JP2536000B2 - α−ベンジリデン−アセトニルホスホネ―ト類の製法 - Google Patents

α−ベンジリデン−アセトニルホスホネ―ト類の製法

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JP2536000B2 JP63001936A JP193688A JP2536000B2 JP 2536000 B2 JP2536000 B2 JP 2536000B2 JP 63001936 A JP63001936 A JP 63001936A JP 193688 A JP193688 A JP 193688A JP 2536000 B2 JP2536000 B2 JP 2536000B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はα−ベンジリデン−アセトニルホスホネート
類の製法に関する。
本発明で提供されるα−ベンジリデン−アセトニルホ
スホネート誘導体は多置換ホスホネート誘導体の中間体
(F.BARBOT,E.PARAISO and Ph.MIGINIAC,Tetrahedron L
ett.,25(39),4369−4370(1984)を参照)、共役ジエ
ンの合成中間体(J.M.McIntosh and R.A.Sieler,Can.J.
Chem.,56,226−231(1977)を参照)あるいは医薬品の
中間体(特開昭59−161392,60−69089,60−248693,60−
258194,61−030591,61−63688,61−63689を参照)とし
て有用な化合物である。
(従来技術) アセトニルホスホネートと芳香族アルデヒドとの反応
はPudovikらによって初めて報告された(A.N.Pudovik,
G.E.Yastrebova and V.I.Nikitina,Zh.Obsh.Khim.,37
(2),510−511(1967)を参照)。彼らはベンズアル
デヒドとジエチルアセトニルホスホネートの反応をピペ
リジン触媒で縮合させて、64.7%の収率でα−ベンジリ
デン−アセトニルホスホネートを得ている。(式1) しかし、芳香環に電位吸引基が置換している場合は、
Horner−Emmons反応と呼ばれる脱リン酸反応が優先し目
的とするホスホネート誘導体は得られないことが報告さ
れている(S.Patai and A.Schwartz,J.Org.Chemb.,25,1
232−1234(1960)を参照)。本発明者らも(1)式と
同様な条件で反応を試みたところHorner−Emmons反応が
優先的に進行することを確認した(式2、比較例2を参
照)。
Pataiらは、芳香族アルデヒドとホスホン酸α−メチ
レンとの縮合によりピペリジン−酢酸と触媒として用い
ると良好な結果が得られることを発見し(S.Patai and
A.Schwartz,J.Org.Chemb.,251232−1234(1960)を参
照)、以後この方法が幅広く利用された今日に至ってい
る(式3) 本方法を利用して多くのα−ベンジリデン−アセトニ
トリルホスホネート誘導体が構成されているが(特開昭
59−161392,60−248693を参照)、特にNO2基などの強い
電子吸引基が置換している芳香族アルデヒドの場合は極
めて低収率である。これは、本発明者らの研究結果によ
ればHorner−Emmons反応によって一般式(a) Ara−CH=CHCOCH3 (a) (式中、Araは、電子吸引基によって置換されたフェニ
ル基を意味する。) で表わされるメチルスチリルケトン誘導体を副生するば
かりではなく、一般式(b) (式中、Araは前述と同じ意味であり、Ra,Rbは同一もし
くは相異ってアルキル基を意味するか、またはRa,Rb
一緒になってアルキレン基を意味する。) で表わされる化合物や一般式(c) (式中、Araは前述と同じ意味である。) で表わされる化合物が副生することが原因である。
このように、従来方法に従って、一般式(d) (式中、Ra,Rbは前述と同じ意味である。)により表わ
されるアセトニルホスホネートに、一般式(e) AraCHO (e) (式中、Aaは上述と同じ意味である。)により表わされ
る置換ベンズアルデヒドを反応させただけでは、得られ
る一般式(f) (式中、Aa,Ra,Rbは前述と同じ意味である。)により表
わされるα−ベンジリデン−アセトニルホスホネート誘
導体の収率は低い。
(発明が解決しようとする問題点) 一般式(e)によって表わされる置換ベンズアルデヒ
ドと一般式(d)によって表わされるアセトニルホスホ
ネートとの反応により、一般式(f)によって表わされ
るα−ベンジリデン−アセトニルホスホネート誘導体を
合成する際の低い収率を高くしようとした。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、 一般式(I) ArCHO 〔I〕 〔式中、Arはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ
基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメ
チル基、トリフルオロメチル基、−CONR7R8(R7、R
8は、お互いに同一又は相異なり炭素数1乃至5のアル
キル基を意味する。)、−C(O)R7,−OC(O)R7,−
OSO3R7,−OCF3,−S(=O)2R7,−CNまたは−SO3R7
ら選ばれた1個または2個以上の置換基によって置換さ
れたフェニル基を意味する。〕により表わされるアルデ
ヒドと一般式〔II〕 〔式中、R1、R2は、お互いに同一若しくは相異なり、炭
素数1乃至12の飽和もしくは不飽和の脂肪族基を意味す
るか;又はR1とR2が一緒になって炭素数1乃至3のアル
キル基の1乃至4コで置換された若しくは無置換の1,2
−エチレン基、1,3−プロピレン基若しくは1,4−ブチレ
ン基を意味する。〕により表わされるアセトニルホスホ
ネートを反応させる際に、一般式〔IV〕 〔式中、R3、R4は、お互いに同一若しくは相異なり、炭
素数1乃至4のアルキル基を意味するか;又はR3とR4
一緒になって、炭素数1乃至2のアルキル基の1乃至4
個によって置換された若しくは置換されていない1,4−
ブチレン基又は1,5−ペンチレン基、−CH2CH2OCH2CH2
若しくは−CH2CH2NHCH2CH2−と意味する。〕により表さ
れる2級アミンと一般式〔V〕 〔式中、Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子を意味し、R5とR6はお互いに同一または相異な
り、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子又は炭素1乃至4のアルキル基を意味する。〕に
より表わされるα−ハロゲノ脂肪酸を共存させると一般
式〔III〕 〔式中、Ar、R1,R2は上述と同じ意味である。〕により
表わされるα−ベンジリデン−アセトニルホスホネート
の収率が高まることを見出した。
また、一般式〔I〕によって表されるアルデヒドと一
般式〔IV〕によって表されるアミンの両者に換えて、一
般式〔VI〕 〔式中、Ar、R3,R4は、上述と同じ意味である。〕によ
って表される化合物を、一般式〔V〕により表わされる
α−ハロゲノ脂肪酸の存在下、一般式〔II〕 〔式中、R1とR2は、上述と同じ意味である。〕によって
表される化合物と反応させると、一般式〔III〕により
表わされるα−ベンジリデン−アセトニルホスホネート
誘導体が、更に高収率で得られることを見出した。
また、本発明者は、一般式〔IV〕によって表わされる
2級アミンと一般式〔I〕によって表わされる置換ベン
ズアルデヒドから、一般式〔VI〕によって表わされるア
ミナールを生成した反応液と同一の反応液内に於て、一
般式〔V〕によって表わされるα−ハロゲノ脂肪酸の存
在下、続けて一般式〔II〕により表わされるアセトニル
ホスホネートとの反応を行っても、一般式〔III〕によ
って表わされるα−ベンジリデン−アセトニルホスホネ
ートが高い収率で得られることを見出した。
なお、一般式〔VI〕によって表わされるアミナールは
既知の化合物であり、既知の方法により合成できる(例
えばM.Sekiya and H.Sakai,Chem.Pharm.Bull.,17
(1),32−35(1969)を参照)。
一般式〔III〕によって表わされるα−ベンジリデン
−アセトニルホスホネートを合成する際の反応温度は氷
下から使用した溶媒の還流温度の間であり、氷冷下〜10
0℃の範囲が好ましい。
本発明の合成法に用いる各化合物のモル比は下記の通
りである。
一般式〔I〕、〔II〕、〔IV〕および〔V〕により表
される化合物のモル比は〔I〕:〔II〕:〔IV〕:
〔V〕=0.8〜1.2:0.8〜1.2:0.01〜2.4:0.01〜2.4であ
り、好ましくは、〔I〕:〔II〕:〔IV〕:〔V〕=0.
95〜1.05:0.95〜1.05:0.1〜2.0:0.1〜2.0である。
また、一般式〔II〕、〔V〕および〔VI〕により表さ
れる化合物のモル比は、〔II〕:〔V〕:〔VI〕=0.8
〜1.2:1.6〜2.4:0.8〜1.2であり、好ましくは、〔I
I〕:〔V〕:〔VI〕=0.95〜1.05:1.9〜2.1:0.95〜1.0
5である。
反応溶媒にはTHF(テトラヒドロフラン)などのよう
なエーテル系溶媒、DMF(ジホルムアミド),DMA(ジメ
チルアセタミド)、N−メチルピロリドン等のアミド系
溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲノア
ルカン系溶媒、DMSO(ジメチルスルホキシド)により代
表されるスルホキシド系溶媒、アセトニトリルにより代
表されるニトリル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素溶媒、酢酸エチルのエステル系溶
媒などが利用できる。
これら溶媒の内、好ましい溶媒としては、トルエン、
ベンゼン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルおよび
クロロホルム等が挙げられ、とくに好ましい溶媒として
はトルエンおよびベンゼンがが挙げられる。
(実施例(参考例、比較例等を含む)) 次に本発明を参考例、比較例、実施例等によって更に
詳しく説明する。なお、本発明はこれらによって限定さ
れるものではない。
参考例1 ベンズアルデヒド5.31g(50.0mmol)をベンゼン30ml
に溶解し、粉末状の無水ホウ酸5.80gを懸濁した中に、
攪拌下、モルホリン10.5g(121mmol)を加えた。発熱が
収まった後、改めて加熱を行ない50℃で2hr反応させ
た。反応混合物は室温まで冷却し、吸引ろ過して固体を
除いたあと溶媒留去した。得られた残渣(熱時油状)を
イソプロピルエーテル40mlに溶解し徐冷後、冷蔵庫中で
一夜放置したところ、目的のアミナール11.02g(収率:8
4%)がmp102−103℃の無色結晶として得られた。
参考例2〜5 参考例1と同様の方法で下記のアミナール類を合成し
た。
の合成結果 実施例1 1,1′−ベンジリデンジモルホリン2.62g(10.0mmol)
をトルエン20.0gに溶解し、攪拌下にトリフルオロ酢酸
2.28g(20.0mmol)を滴下した。滴下終了後、その混合
物を60℃に加熱し、15分後に2,2−ジメチルプロピレン
アセトニルホスホネート2.06g(10.0mmol)を加えて溶
解させた。溶解を確認した後、温浴を取り除き、放冷し
ながら30分反応させると反応は終了した。この反応混合
物を氷冷し、冷水20.0gを加えてモルホリンのトリフル
オロ酢酸塩を溶解した後、分液してトルエン層を取り、
無水硫酸ナトリウムで乾燥してから溶媒を留去した。得
られた淡黄色残渣2.49gをカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル200g、酢酸エチル−ベンゼン=1/1)で精
製したところ、目的の2,2−ジメチルプロピレンα−ベ
ンジリデンアセトニルホスホネート2.04g(収率:69%)
が微黄色油状物として得られた(この油状物は3日間室
温で放置したところ結晶化した)。NMR分析の結果、こ
のものはE体:Z体=80:20の混合物であることが判明し
た。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.73(s),1.06(s),1.11(s),1.21(s),合わ
せて6H; 2.24(s),2.55(s),合わせて3H; 3.4−4.5(m),4H;6.7−7.7(m),5H; 7.80(s),8.29(s),合わせて1H. 実施例2 1,1′−ベンジリデンジモルホリンに換えて、1,1′−
(p−クロロベンジリデン)ジモルホリンを使用して、
実施例1の方法に従い、2,2−ジメチルプロピレンα−
ベンジリデン−アセトニルホスホネート(一般式〔II
I〕において、−R1…R2−=−CH2C(CH32CH2−,Ar−
=p−chlorophenylの化合物)を合成した。
収率:85% NMR積分比E:Z=80:20 NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.77(s),1.07(s),1.13(s),1.24(s),合わ
せて6H; 2.28(s),2.56(s)合わせて3H; 3.3−4.5(m),4H:6.6−8.5(m),5H. 実施例3 1,1′−(p−ニトロベンジリデン)ジモルホリン3.0
7g(10.0mmol)をトルエン20.0gに懸濁し、攪拌下にト
リフルオロ酢酸2.28g(20.0mmol)を滴下した。滴下終
了後、その混合物を60℃に加熱し、15分後に2,2−ジメ
チルプロピレン アセトニルホスホネート2.06g(10.0m
mol)を加えて溶解させた。溶解を確認した後、温浴を
取り除き、放冷しながら30分反応させると反応は終了し
た。この反応混合物を水冷し、冷水20.0gを加えた状態
で晶析させると、目的の2,2−ジメチルプロピレンα−
(p−ニトロベンジリデン)−アセトニルホスホネート
(一般式〔III〕において、−R1…R2−=−CH2C(CH3
2CH2−,Ar−=p−nitrophenylの化合物)2.82g(収率:
83%)がほとんど無色の結晶として得られた。NMR分析
の結果、このものはE体:Z体=95:5の混合物であること
が判った。
E体のNMR(CDCl3)δ(ppm): 1.07(s,3H),1.17(s,3H)、2.31(s,3H)、3.2−4.6
(m,4H)、7.1−8.6(m,5H) 実施例4,5 実施例3の方法に従い、1.1′−(p−ニトロベンジ
リデン)ジモルホリンを1,1′−(m−ニトロベンジリ
デン)ジモルホリンまたは1,1′−(o−ニトロベンジ
リデン)ジモルホリンに換えて、各々対応するα−置換
ベンジリデンアセトニルホスホネート誘導体を合成し
た。ただし、実施例3と異なり、晶析母液からもカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)を用い
て回収を行なった。
試験結果を次表に示した。
実施例6 m−ニトロベンズアルデヒド15.1gとピペリジン17.0g
をベンゼン200gに溶解し、3時間還流した。反応の進行
に伴って生成する水は共沸脱水法によって除去した。反
応液を氷冷し、トリフルオロ酢酸22.8gを滴下して氷冷
下30分攪拌した。2,2−ジメチルプロピレン アセトニ
ルホスホネート20.6gを加えた後、反応液を50℃まで加
温して30分保った後再び氷冷した。生成した結晶をろ取
して乾燥すると目的とする2,2−ジメチルプロピレンα
−(m−ニトロベンジリデン)−アセトニルホスホネー
ト22.0gが得られた。ろ液は水75gで2回洗浄したのち、
氷冷すると更に6.0g(乾燥後の重量)の目的物の結晶が
得られた。
収率:83%、mp148〜149℃ 実施例7 2,2−ジメチルプロピレン アセトニルホスホネート1
0.3gとm−ニトロベンズアルデヒド7.55gをトルエン100
mlに溶解しトリフルオロ酸酸5.7gとピペリジン4.25gを
加えて2時間共沸脱水した。反応液を2時間氷冷し析晶
する結晶をろ過して除去し、ろ液は50mlの水で洗浄し
た。トルエン溶液を0℃で10時間放置すると目的とする
2,2−ジメチルプロピレンα−(m−ニトロベンジリデ
ン)アセトニルホスホネート9.2g(収率:54%)が結晶
として得られた。
実施例8 m−ニトロベンズアルデヒド302g(2.00mol)、モル
ホリン348g(4.00mol)、ベンゼン2000gの混合物を共沸
脱水しながら4.5時間還流させた。得られた溶液を水冷
により30℃まで冷却してからモノクロル酢酸378g(4.00
mol)を加え、水冷のまま30分攪拌した。その後再度加
熱して内温を60℃とし、2,2−ジメチルプロピレン ア
セトニルホスホネート412g(2.00mol)を加えて1時間
反応させた。反応終了後、60℃の温水1400gで熱時抽出
してモルホリンのモノクロル酢酸塩を除去し、ベンゼン
層を取ってベンゼン800gを留去後、氷冷下に晶析したと
ころ、目的のα−(m−ニトロベンジリデン)−アセト
ニルホスホネート428g(収率:63%)が得られた。
実施例9 プロピレンアセトニルホスホネート1.78gをトルエン1
2gに懸濁し攪拌下にモノクロロ酢酸1.84gを加え溶解さ
せた。溶解を確認した後、1,1′−(o−ニトロベンジ
リデン)ジモルホリン2.83gを加え約20℃で2時間攪拌
した。この反応混合物を氷冷し、冷水10gを加えた状態
で、晶析させると目的とプロピレンα−(o−ニトロベ
ンジリデン)−アセトニルホスホネート20g(収率:64.2
%)が白色の結晶として得られた。NMR分析の結果この
ものは、E体:Z体=26:7の混合物であることがわかっ
た。
比較例1(従来法の例;ピペリジンと酢酸の共存下) 2,2−ジメチルプロピレン アセトニルホスホネート
1.9gとm−ニトロベンズアルデヒド1.5gをベンゼン2ml
に溶解しピペリジン0.5ml、酢酸2滴を加えて3時間共
沸脱水させた。冷後反応液をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(溶離液、酢酸エチル:メタノール=9:1(v/v);R
f値0.7)に処し、目的とする2,2−ジメチルプロピレン
α−(m−ニトロベンジリデン)−アセトニルホスホネ
ート0.99g(収率31%)を得た。
比較例(ピペリジンの存在下) 2,2−ジメチルプロピレン アセトニルホスホネート
1.9gとm−ニトロベンズアルデヒド1.5gをベンゼン2ml
に溶解しピペリジン0.5mlを加えて1.5時間共沸脱水させ
た。冷後反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離
液、酢酸エチル:メタノール=9:1(v/v);Rf値0.7)に
処し、目的とする2,2−ジメチルプロピレンα−(m−
ニトロベンジリデン)−アセトニルホスホネート1.15g
(収率:36%)を得た。
比較例3(ピペリジンの存在下) 2,2−ジメチルプロピレン アセトニルホスホネート1
gにm−ニトロベンズアルデヒド0.75gをベンゼン10mlに
溶解しピペリジン1gを加えて室温で24時間攪拌した。本
反応液を高速液体クロマトグラフィー(ODS逆相カラ
ム:溶離液、MeOH:H2O=3:2(v/v),UV(254nm)検出)
で分析したころ、Horner−Emmons反応の生成物であるメ
チル(m−ニトロスチリル)ケトンのみが生成している
ことが観測された。
比較例4(2級アミンがない場合) 2,2−ジメチルプロピレン アセトニルホスホネート
の0.515gとm−ニトロベンズアルデヒド0.38gをベンゼ
ン5mlに溶解し、トリフルオロ酢酸0.1mlを加えて1時間
還流させたが、全く反応は進行しなかった。
この実験結果は、本反応の進行に一般式〔IV〕により
表わされる2級アミンの添加が不可欠であることを示し
ている。
(発明の効果) 本発明の方法により、一般式(III)により表される
α−ベンジリデンアセトニルホスホネートの収率が著し
く向上した。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) ArCHO 〔I〕 〔式中、Arはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ
    基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメ
    チル基、トリフルオロメチル基、−CONR7R8(R7、R
    8は、お互いに同一又は相異なり、炭素数1乃至5のア
    ルキル基を意味する。)、−OSO3R7、−OCF3、−S(=
    O)2R7、−CN又は−SO3R7から選ばれた1個又は2個以
    上の置換基によって置換されたフェニル基を意味す
    る。〕により表されるアルデヒドと一般式〔II〕 〔式中、R1、R2は、お互いに同一若しくは相異なり、炭
    素数1乃至12の飽和若しくは不飽和の脂肪族基を意味す
    るか;又はR1とR2が一緒になって、炭素数1乃至3のア
    ルキル基の1乃至4個によって置換された若しくは置換
    されていない1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基若し
    くは1,4−ブチレン基を意味する。〕により表されるア
    セトニルホスホネートを、一般式〔IV〕 〔式中、R3、R4は、お互いに同一若しくは相異なり、炭
    素数1乃至4のアルキル基を意味するか;又はR3とR4
    一緒になって、炭素数1乃至2のアルキル基の1乃至4
    個によって置換された若しくは置換されていない1,4−
    ブチレン基又は1,5−ペンチレン基を意味するか、−CH2
    CH2OCH2CH2−、CH2CH2NHCH2CH2−と意味する。〕により
    表される2級アミンと一般式〔V〕 〔式中、Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨ
    ウ素原子を意味し、R5とR6は、お互いに同一又は相異な
    り、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
    素原子又は炭素数1乃至4のアルキル基を意味する。〕 により表されるα−ハロゲノ脂肪酸の存在下、反応させ
    ることを特徴とする一般式〔III〕 〔式中、Ar、R1及びR2は、上述と同じ意味である。〕 で表されるα−ベンジリデン−アセトニルホスホネート
    類の製法。
  2. 【請求項2】Arが、m−ニトロフェニル基又はo−ニト
    ロフェニル基を意味し; R1及びR2が、R1とR2が一緒になって意味する1,3−プロ
    ピレン基、1,3−ジメチル−1,3−プロピレン基又は2,2
    −ジメチル−1,3−プロピレン基を意味し; R3及びR4が、R3とR4が一緒になって意味する1,5−ペン
    チレン基又は−CH2CH2OCH2CH2−を意味し; R5及びR6が、水素原子又はハロゲン原子を意味し; Xがフッ素原子又は塩素原子を意味する請求項(1)に
    記載の製法。
  3. 【請求項3】一般式〔VI〕 〔式中、Arはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ
    基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメ
    チル基、トリフルオロメチル基、−CONR7R8(R7、R
    8は、お互いに同一又は相異なり、炭素数1乃至5のア
    ルキル基を意味する。)、−OSO3R7、−OCF3、−S(=
    O)2R7、−CN又は−SO3R7から選ばれた1個又は2個以
    上の置換基によって置換されたフェニル基を意味し、 R3、R4は、お互いに同一若しくは相異なり、炭素数1乃
    至4のアルキル基を意味するか;又はR3とR4が一緒にな
    って、炭素数1乃至2のアルキル基の1乃至4個によっ
    て置換された若しくは置換されていない1,4−ブチレン
    基又は1,5−ペンチレン基を意味するか、−CH2CH2OCH2C
    H2−、CH2CH2NHCH2CH2−と意味する。〕により表される
    化合物と、一般式〔II〕 〔式中、R1、R2は、お互いに同一若しくは相異なり、炭
    素数1乃至12の飽和若しくは不飽和の脂肪族基を意味す
    るか;又はR1とR2が一緒になって、炭素数1乃至3のア
    ルキル基の1乃至4個によって置換された若しくは置換
    されていない1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基若し
    くは1,4−ブチレン基を意味する。〕により表されるア
    セトニルホスホネートを、一般式〔V〕 〔式中、Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨ
    ウ素原子を意味し、R5とR6は、お互いに同一又は相異な
    り、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
    素原子又は炭素数1乃至4のアルキル基を意味する。〕
    により表されるα−ハロゲノ脂肪酸の存在下、反応させ
    ることを特徴とする一般式〔III〕 〔式中、Ar、R1及びR2は、上述と同じ意味である。〕で
    表されるα−ベンジリデン−アセトニルホスホネート類
    の製法。
  4. 【請求項4】Arが、塩素原子、ニトロ基若しくはシアノ
    基の1個又は2個によって置換されたフェニル基を意味
    し; R1及びR2が、お互いに同一若しくは相異なり、炭素数1
    乃至4のアルキル基を意味するか;又はR1とR2が一緒に
    なって、メチル基1乃至4個によって置換された若しく
    は置換されていない1,3−プロピレン基を意味し; R3及びR4が、R3とR4が一緒になって意味する1,4−ブチ
    レン基、1,5−ペンチレン基又は−CH2CH2OCH2CH2−を意
    味し; R5及びR6が、水素原子又はハロゲン原子を意味し; Xが、フッ素原子又は塩素原子を意味する請求項(3)
    に記載の製法。
  5. 【請求項5】Arが、m−ニトロフェニル基又はo−ニト
    ロフェニル基を意味し; R1及びR2が、R1とR2が一緒になって意味する1,3−プロ
    ピレン基、1,3−ジメチル−1,3−プロピレン基又は2,2
    −ジメチル−1,3−プロピレン基を意味し; R3及びR4が、R3とR4が一緒になって意味する1,5−ペン
    チレン基又は−CH2CH2OCH2CH2−を意味する請求項
    (4)に記載の製法。
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