JPH082310B2 - ヒト顆粒球哺乳類宿主細胞中におけるマクロファージコロニー刺激因子産生のための発現ベクター - Google Patents

ヒト顆粒球哺乳類宿主細胞中におけるマクロファージコロニー刺激因子産生のための発現ベクター

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JPH082310B2
JPH082310B2 JP63506432A JP50643288A JPH082310B2 JP H082310 B2 JPH082310 B2 JP H082310B2 JP 63506432 A JP63506432 A JP 63506432A JP 50643288 A JP50643288 A JP 50643288A JP H082310 B2 JPH082310 B2 JP H082310B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はヒト造血系の増殖および分化のための蛋白性
因子、即ち、ヒト顆粒球−マクロファージコロニー刺激
因子(GM−CSF)の哺乳類宿主細胞中における産生のた
めの発現ベクターおよびその産生に有用な新しいプロモ
ーターに関する。
背景技術 循環血液細胞は、恒常的に新しく分化した細胞に置換
されている。置換する血液細胞は造血と呼ばれる過程に
よって形成され、そこで以下の少なくとも8種の成熟細
胞系列が作られる:赤血球、マクロファージ(単球)、
好酸性顆粒球、好塩基性顆粒球(肥満細胞)、Tリンパ
球、そしてBリンパ球(BurgessおよびNicola,「成長因
子と幹細胞(Growth Factors and Stem Cells)」(ア
カデミックプレス,ニューヨーク,1983)。血液細胞産
生の制御の多くは、コロニー刺激因子(CSF)と呼ばれ
る一連の活性糖蛋白質によって媒介される。これらの糖
蛋白質はその存在を検出するための生体内(in vivo)
および試験管内(in vitro)のアッセイ法から命名され
ている。半固体培地中での造血細胞のクローン培養技術
は、試験管内アッセイ法の発展に特に重要な役割を果た
した。このような培養系では、それぞれの駁細胞(即
ち、発生学的に一つの細胞系に分化が決定されている
が、まだ増殖能を有する細胞)は本質的に生態内におけ
る相同のプロセスと同一と考えられている様式で増殖
し、成熟細胞のコロニーを作ることができる。造血にお
けるCSFの働きは、最近多くの総説で取り上げられてい
る。例えば、メトカルフ(Metcalf)「造血系コロニー
刺激因子(The Hemopoietic Colony Stimulating Facto
rs)」(エルシーバー,ニューヨーク,1984);メトカ
ルフ,Science,229,16−22(1985);ニコラ(Nicola)
ら,Immunology Today,5,76−80(1984);ウェットン
(Whetton)ら,TIBS,11,207:211(1986);およびクラ
ーク(Clark)とカーメン(Kamen)Science,236,1229−
1237(1987)。
これらの因子の検出、単離および精製は、以下の理由
によりしばしば非常に困難である。それらが典型的に存
在する細胞上清の複雑さ,混合物中のさまざまの成分の
活性の多様性および重複、それらの因子の成分を確認す
るために使われるアッセイ法の感度(あるいは感度の欠
如)、それらの因子の分子量の範囲やその他の性質が屡
類似していること、そして自然の上体では因子の濃度が
非常に低いことである。
主として遺伝子クローニングによって多くのCSFが入
手可能になるにつれ,その臨床応用法の開発への興味が
増していた。ホルモン(例えば可溶性因子,成長メティ
エーター,細胞リセプターを介した作用)との生理学的
な類似性のため、CSFの使用の可能性は、現在のホルモ
ンの使用法から類推されている;例えば、デキスター
(Dexter),Nature,321,198(1986)。これらの因子の
使用は、腫瘍の化学療法または放射線療法後の回復治
療、造血形成不全の治療、好中球欠損症の治療、骨髄移
植後の造血系再生の促進のための治療、および慢性の感
染症に対する宿主の抵抗性を増すための治療等のよう
に、血球際産生刺激が必要となるいくつかの臨床の場
で、示唆されている。例えばデキスター(上述)、メト
カルフ(Science上述)およびクラークとカーメン(上
述)。
非組換えGM−CSFは、Mo細胞株の培養上清から精製さ
れ(米国特許4,438,032号に記載)、N末端から16アミ
ノ酸残基が配列決定された(ガッソン(Gasson)ら,Sci
ence,226,1339−1342(1984))。顆粒球およびマクロ
ファージの成長および分化を支える因子であるGM−CSF
の相補DNA(cDNA)は最近いくつかの研究室で数種類ク
ローニングされ、配列決定された;例えばゴー(Goug
h)ら,Nature,309,763−767(1984)(マウス);リー
(Lee)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82,4360−4364(19
85)(ヒト);ウォン(Wong)ら,Science,228,810−81
5(1985)(ヒトおよびテナガザル);およびカントレ
ル(Cantrell)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82,6250−6
254(1985)(ヒト)を参照。
ヒトGM−CSF等のリンホカインをコードするDNA配列を
含むプラスミド中で頻繁に使用されているプロモーター
は、SV40プロモーターである。
発明の概要 本発明はここでSRαプロモーターと命名された使途顆
粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)の
産生に有用な新たなプロモーターを含む、GM−CSFの発
現および/またはクローニングベクターに関する。特に
本発明は以下の順に共有結合した要素を含む(以下に詳
細に議論する):SV40 DNA複製開始点(SV40 ori),SV40
初期領域プロモーター(SV40アーリー)、SRαプロモー
ター、スプライスジャンクション、GM−CSFコード領域
(任意の順で)、およびポリアデニル化部位(ポリAサ
イト)。
発明の詳細な説明 故に本発明は哺乳類宿主細胞中でのヒト顆粒球−マク
ロファージコロニー刺激因子産生のための発現ベクター
を提供し、その発現ベクターは、 SV40DNAの複製開始点とSV40初期領域プロモーターと
を含むSRαプロモーター;; スプライスジャンクションおよびヒト顆粒球−マクロ
ファージコロニー刺激因子をコードする能力を持つヌク
レオチド配列;ならびに ポリアデニル化部位; をこの順でセンス方向に含み、上記SRαプロモーター
は、SV40初期複製開始点のXhoI部位においてHTLV(I)
レトロウイルスのロングターミナルリピート(LTR)の
一部を含み、該一部は、完全なR領域およびR/U5境界か
ら最初の下流のTaqI部位までのU5領域の一部を含むセグ
メントを含むことによってさらに特徴づけられる。
また、SRαプロモーターはATCC67318として寄託され
たプラスミドからも得られる。
本発現ベクターは好ましくは上記SV40ポリアデニル化
部位の後に更に順に以下のものを含む: 上記発現ベクターをバクテリア宿主中でクローニング
可能にする、バクテリアの複製開始点;および上記発現
ベクターによって形質転換されたバクテリア宿主を識別
するための選択可能なマーカー。
本発明における発現ベクターによって産生されるヒト
GM−CSFは、宿主の性質及びそのグリコシル化に影響を
与える能力によって、グリコシル化されたりされなかっ
たりする。
図面の簡単な説明 第1図はヒトGM−CSF活性を示すポリペプチドをコー
ドするcDNA挿入のヌクレオチド配列および対応したアミ
ノ酸配列を示す。
第2図はヒトGM−CSF活性を示すポリペプチドをコー
ドするcDNA挿入を持つプラスミド,pcD−human−GM−CSF
を示す。
第2B図は第2A図のcDNA挿入の制限酵素地図である。
第3図はプラスミドpL1の制限酵素切断部位および主
要なコード領域を模式的に示す。
第4図はプラスミドpcDV1の制限酵素切断部位および
主要なコード領域を模式的に示す。
第1図に示されたクローンpcD−human−GM−CSFは、
アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション,12301
パークローンドライブ,ロックビル,MD 20852,米国に
寄託番号39923で寄託されている。
本発明における発現あるいはクローニングベクター
は、以下の要素を順にセンス方向に有する。
スプライスジャンクション GM−CSFコード領域 ポリAサイト [ベクターの輪は、上記SV40 oriとつながって閉じ
る]。
好ましくは、この発現および/またはクローニングベ
クターはさらにSV40 oriとポリAサイト間に挿入された
バクテリア複製開始部位(バクテリアori)および選択
可能なマーカー遺伝子を含む(以下参照): スプライスジャンクション GM−CSFコード領域 ポリAサイト バクテリアori 選択可能なマーカー [ベクターの輪は、上記SV40 oriとつながって閉じ
る]。
さらに好ましくは、選択可能なマーカー遺伝子は、宿
主バクテリアにネオマイシン、アンピシリン、テトラサ
イクリン、ストレプトマイシン、カナマイシン、ヒグロ
マイシンあるいはその類似物に対する抵抗性等の薬剤耐
性を与える。最も好ましくは、バクテリアoriはpBR322
oriである。
全般にわたって、アミノ酸、ヌクレオチド、制限エン
ドヌクレアーゼ等を示すために標準的略号が使用されて
いる;例えばコーン(Cohn),「α−アミノ酸の命名お
よび記号(Nomenclature and Symbolism of α−Amino
Acids)」,Methods in Enzymology,106,3−17(198
4);ウッド(Wood)ら,「生化学:問題へのアプロー
チ(Biochemistry:A Problems Approach)」,第2版
(ベンジャミン,メンロパーク,1981);およびロパー
ツ(Roberts),制限エンドヌクレアーゼの目録(Direc
tory of Restriction Endonucleases)」,Methods in E
nzymology,68,27−40(1979)。
本発明における発現ベクターによって産生されるヒト
GM−CSFは血液細胞の再生刺激が可能であり、癌治療、
特定の血液疾患の治療および慢性の感染の治療において
有用であろう。
本発明によって産生されたGM−CSFはヒトGM−CSF活性
を示す、グリコシル化または非グリコシル化ポリペプチ
ドを含む。
本発明はまたはここで開示されたSRαプロモーターを
用いて、本発明のグリコシル化または非グリコシル化ポ
リペプチドを作る方法を含む。
本発明に従って産生されたヒトGM−CSFの作製、使
用、同定の技術は以下の一般的な項目中で説明される。
その後、一般的な技術が特殊な細胞種、ベクター、試薬
等に適用された、いくつかの具体例を示す。
I.GM−CSF cDNAのde novo調製 cDNAのde novo調製およびクローニング及びcDNAライ
ブラリーの構築のための種々な手法が現在使用可能であ
る。対応した文献の総説は、詳細な手法とともにWO87/0
2990として国際公開されているPCT/US 86/02464の29頁2
2行〜32頁下5行に述べられている。本発明におけるポ
リペプチドをコードするmRNAの好ましい由来は次節で議
論されている。PCT/US 86/02464中の開示は、ここでGM
−CSFの産生、特にその31頁と関連して読まれたい。
目的のポリペプチドをコードするmRNAの好ましい由来
は、Tリンパ球など、その上清が本発明におけるポリペ
プチドに伴う活性の一つを含む細胞である。それに由来
するGM−CSF cDNAのためのRNAは米国特許4,438,032号に
開示され、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン,12301 パークローンドライブ,ロックビル,MD 20
852,米国に寄託番号CRL8066で寄託されているMo細胞株
より得られる。一般的には適当なT細胞はヒト脾臓、扁
桃腺および末梢血等、様々な由来から得られる。末梢血
T細胞より単離されたT細胞クローン等も使用可能であ
ろう(「免疫学での研究論文(Research Monographs in
Immunoligy)」,フォン・デーマー(vonDoehmer)お
よびハーフ(Haaf)編集,「ヒトT細胞クローン(Huma
n T Cell Clones)」,第8巻,243−333頁,エルシーバ
ー・サイエンス・出版社,ニューヨーク(1985)を参
照)。
II.開示されたcDNA由来のハイブリダイゼーションプロ
ーブを用いたGM−CSF cDNAの調製 同一の生物学的活性を持つ近縁の蛋白質がしばしば存
在する。多く研究されている例は、以下のものである: (1)いわゆるアロザイムで、電気泳動的に区別され
る、一種の酵素のアレル型である;例えばセンザバウ
(Sensabaugh),法医学での多様性酵素の利用(The Ut
ilization of Polymorphic Enzymes in Forensic Scien
ce)」,Isozymes11,137−154(1983)およびレウォ
ンティン(Lewontin),「進化学上の変化の遺伝学的基
礎(The Genetic Basis of Evolutionary Change)」
(コロンビア大学出版,ニューヨーク、(1974)の第3
章を参照のこと; (2)いわゆるアロアイプで、免疫グロブリンの定常領
域の多形性をいい、例えばフッド(Hood)ら,「Immuno
logy」,231−238頁(ベンジャミン/カミングス,メン
ロパーク,1978)および (3)ヘモグロビン、例えばディッカーソン(Dickerso
n)およびガイス(Geis),「Hemoglobin」(ベンジャ
ミン/カミングス,メンロパーク,1983)である。この
ような多形性はリンホカインにも存在すると考えられて
いる:(i)PCTWO86/00639中では二種のヒトGM−CSFが
報告されており,(ii)ウォン(Wong)らはScience,23
5,1504−1508においてカワサキ(Kawasaki)らによって
Science,230,291−196(1985)に報告されたものとは異
なる型のヒトCSF−Iを報告している。
IV.GM−CSF活性のアッセイ GM−CSF活性を決定するために、造血系細胞、例えば
骨髄細胞あるいは胎児の臍帯血細胞が、遊離細胞浮遊液
とされた。バラバラの細胞を栄養および多くの場合ウシ
胎児血清を含む半固体(寒天)または粘性の高い(メチ
ルセルロース)培地中に固定する。適切な刺激因子の存
在下では個々の細胞は増殖して分化する。個々の細胞は
固定されているため、細胞が増殖および成熟するにつ
れ、コロニーが形成される。これらのコロニーは、7−
14日後に計数可能となる。GM−CSFアッセイを行うため
の詳細な解説は、バージェス(Burgess,A.),「成長因
子および幹細胞(Growth Factora snd stem Cells),52
−55頁(アカデミックプレス,ニューヨーク,1984)、
およびメトカルフ(Metcalf)「造血系コロニー刺激因
子(The Hemopoietic Colony Stimulating Factors)」
(エルシーバー,ニューヨーク,1984)の103−125頁に
示されており、両文献の当該部分も本明細書に含まれる
ものとする。必要に応じてコロニーを単離し、スライド
グラスに載せて固定して、ライト/ギムザ染色すること
ができる(トッド−サンフォード(Todd−Sanford)
「実験室法による臨床診断(Clinical Diagnosis by La
boratory Methods)」,15版,デビッドソンおよびヘン
リー(Davidson and Henry)編,1974)。このようにし
て、個々のコロニーについての細胞種の形態学的な解析
が可能である。
血液疾患ではない患者から集めた骨髄細胞をフィコー
ル(Ficoll)(タイプ400,シグマ・ケミカル社、セント
ルイス,MO)上に重層し、遠心分離(600×g,20′)、界
面の細胞を除去した。これらの細胞を10%ウシ胎児血清
(FCS)を含むイスコフの改変ダルベッコ培地で2度洗
浄し、同じ培地中に再度懸濁し、プラスチックのペトリ
皿への接着によって、接着性細胞を除去した(接着性細
胞は、しばしばGM−CSF産生細胞である:メトカルフ,
上記)。非接着性細胞を20%FCS,50μMの2−メルカプ
トエタノール,0.9%メチルセルロースおよび種々の濃度
のコロニー刺激因子を含むことが知られている培養上清
または試験サンプル上清を含む、イスコフの培地に105
細胞/mlとなるように添加した。1mlの分画を35mmのペト
リ皿に添加し、37℃、飽和水蒸気、6%CO2下で培養し
た。培養開始後、3日目に1ユニットのエリスロポエチ
ンを各皿に加えた。顆粒球−マクロファージのコロニー
および赤血球バーストを10−14日後に倒立顕微鏡を用い
て計数した。
ヘパリン中に集めた臍帯血液細胞は、600×gで6分
間遠心分離した。血漿と赤血球のピークの間の界面に存
在する白血球を、0.17N塩化アンモニウムおよび6%FCS
を含む試験管に移した。5分間氷上に放置した後、懸濁
液を4mlのFCSの下層になるように重層し、6分間600×
gで遠心分離した。骨髄細胞について述べた方法と同様
にして細胞塊をダルベッコの生理食塩水で洗浄し、フィ
コール、プラスチック接着を行った。低密度の非接着性
細胞を回収し、上述の方法で半固体培地中に105細胞/
培養皿でまいた。
アッセイ終了後、個々のコロニーをスライドグラスに
載せ、ライト・ギムザ染色をして、細胞成分を決定し
た。好酸球はルクソールファストブルー(Luxol Fast B
lue)染色によって決定した(ジョンソンおよびメトカ
ルフ(Johnson,G.and Metcalf,D.),Exp.Hematol.,8,54
9−561(1980)を参照)。
V.精製および薬剤組成物 大腸菌(E.coli)、酵母または他の細胞中で発現され
る本発明のヒトGM−CSFは硫安沈澱、分画カラムクロマ
トグラフィー(例えば、イオン交換、ゲル濾過、電気泳
動、アフィニティークロマトグラフィー等)、そして最
後に結晶化(一般的には「酵素精製および関連技術(En
zyme Purification and Related Techniques),Methods
in Enzymology,22,233−577(1977)、およびスコープ
ス(Scopes,R.),「蛋白質の精製:原理と実際(Prote
in Purification:Principles and Practice)」,スプ
リンガー・フェアラーク,ニューヨーク,1982を参照)
を含む当業者に一般的な手法によって精製できる。詳細
な精製方法は主に使われた発現宿主によって決定され
る。例えば、哺乳類発現宿主(細胞)は、しばしば培地
中に血清が必要であるが、そのために血清蛋白質を除去
する余分な段階が必要となってくる。一方、成分既知の
培地で生育する酵母やバクテリアではたいていの場合、
分泌産物の分離はより単純である。いくつかの発現宿主
は発現産物を分泌しないこともあり、このような場合、
発現宿主の破砕物あるいは抽出物から産物を精製しなけ
ればならない。これらの全ての場合において予想される
精製上の問題は、生化学的な精製法の標準的な手法によ
って解決可能である。
部分精製あるいは完全精製されると、本発明のヒトGM
−CSFは、以下の研究の目的で使用できる。例えば、細
胞用培地(例えば、イーグルの最小培地、イスコフの改
変ダルベッコ培地またはRPMI1640,シグマ・ケミカル社
(セントルイス,MO)およびGIBCO Division(シャグリ
ンフォールス,オハイオ)から入手可能)の強化物質の
研究、および免疫アッセイ,免疫蛍光染色等に使う特異
的な免疫グロブリンを誘導するための抗原物質の研究
(一般的には、「免疫学的手法(Immunological Method
s)」,第IおよびII巻,レフコビッツおよびパーニス
(Lefkovits,I.and Pernis,B.)編,アカデミックプレ
ス,ニューヨーク(1979および1981),および「実験免
疫学のハンドブック(Handbook of Experimental Immun
ology)」,ワイア(Weir,D.)編,ブラックウェル・サ
ンエンティフィック・パブリケーションズ,セントルイ
ス,MO(1978)を参照)。
本発明におけるヒトGM−CSFは、例えば慢性の感染症
に対する自然の抵抗性を増加させる、血液細胞の再生を
促す、等の薬剤組成物中にも使用されるであろう。故
に、移植の必要なリュウマチ性関節炎、癌の化学療法、
高齢、免疫抑制剤等による免疫不全症の患者は、直接こ
のようなポリペプチドを用いて治療できる。あるいは、
ある人の造血細胞を体外で維持および/または増殖また
は分化させ、同一固体あるいは別の固体に再導入して治
療効果を高めることが出来るであろう。これらの組成物
は、免疫系の様々な成分を選択的に単独でまたはよく知
られた他の薬剤とともに刺激することができる。特にこ
の組成物は、リンホカイン等他の免疫反応性物質(例え
ばIL−1、IL−2、IL−3、IL−4、G−CSF、M−CSF
等)を含むであろう。
本発明のヒトGM−CSFを含む薬剤組成物は、PCT/US86/
02464の44頁27行〜45頁21行に記載されている方法で調
製し、使用できる。特に、調製物単位量あたりの活性物
質の量は、用途および活性含有物の効力に応じて変化
し、または1μgから100mgの値で調整されよう。
VI.発現系 一旦本発明のcDNAがクローニングされると、幅広い発
現系(即ち、宿主−発現ベクターの組み合わせ)が、そ
の蛋白質の産生のために使用可能である。可能な宿主種
はバクテリア、酵母、昆虫、哺乳類類等を含むが、それ
に限られるものではない。発現系の選択およびその蛋白
質産生の最適化は、以下の多くの要因の考慮とバランス
が必要である。即ち、(1)発現される蛋白質の性質、
例えば、発現蛋白質はいくつかの宿主生物に対して毒性
を持つことがあり、またそれは宿主プロテアーゼの分解
を受けることがあり、またはある宿主中では、不活性型
や不溶性型で発現されるかもしれない、(2)目的の単
に対応するメッセンジャーRNA(mRNA)の性質、例えば
そのmRNAが宿主エンドヌクレアーゼに特に切断されやす
い配列を持つことがあり、そのためにmRNAの機能的な寿
命が極端に短くなる、あるいはmRNAが二次構造を取り、
リボソーム結合部位もしくは開始コドンを覆ってしまう
ことがあり、そのために或る宿主中では翻訳の開始が阻
害される、(3)コード領域に隣接する3′−および
5′−領域中の宿主許容性発現抑制領域の選択、入手可
能性および配置−これはプロモーター、5′−および
3′−プロモーター配列、リボゾーム結合部位、転写終
結因子、エンハンサー、ポリアデニル酸結合部位、キャ
ップ部位、イントロン−スプライス部位等を含む、
(4)その蛋白質が宿主によって切断され得る分泌シグ
ナル配列を持つか、または宿主性のシグナル配列をコー
ドする発現制御配列が成熟蛋白質をコードする領域中で
スプライスされないか、(5)宿主の感染または形質転
換の可能な形態および効率、そして発現は一過性が好ま
しいか、恒常的なものが好ましいか、(6)蛋白質の発
現のために必要な宿主培養系の規模及び費用、(7)転
写後の修飾は必要か、また必要ならどのような種類か;
例えば必要なグリコシル化の程度と種類で宿主を選択し
なければならない(例えば、ウイおよびウォルド(Uy a
nd Wold),Science,198,890−896(1977))、(8)発
現した蛋白質を宿主および/または培地中の蛋白質およ
び他の物質から分離する方法の用意さ、例えばある場合
には後の精製段階のために特殊なシグナル配列を持つ融
合蛋白質を発現することが望ましい、(9)選択された
宿主中での当該ベクターの安定性およびコピー数、例え
ばホフシュナイダー(hofschneider)ら編,「大腸菌以
外の微生物での遺伝子クローニング(Gene Cloning in
Organisms Other than E.coli)」(スプリンガーフェ
アラーク,ベルリン,1982)、および(10)一般に知ら
れる類似の要因。
上述の要因に着目した、ある発現系の選択および/ま
たは修飾に関する指針を提供する多くの総説が入手可能
である:例えば、クルーン(Kroon)編,「遺伝子:構
造および発現(Genes:Structure and Expression)」の
中の、ドゥベールおよびシェパード(de Boer and Shep
ard),「大腸菌での外来遺伝子の発現を最適化する手
段(Strategies for Optimizing Foreign Gene Express
ion in Escherichia Coli)」,205−247;(ジョンワイ
リー&サンズ,ニューヨーク,1983)は、いくつかの大
腸菌発現系を総説しており、クッヒャーラパティ(Kuch
erlapati)ら,Critical Reviews in Biochemistry,16
(4),349−379(1984)およびバネルジ(Banerji)
ら,Genetic Engineering,5,19−31(1983)は、哺乳類
細胞の感染および形質転換法を総説し;レツニコフ(Re
znikoff)およびゴールド(Gold)編,「遺伝子発現の
最大化(Maximizing Gene Expression)」(バアーワー
ズ(Butterworths),ボストン,1986)は、大腸菌、酵
母および哺乳類細胞における遺伝子発現のトピックをい
くつか総説しており;スィリー(Thilly),「哺乳類細
胞工学(Mammalian Cell Technology)」(バターワー
ズ(Butterworths),ボストン,1986)は、哺乳類発現
系を総説している。
同様に、本発明における使用に適した発現ベクターを
作製および/または修飾するためのcDNAおよび発現制御
領域を結合および/または操作する方法および条件を記
載した多くの総説が入手可能である:例えばマニアチス
の「モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・
マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manua
l)」〔コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリ
ー(Cold Spring Harbor Laboratory),1982〕;グロー
バー(Glover),「DNAクローニング:実際的アプロー
チ(DNA Cloning:A Practical Approach),第Iおよび
II巻(IRLプレス、オックスフォード,1985);およびパ
ーバル(Perbal)「分子クローニングの実用ガイド(A
Practical Guide to Molecular Cloning)」(ジョンワ
イリー&サンズ,ニューヨーク,1984)。
一般的には、本発明のcDNAの挿入のため発現ベクター
中に多くの部位を選択することが可能である。このよう
な部位は、通常それを切る制限エンドヌクレアーゼによ
って命名されており、当業者によって非常によく知られ
ている。組換えDNA分子を作製するため、このような部
位へDNA配列を挿入する種々の方法も非常によく知られ
ている。これらは、例えば、dG−dcまたはdA−dTによる
テーリング、直接のライゲーション、合成リンカー、エ
キソヌクレアーゼおよびライゲーションまたはDNAポリ
メラーゼおよびライゲーションに引き続く適切な一本鎖
鋳型によるDNA鎖伸長に続くポリメラーゼを用いた修復
反応を含む。
宿主培養液中の細胞のトランスフェクションおよび/
または形質転換を行う前にしばしば多量の本発明のcDNA
を含むベクターを得ることが必要となる。このために、
ベクターはしばしば最終的に発現に使用されるものとは
別の生物(クローニング宿主)中で、有意な発現を行わ
ずに増幅される。そして増幅の後、標準的な方法、例え
ばマニアチスら(上述)により記載された方法を用い
て、ベクターはクローニング宿主より分離される。
DNAの消化とは多くの場合、DNAのある領域にのみ働く
酵素を用いたDNAの触媒的切断を意味する。殆どの場
合、このような酵素は制限エンドヌクレアーゼであり、
それぞれが特異的に働くDNA上の部位は制限サイトと呼
ばれている。ここで用られる種々の制限酵素は、市販品
として入手可能なものであり、酵素販売者によって確立
されたそれらの反応条件、補助因子、および他の条件が
使用される。一般的には、約1マイクログラムのプラス
ミドまたはDNA断片が、約1ユニットの酵素とともに、
約20マイクロリットルの緩衝液中で使用される。特定の
制限酵素に対する適切な緩衝液および基質量は、製造者
によって指定されている。通常37℃で1時間のインキュ
ベーション時間が用いられているが、販売者の説明に従
って変化しうる。インキュベーションの後、蛋白質はフ
ェノールおよびクロロホルム抽出によって除去され、消
化された核酸は水相からエタノール沈澱によって回収さ
れる。
制限(酵素)(または他の)消化物からのDNA断片の
抽出または精製とは、消化物のポリアクリルアミドゲル
電気泳動による分離、既知分子量マーカーDNA断片との
移動度の比較による目的の断片の同定、目的の断片を含
むゲル断片の切除およびDNAからのゲルの分離を意味す
る。抽出方法は、よくしられている。例えばローン(La
wn)ら,Nucl.Acid Res.,9,6103−6114(1981);ゲデル
(Goeddell)ら,Nucl.Acid Res.,8,4057(1980)および
マニアチスら(上述)を参照。
ライゲーションとは二つの二本鎖DNA間にホスホジエ
ステル結合を形成するプロセスをいう。ライゲーション
は10ユニットのT4DNAリガーゼをライゲーションするお
およそ等モル量のDNA断片0.5マイクログラムに加えると
いうような既知の条件および緩衝液で行われる。
プラスミドの増幅とは、適切な宿主を形質転換し、プ
ラスミドの総数を増すために宿主を増殖させることであ
る。
キナーゼ処理されたDNA断片とは、ポリヌクレオチド
キナーゼによってリン酸化された断片を示す。このよう
な処理は5′−リン酸基を欠くDNA断片のライゲーショ
ンの効果を上昇させる。
適切な発現ベクターは、大腸菌(E.coil)由来のプラ
スミド、例えば、Col El.pCRl,pBR322,pMB9およびそれ
らの誘導体、より広範な宿主のプラスミド例えばRP4、
ラムダファージなどのファージDNAおよびそのような誘
導体,M13等を含む。原核細胞のポリペプチドを融合ある
いは非融合形で、真核細胞の蛋白質を発現するための、
さらなるE.coliベクターは、マチアチスら(上述)の第
12章に記載されている。また、リッグス(Riggs)は米
国特許4,431,739号で、さらにE.coli発現系を開示して
おり、これはこの参照によって本明細書に含まれている
ものとする。
一般的に使用されている原核生物のプロモーターは、
β−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトース
プロモーター系(チャン(Chang)ら,Nature,275,615
(1978);イタクラ(Itakura)ら,Science,198,1056
(1977);ゲデル(Goeddel)ら,Nature,281,544(197
9);およびトリプトファン(Trp)プロモーター系(ゲ
デルら,Nucl.Acid Res.,8,4057(1980);ヨーロッパ特
許出願公開0036776)を含む。こられが最も一般的に用
いられているものである一方、他の微生物由来のプロモ
ーターも発見され使用されており、それらのヌクレオチ
ド配列に関する詳細が発表されて、当業者がそれを機能
的にプラスミドベクターとライゲートすることが可能に
なっている;例えばジーベンリスト(Siebenlist)ら,C
ell,20,269(1980)。
大腸菌中での高頻度発現に特に有用な原核細胞性のプ
ロモーターは、tacプロモーターであり、ドウボア(de
Boer)によって米国特許4,551,433号に開示されてい
る。この参照によってこの開示も本明細書に含まれる。
大腸菌宿主のための分泌発現ベクターも入手可能であ
る。特にグライエブ(Ghrayeb)らによってEMBO Journa
l,3,2437−2442(1984)に開示された、pIN−III−ompA
ベクターは有用であり、ここでは転写されるcDNAはompA
蛋白質のシグナルペプチドをコードするE.coli ompA遺
伝子の一部に融合されており、このため、成熟した蛋白
質はバクテリアの細胞周辺腔に分泌される。同様に米国
特許4,336,336号および4,338,397号は原核生物のための
分泌発現ベクターを開示している。この参照によって、
上記文献は本明細書に含まれる。
E.coli株例えばW3110(ATCC 27325)、JA221,C600,ED
767,DH1,LE392,HB101、X1776(ATCC 31224),X2282,RP1
(ATCC 31343),MRCI;枯草菌(Bacillus subtilus)の
株;およびサルモネラ・チフィムリウム(Salmonella t
yphimurium)またはセラチア・マルセッセンス(Serrat
ia marcescens)等の他の腸内細菌、およびシュードモ
ナス(Pseudomonas)属の種々の種を含めて、各種バク
テリア株は原核生物の発現ベクターの適切な宿主であ
る。真核細胞の蛋白質の発現に有用なE.coli K12X1776
等のバクテリア株の誘導法は、カーチス(Curtis)によ
り米国特許4,190,495号に開示されている。従ってこの
特許の内容は本明細書に含まれる。
酵母等の真核微生物も本発明における蛋白質の発現に
使用可能である。サッカロミセス・セレビシエ(Saccha
romyces cereviciae)、即ち一般的なパン酵母は真核微
生物の中で最も一般的に使われているが、多くの他の株
も一般的に量可能である。サッカロミセスの中での発現
にはプラスミドYRp7が使用される。例えばスティンコー
ム(Stinchomb)ら、Nature,282,39(1979)、キングス
マン(Kingsman)ら、Gene,7,141(1979)、およびチェ
ンパー(Tschemper)ら、Gene,10,157(1980)。これら
のプラスミドは、既にトリプトファン中で生育出来ない
酵母の変異株の選択マーカーを提供するtrp1遺伝子を含
んでいる。例えば、ATCC 44076またはPEP40−1(ジョ
ーンズ(Jones),Genetics,85,12(1977))。これによ
って酵母宿主細胞ゲノム中にtrp1障害がある場合、トリ
プトファン不存在下で生育させることにより形質転換を
検出するための有用な環境が提供される。さらなる酵母
のためのベクターは、ミヤジマ(Miyajima)ら,Nucl.Ac
id Res.,12,6397−6414(1984)によって開示されたpGA
Lプラスミド、およびベグス(Beggs),Nature,275,104
−109(1978)によって開示された2μmプラスミドを
含む。
酵母ベクター中の適切なプロモーター配列は以下のも
のを含む:3−ホスホグリセリン酸キナーゼのプロモータ
ー(ヒッツェマン(Hitzeman)ら,J.Biol.Chem.,255,20
73(1980))またはエノラーゼ、グリセルアルデヒド−
3−リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビ
ン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、グ
ルコース−6−リン酸イソメラーゼ、3−ホスホグリセ
ルリン酸ムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリ
ン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼおよ
びグルコキナーゼ等の解糖系の酵母のプロモーター(ヘ
ス(Hess)ら,J.Adv.Enzymen Reg.,7,149(1968);ホ
ランド(Holland)ら,Biochemistry,17,4900(197
8))。適当な発現プラスミドを構築する際には、発現
してポリアデニル化および転写終結をするために、配列
の3′−末端に隣接してこれらの遺伝子に関する終結配
列が、発現ベクター中にライゲーションされる。生育条
件によって転写が制御される付加的な利点を持つ他のプ
ロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチ
ロクロームC、酸性ホスファターゼ、窒素代謝にかかわ
る消化酵素、および前述のグリセルアルデヒド−3−リ
ン酸デヒドロゲナーゼおよびマルトースおよびガラクト
ースの利用に関する酵素(ホランド,前述)のプロモー
ター領域である。また更に他の制御可能なプロモーター
は、メタロチオネインプロモーター系であり、フォーゲ
ル(Fogel)らによって米国特許4,511,652号に開示され
ている。この米国特許の内容も本明細書に含まれる。事
実上、酵母に使用可能なプロモーター、複製開始点およ
び転写終結配列を含むプラスミドベクターは全て適当で
ある。
サッカロミセス・セレビシエ宿主のための分泌発現ベ
クター、例えばミヤジマ(Miyajima)らによってGene,3
7,155−161(1985)に開示されたpMFα8;ヒッツェマン
(Hitzeman)らによってScience,219,620−625(1983)
に開示されたYEpIPT;ブレイク(Brake)らによりProc.N
atl.Acad.Sci.USA,81,4642−4646(1984)およびブレイ
クによりヨーロッパ特許出願0116201号に開示されたpY
αEGF−21;およびシン(Singh)によりヨーロッパ特許
出願0123544号およびカッジャン(Kurjan)らにより米
国特許4,546,082に開示されたプラスミド等は利用可能
である。
原核および親核の微生物に加え、多細胞生物由来の細
胞よりなる発現系が本発明における蛋白質を産生するた
めに使用される。特に興味が持たれるのは、その翻訳後
のプロセッシング機構が、より生物学的に活性のある哺
乳類の蛋白質を作りやすいと考えられる哺乳類発現系で
ある。哺乳類の宿主に対しては、ベクターとしていくつ
かのDNA腫瘍ウイルスが用られる:例えばトゥーズ(Too
ze)編,「DNA腫瘍ウイルス(DNA Tumor Viruses)」,
第2版(コールドスプリングハーバーラボラトリー,N.
Y.,1981)をその生物学の総説として参照。特に重要な
ものは、バクテリアの複製制御配列と結合したSV40複
製、転写、および/または翻訳制御配列を含む種々のベ
クターである。例えば、オカヤマおよびバーグ(Okayam
a and Berg)によって開発され、Mol.Cell.Biol.2,161
−170(1982)およびMol.Cell.Biol.3,280−289(198
3)に開示されているpcDベクター(参照により本明細書
に含まれる);ハマー(Hamer)によりGenetic Enginee
ring,12,83−100(1980)および米国特許4,599,308に開
示されているSV40ベクター(参照により本明細書に含ま
れる);カウフマンおよびシャープ(Kaufman and Shar
p)によりMol.Cell.Biol.2,1304−1219(1982)におよ
びカウフマンらによりヨーロッパ特許出願8406107号に
開示された、付加的にアデノウイルスの制御領域を含む
ベクター(参照により本明細書に含まれる)。サルの細
胞は多くの場合上述のベクターに望ましい宿主である。
このようなSV40ori配列と天然とA遺伝子を含むベクタ
ーはサルの細胞中で(非自律的に増幅するプラスミドよ
りも高いコピー数および/またはより安定なコピー数を
与えて)自律的に増幅することができる。その上、SV40
ori配列を含み、天然のA遺伝子持たずCOS7サル由来細
胞中で高コピー数に自律的(然し安定ではない)に増幅
できるぺくがグルツマン(Gluzman)によりCell,23,175
−182(1982)に記載されており、ATCC(寄託番号CRL 1
651)から入手可能である。上述のSV40を基本とするベ
クターはまた、宿主細胞のDNAに組み込まれることによ
り、マウスL細胞糖の他の哺乳類細胞を形質転換でき
る。
SV40を基本とするベクターの他に、本発明における使
用に適切な哺乳類発現系は以下のものを含むが、これら
に限られるものではない;(i)サーバー(Sarver)ら
によりGenetic Engineering,5,173−190(1983)に開示
されたBPV−pBR322ハイブリッドおよびディマイオ(DiM
aio)らによってProc.Natl.Acad.Sci.USA,79,4030−403
4(1982)にウシおよびマウスの細胞を形質転換するた
めに開示されたもののようなウシパピローマウイルス
(BPV)配列を含むベクター;(ii)エプスタイン−バ
ールウイルス(EBV)配列を含むベクター、例えばヒト
およびサルの細胞を含む種々の哺乳類細胞の安定な形質
転換のためEBV oriP配列(核抗原EBNA−1のコードはい
を含む)を持つプラスミドで、イエーツ(Yates)らに
よりNature,313,812−815(1985)に、ライスマン(Rei
sman)らによりMol.Cell.Biol.,1822−1832(1985)
に、イエーツらによりProc.Natl.Acad.Sci.USA,81,3806
−3810(1984)に、およびサグデン(Sugden)らにより
Mol.Cell.Biol.,5,410−413(1985)に開示されている
もの;(iii)マウスおよびハムスターの細胞を形質転
換するためのネズミ類ポリオーマウイルス配列を含むベ
クター。例えば、オハラ(O′Hara),J.Mol.Biol.,15
1,203(1981);(iv)ジヒドロ葉酸レダクターゼ(dhf
r)遺伝子を持つベクター;例えば、アルト(Alt)ら,
J.BiOl.Chem.,253,1357−1370(1978)で、これはメト
トレキセート処理によりネズミ類ゲノム(例えばdhfr活
性を欠損したチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞
株)に共に組み込まれた隣接するコード領域とともに複
製される。これは例えば、アーラム(Urlamb)らによ
り、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,77,4216(1980)に記載さ
れている;および(v)アクセル(Axel)らにより米国
特許4,399,216に開示されている共形質転換系。入手可
能なDNA腫瘍ウイルスおよびレトロウイルス由来の種々
な要素、例えば複製開始点、エンハンサー配列(ラウス
肉腫ウイルス由来のロングターミナルリピート(long t
erminal repeat)配列(RSV−LTR)等で、ゴーマン(Go
rman)らにより、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,79,6777−67
81(1982)に開示されている)、イントロン−スプライ
ス部位、ポリアデニル化部位等を用いることによりさら
なる哺乳類発現ベクターを構築、あるいは既存のものを
改変することが出来る。
無脊椎動物の発現系も本発明における使用のために構
築できる。例えばカイコ、Bombyx moriの幼虫にバキュ
ロウイルスベクター、BmNPVを感染させる。これはマエ
ダ(Maeda)らにより、Nature,315,892−894(1985)
に、また細胞工学(Saibo Kohaku),4,767−779(198
5)に記載されている。
実施例 以下の実施例は本発明を説明するためのものである。
cDNAライブラリー、ベクター、および宿主の選択、また
試薬の濃度、温度、および他の変数の値は、単に本発明
の適用を例示するためのものであり、これがその製薬で
あると考えられるものではない。
実施例は成熟GM−CSF(127アミノ酸残基)の産生およ
び精製について記述する。
実施例I.末梢血リンパ球及びT細胞クローンからのDNA
ライブラリーの構築、cDNAクローンの単離及びCOS7サル
由来細胞中での発現 cDNAライブラリーは、T−7と命名されたヒトのクロ
ーン化T細胞株およびヒトの末梢血リンパ球(PBL)か
ら単離したmRNAより構築した。ライブラリーはpcDプラ
スミド中でオカヤマおよびバーク(上述)の方法に従っ
て構築した。T−7ライブラリーから単一のクローンを
単離した後、PBLライブラリー中に同一のクローンの存
在を確認した。
A.クローン化ヘルパーT細胞 T−7と命名したヒトのT細胞クローンは、「Tリン
パ細胞クローンの単離、同定および利用(Isolation,Ch
aracterization and Utilization of T Lymphocyte Clo
nes)」,ファスマンおよびフィッチ(Fathman and Fit
ch)編,アカデミックプレス,ニューヨーク(1982)の
第36および37章に記載されている方法に従って単離し
た。細胞株は、10%の熱非働化ウシ胎児血清、5×10-5
Mの2−ME、2mMのグルタミン、非必須アミノ酸および
必須ビタミン類を含むダルベッコの改変イーグル(DM
E)培地に、フィトヘマグルチニン(PHA)で刺激したヒ
ト末梢血リンパ球の培養上清を30%添加したもので0.5
×105細胞/mlの濃度で継代培養した。
B.GM−CSF産生の誘導 T−7細胞を5×105/mlで4%熱非働化ウシ胎児血
清、5×10-5Mの2−ME、2mMのグルタミン、非必須ア
ミノ酸および必須ビタミン類および4μg/mlのコンカナ
バリンA(ConA)を含むDME中で培養した。37℃、10%C
O2下4〜6時間の培養後、細胞浮遊液を1500rpmで10分
間遠心分離した。細胞塊を回収し、直ちに−70℃に凍結
した。培養上清は濾過し(ナルゲン(Nalgene)−0.22
ミクロン)、増殖因子源として−80℃で保存した。上清
の一部は、ConA処理による細胞株の誘導を確認するため
CSF活性をアッセイした(後述)。
PBLは7μg/mlのConAを用いた以外は同じ条件で誘導
した。
C.mRNAの抽出 細胞の全RNAをチャーグウィン(Chirgwin,J.)ら(Bi
ochemistrym,18、5294−5299(1978))のグアニジンイ
ソチオシアネート法により抽出した。ConAで誘導したT
−7細胞またはPBL(刺激後4時間)の凍結した細胞塊
をグアニジンイソチオシアン酸溶解溶液に懸濁した。1.
5×108個の細胞に対し、20mlの溶解溶液を用いた。細胞
塊をピペットで再懸濁し、注射器を用いて16ゲージの注
射針に4回通すことによりDNA切断した。溶解液を40ml
のポリアロマー遠心管中、20mlの5.7M CsCl,10mM EDTA
上に重層した。この溶液をベックマン(Bickman)社SW2
8ローター(Beckman Instruments,Inc.,Palo Alto,CA)
を用い、25000rpm,15℃で40時間遠心分離した。DNAを含
むグアニジンイソチアン酸の層を上部から界面まで吸い
出した。管壁および界面を2〜3mlのグアニジンイソチ
オシアン酸溶解溶液で洗浄した。遠心管をはさみを用い
て界面の下で切断し、CsCl溶液を排出した。RNA塊を冷
却した70エタノールで2回洗浄し、500μlの10mMトリ
ス塩酸,pH7.4,1mM EDTA,0.05%SDSに再懸濁した。50μ
lの3M酢酸ナトリウムを添加し、RNAを1mlのエタノール
で沈澱させた。遠心分離によって0.3mgの全RNAが得ら
れ、RNA塊を冷エタノールで1回洗浄した。
洗浄し、乾燥した全RNAを900μlのオリゴ(dT)溶出
緩衝液(10mMトリス塩酸,pH7.4,1mM EDTA,0.5%SDS)に
再懸濁した。RNAは3分間68℃で加熱しその後氷上で冷
却した。100μlの5M NaClを添加した。RNA試料を結合
緩衝液(10mMトリス塩酸,pH7.4,1mM EDTA,0.5M NaCl,0.
5%SDS)で平衡化した1.0mlのオリゴ(dT)セルロース
カラム(タイプ3,コラボラティブリサーチ,ウォルサ
ム,MA)に添加した。カラムの流出液は更に2回カラム
に添加した。次にカラムを0mlの結合緩衝液で洗浄し
た。溶出緩衝液で洗浄し、ポリ(A)+のmRNAを回収した。
RNAは通常溶出緩衝液の最初の2mlで溶出した。RNAを0.1
1容の3M酢酸ナトリウム(pH6)および2容のエタノール
で沈澱した。RNA塊を遠心分離によって回収し、冷エタ
ノールで2回洗浄して乾燥させた。RNA塊を水に再懸濁
し、一部を希釈して260nmの吸光度を測定した。
D.pcD cDNAライブラリーの構築 1)部および2)部,段階1)〜5)はPCT/US85/024
64の56〜60頁に開示されているようにして行った。ただ
しpcDV1 DNA(57頁,3〜4行目)はNsilエンドヌクレア
ーゼを用いて消化した。
(cDNAライブラリー調製の)第6段階: E.coilの形質転換。形質転換はコーエン(Cohen)ら
によりProc.Natl.Acad.Sci.USA,69、2110−2114(197
2)に記載された手段を若干改変して行った。カサバダ
ンおよびコーエン(Casabadan,M.and Cohen,S.)によっ
てJ.Mol.Biol.,138,179−207(1980)に記載されたE.co
li K−12株,MC1061を37℃で20mlのL−ブロス中、600nm
の吸光度が0.5になるまで培養した。細胞を遠心分離し
て集め、50mM CaCl2を含む10mMトリス塩酸(pH7.3)10m
lに懸濁し、0℃で5分間遠心分離した。細胞を再び上
記の緩衝液2ml中に懸濁し、再び0℃で5分間インキュ
ベートした;次に0.2mlの細胞懸濁液を第5段階のDNA溶
液0.1mlと混合し、これを0℃で15分インキュベートし
た。次に細胞を37℃に2分間置き、次に室温に10分置い
た;次に0.5mlのL−ブロスを加え、37℃で30分間イン
キュベートし、その後2.5mlのL−ブロス軟寒天と42℃
で混合し、1mlあたり50μgのアンピシリンを含むL−
ブロス寒天上に広げた。37℃で12〜24時間インキュベー
トした後、個々のコロニーを滅菌爪楊枝を用いて単離し
た。全体で約5×104の独立したcDNAクローンが生産さ
れた。
E.DNAトランスフェクション(感染)によるヒトT細胞c
DNAライブラリーのスクリーニング 104の独立したクローンを任意にT細胞cDNAライブラ
リーから抽出し、マイクロタイター培養皿のウエルで50
μg/mlのアンピシリンおよび7%のジメチルスルホキシ
ドを含むL−ブロス200μl中で増殖させた。マイクロ
タイアー培養皿より48のcDNAクローンが調製され、プー
ルされた。このプールから40のクローンを100μg/mlア
ンピシリンを含むL−ブロス中で1リットルまで増殖さ
せた。各培養物からプラスミドDNAを単離し、CsClグラ
ジエントを2回通して精製した。各プール由来のDNA配
列以下の方法でCOS7サル細胞に感染(トランスフェクシ
ョン)させた。
感染の前日、約106のCOS7サル細胞を別々の60mmプレ
ートに、10%ウシ胎児血清および2Mグルタミンを含むDM
E中で播種した。感染のため、各プレートから培地を吸
引し、50mmトリス塩酸(pH7.4),400μg/ml DEAE−デキ
ストランおよび15μgの被検プラスミドDNAを含むDME1.
5mlで置換した。プレートを37℃で4時間インキュベー
トし、DNAを含む培地を除去、プレートを2mlの無血清DM
Eで2回洗浄した。プレートに150μMクロロキンを含む
DMEを加え、さらに37℃で3時間インキュベートした。
プレートをDMEで1回洗浄し、4%のウシ胎児血清、2mm
グルタミン、ペニシリン、ストレプトマイシンを含むDM
Eを添加した。こののち、細胞を37℃で72時間インキュ
ベートした。培養上清を集め、上述の方法でGM−CSFの
活性をアッセイした。
4つのプール(グループ1A、3B、7Aおよび14A)がヒ
トGM−CSF活性を示した(下記第I表を参照)。各グル
ープをさらに、それぞれ、もともとプールされたクロー
ンのうち8つを含むような6つのプールに分割した。各
々のプール由来のサブプールのうち1つが感染アッセイ
で陽性であった。但し7Aは2つの陽性なサブプールを産
生した。4または5つのサブプールの中の各プラスミド
を別々にCOS7細胞に感染させた。3−8a、7−1a、7−
4d、および14−1eと名付けられた4つの独立したクロー
ンがGM−CSF活性を有した。制限エンドヌクレアーゼ解
析によってこれらのクローンの全てが実質的に同じ構造
を有することが示された。
第II表は2点の臍帯血アッセイにおける各感染サンプ
ルによって刺激された造血コロニーの数を示す。クラス
ターは20から50細胞を意味し、小コロニーは51から150
細胞、そしてコロニーは150以上の細胞を示す。
実質的に完全長cDNA挿入物を持つプラスミド(pcD−h
uman−GM−CSF)は第2図に示されており、このプラス
ミドを持つE.coliバクテリア(MC1061)はATCCに寄託さ
れた(寄託番号39923)。第2図ではpcD発現ベクターに
含まれる776bpのcDNA挿入物のSV40早期プロモーターか
らの転写を矢印で示した。スプライスの供与および受容
部位が示されている。SV40由来のポリアデニル化シグナ
ルは、cDNA挿入の3′−末端に位置する。cDNA挿入物中
のGM−CSFコード領域が濃い影の部分で非コード領域は
薄い影の部分である。β−ラクタマーゼ遺伝子(Ampr
および複製開始点を含むベクター配列の残りの部分はpB
R322由来である。
M13ダイデオキシ チェーンターミネーター法(サン
ガー(Sanger,F.)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,74,5463
−5467(1977))および改変マクサム−ギルバート法
(ルビンおよびシュミット(Rubin,C.and Schmidt,C.)
Nucl.Acid Res.,8,4613−4619(1981))の双方を用い
て3−8aの配列を決定した。cDNA挿入物は唯一の読み枠
を持つ。最初のATGは5′−末端から33−35ヌクレオチ
ドに存在し、ヌクレオチド265−467の終結暗号(TGA)
までの間に144コドンを持つ。
第III表はクローン3−8a、7−1a、7−4d、および1
4−1eのそれぞれの影響下で培養された約60のヒト骨髄
および臍帯血液コロニーの細胞組成物の崩壊の割合をパ
ーセント表示したものである。好酸球および他の細胞種
の混合コロニーが存在するのは、コロニーが一緒に生育
したためであろう。
実施例II SRαプロモーターを用いた哺乳類細胞中での
GM−CSFの発現上昇 SV40初期複製開始点のXhoI切断部位にHTLV(I)レト
ロウイルスのロングターミナルリピート(LTR)の断片
を挿入して構築されるプロモーター(SRαと名付ける)
を用いて様々な哺乳類細胞中でのGM−CSFの発現上昇が
なされる。LTR断片が存在するとCOSサル細胞(例えば寄
託番号CRL 1650またはCRL 1651としてATCCより入手可
能)およびCV1サル細胞(例えば寄託番号CCL 70としてA
TCCより入手可能)およびマウスL細胞(例えば、L−
M(TK-)はATCCより寄託番号CCL 1.3として入手可能)
中でGM−CSFの発現は20−50倍に上昇する。合成DNA断片
よりSRαプロモーターを構築する方法を以下に示す。SR
αはATCC寄託番号67318のプラスミドpcD−huIL−3−22
−1からも得られる。
レトロウイルスのLTRはいろいろな系で発現を上昇さ
せることが示されている:例えばチェン(Chen)ら,Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,82,7285−7288(1985);ゴーマ
ン(Gorman)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,79,6777−678
1(1982);テミン(Temin),Cell,27,1−3(1981);
およびルシウ(Luciw)ら,Cell,33,705−716(1983)が
ある。pL1のXhoI切断部位に挿入されたHTLV(I)LTR断
片は、完全なR領域およびR/U5境界から最初の下流のTa
qI切断部位まで(全部で39塩基)のU5領域の一部(第3
図でU5′と命名されている)を含む267塩基部分を含
む。HTLV(I)LTRの配列は、ヨシダ(Yoshida)らによ
りCurrent Topics in Microbiology and Immunology,11
5,157−175(1985)に開示されている。
HTLV(I)LTRは、実施例IVに記載した方法を用い、
4段階でプラスミドpL1に挿入され、第3図に示す改変
プラスミド,pL1′が作られた。まずpL1をBglIおよびXho
Iで消化し、大きい断片を単離する。次に大きい断片を
合成した1A/Bおよび2A/B(以下で定義する)と標準的な
ライゲーション混合物中で混合する。合成物1A/Bおよび
2A/Bは共に5′→3′の順に以下の者を含む;SV40oriの
BglI/XhoI断片,LTRのR領域の267塩基の5′−断片およ
びSmaI、SacI、NaeI、およびXhoIの順にそれぞれの切断
部位を含むポリリンカー。
ライゲーションの後、第一段階より得られるプラスミ
ドを増幅、抽出し、SmaIおよびSacIで消化して大きい断
片を抽出した。大きい断片を次に合成物3A/Bおよび4A/B
(以下に定義する)と、標準的なライゲーション混合物
中で混合した。
ライゲーションの後、第二段階より得られるプラスミ
ドを増幅、単離し、SacIおよびNaeIで消化し、大きい断
片を単離した。大きい断片を合成物5A/B(以下に定義す
る)と標準的なライゲーション混合物中で混合した。
ライゲーションの後、第三段階より得られるプラスミ
ドを増幅、単離し、NaeIおよびXhoIで消化し、大きい断
片を抽出した。大きい断片を合成物6A/Bおよび7A/B(以
下に定義する)と標準的なライゲーション混合物中で混
合し、pL1′と名付けた改変pL1プラスミドを作製した。
増幅の後、pL1′を精製し、HindIIIおよびXhoIで切断
し、SV40 oriおよびR−U5′を含む小さい断片を単離し
た。また別にプラスミドpcDV1(第4図に図示する)を
精製し、HindIIIおよびXhoIで消化し、pBR322 oriおよ
びAmpr遺伝子を含む大きい断片を単離した。pL1′の小
さい断片とpcDV1の大きい断片をライゲーションし、そ
こから得られるプラスミドpcD(SRα)を増幅した。ま
た、別にプラスミドpcD−human−GM−CSFをXhoIで消化
し、GM−CSFのコード領域を含む小さい断片を単離し、X
hoIで消化したpcD(SRα)とライゲーションした。これ
らより得られる組換え体は、例えば細胞株HB101またはM
C1061等の大腸菌にトランスフェクションさせ、培養皿
にまいた。アンピシリン抵抗性のコードのバクテリアを
無作為に選び、別々に増幅させた。プラスミドを抽出、
精製し、そして上述の方法でCOS7サル細胞を感染させる
ために用いた。その培養上清のアッセイで、GM−CSF活
性が陽性なCOS7培養物は、目的のpcD(SRα)−hGM−CS
Fプラスミドを持つ。
実施例III.パン酵母中でのGM−CSFの発現 天然のヒトGM−CSFのシグナルペプチドのコード領域
を除去し、プラスミドpMFα8の酵母α−因子接合フェ
ロモンのシグナルペプチドのコード領域と置換した。パ
ン酵母(Saccharomyces cereviciae)は、pMFα8によ
って形質転換され、接合因子/GM−CSF融合蛋白質を発現
し、成熟GM−CSFを培地中に分泌する。この実施例の結
合はミヤジマ(Miyajima)らによりEMBO Journal,5,119
3−1197(1986)にも記載されている。
パン酵母(Saccharomyces cereviciae)は接合型に特
異的なオリゴペプチドのフェロモンを分泌する。Matα
細胞はα−因子を分泌し、これはMatα細胞の生育を細
胞周期のG1期で停止する(ソーナー(Thorner,J.),
「パン酵母の分子生物学(The Molecular Biology of t
he Yeast Saccharomyces),コールドスプリングハーバ
ーラボラトリー,ニューヨーク(1981);特に143−180
頁を参照)。α−因子は20アミノ酸のNH2−末端シグナ
ル配列、それに続くさらなる60アミノ酸のリーダー配
列、および最後に成熟α−因子の配列の4回の同一な繰
り返しからなる大きい前駆体として最初は合成される。
この繰り返しはお互いから6または8個のアミノ酸のス
ペーサーにより隔てられている(Lys−Arg−Glu−Ala−
Glu−AlaおよびLys−Arg−Glu−Ala−Glu〔またはAsp〕
−Ala−Glu−Ala)。このプレプロα因子はいくつかの
特異的な部位で切断を受ける。最初のプロセッシング
は、KEX2産物によって触媒される。スペーサー配列中の
Lys−ArgペアのCOOH−末端の結合である:ジュリウス
(Julius)ら,Cell,37,1075−1089(1984)。カルボキ
シペプチダーゼB様の酵素がLys−ArgペアのNH2−末端
側で切断する。最終の段階はSTE13によってコードされ
るジアミノペプチダーゼによるGlu−AlaまたはAsp−Ala
ペアの除去である。ブレイク(J.Brake)らは、Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA,81,4642−4646(1984)で成熟ヒト蛋
白質をコードする配列と第一プロセッシング部位の融合
によってこのような蛋白質が分泌されることを示した。
アルファ因子プロモーターおよび下流のリーダー配列
を他の要素とともに含む、pMFα8と名付けられた一般
的な酵母の発現ベクターは、ATCCに寄託番号40140で寄
託されている。これは以下のようにして構築することが
できる: MFα1遺伝子を持つ1.7kbのEcoRI断片(カージャン
(Kurjan,J.)およびヘルショウィッツ(Hershowitz,
I.),Cell,30,933−943(1982))をM13mp8(ビエラお
よびメッシング(Viera,J,and Messing,J.),Gene,19,2
59−268(1982))中にクローニングした。第一スペー
サー領域のリジンコドンのあとにHindIII切断部位を導
入するため、合成オリゴヌクレオチドTCTTTTATCCAAAGAT
ACCCを単鎖M13−MFα1 DNAとハイブリダイズし、オリゴ
ヌクレオチドプライマーをDNAポリメラーゼI クレノ
ー断片を用い伸長した。S1ヌクレアーゼ処理の後、DNA
をEcoRIで切断し、MFα1プロモーターおよびリーダー
配列を含む断片をpUC8(ビエラおよびメッシング,上
述)のEcoRIおよび埋められたHindIII制限酵素切断部位
にクローニングした。望ましい構造のプラスミドが一つ
単離された(pMFα4Δ1と命名した)。pMFα4Δ1を
HindIIIによって切断し、dATPおよびdGTP存在下でDNAポ
リメラーゼIクレノー断片を用いて部分的に補足した。
DNAをヤエナリのヌクレアーゼで処理し、オリゴヌクレ
オチドリンカー(GCCTCGAGGC)を結合した。得られたプ
ラスミド(pMFα5と命名した)は、アルギニンコドン
の直後にStuI切断部位、またその後にXhoI制限酵素切断
部位を持つ。S.cereviciae−E.coliのシャトルベクター
(pTRP584)は以下のようにして構築される。2μmプ
ラスミドの複製開始点(ブローチ(Broach,J.)上述)
を含むPstI−XbaI断片をpTRP56(ミヤジマ(Miyajima)
ら,Mol.Cell.Biol.,4,407−414(1984)のClaI制限酵素
切断部位にクローニングし、TRP1−ZRS1断片中のStuI制
限部位をPvuIIリンカー挿入によってPvuII制限部位へ変
換した。基本となるpTRP56のKpnI制限部位はXhoIリンカ
ー挿入によりXhoIに転換した。そしてpTRP584のBamHI−
XhoI制限部位にpMFα5のBglII−XhoI断片を挿入するこ
とにより、一般的な分泌ベクターpMFα8を得た。
pMFα8にクローニングする前に、ゾラー(Zoller)
およびスミス(Smith)によりMethods in Enzymology,1
00,468−500(1983)に開示された方法を用い、M13mp8
中のオリゴヌクレオチド特異的突然変異誘発により、GM
−CSF cDNA中にFspI制限部位を導入した。導入したFspI
部位によってpMFα8への挿入前に内因製のシグナルペ
プチドのコード領域および成熟蛋白質をコードする領域
の中間でcDNA挿入物を切断することができる。
簡単に述べると、完全なcDNA挿入物(第2A図を参照)
を含むpcD−human−GM−CSFのBamHi断片をM13mp8の複製
型にクローニングし、それを用いてE.coli JM101を形質
転換した。挿入物を含むM13mp8はイソプロピル−ベータ
−D−チオガラクトシド(IPTG)および5−ブロモ−4
−クロロ−3−インドイル−ベータ−D−ガラクトシド
(X−gal)を含む寒天上で透明なプラークより選択し
た。それぞれ選ばれたプラークに対応する8つのE.coli
JM101培養物から標準的な技術(遠心分離、上清よりポ
リエチレングリコールを用いたファージ粒子の除去、フ
ァージのコート蛋白質からDNAを分離するためのフェノ
ール抽出、およびエタノール沈澱)を用いて、それぞれ
単鎖のM13mp8DNAを調製した。
クロスハイブリダイゼーションおよびゲル電気泳動を
用いて決定したcDNA挿入物の方向に従って、8セットの
DNAを2つのサブセットに分類した。各サブセットの単
鎖DNAに対してそれぞれオリゴヌクレオチド特異的突然
変異誘発を行った。逆に2つのサブセット中のDNAを配
列決定し、正しい方向でcDNA挿入物を含む単鎖DNAを決
定することもできる。
以下の配列を持つ(ミスマッチ(不一致)を下線で示
した)20残基のオリゴヌクレオチドプライマーを合成し
た(Applied Biosystems,Inc.,モデル380A,フォスター
シティー,CA): GTCGTAGACGCGTGGGCGGG 3−リン酸化の後、20残基のオリゴヌクレオチドプラ
イマーを約30倍過剰の単鎖DNA(約1μg)と混合し、
5μl容の0.5M NaCl中で65℃で5分間加熱し、室温で
1時間放置した。緩衝液および塩類の濃度は以下のよう
に調製した。100mM NaCl,20mMトリス塩酸でpH7.5,10mM
ジチオスレイトール,10mM MgCl2,4種のデオキシヌクレ
オシド3リン酸を約400μMずつ,ATPを約500μM。DNA
ポリメラーゼI(クレノー断片)およびT4DNAリガーゼ
を加え、反応液を12℃でインキュベートした。二重鎖環
状DNAをアルカリ蔗糖密度勾配遠心法によって単離し、C
aCl2処理した大腸菌JM101を形質転換するのに用いた。
プライマーで使用したものと同じ配列を持32P標識した
オリゴヌクレオチドプローブでハイブリダイゼーション
を行い、変異C−DNAを含む大腸菌JM101のコロニーをス
クリーニングした。
増幅の後、変異を含むM13ファージをEspIおよびBamHI
を用いて消化し、(BamHI切断部位の突出端を平にする
ために)DNAポリメラーゼIクレノー断片で処理し、ゲ
ル電気泳動にかけた。最後に抽出されたGM−CSFを含む
断片をpMFα8のStuI切断部位に挿入した。
サッカロミセス・セレビシエ20B−12(MATα trp1−2
89 pep4−3)酢酸リチウム法(イトウ(Ito)ら,J.Bac
teriol.,153,163−168(1983))によりpMFα8で形質
転換し、0.67%のアミノ酸を含まない酵母窒素塩基、0.
5%カザミノ酸および2%グルコースを含む培地で培養
した。
臍帯血を用いたコロニーアッセイにより、酵母培養液
中に分泌されたGM−CSFを確認した。
実施例IV.大腸菌中でのGM−CSFの発現 成熟ヒトGM−CSFのコード領域をompA蛋白質のシグナ
ルペプチドコード領域を含むベクターpIN−III−OmpA2
に挿入した。pIN−III−OmpA2はグライェブ(Ghrayeb)
らによりEMBO Journal,3,2437−2442(1984)に、およ
びマスイ(Masui)らによりBiotechnology,2,81−85(1
984)に開示されている。これらの文献の内容は参照に
より本明細書に含まれる。
この挿入は3段階で行った。最初に成熟GM−CSFコー
ド領域を含むpcD−human−GM−CSFのPstI/BamHI断片をM
13mp10の複製型(RF)のPstI/BamHI消化物に挿入し、点
特異的突然変異誘発により、成熟GM−CSFの基礎と成る
コドンに隣接して、そよびその5′−末端に、EcoRI部
位を導入した。第2に変異したM13mp10のEcoRI/BamHI断
片をpIN−III−OmpA2のEcoRI/BamHI消化物に挿入した。
最後にpIN−III−OmpA2中のOmpAシグナルペプチドコー
ド領域および成熟GM−CSFコード領域間の余分な9塩基
対の配列を点特異的突然変異誘発により除去した。全て
の場合においてM13の変異型は合成プライマーをプロー
ブとして検出した。
全ての制限酵素消化、DNAポリメラーゼ、キナーゼお
よびリガーゼの反応は、本質的にマニアチスらにより記
載された方法にしたがって行った。酵素はニューイング
ランドバイオラボ社およびベーリンガーマンハイム社よ
り購入した。プラスミド抽出はアルカル法(小規模:マ
ニアチスら,上記)またはその変法(大規模:ツラウス
キ(Zurawski)ら,J.Immunol.,137,3354−3360(1986)
で行った。点特異的突然変異誘発は、M13mp10ベクター
にサブクローニングされたDNA断片を用いて行った。10n
gのキナーゼ処理したプライマーDNAを50〜100ngの単鎖
鋳型DNAとリガーゼ緩衝液40μl中で混合した。この混
合物に100ngの直鎖M13RFを添加した。反応混合物は95℃
で10分間加熱した。アニーリングは室温で30分、次に4
℃で15分おいて行った。dNTP(50μM),リガーゼ(40
0U)およびクレノー(5U)を加え(総量50μl)、混合
物を30分間4℃で、次に1時間12℃でインキュベートし
た。混合物をJM101細胞中に形質転換し、IPTGおよびX
−galを含むL−ブロス(LB)プレートに接種した。白
色のプラークをマイクロタイター培養皿の150μl L−ブ
ロス中に楊子で移した。M13感染細胞をLBプレート上のJ
M101細胞層上に接着法を用いて移した。37℃で16時間の
インキュベーションの後、予め湿らせたニトロセルロー
ス紙をプラーク上に1分間接着させた。フィルターを0.
05M NaOHに3分間、中和緩衝液(3M NaCl,0.5Mトリス塩
酸,pH7.5)に15分間浸した。再度15分間新しい中和緩衝
液液に浸した後、フィルターを2×SSC中に移した。フ
ィルターを乾燥し、80℃で1.5時間加熱した。フィルタ
ーの前−ハイブリダイゼーション処理は、0.09Mトリス
塩酸,pH7.5,1×Denhardts,0.9M NaCl,0.1M ATP,1mM Pi,
1mM PP,0.5%NP40,6mM EDTAおよび0.2mg/mlの大腸菌tRN
A中、室温で3時間行った。32Pで標識したプローブを加
え、更に室温で16時間インキュベートした。フィルター
は加熱しながら、オートラジオグラフィーで背景のカウ
ントが検出されなくなるまで6×SSC,0.1%SDS中で洗浄
した。必要に応じて、SSCの濃度を下げた。陽性プラー
クより単鎖DNAを単離し配列決定を行った。
DNAの配列形質転換委は標準的なダイデオキシ法(サ
ンガー(Sanger)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.,74,5463−54
67(1977))を使用した。DNAのオリゴヌクレオチド
は、アプライドバイオシステムズ社380A合成機を用い
て、ホスホルアミダイト化学法によって合成した。
pcD−human−GM−CSFのPstI/BamHI断片をPstIおよびB
amHIで消化したM13mp10RFにクローニングした。標準的
な技術(メッシング,上述)を用い、この組成物の単鎖
DNAを調製し、第1図に示されているGM−CSFのC−DNA
配列の83と84塩基対の間にEcoRI切断部位(GAATTC)を
導入するために点と特異的突然変異誘発を行った。下記
の合成プライマーを使用した: 5′−CTGCAGCATCTCTGAATTCGCACCCGCCCGCT−3′ EcoRI切断部位を下線で示した。挿入変異体の配列を
決定した後、GM−CSF C−DNAを含むM13のEcoRI/BamHI断
片をEcoRI/BamHIで消化したpIN−III−OmpA2に挿入し
て、大腸菌JM101中で増幅、単離し、XbaIおよびBamHIで
消化した。GM−CSF C−DNAを含むXbaI/BamHI断片をXbaI
/BamHIで消化したM13mp10RFに挿入した。単鎖DNAを標準
的な方法を用いて単離し、下記の合成プライマーを用い
て点特異的突然変異誘発を行った: 5′−GTAGCGCAGGCC GCACCCGCCCGCT−3′GCTGAATTC プライマーの配列の間隙および下段の下線を付した配
列は、9塩基対の欠失およびその欠失した配列を示す。
欠失変異体の配列を確認した後、そのXbaI/BamHI断片を
単離し、XbaI/BamHIで消化したpIN−III−OmpA2とライ
ゲーションして、大腸菌JM101を形質転換するために用
いる最終的な構築物を得た。
実施例V.大腸菌中で発現したGM−CSFの精製 大腸菌(E.coli)の可溶性抽出物から順に、陰イオン
交換、色素−リガンドアフィニティー、ゲル漉過、およ
び逆相クロマトグラフィーを行って、GM−CSFを精製し
た。望ましくは一連のクロマトグラフィーはQAE(第四
アミノエチル)カラムクロマトグラフィー、マトレック
ス(Matrex)ゲルRed Aカラムクロマトグラフィー、限
外漉過による濃縮および/または硫酸アンモニウム沈
澱、セファデックス(Sephadex)G−100ゲル漉過、お
よびFPLCまたはHPLC逆相クロマトグラフィーのいずれか
を含む。この操作による最終票品は、特異性の高い生物
学的活性、95−100%の電気泳動的純度、低量の発熱物
質そして低量の大腸菌由来の夾雑物またはGM−CSFの誘
導物を示した。
特に示さない限り、全ての操作は2−15℃で行った。
各段階でコマジー青結合アッセイにより蛋白質濃度を決
定した。pH測定は+0.2単位で、誘電率測定は+3mSの巾
で変化し得る。どのクロマトグラフィー操作において
も、期待される精製度が得られない場合、溶出過区分を
集め、同じカラムで再クロマトグラフィー、または以前
の操作、または以前の一連の操作を再び行った。硫黄ア
ンモニウム沈澱および/または限外漉過法は、蛋白質を
濃縮および/または保存するために行った;例えばステ
ップCの操作である。カラムの平衡化および溶出に使用
するものを含む全ての溶液は、使用前に0.2μ膜で漉過
した。ステップD以降の全ての溶液の調製にはUSPXIX級
の水を使用した。
A.細胞の殺滅および蛋白質の抽出 85%のリン酸を加えてpHを4.5に、次に50%トリクロ
ロ酢酸を加えてpHを2.0に調節し、細胞を殺した。0.2μ
膜で漉過した後、水を加えて誘電率を15−20mSに調節し
た。低い誘電率は、GM−CSFをQAEカラムに結合させるた
めに必要な希釈を最小限に抑えるために必要である。
B.第四アミノエチル(QAE)カラムクロマトグラフィー 必要に応じて中和した抽出物を、水酸化ナトリウムま
たは塩酸で適切なpH7.5に調節した。中和した抽出物の
誘電率は、脱イオン水を加えて5−10mSに調節した。QA
Eカラムは少なくとも2〜3倍のカラム容の20mMトリス
塩酸,pH7.5で平衡化した。GM−CSFを含む抽出物は、1ml
の樹脂あたり20mg以下でカラムに添加した。カラムは平
衡化に用いたものと同じ緩衝液に溶かした塩化ナトリウ
ムの濃度勾配で0−0.5Mの巾で、10−20倍のカラム容で
溶出した。溶出分画をドデシル硫酸ナトリウム−ポリア
クリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)に基ずいて集
め、ステップCのクロマトグラフィーを行った。
C.色素アフィニティークロマトグラフィー QAEカラムからの溶出分画は、誘電率5−10mSまで脱
イオン水で希釈し、2〜3カラム容の20mMトリス塩酸,p
H7.5で平衡化したRedアフィニティーカラム(例えばア
ガロース支持体に結合したプロシオンレッド(Procion
Red)HE3Bに添加した。カラムに加える蛋白質の量は1ml
のゲル当たり10mgを越えてはならない。カラムは3〜4
カラム容の平衡化緩衝液で洗浄した。溶出は5〜15容の
20mMトリス塩酸,pH7.5に溶かした0〜0.75Mの塩化ナト
リウムの濃度勾配で行った。ステップDで用いる分画は
SDS−PAGEの結果に基づいて集められた。
D.限外漉過および/または硫酸アンモニウム沈澱による
濃縮 前の操作で回収された分画の蛋白質濃度が1.0mg/ml以
下である場合、排除分子量3000−5000の分離膜を用い、
限外漉過で濃縮した。最終の蛋白質濃度は1.0mg/ml以上
とする。硫酸アンモニウムを最終濃度60〜70%になるよ
うに加えた。沈澱を遠心によって回収し、沈澱に用いた
濃度の硫酸アンモニウムを含む、20mMトリス塩酸(pH7.
5)で一回洗浄した。沈澱を遠心によって集め、20mMト
リス塩酸,pH7.5に溶解した。
E.セファデックスG−100カラムクロマトグラフィー 再度溶解した硫酸アンモニウム沈澱は、必要に応じて
遠心して不純物を除去した。溶液を0.2μフィルターで
漉過し、20mMトリス塩酸,pH7.5で平衡化したセファデッ
クスG−100カラムに添加した。カラムに添加される蛋
白質の量は、ゲル1mlあたり3mgを越えては成らない。カ
ラムは同じ緩衝液を用いて溶出した。ステップFで用い
る分画をSDS−PAGEの結果に基づいて回収した。
F.逆相カラムクロマトグラフィー 回収したセファデックスG−100溶出液を0.2μフィル
ターで漉過し、FPLC(高速蛋白質液体クロマトグラフィ
ー)およびHPLC(高速液体クロマトグラフィー)カラム
等の逆相カラムに添加した。カラムは0.1%トリフルオ
ロ酢酸(TFA)で平衡化し、溶出は0.1%TFA中に溶解し
た0−100%のアセトニトリル濃度勾配で行った。分画
はSDS−PAGEの結果に基づいて回収した。溶液を凍結乾
燥し、乾燥粉末を20mMリン酸ナトリウム、pH7.2に溶解
した。
G.精製したGM−CSFの透析 ステップFの溶液は20mMリン酸ナトリウム、pH7.2に
対して透析した。最低4〜5時間の間隔をおいて緩衝液
を2回交換した。必要に応じて、排除分子量3,000〜5,0
00の限外漉過膜を用い、透析した溶液を蛋白質濃度が最
低1.0mg/mlになるまで濃縮した。精製したGM−CSF溶液
は0.2μフィルターを通し、−20℃あるいはそれ以下で
凍結保存した。
上述の本発明における態様は、例解および解説の目的
で行った。これらは網羅的なものではなく、また、本発
明をここで開示された詳細な形式に限定するものでもな
い。そして、以上の既述に照らして明らかに多くの改変
や変形が可能である。本明細書における態様は、当業者
が種々の態様で、また、個々の使用状況に適切な種々の
改変を用いて本発明を最適に使用できるために、本発明
の原理とその実際の適用法を最もよく解説する目的で選
択、記載された。本発明の範囲は請求の範囲によって定
められる。
特許出願人はpcD−human−GM−CSFをATCCに寄託番号3
9923で寄託した。この寄託はブタペスト条約の要求を満
足する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12N 5/00 B C12R 1:91) (72)発明者 レニック,ドナ・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州94022, ロス・アルトス,アーモンド・アベニュー 601 (72)発明者 アライ,ケンイチ アメリカ合衆国カリフォルニア州94306, パロ・アルト,ジョージア・アベニュー 648 (72)発明者 アライ,ナオコ アメリカ合衆国カリフォルニア州94306, パロ・アルト,ジョージア・アベニュー 648

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】哺乳類細胞宿主中でのヒト顆粒球−マクロ
    ファージコロニー刺激因子の産生のための発現ベクター
    であって、 SV40DNAの複製開始点とSV40初期領域プロモーターとを
    含むSRαプロモーター;; スプライスジャンクションおよびヒト顆粒球−マクロフ
    ァージコロニー刺激因子をコードする能力を持つヌクレ
    オチド配列;ならびに ポリアデニル化部位; をこの順でセンス方向に含み、上記SRαプロモーター
    は、SV40初期複製開始点のXhoI部位においてHTLV(I)
    レトロウイルスのロングターミナルリピート(LTR)の
    一部を含み、該一部は、完全なR領域およびR/U5境界か
    ら最初の下流のTaqI部位までのU5領域の一部を含むセグ
    メントを含むことによってさらに特徴づけられる、上記
    発現ベクター。
  2. 【請求項2】SV40のポリアデニル化部位の後に、更に順
    に、 バクテリア宿主中での発現ベクターのクローニングを可
    能にするバクテリアの複製開始点;および 発現ベクターによって形質転換されたバクテリア宿主の
    同定を可能にする選択可能なマーカー; を含むことを特徴とする請求項1記載の発現ベクター。
  3. 【請求項3】バクテリアの複製開始点はpBR322の複製開
    始点であり、バクテリア宿主は大腸菌(Escherichia co
    li)であり、そして選択可能なマーカーは大腸菌に抗生
    物質抵抗性を与えることを特徴とする請求項2記載の発
    現ベクター。
  4. 【請求項4】哺乳類細胞宿主がCOSサル細胞、CV1サル細
    胞、マウスL細胞およびチャイニーズハムスター卵巣細
    胞より選択されることを特徴とする、請求項3記載の発
    現ベクター。
  5. 【請求項5】請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    発現ベクターを入れた適当な哺乳類細胞宿主を培養する
    ことを特徴とする、哺乳類細胞宿主中でヒト顆粒球−マ
    クロファージコロニー刺激因子の生産方法。
  6. 【請求項6】哺乳類細胞宿主がCOSサル細胞、CV1サル細
    胞、マウスL細胞およびチャイニーズハムスター卵巣細
    胞から選択されることを特徴とする、請求項5記載の方
    法。
JP63506432A 1987-07-17 1988-07-15 ヒト顆粒球哺乳類宿主細胞中におけるマクロファージコロニー刺激因子産生のための発現ベクター Expired - Lifetime JPH082310B2 (ja)

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