JPH08237278A - 自動車用データ伝送システム - Google Patents
自動車用データ伝送システムInfo
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- JPH08237278A JPH08237278A JP7292847A JP29284795A JPH08237278A JP H08237278 A JPH08237278 A JP H08237278A JP 7292847 A JP7292847 A JP 7292847A JP 29284795 A JP29284795 A JP 29284795A JP H08237278 A JPH08237278 A JP H08237278A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ただ一種類の通信処理回路により伝送システ
ムの構成が可能で、通信処理回路の専用化、LSI化が
十分に行なえ、伝送システムのローコスト化に役立つ自
動車用データ伝送システムを提供すること。 【解決手段】 同一の通信処理回路CIMを用い、或る
1台の通信処理回路CIMを通信制御用コンピュータと
接続し、そのシフトレジスタ104を、端末装置からの
受信データと、端末装置への送信データを一時格納する
レジスタとして使用し、他の通信処理回路CIMのシフ
トレジスタ104を、前記或る1台の通信処理回路CI
Mからの受信データと、前記端末装置に接続された外部
負荷の状態を示すデータを一時格納するレジスタとして
使用し、これらの通信処理回路CIMをデータ伝送可能
に通信バスで接続したもの。
ムの構成が可能で、通信処理回路の専用化、LSI化が
十分に行なえ、伝送システムのローコスト化に役立つ自
動車用データ伝送システムを提供すること。 【解決手段】 同一の通信処理回路CIMを用い、或る
1台の通信処理回路CIMを通信制御用コンピュータと
接続し、そのシフトレジスタ104を、端末装置からの
受信データと、端末装置への送信データを一時格納する
レジスタとして使用し、他の通信処理回路CIMのシフ
トレジスタ104を、前記或る1台の通信処理回路CI
Mからの受信データと、前記端末装置に接続された外部
負荷の状態を示すデータを一時格納するレジスタとして
使用し、これらの通信処理回路CIMをデータ伝送可能
に通信バスで接続したもの。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多重データ伝送シ
ステムに使用する通信処理回路に係り、特に自動車内集
約配線システムに好適な自動車用データ伝送システムに
関する。 【0002】 【従来の技術】例えば自動車には各種のランプやモータ
などの伝送品、それに自動車制御用の各種のセンサやア
クチュエータなどの電気装置が多数配置され、その数は
自動車のエレクトロニクス化に伴なって増加の一途をた
どっている。 【0003】このため、従来のように、これら多数の電
気装置に対してそれぞれ独立に配線を行っていたので
は、配線が極めて複雑で、かつ大規模なものとなってし
まい、コストアップや重量、スペースの増加、或いは相
互干渉の発生など大きな問題を生じる。 【0004】そこで、このような問題点を解決する方法
の一つとして、少ない配線で多数の信号の伝送が可能な
多重伝送方式による配線の簡略化が提案されており、そ
の一例として本出願人による特願昭57−17535号
の出願(特開昭58−70657号公報参照)がある。 【0005】図1に、このような多重伝送方式により自
動車内集約配線システムの一例を示す。この図1のシス
テムは信号伝送路として光ファイバケーブルOFを用
い、中央制御装置CCU(以下、単にCCUという。な
お、これはCentral Control Unitの略)と複数の端末処
理装置LCU(以下、単にLCUという。なお、これはL
ocal Control Unitの略)との間を光信号チャンネルで共
通に結合したもので、光ファイバケーブルOFの分岐点
には光分岐コネクタOCが設けてある。 【0006】CCUは自動車のダッシュボードの近傍な
ど適当な場所に設置され、システム全体の制御を行なう
ようになっている。LCUは各種の操作スイッチSW、
メータMなどの表示器、ランプL、センサSなど自動車
内に多数設置してある電気装置の近傍に、所定の数だけ
分散して配置されている。CCU及び各LCUが光ファ
イバケーブルOFと結合する部分には光信号と電気信号
を双方向に変換する光電変換モジュールO/Eが設けら
れている。 【0007】CCUはマイクロコンピュータを備え、シ
リアルデータによるデータ通信機能を持ち、これに対応
して各LCUには通信処理回路CIM(以下、単にCI
Mという。なお、これはCommunication Interface Adap
torの略)が設けられ、CCUはLCUの一つを順次選択
し、そのLCUとの間でのデータの授受を行ない、これ
を繰り返えすことにより1チャンネルの光ファイバケー
ブルOFを介しての多重伝送が可能になり、複雑で大規
模な自動車内配線を簡略化することができる。 【0008】図2は、このような伝送システムの一例に
ついて更に詳しく説明するためのブロック構成図で、1
0は中央処理装置(第1図のCCUに相当)、20は信号
伝送路(図1の光ファイバケーブルOFに相当)、30〜
32は端末処理装置(図1のLCUに相当)、40はA/
D、51〜58は外部負荷である。なお、この例では、
信号伝送路20として電気信号伝送路を用いた場合につ
いて示してあり、従って、中央処理装置10及び端末処
理装置30〜32には光電変換モジュールが不要で、こ
のため、端末処理装置30〜32の内容は実質的にCI
Mだけとなっている。 【0009】コンピュータ(マイクロコンピュータ)を含
む中央処理装置10は、伝送路20により各端末処理装
置30〜32と結合され、各種のセンサやランプ、アク
チュエータ、モータなどの電気装置からなる外部負荷5
1〜58に対するデータの送出と、これらからのデータ
の取込みを多重伝送方式によって行なう。このとき、ア
ナログデータを出力するセンサなどの外部負荷57,5
8はA/D40を介して端末処理装置32に結合され、
ディジタルデータによる伝送動作が行なえるようになっ
ている。 【0010】信号伝送路20は双方向性のものなら何で
もよく、電気信号伝送系に限らず光ファイバによる光信
号伝送系など任意のものが用いられ、これによる通信方
式はいわゆる半二重方式(Half Duplex)で、中央処理装
置10から複数の端末処理装置30〜32のうちの一つ
に対する呼び掛けに応じ、該端末処理装置の一つと中央
処理装置10との間でのデータの授受が伝送路20を介
して交互に行なわれるようになっている。 【0011】このような半二重方式による多重伝送のた
め、中央処理装置10から送出されるデータには、その
行先を表わすアドレスが付され、伝送路20から受け取
ったデータに付されているアドレスが自らのアドレスで
あると認識した、各端末処理装置のうち一つだけが応答
するようになっている。 【0012】このように、中央処理装置10からアドレ
スが付されて送出されたデータに応じて、そのアドレス
を理解し、それが自らのものであると判断した端末処理
装置の一つだけがそれに応答して自らのデータを中央処
理装置10に送出することにより、上記した半二重方式
によるデータの伝送動作が得られることになる。 【0013】また、このシステムでは、中央処理装置1
0をマイクロコンピュータと、シリアルデータによるデ
ータ通信機能を有するCIM33とで構成し、このCI
M33を介して上記した半二重方式によるデータ伝送動
作を行なうようにし、これによりマイクロコンピュータ
としてデータ伝送機能をもたない汎用のものが使用でき
るようになっている。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】ところで、以上の説明
から明らかなように、このような伝送システムのために
は、各種の機能を異にしたCIMを必要とする。即ち、
中央処理装置10に使用するCIM33と各端末処理装
置30〜32に使用するCIMとは当然機能を異にして
おり、さらに同じく端末処理装置に対するものでも、L
CU30,31のCIMとLCU32のCIMとでは、
A/D40に対するインターフェース機能を有するもの
とそうでないものというように機能を異にしており、こ
のため、それぞれごとに機能を異にしたCIMが必要に
なるのである。 【0015】従って、従来の伝送システムでは、CIM
の種類の多いことに起因して、これらCIMの専用化、
LSI化(大規模集積回路化)に対するコストアップが
著しく、システムのローコスト化が困難であるという欠
点があった。 【0016】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点
を除き、ただ一種類のCIMで上記したような伝送シス
テムの構成が可能で、CIMの専用化、LSI化が十分
に行なえ、伝送システムのローコスト化に役立つ自動車
用データ伝送システムを提供するにある。 【0017】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、複数の異なった機能を備え、外部からの
入力により必要な機能だけの選択が行なえるようにCI
Mを用い、これによりデータ伝送システムを構成した点
を特徴とする。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明について、図示の実
施例によって詳細に説明する。図3は本発明の一実施例
における基本的構成を示す概略機能ブロック図で、シー
ケンシャルに全体の動作制御を行なうための制御回路1
01、伝送路20から入力される受信信号RXDにより
調歩同期方式によりクロックの同期を取る同期回路10
2、外部から4ビットのデータとして予じめ与えられる
アドレスデータADDR0〜3により動作モードの選択
と、入力データのアドレス比較とを行なうアドレス比較
回路103、入力データの取込みと送出をシリアルに行
なうためのシフトレジスタ104、データの入出力をパ
ラレルに行なうためのI/Oバッファ105、外付けの
A/D40を制御しアナログデータの伝送を可能にする
ためのA/D制御回路106、それに、全体の動作に必
要なクロックを発生するためのクロック発生器107な
どから構成され、LSI化されている状態を示す。 【0019】アドレス比較回路103に対するアドレス
データ入力は上述のように4ビットで、この4ビットで
与えるべきデータADDRを選択することによりDIO
モードと、ADモード、それにMPUモードの3種の動
作モードのうちの一つの動作モードで動作するように、
内部機能の切換えが行なわれる。 【0020】まず、DIOモードとは、このCIMが図
2で説明した端末処理装置30〜31として使用された
ときに必要とする機能を与える動作モードであり、この
ためには、アドレスデータADDRを“1”ないし
“D”のいずれかのアドレスに設定してやればよい。 【0021】次に、ADモードとは、図2における端末
処理装置32のCIMとして使用されたときに必要とす
る機能を与えることができる動作モードで、このために
はアドレスデータADDRを“E”又は“F”のいずれ
かに設定してやればよい。そして、MPUモードとは、
図2におけるCIM33として使用されたときに必要と
する機能を与えるための動作モードで、このときにはア
ドレスデータADDAを“0”に設定するようにしてあ
る。以上のアドレス設定と動作モードの関係を図で表わ
せば図4のとおりになる。 【0022】従って、この実施例によれば、図2に示す
ような伝送システムを、ただ一種類のCIMによって構
成することができ、CIMの汎用化が可能になるため、
その専用品化、LSI化による利点を充分に得ることが
できることになる。 【0023】次に、これら動作モードのそれぞれにおけ
る本発明の一実施例の動作について順次説明する。図3
に示す本発明の一実施例によるCIMがアドレス“1”
ないし“D”の中のいずれかに設定されると、その機能
ブロックは図5に示す状態になり、伝送路20から入力
された受信信号RXDは同期回路102に供給され、ク
ロック発生器107からのクロックの同期を取り、制御
回路101に受信信号RXDのクロック成分に調歩同期
したクロックが与えられ、これにより、制御回路101
が制御信号を発生し、シフトレジスタ104に受信信号
のデータ部分をシリアルに読込む。 【0024】一方、アドレス比較回路103には、アド
レス“1”から“D”までのうちから予めその端末処理
装置に割り当てられたアドレスが与えられており、この
アドレスとシフトレジスタ104の所定のビット位置に
読込まれたデータとがアドレス比較回路103によって
比較され、両者が一致したときだけシフトレジスタ10
4内のデータがI/Oバッファ105に転送され、外部
機器に与えられる。 【0025】また、制御回路101はクロックで歩進す
るカウンタを含み、シーケンシャルな制御信号を発生
し、受信信号RXDによるデータをI/Oバッファ10
5に与えたあと、それにひき続いて今度はI/Oバッフ
ァ105からシフトレジスタ104にデータをパラレル
に取り込み、外部機器から中央処理装置10に伝送すべ
きデータをシフトレジスタ104の中にシリアルデータ
として用意する。 【0026】そして、このデータをシフトレジスタ10
4からシリアルに読み出し、送信信号TXDとして伝送
路20に送出する。 【0027】このときには、受信信号RXDに付されて
いたアドレスがそのまま送信信号TXDに付されて送出
されるから、中央処理装置10は自らが送出したアドレ
スと一致していることによりこの送信信号TXDの取り
込みを行ない、これにより半二重方式による1サイクル
分のデータの授受が完了する。 【0028】こうして中央処理装置10は、次の端末処
理装置に対するデータの送出を行ない、これを繰り返す
ことにより複数の各端末処理装置30〜32との間での
データの授受が周期的に行なわれ、多重伝送が可能にな
る。 【0029】次に図6は、図5に示したDIOモードに
あるCIMの一実施例をさらに詳細に示すブロック図
で、図5と同一、もしくは同等の部分には同じ符号を付
してあり、この図6において、301は受信信号RXD
に調歩同期したクロックを発生させるための同期回路、
302は2相のクロックφSとφMを発生するカウンタ、
303はシーケンシャル制御用のカウンタ、304はカ
ウンタ303の出力から種々の制御信号を作り出すシー
ケンスデコーダ、305は異常検出器、306はI/O
バッファ105の入出力切換選択用のアドレスデコー
ダ、307はアドレス比較用の4ビットのコンパレー
タ、308はエラー検出回路、310は2個のアンドゲ
ートと1個のノアゲートからなる複合ゲート、311は
エラー検出用のエクスクルーシブオアゲート、312は
データ送出用のアンドゲート、313,314はトライ
ステートバッファである。なお、シフトレジスタ104
は25ビット(24ビット+1ビット)で、I/Oバッフ
ァ105は14ポート(14ビット)のものである。 【0030】まずDIOモードに選択された場合には、
A/D制御回路106は動作せず、このときのシフトレ
ジスタ104のデータ内容は図7に示すようになり、N
o.0からNo.5までの6ビット分は使用せず、No.6から
No.19までの14ビットがI/Oバッファ105のデ
ータDIOに割当てられる。そしてNo.20からNo.23
までの4ビットがアドレスデータADDRに割当てら
れ、No.24はスタートビットに割当てられている。な
お、DIOデータに割当てられているビット数が14と
なっているのは、I/Oバッファ105が14ビットの
ものとなっているからである。また、このため、この実
施例によるCIMでは、I/Oバッファ105に接続可
能な外部負荷の最大数は14となっている。 【0031】この実施例によるデータ伝送の方式は、調
歩同期、双方向、反転二連送方式と呼ばれるもので、デ
ィジタルデータをNRZ(nonreturn to zero)法により
伝送するようになっており、その伝送波形は図8に示す
ようになっている。 【0032】すなわち、CCU側のCIMからLCU側
のCIMにデータを伝送するフレームを受信フレーム、
反対にLCU側からCCU側に伝送するフレームを送信
フレームとすれば、受信フレームと送信フレームが共に
74ビットで、従って1フレームが148ビットとなっ
ている。 【0033】そして、受信フレームと送信フレームと
は、共に同じフレーム構成となっており、最初に25ビ
ットの“0”があり、そのあとに調歩同期のための1ビ
ットの“1”からなるスタートビットが設けられ、それ
に続いて24ビットの受信データRXD又は送信データ
TXDがNRZ信号形式で伝送され、さらにこれらのデ
ータの反転データRXD(バー上付き)又はTXD(バー
上付き)が伝送されるようになっている。なお、この反
転データRXD(バー上付き)又はTXD(バー上付き)を
伝送しているのは、伝送エラーチェックのためである。 【0034】既に説明したように、この実施例では、半
二重方式により多重伝送が行なわれるから、受信フレー
ムのデータRXDの先頭の4ビットには、CCUがその
とき呼び掛けを行なう相手となるLCUのアドレスデー
タADDRが図7に示すように付され、これに応答して
そのLCUから送出される送信フレームのデータTXD
の先頭4ビットには同じアドレスデータADDRが付さ
れて伝送される。 【0035】なお、LCU側から送信フレームが伝送さ
れるのは、CCU側で呼び掛けたLCUに限られるか
ら、送信データTXDにアドレスが付加されていなくて
もCCU側ではそのデータがいずれのLCUからのもの
であるかは直ちに判断できる。従って、送信フレームの
データTXDには必ずしもアドレスを付す必要はなく、
データTXDの先頭4ビットを(0000)などLCUの
いずれのアドレスとも一致しないデータとしてもよい。 【0036】ここで、図6に戻り、CIMのアドレスに
ついて説明する。既に説明したように、この実施例で
は、LCU側のCIMにはそれぞれ異なった4ビットの
アドレスが割当ててあり、このアドレスをもとにして半
二重方式によるデータの多重伝送が行なわれるようにな
っている。 【0037】そして、このアドレスをそれぞれのCIM
に割当てる働きをする入力がコンパレータ307に接続
されている4本の入力20〜23であり、これらの入力に
与えるべきデータADDR0〜ADDR1により当該CI
Mのアドレスが指定される。 【0038】例えば、そのCIMのアドレスを“10”
に指定するためには、アドレスデータADDR0=0、
ADDR1=1、ADDR2=0、ADDR3=1、と
し、入力20〜23に(1010)が入力されるようにすれ
ばよい。なお、この実施例では、データ“0”は接地電
位、データ“1”は電源電圧Vccによって表わされてい
るから、アドレス“10”に対しては入力20,22を接
地し、入力21,23を電源に接続することになる。 【0039】ところで、この実施例では、アドレス入力
20〜23がアドレスデコーダ306にも入力され、その
出力によりI/Oバッファ105の方向性が制御される
ようになっている。この結果、アドレスを指定すると、
I/Oバッファ105の14本の端子のうちのいずれが
データ出力ポートとなるのかが決定される。 【0040】そして、この実施例では、アドレスがその
まま出力ポート数に対応するようになっている。従っ
て、いま、アドレスを“10”と定めれば、I/Oバッ
ファの14本の端子のうち10本が出力ポートとなり、
残りの4本が入力ポートとなるように制御される。 【0041】また、図6では省略してあるが、このアド
レスデコーダ306の出力は制御回路101のシーケン
スデコーダ304にも与えられ、これにより図4で既に
説明したように、このCIMの動作モードが切換えられ
るようになっている。すなわち、この実施例では、アド
レスを“0”に設定したCIMはMPUモードで、アド
レスを“1”から“D”までの間に設定したCIMはD
IOモードで、そしてアドレスを“E”,“F”のいず
れかに設定したCIMはADモードでそれぞれ動作する
ようにされる。 【0042】次に、制御回路101と同期回路102の
機能について説明する。この実施例では、図8に関連し
て既に説明したように、調歩同期方式が採用されてお
り、このため、受信フレーム、送信フレーム共にデータ
伝送に際して、その介し前に必ず25ビットの“0”が
挿入され、その後で1ビットのスタートビットとして
“1”データが挿入されている(図8)。 【0043】そこで同期回路301は受信フレームの最
初に存在する25ビットの“0”に続くスタートビット
の立上りを検出し、内部クロックのビット同期を取る。
従って、次の受信フレームが現われるまでは、このとき
のタイミングにビット同期した内部クロックにより動作
が遂行されてゆくことになる。カウンタ302は同期回
路302で同期が取られた内部クロックから2相のクロ
ックφSとφMを作り出す。これによりクロックφSとφM
はその後入力されてくる受信データRXDに位相同期し
たものとなる。 【0044】シーケンスカウンタ303は同期回路30
2からスタートビットの立上り検出タイミングを表わす
信号を受け、特定のカウント値、例えばカウント0の状
態にセットされ、その後、クロックφS又はφMによって
カウントされる。従って、そのカウント出力によりCI
M全体の制御手順を定めることができ、カウント値をみ
ることにより、任意のタイミングにおけるCIMの動作
がどのステップにあるのかを知ることができる。 【0045】そこで、このカウンタ303のカウント出
力をシーケンスデコーダ304に供給し、このCIMの
動作に必要な制御信号、例えば、RXMODO,TXM
ODE,READ,SHIFTなど内部で必要とする全
ての制御信号をシーケンスデコーダ304で発生させる
ようにしている。つまり、この実施例は、クロック
φS,φMによるシーケンス制御方式となっているもので
あり、従って、カウンタ303の出力をデコードしてや
れば、必要な制御が全て行なえることになるのである。 【0046】次に、伝送されて来るデータRXDがその
CIM向けのデータであるか否か、つまりCCUからの
受信フレームの伝送による呼び掛けが自らに対するもの
であるか否かの判定動作について説明する。既に説明し
たように、コンパレータ307の一方の入力には、入力
20〜23からのアドレスデータが与えられており、他方
の入力には、シフトレジスタ104のQ20ビットからQ
23ビットまでのデータが与えられるようになっている。 【0047】そして、このコンパレータ307は、両方
の入力データが一致したときだけ、一致信号MYADD
Rを出力する。そこで、シフトレジスタ104に受信デ
ータRXDが入力され、そのQ20ビットからQ23ビット
までの部分にデータRXDの先頭に付されているアドレ
スデータ(図7参照)が格納されたタイミングでコンパレ
ータ307の出力信号MYADDRを調べ、そのときに
この信号MYADDRが“1”になっていたらそのデー
タRXDは自分宛のもので、CCUからの呼び掛けは自
分に対するものであることが判る。 【0048】このため、エラー検出回路308は制御信
号COMPMODEを供給し、上記した所定のタイミン
グで信号MYADDRを取り込み、それが“0”になっ
ていたときには出力INITIALを発生させ、これに
よりシーケンスカウンタ303をカウント0にセット
し、CIM全体の動作を元に戻して次のデータ伝送が入
力されるのに備える。 【0049】一方、信号MYADDRが“1”になって
いたときには、エラー検出回路308によるINITI
ALの発生がないから、そのままCIMの動作はシーケ
ンスカウンタ303のそのときのカウント値にしたがっ
てそのまま続行される。 【0050】次に、伝送エラー検出動作について説明す
る。この実施例では、既に図8で説明したように反転二
連送方式によるデータ伝送が採用されており、これによ
り伝送エラーの検出が行なえるようになっている。 【0051】そして、このため、シフトレジスタ104
の最初のQ0ビットと最後のQ24ビットからエクスクル
ーシプオアゲート311にデータが与えられ、このゲー
ト311の出力が信号ERROR(バー上付き)としてエ
ラー検出回路308に与えられるようになっている。 【0052】シーケンスデコーダ304は、スタートビ
ットに続く受信信号RXDとRXD(バー上付き)(図8)
の伝送期間中、制御信号RXMODEを出力して複合ゲ
ート310の下側のゲートを開き、これにより伝送路2
0からのデータをシリアル信号SIとしてシフトレジス
タ104に入力する。このとき複合ゲート310にはノ
アゲートが含まれているため、伝送路20から供給され
てくるデータは反転されてシフトレジスタ104に入力
される。 【0053】そこで、受信フレーム(図8)のスタートビ
ットに続く24ビット分のデータがシフトレジスタ10
4に入力された時点では、このシフトレジスタ104の
Q0ビットからQ23ビットまでの部分には受信信号RX
Dの反転データRXD(バー上付き)が書込まれることに
なる。 【0054】次に、図8から明らかなように、24ビッ
トの受信信号RXDが伝送されたあと、それにひき続い
て24ビットの反転信号RXD(バー上付き)が伝送され
てくると、それが複合ゲート310で反転されてデータ
RXDとなり、シリアル信号SIとしてシフトレジスタ
104に入力され始める。 【0055】この結果、シフトレジスタ104のQ0に
反転信号RXD(バー上付き)の先頭ビットが反転されて
入力されたタイミングでは、その前に書込まれていた受
信信号RXDの先頭ビットの反転データがシフトレジス
タ104のQ24ビットに移され、反転信号RXDの2番
目のビットのデータがQ0に書込まれたタイミングでは
受信信号RXDの2番目のビットのデータがQ24のビッ
トに移されることになり、結局、反転信号RXDがシフ
トレジスタ104に1ビットずつシリアルに書込まれて
いるときの各ビットタイミングでは、シフトレジスタ1
04のQ24ビットとQ0ビットには受信信号RXDと反
転信号RXD(バー上付き)の同じビットのデータが常に
対応して書込まれることになる。 【0056】ところで、上記したように、エクスクルー
シブオアゲート311の2つの入力には、シフトレジス
タ104のQ0ビットとQ24ビットのデータが入力され
ている。従って、受信信号RXDと反転信号RXD(バ
ー上付き)の伝送中にエラーが発生しなかったとすれ
ば、反転信号RXD(バー上付き)の伝送期間中、エクス
クルーシブオアゲート311の出力は常に“1”になる
筈である。何故ならば、受信信号RXDとその反転信号
RXD(バー上付き)の対応する各ビットでは必ず“1”
と“0”が反転している筈であり、この結果、ゲート3
11の入力は必ず不一致を示し、そうならないのは伝送
にエラーがあったときだけとなるからである。 【0057】そこで、エラー検出回路308は反転信号
RXD(バー上付き)が伝送されている24ビットの期間
中、信号ERROR(バー上付き)を監視し、それが
“0”レベルになった時点で信号INITIALを発生
するようにすれば、エラー検出動作が得られる。 【0058】なお、このようなデータ伝送システムにお
ける伝送エラーの処理方式としては、伝送エラーを検出
したらそれを修復して正しいデータを得るようにするも
のも知られているが、この実施例では、伝送エラーが検
出されたらその時点でそのフレームのデータ受信動作を
キャンセルし、次のフレームのデータ受信に備える方式
となっており、これにより構成の簡略化を図っている。 【0059】次に、この図6の実施例のDIOモードに
おけるデータ伝送の全体的な動作を図9のタイミングチ
ャートによって説明する。φM,φSはカウンタ302か
に出力される二相のクロックで、同期回路301内に含
まれているクロック発振器による内部クロックにもとづ
いて発生されている。 【0060】一方、RESET(バー上付き)は、外部か
らこのCIMに供給される信号で、マイクロコンピュー
タなどのリセット信号と同じであり、図2におけるシス
テム内の全てのCIMごとに供給されるようになってお
り、電源投入時など必要なときに外部のリセット回路か
ら供給され、伝送システム全体のイニシャライズを行な
う。 【0061】イニシャライズが終るとシーケンスカウン
タ303はカウント値が0に設定され、そこからクロッ
クφMにより歩進してゆく。そしてカウント値が25に
なるとIDLE信号とRXENA(バー上付き)信号が発
生し、CIMはアイドル状態になってシーケンスカウン
タ303のカウント値によるシーケンシャルな制御は停
止され、トライステートバッファ313が開いて信号受
信可能状態となる。 【0062】なお、このとき、イニシャライズ後、シー
ケンスカウンタ303のカウント値が25になるまでは
信号受信可能な状態にしないようにしているのは、同期
回路301による調歩同期のためであり、受信信号RX
Dが24ビットなので最小限25ビットの“0”期間を
与える必要があるためである。 【0063】こうしてアイドル状態に入るとシーケンス
カウンタ302はクロックφS,φMのカウントにより歩
進を続けるが、シーケンスデコーダ304は制御信号I
DLEとINITIALを発生したままにとどまり、受
信信号が入力されるのをただ待っている状態となる。な
お、このために図8に示すように各受信フレームと送信
フレームの先頭には25ビットの“0”が付加してある
のである。 【0064】こうしてアイドル状態に入り、その中でい
ま、時刻t0で受信信号RXDが入力されたとする。そ
うすると、この信号RXDの先頭には1ビットのスター
トビットが付されている。そこで、このスタートビット
を同期回路301が検出し、内部クロックのビット同期
を取る。従って、これ以後、1フレーム分の伝送動作が
完了するまでのデータRXD,RXD(バー上付き)とク
ロックφMとφSとの同期は内部クロックの安定度によっ
て保たれ、調歩同期機能が得られることになる。 【0065】スタートビットが検出されるとシーケンス
カウンタ303はカウント出力0(以下、このカウンタ
303の出力データはSを付し、例えば、この場合には
S0で表わす)に設定され、これによりシーケンスデコ
ーダ304は制御信号IDLEを止め、制御信号RXM
ODEを発生する。また、これと並行してシフトレジス
タ104にはシフトパルスSHIFTがクロックφMに
同期して供給される。 【0066】この結果、スタートビットに続く48ビッ
トの受信信号RXDと反転信号RXD(バー上付き)(図
8)が伝送路20から複合ゲート310を通ってシリア
ルデータとしてシフトレジスタ104に順次1ビットず
つシフトしながら書込まれてゆく。 【0067】このとき、最初の24ビットの受信信号R
XDは、複合ゲート310によって反転されたデータR
XD(バー上付き)としてシフトレジスタ104に順次シ
リアルに書込まれるので、スタートビットに続く24ビ
ットの期間、つまりシーケンスカウンタ303がS1か
らS24に達した時点では、シフトレジスタ105のQ
0ビットからQ23までのビットに受信信号RXDが反転
されたデータRXD(バー上付き)が書込まれることにな
る。 【0068】ここで次のS25のクロックφMの立上り
で制御信号COMPMODE(バー上付き)が出力され、
エラー検出回路308が機能する。そしてこの状態で続
いて反転信号RXD(バー上付き)が入力され始め、この
結果、今度は反転信号RXD(バー上付き)が反転された
データRXDがシフトレジスタ105のQ0ビットから
シリアルに書込まれてゆく。 【0069】これによりS1からS24でシフトレジス
タ104に書込まれたデータRXD(バー上付き)はその
先頭のビットからシフトレジスタ104のQ24ビット位
置を通り、シーケンスカウンタ303がS25からS4
8になるまでの間に順次、1ビットずつオーバーフロー
されてゆく。 【0070】一方、これと並行してシフトレジスタ10
4のQ24ビット位置を通って反転信号RXD(バー上付
き)によるデータRXDがその先頭ビットから順次、シ
リアルに書込まれてゆき、この間にエクスクルーシブオ
アゲート311とエラー検出回路308による伝送エラ
ーの検出が、既に説明したようにして行なわれてゆく。 【0071】従って、シーケンスカウンタ303がS4
8になった時点では、シフトレジスタ104のQ0ビッ
トからQ23ビットまでには、受信信号RXDと同じデー
タRXDがそのまま書込まれた状態になる。 【0072】そこで、このS48のタイミングでコンパ
レータ307の出力信号MYADDRを調べることによ
り前述したアドレスの確認が行なわれ、いま受信したデ
ータRXDが自分宛のものであるか否か、つまり、この
ときのCCUからの呼び掛けが自分宛のものであるか否
かの判断が行なわれる。 【0073】なお、シーケンスカウンタ303がS25
からS48の間にある期間中に伝送エラーが検出され、
或いはアドレスの不一致が検出されるとエラー検出回路
308はS48になった時点で制御信号INITIAL
を発生し、この時点でシーケンスカウンタ303はS0
に設定され、アイドル前25ビットの状態に戻り、この
受信フレームに対する受信動作は全てキャンセルされ、
次の信号の入力に備える。 【0074】さて、シーケンスカウンタ303がS25
からS48にある間に伝送エラーが検出されず、かつア
ドレスの不一致も検出されなかったとき、つまりS48
になった時点でエラー検出回路308がINITIAL
信号を発生しなかったときには、このS48になった時
点でシーケンスデコーダ304が制御信号WRITES
TBを発生する。 【0075】なお、この結果、S48の時点ではINI
TIAL信号とWRITESTB信号のいずれか一方が
発生され、伝送エラー及びアドレス不一致のいずれも生
じなかったときには前者が、そして伝送エラー及びアド
レス不一致のいずれか一方でも発生したときには後者が
それぞれ出力されることになる。 【0076】さて、S48の時点で制御信号WRITE
STBが出力されると、そのときのシフトレジスタ10
4のデータがパラレルにI/Oバッファ105に書込ま
れ、この結果、受信したデータRXDによってCCUか
らもたされたデータがI/Oバッファ105の出力ポー
トから外部負荷51〜56のいずれかに供給される。 【0077】なお、このときには、DIOモードで動作
しているのであるから、図7で説明したようにQ6ビッ
トからQ19ビットまでの最大14ビットがデータRXD
として伝送可能であり、かつ、そのうちの何ビットがI
/Oバッファ105の出力ポートとなっているかはアド
レスによって決められていることは既に説明したとおり
である。 【0078】こうしてS48に達すると受信フレームの
処理は全て終り、次のS49から送信フレームの処理に
入る(図8)。まず、S49からS72までは何の処理
も行なわない。これはCCU側にあるCIMの調歩同期
のためで、上記した受信フレームの処理におけるIDL
Eの前に設定した期間での動作と同じ目的のためのもの
である。 【0079】S73に入るとシーケンスデコーダ304
から制御信号PSが出力され、これによりシフトレジス
タ104はパラレルデータの読込み動作となり、I/O
バッファ105の入力ポートに外部負荷51〜56のい
ずれかから与えられているデータを並列に入力する。 【0080】このとき読込まれるデータのビット数は、
14ビットのI/Oバッファ105のポートのうち、受
信フレームの処理で出力ポートとして使われたビットを
引いた残りのビット数となる。例えば、前述のように、
このCIMのアドレスを10に設定したときには、出力
ポートの数は10となるから、こりときには、入力ポー
トは4ビットとなる。 【0081】シフトレジスタ104に対するパラレルデ
ータの書込みには、信号PSと共にシフトクロックSH
IFTを1ビット分必要とするため、S73のクロック
φSにより信号SPを立上げたあと、S74のクロック
φSに同期したシフトパルスSHIFTを制御信号TX
MODEの立上り前に供給する。 【0082】また、このとき、図8から明らかなよう
に、送信データTXDの前にスタートビットを付加し、
さらにデータTXDの先頭4ビットにはアドレスを付加
しなければならない。このため、図6では省略してある
が、信号PSが発生している期間中だけシフトレジスタ
104のQ24ビットにはデータ“1”を表わす信号が、
そしてQ20ビットからQ23ビットの部分には入力20〜
23からアドレスデータがそれぞれ供給されるようにな
っいる。 【0083】こうしてS49からS73までのDUMM
Y状態により調歩同期に必要な25ビット分のデータ
“0”送出期間が設定されたあと、S74に入ると制御
信号TXMODEが立上り、これによりTX(送信)状
態になる。 【0084】この信号TXMODEの発生により複合ゲ
ート310の上側のアンドゲートが能動化され、さらに
アンドゲート312が能動化される。これによりシフト
レジスタ104のQ24ビットのデータ、つまりスタート
ビットとなるデータ“1”がアンドゲート312を通っ
て伝送路20に送り出される。 【0085】そして、それに続くS75以降のクロック
φMに同期して発生するシフトクロックSHIFTによ
りシフトレジスタ104の内容は1ビットずつ後段にシ
フトされ、Q24ビットからアンドゲート312を通って
伝送路20に送り出され、これにより送信フレーム(図
8)のスタートビットを含む送信信号TXDの伝送が行
なわれる。 【0086】一方、このようにシフトレジスタ104か
らのデータ読出しと並行して、そのQ23ビットのセルか
ら読出されたデータは複合ゲート310を通って反転さ
れ、シフトレジスタ104のシリアル入力に供給されて
いる。この結果、S75以降、シフトレジスタ104の
Q0ビットからQ23ビットまでに書込まれていた送信デ
ータTXDは、シフトクロックSHIFTによって1ビ
ットずつ伝送路20に送り出されると共に、反転されて
シリアルデータSIとしてシフトレジスタ104のQ0
ビットから順次書込まれてゆくことになる。 【0087】従って、制御信号PSが発生している期間
中にシフトレジスタ104のQ0ビットからQ23ビット
のセルに書込まれた送信データTXDが全て読出し完了
した時点では、このQ0ビットからQ23ビットのセルに
はそれまでの送信データTXDに代って、反転データT
XD(バー上付き)が格納されていることになる。 【0088】そこで、この送信データTXDの読出しが
完了した時点以降は、それにひき続いて今度はシフトレ
ジスタ104から反転データTXD(バー上付き)の読出
しが開始し、図6のように反転データTXD(バー上付
き)が送信データTXDに続いて伝送路20に送出され
ることになる。 【0089】こうしてS122に到ると、シフトレジス
タ104のQ23ビットからQ0ビットまでの反転データ
は前部読出し完了するので制御信号TXMODEは立下
り、シフトクロックSHIFTの供給も停止されて送信
状態を終る。そして、S122に続く継ぐのクロックφ
Mにより制御信号INITIDLが発生し、シーケンス
カウンタ303はS0に設定され、CIMはアイドル
(IDLE)以前の信号受信準備状態に戻る。 【0090】従って、この実施例によれば、調歩同期、
双方向、反転二連送方式による半二重方式の多重通信を
CCUとCLUとの間で確実に行なうために、LCU側
で必要とするDIOモードでの動作機能を有するCIM
を得ることができる。 【0091】次に、この実施例によるCIMのADモー
ドにおける動作について説明する。前述したように、C
IMを介してCCUとデータの授受を行なうべき電気装
置としては各種のセンサなどアナログ信号を出力する外
部負荷57,58(図2)があり、そのため、本発明の
実施例においては、A/D制御回路106を含み、外付
けのA/D40を制御する機能をも有するものとなって
いる。そして、このときのCIMの動作モードがADモ
ードである。 【0092】そして、これも既に説明したように、この
実施例では入力20〜23に与えるべきアドレスデータに
よって動作モードの設定が行なわれるようになってお
り、ADモードに対応するアドレスデータは、図4に示
すように“E”と“F”となっている。 【0093】そこで、この実施例によるCIMが、アド
レス“E”又は“F”に設定されると、その機能ブロッ
ク状態は図10に示すようになる。そして、このように
設定された場合のシフトレジスタ104に格納されるデ
ータの内容は図7に示すようになり、No.0からNo.7ま
での8ビットがA/D40を介して外部負荷57,58
などから取込んだADデータ格納用で、No.8,No.9の
2ビットがADチャンネルデータ格納用であり、これに
よりDIOデータ用としてはNo.10からNo.19の10
ビットとなっている。なお、その他はDIOモードのと
きと同じである。 【0094】また、このときのADチャンネルデータと
は、マルチチャンネルのADを使用した場合のチャンネ
ル指定用のデータであり、この実施例では、A/D40
として4チャンネルのものを用いているので、2ビット
を割当てているのである。 【0095】次に、図11は図10の実施例をさらに詳
細に示したブロック図で、この図11において、320
はシフトレジスタ、312はレジスタ、322はゲー
ト、323はA/D制御用のカウンタ、324はA/D
制御用信号発生回路、325はA/Dチャンネル選択用
のカウンタである。なお、その他は図6の場合で説明し
たところと同じである。 【0096】シフトレジスタ320は8ビットのもの
で、外付けのA/D40からシリアルで取込んでディジ
タルデータ(外部負荷57,58などから与えられたア
ナログデータをA/D変換したもの)を格納してパラレ
ル読出しを可能にすると共に、A/D40のチャンネル
を指定するためのカウンタ325から与えられる2ビッ
トのチャンネル選択データをパラレルに受入れ、それを
シリアルに読出してA/D40に供給する働きをする。 【0097】レジスタ321は32ビットのもので、A
/D40が8ビットで4チャンネルのものなので、それ
に合わせて、8ビット4チャンネルのレジスタとして用
いられ、A/D40から8ビットで取込まれたデータ
を、各チャンネルごとに収容する。 【0098】ゲート322も、レジスタ321に対応し
て32ビット(8ビット、4チャンネル)となっており、
データ伝送用のシフトレジスタ104のQ8ビットとQ9
ビットのセルから読出したADチャンネルデータ(図
7)によって制御され、レジスタ321のチャンネルの
1つを選択し、その8ビットのデータをシフトレジスタ
Q0ビットからQ7ビットのセルに、ADデータ(図7)
として書込む働きをする。 【0099】カウンタ323はクロックφMのカウント
により歩進し、A/D制御回路106全体の動作をシー
ケンシャル、しかもサイクリックに制御する働きをす
る。A/D制御用信号発生回路324はカウンタ323
の出力をデコードするデコーダと論理回路を含み、A/
D制御回路106全体の動作に必要な各種の制御信号を
発生する働きをする。 【0100】次に、このA/D制御回路106全体の動
作について説明する。この実施例では、カウンタ323
のカウント出力のそれぞれに対応してシーケンシャルに
制御が進み、そのステップ数は27で、カウント出力0
(これをS0という)からカウント出力26(これをS
6という)までで1サイクルの制御が完了し、A/D4
0の1チャンネル分のデータがレジスタ321に取込ま
れる。 【0101】まず、1サイクルの制御が開始すると、信
号INCによりチャンネル選択用のカウンタ325がイ
ンクリメントされ、これによりカウンタ325の出力デ
ータは、1サイクルごとに順次、(0,0)→(0,
1)→(1,0)→(1,1)→(0,0)と変化す
る。 【0102】このカウンタ325の出力データはシフト
レジスタ320は先頭2ビット位置にパラレルに書込ま
れ、ついでシリアルデータADSIとして読出されてA
/D40に供給される。また、これと並行して、カウン
タ325の出力データはデコーダ(図示してない)を介
してレジスタ32にも供給され、レジスタ321の対応
するチャンネルの8ビットを選択する。 【0103】続いて、A/D40はシリアルデータAD
SIとして入力したチャンネル選択データに応じてそれ
に対応したアナログ入力チャンネルを選択し、そのアナ
ログデータをディジタルデータに変換してから8ビット
のシリアルデータADSOとしてシフトレジスタ320
のシリアル入力に供給し、このシフトレジスタ320に
格納する。 【0104】その後、このシフトレジスタ320に格納
された8ビットのディジタル変換されたデータADは、
所定のタイミングでパラレルに読出され、カウンタ32
5の出力データによって予め選択されているレジスタ3
21の所定のチャンネルの8ビットに移され、1サイク
ルの制御動作を終了する。 【0105】こうして、例えばカウンタ325の出力デ
ータが(0,0)となっていたとすれば、A/D40の
チャンネル0のアナログデータがディジタル化され、レ
ジスタ321のチャンネル0の8ビットに格納されたあ
と、カウンタ323はS0にリセットされ、次のサイク
ルの動作に進み、カウンタ325はインクリメントされ
てその出力データは(0,1)となり、今度はチャンネ
ル1のアナログデータがディジタル化されてレジスタ3
21のチャンネル1の8ビットに収容される。 【0106】従って、この実施例によれば、A/D制御
回路106によるA/D40からのデータ取込動作が、
シーケンスカウンタ303とシーケンスデコーダ304
によるデータ伝送処理とタイミング的に独立して行なわ
れ、レジスタ321の各チャンネルのデータは4サイク
ルのAD制御動作に1回の割合でリフレッシュされ、レ
ジスタ321にはA/D40の4つのチャンネルに入力
されているアナログデータが、それぞれのチャンネルご
とに8ビットのディジタルデータとして常に用意されて
いることになる。 【0107】そこで、いま、伝送路から受信信号RXD
が入力され、それに付されているアドレスデータがこの
CIMに対するものであったとする。なお、このときの
アドレスデータは、既に説明したように、“E”又は
“F”である。 【0108】そうすると、受信フレームの入力が終った
時点(図9のS48)でシフトレジスタ104に書込ま
れるデータりフォーマットは図7のADモードとなって
いるため、このシフトレジスタ104のQ8ビットとQ9
ビットには2ビットからなるADチャンネルデータが格
納されている。そこで、このADチャンネルデータはS
48で信号WRITESTBが発生した時点で読出さ
れ、これによりゲート322の4つのチャンネルのうち
の一つが選択される。 【0109】この結果、S73(図9)で信号PSとS
HIFTが発生した時点で、レジスタ321の4つのチ
ャンネルのうち、シフトレジスタ104のQ8,Q9の2
つのビットで選ばれたチャンネルのADデータだけが読
出され、それがシフトレジスタ104のQ0ビットから
Q7ビットまでの8ビット部分に書込まれる。そして、
これがS74以降の送信状態で送信信号TXDに含ま
れ、CCUに伝送されることになる。 【0110】ところで、この実施例では、上記したよう
に受信信号RXDの受信処理と、それに続く送信信号T
XDの送信処理とは無関係に、常にレジスタ321の中
にはADデータが用意されている。従って、この実施例
では、どのようなタイミングで、自分宛の受信信号RX
Dが現われても、直ちにADデータによる送信信号TX
Dの伝送を行なうことができ、A/D40の動作により
伝送処理が影響を受けることがなく、A/D変換動作に
必要な時間のために伝送速度が低下するなどの虞れがな
い。 【0111】なお、この実施例では、CIMをLSI化
するに際してA/D40を外付けとし、CIMの汎用化
に際してのコストダウンを図るようになっている。つま
り、図2で説明したように、この実施例では、モードの
設定により一種類のCIMをLCU30〜31のCIM
としても、LCU32のCIMとしても、或いはCCU
10のCIM33としても使用できるようにしている。 【0112】しかして、このとき、A/Dを内蔵させて
しまうとCIM30,31,33として使用したときに
無駄なものとなり、しかも、一般に自動車の集約配線シ
ステムに適用した場合には、CIM32として使用され
る個数の方が、他のCIM30,31,33として使用
される個数より少ないため、CIMの全部にA/Dを内
蔵させることによるメリットがあまりない。そのため、
A/Dを外付けとしているのである。 【0113】しかして、このA/Dの外付けのため、図
11から明らかなように、外付けのA/D40に対して
4本の接続端子が必要になり、LSI化した際に端子ピ
ン数の増加をもたらす虞れがある。そこて、本発明の一
実施例では、CIMがADモードに設定されたときに
は、I/Oバッファ105の14のポートのうちの4本
がA/D40に対する接続端子として切換えられるよう
にしてある。 【0114】すなわち、本発明の実施例では、I/Oバ
ッファ105が14ポートとなっており、これらは図7
から明らかなように、CIMがDIOモードに設定され
たときには全部が入出力ポートとして使用される可能性
があるが、ADモードのときには最大でも10ポートし
か使用されず、図11に示すNo.11〜No.14の4ポー
トはDIOデータの入出力には使用されないで余ってい
る。 【0115】そこで、この余った4ポートをADモード
で切換え、A/D40に対する端子ピンとして使用すれ
ば、A/Dを外付けにしても端子ピン数の増加はなく、
LSI化に際して汎用性が増し、コストダウンが可能に
なる。 【0116】次に、この実施例によるCIMのMPUモ
ードにおける動作について説明する。 図4から明らか
なように、この実施例によるCIMをMPUモードに切
換設定するためには、アドレスADDR0〜ADDR3に
よるアドレス設定を“0”、つまり入力20〜23を全て
接地電位に保ち、(0000)としてやればよい。 【0117】このMPUモードとは図2に示したCIM
33として使用されたときに必要な機能を与えるための
モードで、DIOモード、及びADモードで使用された
場合と異なり、CCU10のマイコンかにデータが与え
られると、それを所定のLCUのCIM30〜31のい
ずれかに対して送信し、それに対応して返送されてくる
データを受信したら、そのデータをマイコンに転送させ
るという伝送インターフェース動作を行なうものであ
る。 【0118】ところで、これまでの説明では、図8に関
連して説明したように、LCU側のCIMからみた説明
を主としていたため、CCU側のCIMからLCU側の
CIMにデータを伝送するフレームを受信フレーム、反
対にLCU側からCCU側に伝送するフレームを送信フ
レームとしたきたが、以後はそれぞれのCIMからみて
データを送出するフレームを送信フレーム、自らがデー
タが受け入れるときのフレームを受信フレームとして説
明する。 【0119】従って、以後は、或るCIM、例えばCI
M33での送信フレームは他のCIM、例えばCIM3
0では受信フレームとなり、他方、CIM30での送信
フレームはCIM33では受信フレームとなる。 【0120】さて、図12は本発明の実施例によるCI
Mにアドレス“0”が設定され、CPUモードで動作す
るように制御されたときの大まかな機能ブロック図で、
図2におけるCIM33の状態を表わしている。 【0121】なお、既に説明したとおり、この実施例で
はアドレスの設定により同一構成のCIMが3種のモー
ド、つまり、CPUモード、DIOモード、ADモード
のいずれの状態での機能をもはたすことができるもので
あり、従って、この図12の状態はCPUモードでの機
能ブロックを表わすもので、この実施例によるCIMの
構成が図3の場合と異なったものとなることを表わすも
のではない。 【0122】この図12から明らかなように、CPUモ
ードではI/Oバッファ105(図3)とA/D40は
機能を止められ、マイコンとの間は14ビットのデータ
バスで結ばれる。なお、このときの端子ピンはI/Oバ
ッファ105の入出力ポートと共通に用いられ、端子ピ
ンの増減は全く生じないようになっているのはいうまで
もない。そして、この14ビット(14本)の入出力の
うち8ビットがデータ用であり、残り6ビットが制御信
号用となっている。 【0123】さて、このCPUモードにおいては、シフ
トレジスタ104のデータ内容が図7に示すように、Q
0からQ23までの24ビットが全てMPUデータとなっ
ており、マイコンは8ビットのデータバスによって、こ
のシフトレジスタ104にアクセスするようになってい
る。 【0124】一方、制御回路101はマイコンからの制
御信号を受け、シフトレジスタ104のQ0〜Q23の全
てのビットにマイコンからのデータが格納されると同時
に送信動作に入り、このデータが格納され終った時刻t
xから、図13に示すように送信フレームの伝送を開始
する。 【0125】こうして送信フレームがCIM33から伝
送されると、それに応じてLCU側のCIM30〜32
の一つが応答し、ひき続きそのCIMが送信を行なうか
ら、時刻txから1フレーム(148ビット)の伝送時間
が経過した時刻txになると、シフトレジスタ104の
中にはCIM33から呼び掛けを行なったCIM(CI
M30〜32のうちの一つ)から伝送されたデータが格
納され終ることになる。 【0126】そごて、CIM33の制御回路101は、
この時点tyにおいて割込要求IRQ(バー上付き)を発
生し、これに応じてマイコンがシフトレジスタ104の
データを読取り、1サイクル分のデータ伝送を終了す
る。なお、このときのCIM相互間でのデータの授受動
作は、図5に関連して説明したDIIモードにおける場
合と同じであるのはいうまでもない。 【0127】次に、図14はCIM33、つまりMPU
モードに設定されたときのCIMの一実施例を示す機能
ブロック図で、MPUモードにおいて必要とする機能に
対応したブロックだけを示したものであり、図において
400,402は8ビットのスイッチ、404は8ビッ
トのデータラッチであり、その他は第6図の実施例と同
じである。 【0128】このMPUモードでは、シフトレジスタ1
04のQ0ビットからQ23ビットまでが8ビットの入出
力ピンを介してマイコンのデータバスに接続され、相互
にデータの授受を行なうようになっており、このため、
シフトレジスタ104のQ0〜Q23のビットを3つのグ
ループ、Q0〜Q7(Reg3),Q8〜Q15(Reg
2),Q16〜Q23(Reg1)に分割したものとして扱
い、時分割で順次にアクセスするようにしている。 【0129】そこで、このため、8ビットのスイッチ4
00と402を用い、マイコンから与えられるレジスタ
セレクト信号RS0,RS1の組合せによりスイッチ4
00の制御信号READ1〜3と、スイッチ402の制
御信号STB1〜3を作り、入出力端子ピン7〜14を
Reg1からReg2、そしてReg3と順次接続する
ようにし、8ビットずつ3回のアクセスによりマイコン
とシフトレジスタ104との間でのデータの授受を行な
うようになっている。 【0130】そして、この場合、マイコンからシフトレ
ジスタ104に対するデータの書込み時では、マイコン
からのデータの読出し時間と、シフトレジスタ104に
対するデータの書込時間との違いを補償するため、ラッ
チ404が設けられ、マイコンからのデータを一旦、ラ
ッチしてから書込むようになっている。 【0131】また、このMPUモードでは、データ受信
時での24ビットのデータの先頭に付されているアドレ
スの照合は、このCIM33の中では行なわない。従っ
て、入力20〜23に与えられたアドレス(0000)は
アドレスデコーダ306によってMPUモードにこのC
IMを設定するためにだけ使用され、図6におけるコン
パレータ307は動作しないようににっている。 【0132】次に、このMPUモードでは、CIM33
の入出力端子ピン1〜6がマイコンに対する制御信号の
伝送路となっており、これによりマイコンからはCIM
の制御回路101に対してクロックE、チップセレクト
信号CS(バー上付き)、リードライト信号RW、それに
上述のレジスタセレクト信号RS0,RS1が与えら
れ、一方、このCIMからは割込要求信号IRQ(バー
上付き)がマイコンに出力されるようになっている。 【0133】図15,図16はこれらの信号の処理回路
の一実施例で、図14では省略してあるが、制御回路1
01の一部に含まれており、まず、クロックEが図15
の回路に供給され、内部クロックCLOCKと共に処理
されて2相のクロックEH,ELが発生される。そし
て、これらのクロックEH,ELとマイコンからの信号
RW,CS(バー上付き),RS0,RS1が図16の回
路で処理され、信号STB0〜3,RESD0〜1が発
生される。なお、信号MPUはCIMがMPUモードに
設定されると“1”になる信号である。 【0134】さらに、この図16の回路による信号処理
タイミングを示したのが図17,図18で、これらの図
のうち、図17は信号READ0〜3の発生タイミング
を、それに図18は信号STB0〜3の発生タイミング
を、それぞれ示したものである。 【0135】なお、これらの図において、信号RED0
〜3のうちのいずれが発生するか、及び信号STB0〜
3のうちいずれが発生するかは、信号RS0とRS1の
組合せで決まるようになっており、これにより上述した
シフトレジスタ104のグループReg1,Reg2,
Reg3の選択が行なわれる。 【0136】ところで、これらの信号READ0〜3,
STB0〜3のうちの信号READ0とSTB0とは、
上記したシフトレジスタ104のグループ選択には使用
されず、後述する割込要求信号IRQ(バー上付き)の発
生に使用される。従って、信号RS0とRS1による選
択状態を示すと図19のようになる。 【0137】次に、図20は割込要求信号IRQ(バー
上付き)の発生回路の一実施例で、同じく図14の制御
回路101の中に含まれ、このCIM33がデータ受信
完了してシフトレジスタ104の中に受信データの格納
を終ったときに発生する信号WRITE STB(図9)
と、信号READ0とによって信号IRQを発生する回
路と、入出力端子ピン7〜14によってマイコンのデー
タバスに接続されているデータ線D0〜D7のいずれか
一つ、例えばデータ線D0からの信号DATAと信号S
TB0から信号MASK1を作る回路とで構成されてお
り、その動作は図21,図22のタイミングチャートに
示されている。 【0138】そして、これらの図のうち、図18は信号
DATAがSTB0の発生タイミングで“0”となって
いたときの動作を、また図19は信号DATAが“1”
になっていたときの動作をそれぞれ示したものである。
なお、図20の回路で、信号DATAとSTB0が供給
されているフリップフロップをReg0という。従っ
て、この図20の回路では、Reg0に“1”が書込ま
れていると割込要求信号IRQ(バー上付き)にマスクが
掛けられることになる。 【0139】次に、図14の実施例、つまり本発明によ
るCIMの一実施例がMPUモードに設定された状態に
おけるデータ伝送の全体的な動作を図20のタイミング
チャートによって説明する。 【0140】本発明の実施例においては、CIM30〜
33のいずれも、その動作がシーケンスカウンタ303
のカウント出力により制御され、従って、このシーケン
スカウンタ303のカウント出力を所定値に設定してや
れば、任意の動作状態に転位させることができること
は、既に図6,図9などに関連して説明したとおりであ
り、このことはCIMがどのようなモードに設定されて
いても変りはない。 【0141】ところで、図14に示すようにMPUモー
ドに設定されたCIM33がデータ伝送すべく組合わさ
れるCIMは、図2から明らかなように、DIOモード
又はADモードに設定されているCIM30〜32とな
っている。そして、このCIMは、DIOモード及びA
Dモードに設定されていたときには、図9で説明したよ
うに、他のCIMからのデータを受信したとき、それに
ひき続いて自らのデータの送信を行ない、1フレーム分
のデータ授受動作を行なうもので、いわばパッシブな動
作しか行なわない。 【0142】これに対して、CIM33のようにMPU
モードに設定されているものでは、マイコンからのデー
タがシフトレジスタ104に書込まれたら自らデータ送
信を開始する、いわばアクチブな動作を必要とする。そ
こで、この実施例では、このアクチブなデータ送信開始
のため、シフトレジスタ104のグループ選択のための
信号STB1〜3のうちの信号STB3を使用するよう
にしている。 【0143】これは、シフトレジスタ104に対するマ
イコンによる送信データの書込みがReg1,Reg
2,Reg3の順に行なわれ、このため、信号STB3
が発生した時点でマイコンからシフトレジスタ104に
対するデータの書込みが丁度終了し、シフトレジスタ1
04には今回伝送すべきデータが全て格納し終るからで
ある。 【0144】そこで、図23に戻り、いま、或る時点で
CCU10(図2)のマイコンにLCUのいずれかに対
して伝送すべきデータが用意されたとする。そうする
と、このマイコンは入出力端子ピン1〜6を介して信号
CS(バー上付き),RW,RS0,RS1をCIM33
の中の制御回路101に供給し、図15ないし図19で
説明したように信号STB0〜3を発生させ(図23左
端上部)、データバスから順次、8ビットずつのデータ
をシフトレジスタ104のReg1,Reg2,Reg
3に書込ませる。 【0145】一方、制御回路101は、この信号STB
3の発生をとらえ、シーケンスカウンタ303に“4
9”をロードする。この信号STB3によるシーケンス
カウンタ303の出力データを“49”にするための回
路の一実施例を図24に、この回路の動作を示すタイミ
ングチャートを図25に示す。 【0146】こうしてシーケンスカウンタ303がS4
9にされると、この時点tx(図13)で送信フレーム
の処理が開始する。このS49からS122までの送信
フレームの処理は第8図で説明したDIOモードの場合
とほぼ同じであるが、このMPUモードではシフトレジ
スタ104には既に伝送すべきデータが書込まれている
から、S49からS73までの間は何もせず、ただシフ
トレジスタ104のQ24にスタートビット用の“1”を
書き込むだけである点がDIOモードのときと異なるだ
けである。 【0147】こうしてS122に達すると信号INIT
IALが発生し、その後、S0からS24までの最少時
間を含むアイドル状態に入る。つまり、MPUモードで
は、DIOモードのときと異なり、他のCIMからデー
タが受信されるのを待つのではなく、マイコンからシフ
トレジスタ104にデータの書込みが終了したらシーケ
ンスカウンタ303にデータ49を強制的にロードし、
これにより自動的に送信フレームの処理に入るようにし
ているのである。 【0148】こうしてCCU10のCIM33から送信
フレームの伝送が開始すれば、既に図9で説明したよう
に、この送信データTXDがLCU側のCIM30〜3
2によって受信データRXDとして受信処理され、その
うちのアドレスの一致したCIMによって折り返しデー
タが伝送されてくるから、今度はそれが受信データRX
DとしてCIM33に受信されるようになる。 【0149】このときの受信フレームの処理も、図9に
おけるDIOモードの場合とほぼ同じで、ただMPUモ
ードでは、アドレスの一致状態をみない点が異なるだけ
である。そして、S0からS48になり、シフトレジス
タ104の中に受信データが格納し終り、かつエラーが
検出されなかった場合には、S48のクロックφSによ
り信号WRITE STBが立上ると、これにより図2
0から図22で説明したように割込要求信号IRQ(バ
ー上付き)が発生し、その後のクロックφMにより信号
INITIALが発生してこのCIM33はアイドル状
態に入り、次に信号STB3が発生するまでアイドル状
態を保つ。 【0150】こうして割込要求信号IRQ(バー上付き)
が発生されると、CCU10内のマイコンはこの信号I
RQ(バー上付き)により割込処理ルーチンにジャンプ
し、シフトレジスタ104から受信データの取込みを行
なう。このときのシフトレジスタ104からのデータの
取込みは、スイッチ400を用い、これに図15及び図
16で説明した回路から信号READ1〜3を順次供給
し、8ビットのデータバスD0〜D7を介してシフトレ
ジスタ104のReg1,Reg2,Reg3の順に行
なわれるものであることは、既に説明したとおりであ
る。 【0151】ところで、この実施例では、既に図20で
説明したように、この信号IRQ(バー上付き)はマス
ク可能に構成されており、CCU10のマイコンはRe
g0(図20)に“1”を書き込んでおくことにより信
号IRQ(バー上付き)をマスクすることができる。 【0152】従って、図23のように、信号STB3の
発生時点txの前の信号STB0の発生時点(図23の
左下)に合わせてデータバスD0を“1”にしておけ
ば、信号MASKが“1”になり、その後、信号WRI
TE STBが発生した時点でも割込要求信号IRQ
(バー上付き)はマイコンに供給されず、これによりマイ
コンは必要に応じて所定の期間中、他の処理を優先して
行なうことができる。なお、このマスクの解除は、図2
0から明かなとおり、信号STB0の発生時点でデータ
バスD0を“0”にし、Reg0に“0”を書き込めば
よい。 【0153】一方、CCU10のマイコンは、こうして
IRQ(バー上付き)のマスクを行なっていたときには、
図20の信号IRQを調べ、それが“1”になっていた
らデータ受信が完了していたことになるのでシフトレジ
スタ104からデータの取込みを行ない、それが“0”
になっていたらデータの受信完了を待つ。なお、信号I
RQ(バー上付き)はデータの取込みを行なうときに発生
する信号READ0により解除されることは図20から
明らかである。 【0154】従って、この実施例によれば、CCUのマ
イコンはデータをCIM33に転送したあと、そのまま
他の処理動作に入ることができるから、無駄な待ち時間
が不要になってその処理能力を充分に活かしたシステム
とすることができ、かつ、このとき、CIM33のデー
タ受信が完了しても、それより優先順位の高い他の処理
動作に対してはマスクを働かせることができ、これによ
り優先順位の高い処理動作が中断される虞れも生じない
ようにできる。 【0155】ここで、図2のように、MPUモードにあ
るCIM33と、DIOモード(又はADモード)に設
定されたCIM30〜32との組合わせによるデータ伝
送動作を状態遷移図で示すと、図26のようになる。 【0156】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、自動車内の集約配線システムなどのデータ伝送シス
テムを、ただ一種類の通信処理回路で構成することがで
き、通信処理回路の汎用性を高め、その機能の高度の専
用化と構成のLSI化が可能になるため、従来技術の欠
点を除き、自動車用データ伝送システムのローコスト化
を充分に得ることができる。
ステムに使用する通信処理回路に係り、特に自動車内集
約配線システムに好適な自動車用データ伝送システムに
関する。 【0002】 【従来の技術】例えば自動車には各種のランプやモータ
などの伝送品、それに自動車制御用の各種のセンサやア
クチュエータなどの電気装置が多数配置され、その数は
自動車のエレクトロニクス化に伴なって増加の一途をた
どっている。 【0003】このため、従来のように、これら多数の電
気装置に対してそれぞれ独立に配線を行っていたので
は、配線が極めて複雑で、かつ大規模なものとなってし
まい、コストアップや重量、スペースの増加、或いは相
互干渉の発生など大きな問題を生じる。 【0004】そこで、このような問題点を解決する方法
の一つとして、少ない配線で多数の信号の伝送が可能な
多重伝送方式による配線の簡略化が提案されており、そ
の一例として本出願人による特願昭57−17535号
の出願(特開昭58−70657号公報参照)がある。 【0005】図1に、このような多重伝送方式により自
動車内集約配線システムの一例を示す。この図1のシス
テムは信号伝送路として光ファイバケーブルOFを用
い、中央制御装置CCU(以下、単にCCUという。な
お、これはCentral Control Unitの略)と複数の端末処
理装置LCU(以下、単にLCUという。なお、これはL
ocal Control Unitの略)との間を光信号チャンネルで共
通に結合したもので、光ファイバケーブルOFの分岐点
には光分岐コネクタOCが設けてある。 【0006】CCUは自動車のダッシュボードの近傍な
ど適当な場所に設置され、システム全体の制御を行なう
ようになっている。LCUは各種の操作スイッチSW、
メータMなどの表示器、ランプL、センサSなど自動車
内に多数設置してある電気装置の近傍に、所定の数だけ
分散して配置されている。CCU及び各LCUが光ファ
イバケーブルOFと結合する部分には光信号と電気信号
を双方向に変換する光電変換モジュールO/Eが設けら
れている。 【0007】CCUはマイクロコンピュータを備え、シ
リアルデータによるデータ通信機能を持ち、これに対応
して各LCUには通信処理回路CIM(以下、単にCI
Mという。なお、これはCommunication Interface Adap
torの略)が設けられ、CCUはLCUの一つを順次選択
し、そのLCUとの間でのデータの授受を行ない、これ
を繰り返えすことにより1チャンネルの光ファイバケー
ブルOFを介しての多重伝送が可能になり、複雑で大規
模な自動車内配線を簡略化することができる。 【0008】図2は、このような伝送システムの一例に
ついて更に詳しく説明するためのブロック構成図で、1
0は中央処理装置(第1図のCCUに相当)、20は信号
伝送路(図1の光ファイバケーブルOFに相当)、30〜
32は端末処理装置(図1のLCUに相当)、40はA/
D、51〜58は外部負荷である。なお、この例では、
信号伝送路20として電気信号伝送路を用いた場合につ
いて示してあり、従って、中央処理装置10及び端末処
理装置30〜32には光電変換モジュールが不要で、こ
のため、端末処理装置30〜32の内容は実質的にCI
Mだけとなっている。 【0009】コンピュータ(マイクロコンピュータ)を含
む中央処理装置10は、伝送路20により各端末処理装
置30〜32と結合され、各種のセンサやランプ、アク
チュエータ、モータなどの電気装置からなる外部負荷5
1〜58に対するデータの送出と、これらからのデータ
の取込みを多重伝送方式によって行なう。このとき、ア
ナログデータを出力するセンサなどの外部負荷57,5
8はA/D40を介して端末処理装置32に結合され、
ディジタルデータによる伝送動作が行なえるようになっ
ている。 【0010】信号伝送路20は双方向性のものなら何で
もよく、電気信号伝送系に限らず光ファイバによる光信
号伝送系など任意のものが用いられ、これによる通信方
式はいわゆる半二重方式(Half Duplex)で、中央処理装
置10から複数の端末処理装置30〜32のうちの一つ
に対する呼び掛けに応じ、該端末処理装置の一つと中央
処理装置10との間でのデータの授受が伝送路20を介
して交互に行なわれるようになっている。 【0011】このような半二重方式による多重伝送のた
め、中央処理装置10から送出されるデータには、その
行先を表わすアドレスが付され、伝送路20から受け取
ったデータに付されているアドレスが自らのアドレスで
あると認識した、各端末処理装置のうち一つだけが応答
するようになっている。 【0012】このように、中央処理装置10からアドレ
スが付されて送出されたデータに応じて、そのアドレス
を理解し、それが自らのものであると判断した端末処理
装置の一つだけがそれに応答して自らのデータを中央処
理装置10に送出することにより、上記した半二重方式
によるデータの伝送動作が得られることになる。 【0013】また、このシステムでは、中央処理装置1
0をマイクロコンピュータと、シリアルデータによるデ
ータ通信機能を有するCIM33とで構成し、このCI
M33を介して上記した半二重方式によるデータ伝送動
作を行なうようにし、これによりマイクロコンピュータ
としてデータ伝送機能をもたない汎用のものが使用でき
るようになっている。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】ところで、以上の説明
から明らかなように、このような伝送システムのために
は、各種の機能を異にしたCIMを必要とする。即ち、
中央処理装置10に使用するCIM33と各端末処理装
置30〜32に使用するCIMとは当然機能を異にして
おり、さらに同じく端末処理装置に対するものでも、L
CU30,31のCIMとLCU32のCIMとでは、
A/D40に対するインターフェース機能を有するもの
とそうでないものというように機能を異にしており、こ
のため、それぞれごとに機能を異にしたCIMが必要に
なるのである。 【0015】従って、従来の伝送システムでは、CIM
の種類の多いことに起因して、これらCIMの専用化、
LSI化(大規模集積回路化)に対するコストアップが
著しく、システムのローコスト化が困難であるという欠
点があった。 【0016】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点
を除き、ただ一種類のCIMで上記したような伝送シス
テムの構成が可能で、CIMの専用化、LSI化が十分
に行なえ、伝送システムのローコスト化に役立つ自動車
用データ伝送システムを提供するにある。 【0017】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、複数の異なった機能を備え、外部からの
入力により必要な機能だけの選択が行なえるようにCI
Mを用い、これによりデータ伝送システムを構成した点
を特徴とする。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明について、図示の実
施例によって詳細に説明する。図3は本発明の一実施例
における基本的構成を示す概略機能ブロック図で、シー
ケンシャルに全体の動作制御を行なうための制御回路1
01、伝送路20から入力される受信信号RXDにより
調歩同期方式によりクロックの同期を取る同期回路10
2、外部から4ビットのデータとして予じめ与えられる
アドレスデータADDR0〜3により動作モードの選択
と、入力データのアドレス比較とを行なうアドレス比較
回路103、入力データの取込みと送出をシリアルに行
なうためのシフトレジスタ104、データの入出力をパ
ラレルに行なうためのI/Oバッファ105、外付けの
A/D40を制御しアナログデータの伝送を可能にする
ためのA/D制御回路106、それに、全体の動作に必
要なクロックを発生するためのクロック発生器107な
どから構成され、LSI化されている状態を示す。 【0019】アドレス比較回路103に対するアドレス
データ入力は上述のように4ビットで、この4ビットで
与えるべきデータADDRを選択することによりDIO
モードと、ADモード、それにMPUモードの3種の動
作モードのうちの一つの動作モードで動作するように、
内部機能の切換えが行なわれる。 【0020】まず、DIOモードとは、このCIMが図
2で説明した端末処理装置30〜31として使用された
ときに必要とする機能を与える動作モードであり、この
ためには、アドレスデータADDRを“1”ないし
“D”のいずれかのアドレスに設定してやればよい。 【0021】次に、ADモードとは、図2における端末
処理装置32のCIMとして使用されたときに必要とす
る機能を与えることができる動作モードで、このために
はアドレスデータADDRを“E”又は“F”のいずれ
かに設定してやればよい。そして、MPUモードとは、
図2におけるCIM33として使用されたときに必要と
する機能を与えるための動作モードで、このときにはア
ドレスデータADDAを“0”に設定するようにしてあ
る。以上のアドレス設定と動作モードの関係を図で表わ
せば図4のとおりになる。 【0022】従って、この実施例によれば、図2に示す
ような伝送システムを、ただ一種類のCIMによって構
成することができ、CIMの汎用化が可能になるため、
その専用品化、LSI化による利点を充分に得ることが
できることになる。 【0023】次に、これら動作モードのそれぞれにおけ
る本発明の一実施例の動作について順次説明する。図3
に示す本発明の一実施例によるCIMがアドレス“1”
ないし“D”の中のいずれかに設定されると、その機能
ブロックは図5に示す状態になり、伝送路20から入力
された受信信号RXDは同期回路102に供給され、ク
ロック発生器107からのクロックの同期を取り、制御
回路101に受信信号RXDのクロック成分に調歩同期
したクロックが与えられ、これにより、制御回路101
が制御信号を発生し、シフトレジスタ104に受信信号
のデータ部分をシリアルに読込む。 【0024】一方、アドレス比較回路103には、アド
レス“1”から“D”までのうちから予めその端末処理
装置に割り当てられたアドレスが与えられており、この
アドレスとシフトレジスタ104の所定のビット位置に
読込まれたデータとがアドレス比較回路103によって
比較され、両者が一致したときだけシフトレジスタ10
4内のデータがI/Oバッファ105に転送され、外部
機器に与えられる。 【0025】また、制御回路101はクロックで歩進す
るカウンタを含み、シーケンシャルな制御信号を発生
し、受信信号RXDによるデータをI/Oバッファ10
5に与えたあと、それにひき続いて今度はI/Oバッフ
ァ105からシフトレジスタ104にデータをパラレル
に取り込み、外部機器から中央処理装置10に伝送すべ
きデータをシフトレジスタ104の中にシリアルデータ
として用意する。 【0026】そして、このデータをシフトレジスタ10
4からシリアルに読み出し、送信信号TXDとして伝送
路20に送出する。 【0027】このときには、受信信号RXDに付されて
いたアドレスがそのまま送信信号TXDに付されて送出
されるから、中央処理装置10は自らが送出したアドレ
スと一致していることによりこの送信信号TXDの取り
込みを行ない、これにより半二重方式による1サイクル
分のデータの授受が完了する。 【0028】こうして中央処理装置10は、次の端末処
理装置に対するデータの送出を行ない、これを繰り返す
ことにより複数の各端末処理装置30〜32との間での
データの授受が周期的に行なわれ、多重伝送が可能にな
る。 【0029】次に図6は、図5に示したDIOモードに
あるCIMの一実施例をさらに詳細に示すブロック図
で、図5と同一、もしくは同等の部分には同じ符号を付
してあり、この図6において、301は受信信号RXD
に調歩同期したクロックを発生させるための同期回路、
302は2相のクロックφSとφMを発生するカウンタ、
303はシーケンシャル制御用のカウンタ、304はカ
ウンタ303の出力から種々の制御信号を作り出すシー
ケンスデコーダ、305は異常検出器、306はI/O
バッファ105の入出力切換選択用のアドレスデコー
ダ、307はアドレス比較用の4ビットのコンパレー
タ、308はエラー検出回路、310は2個のアンドゲ
ートと1個のノアゲートからなる複合ゲート、311は
エラー検出用のエクスクルーシブオアゲート、312は
データ送出用のアンドゲート、313,314はトライ
ステートバッファである。なお、シフトレジスタ104
は25ビット(24ビット+1ビット)で、I/Oバッフ
ァ105は14ポート(14ビット)のものである。 【0030】まずDIOモードに選択された場合には、
A/D制御回路106は動作せず、このときのシフトレ
ジスタ104のデータ内容は図7に示すようになり、N
o.0からNo.5までの6ビット分は使用せず、No.6から
No.19までの14ビットがI/Oバッファ105のデ
ータDIOに割当てられる。そしてNo.20からNo.23
までの4ビットがアドレスデータADDRに割当てら
れ、No.24はスタートビットに割当てられている。な
お、DIOデータに割当てられているビット数が14と
なっているのは、I/Oバッファ105が14ビットの
ものとなっているからである。また、このため、この実
施例によるCIMでは、I/Oバッファ105に接続可
能な外部負荷の最大数は14となっている。 【0031】この実施例によるデータ伝送の方式は、調
歩同期、双方向、反転二連送方式と呼ばれるもので、デ
ィジタルデータをNRZ(nonreturn to zero)法により
伝送するようになっており、その伝送波形は図8に示す
ようになっている。 【0032】すなわち、CCU側のCIMからLCU側
のCIMにデータを伝送するフレームを受信フレーム、
反対にLCU側からCCU側に伝送するフレームを送信
フレームとすれば、受信フレームと送信フレームが共に
74ビットで、従って1フレームが148ビットとなっ
ている。 【0033】そして、受信フレームと送信フレームと
は、共に同じフレーム構成となっており、最初に25ビ
ットの“0”があり、そのあとに調歩同期のための1ビ
ットの“1”からなるスタートビットが設けられ、それ
に続いて24ビットの受信データRXD又は送信データ
TXDがNRZ信号形式で伝送され、さらにこれらのデ
ータの反転データRXD(バー上付き)又はTXD(バー
上付き)が伝送されるようになっている。なお、この反
転データRXD(バー上付き)又はTXD(バー上付き)を
伝送しているのは、伝送エラーチェックのためである。 【0034】既に説明したように、この実施例では、半
二重方式により多重伝送が行なわれるから、受信フレー
ムのデータRXDの先頭の4ビットには、CCUがその
とき呼び掛けを行なう相手となるLCUのアドレスデー
タADDRが図7に示すように付され、これに応答して
そのLCUから送出される送信フレームのデータTXD
の先頭4ビットには同じアドレスデータADDRが付さ
れて伝送される。 【0035】なお、LCU側から送信フレームが伝送さ
れるのは、CCU側で呼び掛けたLCUに限られるか
ら、送信データTXDにアドレスが付加されていなくて
もCCU側ではそのデータがいずれのLCUからのもの
であるかは直ちに判断できる。従って、送信フレームの
データTXDには必ずしもアドレスを付す必要はなく、
データTXDの先頭4ビットを(0000)などLCUの
いずれのアドレスとも一致しないデータとしてもよい。 【0036】ここで、図6に戻り、CIMのアドレスに
ついて説明する。既に説明したように、この実施例で
は、LCU側のCIMにはそれぞれ異なった4ビットの
アドレスが割当ててあり、このアドレスをもとにして半
二重方式によるデータの多重伝送が行なわれるようにな
っている。 【0037】そして、このアドレスをそれぞれのCIM
に割当てる働きをする入力がコンパレータ307に接続
されている4本の入力20〜23であり、これらの入力に
与えるべきデータADDR0〜ADDR1により当該CI
Mのアドレスが指定される。 【0038】例えば、そのCIMのアドレスを“10”
に指定するためには、アドレスデータADDR0=0、
ADDR1=1、ADDR2=0、ADDR3=1、と
し、入力20〜23に(1010)が入力されるようにすれ
ばよい。なお、この実施例では、データ“0”は接地電
位、データ“1”は電源電圧Vccによって表わされてい
るから、アドレス“10”に対しては入力20,22を接
地し、入力21,23を電源に接続することになる。 【0039】ところで、この実施例では、アドレス入力
20〜23がアドレスデコーダ306にも入力され、その
出力によりI/Oバッファ105の方向性が制御される
ようになっている。この結果、アドレスを指定すると、
I/Oバッファ105の14本の端子のうちのいずれが
データ出力ポートとなるのかが決定される。 【0040】そして、この実施例では、アドレスがその
まま出力ポート数に対応するようになっている。従っ
て、いま、アドレスを“10”と定めれば、I/Oバッ
ファの14本の端子のうち10本が出力ポートとなり、
残りの4本が入力ポートとなるように制御される。 【0041】また、図6では省略してあるが、このアド
レスデコーダ306の出力は制御回路101のシーケン
スデコーダ304にも与えられ、これにより図4で既に
説明したように、このCIMの動作モードが切換えられ
るようになっている。すなわち、この実施例では、アド
レスを“0”に設定したCIMはMPUモードで、アド
レスを“1”から“D”までの間に設定したCIMはD
IOモードで、そしてアドレスを“E”,“F”のいず
れかに設定したCIMはADモードでそれぞれ動作する
ようにされる。 【0042】次に、制御回路101と同期回路102の
機能について説明する。この実施例では、図8に関連し
て既に説明したように、調歩同期方式が採用されてお
り、このため、受信フレーム、送信フレーム共にデータ
伝送に際して、その介し前に必ず25ビットの“0”が
挿入され、その後で1ビットのスタートビットとして
“1”データが挿入されている(図8)。 【0043】そこで同期回路301は受信フレームの最
初に存在する25ビットの“0”に続くスタートビット
の立上りを検出し、内部クロックのビット同期を取る。
従って、次の受信フレームが現われるまでは、このとき
のタイミングにビット同期した内部クロックにより動作
が遂行されてゆくことになる。カウンタ302は同期回
路302で同期が取られた内部クロックから2相のクロ
ックφSとφMを作り出す。これによりクロックφSとφM
はその後入力されてくる受信データRXDに位相同期し
たものとなる。 【0044】シーケンスカウンタ303は同期回路30
2からスタートビットの立上り検出タイミングを表わす
信号を受け、特定のカウント値、例えばカウント0の状
態にセットされ、その後、クロックφS又はφMによって
カウントされる。従って、そのカウント出力によりCI
M全体の制御手順を定めることができ、カウント値をみ
ることにより、任意のタイミングにおけるCIMの動作
がどのステップにあるのかを知ることができる。 【0045】そこで、このカウンタ303のカウント出
力をシーケンスデコーダ304に供給し、このCIMの
動作に必要な制御信号、例えば、RXMODO,TXM
ODE,READ,SHIFTなど内部で必要とする全
ての制御信号をシーケンスデコーダ304で発生させる
ようにしている。つまり、この実施例は、クロック
φS,φMによるシーケンス制御方式となっているもので
あり、従って、カウンタ303の出力をデコードしてや
れば、必要な制御が全て行なえることになるのである。 【0046】次に、伝送されて来るデータRXDがその
CIM向けのデータであるか否か、つまりCCUからの
受信フレームの伝送による呼び掛けが自らに対するもの
であるか否かの判定動作について説明する。既に説明し
たように、コンパレータ307の一方の入力には、入力
20〜23からのアドレスデータが与えられており、他方
の入力には、シフトレジスタ104のQ20ビットからQ
23ビットまでのデータが与えられるようになっている。 【0047】そして、このコンパレータ307は、両方
の入力データが一致したときだけ、一致信号MYADD
Rを出力する。そこで、シフトレジスタ104に受信デ
ータRXDが入力され、そのQ20ビットからQ23ビット
までの部分にデータRXDの先頭に付されているアドレ
スデータ(図7参照)が格納されたタイミングでコンパレ
ータ307の出力信号MYADDRを調べ、そのときに
この信号MYADDRが“1”になっていたらそのデー
タRXDは自分宛のもので、CCUからの呼び掛けは自
分に対するものであることが判る。 【0048】このため、エラー検出回路308は制御信
号COMPMODEを供給し、上記した所定のタイミン
グで信号MYADDRを取り込み、それが“0”になっ
ていたときには出力INITIALを発生させ、これに
よりシーケンスカウンタ303をカウント0にセット
し、CIM全体の動作を元に戻して次のデータ伝送が入
力されるのに備える。 【0049】一方、信号MYADDRが“1”になって
いたときには、エラー検出回路308によるINITI
ALの発生がないから、そのままCIMの動作はシーケ
ンスカウンタ303のそのときのカウント値にしたがっ
てそのまま続行される。 【0050】次に、伝送エラー検出動作について説明す
る。この実施例では、既に図8で説明したように反転二
連送方式によるデータ伝送が採用されており、これによ
り伝送エラーの検出が行なえるようになっている。 【0051】そして、このため、シフトレジスタ104
の最初のQ0ビットと最後のQ24ビットからエクスクル
ーシプオアゲート311にデータが与えられ、このゲー
ト311の出力が信号ERROR(バー上付き)としてエ
ラー検出回路308に与えられるようになっている。 【0052】シーケンスデコーダ304は、スタートビ
ットに続く受信信号RXDとRXD(バー上付き)(図8)
の伝送期間中、制御信号RXMODEを出力して複合ゲ
ート310の下側のゲートを開き、これにより伝送路2
0からのデータをシリアル信号SIとしてシフトレジス
タ104に入力する。このとき複合ゲート310にはノ
アゲートが含まれているため、伝送路20から供給され
てくるデータは反転されてシフトレジスタ104に入力
される。 【0053】そこで、受信フレーム(図8)のスタートビ
ットに続く24ビット分のデータがシフトレジスタ10
4に入力された時点では、このシフトレジスタ104の
Q0ビットからQ23ビットまでの部分には受信信号RX
Dの反転データRXD(バー上付き)が書込まれることに
なる。 【0054】次に、図8から明らかなように、24ビッ
トの受信信号RXDが伝送されたあと、それにひき続い
て24ビットの反転信号RXD(バー上付き)が伝送され
てくると、それが複合ゲート310で反転されてデータ
RXDとなり、シリアル信号SIとしてシフトレジスタ
104に入力され始める。 【0055】この結果、シフトレジスタ104のQ0に
反転信号RXD(バー上付き)の先頭ビットが反転されて
入力されたタイミングでは、その前に書込まれていた受
信信号RXDの先頭ビットの反転データがシフトレジス
タ104のQ24ビットに移され、反転信号RXDの2番
目のビットのデータがQ0に書込まれたタイミングでは
受信信号RXDの2番目のビットのデータがQ24のビッ
トに移されることになり、結局、反転信号RXDがシフ
トレジスタ104に1ビットずつシリアルに書込まれて
いるときの各ビットタイミングでは、シフトレジスタ1
04のQ24ビットとQ0ビットには受信信号RXDと反
転信号RXD(バー上付き)の同じビットのデータが常に
対応して書込まれることになる。 【0056】ところで、上記したように、エクスクルー
シブオアゲート311の2つの入力には、シフトレジス
タ104のQ0ビットとQ24ビットのデータが入力され
ている。従って、受信信号RXDと反転信号RXD(バ
ー上付き)の伝送中にエラーが発生しなかったとすれ
ば、反転信号RXD(バー上付き)の伝送期間中、エクス
クルーシブオアゲート311の出力は常に“1”になる
筈である。何故ならば、受信信号RXDとその反転信号
RXD(バー上付き)の対応する各ビットでは必ず“1”
と“0”が反転している筈であり、この結果、ゲート3
11の入力は必ず不一致を示し、そうならないのは伝送
にエラーがあったときだけとなるからである。 【0057】そこで、エラー検出回路308は反転信号
RXD(バー上付き)が伝送されている24ビットの期間
中、信号ERROR(バー上付き)を監視し、それが
“0”レベルになった時点で信号INITIALを発生
するようにすれば、エラー検出動作が得られる。 【0058】なお、このようなデータ伝送システムにお
ける伝送エラーの処理方式としては、伝送エラーを検出
したらそれを修復して正しいデータを得るようにするも
のも知られているが、この実施例では、伝送エラーが検
出されたらその時点でそのフレームのデータ受信動作を
キャンセルし、次のフレームのデータ受信に備える方式
となっており、これにより構成の簡略化を図っている。 【0059】次に、この図6の実施例のDIOモードに
おけるデータ伝送の全体的な動作を図9のタイミングチ
ャートによって説明する。φM,φSはカウンタ302か
に出力される二相のクロックで、同期回路301内に含
まれているクロック発振器による内部クロックにもとづ
いて発生されている。 【0060】一方、RESET(バー上付き)は、外部か
らこのCIMに供給される信号で、マイクロコンピュー
タなどのリセット信号と同じであり、図2におけるシス
テム内の全てのCIMごとに供給されるようになってお
り、電源投入時など必要なときに外部のリセット回路か
ら供給され、伝送システム全体のイニシャライズを行な
う。 【0061】イニシャライズが終るとシーケンスカウン
タ303はカウント値が0に設定され、そこからクロッ
クφMにより歩進してゆく。そしてカウント値が25に
なるとIDLE信号とRXENA(バー上付き)信号が発
生し、CIMはアイドル状態になってシーケンスカウン
タ303のカウント値によるシーケンシャルな制御は停
止され、トライステートバッファ313が開いて信号受
信可能状態となる。 【0062】なお、このとき、イニシャライズ後、シー
ケンスカウンタ303のカウント値が25になるまでは
信号受信可能な状態にしないようにしているのは、同期
回路301による調歩同期のためであり、受信信号RX
Dが24ビットなので最小限25ビットの“0”期間を
与える必要があるためである。 【0063】こうしてアイドル状態に入るとシーケンス
カウンタ302はクロックφS,φMのカウントにより歩
進を続けるが、シーケンスデコーダ304は制御信号I
DLEとINITIALを発生したままにとどまり、受
信信号が入力されるのをただ待っている状態となる。な
お、このために図8に示すように各受信フレームと送信
フレームの先頭には25ビットの“0”が付加してある
のである。 【0064】こうしてアイドル状態に入り、その中でい
ま、時刻t0で受信信号RXDが入力されたとする。そ
うすると、この信号RXDの先頭には1ビットのスター
トビットが付されている。そこで、このスタートビット
を同期回路301が検出し、内部クロックのビット同期
を取る。従って、これ以後、1フレーム分の伝送動作が
完了するまでのデータRXD,RXD(バー上付き)とク
ロックφMとφSとの同期は内部クロックの安定度によっ
て保たれ、調歩同期機能が得られることになる。 【0065】スタートビットが検出されるとシーケンス
カウンタ303はカウント出力0(以下、このカウンタ
303の出力データはSを付し、例えば、この場合には
S0で表わす)に設定され、これによりシーケンスデコ
ーダ304は制御信号IDLEを止め、制御信号RXM
ODEを発生する。また、これと並行してシフトレジス
タ104にはシフトパルスSHIFTがクロックφMに
同期して供給される。 【0066】この結果、スタートビットに続く48ビッ
トの受信信号RXDと反転信号RXD(バー上付き)(図
8)が伝送路20から複合ゲート310を通ってシリア
ルデータとしてシフトレジスタ104に順次1ビットず
つシフトしながら書込まれてゆく。 【0067】このとき、最初の24ビットの受信信号R
XDは、複合ゲート310によって反転されたデータR
XD(バー上付き)としてシフトレジスタ104に順次シ
リアルに書込まれるので、スタートビットに続く24ビ
ットの期間、つまりシーケンスカウンタ303がS1か
らS24に達した時点では、シフトレジスタ105のQ
0ビットからQ23までのビットに受信信号RXDが反転
されたデータRXD(バー上付き)が書込まれることにな
る。 【0068】ここで次のS25のクロックφMの立上り
で制御信号COMPMODE(バー上付き)が出力され、
エラー検出回路308が機能する。そしてこの状態で続
いて反転信号RXD(バー上付き)が入力され始め、この
結果、今度は反転信号RXD(バー上付き)が反転された
データRXDがシフトレジスタ105のQ0ビットから
シリアルに書込まれてゆく。 【0069】これによりS1からS24でシフトレジス
タ104に書込まれたデータRXD(バー上付き)はその
先頭のビットからシフトレジスタ104のQ24ビット位
置を通り、シーケンスカウンタ303がS25からS4
8になるまでの間に順次、1ビットずつオーバーフロー
されてゆく。 【0070】一方、これと並行してシフトレジスタ10
4のQ24ビット位置を通って反転信号RXD(バー上付
き)によるデータRXDがその先頭ビットから順次、シ
リアルに書込まれてゆき、この間にエクスクルーシブオ
アゲート311とエラー検出回路308による伝送エラ
ーの検出が、既に説明したようにして行なわれてゆく。 【0071】従って、シーケンスカウンタ303がS4
8になった時点では、シフトレジスタ104のQ0ビッ
トからQ23ビットまでには、受信信号RXDと同じデー
タRXDがそのまま書込まれた状態になる。 【0072】そこで、このS48のタイミングでコンパ
レータ307の出力信号MYADDRを調べることによ
り前述したアドレスの確認が行なわれ、いま受信したデ
ータRXDが自分宛のものであるか否か、つまり、この
ときのCCUからの呼び掛けが自分宛のものであるか否
かの判断が行なわれる。 【0073】なお、シーケンスカウンタ303がS25
からS48の間にある期間中に伝送エラーが検出され、
或いはアドレスの不一致が検出されるとエラー検出回路
308はS48になった時点で制御信号INITIAL
を発生し、この時点でシーケンスカウンタ303はS0
に設定され、アイドル前25ビットの状態に戻り、この
受信フレームに対する受信動作は全てキャンセルされ、
次の信号の入力に備える。 【0074】さて、シーケンスカウンタ303がS25
からS48にある間に伝送エラーが検出されず、かつア
ドレスの不一致も検出されなかったとき、つまりS48
になった時点でエラー検出回路308がINITIAL
信号を発生しなかったときには、このS48になった時
点でシーケンスデコーダ304が制御信号WRITES
TBを発生する。 【0075】なお、この結果、S48の時点ではINI
TIAL信号とWRITESTB信号のいずれか一方が
発生され、伝送エラー及びアドレス不一致のいずれも生
じなかったときには前者が、そして伝送エラー及びアド
レス不一致のいずれか一方でも発生したときには後者が
それぞれ出力されることになる。 【0076】さて、S48の時点で制御信号WRITE
STBが出力されると、そのときのシフトレジスタ10
4のデータがパラレルにI/Oバッファ105に書込ま
れ、この結果、受信したデータRXDによってCCUか
らもたされたデータがI/Oバッファ105の出力ポー
トから外部負荷51〜56のいずれかに供給される。 【0077】なお、このときには、DIOモードで動作
しているのであるから、図7で説明したようにQ6ビッ
トからQ19ビットまでの最大14ビットがデータRXD
として伝送可能であり、かつ、そのうちの何ビットがI
/Oバッファ105の出力ポートとなっているかはアド
レスによって決められていることは既に説明したとおり
である。 【0078】こうしてS48に達すると受信フレームの
処理は全て終り、次のS49から送信フレームの処理に
入る(図8)。まず、S49からS72までは何の処理
も行なわない。これはCCU側にあるCIMの調歩同期
のためで、上記した受信フレームの処理におけるIDL
Eの前に設定した期間での動作と同じ目的のためのもの
である。 【0079】S73に入るとシーケンスデコーダ304
から制御信号PSが出力され、これによりシフトレジス
タ104はパラレルデータの読込み動作となり、I/O
バッファ105の入力ポートに外部負荷51〜56のい
ずれかから与えられているデータを並列に入力する。 【0080】このとき読込まれるデータのビット数は、
14ビットのI/Oバッファ105のポートのうち、受
信フレームの処理で出力ポートとして使われたビットを
引いた残りのビット数となる。例えば、前述のように、
このCIMのアドレスを10に設定したときには、出力
ポートの数は10となるから、こりときには、入力ポー
トは4ビットとなる。 【0081】シフトレジスタ104に対するパラレルデ
ータの書込みには、信号PSと共にシフトクロックSH
IFTを1ビット分必要とするため、S73のクロック
φSにより信号SPを立上げたあと、S74のクロック
φSに同期したシフトパルスSHIFTを制御信号TX
MODEの立上り前に供給する。 【0082】また、このとき、図8から明らかなよう
に、送信データTXDの前にスタートビットを付加し、
さらにデータTXDの先頭4ビットにはアドレスを付加
しなければならない。このため、図6では省略してある
が、信号PSが発生している期間中だけシフトレジスタ
104のQ24ビットにはデータ“1”を表わす信号が、
そしてQ20ビットからQ23ビットの部分には入力20〜
23からアドレスデータがそれぞれ供給されるようにな
っいる。 【0083】こうしてS49からS73までのDUMM
Y状態により調歩同期に必要な25ビット分のデータ
“0”送出期間が設定されたあと、S74に入ると制御
信号TXMODEが立上り、これによりTX(送信)状
態になる。 【0084】この信号TXMODEの発生により複合ゲ
ート310の上側のアンドゲートが能動化され、さらに
アンドゲート312が能動化される。これによりシフト
レジスタ104のQ24ビットのデータ、つまりスタート
ビットとなるデータ“1”がアンドゲート312を通っ
て伝送路20に送り出される。 【0085】そして、それに続くS75以降のクロック
φMに同期して発生するシフトクロックSHIFTによ
りシフトレジスタ104の内容は1ビットずつ後段にシ
フトされ、Q24ビットからアンドゲート312を通って
伝送路20に送り出され、これにより送信フレーム(図
8)のスタートビットを含む送信信号TXDの伝送が行
なわれる。 【0086】一方、このようにシフトレジスタ104か
らのデータ読出しと並行して、そのQ23ビットのセルか
ら読出されたデータは複合ゲート310を通って反転さ
れ、シフトレジスタ104のシリアル入力に供給されて
いる。この結果、S75以降、シフトレジスタ104の
Q0ビットからQ23ビットまでに書込まれていた送信デ
ータTXDは、シフトクロックSHIFTによって1ビ
ットずつ伝送路20に送り出されると共に、反転されて
シリアルデータSIとしてシフトレジスタ104のQ0
ビットから順次書込まれてゆくことになる。 【0087】従って、制御信号PSが発生している期間
中にシフトレジスタ104のQ0ビットからQ23ビット
のセルに書込まれた送信データTXDが全て読出し完了
した時点では、このQ0ビットからQ23ビットのセルに
はそれまでの送信データTXDに代って、反転データT
XD(バー上付き)が格納されていることになる。 【0088】そこで、この送信データTXDの読出しが
完了した時点以降は、それにひき続いて今度はシフトレ
ジスタ104から反転データTXD(バー上付き)の読出
しが開始し、図6のように反転データTXD(バー上付
き)が送信データTXDに続いて伝送路20に送出され
ることになる。 【0089】こうしてS122に到ると、シフトレジス
タ104のQ23ビットからQ0ビットまでの反転データ
は前部読出し完了するので制御信号TXMODEは立下
り、シフトクロックSHIFTの供給も停止されて送信
状態を終る。そして、S122に続く継ぐのクロックφ
Mにより制御信号INITIDLが発生し、シーケンス
カウンタ303はS0に設定され、CIMはアイドル
(IDLE)以前の信号受信準備状態に戻る。 【0090】従って、この実施例によれば、調歩同期、
双方向、反転二連送方式による半二重方式の多重通信を
CCUとCLUとの間で確実に行なうために、LCU側
で必要とするDIOモードでの動作機能を有するCIM
を得ることができる。 【0091】次に、この実施例によるCIMのADモー
ドにおける動作について説明する。前述したように、C
IMを介してCCUとデータの授受を行なうべき電気装
置としては各種のセンサなどアナログ信号を出力する外
部負荷57,58(図2)があり、そのため、本発明の
実施例においては、A/D制御回路106を含み、外付
けのA/D40を制御する機能をも有するものとなって
いる。そして、このときのCIMの動作モードがADモ
ードである。 【0092】そして、これも既に説明したように、この
実施例では入力20〜23に与えるべきアドレスデータに
よって動作モードの設定が行なわれるようになってお
り、ADモードに対応するアドレスデータは、図4に示
すように“E”と“F”となっている。 【0093】そこで、この実施例によるCIMが、アド
レス“E”又は“F”に設定されると、その機能ブロッ
ク状態は図10に示すようになる。そして、このように
設定された場合のシフトレジスタ104に格納されるデ
ータの内容は図7に示すようになり、No.0からNo.7ま
での8ビットがA/D40を介して外部負荷57,58
などから取込んだADデータ格納用で、No.8,No.9の
2ビットがADチャンネルデータ格納用であり、これに
よりDIOデータ用としてはNo.10からNo.19の10
ビットとなっている。なお、その他はDIOモードのと
きと同じである。 【0094】また、このときのADチャンネルデータと
は、マルチチャンネルのADを使用した場合のチャンネ
ル指定用のデータであり、この実施例では、A/D40
として4チャンネルのものを用いているので、2ビット
を割当てているのである。 【0095】次に、図11は図10の実施例をさらに詳
細に示したブロック図で、この図11において、320
はシフトレジスタ、312はレジスタ、322はゲー
ト、323はA/D制御用のカウンタ、324はA/D
制御用信号発生回路、325はA/Dチャンネル選択用
のカウンタである。なお、その他は図6の場合で説明し
たところと同じである。 【0096】シフトレジスタ320は8ビットのもの
で、外付けのA/D40からシリアルで取込んでディジ
タルデータ(外部負荷57,58などから与えられたア
ナログデータをA/D変換したもの)を格納してパラレ
ル読出しを可能にすると共に、A/D40のチャンネル
を指定するためのカウンタ325から与えられる2ビッ
トのチャンネル選択データをパラレルに受入れ、それを
シリアルに読出してA/D40に供給する働きをする。 【0097】レジスタ321は32ビットのもので、A
/D40が8ビットで4チャンネルのものなので、それ
に合わせて、8ビット4チャンネルのレジスタとして用
いられ、A/D40から8ビットで取込まれたデータ
を、各チャンネルごとに収容する。 【0098】ゲート322も、レジスタ321に対応し
て32ビット(8ビット、4チャンネル)となっており、
データ伝送用のシフトレジスタ104のQ8ビットとQ9
ビットのセルから読出したADチャンネルデータ(図
7)によって制御され、レジスタ321のチャンネルの
1つを選択し、その8ビットのデータをシフトレジスタ
Q0ビットからQ7ビットのセルに、ADデータ(図7)
として書込む働きをする。 【0099】カウンタ323はクロックφMのカウント
により歩進し、A/D制御回路106全体の動作をシー
ケンシャル、しかもサイクリックに制御する働きをす
る。A/D制御用信号発生回路324はカウンタ323
の出力をデコードするデコーダと論理回路を含み、A/
D制御回路106全体の動作に必要な各種の制御信号を
発生する働きをする。 【0100】次に、このA/D制御回路106全体の動
作について説明する。この実施例では、カウンタ323
のカウント出力のそれぞれに対応してシーケンシャルに
制御が進み、そのステップ数は27で、カウント出力0
(これをS0という)からカウント出力26(これをS
6という)までで1サイクルの制御が完了し、A/D4
0の1チャンネル分のデータがレジスタ321に取込ま
れる。 【0101】まず、1サイクルの制御が開始すると、信
号INCによりチャンネル選択用のカウンタ325がイ
ンクリメントされ、これによりカウンタ325の出力デ
ータは、1サイクルごとに順次、(0,0)→(0,
1)→(1,0)→(1,1)→(0,0)と変化す
る。 【0102】このカウンタ325の出力データはシフト
レジスタ320は先頭2ビット位置にパラレルに書込ま
れ、ついでシリアルデータADSIとして読出されてA
/D40に供給される。また、これと並行して、カウン
タ325の出力データはデコーダ(図示してない)を介
してレジスタ32にも供給され、レジスタ321の対応
するチャンネルの8ビットを選択する。 【0103】続いて、A/D40はシリアルデータAD
SIとして入力したチャンネル選択データに応じてそれ
に対応したアナログ入力チャンネルを選択し、そのアナ
ログデータをディジタルデータに変換してから8ビット
のシリアルデータADSOとしてシフトレジスタ320
のシリアル入力に供給し、このシフトレジスタ320に
格納する。 【0104】その後、このシフトレジスタ320に格納
された8ビットのディジタル変換されたデータADは、
所定のタイミングでパラレルに読出され、カウンタ32
5の出力データによって予め選択されているレジスタ3
21の所定のチャンネルの8ビットに移され、1サイク
ルの制御動作を終了する。 【0105】こうして、例えばカウンタ325の出力デ
ータが(0,0)となっていたとすれば、A/D40の
チャンネル0のアナログデータがディジタル化され、レ
ジスタ321のチャンネル0の8ビットに格納されたあ
と、カウンタ323はS0にリセットされ、次のサイク
ルの動作に進み、カウンタ325はインクリメントされ
てその出力データは(0,1)となり、今度はチャンネ
ル1のアナログデータがディジタル化されてレジスタ3
21のチャンネル1の8ビットに収容される。 【0106】従って、この実施例によれば、A/D制御
回路106によるA/D40からのデータ取込動作が、
シーケンスカウンタ303とシーケンスデコーダ304
によるデータ伝送処理とタイミング的に独立して行なわ
れ、レジスタ321の各チャンネルのデータは4サイク
ルのAD制御動作に1回の割合でリフレッシュされ、レ
ジスタ321にはA/D40の4つのチャンネルに入力
されているアナログデータが、それぞれのチャンネルご
とに8ビットのディジタルデータとして常に用意されて
いることになる。 【0107】そこで、いま、伝送路から受信信号RXD
が入力され、それに付されているアドレスデータがこの
CIMに対するものであったとする。なお、このときの
アドレスデータは、既に説明したように、“E”又は
“F”である。 【0108】そうすると、受信フレームの入力が終った
時点(図9のS48)でシフトレジスタ104に書込ま
れるデータりフォーマットは図7のADモードとなって
いるため、このシフトレジスタ104のQ8ビットとQ9
ビットには2ビットからなるADチャンネルデータが格
納されている。そこで、このADチャンネルデータはS
48で信号WRITESTBが発生した時点で読出さ
れ、これによりゲート322の4つのチャンネルのうち
の一つが選択される。 【0109】この結果、S73(図9)で信号PSとS
HIFTが発生した時点で、レジスタ321の4つのチ
ャンネルのうち、シフトレジスタ104のQ8,Q9の2
つのビットで選ばれたチャンネルのADデータだけが読
出され、それがシフトレジスタ104のQ0ビットから
Q7ビットまでの8ビット部分に書込まれる。そして、
これがS74以降の送信状態で送信信号TXDに含ま
れ、CCUに伝送されることになる。 【0110】ところで、この実施例では、上記したよう
に受信信号RXDの受信処理と、それに続く送信信号T
XDの送信処理とは無関係に、常にレジスタ321の中
にはADデータが用意されている。従って、この実施例
では、どのようなタイミングで、自分宛の受信信号RX
Dが現われても、直ちにADデータによる送信信号TX
Dの伝送を行なうことができ、A/D40の動作により
伝送処理が影響を受けることがなく、A/D変換動作に
必要な時間のために伝送速度が低下するなどの虞れがな
い。 【0111】なお、この実施例では、CIMをLSI化
するに際してA/D40を外付けとし、CIMの汎用化
に際してのコストダウンを図るようになっている。つま
り、図2で説明したように、この実施例では、モードの
設定により一種類のCIMをLCU30〜31のCIM
としても、LCU32のCIMとしても、或いはCCU
10のCIM33としても使用できるようにしている。 【0112】しかして、このとき、A/Dを内蔵させて
しまうとCIM30,31,33として使用したときに
無駄なものとなり、しかも、一般に自動車の集約配線シ
ステムに適用した場合には、CIM32として使用され
る個数の方が、他のCIM30,31,33として使用
される個数より少ないため、CIMの全部にA/Dを内
蔵させることによるメリットがあまりない。そのため、
A/Dを外付けとしているのである。 【0113】しかして、このA/Dの外付けのため、図
11から明らかなように、外付けのA/D40に対して
4本の接続端子が必要になり、LSI化した際に端子ピ
ン数の増加をもたらす虞れがある。そこて、本発明の一
実施例では、CIMがADモードに設定されたときに
は、I/Oバッファ105の14のポートのうちの4本
がA/D40に対する接続端子として切換えられるよう
にしてある。 【0114】すなわち、本発明の実施例では、I/Oバ
ッファ105が14ポートとなっており、これらは図7
から明らかなように、CIMがDIOモードに設定され
たときには全部が入出力ポートとして使用される可能性
があるが、ADモードのときには最大でも10ポートし
か使用されず、図11に示すNo.11〜No.14の4ポー
トはDIOデータの入出力には使用されないで余ってい
る。 【0115】そこで、この余った4ポートをADモード
で切換え、A/D40に対する端子ピンとして使用すれ
ば、A/Dを外付けにしても端子ピン数の増加はなく、
LSI化に際して汎用性が増し、コストダウンが可能に
なる。 【0116】次に、この実施例によるCIMのMPUモ
ードにおける動作について説明する。 図4から明らか
なように、この実施例によるCIMをMPUモードに切
換設定するためには、アドレスADDR0〜ADDR3に
よるアドレス設定を“0”、つまり入力20〜23を全て
接地電位に保ち、(0000)としてやればよい。 【0117】このMPUモードとは図2に示したCIM
33として使用されたときに必要な機能を与えるための
モードで、DIOモード、及びADモードで使用された
場合と異なり、CCU10のマイコンかにデータが与え
られると、それを所定のLCUのCIM30〜31のい
ずれかに対して送信し、それに対応して返送されてくる
データを受信したら、そのデータをマイコンに転送させ
るという伝送インターフェース動作を行なうものであ
る。 【0118】ところで、これまでの説明では、図8に関
連して説明したように、LCU側のCIMからみた説明
を主としていたため、CCU側のCIMからLCU側の
CIMにデータを伝送するフレームを受信フレーム、反
対にLCU側からCCU側に伝送するフレームを送信フ
レームとしたきたが、以後はそれぞれのCIMからみて
データを送出するフレームを送信フレーム、自らがデー
タが受け入れるときのフレームを受信フレームとして説
明する。 【0119】従って、以後は、或るCIM、例えばCI
M33での送信フレームは他のCIM、例えばCIM3
0では受信フレームとなり、他方、CIM30での送信
フレームはCIM33では受信フレームとなる。 【0120】さて、図12は本発明の実施例によるCI
Mにアドレス“0”が設定され、CPUモードで動作す
るように制御されたときの大まかな機能ブロック図で、
図2におけるCIM33の状態を表わしている。 【0121】なお、既に説明したとおり、この実施例で
はアドレスの設定により同一構成のCIMが3種のモー
ド、つまり、CPUモード、DIOモード、ADモード
のいずれの状態での機能をもはたすことができるもので
あり、従って、この図12の状態はCPUモードでの機
能ブロックを表わすもので、この実施例によるCIMの
構成が図3の場合と異なったものとなることを表わすも
のではない。 【0122】この図12から明らかなように、CPUモ
ードではI/Oバッファ105(図3)とA/D40は
機能を止められ、マイコンとの間は14ビットのデータ
バスで結ばれる。なお、このときの端子ピンはI/Oバ
ッファ105の入出力ポートと共通に用いられ、端子ピ
ンの増減は全く生じないようになっているのはいうまで
もない。そして、この14ビット(14本)の入出力の
うち8ビットがデータ用であり、残り6ビットが制御信
号用となっている。 【0123】さて、このCPUモードにおいては、シフ
トレジスタ104のデータ内容が図7に示すように、Q
0からQ23までの24ビットが全てMPUデータとなっ
ており、マイコンは8ビットのデータバスによって、こ
のシフトレジスタ104にアクセスするようになってい
る。 【0124】一方、制御回路101はマイコンからの制
御信号を受け、シフトレジスタ104のQ0〜Q23の全
てのビットにマイコンからのデータが格納されると同時
に送信動作に入り、このデータが格納され終った時刻t
xから、図13に示すように送信フレームの伝送を開始
する。 【0125】こうして送信フレームがCIM33から伝
送されると、それに応じてLCU側のCIM30〜32
の一つが応答し、ひき続きそのCIMが送信を行なうか
ら、時刻txから1フレーム(148ビット)の伝送時間
が経過した時刻txになると、シフトレジスタ104の
中にはCIM33から呼び掛けを行なったCIM(CI
M30〜32のうちの一つ)から伝送されたデータが格
納され終ることになる。 【0126】そごて、CIM33の制御回路101は、
この時点tyにおいて割込要求IRQ(バー上付き)を発
生し、これに応じてマイコンがシフトレジスタ104の
データを読取り、1サイクル分のデータ伝送を終了す
る。なお、このときのCIM相互間でのデータの授受動
作は、図5に関連して説明したDIIモードにおける場
合と同じであるのはいうまでもない。 【0127】次に、図14はCIM33、つまりMPU
モードに設定されたときのCIMの一実施例を示す機能
ブロック図で、MPUモードにおいて必要とする機能に
対応したブロックだけを示したものであり、図において
400,402は8ビットのスイッチ、404は8ビッ
トのデータラッチであり、その他は第6図の実施例と同
じである。 【0128】このMPUモードでは、シフトレジスタ1
04のQ0ビットからQ23ビットまでが8ビットの入出
力ピンを介してマイコンのデータバスに接続され、相互
にデータの授受を行なうようになっており、このため、
シフトレジスタ104のQ0〜Q23のビットを3つのグ
ループ、Q0〜Q7(Reg3),Q8〜Q15(Reg
2),Q16〜Q23(Reg1)に分割したものとして扱
い、時分割で順次にアクセスするようにしている。 【0129】そこで、このため、8ビットのスイッチ4
00と402を用い、マイコンから与えられるレジスタ
セレクト信号RS0,RS1の組合せによりスイッチ4
00の制御信号READ1〜3と、スイッチ402の制
御信号STB1〜3を作り、入出力端子ピン7〜14を
Reg1からReg2、そしてReg3と順次接続する
ようにし、8ビットずつ3回のアクセスによりマイコン
とシフトレジスタ104との間でのデータの授受を行な
うようになっている。 【0130】そして、この場合、マイコンからシフトレ
ジスタ104に対するデータの書込み時では、マイコン
からのデータの読出し時間と、シフトレジスタ104に
対するデータの書込時間との違いを補償するため、ラッ
チ404が設けられ、マイコンからのデータを一旦、ラ
ッチしてから書込むようになっている。 【0131】また、このMPUモードでは、データ受信
時での24ビットのデータの先頭に付されているアドレ
スの照合は、このCIM33の中では行なわない。従っ
て、入力20〜23に与えられたアドレス(0000)は
アドレスデコーダ306によってMPUモードにこのC
IMを設定するためにだけ使用され、図6におけるコン
パレータ307は動作しないようににっている。 【0132】次に、このMPUモードでは、CIM33
の入出力端子ピン1〜6がマイコンに対する制御信号の
伝送路となっており、これによりマイコンからはCIM
の制御回路101に対してクロックE、チップセレクト
信号CS(バー上付き)、リードライト信号RW、それに
上述のレジスタセレクト信号RS0,RS1が与えら
れ、一方、このCIMからは割込要求信号IRQ(バー
上付き)がマイコンに出力されるようになっている。 【0133】図15,図16はこれらの信号の処理回路
の一実施例で、図14では省略してあるが、制御回路1
01の一部に含まれており、まず、クロックEが図15
の回路に供給され、内部クロックCLOCKと共に処理
されて2相のクロックEH,ELが発生される。そし
て、これらのクロックEH,ELとマイコンからの信号
RW,CS(バー上付き),RS0,RS1が図16の回
路で処理され、信号STB0〜3,RESD0〜1が発
生される。なお、信号MPUはCIMがMPUモードに
設定されると“1”になる信号である。 【0134】さらに、この図16の回路による信号処理
タイミングを示したのが図17,図18で、これらの図
のうち、図17は信号READ0〜3の発生タイミング
を、それに図18は信号STB0〜3の発生タイミング
を、それぞれ示したものである。 【0135】なお、これらの図において、信号RED0
〜3のうちのいずれが発生するか、及び信号STB0〜
3のうちいずれが発生するかは、信号RS0とRS1の
組合せで決まるようになっており、これにより上述した
シフトレジスタ104のグループReg1,Reg2,
Reg3の選択が行なわれる。 【0136】ところで、これらの信号READ0〜3,
STB0〜3のうちの信号READ0とSTB0とは、
上記したシフトレジスタ104のグループ選択には使用
されず、後述する割込要求信号IRQ(バー上付き)の発
生に使用される。従って、信号RS0とRS1による選
択状態を示すと図19のようになる。 【0137】次に、図20は割込要求信号IRQ(バー
上付き)の発生回路の一実施例で、同じく図14の制御
回路101の中に含まれ、このCIM33がデータ受信
完了してシフトレジスタ104の中に受信データの格納
を終ったときに発生する信号WRITE STB(図9)
と、信号READ0とによって信号IRQを発生する回
路と、入出力端子ピン7〜14によってマイコンのデー
タバスに接続されているデータ線D0〜D7のいずれか
一つ、例えばデータ線D0からの信号DATAと信号S
TB0から信号MASK1を作る回路とで構成されてお
り、その動作は図21,図22のタイミングチャートに
示されている。 【0138】そして、これらの図のうち、図18は信号
DATAがSTB0の発生タイミングで“0”となって
いたときの動作を、また図19は信号DATAが“1”
になっていたときの動作をそれぞれ示したものである。
なお、図20の回路で、信号DATAとSTB0が供給
されているフリップフロップをReg0という。従っ
て、この図20の回路では、Reg0に“1”が書込ま
れていると割込要求信号IRQ(バー上付き)にマスクが
掛けられることになる。 【0139】次に、図14の実施例、つまり本発明によ
るCIMの一実施例がMPUモードに設定された状態に
おけるデータ伝送の全体的な動作を図20のタイミング
チャートによって説明する。 【0140】本発明の実施例においては、CIM30〜
33のいずれも、その動作がシーケンスカウンタ303
のカウント出力により制御され、従って、このシーケン
スカウンタ303のカウント出力を所定値に設定してや
れば、任意の動作状態に転位させることができること
は、既に図6,図9などに関連して説明したとおりであ
り、このことはCIMがどのようなモードに設定されて
いても変りはない。 【0141】ところで、図14に示すようにMPUモー
ドに設定されたCIM33がデータ伝送すべく組合わさ
れるCIMは、図2から明らかなように、DIOモード
又はADモードに設定されているCIM30〜32とな
っている。そして、このCIMは、DIOモード及びA
Dモードに設定されていたときには、図9で説明したよ
うに、他のCIMからのデータを受信したとき、それに
ひき続いて自らのデータの送信を行ない、1フレーム分
のデータ授受動作を行なうもので、いわばパッシブな動
作しか行なわない。 【0142】これに対して、CIM33のようにMPU
モードに設定されているものでは、マイコンからのデー
タがシフトレジスタ104に書込まれたら自らデータ送
信を開始する、いわばアクチブな動作を必要とする。そ
こで、この実施例では、このアクチブなデータ送信開始
のため、シフトレジスタ104のグループ選択のための
信号STB1〜3のうちの信号STB3を使用するよう
にしている。 【0143】これは、シフトレジスタ104に対するマ
イコンによる送信データの書込みがReg1,Reg
2,Reg3の順に行なわれ、このため、信号STB3
が発生した時点でマイコンからシフトレジスタ104に
対するデータの書込みが丁度終了し、シフトレジスタ1
04には今回伝送すべきデータが全て格納し終るからで
ある。 【0144】そこで、図23に戻り、いま、或る時点で
CCU10(図2)のマイコンにLCUのいずれかに対
して伝送すべきデータが用意されたとする。そうする
と、このマイコンは入出力端子ピン1〜6を介して信号
CS(バー上付き),RW,RS0,RS1をCIM33
の中の制御回路101に供給し、図15ないし図19で
説明したように信号STB0〜3を発生させ(図23左
端上部)、データバスから順次、8ビットずつのデータ
をシフトレジスタ104のReg1,Reg2,Reg
3に書込ませる。 【0145】一方、制御回路101は、この信号STB
3の発生をとらえ、シーケンスカウンタ303に“4
9”をロードする。この信号STB3によるシーケンス
カウンタ303の出力データを“49”にするための回
路の一実施例を図24に、この回路の動作を示すタイミ
ングチャートを図25に示す。 【0146】こうしてシーケンスカウンタ303がS4
9にされると、この時点tx(図13)で送信フレーム
の処理が開始する。このS49からS122までの送信
フレームの処理は第8図で説明したDIOモードの場合
とほぼ同じであるが、このMPUモードではシフトレジ
スタ104には既に伝送すべきデータが書込まれている
から、S49からS73までの間は何もせず、ただシフ
トレジスタ104のQ24にスタートビット用の“1”を
書き込むだけである点がDIOモードのときと異なるだ
けである。 【0147】こうしてS122に達すると信号INIT
IALが発生し、その後、S0からS24までの最少時
間を含むアイドル状態に入る。つまり、MPUモードで
は、DIOモードのときと異なり、他のCIMからデー
タが受信されるのを待つのではなく、マイコンからシフ
トレジスタ104にデータの書込みが終了したらシーケ
ンスカウンタ303にデータ49を強制的にロードし、
これにより自動的に送信フレームの処理に入るようにし
ているのである。 【0148】こうしてCCU10のCIM33から送信
フレームの伝送が開始すれば、既に図9で説明したよう
に、この送信データTXDがLCU側のCIM30〜3
2によって受信データRXDとして受信処理され、その
うちのアドレスの一致したCIMによって折り返しデー
タが伝送されてくるから、今度はそれが受信データRX
DとしてCIM33に受信されるようになる。 【0149】このときの受信フレームの処理も、図9に
おけるDIOモードの場合とほぼ同じで、ただMPUモ
ードでは、アドレスの一致状態をみない点が異なるだけ
である。そして、S0からS48になり、シフトレジス
タ104の中に受信データが格納し終り、かつエラーが
検出されなかった場合には、S48のクロックφSによ
り信号WRITE STBが立上ると、これにより図2
0から図22で説明したように割込要求信号IRQ(バ
ー上付き)が発生し、その後のクロックφMにより信号
INITIALが発生してこのCIM33はアイドル状
態に入り、次に信号STB3が発生するまでアイドル状
態を保つ。 【0150】こうして割込要求信号IRQ(バー上付き)
が発生されると、CCU10内のマイコンはこの信号I
RQ(バー上付き)により割込処理ルーチンにジャンプ
し、シフトレジスタ104から受信データの取込みを行
なう。このときのシフトレジスタ104からのデータの
取込みは、スイッチ400を用い、これに図15及び図
16で説明した回路から信号READ1〜3を順次供給
し、8ビットのデータバスD0〜D7を介してシフトレ
ジスタ104のReg1,Reg2,Reg3の順に行
なわれるものであることは、既に説明したとおりであ
る。 【0151】ところで、この実施例では、既に図20で
説明したように、この信号IRQ(バー上付き)はマス
ク可能に構成されており、CCU10のマイコンはRe
g0(図20)に“1”を書き込んでおくことにより信
号IRQ(バー上付き)をマスクすることができる。 【0152】従って、図23のように、信号STB3の
発生時点txの前の信号STB0の発生時点(図23の
左下)に合わせてデータバスD0を“1”にしておけ
ば、信号MASKが“1”になり、その後、信号WRI
TE STBが発生した時点でも割込要求信号IRQ
(バー上付き)はマイコンに供給されず、これによりマイ
コンは必要に応じて所定の期間中、他の処理を優先して
行なうことができる。なお、このマスクの解除は、図2
0から明かなとおり、信号STB0の発生時点でデータ
バスD0を“0”にし、Reg0に“0”を書き込めば
よい。 【0153】一方、CCU10のマイコンは、こうして
IRQ(バー上付き)のマスクを行なっていたときには、
図20の信号IRQを調べ、それが“1”になっていた
らデータ受信が完了していたことになるのでシフトレジ
スタ104からデータの取込みを行ない、それが“0”
になっていたらデータの受信完了を待つ。なお、信号I
RQ(バー上付き)はデータの取込みを行なうときに発生
する信号READ0により解除されることは図20から
明らかである。 【0154】従って、この実施例によれば、CCUのマ
イコンはデータをCIM33に転送したあと、そのまま
他の処理動作に入ることができるから、無駄な待ち時間
が不要になってその処理能力を充分に活かしたシステム
とすることができ、かつ、このとき、CIM33のデー
タ受信が完了しても、それより優先順位の高い他の処理
動作に対してはマスクを働かせることができ、これによ
り優先順位の高い処理動作が中断される虞れも生じない
ようにできる。 【0155】ここで、図2のように、MPUモードにあ
るCIM33と、DIOモード(又はADモード)に設
定されたCIM30〜32との組合わせによるデータ伝
送動作を状態遷移図で示すと、図26のようになる。 【0156】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、自動車内の集約配線システムなどのデータ伝送シス
テムを、ただ一種類の通信処理回路で構成することがで
き、通信処理回路の汎用性を高め、その機能の高度の専
用化と構成のLSI化が可能になるため、従来技術の欠
点を除き、自動車用データ伝送システムのローコスト化
を充分に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車内集約配線システムの一例を示す説明図
である。 【図2】データ伝送方式の一例を示すブロック構成図で
ある。 【図3】本発明による通信処理回路の一実施例を基本的
な機能構成として示した概略ブロック図である。 【図4】アドレスによる動作モード切換の説明図であ
る。 【図5】DIOモードにおける本発明の一実施例を示す
機能ブロック図である。 【図6】DIOモードにおける本発明の一実施例をさら
に詳細に示したブロック図である。 【図7】本発明におけるデータ内容の一実施例を示す説
明図である。 【図8】本発明における伝送波形の一実施例を示す説明
図である。 【図9】DIOモードにおける本発明の一実施例の動作
を説明するためのタイミングチャートである。 【図10】ADモードにおける本発明の一実施例を示す
機能ブロック図である。 【図11】ADモードにおける本発明の一実施例をさら
に詳細に示したブロック図である。 【図12】MPUモードにおける本発明の一実施例を示
す機能ブロック図である。 【図13】本発明のMPUモードにおける伝送波形の一
実施例を示す説明図である。 【図14】MPUモードにおける本発明の一実施例をさ
らに詳細に示したブロック図である。 【図15】本発明における信号処理回路の一実施例を示
すブロック図である。 【図16】本発明における信号処理回路の一実施例を示
すブロック図である。 【図17】本発明の一実施例の動作を説明するためのの
タイミングチャートである。 【図18】本発明の一実施例の動作を説明するためのの
タイミングチャートである。 【図19】本発明におけるレジスタセレクト信号による
選択動作を示す説明図である。 【図20】本発明における割込要求信号発生回路の一実
施例を示すブロック図である。 【図21】本発明における割込要求信号発生回路の一実
施例の動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。 【図22】本発明における割込要求信号発生回路の一実
施例の動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。 【図23】本発明の一実施例におけるMPUモードでの
動作を説明するためのタイミングチャートである。 【図24】カウンタをセットするための回路の一実施例
を示すブロック図である。 【図25】カウンタをセットするための回路の一実施例
の動作を説明するためのタイミングチャートである。 【図26】本発明の一実施例におけるCPUモードとD
IOモードの組合わせによるデータ伝送動作を表わす状
態遷移図である。 【符号の説明】 10 中央処理装置 20 信号伝送路 30〜32 端末処理装置 33 通信制御装置 40 A/D(アナログ・ディジタル変換器) 51〜58 外部負荷 101 制御回路 104 シフトレジスタ 105 I/Oバッファ 106 A/D制御回路 107 クロック発生器 301 同期回路 302 カウンタ 303 シーケンスカウンタ 304 シーケンスデコーダ 305 異常検出器 306 アドレスデコーダ 307 コンパレータ 308 エラー検出回路 310 複合ゲート 311 エクスクルーシブオアゲート 312 アンドゲート 320 シフトレジスタ 321 レジスタ 322 ゲート 323 カウンタ 324 A/D制御用信号発生回路 325 カウンタ
である。 【図2】データ伝送方式の一例を示すブロック構成図で
ある。 【図3】本発明による通信処理回路の一実施例を基本的
な機能構成として示した概略ブロック図である。 【図4】アドレスによる動作モード切換の説明図であ
る。 【図5】DIOモードにおける本発明の一実施例を示す
機能ブロック図である。 【図6】DIOモードにおける本発明の一実施例をさら
に詳細に示したブロック図である。 【図7】本発明におけるデータ内容の一実施例を示す説
明図である。 【図8】本発明における伝送波形の一実施例を示す説明
図である。 【図9】DIOモードにおける本発明の一実施例の動作
を説明するためのタイミングチャートである。 【図10】ADモードにおける本発明の一実施例を示す
機能ブロック図である。 【図11】ADモードにおける本発明の一実施例をさら
に詳細に示したブロック図である。 【図12】MPUモードにおける本発明の一実施例を示
す機能ブロック図である。 【図13】本発明のMPUモードにおける伝送波形の一
実施例を示す説明図である。 【図14】MPUモードにおける本発明の一実施例をさ
らに詳細に示したブロック図である。 【図15】本発明における信号処理回路の一実施例を示
すブロック図である。 【図16】本発明における信号処理回路の一実施例を示
すブロック図である。 【図17】本発明の一実施例の動作を説明するためのの
タイミングチャートである。 【図18】本発明の一実施例の動作を説明するためのの
タイミングチャートである。 【図19】本発明におけるレジスタセレクト信号による
選択動作を示す説明図である。 【図20】本発明における割込要求信号発生回路の一実
施例を示すブロック図である。 【図21】本発明における割込要求信号発生回路の一実
施例の動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。 【図22】本発明における割込要求信号発生回路の一実
施例の動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。 【図23】本発明の一実施例におけるMPUモードでの
動作を説明するためのタイミングチャートである。 【図24】カウンタをセットするための回路の一実施例
を示すブロック図である。 【図25】カウンタをセットするための回路の一実施例
の動作を説明するためのタイミングチャートである。 【図26】本発明の一実施例におけるCPUモードとD
IOモードの組合わせによるデータ伝送動作を表わす状
態遷移図である。 【符号の説明】 10 中央処理装置 20 信号伝送路 30〜32 端末処理装置 33 通信制御装置 40 A/D(アナログ・ディジタル変換器) 51〜58 外部負荷 101 制御回路 104 シフトレジスタ 105 I/Oバッファ 106 A/D制御回路 107 クロック発生器 301 同期回路 302 カウンタ 303 シーケンスカウンタ 304 シーケンスデコーダ 305 異常検出器 306 アドレスデコーダ 307 コンパレータ 308 エラー検出回路 310 複合ゲート 311 エクスクルーシブオアゲート 312 アンドゲート 320 シフトレジスタ 321 レジスタ 322 ゲート 323 カウンタ 324 A/D制御用信号発生回路 325 カウンタ
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フロントページの続き
(72)発明者 長谷川 明
茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社
日立製作所佐和工場内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.通信制御プログラムに従って、端末装置との間のデ
ータ送受信を制御する通信制御用コンピュータと、 この通信制御用コンピュータと接続され、端末装置から
の受信データと、端末装置への送信データを一時格納す
るレジスタを備えた第1の通信処理回路と、 前記第1の通信処理回路からの受信データと、前記端末
装置に接続された外部負荷の状態を示すデータを一時格
納するレジスタを備えた第2の通信処理回路と、 前記第1の通信処理回路と第2の通信処理回路とをデー
タ伝送可能に接続した通信バスとからなることを特徴と
する自動車用データ伝送システム。 2.特許請求の範囲第1項において、 前記通信制御用コンピュータは、前記第1の通信処理回
路のレジスタに端末装置からの受信データが確立したと
き、付属する記憶装置にそのデータを記憶することを特
徴とする自動車用データ伝送システム。 3.特許請求の範囲第1項において、 前記通信制御用コンピュータは、プログラムされた順番
で端末装置にデータを送信し、 送信データを受け取った端末装置はその端末装置に接続
されている負荷の状態を示すデータを前記通信制御用コ
ンピュータに返信することを特徴とする自動車用データ
伝送システム。 4.特許請求の範囲第1項において、 前記第2の通信処理回路は、 自らのアドレスを記憶しており、 前記通信バスに存在するアドレス付き通信データのアド
レスと自らのアドレスを比較して、一致した端末装置の
みがその通信データを受け取り、 受信した端末装置の前記第2の通信処理回路は、 当該端末装置に接続された負荷の状態を示すデータを、 前記通信バスを介して前記第1の通信処理回路に送り返
すことを特徴とする自動車用データ伝送システム。 5.特許請求の範囲第1項1乃至第4項において、 前記通信データは、 アドレスデータの後に送信データと受信データとが続
き、1フレームとして形成されていることを特徴とする
自動車用データ伝送システム。 6.符号化された通信データを一時的に格納するレジス
タの所定ビットに一時格納されたアドレスデータと既知
のアドレスデータとを比較するアドレス比較器、 既知のアドレスデータとレジスタに一時格納されたアド
レスデータとが一致したとき、アドレスデータに引き続
く通信データをレジスタから受け取るI/Oバッファ、 所定の周期で発生するクロックに同期して、前記レジス
タへの通信データのラッチタイミングと、前記I/Oバ
ッファへの通信データの受渡しタイミングを制御する制
御回路、 とからなる通信処理回路素子を用いて構成したことを特
徴とする自動車用データ伝送システム。 7.特許請求の範囲第6項において、 前記I/Oバッファは、 前記レジスタに格納された通信データを外部へ出力する
機能と、 外部からのデータをレジスタに入力する機能とを備えて
いることを特徴とする自動車用データ伝送システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7292847A JP2612433B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 自動車用データ伝送システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7292847A JP2612433B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 自動車用データ伝送システム |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58169361A Division JP2502491B2 (ja) | 1983-09-16 | 1983-09-16 | 通信処理回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08237278A true JPH08237278A (ja) | 1996-09-13 |
JP2612433B2 JP2612433B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=17787142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7292847A Expired - Lifetime JP2612433B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 自動車用データ伝送システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2612433B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007135163A (ja) * | 2005-10-13 | 2007-05-31 | Denso Corp | 通信システム及び方法、並びに分散制御システム及び方法 |
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Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2502491B2 (ja) | 1983-09-16 | 1996-05-29 | 株式会社日立製作所 | 通信処理回路 |
-
1995
- 1995-11-10 JP JP7292847A patent/JP2612433B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2612433B2 (ja) | 1997-05-21 |
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