JPH082290B2 - 清酒のろ過装置 - Google Patents

清酒のろ過装置

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JPH082290B2
JPH082290B2 JP19459786A JP19459786A JPH082290B2 JP H082290 B2 JPH082290 B2 JP H082290B2 JP 19459786 A JP19459786 A JP 19459786A JP 19459786 A JP19459786 A JP 19459786A JP H082290 B2 JPH082290 B2 JP H082290B2
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JP19459786A
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能久 加藤
孝 小川
雅司 藤本
満雅 長谷川
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東芝セラミツクス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は清酒のろ過装置の改良に関する。
〔従来の技術〕
清酒は以下のような工程により製造されている。すな
わち、まず原料米を精米して白米とし、洗米して水に浸
漬し、水切りした後、蒸し上げる。この蒸米に種麹を加
えて製麹する。これと別に酵母、乳酸、水から酒母を調
製する。次に、麹、酒母、水、調味アルコール等を混合
してもろみとし、これを熟成する。つづいて、熟成もろ
みをろ過圧搾して生酒を得る。更に、おり引き、火入
れ、調合等の工程を経て製造される製品をビン詰めす
る。
従来、上記のろ過圧搾工程では、ろ布上に珪藻土及び
和紙等をプレコートしたフィルタが用いられていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、従来の珪藻土プレコートフィルタでは、ろ布
への珪藻土の塗りムラがあると、酵母や火落菌(乳酸菌
の一種)等の一部がかなり漏れて生酒中に残存するた
め、これを空気中に放置した場合、酒が発酵して清酒の
酸味が増したり味や香りが変わってしまう等の不具合が
あった。これを防止するために、従来は火入れ(熱湯殺
菌)や防腐剤添加が行なわれている。また、使用中に目
詰まりしたろ布は再使用することができず、使用後のろ
布及び珪藻土の処理にも問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので
あり、酵母菌や火落菌の漏れがなく、しかも後処理等の
容易な清酒のろ過装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の清酒のろ過装置は、清酒の熟成もろみ原液を
収容する原液容器と、管状をなし管内面の気孔径が1.8
μm以下であり内面から順次気孔径が大きくなるような
非対称多層構造を有するセラミックフィルターと、前記
原液容器内の熟成もろみ原液をセラミックフィルタ内を
通過させて生酒をろ過し、菌体及びもろみを含む濃縮原
液を原液容器に循環させる循環機構とを具備したことを
特徴とするものである。
〔作用〕
このような清酒のろ過装置によれば、管状のセラミッ
クフィルタを用いているので、生酒のみを効率よくろ過
することができ、清酒の品質を向上することができる。
また、火入れや防腐剤添加の必要がなくなる。しかも、
セラミックフィルタが目詰まりした場合には、フィルタ
を焼くことにより再使用が可能となる。
なお、本発明に用いるセラミックフィルタは、フィル
タのろ過面から10〜40μmの厚さのろ過層について、水
銀ポロシメーターによって測定した時、 測定される全気孔の空隙量が0.2cc/g以下であり、 気孔径0.1〜3.0μmの気孔による空隙量が0.1cc/g以
上であり、 気孔径0.1〜3.0μmの範囲で最大の空隙量を示す気孔
径の値があり、 最大空隙量を示す気孔径の値を中心とする0.1μmの
気孔径幅の範囲に含まれる気孔径による空隙量が全空隙
量の50%以上を占める、 セラミックスで構成されることが好ましい。このよう
なセラミックスフルタによれば、ろ過層の空隙量が少な
いので、高い強度を得ることができる。また、限外ろ
過、精密ろ過で要求される分画能を発揮できる大きさの
気孔による空隙量が比較的多いので、ろ過流量が多い。
さらに、気孔径がそろっているので、ろ過精度も良好で
ある。
本発明において、セラミックフィルタのろ過面からの
ろ過層の厚さ10〜40μmについて特に好ましい条件を記
したのは、この部分がろ過に最も影響を与えるため、ろ
過条件を制御するのに最も重要とされる部分だからであ
り、また、このろ過層の厚さが10μm未満では高強度が
得られないばかりでなく、微粒子のむらによる不均一性
が避けられず、一方、40μmを越えると気孔の小さい緻
密な層が暑くなるので、ろ過能力の著しい低下を引起す
ばかりでなく、温度条件の変化等により剥離等の現象が
生じやすくなる等の影響も与えるものである。
また、好ましいとされるセラミックフィルタのろ過層
の全気孔の空隙量を0.2cc/g以下としたのは、全気孔の
空隙量が0.2cc/gを超えると、高い強度が得られないた
めである。また、気孔径0.1〜3.0μmの気孔による空隙
量が0.1cc/g以上であることが好ましいとしたのは、こ
の空隙量が0.1cc/g未満であると、ろ過流量が低くなる
ためである。更に、気孔径0.1〜3.0μmの範囲で最大の
空隙量を示す気孔径の値を中心とする0.1μmの気孔径
幅の範囲に含まれる空隙量が全空隙量の50%以上を占め
ることが好ましいとしたのは、このような条件を満たさ
ない場合にはろ過精度が悪くなる傾向があるためであ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明に係る清酒のろ過装置の構成図であ
る。第1図において、原液容器1には熟成もろみ原液が
収容される。また、フィルタ容器2内部には管状のセラ
ミックフィルタ3が設けられており、その内側を熟成も
ろみ原液が通過してクロスフローろ過が行なわれる。こ
れら原液容器1及びフィルタ容器2はポンプ4を介装し
た原液循環配管5で接続されている。
前記セラミックフィルタ3としては、特公昭59−4864
6号公報に記載されているものを使用した。このセラミ
ンクフィルタは高純度アルミナからなり、内側(ろ過面
側)から順次気孔径が大きくなるような非対称多層構造
を有している。第1図図示のろ過装置では、外形19mm、
内径15mmで、ろ過面側の気孔径が1.8μm、0.8μm及び
0.2μmのものを用いた。
実際に第1図図示のろ過装置を用い、ポンプ4の圧力
を1〜5kg/cm2として熟成もろみ原液(酵母菌及び火落
菌の菌数を下記表に示す)のろ過を行ない、ろ過された
生酒中の酵母菌及び火落菌の漏れ菌数を測定した結果を
下記表に示す。なお、下記表には比較例として従来の珪
藻土プレコートフィルタを用いたろ過圧搾機による結果
を併記する。
上記表から明らかなように、従来の珪藻土プレコート
フィルタを用いた場合には、酵母菌、火落菌ともに漏れ
菌数が多いのに対し、実施例1〜3のようにセラミック
フィルタを用いた場合には、酵母菌が生酒中に残存する
ことはなく、火落菌の漏れ菌数も大幅に減少している。
また、実施例3の気孔径0.2μmのセラミックフィル
タを用いた場合には、雑菌を除去することもでき、火入
れをしなくとも長期保存が可能となり、実際には生酒を
3箇月間室温で放置しても腐敗しなかった。これに対し
て珪藻土プレコートフィルタを用いた場合には、生酒を
室温で放置すると酢が生じた。
〔発明の効果〕
以上詳述したように本発明によれば、酵母菌や火落菌
の漏れがなく、しかも後処理等の容易な清酒のろ過装置
を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例における清酒のろ過装置の構成
図である。 1……原液容器、2……フィルタ容器、3……管状のセ
ラミックフィルタ、4……ポンプ、5……原液循環配
管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 満雅 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (56)参考文献 特公 昭59−18986(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】清酒の熟成もろみ原液を収容する原液容器
    と、管状をなし管内面の気孔径が1.8μm以下であり内
    面から順次気孔径が大きくなるような非対称多層構造を
    有するセラミックフィルターと、前記原液容器内の熟成
    もろみ原液をセラミックフィルタ内を通過させて生酒を
    ろ過し、菌体及びもろみを含む濃縮原液を原液容器に循
    環させる循環機構とを具備したことを特徴とする清酒の
    ろ過装置。
JP19459786A 1986-08-20 1986-08-20 清酒のろ過装置 Expired - Lifetime JPH082290B2 (ja)

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JPS6352869A JPS6352869A (ja) 1988-03-07
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CN107012050A (zh) * 2017-06-12 2017-08-04 李媛 一种新型过滤的酿酒承载装置

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