JPH08229970A - 積層成形体の取出方法 - Google Patents

積層成形体の取出方法

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JPH08229970A
JPH08229970A JP3804995A JP3804995A JPH08229970A JP H08229970 A JPH08229970 A JP H08229970A JP 3804995 A JP3804995 A JP 3804995A JP 3804995 A JP3804995 A JP 3804995A JP H08229970 A JPH08229970 A JP H08229970A
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俊介 長木
Hisami Yamada
久視 山田
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 積層成形体を円滑に型外に取り出すことがで
き、積層成形体の造形自由度を向上させ、かつ、チャッ
ク部のクランプ位置の制御も簡素化できる積層成形体の
取出方法を提供する。 【構成】 コールドプレス成形と同時に上型40に真空
吸引力を作用させ、熱可塑性樹脂シートSを真空成形す
るとともに、下型30に設けた圧空機構により繊維マッ
ト材料Fを強制冷却し、インシュレータダッシュ10を
成形した後、型開き後も真空吸引を続行し、インシュレ
ータダッシュ10を保持するとともに、水平方向並びに
直交方向に駆動可能な取出装置50に設置した複数のチ
ャック部60によりインシュレータダッシュ10の対向
縁部をクランプし、上型40の型面と直交する方向にチ
ャック部60を下降させて、上型40からインシュレー
タダッシュ10を離型するとともに、その後、水平方向
に移動させて型外に搬出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コールドプレス成形
後の積層成形体を自動的に取り出すための積層成形体の
取出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、フロントシートの前方に位置する
ダッシュパネルの室内側には、防音性能を備えた自動車
用インシュレータダッシュが設置されており、このイン
シュレータダッシュは、熱可塑性樹脂シート等の遮音性
を有する表皮と、フエルト,ポリウレタンフォーム等の
多孔質基材との積層成形体から構成されている。
【0003】従来のインシュレータダッシュの成形方法
について説明すると、まず、図11に示すように、熱可
塑性樹脂シートS及び成形フエルトFをそれぞれ図示し
ない加熱炉内で所定温度に加熱した後、コールドプレス
成形用下型1上に成形フエルトF,熱可塑性樹脂シート
Sの順に載置する。
【0004】その後、コールドプレス成形用上型2を下
降させ、コールドプレス成形用上下型1,2により、熱
可塑性樹脂シートS並びに成形フエルトFをプレス成形
するが、上下型1,2の係合時、上型2に開設されてい
る真空吸引孔3を通じて、熱可塑性樹脂シートSが上型
2の型面に密着状に真空成形されるとともに、下型1に
開設されている圧空孔4を通じて、冷却用エアが成形フ
エルトF内に供給され、熱可塑性樹脂シートSの成形を
補助するとともに、成形フエルトFの冷却を促進させる
ようにしている。
【0005】そして、所要形状に成形されたインシュレ
ータダッシュ5を取り出すには、図12に示すように、
下型1上のインシュレータダッシュ5の縁部を取出装置
6のチャック部7によりクランプし、図13に示すよう
に、取出装置6のリンクアーム6aを回動操作すること
により、下型1上のインシュレータダッシュ5を水平方
向に取り出している。
【0006】尚、上下型1,2の型開き時、成形体であ
るインシュレータダッシュ5が上型2と密着し、持ち上
げられるのを防止するために、真空吸引孔3からエアを
吹き付け、インシュレータダッシュ5と上型2との離型
性を促進させる必要があり、そのため、上型2について
は、真空吸引機構,エアブロー機構の両機構が備わって
おり、両機構をタイミング良く制御しているのが実情で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のイ
ンシュレータダッシュ5の成形後の取出方法において
は、上型2には、真空吸引機構とエアブロー機構の二つ
の機構を必要とし、切替えバルブによりタイミング良く
切り替える必要があり、金型設備並びに工程管理が非常
に面倒であるという問題点が指摘されていた。
【0008】更に、取出装置6のチャック部7によりイ
ンシュレータダッシュ5の一方縁部をクランプ保持し、
下型1上に載置されている成形体であるインシュレータ
ダッシュ5を取り出す際、インシュレータダッシュ5と
下型1の型面とが接触し、損傷を受ける恐れがあるとと
もに、インシュレータダッシュ5には適度の剛性がある
ため、深絞り形状に設定した場合、取り出しが困難にな
り、無理に取り出そうとした場合、やはり損傷を招く恐
れがあった。
【0009】従って、インシュレータダッシュ5の造形
形状も極端な深絞り形状は困難である等、造形上の制約
もあった。
【0010】また、上型2に設けられたエアブロー機構
により、上型2とインシュレータダッシュ5との離型性
を高めているが、上型2の型開き時、成形体であるイン
シュレータダッシュ5も若干ずれることも考えられ、そ
うした場合、取出装置6のチャック部7によりクランプ
する部分の正確な位置出しが非常に難しくなり、効率の
良い取り出しが行なえないという欠点があった。
【0011】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、一方側に真空吸引機構、他方側に圧空機構
を備えたコールドプレス成形用金型により、熱可塑性樹
脂シートと繊維マット材料とを、真空成形、圧空成形と
同時にプレス一体化して所要形状に成形した積層成形体
を金型外部に取り出す積層成形体の取出方法において、
従来の付着防止用のエアブロー機構を廃止でき、金型構
造の簡素化が図れるとともに、積層成形体に損傷を与え
ることなく、取り出すことができ、部品保護が図れ、か
つ、製品の位置出しも精度良く行なえるため、取出装置
の制御も簡単に行なえる積層成形体の取出方法を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、一方側に真空吸引機構、他方側に圧空機
構を備えたコールドプレス成形用上下型を使用し、熱可
塑性樹脂シートと繊維マット材料とを予熱軟化状態で上
下型内にセットし、コールドプレス成形用上下型でプレ
ス成形するとともに、熱可塑性樹脂シートを一方側の金
型面に真空吸引するとともに、他方側の金型から冷却用
エアを繊維マット材料内部に吹き付け、強制冷却すると
ともに、熱可塑性樹脂シートの成形を補助することによ
り、熱可塑性樹脂シートを素材とした表皮と、繊維マッ
ト材料を素材とした多孔質基材との積層成形体を成形す
るとともに、この積層成形体をコールドプレス成形金型
から取り出す積層成形体の取出方法において、コールド
プレス成形後、コールドプレス成形用上下型の型開き
時、真空吸引機構の作動を続行させ、積層成形体を真空
吸引機構を配した金型に保持するとともに、複数のチャ
ック部を備えた取出装置を型内に進入させ、複数のチャ
ック部により積層成形体の対向する端縁をクランプし、
積層成形体を金型の型面と直交する方向に離型させた
後、水平方向に積層成形体を型外に取り出すことを特徴
とする。
【0013】上記積層成形体としては、表皮と多孔質基
材とをコールドプレス成形により一体化してなる構成で
あれば良く、ダッシュパネルに添設されるインシュレー
タダッシュや、エンジンルーム,トランクルーム内の車
体パネルに装着される防音材等に適用できる。
【0014】更に、熱可塑性樹脂シートとしては、高比
重のフィラーを充填した塩ビシートやゴムシートが使用
可能であり、繊維マット材料としては、熱成形可能であ
ることが条件であるが、成形フエルト,成形不織布等が
使用可能である。
【0015】
【作用】以上の構成から明らかなように、本発明方法に
おいては、熱可塑性樹脂シートを真空成形する側の金型
で、成形後においても、真空吸引を続行することによ
り、積層成形体を金型面に保持するというものであるか
ら、従来の付着防止用のエアブロー機構が不要となる。
【0016】更に、積層成形体は型開き時、一方側の金
型型面に真空吸引力により確実、かつ、精度良く保持さ
れているため、クランプ部の位置出しが不要となり、取
出装置のチャック部の制御を円滑化できる。
【0017】また、積層成形体の対向する端縁をチャッ
ク部によりクランプして、積層成形体を金型の型面と直
交する方向に離型した後、水平方向に外部に取り出すた
め、積層成形体が金型型面と接触することがなく、か
つ、深絞り形状に設定しても簡単に離型できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明による積層成形体の取出方法の
実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0019】図1は、本発明方法を適用する積層成形体
の一例を示すインシュレータダッシュの断面図、図2は
本発明方法に使用する取出装置並びに成形金型装置の全
体構成を示す断面図、図3は本発明方法に使用する取出
装置のチャック部の構成を示す斜視図、図4,図5は積
層成形体の成形工程を示すもので、図4は素材の金型へ
のセット状態を示す断面図、図5はコールドプレス成形
工程を示す断面図、図6乃至図9は本発明による取出方
法を経時的に示すもので、図6は取出装置の金型内への
搬入工程を示す断面図、図7は積層成形体をクランプし
た状態を示す断面図、図8、図9は積層成形体を外部へ
取り出す工程を示す各断面図である。
【0020】更に、図10は本発明方法の変形例を示す
説明図である。
【0021】図1において、本発明方法を適用する自動
車用インシュレータダッシュ10は、ゴムシート、ある
いは、高比重の無機フィラーを充填した塩ビシート等、
比較的面密度の高い可撓性材料からなる遮音性を有する
表皮11と、この表皮11の裏面に一体化され、所望の
吸音機能をもつフエルト,不織布等の多孔質基材12と
の積層体からなり、ダッシュパネル20の室内面に沿っ
て添着固定される関係で、ダッシュパネル20の室内面
形状に沿った形状に成形されている。
【0022】尚、このインシュレータダッシュ10は、
後述するように、コールドプレス成形する関係で、表皮
11の材料として熱可塑性樹脂シートSが、多孔質基材
12の材料として成形フエルトFが使用されているが、
成形不織布でも良く、熱成形可能な繊維マット材料であ
れば、特に材料は限定されない。
【0023】図2は、上記インシュレータダッシュ10
を成形する成形金型装置並びにそれを外部に取り出す取
出装置の全体構成を示すもので、成形金型装置は、コー
ルドプレス成形用下型30とコールドプレス成形用上型
40とから構成されるとともに、コールドプレス成形用
上下型30,40により成形されるインシュレータダッ
シュ10を型外に取り出す取出装置50とチャック部6
0とから大略構成されている。
【0024】更に詳しくは、コールドプレス成形用下型
30は、複数箇所に圧空孔31が開設されており、この
圧空孔31は配管32を通じてブロア33に接続し、こ
の配管32に開閉バルブ34が設置されている。
【0025】一方、コールドプレス成形用上型40は、
昇降用シリンダ41に連結され、所定ストローク上下動
可能に構成されているとともに、上型40の型面にも真
空吸引孔42が開設されており、この真空吸引孔42は
配管43に通じ、配管43は真空ポンプ44に接続さ
れ、配管43に開閉バルブ45が設置されている。
【0026】尚、上下型30,40には、冷却用パイプ
35,46が配設されており、この冷却用パイプ35,
46内に冷却水等の冷却媒体が強制循環される。
【0027】次に、取出装置50並びにチャック部60
の概略構成について、図2,図3を基に説明すると、こ
の取出装置50の機能としては、後で詳しく説明する
が、コールドプレス成形用上型40の型面に真空吸着力
により保持されているインシュレータダッシュ10の対
向する両側縁をチャック部60によりクランプし、上型
40の型面と直交する方向に離型させ、その後、水平方
向に型外に取り出すことができれば良いから、複数のジ
ョイント部51により複数のリンクアーム52が回動可
能に連結されており、チャック部60を取り付けたサポ
ートメンバー53を図2中X方向,Y方向に移動させれ
ば良く、チャック部60は、エアシリンダにより任意タ
イミングで開閉可能であり、本実施例では図3に示すよ
うに、サポートメンバー53の先端の6箇所に設定され
ているが、インシュレータダッシュ10の上下端縁の4
箇所をクランプできるように、4箇所にチャック部60
を設定するようにしても良い。
【0028】次に、本発明方法によるインシュレータダ
ッシュ10の取出方法について説明する前に、図4,図
5を基にインシュレータダッシュ10の成形工程につい
て簡単に説明する。
【0029】まず、図4に示すように、表皮11の素材
である熱可塑性樹脂シートS、並びに多孔質吸音材12
の素材である成形フエルトFを図示しない加熱炉により
加熱軟化させた状態で、コールドプレス成形用下型30
上に成形フエルトF、熱可塑性樹脂シートSの順序で載
置する。
【0030】このとき、コールドプレス成形用上型40
は最上方位置にきている。
【0031】更に、熱可塑性樹脂シートS並びに成形フ
エルトFは、最終製品形状の少なくとも上下側の端末が
金型から外部に突出するように素材の寸法設定がなされ
る。
【0032】次いで、図5に示すように、昇降用シリン
ダ41が作動して、コールドプレス成形用上型40が所
定ストローク下降して、熱可塑性樹脂シートS並びに成
形フエルトFが所要形状に保形され、インシュレータダ
ッシュ10が成形されるが、このとき、上型40に設け
られた真空吸引機構が作動して、熱可塑性樹脂シートS
は真空吸引孔42に真空吸引され、上型40の型面に忠
実に真空成形されるとともに、下型30に設置された圧
空機構により、ブロア33から圧空孔31を通じて冷却
用エアが成形フエルトF内に供給され、成形フエルトF
を強制冷却するとともに、熱可塑性樹脂シートSを上型
40に押し付けることにより、熱可塑性樹脂シートSの
成形を補助する。
【0033】従って、上型40に設けた真空機構と下型
30に設けた圧空機構とにより上下型30,40による
プレス圧は比較的低圧で済む。
【0034】ところで、本発明方法は、真空吸引機構,
圧空機構を備えたコールドプレス成形用上下型30,4
0により成形したインシュレータダッシュ10を安全か
つ確実に金型外部に取り出すことを可能にしたインシュ
レータダッシュ10の取出方法に特徴がある。
【0035】すなわち、真空吸引力,圧空力を併用した
コールドプレス成形工程後、図6に示すように、上型4
0が昇降用シリンダ41の動作により最上方位置に上昇
するが、その際、上型40には真空吸引力が継続して作
用しており、そのため、インシュレータダッシュ10は
上型40に密着した状態で上型40とともに上昇する。
【0036】このとき、図示するようにインシュレータ
ダッシュ10の上下側端縁10aは、上型40の側壁よ
り外部に突出している。
【0037】そして、取出装置50は複数のリンクアー
ム52がジョイント部51を基に回動動作して、チャッ
ク部60を先端に備えるサポートメンバー53は型内に
進入し、インシュレータダッシュ10の下方位置に位置
する。
【0038】すなわち、サポートメンバー53が図2中
Y方向に移動することになる。
【0039】次いで、図7に示すように、取出装置50
のリンクアーム52がジョイント部51を基に回動し、
サポートメンバー53が図2中X方向に上昇し、チャッ
ク部60(この状態では開放状態にある)が上型40の
型面に保持されているインシュレータダッシュ10の上
下側端縁10a近傍位置にまで上昇し、エアシリンダの
動作によりチャック部60がインシュレータダッシュ1
0の上下側端縁10aの3箇所づつをクランプする。
【0040】その後、図8に示すように、取出装置50
のリンクアーム52が回動して、サポートメンバー53
が上型40の型面と直交する方向に下降動作して、上型
40の型面からインシュレータダッシュ10を離型させ
る。
【0041】尚、上型40に作用している真空吸引力
は、チャック部60がインシュレータダッシュ10の上
下側端縁10aをクランプした後、解除されても、続行
されてもどちらでも良い。
【0042】その後、図9に示すように、取出装置50
のリンクアーム52が回動して、サポートメンバー53
が水平方向に移動して、チャック部60にクランプされ
たインシュレータダッシュ10が迅速に型外に取り出さ
れる。
【0043】このように本発明方法によれば、上型40
を型開きした後も真空吸引力を継続作用させて、インシ
ュレータダッシュ10を上型40の型面に吸着保持した
状態で取出装置50により型外に取り出すというもので
あるから、従来のように、真空吸引力を停止させた後、
付着防止用のエアブロー機構を動作させる必要がなく、
付着防止用のエアブロー機構を廃止でき、かつ、真空吸
引操作とエアブロー操作とを切り替える必要がなく、上
型40に設置される機構を簡素化でき、かつ、工程管理
も簡易なものとなる。
【0044】更に、インシュレータダッシュ10の上下
側端縁10aをクランプするチャック部60を備えた取
出装置50は、水平方向並びに直交方向に動作して、イ
ンシュレータダッシュ10をチャック部60によりクラ
ンプした状態で上型40と直交する方向にインシュレー
タダッシュ10を離型させた後、水平方向に型外に除去
するため、インシュレータダッシュ10と上型40の型
面とが接触することがなく、かつ、深絞り形状に成形さ
れても、離型が困難になるということがないため、製品
面を傷付けることがなく、円滑な取り出しが行なえると
ともに、インシュレータダッシュ10の造形自由度もか
なり深絞りな成形が可能となり造形自由度も向上する。
【0045】また、インシュレータダッシュ10は上型
40の型面に真空吸引力により保持されているため、製
品の位置出しが不要である。
【0046】次いで、図10は本発明方法に使用する取
出装置50の別実施例を示すもので、本発明方法におい
ては、コールドプレス成形用下型30に真空吸引機構が
付設され、熱可塑性樹脂シートSが下型30の型面に沿
って真空成形され、かつ、型開き後も真空吸引力により
インシュレータダッシュ10が下型30の型面に吸着保
持され、先端に複数のチャック部60を備えた取出装置
50が水平方向並びに垂直方向に動作して、インシュレ
ータダッシュ10の対向する縁部同士をチャック部60
によりクランプした状態で、下型30の型面に対して直
交する方向に上方へインシュレータダッシュ10を持ち
上げ、その後、水平方向に上下型30,40から型外部
に取り出すものであり、第1実施例に比べ上下型の構成
を逆に配置したものである。
【0047】この場合においても真空吸引力により下型
30にインシュレータダッシュ10を吸着保持した状態
で水平方向並びに垂直方向に駆動できるチャック部60
を備えた取出装置50によりインシュレータダッシュ1
0を傷付けることがなく、簡単に外部に取り出すことが
可能になるという第1実施例同様の作用効果を有する。
【0048】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明方法によれ
ば、以下に記載する格別の作用効果を有する。
【0049】(1)コールドプレス金型の一方側の金型
に設けた真空機構を成形後も動作させて、金型に積層成
形体を保持した状態で積層成形体の対向縁部を取出装置
のチャック部によりクランプし、型から離型させ、型外
部に取り出すというものであるから、従来のようにエア
ブロー装置等の型付着防止装置が不要となり、金型構造
が簡素化されるとともに、真空動作とエアブロー動作と
を切り替える手間が省け、工程管理も簡素化できるとい
う効果を有する。
【0050】(2)コールドプレス成形後、プレス金型
の一方側に真空吸引力により吸着保持された積層成形体
の対向縁部をチャック部によりクランプした状態で型面
と直交する方向に積層成形体を離型させ、その後、水平
方向に型内から型外に取り出すというものであるから、
積層成形体が金型型面と接触することがなく、製品を確
実に保護できるとともに、製品形状が深絞り形状であっ
ても、損傷を与えることなく円滑に取り出すことができ
るという効果を有する。
【0051】(3)一方側の金型型面に吸着保持された
積層成形体の対向縁部同士をチャック部によりクランプ
した状態で金型と直交する方向に離型させるため、積層
成形体の形状を深絞り形状等、任意な形状に設定できる
ため、積層成形体の造形自由度を飛躍的に向上させるこ
とができるという効果を有する。
【0052】(4)コールドプレス金型の一方側に真空
吸引力を作用させて積層成形体を吸着保持させた状態
で、チャック部により対向縁部をクランプした状態で型
外に取り出すというものであるから、従来のように、型
開き時、積層成形体の位置ずれが発生することがなく、
積層成形体の位置出しが不要となり、取出装置の位置決
め制御が簡素化できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用する積層成形体の一例を示す
インシュレータダッシュを示す断面図。
【図2】本発明方法を実施するコールドプレス金型装置
並びに積層成形体の取出装置の全体構成を示す説明図。
【図3】本発明方法に使用する取出装置のチャック部を
示す斜視図。
【図4】図1に示すインシュレータダッシュの成形素材
をプレス金型内にセットした状態を示す断面図。
【図5】図1に示すインシュレータダッシュのコールド
プレス成形工程を示す断面図。
【図6】本発明方法における取出装置を金型内に搬入し
た状態を示す断面図。
【図7】本発明方法における取出装置チャック部のクラ
ンプ時の状態を示す断面図。
【図8】本発明方法における取出装置が下降した状態を
示す説明図。
【図9】本発明方法における取出装置を金型外に搬出し
た状態を示す断面図。
【図10】本発明方法の別実施例を示す断面図。
【図11】積層成形体の成形方法の従来例を示すもの
で、材料のセット状態を示す断面図。
【図12】従来の積層成形体の取出方法を示すもので、
積層成形体をクランプした状態を示す断面図。
【図13】従来の積層成形体の取出方法を示すもので、
積層成形体の離型時の状態を示す断面図。
【符号の説明】
10 インシュレータダッシュ 11 表皮 12 多孔質基材 30 コールドプレス成形用下型 31 圧空孔 33 ブロア 40 コールドプレス成形用上型 42 真空吸引孔 44 真空ポンプ 50 取出装置 51 ジョイント部 52 リンクアーム 53 サポートメンバー 60 チャック部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 43/56 7365−4F B29C 43/56 // B29K 101:12 105:08 B29L 9:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方側に真空吸引機構、他方側に圧空機
    構を備えたコールドプレス成形用上下型(30,40)
    を使用し、熱可塑性樹脂シート(S)と繊維マット材料
    (F)とを予熱軟化状態で上下型(30,40)内にセ
    ットし、コールドプレス成形用上下型(30,40)で
    プレス成形するとともに、熱可塑性樹脂シート(S)を
    一方側の金型面に真空吸引するとともに、他方側の金型
    から冷却用エアを繊維マット材料(F)内部に吹き付
    け、強制冷却するとともに、熱可塑性樹脂シート(S)
    の成形を補助することにより、熱可塑性樹脂シート
    (S)を素材とした表皮(11)と、繊維マット材料
    (F)を素材とした多孔質基材(12)との積層成形体
    (10)を成形するとともに、この積層成形体(10)
    をコールドプレス成形金型(30,40)から取り出す
    積層成形体の取出方法において、 コールドプレス成形後、コールドプレス成形用上下型
    (30,40)の型開き時、真空吸引機構の作動を続行
    させ、積層成形体(10)を真空吸引機構を配した金型
    に保持するとともに、複数のチャック部(60)を備え
    た取出装置(50)を型内に進入させ、複数のチャック
    部(60)により積層成形体(10)の対向する端縁
    (10a)をクランプし、積層成形体(10)を金型の
    型面と直交する方向に離型させた後、水平方向に積層成
    形体(10)を型外に取り出すことを特徴とする積層成
    形体の取出方法。
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