JP7033846B2 - 圧電素子 - Google Patents

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Description

この発明は、超音波センサ、圧電トランス等に利用される圧電素子に関する。
特許文献1は、圧電素子モジュールを開示している。特許文献1の圧電素子モジュールは、基板と、基板上に配置された振動板と、振動板上において同一平面上に横方向に並んで配置された第1および第2トランスデューサとを備えている。第1トランスデューサは、発信用超音波トランスデューサであり、振動板上に形成された第1電極と、振動板上に前記第1電極を覆うように形成された第1圧電体層と、第1圧電体層を覆うように形成された第2電極とからなる。第2トランスデューサは、受信用超音波トランスデューサであり、振動板上に形成された第3電極と、振動板上に前記第3電極を覆うように形成された第2圧電体層と、第2圧電体層を覆うように形成された第4電極とからなる。第2電極と第4電極とは一体的に形成されている。第2圧電体層は、圧電歪定数d33(d定数)が第1圧電体層よりも小さいが、圧電電圧定数g33(g定数)が第1圧電体層よりも大きい圧電材料からなる。
発信用超音波トランスデューサにより超音波を対象物に向けて発射し、その反射波を受信用超音波トランスデューサで受信することにより、対象物の有無や対象物までの距離を測定できる。
特開2014-194993号公報
この発明は、新規な構造の圧電素子を提供することである。
この発明の一実施形態は、第1電極と、前記第1電極の一方の表面に形成された第1圧電体膜と、前記第1圧電体膜における前記第1電極側とは反対側の表面上に配置された第2電極と、前記第2電極における前記第1圧電体膜側とは反対側の表面に形成され、前記第1圧電体膜とは異なる材料からなる第2圧電体膜と、前記第2圧電体膜上に形成された第3電極とを含む、圧電素子を提供する
この構成では、第1電極と第1圧電体膜と第2電極とによって第1圧電素子が構成され、第2電極と第2圧電体膜と第3電極とによって第2圧電素子が構成されている。したがって、この構成では、第1圧電体膜を含む第1圧電素子と、第1圧電体膜とは異なる材料から構成された第2圧電体膜を含む第2圧電素子とが積層配置された新たな構造の圧電素子が得られる。
この発明の一実施形態では、前記第1圧電体膜および前記第2圧電体膜のうちのいずれか一方の圧電体膜の圧電歪定数d33(d定数)は、他方の圧電体膜よりも小さく、前記一方の圧電体膜の圧電電圧定数g33(g定数)は、前記他方の圧電体膜よりも大きい。
この発明の一実施形態では、前記第1圧電体膜は、AlNまたはAlNを含む材料からなる。
この発明の一実施形態では、前記第1圧電体膜は、Sc、NbおよびMgのうちの少なくとも1つの金属が添加されたAlNからなる。
この発明の一実施形態では、前記第1圧電体膜と前記第2電極との間に、前記第1圧電体膜と前記第2電極との間の密着性を高めるための密着層が形成されている。
この発明の一実施形態では、前記密着層は、導電性の金属酸化膜を含む。
この発明の一実施形態では、前記導電性の金属酸化膜は、IrOx、RuOx、SrRuO、LaNiOxおよびZnOのうちのいずれかを含む。
この発明の一実施形態では、前記密着層は、絶縁性の金属酸化膜を含む。
この発明の一実施形態では、前記絶縁性の金属酸化膜は、Al、ZrOおよびTiOのいずれかを含む。
この発明の一実施形態では、前記密着層は、前記第1圧電体膜上に形成されたIr0膜と、前記Ir0膜上に形成されたIr膜との積層膜からなる。
この発明の一実施形態では、前記第2圧電体膜は、PbおよびTiを含む強誘電性酸化物からなる。
この発明の一実施形態では、前記第2圧電体膜は、Biを含む強誘電性酸化物からなる。
この発明の一実施形態では、前記第2圧電体膜は、LiおよびNbを含む強誘電性酸化物からなる。
この発明の一実施形態では、前記第2圧電体膜は、K、NaおよびNbを含む強誘電性酸化物からなる。
この発明の一実施形態では、前記第2圧電体膜は、BaおよびTiを含む強誘電性酸化物からなる。
この発明の一実施形態では、前記第2電極は、Pt、Ti、Ir、Ru、NiおよびAuのうちから任意に選択された1つの単膜または任意の組み合わせの積層膜からなる。
この発明の一実施形態では、前記第2電極は、前記密着層上に形成されたTi膜と、前記Ti膜上に形成されたPt膜との積層膜からなる。
図1は、この発明の一実施形態に係る圧電素子が適用された圧電素子モジュールの図解的な平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿う図解的な断面図である。 図3は、図1のA部を拡大して示す図解的な部分拡大断面図である。 図4は、圧電素子モジュールの製造工程の一例を示す断面図である。 図5は、図4の次の工程を示す断面図である。 図6は、図5の次の工程を示す断面図である。 図7は、図6の次の工程を示す断面図である。 図8は、図7の次の工程を示す断面図である。 図9は、図8の次の工程を示す断面図である。 図10は、図9の次の工程を示す断面図である。 図11は、図10の次の工程を示す断面図である。 図12は、図11の次の工程を示す断面図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る圧電素子が適用された圧電素子モジュールの図解的な平面図である。図2は、図1のII-II線に沿う図解的な断面図である。図3は、図1のA部を拡大して示す図解的な部分拡大断面図である。
圧電素子モジュール1は、表面2aおよび裏面2bを有する基板2と、基板2の表面2aに形成された振動板3と、振動板3における基板2側とは反対側の表面に形成された圧電素子4とを含む。
基板2は、扁平な直方体である。基板2は、この実施形態では、シリコン(Si)基板からなる。基板2の中央部には、基板2を厚さ方向に貫通する平面視で長方形状の開口部5が形成されている。この開口部5は、後述する第1圧電体膜12および第2圧電体膜15が振動しやすくなるように形成されている。平面視において、開口部の4辺は、それぞれ基板2の4辺に平行である。
振動板3は、基板2上に形成されている。振動板3は、基板2の開口部5の天面部を区画している。振動板3は、この実施形態では、AlN(アルミナイトライド)膜からなる。振動板3は、シリコン酸化膜(SiO)から構成されていてもよい。振動板3の厚さは、たとえば、45nm程度である。
圧電素子4は、振動板3上に形成された第1電極11と、第1電極11上に形成された第1圧電体膜12と、第1圧電体膜12上に形成された密着層13と、密着層13上に形成された第2電極14と、第2電極14上に形成された第2圧電体膜15と、第2圧電体膜15上に形成された第3電極16とを含む。
第1電極11は、振動板3の表面の全域に形成されている。第1電極11は、この実施形態では、Mo(モリブデン)からなる。第1電極11の厚さは、たとえば、100nm程度である。
第1圧電体膜12は、第1電極11の表面のほぼ全域に形成されている。第1圧電体膜12には、平面視において、開口部5の1辺の中間部と、基板2の対応する1辺の中間部との間位置に長方形状の開口部12aが形成されており、第1電極11の表面が開口部12aを介して露出している。この露出部分は、第1電極11を外部に接続するためのパッド部11aを構成している。第1圧電体膜12は、この実施形態では、AlN(アルミナイトライド)膜からなる。第1圧電体膜12の厚さは、たとえば1μm程度である。
密着層13は、第1圧電体膜12の表面のほぼ全域に形成されている。密着層13には、第1圧電体膜12の開口部12aを取り囲むように、平面視で長方形状の開口部13aが形成されている。密着層13は、第1圧電体膜12と第2電極14との間の密着性を高めるために設けられている。密着層13は、この実施形態では、第1圧電体膜12上に形成されたIrOx(酸化イリジウム)膜21と、IrOx膜21上に形成されたIr(イリジウム)膜22との積層膜(IrOx/Ir積層膜)からなる。IrOx膜21の厚さは50nm程度であり、Ir膜22の厚さは50nm程度である。主としてIrOx膜21が第1圧電体膜12と第2電極14との間の密着性を高めるための膜であり、Ir膜22は、IrOx膜21のOxによって第2電極14が酸化するのを防止するための膜(酸化防止膜)である。
密着層13は、IrOx層のような導電性の金属酸化膜の他、絶縁性の金属酸化膜を含んでいるものであってもよい。導電性の金属酸化膜としては、IrOx層の他、RuOx(酸化ルテニウム)膜、SrRuO(酸化ストロンチウム・ルテニウム)膜、LaNiOx(酸化ランタン・ニッケル)膜、ZnO(酸化亜鉛)膜等が挙げられる。絶縁性の金属酸化膜としては、Al(酸化アルミニウム)膜、ZrO(酸化ジルコニウム)膜およびTiO(酸化チタン)膜等が挙げられる。
第2電極14は、密着層13の表面の全域に形成されている。第2電極14には、密着層13の開口部13aと整合する開口部14aが形成されている。第2電極14は、この実施形態では、密着層13上に形成されたTi(チタン)膜23と、Ti膜23上に形成されたPt(プラチナ)膜24との積層膜(Ti/Pt)22とからなる。Ti膜23の厚さは20nm程度であり、Pt膜24の厚さは、200nm程度である。第2電極14は、Pt、Ti、Ir、Ru、Ni、Auのうちから任意に選択された1つの単膜または任意の組み合わせの積層膜から構成されてもよい。
第2圧電体膜15は、第2電極14の表面のほぼ全域に形成されている。第2圧電体膜15には、第2電極14の開口部14aを取り囲むように、平面視で長方形状の開口部15aが形成されている。さらに、第2圧電体膜15には、平面視において、基板2の開口部5に対して開口部15aと反対側に長方形状の開口部15bが形成されており、第2電極14の表面が開口部15bを介して露出している。この露出部分は、第2電極14を外部に接続するためのパッド部14bを構成している。第2圧電体膜15は、この実施形態では、PZT(PbZrTi1-x:チタン酸ジルコン酸鉛)膜からなる。第2圧電体膜15の厚さは、たとえば、1μm程度である。
第3電極16は、第2圧電体膜15上に形成されている。第3電極16は、平面視において、基板2の中央部に対応した領域に形成されている。具体的には、第3電極16は、平面視において、基板2の開口部5の周縁内に配置された主電極部16Aと、主電極部16Aから第2圧電体膜15の開口部15b側に向かって延びた延長部16Bとからなる。
主電極部16Aは、平面視において、基板2の開口部5の天面部とほぼ相似でかつ開口部5の天面部よりも小さい長方形状である。主電極部16Aの長手方向の長さは、開口部5の天面部の長手方向の長さよりも短く形成されている。主電極部16Aの短手方向に沿う両端縁は、開口部5の天面部の対応する両端縁に対して所定間隔をあけて内側に配置されている。また、主電極部16Aの短手方向の幅は、開口部5の天面部の短手方向の幅よりも短く形成されている。主電極部16Aの長手方向に沿う両側縁は、開口部5の天面部の対応する両側縁に対して所定間隔をあけて内側に配置されている。
延長部16Bは、平面視において、主電極部16Aの両側縁のうち、第2圧電体膜15の開口部15b側の側縁の中央部から開口部5の天面部の対応する側縁を横切って開口部15b近くまで延びている。延長部16Bの先端部の表面は、第1電極11を外部に接続するためのパッド部16Baを構成している。
第3電極16は、第2圧電体膜15上に形成されたIrOx(酸化イリジウム)膜25と、IrOx膜25上に形成されたIr(イリジウム)膜26との積層膜(IrOx/Ir積層膜)からなる。IrOx膜25の厚さは50nm程度であり、Ir膜26の厚さは50nm程度である。
第1電極11と、下面に密着層13が形成された第2電極14と、それらによって挟まれた第1圧電体膜12とによって、第1圧電素子4Aが構成されている。第2電極14と、第3電極16と、それらによって挟まれた第2圧電体膜15とによって、第2圧電素子4Bが構成されている。つまり、圧電素子4は、第1圧電素子4Aと、第2圧電素子4Bとを備えている。
第1圧電素子4Aの第1圧電体膜12と、第2圧電素子4Bの第2圧電体膜15とは、互いに異なる材料から構成されている。第1圧電体膜12および第2圧電体膜15のうちのいずれか一方の圧電体膜の圧電歪定数d33は、他方の圧電体膜よりも小さく、前記一方の圧電体膜の圧電電圧定数g33は、前記他方の圧電体膜よりも大きいことが好ましい。
この実施形態では、第2圧電体膜15としては、圧電歪定数d33が比較的大きなものが用いられている。一方、第1圧電体膜12としては、圧電歪定数d33が第2圧電体膜15よりも小さく、圧電電圧定数g33が、第2圧電体膜15よりも大きいものが用いられている。
前述したように、この実施形態では、第1圧電体膜12は、AlN(アルミナイトライド)膜からなる。第1圧電体膜12は、たとえばSc(スカンジウム)、Nb(ニオブ)およびMg(マグネシウム)のうちの少なくとも1つの金属が添加されたAlN膜から構成されてもよい。
また、前述したように、この実施形態では、第2圧電体膜15は、PZT膜からなる。第2圧電体膜15は、Pb(鉛)およびTi(チタン)を含む、PZT以外の強誘電性酸化物から構成されていてもよい。第2圧電体膜15は、SrBiTa(タンタル酸ストロンチウムビスマス),FeBiO(鉄酸ビスマス)等のように、Bi(ビスマス)を含む強誘電性酸化物から構成されていてもよい。また、第2圧電体膜15は、LiNbO(ニオブ酸リチウム)のように、Li(リチウム)およびNb(ニオブ)を含む強誘電性酸化物から構成されていてもよい。また、第2圧電体膜15は、(K,Na)NbO(ニオブ酸カリウム・ナトリウム)のように、K(カリウム)、Na(ナトリウム)およびNb(ニオブ)を含む強誘電性酸化物から構成されていてもよい。また、第2圧電体膜15は、BaTiO(チタン酸バリウム)のように、Ba(バリウム)およびTi(チタン)を含む強誘電性酸化物から構成されていてもよい。
前述の圧電素子モジュール1は、超音波センサとして用いることができる。超音波センサとして用いる場合には、たとえば第2圧電素子4Bにより超音波を対象物に向けて発射し、その反射波を第1圧電素子4Aで受信することにより、対象物の有無や対象物までの距離を測定できる。
前述の実施形態では、第1圧電体膜12を含む第1圧電素子4Aと、第1圧電体膜12とは異なる材料から構成された第2圧電体膜15を含む第2圧電素子4Bとが積層配置された新たな構造の圧電素子が得られる。
AlNを含む第1圧電体膜12と、TiおよびPtの一方または両方を含む第2電極14とは、一般的に密着性が高くない。このため、第1圧電体膜12上に第2電極14を直接形成した場合には、これらの間で膜剥がれが発生しやすい。前述の実施形態では、第1圧電体膜12と第2電極14との間に、密着層13が介在しているので、第1圧電体膜12と第2電極14との間の密着性を高めることができる。このため、第1圧電体膜12と第2電極14との間で膜剥がれが発生するのを抑制できる。
図4~図12は、圧電素子モジュール1の製造工程の一例を示す断面図であり、図2に対応する切断面を示す。
まず、図4に示すように、基板2の表面2aの全面に振動板3が形成される。ただし、基板2としては、最終的な基板2の厚さより厚いものが用いられる。具体的には、スパッタ法によって、シリコン基板2の表面にAlN膜(たとえば45nm厚)が形成される。
次に、図5に示すように、スパッタ法によって、振動板3の表面の全面に、第1電極11が形成される。第1電極11は、Mo膜(たとえば100nm厚)からなる。この後、スパッタ法によって、第1電極11の表面の全面に、第1圧電体膜12の材料膜である第1圧電体材料膜52が第1電極11上の全面に形成される。具体的には、スパッタ法によって、たとえば1μm厚の第1圧電体材料膜52が形成される。第1圧電体材料膜52は、AlN膜(たとえば1μm厚)からなる。
次に、図6に示すように、スパッタ法によって、第1圧電体材料膜52の表面の全面に、密着層の材料膜である密着材料膜53が形成される。密着材料膜53は、たとえば、IrO膜(たとえば50nm厚)を下層とし、Ir膜(たとえば50nm厚)を上層とするIr0/Ir積層膜である。この後、スパッタ法によって、密着材料膜53の表面の全面に、第2電極14の材料膜である第2電極膜54が形成される。第2電極膜54は、Ti膜(たとえば20nm厚)を下層とし、Pt膜(たとえば200nm厚)を上層とするTi/Pt積層膜である。
次に、図7に示すように、第2圧電体膜15の材料膜である第2圧電体材料膜55が第2電極膜54の表面の全面に形成される。具体的には、たとえばゾルゲル法によって、たとえば1μm厚の第2圧電体材料膜52が形成される。このような圧電体材料膜52は、金属酸化物結晶粒の焼結体からなる。この後、第2圧電体材料膜52の表面の全面に第3電極16の材料膜である第3電極膜56が形成される。第3電極膜56は、たとえばIrO膜(たとえば50nm厚)を下層とし、Ir膜(たとえば50nm厚)を上層とするIr0/Ir積層膜からなる。このような第3電極膜56は、たとえばスパッタ法で形成される。
次に、図8~図11に示すように、第3電極膜56、第2圧電体材料膜55、第2電極膜54、密着材料膜53および第1圧電体材料膜のパターニングが行われる。まず、図8に示すように、フォトリソグラフィによって、第3電極膜56のパターンのレジストマスク61が形成される。そして、このレジストマスク61をマスクとして、第3電極膜56がエッチングされることにより、所定パターンの第3電極16が形成される。これにより、主電極部16Aおよび延長部16Bからなる第3電極16が形成される。
次に、図9に示すように、レジストマスク61が剥離された後、フォトリソグラフィによって、第2圧電体膜15のパターンのレジストマスク62が形成される。そして、このレジストマスク62をマスクとして、第2圧電体材料膜55がエッチングされることにより、所定パターンの第2圧電体膜15が形成される。これにより、開口部15a,15bを有する第2圧電体膜15が形成される。
次に、図10に示すように、レジストマスク62が剥離された後、フォトリソグラフィによって、第2電極14のパターンのレジストマスク63が形成される。そして、このレジストマスク63をマスクとして、第2電極膜54および密着材料膜53が連続してエッチングされることにより、所定パターンの第2電極14および密着層13が形成される。これにより、開口部14aおよびパッド部14bを有する第2電極14が形成されるとともに、開口部13aを有する密着層13が形成される。
次に、図11に示すように、レジストマスク63が剥離された後、フォトリソグラフィによって、第1圧電体膜12のパターンのレジストマスク64が形成される。そして、このレジストマスク64をマスクとして、第1圧電体材料膜52がエッチングされることにより、所定パターンの第1圧電体膜12が形成される。これにより、開口部12aを有する第2電極14が形成される。これにより、第1電極11に開口部12aから露出するパッド部11aが形成される。
次に、図12に示すように、レジストマスク64が剥離された後、基板2を薄くするための裏面研削が行われる。基板2が裏面2bから研磨されることにより、アクチュエータ基板2が薄膜化される。たとえば、初期状態で625μm厚程度の基板2が、300μm厚程度に薄型化されてもよい。レジストマスク64が剥離されることにより、第2電極14に開口部15bから露出するパッド部14bが現れる。この後、基板2に対して、基板2の裏面からエッチングを行うことによって開口部5が形成される。これにより、図1~図3に示される圧電素子モジュール1が得られる。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の実施形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、第1圧電体膜12として、圧電歪定数d33が第2圧電体膜15よりも小さく、圧電電圧定数g33が第2圧電体膜15よりも大きいものが用いられている。しかし、第1圧電体膜12として、圧電歪定数d33が第2圧電体膜15よりも大きく、圧電電圧定数g33が第2圧電体膜15よりも小さいものを用いてもよい。言い換えれば、第2圧電体膜15として、圧電歪定数d33が第1圧電体膜12よりも小さく、圧電電圧定数g33が、第1圧電体膜12よりも大きいものが用いられるようにしてもよい。
この発明による圧電素子は、超音波センサの他、圧電トランスにも利用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 圧電素子モジュール
2 基板
2a 表面
2b 裏面
3 振動板
4 圧電素子
5 開口部
11 第1電極
11a パッド部
12 第1圧電体膜
12a 開口部
13 密着層
13a 開口部
14 第2電極
14a 開口部
14b パッド部
15 第2圧電体膜
15a 開口部
15b 開口部
16 第3電極
16A 主電極部
16B 延長部
16Ba パッド部
21 IrOx膜
22 Ir層
23 Ti膜
24 Pt膜
25 IrOx膜
26 Ir層
52 第1圧電体材料膜
53 密着材料膜
54 第2電極膜
55 第2圧電体材料膜
56 第3電極膜

Claims (11)

  1. 第1電極と、
    前記第1電極の一方の表面に形成された第1圧電体膜と、
    前記第1圧電体膜における前記第1電極側とは反対側の表面上に配置された第2電極と、
    前記第2電極における前記第1圧電体膜側とは反対側の表面に形成され、前記第1圧電体膜とは異なる材料からなる第2圧電体膜と、
    前記第2圧電体膜上に形成された第3電極と
    前記第1圧電体膜と前記第2電極との間に形成され、前記第1圧電体膜と前記第2電極との間の密着性を高めるための密着層と、
    前記第2圧電体膜に形成された第1の開口部と、
    前記第2電極に形成され、平面視において前記第1の開口部と重なりかつ前記第1の開口部より平面視の面積が小さく、前記第1の開口部と連通する第2の開口部と、
    前記密着層に形成され、平面視において前記第2の開口部と重なりかつ前記第2の開口部と平面視の面積がほぼ等しく、前記第2の開口部と連通する第3の開口部と、
    前記第1圧電体膜に形成され、平面視においてにおいて前記第3の開口部と重なりかつ前記第3の開口部よりも平面視の面積が小さく、前記第3の開口部と連通する第4の開口部とを含み、
    前記第1圧電体膜は、AlNまたはAlNを含む材料からなり、
    前記第2電極は、TiおよびPtの少なくとも一方を含み、
    前記密着層は、導電性の金属酸化膜を含む、圧電素子。
  2. 前記第1圧電体膜は、Sc、NbおよびMgのうちの少なくとも1つの金属が添加されたAlNからなる、請求項1に記載の圧電素子。
  3. 前記第1圧電体膜および前記第2圧電体膜のうちのいずれか一方の圧電体膜の圧電歪定数は、他方の圧電体膜よりも小さく、前記一方の圧電体膜の圧電電圧定数は、前記他方の圧電体膜よりも大きい、請求項1または2に記載の圧電素子。
  4. 前記導電性の金属酸化膜は、IrOx、RuOx、SrRuO、LaNiOxおよびZnOのうちのいずれかを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の圧電素子。
  5. 前記密着層は、前記第1圧電体膜上に形成されたIrO膜と、前記IrO膜上に形成されたIr膜との積層膜からなる、請求項1~4のいずれか一項に記載の圧電素子。
  6. 前記第2圧電体膜は、PbおよびTiを含む強誘電性酸化物からなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の圧電素子。
  7. 前記第2圧電体膜は、Biを含む強誘電性酸化物からなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の圧電素子。
  8. 前記第2圧電体膜は、LiおよびNbを含む強誘電性酸化物からなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の圧電素子。
  9. 前記第2圧電体膜は、K、NaおよびNbを含む強誘電性酸化物からなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の圧電素子。
  10. 前記第2圧電体膜は、BaおよびTiを含む強誘電性酸化物からなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の圧電素子。
  11. 前記第2電極は、前記密着層上に形成されたTi膜と、前記Ti膜上に形成されたPt膜との積層膜からなる、請求項1~9に記載の圧電素子。
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