JP2500801B2 - 端末処理装置 - Google Patents

端末処理装置

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JP2500801B2
JP2500801B2 JP58173244A JP17324483A JP2500801B2 JP 2500801 B2 JP2500801 B2 JP 2500801B2 JP 58173244 A JP58173244 A JP 58173244A JP 17324483 A JP17324483 A JP 17324483A JP 2500801 B2 JP2500801 B2 JP 2500801B2
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L13/00Details of the apparatus or circuits covered by groups H04L15/00 or H04L17/00

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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Communication Control (AREA)
  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、データ多重伝送システムに使用する通信端
末装置に係り、特に動作モードが任意に選択でき、一種
類の端末装置でデータ伝送システムの構成が可能な端末
処理装置に関する。
〔発明の背景〕
例えば、自動車などには、各種のランプやモータなど
の電装品、それに自動車制御用の各種のセンサやアクチ
ュエータなどの電気装置が多数配置され、その数は自動
車のエレクトロニクス化に伴なって増加の一途をたどっ
ている。
このため、従来のように、これら多数の電気装置に対
してそれぞれ独立に配線を行なっていたのでは、配線が
極めて複雑で、かつ大規模なものとなってしまい、コス
トアップや重量、スペースの増加、或いは相互干渉の発
生など大きな問題を生じる。
そこで、このような問題点を解決する方法の一つとし
て、少ない配線で多数の信号の伝送が可能な多重伝送方
式による配線の簡略化が提案されており、その一例とし
て特開昭58−70657号公報の記載を挙げることができ
る。
第1図にこのような多重伝送方式による自動車内集約
配線システムの一例を示す。
この第1図のシステムは信号伝送路として光ファイバ
ケーブルOFを用い、中央制御装置CCU(以下、単にCCUと
いう。なお、これはGentral Control Unitの略)と複
数の端末処理装置LCU(以下、単にLCUという。なお、こ
れはLocal Control Unitの略)との間を光信号チャン
ネルで共通に結合したもので、光ファイバケーブルOFの
分岐点には光分岐コネクタOCが設けてある。
CCUは自動車のダッシュボードの近傍など適当な場所
に設置され、システム全体の制御を行なうようになって
いる。
LCUは各種の操作スイッチSW、メータMなどの表示
器、ランプL、センサSなど自動車内に多数設置してあ
る電気装置の近傍に、所定の数だけ分散して配置されて
いる。
CCU及び各LCUが光ファイバケーブルOFと結合する部分
には光信号と電気信号を双方向に変換する光電変換モジ
ュールO/Eが設けられている。
CCUはマイクロコンピュータを備え、シリアルデータ
によるデータ通信機能を持ち、これに対応して各LCUに
は通信処理回路CIM(以下、単にCIMという。なお、これ
はCommunication Interface Adaptorの略)が設けら
れ、CCUはLCUの一つを順次選択し、そのLCUとの間での
データの授受を行ない、これを繰り返えすことにより1
チャンネルの光ファイバケーブルOFを介しての多重伝送
が可能になり、複雑で大規模な自動車内配線を簡略化す
ることができる。
このような自動車内集約配線システムに用いられるデ
ータ伝送方式の一例を第2図に示す。
この第2図はデータ伝送方式のシステム全体を示すブ
ロック図で、図において、10は中央処理装置(第1図の
CCUに相当)、20は信号伝送路(第1図の光ファイバケ
ーブルOFに相当)、30〜32は末端処理装置(第1図のLC
Uに相当)、40はアナログ・ディジタル変換器(以下、A
/Dという)、51〜58は外部負荷である。なお、この例で
は、信号伝送路20として電気信号伝送路を用いた場合に
ついて示してあり、従って、中央処理装置10及び端末処
理装置30〜32には光電変換モジールが不要で、このた
め、端末処理装置30〜32の内容は実質的にCIMだけとな
っている。
コンピュータ(マイクロコンピュータ)を含む中央処
理装置10は、伝送路20で各端末処理装置30〜32と結合さ
れ、各種のセンサやランプ、アクチュエータ、モータな
どの電気装置からなる外部負荷51〜58に対するデータの
送出と、これらからのデータの取込みを多重伝送方式に
よって行なう。このとき、アナログデータを出力するセ
ンサなどの外部負荷57,58はA/D40を介して端末処理装置
32に結合され、デイジタルデータによる伝送動作が行な
えるようになっている。
信号伝送路20は双方向性のものなら何でもよく、電気
信号伝送系に限らず光ファイバによる光信号伝送系など
任意ものが用いられ、これによる通信方式はいわゆる半
二重方式(Half Duplex)で、中央処理装置10から複数
の端末処理装置30〜32のうちの一つに対する呼び掛けに
応じ、該端末処理装置の一つと中央処理装置10との間で
のデータの授受が伝送路20を介して交互に行なわれるよ
うになっている。
このような半二重方式による多重伝送のため、中央処
理装置10から送出されるデータには、その行先を表わす
アドレスが付され、伝送路20から受け取ったデータに付
されているアドレスが自らのアドレスであると認識し
た、各端末処理装置のうちの一つだけが応答するように
なっている。
このように、中央処理装置10からアドレスが付されて
送出されたデータに応じて、そのアドレスを理解し、そ
れが自らのものであると判断した端末処理装置の一つだ
けがそれに応答して自らのデータを中央処理装置10に送
出することにより、上記した半二重方式によるデータの
伝送動作が得られることになる。
また、この例では、各端末処理装置30〜32の機能を特
定のものに集約し、これら端末処理装置30〜32のLSI化
(大規模集積回路化)を容易にしている。そして、この
ときの特定の機能としては、上記したデータ伝送機能、
つまり半二重方式による多重伝送に必要な機能と、各端
末処理装置に付随しているA/D40などの外部機器を制御
する機能の2種となっている。そして、この結果、デー
タ伝送機能の専用化が可能になり、例えば、自動車内で
の集約配線システムに適用する場合には、上記した半二
重方式とし、必要な伝送速度やアドレスのビット数など
をそれに合わせて決めるなどのことができる。
さらに、この多重伝送方式では、上記したようにLSI
化した端末処理装置の機能をそのまま活かし、中央処理
装置10にも適用可能にしたものであり、この結果、中央
処理装置10としてデータ伝送機能をもたない汎用のコン
ピュータ(マイクロコンピュータなど)を用い、これに
上記したLSI化端末処理装置33を組合わせるだけで中央
処理装置10を構成することができ、中央処理装置10のコ
ンピュータに必要なソフトウエア面での負荷を軽減させ
ることができると共に、端末処理装置の汎用性を増加さ
せることができる。そして、この結果、上記したLSI化
や専用化をさらに有利に進めることができるようになっ
ている。
このような共用化のため、これらの端末処理装置30〜
32(以下、これらもすべてCIMという)とCIM33は全て同
じ構成に作られ、外部からのモード設定によりDIOモー
ド、ADモード、MPUモードの3種のモードのいずれでも
任意に選択して動作し得るようになっている。なお、こ
のDIOモードとは、このCIMが第2図の30〜31として用い
られたときに必要な動作モードであり、以下、同様にAD
モードとは第2図のCIM32に必要な動作モードで、MPUモ
ードとは第2図のCIM33に必要な動作モードである。
このようなLSI化されたCIMの一例を第3図に示す。
この第3図において、61〜84はLSIパッケージの端子
ピンで、60はパッケージを表わす。
端子ピン61と62は電源用であり、端子ピン63はリセッ
ト信号入力用である。
端末ピン64は伝送路20(第2図)に結合され、受信信
号RXDが入力される。
端末ピン65はクロック入力用であり、例えば、4MHzの
クロックが供給される。
端子ピン66は伝送路20の結合され、送信信号TXDを出
力する働きをする。
端子ピン67〜70はアドレスデータADDRの入力用で、4
ビット分用意されている。なお、このアドレスデータAD
DRは、データ伝送時におけるデータの宛先を示すデータ
であるが、さらに、このCIMでは、このアドレスデータA
DDRによって上記したモード設定を行なうようにしてあ
る。
端子ピン71〜84は外部機器との接続用であり、上記し
た動作モードに応じてデータの入出力に使用されたり、
制御信号の伝送用となったりする。
101は制御回路を表わし、この制御回路101はシーケン
スカウンタ303とシーケンスデーコーダ304を含み、この
CIM内で必要とする種々の制御信号をシーケンスカウン
タ303の歩進に伴なって発生し、このCIMの動作をシーケ
ンシャルに進める働きをする。
102は同期回路で、受信信号RXDのスタートビットに調
歩同期したクロックφとφを作る働きをする。
104は24ビットのシフトレジスタで、シリアルデータ
の送信や受信、或いはシリアルデータとパラレルデータ
の間での相互変換などに使用する。
105は14ビットの入出力バッファで、外部負荷とシフ
トレジスタ104との間でのパラレルデータのやり取りを
行なう働きをする。
106はA/D制御回路で、外付けのA/Dコンバータ40(第
2図)を制御する働きをする。
306はアドレスデコーダで、端子ピン67〜70を介して
外部から設定入力されるアドレスデータADDRに応じて所
定の信号を発生し、I/Oバッファ105の各ビットの入出力
方向を決定すると共に、後述する動作モード切換のため
の信号を出力する働きをする。
307はアドレス比較回路で、端子ピン67〜70で設定し
てあるアドレスとシフトレジスタ104の所定のビットに
格納されたデータとを所定のタイミングで比較し、受信
したデータのアドレス判別を行なう。
308はエラー検出回路で、受信したデータに伝送エラ
ーがあったか否かを調べ、エラーがあったときとアドレ
スが一致しなかったときには、このCIMの動作をリセッ
トする働きをする。
次に、端子ピン67〜70によるアドレスの設定について
説明する。
既に説明したように、第2図のシステムでは、LCU側
のCIMにはそれぞれ異なったアドレスが割当ててあり、
このアドレスをもとにして半二重方式によるデータの多
重伝送が行なわれるようになっている。
そして、このアドレスをそれぞれのCIMに割当てる働
きをする入力がコンパレータ307に接続されている4本
の端子ピン67〜70であり、これらの入力に与えるべきデ
ータADDR0〜ADDR3により当該CIMのアドレスが指定され
る。例えば、そのCIMのアドレスを“10"に指定するため
には、アドレスデータADDR0=0、ADDR1=1、ADDR2
0、ADDR3=1とし、端子ピン67〜70に(1010)が入力
されるようにすればよい。なお、このCIMでは、データ
“0"は接地電位、データ“1"は電源電圧Vccによって表
わされているから、アドレス“10"に対しては端子ピン6
7と69を接地し、端子ピン68と70を電源に接続すること
になる。
ところで、このCIMでは、アドレスデータADDRがアド
レスデコーダ306にも入力され、その出力によりI/Oバッ
ファ105の方向性が制御されるようになっている。この
結果、アドレスを指定すると、I/Oバッファ105の14本の
端子ピン71〜84のうちのいずれがデータ出力ポートとな
るのかが決定される。そして、CIMでは、アドレスがそ
のまま出力ポート数に対応するようになっている。従っ
て、いま、アドレスを“10"と定めれば、I/Oバッファの
14本の端子のうち10本が出力ポートなり、残りの4本が
入力ポートとなるように制御される。
また、第3図では省略してあるが、このアドレスデコ
ーダ306の出力は制御回路101のシーケンスデコーダ304
及びその他の回路にも与えられ、これにより第4図に示
すように、このCIMの動作モードが切換えられるように
なっている。すなわち、この例では、アドレスを“0"に
設定したCIMはMPUモードで、アドレスを“1"から“D"ま
での間に設定したCIMはDIOモードで、そしてアドレスを
“E",“F"のいずれかに設定したCIMはADモードでそれぞ
れ動作するようにされる。
次に、これらの動作モードのそれぞれにおける動作に
ついて説明する。
まず、アドレスを“1"から“D"までのいずれかに設定
し、DIOモードに設定すると、そのCIMは第5図の機能ブ
ロック状態となる。
そこで、伝送路20から入力された受信信号RXDは同期
回路102に供給され、生後回路101には受信信号RXDのク
ロック成分に調歩同期したクロックφ,φが与えら
れ、これにより、制御回路101が制御信号を発生し、シ
フトレジスタ104に受信信号のデータ部分をシリアルに
読込む。
一方、アドレス比較回路307には、アドレス“1"から
“D"までのうちから予めその端末処理装置に割り当てら
れたアドレスの一つが与えられており、このアドレスと
シフトレジスタ104の所定のビット位置に読込まれたデ
ータとがアドレス比較回路307によって比較され、両者
が一致したときだけシフトレジスタ104内のデータがI/O
バッファ105に転送され、外部機器に与えられる。
また、制御回路101はクロックで歩進するカウンタを
含み、シーケンシャルな制御信号を発生し、受信信号RX
DによるデータをI/Oバッファ105に与えたあと、それに
ひき続いて今度はI/Oバッファ105からシフトレジスタ10
4にデータをパラレルに取り込み、外部機器から中央処
理装置10に伝送すべきデータをシフトレジスタ104の中
にシリアルデータとして用意する。そして、このデータ
をシフトレジスタ104からシリアルに読み出し、送信信
号TXDとして伝送路20に送出する。このときには、受信
信号RXDに付されていたアドレスがそのまま送信信号TXD
に付されて送出されるから、伝送路20に接続されている
他の端末処理装置に受信されることはなく、一方、中央
処理装置10は自らが送出したアドレスと一致しているこ
とによりこの送信信号TXDの取り込みを行ない、これに
より半二重方式による1サイクル分のデータの授受が完
了する。
こうして中央処理装置10は次の端末処理装置に対する
データの送出を行ない、これを繰り返すことにより複数
の各端末処理装置30〜32との間でのデータの授受が周期
的に行なわれ、多重伝送が可能になる。
このときのシフトレジスタ104のデータ内容は第6図
のDIOモードに示すようになり、No.0からNo.5までの6
ビット分は使用せず、No.6からNo.19までの14ビットがI
/Oバッファ105のデータDIOに割当てられる。そして、N
o.20からNo.23までの4ビットがアドレスデータADDRに
割当てられ、No.24はスタートビットに割当てられてい
る。なお、DIOデータに割当てられているビット数が14
となっているのは、I/Oバッファ105が14ビットのものと
なっているからである。また、このため、このCIMで
は、I/Oバッファ105に接続可能な外部負荷の最大数が端
子ピン71〜84(第3図)までの14となっている。
このシステムによるデータ伝送の方式は、調歩同期、
双方向、反転二連送方式と呼ばれるもので、ディジタル
データをNRZ(nonreturn to zero)法により伝送する
ようになっており、その伝送波形は第7図に示すように
なっている。すなわち、CCU側のCIMからLCU側のCIMにデ
ータを伝送するフレームを受信フレーム、反対にLCU側
からCCU側に伝送するフレームを送信フレームとすれ
ば、受信フレームと送信フレームが共に74ビットで、従
って1フレームが148ビットとなっている。そして、受
信フレームと送信フレームとは共に同じフレーム構成と
なっており、最初に25ビットの“0"があり、そのあとに
調歩同期のための1ビットの“1"からなるスタートビッ
トが設けられ、それに続いて24ビットの受信データRXD
又は送信データTXDがNRZ信号形式で伝送され、さらにこ
れらのデータの反転データ▲▼又は▲▼が
伝送されるようになっている。なお、この反転データ▲
▼又は▲▼を伝送しているのは、伝送エラ
ーチェックのためである。
既に説明したように、このシステムでは、半二重方式
により多重伝送が行なわれるから、受信フレームのデー
タRXDの先頭の4ビットには、CCUがそのとき呼び掛けを
行なう相手となるLCUのアドレスデータADDRが第6図に
示すように付され、これに応答してそのLCUから送出さ
れる送信フレームのデータTXDの先頭4ビットには同じ
アドレスデータADDRが付されて伝送される。なお、LCU
側から送信フレームが伝送されるのは、CCU側で呼び掛
けたLCUに限られるから、送信データTXDにアドレスが付
加されていなくてもCCU側ではそのデータがいずれのLCU
からのものであるかは直ちに判断できる。従って、送信
フレームのデータTXDには必ずしもアドレスを付す必要
はなく、データTXDの先頭4ビットを(0000)などLCUの
いずれのアドレスとも一致しないデータとしてもよい。
次に、アドレスを“E"又は“F"のいずれか一方に設定
すると、そのCIMはADモードとなり、その機能ブロック
は第8図に示す状態に切換えられる。
A/D制御回路106は第2図における端末処理装置32とし
て使用した場合に必要なA/D40の制御機能を与えるため
のもので、アナログ信号を発生するセンサなどの外部負
荷57,58からのデータをA/D40によってデイジタル化して
シフトレジスタ104に取り込むために必要な制御機能を
与える働きをする。なお、その他は第5図の場合と同じ
である。
このCIMがADモードによる動作を行なうように設定さ
れた場合のシフトレジスタ104に格納されるデータの内
容は第6図のADモードに示すようになり、No.0からNo.7
までの8ビットがA/D40を介して外部負荷57,58などから
取込んだADデータ格納用で、No.8,No.9の2ビットがAD
チャンネルデータ格納用であり、これによりDIOデータ
用としてはNo.10からNo.19の10ビットとなっている。な
お、その他はDIOモードのときと同じである。また、こ
のときのADチャンネルデータとは、マルチチャンネルの
A/Dを使用した場合のチャンネル指定用のデータであ
り、この実施例ではA/D40として4チャンネルのものを
用いているので、2ビットを割当てているのである。
A/D制御回路106は、それ自体に専用のシーケンスカウ
ンタとシーケンスデコーダをもち、制御回路101による
制御動作とは独立に動作し、クロックによって歩進し、
シーケンシャルに制御を進める。そして、これにより外
付けのA/D40を制御し、最大で4種類までの外部機器に
よるアナログデータを順次、周期的にデイジタル変換
し、シリアルデータとして取り込み、A/D制御回路106内
に設けられている4チャンネルのレジスタに順次書込む
ように動作する。
一方、受信フレームの入力が終った時点(第7図の時
点t0)でシフトレジスタ104に書込まれるデータのフォ
ーマットは第6図のADモードとなるため、このシフトレ
ジスタ104のQ8とQ9のビットには2ビットからなるADチ
ャンネルデータが格納されている。
そこで、A/D制御回路106は、このADチャンネルデータ
に基づいて、上記4チャンネルのレジスタに書込んであ
る、ADデータを読出してそれをシフトレジスタ104のQ0
からQ7ビットに書込む。
そこで、このあとに続く送信フレームの送出により、
このADデータが送信信号TXDに含まれCCUに伝送されるこ
とになり、ADモードでの動作が得られることになる。
ところで、このCIMでは、上記したように受信信号RXD
の受信処理とそれに続く送信信号TXDの送信処理とは無
関係に、常にA/D制御回路106の中のレジスタにはADデー
タが用意されている。
従って、このCIMでは、どのようなタイミングで自分
宛の受信信号RXDが現われても、直ちにADデータによる
送信信号TXDの伝送を行なうことができ、A/D40の動作に
より伝送処理が影響を受けることがなく、A/D変換動作
に必要な時間のために伝送速度が低下するなどの虞れが
ない。
なお、このシステムでは、CIMをLSI化するに際してA/
D40を外付けとし、CIMの汎用化に際してのコストダウン
を図るようになっている。つまり、第2図で説明したよ
うに、このシステムではモードの設定により一種類のCI
MをLCU30〜31としても、LCU32としても、或いはCCU10の
CIM33としても使用できるようにしている。しかして、
このとき、A/Dを内蔵させてしまうとCIM30,31,33として
使用したときに無駄なものとなり、しかも、一般に自動
車の集約配線システムに適用した場合には、CIM32とし
て使用される個数の方が他のCIM30,31,33として使用さ
れる個数より少ないため、CIMの全部にA/Dを内蔵させる
ことによるメリットがあまりない。そのため、A/Dを外
付けとしているのである。
しかして、このA/Dの外付けのため、第8図から明ら
かなように、外付けのA/D40に対して4本の接続端子が
必要になり、LSI化した際に端子ピン数の増加をもたら
す虞れがある。
そこで、この例では、第3図に示すような接続構成と
し、CIMがADモードに設定されたときには、I/Oバッファ
105の14のポートのうちの4本がA/D40に対する接続端子
として使用されるようにしてある。すなわち、このCIM
では、I/Oバッファ105が14ポートとなっており、これら
は第6図から明らかなように、CIMがDIOモードに設定さ
れたときには全部が入出力ポートとして使用される可能
性があるが、ADモードのときには最大でも10ポートしか
使用されず、4ポートはDIOデータの入出力には使用さ
れないで余っている。そこで、この余った4ポートをAD
モードで切換え、A/D40に対する端子ピンとして使用す
れば、A/Dを外付けにしても端子ピン数の増加はなく、L
SI化に際して汎用性が増し、コストダウンが可能にな
る。
次に、このCIMのアドレスを“0"に設定し、MPUモード
に設定した場合について説明する。
このMPUモードとは、第2図のCIM33として使用された
ときに必要な機能を与えるためのモードで、DIOモード
及びADモードで使用された場合と異なり、CCU10のマイ
クロコンピュータ(以下、単にマイコンという)からデ
ータが与えられると、それをシリアルデータとして伝送
路20に送信し、それに応答して返送されてくるデータを
受信したら、それをパラレルデータとしてマイコンに転
送させるという伝送インターフェース動作を行なうモー
ドである。
ところで、これまでの説明では第7図に関連して説明
したように、LCU側のCIMからみた説明を主としていたた
め、CCU側のCIMからLCU側のCIMにデータを伝送するフレ
ームを受信フレーム、反対にLCU側からCCU側に伝送する
フレームを送信フレームとしてきたが、以後は第9図に
示すようにそれぞれのCIMからみてデータを送出するフ
レームを送信フレーム、自らがデータを受け入れるとき
のフレームを受信フレームとして説明する。従って、以
後は、或るCIM、例えばCIM33での送信フレームは他のCI
M、例えばCIM30では受信フレームとなり、他方、CIM30
での送信フレームはCIM33では受信フレームとなる。
さて、第10図はこのCIMにアドレス“0"が設定され、C
PUモードで動作するように制御されたときの大まかな機
能ブロック図で、この第10図から明らかなように、CPU
モードではI/Oバッファ105(第3図)、A/D40は機能を
止められ、マイコンとのは14ビットのデータバスで結ば
れる。なお、このときの端子ピンはI/Oバッファ105の入
出力ポートと共通に用いられ、端子ピンの増減は全く生
じないようになっているのはいうまでもない。
そして、この14ビット(14本)の入出力のうち8ビッ
トがデータ用であり、残り6ビットが制御信号用となっ
ている。
さて、このCPUモードにおいては、シフトレジスタ104
のデータ内容が第6図のMPUモードに示すようにQ0からQ
22までの24ビットが全てMPUデータとなっており、マイ
コンは8ビットのデータバスによってこのシフトレジス
タ104にアクセスするようになっている。従って、マイ
コンとシフトレジスタ104との間でのデータの授受に
は、その1サイクル当り3回のアクセスとなる。
一方、制御回路101はマイコンからの制御信号を受
け、シフトレジスタ104のQ0〜Q23の全てのビットにマイ
コンからのデータが格納されると同時に送信動作に入
り、このデータが格納され終った時刻txから第9図に示
すように送信フレームの伝送を開始する。
こうして送信フレームがCIM33から伝送されると、そ
れに応じてLCU側のCIM30〜32の一つが応答し、ひき続い
てそのCIMが送信を行なうから、時刻txから1フレーム
(148ビット)の伝送時間が経過した時刻tyになると、
シフトレジスタ104の中にはCIM33から呼掛けを行なった
CIM(CIM30〜32のうちの一つ)から伝送されたデータが
格納され終ることになる。
そこで、CIM33の制御回路101は、この時点tyにおいて
割込要求IRQを発生し、これに応じてマイコンがシフト
レジスタ104のデータを読取り、1サイクル分のデータ
伝送を終了する。なお、このときのCIM相互間でのデー
タの授受動作は第5図に関連して説明したDIOモードに
おける場合と同じであるのはいうまでもない。
なお、以上に説明したCIMは、特願昭58−40581号(特
開昭59−167151号公報参照)、特願昭58−104880号(特
開昭59−230345号公報参照)、特願昭58−106666号(特
開昭60−551号公報参照)、それに特願昭58−106668号
(特開昭60−400号公報参照)として本出願人によって
出願された発明によるものであり、これらの出願にかか
る明細書中にさらに詳しく説明されているものである。
ところで、このようなデータ伝送システムにおいて
は、そこに使用されているCIMにさらに多くの機能を要
求されることが多い。そして、この場合にも、それらの
機能を任意に選択し、組合わせて使用し得るようにする
のが望ましい。
しかして、このような機能の選択、組合わせを任意に
行なわせるためには、そのための設定入力をCIM内のデ
コーダなどに供給する必要があり、LSIパッケージの端
子ピンを増設する必要を生じる。そして、このときに必
要な端子ピンの増加数は、機能の選択、組合わせの内容
が増加するにつれて多くなり、LSI化に対して大きな障
害となってくる。
〔発明の目的〕
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、LSIパッケージの端子ピン数
の増加を最小限に抑え、しかも多くの機能の選択と組合
わせが行なえるようにしたCIMを提供するにある。
〔発明の概要〕
この目的を達成するため、本発明は、LSIパッケージ
の端子ピンのうち、上記した機能の選択と組合わせ設定
のためのピンを複数のピンからなる複数のグループに分
け、これら端子ピンのグループ別組合わせ入力によるマ
トリクス選択により上記した機能の選択と組合わせが行
なわれるようにした点を特徴とする。
〔発明の実施例〕
以下、本発明によるCIM(端末処理装置)について、
図示の実施例によつて説明する。
第11図は本発明の一実施例で、図において、85,86は
端子ピン、305は異常検出回路、330は自動送信回路、33
1はモードデコーダであり、その他は第3図の従来例と
同じである。
端子ピン85,86はモードセレクト信号MSの入力用に増
設したものである。
異常検出回路305は端子ピン64を介して入力される受
信信号RXDを監視し、この受信信号RXDの入力が予じめ定
めてある所定の期間以上にわたって跡切れた場合、これ
を異常の発生と判断し、フエイルセーフ制御信号を発生
する働きをする。そして、このフエイルセーフ制御信号
はI/Oバッファ105に供給され、その出力ポートの状態を
所定の状態に固定する働きをする。
自動送信回路330はシーケンスカウンタ303のカウント
数を調べ、それが所定数値となったらこのカウンタ303
のカウント出力に所定数をロードし、シーケンスデコー
ダ304による制御状態が第9図の時点txにおいて必要と
する制御状態となるようにする働きをする。
第12図はアドレスデータADDR入力用の4本の端子ピン
(第11図の67〜70)と、モードセレクト信号MS入力用の
2本の端子ピン(第11図の85,86)だけを示したもの
で、この実施例においては、一方では、そのCIMに設定
しようとするアドレスに応じて、予め端子ピン67〜70を
“0"又は“1"の所定の電位に接続してアドレスを設定
し、これと相俟って、他方では、同じく設定しようとす
るモードに応じて、予め端子ピン85、86を“0"又は“1"
の所定の電位に接続してモードを設定し、これら入力し
たアドレスとモードセレクトのマトリクスにより、各CI
Mの動作モードがそれぞれ設定されることになり、そし
て、このようにして予め動作モードを設定しておいた各
々のCIMがシステム内の所定のCIMとして組み込まれるこ
とになる。
第13図はアドレスデータとモードセレクト信号との組
合わせによる動作モード設定の一実施例を示すマトリク
ス図表で、4ビットのアドレスデータにより設定される
アドレス“0"〜“F"と、2ビットのモードセレクト信号
MS0,MS1の設定とによりどのような動作モードの設定が
行なわれるかが示されている。
ここで、それぞれの機能について説明する。
接続形態とは、このCIM全体での動作モードをいい、M
PU、DIO、ADの各動作モードについては既に説明した通
りであるが、要約すると以下の通りとなる。
まず、MPUモードに設定したCIMを第2図に示すCIM33
としてシステム内に組込み、第10図に示すように、その
シフトレジスタ104を、I/Oバッファ105を介してマイク
ロコンピュータのデータバスに接続してやれば、MPUモ
ードとして動作させることができるようになる。
次に、DIOモードに設定したCIMを第2図に示すLCU3
0、31としてシステム内に組込み、第5図に示すよう
に、そのシフトレジスタ104を、I/Oバッファ105を介し
て外部負荷51〜56に接続してやれば、DIOモードとして
動作させることができるようになる。
さらに、ADモードに設定したCIMを第2図に示すLCU32
としてシステム内に組込み、第8図に示すように、その
シフトレジスタ104を、I/Oバッファ105を介して外部負
荷51〜56に接続すると共に、そのA/D制御回路106にA/D4
0を接続してやれば、ADモードとして動作させることが
できるようになる。
一方、フェイルセーフモードと自動送信モードは、上
記したMPU、DIO、それにADの各動作モードと並行して、
同じ動作セレクト信号MS0(第13図のモード0)、MS
1(第13図のモード1)の組合せで同時に与えられるよ
うになっている。
従って、MPU、DIO、それにADの各動作モードでは、動
作セレクト信号MS0、MS1の組合せによっては、同時にフ
ェイルセーフモードが有効にされたり、自動送信モード
が有効にされたりするようになっている。
しかして、後述するように、自動送信モードは、CIM
が自分宛のデータを受信しなくなってから所定時間が経
過するとき働くモードなので、MPU、DIO、それにADの各
動作モードでは特に機能しない。
そして、この自動送信モードは、第17図により後で説
明するように、1対1伝送システム内にアクチブモード
のCIM34として組み込まれたとき、初めて意味を持ち、
自動送信モード機能が働くようになるものである。
アドレスを“0"に設定し、モードセレクト入力を(0,
0)以外に設定したときに得られる接続形態である(TES
T0),(TEST1)とは、LSI化CIMの製品テストを容易に
行なうことができるようにした動作モードで、(TEST
0)に設定するとシーケンスカウンタ303が通常時の4倍
の速度でカウントを進めるようにされ、これによりDIO
モードとADモードにおけるデータの受信と送信に必要な
機能が正常か否かのテストを短時間で終了させることが
できる。
また、(TEST1)に設定すると異常検出回路305を短か
い待ち時間で動作させることができ、その機能が正常か
否かを効率良くテストすることができる。
入出力方向とは、I/Oバッファ105の各端子の入出力方
向の設定のことで、アドレスを“1"〜“D"の中のいずれ
かに設定したDIOモードにおいては既に説明したとお
り、このアドレスにより決定されるが、アドレス“0"で
モードセレクトが(0,0)のMPUモードではI/Oバッファ1
05はスルーにされ、その方向性は無くなって双方向性と
なり、データの入力と出力はこのCIMが接続されたマイ
コンによって制御されるようになる。
一方、アドレスが“0"でモードセレクトが(0,0)以
外のとき、つまりテストモードのときと、アドレス“E"
及び“F"のADモードでは、モードセレクト信号MS0,MS1
によってI/Oバッファ105の入出力方向が決定されるよう
になっている。
フエイルセーフ機能とは、異常検出回路305を能動化
させ、その結果得られるI/Oバッファ105の出力状態の固
定機能のことで、その詳しい説明については後述する
が、この実施例では、I/Oバッファ105の入出力端子のう
ち、出力方向に設定されている端子の出力データの状態
を、異常が発生したら、その直前の状態のままに固定す
る方法(これを現状維持といっている)と、一律にオフ
にしてしまう方法(これをOFFといっている)とが選択
できるようになっている。
自動送信機能とは、このCIMを小規模データ伝送シス
テムに用い、CIMだけによる1対1伝送システムを構成
する場合に必要な機能で、その詳細については、これも
後述するが、自動送信回路330を能動化させるか否かに
よって、その付与の有無が選択されるようになってい
る。
なお、モードセレクト入力による選択は、それぞれの
機能で同じように作用する。従って、例えばアドレス
“0"でモードセレクトを(1,1)に設定すれば、そのCIM
は、AD(TEST0)モードで動作し、I/Oバッファ105は入
力数、出力数が共に5となり、フエイルセーフ機能はOF
F方式、そして自動送信機能は付与されない状態とな
る。
従って、この実施例によれば、僅か2本の端子ピン8
5,86の増設だけで多くの機能の選択が可能になり、多機
能を備えたCIMのLSI化を容易に行なうことができる。
次に、異常検出回路305の詳細と、これにより得られ
るフエイルセーフ機能について説明する。
このCIMが用いられる伝送システムにおいては、ただ
1本の光ファイバケーブルなどの信号伝送路によって多
くの信号が伝送されているため、伝送路の断線などによ
る伝送障害が発生すると多数の電気機器の制御状態に影
響が及び、自動車などの安全面で問題を生じる虞れがあ
る。
そこで、このようなシステムにおいては、伝送系に障
害など異常が発生したときには、それを確実に検出し、
その結果、電気機器など負荷の動作を、制御が停止した
場合にも自動車などの安全性に問題を生じる虞れがより
少ない方向に保持するようにするのが望ましい。
そこで、このために設けられているのが異常検出回路
305と、それによるフエイルセーフ機能である。
第14図は異常検出回路305の一実施例で、図におい
て、501はタイマー用のカウンタ、502は1ビットのレジ
スタとして働くフリップフロップ、503〜506はアンドゲ
ート、507はインバータである。なお、331はアドレスデ
ータADDRとモードセレクト信号MSとのマトリクスにより
動作するモードデコーダを表わしており、その他は第11
図の実施例と同じである。
カウンタ501は適当なクロックをカウントし、所定数
をカウントするごとにキャリーアウト出力COを発生す
る。そして、そのリセット入力Rにはアドレス比較回路
307(第11図)の出力であるアドレス一致信号MYADDRが
入力されるようになっている。
モードデコーダ331は第13図に示した組合わせで切換
信号を発生し、所定の部分に供給しているが、このと
き、フエイルセーフ機能に関しては第13図に示すよう
に、I/Oバッファ105の出力ポートの状態を、それまでの
状態とは無関係に全てOFFにしてしまうOFFモードと、そ
れまでの出力状態をそのまま保存する現状維持モードの
2種をもち、OFFモード信号はアンドゲート503に、そし
て現状維持モード信号はアンドゲート504にそれぞれ出
力するようになっている。
また、I/Oバッファ105は、その中にデータを書き込む
ときには書込用のクロックを入力CKに供給するようにな
っている。つまり、シフトレジスタ104(第11図)から
所定のビットにデータDを与えただけではI/Oバッファ1
05には何も書き込まれず、データDを印加した上でクロ
ックを入力CKに供給したときだけその中のデータが書き
替えられるようになっているのである。そして、その入
力CLRにクロックを入力してやれば、そのときに書き込
まれていたデータDは全てクリアされ、出力ポートのデ
ータは全て0になり、これらの出力ポートに接続されて
いる電気機器などの負荷は全てOFFされてしまうことに
なる。
次に、この実施例の動作について説明する。
カウンタ501はクロックにより常時カウント動作し、
信号MYADDRが入力されたときだけリセットされる。
従って、信号MYADDRが入力されないと、クロックの周
波数及びカウンタ501のビット数で決まる所定の周期ご
とにキャリーアウト出力COを発生する。
一方、信号MYADDRはアドレス比較回路307の出力であ
り、従って、このCIMがDIOモード、ADモード、それに後
述する自動送信モードで使用されたとき、自分宛のデー
タを受信するごとに発生する。そして、このCIMを用い
たデータ伝送システムにおいては、それが正常な状態に
ある限り、所定の期間内に必ず自分宛のデータ伝送が行
なわれるものであることは既に説明したとおりである。
そこで、いま、カウンタ501のビット数とそれに入力
されるクロックの周波数を適当に選び、このカウンタ50
1のキャリーアウト出力COが発生する周期(これをPCOと
する)が、上記した自分宛データの最大伝送周期(これ
をPDとする)より所定値だけ大となるように定めたとす
る。すなわち、PCO>PDとなるように定めたとする。
そうすると、このCIMがLCU30〜32として組込まれたデ
ータ伝送システム(第2図)におけるCCU10や伝送路20
の機能が正常に保たれている間は、上記した所定の周期
PD以内の期間で必ず、このCIMに対するデータの伝送が
行なわれ、アドレス比較回路307から信号MYADDRが発生
されることになり、この結果、カウンタ501は上記したP
CO>PDの条件のため、そのカウント値がカウントアウト
に達する前に必ずリセットされてしまい、キャリーアウ
ト出力COが出力されることはなく、従って、フリップフ
ロップ502はリセットされたままにとどまっている。
次に、何らかの異常、例えば、このCIMに対する伝送
路20が断線するなどの異常が発生したとする。
そうすると、この異常が発生した時点以降、このCIM
に対するデータの受信は行なえなくなり、今度はいつま
で経っても信号MYADDRは現われなくなってしまう。
この結果、カウンタ501は、この異常が発生した時点
の直前に、このCIMに対するデータが受信された時点で
リセットされたあと、リセットが掛けられないままでカ
ウント動作だけが進められることになる。
そこで、カウンタ501は、異常が発生した時点から最
大限、上記した周期PCOに対応した期間が経過した時点
でキャリーアウト出力COを発生し、これによりフリップ
フロップ502がセットされる。
従って、このカウンタ501は、伝送システムに異常が
なく、データの受信が正常に行なわれている間は出力CO
を発生せず、フリップフロップ502をリセット状態に保
つが、伝送システムに何らかの異常が発生し、このCIM
によるデータの受信が不可能になると出力COを発生して
フリップフロップ502をセットするように動作すること
になり、このため、フリップフロップ502の状態により
異常の発生を知ることができ、異常検出機能が得られる
ことになる。
次に、このフリップフロップ502のQ出力はアンドゲ
ート503,504のそれぞれの一方の入力に結合されてい
る。
従って、上記のようにして異常が検出され、フリップ
フロップ502がセットされると、これらのアンドゲート5
03,504が能動化される。
一方、これらのアンドゲート503,504のそれぞれの他
方の入力にはモードデコーダ331からの現状維持モード
信号とOFFモード信号とがそれぞれ供給されるようにな
っている。なお、これら2種のモード信号は第13図から
明らかなように、両方同時に供給されることはない。つ
まり、これらの信号間には、 現状維持モード信号OFFモード信号=1の関係が与
えられている。
そこで、いま、モードデコーダ331によるフエイルセ
ーフ機能の選択が現状維持モードになっていたとすれ
ば、異常が検出されフリップフロップ502のQ出力が
“1"になったとき、アンドゲート503,504のうちのアン
ドゲート504の出力だけが、“1"になる。そこで、この
結果、アンドゲート505の出力は、“0"に固定され、ク
ロック▲▼によるI/Oバッファ105のCK入力
に対する書込みクロックの供給が禁止されてしまう。
従って、このときには、異常が検出されるとその時点
以降、I/Oバッファ105に対するデータの書込み(書替
え)が禁止されてしまうことになり、I/Oバッファ105の
出力データの状態は異常検出時点の直前における状態の
ままに保持され、現状維持モードによるフエイルセーフ
機能が得られることになる。
一方、モードデコーダ331によるフエイルセーフ機能
の選択がOFFモードになっていたとすれば、このときに
は異常が検出されたとき、アンドゲート503,504のうち
のアンドゲート503の出力だけが“1"になり、この結
果、インバータ507を介してアンドゲート506が能動化さ
れ、クロック▲▼によるパルスがI/Oバッ
ファ105のクリア入力CLRに供給されるようになる。
従って、このときには、異常が検出されると、その直
後にI/Oバッファ105のデータは全てクリアされ、出力デ
ータは全て“0"、つまりOFFされてしまうことになり、O
FFモードによるフエイルセーフ機能が与えられることに
なる。
次に、異常検出回路305の他の一実施例を第15図に示
す。
この実施例は、カウンタ501の最終ビットの出力Qn
利用して異常発生の点減表示を行なわせるようにしたも
ので、第14図の実施例と異なる点は、アンドゲート508
とオアゲート509が追加され、OFFモードでのフエイルセ
ーフ機能が働いたとき、カウンタ501の最終ビットの出
力Qnを端子ピン71〜84の一つに取り出すようにした点だ
けであり、その他は第14図の場合と同じである。
カウンタ501にはクロックが常時入力されているか
ら、MYADDR信号が供給されなくなってキャリーアウト出
力COを発生し、フリップフロップ502をセットしたあと
もこのカウンタ501はカウント動作を継続しており、従
って、その最終ビットの出力Qnには、前記の周期PCOを
1サイクルとしたデューティ比が50%のパルス(矩形
波)が連続して得られている。
そこで、端子ピン71に接続すべき外部負荷を例えば自
動車のルームランプなどの電気機器としておけば、異常
が検出されるとそれまでのルームランプの点灯消灯と無
関係に、ルームランプが点減を開始することになり、異
常発生の表示を行なわせることができる。なお、この第
15図の実施例でオアゲート509を用いているのは、端子
ピン71の共用化のためで、この結果、この実施例では端
子ピン71に接続すべき外部負荷が上記のルームランプの
ような機器に限られ、こうしなければ表示機能が活かせ
なくなっている。
そこで、異常検出表示出力用の端子ピンを専用に設
け、その端子ピンからアンドゲート508の出力を直接取
り出すようにしてやれば、端子ピンの節約は得られない
ものの、使用する上での自由度は高くすることができ
る。
ところで、カウンタ501がカウントアップしてキャリ
ーアウト出力COを発生するまでの時間は、一つのCIMに
対するデータ伝送の周期PDに比して充分大きくしておく
必要があり、このため、上記の周期PCOとしては例えば
数100mS以上に選ぶ必要がある。
そこで、例えばクロックの周波数を4MHzとすれば、カ
ウンタ501のビットは20ビット以上のものを要すること
になってしまい、コストアップが著しくなってしまう。
一方、第11図に示した実施例では、同期回路102に4
ビットのカウンタが含まれており、これにより4MHzのク
ロックが分周されて信号φ,φとなり、さらにこの
信号φ,φが8ビットのシーケンスカウンタ303で
カウントされている。
そこで、この実施例では、シーケンスカウンタ303の
キャリーアウト出力をカウンタ501のクロックとして供
給するようにし、これによりカウンタ501に必要なビッ
ト数が8ビットと少くて済むようにしている。
次に、自動送信機能の詳細について説明する。
これまでの説明は、このCIMを第2図に示すようなデ
ータ伝送システムに適用した場合についてのものであっ
た。
そして、この第2図のシステムでは、多数のLCU相互
間でのデータ伝送制御のためにCCUが設けられ、このCCU
に含まれているマイコンなどによりシステム全体の制御
が適切に行なわれるようになっている。そして、このた
め、CCUや各LCUに使用されているCIMは、CCU側でMPUモ
ードに設定された場合にはマイコンからの制御により1
フレーム分ごとのデータTXDの送信を開始し、一方、LCU
側でのDIOモードに設定された場合にはCCU側から送信さ
れたデータTXDが受信データRXDとして入力され、それが
確実に受信完了されたことにより自らの送信データTXD
の伝送を開始するようになっている。
従って、このCIMを用いた伝送システムにおいては、
そこで必要とするデータ伝送機能を得るため、マイコン
などを備えたCCUが不可欠であり、CIMだけで伝送システ
ムを構成することはできない。即ち、第16図のように、
マイコンを用いないで2個のCIMとだけを1本のOF
などで結合し、CIMをMPUモードにし、CIMをDIOモー
ドにしたとしても、このままではいずれのCIMからのデ
ータの送信は開始しないから、データ伝送機能は発揮さ
れない。このことは両方のCIMをMPUモード或いはDIOモ
ードにしても同じである。
もっとも、この第16図のように構成した場合でも、何
らかの手段を用いていずれかのCIMからデータの送信を
行なわせてやれば、それ以後、データ伝送動作が開始さ
れ、交互にデータ伝送が継続されるようにすることがで
きる。
しかしながら、このようにして伝送を開始させたとし
ても、このようなデータ伝送系にはノイズなどによるデ
ータ伝送誤りの発生が不可避であり、この結果、ひとた
び伝送エラーが発生すれば、その時点でデータ伝送動作
はストップしてしまうことになり、従って安定したデー
タ伝送動作は望めない。
一方、自動車内の配線システムとしては、多数のLCU
を含む比較的大規模なデータ伝送システムに限らず、2
個のLCU相互間での多重伝送が行なえるだけで充分であ
るという、比較的小規模なデータ伝送システムも必要に
なる場合がある。例えば、操舵輪コラムの側面に設けた
スイッチパネルと、ヘッドランプやホーンなどの被制御
機器との間の配線システムなどがそれである。従って、
このようなシステムに対しては、もしも可能なら第16図
に示した小規模なデータ伝送システムの使用が望まし
い。
しかしながら、この程度の小規模データ伝送システム
に対しても、それを上記したCIMを用いて構成した場合
には、一方のCIMにマイコンなどによる制御装置を設
け、このCIMにCCUとしての機能を付与したり、或いは2
個のLCUに対してさらにCCUを別に設けたりする必要があ
り、全体的な規模に比して割高なシステムとなってしま
うという欠点があった。
自動送信機能はこのような場合に対処するためのもの
で、2個のCIMを伝送路を介して相互に結合し、LCUの1
対1伝送システムとするだけで直ちに多重データ伝送を
安定に行なわせることができ、小規模データ伝送システ
ムのローコスト化が可能で、自動車内の集約配線化に有
用な改良されたCIMとするためのものであり、具体的に
は第11図に示すように自動送信回路330を設け、この回
路を必要に応じて能動化させるようにしたものである。
そして、この結果、第16図に示すように、2個のCIM
だけを用い、これらを伝送路20で相互に接続しただけ
で、第2図のシステムにおけるCCU10とCIM33に相当する
部分を用いることなく、一方のCIMに入力されたデータ
を他方のCIMに、そして、この他方のCIMに入力されたデ
ータを上記一方のCIMに、それぞれ相互に伝送させるこ
とができるようになり、上記した操舵輪コラムの側面に
設けたスイッチパネルと、ヘッドランプやホーンなどの
被制御機器との間の配線システムなど、比較的小規模な
データ伝送システムにも充分に対応可能なローコストの
システムを容易に構成することができることになる。
さて、この自動送信回路330は、CIMのデータ送信動作
の開始条件を、他のCIMから送信されたデータの受信動
作終了によるものだけではなく、それに加え、電源投入
後、所定時間経過したことによるもの、及び、自らがデ
ータ送信動作を終了したあと所定時間以内に他のCIMか
ら送信されたデータが受信されなかったことによるもの
とを追加する機能をはたすもので、第16図に示すような
1対1伝送システムをこのCIMによって構成するために
は、一方のCIM、例えばCIMを自動送信モード(以下、
これをアクチブモードという)に、そして他方のCIM
(この場合はCIM)を自動送信無しモード(以下、こ
れをパッシブモードという)に設定する。なお、第13図
に示すように、この実施例では、CIMをアクチブ動作モ
ードに設定するためには、端子67〜70のアドレスデータ
により、アドレスを“1"から“D"までの何れか一つに設
定し(このときは、第13図から明らかなように、DIOモ
ードになる)、さらに端子85、86のモードセレクト入力
MS1(第13図のモード1)、MS0(第13図のモード0)に
ついて、それぞれMS1=1、MS0=0に設定するようにな
っており、次に、パッシブ動作モードに設定するために
は、同じく端子67〜70のアドレスデータにより、アドレ
スを“1"から“D"までの何れか一つに設定してDIOモー
ドにした上で、今度は端子85、86のモードセレクト入力
MS1について、MS1=0に設定するようになっている。な
お、このパッシブ動作モードの設定に際しては、モード
セレクト入力MS0が0と1の何れでも良いようになって
いる。
ところで、このアクチブモード及びパッシブモードに
おいても、そのデータ伝送動作におけるアドレスの機能
に変りはない。一方、第16図に示すような1対1伝送シ
ステムにおいては、CIMとCIMの間で相互にデータが
やり取りされる。従って、このときにデータ伝送を可能
にするためには、CIMとCIMの両方を同じアドレス
(アドレス1〜Dの間に限る)に設定してシステムを構
成しなければならない。
何故なら、このときには、CIMのI/Oバッファ105の端
子同志が接続されるので、一方のCIMのI/Oバッファ105
の入力ポートは、他方のCIMのI/Oバッファ105では、出
力ポートになるからである。
なお、このため、アクチブモードでは同じアドレスに
対してI/Oバッファの入力ポートと出力ポートを反転さ
せる必要があり、そのように構成してあるが、この点に
ついては後述する。
この実施例による自動送信回路330はゲート回路とイ
ンバータ、それにフリップフロップで構成され、それに
よりCIMがアクチブモードに設定されたときには、シー
ケンスカウンタ303のカウント値Sを調べ、このカウン
ト値Sが254になったとき、所定のタイミングで信号LOA
D49を発生するように構成してあり、これによりシーケ
ンスカウンタ303のカウント値を、直ちにS=49にセッ
トする働きをする。すなわち、この信号LOAD49は、その
ときのシーケンスカウンタ303のカウント値Sをリセッ
トして、新たにS=49にするものである。
そして、このシーケンスカウンタ303のカウント値S
が254になるのは、自分宛のデータを受信しなくなって
所定時間が経過した時点である。
既に説明したように、この実施例では、シーケンスカ
ウンタ303のカウント値の歩進に伴ってシーケンシャル
に制御が実行されるようになっている。
そして、シーケンスカウンタ303のカウント値S=49
では、これも既に説明したように、第9図の時点txで必
要とされている制御状態、すなわち、送信フレームの伝
送を開始し、それに続く半二重方式によるデータの伝送
動作に移行するのに必要な制御状態にされる。
これにより、自分宛のデータを受信しなくても、一定
の時間、すなわち、シーケンスカウンタ303のカウント
値Sが254になるまでの時間が経過したときには、自動
送信になり、データ送信動作が自動的に開始されるよう
にしたものである。
こうして、DIOモードの中で、さらにアクチブモード
とパッシブモードに設定可能にしたCIMを用い、第16図
に示すようなLCUの1対1伝送システムを構成すると第1
7図のようになる。ここで、CIM34はDIOモードでかつア
クチブモードに設定されたCIMを、そしてCIM35はDIOモ
ードでかつパッシブモードに設定されたCIMをそれぞれ
表わす。従って、CIM34は第11図で示した自動送信回路3
30が能動化されている以外は既に説明したDIOモードに
おけるCIMとして動作し、他方、CIM35は自動送信回路33
0が能動化されないから、既に説明したDIOモードにある
CIMと全く同じ動作をするようになっている。
次に、第11図に示したCIMを用いて構成した第17図に
示すような1対1伝送システムの動作について説明す
る。なお、上述のように、第17図におけるCIM34,35は、
いずれもその基本的動作はDIOモードにおけるものとな
っている(特にCIM35はDIOモードと全く同じである)か
ら、以下の説明ではDIOモードの場合と異なる点につい
てだけ重点的に行なう。
まず、自動車のエンジンキーが操作されるなどして伝
送システムの電源が投入されるとイニシヤライズが行な
われ、シーケンスカウンタ303の出力はS0(なお、この
Sはステージの略)にセットされる。そして、それにひ
き続いてクロックφのカウントにより、このカウンタ
303が歩進してゆく。こうしてカウンタ303が歩進を開始
してゆきそのカウント出力がS25になると、CIM34,35は
いずれもアイドル状態になり、その後は受信信号が入力
されてくるのをただ待っているだけの状態になってしま
う。
ところで、このシステムでは、第17図から明らかなよ
うに、信号伝送路20に結合されているのは2個のCIM34,
35だけであり、従って、これらがいずれもアイドル状態
に入ってしまえば、第16図で説明したように、データ伝
送動作はいつまで経っても開始されない。
しかしながら、この第17図では、CIM34,35が第11図に
示す本発明の実施例によるものであり、これによりCIM3
5はアクチブモードに設定されている。
一方、既に説明したとおり、本発明によるCIMでもそ
の基本的な動作は第3図のCIMと同じであり、従って、
アイドル状態にあってもCIM34,35のシーケンスカウンタ
303はクロックφのカウントをそのまま続けている。
そこで、第17図のシステムにおいて、シニシャライズ
後にCIM34,35がアイドル状態に入ると、それ以後、バッ
シブモードにあるCIM35はそのままアイドル状態にとど
まっているが、CIM34はアクチブモードに設定されてい
るため、自動送信回路330が能動化されており、この結
果、シーケンシャルカウンタ303のカウント出力がS254
に達した後の所定のタイミングで信号LODO49が発生し、
シーケンシャルカウンタ303の出力にS49がロードされ
る。
既に説明したように、このCIM34,35においても、第3
図ないし第8図で説明したように、シーケンシャルカウ
ンタ303のカウントデータによつて伝送動作が制御され
ている。従って、CIM34のシーケンスカウンタ303の出力
データがS49にされると、このCIM34の動作はそれまでの
アイドル状態からDUMMY状態にジャンプし、その後、こ
のシーケンシャルカウンタ303の歩進によって25ビット
の“0"送信と、それに続くS74からのデータTXDの送信動
作に入ることになる。
こうして、ひとたびCIM34からデータの送信が開始す
れば、このデータがアイドル状態にあるCIM35によって
受信され、この結果、CIM34と35との間でのデータ伝送
はDIOモードで交互に1フレーム分づつ行なわれ、2個
のCIM34と35とによる1対1伝送システムによるデータ
伝送が開始することになる。
従って、このときのCIM34とCIM35の状態遷移図を示す
と第18図のようになる。
すなわち、電源投入時や、何らかの理由によりデータ
が途切れてしまったときには、CIMはアイドル状態にな
ってしまうが、このとき、アクチブモードになっている
CIM34では、所定時間が経過してシーケンスカウンタ303
のカウント値Sが254になると、第9図の時点txに示す
動作に移行し、まず25ビットのデータ“0"の送信と、そ
れに続くデータの送信を開始する。
この結果、以後は、データの伝送が途切れない限り、
アクチブモードにあるCIM34もパッシブモードにあるCIM
35も、共に通常の半二重方式によるデータの伝送動作に
入り、“0"送信動作、データの送信動作、相手からのデ
ータ“0"を受信しているアイドル状態、それに続く受信
動作とを順次行うようになり、従って、その状態遷移
は、第18図の通りになるのである。
そして、この後、何らかの理由によりデータが途切れ
てしまったときは、再び所定時間が経過してシーケンス
カウンタ303のカウント値Sが254になったとき、第9図
の時点txに示す動作に移行し、25ビットのデータ“0"の
送信と、それに続くデータの送信を開始するのである。
一方、このようにしてCIM34と35の間でのデータ伝送
動作が開始し、定常的な半二重方式によるデータ伝送が
行なわれているときに伝送エラーが発生したとすれば、
CIM34と35の両方がアイドル状態になり、再びデータ伝
送動作は停止されてしまう。
しかしながら、このときにも、CIM34がアクチビモー
ドにあるため、シーケンスカウンタ303のカウント出力
がS254になった時点で再びシーケンスカウンタ303にS49
がロードされ、自動的にデータ送信が開始される。
従って、この実施例によるCIMによれば、動作モード
をアクチブモードとパッシブモードに選択した上で第17
図に示すように1対1伝送システムを構成するだけで常
に安定にデータ伝送を行なうことができ、小規模なデー
タ伝送システムをローコストで構成することができる。
ここで、本発明の一実施例におけるモード選択とI/O
バッファ105の入出力ポートの切換えについて説明す
る。
既に説明したように、第11図に示した本発明の一実施
例では、DIOモードのときにアクチブモードとパッシブ
モードとに選択設定が可能で、アクチブモードでは自動
送信回路330が能動化されるようになっているが、その
他、DIOモードによるデータ伝送動作やその他の構成は
第3図のCIMと同じであり、そのため、DIOモードではI/
Oバッファ105のポートの方向性がアドレスによって決め
られ、アドレスがそのまま出力ポート数となるようにし
てある。例えば、DIOモードには4ビットのアドレスの
“1"から“D"が対応しているが、アドレスを“1"にすれ
ばI/Oバッファ105の14ビットのポートのうち、1ビット
が出力ポートで13ビットが入力ポートとなり、アドレス
“D"では13ビットが出力ポートで1ビットが入力ポート
になる。
一方、これも既に説明したとおり、第17図のような1
対1伝送システムでは、両方のCIM34と35のアドレスを
一致させておかなければ、データの伝送は行えない。
しかして、この第17図のシステムでは、一方のCIM、
例えばCIM34から送信されたデータは必ずCIM35によって
だけ受信され、他方、CIM35が送信したデータはCIM34で
しか受信されないから、これら両方のCIM34と35でI/Oバ
ッファ105の入力ポート数と出力ポート数とを同じにし
たのでは、データ伝送に無駄が生じ、伝送可能なビット
数を有効に利用できなくなってしまう。つまり、データ
伝送の本質から、このような1対1伝送システムにおけ
る一方のCIMにおける入力ポートのデータは他方のCIMに
おける出力ポートによって受信されなければデータ伝送
が行なわれたとにならないから、一方のCIMにおける入
力ポートの数は他方のCIMにおける出力ポートの数に等
しくし、反対に一方のCIMの出力ポト数は他方のCIMの入
力ポート数に等しくするのが最も望ましい。
そこで、この実施例では、アドレスによるI/Oバッフ
ァ105の入出力ポートの切換を、パッシブモードでは第
3図のCIMと同様に行ない、他方、アクチブモードに設
定されたときには、パッシブモード時と反対に、アドレ
ス数が入力ポート数に対応して行なわれるようにしてあ
る。例えば、いま、第17図のCIM34と35がアドレス“1"
に設定されていたとすれば、CIM35ではI/Oバッファ105
の14本のポートのうち、1本が出力ポート、13本が入力
ポートとなるのに対して、アクチブモードにあるCIM34
では出力ポートが13本、入力ポートが1本となり、1対
1伝送におけるデータ転送機能を充分に活用することが
できる。
なお、既に説明したとおり、本発明のCIMがアクチブ
モードに設定されたときには、電源投入後、或いはデー
タの伝送が途切れたあと、シーケンスカウンタ303がS25
4に歩進してから自動送信動作に入る。
そこで、いま、クロックφによるデータの伝送速度
を250Kbit/Secとすれば、約1mSecの待ち時間で自動送信
動作に入るようになるが、この時間はシーケンスカウン
タ303の最大ビット数とクロックの周波数で任意に設定
可能なことはいうまでもない。
また、第11図の実施例では、シーケンスカウンタ303
を利用して自動送信に入るまでの時間を設定しているた
め、アクチブモードでの動作に必要な構成の付加が少く
ローコストで済む。
なお、このアクチブモードとパッシブモードに設定し
て動作が可能なCIMについては、前掲の特願昭58−10488
0号の明細書(特開昭59−230345号公報参照)の中に更
に詳しく説明されているものである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、CIMの機能選
択をグループ別入力の組合わせによるマトリクスで行な
うようにしたから、多数の機能別選択を最小限の入力数
で行なうことができ、端子ピンの必要数を充分に少く抑
えてLSI化が有効に行なうことができ、しかも多数の機
能に切換えて使用することができる汎用性の高いCIMを
容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動車内集約配線システムの一例を示す説明
図、第2図はCIMを用いたデータ伝送システムの一例を
示す説明図、第3図はCIMの従来例を示すブロック図、
第4図はアドレスによるモードの切換えを示す説明図、
第5図はDIOモードにおける機能ブロック図、第6図は
データ内容の一例を示す説明図、第7図は伝送波形の説
明図、第8図はADモードにおける機能ブロック図、第9
図は伝送波形の説明図、第10図はMPUモードにおける機
能ブロック図、第11図は本発明における端末処理装置の
一実施例を示すブロック図、第12図はモードセレクト入
力の説明図、第13図はアドレス入力とモードセレクト入
力によるマトリクス選択の一実施例を示す説明図、第14
図は異常検出回路の一実施例を示すブロック図、第15図
は異常検出回路の他の一実施例を示すブロック図、第16
図は小規模データ伝送システムの概念図、第17図は本発
明による端末処理装置を用いた1対1伝送システムの一
実施例を示す概念図、第18図はその動作説明図である。 60……CIMパッケージ、61〜84……端子ピン、101……制
御回路、102……同期回路、104……シフトレジスタ、10
5……I/Oバッファ、106……AD制御回路、303……シーケ
ンスカウンタ、304……シーケンスデコーダ、305……異
常検出回路、306……アドレスデコーダ、307……アドレ
ス比較回路、308……エラー検出回路、330……自動送信
回路、331……モードデコーダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 健 日立市幸町3丁目1番1号 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 長谷川 明 勝田市大字高場2520番地 株式会社日立 製作所佐和工場内 (56)参考文献 特開 昭58−51346(JP,A) 特開 昭58−136149(JP,A) “マイクロコンピュータ インターフ ェース技術”正田英介監訳、昭和56年11 月20日第3版、株式会社マイテック、第 54頁−第59頁

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも8ビットのデータが格納可能な
    シフトレジスタ(104)と、このシフトレジスタのデー
    タをシリアル信号(TXD)としてデータ伝送路(20)に
    送り出し、且つ上記データ伝送路からシリアル信号(RX
    D)を受信して前記シフトレジスタに格納する制御回路
    とから構成された端末処理装置において、 前記シフトレジスタが複数の端子(71〜84)を介して外
    部機器とパラレルに情報交換可能に構成されていると共
    に、 前記複数の端子の少なくとも一部の情報の、前記シフト
    レジスタの端子に対する入出力方向を定め、情報を一時
    的に保持するI/Oバッファ(105)を介してパラレルに前
    記シフトレジスタの端子の一部に接続されており、 複数のアドレス端子(67〜70)から入力されるアドレス
    データに応じて信号を出力するアドレスデコーダ(30
    6)と、 複数のアドレス端子(67〜70)及び複数のモードセレク
    ト端子(85、86)から入力されるアドレスデータ及びモ
    ードセレクトデータに応じて信号を出力するモードデコ
    ーダ(331)と、 前記モードデコーダの出力信号により端末処理モードと
    中央処理モードの夫々の動作モードを選択する手段とを
    有し、 前記I/Oバッファは、前記アドレスデコーダの出力信号
    に応じて前記入出力方向が定められるように構成され、 前記端末処理モードが選択されたときは、前記外部機器
    と前記シフトレジスタは前記I/Oバッファを介して情報
    交換がなされ、 前記中央処理モードが選択されたときは、前記受信信号
    を発生させると共に前記外部機器からの信号に応じて選
    択された前記シフトレジスタの所定の領域に前記外部機
    器からの情報がパラレルに書込まれるように構成したこ
    とを特徴とする端末処理装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、 前記複数の入出力端子(71〜84)の一部が、 前記I/Oバッファを介して前記シフトレジスタに接続さ
    れる端子と、 外付けのA/D変換回路(40)からの信号を前記シフトレ
    ジスタにディジタル信号として取り込むA/D制御回路(1
    06)に接続される端子とに 共用されていることを特徴とする端末処理装置。
  3. 【請求項3】複数のビットのデータが格納するシフトレ
    ジスタ(104)と、このシフトレジスタのデータをシリ
    アル信号(TXD)としてデータ伝送路(20)に送り出
    し、且つ上記データ伝送路からシリアル信号(RXD)を
    受信して前記シフトレジスタに格納する制御回路とから
    構成された端末処理装置において、 複数のビットを有するI/Oバッファ(105)と、 複数のアドレス端子(67〜70)及び複数のモードセレク
    ト端子(85、86)から入力されるアドレスデータ及びモ
    ードセレクトデータに応じて信号を出力するモードデコ
    ーダ(331)と、 前記デコーダの出力信号により第1の異常処理モードと
    第2の異常処理モードを選択する手段とを有し、 前記第1の異常処理モードが選択されたときには、異常
    状態の検出に応じて前記I/Oバッファの複数のビットが
    異常検出直前の状態に保持(固定)され、 前記第2の異常処理モードが選択されたときには、異常
    状態の検出に応じて前記I/Oバッファの複数のビットが
    予め決められた所定の状態に保持(固定)され、 これら選択されたモードが実行されると共に、前記I/O
    バッファと前記シフトレジスタとでパラレルにデータの
    授受がなされるように構成されていることを特徴とする
    端末処理装置。
  4. 【請求項4】複数のビットのデータを格納するシフトレ
    ジスタ(104)と、このシフトレジスタのデータをシリ
    アル信号(TXD)としてデータ伝送路(20)に送り出
    し、且つ上記データ伝送路からシリアル信号(RXD)を
    受信して前記シフトレジスタに格納する制御回路とから
    構成された端末処理装置において、 複数のビットを有するI/Oバッファ(105)と、 複数のアドレス端子(67〜70)から入力されるアドレス
    データに応じて信号を出力するアドレスデコーダ(30
    6)と、 複数のアドレス端子(67〜70)及び複数のモードセレク
    ト端子(85、86)から入力されるアドレスデータ及びモ
    ードセレクトデータに応じて信号を出力するモードデコ
    ーダ(331)と、 これらアドレスデコーダとモードデコーダの出力信号に
    よりパッシブ動作モードとアクチブ動作モードの夫々の
    動作モードを選択する手段とを有し、 前記パッシブ動作モードが選択されたときには、データ
    受信を契機として自動送信無しの一連のデータ伝送処理
    が実行され、 前記アクチブ動作モードが選択されたときには、所定の
    タイミング毎に自動送信を行う一連のデータ伝送処理が
    自動的に実行され、 これら選択されたモードが実行されると共に、前記I/O
    バッファと前記シフトレジスタとでパラレルにデータの
    授受がなされるように構成した端末処理装置を2個用
    い、 これら端末処理装置の一方を前記パッシブ動作モードに
    選択すると共に、他方を前記アクチブ動作モードに選択
    した上で相互に接続し、1対1伝送システムを形成させ
    るように構成したことを特徴とする端末処理装置。
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