JPH08229341A - 気液接触方法及び装置 - Google Patents
気液接触方法及び装置Info
- Publication number
- JPH08229341A JPH08229341A JP7074371A JP7437195A JPH08229341A JP H08229341 A JPH08229341 A JP H08229341A JP 7074371 A JP7074371 A JP 7074371A JP 7437195 A JP7437195 A JP 7437195A JP H08229341 A JPH08229341 A JP H08229341A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- liquid
- droplets
- main body
- spray
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Gas Separation By Absorption (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】本体10内の上方にスプレーライン17を設
け、スプレーライン17の下方部分においては本体10
の内部断面積が下方へ向かって次第に小さくなるように
している。入口14から入った気体は上昇して行くに連
れ、次第に速度を落とす。スプレーライン17で噴霧さ
れた液滴は自然落下する。落下するに従って上昇気流が
速くなるため、落下速度は次第に遅くなる。このため、
液滴のうち小さいものは上方で、大きなものは下方で浮
遊するようになる。浮遊するうちに気液は激しく接触
し、液滴は衝突し合いながら次第に結合して大きくな
り、最後は全部落下する。 【効果】従来のものにおいては本体が縦型円筒状をして
いるため、噴霧された液滴はほぼ等速で落下していく。
気液接触時間を長くするには本体を高くするしかない。
本発明に係るものにおいては、本体を低くしても気液接
触を良好に行うことができる。
け、スプレーライン17の下方部分においては本体10
の内部断面積が下方へ向かって次第に小さくなるように
している。入口14から入った気体は上昇して行くに連
れ、次第に速度を落とす。スプレーライン17で噴霧さ
れた液滴は自然落下する。落下するに従って上昇気流が
速くなるため、落下速度は次第に遅くなる。このため、
液滴のうち小さいものは上方で、大きなものは下方で浮
遊するようになる。浮遊するうちに気液は激しく接触
し、液滴は衝突し合いながら次第に結合して大きくな
り、最後は全部落下する。 【効果】従来のものにおいては本体が縦型円筒状をして
いるため、噴霧された液滴はほぼ等速で落下していく。
気液接触時間を長くするには本体を高くするしかない。
本発明に係るものにおいては、本体を低くしても気液接
触を良好に行うことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上昇する気体流と下降
する液滴とを接触させる気液接触方法及び装置に関する
ものである。この気液接触方法・装置は、ボイラー等の
排ガスの浄化等に幅広く利用できる。
する液滴とを接触させる気液接触方法及び装置に関する
ものである。この気液接触方法・装置は、ボイラー等の
排ガスの浄化等に幅広く利用できる。
【0002】
【従来の技術】例えば、ボイラー等の排ガス中に含まれ
る硫黄酸化物を除去するいわゆる排煙脱硫方法として
は、いろいろなものが知られている。その中で、炭酸カ
ルシウム等の吸収剤を水に混合して吸収液とし、排ガス
と吸収液とを気液接触させることで排ガス中の硫黄酸化
物を吸収除去する湿式排煙脱硫方法が一般的である。そ
して、この方法を実施する装置としてはスプレー塔式ガ
ス吸収装置がよく用いられている。排ガスを下方から上
方へと流す中で、吸収液の細かい液滴を上方から噴霧し
て気液接触をさせるものである。
る硫黄酸化物を除去するいわゆる排煙脱硫方法として
は、いろいろなものが知られている。その中で、炭酸カ
ルシウム等の吸収剤を水に混合して吸収液とし、排ガス
と吸収液とを気液接触させることで排ガス中の硫黄酸化
物を吸収除去する湿式排煙脱硫方法が一般的である。そ
して、この方法を実施する装置としてはスプレー塔式ガ
ス吸収装置がよく用いられている。排ガスを下方から上
方へと流す中で、吸収液の細かい液滴を上方から噴霧し
て気液接触をさせるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の排煙脱硫方法に
おいては、処理すべき排ガスの量が多く、硫黄酸化物の
除去効率(脱硫率)も90%以上を要求されることが多
い。このため、装置としては非常に大きなものになるの
が普通である。図2は、従来用いられているスプレー塔
式ガス吸収装置の1例を示す概念図である。この装置
は、例えば以下に示すような条件の処理を前提としてい
る。
おいては、処理すべき排ガスの量が多く、硫黄酸化物の
除去効率(脱硫率)も90%以上を要求されることが多
い。このため、装置としては非常に大きなものになるの
が普通である。図2は、従来用いられているスプレー塔
式ガス吸収装置の1例を示す概念図である。この装置
は、例えば以下に示すような条件の処理を前提としてい
る。
【0004】 排ガス量 740000 m3N/h 入口SO2濃度 950 ppm 入口ばいじん濃度 50 mg/m3N 脱硫率 90 % 脱じん率 90 %
【0005】図2に示す装置の構造は、次のとおりであ
る。本体1は縦型円筒状のものとし、底は吸収液の液溜
としている。本体1の下方寄り側壁に排ガスを導入する
入口2を設け、頂部には排ガスを流出させる出口3を設
けている。また、本体1の内部上方寄りには複数段(図
示したものは6段)のスプレーライン4を配置し、各ス
プレーライン4には多数のスプレーノズルをそれぞれ設
けている。吸収液は、図示を省いた循環ポンプで液溜か
ら各段のスプレーライン4に送り、多数のスプレーノズ
ルによって噴霧する。そして、最上段のスプレーライン
4と出口3との間にミストエリミネータ5を設け、ミス
トエリミネータ5の上部及び下部にミストエリミネータ
洗浄ライン6をそれぞれ設けている。
る。本体1は縦型円筒状のものとし、底は吸収液の液溜
としている。本体1の下方寄り側壁に排ガスを導入する
入口2を設け、頂部には排ガスを流出させる出口3を設
けている。また、本体1の内部上方寄りには複数段(図
示したものは6段)のスプレーライン4を配置し、各ス
プレーライン4には多数のスプレーノズルをそれぞれ設
けている。吸収液は、図示を省いた循環ポンプで液溜か
ら各段のスプレーライン4に送り、多数のスプレーノズ
ルによって噴霧する。そして、最上段のスプレーライン
4と出口3との間にミストエリミネータ5を設け、ミス
トエリミネータ5の上部及び下部にミストエリミネータ
洗浄ライン6をそれぞれ設けている。
【0006】排ガスは、入口2から本体1内へ導入す
る。本体1内に入った排ガスは、出口3の方へと次第に
上昇していく。この間に、各スプレーライン4の多数の
スプレーノズルから噴霧され落下してくる吸収液の無数
の液滴と接触し洗われる。洗浄水はそのまま落下して本
体1の底に溜まり、再循環される。
る。本体1内に入った排ガスは、出口3の方へと次第に
上昇していく。この間に、各スプレーライン4の多数の
スプレーノズルから噴霧され落下してくる吸収液の無数
の液滴と接触し洗われる。洗浄水はそのまま落下して本
体1の底に溜まり、再循環される。
【0007】噴霧された液滴には非常に細かいミスト状
のものが含まれている。それらはガスに同伴して上昇し
て行くが、上方のミストエリミネータ5がこれらを捕集
する。そして、吸収剤及び吸収剤と硫黄酸化物との反応
生成物等がミストエリミネータ5に付着して成長するこ
とがあるが、ミストエリミネータ5の上下にあるミスト
エリミネータ洗浄ライン6が付着物を洗浄除去する。
のものが含まれている。それらはガスに同伴して上昇し
て行くが、上方のミストエリミネータ5がこれらを捕集
する。そして、吸収剤及び吸収剤と硫黄酸化物との反応
生成物等がミストエリミネータ5に付着して成長するこ
とがあるが、ミストエリミネータ5の上下にあるミスト
エリミネータ洗浄ライン6が付着物を洗浄除去する。
【0008】ところで、本体1内のガスの流速が速い
と、ミストエリミネータ5で捕集する液滴の量が多くな
り、トラブルの原因になり易い。このため、ガスの平均
流速は3m/s以下にしている。そして、本体1の断面
積の大きさは、ガスの流速から決定するのが大方であ
る。
と、ミストエリミネータ5で捕集する液滴の量が多くな
り、トラブルの原因になり易い。このため、ガスの平均
流速は3m/s以下にしている。そして、本体1の断面
積の大きさは、ガスの流速から決定するのが大方であ
る。
【0009】また、本体1内では多量のガスをできるだ
け均一に流す必要がある。そして、スプレーライン4は
気液接触を良好に継続できる配置にする必要もある。本
体1の規模は主としてその2点を考慮した上で決定し、
高さはこれに液溜部とミストエリミネータ部を加えたも
のとする。図2の例では直径10m以上、高さは30m
以上にもなる。
け均一に流す必要がある。そして、スプレーライン4は
気液接触を良好に継続できる配置にする必要もある。本
体1の規模は主としてその2点を考慮した上で決定し、
高さはこれに液溜部とミストエリミネータ部を加えたも
のとする。図2の例では直径10m以上、高さは30m
以上にもなる。
【0010】さらに、吸収液の循環量はガス流量1m3
当たり16リットルと非常に多量に必要とする。このた
め、スプレーライン4の段数を多くすることになる。そ
の分だけ本体1を高くしなければならず、内部構造も複
雑になってくる。吸収液を循環させるポンプ・配管等の
設備も多くなり、ポンプを運転させる動力も非常に大き
なものとなる。
当たり16リットルと非常に多量に必要とする。このた
め、スプレーライン4の段数を多くすることになる。そ
の分だけ本体1を高くしなければならず、内部構造も複
雑になってくる。吸収液を循環させるポンプ・配管等の
設備も多くなり、ポンプを運転させる動力も非常に大き
なものとなる。
【0011】以上から明らかなように、湿式排煙脱硫方
法においては気液接触効率の高い、言い換えれば脱硫率
・脱じん率が高いガス吸収装置の開発が最大の課題とな
っている。その課題が解決できれば、本体やポンプ・配
管等の付帯設備の費用を低くして運転コストも低く押さ
えることができる。
法においては気液接触効率の高い、言い換えれば脱硫率
・脱じん率が高いガス吸収装置の開発が最大の課題とな
っている。その課題が解決できれば、本体やポンプ・配
管等の付帯設備の費用を低くして運転コストも低く押さ
えることができる。
【0012】以上、ガス吸収装置について述べてきた。
しかし、以上の点は気液接触を行ういろいろな場面、す
なわち化学工業等における一般のガス吸収・脱じん・有
効成分回収・脱臭・化学反応等に共通である。本発明
は、気液接触を行う方法・装置におけるそのような課題
を解決しようとするものである。
しかし、以上の点は気液接触を行ういろいろな場面、す
なわち化学工業等における一般のガス吸収・脱じん・有
効成分回収・脱臭・化学反応等に共通である。本発明
は、気液接触を行う方法・装置におけるそのような課題
を解決しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、従来
のスプレー塔式ガス吸収装置につき作勤状況全体を改め
てしっかり観察し検討し直してみた。その結果、本体1
内を落下して液溜に到達した液滴は硫黄酸化物を吸収す
る能力を完全には失っておらず、まだ十分に使用可能で
あることを確認した。したがって、例えば吸収液の循環
量を減らしても、本体1を高くして液滴の落下距離を長
くすることで気液接触時間が同等になるようにすれば、
ほぼ同じ脱硫率を得ることができることが分かる。この
ことはまた、本体1の高さを変えない場合であっても、
液滴の落下速度を遅くすることができれば、吸収液の循
環量を減らしても同等の脱硫率を維持できることを意味
する。
のスプレー塔式ガス吸収装置につき作勤状況全体を改め
てしっかり観察し検討し直してみた。その結果、本体1
内を落下して液溜に到達した液滴は硫黄酸化物を吸収す
る能力を完全には失っておらず、まだ十分に使用可能で
あることを確認した。したがって、例えば吸収液の循環
量を減らしても、本体1を高くして液滴の落下距離を長
くすることで気液接触時間が同等になるようにすれば、
ほぼ同じ脱硫率を得ることができることが分かる。この
ことはまた、本体1の高さを変えない場合であっても、
液滴の落下速度を遅くすることができれば、吸収液の循
環量を減らしても同等の脱硫率を維持できることを意味
する。
【0014】以上の知見に基づいて研究を続けた結果と
して完成させたのが本発明である。なお、本発明に係る
気液接触方法及び装置は、ボイラー・ガスタービン・デ
ィーゼル機関・転炉等の排ガスを浄化するための吸収方
法・装置に適用するのが最も適している。しかし、その
ほか気液接触を行うところ、すなわち化学工業等におけ
る一般のガス吸収・脱じん・有効成分回収・脱臭・化学
反応等のための方法・装置として広く利用できる。
して完成させたのが本発明である。なお、本発明に係る
気液接触方法及び装置は、ボイラー・ガスタービン・デ
ィーゼル機関・転炉等の排ガスを浄化するための吸収方
法・装置に適用するのが最も適している。しかし、その
ほか気液接触を行うところ、すなわち化学工業等におけ
る一般のガス吸収・脱じん・有効成分回収・脱臭・化学
反応等のための方法・装置として広く利用できる。
【0015】本発明に係る気液接触方法は次のようなも
のである。すなわち、下方から気体を上昇させながら上
昇気体流に対し上方から液体を噴霧することで、気体と
液滴とを接触させる気液接触方法において、前記上昇気
体流が下方から上方へ行くに従って次第に遅くなるよう
にして、落下する液滴を流動化し気液接触を促進する液
滴流動層領域を、液体を噴霧して液滴とする液滴噴霧領
域の下方に形成することを特徴とする気液接触方法であ
る。
のである。すなわち、下方から気体を上昇させながら上
昇気体流に対し上方から液体を噴霧することで、気体と
液滴とを接触させる気液接触方法において、前記上昇気
体流が下方から上方へ行くに従って次第に遅くなるよう
にして、落下する液滴を流動化し気液接触を促進する液
滴流動層領域を、液体を噴霧して液滴とする液滴噴霧領
域の下方に形成することを特徴とする気液接触方法であ
る。
【0016】また、本発明に係る気液接触装置は次のよ
うなものである。すなわち、本体の下方に気体の入口を
設けて上方に出口を設け、また本体内の上部に液体噴霧
手段を設け、液体噴霧手段の下方に本体の内部断面積が
下方へ向かって次第に小さくなる空間領域を形成した気
液接触装置である。
うなものである。すなわち、本体の下方に気体の入口を
設けて上方に出口を設け、また本体内の上部に液体噴霧
手段を設け、液体噴霧手段の下方に本体の内部断面積が
下方へ向かって次第に小さくなる空間領域を形成した気
液接触装置である。
【0017】なお、後で実施例として示すように、液体
噴霧手段としては多数のスプレーノズルを設けたスプレ
ーラインを多段に配置したものを使用するのが通常であ
る。スプレーノズルから噴霧する液滴の大きさは、気液
接触効率と経済性とを考慮して選定する。最上段のスプ
レーラインではミストの発生を押えるために2000μ
m程度の大きいものとし、最下段のスプレーラインでは
1000μm程度とするのが望ましい。そして、そのよ
うにした場合、上昇気体流の流速は7〜10m/sとす
る。そのようにすれば、最終的に2500〜3000μ
m以上になった液滴が液溜に落下するようになる。
噴霧手段としては多数のスプレーノズルを設けたスプレ
ーラインを多段に配置したものを使用するのが通常であ
る。スプレーノズルから噴霧する液滴の大きさは、気液
接触効率と経済性とを考慮して選定する。最上段のスプ
レーラインではミストの発生を押えるために2000μ
m程度の大きいものとし、最下段のスプレーラインでは
1000μm程度とするのが望ましい。そして、そのよ
うにした場合、上昇気体流の流速は7〜10m/sとす
る。そのようにすれば、最終的に2500〜3000μ
m以上になった液滴が液溜に落下するようになる。
【0018】
【作用】従来のスプレー塔は縦型円筒状の構造をしてい
るため、上昇する気体の流速は一定であった。これに対
し、本発明に係る気液接触方法においては、上昇気体流
の速度が下方から上方へ行くに従って次第に遅くなるよ
うにした液滴流動層領域を液滴噴霧領域の下方に形成し
ている。また、本発明に係る気液接触装置においては、
下方へ向かって断面積が次第に小さくなる空間領域を液
滴噴霧領域の下方に形成している。この液滴流動層領域
・空間領域を気体流が上昇するとき、上昇気体流の流速
は上方へ行くに従って次第に遅くなる。一方、液滴噴霧
領域で噴霧された液滴は重力によって自然落下するが、
落下するに従って上昇気体流が速くなるため液滴の落下
速度は次第に遅くなる。そして、ある点では停止して浮
遊状態になる。液滴の大きさにはバラツキがあり、小さ
なものほど上方で、大きなものは下方で浮遊する。更に
大きな液滴は落下し、本体内下方の液溜に戻る。そし
て、浮遊している液滴は互いに衝突し合いながら次第に
結合して大きな液滴になっていく。最終的にはすべて落
下して液溜に戻る。
るため、上昇する気体の流速は一定であった。これに対
し、本発明に係る気液接触方法においては、上昇気体流
の速度が下方から上方へ行くに従って次第に遅くなるよ
うにした液滴流動層領域を液滴噴霧領域の下方に形成し
ている。また、本発明に係る気液接触装置においては、
下方へ向かって断面積が次第に小さくなる空間領域を液
滴噴霧領域の下方に形成している。この液滴流動層領域
・空間領域を気体流が上昇するとき、上昇気体流の流速
は上方へ行くに従って次第に遅くなる。一方、液滴噴霧
領域で噴霧された液滴は重力によって自然落下するが、
落下するに従って上昇気体流が速くなるため液滴の落下
速度は次第に遅くなる。そして、ある点では停止して浮
遊状態になる。液滴の大きさにはバラツキがあり、小さ
なものほど上方で、大きなものは下方で浮遊する。更に
大きな液滴は落下し、本体内下方の液溜に戻る。そし
て、浮遊している液滴は互いに衝突し合いながら次第に
結合して大きな液滴になっていく。最終的にはすべて落
下して液溜に戻る。
【0019】以上から明らかなように、前記の液滴流動
層領域では無数の液滴が浮遊している。落下するにして
も、極めてゆっくりである。したがって、気液は激しく
接触し気液接触効率は極めて高いものとなる。この状態
があたかも固体粒子をガスで浮遊させる流動層に似てい
ることから、この明細書では「液滴流動層領域」と称し
ているのである。そして、本発明に係る気液接触装置に
おける「空間領域」は、作動時には「液滴流動層領域」
になるのである。
層領域では無数の液滴が浮遊している。落下するにして
も、極めてゆっくりである。したがって、気液は激しく
接触し気液接触効率は極めて高いものとなる。この状態
があたかも固体粒子をガスで浮遊させる流動層に似てい
ることから、この明細書では「液滴流動層領域」と称し
ているのである。そして、本発明に係る気液接触装置に
おける「空間領域」は、作動時には「液滴流動層領域」
になるのである。
【0020】
【実施例】図1は本発明の1実施例を示す概念図であ
る。この実施例のものは、次に示す条件の処理をする。 排ガス量 2000 m3N/h 入口SO2濃度 1000 ppm 入口ばいじん濃度 20 mg/m3N 脱硫率 90 % 脱じん率 90 %
る。この実施例のものは、次に示す条件の処理をする。 排ガス量 2000 m3N/h 入口SO2濃度 1000 ppm 入口ばいじん濃度 20 mg/m3N 脱硫率 90 % 脱じん率 90 %
【0021】本体10は上方部分を円筒部11とし、下
方部分を円錐部12としている。円錐部12の内部は下
方へ行くほど断面積が小さくなるようにしている。そし
て、円錐部12の下方に液溜13を設け、吸収液を溜め
ている。円錐部12の下方部側壁にガスの入口14を設
け、円筒部11の頂部にガスの出口15を設けている。
入口14のやや上方の位置において、円錐部12に格子
状のガス整流板16を取り付けている。円筒部11の下
方部分から円錐部12の上方部分にかけた位置におい
て、本体10の内部に3段のスプレーライン17を配置
している。各スプレーライン17には多数のスプレーノ
ズルを設けている。ガスの出口15と最上段のスプレー
ライン17との間に、ミストエリミネータ18を2段設
けている。ミストエリミネータ18を2段にしたのは、
従来のスプレー塔式ガス吸収装置よりもミストの発生量
がやや多いためである。そして、各ミストエリミネータ
18の上部及び下部にミストエリミネータ洗浄ライン1
9をそれぞれ設けている。
方部分を円錐部12としている。円錐部12の内部は下
方へ行くほど断面積が小さくなるようにしている。そし
て、円錐部12の下方に液溜13を設け、吸収液を溜め
ている。円錐部12の下方部側壁にガスの入口14を設
け、円筒部11の頂部にガスの出口15を設けている。
入口14のやや上方の位置において、円錐部12に格子
状のガス整流板16を取り付けている。円筒部11の下
方部分から円錐部12の上方部分にかけた位置におい
て、本体10の内部に3段のスプレーライン17を配置
している。各スプレーライン17には多数のスプレーノ
ズルを設けている。ガスの出口15と最上段のスプレー
ライン17との間に、ミストエリミネータ18を2段設
けている。ミストエリミネータ18を2段にしたのは、
従来のスプレー塔式ガス吸収装置よりもミストの発生量
がやや多いためである。そして、各ミストエリミネータ
18の上部及び下部にミストエリミネータ洗浄ライン1
9をそれぞれ設けている。
【0022】ガス流速は、本体10の上部で2.5m/
s、ガス整流板16の部分で8.0m/sになるように
した。また、スプレーノズルから噴霧する液滴の大きさ
は、最上段のスプレーライン17で2000μm程度、
最下段のもので1000μm程度とした。そして、吸収
液の循環量を、従来のスプレー塔式ガス吸収装置の場合
の約半分に相当するガス流量1m3当たり8リットルと
して性能テストをしてみた。前記条件を十分に満たす結
果であった。
s、ガス整流板16の部分で8.0m/sになるように
した。また、スプレーノズルから噴霧する液滴の大きさ
は、最上段のスプレーライン17で2000μm程度、
最下段のもので1000μm程度とした。そして、吸収
液の循環量を、従来のスプレー塔式ガス吸収装置の場合
の約半分に相当するガス流量1m3当たり8リットルと
して性能テストをしてみた。前記条件を十分に満たす結
果であった。
【0023】
【発明の効果】本発明に係るものによると、液体の循環
量を大幅に削減できる。このため、本体の内部構造を簡
単にでき、このことに伴ない液体を循環するためのポン
プ・配管等の付帯設備を簡単なものにすることもでき
る。同時にポンプ運転に必要な動力も減少できる。した
がって、それらの費用を大幅に縮小できる。
量を大幅に削減できる。このため、本体の内部構造を簡
単にでき、このことに伴ない液体を循環するためのポン
プ・配管等の付帯設備を簡単なものにすることもでき
る。同時にポンプ運転に必要な動力も減少できる。した
がって、それらの費用を大幅に縮小できる。
【図1】本発明の1実施例を示す概念図である。
【図2】従来例を示す概念図である。
10 本体 11 円筒部 12 円錐部 14 入口 15 出口 17 スプレーライン
Claims (2)
- 【請求項1】 下方から気体を上昇させながら上昇気体
流に対し上方から液体を噴霧することで、気体と液滴と
を接触させる気液接触方法において、前記上昇気体流の
速度が下方から上方へ行くに従って次第に遅くなるよう
にして、落下する液滴を流動化し気液接触を促進する液
滴流動層領域を、液体を噴霧して液滴とする液滴噴霧領
域の下方に形成することを特徴とする気液接触方法。 - 【請求項2】 本体の下方に気体の入口を設けて上方に
出口を設け、また本体内の上部に液体噴霧手段を設け、
液体噴霧手段の下方に本体の内部断面積が下方へ向かっ
て次第に小さくなる空間領域を形成した気液接触装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7074371A JPH08229341A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 気液接触方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7074371A JPH08229341A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 気液接触方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08229341A true JPH08229341A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=13545250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7074371A Pending JPH08229341A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 気液接触方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08229341A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008132404A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-12 | Chugoku Kogyo Co Ltd | 脱臭装置 |
JP2008168262A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Anemosu:Kk | 気液接触装置 |
JP2012196611A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-18 | Babcock Hitachi Kk | 排煙脱硫装置及び排煙脱硫方法 |
WO2013168568A1 (ja) * | 2012-05-08 | 2013-11-14 | オルガノ株式会社 | 空気浄化装置 |
WO2014038354A1 (ja) * | 2012-09-10 | 2014-03-13 | 三菱重工業株式会社 | 脱硫装置及び煤塵除去システム |
JP2021017814A (ja) * | 2019-07-17 | 2021-02-15 | ホクシン産業株式会社 | 排気ガス浄化システム |
CN117065544A (zh) * | 2023-05-08 | 2023-11-17 | 内蒙古金辉稀矿股份有限公司 | 尾气双氧水法脱硫装置及工艺 |
-
1995
- 1995-02-23 JP JP7074371A patent/JPH08229341A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008132404A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-12 | Chugoku Kogyo Co Ltd | 脱臭装置 |
JP2008168262A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Anemosu:Kk | 気液接触装置 |
US7975991B2 (en) | 2007-01-15 | 2011-07-12 | Anemos Company Ltd. | Gas-liquid contact system |
DE102008004144B4 (de) * | 2007-01-15 | 2019-08-29 | Anemos Co. Ltd. | Gas-Flüssigkeitskontakt-System |
JP2012196611A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-18 | Babcock Hitachi Kk | 排煙脱硫装置及び排煙脱硫方法 |
TWI634934B (zh) * | 2012-05-08 | 2018-09-11 | 奧璐佳瑙股份有限公司 | 空氣淨化裝置 |
WO2013168568A1 (ja) * | 2012-05-08 | 2013-11-14 | オルガノ株式会社 | 空気浄化装置 |
JP2013233497A (ja) * | 2012-05-08 | 2013-11-21 | Japan Organo Co Ltd | 空気浄化装置 |
CN104284705A (zh) * | 2012-05-08 | 2015-01-14 | 奥加诺株式会社 | 空气净化装置 |
CN104284705B (zh) * | 2012-05-08 | 2016-06-08 | 奥加诺株式会社 | 空气净化装置 |
WO2014038354A1 (ja) * | 2012-09-10 | 2014-03-13 | 三菱重工業株式会社 | 脱硫装置及び煤塵除去システム |
JPWO2014038354A1 (ja) * | 2012-09-10 | 2016-08-08 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 脱硫装置及び煤塵除去システム |
JP2021017814A (ja) * | 2019-07-17 | 2021-02-15 | ホクシン産業株式会社 | 排気ガス浄化システム |
CN117065544A (zh) * | 2023-05-08 | 2023-11-17 | 内蒙古金辉稀矿股份有限公司 | 尾气双氧水法脱硫装置及工艺 |
CN117065544B (zh) * | 2023-05-08 | 2024-05-17 | 内蒙古金辉稀矿股份有限公司 | 尾气双氧水法脱硫装置及工艺 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3907526A (en) | High velocity spray scrubber | |
US20200353407A1 (en) | Ammonia-based multi-zone double-loop process for ultralow emission of multi-pollutant | |
CN204816213U (zh) | 高效湿法脱硫除尘一体化装置 | |
CN103785275A (zh) | 脱硫、除灰、脱硝一体式烟气净化器 | |
CN106237825A (zh) | 扰流捕捉器及一种湿法烟气脱硫除尘吸收塔 | |
JP3757437B2 (ja) | 活性炭触媒反応装置およびこれを用いた排煙脱硫装置並びに脱硫方法 | |
CN105688610A (zh) | 一种具有自动排污功能的动力波洗涤塔及其洗涤方法 | |
JPH08229341A (ja) | 気液接触方法及び装置 | |
CN203777911U (zh) | 脱硫、除灰、脱硝一体式烟气净化器 | |
JP2003181241A (ja) | 湿式排煙脱硫装置 | |
CN204768247U (zh) | 一种除雾湿式脱硫塔系统 | |
JP3140392B2 (ja) | スプレー式吸収塔 | |
JP2002253925A (ja) | 湿式排煙脱硫装置 | |
CN101352651A (zh) | 降温、除尘、脱硫一体化设备 | |
JP2002248318A (ja) | 湿式排煙脱硫装置 | |
JP2003103139A (ja) | 湿式排煙脱硫装置 | |
CN1201852C (zh) | 烟气脱硫脱硝下行流化床反应器 | |
JPH11104449A (ja) | スプレ式吸収塔と該吸収塔を備えた湿式排煙脱硫装置 | |
JPH09141048A (ja) | 湿式排ガス脱硫方法および装置 | |
JP2002153727A (ja) | 二室型湿式排煙脱硫装置 | |
CN112892143A (zh) | 用于气体净化的湿式净化系统 | |
JP3338209B2 (ja) | 湿式排煙脱硫装置の吸収塔 | |
CN206660774U (zh) | 高效锅炉除尘脱硫脱硝装置 | |
CN206577584U (zh) | 带曝气穹顶的烟气净化装置 | |
JP3369208B2 (ja) | スプレ塔式湿式排煙脱硫装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050720 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050816 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051213 |