JPH08227260A - 電子写真装置の除湿装置 - Google Patents

電子写真装置の除湿装置

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JPH08227260A
JPH08227260A JP7034038A JP3403895A JPH08227260A JP H08227260 A JPH08227260 A JP H08227260A JP 7034038 A JP7034038 A JP 7034038A JP 3403895 A JP3403895 A JP 3403895A JP H08227260 A JPH08227260 A JP H08227260A
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JP
Japan
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layer
photosensitive member
photoconductor
cylindrical
atom
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JP7034038A
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Inventor
Koji Yamazaki
晃司 山崎
Toshiyuki Ebara
俊幸 江原
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光体を摺擦加熱により効率よく除湿し、
夜間の通電をオフし、省エネルギーとすること。 【構成】 帯電能の温度依存性を低く押さえた新規な感
光体の画像形成直前に該感光体を回転研磨させながら外
部発熱体から加熱して除湿、高品質な画像を得られるよ
うになった。そればかりでなく、本発明組みあわせによ
って初めて、該感光体基体や周辺プロセスユニットを昇
温させずに除湿が可能となり、現像スリーブピッチむら
やクリーニング不良の低減が可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は円筒状感光体を用いこれ
を回転させて帯電・露光・現像・転写・クリーニングを
連続して行う工程とこれに連動して定着を行う工程を有
する電子写真装置の環境安定化装置としての除湿装置に
関する。
【0002】より詳しくは電子写真感光体の外部に近接
させた指向性発熱体を用いることで高湿環境下での良好
な画質と、安定したクリーニング性を提供できる高品質
電子写真装置の環境安定化装置としての除湿装置に関す
る。
【0003】
【従来の技術】以下、従来の技術として、特に、電子写
真装置とこれに装備される感光体について説明する。 (A)〔電子写真装置〕 近年の情報処理量の増大にともない、複写機やレーザー
ビームプリンター等の電子写真装置の用途は多岐にわた
っている。
【0004】こうした状況からこれらの電子写真装置に
対して、第1に、より環境変動の大きいフィールドでの
使用に堪えうる機能向上、具体的には高湿環境下や急激
な温度変動等で結露した場合等の、いわゆる「高湿画像
流れ」しにくい性能向上が求められている。第2に、エ
コロジーの観点から消費電力の低減が求められている。
具体的には、従来電子写真装置の感光体内部乃至近傍に
配設されている除湿ヒーターの撤去乃至消費電力低減で
ある。こうしたヒーターの容量は通常15Wから80W
程度と必ずしも大電力量といった印象を得ないが、夜間
も含め常時通電されているケースがほとんどであり、一
日あたりの消費電力量としては、電子写真装置全体の消
費電力量の5〜15%にも達する。第3に、経済性の要
求であり、高品質・信頼性は維持しつつ電子写真装置自
体が低価格であり、生産性・稼働率が高い事が求められ
ている。具体的には、定期メンテナンスによる停止時間
が短い事、電源スイッチON後速やかに使用出来る事が
求められている。
【0005】近年、電子写真装置に使用される電子写真
感光体は、耐刷枚数の増大をはかる為表面硬度が高くな
っており、繰り返し使用により帯電器からのコロナ生成
物の影響で感光体表面が湿度に敏感となり水分を吸着し
易くなり、これが感光体表面の電荷の横流れの原因とな
り、「画像流れ」といわれる画像品質低下を引き起こす
欠点を有している。
【0006】この様な画像流れを防止する為に、実公平
1−34205号公報に記載されている様なヒーターに
よる加熱や、特公平2−38956号公報に記載されて
いる様なマグネットローラーと磁性トナーから形成され
たブラシにより感光体表面を摺擦しコロナ生成物を取り
除く方法、特開昭61−100780号公報に記載され
ている様な弾性ローラーによる感光体表面の摺擦でコロ
ナ生成物を取り除く方法等が用いられてきた。
【0007】感光体表面を摺擦する方法は、極めて硬度
の高いアモルファスシリコン感光体を除き、耐刷枚数を
低下させ、ヒーターによる常時加熱は前述の様に消費電
力量の増大を招く。
【0008】また、本発明に類似する形態での外部ヒー
タ加熱方式、すなわち、特開昭59−111179号公
報や特開昭62−278577号公報においても、感光
体の温度変動に伴う画像濃度不安定要素の改善について
はなんらの開示もない。
【0009】こうした状況から、新たな電子写真装置の
環境安定化装置としての除湿装置、並びに電子写真画像
形成方法が求められている。
【0010】図1は複写機の画像形成プロセスの一例を
示す概略図である。図において、矢印X方向に回転する
感光体101は面状内面ヒータ123によって温度コン
トロールされ、感光体101の周辺には、主帯電器10
2、静電潜像形成部位103、現像器104、転写紙供
給系105、転写帯電器106(a)、分離帯電器10
6(b)、クリーナ107、搬送系108、除電光源1
09などが配設されている。
【0011】以下、さらに具体例を以て画像形成プロセ
スを説明する。まず、感光体101は+6〜8kVの高
電圧を印加した主帯電器102により一様に帯電され、
これに静電潜像形成部位103、すなわち光源ランプ1
10から発した光が原稿台ガラス111上に置かれた原
稿112に反射し、ミラー113、114、115を経
由し、レンズユニット117のレンズ118によって結
像され、ミラー116を経由し、当該光が感光体101
上に導かれ投影されて静電潜像が形成される。この潜像
に現像器104からネガ極性トナーが供給されてナトー
像となる。
【0012】一方、転写紙供給系105を通って、レジ
ストローラ122によって先端タイミングを調整され、
感光体101方向に供給される転写材Pは+7〜8kV
の高電圧を印加した転写帯電器106(a)と感光体1
01の間隙において背面から、トナーとは反対極性の正
電界を与えられ、これによって感光体101表面のネガ
極性トナー像は転写材Pに転移する。12〜14kVp
−p、300〜600Hzの高圧AC電圧を印加した分
離帯電器106(b)により転写材Pと感光体101と
を分離し、転写材Pは転写紙搬送系108を通って定着
装置(不図示)に至り、トナー像は定着されて装置外に
排出される。
【0013】つぎに、感光体101上に残留するトナー
はクリーナーユニット107のクリーニングブレード1
21によってかき落とされ、残留する静電潜像は除電光
源109によって消去される。 (B)〔アモルファスシリコン系感光体(a−Si)〕 電子写真において、感光体における感光層を形成する光
導電材料としては、高感度で、SN比〔光電流(Ip)
/暗電流(Id)〕が高く、照射する電磁波のスペクト
ル特性に適合した吸収スペクトルを有すること、光応答
性が早く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時におい
て人体に対して無害であること、等の特性が要求され
る。特に、事務機としてオフィスで使用される電子写真
装置内に組み込まれる電子写真用感光体の場合には、上
記の使用時における無公害性は重要な点である。
【0014】この様な点に優れた性質を示す光導電材料
に水素化アモルファスシリコン(以下、「a−Si:
H」と表記する)があり、例えば、特公昭60−350
59号公報には電子写真用感光体としての応用が記載さ
れている。
【0015】このような電子写真用感光体は、一般的に
は、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持
体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法
等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を形成す
る。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを
直流または高周波あるいはマイクロ波によるグロー放電
によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する
方法が好適なものとして実用に付されている。
【0016】また、特開昭54−83746号公報にお
いては、導電性支持体と、ハロゲン原子を構成要素とし
て含むa−Si(以下、「a−Si:X」と表記する)
光導電層からなる電子写真用感光体が提案されている。
当該公報においては、a−Siにハロゲン原子を1乃至
40原子%含有させることにより、耐熱性が高く、電子
写真用感光体の光導電層として良好な電気的、光学的特
性を得ることができるとしている。
【0017】また、特開昭57−11556号公報に
は、a−Si堆積膜で構成された光導電層を有する光導
電部材の、暗抵抗値、光感度、光応答性等の電気的、光
学的、光導電的特性及び耐湿性等の使用環境特性、さら
には経時的安定性について改善を図るため、シリコン原
子を母体としたアモルファス材料で構成された光導電層
上に、シリコン原子及び炭素原子を含む非光導電性のア
モルファス材料で構成された表面障壁層を設ける技術が
記載されている。
【0018】更に、特開昭60−67951号公報に
は、アモルファスシリコン、炭素、酸素及び弗素を含有
してなる透光絶縁性オーバーコート層を積層する感光体
についての技術が記載され、特開昭62−168161
号公報には、表面層として、シリコン原子と炭素原子と
41〜70原子%の水素原子を構成要素として含む非晶
質材料を用いる技術が記載されている。
【0019】さらに、特開昭57−158650号公報
には、水素を10〜40原子%含有し、赤外吸収スペク
トルの2100cm-1と2000cm-1の吸収ピークの
吸収係数比が0.2〜1.7であるa−Si:Hを光導
電層に用いることにより高感度で高抵抗な電子写真用感
光体が得られることが記載されている。
【0020】一方、特開昭60−95551号公報に
は、アモルファスシリコン感光体の画像品質向上のため
に、感光体表面近傍の温度を30乃至40℃に維持して
帯電、露光、現像および転写といった画像形成行程を行
うことにより、感光体表面での水分の吸着による表面抵
抗の低下とそれに伴って発生する画像流れを防止する技
術が開示されている。
【0021】これらの技術により、電子写真用感光体の
電気的、光学的、光導電的特性及び使用環境特性が向上
し、それに伴って画像品質も向上してきた。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】以上述べてきたよう
に、いずれの光導電材料を用いても、感光体の寿命を伸
ばそうとすると、高湿環境下では感光体の加温が必要な
状況にある。
【0023】しかし、加温に要する電力が資源保護・省
エネルギーの観点から、夜間のヒーター通電は安全性・
信頼性の基準強化から、感光体の除湿を高効率かつ迅速
に行わせる社会的要請が高まっている。
【0024】従来は複写機を使用しない夜間でもドラム
ヒーターに通電して、帯電器のコロナ放電によって生成
されたオゾン生成物が夜間に感光体表面に吸着すること
によって発生する画像流れを防止するようにしていた。
しかし、単に省資源・省電力のために複写機の夜間通電
を極力行わないようにした場合、連続複写をすると複写
機内の感光体周囲温度が徐々に上昇し、それにつれて感
光体の有する帯電能の温度依存性から、帯電能すなわち
表面電位が変化して、複写中に画像濃度が変わってしま
うという問題が生じていた。
【0025】したがって、電子写真装置、乃至電子写真
画像形成方法を設計する際に、上記したような問題が解
決されるように電子写真用感光体の電子写真物性、機械
的耐久性など総合的な観点からの改良を図ると同時に、
除湿装置、乃至除湿方式の一段の改良を図ることが必要
とされている。
【0026】
【発明の目的】本発明は、上述のごとき非効率な熱源で
構成された従来の除湿装置を新規な構成の感光体と新規
な構成の熱源の組みあわせにより、効率よく除湿し、画
質に与えていた画像流れ等の諸問題を解決することを目
的とするものである。
【0027】即ち、本発明の主たる目的は、新規な発熱
体からの伝熱構成と感光体の摺擦手段を組みあわせるこ
とにより極めて迅速に加熱、除湿を行う事により高湿時
や長時間休止後においても高品質な画像を得られるよう
にする。
【0028】また、第2の目的は必要な熱収支制御を厳
密に行う事により、加熱される必要のなかった部分への
伝熱を抑え、従来からの、現像スリーブの熱偏心による
ピッチむらや、クリーナー中の廃トナーブロッキングに
ともなうクリーニング不良といった弊害を解消すること
を第2の目的にしている。
【0029】第3の目的として、新規な発熱体からの伝
熱構成により必要部分のみ加熱、除湿を行うことにより
省エネルギー問題を解決することを目的とするものであ
る。
【0030】第4の目的として、従来回転円筒状感光体
内面に熱源を配設する為に電源供給のスリップリング等
の給電機構が必要であり、電子写真装置本体のコストを
上昇させていた問題を解決することを目的とするもので
ある。
【0031】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するための手段として、本発明者らは数秒から十秒程度
で数百℃まで昇温するヒーターを用い、かつ温度依存性
が小さくかつ表面耐熱性に優れた感光体を用いるといっ
た、限られた条件で除湿を行う事により極めて好適な画
像安定化が達成されることを見いだした。
【0032】具体的には、導電性基体上に感光層を積層
させた円筒状感光体を回転させ、帯電・露光・現像・転
写・クリーニングの各行程を繰り返し、転写紙上の現像
剤を加熱定着する電子写真装置の除湿装置において、帯
電・露光工程間に円筒状感光体を加熱する加熱手段を配
置し、円筒状感光体の25℃から35℃における受容電
位の温度依存性を|0.5%/deg|以下とし、クリ
ーニング用クリーナーに円筒状感光体表面を摺擦する摺
擦部材を配設したことを特徴とする。
【0033】また、加熱手段が長尺状セラミック基板上
に発熱焼結体を設けたことを特徴とする。また、加熱手
段により円筒状感光体を加熱する際に、円筒状感光体の
表面温度上昇が円筒状感光体の裏面温度上昇より大きい
ことを特徴とする。さらに、加熱手段により円筒状感光
体を加熱する際に、円筒状感光体の表面温度上昇が円筒
状感光体近傍温度上昇より大きいことを特徴とする。ま
た、上記円筒状感光体が、導電性支持体と、シリコン原
子を母体として水素原子及び/またはハロゲン原子を含
有する非単結晶材料から成り光導電性を示す光導電層を
有する光受容層とから構成され、光導電層が10〜30
原子%の水素を含有し、少なくとも光の入射する部分に
おいて、サブバンドギャップ光吸収スペクトルから得ら
れる指数関数裾の特性エネルギーが50〜60meV
で、かつ光導電層の局在状態密度が1×1014〜5×1
16cm-3であることを特徴とする。また、かかる構成
を有することから電子写真装置の電源投入後、円筒状感
光体は直ちに回転を開始し、加熱定着する加熱定着器が
定着可能温度に達するまで、加熱手段により加熱されな
がら回転することを特徴とする。
【0034】以下、本発明に重要な構成について詳細に
説明する。 (A)〔加熱体及び電子写真装置〕 本発明に用いる好適なヒーターは、第1に昇温速度が早
く、第2に大出力であり、第3に伝熱乃至放熱に指向性
を持ち、第4に小型、薄型で機械的精度が高く、第5に
安価なことが求められる。
【0035】具体的には、アルミナセラミックス等から
なる細長い板状基体表面にニクロム線等の電気発熱体を
設けたもの、更に好適なヒーターは、アルミナセラミッ
クス等からなる細長い板状基体表面に金属、例えば銀・
パラジウム合金からなり、細長い発熱部の両端に幅広の
端子部を形成した電気発熱体を設け、かつ発熱部表面を
ガラス質の保護層で皮膜したものを用いるのが好まし
い。以下、このヒータをセラミックヒータと称する。
【0036】図9(a)、(b)、(c)、(d)を用
いて、更に具体的に発熱体の説明を行う。
【0037】図9(a)はセラミック発熱体(以下、外
面ヒータAと称する)を上面から見た図、図9(b)は
この外面ヒータAの横断面図である。
【0038】図において、901は外面ヒータAの基
体、902はこの基体901上に設けられた電気発熱
体、903は保護膜である。上記基体901はムライト
セラミックスからなり、感光体の長さに相当する長さ3
60mm、幅8mm、厚さ1〜2mmの細長い平板をな
す。上記ムライトセラミックスはA12 3・2SiO2
なる化学組成を有し、セラミックスとガラスとの中間的
性質を有し、熱伝導率がアルミナセラミックの約半分
で、加工が容易で機械的強度も充分である。
【0039】上記電気発熱体902は例えば銀・パラジ
ウム合金粉末を基体901にプリントして焼きつけてな
るもので、中央部が細長い発熱部906で、この発熱部
906の両端に端子部904を形成し、更に銀等の導電
膜905を形成し、かつ発熱部906表面にガラス等の
保護膜903を形成してある。
【0040】図9(c)はニクロム線発熱体(以下外面
ヒータBと称する)を上面から見た図、図9(d)はこ
の外面ヒータBの横断面図である。
【0041】図において、911は外面ヒータBの基
体、912はこの基体911上に設けられたニクロム電
気発熱体である。上記基体911はセラミックス等から
なり、長さ360mm、幅8mm、厚さ1〜2mmの細
長い平板をなす。
【0042】上記電気発熱体912は基体911に半分
程度埋めこんでなるもので、この発熱部の両端に端子部
914を形成し、必要に応じて発熱部916表面にガラ
ス等の保護膜を形成してある。
【0043】図10を用いて、本発明にとって重要な熱
源の昇温速度、及び出力特性を具体的に説明する。
【0044】図10において、横軸に経過時間を、縦軸
にヒータの表面温度を示し、従来例はポリエチレンテレ
フタレート樹脂等を基体としてニクロム線等の発熱体を
はさみ込んだ面状発熱体(以下内面ヒータと称する)で
あり、時間経過に対して温度の上昇率は極めて遅い。一
方、本発明に関する前述セラミックヒーター(外部ヒー
タA)は、数秒で数百℃まで上昇し、ヒータへの入力電
圧によりその上昇率を制御できる。
【0045】図4は本発明にかかわるヒーター及び感光
体摺擦ローラーを配設した複写機の画像形成プロセスの
一例を示す概略図である。図において、感光体401は
矢印X方向に回転し、主帯電器402と露光部としての
静電潜像形成部位403の間に配置された本発明の特徴
であるヒータ423によって温度コントロールされる。
感光体401の周辺には、主帯電器402、静電潜像形
成部位403、現像器404、転写紙供給系405、転
写帯電器406(a)、分離帯電器406(b)、クリ
ーナ407、このクリーナー中には本発明のもう一つの
特徴である感光体401表面を摺擦する部材424、搬
送系408、除電光源409などが配設されている。
【0046】ヒーター423は、前述の様な構成からな
り、取付位置は感光体表面から0.1〜10mm、好ま
しくは0.2〜1mmの範囲で近接配設する。感光体対
向面以外は、ガラスファイバー、セラミックス等で断熱
し感光体対向方向のみに放熱が向くことが最も好まし
い。
【0047】摺擦部材424は、感光体401表面を摺
擦することを目的とし、構成はウレタンゴムやシリコン
ゴムを軸周囲に巻いたエラステイックローラー、乃至磁
性ローラーに磁性トナーを穂立ちさせたもの等が用いら
れる。ここでは、後者のマグネットローラをもちいて説
明、実験を行う。
【0048】以下、さらに具体例を以て画像形成プロセ
スを説明すると、感光体401は+6〜8kVの高電圧
を印加した主帯電器402により一様に帯電され、これ
に静電潜像形成部位403、すなわちランプ410から
発した光が原稿台ガラス411上に置かれた原稿412
に反射し、ミラー413、414、415を経由し、レ
ンズユニット417のレンズ418によって結像され、
ミラー416を経由し、導かれ投影された静電潜像が感
光体401に形成される。この潜像に現像器404から
ネガ極性トナーが供給されてトナー像となる。
【0049】一方、転写紙供給系405を通って、レジ
ストローラ422によって先端タイミングを調整され、
感光体401方向に供給される転写材Pは+7〜8kV
の高電圧を印加した転写帯電器406(a)と感光体4
01の間隙において背面から、トナーとは反対極性の正
電界を与えられ、これによって感光体表面のネガ極性ト
ナー像は転写材Pに転移する。12〜14kVp−p、
300〜600Hzの高圧AC電圧を印加した分離帯電
器406(b)により分離し、転写材Pは転写紙搬送系
408を通って定着装置(不図示)に至り、トナー像は
定着されて装置外に排出される。
【0050】感光体401上に残留するトナーはクリー
ナーユニット407のクリーニングローラー424によ
って感光体表面と摺擦されると共にほぐされ、次いでク
リーニングブレード421によってかき落とされ、残留
する静電潜像は除電光源409によって消去される。
【0051】こうした、構成で感光体表面を急速加熱す
ることで、第1に、感光体表面は加熱され、まだ温度上
昇していない外部雰囲気との大きな相対湿度差により効
率よく除湿され画像流れを防止出来る。第2に、感光体
を除湿しながらも、電子写真装置内部、すなわち最も特
徴的な基体、ついで感光体近傍の温度上昇が、感光体表
面に比べて小さく、従来これによって引き起こされてい
た、現像器の熱的偏心による画像むら等が防止される。
第3に、感光体表面のみ主に加熱するため省エネルギー
が達成される。第4に、従来回転円筒状感光体内面に熱
源を配設する為にスリップリング等の給電機構が必要で
あり、電子写真装置本体のコストを上昇させていた問題
を解決出来る。 (B)〔感光体〕 上記問題を解決する為の、もう一つの要素として、本発
明者らは温度依存性が小さくかつ表面耐熱性に優れた感
光体を用い、限られた条件で急速除湿を行う事により極
めて好適な画像安定化が達成される事を見いだした。
〔アモルファスシリコン感光体〕本発明に用いた好適な
感光体の一形態であるアモルファスシリコン感光体につ
いて以下に述べる。
【0052】アモルファスシリコン感光体の光導電層の
キャリアの挙動に着目し、バンドギャップ内の局在状態
分布と帯電能の温度依存性や光メモリーとの関係につい
て鋭意検討した結果、光導電層の少なくとも光の入射す
る部分において、特定のエネルギー範囲の局在状態密度
を一定範囲に制御することにより上記目的を達成できる
という知見を得た。すなわち、シリコン原子を母体と
し、水素原子及び/またはハロゲン原子を含有する非単
結晶材料で構成された光導電層を有する感光体におい
て、その層構造を特定化するように設計されて作成され
た感光体は、実用上著しく優れた特性を示すばかりでな
く、従来の感光体と比べてみてもあらゆる点において凌
駕していること、特に電子写真用の感光体として優れた
特性を有していることを見いだした。
【0053】本発明の電子写真用感光体は、導電性支持
体と、シリコン原子を母体とする非単結晶材料から成る
光導電層を有する感光層とから構成され、光導電層は1
0〜30原子%の水素を含み、光吸収スペクトルの指数
関数裾(アーバックテイル)の特性エネルギーが50〜
60meVであって、かつ該光導電層における局在状態
密度が1×1014〜5×1016cm-3であることを特徴
としている。
【0054】さらに本発明の電子写真用感光体は、導電
性支持体と、シリコン原子を母体とする非単結晶材料か
ら成る光導電層を有する光受容層とから構成され、光導
電層は10〜30原子%の水素を含み、赤外吸収スペク
トルから得られるSi−H2結合とSi−H結合の吸収
ピーク強度比が0.1〜0.5であって、サブバンドギ
ャップ光吸収スペクトルの指数関数裾(アーバックテイ
ル)の特性エネルギーが50〜60meV、かつ該導電
層における局在状態密度が1×1014〜5×1016cm
-3であることを特徴としている。
【0055】上記したような構成をとるように設計され
た本発明の電子写真用感光体は、前記した諸問題点の全
てを解決し得、極めて優れた電気的、光学的、光導電的
特性、画像品質、耐久性及び使用環境特性を示す。
【0056】一般的に、a−Si:Hのバンドギャップ
内には、Si−Si結合の構造的な乱れにもとづくテイ
ル(裾)準位と、Siの未結合手(ダングリングボン
ド)等の構造欠陥に起因する深い準位が存在する。これ
らの準位は電子、正孔の捕獲、再結合中心として働き、
素子の特性を低下させる原因になることが知られてい
る。
【0057】このようなバンドギャップ中の局在準位の
状態を測定する方法として、一般に深準位分光法、等温
容量過渡分光法、光熱偏向分光法、一定光電流法等が用
いられている。中でも一定光電流法〔Constant
PhotocurrentMethod:以後、「C
PM」と略記する〕は、a−Si:Hの局在準位に基づ
くサブギャップ光吸収スペクトルを簡便に測定する方法
として有用である。
【0058】本発明者らは、CPMによって測定された
光吸収スペクトルから求められる指数関数裾(アーバッ
クテイル)の特性エネルギー(以下、「Eu」と略記す
る)や局在状態密度(以下、「DOS」と略記する)と
感光体特性との相関を種々の条件に渡って調べた結果、
EuおよびDOSがa−Si感光体の温度特性や光メモ
リーと密接な関係にあることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0059】ドラムヒーター等で感光体を加熱したとき
に帯電能が低下する原因として、熱励起されたキャリア
が帯電時の電界に引かれてバンド裾の局在準位やバンド
ギャップ内の深い局在準位への捕獲、放出を繰り返しな
がら表面に走行し、表面電荷を打ち消してしまうことが
挙げられる。この時、帯電器を通過する間に表面に到達
したキャリアについては帯電能の低下にはほとんど影響
がないが、深い準位に捕獲されたキャリアは、帯電器を
通過した後に表面へ到達して表面電荷を打ち消すために
温度特性として観測される。また、帯電器を通過した後
に熱励起されたキャリアも表面電荷を打ち消し帯電能の
低下を引き起こす。したがって、感光体の使用温度領域
における熱励起キャリアの生成を抑え、なおかつキャリ
アの走行性を向上させることが温度特性の向上のために
必要である。
【0060】さらに、光メモリーはブランク露光や像露
光によって生じた光キャリアがバンドギャップ内の局在
準位に捕獲され、光導電層内にキャリアが残留すること
によって生じる。すなわち、ある複写行程において生じ
た光キャリアのうち光導電層内に残留したキャリアが、
次回の帯電時あるいはそれ以降に表面電荷による電界に
よって掃き出され、光の照射された部分の電位が他の部
分よりも低くなり、その結果画像上に濃淡が生じる。し
たがって、光キャリアが光導電層内に残留することな
く、1回の複写行程で走行するように、キャリアの走行
性を改善しなければならない。
【0061】したがって、本発明のごとくEuおよび特
定のエネルギー範囲のDOSを制御することにより、熱
励起キャリアの生成が抑えられ、なおかつ熱励起ャリア
や光キャリアが局在準位に捕獲される割合を小さくする
ことができるためにキャリアの走行性が著しく改善され
る。その結果、感光体の使用温度領域での温度特性が飛
躍的に改善され、同時に光メモリーの発生を抑制するこ
とができるために、感光体の使用環境に対する安定性が
向上し、ハーフトーンが鮮明に出てかつ解像力の高い高
品質の画像を安定して得ることができる。
【0062】以下、図面に従って本発明のアモルファス
シリコン光導電部材について詳細に説明する。
【0063】図11は、本発明の電子写真用感光体の層
構成を説明するための模式的構成図である。
【0064】図11(a)に示す電子写真用感光体11
00は、感光体用としての支持体1101の上に、感光
層1102が設けられている。1110はその表面の自
由表面である。該感光層1102はa−Si:H,Xか
らなり光導電性を有する光導電層1103で構成されて
いる。
【0065】図11(b)は、本発明の電子写真用感光
体の他の層構成を説明するための模式的構成図である。
図11(b)に示す電子写真用感光体1100は、感光
体用としての支持体1101の上に、感光層1102が
設けられている。該感光層1102はa−Si:H,X
からなり光導電性を有する光導電層1103と、アモル
ファスシリコン系表面層1104とから構成されてい
る。
【0066】図11(c)は、本発明の電子写真用感光
体の他の層構成を説明するための模式的構成図である。
図11(c)に示す電子写真用感光体1100は、感光
体用としての支持体1101の上に、感光層1102が
設けられている。該感光層1102はa−Si:H,X
からなり、光導電性を有する光導電層1103と、アモ
ルファスシリコン系表面層1104と、アモルファスシ
リコン系電荷注入阻止層1105とから構成されてい
る。
【0067】図11(d)は、本発明の電子写真用感光
体のさらに他の層構成を説明するための模式的構成図で
ある。図11(d)に示す電子写真用感光体1100
は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1
102が設けられている。該感光層1102は、光導電
層1103を構成するa−Si:H,Xからなる電荷発
生層1106ならびに電荷輸送層1107と、アモルフ
ァスシリコン系表面層1104とから構成されている。 (C)〔支持体〕 本発明において使用される支持体としては、導電性でも
電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、A
l、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、
Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例え
ばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテー
ト、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、
ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラ
ス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光
層を形成する側の表面を導電性を有する処理をした支持
体も用いることができる本発明において使用される支持
体1101の形状は、平滑表面あるいは凹凸表面の円筒
状または板状無端ベルト状であることができ、その厚さ
は、所望通りの電子写真用感光体1100を形成し得る
ように適宜決定するが、電子写真用感光体1100とし
ての可撓性が要求される場合には、支持体1101とし
ての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くする
ことができる。しかしながら、支持体1101は製造上
および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10μ
m以上とされる。
【0068】特にレーザー光などの可干渉性光を用いて
像記録を行う場合には、可視画像において現われる、い
わゆる干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消す
るために、支持体1101の表面に画像解像力よりも小
さい凹凸を設けてもよい。支持体1101の表面に設け
られる凹凸は、特開昭60−168156号公報、特開
昭60−178457号公報、特開昭60−22585
4号公報等に記載された公知の方法により作成される。
【0069】また、レーザー光などの可干渉光を用いた
場合の干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消す
る別の方法として、支持体1101の表面に複数の球状
痕跡窪みによる凹凸形状を設けてもよい。即ち、支持体
1101の表面が電子写真用感光体1100に要求され
る解像力よりも微少な凹凸を有し、しかも該凹凸は、複
数の球状痕跡窪みによるものである。支持体1101の
表面に設けられる複数の球状痕跡窪みによる凹凸は、特
開昭61−231561号公報に記載された公知の方法
により作成される。 (D)光導電層 本発明において、その目的を効果的に達成するために支
持体1101上に形成され、感光層1102の一部を構
成する光導電層1103は真空堆積膜形成方法によっ
て、所望特性が得られるように適宜成膜パラメーターの
数値条件が設定されて作成される。具体的には、例えば
グロー放電法(低周波CVD法、高周波CVD法または
マイクロ波CVD法等の交流放電CVD法、あるいは直
流放電CVD法等)、スパッタリング法、真空蒸着法、
イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法など
の数々の薄膜堆積法によって形成することができる。こ
れらの薄膜堆積法は、製造条件、設備資本投資下の負荷
程度、製造規模、作成される電子写真用感光体に所望さ
れる特性等の要因によって適宜選択されて採用される
が、所望の特性を有する電子写真用感光体を製造するに
当たっての条件の制御が比較的容易であることからグロ
ー放電法、特にRF帯またはVHF帯の電源周波数を用
いた高周波グロー放電法が好適である。
【0070】グロー放電法によって光導電層1103を
形成するには、例えば後述の図2に示す高周波CVD装
置のように、基本的にはシリコン原子(Si)を供給し
得るSi供給用の原料ガスと、水素原子(H)を供給し
得るH供給用の原料ガスまたは/及びハロゲン原子
(X)を供給し得るX供給用の原料ガスを、内部が減圧
にし得る反応容器内に所望のガス状態で導入して、該反
応容器内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位
置に設定されてある所定の支持体1101上にa−S
i:H,Xからなる層を形成すればよい。
【0071】また、本発明において光導電層1103中
に、水素原子または/及びハロゲン原子が含有されるこ
とが必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補
償し、層品質の向上、特に光導電性および電荷保持特性
を向上させるために必須不可欠であるからである。よっ
て水素原子またはハロゲン原子の含有量、または水素原
子とハロゲン原子の和の量はシリコン原子と水素原子ま
たは/及びハロゲン原子の和に対して10〜30原子
%、より好ましくは15〜25原子%とされるのが望ま
しい。
【0072】本発明において使用されるSi供給用ガス
となり得る物質としては、SiH4、Si2 6 、Si
3 8 、Si4 10等のガス状態の、またはガス化し得
る水素化珪素(シラン類)が有効に使用されるものとし
て挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si供給効
率の良さ等の点でSiH4 、Si2 6 が好ましいもの
として挙げられる。
【0073】そして、形成される光導電層1103中に
水素原子を構造的に導入し、水素原子の導入割合の制御
をいっそう容易になるように図り、本発明の目的を達成
する膜特性を得るために、これらのガスに更にH2 およ
び/またはHeあるいは水素原子を含む珪素化合物のガ
スも、所望量混合して層形成することが必要である。ま
た、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で複数種混
合しても差し支えないものである。
【0074】また本発明において使用されるハロゲン原
子供給用の原料ガスとして有効なのは、たとえばハロゲ
ンガス、ハロゲン化物、ハロゲンをふくむハロゲン間化
合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状の
またはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられ
る。また、さらにはシリコン原子とハロゲン原子とを構
成要素とするガス状のまたはガス化し得る、ハロゲン原
子を含む水素化珪素化合物も有効なものとして挙げるこ
とができる。本発明において好適に使用し得るハロゲン
化合物としては、具体的には弗素ガス(F2 )、Br
F、ClF、ClF3 、BrF3 、BrF5 、IF3
IF7 等のハロゲン間化合物を挙げることができる。ハ
ロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で
置換されたシラン誘導体としては、具体的には、たとえ
ばSiF4 、Si2 6 等の弗化珪素が好ましいものと
して挙げることができる。
【0075】光導電層1103中に含有される水素原子
または/及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば
支持体1101の温度、水素原子または/及びハロゲン
原子を含有させるために使用される原料物質の反応容器
内へ導入する量、反応容器内圧、放電電力等を制御すれ
ばよい。
【0076】本発明においては、光導電層1103には
必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させることが
好ましい。伝導性を制御する原子は、光導電層1103
中に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良い
し、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有して
いる部分があってもよい。
【0077】前記伝導性を制御する原子としては、半導
体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、
p型伝導特性を与える周期律表IIIb族に属する原子
(以後「第IIIb族原子」と略記する)またはn型伝導
特性を与える周期律表Vb族に属する原子(以後「第V
b族原子」と略記する)を用いることができる。
【0078】第IIIb族原子としては、具体的には、硼
素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、
インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に
B、Al、Gaが好適である。第Vb族原子としては、
具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(S
b)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが好適
である。
【0079】光導電層1103に含有される伝導性を制
御する原子の含有量としては、好ましくは1×10-2
1×104 原子ppm、より好ましくは5×10-2〜5
×103 原子ppm、最適には1×10-1〜1×103
原子ppmとされるのが望ましい。
【0080】伝導性を制御する原子、たとえば、第III
b族原子あるいは第Vb族原子を構造的に導入するに
は、層形成の際に、第IIIb族原子導入用の原料物質あ
るいは第Vb族原子導入用の原料物質をガス状態で反応
容器中に、光導電層103を形成するための他のガスと
ともに導入してやればよい。第IIIb族原子導入用の原
料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物質となり得
るものとしては、常温常圧でガス状のまたは、少なくと
も層形成条件下で容易にガス化し得るものが採用される
のが望ましい。
【0081】そのような第IIIb族原子導入用の原料物
質として具体的には、硼素原子導入用としては、B2
6 ,B4 10,B5 9 ,B5 11,B6 10,B6
12,B6 14等の水素化硼素、BF3 ,BCl3 ,BB
3 等のハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、Al
Cl3 ,GaCl3 ,Ga(CH3 3 ,InCl3
TlCl3 等も挙げることができる。
【0082】第Vb族原子導入用の原料物質として有効
に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3 ,P
2 4 等の水素化燐、PH4 I,PF3 ,PF5 ,PC
3,PCl5 ,PBr3 ,PBr5 ,PI3 等のハロ
ゲン化燐が挙げられる。この他、AsH3 ,AsF3
AsCl3 ,AsBr3 ,AsF5 ,SbH3 ,SbF
3 ,SbF5 ,SbCl3 ,SbCl5 ,BiH3 ,B
iCl3 ,BiBr3等も第Vb族原子導入用の出発物
質の有効なものとして挙げることができる。
【0083】また、これらの伝導性を制御する原子導入
用の原料物質を必要に応じてH2 および/またはHeに
より希釈して使用してもよい。
【0084】さらに本発明においては、光導電層110
3に炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素原
子を含有させることが有効である。炭素原子及び/また
は酸素原子及び/または窒素原子の含有量はシリコン原
子、炭素原子、酸素原子及び窒素原子の和に対して好ま
しくは1×10-5〜10原子%、より好ましくは1×1
-4〜8原子%、最適には1×10-3〜5原子%が望ま
しい。炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素
原子は、光導電層1103中に万偏なく均一に含有され
ても良いし、光導電層1103の層厚方向に含有量が変
化するような不均一な分布をもたせた部分があっても良
い。
【0085】本発明において、光導電層1103の層厚
は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等
の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは2
0〜50μm、より好ましくは23〜45μm、最適に
は25〜40μmとされるのが望ましい。
【0086】本発明の目的を達成し、所望の膜特性を有
する光導電層1103を形成するには、Si供給用のガ
スと希釈ガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電
力ならびに支持体温度を適宜設定することが必要であ
る。
【0087】希釈ガスとして使用するH2 及び/または
Heの流量は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選択
されるが、Si供給用ガスに対しH2 および/またはH
eを、通常の場合3〜20倍、好ましくは4〜15倍、
最適には5〜10倍の範囲に制御することが望ましい。
【0088】反応容器内のガス圧も同様に層設計にした
がって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合1×1
-4〜10Torr、好ましくは5×10-4〜5Tor
r、最適には1×10-3〜1Torrとするのが好まし
い。
【0089】放電電力もまた同様に層設計にしたがって
適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用のガスの流量
に対する放電電力を、通常の場合2〜7倍、好ましくは
2.5〜6倍、最適には3〜5倍の範囲に設定すること
が望ましい。
【0090】さらに、支持体1101の温度は、層設計
にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場
合、好ましくは200〜350℃、より好ましくは23
0〜330℃、最適には250〜310℃とするのが望
ましい。
【0091】本発明においては、光導電層1103を形
成するための支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲と
して前記した範囲が挙げられるが、条件は通常は独立的
に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する
感光体1100を形成すべく相互的且つ有機的関連性に
基づいて最適値を決めるのが望ましい。 (E)表面層 本発明においては、上述のようにして支持体1101上
に形成された光導電層1103の上に、更にアモルファ
スシリコン系の表面層1104を形成することが好まし
い。この表面層1104は自由表面1110を有し、主
に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用
環境特性、機械的耐久性において本発明の目的を達成す
るために設けられる。
【0092】又、本発明においては、感光層1102を
構成する光導電層103と表面層1104とを形成する
非晶質材料の各々がシリコン原子という共通の構成要素
を有しているので、積層界面において化学的な安定性の
確保が十分成されている。
【0093】表面層1104は、アモルファスシリコン
系の材料であればいずれの材質でも可能であるが、例え
ば、水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を
含有し、更に炭素原子を含有するアモルファスシリコン
(以下、「a−SiC:H,X」と表記する)、水素原
子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更
に酸素原子を含有するアモルファスシリコン(以下、
「a−SiO:H,X」と表記する)、水素原子(H)
及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更に窒素原
子を含有するアモルファスシリコン(以下、「a−Si
N:H,X」と表記する)、水素原子(H)及び/また
はハロゲン原子(X)を含有し、更に炭素原子、酸素原
子、窒素原子の少なくとも一つを含有するアモルファス
シリコン(以下、「a−SiCON:H,X」と表記す
る)等の材料が好適に用いられる。
【0094】本発明において、その目的を効果的に達成
するために、表面層1104は真空堆積膜形成方法によ
って、所望特性が得られるように適宜成膜パラメーター
の数値条件が設定されて作成される。具体的には、例え
ばグロー放電法(低周波CVD法、高周波CVD法また
はマイクロ波CVD法等の交流放電CVD法、あるいは
直流放電CVD法等)、スパッタリング法、真空蒸着
法、イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法
などの数々の薄膜堆積法によって形成することができ
る。これらの薄膜堆積法は、製造条件、設備資本投資下
の負荷程度、製造規模、作成される電子写真用感光体に
所望される特性等の要因によって適宜選択されて採用さ
れるが、感光体の生産性から光導電層と同等の堆積法に
よることが好ましい。
【0095】例えば、グロー放電法によってa−Si
C:H,Xよりなる表面層1104を形成するには、基
本的にはシリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用
の原料ガスと、炭素原子(C)を供給し得るC供給用の
原料ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原
料ガスまたは/及びハロゲン原子(X)を供給し得るX
供給用の原料ガスを、内部を減圧にし得る反応容器内に
所望のガス状態で導入して、該反応容器内にグロー放電
を生起させ、あらかじめ所定の位置に設置された光導電
層1103を形成した支持体1101上にa−SiC:
H,Xからなる層を形成すればよい。
【0096】本発明において用いる表面層1104の材
質としてはシリコンを含有するアモルファス材料ならば
何れでも良いが、炭素、窒素、酸素より選ばれた元素を
少なくとも1つ含むシリコン原子との化合物が好まし
く、特にa−SiCを主成分としたものが好ましい。
【0097】表面層1104をa−SiCを主成分とし
て構成する場合の炭素量は、シリコン原子と炭素原子の
和に対して30%から90%の範囲が好ましい。
【0098】また、本発明において表面層1104中に
水素原子または/及びハロゲン原子が含有されることが
必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補償
し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特
性を向上させるために必須不可欠である。水素含有量
は、構成原子の総量に対して通常の場合30〜70原子
%、好適には35〜65原子%、最適には40〜60原
子%とするのが望ましい。また、弗素原子の含有量とし
て、通常の場合は0.01〜15原子%、好適には0.
1〜10原子%、最適には0.6〜4原子%とされるの
が望ましい。
【0099】これらの水素及び/または弗素含有量の範
囲内で形成される感光体は、実際面において、従来にな
い格段に優れたものとして充分適用させ得るものであ
る。すなわち、表面層1104内に存在する欠陥(主に
シリコン原子や炭素原子のダングリングボンド)は電子
写真用感光体としての特性に悪影響を及ぼすことが知ら
れている。例えば自由表面1110から電荷の注入によ
る帯電特性の劣化、使用環境、例えば高い湿度のもとで
表面構造が変化することによる帯電特性の変動、更にコ
ロナ帯電時や光照射時に光導電層1103により表面層
1104に電荷が注入され、前記表面層1104内の欠
陥に電荷がトラップされることにより繰り返し使用時の
残像現象の発生等がこの悪影響として挙げられる。
【0100】しかしながら表面層1104内の水素含有
量を30原子%以上に制御することで表面層1104内
の欠陥が大幅に減少し、その結果、従来に比べて電気的
特性面及び高速連続使用性において飛躍的な向上を図る
ことができる。
【0101】一方、前記表面層1104中の水素含有量
が71原子%以上になると表面層1104の硬度が低下
するために、繰り返し使用に耐えられなくなる。従っ
て、表面層1104中の水素含有量を前記の範囲内に制
御することが格段に優れた所望の電子写真特性を得る上
で非常に重要な因子の1つである。表面層1104中の
水素含有量は、H2 ガスの流量、支持体1101の温
度、放電パワー、ガス圧等によって制御し得る。
【0102】また、表面層1104中の弗素含有量を
0.01原子%以上の範囲に制御することで表面層内の
シリコン原子と炭素原子の結合の発生をより効果的に達
成することが可能となる。さらに、表面層中の弗素原子
の働きとして、コロナ等のダメージによるシリコン原子
と炭素原子の結合の切断を効果的に防止することができ
る。
【0103】一方、表面層1104中の弗素含有量が1
5原子%を超えると表面層内のシリコン原子と炭素原子
の結合の発生の効果およびコロナ等のダメージによるシ
リコン原子と炭素原子の結合の切断を防止する効果がほ
とんど認められなくなる。さらに、過剰の弗素原子が表
面層中のキャリアの走行性を阻害するため、残留電位や
画像メモリーが顕著に認められてくる。従って、表面層
中の弗素含有量を前記範囲内に制御することが所望の電
子写真特性を得る上で重要な因子の一つである。表面層
中の弗素含有量は、水素含有量と同様にH2 ガスの流
量、支持体温度、放電パワー、ガス圧等によって制御し
得る。
【0104】本発明の表面層1104の形成において使
用されるシリコン(Si)供給用ガスとなり得る物質と
しては、SiH4 、Si2 6 、Si3 8 、Si4
10等のガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シ
ラン類)が有効に使用されるものとして挙げられ、更に
層作成時の取り扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点で
SiH4 、Si2 6 が好ましいものとして挙げられ
る。また、これらのSi供給用の原料ガスを必要に応じ
てH2 、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用
してもよい。
【0105】炭素供給用ガスとなり得る物質としては、
CH4 、C2 6 、C3 8 、C410等のガス状態
の、またはガス化し得る炭化水素が有効に使用されるも
のとして挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si
供給効率の良さ等の点でCH4、C2 6 が好ましいも
のとして挙げられる。また、これらの炭素C供給用の原
料ガスを必要に応じてH2 、He、Ar、Ne等のガス
により希釈して使用してもよい。
【0106】窒素または酸素供給用ガスとなり得る物質
としては、NH3 、NO、N2 O、NO2 、H2 O、O
2 、CO、CO2 、N2 等のガス状態の、またはガス化
し得る化合物が有効に使用されるものとして挙げられ
る。また、これらの窒素、酸素供給用の原料ガスを必要
に応じてH2 、He、Ar、Ne等のガスにより希釈し
て使用してもよい。
【0107】また、形成される表面層1104中に導入
される水素原子の導入割合の制御をいっそう容易になる
ように図るために、これらのガスに更に水素ガスまたは
水素原子を含む珪素化合物のガスも所望量混合して層形
成することが好ましい。また、各ガスは単独種のみでな
く所定の混合比で複数種混合しても差し支えないもので
ある。
【0108】ハロゲン原子供給用の原料ガスとして有効
なのは、たとえばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲ
ンをふくむハロゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシ
ラン誘導体等のガス状のまたはガス化し得るハロゲン化
合物が好ましく挙げられる。また、さらにはシリコン原
子とハロゲン原子とを構成要素とするガス状のまたはガ
ス化し得る、ハロゲン原子を含む水素化珪素化合物も有
効なものとして挙げることができる。本発明において好
適に使用し得るハロゲン化合物としては、具体的には弗
素ガス(F2 )、BrF、ClF、ClF3 、Br
3 、BrF5 、IF3 、IF7 等のハロゲン間化合物
を挙げることができる。ハロゲン原子を含む珪素化合
物、いわゆるハロゲン原子で置換されたシラン誘導体と
しては、具体的には、たとえばSiF4 、Si2 6
の弗化珪素が好ましいものとして挙げることができる。
【0109】表面層1104中に含有される水素原子ま
たは/及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば支
持体1101の温度、水素原子または/及びハロゲン原
子を含有させるために使用される原料物質の反応容器内
へ導入する量、放電電力等を制御すればよい。
【0110】炭素原子及び/または酸素原子及び/また
は窒素原子は、表面層1104中に万偏なく均一に含有
されても良いし、表面層1104の層厚方向に含有量が
変化するような不均一な分布をもたせた部分があっても
良い。
【0111】さらに本発明においては、表面層1104
には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させるこ
とが好ましい。伝導性を制御する原子は、表面層110
4中に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良い
し、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有して
いる部分があってもよい。
【0112】前記の伝導性を制御する原子としては、半
導体分野における、いわゆる不純物を挙げることがで
き、p型伝導特性を与える周期律表IIIb族に属する原
子(以後、「第IIIb族原子」と略記する)またはn型
伝導特性を与える周期律表Vb族に属する原子(以後、
「第Vb族原子」と略記する)を用いることができる。
【0113】第IIIb族原子としては、具体的には、硼
素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、
インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に
B、Al、Gaが好適である。第Vb族原子としては、
具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(S
b),ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが好適
である。
【0114】表面層1104に含有される伝導性を制御
する原子の含有量としては、好ましくは1×10-3〜1
×103 原子ppm、より好ましくは1×10-2〜5×
10 2原子ppm、最適には1×10-1〜1×102
子ppmとされるのが望ましい。伝導性を制御する原
子、たとえば、第IIIb族原子あるいは第Vb族原子を
構造的に導入するには、層形成の際に、第IIIb族原子
導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物
質をガス状態で反応容器中に、表面層1104を形成す
るための他のガスとともに導入してやればよい。第III
b族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用
の原料物質となり得るものとしては、常温常圧でガス状
のまたは、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得
るものが採用されるのが望ましい。そのような第IIIb
族原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子導
入用としては、B2 6 、B4 10、B5 9 、B5
11、B6 10、B6 12、B6 14等の水素化硼素、B
3 、BCl3 、BBr3 等のハロゲン化硼素等が挙げ
られる。この他、AlCl3 、GaCl3 、Ga(CH
3 3 、InCl3 、TlCl3 等も挙げることができ
る。
【0115】第Vb族原子導入用の原料物質として、有
効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3
2 4 等の水素化燐、PH4 I、PF3 、PF5 、P
Cl 3 、PCl5 、PBr3 、PBr5 、PI3 等のハ
ロゲン化燐が挙げられる。この他、AsH3 、As
3 、AsCl3 、AsBr3 、AsF5 、SbH3
SbF3 、SbF5 、SbCl3 、SbCl5 、BiH
3 、BiCl3 、BiBr 3 等も第Vb族原子導入用の
出発物質の有効なものとして挙げることができる。
【0116】また、これらの伝導性を制御する原子導入
用の原料物質を必要に応じてH2 、He、Ar、Ne等
のガスにより希釈して使用してもよい。
【0117】本発明に於ける表面層1104の層厚とし
ては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μ
m、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいもの
である。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用
中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3μ
mを越えると残留電位の増加等の電子写真特性の低下が
みられる。
【0118】本発明による表面層1104は、その要求
される特性が所望通りに与えられるように注意深く形成
される。即ち、Si、C及び/またはN及び/または
O、H及び/またはXを構成要素とする物質はその形成
条件によって構造的には結晶からアモルファスまでの形
態を取り、電気物性的には導電性から半導体性、絶縁性
までの間の性質を、又、光導電的性質から非光導電的性
質までの間の性質を各々示すので、本発明においては、
目的に応じた所望の特性を有する化合物が形成される様
に、所望に従ってその形成条件の選択が厳密になされ
る。
【0119】例えば、表面層1104を耐圧性の向上を
主な目的として設けるには、使用環境において、電気絶
縁性的挙動の顕著な非単結晶材料として作成される。
【0120】又、連続繰り返し使用特性や使用環境特性
の向上を主たる目的として表面層1104が設けられる
場合には、上記の電気絶縁性の度合はある程度緩和さ
れ、照射される光に対して、ある程度の感度を有する非
単結晶材料として形成される。
【0121】本発明の目的を達成し得る特性を有する表
面層1104を形成するには、支持体1101の温度、
反応容器内のガス圧を所望にしたがって、適宜設定する
必要がある。
【0122】支持体1101の温度(Ts)は、層設計
にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場
合、好ましくは200〜350℃、より好ましくは23
0〜330℃、最適には250〜300℃とするのが望
ましい。
【0123】反応容器内のガス圧も同様に層設計にした
がって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好ま
しくは1×10-4〜10Torr、より好ましくは5×
10 -4〜5Torr、最適には1×10-3〜1Torr
とするのが好ましい。
【0124】本発明においては、表面層1104を形成
するための支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲とし
て前記した範囲が挙げられるが、条件は通常は独立的に
別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感
光体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最
適値を決めるのが望ましい。
【0125】さらに本発明においては、光導電層110
3と表面層1104の間に、炭素原子、酸素原子、窒素
原子の含有量を表面層1104より減らしたブロッキン
グ層(下部表面層)を設けることも帯電能等の特性を更
に向上させるためには有効である。
【0126】また表面層1104と光導電層1103と
の間に炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素
原子の含有量が光導電層1103に向かって減少するよ
うに変化する領域を設けても良い。これにより表面層1
104と光導電層1103の密着性を向上させ、界面で
の光の反射による干渉の影響をより少なくすることがで
きる。 (F)電荷注入阻止層 本発明の電子写真用感光体においては、導電性支持体1
101と光導電層1103との間に、導電性支持体側か
らの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層1
105を設けるのがいっそう効果的である。すなわち、
電荷注入阻止層1105は感光層1102が一定極性の
帯電処理をその自由表面1110に受けた際、支持体側
より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を
有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機
能は発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。
そのような機能を付与するために、電荷注入阻止層11
05には伝導性を制御する原子を光導電層1103に比
べ比較的多く含有させる。
【0127】該電荷注入阻止層1105に含有される伝
導性を制御する原子は、該層中に万偏なく均一に分布さ
れても良いし、あるいは層厚方向には万偏なく含有され
てはいるが、不均一に分布する状態で含有している部分
があってもよい。分布濃度が不均一な場合には、支持体
側に多く分布するように含有させるのが好適である。
【0128】しかしながら、いずれの場合にも支持体1
101の表面と平行面内方向においては、均一な分布で
万偏なく含有されることが面内方向における特性の均一
化を図る点からも必要である。
【0129】電荷注入阻止層1105に含有される伝導
性を制御する原子としては、半導体分野における、いわ
ゆる不純物を挙げることができ、p型伝導特性を与える
周期律表IIIb族に属する原子(以後、「第IIIb族原
子」と略記する)またはn型伝導特性を与える周期律表
Vb族に属する原子(以後、「第Vb族原子」と略記す
る)を用いることができる。
【0130】第IIIb族原子としては、具体的には、B
(ほう素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウ
ム)、In(インジウム)、Ta(タリウム)等があ
り、特にB、Al、Gaが好適である。第Vb族原子と
しては、具体的にはP(リン)、As(砒素)、Sb
(アンチモン)、Bi(ビスマス)等があり、特にP、
Asが好適である。
【0131】本発明において電荷注入阻止層1105中
に含有される伝導性を制御する原子の含有量としては、
本発明の目的が効果的に達成できるように所望にしたが
って適宜決定されるが、好ましくは10〜1×104
子ppm、より好適には50〜5×103 原子ppm、
最適には1×102 〜1×103 原子ppmとされるの
が望ましい。
【0132】さらに、電荷注入阻止層1105には、炭
素原子、窒素原子及び酸素原子の少なくとも一種を含有
させることによって、該電荷注入阻止層1105に直接
接触して設けられる他の層との間の密着性の向上をより
いっそう図ることができる。
【0133】該層1105に含有される炭素原子または
窒素原子または酸素原子は該層中に万偏なく均一に分布
されても良いし、あるいは層厚方向には万偏なく含有さ
れてはいるが、不均一に分布する状態で含有している部
分があってもよい。しかしながら、いずれの場合にも支
持体1101の表面と平行面内方向においては、均一な
分布で万偏なく含有されることが面内方向における特性
の均一化をはかる点からも必要である。
【0134】本発明における電荷注入阻止層1105の
全層領域に含有される炭素原子及び/または窒素原子及
び/または酸素原子の含有量は、本発明の目的が効果的
に達成されるように適宜決定されるが、一種の場合はそ
の量として、二種以上の場合はその総和として、好まし
くは1×10-3〜50原子%、より好適には5×10 -3
〜30原子%、最適には1×10-2〜10原子%とされ
るのが望ましい。
【0135】また、本発明における電荷注入阻止層11
05に含有される水素原子及び/またはハロゲン原子は
層内に存在する未結合手を補償し、膜質の向上に効果を
奏する。電荷注入阻止層1105中の水素原子またはハ
ロゲン原子あるいは水素原子とハロゲン原子の和の含有
量は、好適には1〜50原子%、より好適には5〜40
原子%、最適には10〜30原子%とするのが望まし
い。
【0136】本発明において、電荷注入阻止層1105
の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済
的効果等の点から、好ましくは0.1〜5μm、より好
ましくは0.3〜4μm、最適には0.5〜3μmとさ
れるのが望ましい。
【0137】本発明において電荷注入阻止層1105を
形成するには、前述の光導電層1103を形成する方法
と同様の真空堆積法が採用される。
【0138】本発明の目的を達成し得る特性を有する電
荷注入阻止層1105を形成するには、光導電層110
3と同様に、Si供給用のガスと希釈ガスとの混合比、
反応容器内のガス圧、放電電力ならびに支持体1101
の温度を適宜設定することが必要である。
【0139】希釈ガスであるH2 及び/またはHeの流
量は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選択される
が、Si供給用ガスに対しH2 及び/またはHeを、通
常の場合1〜20倍、好ましくは3〜15倍、最適には
5〜10倍の範囲に制御することが望ましい。
【0140】反応容器内のガス圧も同様に層設計にした
がって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合1×1
-4〜10Torr、好ましくは5×10-4〜5Tor
r、最適には1×10-3〜1Torrとするのが好まし
い。
【0141】放電電力もまた同様に層設計にしたがって
適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用のガスの流量
に対する放電電力を、通常の場合1〜7倍、好ましくは
2〜6倍、最適には3〜5倍の範囲に設定することが望
ましい。
【0142】さらに、支持体1101の温度は、層設計
にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場
合、好ましくは200〜350℃、より好ましくは23
0〜330℃、最適には250〜300℃とするのが望
ましい。
【0143】本発明においては、電荷注入阻止層110
5を形成するための希釈ガスの混合比、ガス圧、放電電
力、支持体温度の望ましい数値範囲として前記した範囲
が挙げられるが、これらの層作成ファクターは通常は独
立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有
する電荷注入阻止層1105を形成すべく相互的且つ有
機的関連性に基づいて各層作成ファクターの最適値を決
めるのが望ましい。
【0144】このほかに、本発明の電子写真用感光体に
おいては、感光層1102の前記支持体1101側に、
少なくともアルミニウム原子、シリコン原子、水素原子
または/及びハロゲン原子が層厚方向に不均一な分布状
態で含有する層領域を有することが望ましい。
【0145】また、本発明の電子写真用感光体1100
においては、支持体1101と光導電層1103あるい
は電荷注入阻止層1105との間の密着性の一層の向上
を図る目的で、例えば、Si3 4 、SiO2 、Si
O、あるいはシリコン原子を母体とし、水素原子及び/
またはハロゲン原子と、炭素原子及び/または酸素原子
及び/または窒素原子とを含む非晶質材料等で構成され
る密着層を設けても良い。更に、支持体1101からの
反射光による干渉模様の発生を防止するための光吸収層
を設けても良い。 (G)感光層形成装置1 次に、感光層を形成するための装置及び膜形成方法につ
いて詳述する。
【0146】図2は電源周波数としてRF帯を用いた高
周波プラズマCVD法(以後、「RF−PCVD」と略
記する)による電子写真用感光体の製造装置の一例を示
す模式的な構成図である。図2に示す製造装置の構成は
以下の通りである。
【0147】この装置は大別すると、堆積装置210
0、原料ガスの供給装置2200、反応容器2111内
を減圧にするための排気装置(図示せず)から構成され
ている。堆積装置2100中の反応容器2111内には
円筒状支持体2112、支持体加熱用ヒーター211
3、原料ガス導入管2114が設置され、更に高周波マ
ッチングボックス2115が接続されている。
【0148】原料ガス供給装置2200は、SiH4
GeH4 、H2 、CH4 、B26、PH3 等の原料ガス
のボンベ2221〜2226とバルブ2231〜223
6,2241〜2246,2251〜2256およびマ
スフローコントローラー2211〜2216から構成さ
れ、各原料ガスのボンベはバルブ2260を介して反応
容器2111内のガス導入管2114に接続されてい
る。
【0149】この装置を用いた堆積膜の形成は、例えば
以下のように行なうことができる。
【0150】まず、反応容器2111内に円筒状支持体
2112を設置し、不図示の排気装置(例えば真空ポン
プ)により反応容器2111内を排気する。続いて、支
持体加熱用ヒーター2113により円筒状支持体211
2の温度を200℃乃至350℃の所定の温度に制御す
る。
【0151】堆積膜形成用の原料ガスを反応容器211
1に流入させるには、ガスボンベのバルブ2231〜2
237、反応容器のリークバルブ2117が閉じられて
いることを確認し、叉、流入バルブ2241〜224
6、流出バルブ2251〜2256、補助バルブ226
0が開かれていることを確認して、まずメインバルブ2
118を開いて反応容器2111内およびガス配管内2
116を排気する。
【0152】次に、真空計2119の読みが約5×10
-6Torrになった時点で補助バルブ2260、流出バ
ルブ2251〜2256を閉じる。
【0153】その後、ガスボンベ2221〜2226よ
り各ガスをバルブ2231〜2236を開いて導入し、
圧力調整器2261〜2266により各ガス圧を2kg
/cm2 に調整する。次に、流入バルブ2241〜22
46を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラ
ー2211〜2216内に導入する。
【0154】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、以下の手順で各層の形成を行う。
【0155】円筒状支持体2112が所定の温度になっ
たところで流出バルブ2251〜2256のうちの必要
なもの及び補助バルブ2260を徐々に開き、ガスボン
ベ2221〜2226から所定のガスをガス導入管21
14を介して反応容器2111内に導入する。次にマス
フローコントローラー2211〜2216によって各原
料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、反
応容器2111内の圧力が1Torr以下の所定の圧力
になるように真空計2119を見ながらメインバルブ2
118の開口を調整する。内圧が安定したところで、周
波数13.56MHzのRF電源(不図示)を所望の電
力に設定して、高周波マッチングボックス2115を通
じて反応容器2111内のカソード電極にRF電力を導
入し、グロー放電を生起させる。この放電エネルギーに
よって反応容器内に導入された原料ガスが分解され、円
筒状支持体2112上に所定のシリコンを主成分とする
堆積膜が形成されるところとなる。所望の膜厚の形成が
行われた後、RF電力の供給を止め、流出バルブを閉じ
て反応容器へのガスの流入を止め、堆積膜の形成を終え
る。
【0156】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の感光層が形成される。
【0157】それぞれの層を形成する際には必要なガス
以外の流出バルブはすべて閉じられていることは言うま
でもなく、また、それぞれのガスが反応容器2111
内、流出バルブ2251〜2256から反応容器211
1に至る配管内に残留することを避けるために、流出バ
ルブ2251〜2256を閉じ、補助バルブ2260を
開き、さらにメインバルブ2118を全開にして系内を
一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。
【0158】また、膜形成の均一化を図るために、層形
成を行なっている間は、支持体2112を駆動装置(不
図示)によって所定の速度で回転させることも有効であ
る。
【0159】さらに、上述のガス種及びバルブ操作は各
々の層の作成条件にしたがって変更が加えられることは
言うまでもない。 (H)感光層形成装置2 次に、電源にVHF帯の周波数を用いた高周波プラズマ
CVD(以後、「VHF−PCVD」と略記する)法に
よって形成される電子写真用感光体の製造方法について
説明する。
【0160】図3に示す堆積装置3100は、図2に示
した製造装置におけるRF−PCVD法による堆積装置
2100と交換して、原料ガス供給装置2200と接続
することにより、図3に示すVHF−PCVD法による
以下の構成の電子写真用感光体製造装置を得ることがで
きる。
【0161】この装置は大別すると、真空気密化構造を
成した減圧にし得る反応容器3111、原料ガスの供給
装置2200、及び反応容器内を減圧にするための排気
装置(不図示)から構成されている。反応容器3111
内には円筒状支持体3112、支持体加熱用ヒーター3
113、原料ガス導入管3114、電極3115が設置
され、電極3115には更に高周波マッチングボックス
3116が接続されている。また、電極3115を中心
としてその円周上に複数個の円筒状支持体3112が配
置され、量産に向いた構成とされ、反応容器3111内
は排気管3121を通じて不図示の拡散ポンプに接続さ
れている。
【0162】原料ガス供給装置2200は、図2で示し
たように、SiH4 、GeH4 、H 2 、CH4 、B2
6 、PH3 等の原料ガスのボンベ2221〜2226と
バルブ2231〜2236,2241〜2246,22
51〜2256及びマスフローコントローラー2211
〜2216から構成され、各原料ガスのボンベは補助バ
ルブ2260を介して反応容器3111内のガス導入管
3114に接続されている。また、円筒状支持体311
2によって取り囲まれた空間3130が放電空間を形成
している。
【0163】VHF−PCVD法によるこの装置での堆
積膜の形成は、以下のように行なうことができる。
【0164】まず、反応容器3111内に円筒状支持体
3112を設置し、駆動装置3120によって支持体3
112を回転し、不図示の排気装置(例えば真空ポン
プ)により反応容器3111内を排気管3121を介し
て排気し、反応容器3111内の圧力を1×10-7To
rr以下に調整する。続いて、支持体加熱用ヒーター3
113により円筒状支持体3112の温度を200℃乃
至350℃の所定の温度に加熱保持する。
【0165】堆積膜形成用の原料ガスを反応容器311
1に流入させるには、ガスボンベのバルブ2231〜2
236、反応容器のリークバルブ2117が閉じられて
いることを確認し、叉、流入バルブ2241〜224
6、流出バルブ2251〜2256、補助バルブ226
0が開かれていることを確認して、まずメインバルブ
(不図示)を開いて反応容器3111及びガス配管31
22内を排気する。
【0166】次に真空計(不図示)の読みが約5×10
-6Torrになった時点で補助バルブ2260、流出バ
ルブ2251〜2256を閉じる。
【0167】その後、ガスボンベ2221〜2226よ
り各ガスをバルブ2231〜2236を開いて導入し、
圧力調整器2261〜2266により各ガス圧を2kg
/cm2 に調整する。次に、流入バルブ2241〜22
46を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラ
ー2211〜2216内に導入する。
【0168】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、以下のようにして円筒状支持体3112上に各層の
膜形成を行う。
【0169】円筒状支持体3112が所定の温度になっ
たところで流出バルブ2251〜2256のうちの必要
なもの及び補助バルブ2260を徐々に開き、ガスボン
ベ2221〜2226から所定のガスをガス導入管31
14を介して反応容器3111内の放電空間3130に
導入する。次にマスフローコントローラー2211〜2
216によって各原料ガスが所定の流量になるように調
整する。その際、放電空間3130内の圧力が1Tor
r以下の所定の圧力になるように真空計(不図示)を見
ながらメインバルブ(不図示)の開口を調整する。
【0170】圧力が安定したところで、例えば周波数5
00MHzのVHF電源(不図示)を所望の電力に設定
して、マッチングボックス3116を通じて電極311
5にVHF電力を導入し、放電空間3130にグロー放
電を生起させる。かくして支持体3112により取り囲
まれた放電空間3130において、導入された原料ガス
は、放電エネルギーにより励起されて解離し、円筒状支
持体3112上に所定の堆積膜が形成される。この時、
膜層形成の均一化を図るため支持体回転用モーター31
20によって、所望の回転速度で回転させる。
【0171】所望の膜厚の形成が行われた後、VHF電
力の供給を止め、流出バルブを閉じて反応容器へのガス
の流入を止め、堆積膜の形成を終える。
【0172】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の感光層が形成される。
【0173】それぞれの層を形成する際には必要なガス
以外の流出バルブはすべて閉じられていることは言うま
でもなく、また、それぞれのガスが反応容器3111
内、流出バルブ2251〜2256から反応容器311
1に至る配管内に残留することを避けるために、流出バ
ルブ2251〜2256を閉じ、補助バルブ2260を
開き、さらにメインバルブ(不図示)を全開にして系内
を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。
【0174】上述のガス種及びバルブ操作は各々の層の
作成条件にしたがって変更が加えられることは言うまで
もない。
【0175】いずれの方法においても、堆積膜形成時の
支持体温度は、特に200℃以上350℃以下、好まし
くは230℃以上330℃以下、より好ましくは250
℃以上300℃以下が好ましい。
【0176】支持体3112の加熱方法は、真空仕様で
ある発熱体であればよく、より具体的にはシース状ヒー
ターの巻き付けヒーター、板状ヒーター、セラミックヒ
ーター等の電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ、赤外線ラ
ンプ等の熱放射ランプ発熱体、液体、気体等を温媒とし
熱交換手段により発熱体等が挙げられる。加熱手段の表
面材質は、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、銅等
の金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹脂等を使用す
ることができる。
【0177】それ以外にも、反応容器以外に加熱専用の
容器を設け、加熱専用の容器で加熱した後、反応容器内
に真空中で支持体を搬送する等の方法が用いられる。
【0178】また、特にVHF−PCVD法において、
放電空間の圧力として、好ましくは1mTorr以上5
00mTorr以下、より好ましくは3mTorr以上
300mTorr以下、最も好ましくは5mTorr以
上100mTorr以下に設定することが望ましい。
【0179】VHF−PCVD法において放電空間に設
けられる電極の大きさ及び形状は、放電を乱さないなら
ばいずれのものでも良いが、実用上は直径1mm以上1
0cm以下の円筒状が好ましい。この時、電極3115
の長さも、支持体に電界が均一にかかる長さであれば任
意に設定できる。
【0180】電極3115の材質としては、表面が導電
性となるものならばいずれのものでも良く、例えば、ス
テンレス、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、T
e、V、Ti、Pt、Pb、Fe等の金属、これらの合
金または表面を導電処理したガラス、セラミック、プラ
スチック等が通常使用される。
【0181】以上説明したように、本発明は従来のなる
べく低電力で、感光体に長時間さらしても感光体を変質
させない比較的低い温度で除湿させるシステムから、改
良されたヒーターと改良された感光体と該感光体を回転
摺擦させる工程の組みあわせにより初めて可能となった
システム、すなわち極めて高い温度を短時間に感光体へ
与える電子写真装置の除湿システムへの移行により極め
て好適な画像安定化が達成される事を見いだした。
【0182】本発明の電子写真用感光体を前述のごとき
特定の構成としたことにより、a−Siで構成された従
来の電子写真用感光体における諸問題を解決することが
でき、特にきわめて優れた電気的特性、光学的特性、光
導電特性、画像特性、耐久性及び使用環境特性を引き出
す事を見いだした。
【0183】
【実施例】以下、各実施例により本発明の効果を具体的
に説明する。 (A)〔実施例1〕 図2に示すRF−PCVD法による電子写真用感光体の
製造装置を用い、直径108mmの鏡面加工を施したア
ルミニウムシリンダー上に、表1に示す条件で電荷注入
阻止層、光導電層、表面層からなる感光体を作製した。
さらに光導電層のSiH4 とH2 との混合比ならびに放
電電力を変えることによって、種々の感光体を作製し
た。
【0184】
【表1】 作製した感光体を電子写真装置(キャノン製NP615
0をテスト用に改造)にセットして、帯電能の温度依存
性(温度特性)、メモリーならびに画像欠陥を評価し
た。
【0185】温度特性は、感光体の温度を25℃(室
温)から約45℃まで変えて帯電能を測定し、このとき
の温度1℃当たりの帯電能の変化を測定して、受容電位
の|0.5%/deg|以下を合格と判定した。具体的
には暗部受容電位を400Vとし、|2V/deg|以
下を合格と判定した。
【0186】また、メモリー、画像流れについては、画
像を目視により判定し、1:非常に良好、2:良好、
3:実用上問題なし、4:実用上やや難ありの4段階に
ランク分けした。一方、円筒形のサンプルホルダーに設
置したガラス基板(コーニング社 7059)ならびに
Siウエハー上に、光導電層の作成条件で膜厚約1μm
のa−Si膜を堆積した。ガラス基板上の堆積膜にはA
lの串型電極を蒸着し、CPMにより指数関数裾の特性
エネルギー(Eu)と局在準位密度(D.O.S)を測
定し、Siウエハー上の堆積膜はFTIRにより含有水
素量を測定した。このときのEuと温度特性との関係を
図5に、D.O.Sとメモリー、画像流れとの関係を図
6、図7に示す。いずれのサンプルも水素含有量は10
〜30原子%の間であった。図5、図6ならびに図7か
ら明らかなように、Eu=50〜60meV、D.O.
S=1×1014〜5×1016cm-3の範囲にすることが
良好な電子写真特性を得るために必要であることがわか
った。
【0187】こうして種々の電子写真特性を持った感光
体の温度特性が異なるものについて、さらに、前述電子
写真装置(キャノン製NP6150をテスト用に改造)
に、内面ヒータ、外部ヒータA、外部ヒータBを用い
て、各ヒーター設定条件でドラム表面温度を40℃に温
度調節し、かつクリーニングローラーを感光体を摺擦す
るように設置し、温度24℃及び相対湿度55%で通紙
20万枚の耐久テストを行った。 〔比較例1〕また、クリーニングローラーによる感光体
摺擦をさせない様にした以外は同様の構成で比較例とし
て同様の評価を行った。
【0188】さらに両者とも、耐久後32℃及び相対湿
度80%の高温高湿環境中に1晩放置した後に画像評価
を行った後、高湿画像流れの改善効果等について、表2
〜表7にまとめた。
【0189】表2、表3において、温度差Aは、感光体
表面と基体裏面の温度を熱電対で測定し、加熱開始後感
光体表面が室温+10℃になった時点における (感光体表面温度℃)−(基体裏面温度℃) なる温度差で表現した。
【0190】表2、表3において、画像所見は、第1に
いわゆる高湿流れ、第2にヒーターからの熱による感光
体表面温度変動による電位変動、すなわち温度特性に起
因する画像濃度変動について評価した。
【0191】表2、表3において、消費電力は、加熱ヒ
ータに費やされる電力について評価した。
【0192】また、表2、表3において記号は、○:優
れている、△:実用上問題ない、×:劣るを意味する。
【0193】
【表2】
【0194】
【表3】 その結果、感光体の25℃から45℃における受容電位
の温度依存性が|0.5%/deg|以下であって、具
体的には暗部受容電位を400Vとし、|2V/deg
|以下であって、該感光体の表面に近接させた熱源によ
り該感光体表面と基体裏面温度との温度差を感光体表面
側が高く、かつ1deg以上、100deg以下の温度
勾配をもたせ加熱させることで、高湿画像流れ並びに温
特濃度変動について良好な結果を得た。
【0195】殊に、熱源が長尺状セラミック基板上に発
熱焼結体を設けた、外部ヒータAにおいてはそれが顕著
であった。
【0196】同様に、感光体表面と、基体裏面の温度上
昇差をつけ、高湿画像流れ及び画像濃度の現像スリーブ
周むらの改善効果について、表4,5にまとめた。
【0197】表4,5において、実施例1における条件
で、改造複写機〔商品名:NP6150(キャノン
製)〕の感光体裏面の温度を熱電対で測定し、感光体表
面温度上昇の方が大きくなる様な、加熱ヒータを通電さ
せ、クリーニングローラーを動作させる条件、及び比較
例としてクリーニングローラのみ除去した条件を比較例
とし、画像だしを行った。
【0198】表4,5において、温度差Bは、感光体表
面と感光体裏面の温度を熱電対で測定し、加熱開始後感
光体表面が室温+10℃になった時点における (感光体表面温度℃)−(基体裏面温度℃) なる温度差で表現した。
【0199】表4,5において、画像所見は、第1にい
わゆる高湿流れ、第2にドラムヒータから現像スリーブ
への伝熱によるスリーブ偏心に起因する画像濃度むらに
ついて評価した。
【0200】表4,5において、消費電力は、加熱ヒー
タに費やされる電力について評価した。
【0201】表4,5において記号は、○:優れてい
る、△:実用上問題ない、×:劣るを意味する。
【0202】
【表4】
【0203】
【表5】 その結果、感光体の25℃から45℃における受容電位
の温度依存性が|0.5%/deg|以下であって、表
面温度上昇が該基体裏面温度上昇より大きいように加熱
させ、クリーニングローラーによる感光体摺擦を行う事
で、高湿画像流れ並びに周むらについて良好な結果を得
た。
【0204】殊に、熱源が長尺状セラミック基板上に発
熱焼結体を設けた、外部ヒータAにおいてはそれが顕著
であった。
【0205】同様に、感光体表面と、基体裏面の温度上
昇差をつけ、高湿画像流れ及びクリーナーブロッキング
の改善効果について、表6,7にまとめた。
【0206】表6,7において、温度差Cは、感光体表
面とクリーナー近傍の温度を熱電対で測定し、加熱開始
後感光体表面が室温+10℃になった時点における(感
光体表面温度上昇℃)−(感光体近傍温度上昇℃)なる
温度差で表現した。
【0207】表6,7において、画像所見は、第1にい
わゆる高湿流れ、第2にクリーナーブロッキング等に伴
うクリーニング不良による画像欠陥について評価した。
【0208】表6,7において、消費電力は、加熱ヒー
タに費やされる電力について評価した。
【0209】表6,7において記号は、○:優れてい
る、△:実用上問題ない、×:劣るを意味する。
【0210】
【表6】
【0211】
【表7】 その結果、感光体の25℃から45℃における受容電位
の温度依存性が|0.5%/deg|以下であって、表
面温度上昇が該感光体近傍温度上昇より大きいように加
熱させる事で、高湿画像流れについて良好な結果を得
た。
【0212】殊に、熱源が長尺状セラミック基板上に発
熱焼結体を設けた、外部ヒータAにおいてはそれが顕著
であった。 (C)〔実施例3〕 図2に示す電子写真用感光体の製造装置を用い、表8に
示す作製条件で電子写真用感光体を作製した。このとき
の光導電層のEuのD.O.Sは、それぞれ55me
V、2×1015cm-3、温度特性は1.1V/degで
あった。これにクリーニングローラ摺擦下、外部ヒータ
Aにより感光体表面と基体裏面温度との温度差を感光体
表面側が高く、1.5degの温度勾配をもたせ加熱さ
せ、実施例1と同様の評価をしたところ実施例1と同様
に良好な電子写真特性が得られた。
【0213】
【表8】 (D)〔実施例4〕 図2に示す電子写真用感光体の製造装置を用い、表9に
示す作製条件で電子写真用感光体を作製した。このとき
の光導電層のEuとD.O.Sは、それぞれ50me
V、8×1014cm-3、温度特性は−0.5V/deg
であった。これにクリーニングローラ摺擦下、外部ヒー
タAにより感光体表面と基体裏面温度との温度上昇差を
感光体表面が1.5℃高く加熱させ実施例1と同様の評
価をしたところ実施例1と同様に良好な電子写真特性が
得られた。
【0214】
【表9】 (E)〔実施例5〕 図2に示す電子写真用感光体の製造装置を用い、表10
に示す作製条件で電子写真用感光体を作製した。このと
きの光導電層のEuとD.O.Sは、それぞれ60me
V、5×1015cm-3、温度特性は0.8V/degで
あった。これにクリーニングローラ摺擦下、外部ヒータ
Aにより感光体表面と感光体近傍(クリーナー上部)温
度との温度上昇差を感光体表面が2℃高く加熱させ実施
例1と同様の評価をしたところ実施例1と同様に、廃ト
ナーのブロッキングもなく、良好な電子写真特性が得ら
れた。
【0215】
【表10】
【0216】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明は従来の
なるべく低電力で、感光体に長時間さらしても感光体を
変質させない比較的低い温度で除湿させるシステムか
ら、改良されたヒーターと改良された感光体と該感光体
を回転摺擦させる工程の組みあわせにより初めて可能と
なったシステム、すなわち極めて高い温度を短時間に感
光体へ与えながらも感光体の温度上昇を抑える、といっ
た理想的電子写真装置の除湿システムへの移行により、
極めて好適な画像安定化が達成される事が可能となっ
た。
【0217】また、本発明の電子写真用感光体を前述の
ごとき特定の構成としたことにより、a−Siで構成さ
れた従来の電子写真用感光体における諸問題を解決する
ことができ、特にきわめて優れた電気的特性、光学的特
性、光導電特性、画像特性、耐久性及び使用環境特性を
引き出す事が可能となった。
【0218】特に本発明においては、光導電層をそのギ
ャップ内準位を格段に減少せしめたa−Siで構成する
ことによって、周囲環境の変動に対する表面電位の変化
が抑制され、加えて光疲労や光メモリーの発生が実質的
に無視し得るほどになく、極めて優れた電位特性、画像
特性を有するという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電子写真装置を説明するための模式的断
面図である。
【図2】本発明による電子写真用感光体の光受容層を形
成するための装置の一例で、RF帯の高周波を用いたグ
ロー放電法による電子写真用感光体の製造装置の模式的
説明図である。
【図3】本発明による電子写真用感光体の光受容層を形
成するための装置の一例で、VHF帯の高周波を用いた
グロー放電法による電子写真用感光体の製造装置の模式
的説明図である。
【図4】本発明による一形態である電子写真装置を説明
するための模式的断面図である。
【図5】本発明による電子写真用感光体における光導電
層のアーバックテイルの特性エネルギー(Eu)と温度
特性との関係を示す図である。
【図6】本発明による電子写真用感光体における光導電
層の局在状態密度(DOS)と光メモリーとの関係を示
す図である。
【図7】本発明による電子写真用感光体における光導電
層の局在状態密度(DOS)と画像流れとの関係を示す
図である。
【図8】本発明による電子写真用感光体における光導電
層のSi−H2 結合とSi−H結合の吸収ピーク強度比
とハーフトーン濃度ムラ(ガサツキ)との関係を示す図
である。
【図9】本発明による熱源の一形態である、セラミック
ヒータ、ニクロムヒータの模式図である。
【図10】本発明による熱源の昇温速度を説明する図で
ある。
【図11】本発明に用いられるアモルファスシリコン感
光体の層構成を説明する図である。
【符号の説明】
101,401 感光体 102,402 主帯電器 103,403 静電潜像形成部位 104,404 現像器 107,407 クリーナー 123 熱源(内面ヒータ) 423 熱源(外部ヒータ) 901 セラミック基体 902 電気発熱体 903 保護膜 911 基体 912 ニクロム電気発熱体 1101 支持体 1102 感光層 1103 光導電層 1104 アモルファスシリコン系表面層 1105 アモルファスシリコン系電荷注入阻止層 1106 電荷発生層 1107 電荷輸送層 2100,3100 堆積装置 2111,3111 反応容器 2112,3112 円筒状支持体 2113,3113 支持体加熱用ヒーター 2114,3114 原料ガス導入管 2115,3116 マッチングボックス 2116 原料ガス配管 2117 反応容器リークバルブ 2118 メイン排気バルブ 2119 真空計 2200 原料ガス供給装置 2211〜2216 マスフローコントローラー 2221〜2226 原料ガスボンベ 2231〜2236 原料ガスボンベバルブ 2241〜2246 ガス流入バルブ 2251〜2256 ガス流出バルブ 2261〜2266 圧力調整器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に感光層を積層させた円筒
    状感光体を回転させ、帯電・露光・現像・転写・クリー
    ニングの各行程を繰り返し、転写紙上の現像剤を加熱定
    着する電子写真装置の除湿装置において、 前記帯電・露光工程間に前記円筒状感光体を加熱する加
    熱手段を配置し、前記円筒状感光体の25℃から35℃
    における受容電位の温度依存性を|0.5%/deg|
    以下とし、前記クリーニング用クリーナーに前記円筒状
    感光体表面を摺擦する摺擦部材を配設したことを特徴と
    する電子写真装置の除湿装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段が長尺状セラミック基板上
    に発熱焼結体を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の電子写真装置の除湿装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段により前記円筒状感光体を
    加熱する際に、前記円筒状感光体の表面温度上昇が前記
    円筒状感光体の裏面温度上昇より大きいことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の電子写真装置の除湿装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段により前記円筒状感光体を
    加熱する際に、前記円筒状感光体の表面温度上昇が前記
    円筒状感光体近傍温度上昇より大きいことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の電子写真装置の除湿装置。
  5. 【請求項5】 前記円筒状感光体が、導電性支持体と、
    シリコン原子を母体として水素原子及び/またはハロゲ
    ン原子を含有する非単結晶材料から成り光導電性を示す
    光導電層を有する光受容層とから構成され、前記光導電
    層が10〜30原子%の水素を含有し、少なくとも光の
    入射する部分において、サブバンドギャップ光吸収スペ
    クトルから得られる指数関数裾の特性エネルギーが50
    〜60meV、かつ光導電層の局在状態密度が1×10
    14〜5×1016cm-3であることを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれかに記載の電子写真装置の除湿装置。
  6. 【請求項6】 前記電子写真装置の電源投入後、前記円
    筒状感光体は直ちに回転を開始し、前記加熱定着する加
    熱定着器が定着可能温度に達するまで、前記加熱手段に
    より加熱されながら回転することを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の電子写真装置の除湿装置。
  7. 【請求項7】 導電性基体上に感光層を積層させた円筒
    状感光体を回転させ、帯電・露光・現像・転写・クリー
    ニングの各行程を繰り返し、転写紙上の現像剤を加熱定
    着する電子写真装置の除湿装置において、 前記帯電・露光工程間に前記円筒状感光体を加熱する加
    熱手段を配置し、前記円筒状感光体の25℃から45℃
    における暗部受容電位における温度依存性が±2V/d
    eg以下であり且つ前記クリーニング用クリーナ部に前
    記円筒状感光体表面を摺擦する摺擦部材を配設したこと
    を特徴とする電子写真装置の除湿装置。
  8. 【請求項8】 前記加熱手段は、前記円筒状感光体の表
    面と前記円筒状感光体の裏面との温度差を1deg以上
    100deg以下としたことを特徴とする請求項7に記
    載の電子写真装置の除湿装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002304022A (ja) * 2001-04-09 2002-10-18 Canon Inc 電子写真方法および装置

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