JP4110681B2 - ディジタル/アナログ変換回路及びそれを用いたアナログ/ディジタル変換回路 - Google Patents

ディジタル/アナログ変換回路及びそれを用いたアナログ/ディジタル変換回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル/アナログ変換回路及びそれを用いたアナログ/ディジタル変換回路に関し、特に高分解能の変換特性が求められるディジタル/アナログ変換回路及びアナログ/ディジタル変換回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
入力データに応じたアナログ信号、例えば、電圧信号を出力するディジタル/アナログ変換回路(DAC)において、入力データを上位ビットグループと下位ビットグループに分けて、上位ビットグループのデータに応じて基準電圧を分圧し、その分圧電圧をさらに下位データグループのデータに応じて細分圧して、得られた分圧電圧を変換結果として出力する2段階式のディジタル/アナログ変換回路がある。
【0003】
図8は、このようなDACの一例を示す回路図である。ここでは、例えば、8ビットの入力データをアナログ信号に変換するDACを例示している。図示のように、このDACは、上位変換回路10r、下位変換回路20r、上位ビットデコーダ30r、下位ビットデコーダ40r及びバッファアンプAMP1,AMP2,AMP3によって構成されている。
【0004】
図示のように、上位変換回路10rは、基準電圧VRTとVRBの入力端子の間に直列に接続されている16個の抵抗素子Rc0,Rc1,Rc2,RC3,…,RC13 ,RC14 ,RC15 ,RC16 及びスイッチング素子SWA0,SWB0,SWA1,SWB1,…,SWA15 ,SWB15 によって構成されている。それぞれの抵抗素子の両側にタップTP0 ,TP1 ,…,TP16が設けられている。スイッチング素子SWA0,SWA1,…,SWA15 はそれぞれタップTP0 ,TP1 ,…,TP15とノードND2 との間に接続され、スイッチング素子SWB0,SWB1,…,SWB15 はそれぞれタップTP1 ,TP2 ,…,TP16とノードND1 との間に接続されている。なお、ノードND1 とノードND2 は、それぞれバッファアンプAMP1とAMP2の正の入力端子“+”に接続されている。
【0005】
スイッチング素子SWA0,SWB0,SWA1,SWB1,…,SWA15 ,SWB15 はそれぞれ上位ビットデコーダ30rによって制御される。例えば、上位ビットデコーダ30rに入力される上位4ビットのデータD7,D6,D5,D4は“0000”のとき、上位ビットデコーダ30rの制御によって、スイッチング素子SWA0とSWB0がオンし、他のスイッチング素子が全てオフする。このため、タップTP0 の電圧がスイッチング素子SWA0を介してバッファアンプAMP2に入力され、タップTP1 の電圧がスイッチング素子SWB0を介してバッファアンプAMP1に入力される。上位ビットデコーダ30rの入力データが“0001”のとき、上位ビットデコーダ30rの制御により、スイッチング素子SWA1とSWB1がオンし、他のスイッチング素子が全てオフする。このため、タップTP1 の電圧がスイッチング素子SWA1を介してバッファアンプAMP2に入力され、タップTP2 の電圧がスイッチング素子SWB1を介してバッファアンプAMP1に入力される。
【0006】
バッファアンプAMP1及びAMP2の出力信号は、それぞれ下位基準電圧VRTF,VRBFとして、下位変換回路20rに供給される。
図示のように、下位変換回路20rは、下位基準電圧VRTFとVRBFの入力端子間に直列に接続されている16個の抵抗素子Rf0,Rf1,Rf2,Rf3,…,Rf13 ,Rf14 ,Rf15 及びスイッチング素子SWF0,SWF1,SWF2,…,SWF14 ,SWF15 によって構成されている。抵抗素子Rf0,Rf1,Rf2…,Rf13 ,Rf14 の両端にそれぞれタップTF0 ,TF1 ,TF2 ,TF3 ,…,TF13,TF14,TF15が設けられている。
【0007】
スイッチング素子SWF0,SWF1,SWF2,…,SWF14 ,SWF15 はそれぞれタップTF0 ,TF1 ,TF2 ,…,TF14,TF15と変換結果VOUT1の出力端子ND3 との間に接続されている。
スイッチング素子SWF0,SWF1,SWF2,…,SWF14 ,SWF15 はそれぞれ下位ビットデコーダ40rによって制御される。例えば、下位ビットデコーダ40rに入力される下位4ビットのデータD3,D2,D1,D0が“0000”のとき、下位ビットデコーダ40rの制御により、スイッチング素子SWF0がオンし、他のスイッチング素子が全てオフする。このため、タップTF0 の電圧が変換結果VOUT1として出力される。下位ビットデコーダ40rの入力データが“0001”のとき、下位ビットデコーダ40rの制御により、スイッチング素子SWF1がオンし、他のスイッチング素子が全てオフする。このため、タップTF1 の電圧が変換結果VOUT1として出力される。
さらに、必要があれば、変換結果VOUT1がバッファアンプAMP3を通して電圧信号VOUT2として出力される。
【0008】
上述した構成を有するDACによって、上位変換回路10rによって基準電圧VRT,VRBが分圧され、入力データの上位ビットに応じて分圧電圧が選択され、下位変換回路20rの基準電圧VRTF,VRBFとして下位変換回路に供給される。下位変換回路20rにおいて、入力される基準電圧VRTF,VRBFをさらに細分圧される。そして、入力データの下位ビットに応じて下位変換回路20rの分圧電圧が選択され、変換結果VOUT1として出力される。このように2段階の変換動作により、1段階のDACに比べて分圧用抵抗素子の数を低減でき、高分解能のDACを実現できる。例えば、12ビットのDACを実現する場合、1段階のDACでは分圧用抵抗素子を4096(212)個必要である。これに対して、2段階のDACの場合、分圧用抵抗素子をわずか128個(26 ×2)必要であり、分圧用抵抗素子の数を大幅に低減され、回路面積の低減を実現でき、高分解能のDACを容易に実現可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した2段階のDACでは、上位ビットデコーダ40rの入力データが切り換わったとき、バッファアンプAMP1,AMP2両方の入力電圧が同時に切り換わる。このため、これらのバッファアンプのオフセット電圧差ΔVが大きい場合、上位ビットの切り換わりポイントでビット欠けが発生する場合がある。図9は、バッファアンプのオフセット電圧差によってビット欠けが生じた場合のDACの変換特性を示している。図示のように、上位ビットデータの切り換わりポイントにおいて、出力される変換結果VOUT1がオフセット電圧差に応じて変動するので、変換結果に誤差が発生する場合があるという不利益がある。
【0010】
このため、高分解能のDACを設計する場合に、バッファアンプを構成するオペアンプのオフセット電圧を細かく調整する必要があり、オフセットの調整(トリミング)ができない集積回路では高精度のDACを実現することが困難である。このように、従来の2段階のDACでは、分解能がバッファアンプのオフセットの差によって決定され、高分解能の特性を容易に実現できなかった。
【0011】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、2段階変換式のDACにおいて、バッファアンプのオフセットの差による変換誤差を低減でき、高分解能の変換特性を実現できるディジタル/アナログ変換回路及びそれを用いたアナログ/ディジタル変換回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のディジタル/アナログ変換回路は、複数ビットのデータを入力し、当該入力データを上位ビットグループと下位ビットグループの2つのグループとに分けて変換処理を行い、上記入力データに応じたアナログ信号を出力するディジタル/アナログ変換回路であって、上記上位ビットグループに応じた第1の変換信号が入力される第1のバッファ回路と、上記上位ビットグループに応じた第2の変換信号が入力される第2のバッファ回路と、基準電圧源側を一端側として直列に接続され、上記基準電圧を分圧して、それぞれ一端側から上記第1の変換信号を出力し、他端側から上記第2の変換信号を出力する複数の抵抗素子と、上記上位ビットグループのデータに応じて、上記複数の抵抗素子のうちの一つの抵抗素子による上記第1の変換信号と第2の変換信号を選択して、各々の変換信号を上記第1及び第2のバッファ回路に入力させ、かつ、上記上位ビットグループのデータ値が連続した値として切り換わったとき、前回に選択された第1及び第2の変換信号の何れか一方のみを、前回に選択されたものとは異なる変換信号に切り換えて、上記第1または第2バッファ回路に入力させる第1の変換回路と、上記第1と第2のバッファ回路の出力端子の間に直列に接続されている複数の抵抗素子と、上記下位ビットグループのデータに応じて上記何れかの抵抗素子の分圧電圧を変換結果として出力する第2の変換回路とを有し、上記第2の変換回路は、m行n列(m,nは自然数)を有する行列状に配置され、上記第1と第2のバッファ回路の出力端子の間に直列に接続されている複数の抵抗素子と、上記第1のバッファ回路の出力端子側を一端側とし、上記第2のバッファ回路の出力端子側を他端側として、上記第1行から第m行までの各行の抵抗素子の上記一端側に接続されているm行のスイッチング素子と、上記第m行の各抵抗素子の上記他端側に接続されている第(m+1)行目のスイッチング素子と、一方の端子が上記各行のスイッチング素子に共通に接続され、他方の端子が上記変換結果の出力端子に接続されている(m+1)個の行選択スイッチング素子とを有する。
【0017】
また、本発明では、好適には、上記下位ビットグループのデータに応じて、上記n列のスイッチング素子から一列を選択し、当該選択された列の各スイッチング素子をオンさせ、上記上位ビットグループの最下位ビットのデータ及び上記下位ビットグループのデータに応じて、上記第1行から第m行の行選択スイッチング素子から一つを選択してオンさせ、または上記第2行から第m+1行の行選択スイッチング素子から一つを選択してオンさせる下位ビットデコーダを有する。
【0018】
また、本発明では、好適には、上記第1のバッファ回路は、正の入力端子が上記第1の変換回路の奇数番目の各スイッチング素子に接続され、負の入力端子が出力端子に接続され、当該出力端子が上記第2の変換回路の第1の入力端子に接続されている第1の差動増幅回路と、上記第2のバッファ回路は、正の入力端子が上記第1の変換回路の偶数番目の各スイッチング素子に接続され、負の入力端子が出力端子に接続され、当該出力端子が上記第2の変換回路の第2の入力端子に接続されている第2の差動増幅回路とを有する。
【0019】
また、本発明では、好適には、上記第1のバッファ回路の出力端子と上記第2の変換回路の第1の入力端子間に接続されている第1のスイッチング素子と、上記第1のバッファ回路の出力端子と上記第2の変換回路の第2の入力端子間に接続されている第2のスイッチング素子と、上記第2のバッファ回路の出力端子と上記第2の変換回路の第1の入力端子間に接続されている第3のスイッチング素子と、上記第2のバッファ回路の出力端子と上記第2の変換回路の第2の入力端子間に接続されている第4のスイッチング素子と、上記上位ビットデコーダに入力される上記上位グループの最下位ビットのデータに応じて、上記第1〜第4のスイッチング素子を制御するバッファ切り換え回路とを有する。
【0020】
また、本発明では、好適には、上記第1のバッファ回路において、上記負の入力端子と上記第2の変換回路の上記第1の入力端子との間に接続されている第5のスイッチング素子と、上記負の入力端子と上記第2の変換回路の上記第2の入力端子との間に接続されている第6のスイッチング素子と、上記第2のバッファ回路において、上記負の入力端子と上記第2の変換回路の上記第1の入力端子との間に接続されている第7のスイッチング素子と、上記負の入力端子と上記第2の変換回路の上記第2の入力端子との間に接続されている第8のスイッチング素子とをさらに有する。
【0021】
さらに、本発明のアナログ/ディジタル変換回路は、入力アナログ信号に応じたn(nは自然数である)ビットのディジタル信号を出力するアナログ/ディジタル変換回路であって、上記アナログ信号を所定のタイミングでサンプルして、サンプル結果を保持する保持回路と、入力されるnビットのデータをアナログ信号に変換するディジタル/アナログ変換回路と、上記ディジタル/アナログ変換回路の出力信号と上記保持回路の保持信号とを比較する比較回路と、最上位から最下位に向かって順次所定値に設定したnビットのデータを出力し、それぞれの設定値における上記比較回路の比較結果に応じて、上記nビットのデータの最上位から最下位まで順次設定する制御回路とを有し、上記ディジタル/アナログ変換回路は、上記nビットの入力データを上位ビットグループと下位ビットグループの2つのグループに分けて、基準電圧源側を一端側として直列に接続され、上記基準電圧を分圧して、それぞれ一端側から第1の変換信号を出力し、他端側から第2の変換信号を出力する複数の抵抗素子と、上記上位ビットグループのデータに応じて、上記複数の抵抗素子のうちの一つの抵抗素子による上記第1の変換信号と第2の変換信号を選択して、各々の変換信号を上記第1及び第2のバッファ回路に入力させ、かつ、上記上位ビットグループのデータ値が連続した値として切り換わったとき、前回に選択された第1及び第2の変換信号の何れか一方のみを、前回に選択されたものとは異なる変換信号に切り換えて、上記第1または第2バッファ回路に入力させる第1の変換回路と、上記第1の変換信号が入力される第1のバッファ回路と、上記第2の変換信号が入力される第2のバッファ回路と、上記第1と第2のバッファ回路の出力端子の間に直列に接続されている複数の抵抗素子と、上記下位ビットグループのデータに応じて上記何れかの抵抗素子の端子電圧を変換結果として出力する第2の変換回路とを有する。
【0022】
本発明によれば、複数ビットの入力データを上位ビットグループと下位ビットグループとに分けて、上位ビットグループ及び下位ビットグループのデータに応じてそれぞれ変換処理を行ういわゆる2段階式ディジタル/アナログ変換回路において、基準電圧を直列に接続されている複数の抵抗素子によって分圧され、奇数番目の抵抗素子の一端がそれぞれスイッチング素子を介して第1のバッファ回路の入力端子に接続され、偶数番目の抵抗素子の一端がそれぞれスイッチング素子を介して第2のバッファ回路の入力端子に接続される。上位ビットデコーダは、上位ビットグループのデータに応じて、複数の抵抗素子から一つを選択する。当該選択された抵抗素子の両端に接続されているスイッチング素子がオン状態に制御され、当該選択抵抗素子の両端の電圧を第1と第2の変換電圧としてそれぞれ第1と第2のバッファ回路に入力される。上位ビットデータが連続して変化した場合、前回選択した抵抗素子に隣接する抵抗素子が選択され、これらの抵抗素子の接続中点に接続されているスイッチング素子がオン状態のままに保持され、前回選択した抵抗素子の他方の端子に接続されているスイッチング素子がオフ状態に制御され、代わりに今回選択された抵抗素子の他方の端子に接続されているスイッチング素子がオン状態に制御される。このような制御によって、上位ビットグループのデータが連続した値を持って切り換わったとき、第1と第2のバッファ回路に入力される変換電圧のうち、何れか一方が変化せず、他方が切り換わるので、第1と第2のバッファ回路のオフセット電圧の誤差による変換特性の非線形誤差を抑制でき、上位ビットデータの切り換えによる変換誤差を低減できる。
【0023】
第1と第2のバッファ回路の出力電圧をそれぞれ下位基準電圧として下位変換回路に入力され、複数の直列接続の抵抗素子により下位基準電圧が分圧され、下位ビットグループのデータに応じて、何れかの抵抗素子の端子電圧を変換結果として選択されて出力される。さらに、当該下位変換回路の抵抗素子を行列上に配置され、それぞれの抵抗素子にスイッチング素子が設けられている。下位ビットデコーダにより、それぞれ行及び列のスイッチング素子が選択され、オン状態に設定されるので、選択された抵抗素子の分圧電圧が出力される。このような構成を有する下位変換回路を用いることにより、下位ビットデコーダの構成を簡素化できる。さらに、第1及び第2のバッファ回路の出力信号をスイッチング素子により切り換えて下位変換回路に入力することによって、下位変換回路の抵抗素子を流れる電流の方向を一定に保持することができ、下位ビットデコーダ及び下位変換回路の構成を簡素化でき、高精度かつ高分解能のディジタル/アナログ変換回路を実現できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
図1は本発明に係るディジタル/アナログ変換回路(DAC)の第1の実施形態を示す回路図である。
図示のように、本実施形態のDACは、直列に接続されている複数の抵抗素子及びそれぞれの抵抗素子の接続点に接続されている複数のスイッチング素子からなる上位変換回路10、直列に接続されている複数の抵抗素子及びそれぞれの抵抗素子の接続点に接続されている複数のスイッチング素子からなる下位変換回路20、上位ビットデコーダ30、下位ビットデコーダ40、バッファアンプAMP1,AMP2及びAMP3からなる電圧出力回路(ボルテージフォロワ)によって構成されている。
【0025】
なお、図1は8ビットのDACを例示している。上位変換回路10は上位4ビットに応じて、基準電圧VRTとVRBを分圧して下位4ビット変換用の基準電圧(以下、下位基準電圧という)VRTFとVRBFを発生する。下位変換回路20は、下位4ビットのデータに応じて下位基準電圧VRTFとVRBFをさらに細分圧する。このような2段階の変換処理によって、入力される8ビットのデータの値に応じた電圧信号が得られる。
【0026】
以下、本実施形態のDACのそれぞれの構成部分について説明する。
まず、上位変換回路10は、入力されるハイ側の基準電圧VRTとロー側の基準電圧VRBを受け、8ビットの入力データの内、上位4ビットD7,D6,D5,D4に応じて、下位基準電圧VRTF及びVRBFを出力する。
【0027】
図示のように、上位変換回路10において、16個の抵抗素子Rc0,Rc1,Rc2,RC3,…,RC13 ,RC14 ,RC15 ,RC16 が直列に接続され、それぞれの抵抗素子の間の接続点にタップTPc1,TPc2,TPC3,…,TPc13 ,TPc14 ,TPc15 が設けられている。さらに、ロー側基準電圧VRBの入力端子にタップTP0 が設けられ、ハイ側基準電圧VRTの入力端子にタップTP16が設けられている。
それぞれのタップに、17個のスイッチング素子SWc0,SWc1,SWc2,SWC3,…,SWc13 ,SWc14 ,SWc15 ,SWc16 が接続されている。なお、これらのスイッチング素子は2つのグループに分けられ、奇数番目のスイッチング素子SWc1,SWc3,…,SWc13 ,SWc15 は、バッファアンプAMP1の入力端子に接続され、偶数番目のスイッチング素子SWc0,SWc2,…,SWc14 ,SWc16 は、バッファアンプAMP2の入力端子に接続されている。
【0028】
バッファアンプAMP1及びAMP2は、例えば、差動増幅回路によって構成され、それぞれの差動増幅回路の負の入力端子“−”がその出力端子に接続され、ボルテージフォロワが構成されている。このため、正の入力端子“+”に入力された電圧とほぼ同じレベルの電圧が出力端子に出力される。バッファアンプAMP1によって、ハイ側の下位基準電圧VRTFが供給され、バッファアンプAMP2によって、ロー側の下位基準電圧VRBFが供給される。
【0029】
次に、下位変換回路20は、バッファアンプAMP1及びAMP2から入力されるハイ側の下位基準電圧VRTFとロー側の下位基準電圧VRBFを受け、直列に接続されている16個の抵抗素子Rf0,Rf1,Rf2,Rf3,…,Rf13 ,Rf14 ,Rf15 によって下位基準電圧を分圧し、8ビットの入力データの内、下位4ビットD3,D2,D1,D0に応じて何れかの分圧電圧を選択して、変換電圧VOUT1を出力する。
【0030】
バッファアンプAMP1とAMP2の出力端子の間に16個の抵抗素子Rf0,Rf1,Rf2,Rf3,…,Rf13 ,Rf14 ,Rf15 が直列に接続されている。これらの抵抗素子の間の接続点にそれぞれタップTF1 ,TF2 ,TF3 ,…,TF13,TF14,TF15が設けられている。さらに、抵抗素子Rf0とバッファアンプAMP2の出力端子との接続点にタップTF0 が設けられ、抵抗素子Rf15 とバッファアンプAMP1の出力端子との接続点にタップTF16が設けられている。それぞれのタップに17個のスイッチング素子SWA0,SWA1,SWA2,SWA3,…,SWA13 ,SWA14 ,SWA15 ,SWA16 が接続されている。これらのスイッチング素子が共通に接続され、その接続点から変換電圧VOUT1が出力される。
さらに、必要があれば、変換電圧VOUT1がバッファアンプAMP3を通して電圧信号VOUT2として出力される。
【0031】
なお、上位変換回路10及び下位変換回路20を構成する各スイッチング素子は、例えば、一対のpMOSトランジスタとnMOSトランジスタにより構成されたアナログスイッチである。
【0032】
以下、図1を参照しつつ、本実施形態のDACの動作について説明する。ここで、図1に示すDACにおいて、入力コードと出力電圧は、表1に示す対応関係を有するものと仮定する。表1において、Vt はハイ側の基準電圧、即ち、図1のVRTの電圧、Vb はロー側の基準電圧、即ち、図1のVRBの電圧を示す。表1に示すように、入力コードが“00000000”の場合、ロー側の基準電圧Vb が変換の結果として出力され、一方入力コードが“11111111”の場合、ハイ側の基準電圧Vt よりΔVLSB 分低い電圧が変換電圧として出力される。ここで、ΔVLSB は下位ビット(LSB)が“0”から“1”に変化したときの出力電圧の変化量を示す値である。nビットDACの場合、ΔVLSB は次式によって与えられる。
【0033】
【数1】
ΔVLSB =(Vt −Vb )/2n …(1)
【0034】
【表1】
Figure 0004110681
【0035】
上位ビットデコーダ30は、入力される上位4ビットD7,D6,D5,D4の値に応じて、スイッチング素子SWC0,SWc1,SWc2,SWC3,…,SWc1 3 ,SWc14 ,SWc15 ,SWc16 のオン/オフを制御する制御信号を出力する。表2は、入力コードと上位ビット選択スイッチ(即ち、スイッチング素子SWC0〜SWc16 )のオン/オフの関係を示している。
【0036】
表2に示すように、入力データに応じて隣り合う一対のスイッチング素子が選択され、オン状態に保持され、それ以外のスイッチング素子がオフする。例えば、図1に示す例では、上位4ビットのデータが“0000”の場合、スイッチング素子SWC0とSWC1がオンし、他のスイッチング素子がオフする。このため、抵抗素子Rc0の両側のタップTP0 とTP1 の電圧がそれぞれバッファアンプAMP2とAMP1に入力される。
【0037】
【表2】
Figure 0004110681
【0038】
バッファアンプAMP1とAMP2の出力信号VRTF及びVRBFをそれぞれハイ側の下位基準電圧及びロー側の下位基準電圧として下位変換回路20に供給される。このとき、下位変換回路20の抵抗素子を流れる電流の方向は、バッファアンプAMP1の出力端子からバッファアンプAMP2の出力端子に向かう方向となる。下位変換回路20において、下位ビットデコーダ40からの制御信号に応じて、スイッチング素子SWA16 を除き、スイッチング素子SWA0,SWA1,SWA2,SWA3,…,SWA13 ,SWA14 ,SWA15 の内何れか一つが選択され、オン状態に保持される。このため、オンするスイッチング素子によりタップTF0 〜TF15の何れかの電圧が変換電圧結果VOUT1として出力される。
【0039】
次に、例えば、上位4ビットのデータが“0000”から“0001”に変わったとき、上位変換回路10において、上位4ビットのデータに応じて、抵抗素子Rc1の両端の電圧が選択される。このとき、上位ビットデコーダ30からの制御信号に応じて、スイッチング素子SWc1とSWC2がオンし、それ以外のスイッチング素子がオフし、タップTP1 の電圧がバッファアンプAMP1に入力され、タップTP2 の電圧がバッファアンプAMP2に入力される。即ち、この場合に、バッファアンプAMP1の出力電圧VRTFは、ロー側の下位基準電圧となり、バッファアンプAMP2の出力電圧VRBFは、ハイ側の下位基準電圧となる。このとき、下位変換回路20の抵抗素子を流れる電流の方向は、上位データが“0000”のときと反対であり、バッファアンプAMP2の出力端子からバッファアンプAMP1の出力端子に向かって流れる。
【0040】
この場合、下位ビットデコーダ40からの制御信号に応じて、スイッチング素子SWA0を除き、スイッチング素子SWA1,SWA2,SWA3,…,SWA13 ,SWA14 ,SWA15 ,SWA16 のうち何れか一つが選択され、オン状態に保持される。このため、オンするスイッチング素子によりタップTF1 〜TF16の何れかの電圧が変換電圧VOUT1として出力される。
【0041】
なお、下位ビットデコーダ40は、上位ビットデコーダの入力データに応じて、スイッチング素子SWA0,SWA1,SWA2,SWA3,…,SWA13 ,SWA14 ,SWA15 ,SWA16 を選択する制御信号を切り換える必要がある。例えば、バッファアンプAMP1の出力電圧がハイ側下位基準電圧で、バッファアンプAMP2の出力電圧がロー側下位基準電圧である場合、即ち、バッファアンプAMP1の出力端子からバッファアンプAMP2の出力端子に向かって電流が流れる場合、下位ビットデコーダ40において、入力データが“0000”から“1111”に変化するに従って、スイッチング素子SWA16 を除き、スイッチング素子SWA0からSWA15 まで順次オンさせる制御信号が出力される。逆に、バッファアンプAMP1の出力電圧がロー側下位基準電圧で、バッファアンプAMP2の出力電圧がハイ側下位基準電圧である場合、即ち、バッファアンプAMP2の出力端子からバッファアンプAMP1の出力端子に向かって電流が流れる場合、下位ビットデコーダ40において、入力データが“0000”から“1111”に変化するに従って、スイッチング素子SWA0を除き、スイッチング素子SWA16 からSWA1まで順次オンさせる制御信号が出力される。
【0042】
このように、上位ビットデコーダ30に入力される上位4ビットのデータに応じて、下位変換回路20の抵抗素子を流れる電流の方向が異なるので、下位ビットデコーダ40は、上記ビットデコーダ30の制御に応じて制御を切り換える。このため、図1に示すように、上位ビットデコーダ30から制御信号SC が出力され、下位ビットデコーダ40は、当該制御信号SC に応じてスイッチング素子のオン/オフを制御する。また、下位変換回路20の抵抗素子を流れる電流の方向は、上位4ビットのデータのうち、最下位ビット(D4)のみに関係するので、下位ビットデコーダ40は上位ビットデコーダ30からの制御信号SC の代わりに、上位4ビットの最下位ビットD4を入力し、それに応じてスイッチング素子を制御することも可能である。
【0043】
図2は、下位変換回路の他の構成例を示す回路図である。図示のように、この下位変換回路20aは、アレイ状に配置されている複数の抵抗素子とそれぞれの抵抗素子に設けられているスイッチング素子によって構成されている。なお、図示のように各スイッチング素子は、それぞれCMOSトランジスタからなるアナログスイッチによって構成されている。
【0044】
図2に示す下位変換回路20aは4ビットの下位ビットデータに応じて、バッファアンプAMP1及びAMP2によって供給される下位基準電圧VRFTとVRBTの差分を分圧して、変換電圧VOUT1を出力する。
図示のように、16個の抵抗素子R00,R01,R02,…,R32,R33が4行4列の行列状に配置されている。抵抗素子R00〜R03は、下位基準電圧VRBFの入力端子とノードND10の間に直列に接続され、抵抗素子R10〜R13は、ノードND10とND11の間に直列に接続され、抵抗素子R20〜R23は、ノードND11とND12の間に直列に接続され、さらに抵抗素子R30〜R33は、ノードND12とND13の間に直列に接続されている。なお、ノードND13は、下位基準電圧VRTFの入力端子に接続されている。
【0045】
図2に示すように、各抵抗素子にR00,R01,R02,…,R32,R33にそれぞれスイッチング素子SW00,SW01,SW02,…,SW32,SW33の一端が接続されている。各行に配置されているスイッチング素子の他方の端子がそれぞれノードND00,ND01,ND02及びND03に共通に接続されている。さらに、ノードND00と出力端子TOUT の間にスイッチング素子SW0が接続され、ノードND01と出力端子TOUT の間にスイッチング素子SW1が接続され、ノードND02と出力端子TOUT の間にスイッチング素子SW2が接続され、ノードND03と出力端子TOUT の間にスイッチング素子SW3が接続されている。
【0046】
さらに、下位変換回路20aにおいて、スイッチング素子SW04,SW14,SW24及びSW34によって構成されているスイッチアレイ22が設けられている。スイッチアレイ22において、スイッチング素子SW04,SW14,SW24及びSW34がそれぞれノードND10,ND11,ND12,ND13とノードND04との間に接続されている。また、ノードND04と出力端子TOUT の間にスイッチング素子SW4が接続されている。
【0047】
上述したように構成された下位変換回路20aにおいて、各スイッチング素子は、下位ビットデコーダ40からの制御信号に応じてそれぞれのオン/オフが制御される。各列に配置されているスイッチング素子は、同じ一対の制御信号によって制御される。例えば、スイッチング素子SW00,SW01,SW02,SW03及びSW04は、ともに下位ビットデコーダ40によって出力されている一対の制御信号D20,XD20によって制御される。なお、制御信号D20,XD20は互いに論理反転レベルを持つ制御信号である。例えば、制御信号D20がハイレベル、制御信号XD20がローレベルのとき、スイッチング素子SW00〜SW04が全てオンし、逆に制御信号D20がローレベル、制御信号XD20がハイレベルのとき、スイッチング素子SW00〜SW04が全てオフする。
スイッチング素子SW0,SW1,SW2,SW3及びSW4は、それぞれ異なる制御信号対によって制御される。例えば、スイッチング素子SW0は、制御信号D10,XD10によって制御され、スイッチング素子SW4は、制御信号D14,XD14によって制御される。
【0048】
上位ビットデコーダ30に入力される最下位ビット、即ち、ビットD4に応じて、スイッチング素子SW0とSW4の何れかが非選択状態に設定される。例えば、ビットD4が“0”のとき下位基準電圧VRTFがVRBFより高いレベルに保持されている。このとき、スイッチング素子SW0,SW1,SW2,SW3からなるスイッチアレイ24−0が下位ビットD3〜D0に応じて選択され、スイッチング素子SW4が非選択状態に保持される。一方、ビットD4が“1”のとき下位基準電圧VRBFがVRTFより高いレベルに保持されている。このとき、スイッチング素子SW1,SW2,SW3,SW4からなるスイッチアレイ24−1が下位ビットD3〜D0に応じて選択され、スイッチング素子SW0が非選択状態に保持される。
【0049】
本実施形態のディジタル/アナログ変換回路において、上位ビットデコーダ30に入力される上位ビットのデータが連続して変化したとき、それに応じてスイッチング素子が切り換わるが、バッファアンプAMP1,AMP2への入力信号のうち、一つのみが変わる。例えば、上位4ビットのデータD7,D6,D5,D4が“0000”のとき、スイッチング素子SWC0とSWc1がオンし、タップTP0 とTP1 の電圧信号がそれぞれバッファアンプAMP2とAMP1に入力される。上位4ビットのデータD7,D6,D5,D4が“0000”から“0001”に変化したとき、スイッチング素子SWC0がオフし、スイッチング素子SWC2がオンする。このとき、バッファアンプAMP1にタップTP1 の電圧が入力され、バッファアンプAMP2にタップTP2 の電圧が入力される。即ち、上位4ビットのデータが“0000”から“0001”に変わったとき、バッファアンプAMP1の入力信号が変化せず、バッファアンプAMP2の入力信号のみ変化する。
【0050】
上位ビットの変化に応じて、バッファアンプAMP1,AMP2のうち、何れか一つのみの入力信号が切り換わり、2つのバッファアンプの入力信号が同時に切り換わることが回避されるので、バッファアンプAMP1,AMP2のオフセット電圧の差が大きい場合でも、入力データが切り換わることによって生じる変換特性の非線型性を抑制され、変換精度を改善できる。
【0051】
なお、このように2つのバッファアンプの入力信号を交互に切り換えることによって、バッファアンプBUF1とBUF2から出力される下位基準電圧VRTF,VRBFの電圧差が変化し、下位変換回路20の抵抗素子を流れる電流の方向が変化するので、下位ビットデコーダ40によって、上位4ビットのうちその最下位のデータD4に応じて、選択するスイッチング素子を適宜制御するので、下位ビットのデータに応じて、正しい変換結果を出力することができる。さらに、図2に示すような下位変換回路20aを使用することによって、下位変換回路20aの構成を簡素化でき、しかも、下位ビットデコーダ40による制御を簡略化できる。
【0052】
図3は、本実施形態のディジタル/アナログ変換回路の変換特性の一例を示すグラフである。図3において、横軸は入力データ、縦軸は出力電圧レベルをそれぞれ示している。
【0053】
図3においてBP1,BP2及びBP3は、それぞれ上位ビットのデータの切り換わり点を示している。さらに、BP2における拡大図が示されている。図示のように、上位ビットのデータの切り換わりによって、出力電圧が変化するが、上述したように、2つのバッファアンプのうち1つのバッファアンプの入力信号のみが切り換わり、もう一つのバッファアンプの入力信号が変化しない。このため、バッファアンプのオフセットの影響が低減され、入力データの切り換わり点での微分直線性誤差が低減される。
【0054】
第2実施形態
図4は本発明に係るディジタル/アナログ変換回路の第2の実施形態を示す回路図である。
図示のように、本実施形態のDACは、直列に接続されている複数の抵抗素子及びそれぞれの抵抗素子の接続点に接続されている複数のスイッチング素子からなる上位変換回路10、直列に接続されている複数の抵抗素子及びそれぞれの抵抗素子の接続点に接続されている複数のスイッチング素子からなる下位変換回路20b、上位ビットデコーダ30、下位ビットデコーダ40a、バッファ切り替え回路50及びバッファアンプAMP1,AMP2,AMP3からなるボルテージフォロワによって構成されている。
【0055】
なお、本実施形態のDACにおいては、上位変換回路10及び上位ビットデコーダ30は、図1に示す第1の実施形態のそれぞれの部分回路とほぼ同じ構成を有する。本実施形態において、バッファアンプAMP1,AMP2の出力信号をそれぞれスイッチング素子SE1,XSE1及びSE2,XSE2によって切り換えて下位変換回路20bに供給する。下位変換回路20bは、第1の実施形態の下位変換回路20に比べて、スイッチング素子SWA16 が省略され、回路構成が簡素化される。図示のように、本実施形態の下位変換回路20bは、直列に接続されている16個の抵抗素子Rf0〜Rf15 及び16個のスイッチング素子SWF0〜SWF15 によって構成されている。
【0056】
バッファ切り替え回路50は、スイッチング素子SE1,XSE1及びSE2,XSE2を制御するための制御信号を出力する。例えば、バッファアンプAMP1の出力電圧がバッファアンプAMP2の出力電圧より高い場合、バッファ切り替え回路50の制御によって、スイッチング素子SE1,SE2がオンし、スイッチング素子XSE1,XSE2がオフするので、バッファアンプAMP1の出力電圧が下位基準電圧VRTFとして出力され、バッファアンプAMP2の出力電圧が下位基準電圧VRBFとして出力される。一方、バッファアンプAMP1の出力電圧がバッファアンプAMP2の出力電圧より低い場合、バッファ切り替え回路50の制御によって、スイッチング素子XSE1,XSE2がオンし、スイッチング素子SE1,SE2がオフするので、バッファアンプAMP2の出力電圧が下位基準電圧VRTFとして出力され、バッファアンプAMP1の出力電圧が下位基準電圧VRBFとして出力される。
このため、下位変換回路20bに入力される下位基準電圧VRTFは、常にVRBFより高い電圧である。即ち、下位変換回路20bにおいて、抵抗素子を流れる電流の方向は、常にバッファアンプAMP1の出力端子からバッファアンプAMP2の出力端子に向かう方向となる。
【0057】
下位ビットデコーダ40aは、上位ビットデコーダ30の入力データにかかわらず、下位ビットデータD3,D2,D1,D0に応じてスイッチング素子SWF0,SWF1,SWF2,…,SWF14 ,SWF15 を選択する。
例えば、下位ビットデータD3,D2,D1,D0が“0000”から“1111”に順次変化する場合、下位ビットデコーダ40aは、スイッチング素子SWF0,SWF1,SWF2,…,SWF14 ,SWF15 を順次選択してオンさせるように制御信号を出力する。
【0058】
以下、図4を参照しながら、本実施形態のDACの動作について説明する。
まず、例えば、上位ビットデコーダ30に入力される上位4ビットのデータを“0000”とすると、上位4ビットデコーダ30からの制御信号によって、上位変換回路10においてスイッチング素子SWC0とSWC1がオンし、他のスイッチング素子がオフする。これによって、抵抗素子RC0の両方の端子電圧、即ち、タップTP0 ,TP1 の電圧がそれぞれスイッチング素子SWC0とSWC1を通してバッファアンプAMP2,AMP1に入力される。このとき、バッファ切り替え回路50の制御によって、スイッチング素子SE1とSE2がオンし、スイッチング素子XSE1,XSE2がオフするので、バッファアンプAMP1の出力信号が下位基準電圧VRTFとして出力され、バッファアンプAMP2の出力信号が下位基準電圧VRBFとして出力される。
【0059】
次に、上位ビットデコーダ30に入力される上位4ビットのデータを“0001”とすると、上位4ビットデコーダ30からの制御信号によって、上位変換回路10においてスイッチング素子SWC1とSWC2がオンし、他のスイッチング素子がオフする。これによって、抵抗素子RC1の両方の端子電圧、即ち、タップTP1 ,TP2 の電圧がそれぞれスイッチング素子SWC1とSWC2を通してバッファアンプAMP1,AMP2に入力される。このとき、バッファ切り替え回路50の制御によって、スイッチング素子XSE1とXSE2がオンし、スイッチング素子SE1,SE2がオフするので、バッファアンプAMP1の出力信号が下位基準電圧VRBFとして出力され、バッファアンプAMP2の出力信号が下位基準電圧VRTFとして出力される。
【0060】
上述したように、バッファ切り替え回路50の制御によって、下位基準電圧VRTFがハイ側基準電圧、下位基準電圧VRBFがロー側基準電圧として下位変換回路20bに供給される。このため、下位変換回路20bの抵抗素子を流れる電流の方向が常に一定である。
下位変換回路20bにおいて、下位ビットデコーダ40aからの制御信号に応じて、スイッチング素子SWF0〜SWF15 のうち何れか一つがオンするように制御されるので、これに応じて下位ビットデータに応じた変換電圧がVOUT1が出力される。
【0061】
図5は、本実施形態の下位変換回路の他の構成例を示す回路図である。図示のように、この下位変換回路20cは、行列状に配置されている複数の抵抗素子及びそれぞれの抵抗素子に設けられているスイッチング素子によって構成されている。それぞれのスイッチング素子は、例えば、CMOSトランジスタからなるアナログスイッチによって構成されている。
【0062】
なお、図5に示す下位変換回路20cは、例えば、バッファアンプAMP1とAMP2によって出力される下位基準電圧VRTFとVRTBを16個の抵抗素子R00,R01,R02,…,R32,R33によって分圧し、4ビットの下位ビットデータに応じて、何れかの分圧電圧を選択して変換電圧VOUT1として出力する。
図示のように、行列状に配置されている16個の抵抗素子R00,R01,R02,…,R32,R33は直列に接続されている。各抵抗素子間の接続点に図示しないタップがそれぞれ設けられ、スイッチング素子SW00,SW01,SW02,…,SW32,SW33の一方の端子がそれぞれタップに接続され、他方の端子がそれぞれノードND00,ND01,ND02,ND03に接続されている。さらに、ノードND00,ND01,ND02,ND03と下位変換回路20cの出力端子TOUT との間にスイッチング素子SW0,SW1,SW2,SW3がそれぞれ接続されている。
【0063】
スイッチング素子SW00,SW01,SW02,…,SW32,SW33及びSW0,SW1,SW2,SW3はそれぞれ下位ビットデコーダ40aからの制御信号によって制御される。このため、下位ビットデータD3,D2,D1,D0に応じ何れかのタップ電圧が選択されて、変換電圧VOUT1として出力される。
【0064】
上述したように、本実施形態のDACによれば、バッファ切り替え回路50によって、バッファアンプAMP1とAMP2の出力信号が切り替えられ、下位基準電圧VRTFがVRBFより常に高い電圧に保持される。このため、下位変換回路20b(または20c)及び下位ビットデコーダ40aそれぞれの回路構成を簡素化でき、バッファアンプAMP1とAMP2のオフセット電圧の誤差に依存せずに高精度かつ高分解能のDACを実現できる。
【0065】
第3実施形態
図6は本発明に係るディジタル/アナログ変換回路の第3の実施形態を示す回路図である。
図示のように、本実施形態のDACは、図4に示す第2の実施形態とほぼ同じように、直列に接続されている複数の抵抗素子及びそれぞれの抵抗素子の接続点に接続されている複数のスイッチからなる上位変換回路10、直列に接続されている複数の抵抗素子及びそれぞれの抵抗素子の接続点に接続されている複数のスイッチからなる下位変換回路20b、上位ビットデコーダ30、下位ビットデコーダ40a、バッファ切り替え回路50b及びバッファアンプAMP1,AMP2,AMP3からなるボルテージフォロワによって構成されている。
【0066】
本実施形態のDACにおいて、上位変換回路10、下位変換回路20b、上位ビットデコーダ30及び下位ビットデコーダ40aは図4に示す第2の実施形態のそれぞれの部分回路とほぼ同じ構成を有する。図6に示すように、本実施形態のバッファアンプAMP1,AMP2の負の入力側及び出力側にそれぞれスイッチング素子SE1,XSE1,…,SE4,XSE4が設けられている。
【0067】
バッファアンプAMP1の出力端子スイッチング素子SE1,XSE1が接続され、その反転入力端子“−”には、スイッチング素子SE3,XSE3が接続されている。バッファアンプAMP2の出力端子スイッチング素子SE2,XSE2が接続され、その反転入力端子“−”には、スイッチング素子SE4,XSE4が接続されている。
スイッチング素子SE1,XSE1,SE2,XSE2,SE3,XSE3,SE4,XSE4は、それぞれバッファ切り替え回路50bからの制御信号S1,S2,S3,S4によって制御される。
【0068】
バッファ切り替え回路50bは、例えば、上位ビットデコーダ30に入力される上位4ビットのデータのうち最下位ビットD4に応じて、スイッチング素子SE1,XSE1,…,SE4,XSE4を制御する制御信号S1〜S4を出力する。
例えば、上記データのうち最下位ビットD4が“0”であり、バッファアンプAMP1の出力電圧がバッファアンプAMP2の出力電圧より高い場合、スイッチング素子SE1,SE2,SE3,SE4がオンし、XSE1,XSE2,XSE3,XSE4がオフするようにバッファ切り替え回路50bによって制御信号S1,S2,S3,S4が出力される。このとき、バッファアンプAMP1の出力電圧がハイ側の下位基準電圧VRTFとして出力され、バッファアンプAMP2の出力電圧がロー側の下位基準電圧VRBFとして出力される。さらに、バッファアンプAMP1の出力信号がスイッチング素子SE1,SE3を通して、バッファアンプAMP1の反転入力端子“−”に帰還され、バッファアンプAMP2の出力信号がスイッチング素子SE2,SE4を通して、バッファアンプAMP2の反転入力端子“−”に帰還される。
【0069】
一方、上記データのうち最下位ビットD4が“1”であり、バッファアンプAMP1の出力電圧がバッファアンプAMP2の出力電圧より低い場合、スイッチング素子XSE1,XSE2,XSE3,XSE4がオンし、SE1,SE2,SE3,SE4がオフするようにバッファ切り替え回路50bによって制御信号S1,S2,S3,S4が出力される。このとき、バッファアンプAMP1の出力電圧がロー側の下位基準電圧VRBFとして出力され、バッファアンプAMP2の出力電圧がハイ側の下位基準電圧VRTFとして出力される。さらに、バッファアンプAMP1の出力信号がスイッチング素子XSE1,XSE3を通して、バッファアンプAMP1の反転入力端子“−”に帰還され、バッファアンプAMP2の出力信号がスイッチング素子XSE2,XSE4を通して、バッファアンプAMP2の反転入力端子“−”に帰還される。
【0070】
上述したように、本実施形態において、バッファアンプAMP1,AMP2のそれぞれの帰還ループの中にスイッチング素子SE1,XSE1,…,SE4,XSE4がそれぞれ設けられている。これによって、スイッチング素子SE1,XSE1,SE2及びXSE2のオン抵抗によるバッファアンプAMP1とAMP2の出力電圧の劣化を回避でき、より高精度なディジタル/アナログ変換を実現できる。
【0071】
第4実施形態
図7は本発明にの第4の実施形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態は本発明のディジタル/アナログ変換回路を用いて構成されている逐次比較型アナログ/ディジタル変換回路の一構成例を示している。
図示のように、本実施形態の逐次比較型アナログ/ディジタル変換回路(ADC)は、DAC100、サンプリングホールド回路(S/H)101、コンパレータ102及び制御回路103によって構成されている。
【0072】
サンプリングホールド回路101は、入力されるアナログ信号VINを所定の変換タイミングでサンプルして、サンプルした電圧を保持する。
コンパレータ102は、サンプリングホールド回路101によって保持したアナログ信号SA1とDAC100により出力されたアナログ信号SA2とを比較し、比較の結果SC0を制御回路103に出力する。
制御回路103は、nビットのデータDn-1 〜D0 からなる変換結果電圧DOUT を出力する。
【0073】
上述した逐次比較型ADCでは、制御回路103によって、nビットの出力データDn-1 〜D0 の最上位(MSB)から最下位(LSB)まで順次設定して、DAC100によって制御回路103から出力されるnビットのデータがアナログ信号SA2に変換される。コンパレータ102によって、サンプリングホールド回路101の出力信号SA1とDAC100の出力信号SA2とが順次比較される。制御回路103によって、コンパレータ102の比較結果に基づき、サンプリングホールド回路101の出力信号SA1にもっともレベルの近い信号SA2に対応するデータを入力アナログ信号VINに応じた変換結果DOUT として出力する。
【0074】
このような逐次比較型ADCは、その変換精度が主に制御回路103の出力データDn-1 〜D0 をアナログ信号SA2に変換するDACの精度に依存する。通常、DACは抵抗分圧型の回路を用いるので、その変換精度は分圧用抵抗素子の精度によって決定される。このため、ビット数の多いDACを構成するために、分圧用抵抗素子の数が大きくなり、これらの抵抗素子の誤差が大きくなるので、従来の逐次比較型ADCの最大出力ビット数nが限られている。本実施形態のADCでは、ビット数が大きく、且つ変換精度の高いDACが使用されるので、高精度のADCを実現できる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のディジタル/アナログ変換回路及びそれを用いたアナログ/ディジタル変換回路によれば、入力データを上位ビットグループと下位ビットグループとに分けてそれぞれ変換を行う2段階変換方式を用いることによって、分圧用抵抗素子の数を低減しながら、高分解能のディジタル/アナログ変換を実現でき、レイアウト面積を低減できる。
また、本発明によれば、上記ビットグループのデータが連続した値を持って切り換わったとき、二つのバッファ回路の入力信号のうち片側のみが切り換わる回路構成を有するので、二つのバッファ回路の入力信号が同時に切り換わる従来のディジタル/アナログ変換回路に比べて、バッファ回路のオフセット電圧の誤差による影響を低減でき、高精度のディジタル/アナログ変換回路を実現可能である。
本発明によれば、下位変換回路において抵抗素子及びスイッチング素子をそれぞれ行列上に配置させ、一列のスイッチング素子を追加することによって、下位変換回路及び下位ビットデコーダの構成を簡素化できる。また、二つのバッファ回路の出力信号をスイッチング素子により切り換えて下位変換回路に入力することによって、下位変換回路の抵抗素子を流れる電流の方向を一定に保持でき、下位ビットデコーダを簡素化できる。
また、それぞれのバッファ回路の入力側にスイッチング素子を設け、入出力側のスイッチング素子を帰還ループの中に組み込むことによって、出力信号の切り換えスイッチング素子のオン抵抗による下位変換回路の基準電圧の誤差を低減でき、変換精度の向上が図れる。
さらに、本発明のディジタル/アナログ変換回路を逐次比較型アナログ/ディジタル変換回路に用いることで、高精度かつ高分解能のアナログ/ディジタル変換回路を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタル/アナログ変換回路の第1の実施形態を示す回路図である。
【図2】第1の実施形態のディジタル/アナログ変換回路を構成する下位変換回路の一構成例を示す回路図である。
【図3】第1の実施形態のディジタル/アナログ変換回路の変換特性を示すグラフである。
【図4】本発明に係るディジタル/アナログ変換回路の第2の実施形態を示す回路図である。
【図5】第2の実施形態のディジタル/アナログ変換回路を構成する下位変換回路の一構成例を示す回路図である。
【図6】本発明に係るディジタル/アナログ変換回路の第3の実施形態を示す回路図である。
【図7】本発明に係るアナログ/ディジタル変換回路の一実施形態を示す回路図である。
【図8】従来のディジタル/アナログ変換回路の一例を示す回路図である。
【図9】従来のディジタル/アナログ変換回路の変換特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10…上位変換回路、
20,20a,20b,20c…下位変換回路、
22,24−0,24−1…スイッチアレイ、
30…上位ビットデコーダ、
40,40a…下位ビット変換回路、
50,50a…バッファ切り替え回路、
AMP1,AMP2,AMP3…バッファアンプ。

Claims (6)

  1. 複数ビットのデータを入力し、当該入力データを上位ビットグループと下位ビットグループの2つのグループとに分けて変換処理を行い、上記入力データに応じたアナログ信号を出力するディジタル/アナログ変換回路であって、
    上記上位ビットグループに応じた第1の変換信号が入力される第1のバッファ回路と、
    上記上位ビットグループに応じた第2の変換信号が入力される第2のバッファ回路と、
    基準電圧源側を一端側として直列に接続され、上記基準電圧を分圧して、それぞれ一端側から上記第1の変換信号を出力し、他端側から上記第2の変換信号を出力する複数の抵抗素子と、上記上位ビットグループのデータに応じて、上記複数の抵抗素子のうちの一つの抵抗素子による上記第1の変換信号と第2の変換信号を選択して、各々の変換信号を上記第1及び第2のバッファ回路に入力させ、かつ、上記上位ビットグループのデータ値が連続した値として切り換わったとき、前回に選択された第1及び第2の変換信号の何れか一方のみを、前回に選択されたものとは異なる変換信号に切り換えて、上記第1または第2バッファ回路に入力させる第1の変換回路と、
    上記第1と第2のバッファ回路の出力端子の間に直列に接続されている複数の抵抗素子と、上記下位ビットグループのデータに応じて上記何れかの抵抗素子の分圧電圧を変換結果として出力する第2の変換回路とを有し、
    上記第2の変換回路は、m行n列(m,nは自然数)を有する行列状に配置され、上記第1と第2のバッファ回路の出力端子の間に直列に接続されている複数の抵抗素子と、
    上記第1のバッファ回路の出力端子側を一端側とし、上記第2のバッファ回路の出力端子側を他端側として、上記第1行から第m行までの各行の抵抗素子の上記一端側に接続されているm行のスイッチング素子と、
    上記第m行の各抵抗素子の上記他端側に接続されている第(m+1)行目のスイッチング素子と、
    一方の端子が上記各行のスイッチング素子に共通に接続され、他方の端子が上記変換結果の出力端子に接続されている(m+1)個の行選択スイッチング素子とを有する、
    ことを特徴とするディジタル/アナログ変換回路。
  2. 上記下位ビットグループのデータに応じて、上記n列のスイッチング素子から一列を選択し、当該選択された列の各スイッチング素子をオンさせ、
    上記上位ビットグループの最下位ビットのデータ及び上記下位ビットグループのデータに応じて、上記第1行から第m行の行選択スイッチング素子から一つを選択してオンさせ、または上記第2行から第m+1行の行選択スイッチング素子から一つを選択してオンさせる下位ビットデコーダを
    有する請求項1記載のディジタル/アナログ変換回路。
  3. 複数ビットのデータを入力し、当該入力データを上位ビットグループと下位ビットグループの2つのグループとに分けて変換処理を行い、上記入力データに応じたアナログ信号を出力するディジタル/アナログ変換回路であって、
    上記上位ビットグループに応じた第1の変換信号が入力される第1のバッファ回路と、
    上記上位ビットグループに応じた第2の変換信号が入力される第2のバッファ回路と、
    基準電圧源側を一端側として直列に接続され、上記基準電圧を分圧して、それぞれ一端側から上記第1の変換信号を出力し、他端側から上記第2の変換信号を出力する複数の抵抗素子と、上記上位ビットグループのデータに応じて、上記複数の抵抗素子のうちの一つの抵抗素子による上記第1の変換信号と第2の変換信号を選択して、各々の変換信号を上記第1及び第2のバッファ回路に入力させ、かつ、上記上位ビットグループのデータ値が連続した値として切り換わったとき、前回に選択された第1及び第2の変換信号の何れか一方のみを、前回に選択されたものとは異なる変換信号に切り換えて、上記第1または第2バッファ回路に入力させる第1の変換回路と、
    上記第1と第2のバッファ回路の出力端子の間に直列に接続されている複数の抵抗素子と、上記下位ビットグループのデータに応じて上記何れかの抵抗素子の分圧電圧を変換結果として出力する第2の変換回路と
    上記第1のバッファ回路の出力端子と上記第2の変換回路の第1の入力端子間に接続されている第1のスイッチング素子と、
    上記第1のバッファ回路の出力端子と上記第2の変換回路の第2の入力端子間に接続されている第2のスイッチング素子と、
    上記第2のバッファ回路の出力端子と上記第2の変換回路の第1の入力端子間に接続されている第3のスイッチング素子と、
    上記第2のバッファ回路の出力端子と上記第2の変換回路の第2の入力端子間に接続されている第4のスイッチング素子と、
    上記上位ビットデコーダに入力される上記上位グループの最下位ビットのデータに応じて、上記第1〜第4のスイッチング素子を制御するバッファ切り換え回路とを有する
    ことを特徴とするディジタル/アナログ変換回路。
  4. 上記第1のバッファ回路は、正の入力端子が上記第1の変換回路の奇数番目の各スイッチング素子に接続され、負の入力端子が出力端子に接続され、当該出力端子が上記第2の変換回路の第1の入力端子に接続されている第1の差動増幅回路であり、
    上記第2のバッファ回路は、正の入力端子が上記第1の変換回路の偶数番目の各スイッチング素子に接続され、負の入力端子が出力端子に接続され、当該出力端子が上記第2の変換回路の第2の入力端子に接続されている第2の差動増幅回路であって
    上記第1の差動増幅回路において、上記負の入力端子と上記第2の変換回路の上記第1の入力端子との間に接続されている第5のスイッチング素子と、
    上記負の入力端子と上記第2の変換回路の上記第2の入力端子との間に接続されている第6のスイッチング素子と、
    上記第2のバッファ回路において、上記負の入力端子と上記第2の変換回路の上記第1の入力端子との間に接続されている第7のスイッチング素子と、
    上記負の入力端子と上記第2の変換回路の上記第2の入力端子との間に接続されている第8のスイッチング素子とをさらに有する
    請求項3記載のディジタル/アナログ変換回路。
  5. 上記バッファ切り換え回路は、上記上位ビットデコーダに入力される上記上位グループの最下位ビットのデータに応じて、さらに上記第5〜第8のスイッチング素子を制御する
    請求項記載のディジタル/アナログ変換回路。
  6. 入力アナログ信号に応じたn(nは自然数である)ビットのディジタル信号を出力するアナログ/ディジタル変換回路であって、
    上記アナログ信号を所定のタイミングでサンプルして、サンプル結果を保持する保持回路と、
    入力されるnビットのデータをアナログ信号に変換するディジタル/アナログ変換回路と、
    上記ディジタル/アナログ変換回路の出力信号と上記保持回路の保持信号とを比較する比較回路と、
    最上位から最下位に向かって順次所定値に設定したnビットのデータを出力し、それぞれの設定値における上記比較回路の比較結果に応じて、上記nビットのデータの最上位から最下位まで順次設定する制御回路と
    を有し、
    上記ディジタル/アナログ変換回路は、上記nビットの入力データを上位ビットグループと下位ビットグループの2つのグループに分けて、
    基準電圧源側を一端側として直列に接続され、上記基準電圧を分圧して、それぞれ一端側から第1の変換信号を出力し、他端側から第2の変換信号を出力する複数の抵抗素子と、上記上位ビットグループのデータに応じて、上記複数の抵抗素子のうちの一つの抵抗素子による上記第1の変換信号と第2の変換信号を選択して、各々の変換信号を上記第1及び第2のバッファ回路に入力させ、かつ、上記上位ビットグループのデータ値が連続した値として切り換わったとき、前回に選択された第1及び第2の変換信号の何れか一方のみを、前回に選択されたものとは異なる変換信号に切り換えて、上記第1または第2バッファ回路に入力させる第1の変換回路と、
    上記第1の変換信号が入力される第1のバッファ回路と、
    上記第2の変換信号が入力される第2のバッファ回路と、
    上記第1と第2のバッファ回路の出力端子の間に直列に接続されている複数の抵抗素子と、上記下位ビットグループのデータに応じて上記何れかの抵抗素子の端子電圧を変換結果として出力する第2の変換回路と
    を有するアナログ/ディジタル変換回路。
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