JPH0822868B2 - ヒドラジン化合物 - Google Patents
ヒドラジン化合物Info
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- JPH0822868B2 JPH0822868B2 JP6166620A JP16662094A JPH0822868B2 JP H0822868 B2 JPH0822868 B2 JP H0822868B2 JP 6166620 A JP6166620 A JP 6166620A JP 16662094 A JP16662094 A JP 16662094A JP H0822868 B2 JPH0822868 B2 JP H0822868B2
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Description
圧治療剤として有用なジヒドロピリジン化合物の製造中
間体である(IV)で表されるアセトニル環状ホスホネート
化合物の製造法に関する。
は式(IV)で表されるアセトニル環状ホスホネートより容
易に製造できるため、本発明は医薬品の優れた製造原料
を提供するものとして有用である。
ニル環状ホスホネート誘導体は、環状ホスファイトとハ
ロアセトンのアルブゾフ反応により製造するのが一般的
である(特開昭60−248693号公報等)。式(IV)
で表されるアセトニル環状ホスホネートの場合も、例え
ば以下に示したアルブゾフ反応に従って製造できる。
ァイトと反応してアルキルホスホネート化合物を生成す
ること、 ハロゲン化アセトンに催涙性があること、などが挙げ
られる。そのため、工業的スケールの製造法としては不
適当であり、より簡易で効率的な方法の開発が必要であ
った。
トにアミンを反応させ式(VI)及び式(VII)で表される化
合物の合成を報告しているが〔C. R. Hebd. Seances Ac
ad. Sci., Ser. C280(7), 473-6, (1975) 〕、反応に長
時間を要する。
を解決すべくアミンよりもさらに分子量が小さく経済性
の高いヒドラジンを利用するアセトニル環状ホスホネー
ト化合物の製造法である本発明を完成するに至った。
ヒドラジン化合物を、酸加水分解することを特徴とする
式(IV)で表されるアセトニル環状ホスホネート化合物の
製造法、(2) 式(II)で表されるアレニル環状ホスホネー
ト及び/又は式(III)で表されるプロピニル環状ホスホ
ネートにヒドラジンを反応させ、次いで酸加水分解する
ことを特徴とする式(IV)で表されるアセトニル環状ホス
ホネート化合物の製造法、を提供するものである。
物はシス−トランス異性体及び一般式(I')及び(I")で表
される互変異性体等を包含する。
ニル環状ホスホネート及び/又は式(III)で表されるプ
ロピニル環状ホスホネートは、クロロホスファイトとプ
ロパルギルアルコールとをトリエチルアミンの存在下に
反応させ、次いで加熱することによって容易に得ること
ができる〔J. Am. Chem. Soc., 72, 5491 (1950); ibi
d,92, 7125 (1970)〕(参考例1参照)。
ネート及び/又は式(III)で表されるプロピニル環状ホ
スホネートをアセトニトリル等のニトリル系溶媒、ベン
ゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジ
クロロメタン等のハロゲン系溶媒、酢酸エチル等のエス
テル系溶媒、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、
メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、ジメチ
ルスルホキシド、水といった溶媒に溶解し、ヒドラジン
を加える。ヒドラジンは取扱の容易さ等の理由から一水
和物の使用が最も好都合であるが、無水のものやヒドラ
ジンと水の比率が一水和物と異なるものも使用できる。
また、反応系内でヒドラジンの塩酸塩や硫酸塩からヒド
ラジンを遊離させた後に使用してもよい。ヒドラジンの
使用量は、式(II)で表されるアレニル環状ホスホネート
及び/又は式(III)で表されるプロピニル環状ホスホネ
ートに対して0.3倍モル未満の場合、目的物は生成す
るが当然の如く収率は低下し、あまり大過剰では次の酸
加水分解に影響するため0.3〜5.0倍モルが適当で
あり、さらに好ましくは1.0〜2.0倍モルの範囲で
使用するのがよい。
は、ヒドラジンを1倍モル以上使用した場合数分で終了
し、0.5倍モルから1倍モルの範囲であっても1時間
以内に終了する。反応温度は−20℃から溶媒沸点まで
許容できるが、−10℃〜90℃の範囲が適当であり、
さらに好ましくは0℃〜50℃の範囲がよい。
状ホスホネートを製造する際に式(III)で表されるプロ
ピニル環状ホスホネートも同時に生成する(Tet. Lett.,
1971, 1937)が、両化合物は上記のように式(IV)で表さ
れるアセトニル環状ホスホネートを合成することができ
るのであえて分離する必要は特にない(実施例5参
照)。
アセトニトリル、アセトン、アルコール類等の水に可溶
な溶媒中に溶解または懸濁させ、酸水溶液を加えること
によって目的とするアセトニルホスホネート(IV)に変換
できる。ここで使用できる酸の種類としては、塩酸、硫
酸などの鉱酸のほか酢酸、シュウ酸といった有機酸も使
用することができる。酸の使用量は少なくとも生成する
ヒドラジンを中和するだけの使用量(例えば塩酸の場合
2倍モル)が必要である。酸の使用量は過剰であったと
しても反応上特に問題はない。従って、酸の使用量は等
モルから100倍モルの範囲が適当であり、さらに好ま
しくは2倍モルから30倍モルの範囲である。
水分解で消費される分量(等モルまたは2倍モル)が必
要であるが、過剰にあったとしても反応上特に問題はな
い。従って水の使用量は0.5倍モルから5000倍モ
ルの範囲が適当であり、好ましくは等モルから500倍
モルの範囲である。反応温度は−20℃から溶媒沸点ま
で許容できるが、−10℃〜50℃の範囲が適当であ
り、さらに好ましくは0℃〜30℃がよい。
セトンを使用することがなく、ペルコウ反応やハロゲン
化アルキルの生成がないため収率も良好であるという点
においてアルブゾフ反応にまさっている。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
2mol)とトリエチルアミン858g(8.48mo
l)をアセトニトリル8.34kgに溶解し、氷冷下に
撹拌しながら2−クロロ−5,5−ジメチル−1,3,
2−ジオキサホスホリナン1423g(8.44mo
l)を滴下した。滴下終了後、氷冷下で1時間撹拌を継
続し、室温に戻して更に4時間撹拌を行った。析出した
トリエチルアミン塩酸塩は吸引ろ過して除き、アセトニ
トリル1.16kgで洗浄したあとの洗液はろ液と合わ
せた。このろ液を2時間加熱還流し、アセトニトリル
4.7kgを留去することによって2−アレニル−5,
5−ジメチル−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホス
ホリナン(II)と5,5−ジメチル−2−(1−プロピニ
ル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン
(III)の混合物のアセトニトリル溶液を得た。
6.0mmol)とトリエチルアミン8.08g(7
9.8mmol)をアセトニトリル100mLに溶解
し、氷冷下撹拌しながら2−クロロ−5,5−ジメチル
−1,3,2−ジオキサホスホリナン13.4g(7
9.5mmol)を滴下した。滴下終了後、1時間その
まま撹拌を続け、そのあと室温に戻してさらに4時間撹
拌した。反応液をろ過して生成したトリエチルアミンの
塩酸塩を除去し、ろ液を2時間加熱還流した。反応液を
減圧下に濃縮し、残留物をクロロホルムに溶解して水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒留去した。残留
物にエーテルを加えて結晶化した後ろ取すると、2−ア
レニル−5,5−ジメチル−2−オキソ−1,3,2−
ジオキサホスホリナン(II)6.95g(収率 46.5
%)が淡黄褐色の結晶として得られた。融点 128−
133 ℃。
をシリカゲルクロマトグラフィーにかけることによって
5,5−ジメチル−2−(1−プロピニル)−2−オキ
ソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン(III)2.63
g(収率 17.6%)が得られた。 融点 72−7
7℃。
キソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン(II)0.35
g(1.9mmol)をアセトニトリル2mLに溶解
し、ヒドラジン一水和物0.15g(3.0mmol)
を加えて室温で30分間撹拌後に溶媒留去した。油状の
残渣を真空ポンプで更に乾燥していると結晶化が起こ
り、ほぼ定量的に無色の結晶が得られた(0.42
g)。この生成物は式(IA)で表されるヒドラジン化
合物であった。 元素分析:理論値 C 43.63%,H 7.78
%,N 12.72% 分析値 C 43.60%,H 7.89%,N 1
2.58% マススペクトル:220(92,M+),135(10
0)
キソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン(II)0.69
g(3.7mmol)をアセトニトリル3mLに溶解
し、ヒドラジン一水和物0.09g(1.8mmol)
を添加した。30分間放置後、ヒドラジン一水和物0.
05g(1.0mmol)を追加し、更に30分間室温
で放置した。結晶の析出が認められたので冷蔵庫に移
し、終夜放置後、結晶をろ取した。結晶は1mLのアセ
トニトリルで洗浄し、乾燥した。無色結晶0.24g
(収率 32%)、融点 214−216℃。この生成
物は式(IB)で表される化合物であった。 元素分析:理論値 C 47.06%,H 7.40
%,N 6.86% 分析値 C 47.07%,H 7.40%,N 6.
76% マススペクトル:408(62,M+),109(10
0)
0mg(0.500mmol)をアセトニトリル1.1
gに懸濁させ、10重量%塩酸2.2gを加えて溶解し
た後に1時間放置した。20重量%塩化ナトリウム水溶
液30mLで希釈した反応混合物をクロロホルム30m
Lで2回で抽出した。クロロホルム層は合わせて無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、溶媒留去したところ、目
的とする2−アセトニル−5,5−ジメチル−2−オキ
ソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン(IV)101mg
(収率 98%)を無色の固体として得た。融点 89
−93℃。
2mg(0.250mmol)をアセトニトリル1.1
gに懸濁させ、10重量%塩酸2.2gを加えて溶解し
た後に1時間放置した。20重量%塩化ナトリウム水溶
液30mLで希釈した反応混合物をクロロホルム30m
Lで2回で抽出した。クロロホルム層は合わせて無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、溶媒留去したところ、目
的とする2−アセトニル−5,5−ジメチル−2−オキ
ソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン(IV)101mg
(収率 98%)を無色の固体として得た。融点 89
−93℃。
キソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン(II)0.69
g(3.7mmol)をアセトニトリル3mLに溶解
し、ヒドラジン一水和物0.22g(4.4mmol)
を加えた。30分間室温で放置後、10重量%塩酸4.
8gを加えて1時間撹拌した。約半量まで減圧下に溶媒
留去し、20重量%塩化ナトリウム水溶液30mLで希
釈した反応混合物をクロロホルム40mLで2回で抽出
した。クロロホルム層は合わせて無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、ろ過、溶媒留去したところ、目的とする2−ア
セトニル−5,5−ジメチル−2−オキソ−1,3,2
−ジオキサホスホリナン(IV)0.75g(収率 ほぼ定
量的)を無色の固体として得た。 融点 89−93
℃。
ル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン
(III)0.69g(3.7mmol)をアセトニトリル
3mLに溶解し、ヒドラジン一水和物0.22g(4.
4mmol)を加えた。30時間室温で放置後、10重
量%塩酸4.8gを加えて1時間撹拌した。約半量まで
減圧下に溶媒留去し、20重量%塩化ナトリウム水溶液
30mLで希釈した反応混合物をクロロホルム40mL
で2回で抽出した。クロロホルム層は合わせて無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、ろ過、溶媒留去したところ、目的
とする2−アセトニル−5,5−ジメチル−2−オキソ
−1,3,2−ジオキサホスホリナン(IV)0.77g
(収率 ほぼ定量的)を無色の固体として得た。 融点
89−93℃。
液を氷冷下に撹拌し、ヒドラジン一水和物510g(1
0.2mol)を滴下した。滴下終了後30分撹拌(反
応は10分以内に終了している)したところで10重量
%塩酸11.2kgを加えた。室温で1時間撹拌した
後、溶媒5.0kgを留去し、塩化ナトリウム1.38
kgを加えて塩析したものをクロロホルム15.8kg
で2回媒出した。クロロホルム層は合わせて無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、ろ過、溶媒留去した残渣をトルエン
3.5kgに溶解して氷冷した。析出した結晶を吸引ろ
過して取り、冷トルエン1.0kgで洗浄後、乾燥する
ことによって目的とする2−アセトニル−5,5−ジメ
チル−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン
1000g(収率 57.5%、4工程通算)を無色の
結晶として得た。融点 89−93℃。
ロパルギルアルコール15.3g(273mmol)を
1,2−ジクロロエタン201gに溶解し、氷冷、撹拌
下、2−クロロ−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオ
キサホスホリナン42.9g(254mmol)を滴下
した(滴下所要時間51分)。
し、析出したトリエチルアミン塩酸塩は吸引ろ過して除
去した。トリエチルアミン塩酸は冷1,2−ジクロロエ
タン54.9gで洗浄し、洗液はろ液と合わせた。この
ろ洗液を2時間加熱還流することによって2−アレニル
−5,5−ジメチル−2−オキソ−1,3,2−ジオキ
サホスホリナン(II)と5,5−ジメチル−2−(1−プ
ロピニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホ
リナン(III)の混合物の1,2−ジクロロエタン溶液を
得た。
−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン(II)
と5,5−ジメチル−2−(1−プロピニル)−2−オ
キソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン(III)の混合
物の1,2−ジクロロエタン溶液を、氷冷下撹拌し、ヒ
ドラジン一水和物15.8g(316mmol)を徐々
に加えた。30分間撹拌を継続した後、室温に戻し、1
7時間撹拌後に20重量%塩酸121g(663mmo
l)を加え、1時間撹拌した。反応混合物を静置、分液
させ、1,2−ジクロロエタン層を取り、水層は1,2
−ジクロロエタン266gで3回抽出した。1,2−ジ
クロロエタン層は合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、ろ過、溶媒留去して得られた結晶性残渣49gをト
ルエン156gより再結晶して目的の2−アセトニル−
5,5−ジメチル−2−オキソ−1,3,2−ジオキサ
ホスホリナン(IV)39.8g(収率 75.9%)を無
色の結晶として得た。 融点 89−93℃。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、Rは水素原子または 【化2】 を意味する。〕で表されるヒドラジン化合物を、酸加水
分解することを特徴とする式(IV) 【化3】 で表されるアセトニル環状ホスホネート化合物の製造
法。 - 【請求項2】 式(II)で表されるアレニル環状ホスホネ
ート及び/又は式(III)で表されるプロピニル環状ホス
ホネートにヒドラジンを反応させ、次いで酸加水分解す
ることを特徴とする請求項1記載の式(IV)で表されるア
セトニル環状ホスホネート化合物の製造法。 【化4】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6166620A JPH0822868B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | ヒドラジン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6166620A JPH0822868B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | ヒドラジン化合物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3210696A Division JPH0725781B2 (ja) | 1990-11-15 | 1991-08-22 | ヒドラジン化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0770160A JPH0770160A (ja) | 1995-03-14 |
JPH0822868B2 true JPH0822868B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=15834678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6166620A Expired - Lifetime JPH0822868B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | ヒドラジン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0822868B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-19 JP JP6166620A patent/JPH0822868B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0770160A (ja) | 1995-03-14 |
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