JP2762969B2 - 抵抗ストリング型d/a変換器、および直並列型a/d変換器 - Google Patents

抵抗ストリング型d/a変換器、および直並列型a/d変換器

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JP2762969B2
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    • H03M1/66Digital/analogue converters
    • H03M1/74Simultaneous conversion
    • H03M1/76Simultaneous conversion using switching tree

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ディジタル信号を
アナログ信号に変換するディジタル・アナログ変換器
(「D/A変換器」といい、あるいは「DAC」とも略
記される)及びこのD/A変換器を用いてアナログ信号
をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換
器(「A/D変換器」といい、あるいは「ADC」とも
略記される)に関し、特に抵抗ストリング型D/A変換
器、及びこれを用いた直並列型A/D変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗ストリング型D/A変換器は、抵抗
分割型D/A変換器の一つであり、抵抗ストリングとは
複数の抵抗を直列に接続し各接続点から端子(タップ)
を引き出した構成とされる。
【0003】抵抗ストリング型D/A変換器は、抵抗ス
トリングの各端子の電圧(参照電圧)を、ディジタル入
力値でオン/オフ(ON,OFF)制御される出力選択
用スイッチにより選択して出力することにより、ディジ
タル・アナログ(D/A)変換をおこなう。
【0004】図5に、抵抗ストリング型D/A変換器の
従来例として、最も基本的な抵抗ストリング型D/A変
換器の構成を示す。
【0005】図5を参照して、この抵抗ストリング型D
/A変換器の例は、3ビットD/A変換器の構成例であ
り、上端基準電圧Vrtと下端基準電圧Vrbを抵抗ス
トリングR1〜R7により分圧し、抵抗ストリングの抵
抗R1とR7の端部の端子及び各抵抗の接続点に設けら
れた端子(タップ)に一端がそれぞれ接続され、他端が
出力端子n10に共通に接続されてなる8個の出力選択
用スイッチS10〜S17のいずれか1つだけを選択す
ることにより、8種類の電圧を出力する。
【0006】しかし、出力端子n10に出力選択用スイ
ッチS10〜S17の一端が複数個共通に接続されるた
め、その寄生容量が大きくなり、セトリング時間が大き
くなるという問題がある。
【0007】特に、D/A変換器の分解能(ビット数)
が上がると、一端が互いに共通接続される出力選択用ス
イッチの個数は多くなり(NビットのD/A変換器で2
N個ないし2N−1個)、セトリング時間の劣化は非常に
大きなものとなる。
【0008】ここで、セトリング時間とは、D/A変換
器の出力が遷移して所定の目標値に達するまでの時間を
いう。
【0009】そこで、抵抗ストリング型D/A変換器の
第2の従来例として、図6に示すように、出力選択用ス
イッチS10〜S31を木構造(tree-structure)に構
成してセトリング時間の高速化を図ったものがある。
【0010】図6を参照して、この抵抗ストリング型D
/A変換器は、上端基準電圧Vrtと下端基準電圧Vr
bとの間に直列に接続され7個の抵抗からなる抵抗スト
リングR1〜R7と、抵抗ストリングR1〜R7のタッ
プと出力端子n30との間に木構造状に接続されてなる
複数の出力選択用スイッチ群とからなり、抵抗ストリン
グのタップにそれぞれ一端が接続され他端が共通のノー
ドn10〜n13にそれぞれ接続された4対の出力選択
用トランジスタ(S10,S11),(S12,S1
3),(S14,S15),(S16,S17)からな
る第1のスイッチ群と、一端がノードn10〜n13に
それぞれ接続され他端が共通のノードn20,n21に
それぞれ接続された2対の出力選択用スイッチ(S2
0,S21),(S22,S23)からなる第2のスイ
ッチ群と、一端がそれぞれノードn20,n21に接続
され他端が出力端子n30に接続された一対の出力選択
用スイッチ(S30,S31)からなる第3のスイッチ
群と、から構成されている。
【0011】出力選択用スイッチS10〜S31を木構
造としたことにより、木構造の各ノードn10〜n2
1、及び出力端子n30に付加される出力選択用スイッ
チの寄生容量が分散されるため、1つの信号経路に付く
寄生容量が小さくなり、その結果、セトリング時間が速
くなる。但し、出力選択用スイッチの個数は、木構造の
構成を採らないものと比べ、多くなる。
【0012】また、抵抗ストリングの各タップから出力
端子までの経路に、複数の出力選択用スイッチが直列形
態に接続されるため(例えば図6の場合、1つの経路に
出力選択用スイッチは3段接続される)、出力選択用ス
イッチのオン抵抗(導通抵抗)が大きい場合には、セト
リング時間が遅くなる場合もある。
【0013】これらの抵抗ストリング型D/A変換器
は、直並列型A/D変換器に内蔵されるD/A変換器と
してよく用いられる。
【0014】直並列(サブレンジング、マルチステッ
プ、又はマルチステージ)型A/D変換器は、A/D変
換を複数段階に分けておこなうことにより、いわゆる全
並列(フル・フラッシュ)型A/D変換器よりも、必要
とされる比較器の個数を低減できるという利点を有す
る。
【0015】全並列型A/D変換器においては、Nビッ
トA/D変換器の場合、2Nまたは2N−1個の比較器に
て、一時に一括してA/D変換する構成とされるが、直
並列型A/D変換器においては、例えば2段直並列型の
(n+m)ビットADCの場合、以下の2通りの変換方
法がある。
【0016】その変換方法の一つは、1段目で粗く(n
ビット)A/D変換した後、そのA/D変換結果から、
D/A変換器にて入力信号とnビットの精度以内で近接
した1つの近似信号を生成し、入力信号と生成された該
近似信号との差分をとり、この差分を2段目で細かく
(mビット)A/D変換し、1段目と2段目のディジタ
ル出力を合わせて(n+m)ビットのディジタル出力を
得るものである。
【0017】他の変換方法は、1段目で粗く(nビッ
ト)A/D変換した後、そのA/D変換結果からD/A
変換器で入力信号とnビットの精度以内で近接したmビ
ット分の個数の近似信号を生成し、さらに2段目で入力
信号とそれらの近似信号とを比較してA/D変換し、1
段目と2段目のディジタル出力を合わせて(n+m)ビ
ットのディジタル出力を得るものである。
【0018】上記したA/D変換は、2ステップの構成
であるが、3段以上に分けてA/D変換しても同様であ
る。
【0019】以上のように、直並列型A/D変換器で
は、D/A変換器が必要となり、このためA/D変換の
速度はDACのセトリング時間の影響を受ける。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】以上、図5及び図6に
示した従来の抵抗ストリング型D/A変換器は、以下に
記載の問題を有する。
【0021】D/A変換器の分解能(ビット数)が上が
ると、出力選択用スイッチの個数が多くなり、たとえ木
構造とした場合にも、出力選択用スイッチの寄生容量や
各ノードに接続する配線等の寄生容量が大きくなり、セ
トリング時間が劣化する。
【0022】また、木構造のD/A変換器の場合、抵抗
ストリングのタップから出力端子までの経路に出力選択
用スイッチが複数直列接続されて、各ノードの駆動が行
われるため、セトリング時間の劣化を避けられない。
【0023】そして、上記従来例では、出力選択用スイ
ッチが全てオフしているときには、各々の出力選択用ス
イッチの出力端子側の端子電位はほぼ以前に出力してい
た電圧となり、次にその電圧と大きく異なる電圧を出力
しようとすると、上記した寄生容量や出力選択用スイッ
チの直列抵抗成分によってセトリング時間が遅くなると
いう問題がある。
【0024】一方、セトリング時間を速くしようとして
抵抗ストリングを流れる電流を大きくすると消費電力が
大きくなるという問題もある。
【0025】また、上記従来の抵抗ストリング型D/A
変換器を直並列型A/D変換器に内蔵する場合、D/A
変換器の動作時間は、例えば1段目のA/D変換の終了
後とされ、上記従来のD/A変換器では、1段目のA/
D変換動作中の時間を有効に活用することができないと
いう問題がある。
【0026】従って、本発明の目的は、セトリング時間
が小さく、且つ消費電力の低減を達成する抵抗ストリン
グ型D/A変換器を提供することにある。また、本発明
の目的は、抵抗ストリング型D/A変換器を内蔵した直
並列型A/D変換器の変換速度を高速化することにあ
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、互いに異なる基準電位の間に挿入された
複数の抵抗を備えタップから所定の電圧が取り出される
抵抗ストリングと、前記抵抗ストリングの前記タップと
出力端子との間に配設され第1のスイッチ群から第Nの
スイッチ群(但し、Nは所定の正数)がN段木構造状に
設けられてなる出力選択用のスイッチ群と、前記第1の
スイッチ群から前記第Nのスイッチ群のうちの少なくと
も一のスイッチの前記出力端子側のノードと所定のリセ
ット電位との接続を制御するリセット用スイッチと、を
有することを特徴とする抵抗ストリング型D/A変換器
を提供する。
【0028】また、本発明は、互いに異なる基準電位の
間に挿入された複数の抵抗を備えタップから所定の電圧
が取り出される抵抗ストリングと、前記抵抗ストリング
の前記タップと出力端子との間に配設され第1のスイッ
チ群から第Nのスイッチ群(但し、Nは所定の正数)が
N段木構造状に設けられてなる出力選択用のスイッチ群
と、前記第1のスイッチ群から前記第Nのスイッチ群の
うちの少なくとも一のスイッチの前記出力端子側のノー
ドと前記抵抗ストリングの所定の端子との接続を制御す
るリセット用スイッチと、を有することを特徴とする抵
抗ストリング型D/A変換器を提供する。
【0029】そして、本発明は、前記請求項1又は2記
載のD/A変換器を含み、該D/A変換器から出力され
るアナログ信号を比較参照して入力アナログ信号をアナ
ログ・ディジタル変換することを特徴とするA/D変換
器を提供する。
【0030】本発明は、互いに異なる基準電位の間に挿
入された複数の抵抗を備えタップから所定の電圧が取り
出される抵抗ストリングと、前記抵抗ストリングの前記
タップの後段に配設され第1のスイッチ群から第Nのス
イッチ群(但し、Nは所定の正数)がN段木構造状に設
けられ該第Nのスイッチ群が出力端に接続されてなる出
力選択用のスイッチ群と、前記第1のスイッチ群から前
記第Nのスイッチ群のうちの少なくとも一のスイッチの
前記出力端側のノードとリセット電位との接続を制御す
るリセット用スイッチと、を有する抵抗ストリング型D
/A変換器と、入力信号をアナログ・ディジタル変換
(「A/D変換」という)するA/D変換手段と、を備
え、前記A/D変換手段の入力端子を前記リセット用ス
イッチを介して前記少なくとも一のスイッチのノードに
接続し、該ノードに前記入力端子の電位を前記リセット
電位として供給することを特徴とするA/D変換器を提
供する。
【0031】また、本発明は、互いに異なる基準電位の
間に挿入された複数の抵抗を備えタップから所定の電圧
が取り出される抵抗ストリングと、前記抵抗ストリング
の前記タップの後段に配設され第1のスイッチ群から第
Nのスイッチ群(但し、Nは所定の正数)がN段木構造
状に設けられ該第Nのスイッチ群が出力端に接続されて
なる出力選択用のスイッチ群と、前記第1のスイッチ群
から前記第Nのスイッチ群のうちの少なくとも一のスイ
ッチの前記出力端側のノードとリセット電位との接続を
制御するリセット用スイッチと、を有する抵抗ストリン
グ型D/A変換器と、入力信号をA/D変換するA/D
変換手段と、を備え、前記A/D変換手段の入力と等価
な信号を入力して駆動する駆動手段を更に備え、前記駆
動手段の出力を前記リセット用スイッチを介して前記少
なくとも一のスイッチのノードに接続し、該ノードに前
記リセット電位を供給することを特徴とするA/D変換
器を提供する。
【0032】本発明のA/D変換器は、好ましくは、前
記ノードを前記リセット電位に接続するリセット期間を
前記D/A変換器が作動しない期間に割り当てたことを
特徴とする。
【0033】本発明のA/D変換器は、好ましくは、前
記D/A変換器の出力信号と前記入力信号との差分を第
2のA/D変換手段でA/D変換して出力することを特
徴とする。
【0034】本発明のA/D変換器は、好ましくは、前
記D/A変換器の抵抗ストリングの1又は複数の所定の
タップの電位を前記A/D変換手段に参照電位として供
給し、前記A/D変換手段が前記入力信号を前記参照電
位と比較して、選択された参照電位の範囲を指定する符
号を前記D/A変換器の出力選択用スイッチのオンオフ
を制御する信号として供給することを特徴とする。
【0035】また、本発明のA/D変換器は、好ましく
は、前記D/A変換器が出力端子を複数備え、前記選択
された参照電位の範囲内の各タップの電位を前記出力選
択用スイッチを介して前記複数の出力端子に出力し、前
記A/D変換手段の後段に設けられた第2のA/D変換
手段の参照電圧として供給することを特徴とする。
【0036】さらに、本発明のA/D変換器は、好まし
くは、複数段のA/D変換手段からなり、各段のA/D
変換出力を併せて所望の分解能のA/D変換を行うよう
に構成された直並列型A/D変換器として構成してもよ
い。
【0037】
【作用】本発明に係る抵抗ストリング型D/A変換器の
原理・作用を以下に説明する。
【0038】本発明(請求項1参照)に係るD/A変換
器においては、抵抗ストリングと、抵抗ストリングと出
力端子との間に配設される、第1のスイッチ群から第N
のスイッチ群からなる木構造を備えたことにより、前記
従来例と同様に、出力選択用スイッチ群が木構造を有す
る抵抗ストリング型D/A変換器を形成し、第1のスイ
ッチ群から第Nのスイッチ群の各出力選択用スイッチの
出力端子側の一端(すなわち木構造の各ノード)と複数
種類のリセット電位とを接続する複数のリセット用スイ
ッチを備えたことにより、D/A変換器の変換終了後
に、次のDA変換に入る前にリセット期間を設け、リセ
ット用スイッチにより木構造の各ノードをリセット電位
にリセットする。
【0039】このとき、各ノードは高々リセット用スイ
ッチ1つが直列形態に挿入された状態でリセット電位に
接続されてリセットされるため、高速にリセットされ
る。
【0040】リセット用スイッチが設けられない構成の
前記従来例においては、D/A変換器の各ノードは直列
形態に接続された複数の出力選択用スイッチを介してセ
トリング動作をおこなうため、複数の出力選択用スイッ
チの抵抗成分により時定数が大きくなり、セトリング時
間が長くなる。
【0041】これに対して、本発明に係るD/A変換器
によれば、各ノードをリセット期間中に所定電位にリセ
ットすることにより、以前に出力していた電位にかかわ
らず、次に出力すべき電圧へのセトリング時間は、リセ
ット電位からのセトリング時間となる。このため、リセ
ット用スイッチがない場合に比べて高速化し、かつ一定
のセトリング時間となる。
【0042】また、本発明(請求項2参照)に係るD/
A変換器は、木構造の各ノードのリセット電位を生成す
る際に、抵抗ストリングからのタップ電圧を利用するも
のである。本発明においては、このような簡易な構成に
よりリセット電位を発生するようにしたため、例えばリ
セット電位を発生するために別の抵抗ストリング等の電
圧発生手段を設け、この電圧発生手段の構成を簡易化す
るよりも遙かに効果的である。
【0043】本発明に係る直並列型A/D変換器の原理
・作用を以下に説明する。
【0044】上記した本発明に係るD/A変換器を直並
列型A/D変換器に内蔵することにより(請求項4等参
照)、A/D変換器内部のDA変換の変換速度が向上
し、このためA/D変換器の変換速度が向上する。
【0045】そして、直並列型A/D変換器に、本発明
に係る抵抗ストリング型D/A変換器を内蔵する場合、
リセット電位としてA/D変換手段の入力電圧を与える
ように構成すると(請求項4参照)、そのセトリング時
間は、A/D変換手段の入力電圧からD/A変換器の出
力すべき電圧へのセトリング時間となる。直並列型A/
D変換器においては、内部のD/A変換器が出力すべき
出力電圧は入力電圧を粗くA/D変換した結果を用いて
再生される近似入力電圧値であるため、A/D変換手段
の入力電圧とD/A変換器の出力すべき出力電圧との電
位差は、粗くA/D変換する際の最小精度に相当する電
圧よりも小さい。
【0046】したがって、A/D変換手段の入力端子を
D/A変換器のリセット端子に接続することにより、D
A変換の速度が向上し、その結果、直並列型A/D変換
器の変換速度が向上する。
【0047】木構造の各ノードに印加するリセット電位
としてA/D変換手段の入力電圧を与えるように構成し
てなる上記本発明に係る直並列型A/D変換器において
は、入力信号に十分な負荷駆動力がないとD/A変換器
のリセットのために入力信号が歪むため、後段のA/D
変換に支障をきたす場合がある。
【0048】このため、本発明(請求項6参照)に係る
A/D変換器においては、A/D変換手段の入力信号を
所定の増幅手段で負荷駆動力をもたせてから、D/A変
換器のリセット電圧として供給することにより、上記の
不都合を解消している。
【0049】また、本発明に係るA/D変換器において
は、D/A変換器のリセット期間としてD/A変換器が
作動しない期間割り当てられるため変換動作の遅延は生
じない。
【0050】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して以下に詳細に説明する。
【0051】
【実施形態1】図1に、本発明の一実施形態に係る抵抗
ストリング型D/A変換器を3ビット構成の場合につい
て示す。図1において、前記従来例の説明に参照した図
6の要素と同等の機能をなす要素には同一の参照符号が
付されている。
【0052】図1を参照して、本実施形態においては、
出力選択用スイッチの配列自体は、図6に示した前記従
来例の木構造と同様に構成されている。すなわち、本実
施形態は、第1の基準電圧Vrtと第2の基準電圧Vr
bとの間に接続された抵抗ストリングR1〜R7と、第
1のスイッチ群S10〜S17と、第2のスイッチ群S
20〜S23と、第3のスイッチ群S30〜S31と、
から構成されている。
【0053】但し、本実施形態においては、前記従来例
の構成と相違して、図1に示すように、木構造における
各ノードn10〜n30に一端をそれぞれ接続し、他端
を各ノードに応じた所定のリセット電位に接続してなる
リセット用スイッチT10〜T30が設けられている。
【0054】なお、実際上は、リセット用スイッチT1
0〜T30によって各ノードn10〜n30を完全にリ
セット電位にリセットしない場合でも、セトリング時間
の高速化は達成することもできることから、リセット用
スイッチは出力選択用スイッチに比べてそのサイズを十
分小さくできる。したがって、本実施形態においては、
リセット用スイッチによる寄生容量の増加分は無視でき
る。
【0055】また、本実施形態では、全てのノードn1
0〜n30に対してリセット用スイッチT10〜T30
を設けているが、このように全てのノードにリセット用
スイッチを接続する構成とすることなく、部分的にリセ
ット用スイッチを設けるような構成、例えば出力端子n
30に近いノード(すなわち電圧変化の大きいところ)
だけにリセット用スイッチを設けるようにしても、所望
するセトリング時間の高速化を達成することができる。
【0056】本実施形態に係る抵抗ストリング型D/A
変換器の動作は、以下の点で図6に示した前記従来例の
D/A変換器と相違する。
【0057】前記従来例では、D/A変換器にディジタ
ル入力値が与えられた後、出力選択用スイッチが選択さ
れて抵抗ストリングR1〜R7の1つのタップから出力
端子n30までの一つの経路のみが導通し、出力電圧V
outは、対応するタップ電圧に向かってセトリングす
る(「セトリング期間」という)。その後、必要な期間
だけ出力電圧をそのまま保つ(「出力期間」という)。
したがって、前記従来例のD/A変換器の動作サイクル
はセトリング期間と出力期間の2つに分かれる。
【0058】これに対して、本実施形態では、最初に、
リセット用スイッチをオン状態として、各ノードをリセ
ットする期間(「リセット期間」という)が設けられ、
その後、ディジタル入力値により出力選択用スイッチが
選択され、前記従来例と同様に、セトリング期間、出力
期間と続く。したがって、本実施形態のD/A変換器の
動作サイクルは、リセット期間、セトリング期間、及び
出力期間の3つに分かれる。
【0059】なお、前記従来例のD/A変換器のセトリ
ング時間は、以前に出力していた出力電圧と、次に出力
しようとしている出力電圧とに依存し、このためセトリ
ング期間として、最悪条件での最長のセトリング時間が
必要になる。
【0060】前記従来例のD/A変換器におけるセトリ
ング時間と、本実施形態のD/A変換器におけるリセッ
ト時間とセトリング時間との和を比較して、本実施形態
のD/A変換器におけるリセット時間とセトリング時間
との和の方が短いときに、本実施形態のD/A変換器の
前記従来例のD/A変換器に対する優位性が生じる。
【0061】さらに、本実施形態においては、D/A変
換器が作動する必要のない期間をリセット期間に割り当
てることにより、前記セトリング時間のみが前記従来例
のD/A変換器との比較対象となる。
【0062】そして、直並列型A/D変換器に内蔵され
るD/A変換器においては、D/A変換器が作動する必
要がない期間が存在するため、好ましくは、その期間が
本実施形態に係るD/A変換器のリセット期間に割り当
てられる。
【0063】
【実施形態2】図2に、本発明の第2の実施形態に係る
抵抗ストリング型D/A変換器を3ビット構成の場合に
ついて示す。図2において、図1の要素と同等の機能を
なす要素には同一の参照符号が付されている。以下で
は、主に、本実施形態と、図1を参照して説明した前記
第1の実施形態との相違点を説明する。
【0064】図2を参照して、本実施形態に係る抵抗ス
トリング型D/A変換器においては、各ノードn10〜
n30のリセット電位を、リセット電位発生用の抵抗ス
トリング等の電圧発生手段を別途用意することなく、D
/A変換器自体の抵抗ストリングR1〜R7で発生させ
るように構成されている。
【0065】本実施形態においては、抵抗ストリングの
各抵抗Ri(i=1〜7)をそれぞれ、2つ分割した抵
抗Ri1(i=1〜7)と抵抗Ri2(i=1〜7)を
直列形態に接続して構成し、抵抗Ri1と抵抗Ri2
(i=1〜7)の分割抵抗対の接続点である中間のタッ
プからリセット用スイッチを介して各ノードのリセット
電位を供給している。例えば第1のスイッチ群S10〜
S17の4つのノードn10〜n13には抵抗R1,R
3,R5,R7の各中間タップ(各抵抗を構成する2つ
の抵抗の接続点)からリセット用スイッチT10〜T1
3を介してリセット電位がそれぞれ供給され、第2のス
イッチ群S20〜S23の2つのノードn20,n21
には抵抗R2,R6の各中間タップからリセット用スイ
ッチT20,T21を介してリセット電位がそれぞれ供
給され、第3のスイッチ群S30,S31のノードn3
0(出力端子)には抵抗R4の中間タップからリセット
用スイッチT30を介してリセット電位が供給される。
【0066】図2に示すような構成により各ノードへリ
セット電位を供給する構成が、D/A変換器のセトリン
グ時間を最も短くする。
【0067】なお、セトリング時間は多少劣化するが、
理想的な場合のリセット電位に近い電圧の抵抗タップか
らリセット電位を与えれば、図2に示すように抵抗を分
割しなくてもよいことになる。
【0068】図2に示す本実施形態のセトリング時間
と、図6に示した前記従来例のセトリング時間との簡略
的な比較例を以下に示す。
【0069】下端(低電位側)の基準電位Vrbが0
[電圧単位]、上端(高電位側)の基準電位Vrtが7
[電圧単位]であるものとする。以下では簡単のため電
位を示す数値の電圧単位を省略する。
【0070】D/A変換器が以前に出力していた出力電
圧が「6」、次に出力しようとする出力電圧が「1」で
あるとする。
【0071】D/A変換器の出力選択用スイッチがバイ
ナリ・ディジタル値で直接オン/オフ制御されるものと
して、(S10,S12,S14,S16)の組、(S
11,S13,S15,S17)の組、(S20,S2
2)の組、(S21,S23)の組は、それぞれの組で
必ずスイッチのオン/オフ状態が同一となる。
【0072】また、本実施形態のD/A変換器はリセッ
ト時間が必要であるが、上述したように、リセット電位
へのリセットはリセット用スイッチが複数個直列形態に
接続されることなく行なわれるため、セトリング時間に
比べて無視できるものとする。
【0073】そして、D/A変換器のビット数が大きく
なり(分解能が大となり)、出力選択用スイッチの直列
形態に接続される数が多くなるほど、リセット時間はセ
トリング時間に比べて相対的に小さくなる。
【0074】図6に示す前記従来例におけるセトリング
時間と、図2に示す本実施形態におけるセトリング時間
の各ノードn10,n20,n30の電圧変化は、それ
ぞれ以下の表1に示すものとなる。
【0075】
【表1】
【0076】もし、出力選択用スイッチのオン抵抗が十
分小さく、各ノードに付く寄生容量は、全て略等しいも
のとすると、セトリング時間は各ノードにおける電荷の
移動量に比例するものとみなしてよい。
【0077】このとき、セトリング時間は、前記従来例
では、(1+1+5)=7に比例的であるのに対し、本
実施形態では、所定のリセット期間中に、ノードn10
はリセット用スイッチT10を介してリセット電位0.
5に、ノードn20はリセット用スイッチT20を介し
てリセット電位2.5に、ノードn30はリセット用ス
イッチT30を介してリセット電位4.5にリセットさ
れ、その後出力選択用スイッチS11,S20,S30
が閉成して、ノードn10,n20,n30が抵抗R1
とR2の接続点のタップ電位である「1」にセットされ
るため、各ノードの電圧変化の和である、(0.5+
1.5+3.5)=5.5に比例的となり、本実施形態
の方が高速であることがわかる。
【0078】上記比較例では、簡単のため3ビット構成
のD/A変換器に基づき説明したため、本実施形態のセ
トリング時間の前記従来例に対する特段の高速化は差程
顕著とはいえないが、D/A変換器のビット数が大きく
なると、木構造の中の選択された経路において直列形態
に接続される出力選択用スイッチの個数の増加によるオ
ン抵抗の増加や、各ノードの配線等による寄生容量の増
大により、本実施形態によるセトリング時間の高速化は
極めて顕著なものとなる。
【0079】本実施形態に係るD/A変換器は、出力に
増幅器を接続することにより、D/A変換器出力の負荷
の駆動能力を向上させることもできる。
【0080】一般に、この種の増幅器としては、利得が
「1」でインピーダンス変換用のボルテージフォロワ等
が用いられる。
【0081】また、本実施形態の変形として、一部のノ
ードに対するリセット電位はD/A変換器の外部から供
給し、別のノードに対するリセット電位はD/A変換器
の抵抗ストリングから供給するようにしてもよい。
【0082】また、セトリング時間の高速化にあまり寄
与しない部位のノードに対するリセット用スイッチを設
けないようにしてもよい。
【0083】
【実施形態3】本発明の第3の実施形態として、上記本
発明の実施形態に係るD/A変換器を直並列型A/D変
換器に適用した構成を以下に説明する。図3に、上記実
施形態に係るD/A変換器を内蔵した直並列型A/D変
換器の構成の主要部を模式的に示す。
【0084】図3を参照して、本実施形態に係る直並列
型A/D変換器は、1段目のA/D変換部(ユニット)
AD1と、1段目のAD変換部AD1から出力されるデ
ィジタル符号であるディジタル出力群D1を入力とする
D/A変換器DACと、入力電圧VinからD/A変換
器DACの出力電圧Vdacを減算して2段目のA/D
変換部AD2に供給する減算器SUBと、から構成され
ている。2段目のA/D変換部AD2以降も同様にして
後続段を接続することができる。
【0085】ここで、1段目のA/D変換部AD1から
のディジタル出力群D1は、D/A変換器DACの出力
選択用スイッチS0〜S31をオン/オフ制御する信号
として入力され、1段目のA/D変換部AD1のA/D
変換結果に基づいて生成される。
【0086】図3に示す例では、簡単のため、D/A変
換器DACは3ビット構成とされて入力電圧Vinと近
似した電圧を生成する。
【0087】そして、本実施形態では、入力電圧Vin
を直接にD/A変換器DACのリセット電位として供給
せずに、駆動回路AMP1を介して供給している。
【0088】駆動回路(増幅器)AMP1は、図3に示
すように、差動増幅器の出力端と反転入力端とを接続
し、非反転入力端に入力信号Vinを入力するボルテー
ジフォロワ構成とされ、バッファアンプ(緩衝増幅器)
の役割をしている。なお、図3に示す駆動回路(増幅
器)AMP1としては、ボルテージフォロワ構成以外に
も、インピーダンス変換器として作用するエミッタフォ
ロワ又はソースフォロワ等を用いてもよいことは勿論で
ある。
【0089】これにより、D/A変換器DACにリセッ
ト電位を供給するための入力信号Vinの駆動能力が増
強されるため、例えば入力信号Vinが歪んで後段のA
/D変換動作に影響するという事態が回避されている。
【0090】そして、リセット電位は必ずしも入力信号
電圧Vinと厳密に一致する必要はないことから、増幅
器AMP1の精度は差程要求されない。なお、応用とし
ては、増幅器AMP1を設けなくても済む場合もある。
【0091】また、本実施形態例では、駆動回路はボル
テージフォロワ構成とされるため、利得は「1」である
が、D/A変換器DACの出力電圧レンジに合わせて利
得を変えてもよいことは勿論である。
【0092】さらに、本実施形態では、D/A変換器D
ACの木構造の各ノードn10〜n30すべてをリセッ
トせずに、一部のノードn20,n21,n30のみを
リセットしている。
【0093】出力選択用スイッチS10〜S31は、1
段目のA/D変換ユニットAD1のディジタル出力群D
1によりオン/オフ制御される。
【0094】リセット用スイッチT20〜T30のリセ
ット期間については、A/D変換ユニットが入力される
電圧をサンプル及びホールドする機能を有しているか否
か、または1段目のA/D変換ユニットAD1と2段目
のA/D変換ユニットAD2をパイプライン動作させる
か否か等の条件により変わってくる。
【0095】1段目のA/D変換ユニットAD1が入力
信号Vinをサンプリングするのと同時にノードをリセ
ットすることが、出力電圧Vdacとリセット電位の差
が小さいので都合がよい。
【0096】図3を参照して、本実施形態に係る直並列
型A/D変換器の回路動作の一例を以下に説明する。
【0097】入力信号Vinは、第1及び第2のA/D
変換部AD1,AD2がA/D変換を終了するまで、不
図示のサンプルアンドホールド回路等により変化しない
ように保持されているものとする。また、第1及び第2
のA/D変換部AD1,AD2はパイプライン動作しな
いものとする(第2のA/D変換部AD2は第1のA/
D変換部AD1の変換動作後に動作する)。さらに、第
1及び第2のA/D変換部AD1,AD2はその内部に
必要なだけの参照電位を有し、第1のA/D変換部AD
1はD/A変換器と同じレンジ、同じ分解能の参照電位
をもち、第2のA/D変換部AD2は、第1のA/D変
換部AD1よりもさらに細かい参照電位を持つものとす
る。
【0098】まず、第1のA/D変換部AD1が入力信
号Vinを粗くA/D変換しディジタル出力群D1を得
る。
【0099】第1のA/D変換部AD1のA/D変換中
に、リセット用スイッチT20,T21,T30によ
り、D/A変換器DACの各ノードn20,n21,n
30を入力信号Vinを増幅器AMP1を介して所定利
得増強した信号電位へリセットする。
【0100】このとき、D/A変換器DACの出力選択
スイッチS10〜S31はすべてオフ状態とされてい
る。
【0101】上記のディジタル出力群D1により、出力
選択スイッチS10〜S31がオン/オフ制御され、D
/A変換器DACは各参照電位Vrb,Vr1,Vr
2,Vr3,Vr4,Vr5,Vr6,Vrtのうち、
入力信号電位Vinを超えないVinに最も近接した参
照電位を入力近似信号Vdacとして出力する。
【0102】例えば、入力信号Vinが電圧レンジ(参
照電圧)Vr5〜Vr6の範囲にあるときディジタル出
力群D1により、出力選択用スイッチS15,S22,
S31がオンし、D/A変換器DACの出力電圧Vda
cを参照電位Vr5へとセトリングする。
【0103】入力信号Vinは電圧レンジ(参照電圧)
Vr5〜Vr6の範囲にあるので、ノードn12,n2
1,n30の電圧変化は最大でも(Vr6−Vr5)の
大きさとされ、これは、リセット手段が設けられない場
合の最大の電圧変化(Vr6−Vrb)より小さく、D
/A変換器DACのセトリング時間は高速化される。
【0104】そして、減算手段SUBにより、入力信号
VinとD/A変換器DACの出力電圧の差信号である
(Vin−Vdac)が第2のA/D変換部AD2に入
力され、第2のA/D変換部AD2はさらに細かい参照
電位にてこの差信号(Vin−Vdac)をA/D変換
する。
【0105】以上のように、第1のA/D変換部AD
1、D/A変換器DAC、第2のA/D変換部AD2に
より直並列型A/D変換ができる。
【0106】
【実施形態4】図4に、本発明の第4の実施形態とし
て、上記した本発明の実施形態に係るD/A変換器を内
蔵した直並列型A/D変換器(一部分)の構成例を示
す。本実施形態は、図3に示した減算手段SUBを明示
的には具備しない方式の直並列型A/D変換器の構成を
示している。
【0107】図4を参照して、本実施形態においては、
簡単のため、D/A変換器DACは2ビット3出力D/
A変換器とされている。
【0108】D/A変換器DACは、入力信号Vinを
超えない近似電圧として、第2のA/D変換部AD2の
ための比較参照電圧Vdac1,Vdac2,Vdac
3を生成出力する。また、D/A変換器DACは、第1
のA/D変換部AD1のための比較参照電圧Vr4,V
r8,Vr12も供給している。
【0109】本実施形態では、第1及び第2のA/D変
換部AD1,AD2はそれぞれ2ビットのA/D変換を
おこない、入力電圧Vinと比較するための3つの比較
参照電圧を入力する。第2のA/D変換部AD2以降に
も同様にして後続段を接続することができる。
【0110】本実施形態では、入力電圧Vinを直接に
D/A変換器DACのリセット電位として供給している
が、駆動手段または増幅手段を介して供給してもよいこ
とは勿論である。
【0111】第1のA/D変換部AD1のディジタル出
力群D1はD/A変換器DACの出力選択スイッチS1
1〜S28をオン/オフ制御する信号で、第1のA/D
変換部AD1のA/D変換結果に基づいて生成される。
【0112】リセット用スイッチT11〜T23のリセ
ット期間については、A/D変換変換が、入力される電
圧をサンプルアンドホールドする機能を有しているか否
か、または第1及び第2のA/D変換部AD1,AD2
をパイプライン動作させるか否か等の条件により変わっ
てくる。しかし、第1のA/D変換部AD1が入力信号
をサンプリングするのと同時にリセットするのが出力電
圧Vdacとリセット電位の差が小さいので都合がよ
い。
【0113】図4に示す本実施形態に係る直並列型A/
D変換器の回路動作の一例を以下に説明する。
【0114】第1及び第2のA/D変換部AD1,AD
2は入力信号Vinをサンプルホールドする手段を具備
し、第1及び第2のA/D変換部AD1,AD2はパイ
プライン動作しないものとする。
【0115】まず、第1及び第2のA/D変換部AD
1,AD2は、入力信号Vinを同時にサンプリングす
る。このとき、D/A変換器DACのリセット用スイッ
チT11〜T23も同時に入力信号Vinをサンプリン
グし、D/A変換器DACの各ノードn11〜n23を
入力信号Vinまたはその付近の電位にリセットする。
このとき、D/A変換器DACの出力選択用スイッチS
11〜S28は全てオフ状態とされる。
【0116】第1のA/D変換部AD1はD/A変換器
DACから供給されている参照電位Vr4,Vr8,V
r12と入力信号Vinとを比較し、入力信号Vinが
電圧レンジVrb〜Vr4、Vr4〜Vr8、Vr8〜
Vr12、Vr12〜Vrtのうちのいずれのレンジに
入っているかを判定し、第1のA/D変換部AD1のデ
ィジタル出力群D1を出力する。
【0117】第1のA/D変換部AD1のA/D変換が
終了後、ディジタル出力群D1により、D/A変換器D
ACの出力選択用スイッチS11〜S28をオン/オフ
制御する。
【0118】例えば、入力信号Vinが電圧レンジVr
8〜Vr12の範囲にあるとき、出力選択用スイッチS
17〜S19、S26〜S28がオンし、D/A変換器
DACの出力電圧Vdac1,Vdac2,Vdac3
はそれぞれ参照電位Vr9,Vr10,Vr11へとセ
トリングする。
【0119】入力信号Vinは電圧レンジVr8〜Vr
12の範囲にあることから、ノードn14〜n16,n
21〜n23の電圧変化は、最大でも(Vr12−Vr
8)の大きさとされ、これはノードのリセット手段が設
けられない場合の最大の電圧変化(Vr12−Vrb)
より小さく、セトリング時間が高速化される。
【0120】D/A変換器DACの出力電圧Vdac1
〜Vdac3が十分にセトリングした後、第2のA/D
変換部AD2はそれまでホールドしていた入力信号Vi
nと出力電圧Vdac1,Vdac2,Vdac3とを
比較し、さらに細かくA/D変換をおこなう。以上のよ
うに、第1のA/D変換部AD1、D/A変換器DA
C、第2のA/D変換部AD2により直並列型A/D変
換ができる。
【0121】なお、上記本発明の実施の形態に係るA/
D変換器として直並列型A/D変換器を例に説明した
が、上記本発明の第1及び第2の実施形態に係るD/A
変換器は、アナログ入力信号をディジタル信号に変換す
る際に、例えば比較器を備えディジタル符号をD/A変
換器に入力してアナログ信号に変換しこのアナログ信号
と入力信号とを比較器にて比較する方式(例えば逐次比
較型方式)のA/D変換器にも好適に適用され、その変
換時間を高速化する。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る抵抗
ストリング型D/A変換器によれば、木構造に接続され
た出力選択用スイッチの各ノードをリセット電位にリセ
ットするスイッチを具備したことにより、セトリング時
間を高速化することができる。その結果、本発明によれ
ば、抵抗ストリングに流す電流を低減することが可能と
され、消費電力の低減を達成するという効果を有する。
【0123】また、本発明に係る抵抗ストリング型D/
A変換器を内蔵したA/D変換器は、内部のDA変換の
セトリング時間が高速化されるため、A/D変換器全体
の変換速度が高速化されるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の別の一実施形態の構成を示すブロック
図である。
【図3】本発明の更に別の実施形態として、上記本発明
の実施形態に係るD/A変換器を具備したA/D変換器
の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明のまた更に別の実施形態として、上記本
発明の実施形態に係るD/A変換器を具備したA/D変
換器の構成を示すブロック図である。
【図5】従来の抵抗ストリング型D/A変換器の構成を
示す図である。
【図6】従来の抵抗ストリング型D/A変換器の別の構
成を示す図である。
【符号の説明】
Vrt、Vrb 基準電圧 S00〜S31 出力選択用スイッチ T10〜T30 リセット用スイッチ n10〜n30 ノード R1〜R72 抵抗または抵抗値 Vout 出力電圧 Vin 入力電圧 Vdac,Vdac1〜Vdac3 D/A変換器の出
力電圧 DAC DA変換部(D/A変換器) AD1,AD2 第1、第2のA/D変換部(A/D変
換器) SUB 減算手段 AMP1 駆動手段(増幅器) D1 AD1のディジタル出力群 Vr1〜Vr15 抵抗ストリングの端子電圧または参
照電圧
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 1/76 H03M 1/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに異なる基準電位の間に挿入された複
    数の抵抗を備えタップから所定の電圧が取り出される抵
    抗ストリングと、 前記抵抗ストリングの前記タップと出力端子との間に配
    設され第1のスイッチ群から第Nのスイッチ群(但し、
    Nは所定の正数)がN段木構造状に設けられてなる出力
    選択用のスイッチ群と、 前記第1のスイッチ群から前記第Nのスイッチ群のうち
    の少なくとも一のスイッチの前記出力端子側のノードと
    所定のリセット電位との接続を制御するリセット用スイ
    ッチと、 を有することを特徴とする抵抗ストリング型D/A変換
    器。
  2. 【請求項2】互いに異なる基準電位の間に挿入された複
    数の抵抗を備えタップから所定の電圧が取り出される抵
    抗ストリングと、 前記抵抗ストリングの前記タップと出力端子との間に配
    設され第1のスイッチ群から第Nのスイッチ群(但し、
    Nは所定の正数)がN段木構造状に設けられてなる出力
    選択用のスイッチ群と、 前記第1のスイッチ群から前記第Nのスイッチ群のうち
    の少なくとも一のスイッチの前記出力端子側のノードと
    前記抵抗ストリングの所定の端子との接続を制御するリ
    セット用スイッチと、 を有することを特徴とする抵抗ストリング型D/A変換
    器。
  3. 【請求項3】前記請求項1又は2記載のD/A変換器を
    含み、該D/A変換器から出力されるアナログ信号を比
    較参照して入力アナログ信号をアナログ・ディジタル変
    換することを特徴とするA/D変換器。
  4. 【請求項4】互いに異なる基準電位の間に挿入された複
    数の抵抗を備えタップから所定の電圧が取り出される抵
    抗ストリングと、 前記抵抗ストリングの前記タップの後段に配設され第1
    のスイッチ群から第Nのスイッチ群(但し、Nは所定の
    正数)がN段木構造状に設けられ該第Nのスイッチ群が
    出力端に接続されてなる出力選択用のスイッチ群と、 前記第1のスイッチ群から前記第Nのスイッチ群のうち
    の少なくとも一のスイッチの前記出力端側のノードとリ
    セット電位との接続を制御するリセット用スイッチと、 を有する抵抗ストリング型D/A変換器と、 入力信号をアナログ・ディジタル変換(「A/D変換」
    という)するA/D変換手段と、を備え、 前記A/D変換手段の入力端子を前記リセット用スイッ
    チを介して前記少なくとも一のスイッチのノードに接続
    し、該ノードに前記入力端子の電位を前記リセット電位
    として供給することを特徴とするA/D変換器。
  5. 【請求項5】互いに異なる基準電位の間に挿入された複
    数の抵抗を備えタップから所定の電圧が取り出される抵
    抗ストリングと、 前記抵抗ストリングの前記タップの後段に配設され第1
    のスイッチ群から第Nのスイッチ群(但し、Nは所定の
    正数)がN段木構造状に設けられ該第Nのスイッチ群が
    出力端に接続されてなる出力選択用のスイッチ群と、 前記第1のスイッチ群から前記第Nのスイッチ群のうち
    の少なくとも一のスイッチの前記出力端側のノードとリ
    セット電位との接続を制御するリセット用スイッチと、 を有する抵抗ストリング型D/A変換器と、 入力信号をA/D変換するA/D変換手段と、を備え、 前記A/D変換手段の入力と等価な信号を入力して駆動
    する駆動手段を更に備え、 前記駆動手段の出力を前記リセット用スイッチを介して
    前記少なくとも一のスイッチのノードに接続し、該ノー
    ドに前記リセット電位を供給することを特徴とするA/
    D変換器。
  6. 【請求項6】前記ノードを前記リセット電位に接続する
    リセット期間を前記D/A変換器が作動しない期間に割
    り当てたことを特徴とする請求項4又は5記載のA/D
    変換器。
  7. 【請求項7】前記D/A変換器の出力信号と前記入力信
    号との差分を第2のA/D変換手段でA/D変換して出
    力することを特徴とする請求項4又は5記載のA/D変
    換器。
  8. 【請求項8】前記D/A変換器の抵抗ストリングの1又
    は複数の所定のタップの電位を前記A/D変換手段に参
    照電位として供給し、前記A/D変換手段が前記入力信
    号を前記参照電位と比較して、選択された参照電位の範
    囲を指定する符号を前記D/A変換器の出力選択用スイ
    ッチのオンオフを制御する信号として供給することを特
    徴とする請求項4又は5記載のA/D変換器。
  9. 【請求項9】前記D/A変換器が出力端子を複数備え、
    前記選択された参照電位の範囲内の各タップの電位を前
    記出力選択用スイッチを介して前記複数の出力端子に出
    力し、前記A/D変換手段の後段に設けられた第2のA
    /D変換手段の参照電圧として供給することを特徴とす
    る請求項8記載のA/D変換器。
  10. 【請求項10】前記請求項4〜9のいずれか一に記載の
    A/D変換器が、複数段のA/D変換手段からなり、各
    段のA/D変換出力を併せて所望の分解能のA/D変換
    を行うように構成された直並列型A/D変換器として構
    成されたことを特徴とするA/D変換器。
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