JPH0823277A - アナログ−デジタル変換器及びデジタル−アナログ変換器 - Google Patents

アナログ−デジタル変換器及びデジタル−アナログ変換器

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JPH0823277A
JPH0823277A JP15349394A JP15349394A JPH0823277A JP H0823277 A JPH0823277 A JP H0823277A JP 15349394 A JP15349394 A JP 15349394A JP 15349394 A JP15349394 A JP 15349394A JP H0823277 A JPH0823277 A JP H0823277A
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voltage
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sampling
analog
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JP15349394A
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Keiichi Kusumoto
馨一 楠本
Kenji Murata
健治 村田
Akira Matsuzawa
昭 松澤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1周期当たりの標本化動作数を低減し、動作
速度を速め、標本化回路列を並列に配置して動作精度を
緩和することによって、低消費電力のA−D変換器を提
供する。 【構成】 被A−D変換電圧を複数個の標本化回路によ
り分割して標本化する標本化回路列13aの保持電圧群
を、後段に並列に配置された標本化回路列13b,13
cが標本化する。標本化回路列13aの保持電圧群は1
周期毎に出力され、標本化回路列13cは13bよりも
1周期遅れて標本化する。これにより、1周期当たりの
標本化動作数を2個にでき、動作速度を速めることがで
きる。スイッチ列16により、標本化回路列13cの保
持電圧群は13bに比して1周期遅れて選択され、電圧
比較器列2a,2b,2cに1/2周期ずつずらして供
給される。電圧比較器列2a,2b,2cは供給された
電圧群をそれぞれ上位、中位、下位参照電圧群と比較
し、その比較結果に基づきデジタル値が求められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低消費電力動作を可能
とするためにアナログ電圧の分散並列処理を採用したア
ナログ−デジタル変換器、及び、このアナログ−デジタ
ル変換器を構成するために必要なデジタル−アナログ変
換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アナログ電圧値をデジタル電圧値に量子
化する機能を有するアナログ−デジタル変換器(以下、
A−D変換器と記す)においては、産業上の利用におい
て、変換精度(分解能、微分非直線性等)、変換周波
数、及び消費電力が重要な特性となるが、これらの特性
は相反するため、それぞれの産業分野に適合する特性に
応じてA−D変換器が開発されている。近年になって、
画像処理分野におけるA−D変換器の応用として、携帯
型ビデオカメラの信号処理に利用されることが頻繁にな
ってきた。この分野のA−D変換器はイメージセンサの
出力信号を処理するため、20MHz近辺の変換周波数
を必要としながら電池駆動であり低消費電力であること
が必須の条件となっている。さらに、低価格を実現する
ためにモノリシックLSIで作られる。
【0003】画像処理分野における従来のA−D変換器
としては、1991年の米国電気電子学会(The Institute
of Electrical and Electronics Engineers )のカスタ
ムIC コンファレンス(CUSTOM INTEGRATED CIRCUITS
CONFERENCE )の資料「Stephen H.Lewis,H.Scott Fett
erman,George F.Gross Jr.,R.Ramachandran,and T.R.Vi
swanathan,“A PIPELINED 9-STAGE VIDEO-RATE ANALOG-
TO-DIGITAL CONVERTER”」に記載されるように、内部に
設けられた複数個の内部A−D変換器と、各内部A−D
変換器毎に設けられ直列に接続された複数個の標本化回
路とを備え、標本化電圧が複数個の標本化回路の間を転
送され、各内部A−D変換器が標本化電圧と参照電圧群
との比較を行なうパイプライン型A−D変換器が知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、標本化回路
は、A−D変換器の構成回路の中でも電力消費に関し占
める割合が非常に大きい。従来、標本化回路はA−D変
換器全体の1/5程度の消費電力を占めていたが、最近
では、比較器の消費電力が回路の工夫により大幅に下げ
られており、標本化回路の消費電力はA−D変換器全体
の1/2を占めるようになってきている。
【0005】バイポーラ回路を基本とした標本化回路に
代表される標本化動作においては、出力電圧が入力電圧
に対応して変動する回路構成である場合、その標本化動
作による消費電力が保持動作と比較して大きくなる。ま
た、MOSプロセスを基本とし、酸化膜を多結晶シリコ
ンで挟んだ容量とアナログスイッチとからなるスイッチ
トキャパシタ回路を使用した標本化回路においても、同
様に、標本化動作による消費電力が保持動作と比較して
大きくなる。
【0006】そこで、スイッチトキャパシタ型標本化回
路を複数個使用して分散型標本化回路列を構成し、1個
当たりの標本化回路の消費電力を下げることによって、
全体としての消費電力を下げるといった方法がある。こ
の分散型標本化回路列では、標本化動作による消費電力
が全体に占める割合が、他の標本化回路構成と比べて大
きくなる。
【0007】前記従来のパイプライン型A−D変換器に
おいては、直列に接続された複数個の標本化回路のそれ
ぞれがクロックの1/2周期毎に標本化動作と保持動作
とを交互に行なう。このため、3段のパイプライン動作
では、1周期に3個の標本化動作が含まれることにな
る。標本化回路の消費電力の大部分は1周期当たりの標
本化動作数で決まる。したがって、消費電力が大きいと
いう問題点がある。
【0008】また、従来のパイプライン型A−D変換器
においては、その内部に複数個の内部A−D変換器を備
えることにより分割変換処理が行なわれ比較器の個数が
低減されている。内部A−D変換器の個数を増やすこと
は比較器の個数を低減するために有効な方法であるが、
複数個の内部A−D変換器に対して標本化回路は同数必
要になる。このため、比較器の個数を低減しても標本化
回路の個数が増加し、消費電力の低減に限界がある。
【0009】さらに、従来のパイプライン型A−D変換
器においては、複数個の標本化回路が直列に接続されて
ため、前段の標本化回路の保持電圧の誤差が後段の標本
化回路の保持電圧に伝達され誤差が累積されていく。し
たがって、各標本化回路の動作精度を高くしなければ初
段の保持電圧と最終段の保持電圧との間に大きな誤差が
生じる。このため、標本化回路の個数が増加するに従い
各標本化回路の動作精度を高く設計しなければならな
い。標本化回路の動作精度を高めるためには、高い電源
電圧が必要となり消費電流が増大するので、結果、消費
電力を増大させることになる。
【0010】本発明は、前記に鑑みなされたものであっ
て、低消費電力のA−D変換器及びD−A変換器を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、具体的に請求項1の発明が講じた解決手段は、値が
時間に対して変動するアナログ電圧をデジタル値に量子
化するアナログ−デジタル変換器を対象とし、前記アナ
ログ電圧の電圧領域を分割して標本化し保持する複数個
の標本化回路が並列に設けられてなる第1の標本化回路
列と、それぞれが前記第1の標本化回路列から出力され
た第1の出力電圧群を標本化し保持する複数個の第2の
標本化回路列と、前記複数個の第2の標本化回路列から
出力された複数個の第2の出力電圧群を入力し該複数個
の第2の出力電圧群の中から何れかを複数個のスイッチ
により選択するスイッチ列と、それぞれが前記スイッチ
列により選択された第2の出力電圧群を参照電圧群と比
較し比較結果を出力する複数個の電圧比較器列とを備
え、該複数個の電圧比較器列から出力された複数個の比
較結果に基づき前記デジタル値を求める構成とするもの
である。
【0012】請求項2の発明は、具体的には、請求項1
の発明の構成に、前記複数個の電圧比較器列から出力さ
れる複数個の比較結果を論理演算に適した電圧列に変換
する複数個の論理回路と、該複数個の論理回路から出力
される電圧列に対して演算に適当な遅延を付加し演算を
行なうことによって前記デジタル値を求める演算回路と
をさらに備えている構成を付加するものである。
【0013】請求項3の発明は、具体的には、請求項1
の発明の構成に、前記第2の標本化回路列の個数をn個
とすると、nは3以上の整数であり、前記電圧比較器列
の個数は(2n−1)個であるという構成を付加するも
のである。
【0014】請求項4の発明は、具体的には、請求項1
の発明の構成に、前記電圧比較器列の個数をm個とする
と、前記複数個の第2の標本化回路列のそれぞれはその
標本化電圧群を基本クロックのm/2周期の期間保持す
るという構成を付加するものである。
【0015】請求項5の発明は、具体的には、請求項1
の発明の構成に、前記第1の標本化回路列と前記複数個
の第2の標本化回路列との間に設けられ、前記複数個の
第2の標本化回路列の中から何れかを複数個のスイッチ
により選択し、選択された第2の標本化回路列に前記第
1の標本化回路列の第1の出力電圧群を供給するスイッ
チ列をさらに備えている構成を付加するものである。
【0016】請求項6の発明は、具体的には、請求項1
の発明の構成に、前記電圧比較器列の個数をm個とする
と、mは3以上の整数であり、m個の電圧比較器列のう
ちの第1、第2及び第3の電圧比較器列にそれぞれ第
1、第2及び第3の参照電圧群を供給するデジタル−ア
ナログ変換部をさらに備え、該デジタル−アナログ変換
部は、電圧源間の電圧を粗く分割する複数個の第1の分
割点と、隣り合う第1の分割点毎にその両者間の電圧を
粗く分割する複数個の第2の分割点とを持つ第1の基準
抵抗列と、前記第1の基準抵抗列の複数個の第1の分割
点にそれぞれ対応して設けられその複数個の第1の分割
点の電圧を前記第1の参照電圧群として出力する複数個
の第1の出力端子と、前記第1の基準抵抗列における隣
り合う第1の分割点毎のその両者間の複数個の第2の分
割点の電圧の中から何れかを前記第1の電圧比較器列の
比較結果を用いて複数個のスイッチにより選択する第1
のスイッチ列と、該第1のスイッチ列により選択され
た、隣り合う第1の分割点間の複数個の第2の分割点の
電圧を前記第2の参照電圧群として出力する複数個の第
2の出力端子と、前記第1の基準抵抗列における隣り合
う第1の分割点毎のその両者間の電圧の中から何れかを
前記第1の電圧比較器列の比較結果を用いて複数個のス
イッチにより選択する第2のスイッチ列と、該第2のス
イッチ列により選択された、隣り合う第1の分割点間の
電圧を前記第1の基準抵抗列の複数個の第2の分割点よ
りも細かく分割する複数個の第3の分割点を持つ第2の
基準抵抗列と、該第2の基準抵抗列における連続する複
数個の第3の分割点毎のその複数個の第3の分割点の電
圧の中から何れかを前記第2の電圧比較器列の比較結果
を用いて複数個のスイッチにより選択する第3のスイッ
チ列と、該第3のスイッチ列により選択された、連続す
る複数個の第3の分割点の電圧を前記第3の参照電圧群
として出力する複数個の第3の出力端子とを有している
構成を付加するものである。
【0017】また、具体的に請求項7の発明が講じた解
決手段は、デジタルデータをアナログ電圧に変換するデ
ジタル−アナログ変換器を対象とし、電圧源間の電圧を
粗く分割する複数個の第1の分割点と、隣り合う第1の
分割点毎にその両者間の電圧を粗く分割する複数個の第
2の分割点とを持つ第1の基準抵抗列と、前記第1の基
準抵抗列の複数個の第1の分割点にそれぞれ対応して設
けられその複数個の第1の分割点の電圧を外部に出力す
る複数個の第1の出力端子と、前記第1の基準抵抗列に
おける隣り合う第1の分割点毎のその両者間の複数個の
第2の分割点の電圧の中から何れかを前記デジタルデー
タを用いて複数個のスイッチにより選択する第1のスイ
ッチ列と、該第1のスイッチ列により選択された、隣り
合う第1の分割点間の複数個の第2の分割点の電圧を外
部に出力する複数個の第2の出力端子と、前記第1の基
準抵抗列における隣り合う第1の分割点毎のその両者間
の電圧の中から何れかを前記デジタルデータを用いて複
数個のスイッチにより選択する第2のスイッチ列と、該
第2のスイッチ列により選択された、隣り合う第1の分
割点間の電圧を前記第1の基準抵抗列の複数個の第2の
分割点よりも細かく分割する第2の基準抵抗列とを備え
ている構成とするものである。
【0018】また、具体的に請求項8の発明が講じた解
決手段は、値が時間に対して変動するアナログ電圧をデ
ジタル値に量子化するアナログ−デジタル変換器を対象
とし、前記アナログ電圧を標本化し保持する第1の標本
化回路と、それぞれが前記第1の標本化回路から出力さ
れた第1の出力電圧を標本化し保持する複数個の第2の
標本化回路と、前記複数個の第2の標本化回路から出力
された複数個の第2の出力電圧を入力し該複数個の第2
の出力電圧の中から何れかを複数個のスイッチにより選
択するスイッチ列と、それぞれが前記スイッチ列により
選択された第2の出力電圧を参照電圧群と比較し比較結
果を出力する複数個の電圧比較器列と、該複数個の電圧
比較器列から出力される複数個の比較結果を論理演算に
適した電圧列に変換する複数個の論理回路と、該複数個
の論理回路から出力される電圧列に対して演算に適当な
遅延を付加し演算を行なうことによって前記デジタル値
を求める演算回路とを備えている構成とするものであ
る。
【0019】
【作用】請求項1、2の発明の構成により、被A−D変
換電圧を複数個の標本化回路により分割して標本化する
第1の標本化回路列の保持電圧群を、後段に並列に配置
された複数個の第2の標本化回路列が標本化する。複数
個の第2の標本化回路列は、同時に、第1の標本化回路
列の保持電圧群を標本化するのではなく、例えば基本ク
ロックの1周期毎に出力される第1の標本化回路列の保
持電圧群を順番に標本化していく。複数個の第2の標本
化回路列のそれぞれの保持電圧群はスイッチ列により所
定期間だけ遅延して選択され複数個の電圧比較器列に順
次入力される。複数個の電圧比較器列のそれぞれの比較
結果は対応する論理回路によって論理符号に変換され
る。各論理符号は例えば1/2周期ずつ遅れて出力され
るため、演算回路において、その遅延機能を使用してク
ロック周期を合わせ込んだ後に論理演算を行ない最終的
なA−D変換結果としてのデジタル値を得る。
【0020】ここで、各電圧比較器列に入力される一の
電圧群は、これに対応する一の被A−D変換電圧に対し
て1個の標本化回路列(従来例の標本化回路に相当す
る)が保持している。従来の構成のように、直列に接続
された複数個の標本化回路が一の被A−D変換電圧に対
応する電圧を保持する必要がなく、動作精度を従来より
も緩和できるため、電源電圧を下げることが可能で消費
電流を低減でき、低消費電力動作が可能となる。また、
クロック周期を短くしても正常に動作を行なうことがで
き、十分な精度を得ることができるので高速化が可能で
ある。さらに、従来困難であった、分散型標本化回路を
使用したパイプライン型A−D変換器を実現することが
できる。
【0021】また、1周期当たりの標本化動作数は、従
来の構成では内部A−D変換器の個数と同数となり内部
A−D変換器の増加に従い増えるのに対して、本発明で
は内部A−D変換器としての電圧比較器列を増やしても
1周期当たりの標本化動作数は常に2個にすることが可
能であり、低消費電力化に対して極めて有効である。請
求項3の発明の構成により、例えば、第2の標本化回路
列の個数が3個すなわち標本化回路列の総数が4個の場
合に、内部A−D変換器としての電圧比較器列の個数は
5個となり、内部A−D変換器数に対する標本化回路列
数の比率(従来例における内部A−D変換器数に対する
標本化回路数の比率に相当する)を従来の構成と比較し
て低減することができ、消費電力を低減することが可能
である。
【0022】請求項4の発明の構成において、例えば、
電圧比較器列は3個であり、第2の標本化回路列の保持
電圧群を上位参照電圧群と比較する上位電圧比較器列
と、中位参照電圧群と比較する中位電圧比較器列と、下
位参照電圧群と比較する下位電圧比較器列とが設けられ
ているとする。ここで、下位電圧比較器列、中位電圧比
較器列、上位電圧比較器列は、この順に第2の標本化回
路列の保持電圧に対して精度の高さを求める。したがっ
て、第2の標本化回路列が保持電圧群を3/2周期保持
する間に、この保持電圧群を、上位電圧比較器列、中位
電圧比較器列、下位電圧比較器列がこの順に標本化する
ことによって、駆動能力の低い第2の標本化回路列を使
用でき、第2の標本化回路列の消費電力を従来に比べ約
1/3に低減できる。
【0023】請求項5の発明の構成により、第1の標本
化回路列と複数個の第2の標本化回路列との間に設けら
れたスイッチ列を切り換えることによって、第1の標本
化回路列に1個の第2の標本化回路列を順に接続してい
くことができる。これにより、第1の標本化回路列の負
荷容量を小さくすることができるため、駆動能力の低い
第1の標本化回路列を使用でき消費電力をさらに低減で
きる。
【0024】請求項6、7の発明の構成により、上位参
照電圧群の比較結果(デジタルデータ)に基づいて中位
参照電圧群だけでなく下位参照電圧群も発生させること
ができ、中位参照電圧群が決定されるのを待たずに下位
参照電圧群を得ることができる。このため、下位参照電
圧群を早い時点で出力することができセトリング時間を
大きめに確保することができる。したがって、第2のス
イッチ列と第2の基準抵抗列との間に緩衝増幅器を設け
る場合にも、低い駆動能力のもので十分であり、低消費
電力で参照電圧群を得ることが可能である。
【0025】請求項8の発明の構成により、集中型標本
化回路を用いた場合にも、低消費電力のA−D変換器を
実現することができる。
【0026】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の実施例1を図面に基づいて
説明する。
【0027】図1は実施例1に係るA−D変換器の構成
を示すブロック図である。図1において、A−D変換器
は標本化回路列13a,13b,13cを備えており、
標本化回路列13aは被A−D変換電圧を分割して標本
化し保持する複数個の標本化回路からなり、標本化回路
列13b,13cは標本化回路列13aの保持電圧群を
標本化し保持する複数個の標本化回路からなり、各標本
化回路列は分散型標本化回路列を構成している。標本化
回路列13aの出力端子は標本化回路列13bの入力端
子と標本化回路列13cの入力端子とに接続されてい
る。標本化回路列13b及び標本化回路列13cの各出
力端子は、後段の内部A−D変換器としての、上位電圧
比較器列2a、中位電圧比較器列2b及び下位電圧比較
器列2cにスイッチ列16により選択的に接続される。
上位電圧比較器列2a、中位電圧比較器列2b、下位電
圧比較器列2cの出力端子は、それぞれ、上位論理回路
3a、中位論理回路3b、下位論理回路3cの入力端子
に接続されている。上位電圧比較器列2a、中位電圧比
較器列2b、下位電圧比較器列2cは、それぞれ、上位
参照電圧群入力端子10a、中位参照電圧群入力端子1
0b、下位参照電圧群入力端子10cを有している。上
位論理回路3a、中位論理回路3b及び下位論理回路3
cの出力端子は遅延回路を含む演算回路6に接続されて
いる。なお、1はアナログ信号入力端子、7はA−D変
換出力端子を示している。
【0028】また、デジタル−アナログ変換部(以下、
D−A変換部と記す)49は、各電圧比較器におけるそ
の標本化電圧群の比較対象となる参照電圧群を発生させ
るD−A変換器を構成している。上位電圧比較器列2a
に供給される上位参照電圧群は、基準電圧源36,37
間の電圧を基準抵抗列41が分割することにより生成さ
れ、上位参照電圧群出力端子42から出力される。中位
電圧比較器列2bに供給される中位参照電圧群は、基準
抵抗列41における基準電圧源36,37間の電圧の分
割点に接続されたスイッチ列40により上位電圧比較器
列2aの比較結果に従い選択され、中位参照電圧群出力
端子39から出力される。下位電圧比較器列2cに供給
される下位参照電圧群は、基準抵抗列41における基準
電圧源36,37間の電圧の分割点に接続されたスイッ
チ列43が上位電圧比較器列2aの比較結果に従い中位
参照電圧群を選択し、スイッチ列43にバッファ44,
45を介して接続された基準抵抗列46がその中位参照
電圧群の中位参照電圧同士の間の電圧を分割して生成さ
れ、基準抵抗列46におけるバッファ44,45間の電
圧の分割点に接続されたスイッチ列48により中位電圧
比較器列2bの比較結果に従い選択され、下位参照電圧
群出力端子47から出力される。
【0029】図2は分散型標本化回路列としての標本化
回路列13aの構成の一例を示す概念図である。ここで
は、5個の標本化回路が分散して配置された例を示す。
なお、標本化回路列13b,13cも同様に構成されて
いる。図2に示すように、集中型と比較して、増幅器6
1の個数が多くなるため、総消費電流を増加させないた
めに各々での電流量は小さく設計される。その結果、負
荷を駆動する能力は低いと言える。
【0030】図3はD−A変換部49の構成の具体例を
示す概念図である。ここで、D−A変換部49は、上位
電圧比較器列2a及び中位電圧比較器列2bの比較結果
(デジタルデータ)に従って、上位参照電圧を2ビッ
ト、中位参照電圧を2ビット、下位参照電圧を2ビット
発生させるD−A変換器である。
【0031】図3において、基準電圧源36,37間の
電圧は基準抵抗列41により16分割される。各分割点
にスイッチ列40のスイッチS21〜S32の入力端子
が接続されている。スイッチ列40のスイッチの出力端
子は2つおきに接続され、2ビットの出力(中位参照電
圧群)が中位参照電圧群出力端子39から出力される。
基準電圧源36,37間の電圧が基準抵抗列41の4等
分点により4分割された電圧は、2ビットの出力(上位
参照電圧群)として上位参照電圧群出力端子42から出
力される。基準抵抗列41の両端子と4等分点とはスイ
ッチ列43のスイッチS41〜S48に接続されてお
り、スイッチ列43のスイッチS41,S48の出力電
圧はそれぞれバッファ44,45を通り、基準抵抗列4
6を駆動する。基準抵抗列46はその両端子間の電圧を
8等分する。基準抵抗列46の8等分点にはスイッチ列
48のスイッチS51〜S56の入力端子が接続されて
おり、スイッチ列48のスイッチS51〜S56の出力
端子は2つおきに接続され、2ビットの出力(下位参照
電圧群)が下位参照電圧群出力端子47から出力され
る。
【0032】D−A変換部49の動作を説明する。上位
電圧比較器列2aの比較結果(すなわち上位論理回路3
aからの制御出力)に従って、中位参照電圧群を出力す
るために、スイッチ列40における、スイッチS21〜
S23、スイッチS24〜S26、スイッチS27〜S
29及びスイッチS30〜S32のうちの何れか1組の
スイッチが閉じられる。さらに、上位電圧比較器列2a
の比較結果に従って、スイッチ列43のスイッチが選択
され、バッファ44,45は被A−D変換電圧値をその
間に含む2つの上位参照電圧を出力する。次に、中位電
圧比較器列2bの比較結果(すなわち中位論理回路3b
からの制御出力)に従って、スイッチ列48における、
スイッチS51〜S53及びスイッチS54〜S56の
うちの何れか1組のスイッチが選択されて2ビットの下
位参照電圧群が出力される。
【0033】図4は図1に示す実施例1のA−D変換器
の動作を示すタイミング図である。図4に示すように、
第1のクロック期間T1で、標本化回路列13aは被A
−D変換電圧を標本化する。第2のクロック期間T2
で、標本化回路列13aは標本化電圧を保持し、標本化
回路列13bは標本化回路列13aの保持電圧を標本化
する。
【0034】第3のクロック期間T3で、標本化回路列
13bは標本化電圧を保持する。標本化回路列13bの
保持電圧は3クロック期間保持され、3クロック期間の
うちの最初の1クロック期間において、標本化回路列1
3bの出力端子はスイッチ列16により上位電圧比較器
列2aの入力端子に接続され(図4中でM1と記述され
たスイッチ状態)、上位電圧比較器列2aが標本化回路
列13bの保持電圧を標本化する。次の1クロック期間
において、標本化回路列13bの出力端子の接続はスイ
ッチ列16により上位電圧比較器列2aの入力端子から
中位電圧比較器列2bの入力端子に切り替わる(図4中
でM2と記述されたスイッチ状態)。上位電圧比較器列
2aはその標本化電圧と上位参照電圧群とを比較し、中
位電圧比較器列2bは標本化回路列13bの保持電圧を
標本化する。最後の1クロック期間において、標本化回
路13bの出力端子の接続はスイッチ列16により中位
電圧比較器列2bの入力端子から下位電圧比較器列2c
の入力端子に切り替わる(図4中でM3と記述されたス
イッチ状態)。中位電圧比較器列2bはその標本化電圧
と中位参照電圧群とを比較し、下位電圧比較器列2cは
標本化回路列13bの保持電圧を標本化する。下位電圧
比較器列2cの標本化電圧は、次の1クロック期間にお
いて、下位参照電圧群と比較される。このように、1ク
ロック期間毎に出力される各電圧比較器列2a,2b,
2cの比較結果は、それぞれ、1クロック期間毎遅れ
て、上位論理回路3a、中位論理回路3b、下位論理回
路3cに入力され、論理演算に適した論理符号に変換さ
れる。各論理回路3a,3b,3cから1クロック期間
毎に順次出力される論理符号は、遅延回路を含む演算回
路6によって、クロック周期が一致するように遅延され
た後演算され、最終のA−D変換結果が出力される。
【0035】第4のクロック期間T4では、第3のクロ
ック期間T3で被A−D変換電圧を標本化した標本化回
路列13aが出力する保持電圧を標本化回路列13cが
標本化する。第5のクロック期間T5で標本化回路列1
3cの標本化電圧は3クロック期間保持され、上述の通
りに、各電圧比較器2a,2b,2cと、それ以降の回
路が動作し、最終のA−D変換結果を出力する。
【0036】図5は、以上のようなA−D変換器の動作
のうち、特に、各参照電圧群を発生させるD−A変換部
49の動作とアナログ−デジタル変換動作との関係を示
すタイミング図である。
【0037】D−A変換部49は、その基準抵抗列41
により基準電圧源36,37間の電圧を等分割(16分
割)し、16分割された電圧のうち、上位電圧比較器列
2aへの上位参照電圧群として、4等分点の電圧を出力
する。そして、上位電圧比較器列2aにより上位参照電
圧群と直前のクロック期間で標本化されたアナログ電圧
とが比較される。これにより、上位参照電圧間の電圧領
域のうちの何れの電圧領域にアナログ電圧が含まれてい
るかが分かる。その結果は、上位電圧比較器列2aから
出力され上位論理回路3aによりD−A変換部49のス
イッチ列40に伝えられる。D−A変換部49において
は、上位電圧比較器列2aの出力に従い、スイッチ列4
0における、スイッチS21〜S23、スイッチS24
〜S26、スイッチS27〜S29、スイッチS30〜
S32のうちの何れか1組のスイッチが選択される。例
えば、アナログ電圧が上位参照電圧間の電圧領域のうち
の2番目の電圧領域に含まれるならば、スイッチ列40
におけるスイッチS24〜S26が選択される。する
と、その2番目の電圧領域をさらに4分割した電圧が中
位参照電圧群として中位電圧比較器列2bに供給され
る。同時に、上位電圧比較器列2aの出力に従いスイッ
チ列43により上位参照電圧間の2番目の電圧領域が選
択されこの2番目の電圧領域を構成する上位参照電圧が
基準抵抗列46の両端にバッファ44,45を介して送
られる。そうすると、基準抵抗列46によって、上位参
照電圧間の2番目の電圧領域をさらに8分割した電圧を
発生させることができる。これにより、消費電力の低減
のためにバッファ44,45の駆動能力を小さくして
も、早いタイミングで電圧が基準抵抗列46に送られる
のでセトリング時間を大きめに確保してやることができ
る。さらに、アナログ電圧が中位参照電圧間の何れの電
圧領域に含まれるかが判明するのを待たずして下位参照
電圧群を得ることができる。
【0038】中位電圧比較器列2bは中位参照電圧群と
直前のクロック期間で標本化したアナログ電圧とを比較
する。これにより、中位参照電圧間の電圧領域のうちの
何れの電圧領域にアナログ電圧が含まれているかが分か
る。中位電圧比較器列2bの比較結果により、D−A変
換部49におけるスイッチ列48のスイッチS51〜S
53又はスイッチS54〜S56が選択される。例え
ば、アナログ電圧が中位参照電圧間の1番目の電圧領域
に含まれる場合には、スイッチ列48におけるスイッチ
S51〜S53が選択され下位参照電圧群が出力され
る。そして、下位電圧比較器列2cが下位参照電圧群と
直前のクロック期間で標本化したアナログ電圧とを比較
する。
【0039】図6は図1に示す実施例1のA−D変換器
に標本化回路列13dを加えた場合の構成を示すブロッ
ク図であり、図7はその動作を示すタイミング図であ
る。図6において、標本化回路列13b,13c,13
dは、標本化回路13aの保持電圧を5クロック期間保
持する。第1位電圧比較器列18aは、D−A変換部
(図示省略)から第1位参照電圧群が供給される第1位
参照電圧群群入力端子20aを有しており、標本化回路
列13b〜13dの標本化電圧と第1位参照電圧群とを
比較する。18b,18c,18d,18eは、それぞ
れ、第2位電圧比較器列、第3位電圧比較器列、第4位
電圧比較器列、第5位電圧比較器列を示しており、第2
位電圧比較器列18b、第3位電圧比較器列18c、第
4位電圧比較器列18d、第5位電圧比較器列18eは
第1位電圧比較器列18aと同様のものであり、それぞ
れ、第2位参照電圧群入力端子20b、第3位参照電圧
群入力端子20c、第4位参照電圧群入力端子20d、
第5位参照電圧群入力端子20eを有している。また、
第1位論理回路19aは、第1位電圧比較器列18aの
比較結果を論理演算に適した論理符号に変換する。19
b,19c,19d,19eは、それぞれ、第2位論理
回路、第3位論理回路、第4位論理回路、第5位論理回
路を示しており、第1位論理回路19aと同様に、対応
する電圧比較器列の比較結果を論理演算に適した論理符
号に変換する。なお、図1に示すものと同様のものに
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】このように、標本化回路列13aの保持電
圧を順次標本化するために並列に配置された2つの標本
化回路列13b,13cに、さらに標本化回路列13d
を加えることによって電圧比較器列の個数を増やすこと
ができる。これは、図7に示すように、標本化回路列1
3b,13c,13dが標本化回路13aの保持電圧を
5クロック期間保持することができるためである。動作
タイミングについては、第2位電圧比較器列18b及び
第3位電圧比較器列18cの動作と同一の動作を、第4
位電圧比較器列18d及び第5位電圧比較器列18eが
1周期遅れて2クロック期間行なう。従って、最終のA
−D変換結果の出力時間は図1に示すA−D変換器とは
異なるが、動作の順序は同じである。
【0041】図8は図6に示すA−D変換器にさらにス
イッチ列21を加えた場合の構成を示すブロック図であ
る。図8に示すように、標本化回路列13aの出力端子
と標本化回路列13b,13c,13dの各入力端子と
の間にスイッチ列21を設ける。スイッチ列21は、標
本化回路列13aの保持電圧を後段の標本化回路列13
b,13c,13dが標本化するときに、標本化回路列
13aを標本化状態にある標本化回路列に接続し、その
ほかの標本化回路列から切り離す。これによって、標本
化回路列13aの出力端子の負荷容量を低減することが
できる。
【0042】(実施例2)以下、本発明の実施例2を図
面に基づいて説明する。
【0043】図9は実施例2に係るA−D変換器の構成
を示すブロック図である。図2に示すように、図1に示
す実施例1のA−D変換器における標本化回路列13a
が標本化回路25aに、標本化回路列13bが標本化回
路25bに、標本化回路列13cは標本化回路25cに
置き換えられている。標本化回路25a,25b,25
cはそれぞれ増幅器26a,26b,26cを有してお
り、入力電圧を単一の標本化回路が標本化し保持する集
中型標本化回路である。スイッチ列22はスイッチS1
〜S4から構成されており、実施例1のスイッチ列16
と置き換えられている。スイッチS1,S2の入力端子
は標本化回路25bの出力端子に接続されており、スイ
ッチS3,S4の入力端子は標本化回路25cの出力端
子に接続されている。スイッチS1,S3の出力端子は
上位電圧比較器列2aの入力端子に接続されている。ス
イッチS2,S4の出力端子は中位電圧比較器列2bの
入力端子と下位電圧比較器列2cの入力端子とに接続さ
れている。なお、図1に示す実施例1と同様のものには
同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】図10は集中型標本化回路としての標本化
回路25aの詳細な構成の一例を示す概念図である。な
お、標本化回路25a,25bも同様に構成されてい
る。図10において、標本化回路25aの増幅器26a
は、さらに要素分類すると、入力増幅器59と出力バッ
ファ60とに分割される。特に、出力バッファ60は、
入力増幅器59と比較して大きい電流量を使用すること
によって負荷を駆動する能力を高めるように設計され
る。
【0045】図11は図9に示す実施例2のA−D変換
器の動作を示すタイミング図である。図11に示すよう
に、標本化回路25a〜25cの標本化動作及び保持動
作のタイミングは、実施例1の標本化回路列13a〜1
3cと同じである。また、上位電圧比較器列2a及び上
位論理回路3aと、中位電圧比較器列2b及び中位論理
回路3bと、下位電圧比較器列2c及び下位論理回路3
cと、遅延回路を含む演算回路6の動作のタイミングに
ついても同じである。スイッチ列22のスイッチ動作が
実施例1のスイッチ列16と異なる。実施例1と同一の
動作タイミングを実施例2に適用することもできる。実
施例2では、上述した実施例1の動作タイミングに加え
て、他の動作タイミングが適用できることを説明する。
この動作タイミングは実施例1に対しても適用できるこ
とは自明である。
【0046】図11に示すように、第3のクロック期間
T3で、標本化回路25bは保持動作に入ると標本化電
圧を3クロック期間保持する。最初の1クロック期間
で、スイッチ列22のスイッチS1は閉じられ、標本化
回路25bは上位電圧比較器列2aに接続される。上位
電圧比較器列2aは標本化回路25bの保持電圧を標本
化する。次の1クロック期間では、スイッチS1は開放
され、スイッチS2は閉じられる。標本化回路25bの
保持電圧を中位電圧比較器列2bが標本化し、上位電圧
比較器列2aはその標本化電圧を上位参照電圧群と比較
する。最後の1クロック期間では、スイッチS1,S2
は直前の1クロック期間と同じ状態を保ち、下位電圧比
較器列2cは標本化回路25bの保持電圧を標本化す
る。中位電圧比較器列2bはその標本化電圧を中位参照
電圧群と比較する。次の第6のクロック期間T6では、
下位電圧比較器列2cはその標本化電圧を下位参照電圧
群と比較する。
【0047】第5のクロック期間T5で、標本化回路2
5cは保持動作に入ると標本化電圧を3クロック期間保
持する。この3クロック期間におけるスイッチ列22の
スイッチS3,S4の動作及び各電圧比較器列2a,2
b,2cの動作は、上述の標本化回路25bが保持動作
に入ってから行なう動作と同じであり、この動作を1周
期遅れて行なう。
【0048】図12は図9に示す実施例2のA−D変換
器に標本化回路列25dを加えた場合の構成を示すブロ
ック図であり、図13はその動作を示すタイミング図で
ある。図12において、標本化回路列25b,25c,
25dは、標本化回路25aの保持電圧を5クロック期
間保持する。また、スイッチ列23はスイッチS5〜S
13から構成されている。スイッチS5,S6,S7の
入力端子は標本化回路25bの出力端子に接続され、ス
イッチS8,S9,S10の入力端子は標本化回路25
cの出力端子に接続され、スイッチS11,S12,S
13の入力端子は標本化回路25dの出力端子に接続さ
れている。スイッチS5,S8,S11の出力端子は第
1位電圧比較器列18aの入力端子に接続されている。
スイッチS6,S9,S12の出力端子は第2位電圧比
較器列18bの入力端子と第3位電圧比較器列18cの
入力端子とに接続され、同様に、スイッチS7,S1
0,S13の出力端子は第4位電圧比較器列18dの入
力端子と第5位電圧比較器列18eの入力端子とに接続
されている。なお、図6及び図9に示すものと同様のも
のには同一の符号を付して説明を省略する。
【0049】このように、標本化回路25aの保持電圧
を順次標本化するために並列に配置された2つの標本化
回路25b,25cに、さらに標本化回路25dを加え
ることによって、電圧比較器列の個数を増やすことがで
きる。これは、図13に示すように、標本化回路25
b,25c,25dが標本化回路25aの保持電圧を5
クロック期間保持することができるためである。動作タ
イミングについては、第2位電圧比較器列18b及び第
3位電圧比較器列18cの動作と同一の動作を、第4位
電圧比較器列18d及び第5位電圧比較器列18eが1
周期遅れて行なう。従って、最終のA−D変換結果の出
力時間は図9に示す実施例2のA−D変換器とは異なる
が、動作の順序は同じである。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2の発
明に係るA−D変換器によると、各電圧比較器列に入力
される一の電圧群は、これに対応する一の被A−D変換
電圧に対して1個の標本化回路列(従来例の標本化回路
に相当する)が保持している。このため、従来の構成の
ように、直列に接続された複数個の標本化回路が単一の
被A−D変換電圧に対応する電圧を保持する必要がな
く、動作精度を緩和できるので電源電圧を下げ消費電流
を低減でき低消費電力動作が可能となる。また、クロッ
ク周期を短くしても正常に動作を行なうことができ、十
分な精度を得ることができるので高速化が可能である。
さらに、従来困難であった、分散型標本化回路列を使用
したパイプライン型A−D変換器を実現することができ
る。
【0051】また、1周期当たりの標本化動作数を常に
2個にすることが可能であり、低消費電力化に対して極
めて有効である。
【0052】請求項3の発明に係るA−D変換器による
と、内部A−D変換器数に対する標本化回路列数の比率
(従来例における内部A−D変換器数に対する標本化回
路数の比率に相当する)を従来の構成と比較して低減す
ることができ、消費電力を低減することが可能である。
【0053】請求項4の発明に係るA−D変換器による
と、駆動能力の低い第2の標本化回路列を使用でき、第
2の標本化回路列の低消費電力化を図ることができる。
【0054】請求項5の発明に係るA−D変換器による
と、第1の標本化回路列の負荷容量を小さくすることが
できるため、駆動能力の低い第1の標本化回路列を使用
でき消費電力をさらに低減できる。
【0055】請求項6の発明に係るA−D変換器のD−
A変換部又は請求項7の発明に係るD−A変換器による
と、中位参照電圧群が決定されるのを待たずに下位参照
電圧群を得ることができるため、下位参照電圧群を早い
時点で出力することができセトリング時間を大きめに確
保することができる。したがって、第2のスイッチ列と
第2の基準抵抗列との間に緩衝増幅器を設ける場合に
も、低い駆動能力のもので十分であり、低消費電力で参
照電圧群を得ることが可能である。
【0056】請求項8の発明に係るA−D変換器による
と、集中型標本化回路を用いた場合にも、低消費電力の
A−D変換器を実現することができる。
【0057】以上のように、本発明によると、低消費電
力のA−D変換器及びD−A変換器を提供することが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るA−D変換器の構成を
示すブロック図である。
【図2】実施例1に係るA−D変換器の標本化回路列の
構成を示す概念図である。
【図3】実施例1に係るA−D変換器のD−A変換部の
詳細な構成を示す概念図である。
【図4】実施例1に係るA−D変換器の動作を示すタイ
ミング図である。
【図5】実施例1に係るA−D変換器のD−A変換部の
スイッチ列動作を示すタイミング図である。
【図6】実施例1に係るA−D変換器にさらに標本化回
路列を加えた場合のA−D変換器の構成を示すブロック
図である。
【図7】図6に示すA−D変換器の動作を示すタイミン
グ図である。
【図8】図6に示すA−D変換器にさらにスイッチ列を
加えた場合のA−D変換器の構成を示すブロック図であ
る。
【図9】本発明の実施例2に係るA−D変換器の構成を
示すブロック図である。
【図10】実施例2に係るA−D変換器の標本化回路の
構成を示す概念図である。
【図11】実施例2に係るA−D変換器の動作を示すタ
イミング図である。
【図12】実施例2に係るA−D変換器にさらに標本化
回路を加えた場合のA−D変換器の構成を示すブロック
図である。
【図13】図12に示すA−D変換器の動作を示すタイ
ミング図である。
【符号の説明】
2a 上位電圧比較器列 2b 中位電圧比較器列 2c 下位電圧比較器列 3a 上位論理回路 3b 中位論理回路 3c 下位論理回路 6 遅延回路を含む演算回路 13a〜13d 標本化回路列 16,21,22,23 スイッチ列 18a 第1位電圧比較器列 18b 第2位電圧比較器列 18c 第3位電圧比較器列 18d 第4位電圧比較器列 18e 第5位電圧比較器列 19a 第1位論理回路 19b 第2位論理回路 19c 第3位論理回路 19d 第4位論理回路 19e 第5位論理回路 25a〜25d 標本化回路 40,43,48 スイッチ列 41,46 基準抵抗列 44,45 バッファ 49 D−A変換部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 値が時間に対して変動するアナログ電圧
    をデジタル値に量子化するアナログ−デジタル変換器で
    あって、 前記アナログ電圧の電圧領域を分割して標本化し保持す
    る複数個の標本化回路が並列に設けられてなる第1の標
    本化回路列と、 それぞれが前記第1の標本化回路列から出力された第1
    の出力電圧群を標本化し保持する複数個の第2の標本化
    回路列と、 前記複数個の第2の標本化回路列から出力された複数個
    の第2の出力電圧群を入力し該複数個の第2の出力電圧
    群の中から何れかを複数個のスイッチにより選択するス
    イッチ列と、 それぞれが前記スイッチ列により選択された第2の出力
    電圧群を参照電圧群と比較し比較結果を出力する複数個
    の電圧比較器列とを備え、 該複数個の電圧比較器列から出力された複数個の比較結
    果に基づき前記デジタル値を求めるように構成されてい
    ることを特徴とするアナログ−デジタル変換器。
  2. 【請求項2】 前記複数個の電圧比較器列から出力され
    る複数個の比較結果を論理演算に適した電圧列に変換す
    る複数個の論理回路と、該複数個の論理回路から出力さ
    れる電圧列に対して演算に適当な遅延を付加し演算を行
    なうことによって前記デジタル値を求める演算回路とを
    さらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のア
    ナログ−デジタル変換器。
  3. 【請求項3】 前記第2の標本化回路列の個数をn個と
    すると、nは3以上の整数であり、前記電圧比較器列の
    個数は(2n−1)個であることを特徴とする請求項1
    に記載のアナログ−デジタル変換器。
  4. 【請求項4】 前記電圧比較器列の個数をm個とする
    と、前記複数個の第2の標本化回路列のそれぞれはその
    標本化電圧群を基本クロックのm/2周期の期間保持す
    ることを特徴とする請求項1に記載のアナログ−デジタ
    ル変換器。
  5. 【請求項5】 前記第1の標本化回路列と前記複数個の
    第2の標本化回路列との間に設けられ、前記複数個の第
    2の標本化回路列の中から何れかを複数個のスイッチに
    より選択し、選択された第2の標本化回路列に前記第1
    の標本化回路列の第1の出力電圧群を供給するスイッチ
    列をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載
    のアナログ−デジタル変換器。
  6. 【請求項6】 前記電圧比較器列の個数をm個とする
    と、mは3以上の整数であり、m個の電圧比較器列のう
    ちの第1、第2及び第3の電圧比較器列にそれぞれ第
    1、第2及び第3の参照電圧群を供給するデジタル−ア
    ナログ変換部をさらに備え、 該デジタル−アナログ変換部は、電圧源間の電圧を粗く
    分割する複数個の第1の分割点と、隣り合う第1の分割
    点毎にその両者間の電圧を粗く分割する複数個の第2の
    分割点とを持つ第1の基準抵抗列と、 前記第1の基準抵抗列の複数個の第1の分割点にそれぞ
    れ対応して設けられその複数個の第1の分割点の電圧を
    前記第1の参照電圧群として出力する複数個の第1の出
    力端子と、 前記第1の基準抵抗列における隣り合う第1の分割点毎
    のその両者間の複数個の第2の分割点の電圧の中から何
    れかを前記第1の電圧比較器列の比較結果を用いて複数
    個のスイッチにより選択する第1のスイッチ列と、 該第1のスイッチ列により選択された、隣り合う第1の
    分割点間の複数個の第2の分割点の電圧を前記第2の参
    照電圧群として出力する複数個の第2の出力端子と、 前記第1の基準抵抗列における隣り合う第1の分割点毎
    のその両者間の電圧の中から何れかを前記第1の電圧比
    較器列の比較結果を用いて複数個のスイッチにより選択
    する第2のスイッチ列と、 該第2のスイッチ列により選択された、隣り合う第1の
    分割点間の電圧を前記第1の基準抵抗列の複数個の第2
    の分割点よりも細かく分割する複数個の第3の分割点を
    持つ第2の基準抵抗列と、 該第2の基準抵抗列における連続する複数個の第3の分
    割点毎のその複数個の第3の分割点の電圧の中から何れ
    かを前記第2の電圧比較器列の比較結果を用いて複数個
    のスイッチにより選択する第3のスイッチ列と、 該第3のスイッチ列により選択された、連続する複数個
    の第3の分割点の電圧を前記第3の参照電圧群として出
    力する複数個の第3の出力端子とを有していることを特
    徴とする請求項1に記載のアナログ−デジタル変換器。
  7. 【請求項7】 デジタルデータをアナログ電圧に変換す
    るデジタル−アナログ変換器であって、 電圧源間の電圧を粗く分割する複数個の第1の分割点
    と、隣り合う第1の分割点毎にその両者間の電圧を粗く
    分割する複数個の第2の分割点とを持つ第1の基準抵抗
    列と、 前記第1の基準抵抗列の複数個の第1の分割点にそれぞ
    れ対応して設けられその複数個の第1の分割点の電圧を
    外部に出力する複数個の第1の出力端子と、 前記第1の基準抵抗列における隣り合う第1の分割点毎
    のその両者間の複数個の第2の分割点の電圧の中から何
    れかを前記デジタルデータを用いて複数個のスイッチに
    より選択する第1のスイッチ列と、 該第1のスイッチ列により選択された、隣り合う第1の
    分割点間の複数個の第2の分割点の電圧を外部に出力す
    る複数個の第2の出力端子と、 前記第1の基準抵抗列における隣り合う第1の分割点毎
    のその両者間の電圧の中から何れかを前記デジタルデー
    タを用いて複数個のスイッチにより選択する第2のスイ
    ッチ列と、 該第2のスイッチ列により選択された、隣り合う第1の
    分割点間の電圧を前記第1の基準抵抗列の複数個の第2
    の分割点よりも細かく分割する第2の基準抵抗列とを備
    えていることを特徴とするデジタル−アナログ変換器。
  8. 【請求項8】 値が時間に対して変動するアナログ電圧
    をデジタル値に量子化するアナログ−デジタル変換器で
    あって、 前記アナログ電圧を標本化し保持する第1の標本化回路
    と、 それぞれが前記第1の標本化回路から出力された第1の
    出力電圧を標本化し保持する複数個の第2の標本化回路
    と、 前記複数個の第2の標本化回路から出力された複数個の
    第2の出力電圧を入力し該複数個の第2の出力電圧の中
    から何れかを複数個のスイッチにより選択するスイッチ
    列と、 それぞれが前記スイッチ列により選択された第2の出力
    電圧を参照電圧群と比較し比較結果を出力する複数個の
    電圧比較器列と、 該複数個の電圧比較器列から出力される複数個の比較結
    果を論理演算に適した電圧列に変換する複数個の論理回
    路と、該複数個の論理回路から出力される電圧列に対し
    て演算に適当な遅延を付加し演算を行なうことによって
    前記デジタル値を求める演算回路とを備えていることを
    特徴とするアナログ−デジタル変換器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011523293A (ja) * 2008-06-06 2011-08-04 エルエスアイ コーポレーション 同期タイミング再設定アナログ−デジタル変換のためのシステム及び方法
KR101480917B1 (ko) * 2013-10-02 2015-01-12 현대오트론 주식회사 프로그램 가능한 동적 전압 제어장치

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