JPH08237955A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH08237955A
JPH08237955A JP7038509A JP3850995A JPH08237955A JP H08237955 A JPH08237955 A JP H08237955A JP 7038509 A JP7038509 A JP 7038509A JP 3850995 A JP3850995 A JP 3850995A JP H08237955 A JPH08237955 A JP H08237955A
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switch circuit
wave
wave switch
voltage
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JP7038509A
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Yutaka Usami
豊 宇佐美
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TEC CORP
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電源投入時の突入電流を無くし突入電流の防止
回路を不要にする。 【構成】交流電源41に接続した全波整流回路42と、
この整流回路の出力端子間に第1のダイオード44を介
して接続した第1の半波スイッチ回路45と、第2、第
3の半波スイッチ回路47,48の直列回路と、この直
列回路に並列に接続した平滑コンデンサ46と、第1の
ダイオードと第1の半波スイッチ回路との接続点と第
2、第3の半波スイッチ回路の接続点との間に接続した
第1のチョークコイル49と第2のダイオード50との
直列回路と、一端を第2、第3の半波スイッチ回路の接
続点に接続し、他端を電位の安定点である平滑コンデン
サの負極端子に接続した第2のチョークコイル51、蛍
光灯52及び直流カット用コンデンサ53の直列回路と
で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータ装置、コン
バータ装置あるいは放電灯点灯装置等に適用する電力変
換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば放電灯点灯装置に適用した電力変
換装置として、図17に示すようなアクティブフィルタ
回路と呼ばれる電源回路とハーフブリッジインバータと
呼ばれる直流ー交流変換回路を組合わせた回路を使用し
たものが知られている。
【0003】これは、商用交流電源1に全波整流回路2
の入力端子を接続し、この全波整流回路2の出力端子間
にコンデンサ3を直接接続すると共にサイリスタ等の第
1のスイッチ素子4及びチョークコイル5を直列に介
し、さらにダイオード6を順極性に介して平滑コンデン
サ7を接続している。
【0004】また、全波整流回路2の出力端子間に第1
のスイッチ素子4及びチョークコイル5を直列に介して
FET等の第2のスイッチ素子8と抵抗9との直列回路
を接続している。
【0005】第1のスイッチ素子4には突入電流防止用
のセメント抵抗10を並列に接続している。第1のスイ
ッチ素子4は第1の制御回路11によりスイッチング制
御するようになっている。
【0006】平滑コンデンサ7にハーフブリッジインバ
ータ回路12を接続している。このインバータ回路12
は、平滑コンデンサ7に第1の半波スイッチ回路13と
第2の半波スイッチ回路14との直列回路を並列に接続
し、第2の半波スイッチ回路14に直流成分カット用の
コンデンサ15及び限流用チョーク16を直列に介して
蛍光灯17を負荷として接続している。蛍光灯17の各
フィラメント電極間にコンデンサ18を接続している。
【0007】第1、第2の半波スイッチ回路13,14
は、例えばバイポーラトランジスタに寄生ダイオードを
逆極性に並列に接続して形成する。なお、バイポーラト
ランジスタに代えてMOS型電界効果トランジスタを使
用した場合にはこのトランジスタには寄生ダイオードが
基本特性として内蔵しているのでダイオードは不要とな
る。
【0008】この放電灯点灯装置は、電源1を投入する
と、最初は平滑コンデンサ7の電圧がゼロなのでこのコ
ンデンサ7に極めて大きな電流が流れ込もうとするがこ
の突入電流を抵抗10により防止する。すなわち、電源
1の投入時には抵抗10、チョークコイル5及びダイオ
ード6を介して平滑コンデンサ7に充電電流が流れる。
【0009】そしてアクティブフィルタ回路の入力電圧
と出力電圧の差、すなわち、抵抗10とチョークコイル
5との接続点の電圧とダイオード6のカソード側の電圧
の差があるレベルに達すると、第1の制御回路11が第
1のスイッチ素子4をオン動作し、かつこのオン状態を
保持させる。
【0010】以降、入力電流は第1のスイッチ素子4を
介して流れ、抵抗10には流れなくなる。
【0011】アクティブフィルタ回路は、第2のスイッ
チ素子8を第2の制御回路19によりオン、オフ制御
し、第2のスイッチ素子8を適当なタイミングとデュー
ティでオン動作してチョークコイル5に電流を流すこと
でこのチョークコイル5に磁気エネルギーを蓄え、次に
第2のスイッチ素子8をオフ動作することで、この磁気
エネルギーを利用してより高い電圧を平滑コンデンサ7
に印加し、この平滑コンデンサ7に充電電流を流し込
む。
【0012】アクティブフィルタ回路は、制御方法とし
て、第2の制御回路19により入力電圧I3 、平滑コン
デンサ電圧I6 、チョークコイル5に流れる電流のピー
クI5 を検出して、入力電流が入力電圧に対して正弦波
となるように、かつ出力電圧を一定に保つように出力O
2 により第2のスイッチ素子8のタイミング及びデュー
ティをコントロールする。
【0013】こうして平滑コンデンサ7の両端間には平
坦な直流電圧が発生し、インバータ回路12に印加され
る。これによりインバータ回路12は動作する。
【0014】インバータ回路12では、第3の制御回路
20により各半波スイッチ回路13,14を適当な周波
数で交互にオン、オフ動作させることで、各半波スイッ
チ回路13,14の接続点に平滑コンデンサ7の電圧に
等しい矩形電圧が発生する。
【0015】この矩形電圧に対して、コンデンサ15は
直流分をカットして交流成分のみを通過させ、チョーク
コイル16は限流作用を行い、蛍光灯17は安定して点
灯する。
【0016】この放電灯点灯装置は、インバータ回路1
2とは別にアクティブフィルタ回路を挿入しているの
で、入力電流波形を略正弦波にできる。同時に、インバ
ータ回路12の電源電圧も変動がないので、ランプ電流
変動も少ない。
【0017】また、放電灯点灯装置に適用した電力変換
装置の他の例として、図18に示すものが知られてい
る。
【0018】これは商用交流電源21に全波整流回路2
2の入力端子を接続し、この全波整流回路22の出力端
子間にコンデンサ23を直接接続しているまた、平滑コ
ンデンサ24にハーフブリッジインバータ回路25の第
1の半波スイッチ回路26と第2の半波スイッチ回路2
7との直列回路を並列に接続している。
【0019】そして全波整流回路22の出力端子間に第
1のスイッチ素子28及びチョークコイル29を直列に
介して第2の半波スイッチ回路27を接続している。第
1のスイッチ素子28には突入電流防止用の抵抗30を
並列に接続している。
【0020】ハーフブリッジインバータ回路25は、第
2の半波スイッチ回路27に直流成分カット用のコンデ
ンサ31及び限流用チョーク32を直列に介して蛍光灯
33を負荷として接続している。蛍光灯33の各フィラ
メント電極間にコンデンサ34を接続している。
【0021】この放電灯点灯装置は、図17に比べて回
路部品点数を減らしている。コンデンサ23は高周波成
分をキャンセルするための小さい容量のコンデンサで、
入力周波数、例えば50Hzに対する平滑作用はない。
【0022】この回路の特徴は、アクティブフィルタ回
路のスイッチ(図17では第2のスイッチ素子8)に相
当する部分がハーフブリッジインバータ回路25の第2
の半波スイッチ回路27が兼用している点である。
【0023】インバータ回路25の各半波スイッチ回路
26,27が交互にオン、オフ動作してインバータ回路
25は動作するが、半波スイッチ回路27がオン動作し
たときチョークコイル29にも電流が流れ、半波スイッ
チ回路27のオン時間に応じてチョークコイル29に磁
気エネルギーが蓄えられ、次に半波スイッチ回路27が
オフ動作したときに第1の半波スイッチ回路26の寄生
ダイオードを介してより高い電圧を平滑コンデンサ24
に印加し、この平滑コンデンサ24に充電電流を流し込
む。
【0024】このとき、インバータ回路25の発振周波
数を全くの固定にすると、同じ半波スイッチ回路27を
使用するアクティブフィルタ回路に対して制御ができな
くなる。
【0025】従って、周波数やデューティを変化させて
入力電流を正弦波にする制御と、周波数やデューティを
一定にしてインバータ出力を一定にする制御が同時に半
波スイッチ回路27に要求されることになる。これは相
容れないので、その中間的な制御を行うことになる。
【0026】その結果として、図19に示すように、正
弦波の入力電圧VE に対して入力電流IE は正弦波から
やや外れた波形となり、インバータ出力、すなわち、ラ
ンプ電流IFLは50Hz(全波後は100Hz)に同期して
変動する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】図17に示す従来装置
は、インバータ回路の前に一種の汎用安定化電源が入っ
ている構成であり、入出力特性は問題ない。しかし、原
理的に電源の投入時に突入電流が発生する構成であるた
め、これを防ぐために第1のスイッチ素子4、抵抗1
0、第1の制御回路11からなる防止回路が必要とな
り、回路部品点数が多くなり回路構成が複雑化する問題
があった。
【0028】また、アクティブフィルタ回路の動作周波
数及びデューティはインバータ回路の動作周波数と全く
無関係である。従って、同期させて制御することが困難
となり、制御回路を共通化できず、この点においても回
路部品点数が多くなり回路構成が複雑化する問題があっ
た。
【0029】図18に示す従来装置は、使用する回路部
品点数は少ないが、入出力特性が悪いと言う問題があっ
た。
【0030】また、入力電流を制御するスイッチがイン
バータ回路のスイッチと兼用のため、入力電流を略正弦
波にしようとすると、インバータ出力が変動し、蛍光灯
33の駆動に支障を来す問題があった。すなわち、蛍光
灯33の明るさが100Hzで変動するため、チラツキを
感じるなどの問題があった。
【0031】さらに、インバータ出力を一定にしようと
すると、入力電流の制御ができなくなり、入力電流が正
弦波から大きく外れてしまう問題があった。その結果、
入力電流に高調波成分が多く含まれることになり、外部
の電子機器や変電設備などに悪影響を与える問題があっ
た。
【0032】そこで請求項1対応の発明は、電源投入時
に突入電流が発生することがなく、従って突入電流を防
止するための回路を必要とせず不要にできる電力変換装
置を提供する。
【0033】また、請求項2対応の発明は、電源投入時
に突入電流が発生することがなく、従って突入電流を防
止するための回路を必要とせず不要にでき、また、入力
電流を略正弦波にでき、これにより高調波成分の発生を
防止でき、しかも構成が簡単な電力変換装置を提供す
る。
【0034】また、請求項3対応の発明は、電源投入時
に突入電流が発生することがなく、従って突入電流を防
止するための回路を必要とせず不要にでき、また、入力
電圧変動や負荷変動などの影響を受けず安定した出力が
得られ、さらには、入力電流を略正弦波にでき、これに
より高調波成分の発生を防止でき、しかも構成が簡単な
電力変換装置を提供する。
【0035】また、請求項4対応の発明並びに請求項5
対応の発明は、電源投入時に平滑コンデンサに徐々に電
荷を蓄積することで突入電流を防止でき、また、制御が
簡単な電力変換装置を提供する。
【0036】
【課題を解決するための手段】請求項1対応の発明は、
交流電源に接続した全波整流回路と、この全波整流回路
の出力端子間に第1のダイオードを介して接続した第1
の半波スイッチ回路と、第2、第3の半波スイッチ回路
の直列回路と、この直列回路に並列に接続した平滑コン
デンサと、第1のダイオードと第1の半波スイッチ回路
との接続点と第2、第3の半波スイッチ回路の接続点と
の間に接続した第1のチョークコイルと第2のダイオー
ドとの直列回路と、一端を第2、第3の半波スイッチ回
路の接続点に接続し、他端を電位の安定点に接続した第
2のチョークコイル、負荷及び直流カット用コンデンサ
の直列回路とからなり、第1のダイオードを全波整流回
路の出力極性と逆極性に接続し、第2のダイオードを全
波整流回路の出力極性と順極性に接続したものである。
【0037】請求項2対応の発明は、請求項1記載の発
明において、第2の半波スイッチ回路と第3の半波スイ
ッチ回路は互いに同期し、かつ逆位相で開閉動作すると
共に、第1の半波スイッチ回路を第3の半波スイッチ回
路と同位相で、かつこの第3の半波スイッチ回路が閉成
するタイミングよりも遅れて閉成する構成とし、第1の
半波スイッチ回路の閉成タイミングの遅れ量を入力電流
波形が略正弦波となるように入力電圧周波数に同期して
適宜増減するものである。
【0038】請求項3対応の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、第2の半波スイッチ回路と第3の半
波スイッチ回路は互いに同期し、かつ逆位相で開閉動作
すると共に、第1の半波スイッチ回路を第3の半波スイ
ッチ回路と同位相で、かつこの第3の半波スイッチ回路
が閉成するタイミングよりも遅れて閉成する構成とし、
第1の半波スイッチ回路の閉成タイミングの遅れ量を平
滑コンデンサの電圧が略一定となるように平滑コンデン
サの電圧が高いとき増加させ、平滑コンデンサの電圧が
低いとき減少させるものである。
【0039】請求項4対応の発明は、請求項1記載の発
明において、電源投入時に第1の半波スイッチ回路のみ
を開閉動作すると共にこの閉成時間を徐々に増加させ、
平滑コンデンサの電位が所定レベルを越えたとき第2、
第3の半波スイッチ回路の開閉動作を開始させるもので
ある。
【0040】請求項5対応の発明は、請求項1又は4記
載の発明において、電源投入時に第1の半波スイッチ回
路のみを開閉動作すると共に、この開放時間を最初は第
1の半波スイッチ回路の定常時の開閉動作サイクルの開
放時間よりも十分に長く設定し、その後徐々に短くし、
平滑コンデンサの電位が所定レベルを越えたとき第1の
半波スイッチ回路を定常時のサイクルにて開閉動作し、
かつ第2、第3の半波スイッチ回路も第1の半波スイッ
チ回路の開閉動作サイクルと同じサイクルで開閉動作を
開始させるものである。
【0041】
【作用】このような構成の発明においては、電源の投入
時には第1の半波スイッチ回路が開放しており平滑コン
デンサには突入電流は流れない。
【0042】その後第1の半波スイッチ回路をオンデュ
ーティを小さくして開閉動作することで平滑コンデンサ
に充電電流が流れる。このときの充電電流量は第1の半
波スイッチ回路のオンデューティにより制御できる。
【0043】また、第1の半波スイッチ回路の開放時間
を最初は第1の半波スイッチ回路の定常時の開閉動作サ
イクルの開放時間よりも十分に長く設定し、その後徐々
に短くするようにして第1の半波スイッチ回路を開閉動
作することで平滑コンデンサに充電電流が流れる。この
ときの充電電流量は第1の半波スイッチ回路の開放時間
より制御できる。
【0044】その後、平滑コンデンサの電位が所定レベ
ル、例えば入力電圧と等しいレベルを越えると第2、第
3の半波スイッチ回路の開閉動作が開始される。こうし
て負荷に交流電流が流れるようになる。
【0045】第1の半波スイッチ回路は、第3の半波ス
イッチ回路と同位相で、かつこの第3の半波スイッチ回
路が閉成するタイミングよりも遅れて閉成する。そし
て、第1の半波スイッチ回路の閉成タイミングの遅れ量
を入力電圧周波数に同期して適宜増減することで入力電
流波形を略正弦波にする。
【0046】また、第1の半波スイッチ回路は、第3の
半波スイッチ回路と同位相で、かつこの第3の半波スイ
ッチ回路が閉成するタイミングよりも遅れて閉成する。
そして、第1の半波スイッチ回路の閉成タイミングの遅
れ量を平滑コンデンサの電圧が略一定となるように平滑
コンデンサの電圧が高いとき増加させ、平滑コンデンサ
の電圧が低いとき減少させる。これにより安定した出力
が得られる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。なお、この実施例は本発明を放電灯点灯装置に
適用したものについて述べる。
【0048】図1に示すように、商用交流電源41に全
波整流回路42の入力端子を接続し、この全波整流回路
42の出力端子間にコンデンサ43を接続している。前
記コンデンサ43は高周波成分をカットするためのもの
で容量は小さい。従って、このコンデンサ43には商用
交流電源41の周波数50Hzを全波整流した100Hzの
全波脈流電圧を平滑する機能はない。
【0049】前記全波整流回路42の出力端子間には、
また、第1のダイオード44を介して第1の半波スイッ
チ回路45を接続している。前記第1のダイオード44
は、全波整流回路42の出力極性とは逆極性になってい
る。
【0050】また、平滑コンデンサ46を設け、この平
滑コンデンサ46にインバータ回路を構成する第2、第
3の半波スイッチ回路47,48の直列回路を並列に接
続している。前記平滑コンデンサ46は十分に大きな容
量を有し、商用交流電源41の周波数50Hzを全波整流
した100Hzの全波脈流電圧を平滑する機能を持つ。
【0051】前記第1のダイオード44のカソードと第
1の半波スイッチ回路45との接続点と前記第2、第3
の半波スイッチ回路47,48の接続点との間に第1の
チョークコイル49と第2のダイオード50との直列回
路を接続している。
【0052】前記第2のダイオード50は、前記全波整
流回路42の出力極性と順極性に接続しており、カソー
ドを前記第2、第3の半波スイッチ回路47,48の接
続点に接続している。
【0053】前記第3の半波スイッチ回路48に第2の
チョークコイル51、負荷としての蛍光灯52及び直流
カット用コンデンサ53の直列回路を並列に接続してい
る。前記蛍光灯52の各フィラメント電極間に予熱コン
デンサ54を接続している。
【0054】なお、第2のチョークコイル51、蛍光灯
52及びコンデンサ53の接続順はこの実施例に限定さ
れない。また、前記第2のチョークコイル51、蛍光灯
52及びコンデンサ53の直列回路の一端は第2、第3
の半波スイッチ回路47,48の接続点に接続するが、
他端は電位が安定している場所であればどこでもよい。
例えば、前記平滑コンデンサ46の正極端子に接続して
もよい。また、前記平滑コンデンサ46に1対のコンデ
ンサの直列回路を並列に接続して分圧する場合にはこの
各コンデンサの接続点、すなわち分圧点に接続してもよ
い。そして、前記平滑コンデンサ46に1対のコンデン
サの直列回路を並列に接続する場合はこの直列回路のコ
ンデンサが直流カット機能も有するので直流カット用コ
ンデンサ53は省略してもよい。
【0055】前記各半波スイッチ回路45,47,48
は、例えばスイッチ素子としてバイポーラトランジスタ
を使用しても、また、スイッチ素子としてMOS型電界
効果トランジスタを使用してもよい。バイポーラトラン
ジスタを使用した場合は、このトランジスタに寄生ダイ
オードを逆極性にして並列に接続して半波スイッチ回路
を構成する。また、MOS型電界効果トランジスタを使
用した場合は、このトランジスタを単体で使用する。す
なわち、MOS型電界効果トランジスタは寄生ダイオー
ドが基本特性として内蔵しているのでダイオードは不要
となる。
【0056】このような構成の放電灯点灯装置では、交
流電源41を投入すると、最初は第1の半波スイッチ回
路45が開放しているので、平滑コンデンサ46に電流
が流れる経路が無く、突入電流は発生しない。このとき
コンデンサ43に電流が流れ込むがこの容量は小さいの
で突入電流としては無視できる。
【0057】この状態で図2に示すように、第1の半波
スイッチ回路45のスイッチ素子がが閉じると図中矢印
で示すように、第1の半波スイッチ回路45のスイッチ
素子→第1のチョークコイル49→第2のダイオード5
0→第2の半波スイッチ回路47の寄生ダイオード→平
滑コンデンサ46の経路で平滑コンデンサ46に充電電
流が流れる。
【0058】このとき平滑コンデンサ46に流れ込む電
流量は第1の半波スイッチ回路45のスイッチ素子の閉
じる間隔やデューティに依存するため、これを制御する
ことで平滑コンデンサ46に流れ込む電流量を制御でき
る。すなわち、スイッチ素子の閉じる間隔を最初大きく
し、徐々に小さくするか、スイッチ素子のオンデューテ
ィを最初は小さくし、徐々に大きくする制御を行う。
【0059】平滑コンデンサ46の電位はやがて入力電
圧と等しいレベルまで上昇する。
【0060】次に図3に示すように、第1の半波スイッ
チ回路45のスイッチ素子が開放し、第2の半波スイッ
チ回路47のスイッチ素子が閉じると、平滑コンデンサ
46から第2のチョークコイル51→蛍光灯52の一方
のフィラメント電極→予熱コンデンサ54→蛍光灯52
の他方のフィラメント電極→コンデンサ53の経路で電
流が流れ、蛍光灯52のフィラメント電極を予熱する。
【0061】なお、蛍光灯52が点灯しているときには
第2のチョークコイル51→蛍光灯52→コンデンサ5
3の経路で電流が流れる。
【0062】こうして第2のチョークコイル51に磁気
エネルギーが蓄積される。
【0063】続いて、図4に示すように、第2の半波ス
イッチ回路47のスイッチ素子が開くと、このスイッチ
素子を通して流れていた電流経路が遮断されるが、第2
のチョークコイル51には磁気エネルギーが蓄積されて
いるので、電流は流れ続けようとする。その結果第3の
半波スイッチ回路48の寄生ダイオードに電流が流れ
る。これにより、第3の半波スイッチ回路48の両端間
電圧は略ゼロとなる。
【0064】この状態で第3の半波スイッチ回路48の
スイッチ素子が閉じるが、このとき両端間電圧が略ゼロ
であるので、いわゆるゼロボルトスイッチングとなり、
スイッチング損失は発生しない。
【0065】第2のチョークコイル51に流れていた電
流は、コンデンサ53の電位より第3の半波スイッチ回
路48の電位の方が低いため、やがて図5に示すよう
に、電流の向きを逆転して今度は第3の半波スイッチ回
路48のスイッチ素子を介して電流が流れる。このと
き、第1の半波スイッチ回路45のスイッチ素子はまだ
開いているので、入力側からは電流は流れない。
【0066】その後、図6に示すように、第3の半波ス
イッチ回路48のスイッチ素子が閉じてから、適当な遅
れ時間経過後に第1の半波スイッチ回路45のスイッチ
素子を閉じると、インバータの動作に並行して第1の半
波スイッチ回路45のスイッチ素子→第1のチョークコ
イル49→第2のダイオード50→第3の半波スイッチ
回路48のスイッチ素子の経路でも電流が流れる。
【0067】このとき、第1の半波スイッチ回路45の
スイッチ素子が閉じる遅れ時間を調整することにより流
れる電流量を制御できる。
【0068】次に、図7に示すように、第3の半波スイ
ッチ回路48のスイッチ素子及び第1の半波スイッチ回
路45のスイッチ素子を開くと、第1のチョークコイル
49及び第2のチョークコイル51には共に磁気エネル
ギーが蓄えられているため、電流を流し続けようとす
る。
【0069】その結果、第1のチョークコイル49の磁
気エネルギーにより、第1のダイオード44→第1のチ
ョークコイル49→第2のダイオード50→第2の半波
スイッチ回路47の寄生ダイオード→平滑コンデンサ4
6の経路でこの平滑コンデンサ46に充電電流が流れ
る。
【0070】また、第2のチョークコイル51の磁気エ
ネルギーにより、コンデンサ53→蛍光灯52及びコン
デンサ54→第2のチョークコイル51→第2の半波ス
イッチ回路47の寄生ダイオード→平滑コンデンサ46
の経路でこの平滑コンデンサ46に充電電流が流れる。
【0071】このときの第2の半波スイッチ回路47の
両端間電圧は略ゼロボルトで、従って寄生ダイオードに
電流が流れている間にスイッチ素子を閉じれば、再び図
3の状態に移行し、以下、図3〜図7のサイクルを繰り
返し、蛍光灯52は点灯を維持する。
【0072】ところで、電源投入直後の第1の半波スイ
ッチ回路45のスイッチ素子の動作は平滑コンデンサ4
6に流れ込む電流量を制御するために制御されるが、そ
の制御としては2通りがある。
【0073】第1の制御は、第1の半波スイッチ回路4
5のスイッチ素子を図8の(c) に示すように、インバー
タの発振周期、すなわち、第2、第3の半波スイッチ回
路47,48のスイッチ素子のスイッチングサイクルに
同期して最初はオンデューティを非常に小さくして動作
を開始し、その後徐々にオンデューティを広げるように
する。なお、図8の(a) は第2の半波スイッチ回路47
のスイッチ素子のオンデューティを示し、図8の(b) は
第3の半波スイッチ回路48のスイッチ素子のオンデュ
ーティを示している。
【0074】第2の制御は、第1の半波スイッチ回路4
5のスイッチ素子を図9の(c) に示すように、オンデュ
ーティを固定し、かつオンデューティの間隔を最初は長
くし、その後徐々に小さくし、最終的には第2、第3の
半波スイッチ回路47,48のスイッチ素子のスイッチ
ングサイクルに同期させる。なお、図9の(a) は第2の
半波スイッチ回路47のスイッチ素子のオンデューティ
を示し、図9の(b) は第3の半波スイッチ回路48のス
イッチ素子のオンデューティを示している。
【0075】このような制御を単独で又は組合わせて行
うことで、電源の投入直後に平滑コンデンサ46に大き
な突入電流が流れるのを防止できる。
【0076】次に負荷が蛍光灯52の場合の動作につい
て述べる。負荷が蛍光灯52のような負性インピーダン
ス特性を持つ場合には、図10に示すように、点灯時と
非点灯時でインバータの共振モードが不連続的に変化す
る。
【0077】非点灯時には、第2のチョークコイル51
とコンデンサ53及び54の直列容量による共振回路が
形成され、実数成分としてのインピーダンスは、フィラ
メント電極の抵抗のみとなる。
【0078】非点灯時は、共振点f0 よりも高い周波数
で動作させ、この場合に、より高い周波数で動作させる
とランプ両端間電圧VFLは低く、共振点f0 に近付ける
とランプ両端間電圧VFLは大きくなるという特性を示
す。
【0079】従って、最初はf0 から離れたポイントで
予熱動作を行い、予熱が終了すると、f0 に周波数を近
付けることで電圧を上げて蛍光灯52の放電を開始させ
る。
【0080】点灯すると共振条件が変化する。すなわ
ち、コンデンサ54と並列に蛍光灯52が加わるため、
共振点はf1 となる。このときf1 はf0 よりも周波数
が低くなる。従って、点灯後は周波数を上げると暗くな
り、周波数を下げると明るくなるという制御ができる。
【0081】次に平滑コンデンサ46の電圧が調整でき
ることについて図11に基づいて述べる。
【0082】先ず、第3の半波スイッチ回路48のスイ
ッチ素子と第2の半波スイッチ回路47のスイッチ素子
が図11の(a) 、(b) に示すように交互に、例えば45
KHzの周波数でスイッチング動作している状態で、第1
の半波スイッチ回路45のスイッチ素子のオンタイミン
グが図11の(c) のbであったとすると、第1のチョー
クコイル49には図11の(f) に示すように、bのタイ
ミングから直線的に増加を始める電流が流れ、第1の半
波スイッチ回路45のスイッチ素子のオフタイミングで
ピークとなる。
【0083】その後は再び第1のチョークコイル49の
電流がゼロに戻るまで流れ続ける。この第1のチョーク
コイル49の電流は図11の(e) に示すように第3の半
波スイッチ回路48に流れる電流に上乗せされる。
【0084】ここで仮に平滑コンデンサ46の電圧が所
定の電圧よりも低下したとすると、この電圧低下を検出
して今までbであったオンタイミングを図11の(c) の
aのタイミングに制御する。
【0085】これにより、第1のチョークコイル49に
電流が流れ始めるタイミングが早まり、結果として図1
1の(f) に示すように第1のチョークコイル49に流れ
る電流のピークが上昇する。入力電流はこの第1のチョ
ークコイル49に流れる電流に一致する。
【0086】第1のチョークコイル49に流れる電流の
サイクル(周波数)が変化せずに電流のピーク値が上昇
したということは、第1のチョークコイル49に流れる
平均電流が増加したこと、すなわち、入力電流が増加し
たことを意味する。
【0087】このようにして入力電流が増えることで、
結果として平滑コンデンサ46に供給する電流が増え、
平滑コンデンサ46の電圧が上昇する。
【0088】以上のことから、平滑コンデンサ46の電
圧低下を検出して制御を行い、平滑コンデンサ46の電
圧を元に戻すことができる。
【0089】逆に、平滑コンデンサ46の電圧が所定の
電圧よりも上昇したとすると、この電圧低下を検出して
今までbであった第1の半波スイッチ回路45のスイッ
チ素子のオンタイミングを図11の(c) のcのタイミン
グに制御する。
【0090】これにより、第1のチョークコイル49に
電流が流れ始めるタイミングが遅くなり、結果として図
11の(f) に示すように第1のチョークコイル49に流
れる電流のピークが低下する。
【0091】第1のチョークコイル49に流れる電流の
サイクル(周波数)が変化せずに電流のピーク値が低下
したということは、第1のチョークコイル49に流れる
平均電流が減少したこと、すなわち、入力電流が減少し
たことを意味する。
【0092】このようにして入力電流が減少すること
で、結果として平滑コンデンサ46に供給する電流が減
少し、平滑コンデンサ46の電圧が低下する。
【0093】以上のことから、平滑コンデンサ46の電
圧上昇を検出して制御を行い、平滑コンデンサ46の電
圧を元に戻すことができる。
【0094】このようにして平滑コンデンサ46の電圧
を一定に保つ制御が第1の半波スイッチ回路45のスイ
ッチ素子のオンタイミングを制御するのみで実現でき
る。すなわち、制御が簡単である。
【0095】このような制御を行っても第3の半波スイ
ッチ回路48の寄生ダイオードの両端間に発生するハー
フブリッジ電圧の矩形波形は図11の(g) に示すように
何の影響も受けない。すなわち、周波数もデューティも
変化しない。
【0096】従って、この矩形電圧で動作する蛍光灯5
2のランプ電流も図11の(h) に示すように何等変動し
ない。すなわち、インバータ出力を安定にできる。な
お、図11の(d) は第2の半波スイッチ回路47に流れ
る電流波形を示す。
【0097】次に入力電流を略正弦波にする制御につい
て図12に基づいて述べる。入力電圧が例えば200V
の正弦波の交流であったとすると、その振幅はゼロから
約280V(絶対値)となる。入力電圧が低いときには
入力電流も低く、入力電圧が高いときには入力電流も高
くなるように制御すればよいが、略正弦波とするため
に、入力電圧、第1のチョークコイル49に流れる電流
ピーク値、インバータの発振周波数を演算して第1のチ
ョークコイル49に流れる電流が所定値となるように第
1の半波スイッチ回路45のスイッチ素子のオンタイミ
ングを調整する。
【0098】図12の(c) に示すように入力電圧が15
0Vのときの第1の半波スイッチ回路45のスイッチ素
子のオンタイミングをe、最大の280Vのときの第1
の半波スイッチ回路45のスイッチ素子のオンタイミン
グをd、最低のゼロ又はその近傍のときの第1の半波ス
イッチ回路45のスイッチ素子のオンタイミングをfと
すると、このd,e,fの遅延時間が図12の(f) に示
すように第1のチョークコイル49に流れる電流ピーク
値となって現れ、最終的に入力電流の相違となって現れ
る。
【0099】従って、入力電流波形は、適当な演算を行
って第1の半波スイッチ回路45のスイッチ素子のオン
タイミングを制御することで、略正弦波にすることが可
能となる。これにより、高調波成分の発生を防止でき
る。
【0100】また、このような制御を行ってもインバー
タの発振動作は平滑コンデンサ46の電位によってのみ
振幅が決まるので、制御による影響を全く受けない。
【0101】なお、図12の(a) は第3の半波スイッチ
回路48のスイッチ素子のオンタイミングを示し、図1
2の(b) は第2の半波スイッチ回路47のスイッチ素子
のオンタイミングを示し、図12の(d) は第2の半波ス
イッチ回路47に流れる電流波形を示し、図12の(e)
は第3の半波スイッチ回路48に流れる電流波形を示
し、図12の(g) は第3の半波スイッチ回路48の寄生
ダイオードの両端間に発生するハーフブリッジ電圧の矩
形電圧波形を示し、図12の(h) は蛍光灯52に流れる
ランプ電流波形を示している。
【0102】図13は50Hzサイクルで見た場合の波形
を示している。交流電源41の印加電圧VE が略正弦波
であるとして、図11及び図12に示した制御により入
力電流IE も略正弦波となる。そして蛍光灯52には安
定した高周波のランプ電流IFLが流れる。
【0103】図中g点が電圧のピークで、このときには
図14の(a) に示すように、第1の半波スイッチ回路4
5のスイッチ素子のオンタイミングの第3の半波スイッ
チ回路48のスイッチ素子のオンタイミングに対する遅
延時間は短い。
【0104】また、図中h点は電圧の最低部分で、この
前後では図14の(b) に示すように、第1の半波スイッ
チ回路45のスイッチ素子のオンタイミングの第3の半
波スイッチ回路48のスイッチ素子のオンタイミングに
対する遅延時間は長い。
【0105】入力電流波形を正弦波にする制御は、第1
の半波スイッチ回路45のスイッチ素子のオンタイミン
グの遅延量であり、平滑コンデンサ46の電圧を一定に
保つための制御と一致する。
【0106】従って、入力電流波形を正弦波にする制御
と平滑コンデンサ46の電圧を一定に保つための制御を
共通に行うことができ、入力電流を正弦波にするための
演算内容に出力電圧補正を追加するのみで実現できる。
【0107】次に蛍光灯52による負荷条件が変化した
場合の制御について図15に基づいて述べる。
【0108】図15は蛍光灯52が非点灯状態のときの
動作波形を示している。蛍光灯52が点灯している場合
には数百オームの実抵抗成分があり、これに電流が流れ
ることで平滑コンデンサ46の電荷が消費される。従っ
て、これに見合う入力電流を第1の半波スイッチ回路4
5が引き込むことになる。
【0109】蛍光灯52が非点灯の場合には、実抵抗成
分はフィラメント電極の数十オームのみであり、消費電
力は少ない。従って、入力電流も少なくする必要があ
り、図15の(c) に示すように第1の半波スイッチ回路
45のスイッチ素子のオンタイミングt1 の遅延量を大
きくする。なお、t2 は第2の半波スイッチ回路47の
スイッチ素子のオンタイミングを示し、t3 は第3の半
波スイッチ回路48のスイッチ素子のオンタイミングを
示している。
【0110】この制御は、前述したように平滑コンデン
サ46の電圧を一定する制御において同時に実現でき
る。
【0111】図15は、インバータの周波数をf0 に近
づけて放電に至らしめる時の動作波形であり、ランプ電
圧は図15の(a) に示すように実効電圧で約600V印
加し、フィラメント電流は図15の(b) に示すように約
2A流している。すなわち、フィラメント電極が十分に
予熱されており、放電開始に十分な電圧も印加されてお
り、速やかに点灯モードへ移行する。
【0112】なお、図15の(e) において、I1 は第1
の半波スイッチ回路45に流れる電流を示し、I2 は第
2の半波スイッチ回路47に流れる電流を示し、I3 は
第3の半波スイッチ回路48に流れる電流を示してい
る。
【0113】また、図15の(f) において、V44は第1
のダイオード44の両端間に発生する電圧を示し、V48
は第3の半波スイッチ回路48の寄生ダイオードの両端
間に発生する電圧を示している。
【0114】図16は、図1を具体化した回路で、この
回路は各半波スイッチ回路45,47,48をMOS型
電界効果トランジスタ45T,47T,48Tで構成し
ている。なお、図1と同一の部分には同一の符号を付し
て詳細な説明は省略する。
【0115】前記電界効果トランジスタ48Tのソース
端子に電流検出抵抗55を直列に接続し、前記コンデン
サ53に電流検出抵抗56を直列に接続している。
【0116】前記各電界効果トランジスタ45T,47
T,48Tは制御回路57からの出力O1 ,O2 ,O3
によりオン、オフ駆動するようになっている。
【0117】前記制御回路57には、電流検出抵抗56
に流れる電流の検出信号I1 、電流検出抵抗55に流れ
る電流の検出信号I3 、ランプ電圧の検出信号I2 及び
平滑コンデンサ46の電位を検出した検出信号I4 がそ
れぞれ入力している。
【0118】すなわち、前記制御回路57は、各検出信
号I1 〜I4 を入力として内部で演算を行い、出力O1
〜O3 により各電界効果トランジスタ45T,47T,
48Tをオン、オフ駆動する。
【0119】このような制御を行うことにより、前述し
た電源投入直後の第1の半波スイッチ回路45のスイッ
チ素子の動作制御(図8又は図9)、平滑コンデンサ4
6の電圧調整(図11)及び入力電流を略正弦波にする
制御(図12)が容易に実現できる。
【0120】第2のチョークコイル51に流れる電流の
検出は以下のようにする。電流検出抵抗55には第1の
チョークコイル49に流れる電流と第2のチョークコイ
ル51に流れる電流の和の電流が流れるため、検出信号
I3 はそのまま第2のチョークコイル51に流れる電流
の検出にはならない。
【0121】そこで、電流検出抵抗56に流れる電流を
検出信号I1 で検出し、検出信号I3 から検出信号I1
を差し引けば第2のチョークコイル51に流れる電流を
検出できることになる。
【0122】従って、制御回路57では、電流検出抵抗
56に流れる電流のピーク電流を保持し、電流検出抵抗
55に電流が流れるときに、この電流が保持したピーク
電流を上回り、かつこの電流量が制御すべき電流量に達
したときに第1の半波スイッチ回路45のスイッチ素子
及び第3の半波スイッチ回路48のスイッチ素子をオフ
にする制御を行う。
【0123】また、制御回路57は、検出信号I2 に基
づいて蛍光灯52の点灯時にランプ電圧が一定になるよ
うにインバータの発振周波数を制御する。
【0124】なお、前記実施例は本発明を放電灯点灯装
置に適用したものについて述べたが必ずしもこれに限定
するものでないのは勿論である。
【0125】
【発明の効果】以上、請求項1対応の発明によれば、電
源投入時に突入電流が発生することがなく、従って突入
電流を防止するための回路を必要とせず不要にできる。
【0126】また、請求項2対応の発明によれば、電源
投入時に突入電流が発生することがなく、従って突入電
流を防止するための回路を必要とせず不要にでき、ま
た、入力電流を略正弦波にでき、これにより高調波成分
の発生を防止でき、しかも入力電流波形を正弦波にする
制御と平滑コンデンサの電圧を一定に保つための制御を
共通に行うことができ構成が簡単となる。
【0127】また、請求項3対応の発明によれば、電源
投入時に突入電流が発生することがなく、従って突入電
流を防止するための回路を必要とせず不要にでき、ま
た、入力電圧変動や負荷変動などの影響を受けず安定し
た出力が得られ、さらには、入力電流を略正弦波にで
き、これにより高調波成分の発生を防止でき、しかも入
力電流波形を正弦波にする制御と平滑コンデンサの電圧
を一定に保つための制御を共通に行うことができ構成が
簡単となる。
【0128】また、請求項4対応の発明並びに請求項5
対応の発明によれば、電源投入時に平滑コンデンサに徐
々に電荷を蓄積することで突入電流を防止でき、また、
周波数を変動させる必要がなく制御が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す放電灯点灯装置の回路
図。
【図2】同実施例の動作を説明するための回路図。
【図3】同実施例の動作を説明するための回路図。
【図4】同実施例の動作を説明するための回路図。
【図5】同実施例の動作を説明するための回路図。
【図6】同実施例の動作を説明するための回路図。
【図7】同実施例の動作を説明するための回路図。
【図8】同実施例の電源投入時の第1の半波スイッチ回
路のスイッチ素子の一動作例を説明するためのタイミン
グ図。
【図9】同実施例の電源投入時の第1の半波スイッチ回
路のスイッチ素子の他の動作例を説明するためのタイミ
ング図。
【図10】同実施例の共振モードを示すグラフ。
【図11】同実施例において平滑コンデンサの電位変動
を補正する動作を説明するための各部の電圧、電流波形
図。
【図12】同実施例において入力電流波形を略正弦波に
する動作を説明するための各部の電圧、電流波形図。
【図13】同実施例において電源周波数を50Hzとした
ときの入力電圧、入力電流及びランプ電流の各波形を示
す図。
【図14】図13におけるピーク電圧点、最低電圧点と
第1の半波スイッチ回路のスイッチ素子のオンタイミン
グの遅延量との関係を説明するための図。
【図15】同実施例において蛍光灯を点灯に至らしめる
電圧を印加するときの各部の電圧、電流波形を示す図。
【図16】同実施例をさらに具体化した回路構成例を示
す図。
【図17】従来例を示す回路図。
【図18】他の従来例を示す回路図。
【図19】同従来例における入力電圧、入力電流及びラ
ンプ電流の各波形を示す図。
【符号の説明】
41…商用交流電源 42…全波整流回路 44…第1のダイオード 45…第1の半波スイッチ回路 46…平滑コンデンサ 47…第2の半波スイッチ回路 48…第3の半波スイッチ回路 49…第1のチョークコイル 50…第2のダイオード 51…第2のチョークコイル 52…蛍光灯(負荷) 53…直流カット用コンデンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源に接続した全波整流回路と、こ
    の全波整流回路の出力端子間に第1のダイオードを介し
    て接続した第1の半波スイッチ回路と、第2、第3の半
    波スイッチ回路の直列回路と、この直列回路に並列に接
    続した平滑コンデンサと、前記第1のダイオードと第1
    の半波スイッチ回路との接続点と前記第2、第3の半波
    スイッチ回路の接続点との間に接続した第1のチョーク
    コイルと第2のダイオードとの直列回路と、一端を前記
    第2、第3の半波スイッチ回路の接続点に接続し、他端
    を電位の安定点に接続した第2のチョークコイル、負荷
    及び直流カット用コンデンサの直列回路とからなり、前
    記第1のダイオードを前記全波整流回路の出力極性と逆
    極性に接続し、前記第2のダイオードを前記全波整流回
    路の出力極性と順極性に接続したことを特徴とする電力
    変換装置。
  2. 【請求項2】 第2の半波スイッチ回路と第3の半波ス
    イッチ回路は互いに同期し、かつ逆位相で開閉動作する
    と共に、第1の半波スイッチ回路を第3の半波スイッチ
    回路と同位相で、かつこの第3の半波スイッチ回路が閉
    成するタイミングよりも遅れて閉成する構成とし、前記
    第1の半波スイッチ回路の閉成タイミングの遅れ量を入
    力電流波形が略正弦波となるように入力電圧周波数に同
    期して適宜増減することを特徴とする請求項1記載の電
    力変換装置。
  3. 【請求項3】 第2の半波スイッチ回路と第3の半波ス
    イッチ回路は互いに同期し、かつ逆位相で開閉動作する
    と共に、第1の半波スイッチ回路を第3の半波スイッチ
    回路と同位相で、かつこの第3の半波スイッチ回路が閉
    成するタイミングよりも遅れて閉成する構成とし、前記
    第1の半波スイッチ回路の閉成タイミングの遅れ量を平
    滑コンデンサの電圧が略一定となるように前記平滑コン
    デンサの電圧が高いとき増加させ、前記平滑コンデンサ
    の電圧が低いとき減少させることを特徴とする請求項1
    又は2記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 電源投入時に第1の半波スイッチ回路の
    みを開閉動作すると共にこの閉成時間を徐々に増加さ
    せ、平滑コンデンサの電位が所定レベルを越えたとき第
    2、第3の半波スイッチ回路の開閉動作を開始させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 電源投入時に第1の半波スイッチ回路の
    みを開閉動作すると共に、この開放時間を最初は前記第
    1の半波スイッチ回路の定常時の開閉動作サイクルの開
    放時間よりも十分に長く設定し、その後徐々に短くし、
    平滑コンデンサの電位が所定レベルを越えたとき前記第
    1の半波スイッチ回路を定常時のサイクルにて開閉動作
    し、かつ第2、第3の半波スイッチ回路も前記第1の半
    波スイッチ回路の開閉動作サイクルと同じサイクルで開
    閉動作を開始させることを特徴とする請求項1又は4記
    載の電力変換装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10162987A (ja) * 1996-11-26 1998-06-19 Matsushita Electric Works Ltd インバータ装置

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JPH10162987A (ja) * 1996-11-26 1998-06-19 Matsushita Electric Works Ltd インバータ装置

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