその装置を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための本発明の要旨とするところは、次の各項に存す
る。
【0008】[1] 穀粉に水分を混ぜ合わせて麺生地
を連続的に生産する製麺方法において、先ず穀粉を水分
と混ぜ合わせてそぼろ状の第1次生地原料(A)に加工
し、次に前記第1次生地原料(A)を擂り潰して更に水
和させ、フレーク状の第2次生地原料(B)に加工し、
続いて前記第2次生地原料(B)を圧延して麺生地
(C)に加工する工程を含むことを特徴とする製麺方
法。
【0009】[2] 穀粉に水分を混ぜ合わせて麺生地
(C)を連続的に生産することができるようにした製麺
装置(10)において、穀粉を水分と混ぜ合わせてそぼ
ろ状の第1次生地原料(A)に加工する混合手段(2
0)と、前記混合手段(20)から供給された第1次生
地原料(A)を擂り潰して更に水和させ、フレーク状の
第2次生地原料(B)に加工する擂合手段(30)と、
前記擂合手段(30)から供給された第2次生地原料
(B)を圧延して麺生地(C)に加工する圧延手段(4
0)とを有することを特徴とする製麺装置(10)。
【0010】[3] 前記擂合手段(30)は、相互に
対向する一対のロール(31,32)を具備して成るこ
とを特徴とする2項記載の製麺装置(10)。
【0011】[4] 前記一対のロール(31,32)
が互いに異なる周速度で回転するように構成したとを特
徴とする3項記載の製麺装置(10)。
【0012】[5] 前記混合手段(20)は、穀粉の
受入口(21a)を有する外筒(21)と、該外筒(2
1)の中央に軸支された軸体(23)と、前記外筒(2
1)の受入口(21a)に対応して該軸体(23)に設
けられた螺旋送り部(24)と、該螺旋送り部(24)
に続く水和室(22)で前記軸体(23)の外周に植設
されたピン体(25)と、前記外筒(21)の内部に向
けて水分を噴出するよう内壁に形成された噴出孔(21
b)とを具備して成ることを特徴とする2項,3項又は
4項記載の製麺装置(10)。
【0013】[6] 前記圧延手段(40)は、第2次
生地原料(B)を帯状の麺生地(C)に圧縮成形する成
形器(41)と、該成形器(41)から送り出された麺
生地(C)が載るコンベヤ(50)と、該コンベヤ(5
0)の上方にて搬送方向に並ぶ複数の揉みロール(6
1,62…)を、前記コンベヤ(50)上の麺生地
(C)を圧延する位置と麺生地(C)に接触しない位置
との間で変位可能に支持してなる押圧器(60)とを具
備して成ることを特徴とする2項,3項,4項又は5項
記載の製麺装置(10)。
【0014】[7] 前記コンベヤ(50)の終端側か
ら送られた麺生地(C)を巻き取って収納する麺帯巻取
器(70)を有することを特徴とする6項記載の製麺装
置(10)。
【0015】
【作用】麺生地(C)を連続的に生産するには、先ず最
初に、穀粉を水分と混ぜ合わせてそぼろ状の第1次生地
原料(A)に加工するとよい。このような工程は製麺装
置(10)の混合手段(20)が受け持っており、例え
ば次のような混合手段(20)により処理される。
【0016】混合手段(20)の一例によれば、穀粉は
受入口(21a)から外筒(21)内に連続的に投入さ
れる。外筒(21)内では軸体(23)が回転してお
り、穀粉は軸体(23)に設けられた螺旋送り部(2
4)により水和室(22)に送られ、そこで軸体(2
3)の外周に植設されたピン体(25,25…)により
弾かれる。水和室(22)では、外筒(21)の内壁か
ら内部に向けて水分が噴出しており、穀粉と水分とが激
しく攪拌され瞬間的に和合し、そぼろ状の第1次生地原
料(A)となる。
【0017】次に、前記第1次生地原料(A)を擂り潰
して更に十分に水和させ、それにより、圧延する前の段
階で、穀粉中の蛋白質の加水分によるねばり成分=グル
テンへの転化を完了させる。かかる工程では、ほぼ完全
な水和が図られたフレーク状の第2次生地原料(B)に
加工される。
【0018】前述の擂り潰す工程は、製麺装置(10)
の擂合手段(30)により実行されるが、かかる擂合手
段(30)が、相互に対向する一対のロール(31,3
2)を具備して成る場合、各ロール(31,32)を互
いに異なる周速度で回転させ、その間に前記第1次原料
を供給してやればよい。このような簡易な構成によって
も、確実に原料はフレーク状に擂り潰されて完全な水和
が促される。
【0019】続いて、前記第2次生地原料(B)を圧延
して麺生地(C)に加工すればよい。かかる圧延工程で
は、ほぼ完全に水和した第2次生地原料(B)を圧延す
ればよいから、穀粉中のねばり成分を十分に活かしたグ
ルテンの網目構造の形成を達成させることが可能とな
る。
【0020】前述した圧延工程は製麺装置(10)の圧
延手段(40)によって実行される。圧延手段(40)
の一例によれば、先ず成形器(41)により第2次生地
原料(B)が帯状の麺生地(C)に圧縮成形される。続
いて麺生地(C)は コンベヤ(50)上に送り出され
て、今度はコンベヤ(50)の上方に複数並ぶ揉みロー
ル(61,62…)が回転可能な状態で麺生地(C)を
押圧する位置まで降下したり、麺生地(C)と接触しな
い位置まで上昇したりする昇降動作を繰り返す。このよ
うな圧延手段(40)よれば麺生地(C)の上下方向の
圧延が十分になされ、また、麺生地(C)に揉み効果を
与えることができる。
【0021】また、前記コンベヤ(50)の終端から送
られた麺生地(C)を巻き取って収納する麺帯巻取器
(70)を有する場合、連続的に生産される麺生地
(C)の収納にさほど場所を取ることなく、省スペース
化の要請に応じることができる。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。図1〜図4は本発明に係る製麺装置の一実施例を
示している。本実施例に係る製麺装置10は、図1に示
すように麺生地Cを連続的に生産することができる装置
であり、穀粉を水分と混ぜ合わせてそぼろ状の第1次生
地原料Aに加工する混合手段20と、第1次生地原料A
を擂り潰して更に水和させフレーク状の第2次生地原料
Bに加工する擂合手段30と、第2次生地原料Bを圧延
して麺生地Cに加工する圧延手段40とを具備して成
る。なお、本装置10の各構成部材は図示省略した基台
に支持されている。
【0023】図1及び図2に示すように、混合手段20
は、穀粉の受入口21aを有する外筒21と、外筒21
の中央に軸支された軸体23と、外筒21の受入口21
aに対応して軸体23に設けられた螺旋送り部24と、
螺旋送り部24に続く外筒21の水和室22で軸体23
の外周に植設されたピン体25,25…と、外筒21の
内部に向けて水分を噴出するよう内壁に形成された噴出
孔21bとを具備して成る。また、受入口21aの上方
には所定の流量で穀粉を供給するための計量器11が設
けられている。
【0024】外筒21は横設されており、その基端部2
6には軸体23を回転駆動する電動モータ12が固設さ
れている。軸体23の基端は電動モータ12の出力軸1
3に一体的に回転可能に固結され、軸体23は外筒21
内にて片持ち状態で支持されている。前記電動モータ1
2は、軸体23の回転数を穀粉と水分とを瞬間的に和合
させて攪拌しそぼろ状になる程度に高速回転させるもの
である。
【0025】外筒21の受入口21aのすぐ下流の内壁
に前記噴出孔21bが開設され、この噴出孔21bには
水分導管27が接続されている。また、外筒21の先端
下側には吐出孔21cが開設され、この吐出孔21cの
外周縁には、第1次生地原料Aを下方の擂合手段30へ
導くための排出ガイド28が取付けられている。
【0026】ピン体25,25…は、始端部位では、外
筒21の噴出孔21bから噴出する水分がピン体25,
25…の先端部に向けて噴出するよう、つまり、外筒2
1の噴出孔21b下を通過するよう複数本のピン体2
5,25…が同一円周上に配設されている。
【0027】図1及び図3に示すように、擂合手段30
は、相互に対向する一対のロール31,32を具備して
成り、各ロール31,32はそれぞれ別個に回転駆動可
能にハウジング33に支持されている。各ロール31,
32の外径は同一であるが、互いに異なる周速度で回転
するように構成されている。それにより、各ロール3
1,32の間に供給された第1次生地原料Aは、グルテ
ンが壊されない程度に擂り潰されて完全なる水和が促さ
れ、フレーク状の第2次生地原料Bに加工されるように
なっている。
【0028】一方のロール31は電動モータ34に固結
され、該ロール31と電動モータ34とは、支持機構3
5によって他方のロール32との間隔を調整できるよう
支持されている。他方のロール32はハウジング33に
直接軸支され、駆動機構により回転されるように構成さ
れている。かかる駆動機構は、取付ブラケット36を介
してハウジング33に固定された電動モータ37と、該
モータ37側の駆動プーリ37aとロール32側の従動
プーリ32aとに掛け渡された動力伝達ベルト38とか
ら成る。
【0029】図1に示すように、圧延手段40は、第2
次生地原料Bを帯状の麺生地Cに圧縮成形する成形器4
1と、該成形器41から送り出された麺生地Cが載るコ
ンベヤ50と、該コンベヤ50の上方にて搬送方向に並
ぶ複数の揉みロール61,62…を、前記コンベヤ50
上の麺生地Cを圧延する位置と麺生地Cに接触しない位
置との間で変位可能に支持してなる押圧器60とを具備
して成る。
【0030】前記成形器41は、略L字形断面のハウジ
ング42と、該ハウジング42の側壁に固定された固定
あご43と、固定あご43に対し近接・離隔可能にハウ
ジング42の側壁に取付けられた可動あご44とを有す
る。各あご43,44の間に導入された第2次生地原料
Bは圧縮成形されて板状の麺生地Cに加工されるように
なっている。各あご43,44の下方には、板状の麺生
地Cをコンベヤ50上に押出しつつ麺生地Cを帯状につ
なげる押出プレート45が移動可能に配設されている。
【0031】前記コンベヤ50は、互いに離間して配さ
れた駆動プーリ51と、従動プーリ52と、各プーリ5
1,52に掛け渡されたコンベヤベルト53とを具備と
て成る。かかるコンベヤベルト53の引っ張り側である
上側が麺生地Cの載置搬送面となっている。図4に示す
ように、各プーリ51,52はそれぞれ取付ブラケット
54,55を介してハウジング40aに固定されてい
る。
【0032】前記押圧器60は、図1及び図4に示すよ
うに、コンベヤベルト53の上方に配されており、ハウ
ジング40aに対し昇降及び横方向に変位可能に取付け
られたベース部材60aと、その下端側に回転可能に軸
支された5本の揉みロール61,62…とから成る。搬
送方向における最上流側の揉みロール61は、中央付近
がV状に出っ張る形状であり、次に続く2つの揉みロー
ル62,63の外周には波形状の凹凸が形成され、更に
続く2つの揉みロール64,65は通常のロール形状と
なっている。
【0033】揉みロール61は、送られてきた麺生地C
の特に中央付近を圧延するためのものである。波形の揉
みロール62,63は、麺生地Cを横方向にも圧延する
ためのものである。また、通常の揉みロール64,65
は、麺生地Cを均一に圧延して形を整えるものである。
なお、揉みロールの数や形状は前述のものに限定される
わけではない。
【0034】図4に示すように、各ロール61,62…
は、ベース部材60aの変位に伴って、P1位置、P2
位置、P3位置、P4位置(ロール61を基準として示
す)へと順次移動するように構成されている。最初のP
1位置では、揉みロール61が前記コンベヤ50の始端
真上にあり、各ロール61,62…は麺生地Cに圧接し
ている。P1位置からP2位置への横移動はコンベヤ5
0の搬送速度より速いように設定されている。
【0035】すなわち、P1位置からP2位置への横移
動により、各ロール61,62…は図1中で時計方向に
回転しつつ麺生地Cを適度に圧延し揉みの効果を付与す
るようになっている。そして、P2位置からP3位置へ
の昇移動により、各ロール61,62…は麺生地Cから
一旦離れてP4位置へ横移動した後、降移動して再びP
1位置へ戻るように設定されている。
【0036】このような移動サイクルは、例えばソレノ
イドや電動モータ、カム機構等を組合せて成る駆動手段
(図示せず)により繰り返されるように制御されてい
る。なお、押圧器60の構成は前述したものの他に、よ
り具体的には例えば特願平6−121417号により提
案された技術によって構成してもかまわない。
【0037】また、前記コンベヤ50の終端側傍らに
は、コンベヤ50から送られた麺生地Cを巻き取って収
納する麺帯巻取器70が配設されている。かかる麺帯巻
取器70は、麺生地Cを巻き取るための巻取ロール71
と、巻取ロール71へ麺生地Cを導くためのガイドロー
ル72とから構成されている。
【0038】次に作用を説明する。前記製麺装置10の
使用によって、本発明に係る製麺方法を効率よく実施す
ることができる。かかる製麺装置10により麺生地Cを
連続的に生産する場合、最初に混合手段20によって、
穀粉を水分と混ぜ合わせたそぼろ状の第1次生地原料A
が加工される。
【0039】すなわち、先ず計量器11から小麦粉等の
穀粉が所定量ずつ受入口21aに投入され、受入口21
aから外筒21の始端に連続的に原料が供給される。外
筒21内では電動モータ12により軸体23が、穀粉と
水分とを瞬間的に和合させ攪拌してそぼろ状になる程度
の高速回転している。従って、穀粉は軸体23に設けら
れた螺旋送り部24により水和室22に送られ、そこで
軸体23の外周に植設されたピン体25,25…により
弾かれる。
【0040】水和室22では、外筒21の内壁から内部
に向けて水分が噴出しており、穀粉と水分とが激しく攪
拌され瞬間的に和合してそぼろ状の第1次生地原料Aに
なる。すなわち、水分導管27から噴出孔21bに噴出
する水分は、各ピン体25が植設された高速回転する軸
体23により、極めて微細な霧状に分散し、粉塵状に分
散された穀粉と瞬間的に水和されグルテンを生成した第
1次生地原料Aとなり、そのまま下方の擂合手段30に
排出される。
【0041】擂合手段30によって第1次生地原料Aは
擂り潰されて更に十分に水和する。それにより、圧延す
る前の段階で、穀粉中の蛋白質の加水分によるねばり成
分=グルテンへの転化が完了し、ほぼ完全な水和が図ら
れたフレーク状の第2次生地原料Bに加工される。更に
詳しく言えば、混合手段20の排出ガイド28から排出
された第1次生地原料Aは、擂合手段30の相互に対向
する一対のロール31,32間に供給される。
【0042】各ロール31,32は互いに異なる周速度
で回転しており、各ロール31,32の間に供給された
第1次生地原料Aは、グルテンが壊されない程度に擂り
潰されて完全なる水和が促され、フレーク状の第2次生
地原料Bに加工される。なお、各ロール31,32間の
隙間や、それらの周速度は、穀粉の種類等に応じて最適
な圧縮比や、擂り応力となるよう適宜調整すればよい。
【0043】続いて、第2次生地原料Bは圧延手段40
の成形器41によって、帯状の麺生地Cに圧縮成形され
る。すなわち、フレーク状の第2次生地原料Bは、先ず
固定あご43と可動あご44とに挟まれ、グルテンが壊
れない程度にプレスされて板状の塊に成形される。次
に、押出プレート45によって連続的にコンベヤ50上
に押出され帯状に連なる。
【0044】コンベヤ50上に送り出された帯状の麺生
地Cは一方向に搬送されるが、その間、押圧器60によ
って十分に圧延されることにより、最終製品としての麺
生地Cが完成する。すなわち、ベース部材60aの矢印
a方向への変位に伴い、該ベース部材60aに軸支され
た5本の揉みロール61,62…が麺生地Cを押圧して
麺生地Cに揉み効果を与える。
【0045】更に詳しくは、図4において、各ロール6
1,62…は、前記ベース部材60aの変位に伴って、
P1位置、P2位置、P3位置、P4位置へと順次移動
する。最初のP1位置では、各ロール61,62…は麺
生地Cに圧接し、P1位置からP2位置への横移動によ
り、各ロール61,62…は図1中で時計方向に回転し
つつ麺生地Cを適度に圧延し揉み効果を付与するように
なっている。
【0046】このとき、最上流側の揉みロール61は、
送られてきた麺生地Cの特に中央付近を圧延し、波形の
揉みロール62,63は、麺生地Cを横方向にも圧延
し、また、通常の揉みロール64,65は、麺生地Cを
均一に圧延して形を整える。そして、P2位置からP3
位置への昇移動により、各ロール61,62…は麺生地
Cから一旦離れてP4位置へ横移動した後、降移動して
再びP1位置へ戻る。
【0047】以上のような各ロール61,62…の移動
サイクルの繰り返しにより、麺生地C中のねばり成分を
十分に活かしたグルテンの網目構造の形成が達成され、
生地が分断されずグルテンの断裂のない麺生地Cが完成
する。コンベヤ50の終端側から送られた麺生地Cは、
麺帯巻取器70の巻取ロール71により巻き取られるか
ら、連続的に生産される麺生地Cの収納にさほど場所を
取ることなく、省スペース化の要請に応じることができ
る。
【0048】なお、本発明に係る製麺装置は、前記実施
例において具体的に示した構成に限定されるものではな
い。
【0049】
【発明の効果】本発明にかかる製麺方法、及びその装置
によれば、先ず穀粉を水分と混ぜ合わせてそぼろ状の第
1次生地原料に加工し、次に第1次生地原料を擂り潰し
て更に水和させフレーク状の第2次生地原料に加工し、
続いて第2次生地原料を圧延して麺生地に加工するか
ら、穀粉を水分と混ぜ合わせた後に直ちに圧延すること
なく、その前に加水分が完了した混合物を適度にすり潰
してより十分な水和を促すことにより、その後の圧延工
程において穀粉中のねばり成分を十分活かした網目構造
を形成でき、良好な食感の製品を効率良く生産すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る製麺装置を概略的に示
す全体構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係る製麺装置の混合手段を
示す縦断面面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る製麺装置の擂合手段を
示す正面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る製麺装置の圧延手段の
要部を示す正面図である。
【符号の説明】
10…製麺装置 20…混合手段 30…擂合手段 31,32…ロール 40…圧延手段 41…成形器 50…コンベヤ 60…押圧器 61,62,63,64,65…揉みロール 70…麺帯巻取器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穀粉に水分を混ぜ合わせて麺生地を連続的
    に生産する製麺方法において、 先ず穀粉を水分と混ぜ合わせてそぼろ状の第1次生地原
    料に加工し、 次に前記第1次生地原料を擂り潰して更に水和させ、フ
    レーク状の第2次生地原料に加工し、 続いて前記第2次生地原料を圧延して麺生地に加工する
    工程を含むことを特徴とする製麺方法。
  2. 【請求項2】穀粉に水分を混ぜ合わせて麺生地を連続的
    に生産することができるようにした製麺装置において、 穀粉を水分と混ぜ合わせてそぼろ状の第1次生地原料に
    加工する混合手段と、 前記混合手段から供給された第1次生地原料を擂り潰し
    て更に水和させ、フレーク状の第2次生地原料に加工す
    る擂合手段と、 前記擂合手段から供給された第2次生地原料を圧延して
    麺生地に加工する圧延手段とを有することを特徴とする
    製麺装置。
  3. 【請求項3】前記擂合手段は、相互に対向する一対のロ
    ールを具備して成ることを特徴とする請求項2記載の製
    麺装置。
  4. 【請求項4】前記一対のロールが互いに異なる周速度で
    回転するように構成したことを特徴とする請求項3記載
    の製麺装置。
  5. 【請求項5】前記混合手段は、穀粉の受入口を有する外
    筒と、該外筒の中央に軸支された軸体と、前記外筒の受
    入口に対応して該軸体に設けられた螺旋送り部と、該螺
    旋送り部に続く水和室で前記軸体の外周に植設されたピ
    ン体と、前記外筒の内部に向けて水分を噴出するよう内
    壁に形成された噴出孔とを具備して成ることを特徴とす
    る請求項2,3又は4記載の製麺装置。
  6. 【請求項6】前記圧延手段は、第2次生地原料を帯状の
    麺生地に圧縮成形する成形器と、該成形器から送り出さ
    れた麺生地が載るコンベヤと、該コンベヤの上方にて搬
    送方向に並ぶ複数の揉みロールを、前記コンベヤ上の麺
    生地を圧延する位置と麺生地に接触しない位置との間で
    変位可能に支持してなる押圧器とを具備して成ることを
    特徴とする請求項2,3,4又は5記載の製麺装置。
  7. 【請求項7】前記コンベアの終端側から送られた麺生地
    を巻き取って収納する麺帯巻取器を有することを特徴と
    する請求項6記載の製麺装置。
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