JPH08233547A - 三次元形状測定装置 - Google Patents

三次元形状測定装置

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JPH08233547A
JPH08233547A JP7061743A JP6174395A JPH08233547A JP H08233547 A JPH08233547 A JP H08233547A JP 7061743 A JP7061743 A JP 7061743A JP 6174395 A JP6174395 A JP 6174395A JP H08233547 A JPH08233547 A JP H08233547A
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light
laser displacement
irradiation
optical distance
measured
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JP7061743A
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Inventor
Hisatsune Tsunoda
久常 角田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定の信頼性を低下させることなく、複数の
光距離センサを用いて各光距離センサによる同時計測を
行い、測定時間を短縮させる。 【構成】 レーザー変位計21,22の各々の照射部2
1A,22Aは、互いに異なる波長λ1,λ2のレーザー
光を同時に照射する。レーザー変位計21の受光部21
Bは波長λ1の光を受光するとともに波長λ2の光を受光
せず、レーザー変位計22の受光部22Bは波長λ2
光を受光するとともに波長λ1の光を受光しない。これ
により、レーザー変位計21,22間の相互干渉が防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー変位計等の光
距離センサを用いて、被測定物の三次元形状を測定する
三次元形状測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被測定物に対して照射光を照射する照射
部と被測定物からの反射光を受光する受光部とを備えた
光距離センサを用いて、非接触で被測定物の三次元形状
を測定することが、従来から広く行われている。
【0003】このような光距離センサの一つとして、三
角測量の原理を利用するとともにレーザー光を用いた三
角測距式レーザー変位計がある。
【0004】図4は、一般的な三角測距式レーザー変位
計1の測定原理を示す説明図である。
【0005】図4に示すように、このレーザー変位計1
は、被測定物6に対してスポット状のレーザー光(拡が
りのないレーザービーム)を照射する照射部2と、被測
定物6からの反射光を受光する受光部3とを備えてい
る。受光部3は、受光位置に応じた信号を出力するPS
D(position sensitive device、半導体位置検出器)
やCCDなどの1次元受光センサ4と、前記反射光(被
測定物6上の照射光による像)を前記1次元受光センサ
4の受光面上に投影させる受光レンズ5とから構成され
ている。
【0006】このレーザー変位計1によれば、照射部2
から発したレーザー光は、被測定物6に照射され、その
反射光が受光レンズ5を介し受光センサ4により受光さ
れる。このとき、図4に示すように、被測定物6の面の
位置に応じて、受光センサ4に入る反射光の位置が変化
する。したがって、受光センサ4から、被測定物6上の
レーザー光照射位置までの距離を示す出力が得られる。
【0007】なお、前記レーザー変位計1において、前
記照射部2としてスリット状のレーザー光を照射するも
のを用いるとともに、前記受光センサとして2次元受光
センサを用いたレーザー変位計も、知られている。この
レーザー変位計は、前記レーザー変位計1と同一の原理
に基づくものであるが、スリット状のレーザー光により
照射された被測定物6上の線状の照射位置(光切断線の
位置)の距離が、一括して前記2次元受光センサの出力
として得られるものである。
【0008】そして、従来から、前述したようなレーザ
ー変位計を複数用いた三次元形状測定装置が提供されて
いる。図2は、このような従来の三次元形状測定装置の
一例の概略の構成を示す側面図である。
【0009】この従来の三次元形状測定装置は、図2に
示すように、被測定物10の側面方向の距離を測定する
側面測定用のレーザー変位計11と、被測定物10の上
面方向の距離を測定する上面測定用のレーザー変位計1
2と、レーザー変位計11を図2中の上下方向(鉛直方
向、Z方向)に移動させるZステージ13と、レーザー
変位計12を図2中の左右方向に移動させるRステージ
14と、被測定物10を鉛直方向に延びる回転軸Oを中
心として回転させるθステージ15と、θステージ15
上に搭載され水平面内において被測定物10を格子状に
移動させるX−Yステージ16と、各ステージ13,1
4,15を支持する基盤17と、を備えている。
【0010】前記レーザー変位計11,12は、図4に
示した変位計1と同一の構成を有しており、それぞれ照
射部11A,12Aと受光部11B,12Bとを有して
いる。そして、レーザー変位計11,12として全く同
一のレーザー変位計が用いられており、照射部11A,
12Aは同一波長λ0のレーザー光を照射し、受光部1
1B,12Bはその波長λ0の光を受光する。
【0011】図2に示す従来の装置では、次のようにし
て被測定物10の三次元形状が測定される。
【0012】まず、Rステージ14を駆動してレーザー
変位計12の照射光軸をθステージ15の回転軸Oと一
致させるとともに、X−Yステージ16を駆動して被測
定物10の中心をθステージ15の回転軸Oとほぼ一致
させる。また、Zステージ13を駆動してレーザー変位
計11の照射光軸を被測定物10の最下位置に当てる。
これらの位置が初期位置である。
【0013】次に、レーザー変位計12の照射部12A
からのレーザー光の照射を継続しつつ、レーザー変位計
12による被測定物10の上面の測定を行う。すなわ
ち、まず、被測定物10の上面における回転軸O上の点
までの距離をレーザー変位計12で測定する。その後、
Rステージ14を駆動してレーザー変位計12を所定量
動かした後、θステージ15により被測定物10を回転
させながら一定角度ごとの被測定物10の上面までの距
離をレーザー変位計12で測定する。被測定物10が1
回転すると、レーザー変位計12をRステージ14によ
り同じ向きに更に所定量移動させて、同様に、被測定物
10を回転させながら被測定物10の上面までの距離を
レーザー変位計12で測定する。これを繰り返し、レー
ザー変位計12からのレーザー光が被測定物10に当た
らなくなれば、レーザー変位計12による被測定物10
の上面の三次元形状の測定が終了する。なお、レーザー
変位計12による測定中には、レーザー変位計11の照
射部11Aからのレーザー光の照射は、停止されてい
る。
【0014】次に、レーザー変位計12の照射部12A
からのレーザー光の照射を停止し、レーザー変位計11
の照射部11Aからのレーザー光の照射を継続しつつ、
レーザー変位計11による被測定物10の側面の測定を
行う。すなわち、θステージ15により被測定物10を
回転させながら、被測定物10の最下位置における一定
角度ごとの被測定物10の側面までの距離をレーザー変
位計11で測定する。被測定物10が1回転すると、レ
ーザー変位計11をZステージ13により上方に所定量
移動させて、同様に、被測定物10を回転させながら被
測定物10の側面までの距離をレーザー変位計11で測
定する。これを繰り返し、レーザー変位計11からのレ
ーザー光が被測定物10に当たらなくなれば、レーザー
変位計11による被測定物10の側面の三次元形状の測
定が終了する。
【0015】その後、レーザー変位計12により得た被
測定物10の上面の三次元形状データとレーザー変位計
11により得た被測定物10の側面の三次元形状データ
とを合成することにより、被測定物10の全体の三次元
形状データが得られる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2に
示す従来の三次元形状測定装置では、前述したように、
レーザー変位計12による被測定物10の上面の測定と
レーザー変位計11による被測定物10の側面の測定
を、同時ではなく、順次に行っていたので、測定時間が
長いという欠点がある。
【0017】そこで、本件発明者は、測定時間を短縮す
るべく、図2に示す三次元形状測定装置において、レー
ザー変位計12による被測定物10の上面の測定とレー
ザー変位計11による被測定物10の側面の測定を、同
時に行うようにしてみた。
【0018】すなわち、測定中は、前記初期位置レーザ
ー変位計11,12の照射部11A,12Aから同時に
レーザー光を照射させる。そして、まず、被測定物10
の上面における回転軸O上の点までの距離をレーザー変
位計12で測定する。その後、Rステージ14を駆動し
てレーザー変位計12を所定量動かした後、θステージ
15により被測定物10を回転させながら、一定角度ご
との被測定物10の上面までの距離をレーザー変位計1
2で測定すると同時に、被測定物10の最下位置におけ
る一定角度ごとの被測定物10の側面までの距離をレー
ザー変位計11で測定する。被測定物10が1回転する
と、レーザー変位計12をRステージ14により更に所
定量移動させるとともに、レーザー変位計11をZステ
ージ13により上方に所定量移動させた後、同様に、θ
ステージ15により被測定物10を回転させながら、一
定角度ごとの被測定物10の上面までの距離をレーザー
変位計12で測定すると同時に、一定角度ごとの被測定
物10の側面までの距離をレーザー変位計11で測定す
る。そして、これを繰り返し、レーザー変位計12から
のレーザー光が被測定物10に当たらなくなれば、レー
ザー変位計12による被測定物10の上面の三次元形状
の測定が終了し、レーザー変位計11からのレーザー光
が被測定物10に当たらなくなれば、レーザー変位計1
1による被測定物10の側面の三次元形状の測定が終了
する。
【0019】その後、レーザー変位計12により得た被
測定物10の上面の三次元形状データとレーザー変位計
11により得た被測定物10の側面の三次元形状データ
とを合成することにより、被測定物10の全体の三次元
形状データが得られる。
【0020】しかし、このようにしてレーザー変位計1
1,12による同時測定を行った場合には、測定時間は
大幅に短縮するものの、三次元形状データ中に誤ったデ
ータが含まれ、測定の信頼性が低下してしまうことが判
明した。
【0021】以上説明した事情は、三角測距式レーザー
変位計のみならず、合焦方式の光距離センサなど他の種
々の光距離センサについても同様である。
【0022】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、測定の信頼性を低下させることなく、複数の光距離
センサを用いて各光距離センサによる同時計測を行うこ
とができ、測定時間を短縮させることができる三次元形
状測定装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明による三次元形状測定装置は、各々が、被測
定物に対して照射光を照射する照射部と、前記被測定物
からの反射光を受光する受光部とを備えた複数の光距離
センサと、前記複数の光距離センサと前記被測定物との
間の相対位置を変更させる位置変更手段と、前記複数の
光距離センサの各々と前記被測定物との間の各相対位置
に応じた前記複数の光距離センサの受光部の出力に基づ
いて、前記被測定物の三次元形状データを作製する三次
元形状データ作製手段と、を備えた三次元形状測定装置
において、前記複数の光距離センサの照射部から同時に
照射光が照射されるように、前記複数の光距離センサを
駆動する駆動手段を更に備え、前記複数の光距離センサ
の各々の照射部は、前記照射光として互いに異なる波長
の光を照射し、前記複数の光距離センサの各々の受光部
は、当該光距離センサの照射部から照射された照射光と
同一の波長の光を受光するとともに他の光距離センサの
照射部から照射された照射光と同一の波長の光は受光し
ないものである。
【0024】前記複数の光距離センサの各々の受光部
は、光入射側に、当該光距離センサから照射された照射
光と同一の波長の光を透過させるとともに他の光距離セ
ンサから照射された照射光と同一の波長の光を遮光する
フィルタを有していてもよい。
【0025】
【作用】前述したようにして、図2に示す三次元形状測
定装置において、レーザー変位計12による被測定物1
0の上面の測定とレーザー変位計11による被測定物1
0の側面の測定を同時に行う場合に、三次元形状データ
中に誤ったデータが含まれ、測定の信頼性が低下してし
まう原因は、本件発明者の研究により、レーザー変位計
11,12間の相互干渉であることが判明した。
【0026】すなわち、前述したようにしてレーザー変
位計11,12による同時測定を行うと、例えば、図3
に示すような、レーザー変位計11,12の位置関係及
び被測定物10の形状の場合には、レーザー変位計11
の受光部11Bは、自分の照射部11Aから照射された
レーザー光18aによる反射光18bを受光するのみな
らず、レーザー変位計12の照射部12Aから照射され
たレーザー光19aによる反射光19cをも受光してし
まう。なお、レーザー光19aによる反射光19bがレ
ーザー変位計12による測定に用いられるものである
が、反射光19cも、被測定物10の形状による乱反射
により生ずるのである。したがって、レーザー変位計1
1の出力が異常となり、その場合に得られたデータが誤
ったものとなる。
【0027】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたもので、複数の光距離センサによる同時測定時にお
ける光距離センサ間の相互干渉を防ぎ、測定の信頼性を
低下させることなく、測定時間の短縮を図ることができ
るものである。
【0028】すなわち、本発明によれば、前記複数の光
距離センサの各々の照射部は、前記照射光として互いに
異なる波長の光を照射し、前記複数の光距離センサの各
々の受光部は、当該光距離センサの照射部から照射され
た照射光と同一の波長の光を受光するとともに他の光距
離センサの照射部から照射された照射光と同一の波長の
光は受光しない。したがって、従来と同様に、ある光距
離センサの受光部には他の光距離センサの照射部から照
射された照射光による反射光が入射しようとする場合が
あるが、その場合であっても当該受光部は他の光距離セ
ンサによる反射光を受光しない。その結果、複数の光距
離センサによる同時測定時における光距離センサ間の相
互干渉が防止され、測定の信頼性が低下することなく、
測定時間が短縮する。
【0029】光距離センサの受光部が特定の波長の光を
受光するとともに他の特定の波長の光を受光しないよう
にする具体的な手法としては種々あるが、前述したよう
に、光距離センサの受光部が、光入射側に、当該光距離
センサから照射された照射光と同一の波長の光を透過さ
せるとともに他の光距離センサから照射された照射光と
同一の波長の光を遮光するフィルタを有することが好ま
しい。この場合には、一般的に市販されているレーザー
変位計(このレーザー変位計の受光部は通常は当該波長
選択特性を有していない。)を、その受光窓に当該フィ
ルタを付加するだけで、用いることができる利点があ
る。
【0030】
【実施例】以下、本発明の一実施例による三次元形状測
定装置について、図1を参照して説明する。
【0031】図1は、本発明の一実施例による三次元形
状測定装置の全体構成を示す図である。本実施例では、
被測定物20は、歯科用作業模型とする。もっとも、被
測定物20はこれに限定されるものではなく、本発明に
よる三次元形状測定装置は他の任意のものも測定するこ
とができる。
【0032】本実施例による三次元形状測定装置は、図
1に示すように、被測定物20の側面方向の距離を測定
する側面測定用の光距離センサとしてのレーザー変位計
21と、被測定物20の上面方向の距離を測定する上面
測定用の光距離センサとしてのレーザー変位計22と、
レーザー変位計21を図1中の上下方向(鉛直方向、Z
方向)に移動させるZステージ23と、レーザー変位計
22を図1中の左右方向に移動させるRステージ24
と、被測定物20を鉛直方向に延びる回転軸Oを中心と
して回転させるθステージ25と、θステージ25上に
搭載され水平面内において被測定物20を格子状に移動
させるX−Yステージ26、各ステージ23,24,2
5を支持する基盤27と、を備えている。
【0033】前記レーザー変位計21,22は、図4に
示した変位計1と基本的には同様の構成を有している。
すなわち、レーザー変位計21は、被測定物20に対し
てスポット状のレーザ光を照射する照射部21Aと、被
測定物20からの反射光を受光する受光部21Bとを有
している。受光部21Bは、受光位置に応じた信号を出
力するPSDやCCDなどの1次元受光センサ(図示せ
ず)と、前記反射光(被測定物20上の照射光による
像)を前記1次元受光センサの受光面上に投影させる受
光レンズ(図示せず)とを有している。同様に、レーザ
ー変位計22は、被測定物20に対してスポット状のレ
ーザ光を照射する照射部22Aと、被測定物20からの
反射光を受光する受光部22Bとを有している。受光部
22Bは、受光位置に応じた信号を出力する1次元受光
センサ(図示せず)と、前記反射光(被測定物20上の
照射光による像)を前記1次元受光センサの受光面上に
投影させる受光レンズ(図示せず)とを有している。
【0034】そして、本実施例では、従来の三次元形状
測定装置と異なり、各照射部21A,22Aは互いに異
なる波長λ1,λ2のレーザー光を照射する。ここでは、
照射部21Aが波長670nmのレーザー光を照射し、
照射部22Aが波長870nmのレーザー光を照射する
ものとする。もっとも、各波長λ1,λ2は、これらに限
定されるものではなく、互いに異なっていればよい。
【0035】また、従来の三次元形状測定装置と異な
り、受光部21Bは、照射部21Aから照射されたレー
ザー光と同一の波長670nmの光を受光し、照射部2
2Aから照射されたレーザー光と同一の波長870nm
の光は受光しない。同様に、受光部22Bは、照射部2
2Aから照射されたレーザー光と同一の波長870nm
の光を受光し、照射部21Aから照射されたレーザー光
と同一の波長670nmの光は受光しない。
【0036】具体的には、本実施例では、受光部21B
は、光入射側に、主として波長670nmの光のみを透
過させるとともに波長870nmの光を遮光するフィル
タ21bを有している。また、受光部22Bは、光入射
側に、主として波長870nmの光のみを透過させると
ともに波長670nmの光を遮光するフィルタ22bを
有している。本実施例では、このように受光部21B,
22Bがフィルタ21b,22bを有する構成であるの
で、レーザー変位計21,22として、一般的に市販さ
れているレーザー変位計(このレーザー変位計の受光部
は通常は当該波長選択特性を有していない。)を、その
受光窓に当該フィルタ21b,22bを装着するだけ
で、用いることができる。
【0037】なお、被測定物20が、材質が超硬石膏で
ある直径10mm、高さ10mm程度の歯科用作業模型
である場合には、例えば、Zステージ23は図1中の上
下方向に±10mmの可動範囲を持ち、Rステージ24
は図1中の左右方向に±10mmの可動範囲を持ち、X
−Yステージ26は±25mmの可動範囲を持つ。θス
テージ25は、X−Yステージ26及び被測定物20を
360°往復回転させる。
【0038】また、本実施例による三次元形状測定装置
は、図1に示すように、各ステージ23,24,25,
26の駆動モータ(図示せず)を駆動するモータ駆動回
路28と、各レーザー変位計21,22を駆動するセン
サ駆動回路29と、各種の演算及び制御を行う演算・制
御部30と、測定者が演算・制御部30に各種の指令を
与えるためのキーボード等の入力装置31と、各ステー
ジ23〜26の位置(又は駆動量)を検出するエンコー
ダ等の位置検出器(図示せず)と、を備えている。
【0039】演算・制御部30は、マイクロコンピュー
タ等から構成され、主として、モータ駆動回路28及び
センサ駆動回路29の動作を制御する駆動制御部32と
しての機能と、レーザー変位計21,22からの出力及
び前記位置検出器からの出力(各ステージの位置検出信
号)に基づいて三次元形状データを作製する三次元形状
データ作製部33としての機能を担う。
【0040】なお、本実施例では、三次元形状データ作
製部33で作製された三次元形状データは、これを利用
するCAD装置34に供給されるようになっている。
【0041】次に、本実施例による三次元形状測定装置
の動作の一例について、説明する。
【0042】まず、Rステージ24を駆動してレーザー
変位計22の照射光軸をθステージ25の回転軸Oと一
致させるとともに、X−Yステージ26を駆動して被測
定物20の中心をθステージ25の回転軸Oとほぼ一致
させる。また、Zステージ23を駆動してレーザー変位
計21の照射光軸を被測定物20の最下位置に当てる。
これらの位置が初期位置である。なお、レーザー変位計
21の照射光軸とレーザー変位計22の照射光軸とは、
直交している。
【0043】この初期状態において、駆動制御部32に
よる制御を受けたセンサ駆動回路29が、レーザー変位
計21,22の照射部21A,22Aからのレーザー光
の照射を開始させ、以後測定が完了するまで、それらの
同時照射が継続される。
【0044】そして、まず、被測定物20の上面におけ
る回転軸O上の点までの距離をレーザー変位計22で測
定する。その後、Rステージ24を駆動してレーザー変
位計22を所定量動かした後、θステージ25により被
測定物20を回転させながら、一定角度ごとの被測定物
20の上面までの距離をレーザー変位計22で測定する
と同時に、被測定物20の最下位置における一定角度ご
との被測定物20の側面までの距離をレーザー変位計2
1で測定する。被測定物20が1回転すると、レーザー
変位計22をRステージ24により更に所定量移動させ
るとともに、レーザー変位計21をZステージ23によ
り上方に所定量移動させた後、同様に、θステージ25
により被測定物20を回転させながら、一定角度ごとの
被測定物20の上面までの距離をレーザー変位計22で
測定すると同時に、一定角度ごとの被測定物20の側面
までの距離をレーザー変位計21で測定する。そして、
これを繰り返し、レーザー変位計22からのレーザー光
が被測定物20に当たらなくなれば、レーザー変位計2
2による被測定物20の上面の三次元形状の測定が終了
し、レーザー変位計21からのレーザー光が被測定物2
0に当たらなくなれば、レーザー変位計21による被測
定物20の側面の三次元形状の測定が終了する。
【0045】なお、以上の説明において、レーザー変位
計21,22による距離の測定は、三次元形状データ作
製部33が各ステージの位置検出信号に応じてレーザー
変位計21,22の出力を取り込むことにより行われ
る。
【0046】その後、三次元形状データ作製部33が、
レーザー変位計22により得た被測定物20の上面の三
次元形状データとレーザー変位計21により得た被測定
物20の側面の三次元形状データとを合成することによ
り、被測定物20の全体の三次元形状データが得られ
る。
【0047】このようにして、レーザー変位計21,2
2による同時測定が行われるので、従来に比べて測定時
間が大幅に短縮する。
【0048】そして、本実施例では、前述したように、
レーザー変位計21,22の各々の照射部21A,22
Aは、互いに異なる波長λ1,λ2のレーザー光を照射
し、レーザー変位計21の受光部21Bは波長λ1の光
を受光するとともに波長λ2の光を受光せず、レーザー
変位計22の受光部22Bは波長λ2の光を受光すると
ともに波長λ1の光を受光しない。したがって、従来と
同様に、一方のレーザー変位計21又は22の受光部2
1B又は22Bには他方のレーザー変位計22又は21
の照射部22A又は21Aから照射された照射光による
反射光が入射しようとする場合があるが、その場合であ
っても当該受光部は他方のレーザー変位計による反射光
を受光しない。その結果、複数のレーザー変位計21,
22による同時測定時におけるレーザー変位計21,2
2間の相互干渉が防止され、測定の信頼性が低下するこ
とない。
【0049】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0050】例えば、前記実施例では、光距離センサと
してスポット状のレーザ光を利用する三角測距式レーザ
ー変位計が用いられていたが、本発明では、光距離セン
サとして、スリット状のレーザー光を利用する三角測距
式レーザー変位計を用いてもよいし、合焦方式の光距離
センサなど種々の光距離センサを用いてもよい。
【0051】また、本発明では、光距離センサの数も、
3つ以上にすることができる。
【0052】さらに、前記実施例では、レーザー変位計
21,22と被測定物20との間の相対位置を変更させ
る位置変更手段としてステージ23〜26が採用され、
移動ステージ5軸の構成が採用されていたが、その相対
位置を所望の三次元形状を得るのに必要な位置にするこ
とができれば、位置変更手段として任意の構成を採用す
ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測定の信頼性を低下させることなく、複数の光距離セン
サを用いて各光距離センサによる同時計測を行うことが
でき、測定時間を短縮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による三次元形状測定装置の
全体構成図である。
【図2】従来の三次元形状測定装置の概略構成を示す側
面図である。
【図3】従来の三次元形状測定装置におけるエラー発生
の原理を示す説明図である。
【図4】一般的な三角測距式レーザー変位計の測定原理
を示す説明図である。
【符合の説明】
20 被測定物 21,22 レーザー変位計(光距離センサ) 21A,22A 照射部 21B,22B 受光部 21b,22b フィルタ 23 Zステージ 24 Rステージ 25 θステージ 26 X−Yステージ 28 モータ駆動回路 29 センサ駆動回路 30 演算制御部 32 駆動制御部 33 三次元形状データ作製部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が、被測定物に対して照射光を照射
    する照射部と、前記被測定物からの反射光を受光する受
    光部とを備えた複数の光距離センサと、 前記複数の光距離センサと前記被測定物との間の相対位
    置を変更させる位置変更手段と、 前記複数の光距離センサの各々と前記被測定物との間の
    各相対位置に応じた前記複数の光距離センサの受光部の
    出力に基づいて、前記被測定物の三次元形状データを作
    製する三次元形状データ作製手段と、 を備えた三次元形状測定装置において、 前記複数の光距離センサの照射部から同時に照射光が照
    射されるように、前記複数の光距離センサを駆動する駆
    動手段を更に備え、 前記複数の光距離センサの各々の照射部は、前記照射光
    として互いに異なる波長の光を照射し、 前記複数の光距離センサの各々の受光部は、当該光距離
    センサの照射部から照射された照射光と同一の波長の光
    を受光するとともに他の光距離センサの照射部から照射
    された照射光と同一の波長の光は受光しない、 ことを特徴とする三次元形状測定装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の光距離センサの各々の受光部
    は、光入射側に、当該光距離センサから照射された照射
    光と同一の波長の光を透過させるとともに他の光距離セ
    ンサから照射された照射光と同一の波長の光を遮光する
    フィルタを有することを特徴とする請求項1記載の三次
    元形状測定装置。
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