JPH09120172A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置及び画像形成方法

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JPH09120172A
JPH09120172A JP29905295A JP29905295A JPH09120172A JP H09120172 A JPH09120172 A JP H09120172A JP 29905295 A JP29905295 A JP 29905295A JP 29905295 A JP29905295 A JP 29905295A JP H09120172 A JPH09120172 A JP H09120172A
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JP
Japan
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image forming
layer
photoconductor
atom
image
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JP29905295A
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Koji Yamazaki
晃司 山崎
Masaya Kawada
将也 河田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、低い帯電印加電位により帯電可能
で、放電破壊等による画像欠陥の発生が防止し得ると共
に、省エネルギーを実現することができる画像形成装置
及び画像形成方法を提供することを目的とするものであ
る。 【解決手段】本発明は上記目的を達成するために、電圧
の印加により帯電部材を介して感光体表面を帯電し画像
情報の書き込みを行い転写紙にトナー像を転写する画像
形成装置において、前記感光体がその絶縁耐電圧より低
い帯電印加電位により帯電可能となるように構成して、
放電破壊等による画質の低下を防止するようにしたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧を帯電部材に
印加し、この帯電部材の帯電面を像担持体であるところ
の被帯電体に当接させて被帯電体表面を帯電し、その帯
電面に可視光、ライン走査レーザー光により画像情報の
書き込みをして画像形成を実行し、被帯電体から転写紙
裏面に、電圧を帯電部材に印加した帯電部材を当接させ
て、トナー像を転写する方式の画像形成装置及び画像形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置は、従来の原稿を複写する
いわゆる複写機のみならず、近年需要の伸びの著しいコ
ンピュータ、ワードプロセッサの出力手段としてのプリ
ンターを加え広く利用されている。こうしたプリンター
は従来のオフィスユースのみならず、パーソナルユース
が増大した為、低コスト、メンテナンスフリーといった
経済性が重視される。更に、エコロジーの観点から、両
面コピー、再生紙利用等紙の消費低減、消費電力低減の
省エネルギー、オゾン量低減等近隣生物への影響対策
が、経済性と同様の重要度で求められている。中でも、
紙の消費低減及びリサイクルは熱帯雨林の森林保護の観
点から、行政においても強力に推進している状況にあ
る。したがって、画像形成装置においては両面、多重複
写機能の追加、同品質の向上、安定性が以前に増して強
く求められている。こうした状況下、画像形成装置の両
面機能の安定化の為に、転写紙給紙経路中において転写
紙の静電気を除去する除電ブラシが多用されている。図
4は複写機の画像形成プロセスの一例を示す概略図であ
って、矢印X方向に回転する、面状内面ヒータ412に
よって温度コントロールされた、感光体401の周辺に
は、主帯電器402、静電潜像形成部位403、現像器
404、転写紙供給系405、転写帯電器406
(a)、分離帯電器406(b)、クリーナ407、搬
送系408、除電光源409などが配設されている。以
下、さらにこれを具体的に説明すると、感光体401は
+6〜8kVの高電圧を印加した主帯電器402により
一様に帯電され、これに静電潜像形成部位、すなわちラ
ンプ410から発した光が原稿台ガラス411上に置か
れた原稿412に反射し、ミラー413、414、41
5を経由し、レンズユニット417のレンズ418によ
って結像され、ミラー416を経由し、導かれ投影され
た静電潜像が形成される。この潜像に現像器404から
ネガ極性トナーが供給されてトナー像となる。一方、転
写紙供給系405を通って、レジストローラ422によ
って先端タイミングを調整され、感光体方向に供給され
る転写材Pは+7〜8kVの高電圧を印加した転写帯電
器406(a)と感光体401の間隙において背面か
ら、トナーとは反対極性の正電界を与えられ、これによ
って感光体表面のネガ極性トナー像は転写材Pに転移す
る。12〜14kVp−p、300〜600Hzの高圧
AC電圧を印加した分離帯電器406(b)により、転
写材Pは転写紙搬送系408を通って定着装置424に
至り、トナー像は定着されて装置外に排出される。感光
体401上に残留するトナーはクリーナーユニット40
7のクリーニングブレード421によってかき落とさ
れ、残留する静電潜像は除電光源409によって消去さ
れる。両面、多重複写の場合、定着された転写紙は、定
着ローラーの間を通り定着器から排出される際に剥離帯
電により転写紙には数kVもの静電気を帯びるので接地
乃至バイアスを印加した除電ブラシ425により除電除
去する。次いで、両面複写、多重複写の用途に応じて、
転写紙を反転させる場合、反転経路426を経由し、中
間トレイ428に収納する。この際、反転経路等での転
写紙の摩擦帯電を除電ブラシ427によって除去する。
中間トレイ428から給紙ローラ429により再度転写
紙供給系405に送られ、両面2面目乃至多重面の複写
が実行される。
【0003】ところで、従来のものにおいてコロナ帯電
器を用いるものにおいては、この工程の中で、転写紙に
除電ブラシ425、427の導電繊維が絡み、これが転
写分離帯電器406と感光体401の間に入り込んで、
ストリーマーコロナや火花放電等の異常放電を発生させ
るという問題があった。また、主帯電器402において
もサービス時に帯電器レールから切り粉が落下してスト
リーマーコロナや火花放電等の異常放電を起こすという
問題があった。すなわち、従来の帯電方式の主流であっ
たコロナ帯電器は、50〜l00μm程度の金属ワイヤ
ーに5〜10kV程度の高電圧を印加し、雰囲気を電離
し対向物に帯電を付与することにより行われるもので、
均一性に優れ、構成も簡易な為、従来から広く用いられ
てきている。しかし、その過程において、帯電ワイヤー
と対向物の間に導電性物質が入り込むと、異常放電、具
体的にはストリーマーコロナや火花放電を発生し、対向
物に放電破壊を起こす潜在的問題を有している。特に放
電の均一性、安定性の高いスコロトロンと呼ばれる対向
面側にグリッドを有するコロナ帯電器は、グリッド上に
前述の様な導電性物質が引っかかったばあいストリーマ
ーコロナや火花放電が比較的長い時間(0.05〜1
秒)持続し、対向物をひどく痛めるという問題を有して
いる。また、こうして放電破壊を起こした感光体をコロ
ナ主帯電により潜像形成すると、放電破壊部を起こした
ところの抵抗が、他の正常な感光層に比べ著しく抵抗が
低い為、電離したコロナ流が放電破壊部に集中して流れ
込む。そして、放電破壊部が30μmから150μm程
度ときわめて小さいにもかかわらず、この放電破壊部の
回りが他の正常部よりかえって電位が高くなり、放電破
壊部が白抜けし、その周囲をかぶったような中間調が数
mmの大きさで取り囲むといった非常に目立つ画像欠陥
になってしまう。こうしたことから、コロナ帯電方式
は、画像欠陥に対して二重の問題を有していた。
【0004】一方、電子写真において、感光体における
感光層を形成する光導電材料としては、高感度で、SN
比〔光電流(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照射す
る電磁波のスペクトル特性に適合した吸収スペクトルを
有すること、光応答性が早く、所望の暗抵抗値を有する
こと、使用時において人体に対して無害であること、等
の特性が要求される。特に、事務機としてオフィスで使
用される画像形成装置内に組み込まれる画像形成装置用
感光体の場合には、上記の使用時における無公害性は重
要な点である。この様な点に優れた性質を示す光導電材
料に水素化アモルファスシリコン(以下、「a−Si:
H」と表記する)があり、例えば、特公昭60−350
59号公報には画像形成装置用感光体としての応用が記
載されている。このような画像形成装置用感光体は、一
般的には、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、
該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマC
VD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を形
成する。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガ
スを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電に
よって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方
法が好適なものとして実用に付されている。また、特開
昭54−83746号公報においては、導電性支持体
と、ハロゲン原子を構成要素として含むa−Si(以
下、「a−Si:X」と表記する)光導電層からなる画
像形成装置用感光体が提案されている。当該公報におい
ては、a−Siにハロゲン原子を1乃至40原子%含有
させることにより、耐熱性が高く、画像形成装置用感光
体の光導電層として良好な電気的、光学的特性を得るこ
とができるとしている。また、特開昭57−11556
号公報には、a−Si堆積膜で構成された光導電層を有
する光導電部材の、暗抵抗値、光感度、光応答性等の電
気的、光学的、光導電的特性及び耐湿性等の使用環境特
性、さらには経時的安定性について改善を図るため、シ
リコン原子を母体としたアモルファス材料で構成された
光導電層上に、シリコン原子及び炭素原子を含む非光導
電性のアモルファス材料で構成された表面障壁層を設け
る技術が記載されている。更に、特開昭60−6795
1号公報には、アモルファスシリコン、炭素、酸素及び
弗素を含有してなる透光絶縁性オーバーコート層を積層
する感光体についての技術が記載され、特開昭62−1
68161号公報には、表面層として、シリコン原子と
炭素原子と41〜70原子%の水素原子を構成要素とし
て含む非晶質材料を用いる技術が記載されている。更
に、特開昭60−67951号公報には、アモルファス
シリコン、炭素、酸素及び弗素を含有してなる透光絶縁
性オーバーコート層を積層する感光体についての技術が
記載され、特開昭62−168161号公報には、表面
層として、シリコン原子と炭素原子と41〜70原子%
の水素原子を構成要素として含む非晶質材料を用いる技
術が記載されている。更に、特開昭57−158650
号公報には、水素を10〜40原子%含有し、赤外吸収
スペクトルの2100cm-1と2000cm-1の吸収ピ
ークの吸収係数比が0.2〜1.7であるa−Si:H
を光導電層に用いることにより高感度で高抵抗な画像形
成装置用感光体が得られることが記載されている。これ
らの技術により、画像形成装置用感光体の電気的、光学
的、光導電的特性及び使用環境特性が向上し、それに伴
って画像品質も向上してきた。こうした状況において、
アモルファスシリコン感光体の耐圧は+1.0〜+2.
0kV、−0.5〜−1.0kV程度であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、アモルフ
ァスシリコン感光体の特性向上が図られてきているが、
それを用いた画像形成装置において、先に述べたように
両面複写、多重複写の需要が増えるとことにより、新た
に以下のようなことが問題となってきている。第1に、
両面給紙経路に代表される給紙経路の増大にともない、
導電性物質の感光体周囲への持ち込みを増加させ、この
導電性物質がコロナ帯電器と感光体の間に入り込みスト
リーマーコロナや火花放電等の異常放電を引き起こす可
能性を増大させることとなり、これによってアモルファ
スシリコン感光体が放電破壊され、画像欠陥を生じると
いう問題を生じいる。第2に、こうして発生した放電破
壊部が、コロナ帯電においてはコロナ流の集中により、
微小な放電破壊部の周囲をかぶったような中間調が数m
mの大きさで取り囲むといった非常に目立つ画像欠陥に
なってしまうという問題を生じている。そこで、本発明
は上記のような問題を解決し、低い帯電印加電位により
帯電可能で、放電破壊等による画像欠陥の発生を防止し
得ると共に、省エネルギーを実現することができる画像
形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、その画像形成装置は電圧の印加により帯電
部材を介して感光体表面を帯電し画像情報の書き込みを
行い転写紙にトナー像を転写するに際して、前記感光体
がその絶縁耐電圧より低い帯電印加電位により帯電可能
に構成され、放電破壊等による画質の低下を防止するよ
うにしたものである。本発明の前記感光体は、シリコン
原子を母体として水素原子及び/またはハロゲン原子を
含有する非単結晶材料からなる光導電層を有し、該光導
電層が10〜30原子%の水素を含有し、少なくとも光
の入射する部分において、サブバンドギャップ光吸収ス
ペクトルから得られる指数関数裾の特性エネルギーが5
0〜60meV、局在状態密度が1×1014〜5×10
15cm-3であることを特徴としている。そして、本願発
明の画像形成装置においては、接触型帯電部材を介して
前記感光体が絶縁耐電圧より低い帯電印加電位により帯
電可能に構成されているため、両面・多重複写に供する
給紙経路中に除電ブラシが配されこれらの導電繊維が転
写紙に絡んでも、上記した従来のような異常放電の発生
することが防止される。また、本発明の画像形成方法
は、請求項2又は請求項3に記載の感光体を有し、接触
型帯電部材を介して、前記感光体の絶縁耐電圧より低い
帯電印加電位により画像形成を行うことを特徴としてい
る。さらに、本発明の上記感光体、及びこのような感光
体を有する画像形成装置又はその画像形成方法の細部の
特徴は、以下の説明により明らかにされる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のように接触型帯
電部材を介して画像形成装置の感光体がその絶縁耐電圧
より低い帯電印加電位により帯電可能に構成されている
から、感光体が放電破壊されることが防止され、また、
それにより放電破壊部への帯電電流の集中を無くすこと
が可能となり、きわめて良好な画像形成が実現できる。
また、このような接触型帯電による場合、コロナ帯電の
ようにオゾン生成物が発生しないため、いわゆる「高湿
流れ」対策が不要になり、ドラムヒーター等の除去に伴
い、夜間通電や消費電力が低減されエコロジーの点から
も有効である。以下、これを図面に基づいて説明する。
図1は本発明の複写機の画像形成プロセスの一例を示す
概略図であって、矢印X方向に回転する、面状内面ヒー
タによって温度コントロールされた、感光体101の周
辺には、主帯電器l02、静電潜像形成部位103、現
像器104、転写紙供給系105、転写帯電器106
(a)、分離除電器106(b)、クリーナ107、搬
送系108、除電光源109などが配設されている。こ
の画像形成プロセスをさらに具体的に説明すると、指数
関数裾の特定エネルギーと局在状態密度とを上記した関
係に設定した本発明に用いられるその一形態としてのア
モルファスシリコン感光体101は+0.4〜1.0k
Vの電圧を印加した主帯電器l02により一様に帯電さ
れ、これに静電潜像形成部位、すなわちランプ1l0か
ら発した光が原稿台ガラス111上に置かれた原稿11
2に反射し、ミラー113、114、115を経由し、
レンズユニット117のレンズ118によって結像さ
れ、ミラー116を経由し、導かれ投影された静電潜像
が形成される。この潜像に現像器104からネガ極性ト
ナーが供給されてトナー像となる。一方、転写紙供給系
105を通って、レジストローラ122によって先端タ
イミングを調整され、感光体方向に供給される転写材P
は+0.8〜1.5kVの電圧を印加した転写帯電器1
06(a)と感光体101の間隙において背面から、ト
ナーとは反対極性の正電界を与えられ、これによって感
光体表面のネガ極性トナー像は転写材Pに転移する。転
写材Pは転写紙搬送系108を通って定着装置124に
至り、トナー像は定着されて装置外に排出される。感光
体101上に残留するトナーはクリーナーユニット10
7のクリーニングブレード121によってかき落とさ
れ、残留する静電潜像は除電光源109によって消去さ
れる。両面、多重複写の場合、定着された転写紙は、定
着ローラーの間を通り定着器から排出される際に剥離帯
電により転写紙には数kVもの静電気を帯びるので接地
乃至バイアスを印加した除電ブラシ125により除電除
去する。次いで、両面複写、多重複写の用途に応じて、
転写紙を反転させる場合、反転経路126を経由し、中
間トレイ128に収納する。この際、反転経路等での転
写紙の摩擦帯電を除電ブラシ127によって除去する。
中間トレイ128から給紙ローラ129により再度転写
紙供給系105に送られ、両面2面目乃至多重面の複写
が実行される。本発明においては、このように帯電印加
電位がアモルファスシリコン感光体の耐電圧以下である
から、この工程の中で、転写紙に除電ブラシ125、1
27の導電繊維が絡み込み、これが転写帯電器106と
感光体101の間に入り込んでも、ストリーマーコロナ
や火花放電等の異常放電は発生せず、かつ導電繊維が仲
立ちをしたとしても、放電破壊は発生しない。また、何
らかの、別の理由によって放電破壊と同等の破壊がアモ
ルファスシリコン感光体に発生したとしても、帯電装置
が導電ブラシ等による直接帯電によるものであるから、
放電破壊部が白抜けし、その周囲をかぶったような中間
調が数mmの大きさで取り囲むといった非常に目立つ画
像欠陥は発生しない。
【0008】つぎに、本発明に適用される各部の詳細に
ついて説明する。まず、本発明において重要な要素であ
る帯電方式について述べる。本発明が採用する接触帯電
方式は、例えば、特開昭63−208878に記載され
ている様に、電圧を印加した帯電部材を被帯電体に当接
させて被帯電面を所用の電位に帯電するもので、帯電部
装置として広く利用されているコロナ帯電装置に比べ、
第1に、被帯電体面に所望の電位を得るのに必要とされ
る印加電圧の低電圧化が図れること、第2に、帯電過程
で発生するオゾン量が無及至極微量でありオゾン除去フ
ィルターの必要性が無くなること、そのため装置の排気
系の構成が簡素化されること、メンテナンスフリーであ
ること、第3に、帯電過程において発生したオゾン並び
にオゾン生成物が被帯電体面である像担持体、例えば感
光体表面に付着し、コロナ生成物の影響で感光体表面が
湿度に敏感となり水分を吸着し易くなることによる、表
面の低抵抗化による画像流れを防止するため、終日行わ
れている加熱ヒーターによる除湿の必要性が無くなるこ
と、そのため夜間通電等の電力消費の大幅な低減が図れ
ること、等の長所を有している。そこで例えば、画像形
成装置(複写機、レーザービームプリンター)、静電記
録装置等の画像形成装置において、感光体、誘電体等の
像担持体、その他の被帯電体を帯電処理する手段として
コロナ放電装置に代わるものとして注目され、実用化も
されている。
【0009】従来、接触帯電手段としては、ブレードや
シート状の固定式の帯電部材を被帯電体に当接させ、こ
れにバイアスを印加して帯電を行うものが周知である。
図8にその一実施態様を示す。801は感光ドラムであ
り、矢印Aの時計方向に所定の周速度(プロセススピー
ド)にて回転駆動されるドラム型の電子写真感光体であ
る。802は接触帯電部材であり、電極802−1、及
びその帯電面に形成した抵抗層802−2とからなる。
電極802−1は、通常アルミニウム、アルミニウム合
金、真鍮、銅、鉄、ステンレス等の金属や、樹脂、セラ
ミック等の絶縁材料に導電処理、すなわち、金属をコー
ティングしたり、導電性塗料を塗布したりしたものを用
いる。抵抗層802−2は、ポリプロピレン、ポリエチ
レン等の樹脂や、シリコンゴム、ウレタンゴム等のエラ
ストマーに、酸化チタン、炭素粉、金属粉等の導電性フ
ィラーを分散したものが一般的に用いられる。該抵抗層
の抵抗値は、HIOKI社(メーカー)製のMΩテスタ
ーで250〜lkVの印加電圧における測定にて1×1
3〜1×1012Ωcmなる抵抗を有する。803は帯
電部材に対する電圧印加電源であり、この電源803に
より帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧Vppを有
する振動電圧Vacと直流電圧Vdcとを重畳した電圧
(Vac+Vdc)が帯電部材の電極802−2に印加
されて、回転駆動されている感光ドラム801の外周面
が均一に帯電される。具体的印加電圧は0.8〜1.5
kV程度である。更に、画像信号に応じて強度変調され
るレーザービームプリンター光805が走査される事に
よって該感光ドラム上に静電潜像が形成される。この潜
像は、現像剤が塗布された現像スリーブ806によって
顕画像化された後、転写材807上に転写ローラー80
8を介して転写される。転写残トナーは、クリーニング
ブレード809によって感光ドラム上から除去されると
共に該転写像は、不図示の定着装置によって定着された
後、出力される。
【0010】接触帯電部材のさまざまな改善といった進
み方の中で、特開昭59−133569号公報等の様
に、磁性体と磁性粉体(或いは粒子)からなる磁気ブラ
シ状の接触帯電部材が像担持体に接触、帯電を付与する
機構の新方式が提案されている。図9にその一実施態様
を示す。901は像担持体である感光ドラムであり、矢
印Aの時計方向に所定の周速度(プロセススピード)に
て回転駆動されるドラム型の電子写真感光体である。9
02は帯電部材であり、多極磁性体902−2及びその
帯電面に磁性粉体により形成した磁気ブラシ層902−
1とからなる。該磁気ブラシの側面からの該略図を図9
(b)に示す。
【0011】多極磁性体902−2は、通常フェライト
磁石、ゴムマグネット等の磁性材料を用い、円筒状の、
いわゆるマグネットローラーのごとく構成される。磁気
ブラシ層902−1は、磁性酸化鉄(フェライト)粉、
マグネタイト粉、周知の磁性トナー材等が一般的に用い
られる。該帯電部材の抵抗値は、その使用される環境、
高帯電効率、或いは該感光体の表面層の耐圧特性等に応
じて適宜選択されることが望ましい。
【0012】像担持体901と接触帯電部材902の最
近接間隙は、該磁気ブラシ層902−1の接触幅(以下
ニップと称する)を安定に制御する為、一定の距離に安
定的に設定される必要がある。該距離は50〜2000
μmの範囲が好ましく、より好ましくは100〜100
0μmである。903は帯電部材に対する電圧印加電源
であり、この電源903により直流電圧Vdcが帯電部
材の多極磁性体902−2、磁気ブラシ層902−1に
印加されて、回転駆動されている感光ドラム90lの外
周面が均一に帯電される。更に、画像信号に応じて強度
変調されるレーザービームプリンター光905が走査さ
れる事によって該感光ドラム上に静電潜像が形成され
る。この潜像は、現像剤が塗布された現像スリーブ90
6によって顕画像化された後、転写材1007上に転写
ローラー908を介して転写される。転写残トナーは、
クリーニングブレード909によって感光ドラム上から
除去されると共に該転写像は、不図示の定着装置によっ
て定着された後、出力される。
【0013】接触帯電部材のさまざまな改善といった進
み方の中で、特開昭58−139156に複数個の接触
子(ワイヤーブラシ)に電圧印加し、帯電する方式が提
案されている。その後もさまざまな改良が進められてい
る。図10にその一実施態様を示す。1001は像担持
体である感光ドラムであり、矢印Aの時計方向に所定の
周速度(プロセススピード)にて回転駆動されるドラム
型の電子写真感光体である。1002は帯電部材であ
り、導電性軸1002−2及びその帯電面に導電性繊維
により形成したファーブラシ層1002−1とからな
る。フアーブラシの側面からの該略図を図9(b)に示
す。導電性軸1002−2は、通常金属を用いる。フア
ーブラシ層1002−1は、ステンレススチールファイ
バー、アクリルカーボン、ナイロンカーボン、ポリプロ
ピレンカーボン、ポリエチレンテレフタレートカーボ
ン、アクリル硫化銅、レーヨンカーボン等の繊維が一般
的に用いられる。該帯電部材の抵抗値は、その使用され
る環境、高帯電効率、或いは該感光体の表面層の耐圧特
性等に応じて適宜選択されることが望ましい。像担持体
1001と接触帯電部材1002の最近接間隙は、該磁
気ブラシ層1002−1の接触幅(以下ニップと称す
る)を安定に制御する為、一定の距離に安定的に設定さ
れる必要がある。1003は帯電部材に対する電圧印加
電源であり、この電源1003により直流電圧Vdcが
帯電部材の導電性軸1002−2、フアーブラシ層10
02−1に印加されて、回転駆動されている感光ドラム
l00lの外周面が均一に帯電される。更に、画像信号
に応じて強度変調されるレーザービームプリンター光1
005が走査される事によって該感光ドラム上に静電潜
像が形成される。この潜像は、現像剤が塗布された現像
スリーブ1006によって顕画像化された後、転写材1
007上に転写ローラー1008を介して転写される。
転写残トナーは、クリーニングブレード1009によっ
て感光ドラム上から除去されると共に該転写像は、不図
示の定着装置によって定着された後、出力される。
【0014】本発明におけ給紙経路除電ブラシ材料は、
その材質としては、上記ファーブラシ導電性繊維と同様
のものが用いられる。例えば、直径10〜100μmの
金属繊維(ステンレススチールファイバー)、アクリル
カーボン、ナイロンカーボン、ポリプロピレンカーボ
ン、ポリエチレンテレフタレートカーボン、アクリル硫
化銅、レーヨンカーボン等の半導体繊維が用いられる。
このブラシを直接接地、乃至バイアス電圧を印加して、
転写紙の静電気を除去する。
【0015】つぎに、本発明に用いられる好適な感光体
の一形態であるアモルファスシリコン感光体について以
下に述べる。アモルファスシリコン感光体の光導電層の
キャリアの挙動に着目し、バンドギャップ内の局在状態
分布と帯電能の温度依存性や光メモリーとの関係につい
て鋭意検討した結果、光導電層の少なくとも光の入射す
る部分において、特定のエネルギー範囲の局在状態密度
を一定範囲に制御することにより上記目的を達成できる
という知見を得た。すなわち、シリコン原子を母体と
し、水素原子及び/またはハロゲン原子を含有する非単
結晶材料で構成された光導電層を有する感光体におい
て、その層構造を特定化するように設計されて作成され
た感光体は、実用上著しく優れた特性を示すばかりでな
く、従来の感光体と比べてみてもあらゆる点において凌
駕していること、特に画像形成装置用の感光体として優
れた特性を有していることを見いだした。本発明の画像
形成装置用感光体は、導電性支持体と、シリコン原子を
母体とする非単結晶材料から成る光導電層を有する感光
層とから構成され、光導電層は10〜30原子%の水素
を含み、光吸収スペクトルの指数関数裾(アーバックテ
イル)の特性エネルギーが50〜60meVであって、
かつ伝導帯端下0.45〜0.95eVの局在状態密度
が3×1014〜3×l015cm-3であることを特徴とし
ている。上記したような構成をとるように設計された本
発明の画像形成装置用感光体は、前記した諸問題点の全
てを解決し得、極めて優れた電気的、光学的、光導電的
特性、画像品質、耐久性及び使用環境特性を示す。一般
的に、a−Si:Hのバンドギャップ内には、Si−S
i結合の構造的な乱れにもとづくテイル(裾)準位と、
Siの未結合手(ダングリングボンド)等の構造欠陥に
起因する深い準位が存在する。これらの準位は電子、正
孔の捕獲、再結合中心として働き素子の特性を低下させ
る原因になることが知られている。このようなバンドギ
ャップ中の局在準位の状態を測定する方法として、一般
に深準位分光法、等温容量過渡分光法、光熱偏向分光
法、一定光電流法等が用いられている。中でも一定光電
流法[Constant PhotocurrentM
ethod:以後、「CPM」と略記する]は、a−S
i:Hの局在準位に基くサブギヤップ光吸収スペクトル
を簡便に測定する方法として有用である。
【0016】本発明者らは、CPMによって測定された
光吸収スペクトルから求められる指数関数裾(アーバッ
クテイル)の特性エネルギー(以下、「Eu」と略記す
る)や局在状態密度(以下、「DOS」と略記する)と
感光体特性との相関を種々の条件に渡って調べた結果、
EuおよびDOSがa−Si感光体の温度特性や光メモ
リーと密接な関係にあることを見いだし、本発明を完成
するに至った。ドラムヒーター等で感光体を加熱したと
きに帯電能が低下する原因として、熱励起されたキャリ
ア(以下熱励起キャリアと呼ぶ)が帯電時の電界に引か
れてバンド裾の局在準位やバンドギャップ内の深い局在
準位ヘの捕獲、放出を繰り返しながら表面に走行し、表
面電荷を打ち消してしまうことが挙げられる。この時、
帯電器を通過する間に表面に到達する熱励起キャリアに
ついては帯電能の低下にはほとんど影響がないが、深い
準位に捕獲された熱励起キャリアは、帯電器を通過した
後に表面へ到達して表面電荷を打ち消すために温度特性
として観測される。また、帯電器を通過した後に熱励起
された熱励起キャリアも表面電荷を打ち消し帯電能の低
下を引き起こす。したがって、感光体の使用温度領域に
おける熱励起キャリアの生成を抑え、なおかつ該熱励起
キャリアの走行性を向上させることが温度特性の向上の
ために必要である。さらに、光メモリーはブランク露光
や像露光によって生じた光キャリアがバンドギヤップ内
の局在準位に捕獲され、光導電層内に該光キャリアが残
留することによって生じる。すなわち、ある複写行程に
おいて生じた光キャリアのうち光導電層内に残留した光
キャリアが、次回の帯電時あるいはそれ以降に表面電荷
による電界によって掃き出され、光の照射された部分の
電位が他の部分よりも低くなり、その結果画像上に濃淡
が生じる。したがって、光キャリアが光導電層内に残留
することなく、1回の複写行程で走行するように、光キ
ャリアの走行性を改善しなければならない。したがっ
て、本発明のごとくEuおよび特定のエネルギー範囲の
DOSを制御することにより、熱励起キャリアの生成が
抑えられ、なおかつ熱励起キャリアや光キャリアが局在
準位に捕獲される割合を小さくすることができるために
上記キャリア(以下電荷キャリアと呼ぶ)の走行性が著
しく改善される。その結果、感光体の使用温度領域での
温度特性が飛躍的に改善され、同時に光メモリーの発生
を抑制することができるために、感光体の使用環境に対
する安定性が向上し、ハーフトーンが鮮明に出てかつ解
像力の高い高品質の画像を安定して得ることができる。
【0017】以下、図面に従って本発明の光導電部材に
ついて詳細に説明する。図11は、本発明の画像形成装
置用感光体の層構成を説明するための模式的構成図であ
る。図11(a)に示す画像形成装置用感光体1100
は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1
102が設けられている。該感光層1102はa−S
i:H,Xからなり光導電性を有する光導電層1103
で構成されている。図11(b)は、本発明の画像形成
装置用感光体の他の層構成を説明するための模式的構成
図である。図11(b)に示す画像形成装置用感光体1
100は、感光体用としての支持体1101の上に、感
光層102が設けられている。該感光層1102はa−
Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層110
3と、アモルファスシリコン系表面層1104とから構
成されている。図11(c)は、本発明の画像形成装置
用感光体の他の層構成を説明するための模式的構成図で
ある。図11(c)に示す画像形成装置用感光体110
0は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層
1102が設けられている。該感光層1102はa−S
i:H,Xからなり光導電性を有する光導電層1103
と、アモルファスシリコン系表面層1104と、アモル
ファスシリコン系電荷注入阻止層1105とから構成さ
れている。図11(d)は、本発明の画像形成装置用感
光体のさらに他の層構成を説明するための模式的構成図
である。図11(d)に示す画像形成装置用感光体11
00は、感光体用としての支持体1101の上に、感光
層1102が設けられている。該感光層1102は光導
電層1103を構成するa−Si:H,Xからなる電荷
発生層1106ならびに電荷輸送層1107と、アモル
ファスシリコン系表面層1104とから構成されてい
る。
【0018】つぎに、本発明において使用される支持体
について説明する。本発明において使用される支持体と
しては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性
支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、N
b、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およ
びこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。ま
た、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、
セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフイルム
またはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持
体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理し
た支持体も用いることができる。本発明に於いて使用さ
れる支持体1101の形状は平滑表面あるいは凹凸表面
の円筒状または板状無端ベルト状であることができ、そ
の厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体1100を
形成し得るように適宜決定するが、画像形成装置用感光
体1100としての可撓性が要求される場合には、支持
体1101としての機能が充分発揮できる範囲内で可能
な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体1
101は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点か
ら通常は10μm以上とされる。特にレーザー光などの
可干渉性光を用いて像記録を行う場合には、可視画像に
おいて現われる、いわゆる干渉縞模様による画像不良を
より効果的に解消するために、帯電キャリアの減少が実
質的にない範囲で支持体1101の表面に凹凸を設けて
もよい。支持体1101の表面に設けられる凹凸は、特
開昭60−168156号公報、特開昭60−1784
57号公報、特開昭60−225854号公報等に記載
された公知の方法により作成される。また、レーザー光
などの可干渉光を用いた場合の干渉縞模様による画像不
良をより効果的に解消する別の方法として、帯電キャリ
アの減少が実質的にない範囲で支持体1101の表面に
複数の球状痕跡窪みによる凹凸形状を設けてもよい。即
ち、支持体1101の表面が画像形成装置用感光体11
00に要求される解像力よりも微少な凹凸を有し、しか
も該凹凸は、複数の球状痕跡窪みによるものである。支
持体1101の表面に設けられる複数の球状痕跡窪みに
よる凹凸は、特開昭61−231561号公報に記載さ
れた公知の方法により作成される。また、レーザー光等
の可干渉光を用いた場合の干渉縞模様による画像不良を
より効果的に解消するさらに別の方法として、感光層1
102内、或いは該層1102の下側に光吸収層等の干
渉防止層或いは領域を設けても良い。
【0019】つぎに、本発明における感光体を構成する
光導電層について説明する。本発明に於いて、その目的
を効果的に達成するために支持体1101上、必要に応
じて下引き層(不図示)上に形成され、感光層1102
の一部を構成する光導電層1103は真空堆積膜形成方
法によって、所望特性が得られるように適宜成膜パラメ
ーターの数値条件が設定されて作成される。具体的に
は、例えばグロー放電法(低周波CVD法、高周波CV
D法またはマイクロ波CVD法等の交流放電CVD法、
あるいは直流放電CVD法等)、スパッタリング法、真
空蒸着法、イオンプレーティング法、光CVD法、熱C
VD法などの数々の薄膜堆積法によって形成することが
できる。これらの薄膜堆積法は、製造条件、設備資本投
資下の負荷程度、製造規模、作成される画像形成装置用
感光体に所望される特性等の要因によって適宜選択され
て採用されるが、所望の特性を有する画像形成装置用感
光体を製造するに当たっての条件の制御が比較的容易で
あることからしてグロー放電法、特にRF帯またはVH
F帯の電源周波数を用いた高周波グロー放電法が好適で
ある。グロー放電法によって光導電層1103を形成す
るには、基本的にはシリコン原子(Si)を供給し得る
Si供給用の原料ガスと、水素原子(H)を供給し得る
H供給用の原料ガスまたは/及びハロゲン原子(X)を
供給し得るX供給用の原料ガスを、内部が減圧にし得る
反応容器内に所望のガス状態で導入して、該反応容器内
にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に設置
されてある所定の支持体1101上にa−Si:H,X
からなる層を形成すればよい。
【0020】また、本発明において光導電層1103中
に水素原子または/及びハロゲン原子が含有されること
が必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補償
し、層品質の向上、特に光導電性および電荷保持特性を
向上させるために必須不可欠であるからである。よって
水素原子またはハロゲン原子の含有量、または水素原子
とハロゲン原子の和の量はシリコン原子と水素原子また
は/及びハロゲン原子の和に対して10〜30原子%、
より好ましくは15〜25原子%とされるのが望まし
い。
【0021】本発明において使用されるSi供給用ガス
となり得る物質としては、SiH4、Si2H6、Si
3H8、Si4H10等のガス状態の、またはガス化し
得る水素化珪素(シラン類)が有効に使用されるものと
して挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si供給
効率の良さ等の点でSiH4、Si2H6が好ましいも
のとして挙げられる。そして、形成される光導電層11
03中に水素原子を構造的に導入し、水素原子の導入割
合の制御をいっそう容易になるように図り、本発明の目
的を達成する膜特性を得るために、これらのガスに更に
H2および/またはHeあるいは水素原子を含む珪素化
合物のガスも所望量混合して層形成することが必要であ
る。また、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で複
数種混合しても差し支えないものである。また本発明に
おいて使用されるハロゲン原子供給用の原料ガスとして
有効なのは、たとえばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハ
ロゲンをふくむハロゲン間化合物、ハロゲンで置換され
たシラン誘導体等のガス状のまたはガス化し得るハロゲ
ン化合物が好ましく挙げられる。また、さらにはシリコ
ン原子とハロゲン原子とを構成要素とするガス状のまた
はガス化し得る、ハロゲン原子を含む水素化珪素化合物
も有効なものとして挙げることができる。本発明に於て
好適に使用し得るハロゲン化合物としては、具体的には
弗素ガス(F2)、BrF、ClF、ClF3、BrF
3、BrF5、IF3、IF7等のハロゲン間化合物を
挙げることができる。ハロゲン原子を含む珪素化合物、
いわゆるハロゲン原子で置換されたシラン誘導体として
は、具体的には、たとえばSiF4、Si2F6等の弗
化珪素が好ましいものとして挙げることができる。光導
電層1103中に含有される水素原子または/及びハロ
ゲン原子の量を制御するには、例えば支持体1101の
温度、水素原子または/及びハロゲン原子を含有させる
ために使用される原料物質の反応容器内へ導入する量、
放電電力等を制御すればよい。
【0022】本発明においては、光導電層1103には
必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させることが
好ましい。伝導性を制御する原子は、光導電層1103
中に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良い
し、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有して
いる部分があってもよい。前記伝導性を制御する原子と
しては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げる
ことができ、p型伝導特性を与える周期律表IIIb族
に属する原子(以後「第IIIb族原子」と略記する)
またはn型伝導特性を与える周期律表Vb族に属する原
子(以後「第Vb族原子」と略記する)を用いることが
できる。第IIIb族原子としては、具体的には、硼素
(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イ
ンジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に
B、Al、Gaが好適である。第Vb族原子としては、
具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(S
b)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが好適
である。
【0023】光導電層103に含有される伝導性を制御
する原子の含有量としては、好ましくは1×l0-2〜1
×104原子ppm、より好ましくは5×10-2〜5×
103原子ppm、最適に1×10-1〜1×103原子p
pmとされるのが望ましい。伝導性を制御する原子、た
とえば、第IIIb族原子あるいは第Vb族原子を構造
的に導入するには、層形成の際に、第IIIb族原子導
入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物質
をガス状態で反応容器中に、光導電層103を形成する
ための他のガスとともに導入してやればよい。第III
b族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用
の原料物質となり得るものとしては、常温常圧でガス状
のまたは、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得
るものが採用されるのが望ましい。そのような第III
b族原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子
導入用としては、B2H6、B4H10、B5H9、B
5H11、B6H10、B6H12、B6H14等の水
素化硼素、BF3、BCl3、BBr3等のハロゲン化
硼素等が挙げられる。この他、AlCl3、GaCl
3、Ga(CH3)3、InCl3、TlCl3等も挙
げることができる。
【0024】第Vb族原子導入用の原料物質として有効
に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3、P
2H4等の水素化燐、PH4I、PF3、PF5、PC
l3、PCl5、PBr3、PBr5、PI3等のハロ
ゲン化燐が挙げられる。この他、AsH3、AsF3、
AsCl3、AsBr3、AsF5、SbH3、SbF
3、SbF5、SbCl3、SbCl5、BiH3、B
iCl3、BiBr3等も第Vb族原子導入用の出発物
質の有効なものとして挙げることができる。また、これ
らの伝導性を制御する原子導入用の原料物質を必要に応
じてH2および/またはHeにより希釈して使用しても
よい。
【0025】さらに本発明においては、光導電層110
3に炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素原
子を含有させることも有効である。炭素原子及び/また
は酸素原子/及びまたは窒素原子の含有量はシリコン原
子、炭素原子、酸素原子及び窒素原子の和に対して好ま
しくは1×10-5〜10原子%、より好ましくは1×1
-4〜8原子%、最適には1×10-3〜5原子%が望ま
しい。炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素
原子は、光導電層中に万遍なく均一に含有されても良い
し、光導電層の層厚方向に含有量が変化するような不均
一な分布をもたせた部分があっても良い。本発明におい
て、光導電層1103の層厚は所望の電子写真特性が得
られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたが
って決定され、好ましくは20〜50μm、より好まし
くは23〜45μm、最適には25〜40μmとされる
のが望ましい。本発明の目的を達成し、所望の膜特性を
有する光導電層1103を形成するには、Si供給用の
ガスと希釈ガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電
電力ならびに支持体温度を適宜設定することが必要であ
る。
【0026】希釈ガスとして使用するH2および/また
はHeの流量は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選
択されるが、Si供給用ガスに対しH2および/または
Heを、通常の場合3〜20倍、好ましくは4〜15
倍、最適には5〜10倍の範囲に制御することが望まし
い。反応容器内のガス圧も同様に層設計にしたがって適
宣最適範囲が選択されるが、通常の場合1×10-4〜1
0Torr、好ましくは5×10-4〜5Torr、最適
には1×10-3〜1Torrとするのが好ましい。放電
電力もまた同様に層設計にしたがって適宜最適範囲が選
択されるが、Si供給用のガスの流量に対する放電電力
を、通常の場合2〜7倍、好ましくは2.5〜6倍、最
適には3〜5倍の範囲に設定することが望ましい。さら
に、支持体1101の温度は、層設計にしたがって適宜
最適範囲が選択されるが、通常の場合、好ましくは20
0〜350℃、より好ましくは230〜330℃、最適
には250〜310℃とするのが望ましい。本発明にお
いては、光導電層を形成するための支持体温度、ガス圧
の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられる
が、条件は通常は独立的に別々に決められるものではな
く、所望の特性を有する感光体を形成すべく相互的且つ
有機的関連性に基づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0027】つぎに、本発明の表面層について説明す
る。本発明においては、上述のようにして支持体110
1上に形成された光導電層1103の上に、更にアモル
ファスシリコン系の表面層1104を形成することが好
ましい。この表面層1104は自由表面1106を有
し、主に耐湿性、連続操り返し使用特性、電気的耐圧
性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成
するために設けられる。又、本発明においては、感光層
1102を構成する光導電層1103と表面層1104
とを形成する非晶質材料の各々がシリコン原子という共
通の構成要素を有しているので、積層界面において化学
的な安定性の確保が十分成されている。表面層1104
は、アモルファスシリコン系の材料であればいずれの材
質でも可能であるが、例えば、水素原子(H)及び/ま
たはハロゲン原子(X)を含有し、更に炭素原子を含有
するアモルファスシリコン(以下「a−SiC:H,
X」と表記する)、水素原子(H)及び/またはハロゲ
ン原子(X)を含有し、更に酸素原子を含有するアモル
ファスシリコン(以下「a−SiO:H,X」と表記す
る)、水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)
を含有し、更に窒素原子を含有するアモルファスシリコ
ン(以下「a−SiN:H,X」と表記する)、水素原
子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更
に炭素原子、酸素原子、窒素原子の少なくとも一つを含
有するアモルファスシリコン(以下「a−SiCON:
H,X」と表記する)等の材料が好適に用いられる。本
発明に於いて、その目的を効果的に達成するために、表
面層1104は真空堆積膜形成方法によって、所望特性
が得られるように適宜成膜パラメーターの数値条件が設
定されて作成される。具体的には、例えばグロー放電法
(低周波CVD法、高周波CVD法またはマイクロ波C
VD法等の交流放電CVD法、あるいは直流放電CVD
法等)、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレー
ティング法、光CVD法、熱CVD法などの数々の薄膜
堆積法によって形成することができる。これらの薄膜堆
積法は、製造条件、設備資本投資下の負荷程度、製造規
模、作成される画像形成装置用感光体に所望される特性
等の要因によって適宜選択されて採用されるが、感光体
の生産性から光導電層と同等の堆積法によることが好ま
しい。例えば、グロー放電法によってa−SiC:H,
Xよりなる表面層1104を形成するには、基本的には
シリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガ
スと、炭素原子(C)を供給し得るC供給用の原料ガス
と、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスま
たは/及びハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の
原料ガスを、内部を減圧にし得る反応容器内に所望のガ
ス状態で導入して、該反応容器内にグロー放電を生起さ
せ、あらかじめ所定の位置に設置された光導電層110
3を形成した支持体1101上にa−SiC:H,Xか
らなる層を形成すればよい。
【0028】本発明に於いて用いる表面層の材質として
はシリコンを含有するアモルファス材料ならば何れでも
良いが、炭素、窒素、酸素より選ばれた元素を少なくと
も1つ含むシリコン原子との化合物が好ましく、特にa
−SiCを主成分としたものが好ましい。表面層をa−
SiCを主成分として構成する場合の炭素量は、シリコ
ン原子と炭素原子の和に対して30%から90%の範囲
が好ましい。
【0029】また、本発明において表面層1104中に
水素原子または/及びハロゲン原子が含有されることが
必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補償
し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特
性を向上させるために必須不可欠である。水素含有量
は、構成原子の総量に対して通常の場合30〜70原子
%、好適には35〜65原子%、最適には40〜60原
子%とするのが望ましい。また、弗素原子の含有量とし
て、通常の場合は0.01〜15原子%、好適には0.
1〜10原子%、最適には0.6〜4原子%とされるの
が望ましい。これらの水素及び/または弗素含有量の範
囲内で形成される感光体は、実際面に於いて従来にない
格段に優れたものとして充分適用させ得るものである。
すなわち、表面層内に存在する欠陥(主にシリコン原子
や炭素原子のダングリングボンド)は画像形成装置用感
光体としての特性に悪影響を及ぼすことが知られてい
る。例えば自由表面から光導電層への電荷の注入による
帯電特性の劣化、使用環境、例えば高い湿度のもとで表
面構造が変化することによる帯電特性の変動、更にコロ
ナ帯電時や光照射時に光導電層により表面層に電荷が注
入され、前記表面層内の欠陥に電荷がトラップされるこ
とにより繰り返し使用時の残像現象の発生等がこの悪影
響として挙げられる。しかしながら表面層内の水素含有
量を30原子%以上に制御することで表面層内の欠陥が
大幅に減少し、その結果、従来に比べて電気的特性面及
び高速連続使用性において飛躍的な向上を図ることがで
きる。一方、前記表面層中の水素含有量が71原子%以
上になると表面層の硬度が低下するために、繰り返し使
用に耐えられなくなる。従って、表面層中の水素含有量
を前記の範囲内に制御することが格段に優れた所望の電
子写真特性を得る上で非常に重要な因子の1つである。
表面層中の水素含有量は、H2ガスの流量、支持体温
度、放電パワー、ガス圧等によって制御し得る。また、
表面層中の弗素含有量を0.01原子%以上の範囲に制
御することで表面層内のシリコン原子と炭素原子の結合
の発生をより効果的に達成することが可能となる。さら
に、表面層中の弗素原子の働きとして、コロナ等のダメ
ージによるシリコン原子と炭素原子の結合の切断を効果
的に防止することができる。一方、表面層中の弗素含有
量が15原子%を超えると表面層内のシリコン原子と炭
素原子の結合の発生の効果およびシリコン原子と炭素原
子の結合の切断を防止する効果がほとんど認められなく
なる。さらに、過剰の弗素原子が表面層中のキャリアの
走行性を阻害するため、残留電位や画像メモリーが顕著
に認められてくる。従って、表面層中の弗素含有量を前
記範囲内に制御することが所望の電子写真特性を得る上
で重要な因子の一つである。表面層中の弗素含有量は、
水素含有量と同様にH2ガスの流量、支持体温度、放電
パワー、ガス圧等によって制御し得る。
【0030】本発明の表面層の形成において使用される
シリコン(Si)供給用ガスとなり得る物質としては、
SiH4、Si2H6、Si3H8、Si4H10等の
ガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン
類)が有効に使用されるものとして挙げられ、更に層作
成時の取り扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点でSi
H4、Si2H6が好ましいものとして挙げられる。ま
た、これらのSi供給用の原料ガスを必要に応じてH
2、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用して
もよい。炭素供給用ガスとなり得る物質としては、CH
4、C2H6、C3H8、C4H10等のガス状態の、
またはガス化し得る炭化水素が有効に使用されるものと
して挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si供給
効率の良さ等の点でCH4、C2H6が好ましいものと
して挙げられる。また、これらのC供給用の原料ガスを
必要に応じてH2、He、Ar、Ne等のガスにより希
釈して使用してもよい。窒素または酸素供給用ガスとな
り得る物質としては、NH3、NO、N2O、NO2、
H2O、O2、CO、CO2、N2等のガス状態の、ま
たはガス化し得る化合物が有効に使用されるものとして
挙げられる。また、これらの窒素、酸素供給用の原料ガ
スを必要に応じてH2、He、Ar、Ne等のガスによ
り希釈して使用してもよい。
【0031】また、形成される表面層1104中に導入
される水素原子の導入割合の制御をいっそう容易になる
ように図るために、これらのガスに更に水素ガスまたは
水素原子を含む珪素化合物のガスも所望量混合して層形
成することが好ましい。また、各ガスは単独種のみでな
く所定の混合比で複数種混合しても差し支えないもので
ある。ハロゲン原子供給用の原料ガスとして有効なの
は、たとえばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲンを
ふくむハロゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシラン
誘導体等のガス状のまたはガス化し得るハロゲン化合物
が好ましく挙げられる。また、さらにはシリコン原子と
ハロゲン原子とを構成要素とするガス状のまたはガス化
し得る、ハロゲン原子を含む水素化珪素化合物も有効な
ものとして挙げることができる。本発明に於て好適に使
用し得るハロゲン化合物としては、具体的には弗素ガス
(F2)、BrF、ClF、ClF3、BrF3、Br
F5、IF3、IF7等のハロゲン間化合物を挙げるこ
とができる。ハロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆる
ハロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体
的には、たとえばSiF4、Si2F6等の弗化珪素が
好ましいものとして挙げることができる。表面層110
4中に含有される水素原子または/及びハロゲン原子の
量を制御するには、例えば支持体1101の温度、水素
原子または/及びハロゲン原子を含有させるために使用
される原料物質の反応容器内ヘ導入する量、放電電力等
を制御すればよい。炭素原子及び/または酸素原子及び
/または窒素原子は、表面層中に万遍なく均一に含有さ
れても良いし、表面層の層厚方向に含有量が変化するよ
うな不均一な分布をもたせた部分があっても良い。
【0032】さらに本発明においては、表面層1104
には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させるこ
とが好ましい。伝導性を制御する原子は、表面層110
4中に万遍なく均一に分布した状態で含有されても良い
し、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有して
いる部分があってもよい。前記の伝導性を制御する原子
としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げ
ることができ、p型伝導特性を与える周期律表IIIb
族に属する原子(以後「第IIIb族原子」と略記す
る)またはn型伝導特性を与える周期律表Vb族に属す
る原子(以後「第Vb族原子」と略記する)を用いるこ
とができる。
【0033】第IIIb族原子としては、具体的には、
硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(G
a)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があ
り、特にB、Al、Gaが好適である。第Vb族原子と
しては、具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモ
ン(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、As
が好適である。
【0034】表面層104に含有される伝導性を制御す
る原子の含有量としては、好ましくは1×10-3〜1×
103原子ppm、より好ましくは1×10-2〜5×1
2原子ppm、最適には1×10-1〜1×102原子p
pmとされるのが望ましい。伝導性を制御する原子、た
とえば、第IIIb族原子あるいは第Vb族原子を構造
的に導入するには、層形成の際に、第IIIb族原子導
入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物質
をガス状態で反応容器中に、表面層104を形成するた
めの他のガスとともに導入してやればよい。第IIIb
族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の
原料物質となり得るものとしては、常温常圧でガス状の
または、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得る
ものが採用されるのが望ましい。そのような第IIIb
族原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子導
入用としては、B2H6、B4H10、B5H9、B5
H11、B6H10、B6H12、B6H14等の水素
化硼素、BF3、BCl3、BBr3等のハロゲン化硼
素等が挙げられる。この他、AlCl3、GaCl3、
Ga(CH3)3、InCl3、TlCl3等も挙げる
ことができる。第Vb族原子導入用の原料物質として、
有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH
3、P2H4等の水素化燐、PH4I、PF3、PF
5、PCl3、PCl5、PBr3、PBr5、PI3
等のハロゲン化燐が挙げられる。この他、AsH3、A
sF3、AsCl3、AsBr3、AsF5、SbH
3、SbF3、SbF5、SbCl3、SbCl5、B
iH3、BiCl3、BiBr3等も第Vb族原子導入
用の出発物質の有効なものとして挙げることができる。
また、これらの伝導性を制御する原子導入用の原料物質
を必要に応じてH2、He、Ar、Ne等のガスにより
希釈して使用してもよい。
【0035】本発明に於ける表面層104の層厚として
は、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μ
m、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいもの
である。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用
中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3μ
mを越えると残留電位の増加等の電子写真特性の低下が
みられる。本発明による表面層1104は、その要求さ
れる特性が所望通りに与えられるように注意深く形成さ
れる。即ち、Si、C及び/またはN及び/またはO、
H及び/またはXを構成要素とする物質はその形成条件
によって構造的には結晶からアモルファスまでの形態を
取り、電気物性的には導電性から半導体性、絶縁性まで
の間の性質を、又、光導電的性質から非光導電的性質ま
での間の性質を各々示すので、本発明においては、目的
に応じた所望の特性を有する化合物が形成される様に、
所望に従ってその形成条件の選択が厳密になされる。例
えば、表面層1104を耐圧性の向上を主な目的として
設けるには、使用環境に於いて電気絶縁性的挙動の顕著
な非単結晶材料として作成される。
【0036】又、連続繰り返し使用特性や使用環境特性
の向上を主たる目的として表面層1104が設けられる
場合には、上記の電気絶縁性の度合はある程度緩和さ
れ、照射される光に対して有る程度の感度を有する非単
結晶材料として形成される。
【0037】更に、本発明に掛る帯電機構においては、
表面層の低抵抗による画像流れを防止し、或いは残留電
位等の影響を防止する為に、一方では帯電効率を良好に
する為に、層作成に際して、その抵抗値を適宜に制御す
る事が好ましい。本発明の目的を達成し得る特性を有す
る表面層1104を形成するには、支持体1101の温
度、反応容器内のガス圧を所望にしたがって、適宜設定
する必要がある。
【0038】支持体1101の温度(Ts)は、層設計
にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場
合、好ましくは200〜350℃、より好ましくは23
0〜330℃、最適には250〜300℃とするのが望
ましい。反応容器内のガス圧も同様に層設計にしたがっ
て適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好ましく
は1×10-4〜10Torr、より好ましくは5×10
-4〜5Torr、最適には1×10-3〜1Torrとす
るのが好ましい。本発明においては、表面層を形成する
ための支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前
記した範囲が挙げられるが、条件は通常は独立的に別々
に決められるものではなく、所望の特性を有する感光体
を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値
を決めるのが望ましい。さらに本発明に於いては、光導
電層と表面層の間に、炭素原子、酸素原子、窒素原子の
含有量を表面層より減らしたブロッキング層(下部表面
層)を設けることも帯電能等の特性を更に向上させるた
めには有効である。また表面層1104と光導電層11
03との間に炭素原子及び/または酸素原子及び/また
は窒素原子の含有量が光導電層1103に向かって減少
するように変化する領域を設けても良い。これにより表
面層と光導電層の密着性を向上させ、界面での光の反射
による干渉の影響をより少なくすることができる。
【0039】本発明の画像形成装置用感光体において
は、導電性支持体と光導電層との間に、導電性支持体側
からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層
を設けるのがいっそう効果的である。すなわち、電荷注
入阻止層は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面
に受けた際、支持体側より光導電層側に電荷が注入され
るのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受け
た際にはそのような機能は発揮されない、いわゆる極性
依存性を有している。そのような機能を付与するため
に、電荷注入阻止層には伝導性を制御する原子を光導電
層に比べ比較的多く含有させる。該層に含有される伝導
性を制御する原子は、該層中に万遍なく均一に分布され
ても良いし、あるいは層厚方向には万遍なく含有されて
はいるが、不均一に分布する状態で含有している部分が
あってもよい。分布濃度が不均一な場合には、支持体側
に多く分布するように含有させるのが好適である。しか
しながら、いずれの場合にも支持体の表面と平行面内方
向においては、均一な分布で万遍なく含有されることが
面内方向における特性の均一化をはかる点からも必要で
ある。電荷注入阻止層に含有される伝導性を制御する原
子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙
げることができ、p型伝導特性を与える周期律表III
族に属する原子(以後「第III族原子」と略記する)
またはn型伝導特性を与える周期律表V族に属する原子
(以後「第V族原子」と略記する)を用いることができ
る。第III族原子としては、具体的には、B(ほう
素),Al(アルミニウム),Ga(ガリウム),In
(インジウム),Ta(タリウム)等があり、特にB,
Al,Gaが好適である。第V族原子としては、具体的
にはP(リン),As(砒素),Sb(アンチモン),
Bi(ビスマス)等があり、特にP,Asが好適であ
る。
【0040】本発明において電荷注入阻止層中に含有さ
れる伝導性を制御する原子の含有量としては、本発明の
目的が効果的に達成できるように所望にしたがって適宜
決定されるが、好ましくは10〜1×104原子pp
m、より好適には50〜5×103原子ppm、最適に
は1×102〜1×103原子ppmとされるのが望まし
い。さらに、電荷注入阻止層には、炭素原子、窒素原子
及び酸素原子の少なくとも一種を含有させることによっ
て、該電荷注入阻止層に直接接触して設けられる他の層
との間の密着性の向上をよりいっそう図ることができ
る。
【0041】該層に含有される炭素原子または窒素原子
または酸素原子は該層中に万遍なく均一に分布されても
良いし、あるいは層厚方向には万遍なく含有されてはい
るが、不均一に分布する状態で含有している部分があっ
てもよい。しかしながら、いずれの場合にも支持体の表
面と平行面内方向においては、均一な分布で万遍なく含
有されることが面内方向における特性の均一化をはかる
点からも必要である。本発明における電荷注入阻止層の
全層領域に含有される炭素原子及び/または窒素原子お
よび/または酸素原子の含有量は、本発明の目的が効果
的に達成されるように適宜決定されるが、一種の場合は
その量として、二種以上の場合はその総和として、好ま
しくは1×10-3〜50原子%、より好適には5×10
-3〜30原子%、最適には1×10-2〜10原子%とさ
れるのが望ましい。また、本発明における電荷注入阻止
層に含有される水素原子および/またはハロゲン原子は
層内に存在する未結合手を補償し膜質の向上に効果を奏
する。電荷注入阻止層中の水素原子またはハロゲン原子
あるいは水素原子とハロゲン原子の和の含有量は、好適
には1〜50原子%、より好適には5〜40原子%、最
適には10〜30原子%とするのが望ましい。本発明に
おいて、電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が
得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは
0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、最適
には0.5〜3μmとされるのが望ましい。本発明にお
いて電荷注入阻止層を形成するには、前述の光導電層を
形成する方法と同様の真空堆積法が採用される。
【0042】本発明の目的を達成し得る特性を有する電
荷注入阻止層105を形成するには、光導電層1103
と同様に、Si供給用のガスと希釈ガスとの混合比、反
応容器内のガス圧、放電電力ならびに支持体1101の
温度を適宜設定することが必要である。希釈ガスである
H2および/またはHeの流量は、層設計にしたがって
適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用ガスに対しH
2および/またはHeを、通常の場合1〜20倍、好ま
しくは3〜15倍、最適には5〜10倍の範囲に制御す
ることが望ましい。反応容器内のガス圧も同様に層設計
にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合
1×10-4〜10Torr、好ましくは5×10-4〜5
Torr、最適には1×10-3〜1Torrとするのが
好ましい。放電電力もまた同様に層設計にしたがって適
宜最適範囲が選択されるが、Si供給用のガスの流量に
対する放電電力を、通常の場合1〜7倍、好ましくは2
〜6倍、最適には3〜5倍の範囲に投定することが望ま
しい。
【0043】さらに、支持体1101の温度は、層設計
にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場
合、好ましくは200〜350℃、より好ましくは23
0〜330℃、最適には250〜300℃とするのが望
ましい。本発明においては、電荷注入阻止層を形成する
ための希釈ガスの混合比、ガス圧、放電電力、支持体温
度の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられる
が、これらの層作成ファクターは通常は独立的に別々に
決められるものではなく、所望の特性を有する表面層を
形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて各層作成
ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
【0044】このほかに、本発明の画像形成装置用感光
体においては、感光層1102の前記支持体1101側
に、少なくともアルミニウム原子、シリコン原子、水素
原子または/及びハロゲン原子が層厚方向に不均一な分
布状態で含有する層領域を有することが望ましい。ま
た、本発明の画像形成装置用感光体に於いては、支持体
1101と光導電層1103あるいは電荷注入阻止層1
05との間の密着性の一層の向上を図る目的で、例え
ば、Si3N4、SiO2、SiO、あるいはシリコン
原子を母体とし、水素原子及び/またはハロゲン原子
と、炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素原
子とを含む非晶質材料等で構成される密着層を設けても
良い。更に、前述のごとく、支持体からの反射光による
干渉模様の発生を防止するための光吸収層を設けても良
い。
【0045】次に、感光層を形成するための装置および
膜形成方法について詳述する。図2は電源周波数として
RF帯を用いた高周波プラズマCVD法(以後「RF−
PCVD」と略記する)による画像形成装置用感光体の
製造装置の一例を示す模式的な構成図である。図2に示
す製造装置の構成は以下の通りである。この装置は大別
すると、堆積装置(2100)、原料ガスの供給装置
(2200)、反応容器(2111)内を減圧にするた
めの排気装置(図示せず)から構成されている。堆積装
置(2100)中の反応容器(2111)内には円筒状
支持体(2112)、支持体加熱用ヒーター(211
3)、原料ガス導入管(2114)が設置され、更に高
周波マッチングボックス(2115)が接続されてい
る。原料ガス供給装置(2200)は、SiH4、Ge
H4、H2、CH4、B2H6、PH3等の原料ガスの
ボンベ(2221〜2226)とバルブ(2231〜2
236,2241〜2246,2251〜2256)お
よびマスフローコントローラー(2211〜2216)
から構成され、各原料ガスのボンベはバルブ(226
0)を介して反応容器(2111)内のガス導入管(2
114)に接続されている。この装置を用いた堆積膜の
形成は、例えば以下のように行なうことができる。ま
ず、反応容器(2111)内に円筒状支持体(211
2)を設置し、不図示の排気装置(例えば真空ポンプ)
により反応容器(2111)内を排気する。続いて、支
持体加熱用ヒーター(2113)により円筒状支持体
(2112)の温度を200℃乃至350℃の所定の温
度に制御する。堆積膜形成用の原料ガスを反応容器(2
111)に流入させるには、ガスボンベのバルブ(22
31〜2237)、反応容器のリークバルブ(211
7)が閉じられていることを確認し、叉、流入バルブ
(2241〜2246)、流出バルブ(2251〜22
56)、補助バルブ(2260)が開かれていることを
確認して、まずメインバルブ(2118)を開いて反応
容器(2111)およびガス配管内(2116)を排気
する。次に真空計(2119)の読みが約5×10-6
orrになった時点で補助バルブ(2260)、流出バ
ルブ(2251〜2256)を閉じる。その後、ガスボ
ンベ(2221〜2226)より各ガスをバルブ(22
31〜2236)を開いて導入し、圧力調整器(226
1〜2266)により各ガス圧を2Kg/cm2に調整
する。次に、流入バルブ(2241〜2246)を徐々
に開けて、各ガスをマスフローコントローラー(221
1〜2216)内に導入する。
【0046】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、以下の手順で各層の形成を行う。円筒状支持体(2
112)が所定の温度になったところで流出バルブ(2
251〜2256)のうちの必要なものおよび補助バル
ブ(2260)を徐々に開き、ガスボンベ(2221〜
2226)から所定のガスをガス導入管(2114)を
介して反応容器(2111)内に導入する。次にマスフ
ローコントローラー(2211〜2216)によって各
原料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、
反応容器(2111)内の圧力が1Torr以下の所定
の圧力になるように真空計(2119)を見ながらメイ
ンバルブ(2118)の開口を調整する。内圧が安定し
たところで、周波数13.56MHzのRF電源(不図
示)を所望の電力に設定して、高周波マッチングボック
ス(2115)を通じて反応容器(2111)内にRF
電力を導入し、グロー放電を生起させる。この放電エネ
ルギーによって反応容器内に導入された原料ガスが分解
され、円筒状支持体(2112)上に所定のシリコンを
主成分とする堆積膜が形成されるところとなる。所望の
膜厚の形成が行われた後、RF電力の供給を止め、流出
バルブを閉じて反応容器へのガスの流入を止め、堆積膜
の形成を終える。
【0047】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の感光層が形成される。それぞれの
層を形成する際には必要なガス以外の流出バルブはすべ
て閉じられていることは言うまでもなく、また、それぞ
れのガスが反応容器(2111)内、流出バルブ(22
51〜2256)から反応容器(2111)に至る配管
内に残留することを避けるために、流出バルブ(225
1〜2256)を閉じ、補助バルブ(2260)を開
き、さらにメインバルブ(2118)を全開にして系内
を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。ま
た、膜形成の均一化を図るために、層形成を行なってい
る間は、支持体(2112)を駆動装置(不図示)によ
って所定の速度で回転させることも有効である。さら
に、上述のガス種およびバルブ操作は各々の層の作成条
件にしたがって変更が加えられることは言うまでもな
い。
【0048】つぎに、電源にVHF帯の周波数を用いた
高周波プラズマCVD(以後「VHF−PCVD」と略
記する)法によって形成される画像形成装置用感光体の
製造方法について説明する。図2に示した製造装置にお
けるRF−PCVD法による堆積装置(2100)を図
3(a)に示す堆積装置(3100)に交換して原料ガ
ス供給装置(2200)と接続することにより、図3
(b)に示すVHF−PCVD法による以下の構成の画
像形成装置用感光体製造装置を得ることができる。
【0049】この装置は大別すると、真空気密化構造を
成した減圧にし得る反応容器(3111)、原料ガスの
供給装置(2200)および反応容器内を減圧にするた
めの排気装置(不図示)から構成されている。反応容器
(3111)内には円筒状支持体(3112)、支持体
加熱用ヒーター(3113)、原料ガス導入管(311
4)、電極が設置され、電極には更に高周波マッチング
ボックス(3120)が接続されている。また、反応容
器(3111)内は排気管(3121)を通じて不図示
の拡散ポンプに接続されている。原料ガス供給装置(2
200)は、SiH4、GeH4、H2、CH4、B2
H6、PH3等の原料ガスのボンベ(2221〜222
6)とバルブ(2231〜2236,2241〜224
6,2251〜2256)およびマスフローコントロー
ラー(2211〜2216)から構成され、各原料ガス
のボンベはバルブ(2260)を介して反応容器(31
11)内のガス導入管(3114)に接続されている。
また、円筒状支持体(3115)によって取り囲まれた
空間(3130)が放電空間を形成している。
【0050】VHF−PCVD法によるこの装置での堆
積膜の形成は、以下のように行なうことができる。ま
ず、反応容器(3111)内に円筒状支持体(311
5)を設置し、駆動装置(3120)によって支持体
(3115)を回転し、不図示の排気装置(例えば真空
ポンプ)により反応容器(3111)内を排気管(31
21)を介して排気し、反応容器(3111)内の圧力
を1×10-7Torr以下に調整する。続いて、支持体
加熱用ヒーター(3116)により円筒状支持体(31
15)の温度を200℃乃至350℃の所定の温度に加
熱保持する。堆積膜形成用の原料ガスを反応容器(31
11)に流入させるには、ガスボンベのバルブ(223
1〜2236)、反応容器のリークバルブ(不図示)が
閉じられていることを確認し、又、流入バルブ(224
1〜2246)、流出バルブ(2251〜2256)、
補助バルブ(2260)が開かれていることを確認し
て、まずメインバルブ(不図示)を開いて反応容器(3
111)およびガス配管(3122)内を排気する。次
に真空計(不図示)の読みが約5×10-6Torrにな
った時点で補助バルブ(2260)、流出バルブ(22
51〜2256)を閉じる。その後、ガスボンベ(22
21〜2226)より各ガスをバルブ(2231〜22
36)を開いて導入し、圧力調整器(2261〜226
6)により各ガス圧を2Kg/cm2に調整する。次
に、流入バルブ(2241〜2246)を徐々に開け
て、各ガスをマスフローコントローラー(2211〜2
216)内に導入する。
【0051】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、以下のようにして円筒状支持体(3115)上に各
層の形成を行う。円筒状支持体(3115)が所定の温
度になったところで流出バルブ(2251〜2256)
のうちの必要なものおよび補助バルブ(2260)を徐
々に開き、ガスボンベ(2221〜2226)から所定
のガスをガス導入管(3117)を介して反応容器(3
111)内の放電空間(3130)に導入する。次にマ
スフローコントローラー(2211〜2216)によっ
て各原料ガスが所定の流量になるように調整する。その
際、放電空間(3130)内の圧力が1Torr以下の
所定の圧力になるように真空計(不図示)を見ながらメ
インバルブ(不図示)の開口を調整する。圧力が安定し
たところで、周波数500MHzのVHF電源(不図
示)を所望の電力に設定して、マッチングボックス(3
120)を通じて放電空間(3130)にVHF電力を
導入し、グロー放電を生起させる。かくして支持体(3
115)により取り囲まれた放電空間(3130)にお
いて、導入された原料ガスは、放電エネルギーにより励
起されて解離し、円筒状支持体(3115)上に所定の
堆積膜が形成される。この時、層形成の均一化を図るた
め支持体回転用モーター(3120)によって、所望の
回転速度で回転させる。所望の膜厚の形成が行われた
後、VHF電力の供給を止め、流出バルブを閉じて反応
容器へのガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
【0052】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の感光層が形成される。それぞれの
層を形成する際には必要なガス以外の流出バルブはすべ
て閉じられていることは言うまでもなく、また、それぞ
れのガスが反応容器(3111)内、流出バルブ(22
51〜2256)から反応容器(3111)に至る配管
内に残留することを避けるために、流出バルブ(225
1〜2256)を閉じ、補助バルブ(2260)を開
き、さらにメインバルブ(不図示)を全開にして系内を
一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。上述の
ガス種およびバルブ操作は各々の層の作成条件にしたが
って変更が加えられることは言うまでもない。
【0053】いずれの方法においても、堆積膜形成時の
支持体温度は、特に200℃以上350℃以下、好まし
くは230℃以上330℃以下、より好ましくは250
℃以上300℃以下が好ましい。支持体の加熱方法は、
真空仕様である発熱体であればよく、より具体的にはシ
ース状ヒーターの巻き付けヒーター、板状ヒーター、セ
ラミックヒーター等の電気抵抗発熱体、ハロゲンラン
プ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ発熱体、液体、気体
等を温媒とし熱交換手段による発熱体等が挙げられる。
加熱手段の表面材質は、ステンレス、ニッケル、アルミ
ニウム、銅等の金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹
脂等を使用することができる。それ以外にも、反応容器
以外に加熱専用の容器を設け、加熱した後、反応容器内
に真空中で支持体を搬送する等の方法が用いられる。ま
た、特にVHF−PCVD法において、放電空間の圧力
として、好ましくは1mTorr以上500mTorr
以下、より好ましくは3mTorr以上300mTor
r以下、最も好ましくは5mTorr以上100mTo
rr以下に設定することが望ましい。VHF−PCVD
法において放電空間に設けられる電極の大きさ及び形状
は、放電を乱さないならばいずれのものでも良いが、実
用上は直径1mm以上10cm以下の円筒状が好まし
い。この時、電極の長さも、支持体に電界が均一にかか
る長さであれば任意に設定できる。電極の材質として
は、表面が導電性となるものならばいずれのものでも良
く、例えば、ステンレス,Al,Cr,Mo,Au,I
n,Nb,Te,V,Ti,Pt,Pb,Fe等の金
属、これらの合金または表面を導電処理したガラス、セ
ラミック、プラスチック等が通常使用される。
【0054】以上述べてきた、課題を解決するための手
段及び作用を単独、組み合わせで用いることにより、優
れた効果を引き出すことが可能である。図1にその一例
を示す。101は像担持体である感光ドラムであり、矢
印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)にて
回転駆動されるドラム型のアモルファスシリコン感光体
である。102は前記帯電キャリアを用いた接触型帯電
部材であり、多極磁性体及びその面上に形成した帯電キ
ャリアよりなるブラシ層とからなる。ブラシ層は、前述
のごとく磁性フェライトや磁性マグ、磁性トナーのキャ
リア等の帯電キャリアで構成される。該帯電部材102
のブラシ層の抵抗値は、良好な帯電効率を保持する為、
一方ではピンホール防止の為にHIOKI社(メーカ
ー)製のMΩテスターで250〜1kVの印加電圧にお
ける測定にて、1×103〜1×1012Ωcmなる抵抗
を有する事が好ましい。より好ましくは1×104〜1
×108Ωcmである。像担持体101と接触帯電部材
1002の最近接間隙は、そのニップ制御の為に50〜
2000μmの範囲にスペーサー(不図示)等で安定的
に設定されることが好ましく、より好ましくは100〜
1000μmである。その他にニップ調整用にブレード
等の機構を設けても良い。106(a)は転写帯電に用
いている接触帯電部材であり、電極、及びその帯電面に
形成した抵抗層とからなる。
【0055】電極は、通常アルミニウム、アルミニウム
合金、真鍮、銅、鉄、ステンレス等の金属や、樹脂、セ
ラミック等の絶縁材料に導電処理、すなわち、金属をコ
ーテイングしたり、導電性塗料を塗布したりしたものを
用いる。抵抗層は、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
樹脂や、シリコンゴム、ウレタンゴム等のエラストマー
に、酸化チタン、炭素粉、金属粉等の導電性フィラーを
分散したものが一般的に用いられる。該抵抗層の抵抗値
は、HIOKI社(メーカー)製のMΩテスターで25
0〜1kVの印加電圧における測定にて、1×103
1×1012Ωcmなる抵抗を有する。
【0056】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を具体的に
説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0057】[実施例1]図2に示すRF−PCVD法
による画像形成装置用感光体の製造装置を用い、直径8
0mmの鏡面加工を施したアルミニウムシリンダー上
に、表1に示す条件で電荷注入阻止層、光導電層、表面
層からなる感光体を作製した。さらに光導電層のSiH
4とH2との混合比ならびに放電電力を変えることによ
って、種々の感光体を作製した。
【0058】
【表1】 一方、円筒形のサンプルホルダーに設置したガラス基板
(コーニング社7059)ならびにSiウエハー上に、
光導電層の作成条件で膜厚約1μmのa−Si膜を堆積
した。ガラス基板上の堆積膜にはCrの串型電極を蒸着
し、CPMにより指数関数裾の特性エネルギー(Eu)
と局在準位密度(DOS)を測定し、Siウエハー上の
堆積膜はFTIRにより含有水素量を測定した。続い
て、接触型帯電部材を以下の条件で製作した。多極磁性
体はプラスチックマグネットを前述の要領でφ18mm
のローラー状に構成した。その磁極数はニップ幅内で複
数存在する様に12極に構成した。ブラシ層は、5乃至
35μmの磁性酸化鉄等のキャリアと1乃至5μmの小
粒径マグ等の磁性粉混合した物を帯電キャリアとして使
用した。又、ニップ幅は6乃至7mmとした。転写帯電
部材として、電極にステンレス、抵抗層は、シリコンゴ
ムのエラストマーに炭素粉の導電性フィラーを分散した
ものを用いた。該抵抗層の抵抗値は、HIOKI社(メ
ーカー)製のMΩテスターで250〜lkVの印加電圧
における測定にて、1×109Ωcmなる抵抗を有して
いた。前記各感光体を用い、帯電部材を図1に示した様
な画像形成装置にセットして、23℃、60%RHの環
境で10万枚の両面通紙耐刷試験を評価した。帯電部材
への印加電圧条件は、600Vdc。プロセススピード
は300mm/secで行った。試験結果を、図5、図
6にまとめる。図5、図6から明らかなように、Eu=
50〜60meV、DOS=1×1014〜5×1015
-3の範囲にすることにより更に良好な電子写真特性を
得られる事がわかった。
【0059】[実施例2]図2に示す製造装置を用い、
表2に示す作製条件で画像形成装置用感光体を作製し
た。このときの光導電層のEuとDOSは、それぞれ5
5meV、2×1015cm-3であった。これに、レーヨ
ン導電繊維(メーカー:ユニチカREC−B)で、6デ
ニール、10万本/inch2、抵抗5×104Ω(25
0V印加にて測定)からなるブラシ層を有するファーブ
ラシを主帯電部材として使用した。主帯電部材への印加
電圧条件は、600Vdc。プロセススピードは350
mm/secで、帯電部材を感光体との当接面で周速比
が200%となる様に同方向に回転させた(当接面では
各々逆方向に移動する)。図12に示す様に、転写帯電
器は、実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様の
評価をしたところ、耐久に渡り良好な画像が得られた。
【0060】
【表2】 [実施例3]図13に示すような構成で、主帯電ファー
ブラシ1302は実施例2と同様の物を用いた。転写帯
電にレーヨン導電繊維(メーカー:クラレ)で、6デニ
ール、10万本/inch2、抵抗2×106Ω(250
V印加にて測定)からなるファーブラシを使用した。該
帯電部材を所定の速度で、感光体と同方向に回転させる
(感光体との当接面では各々逆方向に移動する)様にし
た。又、プロセススピードは200mm/secで行っ
た。これに、実施例2と同様の感光体を用い、実施例1
と同様の評価をしたところ、良好な画像が得られた。
【0061】[実施例4]図3に示すVHF−PCVD
法による画像形成装置用感光体の製造装置を用い、実施
例1と同様に直径80mmの鏡面加工を施したアルミニ
ウムシリンダー(支持体)上に表3に示す条件で電荷注
入阻止層、光導電層、表面層からなる感光体を作製し
た。さらに光導電層のSiH4とH2との混合比、放電
電力、支持体温度ならびに内圧を変えることにより、種
々の感光体を作製した。一方、光導電層の作成条件で、
円筒形のサンプルホルダーに設置したガラス基板(コー
ニング社7059)ならびにSiウエハー上に膜厚約1
μmのa−Si膜を堆積した。ガラス基板上の堆積膜に
はCrの串型電極を蒸着して、CPMにより指数関数裾
の特性エネルギー(Eu)と局在準位密度(DOS)を
測定し、Siウエハー上の堆積膜はFTIRにより含有
水素量ならびにSi−H2結合とSi−H結合の吸収ピ
ーク強度比を測定した。次いで、図1に示したものと同
様の装置構成にて、実施例1と同様の評価を行った。E
u、DOSと放電破壊発生率との関係は実施例1と同様
であり、良好な電子写真特性のためにはEu=50〜6
0meV、DOS=1×1014〜5×1015cm-3であ
ることが必要であることがわかった。さらに、図7に示
すSi−H2/Si−Hと放電破壊発生率との関係か
ら、Si−H2/Si−H=0.2〜0.5の範囲にす
ることが更に良好である事がわかった。
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】本発明は、以上のように、絶縁耐電圧よ
り低い帯電印加電位により帯電可能に構成されているか
ら、感光体の放電破壊による画像欠陥が発生することが
防止され、それによって放電破壊部への帯電電流の集中
を無くすことが可能となり、放電破壊等による画像欠陥
の発生を防止してきわめて良好な画像形成行うことがで
きる。また、 本発明においては、接触型帯電部材が用
いられるから、コロナ帯電のようにオゾン生成物が発生
しないため、いわゆる「高湿流れ」対策が不要になり、
ドラムヒーター等の除去に伴い、夜間通電を不要とし消
費電力を実現することができる。さらに、何らかの、別
の理由によって放電破壊と同等の破壊がアモルファスシ
リコン感光体に発生したとしても、接触型帯電部材によ
る直接帯電によるものであるから、放電破壊部が白抜け
等による画像欠陥は発生がなくきわめて安定したシステ
ムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法、画像形成装置の好適な
実施態様例の構成を説明するための模式的構成図であ
る。
【図2】本発明の画像形成装置用感光体の光受容層を形
成するための装置の一例で、RF帯の高周波を用いたグ
ロー放電法による画像形成装置用感光体の製造装置の模
式的説明図である。
【図3】本発明の画像形成装置用感光体の光受容層を形
成するための装置の一例で、VHF帯の高周波を用いた
グロー放電法による画像形成装置用感光体の製造装置の
模式的説明図である。
【図4】本発明の画像形成装置用感光体における光導電
層のアーバックテイルの特性エネルギー(Eu)と温度
特性との関係を示す図である。
【図5】本発明の画像形成装置用感光体における光導電
層のアーバックテイルの特性エネルギー(Eu)と温度
特性との関係を示す図である。
【図6】本発明の画像形成装置用感光体における光導電
層の局在状態密度(DOS)と光メモリーとの関係を示
す図である。
【図7】本発明の画像形成装置用感光体における光導電
層のSi−H2結合とSi−H結合の吸収ピーク強度比
とハーフトーン濃度ムラ(ガサツキ)との関係を示す図
である。
【図8】本発明に関する接触帯電の画像形成方法、画像
形成装置の一つの好適な実施態様例の構成を説明するた
めの模式的構成図である。
【図9】本発明に関する磁気ブラシを用いた画像形成方
法、画像形成装置の一つの好適な実施態様例の構成を説
明するための模式的構成図である。
【図10】本発明に関するファーブラシを用いた画像形
成方法、画像形成装置の一つの好適な実施態様例の構成
を説明するための模式的構成図である。
【図11】本発明の画像形成装置用感光体の好適な実施
態様例の層構成を説明するための模式的層構成図であ
る。
【図12】本発明の画像形成方法、画像形成装置の別の
好適な実施態様例の構成を説明するための模式的構成図
である。
【図13】本発明の画像形成方法、画像形成装置の別の
好適な実施態様例の構成を説明するための模式的構成図
である。
【符号の説明】
101 アモルファスシリコン感光体 102 接触帯電器 106 接触転写帯電器 124 除電ブラシ 126、128 両面給紙ユニット 2100、3100 堆積装置 2111、3111 反応容器 2112、3112 円筒状支持体 2113、3113 支持体加熱用ヒーター 2114 原料ガス導入管 2115、3116 マッチングボックス 2116 原料ガス配管 2117 反応容器リークバルブ 2118 メイン排気バルブ 2119 真空計 2200 原料ガス供給装置 2211〜2216 マスフローコントローラー 2221〜2226 原料ガスボンベ 2231〜2236 原料ガスボンベバルブ 2241〜2246 ガス流入バルブ 2251〜2256 ガス流出バルブ 2261〜2266 圧力調整器 3115 電極 3120 支持体回転用モーター 3121 排気管 3130 放電空間 801 被帯電体 802 接触ローラ帯電部材 803 電源 901 被帯電体 902 接触磁気ブラシ帯電部材 903 電源 1001 被帯電体 1002 接触ファー帯電部材 1003 電源 1100 感光体 1101 支持体 1102 感光層 1103 光導電層 1104 表面層 1105 電荷注入阻止層 1106 自由表面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧の印加により帯電部材を介して感光
    体表面を帯電し画像情報の書き込みを行い転写紙にトナ
    ー像を転写する画像形成装置において、前記感光体がそ
    の絶縁耐電圧より低い帯電印加電位により帯電可能に構
    成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記感光体が、シリコン原子を母体とし
    て水素原子及び/またはハロゲン原子を含有する非単結
    晶材料からなる光導電層を有し、該光導電層が10〜3
    0原子%の水素を含有し、少なくとも光の入射する部分
    において、サブバンドギャップ光吸収スペクトルから得
    られる指数関数裾の特性エネルギーが50〜60me
    V、局在状態密度が1×1014〜5×1015cm-3とさ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記感光体の光導電層は、シリコン原子
    を母体として水素原子及び/またはハロゲン原子と炭素
    原子を含有し、さらに炭素原子、酸素原子、窒素原子の
    少なくともいずれか一つを含有する非単結晶材料からな
    る表面層を有していることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記画像形成装置の帯電部材が、接触型
    帯電部材で構成されていることを特徴とする請求項1〜
    請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記画像形成装置は、両面・多重複写に
    供する給紙経路中に除電ブラシが配されていることを特
    徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 電圧の印加により接触型帯電部材を介し
    て感光体表面を帯電し画像情報の書き込みを行い転写紙
    にトナー像を転写する画像形成方法において、前記感光
    体の絶縁耐電圧より低い帯電印加電位により画像形成を
    行うことを特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記画像形成方法は請求項2又は請求項
    3に記載の感光体を備え、その画像形成が前記感光体に
    対する絶縁耐電圧より低い帯電印加電位により行われる
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7558506B2 (en) 2006-01-27 2009-07-07 Kyocera Corporation Static removing device for an image forming apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7558506B2 (en) 2006-01-27 2009-07-07 Kyocera Corporation Static removing device for an image forming apparatus
US8055156B2 (en) 2006-01-27 2011-11-08 Kyocera Corporation Image-forming apparatus which can eliminate static electricity

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